JPH0874142A - カットパイル布帛およびその製造方法 - Google Patents

カットパイル布帛およびその製造方法

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JPH0874142A
JPH0874142A JP7178267A JP17826795A JPH0874142A JP H0874142 A JPH0874142 A JP H0874142A JP 7178267 A JP7178267 A JP 7178267A JP 17826795 A JP17826795 A JP 17826795A JP H0874142 A JPH0874142 A JP H0874142A
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pile
cut pile
cut
yarn
fabric
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JP7178267A
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Etsuo Kiyomura
清村  悦央
Takao Negishi
孝雄 根岸
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Original Assignee
Toray Industries Inc
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Abstract

(57)【要約】 【構成】撚を有する多繊条捲縮糸からなるカットパイル
布帛において、カットパイルを構成する繊維の形状がパ
イル根元では撚を有し、パイル先端へいくにつれて撚が
少なくなり、パイル先端では実質的に撚がなくかつ放射
状に広がっていることを特徴とするカットパイル布帛お
よびその製造方法。 【効果】従来のカットパイル布帛に比べ、深い色調を有
し、表面タッチが滑らかで地割れがなく、かつ適度なボ
リュームを有して耐ヘタリ性の良好なカットパイル布帛
を得ることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、深い色調、表面タッチ
が滑らかで地割れがなく、かつ適度なボリュームを有し
て耐ヘタリ性の良好なカットパイル布帛およびその製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来のカットパイル布帛は、多繊条糸の
段階で潜在捲縮糸の捲縮発現を抑える工夫がないまま、
カットパイル布帛、または一部にループパイル部が混在
したカットパイル布帛(以下,カットアンドループパイ
ル布帛ということがある。)を形成してから、染色(反
染め)が行なわれる。図2はこの反染めカットパイル布
帛の一例の側面写真である。この方法によって得られた
カットパイル布帛は、染色の熱によってカットパイル部
の潜在捲縮が発現し、カットパイルの先端Dが極端に屈
曲してパイルの側面が見えるため、浅い色合いのカット
パイル布帛しか得られず、表面タッチも粗硬で品位の劣
るものしか得られなかった。
【0003】またカットアンドループパイル布帛では、
カットパイル部の潜在捲縮の発現によってパイルの先端
が屈曲し、その側面が見えるため、カットパイル部とル
ープパイル部の濃淡差が小さく両部の濃淡の識別が不明
瞭であり、品位の劣るカットアンドループパイル布帛し
か得られなかった。
【0004】一方、多繊条糸の段階で染色(糸染め)し
てから布帛形成したものの一例の側面写真を図3に示
す。この布帛は、糸染めの熱によって捲縮発現が抑えら
れ、パイルの先端Dが極端に屈曲することなく上方を向
いており、その側面は見えにくくなり、端面を見るよう
になることから、深色化されている。
【0005】しかしながら、カットパイル部の先端にお
いて、反染めによる揉み作用を受けていないため、パイ
ルの先端Dが未解撚となり、撚糸された状態がそのまま
多繊条糸の先端に収束して残る。そのために表面の凹凸
感が強く、部分的に白けて見え、表面のタッチも粗硬で
品位の劣るものであった。
【0006】また、特開平6−17368号公報におい
て、加熱された針とルーパー、ナイフを使って、パイル
の先端を基布面に対し垂直、直毛状にしたカットパイル
タフテッドカーペットが開示されている。しかしながら
このカーペットはパイルの先端の損傷が激しく、先端の
広がりがなく、地割れ傾向を示した。
【0007】また、我々は先に特願平4−342775
号、特願平4−342776号において、異色効果を有
するカットアンドループパイル布帛を提案した。
【0008】しかしながら、撚がなく、捲縮のない糸が
用いられているためカットパイル部のボリューム不足と
耐ヘタリ性の点で未だ改善の余地を有していた。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、かかる従来
技術の問題点を解消し、深い色調、表面タッチが滑らか
で、地割れがなく、かつ適度なボリュームを有して耐ヘ
タリ性の良好なカットパイル布帛およびその製造方法を
提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明は、前記課題を達
成するために、次の構成を有する。
【0011】すなわち、撚を有する多繊条捲縮糸からな
るカットパイル布帛において、カットパイルを構成する
繊維の形状がパイル根元では撚を有し、パイル先端へい
くにつれて撚が少なくなり、パイル先端では実質的に撚
がなくかつ放射状に広がっていることを特徴とするカッ
トパイル布帛である。
【0012】また、撚を有する多繊条捲縮糸を巻糸体状
に巻き、該多繊条捲縮糸を熱セットした後、パイル糸と
して用いて、基布に植え込んで少なくとも1部をカット
パイル部とするカットパイル布帛を形成し、その後、該
カットパイル布帛をカットパイル先端の撚が実質的に消
失するように動かしつつ、熱セット温度より低い温度で
染色することを特徴とするカットパイル布帛の製造方法
である。
【0013】以下、詳細に本発明を説明する。
【0014】本発明においては、布帛形成後、染色され
たカットパイル布帛においてパイルのボリュームを得る
ため、捲縮のある繊維からなる多繊条糸を用いることが
重要である。
【0015】繊維の素材としては、ポリアミド系、ポリ
エステル系、ポリアクリル系、その他共重合体などの合
成繊維であれば良いが、なかでも捲縮特性に優れるポリ
アミド系、ポリエステル系、ポリアクリル系の合成繊維
が好ましく用いられる。
【0016】単繊維繊度は特に限定されることなく選定
できる。通常、0.1〜50デニールの範囲が好まし
く、より好ましくは、1〜40デニールの範囲である。
【0017】単繊維に含まれる酸化チタン量は、染色さ
れたカットパイル端面において光の吸収を多くする効果
を得る観点から、1%以下が単繊維重量に対し含まれる
ことが好ましく、さらに好ましくは0.5%以下であ
る。
【0018】また、単繊維の断面形状も、染色されたカ
ットパイル端面において光の反射を減少させる効果を得
る観点から、異形断面を用いることによって、カットパ
イル相互の間隙や単繊維自身の空隙が増大し光の反射が
減少するので異形断面であることが好ましい。断面形状
は特に限定されず、偏平、ブーメラン、三角、四角など
の多角形、三葉、四葉などの多葉形などを選ぶことがで
きる。
【0019】また、中空の繊維であってもよい。図4〜
図12は本発明に係るカットパイル布帛のパイルを構成
する単繊維の断面形状の例を示す模式図である。図4は
三葉断面、図5は三葉中空断面、図6は四葉中空断面、
図7は五葉中空断面、図8は偏平中空断面、図9は三角
断面、図10は三角中空断面、図11は田型断面、図1
2は田型中空断面である。
【0020】これらの断面形状の中では、ボリューム
感、異色効果の点から多角型、多葉形が好ましく用いら
れ、さらに好ましくは多葉の中空断面が好ましく用いら
れる。
【0021】本発明において、捲縮糸として、具体的に
バルクド・コンテニアス・ファイバー(BCF)などの
潜在捲縮繊維、バイメタル繊維、サイドバイサイド繊維
などの複合繊維等から自由に選ぶことができるが、なか
でもバルクド・コンテニアス・ファイバー(BCF)な
どが好ましく用いられる。
【0022】多繊条糸は2本以上の単繊維から構成され
るものである。具体的にはスパン糸、マルチフィラメン
ト糸、諸撚糸、カラーミックス糸、原着糸など特に限定
されないが、マルチフィラメント糸の単撚糸または諸撚
糸が好ましく用いられる。
【0023】また本発明において用いられる多繊条捲縮
糸は撚を有するものである。その撚数は、最終仕上がり
カットパイル布帛の目標の風合に準じて選べば良く、特
に限定されないが5〜500T/Mであり、好ましくは
10〜400T/Mである。
【0024】そして、本発明においては、パイル根元で
はカットパイルを構成する繊維の形状が撚を有し、パイ
ル先端へいくにつれて撚が少なくなり、パイル先端では
実質的に撚がなく、かつ放射状に広がっていることを特
徴としている。
【0025】図1は本発明のカットパイル布帛の一例を
示す側面写真である。図1を用いて説明する。Aは基
布、Bはパイルである。本発明のカットパイル布帛にお
いてはパイル根元Cからパイル先端Dへは撚が次第に少
なくなり、パイル先端Dでは実質的に撚がなく、かつ放
射状に広がった形態となっている。この図からわかるよ
うに、布帛表面にほぼ均一にパイル先端Dが分布し、地
割れのないものとなり、一方パイル根元Cには撚が存在
するため、適度なボリュームを有して、耐ヘタリ性が良
好となるものである。
【0026】一方、図2は従来のカットパイル布帛の一
例を示す側面写真、図3は従来のカットパイル布帛の他
の一例を示す側面写真である。
【0027】図2からわかるように、従来のカットパイ
ル布帛で、布帛形成後に反染めを行なったものは、染色
の熱によって捲縮が発現し、カットパイルの先端Dが極
端に屈曲してパイルの側面が見えるため、浅い色合いを
示す。
【0028】また、図3からわかるように、従来のカッ
トパイル布帛で、糸染めをした後、布帛形成したもの
は、カットパイルの先端Dが極端に屈曲することなく、
その側面は見えにくくなるため、深い色合いを示すが、
反染めによる揉み作用を受けていないため、パイル先端
Dが撚糸された状態のまま収束し、表面の凹凸感が強
く、表面タッチも粗硬で品位の劣るものであった。
【0029】さらに、本発明のカットパイル布帛におい
ては、カットパイル部とループパイル部が混在するカッ
トパイル布帛すなわちカットアンドループパイル布帛と
することにより、カットパイル部とループパイル部との
異色効果をより強調することができるので、特に優れた
異色効果を有するカットパイル布帛とすることができ
る。
【0030】次に本発明のカットパイル布帛の製造方法
について説明する。
【0031】本発明においては、カットパイルを構成す
る多繊条糸を巻糸体状にして染色前に熱セットすること
が重要である。
【0032】巻糸体状とは、円錐の筒状管もしくは穴あ
き管、またはストレートの筒状管もしくは穴あき管など
に糸を巻いた状態を意味し、ストレートの穴あき管に巻
く形状が好ましく用いられる。糸の巻量は自由に選ぶこ
とができる。
【0033】糸が巻かれる際の巻密度は、0.1〜0.
5g/cm3 であることが好ましく、より好ましくは
0.15〜0.40g/cm3 である。
【0034】ここで巻密度は、下式(I )を用いて求め
た。 D=W/V (I ) ここで、Dは巻密度(g/cm3 )で、巻かれた糸の全
重量W(g)と巻かれた糸の体積V(cm3 )を示す。
【0035】この範囲で巻糸体状とし、熱セットする場
合、巻かれた糸の内部まで蒸気が浸透しやすく、撚られ
た多繊条糸が長さ方向でより均質に熱セットされるので
好ましい。
【0036】次に、本発明において熱セットする温度
は、繊維素材によって異なるが、熱セットの後に施す染
色温度より高い温度であることが重要である。また、染
色の熱で多繊条糸の潜在捲縮が発現し、カットパイル部
の先端が極端に屈曲しない温度が好ましい。
【0037】巻糸体状にして熱セットする温度は、繊維
素材によって異なり、繊維素材に適した染色温度より高
ければ良く、例えば、ポリアミド系繊維では90〜13
0℃が好ましく、より好ましくは100〜120℃であ
る。ポリエステル系繊維では100〜150℃が好まし
く、より好ましくは110〜140℃である。ポリアク
リル系繊維では90〜130℃が好ましく、より好まし
くは100〜120℃である。熱セットには、高圧の熱
セット釜が使用される。熱媒も、熱風、蒸気、飽和蒸
気、加熱蒸気など自由に使うことができるが、飽和蒸気
が好ましく用いられる。
【0038】また、潜在捲縮の発現を妨げ、パイルの先
端を極端に屈曲させない観点から、染色前後の沸騰水収
縮率が1%以下、沸騰水処理後の伸縮伸長率が10%以
下になるようにセット条件を選ぶことが好ましいのであ
る。
【0039】ここでいう沸騰水収縮率および沸騰水処理
後の伸縮伸長率は、下式(II)、(III )で求めた値を
言う。つまり、 Sb=100×(a−b)/a (II) ここで、Sbは沸騰水収縮率(%)を示す。aは、一定
の長さの多繊条糸1本を、標準状態の大気中に無加重で
24時間放置した後、0.1g/デニールの荷重を下端
に掛け、30秒後の多繊条糸繊維長(mm)を示す。b
は、一定の長さの多繊条糸1本を、標準状態の大気中に
無荷重で24時間放置した後、無荷重で98℃の沸水に
20分間浸漬処理してから取り出し、標準状態の大気中
に無荷重で24時間放置し、その後、0.1g/デニー
ルの荷重を下端に掛け、30秒後の多繊条糸繊維長(m
m)を示す。また、 Es=100×(c−d)/c (III ) ここで、Esは伸縮伸長率(%)を示す。cは、一定の
長さの多繊条糸1本を、標準状態の大気中に無荷重で2
4時間放置した後、無荷重で98℃の沸水に20分間浸
漬処理してから取り出し、標準状態の大気中に無荷重で
24時間放置し、その後、0.1g/デニールの荷重を
下端に掛けて、30秒後の多繊条糸繊維長(mm)を示
す。dは、一定の長さの多繊条糸1本を、標準状態の大
気中に無荷重で24時間放置した後、無荷重で98℃の
沸水に20分間浸漬処理してから、取り出し標準状態の
大気中に無荷重で24時間放置してから、2mg/デニ
ールの荷重を下端に掛け、30秒後の多繊条糸繊維長
(mm)を示す。
【0040】基布は、特に限定されず、ポリプロピレ
ン、ポリエステル、ポリアミド、ポリアクリルニトリル
などの合成繊維、天然繊維、半合成繊維などからなる編
み物、織物、不織布など自由に用いることができるが、
ポリプロピレンの織物が好ましく用いられる。
【0041】撚られた多繊条糸を基布に植え込む方法
は、特に限定されず、パイル織り、パイル編みタフティ
ングなど自由に用いることができるが、タフティングが
好ましく用いられる。
【0042】本発明においては、カットパイル布帛を形
成してから、反染めを行うため、カットパイル部に揉み
作用を与える。揉み作用は、根元には十分伝わらないよ
うにし、パイルの根元で撚が残り、先端にいくにつれて
強い揉み作用が施されて解撚され、先端では殆ど撚がな
くなるようにすることが重要である。
【0043】さらに解撚された単繊維の解撚状態は、解
撚開始点から先端に向けて、徐々に放射線状に広がるよ
うに揉み作用を与えることが好ましい。このような状態
を得ることによって、表面の凹凸感を解消し、表面タッ
チが滑らかで、地割れがなく耐ヘタリ性が良好で適度な
ボリュームを得ることができるのである。
【0044】染色方法は、布帛が染浴中で揉まれるウイ
ンス法や液流染色法が好んで用いられる。
【0045】染色温度は前記熱セット温度より低温とす
るものである。熱セット温度より高い温度または同じ温
度では、染色の熱で多繊条糸の潜在捲縮が発現し、パイ
ル先端が極端に屈曲してパイルの側面が見えるため、浅
い色調のものしか得られない問題がある。
【0046】本発明の方法によれば、カットパイル布帛
としたときには、パイルの先端が表面に現れやすく、カ
ットパイルの側面が見えにくくなるので異色効果に優れ
るものが得られる。
【0047】また、例えばレベルカットアンドループタ
フティングマシン(中川製作所株式会社製)などを用い
て、一部にループパイル部を有するカットアンドループ
パイル布帛を形成した場合は、カットパイル部とループ
パイル部との異色効果をより強調することができるの
で、特に優れた異色効果を奏するものである。
【0048】本発明における、カットパイル部とループ
パイル部が混在したとは、布帛表面上にカットパイル部
とループパイル部のそれぞれが独立して面をなして存在
することをいう。
【0049】カットパイル部とループパイル部が混在し
たカットアンドループパイル布帛において、ループパイ
ル部はカットパイル部中の任意の位置に、または、カッ
トパイル部はループパイル部の任意の位置に任意の形状
および大きさで分布せしめることができ、カットパイル
部の面積の総和とループパイル部の面積の総和比率は自
由に選ぶことができる。また、カットパイル面またはル
ープパイル面の大きさは、例えば、幅および長さを3m
m程度、幅または長さのいずれかを3mm程度にするこ
とができる。
【0050】さらに、本発明においては、捲縮を有する
単繊維からなる多繊条糸を用いて布帛を構成しているの
で、ボリュームに優れ、かつ多繊条糸が撚られているた
めに、耐ヘタリ性にも優れるものを得ることができる。
【0051】また、反染めによって優れたカットパイル
布帛を製造できるので、消費者の色好みニーズに即座に
対応できるという利点も有するのである。
【0052】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明をさらに具体的
に説明するが、実施例により限定されるものではない。
なお、実施例で説明する巻糸体状の形成方法、カットパ
イル布帛の形成方法、染色浴調合方法および測色法は、
次の方法で行なった。 1.巻糸体状の形成方法 通常の撚糸機で下撚150T/MのS撚、上撚150T
/MのZ撚の諸撚糸を作り、通常チーズ染色で用いられ
るポリプロピレン製のストレートの筒状穴開き菅(外径
80mm、長さ200mm、穴の開孔度50%)に0.
25g/cm3の巻密度になるように通常のワインダー
で500g巻いた。 2.カットパイル布帛の形成方法 多繊条糸を、巻糸体状にして熱セットした後、得られた
多繊条糸を通常のタフトマシンを使ってポリプロピレン
からなる基布に700g/m2 の目付けにタフティング
してカットパイル布帛を得た。カットパイル長は10m
mにした。 3.染色浴調合法 3−1 ポリアミド繊維の染色浴調合法 Ciba−Geigy社製のIrgalan Blac
k BGL 0.5%owf,染色助剤として日華化学
株式会社製のニューボンTS 3%owfと硫酸アンモ
ン 3%owfをそれぞれ配合した染色浴を調合した。 3−2 ポリエステル繊維の染色浴調合法 Bayer社製のResolin Blue FBL
1.0%owf,三洋化成社製のイオネットTD−20
8 0.5g/lをそれぞれ配合した染色浴を調合し
た。 3−3 ポリアクリル繊維の染色浴調合法 Bayer社製のAstrazon Blue 5GL
1.0%owf,酢酸 0.5CC/l,酢酸ソーダ
0.2g/l,硫酸ソーダ 3.0g/lをそれぞれ配
合した染色浴を調合した。 4.測色法 スガ試験機株式会社製の多光源分光測色計のC光源を使
い、直径15mmの円形面が測色できる部品をセット
し、その上に染色されたパイル布帛のパイル面を乗せ、
さらにパイル裏面(基布面)に141.85gの試料押
さえを乗せてカットパイル部の明度(L値)を測定し
た。またカットアンドループ布帛においてはカットパイ
ル部のL値とループパイル部のL値とを別々に測定し、
両部の明度差(ΔL値)で示した。
【0053】なお、L値の測定はn数を3とし、測定値
は、その平均値で示した。
【0054】カットパイル部とループパイル部のL値の
平均値の差をΔL値とした。 [実施例1]ポリアミドを通常の方法により溶融紡糸し
て得られた断面形状が三葉中空、酸化チタン量が繊維重
量に対し0.1%含有し、繊度が1300デニール、フ
ィラメント本数が90本のポリアミドフィラメント繊維
を押し込み捲縮法によって捲縮をかけて、BCFを得
た。得られたBCFを前記1の方法で巻糸体状を形成し
た。
【0055】次に、105℃に加熱された日空工業株式
会社製のファイバーセッターの中で、30分間処理して
熱セット糸を得た。得られた熱セット糸の沸騰水収縮率
は0.2%であり、沸騰水処理後の伸縮伸長率は7.4
%であった。
【0056】さらに、前記2の方法で形成したカットパ
イル布帛を、前記3−1の方法で調合した染浴中で、9
5℃で30分間ウインス染色し、水洗後に乾燥した。
【0057】得られたカットパイル布帛の表面を、前記
4の方法で測色したところ、明度(L値)は7.62と
小さく、深色効果の大きいものであった。
【0058】得られたカットパイル布帛は、カットパイ
ルの先端は、染色時の揉み効果によって解撚されて放射
状に広がり、地割れがなく、表面タッチが滑らかであっ
た。このカットパイル布帛は、パイルの根元では撚を有
して、パイル先端では実質的に撚がないため、耐ヘタリ
性が良好でボリュームのある優れた品位のカットパイル
布帛であった。 [実施例2]ポリエステルを通常の方法により溶融紡糸
して得られた断面形状が三葉、酸化チタン量が繊維重量
に対し0.5%含有し、繊度が1170デニール、フィ
ラメント本数が90本のポリエステルフィラメントを押
し込み捲縮法によって捲縮をかけて、BCFを得た。
【0059】得られたBCFを前記1の方法で、巻糸体
状を形成した。
【0060】次に、135℃に加熱された日空工業株式
会社製のファイバーセッターの中で30分間処理して熱
セット糸を得た。得られた熱セット糸の沸騰水収縮率は
0.5%であり、沸騰水処理後の伸縮伸長率は9.0%
であった。
【0061】さらに、前記2の方法でカットパイル布帛
を作り、前記3−2の方法で調合した染浴中で、130
℃で30分間液流染色し、水洗後に乾燥した。
【0062】得られたカットパイル布帛を前記4の方法
で測色したところ、L値は10.86であり、深色効果
の大きいカットパイル布帛であった。
【0063】得られたカットパイル布帛は、カットパイ
ルの先端は、染色時の揉み作用によって解撚されて放射
状に広がり、地割れがなく、表面タッチが滑らかであっ
た。このカットパイル布帛は、パイルの根元では撚を有
して、パイル先端では実質的に撚がないため、耐ヘタリ
性が良好でボリュームのある優れた品位のカットパイル
布帛であった。 [実施例3]ポリアクリロニトリルを通常の方法により
紡糸して得られた断面形状が田型中空、酸化チタンを含
まず、繊度が1260デニール、フィラメント本数が4
5本のポリアクリロフィラメント糸を押し込み捲縮法に
よって捲縮をかけて、BCFを得た。得られたBCFを
前記1の方法で、巻糸体状を形成した。
【0064】次に、105℃に加熱された日空工業株式
会社製のファイバーセッターの中で30分間処理して熱
セット糸を得た。得られた熱セット糸の沸騰水収縮率は
0.1%であり、沸騰水処理後の伸縮伸長率は2.5%
であった。
【0065】さらに、前記2の方法でカットパイル布帛
を作り、前記3−3の方法で調合した染浴中で、100
℃で30分間ウインス染色し、水洗後に乾燥した。得ら
れた染色カットパイル布帛のL値は9.33であり、深
色効果の大きいカットパイル布帛であった。
【0066】得られたカットパイル布帛は、カットパイ
ルの先端が染色の揉み効果によって単繊維単位で解撚し
て放射状に広がり、地割れがなく、表面タッチは滑らか
であった。このカットパイル布帛は、パイルの根元では
撚を有し、パイル先端では実質的に撚がないため、耐ヘ
タリ性が良好でボリュームのある優れた品位のカットパ
イル布帛であった。 [実施例4]実施例1と同様の方法で得られたポリアミ
ドBCFの熱セット糸を、レベルカットアンドループタ
フティングマシン(中川製作所株式会社製)を用いて、
カットパイル部とループパイル部のパイル長が10mm
の市松模様のカットアンドループパイル布帛を得た。
【0067】得られたカットアンドループパイル布帛の
カットパイル部とループパイル部は布帛上にそれぞれ独
立して面をなして混在していて、カットパイル面とルー
プパイル面の大きさは、両方とも一辺が5cmの正方形
であり、両部面積の総和比率は50%であった。
【0068】次に、このカットアンドループパイル布帛
を前記3−1の方法で調合した染浴中で、95℃で30
分間ウインス染色し、水洗後に乾燥した。得られたカッ
トアンドループパイル布帛の表面を前記4の方法で測色
したところ、カットパイル部とループパイル部との△L
値は11.33と大きく、カットパイル部とループパイ
ル部とが明瞭に識別できる濃淡差異色効果の大きいカッ
トアンドループパイル布帛であった。
【0069】得られたカットアンドループパイル布帛
は、カットパイル部においては、先端が染色の揉み効果
によって単繊維単位で解撚して放射状に広がり、地割れ
がなく、表面タッチは滑らかであった。このカットパイ
ル布帛は、パイルの根元では撚を有し、パイル先端では
実質的に撚がないため、耐ヘタリ性が良好でボリューム
のある優れた品位のカットパイル布帛であった。 [比較例1]実施例1で用いたポリアミドBCFを用い
て、前記1の方法で撚糸を形成した後、熱セットを行な
うことなく、実施例1と同様の方法で、反染めして得ら
れた染色カットパイル布帛は、パイルを構成する単繊維
の先端は極端に屈曲しており、L値は17.66と大き
く、浅い色合いの品位の劣るカットパイル布帛であっ
た。 [比較例2]実施例1で用いたポリアミドBCFを用い
て、前記1の方法で撚糸を形成した後、熱セットを行な
うことなく、前記3−1の方法で調合した染浴中で、1
00℃で30分間チーズ染色を行ない、前記2の方法で
カットパイル布帛を形成した。L値は12.68であ
り、かなり深色効果があるものの、カットパイル先端が
収束して表面が凸凹しているため、部分的に白けて見
え、表面タッチが粗硬で品位の劣るものであった。 [比較例3]実施例2で用いたポリエステルBCFを用
いて、前記1の方法で撚糸を形成した後、熱セットを行
なうことなく、実施例2と同様の方法で、反染めして得
られた染色カットパイル布帛のカットパイルを構成する
単繊維の先端は、極端に屈曲しており、L値は21.5
4と大きく、浅い色合いのカットパイル布帛であり、品
位の劣るカットパイル布帛であった。 [比較例4]実施例2で用いたポリエステルBCFを用
いて、前記1の方法で撚糸を形成した後、熱セットを行
なうことなく、前記3−2の方法で調合した染浴中に、
投入し、130℃で30分間でチーズ染色を行ない、前
記2の方法でカットパイル布帛を形成した。L値は1
5.32であり、かなり深色効果があるものの、カット
パイル先端が収束して表面が凸凹しているため、部分的
に白けて見え、表面タッチが粗硬で品位の劣るものであ
った。 [比較例5]実施例3で用いたポリアクリロニトリルB
CFを用いて、前記1の方法で撚糸を形成した後、熱セ
ットを行なうことなく、実施例3と同様の方法で、反染
めして得られた染色カットパイル布帛は、カットパイル
を構成する単繊維の先端は極端に屈曲しており、L値は
15.42と大きく、浅い色合いのカットパイル布帛で
あり、品位の劣るカットパイル布帛であった。 [比較例6]実施例3で用いたポリアクリロニトリルB
CFを用いて、前記1の方法で撚糸を形成した後、熱セ
ットを行なうことなく、前記3−3の方法で調合した染
浴で、100℃で30分間でチーズ染色を行ない、前記
2の方法でカットパイル布帛を形成した。L値は12.
16であり、かなり深色効果があるものの、カットパイ
ル先端が収束して表面が凸凹しているため、部分的に白
けて見え、表面タッチも粗硬で品位の劣るものであっ
た。 [比較例7]実施例1で用いたポリアミドBCFを用い
て、前記1の方法で撚糸を形成した後、熱セットを行な
うことなく、実施例4と同様の方法で、反染めして得ら
れた染色カットアンドループパイル布帛は、カットパイ
ル部の先端が極端に屈曲しているため△L値が1.02
と小さく、カットパイル部とループパイル部とが識別で
きず風合いも粗硬で品位の劣るのものであった。 [比較例8]実施例1で用いたポリアミドBCFを用い
て、前記1の方法で撚糸を形成した後、熱セットを行な
うことなく、前記3−1の方法で調合した染浴中で、1
00℃で30分間チーズ染色を行ない、反染めを除き、
実施例4と同様のカットアンドループパイル布帛を形成
した。得られた布帛の△L値は6.98でありかなり深
色効果があるものの、カットパイル部の先端が収束して
表面が凸凹しているため、部分的に白けて見え、表面タ
ッチも粗硬で品位の劣るものであった。
【0070】
【発明の効果】従来のカットパイル布帛に比べ、深い色
調を有し、表面タッチが滑らかで地割れがなく、かつ適
度なボリュームを有して耐ヘタリ性の良好なカットパイ
ル布帛を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るカットパイル布帛の繊維の形状を
現わすカットパイル部の側面写真である。
【図2】従来の反染めカットパイル布帛の繊維の形状を
現わすカットパイル部の側面写真である。
【図3】従来の糸染めカットパイル布帛の繊維の形状を
現わすカットパイル部の側面写真である。
【図4】本発明に係るカットパイル布帛のパイルを構成
する単繊維の断面形状の一例を示す模式図である。
【図5】本発明に係るカットパイル布帛のパイルを構成
する単繊維の断面形状の他の一例を示す模式図である。
【図6】本発明に係るカットパイル布帛のパイルを構成
する単繊維の断面形状の他の一例を示す模式図である。
【図7】本発明に係るカットパイル布帛のパイルを構成
する単繊維の断面形状の他の一例を示す模式図である。
【図8】本発明に係るカットパイル布帛のパイルを構成
する単繊維の断面形状の他の一例を示す模式図である。
【図9】本発明に係るカットパイル布帛のパイルを構成
する単繊維の断面形状の他の一例を示す模式図である。
【図10】本発明に係るカットパイル布帛のパイルを構
成する単繊維の断面形状の他の一例を示す模式図であ
る。
【図11】本発明に係るカットパイル布帛のパイルを構
成する単繊維の断面形状の他の一例を示す模式図であ
る。
【図12】本発明に係るカットパイル布帛のパイルを構
成する単繊維の断面形状の他の一例を示す模式図であ
る。
【符号の説明】
A:基布 B:パイル C:パイル根元 D:パイル先端

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】撚を有する多繊条捲縮糸からなるカットパ
    イル布帛において、カットパイルを構成する繊維の形状
    がパイル根元では撚を有し、パイル先端へいくにつれて
    撚が少なくなり、パイル先端では実質的に撚がなくかつ
    放射状に広がっていることを特徴とするカットパイル布
    帛。
  2. 【請求項2】撚を有する多繊条捲縮糸を構成する単繊維
    に含まれる酸化チタン量が該単繊維重量に対し1%以下
    であることを特徴とする請求項1記載のカットパイル布
    帛。
  3. 【請求項3】撚を有する多繊条捲縮糸を構成する単繊維
    の断面形状が異形および/または中空であることを特徴
    とする請求項1または2記載のカットパイル布帛。
  4. 【請求項4】カットパイル部とループパイル部が混在
    し、カットパイル部とループパイル部の明度差(ΔL
    値)が5以上であることを特徴とする請求項1、2また
    は3記載のカットパイル布帛。
  5. 【請求項5】撚を有する多繊条捲縮糸を巻糸体状に巻
    き、該多繊条捲縮糸を熱セットした後、パイル糸として
    用いて、基布に植え込んで少なくとも1部をカットパイ
    ル部とするカットパイル布帛を形成し、その後、該カッ
    トパイル布帛をカットパイル先端の撚が実質的に消失す
    るように動かしつつ、熱セット温度より低い温度で染色
    することを特徴とするカットパイル布帛の製造方法。
  6. 【請求項6】撚を有する多繊条捲縮糸を糸の巻密度が
    0.1〜0.5g/cm3となるように巻糸体状とし、
    熱セットすることを特徴とする請求項5記載のカットパ
    イル布帛の製造方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012024594A (ja) * 2011-09-14 2012-02-09 Yamazaki Corp 高吸水高乾燥性払拭具
JP2016194182A (ja) * 2015-04-01 2016-11-17 帝人フロンティア株式会社 パイル布帛およびその製造方法および繊維製品
CN110438576A (zh) * 2019-09-01 2019-11-12 安徽同光邦飞生物科技有限公司 一种喷丝板、使用该喷丝板制备的烟用丝束及其制备方法

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