JPH0874178A - ニット製品の抗ピリング加工方法 - Google Patents

ニット製品の抗ピリング加工方法

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JPH0874178A
JPH0874178A JP6206163A JP20616394A JPH0874178A JP H0874178 A JPH0874178 A JP H0874178A JP 6206163 A JP6206163 A JP 6206163A JP 20616394 A JP20616394 A JP 20616394A JP H0874178 A JPH0874178 A JP H0874178A
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JP
Japan
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pilling
dyeing
wool
yarn
knitted product
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JP6206163A
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English (en)
Inventor
Tsukasa Kanemitsu
士 金光
Hiroyuki Fujiwara
弘行 藤原
Shigeyoshi Ashitaka
重義 芦高
Hideo Akekuma
秀男 明隈
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Keori KK
BASF Japan Ltd
Original Assignee
Nippon Keori KK
BASF Japan Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】優れた抗ピリング性を持ち、かつ風合の柔軟な
羊毛糸ニット製品を提供する。 【構成】酸化工程、還元工程、染色工程の3工程を行う
ことにより羊毛繊維内部の歪みを取り去り、さらにアミ
ノ変性シリコン系樹脂を吸着し乾燥する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は羊毛ニット(カシミア等
の獣毛繊維からなるものを含む)製品が着用時にピリン
グが生じることを防止する加工方法に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】カシミヤ、アルパカ、及びラム羊毛等を
含む羊毛糸を使用したニット製品を着用していると、繊
維同士の摩擦によって繊維が引き出され、毛玉が生じる
ようになる。これをピリングが生じると表現している。
この現象はニットの外観を著しく悪くし、高級感を損な
う為に現在までさまざまな抗ピリング加工方法が提案さ
れている。
【0003】例えば、TKセットW(高松油脂株式会社
製、特殊変性シリコン樹脂)の説明書に、これを使用し
て抗ピリング性能を向上する方法が記載されている。し
かしこの方法はTKセットWを10%solnの溶液にて浴
比1:20にて処理し、その後脱水し、乾燥する方法で
ある。この方法では使用樹脂は繊維重量に対しては20
0%にもなり、現実の加工方法としては経済的に採算が
合わず使用できない。
【0004】又、ピルゴンPP−40(小泉化学株式会
社製、ヒドロキシルアルキルホスクイン)の説明書に、
これを染色加工中に加えることにより、この薬剤の還元
性により1モルのシスチンの−SS−結合が開裂され
て、2モルのシステインが生成し、これにより獣毛繊維
の強度がいくらか低下し抗ピリング性が生じると記載さ
れている。しかしこの程度の獣毛繊維の強度の低下で
は、確認試験をした結果においてはピリングテストは2
級が2〜3級になる程度の向上が得られるにすぎなかっ
た。
【0005】さらに、特開平4−82960号に、羊毛
繊維のクチクル層の少なくとも一部を酸化処理によって
除去する工程と、染色工程と、ヒドロキシルアルキルホ
スクインにて処理する工程と、ポリアミドエピクロルヒ
ドリン系樹脂液にて処理する工程とからなる方法が開示
されているが、この方法による抗ピリング加工の効果は
上記ピルゴンPP−40によるものと同一である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記問題を解
決するためになされたものであり、その目的とするとこ
ろは、カシミヤ100%のニットを含め、羊毛糸ニット
製品の抗ピリング性を向上し、着用による外観の低下を
防止することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本願の発明者らは羊毛ニ
ット製品の抗ピリング性の向上を検討した結果、 1.還元工程により羊毛繊維内部においてシステイン基
(−CH2SH)が生じ、 2.染色工程にてシステイン/シスチン交換反応が起こ
り、繊維の歪みを取り去り、これに加えて、 3.アミノ変性シリコン系樹脂を吸着させることによ
り、シリコン樹脂間の粘着力と2.との相乗作用により
著しく抗ピリング性が向上することを見いだした。
【0008】抗ピリング加工は綛、コーン、チーズ等の
糸染機を使用して加工する。あるいは編み立て後の反物
で加工することもできる。ただし、縫製後の製品での加
工は幅が狭くなり、丈が伸びる等の寸法変化が生じる為
に好ましくない。還元工程に先立つ第1工程の酸化処理
は第4工程のアミノ変性シリコン系樹脂の吸着反応を均
一に行うのに必要な工程である。羊毛は毛先は損傷され
ているために親水性であるが、毛元は疎水性である。従
って吸尽法によりアミノ変性シリコン樹脂を吸着させて
も十分な吸着率が得られない。十分な吸着率を得る方法
として、羊毛の防縮加工を行う為の酸化前処理を用い
た。羊毛の防縮加工等の改質加工では次亜塩素酸ソーダ
ー、DCCA(ジクロロイソシアヌル酸)、過マンガン
酸カリ、過硫酸塩等を使用した。この工程により羊毛繊
維の先端から毛元までの親水化がおこなわれると共に、
アニオン基が増加しカチオン系のアミノ変性シリコン樹
脂の吸着を可能にする。過硫酸塩としてはカロー酸、オ
キソン(デュポン製、2KHSO5、 KHSO4、KS
O5)、バソラン2448(ビーエーエスエフ社製)等
があるが、効果は同一であり、従ってオキソンを使用し
た。加工方法はオキソンを液量に対して3g/リットル
使用し、炭酸ソーダーにて初期pH8.0に調節する。
60℃、30分処理することにより、オキソンは完全に
反応する。この反応の完結はよう素カリウム澱粉紙によ
り確認できる。この反応の結果、液のpHは5.5にな
る。
【0009】第2工程である還元反応は従来の羊毛の改
質加工では、単に残存する酸化剤の中和を目的としてい
るが、本発明ではこの還元工程が非常に重要な工程であ
ることを確認した。還元工程は亜硫酸ソーダーを2.5
g/リットル使用し、40℃にて20分処理する。これ
により羊毛繊維内部において次の化学反応によりシステ
イン基(−CH2 SH)が生じる。
【0010】
【化1】
【0011】このシステイン基の発生はそれほど多くは
ないと言われている。従って、この還元工程での抗ピリ
ング効果はほとんど期待できない。しかし、つぎの染色
工程に於いてのシステイン/シスチン交換反応を引き起
こす為の重要な触媒であることが分かった。還元工程の
後に染色を行う。この染色工程により、羊毛繊維内部に
おいて、システイン/シスチン交換反応が発生する。
【0012】羊毛繊維は紡績工程により内部に歪みを受
けている。繊維内部のシスチン結合がゆがんだままの状
態であるかぎり、この歪みによる応力は解消されない。
しかし、システイン/シスチン交換反応によってシスチ
ン結合のゆがみが是正されると、繊維内部の歪みが完全
に無くなることが分かった。この結果羊毛繊維は糸の内
部に於いて最も安定な屈曲した状態に固定される結果、
外部から摩擦されても繊維が移動することが困難にな
る。この反応を図1のモデルであらわす。
【0013】この反応は単なる染色工程でも若干発生し
ているが十分ではなく、還元工程後に染色を行うことに
より、抗ピリング加工に十分な反応が行われる。この反
応は羊毛の染色方法として酸性染料での染色、含金染料
での染色、反応性染料での染色、酸性媒染染料での染色
のどの染色方法においても行うことができる。上記の染
色工程後にアミノ変性シリコン樹脂を吸着させる。好適
なアミノ変性シリコン樹脂としては次のものがある。 ・クロジルR(CrosilR)(クロスフィールドテキスタ
イル社製) ・ウルトラテックスESU(Ultratex)(チバ ガイギ
ー社製) ・バソランMW(Basolan)(ビ−エ−エスエフ社製) これらの樹脂の中で最もベタツキの少ないものとしてバ
ソランMWを使用した。吸着方法はバソランMWを羊毛
の1.0〜10.0重量%、最も好ましいのは3.0〜
5.0重量%を使用し、酢酸にて浴のpHを5.0に調
節する。60℃昇温し、30分処理する。この後脱水し
て乾燥する。
【0014】この処理を行った羊毛糸を使用したニット
のピリングテストの結果は全て5級が得られた。この処
理で得られた羊毛繊維の電子顕微鏡写真を観察すると、
羊毛繊維は表面を樹脂にて完全に覆われている。しか
し、繊維間の架橋結合は見られない。従って、この樹脂
加工による抗ピリング性は樹脂間の粘着力によるものと
考えられる。
【0015】
【実施例】さらに詳細は実施例にて説明する。実施例中
あえて断わらないかぎり「%」は「重量%」とする。液
量に対しての割合はg/リットルにて表示する。 [糸及び染色機] 2/48ラム入りニット糸を使用
し、噴射式綛染機を使用して加工した。 実施例における加工方法: [予備洗浄] 羊毛綛糸500gを噴射式綛染機に仕掛
ける。液量30リットルとし30℃に調節する。Kie
ralon CD(ビ−エ−エスエフ社製)1g/リッ
トルを加え、60℃に昇温し、10分間洗浄する。その
後水洗する。 [酸化工程] 新浴にて水温30℃とし、オキソン3g
/リットルを加える。次に炭酸ナトリウム0.5〜2g
/リットルを加え、浴のpHを8.0に調節する。60
℃に昇温し、30分間処理する。ヨウドカリウム澱粉紙
にて反応が完結している事を確認する。この時点での浴
のpHは、5.5となっている。 [還元工程] 酸化工程後の浴に冷水を加えて浴の温度
を40℃とする。液量は30リットルに調節する。この
浴に亜硫酸ナトリウム2.5g/リットルを加え、30
分処理する。その後洗浄する。 [染色工程1] 酸性染料による染色 新浴にて40℃とし、下記染料と薬剤を加える。
【0016】 Lanasan Red CF (サンド社製) 1% Ryogen UL (サンド社製) 1% 無水酢酸ナトリウム 2.5g/リットル 酢酸にてpH5.5に調節する。98℃まで昇温し、3
0分染色する。 [染色工程2] 酸性媒染染料による染色 新浴にて40℃とし、下記染料と薬剤を加える。
【0017】 Mordant Navy LM (山田化学社製)2% ニッコールN500(ニッコー技研社製) 1% 無水芒硝 5% 酢酸 1% 98℃まで昇温し、30分染色する。その後重クロム酸
カリ0.6%を加えて、30分処理し、染色を完了す
る。 [樹脂吸着工程] 新浴にてバソランMW4%と酢酸
0.2%を加え、50℃に昇温し、30分処理する。 (実施例1) [予備洗浄]した後、[酸化工程]−
[還元工程]−[染色工程1]−[樹脂吸着工程]の方
法にて加工した。 (実施例2) [予備洗浄]した後、[酸化工程]−
[還元工程]−[染色工程2]−[樹脂吸着工程]の方
法にて加工した。 (比較例1) [予備洗浄]した後、[染色工程1]を
行った。 (比較例2) [予備洗浄]した後、[酸化工程]−
[還元工程]−[染色工程1]を行った。 (比較例3) [予備洗浄]した後、[染色工程1]−
[酸化工程]−[還元工程]−[樹脂吸着工程]にて加
工した。 (比較例4) 上記ニット糸の羊毛繊維と同等の平均繊
度の羊毛繊維にて構成されているトップを連続工程にて
塩素・オキソン−還元処理(DylanXII法)を行い
その後紡績し、2/48番のメリヤス糸を得た。この糸
を用いて[予備洗浄]した後、[染色工程1]−[樹脂
吸着工程]の方法にて加工した。 評価方法:上記実施例及び比較例にて得た糸を使用し、
カバーファクター0.41にて天竺に編み、編み地を得
た。この編み地を用いてピリングテスト(JIS L1076
ICI形試験機使用)を行い評価した。 テスト結果: 工程 テスト結果 実施例1 酸化−還元−染色1−樹脂吸着工程 5級 実施例2 酸化−還元−染色2−樹脂吸着工程 5級 比較例1 染色1 2級 比較例2 酸化−還元−染色1 3級 比較例3 染色1−酸化−還元−樹脂吸着加工 3級 比較例4 DylanXII法トップ−紡績−染色1−樹脂吸着加工 3級 このテスト結果の示す通り、酸化−還元−染色−樹脂吸
着加工の工程のみが抗ピリング効果が高く、他の工程で
は効果は非常に小さいことが分かる。すなわち、還元−
染色工程によるシステイン/シスチン交換反応による羊
毛繊維の固定化とアミノシリコン樹脂間の粘着力の相互
作用により、抗ピリング加工が可能になる。なおアミノ
シリコン樹脂の使用により、非常に柔軟な風合が得られ
る。
【0018】
【発明の効果】カシミヤ100%を含め、羊毛の高級メ
リヤスセーターはその風合の柔らかさ、暖かさ、で喜ば
れている。しかし、ピリングが出やすい為にゴルフセー
ター等のスポーツセーターには用いられなかった。本発
明により抗ピリング加工が可能となり、高級羊毛セータ
ーがスポーツセーターにも使用可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】はシステイン/シスチン交換反応のモデルであ
る。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 // D06M 101:14 (72)発明者 芦高 重義 大阪市中央区安土町1丁目7番20号 ビー エーエスエフジャパン株式会社内 (72)発明者 明隈 秀男 大阪市中央区安土町1丁目7番20号 ビー エーエスエフジャパン株式会社内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】羊毛糸(カシミア等の獣毛繊維からなるも
    のを含む)を用いて編み立てられた編み地からなるニッ
    ト製品の抗ピリング加工方法であって、紡績工程以降の
    素材に、酸化、還元、染色の3工程を行い、続いてアミ
    ノ変性シリコン系樹脂によって処理する工程を行うこと
    を特徴とするニット製品の抗ピリング加工方法。
  2. 【請求項2】酸化工程、還元工程を行った後に染色工程
    を行うことを特徴とする請求項1記載のニット製品の抗
    ピリング加工方法。
  3. 【請求項3】酸化工程において過硫酸塩を使用すること
    を特徴とする請求項1記載のニット製品の抗ピリング加
    工方法。
  4. 【請求項4】素材は糸又は編み地の形態であることを特
    徴とする請求項1記載のニット製品の抗ピリング加工方
    法。
  5. 【請求項5】素材の羊毛繊維に付与されるアミノ変性シ
    リコン系樹脂の重量が羊毛繊維の重量を基準にして0.
    05〜10%であることを特徴とする請求項1記載のニ
    ット製品の抗ピリング加工方法。
  6. 【請求項6】各工程はバッジ法の形であることを特徴と
    する請求項1ないし5のいずれか1つに記載のニット製
    品の抗ピリング加工方法。
JP6206163A 1994-08-31 1994-08-31 ニット製品の抗ピリング加工方法 Pending JPH0874178A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
EP1176245A1 (en) * 2000-07-26 2002-01-30 Kurabo Industries Ltd. Shrinkproof animal fiber and method for preparation thereof
AU774588B2 (en) * 2000-07-26 2004-07-01 Kurabo Industries Ltd. Animal fiber superior in shrink proofing and method for preparation thereof
CN114775269A (zh) * 2022-04-06 2022-07-22 内蒙古爱立特纺织股份有限公司 羊绒制品抗起球工艺

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1176245A1 (en) * 2000-07-26 2002-01-30 Kurabo Industries Ltd. Shrinkproof animal fiber and method for preparation thereof
AU774588B2 (en) * 2000-07-26 2004-07-01 Kurabo Industries Ltd. Animal fiber superior in shrink proofing and method for preparation thereof
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