JPH0874981A - 車両用自動変速機の制御装置 - Google Patents

車両用自動変速機の制御装置

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JPH0874981A
JPH0874981A JP20887594A JP20887594A JPH0874981A JP H0874981 A JPH0874981 A JP H0874981A JP 20887594 A JP20887594 A JP 20887594A JP 20887594 A JP20887594 A JP 20887594A JP H0874981 A JPH0874981 A JP H0874981A
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Hirohisa Kobayashi
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Abstract

(57)【要約】 【目的】減速走行における車両加速度を運転者の要求に
合わせられるようにして、減速走行時の自動変速機制御
の最適化を図る。 【構成】運転者の減速意図が検出されたときに、所定時
間内アクセルの踏込みが行われた場合には(S2,S3) 、運
転者が現在の車両加速度では減速し過ぎであると感じて
いると判断して、変速線シフト量Δsin θ(=Δsin θ
+K)を設定して、降坂走行時の変速パターンの変速線
をエンジンブレーキの効かない側にシフトさせる(S4)。
一方、レンジ位置がDレンジでなく1又は2レンジにあ
る場合には(S6,S7) 、運転者は加速し過ぎであると感じ
ている判断して、変速線シフト量Δsin θ(=Δsin θ
+K’)を設定して、降坂走行時の変速パターンの変速
線をエンジンブレーキが強く効く側にシフトさせる(S
8)。そして、S9では、上記シフトされた変速線に基づ
いて、自動変速機2の自動制御を行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両用自動変速機の制
御装置に関し、詳しくは減速走行時における自動変速機
の制御の改良に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、内燃機関を搭載する車両用自動
変速機は、車両の走行状態に応じて予め設定された変速
パターンに基づいて自動的に変速されるようになってい
る。つまり、車速と機関負荷(例えば、スロットル開
度)とに応じた変速段設定用の変速パターンを制御部の
記憶手段に記憶しておき、この変速パターンに従って変
速が制御されるものである。なお、通常、変速パターン
は、車速が同じであれば、機関負荷が小さい程、シフト
アップされる傾向に設定されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな従来の自動変速制御装置では、例えば降坂時に、ス
ロットル開度が全閉とされる運転者の減速要求に対し
て、逆にシフトアップされることになり、その結果、減
速要求に対して十分なエンジンブレーキが得られないと
いう問題があった。
【0004】そこで、例えば、特開平4−60257号
公報には、車両駆動輪側から機関側へ伝達される負のト
ルクの大きさをトルクセンサにより検出し、その大きさ
に基づいて変速制御を行なうようにしたものが提案され
ている(なお、このものには、以下の問題以外に、不整
路面走行時等に駆動系からの逆入力等により、トルクセ
ンサが誤検出し易く、高精度な変速制御が行えないとい
う問題もある)。
【0005】また、特開平4−4351号公報には、ス
ロットル開度と、機関回転速度とに基づいて機関の発生
トルクを算出し、該算出した発生トルクと、車両加速度
と、車両重量と、に基づいて車両走行抵抗を算出し、該
車両走行抵抗に基づいて変速制御を行なうようにしたも
のが提案されている(なお、このものには、以下の問題
以外に、トルクコンバータの滑りに基づく車両加速度の
演算誤差が生じることになり、変速制御を高精度に行え
ないという問題もある)。
【0006】しかし、上述のように、減速走行(例え
ば、降坂走行)時に、所望の車両加速度が得られるよう
に、通常走行時に用いる変速パターンとは異なる減速走
行用変速パターンを選択して変速制御を行うようにして
も、選択後の変速線は固定であるため、運転者の好み
(個人差)に必ずしも合致しなかった。つまり、運転者
の個人差によっては、減速が強すぎると感じたり、減速
が弱すぎると感じたりするので、必ずしも全ての運転者
の好みに合致せず、違和感を感じる運転者は、Dレンジ
(ドライブレンジ)から、他の前進走行レンジ(2レン
ジ、1レンジ)に操作したり、ブレーキペダルを踏んだ
り、或いはアクセルペダルを踏み込んだりする場合があ
った。
【0007】本発明は、かかる従来の実情に鑑みなされ
たものであり、減速走行における車両加速度を運転者の
要求に合わせることができるようにして、違和感延いて
は当該違和感解消のための運転者の操作を軽減して車両
運転性の向上を図り、以って減速走行における自動変速
機制御の最適化を図ることができるようにした車両用自
動変速機の制御装置を提供することを目的とする。ま
た、本発明の自動変速機制御をより高精度なものとする
ことも目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】このため、請求項1に記
載の発明では、図1に示すように、減速走行時に、車両
の加速度が目標加速度となるように、車両の自動変速機
を制御するようにした車両の制御装置において、運転者
の車両加速度に関する違和感の有無を検出する違和感検
出手段Aと、運転者の車両加速度に関する違和感が検出
されたときに、当該違和感を解消するように前記目標加
速度を補正する目標加速度補正手段Bと、を備えるよう
にした。
【0009】請求項2に記載の発明では、前記違和感検
出手段Aが、減速し過ぎの違和感を検出する場合に、運
転者のアクセルペダル操作に基づいて当該違和感を検出
するように構成した。請求項3に記載の発明では、前記
違和感検出手段Aが、加速し過ぎ或いは減速し過ぎの違
和感を検出する場合に、レンジ位置の検出結果に基づい
て当該違和感を検出するように構成した。
【0010】請求項4に記載の発明では、前記違和感検
出手段Aが、加速し過ぎの違和感を検出する場合に、フ
ットブレーキの踏込み操作に基づいて当該違和感を検出
するように構成した。請求項5に記載の発明では、前記
減速走行時の車両の自動変速機の制御が、予め定めた減
速走行用変速パターンに従って行われる場合に、前記目
標加速度補正手段Bを、前記減速走行用変速パターンの
変速線を運転者の違和感解消方向へシフトさせる手段と
して構成した。
【0011】請求項6に記載の発明では、前記減速走行
用変速パターンが、現在の変速段と、車速と、自動変速
機の変速歯車機構への入力軸トルクに基づく勾配抵抗相
当値と、に基づいて設定される構成とした。
【0012】
【作用】上記の構成を備える請求項1に記載の発明で
は、減速走行(例えば、降坂走行)において車両加速度
が目標加速度となるように自動変速機を制御するように
した場合に、運転者が減速し過ぎや加速し過ぎの違和感
を解消するための操作をした場合には、当該運転者の違
和感を解消するように前記目標加速度を補正するように
する。これにより、従来のように固定の目標加速度によ
り制御を行う場合に比べ、運転者の要求に見合った車両
加速度を得ることができ、違和感延いては当該違和感解
消のための運転者の操作を軽減して車両運転性を向上さ
せることができ、以って減速走行時における自動変速機
制御の最適化を図ることできる。
【0013】請求項2に記載の発明のように、アクセル
ペダル操作に基づいて、減速し過ぎの違和感を検出する
ようにすれば、運転者の違和感の発生に応答よくかつ容
易に、当該違和感を検出することができる。請求項3に
記載の発明のように、レンジ位置の検出結果に基づけ
ば、減速し過ぎの違和感(2レンジ,1レンジからDレ
ンジへの切換に基づいて検出)、加速し過ぎの違和感を
検出するようにすれば(2レンジ,1レンジに設定中で
あることに基づいて検出)、高精度かつ容易に検出する
ことができる。
【0014】請求項4に記載の発明のように、フットブ
レーキの踏込み操作に基づいて、加速し過ぎの違和感を
検出するようにすれば、運転者の違和感の発生に応答よ
くかつ容易に当該違和感を検出することができる。そし
て、請求項2〜4の発明の組み合わせにより、より高精
度に、かつ適用範囲を拡大して、運転者の要求に応じた
補正を行えるようになる。
【0015】請求項5に記載の発明では、前記減速走行
時の車両の自動変速機の制御が、予め定めた減速走行用
変速パターンに従って行われる場合に、前記目標加速度
補正手段を、前記減速走行用変速パターンの変速線を運
転者の違和感解消方向へシフトさせるようにした。つま
り、エンジンブレーキの効き具合に影響する変速線をシ
フトさせることで、ダウンシフト操作等のタイミングを
容易に変更することができるので、以って簡単な構成に
よって運転者の違和感を解消できるような変速操作、即
ち加速度を得ることができるようになる。
【0016】請求項6に記載の発明では、前記減速走行
用変速パターンが、現在の変速段と、車速と、自動変速
機の変速歯車機構への入力軸トルクに基づく勾配抵抗相
当値と、に基づいて設定するようにすれば、従来のよう
なトルクコンバータの滑りに基づく車両加速度の演算誤
差を排除して、高精度な自動変速機制御が行えることに
なる。
【0017】
【実施例】以下に、本発明にかかる実施例を、添付の図
面に基づいて説明する。図2に示すように、エンジン1
は、その発生トルクが図示しない車両駆動輪に伝達され
るように自動変速機2に連結されている。該自動変速機
2は、エンジン1の発生トルクを流体を介して入力する
トルクコンバータ3と、該トルクコンバータ3の出力を
入力し変速して出力する多段式の変速歯車機構4と、こ
れらを駆動する図示しない油圧機構と、から構成され
る。5は、レンジ切換用のシフトセレクタ、6は変速機
出力軸である。
【0018】前記変速歯車機構4の油圧機構には、図示
しない複数のソレノイドバルブが組み込まれており、該
複数のソレノイドバルブの開閉の組合せを切り換えるこ
とにより、変速歯車機構4が内装する各クラッチ類の締
結・開放の組合せが切り換えられ、所望の変速段への変
速が行なわれるようになっている。そして、前記複数の
ソレノイドバルブのON・OFF制御は、CPU,RO
M,RAM,A/D変換器及び入出力インタフェイス等
を含んで構成されるマイクロコンピュータを備えた制御
ユニット50からの制御信号に基づいて行なわれる。
【0019】また、変速歯車機構4中のオーバーラン・
クラッチ(図示せず)は、前記油圧機構に組み込まれた
オーバーラン・ソレノイドバルブ(図示せず)を開弁
(ON)させることで締結(ON)され、これにより、
減速時においてエンジンブレーキを効かせることができ
るようになっており、このオーバーラン・ソレノイドバ
ルブの制御も制御ユニット50からの制御信号に基づいて
行われる。
【0020】なお、制御ユニット50には、変速制御或い
はオーバーラン・クラッチのON・OFF制御(以下、
単に変速制御ともいう)のため、各種のセンサ,スイッ
チからの信号が入力されている。前記各種のセンサ,ス
イッチとしては、前記自動変速機2の出力軸6の回転速
度を検出して車速Vを検出する車速検出手段としての車
速センサ7、スロットル開度TVOに応じた出力信号を
発するエンジン負荷検出手段としてのスロットルセンサ
8、シフトセレクタ5のレンジ位置を検出するレンジス
イッチ9が設けられている。
【0021】ここにおいて、制御ユニット50は、図3の
フローチャートに従って、自動変速機2の変速制御或い
はオーバーラン・クラッチのON・OFF制御を行うよ
うになっている。ステップ1(図では、S1と記してあ
る。以下、同様。)では、各種センサ,スイッチからの
入力信号を読み込む。
【0022】ステップ2では、スロットルセンサ8から
の信号に基づいて検出されるスロットル開度TVOが所
定値(全閉近傍の値)であるか否かを判断し、YESで
あればステップ6へ進み、NOであればステップ3へ進
む。ステップ3では、現在減速判定中であるか否かを示
すflgが、0か1かを判断する。flg=1であれば
減速判定中であるとしてステップ4へ進み、flg=0
であれば、減速判定中でないとして、ステップ6へ進
む。
【0023】ステップ4では、スロットル開度TVOが
所定値を越えている状態が所定時間以上継続したか否か
を判断する。YESであれば、運転者は減速要求してい
ないとして、運転者の意志を尊重して、ステップ12でf
lg=0にセットして、通常の制御を行うべく、ステッ
プ13へ進む。
【0024】一方、NOの場合には、運転者には減速要
求があり(即ち、降坂走行であり)、かつ、アクセルペ
ダルが踏み込まれたことから、減速走行において、運転
者は現在の加速度では減速し過ぎであると感じていると
判断して、ステップ5へ進む。前記ステップ2,4が、
本発明にかかる違和感検出手段(請求項2に対応)を構
成する。
【0025】ステップ5では、運転者の減速し過ぎの違
和感を解消するために、基準変速線Aを、エンジンブレ
ーキの効かない側に、即ち、変速線シフト量(Δsin θ
=Δsin θ+K、Kの値は変速線毎に適宜設定可能)だ
け勾配抵抗相当値sin θを (−) 側に、シフトさせた変
速線Bを設定する(図5〜図7参照)。つまり、変速線
Bによる減速走行時の変速制御は、基準変速線Aによる
場合に比べ、同一車速VSP・同一勾配抵抗相当値sin
θであっても、エンジンブレーキの効きが強まるような
ダウンシフトや、オーバーラン・クラッチのON操作が
行われ難くなるから、エンジンブレーキの効きを弱める
ことができ、以って運転者の減速し過ぎの違和感を解消
することができる。なお、Δsin θは、当該ステップを
通過する度にKが加算されることになるので、運転者の
減速し過ぎの違和感の度合いに対応できるようになって
いる。
【0026】当該ステップ5が、本発明にかかる目標加
速度補正手段を構成する(具体的には、請求項5に相当
する)。ステップ6では、車速センサ7からの信号に基
づいて検出される車速VSPが所定値(例えば16km/h)
以上か否かを判断する。YESであれば、車両は減速走
行であると判断して、ステップ7へ進む。NOであれ
ば、車両は停止状態に近いので、ストールや変速操作に
伴うぎくしゃく感の発生を抑制するために、減速走行時
の変速制御を禁止して、通常の変速制御を行うべく、ス
テップ12,13へ進む。
【0027】ステップ7では、レンジスイッチ9からの
信号に基づいて、現在のレンジがDレンジであるか否か
を判断する。YESであればステップ10へ進み、NOで
あれば、ステップ8へ進む。ステップ8では、レンジス
イッチ9からの信号に基づいて、現在のレンジが2レン
ジ、或いは1レンジであるか否かを判断する。YESで
あれば、レンジ位置を2レンジ、或いは1レンジにして
いるのは、運転者は現在の加速度では加速し過ぎている
と感じている(或いは、運転者は強減速を要求してい
る)からであると判断して、ステップ9へ進む。NOで
あれば、ニュートラルレンジ或いはリバースレンジであ
るから、減速走行制御は必要ないとして、ステップ12,
13へ進む。
【0028】当該ステップ8が、本発明にかかる違和感
検出手段(請求項3に対応)を構成する。ステップ9で
は、運転者の加速し過ぎの違和感を解消するために(或
いは、運転者の強減速を要求を満たすために)、基準変
速線Aを、エンジンブレーキの効く側に、即ち、変速線
シフト量(Δsin θ=Δsin θ+K’、K’の値は変速
線毎に適宜設定可能)だけ勾配抵抗相当値sin θを
(+) 側に、シフトさせて変速線Cを設定する(図5〜
図7参照)。つまり、変速線Cによる減速走行時の変速
制御は、基準変速線Aによる場合に比べ、同一車速VS
P・同一勾配抵抗値sinθでは、エンジンブレーキの効
きが強まるようなダウンシフトや、オーバーラン・クラ
ッチのON操作が行われ易くなるから、エンジンブレー
キの効きを強めることができ、以って運転者の加速し過
ぎの違和感を解消でき、或いは運転者の強減速要求に応
えることができる。なお、Δsin θは、当該ステップを
通過する度にK’が加算されることになるので、運転者
の加速し過ぎの違和感の度合いに対応できるようになっ
ている。
【0029】当該ステップ9が、本発明にかかる目標加
速度補正手段を構成する(具体的には、請求項5に相当
する)。ステップ10では、現在運転者は減速要求中であ
ると判断して、flg=1にセットして、ステップ11へ
進む。ステップ11では、図4のフローチャートに示すサ
ブルーチンに従って、減速走行時の変速制御を行う。
【0030】なお、ステップ13では、図8のフローチャ
ートに示すサブルーチンに従って、通常の変速制御を行
う。ここで、ステップ11で実行される図4のサブルーチ
ンについて説明する。ステップ21では、車速センサ7か
らの信号に基づいて車速VSPを検出し、ポジションセ
ンサ或いは制御信号(ソレノイドバルブへの制御信号
等)から現在の変速段の変速比(ギア比)Grを知り、
これらに基づいて、トルクコンバータ3の出力軸回転速
度であるタービン回転速度(即ち、変速歯車機構4の入
力軸回転速度)Ntを算出する。
【0031】ステップ22では、算出されたタービン回転
速度Ntと、スロットルセンサ からの信号に基づいて
検出されるスロットル開度TVOと、に基づいて、予め
制御ユニット50内のメモリに設定記憶してあるテーブル
(図10参照)を参照して、タービントルクTtを求め
る。なお、トルクコンバータ3がロックアップ状態にあ
るときには、ロックアップ状態でのタービントルクTt
を検索できる別のテーブル等を備えるようにするのが望
ましい。
【0032】ステップ23では、車速VSPに基づいて、
予め制御ユニット50内のメモリに設定記憶してあるテー
ブル(図11参照)を参照して、「ころがり抵抗+空気抵
抗」RL を求める。ステップ24では、車速VSPの今回
の検出値と、前回の検出値と、の差に基づいて、車両加
速度αを求める。
【0033】ステップ25では、タービントルクTtと、
変速比(ギア比)Grと、ころがり抵抗+空気抵抗RL
と、車両加速度αと、から、勾配抵抗相当値sin θを、
次式に基づいて算出する。 sin θ=〔Tt・Gr/r−(RL +W・α/g)〕/
W なお、rはタイヤ半径、Wは車両重量、gは重力加速度
である。
【0034】ステップ26では、現在の変速段と、車速V
SPと、前述の勾配抵抗相当値sinθと、に基づいて、
予めROM内に設定記憶してある減速走行時の変速パタ
ーン(図5〜図7)を参照して、変速すべき変速段及び
オーバーラン・クラッチのON・OFFとを決定する。
なお、本実施例では、勾配抵抗相当値sin θを演算によ
り求めるようにしたが、コスト高とはなるが傾斜センサ
等を用いて実際に計測した路面傾斜角sin θ(路面勾
配)を用いるようにしても構わない。ところで、本実施
例のように、現在の変速段と、車速VSPと、タービン
トルクTtに基づく勾配抵抗相当値sin θと、に基づい
て、変速パターンを設定すれば(本発明の請求項6に記
載の発明に相当する)、特開平4−60257号公報に
おけるトルクセンサの誤検出による変速制御の精度低下
や、特開平4−4351号公報のようなトルクコンバー
タの滑りに基づき車両加速度に演算誤差が生じて変速制
御の精度低下を招くという問題を、解決することができ
る。
【0035】ここで、本実施例にかかる減速走行時の変
速パターンを、図5〜図7に基づいて説明する。なお、
この図5〜図7での各変速線Aは、前述したように、運
転者の減速し過ぎと感じたり、減速が弱すぎると感じた
りすることを抑制すべく、図3におけるフローチャート
のステップ4或いはステップ8において変速線シフト量
Δsin θが設定された場合には、変速線シフト量Δsin
θだけシフトされた変速線B或いは変速線Cが用いられ
ることになる。当該変速線シフト量Δsin θは、最適な
エンジンブレーキ特性が得られるように、変速線毎に適
宜設定変更可能である。
【0036】図5は、現在の変速段が2速の場合で、図
中領域に車両の走行状態があるときには、勾配抵抗相
当値sin θがマイナス側に大きい(例えば下り勾配が大
きい)として、変速段を2速に維持すると共に、オーバ
ーラン・クラッチ(ovr/c )をON(作用)させて、エ
ンジンブレーキを強く効かせるようにして、車両加速度
αを目標加速度( 変速線Aで、例えば0) に近づけるよ
うにする。
【0037】領域にあるときには、領域に比べ、勾
配抵抗相当値sin θがマイナス側に小さい(例えば下り
勾配が小さい)ので、現在の状態、即ち2速かつオーバ
ーラン・クラッチがOFFの状態(通常走行状態から減
速状態へ移行した直後等)であればその状態を、前述の
ように2速かつオーバーラン・クラッチをONした場合
には、その状態を維持して、不用意なオーバーラン・ク
ラッチのON・OFFに伴う車両運転性の悪化(ハンチ
ング等)を防止しつつ、車両の加速度αを目標加速度に
近づけるようにする。
【0038】領域にあるときには、勾配抵抗相当値si
n θが更に小さく(下り勾配が更に小さく)、2速のま
までは、車両が減速され過ぎて運転者にブレーキ感を与
えることになるので、これを防止すべく、3速にアップ
シフトしかつオーバーラン・クラッチをONにして、エ
ンジンブレーキの効きを弱め、車両加速度αを目標加速
度に近づけるようにする。
【0039】領域にあるときは、例えば領域に較べ
て下り勾配が更に小さい場合で、かかる場合には、領域
に較べてブレーキ感がより大きくなるので、これを防
止すべく、4速にアップシフトして、エンジンブレーキ
の効きを弱めるようにする。なお、4速の場合には、構
造上、オーバーラン・クラッチのON・OFFに関係な
く、エンジンブレーキを効かせることができるようにな
っている。
【0040】このようにして、減速時に車両の加速度α
を目標加速度に近づけるように変速制御を行なうこと
で、減速時における車両の運転性の悪化を防止する。次
に、現在の変速段が3速である場合について、図6に基
づき説明する。現在の変速段が3速である場合には、勾
配抵抗相当値sin θがマイナス側に大きい領域にある
と、例えば下り勾配が大きいとして、変速段を2速にダ
ウンシフトさせると共に、オーバーラン・クラッチをO
Nして、エンジンブレーキを強く効かせるようにする。
【0041】領域にあるときには、勾配抵抗相当値si
n θがマイナス側にそれほど大きくないので、現在の変
速段を維持したまま、エンジンブレーキを効かせるべ
く、オーバーラン・クラッチをONする。領域にある
ときには、勾配抵抗相当値sin θが小さいので、現在の
状態、即ち3速かつオーバーラン・クラッチがOFFの
状態(通常走行状態から減速状態へ移行した直後等)で
あればその状態を、領域にて3速かつオーバーラン・
クラッチをONとした場合には、その状態を維持して、
不用意なオーバーラン・クラッチのON・OFFに伴う
車両運転性の悪化(ハンチング等)を防止しつつ、車両
の加速度αを目標加速度に近づけるようにする。
【0042】領域にあるときには、勾配抵抗相当値si
n θが十分小さいので、領域に較べてブレーキ感がよ
り大きくなるので、これを防止すべく、4速へアップシ
フトして、エンジンブレーキの効きを弱めて、車両の加
速度αを目標加速度に近づけるようにする。このように
して、車両の加速度αを目標加速度に維持するようにし
て、減速時における車両の運転性の悪化を防止する。
【0043】続けて、現在の変速段が4速である場合に
ついて、図7に基づき説明する。現在の変速段が4速で
ある場合には、勾配抵抗相当値sin θがマイナス側に大
きい領域にあると、例えば下り勾配が大きいとして、
変速段を2速にダウンシフトすると共に、オーバーラン
・クラッチをONして、エンジンブレーキを強く効かせ
るようにする。
【0044】領域(10)にあるときには、勾配抵抗相当値
sin θが領域に較べてそれ程大きくないので、変速段
を3速にダウンシフトすると共に、オーバーラン・クラ
ッチをONして、エンジンブレーキの効きを領域に較
べて弱める。領域(11)にあるときには、勾配抵抗相当値
sin θが十分小さいので、現在の状態、即ち4速を維持
して、エンジンブレーキの効きを更に弱めて、車両の加
速度αを目標加速度に近づけるようにする。
【0045】このようにして、車両の加速度αを目標加
速度に維持するようにして、減速時における車両の運転
性の悪化を防止する。図4へ戻って、ステップ27では、
ステップ26での検索結果に従って、前記複数のソレノイ
ドバルブ及びオーバーラン・ソレノイドバルブを駆動制
御して、減速時の変速制御を行なう。
【0046】次に、ステップ10で実行される通常時の変
速制御のための図8のサブルーチンについて説明する。
ステップ31では、車速VSPと、スロットル開度TVO
と、に基づいて、予め設定記憶してある通常変速パター
ン(図9)を参照して、変速すべき変速段を決定する。
更に、従来同様に、レンジ位置、現在の変速段、スロッ
トル開度TVOの大きさに基づいて、オーバーラン・ク
ラッチのON・OFFを決定する。例えば、現在のレン
ジがDレンジ或いは1,2レンジで、現在の変速段が4
速以外で(即ち、4速の場合は、オーバーラン・クラッ
チのON・OFFは、構造上エンジンブレーキの効き具
合に無関係だからである。)、スロットル開度TVOが
所定値より小さい場合には、オーバーラン・クラッチを
ONするように決定する。
【0047】ステップ32では、ステップ31の結果に従っ
て、前記複数のソレノイドバルブ及びオーバーラン・ソ
レノイドバルブを駆動制御して、通常の変速制御を行な
う。以上のように、本実施例によれば、減速走行(例え
ば、降坂走行)において、現在の変速段と、車速VSP
と、勾配抵抗相当値sin θと、に基づく変速線(変速す
べき変速段の決定、及びオーバーラン・クラッチのON
・OFFの決定のための制御線)に従って、即ち、車両
の加速度が所定値となるように、自動変速機2を自動制
御するようにした場合に、運転者個人差によっては減速
し過ぎや、加速し過ぎの違和感が生じて、運転者がDレ
ンジから、他の前進走行レンジ(2レンジ、1レンジ)
に操作したり、或いはアクセルペダルを踏み込んだりし
た場合には、この運転者の違和感を解消すべく、前記変
速線をシフト(補正)するようにしたので、従来のよう
に固定の変速線により減速制御を行う場合に比べ、より
高精度に運転者の要求に見合った車両加速度を得ること
ができるので、違和感延いては当該違和感解消のための
運転者の操作を軽減して車両運転性を向上させることが
でき、以って減速走行時における自動変速機制御の最適
化を図ることできる。
【0048】なお、本実施例では、減速走行に車両加速
度が所定値となるように、勾配抵抗相当値sin θを求
め、現在の変速段と、車速VSPと、勾配抵抗相当値si
n θと、に基づく変速線に従って変速制御を行う場合に
ついて説明したが、減速走行中に目標加速度が得られる
ように変速制御する場合に、その目標加速度を、運転者
の違和感を解消するように補正するものであれば、本実
施例のものに限定されるものではない。
【0049】ところで、図3のフローチャートのステッ
プ6,7を、運転者の加速し過ぎ感に起因するフットブ
レーキの踏込みの有無を検出する構成(本発明の違和感
検出手段に相当する。)に換え、フットブレーキ踏込み
信号入力時には、本実施例の図3におけるステップ8同
様に、基準変速線Aを、エンジンブレーキの効く側に、
即ち、変速線シフト量(Δsin θ)だけ勾配抵抗相当値
sin θを (+) 側に、シフトさせて変速線を設定するよ
うに構成してもよい。
【0050】また、図3のフローチャートのステップ9
の直前に、運転者の加速し過ぎ感に起因するフットブレ
ーキの踏込みの有無を検出するステップを加え、当該ブ
レーキ踏込み信号が検出された場合には、運転者は強減
速を要求しているとして、ステップ8による変速線シフ
ト量と、ブレーキ踏込み信号に基づく変速線シフト量
と、を合計するようにして、基準変速線Aを、よりエン
ジンブレーキの効きが強くなる側へ、シフトさせるよう
にしてもよい。
【0051】そして、減速し過ぎの判断として、本実施
例では、アクセルペダルが所定量以上所定時間踏み込ま
れたことで判断するようにしたが、他に、例えば2レン
ジ或いは1レンジからDレンジへレンジ位置を切り換え
たことで判断するようにしてもよく(本発明の請求項3
に記載の違和感検出手段に相当する。)、また、アクセ
ルペダルが所定量以上所定時間踏み込まれた場合の変速
線シフト量と、2レンジ或いは1レンジからDレンジへ
レンジ位置を切り換えたことに基づく変速線シフト量
と、を合計するようにして、基準変速線Aを、よりエン
ジンブレーキの効きが弱くなる側へ、シフトさせるよう
にしてもよい。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
減速走行において車両加速度が目標加速度となるように
自動変速機を制御するようにした場合に、運転者が減速
し過ぎや加速し過ぎの違和感を解消するための運転操作
をした場合には、当該運転者の違和感を解消するように
前記目標加速度を補正するようにしたので、従来のよう
に固定の目標加速度により制御を行う場合に比べ、運転
者の要求に見合った車両加速度を得ることができ、違和
感延いては当該違和感解消のための運転者の操作を軽減
して車両運転性を向上させることができ、以って減速走
行時における自動変速機制御の最適化を図ることでき
る。
【0053】請求項2に記載の発明のように、アクセル
ペダル操作に基づいて、減速し過ぎの違和感を検出する
ようにすれば、運転者の違和感の発生に応答よくかつ容
易に、当該違和感を検出することができる。請求項3に
記載の発明のように、レンジ位置の検出結果に基づけ
ば、減速し過ぎの違和感或いは加速し過ぎの違和感を、
高精度かつ容易に検出することができる。
【0054】請求項4に記載の発明のように、フットブ
レーキの踏込み操作に基づいて、加速し過ぎの違和感を
検出するようにすれば、運転者の違和感の発生に応答よ
くかつ容易に当該違和感を検出することができる。そし
て、請求項2〜4の発明の組み合わせにより、より高精
度に、かつ適用範囲を拡大して、運転者の違和感を解消
するような補正を行えるようになる。
【0055】請求項5に記載の発明では、前記減速走行
時の車両の自動変速機の制御が、予め定めた減速走行用
変速パターンに従って行われる場合に、前記目標加速度
補正手段を、前記減速走行用変速パターンの変速線を運
転者の違和感解消方向へシフトさせるようにしたので、
エンジンブレーキの効き具合に影響する変速線をシフト
させることで、ダウンシフト操作等のタイミングを容易
に変更することができるので、以って簡単に運転者の違
和感を解消できるような変速操作、即ち加速度を得るこ
とができるようになる。
【0056】請求項6に記載の発明では、前記減速走行
用変速パターンが、現在の変速段と、車速と、自動変速
機の変速歯車機構への入力軸トルクに基づく勾配抵抗相
当値と、に基づいて設定するようにしたので、従来のも
のに比べて、高精度な自動変速機制御が行えることにな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明にかかるブロック図
【図2】 本発明の一実施例における全体構成図
【図3】 同上実施例における変速制御ルーチンのフロ
ーチャート
【図4】 同上実施例における減速走行時変速制御サブ
ルーチンのフローチャート
【図5】 2速時の減速走行用変速パターンを示す図
【図6】 3速時の減速走行用変速パターンを示す図
【図7】 4速時の減速走行用変速パターンを示す図
【図8】 通常変速制御サブルーチンのフローチャート
【図9】 通常走行変速パターンを示す図
【図10】 入力軸回転速度Ntとスロットル開度TVO
と入力軸トルクTtとの関係を示す図
【図11】 「車速VSP」と「ころがり抵抗+空気抵抗
L 」との関係を示す図
【符号の説明】
1 エンジン 2 自動変速機 3 トルクコンバータ 5 シフトセレクタ 6 出力軸 7 車速センサ 8 スロットルセンサ 50 制御ユニット

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】減速走行時に、車両の加速度が目標加速度
    となるように、車両の自動変速機を制御するようにした
    車両用自動変速機の制御装置において、 運転者の車両加速度に関する違和感の有無を検出する違
    和感検出手段と、 運転者の車両加速度に関する違和感が検出されたとき
    に、当該違和感を解消するように前記目標加速度を補正
    する目標加速度補正手段と、 を備えたことを特徴とする車両用自動変速機の制御装
    置。
  2. 【請求項2】前記違和感検出手段が、減速し過ぎの違和
    感を検出する場合に、運転者のアクセルペダル操作に基
    づいて検出することを特徴とする請求項1に記載の車両
    用自動変速機の制御装置。
  3. 【請求項3】前記違和感検出手段が、加速し過ぎ或いは
    減速し過ぎの違和感を検出する場合に、レンジ位置の検
    出結果に基づいて検出することを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載の車両用自動変速機の制御装置。
  4. 【請求項4】前記違和感検出手段が、加速し過ぎの違和
    感を検出する場合に、フットブレーキの踏込み操作に基
    づいて検出することを特徴とする請求項1〜請求項3の
    何れか1つに記載の車両用自動変速機の制御装置。
  5. 【請求項5】前記減速走行時の車両の自動変速機の制御
    が、予め定めた減速走行用変速パターンに従って行われ
    る場合に、 前記目標加速度補正手段が、前記減速走行用変速パター
    ンの変速線を運転者の違和感解消方向へシフトさせる手
    段であることを特徴とする請求項1〜請求項4の何れか
    1つに記載の車両用自動変速機の制御装置。
  6. 【請求項6】前記減速走行用変速パターンが、現在の変
    速段と、車速と、自動変速機の変速歯車機構への入力軸
    トルクに基づく勾配抵抗相当値と、に基づいて設定され
    ていることを特徴とする請求項5に記載の車両用自動変
    速機の制御装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US20100305822A1 (en) * 2009-06-01 2010-12-02 John Kresse System for determining a vehicle mass-based breakpoint for selecting between two different transmission shift schedules
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