JPH0875651A - レーザ発光分光分析方法 - Google Patents
レーザ発光分光分析方法Info
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- JPH0875651A JPH0875651A JP21252994A JP21252994A JPH0875651A JP H0875651 A JPH0875651 A JP H0875651A JP 21252994 A JP21252994 A JP 21252994A JP 21252994 A JP21252994 A JP 21252994A JP H0875651 A JPH0875651 A JP H0875651A
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- laser light
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 レ−ザ誘起蛍光法を適用することで分光分析
における検出限界及び検出精度を向上させることがで
き、極微量元素の分析を行うことができるレ−ザ発光分
光分析方法を提供すること。 【構成】 レ−ザ光照射により生成されたプラズマ30
に測定対象元素の吸収波長のいずれかに一致した波長の
励起用レ−ザ光20を照射することにより得られる原子
蛍光40を分光分析するレ−ザ発光分光分析方法。
における検出限界及び検出精度を向上させることがで
き、極微量元素の分析を行うことができるレ−ザ発光分
光分析方法を提供すること。 【構成】 レ−ザ光照射により生成されたプラズマ30
に測定対象元素の吸収波長のいずれかに一致した波長の
励起用レ−ザ光20を照射することにより得られる原子
蛍光40を分光分析するレ−ザ発光分光分析方法。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明はレーザ誘起蛍光法を適用
したレーザ発光分光分析方法に関する。
したレーザ発光分光分析方法に関する。
【0002】
【従来の技術】近年レーザ技術の進歩とともに、これを
分光分析の励起源として利用する試みが各方面で進めら
れている。適当な焦点距離の集光レンズによって焦点を
結ぶようにされた強力なレーザ光を試料表面に照射する
と、該表面層が急激に加熱される。特に、レーザ光を数
十nsのパルス状にすると、前記試料内部へ熱が拡散す
る前に局所的にエネルギーが注入された状態となり、溶
解及び蒸発が起こる。該蒸気はレーザ光によって更に励
起されてプラズマ化し、光を放出するようになる。この
プラズマから放出される光を適当な光導入系を用いて分
光器に伝達し、回折格子等により分光してスペクトルに
分離した後、写真フィルム、光電子増倍管、フォトダイ
オード等により検出することによって、目的元素の含有
量を調べるのがレーザ発光分光分析方法である。このレ
ーザ発光分光分析方法は、不導体や高温の測定対象物即
ち溶融物の分析を行うことができるので、鋼銑、溶鋼、
スラグ等の直接分析に適用されている。
分光分析の励起源として利用する試みが各方面で進めら
れている。適当な焦点距離の集光レンズによって焦点を
結ぶようにされた強力なレーザ光を試料表面に照射する
と、該表面層が急激に加熱される。特に、レーザ光を数
十nsのパルス状にすると、前記試料内部へ熱が拡散す
る前に局所的にエネルギーが注入された状態となり、溶
解及び蒸発が起こる。該蒸気はレーザ光によって更に励
起されてプラズマ化し、光を放出するようになる。この
プラズマから放出される光を適当な光導入系を用いて分
光器に伝達し、回折格子等により分光してスペクトルに
分離した後、写真フィルム、光電子増倍管、フォトダイ
オード等により検出することによって、目的元素の含有
量を調べるのがレーザ発光分光分析方法である。このレ
ーザ発光分光分析方法は、不導体や高温の測定対象物即
ち溶融物の分析を行うことができるので、鋼銑、溶鋼、
スラグ等の直接分析に適用されている。
【0003】レーザ発光分光分析方法には、被測定試料
の励起源となるレーザ光源を単数使用する単段励起法
(例えば、特開昭57−100323号公報)と複数使
用する多段励起法(例えば、特開昭62−188919
号公報)との2つの方法がある。このうち前記多段励起
法は、次の2段階からなる励起方法である。すなわち、
まず、第1のレ−ザ光源から集光されたレーザ光パルス
を試料表面に照射して含有元素(原子)を励起し、前記
試料表面にプラズマを形成する。次に、所定の時間経過
した後、第2のレ−ザ光源から前記プラズマにレーザ光
パルスを照射し、プラズマ化された前記含有元素(原
子)をさらに励起する。
の励起源となるレーザ光源を単数使用する単段励起法
(例えば、特開昭57−100323号公報)と複数使
用する多段励起法(例えば、特開昭62−188919
号公報)との2つの方法がある。このうち前記多段励起
法は、次の2段階からなる励起方法である。すなわち、
まず、第1のレ−ザ光源から集光されたレーザ光パルス
を試料表面に照射して含有元素(原子)を励起し、前記
試料表面にプラズマを形成する。次に、所定の時間経過
した後、第2のレ−ザ光源から前記プラズマにレーザ光
パルスを照射し、プラズマ化された前記含有元素(原
子)をさらに励起する。
【0004】特開昭62−188919号公報に開示さ
れた多段励起法は、単段励起法に比べて前記含有元素
(原子)を効率よく励起することができ、前記原子の長
波長にある固有線スペクトルの発光強度を強化できるこ
とを実験的に確かめることによりなされた発明である。
これにより、長波長にある固有線スペクトルの発光強度
を測定することで、真空紫外域の発光スペクトルを使用
しなくともP、C、S、Sn等のレ−ザ発光分光分析が
可能になり、該分析における検出感度及び分析精度の向
上が図られている。
れた多段励起法は、単段励起法に比べて前記含有元素
(原子)を効率よく励起することができ、前記原子の長
波長にある固有線スペクトルの発光強度を強化できるこ
とを実験的に確かめることによりなされた発明である。
これにより、長波長にある固有線スペクトルの発光強度
を測定することで、真空紫外域の発光スペクトルを使用
しなくともP、C、S、Sn等のレ−ザ発光分光分析が
可能になり、該分析における検出感度及び分析精度の向
上が図られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来のレ−ザ
発光分光分析方法では測定対象原子を熱的に励起してい
るので、多くの測定対象原子を励起してその発光強度を
高めるには、高温のプラズマを形成する必要がある。し
かし、高温のプラズマは多量の連続光を放射するので、
高温のプラズマを形成すると測定信号のバックグラウン
ドが高くなり、SN比が減少するという問題点がある。
特に、(極)低濃度領域ではこのバックグラウンドのゆ
らぎが無視できなくなり、測定誤差が増大する。また、
高温のプラズマにおいては、分析対象元素以外の元素も
励起され、発光する。このため、鋼中の極微量元素を測
定する際に、鋼中の主成分である鉄の発光により、測定
対象原子の発光が阻害されてしまい、一部の元素は真空
紫外域での分光分析に頼るか、分解能の高い分光器によ
り鉄の発光を分離して分析を行うなどの方法をとらなけ
れば、鋼中元素分析により数ppm〜数十ppmの低濃
度域で十分な精度を得ることが困難である。真空紫外域
から200nm付近の発光は光ファイバ−の透過率が低
いため、光ファイバ−による発光信号の伝送を困難にし
ている。また、分解能を高くするには、光を分散させる
ために、長い光路が必要であり、分光器自体が大型化し
てしまう。これらのことは、レ−ザ発光分光分析方法を
オンラインに適用する際の障害となっている。
発光分光分析方法では測定対象原子を熱的に励起してい
るので、多くの測定対象原子を励起してその発光強度を
高めるには、高温のプラズマを形成する必要がある。し
かし、高温のプラズマは多量の連続光を放射するので、
高温のプラズマを形成すると測定信号のバックグラウン
ドが高くなり、SN比が減少するという問題点がある。
特に、(極)低濃度領域ではこのバックグラウンドのゆ
らぎが無視できなくなり、測定誤差が増大する。また、
高温のプラズマにおいては、分析対象元素以外の元素も
励起され、発光する。このため、鋼中の極微量元素を測
定する際に、鋼中の主成分である鉄の発光により、測定
対象原子の発光が阻害されてしまい、一部の元素は真空
紫外域での分光分析に頼るか、分解能の高い分光器によ
り鉄の発光を分離して分析を行うなどの方法をとらなけ
れば、鋼中元素分析により数ppm〜数十ppmの低濃
度域で十分な精度を得ることが困難である。真空紫外域
から200nm付近の発光は光ファイバ−の透過率が低
いため、光ファイバ−による発光信号の伝送を困難にし
ている。また、分解能を高くするには、光を分散させる
ために、長い光路が必要であり、分光器自体が大型化し
てしまう。これらのことは、レ−ザ発光分光分析方法を
オンラインに適用する際の障害となっている。
【0006】本発明は上記課題に鑑みなされたものであ
り、従来のレ−ザ発光分光分析方法にレーザ誘起蛍光法
を適用し、低温のプラズマにおいて、分析対象元素のレ
ーザ光吸収による選択的な励起を行い、主成分の元素の
発光の干渉を防ぎ、検出限界、検出精度の向上を実現す
ることができるレ−ザ発光分光分析方法を提供すること
を目的としている。また、分析対象元素が選択的に発光
することにより、主成分の発光の干渉がないため、分光
器の分解能が低くてよく、従来法では分析に使用できな
かった、長波長域での発光による分析を行うことができ
るレ−ザ発光分光分析方法を提供することを目的として
いる。
り、従来のレ−ザ発光分光分析方法にレーザ誘起蛍光法
を適用し、低温のプラズマにおいて、分析対象元素のレ
ーザ光吸収による選択的な励起を行い、主成分の元素の
発光の干渉を防ぎ、検出限界、検出精度の向上を実現す
ることができるレ−ザ発光分光分析方法を提供すること
を目的としている。また、分析対象元素が選択的に発光
することにより、主成分の発光の干渉がないため、分光
器の分解能が低くてよく、従来法では分析に使用できな
かった、長波長域での発光による分析を行うことができ
るレ−ザ発光分光分析方法を提供することを目的として
いる。
【0007】さらに励起用レ−ザ光の波長と測定蛍光波
長を異なった波長とすることにより測定対象物表面から
の励起用レ−ザ光の迷光の干渉を防ぐことができ、高精
度の分析を行うことができるレ−ザ発光分光分析方法を
提供することを目的としている。また、原子化のレ−ザ
光と励起用のレ−ザ光の光軸を同軸にすることが可能と
なり、装置構成を単純化してオンラインへの適用用途を
広げることができ、溶鋼などの溶融物を分析する際に、
溶融物表面の変動による影響を最小限に抑えることが可
能となり、高精度の分析を行うことができるレ−ザ発光
分光分析方法を提供することを目的としている。
長を異なった波長とすることにより測定対象物表面から
の励起用レ−ザ光の迷光の干渉を防ぐことができ、高精
度の分析を行うことができるレ−ザ発光分光分析方法を
提供することを目的としている。また、原子化のレ−ザ
光と励起用のレ−ザ光の光軸を同軸にすることが可能と
なり、装置構成を単純化してオンラインへの適用用途を
広げることができ、溶鋼などの溶融物を分析する際に、
溶融物表面の変動による影響を最小限に抑えることが可
能となり、高精度の分析を行うことができるレ−ザ発光
分光分析方法を提供することを目的としている。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明に係るレーザ発光分光分析方法(1)は、測定
対象物表面にプラズマ化用レーザ光を照射して測定対象
物表面の一部をプラズマ化し、プラズマから放射される
光を分光分析するレーザ発光分光分析方法において、レ
ーザ光照射により生成されたプラズマに測定対象元素の
吸収波長のいずれかと一致した波長の励起用レーザ光を
照射することにより得られる原子蛍光を分光分析するこ
とを特徴としている。
に本発明に係るレーザ発光分光分析方法(1)は、測定
対象物表面にプラズマ化用レーザ光を照射して測定対象
物表面の一部をプラズマ化し、プラズマから放射される
光を分光分析するレーザ発光分光分析方法において、レ
ーザ光照射により生成されたプラズマに測定対象元素の
吸収波長のいずれかと一致した波長の励起用レーザ光を
照射することにより得られる原子蛍光を分光分析するこ
とを特徴としている。
【0009】また本発明に係るレーザ発光分光分析方法
(2)は、上記レ−ザ発光分光分析法(1)において、
励起用レ−ザ光と測定原子蛍光の波長を異なった波長と
することを特徴としている。
(2)は、上記レ−ザ発光分光分析法(1)において、
励起用レ−ザ光と測定原子蛍光の波長を異なった波長と
することを特徴としている。
【0010】また本発明に係るレ−ザ発光分光分析方法
(3)は、上記レ−ザ発光分光分析方法(2)におい
て、プラズマ化用レ−ザ光と励起用レ−ザ光を同じ方向
から測定対象物に照射することを特徴としている。
(3)は、上記レ−ザ発光分光分析方法(2)におい
て、プラズマ化用レ−ザ光と励起用レ−ザ光を同じ方向
から測定対象物に照射することを特徴としている。
【0011】また本発明に係るレ−ザ発光分光分析方法
(4)は、上記レ−ザ発光分光分析方法(1)におい
て、プラズマ化用パルスレーザ光照射後1μs〜1ms
経過する間に生成されたプラズマに測定対象元素の吸収
波長のいずれかに一致した波長の励起用パルスレーザ光
を照射することを特徴としている。
(4)は、上記レ−ザ発光分光分析方法(1)におい
て、プラズマ化用パルスレーザ光照射後1μs〜1ms
経過する間に生成されたプラズマに測定対象元素の吸収
波長のいずれかに一致した波長の励起用パルスレーザ光
を照射することを特徴としている。
【0012】
【作用】上記方法に係るレーザ発光分光分析方法にあっ
ては、測定対象試料をプラズマ化するプラズマ化用レー
ザとして例えば、QスイッチパルスYAG(yttrium-al
uminum-garnet )レーザ等が用いられる。以下、図1に
基づいて上記方法に係るレ−ザ発光分光分析方法の原理
を説明する。図1(a)は上記方法に係るレ−ザ発光分
光分析方法の原理を示した模式図であり、図1(b)は
励起用レ−ザ光により蛍光が発生するメカニズムを示し
た模式図である。
ては、測定対象試料をプラズマ化するプラズマ化用レー
ザとして例えば、QスイッチパルスYAG(yttrium-al
uminum-garnet )レーザ等が用いられる。以下、図1に
基づいて上記方法に係るレ−ザ発光分光分析方法の原理
を説明する。図1(a)は上記方法に係るレ−ザ発光分
光分析方法の原理を示した模式図であり、図1(b)は
励起用レ−ザ光により蛍光が発生するメカニズムを示し
た模式図である。
【0013】プラズマ化用レ−ザ光を測定対象物6表面
に集光し、測定対象物6の一部をプラズマ化する。生成
されたプラズマ30中に測定対象原子の吸収波長のいず
れかと一致した波長の励起用レ−ザ光20を照射する
と、前記測定対象原子に選択的にレ−ザエネルギ−が吸
収される。即ち、励起用レ−ザ光20により下位準位
(1)50にあった測定対象原子が上位準位70に励起
される。この上位準位70に励起された原子が再び下位
準位に遷移する際に数種類の原子蛍光が放出される。こ
の原子蛍光は、もとの下位準位(1)50に遷移する際
に放出される励起用レ−ザ光と一致した波長の蛍光40
と、他の下位準位(2)60に遷移する際に放出される
励起用レ−ザ光と異なった波長の蛍光41との2種類が
ある。励起用レ−ザ光源としては、測定対象元素の吸収
波長に一致した波長のレ−ザ光を照射する必要があるた
め、波長可変レ−ザが望ましい。また原子蛍光は励起用
レ−ザ光20の照射中に観測されるため、原子蛍光を検
出する検出器を励起用レ−ザと同調することによりSN
比を向上させることが可能である。上記方法に係るレ−
ザ発光分光分析方法では、上記原子蛍光40または41
が分光分析される。
に集光し、測定対象物6の一部をプラズマ化する。生成
されたプラズマ30中に測定対象原子の吸収波長のいず
れかと一致した波長の励起用レ−ザ光20を照射する
と、前記測定対象原子に選択的にレ−ザエネルギ−が吸
収される。即ち、励起用レ−ザ光20により下位準位
(1)50にあった測定対象原子が上位準位70に励起
される。この上位準位70に励起された原子が再び下位
準位に遷移する際に数種類の原子蛍光が放出される。こ
の原子蛍光は、もとの下位準位(1)50に遷移する際
に放出される励起用レ−ザ光と一致した波長の蛍光40
と、他の下位準位(2)60に遷移する際に放出される
励起用レ−ザ光と異なった波長の蛍光41との2種類が
ある。励起用レ−ザ光源としては、測定対象元素の吸収
波長に一致した波長のレ−ザ光を照射する必要があるた
め、波長可変レ−ザが望ましい。また原子蛍光は励起用
レ−ザ光20の照射中に観測されるため、原子蛍光を検
出する検出器を励起用レ−ザと同調することによりSN
比を向上させることが可能である。上記方法に係るレ−
ザ発光分光分析方法では、上記原子蛍光40または41
が分光分析される。
【0014】励起用レ−ザ光20と異なった波長の原子
蛍光41を分光分析する方法により、測定対象物6から
の励起用レ−ザ光20の散乱光及び反射光が、測定する
蛍光に干渉するのを防ぐことが可能である。この方法を
用いると、プラズマ化用レ−ザ光の光軸と励起用レ−ザ
光20の光軸とを同軸にし、プラズマ化用レ−ザ光と励
起用レ−ザ光20とを同じ方向から照射するレ−ザ発光
分光分析方法を実現することが可能となる。以下、この
方式を同軸系と呼ぶことにする。この同軸系はレ−ザ光
の照射方向が1方向のみで良く、装置構成が単純化され
る。このことは、実際のオンライン適用用途を広げる。
また、励起用レ−ザ光20の干渉がないため、純粋な蛍
光強度を測定することができ、分析の高精度化につなが
る。
蛍光41を分光分析する方法により、測定対象物6から
の励起用レ−ザ光20の散乱光及び反射光が、測定する
蛍光に干渉するのを防ぐことが可能である。この方法を
用いると、プラズマ化用レ−ザ光の光軸と励起用レ−ザ
光20の光軸とを同軸にし、プラズマ化用レ−ザ光と励
起用レ−ザ光20とを同じ方向から照射するレ−ザ発光
分光分析方法を実現することが可能となる。以下、この
方式を同軸系と呼ぶことにする。この同軸系はレ−ザ光
の照射方向が1方向のみで良く、装置構成が単純化され
る。このことは、実際のオンライン適用用途を広げる。
また、励起用レ−ザ光20の干渉がないため、純粋な蛍
光強度を測定することができ、分析の高精度化につなが
る。
【0015】溶鋼などの溶融物を分析する際、プラズマ
化用レ−ザと励起用レ−ザとを異なった方向から照射す
る場合、溶融物表面に変動があると、励起用レ−ザ光2
0のプラズマ30に照射される位置が溶融物表面の揺れ
に応じて、変化する。このため測定誤差が生じる。同軸
系においては溶融物表面が変動しても、常に励起用レ−
ザ光20はプラズマ30中の同じ位置に照射されるた
め、溶融物表面の変動による測定誤差を最小限に抑える
ことが可能となる。
化用レ−ザと励起用レ−ザとを異なった方向から照射す
る場合、溶融物表面に変動があると、励起用レ−ザ光2
0のプラズマ30に照射される位置が溶融物表面の揺れ
に応じて、変化する。このため測定誤差が生じる。同軸
系においては溶融物表面が変動しても、常に励起用レ−
ザ光20はプラズマ30中の同じ位置に照射されるた
め、溶融物表面の変動による測定誤差を最小限に抑える
ことが可能となる。
【0016】励起用レ−ザ光源としては波長可変でなく
とも測定対象元素の励起エネルギ−に一致した波長が出
力されればよい。例えば測定対象元素がCの場合、エキ
シマレ−ザのArF励起波長193.1nmが使用でき
る。
とも測定対象元素の励起エネルギ−に一致した波長が出
力されればよい。例えば測定対象元素がCの場合、エキ
シマレ−ザのArF励起波長193.1nmが使用でき
る。
【0017】
【実施例】以下、本発明に係るレーザ発光分光分析方法
の実施例を図面に基づいて説明する。図2は本発明の実
施例1に係るレ−ザ発光分光分析方法を実施するための
発光分光分析装置の一例を概略的に示したブロック図で
ある。なお、図2において一点鎖線で示した矢印は電気
信号の流れを示し、実線で示した矢印はレ−ザ光の流れ
を示している。
の実施例を図面に基づいて説明する。図2は本発明の実
施例1に係るレ−ザ発光分光分析方法を実施するための
発光分光分析装置の一例を概略的に示したブロック図で
ある。なお、図2において一点鎖線で示した矢印は電気
信号の流れを示し、実線で示した矢印はレ−ザ光の流れ
を示している。
【0018】図中6は試料を示し、1は試料6の表面上
にプラズマを形成するためのプラズマ化用パルスレーザ
を示している。プラズマ化用パルスレ−ザ1にはパルス
レ−ザ出力端子1aと電気信号出力端子1bとが形成さ
れており、電気信号出力端子1bは遅延回路5に接続さ
れている。パルスレ−ザ出力端子1aからはプラズマ化
用パルスレ−ザ光100が出力され、プラズマ化用パル
スレ−ザ光100がミラ−9、集光レンズ12及び孔あ
きミラ−10を介して試料6の表面に照射されるように
なっている。
にプラズマを形成するためのプラズマ化用パルスレーザ
を示している。プラズマ化用パルスレ−ザ1にはパルス
レ−ザ出力端子1aと電気信号出力端子1bとが形成さ
れており、電気信号出力端子1bは遅延回路5に接続さ
れている。パルスレ−ザ出力端子1aからはプラズマ化
用パルスレ−ザ光100が出力され、プラズマ化用パル
スレ−ザ光100がミラ−9、集光レンズ12及び孔あ
きミラ−10を介して試料6の表面に照射されるように
なっている。
【0019】遅延回路5の一方の出力端子5aは前記プ
ラズマ中の測定対象原子を更に励起するための励起用波
長可変レ−ザ2に接続され、他方の出力端子5bは光検
出器4に接続されている。励起用波長可変レ−ザ2から
は測定対象元素の吸収波長に一致した波長の励起用パル
スレ−ザ光200が出力され、励起用パルスレ−ザ光2
00がプリズム7及びプリズム8を介して試料6の表面
上に形成されたプラズマに照射されるようになってい
る。また、前記プラズマから放出される蛍光は孔あきミ
ラ−10で反射された後、集光レンズ11によって集光
されて分光器3に入力されるようなっている。分光器3
には光検出器4が連設されており、光検出器4はコンピ
ュ−タ13に接続されている。図示していないが、プラ
ズマ化用パルスレ−ザ1、励起用波長可変レ−ザ2及び
遅延回路5はコンピュ−タ13に接続され、コンピュ−
タ13により制御されるようになっている。
ラズマ中の測定対象原子を更に励起するための励起用波
長可変レ−ザ2に接続され、他方の出力端子5bは光検
出器4に接続されている。励起用波長可変レ−ザ2から
は測定対象元素の吸収波長に一致した波長の励起用パル
スレ−ザ光200が出力され、励起用パルスレ−ザ光2
00がプリズム7及びプリズム8を介して試料6の表面
上に形成されたプラズマに照射されるようになってい
る。また、前記プラズマから放出される蛍光は孔あきミ
ラ−10で反射された後、集光レンズ11によって集光
されて分光器3に入力されるようなっている。分光器3
には光検出器4が連設されており、光検出器4はコンピ
ュ−タ13に接続されている。図示していないが、プラ
ズマ化用パルスレ−ザ1、励起用波長可変レ−ザ2及び
遅延回路5はコンピュ−タ13に接続され、コンピュ−
タ13により制御されるようになっている。
【0020】なお、プラズマ化用パルスレ−ザ1として
は、出力が0.5J/P以下で、パルス幅が20ns
で、波長が1,064nmのQスイッチYAGレ−ザを
用いた。また、励起用波長可変レーザ2としては、出力
が数mJ/Pで、パルス幅が20nsで、波長可変域が
400〜1000nmの色素レ−ザの第2高調波で波長
可変域が205〜400nmのものを用いた。
は、出力が0.5J/P以下で、パルス幅が20ns
で、波長が1,064nmのQスイッチYAGレ−ザを
用いた。また、励起用波長可変レーザ2としては、出力
が数mJ/Pで、パルス幅が20nsで、波長可変域が
400〜1000nmの色素レ−ザの第2高調波で波長
可変域が205〜400nmのものを用いた。
【0021】次に、図3に基づいて上記の如く構成され
た発光分光分析装置の動作について説明する。図3はコ
ンピュ−タ13の動作を示したフロ−チャ−トである。
まず、ステップ1で測定条件の設定が行われる。すなわ
ち、測定対象元素に応じて励起用波長可変レ−ザ2から
出力される励起用パルスレ−ザ光200の波長の設定、
及び遅延回路5における遅延時間の設定等が行われる。
該設定が行われてコンピュ−タ13によりプラズマ化用
パルスレ−ザ1が起動されると、以下の動作が実行され
る。
た発光分光分析装置の動作について説明する。図3はコ
ンピュ−タ13の動作を示したフロ−チャ−トである。
まず、ステップ1で測定条件の設定が行われる。すなわ
ち、測定対象元素に応じて励起用波長可変レ−ザ2から
出力される励起用パルスレ−ザ光200の波長の設定、
及び遅延回路5における遅延時間の設定等が行われる。
該設定が行われてコンピュ−タ13によりプラズマ化用
パルスレ−ザ1が起動されると、以下の動作が実行され
る。
【0022】プラズマ化用パルスレーザ1のパルスレ−
ザ出力端子1aからプラズマ化用パルスレ−ザ光100
が発振されると、それと同時に電気信号出力端子1bか
ら遅延回路5に対してプラズマ化用パルスレ−ザ光10
0が発振されたことを示す電気信号が伝達される。プラ
ズマ化用パルスレーザ光100はミラー9で直角に反射
され、集光レンズ12を通して試料6の表面にビ−ム径
0.1mm〜2.0mmで集光される。プラズマ化用パ
ルスレーザ光100が照射されると、試料6表面の一部
がプラズマ化される。
ザ出力端子1aからプラズマ化用パルスレ−ザ光100
が発振されると、それと同時に電気信号出力端子1bか
ら遅延回路5に対してプラズマ化用パルスレ−ザ光10
0が発振されたことを示す電気信号が伝達される。プラ
ズマ化用パルスレーザ光100はミラー9で直角に反射
され、集光レンズ12を通して試料6の表面にビ−ム径
0.1mm〜2.0mmで集光される。プラズマ化用パ
ルスレーザ光100が照射されると、試料6表面の一部
がプラズマ化される。
【0023】試料6の表面上にプラズマを形成するため
のプラズマ化用パルスレ−ザ光100が照射された時点
から1μs〜1msの間の時点で、測定対象原子に応じ
た所定の時間経過した時点になると、すなわちプラズマ
化用パルスレ−ザ光100が照射された時点からステッ
プ1で設定された遅延時間が経過すると、遅延回路5か
ら光検出器4と励起用波長可変レーザ2とに電気信号が
伝達される。該電気信号を受信すると、励起用波長可変
レ−ザ2からは、ステップ1で設定された測定条件に従
って、測定対象元素の吸収波長に一致した波長の励起用
パルスレーザ光200が発振される。励起用パルスレ−
ザ光200はプリズム7及びプリズム8により光路を変
更され、被測定試料6表面上のプラズマに照射される。
これにより、該プラズマ中の測定対象元素が更に励起さ
れる。そして、該測定対象元素から放出される蛍光は孔
あきミラー10により反射され、集光レンズ11を通し
て分光器3で分散される。分散された光は光検出器4に
より検出され、スペクトルの電気情報はコンピュータ1
3に送られる。
のプラズマ化用パルスレ−ザ光100が照射された時点
から1μs〜1msの間の時点で、測定対象原子に応じ
た所定の時間経過した時点になると、すなわちプラズマ
化用パルスレ−ザ光100が照射された時点からステッ
プ1で設定された遅延時間が経過すると、遅延回路5か
ら光検出器4と励起用波長可変レーザ2とに電気信号が
伝達される。該電気信号を受信すると、励起用波長可変
レ−ザ2からは、ステップ1で設定された測定条件に従
って、測定対象元素の吸収波長に一致した波長の励起用
パルスレーザ光200が発振される。励起用パルスレ−
ザ光200はプリズム7及びプリズム8により光路を変
更され、被測定試料6表面上のプラズマに照射される。
これにより、該プラズマ中の測定対象元素が更に励起さ
れる。そして、該測定対象元素から放出される蛍光は孔
あきミラー10により反射され、集光レンズ11を通し
て分光器3で分散される。分散された光は光検出器4に
より検出され、スペクトルの電気情報はコンピュータ1
3に送られる。
【0024】ステップ2では、光検出器4より受信した
スペクトルの電気情報に基づいて分析対象元素の発光強
度が算出される。次にステップ3では、算出された発光
強度に検量線を適用して試料6中における測定対象元素
の濃度が算出される。そして最後にステップ4で算出さ
れた濃度が出力される。
スペクトルの電気情報に基づいて分析対象元素の発光強
度が算出される。次にステップ3では、算出された発光
強度に検量線を適用して試料6中における測定対象元素
の濃度が算出される。そして最後にステップ4で算出さ
れた濃度が出力される。
【0025】実施例に係るレ−ザ発光分光分析方法を用
いた装置で低合金鋼に含まれるSiの濃度を測定した。
その時のスペクトルを図4に示す。また、比較のために
従来の高温のプラズマによる熱的な励起方式によるレー
ザ発光分光分析方法で測定した場合におけるスペクトル
を図5に示す。図4及び図5において、横軸は波長
(Å)を示しており、縦軸は発光強度(カウント数)を
示している。
いた装置で低合金鋼に含まれるSiの濃度を測定した。
その時のスペクトルを図4に示す。また、比較のために
従来の高温のプラズマによる熱的な励起方式によるレー
ザ発光分光分析方法で測定した場合におけるスペクトル
を図5に示す。図4及び図5において、横軸は波長
(Å)を示しており、縦軸は発光強度(カウント数)を
示している。
【0026】図4と図5とを比べてみれば明らかである
ように、従来のレ−ザ発光分光分析方法に比べ、実施例
に係るレ−ザ発光分光分析方法ではSiスペクトルとバ
ックグラウンドの比が増大している。又、従来のレーザ
発光分光分析方法では熱的にプラズマを励起しているの
で、多くの元素が同時に励起されてしまい、測定対象元
素のみを励起することはできない。実際、図5に示した
スペクトルではFeのスペクトルが多数観測されてお
り、該Feスペクトルに干渉されてSiスペクトルを識
別することができない。しかし、実施例に係るレ−ザ発
光分光分析方法による測定ではSi原子のみが選択的に
励起されて蛍光を発するので、Feスペクトルの干渉は
著しく減少する。加えて、Siスペクトル強度も従来に
比べて向上している。これらのことから分かるように、
実施例に係るレ−ザ発光分光分析方法を用いて測定すれ
ば、従来の分析方法に比べて、測定対象元素(Si)に
おけるスペクトル信号のSN比を著しく向上させること
ができ、発光分光分析における検出限界、検出精度を著
しく改善することができる。
ように、従来のレ−ザ発光分光分析方法に比べ、実施例
に係るレ−ザ発光分光分析方法ではSiスペクトルとバ
ックグラウンドの比が増大している。又、従来のレーザ
発光分光分析方法では熱的にプラズマを励起しているの
で、多くの元素が同時に励起されてしまい、測定対象元
素のみを励起することはできない。実際、図5に示した
スペクトルではFeのスペクトルが多数観測されてお
り、該Feスペクトルに干渉されてSiスペクトルを識
別することができない。しかし、実施例に係るレ−ザ発
光分光分析方法による測定ではSi原子のみが選択的に
励起されて蛍光を発するので、Feスペクトルの干渉は
著しく減少する。加えて、Siスペクトル強度も従来に
比べて向上している。これらのことから分かるように、
実施例に係るレ−ザ発光分光分析方法を用いて測定すれ
ば、従来の分析方法に比べて、測定対象元素(Si)に
おけるスペクトル信号のSN比を著しく向上させること
ができ、発光分光分析における検出限界、検出精度を著
しく改善することができる。
【0027】図6(a)はプラズマ化用パルスレ−ザ光
100が照射されてから励起用パルスレーザ光200が
照射されるまでの遅延時間(横軸、μsec)とSiス
ペクトル強度(縦軸、カウント数)との関係を示したグ
ラフである。測定はAr雰囲気及び空気雰囲気の2通り
で行われている。また、図6(b)はAr雰囲気におけ
る前記遅延時間(横軸、μsec)とPスペクトル強度
(縦軸、カウント数)との関係を示したグラフである。
図6(a)及び(b)に示したグラフは、励起用パルス
レーザ光200の照射はプラズマ化用パルスレーザ光1
00照射後1μsec〜1msec経過する間で行えば
蛍光の観測が可能であることを示している。
100が照射されてから励起用パルスレーザ光200が
照射されるまでの遅延時間(横軸、μsec)とSiス
ペクトル強度(縦軸、カウント数)との関係を示したグ
ラフである。測定はAr雰囲気及び空気雰囲気の2通り
で行われている。また、図6(b)はAr雰囲気におけ
る前記遅延時間(横軸、μsec)とPスペクトル強度
(縦軸、カウント数)との関係を示したグラフである。
図6(a)及び(b)に示したグラフは、励起用パルス
レーザ光200の照射はプラズマ化用パルスレーザ光1
00照射後1μsec〜1msec経過する間で行えば
蛍光の観測が可能であることを示している。
【0028】なお、上記した実施例において励起用パル
スレ−ザ光200の光軸は、プラズマ化用パルスレ−ザ
光100の光軸と同じであっても、異なっていても、ど
ちらでも良い。また、励起用パルスレ−ザ光200の光
源としては、測定対象元素の励起エネルギ−に一致した
波長のレ−ザ光を出力できれば良いので、実施例のよう
に励起用波長可変レ−ザ2を用いなくとも良い。例え
ば、測定対象元素がCである場合、波長193.1nm
のエキシマレ−ザを用いることができる。
スレ−ザ光200の光軸は、プラズマ化用パルスレ−ザ
光100の光軸と同じであっても、異なっていても、ど
ちらでも良い。また、励起用パルスレ−ザ光200の光
源としては、測定対象元素の励起エネルギ−に一致した
波長のレ−ザ光を出力できれば良いので、実施例のよう
に励起用波長可変レ−ザ2を用いなくとも良い。例え
ば、測定対象元素がCである場合、波長193.1nm
のエキシマレ−ザを用いることができる。
【0029】次に、本発明の実施例2に係るレ−ザ発光
分光分析方法を説明する。図7は実施例2に係る同軸系
によるレ−ザ発光分光分析方法を実施するための同軸系
レ−ザ発光分光分析装置を概略的に示したブロック図で
ある。図7において、1はプラズマ化用パルスレ−ザ、
2は励起用波長可変レ−ザ、3は分光器、4は光検出
器、5は遅延回路、6は試料、13はコンピュ−タ、1
0は孔空きミラ−、11は集光レンズ、12は集光レン
ズ、21はミラ−、22はダイクロイックミラ−をそれ
ぞれ示している。
分光分析方法を説明する。図7は実施例2に係る同軸系
によるレ−ザ発光分光分析方法を実施するための同軸系
レ−ザ発光分光分析装置を概略的に示したブロック図で
ある。図7において、1はプラズマ化用パルスレ−ザ、
2は励起用波長可変レ−ザ、3は分光器、4は光検出
器、5は遅延回路、6は試料、13はコンピュ−タ、1
0は孔空きミラ−、11は集光レンズ、12は集光レン
ズ、21はミラ−、22はダイクロイックミラ−をそれ
ぞれ示している。
【0030】ダイクロイックミラ−22は紫外光200
nm〜400nmを透過させるが、YAGレ−ザ光(1
064nm)は反射するミラ−である。コンピュ−タ1
3の処理内容は図3に示したフロ−チャ−トのとおりで
ある。図2に示した実施例1に係る発光分光分析装置に
比べると、図7に示した実施例2に係る発光分光分析装
置にあっては、ダイクロイックミラ−22により、プラ
ズマ化用パルスレ−ザ光100と励起用パルスレ−ザ光
200とを同軸に重ねている点が異なっている。
nm〜400nmを透過させるが、YAGレ−ザ光(1
064nm)は反射するミラ−である。コンピュ−タ1
3の処理内容は図3に示したフロ−チャ−トのとおりで
ある。図2に示した実施例1に係る発光分光分析装置に
比べると、図7に示した実施例2に係る発光分光分析装
置にあっては、ダイクロイックミラ−22により、プラ
ズマ化用パルスレ−ザ光100と励起用パルスレ−ザ光
200とを同軸に重ねている点が異なっている。
【0031】上記の如く構成された発光分光分析装置に
より鋼中Pについて測定した結果を示す。まず、図8に
実施例2に係る発光分光分析方法を適用することができ
るPのエネルギ−準位を示す。図8から分かるようにP
においては、254nm付近で励起すると、254nm
付近と214nm付近に原子蛍光が観測される。そこ
で、254nmで励起した場合の254nm付近のP原
子蛍光を測定したスペクトルを図9に示し、214nm
付近のP原子蛍光を測定したスペクトルを図10に示
す。図9及び図10において、いずれも横軸は波長
(Å)を示し、縦軸は発光強度(カウント数)を示して
いる。
より鋼中Pについて測定した結果を示す。まず、図8に
実施例2に係る発光分光分析方法を適用することができ
るPのエネルギ−準位を示す。図8から分かるようにP
においては、254nm付近で励起すると、254nm
付近と214nm付近に原子蛍光が観測される。そこ
で、254nmで励起した場合の254nm付近のP原
子蛍光を測定したスペクトルを図9に示し、214nm
付近のP原子蛍光を測定したスペクトルを図10に示
す。図9及び図10において、いずれも横軸は波長
(Å)を示し、縦軸は発光強度(カウント数)を示して
いる。
【0032】図9をみると、P原子蛍光(励起用パルス
レ−ザ光200の波長と同じ波長の原子蛍光)が観測さ
れる付近では非常に大きな信号を観察することができ
る。これは、主に励起用パルスレ−ザ光200の試料6
表面からの散乱光及び反射光によるものである。この場
合、該散乱光及び反射光からP元素濃度に比例したP原
子蛍光を区別することはできない。
レ−ザ光200の波長と同じ波長の原子蛍光)が観測さ
れる付近では非常に大きな信号を観察することができ
る。これは、主に励起用パルスレ−ザ光200の試料6
表面からの散乱光及び反射光によるものである。この場
合、該散乱光及び反射光からP元素濃度に比例したP原
子蛍光を区別することはできない。
【0033】これに対して図10の場合、励起用パルス
レ−ザ光200の波長(254nm)と測定蛍光の波長
(214nm付近)とを異なったものとしているので、
励起用パルスレ−ザ光200の試料6表面からの散乱光
が無く、純粋なP蛍光強度を測定することができる。す
なわち、実施例2に係る分析方法を用いれば同軸系での
発光分光分析を可能にすることができる。
レ−ザ光200の波長(254nm)と測定蛍光の波長
(214nm付近)とを異なったものとしているので、
励起用パルスレ−ザ光200の試料6表面からの散乱光
が無く、純粋なP蛍光強度を測定することができる。す
なわち、実施例2に係る分析方法を用いれば同軸系での
発光分光分析を可能にすることができる。
【0034】以上説明したように実施例2に係る発光分
光分析方法を用いれば、励起用パルスレ−ザ光200の
波長と測定蛍光の波長とを異なったものとすることで、
測定対象物である試料6表面からの励起用パルスレ−ザ
光200の散乱光及び反射光による干渉を防ぐことがで
きる。これにより、プラズマ化用パルスレ−ザ光100
の光軸と励起用パルスレ−ザ光200の光軸とを同軸に
することができ、装置構成を簡単化することができると
共に前記散乱光が無いので純粋な蛍光強度を測定するこ
とができ、高精度の発光分光分析を行うことができる。
光分析方法を用いれば、励起用パルスレ−ザ光200の
波長と測定蛍光の波長とを異なったものとすることで、
測定対象物である試料6表面からの励起用パルスレ−ザ
光200の散乱光及び反射光による干渉を防ぐことがで
きる。これにより、プラズマ化用パルスレ−ザ光100
の光軸と励起用パルスレ−ザ光200の光軸とを同軸に
することができ、装置構成を簡単化することができると
共に前記散乱光が無いので純粋な蛍光強度を測定するこ
とができ、高精度の発光分光分析を行うことができる。
【0035】
【発明の効果】本発明に係るレーザ発光分光分析方法
(1)にあっては、レ−ザ光照射により生成されたプラ
ズマに測定対象元素の吸収波長のいずれかに一致した波
長の励起用レ−ザ光を照射することにより得られる原子
蛍光が分光分析される。すなわち、前記測定対象元素の
みが選択的に再励起されて蛍光を発するので、他の含有
元素のスペクトルによる干渉を受けることがなくなり、
前記測定対象元素のスペクトルにおける対バックグラウ
ンド比であるSN比を向上させることができる。これに
より、発光分光分析における検出限界及び検出精度を向
上させることができ、極微量元素の分析を行うことがで
きる。
(1)にあっては、レ−ザ光照射により生成されたプラ
ズマに測定対象元素の吸収波長のいずれかに一致した波
長の励起用レ−ザ光を照射することにより得られる原子
蛍光が分光分析される。すなわち、前記測定対象元素の
みが選択的に再励起されて蛍光を発するので、他の含有
元素のスペクトルによる干渉を受けることがなくなり、
前記測定対象元素のスペクトルにおける対バックグラウ
ンド比であるSN比を向上させることができる。これに
より、発光分光分析における検出限界及び検出精度を向
上させることができ、極微量元素の分析を行うことがで
きる。
【0036】また本発明に係るレ−ザ発光分光分析方法
(2)にあっては、上記レ−ザ発光分光分析方法(1)
において、励起用レ−ザ光の波長と測定原子蛍光の波長
を異なった波長とするので、前記励起用レ−ザ光の測定
対象物表面からの散乱光による干渉を防ぐことができ、
測定元素の純粋な原子蛍光を測定することができる。こ
れにより、発光分光分析における検出限界及び検出精度
を向上させることができ、極微量元素の分析を行うこと
ができる。
(2)にあっては、上記レ−ザ発光分光分析方法(1)
において、励起用レ−ザ光の波長と測定原子蛍光の波長
を異なった波長とするので、前記励起用レ−ザ光の測定
対象物表面からの散乱光による干渉を防ぐことができ、
測定元素の純粋な原子蛍光を測定することができる。こ
れにより、発光分光分析における検出限界及び検出精度
を向上させることができ、極微量元素の分析を行うこと
ができる。
【0037】また本発明に係るレ−ザ発光分光分析方法
(3)にあっては、上記レ−ザ発光分光分析方法(2)
において、プラズマ化用レ−ザ光と励起用レ−ザ光を同
じ方向から測定対象物に照射するので、上記レ−ザ発光
分光分析方法(2)における効果を有すると共に、レ−
ザ光の照射方向を1方向のみで済ますことができ、レ−
ザ発光分光分析装置を簡単化することができる。
(3)にあっては、上記レ−ザ発光分光分析方法(2)
において、プラズマ化用レ−ザ光と励起用レ−ザ光を同
じ方向から測定対象物に照射するので、上記レ−ザ発光
分光分析方法(2)における効果を有すると共に、レ−
ザ光の照射方向を1方向のみで済ますことができ、レ−
ザ発光分光分析装置を簡単化することができる。
【0038】また本発明に係るレ−ザ発光分光分析方法
(4)にあっては、プラズマ化用パルスレ−ザ光照射後
1μs〜1ms経過する間に生成されたプラズマに測定
対象元素の吸収波長のいずれかに一致した波長の励起用
パルスレ−ザ光が照射されるので、確実に蛍光が測定で
きるタイミングで前記測定対象元素の吸収波長のいずれ
かに一致した波長のパルスレ−ザ光を照射して前記測定
対象元素のみを再励起し、他の含有元素のスペクトルの
干渉を受けることなく前記測定対象元素の発する蛍光を
測定することができる。これにより、前記測定対象元素
のスペクトルにおける対バックグラウンド比であるSN
比を向上させることができ、発光分光分析における検出
限界及び検出精度を向上させることができ、極微量元素
の分析を行うことができる。
(4)にあっては、プラズマ化用パルスレ−ザ光照射後
1μs〜1ms経過する間に生成されたプラズマに測定
対象元素の吸収波長のいずれかに一致した波長の励起用
パルスレ−ザ光が照射されるので、確実に蛍光が測定で
きるタイミングで前記測定対象元素の吸収波長のいずれ
かに一致した波長のパルスレ−ザ光を照射して前記測定
対象元素のみを再励起し、他の含有元素のスペクトルの
干渉を受けることなく前記測定対象元素の発する蛍光を
測定することができる。これにより、前記測定対象元素
のスペクトルにおける対バックグラウンド比であるSN
比を向上させることができ、発光分光分析における検出
限界及び検出精度を向上させることができ、極微量元素
の分析を行うことができる。
【図1】(a)図及び(b)図は本発明に係るレ−ザ発
光分光分析方法の原理を示した模式図である。
光分光分析方法の原理を示した模式図である。
【図2】本発明の実施例1に係るレ−ザ発光分光分析方
法を実施するためのレ−ザ発光分光分析装置の一例を概
略的に示したブロック図である。
法を実施するためのレ−ザ発光分光分析装置の一例を概
略的に示したブロック図である。
【図3】コンピュ−タの動作を示したフロ−チャ−トで
ある。
ある。
【図4】低合金鋼中におけるSi濃度を実施例に係るレ
−ザ発光分光分析方法で測定した場合におけるSiスペ
クトルを示した図である。
−ザ発光分光分析方法で測定した場合におけるSiスペ
クトルを示した図である。
【図5】低合金鋼中におけるSi濃度を従来のレ−ザ発
光分光分析方法で測定した場合におけるSiスペクトル
を示した図である。
光分光分析方法で測定した場合におけるSiスペクトル
を示した図である。
【図6】(a)図はプラズマ化用パルスレ−ザ光を照射
してから励起用パルスレーザ光を照射するまでの照射遅
延時間とSiスペクトル強度との関係を示したグラフで
あり、(b)図はAr雰囲気における前記遅延時間とP
スペクトル強度との関係を示したグラフである。
してから励起用パルスレーザ光を照射するまでの照射遅
延時間とSiスペクトル強度との関係を示したグラフで
あり、(b)図はAr雰囲気における前記遅延時間とP
スペクトル強度との関係を示したグラフである。
【図7】本発明の実施例2に係るレ−ザ発光分光分析方
法を実施するためのレ−ザ発光分光分析装置の一例を概
略的に示したブロック図である。
法を実施するためのレ−ザ発光分光分析装置の一例を概
略的に示したブロック図である。
【図8】実施例2で使用したPのエネルギ−準位を示し
た図である。
た図である。
【図9】同軸系において、低合金鋼中におけるP濃度を
励起用レ−ザ光の波長と測定原子蛍光の波長とを同じに
してレ−ザ発光分光分析方法により測定した場合のPの
スペクトルを示した図である。
励起用レ−ザ光の波長と測定原子蛍光の波長とを同じに
してレ−ザ発光分光分析方法により測定した場合のPの
スペクトルを示した図である。
【図10】低合金鋼中におけるP濃度を、励起用レ−ザ
光の波長とは異なる波長に測定原子蛍光の波長を設定
し、レ−ザ発光分光分析方法で測定した場合のPスペク
トルを示した図である。
光の波長とは異なる波長に測定原子蛍光の波長を設定
し、レ−ザ発光分光分析方法で測定した場合のPスペク
トルを示した図である。
1 プラズマ化用パルスレ−ザ 2 励起用波長可変レ−ザ 5 遅延回路 6 試料(測定対象物) 13 コンピュ−タ 20 励起用レ−ザ光 22 ダイクロイックミラ− 30 プラズマ 40、41 蛍光 50 下位準位(1) 60 下位準位(2) 70 上位準位 100 プラズマ化用パルスレ−ザ光 200 励起用パルスレ−ザ光
Claims (4)
- 【請求項1】 測定対象物表面にプラズマ化用レーザ光
を照射して測定対象物表面の一部をプラズマ化し、プラ
ズマから放射される光を分光分析するレーザ発光分光分
析方法において、レーザ光照射により生成されたプラズ
マに測定対象元素の吸収波長のいずれかと一致した波長
の励起用レーザ光を照射することにより得られる原子蛍
光を分光分析することを特徴とするレ−ザ発光分光分析
方法。 - 【請求項2】 励起用レ−ザ光と測定原子蛍光の波長を
異なった波長とする請求項1記載のレ−ザ発光分光分析
方法。 - 【請求項3】 プラズマ化用レ−ザ光と励起用レ−ザ光
を同じ方向から測定対象物に照射することを特徴とする
請求項2記載の発光分光分析方法。 - 【請求項4】 プラズマ化用パルスレーザ光照射後1μ
s〜1ms経過する間に生成されたプラズマに測定対象
元素の吸収波長のいずれかに一致した波長の励起用パル
スレーザ光を照射することを特徴とする請求項1記載の
レ−ザ発光分光分析方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21252994A JPH0875651A (ja) | 1994-09-06 | 1994-09-06 | レーザ発光分光分析方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21252994A JPH0875651A (ja) | 1994-09-06 | 1994-09-06 | レーザ発光分光分析方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0875651A true JPH0875651A (ja) | 1996-03-22 |
Family
ID=16624188
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21252994A Pending JPH0875651A (ja) | 1994-09-06 | 1994-09-06 | レーザ発光分光分析方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0875651A (ja) |
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| CN113189072A (zh) * | 2021-05-07 | 2021-07-30 | 上海华之光谱仪器有限公司 | 一种垂直分布的原子荧光光谱仪 |
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1994
- 1994-09-06 JP JP21252994A patent/JPH0875651A/ja active Pending
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