JPH088156B2 - 放電灯点灯装置 - Google Patents

放電灯点灯装置

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JPH088156B2
JPH088156B2 JP61176981A JP17698186A JPH088156B2 JP H088156 B2 JPH088156 B2 JP H088156B2 JP 61176981 A JP61176981 A JP 61176981A JP 17698186 A JP17698186 A JP 17698186A JP H088156 B2 JPH088156 B2 JP H088156B2
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聖明 内橋
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Description

【発明の詳細な説明】 (技術分野) 本発明は、半導体スイッチング素子を用いた放電灯点
灯装置に関するものである。
(背景技術) 従来の一般的な放電灯点灯装置においては、安定器要
素をチョークコイルやトランス、コンデンサ等の単独で
構成し、あるいは、これらの組み合わせにより構成して
いるために、寸法・重量ともに大きかった。この点から
放電灯点灯装置の小形化、軽量化、高効率化が望まれて
おり、そのために放電灯を高周波点灯させることが提案
されている。例えば蛍光灯の点灯装置においては、スイ
ッチングトランジスタやサイリスタ等を用いた高周波点
灯装置が既に実用化されている。
一方、高圧放電灯の点灯装置においても高周波点灯を
行えば、蛍光灯の点灯装置の場合と同様に、小形軽量
化、高効率化等の効果が得られるが、高圧放電灯を高周
波点灯せしめると、音響的共鳴現象に起因するアークの
不安定が存在することが従来から知られている。ここ
で、高圧放電灯の高周波点灯時に発生する前記アークの
不安定の形成メカニズムは、電気入力の高周波変動、発
光管内ガスの圧力変化、特別の周波数における定在圧力
波の発生、限度以上の圧力振幅によるアークの不安定発
生等であると考えられる。
尚、前記「特別の周波数」とは所謂音響的共鳴周波数
であって、アークのディメンジョン(現実的には発光管
形状)と、発光管内の音速とで決まるものであり、前記
音速はガスの平均分子量とイオン温度により決まるの
で、それらの値され分かれば比較的簡単に求めることが
できる。また「限度以上の圧力振幅によるアークの不安
定」がどの音響的共鳴周波数で起こるのかについては非
線形領域の問題であるので、単純にその答えを求めるこ
とはできない。
ところで音響的共鳴現象に起因するアークの不安定を
解消する方法としては、放電灯の点灯電源となるインバ
ータ回路の発振周波数を超高周波(例えば100KHz)とす
るもの(特開昭56−11897号公報等)があったが、しか
し、この従来例にあっては、雑音(特に輻射雑音)が大
きく、スイッチングロスも大きいので、実用上問題があ
った。また点灯電源の周波数を例えば30KHz〜50KHzの間
で変調する方法のもの(特開昭56−48095号公報等)が
あったが、アークの不安定を抑制しきれず、やはり実用
上問題があった。さらにまた直流で点灯するもの(特開
昭56−98499号公報)もあったが、ランプ寿命(黒化
等)の点でこれもまた実用上問題があった。さらに矩形
波点灯によるもの(この矩形波点灯については文献「キ
ャラクタリスティックス・オブ・アコースティカル・レ
ゾナンス・イン・ディスチャージ・ランプス(Characte
risticis of Acoustical Resonance In Discharge Lamp
s)」イルミネイティング・エンジニアリング(ILLUMIN
ATING ENGINEERING)1970年12月P713〜716に示されてい
る。)もある。しかし、この方法ではアークは安定する
ものの、矩形波のフラットな部分においては、限流要素
として抵抗で負担しているために大形化し、電力損失が
大きくなり、また高周波の矩形波では波形の立ち上が
り、立ち下がりが急竣であるために、雑音が発生すると
いう問題を生じ、この対策のために大幅なコストアップ
につながるという問題があった。
従って、基本的には高圧放電灯に流れるランプ電流を
低周波にして音響的共鳴現象を防止しながら、限流要素
部分については高周波下で動作させることが最も実用的
である。このような方法を採用した従来例としては、実
開昭59−16100号公報に開示された装置がある。この装
置では短形波のフラットな部分に高周波成分が重畳され
た状態にし、限流要素としてはインダクタンスを用い
て、装置の小形化を図っている。しかしながら、この方
法では発振用トランス部と、チョッパー専用の半導体素
子とが必要であり、点灯装置は依然として大型であっ
た。
また米国特許4,170,747号に開示された装置もある。
第5図は米国特許4,170,747号に開示されている従来の
放電灯点灯装置の回路図である。図においてコンデンサ
Caを接続した電源端子1,2にはトランジスタTr1〜Tr4
ブリッジ形に接続したスイッチング回路を電流検出用抵
抗Rsを介して接続し、トランジスタTr1〜Tr4には夫々ト
ランジスタTr1〜Tr4の通電方向と逆方向にダイオードD1
〜D4を並列接続し、トランジスタTr1,Tr4の接続点と、
トランジスタTr2,Tr3の接続点との間には、コンデンサC
bを並列に接続された高圧放電灯DLと、チョークコイル
Lとの直列回路を接続してある。制御回路Aは電流検出
用抵抗Rsによる検出電流に応じてトランジスタTr1〜Tr4
を制御するための回路である。
第6図(a)〜(d)はトランジスタTr1〜Tr4の動作
を示すタイミング図である。トランジスタTr1,Tr2は制
御回路Aにより50/60Hzまたは400Hz程度の低周波でオン
オフされ、トランジスタTr1がオンのときにはトランジ
スタTr3が例えば20KHzのデューティ化可変のオンオフ動
作を行ない、トランジスタTr2がオンのときにはトラン
ジスタTr4がトランジスタTr3と同様のオンオフ動作を行
なう。また、高圧放電灯DLの極性反転時においては4個
のトランジスタTr1〜Tr4が同時にオフとなる休止期間TD
を設けている。制御回路Aは電流検出用抵抗Rsによる電
流検出値の大小によってオンオフデューティ比を変える
ものである。
さて第6図(a)〜(d)により更に第5図回路の動
作を説明すると、第6図中のt1〜t2間では同図(a)に
示すように低周波動作するトランジスタTr1はオン動作
状態であり、トランジスタTr3は同図(c)に示すよう
に高周波でオンオフ動作する状態にある。そしてこのt1
〜t2間では、同図(b)(d)に示すようにトランジス
タTr2,Tr4はオフ状態にある。トランジスタTr3がオンす
ると、電源、電源端子1、トランジスタTr1、チョーク
コイルL、高圧放電灯DL及びコンデンサCbの並列回路、
トランジスタTr3、電流検出用抵抗Rs、電源端子2、電
源の閉回路が形成され、チョークコイルLに流れる電流
ILは一定の傾きをもって直線的に上昇し、トランジスタ
Tr3がオフするとこの時の電流ILとチョークコイルLの
インダクタンスの値で決まる蓄積されたエネルギーが電
流を流れ続けさせようとする方向、つまりトランジスタ
Tr3がオンしている時の電流の向きと同じ方向に流れ、
チョークコイルL、高圧放電灯DL及びコンデンサCbの並
列回路、ダイオードD2、トランジスタTr1、チョークコ
イルLの閉回路で蓄積エネルギーが放出され、以上の動
作がt2の時点まで繰り返される。
次のt2〜t3の期間TDにおいては、4個のトランジスタ
Tr1〜Tr4が全てオフ状態であって、この休止期間中は電
源端子1,2に接続された電源からの電力供給は行なわれ
ない。
更にt3〜t4の期間においては、前記t1〜t2の期間と基
本的に同じ動作を行うが、この期間に動作するのはトラ
ンジスタTr2及びTr4であって、トランジスタTr1,Tr3
オフ状態にある。トランジスタTr4がオンすると、電
源、電源端子1、トランジスタTr2、高圧放電灯DL及び
コンデンサCbの並列回路、チョークコイルL、トランジ
スタTr4、電流検出用抵抗Rs、電源端子2、電源の閉回
路で、また、トランジスタTr4がオフすると、チョーク
コイルL、ダイオードD1、トランジスタTr2、高圧放電
灯DL及びコンデンサCbの並列回路、チョークコイルLの
閉回路で電流ILが流れる。ここで第5図に示した電流IL
と高圧放電灯DLに流れる電流Ilaの向きはt1〜t2の期間
について示されており、t3〜t4の期間では電流IL,Ilaの
向きは図示された方向とは逆になる。尚、ダイオード
D3,D4は通常の動作では電流は流れないが、過渡時のサ
ージ電流を流すために設けられているものである。
次のt4〜t5の期間においては、4個のトランジスタTr
1〜Tr4が全てオフ状態であって、この休止期間中は電源
端子1,2に接続された電源からの電力供給は行なわれな
い。休止期間TD(t2〜t3,t4〜t5)は、トランジスタT
r1,Tr4またはTr2,Tr3が同時にオンして短絡状態を呈
し、点灯装置が破壊に至るのを防止するためのデッドタ
イムである。この同時オンはトランジスタ素子のばらつ
きや温度上昇によって、ストレージタイムが長くなった
時や、トランジスタ間のタイミングのずれによって生じ
る。
以上のようにして高圧放電灯DLには高周波リップルを
含有した矩形波状の交流電流が流れることになる。
第7図は第6図のt2〜t3付近の時間スケールを拡大し
て図示したタイミング図であり、同図(a)(b)にト
ランジスタTr3,Tr4のオンオフ状態を示し、同図
(c),(d)及び(e)に電流IL、電流Ila及び高圧
放電灯DLの両端電圧Vlaの波形を示す。t2の時点で同図
(a)に示すようにトランジスタTr3がオフすると、コ
ンデンサCbの電荷が高圧放電灯DLに放出されるので、電
流Ilaは電流ILと比べて若干の遅れをもって流れるが、
ついには電流Ilaは零となる。つまりランプ電流たる電
流Ilaに休止が生じることになる。次にt3の時点では電
流Ilaの極性が変わり、同図(b)に示すようにトラン
ジスタTr4が動作する。電流Ilaはt3時点の直前まで零で
あるので、高圧放電灯DLの両端電圧Vlaはt3の時点の直
後に高くなる。これは放電灯特有の現象であり、電流Il
aが零になることによって、発光管のイオンの消滅が起
こり、t3時点では点灯を維持するために高圧放電灯DLの
両端には高い電圧が必要となる。この電圧が所謂再点弧
電圧である。電流Ilaが零である期間が長くなり過ぎる
と、t3時点で電圧を与えても点灯維持できず、立ち消え
となる場合もある。また、立ち消えに至らずとも再点弧
電圧が高くなり、電源電圧付近にまで達するとちらつき
が生じることもある。蛍光灯の場合においては、前記現
象が少し緩和されるが、高圧放電灯の場合には少しの休
止が生じても再点弧電圧の上昇が顕著である。
前述のように、休止期間TDはトランジスタTr1〜Tr4
同時オンを防止するために設けているが、このために電
流Ilaに休止が生じ再点弧電圧が上昇してちらつきが生
じたり、最悪の場合には立ち消えすることがあった。ま
た再点弧電圧の上昇は電極の消耗を早め、ランプ寿命を
短くする惧れがあり、さらにまた電源電圧の急変低下に
よって立ち消えしやすいという問題もある。特に高圧放
電灯の中でも低ワットのものほど電流Ilaの休止による
再点弧電圧の上昇度合が大きく、回路設計上厄介なもの
である。
そこでトランジスタTr1〜Tr4の同時オンを前記期間TD
で防止しながら、前記の問題点を解決する方法として、
高圧放電灯DLに並列に接続したコンデンサCbの容量を大
きくして、期間TDでは電流Ilaが零にならないようにす
る方法がある。この場合高圧放電灯DLを等価的な抵抗と
考えて、CRの時定数と、期間TDとの関係で、コンデンサ
Cbの容量を適切な値に選定することができるが、この場
合、その容量が数十倍となり、コンデンサCbが大型化し
て、大幅なコストアップになるという問題があった。
以上のような問題を解決するために、本発明者らは第
8図に示すような回路を案出した。この第8図回路は所
謂フルブリッジ構成となっており、スイッチング素子と
して用いたトランジスタTr5,Tr6,Tr7,Tr8及びダイオー
ドD5,D6,D7,D8は第5図回路のトランジスタTr3,Tr4,T
r1,Tr2及びダイオードD3,D4,D1,D2と基本的動作は同じ
である。そして第5図回路では高周波によりスイッチン
グするトランジスタTr3,Tr4が電源の−側に、低周波に
よりスイッチングするトランジスタTr1,Tr2が電源の+
側にあるのに対して、第8図回路では高周波でスイッチ
ングするトランジスタTr5,Tr6が電源の+側に、低周波
でスイッチングするトランジスタTr7,Tr8が電源の−側
に設けてある点で相違するとともに、高圧放電灯DLとイ
ンダクタンス素子L2の直列回路に対してコンデンサCbを
並列接続してある点で相違している。直流電源は交流電
源ACを全波整流器DBにて全波整流し、平滑コンデンサCa
で平滑して得られ、回路に供給される。
而して第8図回路では、トランジスタTr7がオン状態
で、トランジスタTr6,Tr8がオフ状態である場合におい
て、トランジスタTr5がオンすると、電源、電源端子
1、トランジスタTr5、チョークコイルL、インダクタ
ンス素子L2と高圧放電灯DLの直列回路に対してコンデン
サCbを並列接続された回路、トランジスタTr7、電流検
出要素Zs、電源端子2、電源の経路で電流が流れ、トラ
ンジスタTr5がオフすると、チョークコイルL、インダ
クタンス素子L2と高圧放電灯DLの直列回路に対してコン
デンサCbを並列接続された回路、トランジスタTr7、ダ
イオードD8、チョークコイルLの経路で電流が流れる。
また、トランジスタTr5,Tr7がオフ状態で、トランジス
タTr8がオン状態である場合において、トランジスタTr6
がオンすると、電源、電源端子1、トランジスタTr6
高圧放電灯DLとインダクタンス素子L2の直列回路に対し
てコンデンサCbを並列接続された回路、チョークコイル
L、トランジスタTr8、電流検出要素Zs、電源端子2、
電源の経路で電流が流れ、トランジスタTr6がオフする
と、チョークコイルL、トランジスタTr8、ダイオードD
7、高圧放電灯DLとインダクタンス素子L2の直列回路に
対してコンデンサCbを並列接続された回路、チョークコ
イルLの経路で電流が流れる。
トランジスタTr5がオン状態を終了した時点(第6図
のt2に対応する時点)ではコンデンサCbは第8図に示す
極性となっており、その後の休止期間TDでは、コンデン
サCb、インダクタンス素子L2、高圧放電灯DLの閉回路に
おいて、コンデンサCbの電荷が放出されて振動電流とな
り、高圧放電灯DLに流れる電流Ilaは連続性を保ちなが
らこの間に極性が反転され、トランジスタTr6がオン状
態を開始した時点(第6図のt3に対応する時点)では、
電流Ilaには休止を生じることなく反転を完了する。ま
た高圧放電灯DLの両端電圧Vlaも電流Ilaとほぼ同様な波
形となり、再点弧電圧は極小となる。このように、高圧
放電灯DLと直列に小さなインダクタンス値を持つインダ
クタンス素子L2を接続することによって、休止期間TD
の高圧放電灯DLを励起状態に維持でき、従来の問題点を
解消することができる。
なお、インダクタンス素子L2はパルストランスPTの2
次側巻線L2を使用したものである。そしてこのインダク
タンス素子L2と高圧放電灯DLの直列回路に、コンデンサ
C1と抵抗R1との直列回路を接続するとともに、コンデン
サC1と並列にパルストランスPTの1次側巻線L1と双方向
性3端子サイリスタQ1との直列回路を接続してイガナイ
タ回路Gを構成してある。このイグナイタ回路Gでは双
方向性3端子サイリスタQ1が制御回路Aにおけるトリガ
ー回路A4から信号を受けて周期的にオンして、抵抗R1
介して充電されたコンデンサC1の電荷を、コンデンサ
C1、パルストランスPTの1次側巻線L1、双方向性3端子
サイリスタQ1の回路で急竣に放出させて、パルストラン
スPTの2次側巻線L2に巻線比で決まる高圧パルスを誘起
させ、コンデンサCbを介して高圧放電灯DLに印加し、始
動に至らしめるのである。
制御回路Aは高周波発振回路A1、低周波発振回路A2
フリップフロップ回路A3、前記トリガー回路A4、トラン
ジスタTr5〜Tr8のベースドライブ回路A5〜A8及びノアゲ
ートA9,A10から構成されている。第9図は低周波発振回
路A2及びフリップフロップ回路A3の具体例を示してお
り、低周波発振回路A2は汎用のタイマーIC(例えば日本
電気株式会社製のμPC1555)よりなるタイマー回路tm
と、外付けの時定数設定用の抵抗R2,R3及びコンデンサC
2とからなり、設定された時定数で決まる周期で、第10
図(a)に示すようなパルス信号を出力する。フリップ
フロップ回路A3はD型フリップフロップFFとナンドゲー
トN1,N2とから構成され、前記低周波発振回路A2の出力
をD型フリップフロップFFにより分周し、ナンドゲート
N1,N2より第10図(b),(c)に示すような出力を得
る。ここで第10図(a)における期間TDは第6図のt2
t3又はt4〜t5の期間に対応する。高周波発振回路A1は第
6図(c),(d)に示したような高周波のパルス信号
を発生するものである。また、トリガー回路A4は低周波
発振回路A2の出力に同期をとって、各半サイクル毎に双
方向性3端子サイリスタQ1をオンさせるトリガー信号を
発生させるようになっている。
ところで第8図回路では始動過程においては第11図
(a)に示すような電圧Vlaが高圧放電灯DLの両端に印
加され、第11図(b)に示すような電流Ilaが高圧放電
灯DLに流れる。この第11図に基づいて始動過程を詳しく
説明すると、まず高圧放電灯DLが点灯する前の無負荷時
(t1〜t6)においては同図(a)に示すようにコンデン
サCbの電圧がコンデンサCaの電圧と等しくなるまで、急
速に充電されて、極性が反転するまでその電圧のピーク
を維持するために電圧Vlaは矩形波状になっている。そ
してその電圧Vlaにイグナイタ回路Gによって発生する
高圧パルスが重畳され、この高圧パルスにより高圧放電
灯DLが始動する。t7以後は高圧放電灯DLが始動する過程
を示し、まずt8の時点では同図(b)に示すように高圧
放電灯DLに高圧パルスが印加されて電流Ilaが流れる
が、電圧Vlaの極性が反転するt9以降では電流Ilaは流れ
ず、次の負の半サイクルの時に高圧パルスが印加される
t10の時点まで休止となる。第11図(b)において、高
圧放電灯DLに電流Ilaが流れている期間Taと休止期間Tb
とを比べると、Ta<Tbとなって、休止が多くなり、グロ
ー放電からアーク放電へスムーズに移行しにくい。つま
りグロー放電してからアーク放電へ移行させるためのエ
ネルギーが不足している。通常の場合には第11図(b)
の電流Ilaが一時期正側又は負側のみ流れて、この状態
が交互に繰り返される。これは高圧放電灯、特にメタル
ハライドランプによく生じる所謂半波放電現象である。
これは高圧パルスが印加されてグロー放電し、アーク放
電へ移行する過程の中で生じる。この半波放電は高圧放
電灯DLの両方の電極の特性が異なることなどによって生
じるもので、発光管内の封入物が電極に付着して放電し
にくくなったりすると、特に起こりやすく、メタルハラ
イドランプのように沃化物が封入されている放電灯はそ
の度合が多い。また水銀灯、高圧ナトリウム灯において
も、程度の差はあるものの、この現象は避けられない。
第12図は第11図の始動過程を経てアーク放電へ移行し
た様子を電流Ilaの波形で示したものである。第12図の
後半部分に示すように正負共に電流Ilaが流れて、完全
に始動したことになり、この電流により電圧Vlaが徐々
に上昇して定常点灯へ移行する。しかしながら電源電圧
が低下していたり、高圧放電灯DLが長い間使用されて初
期の状態に比べて始動しにくい場合には半波放電が生じ
る確率が高くなり、またその継続時間が長くなるので、
第11図(b)の状態が繰り返し行なわれて始動しないこ
とがあった。このような現象は再始動時に起こりやす
く、グロー放電の状態のままでアーク放電に至らないの
である。そこで、高圧パルスの高さ、幅、数を増やす方
法や、電源電圧の変動に対して電圧が低下し過ぎないよ
うにする回路を付加したり、2次短絡電流を増やし、グ
ロー放電からアーク放電へ移行し始めると、この時に流
れる電流Ilaを定常時の2倍にするなどの方法がとられ
ていた。しかしながら、このためにイグナイタ回路Gの
ストレスが増大し、電圧を上げる場合においても回路が
複雑になり、コストアップとなったり、大型化したりす
る等の欠点があった。
そこで始動時のエネルギーを増大させることなく、高
圧放電灯のグロー放電からアーク放電への移行をスムー
ズに行い、確実に始動させる手段として次のような方式
を考案した。すなわち、始動時において低周波で動作す
るスイッチング素子の動作周期を、定常時のスイッチン
グ素子の動作周期よりも長くして、その長い周期の時間
を利用して放電灯が一度放電し始めるとグロー放電から
アーク放電に移行するまでの間十分なエネルギーを供給
し、アーク放電に移行してからスイッチング素子の反転
動作を行うものである。
第13図は第8図の放電灯点灯装置に用いられる第9図
回路の代替回路を示しており、この回路には始動補償回
路Bを付設してある。その他の回路については、第8図
回路と同様な構成及び動作を有するため省略する。この
回路では始動補償回路Bは電流検出要素Zsと、低周波発
振回路A2のタイマー回路tmの時定数回路との間に挿入さ
れている。つまり高圧放電灯DLが始動して電流Ilaが流
れると、電流検出要素Zsの出力でトランジスタTr9をオ
ンさせ、D型フリップフロップFF1の出力Qを“Low"レ
ベルとし、トランジスタTr10をオンさせ、時定数回路の
抵抗R4を短絡し、低周波発振回路A2を第9図回路と同様
に動作させる。つまり定常状態では第14図(a)に示す
T1の発振周期で低周波発振回路A2を動作させる。そして
電流Ilaが検出されていない期間ではトランジスタTr9
オフで、D型フリップフロップFF1の出力Qが“High"レ
ベルとなり、トランジスタTr10がオフとなる。つまり前
記時定数回路に抵抗R4が接続され、時定数が増加し、低
周波発振回路A2の発振周期が長くなる。
而して始動時においては、第14図(b)の前半部に示
すように高圧放電灯DLには電流Ilaが流れないため、始
動補償回路BにおけるトランジスタTr9,Tr10が共にオフ
となり、低周波発振回路A2の発振周期は第14図(a)の
前半部に示すように長くなる。そしてイグナイタ回路G
の高圧パルスで高圧放電灯DLが始動すると、第14図
(b)に示すように電流Ilaが流れ始め、t0〜t1の無負
荷期間を終える。電流Ilaが流れ始めると、電流検出要
素Zsの検出出力でトランジスタTr9が第14図(c)に示
すように、オフからオンに反転する。この時点t1ではD
型フリップフロップFF1のクロックたる低周波発振回路A
2の出力が第14図(a)に示すように“High"レベルのま
まであるから、D型フリップフロップFF1の出力Qは反
転せず、トランジスタTr10はオフ状態にあり、この状態
はその半サイクル間継続する。つまり電流Ilaが流れ始
めても直ぐに発振周期を短くするのでなく、t1〜t2の間
十分にグロー放電からアーク放電へ移行する時間を与え
るのである。そして次に低周波発振回路A2の出力が立ち
上がると(t2時点)、前記出力Qが反転し、第14図
(d)に示すようにトランジスタTr10がオンし、低周波
発振回路A2は発振周期がT1となる定常状態の発振動作に
移行するのである。
以上の回路構成によって始動性能の向上が図れたわけ
であるが、例えば放電灯の片側の電極の消耗等により半
波放電(一方向にだけ電流が流れ、他方向は非導通)す
るような放電灯を前記方式で点灯させると、放電灯に流
れる電流Ilaは第15図(b)に示すようになり、正常点
灯時における電流Ilaの波形(第15図(a))と比較す
れば明らかなように、導通側のトランジスタのストレス
が増大してしまうという不都合が生じる。このため、ト
ランジスタの電流定格の大きいものを使用するか、また
はトランジスタの放熱板を大きくしてストレスの軽減を
行なう必要があり、装置の大型化、コストアップといっ
た不都合が生じる。
(発明の目的) 本発明は上述のような点に鑑みてなされたものであ
り、その目的とするところは、半波放電時における半導
体スイッチング素子のストレスを簡単な構造で軽減でき
るようにした放電灯点灯装置を提供するにある。
(発明の開示) 本発明の放電灯点灯装置にあっては、第1図乃び第2
図に示すように、半波放電時に電流導通側の半導体スイ
ッチング素子と非導通側の半導体スイッチング素子の放
熱を同一放熱板で行うことにより、半波放電時における
導通側の半導体スイッチング素子のストレスを軽減しよ
うとするものである。このようにすれば、半波放電時に
一方の半導体スイッチング素子は非導通であるため、導
通側の半導体スイッチング素子にとっては実質的な放熱
面積は2倍となり、熱的なストレスの軽減がなされるも
のである。
以下、本発明の構成を図示実施例について説明する。
第1図は本発明の一実施例であり、第8図回路における
トランジスタTr5,Tr8を同一の放熱板3aに、トランジス
タTr6,Tr7を同一の放熱板3bに取り付けた例である。ま
た、第2図は本発明の他の実施例であり、第8図回路に
おけるトランジスタTr5,Tr8,Tr6,Tr7を同一の放熱板3
に取り付けた例である。第16図は従来例におけるトラン
ジスタTr5,Tr6,Tr7,Tr8の放熱板への取り付け方法を示
している。このように、従来例にあっては、各トランジ
スタ毎に個別に放熱板を設けていたので、トランジスタ
の導通期間に不平衡が生じると、導通期間の長いトラン
ジスタには熱的なストレスが大きくかかり、放熱板の放
熱能力が不足するのに対して、導通期間の短いトランジ
スタには熱的なストレスがほとんどかからず、放熱板の
放熱能力が余るという不都合がある。本発明はこのよう
な不都合を解消したものであり、導通期間の長いトラン
ジスタと導通期間の短いトランジスタとを同一の放熱板
に取り付けることにより、導通期間の長いトランジスタ
についての放熱能力を実質的に従来例の2倍に増大せし
めたものである。
また、点灯回路としては、第8図に示すトランジスタ
4石を用いたフルブリッジインバータ回路の他、例えば
第3図に示すように、トランジスタ2石を用いたハーフ
ブリッジインバータ回路を用いても構わない。第3図の
回路においては、平滑コンデンサをコンデンサCa1,Ca2
の直列回路によって構成しており、トランジスタTr11,T
r12を第4図(a)(b)に示すようにスイッチング動
作せしめることにより、第8図に示す回路と同様に、高
周波リップルを含有せる矩形波状の交流電流を放電灯DL
に供給するものである。この回路においても、半波放電
時にトランジスタTr11,Tr12のスイッチング制御される
期間τ1が不平衡となるように制御する場合には、
導通期間の長い側のトランジスタの熱的ストレスが問題
となるが、トランジスタTr11,Tr12を同一の放熱板に取
り付けるようにすれば、導通期間の短い側のトランジス
タについて余った放熱能力を導通期間の長い側のトラン
ジスタについて用いることができ、熱的ストレスの問題
を解決することができる。
(発明の効果) 以上のように本発明にあっては、放電灯の定常点灯時
においては略同期間ずつ導通し、非定常点灯時において
は導通期間が不平衡となるように制御される1組の半導
体スイッチング素子を有する放電灯点灯装置において、
前記導通期間が不平衡となる1組のスイッチング素子を
同一の放熱要素に取り付けたものであるから、放電灯の
始動時や寿命末期における半波点灯時灯の非定常点灯時
に、長く導通する側の半導体スイッチング素子と短く導
通する側の半導体スイッチング素子とを同じ放熱要素に
て放熱できるものであり、長く導通する側の半導体スイ
ッチング素子については、実質的に定常点灯時の2倍の
放熱効果が期待できるので、熱的ストレスを低減できる
という効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図は本発明の一実施例の要部斜視図、第2図は本発
明の他の実施例の要部斜視図、第3図は本発明のさらに
他の実施例の回路図、第4図は同上の動作説明図、第5
図は従来例の回路図、第6図及び第7図は同上の動作説
明図、第8図及び第9図は他の従来例の回路図、第10図
乃至第12図は同上の動作説明図、第13図はさらに他の従
来例の要部回路図、第14図及び第15図は同上の動作説明
図、第16図は従来の放熱板への取り付け構造を示す斜視
図である。 Tr5〜Tr8はトランジスタ、3,3a,3bは放熱板、DLは放電
灯、Aは制御回路である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】直流電源と、2石で対を成す少なくとも1
    組の半導体スイッチング素子と、限流要素と、前記半導
    体スイッチング素子の導通時に前記限流要素を介して直
    流電源から導電される放電灯とで構成される放電灯点灯
    装置であって、前記1組の半導体スイッチング素子は、
    前記放電灯の定常点灯時においては略同期間ずつ導通
    し、非定常点灯時においては前記1組の半導体スイッチ
    ング素子の導通期間が不平衡となるように制御される放
    電灯点灯装置において、前記導通期間が不平衡となる1
    組の半導体スイッチング素子を同一の放熱要素に取り付
    けて成ることを特徴とする放電灯点灯装置。
  2. 【請求項2】前記放電灯の定常点灯時に放電灯に流れる
    電流は交流であることを特徴とする特許請求の範囲第1
    項記載の放電灯点灯装置。
  3. 【請求項3】前記放電灯の非定常点灯時においては、前
    記1組のスイッチング素子の導通期間は、前記放電灯に
    通電される期間の方を長くするように制御されることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の放電灯点灯装
    置。
  4. 【請求項4】前記少なくとも1組の半導体スイッチング
    素子は、一方のスイッチング素子が複数回の開閉動作を
    繰り返す動作と、他方のスイッチング素子が複数回の開
    閉動作を繰り返す動作とを、放電灯への通電方向を反転
    させながら交互に行うことにより、放電灯には前記複数
    回の開閉動作よりも低い周波数の電流を供給するように
    制御されることを特徴とする特許請求の範囲第1項記載
    の放電灯点灯装置。
  5. 【請求項5】前記導通期間の不平衡は、前記一方のスイ
    ッチング素子が複数回の開閉動作を繰り返す動作と、前
    記他方のスイッチング素子が複数回の開閉動作を繰り返
    す動作との継続時間の相違によって制御されることを特
    徴とする特許請求の範囲第4項記載の放電灯点灯装置。
  6. 【請求項6】前記少なくとも1組の半導体スイッチング
    素子は、交互に一方がオンされる第1及び第2のスイッ
    チング素子と、第1のスイッチング素子がオンである期
    間中に、複数回の開閉動作を行う第3のスイッチング素
    子と、第2のスイッチング素子がオンである期間中に、
    複数回の開閉動作を行う第4のスイッチング素子とを含
    み、第1及び第4のスイッチング素子と第2及び第3の
    スイッチング素子は夫々直列に接続され、各直列回路は
    第1及び第2のスイッチング素子が直流電源の片側に接
    続され、第3及び第4のスイッチング素子が直流電源の
    他側に接続されるように、前記直流電源に並列接続さ
    れ、第1及び第4のスイッチング素子の接続点と第2及
    び第3のスイッチング素子の接続点との間に、前記放電
    灯と前記限流要素との直列回路が接続されて成ることを
    特徴とする特許請求の範囲第1項記載の放電灯点灯装
    置。
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