JPH0883444A - 光記録媒体及びその作製方法並びにその記録方法 - Google Patents

光記録媒体及びその作製方法並びにその記録方法

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JPH0883444A
JPH0883444A JP6215959A JP21595994A JPH0883444A JP H0883444 A JPH0883444 A JP H0883444A JP 6215959 A JP6215959 A JP 6215959A JP 21595994 A JP21595994 A JP 21595994A JP H0883444 A JPH0883444 A JP H0883444A
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film
recording
recording medium
optical recording
coercive force
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Application number
JP6215959A
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English (en)
Inventor
Yoshihiko Kudo
嘉彦 工藤
Masahiro Orukawa
正博 尾留川
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は光記録媒体に関するもので、高密度
に記録された再生専用ディスク及びライトワンスディス
クを提供することを目的とする。 【構成】 記録情報に応じて、基板上に形成された記録
膜の保磁力を異ならせる構成とする。具体的には、基板
の面粗さ,記録膜の組成あるいは結晶粒径等を記録情報
に応じて一定量異ならせる。 【効果】 再生専用,ライトワンスディスクにおいて、
再生スポットの一部のみから信号を再生することがで
き、超解像再生が可能となる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は情報の記録に用いる光記
録媒体に関するものである。特に、コンピュータの外部
記憶装置、映像あるいは音声の記録装置、ゲーム機等の
記憶装置、あるいはこれらを統合したマルチメディア等
に用いられるものである。
【0002】
【従来の技術】近年、再生専用の光記録媒体は、CD、
LD、CD−ROMなど、 音声、映像、データファイ
ルようとして、広く普及している。しかしながら、今日
の光記録媒体の普及に伴い、その取り扱うデータが広汎
になると共に、更に高密度化に対する要求が強まってい
る。
【0003】その解決策の一つとして、再記録可能な光
記録媒体では、以下に述べる方法により、レーザースポ
ット径以下の小さな記録ドメインを再生する方法が提案
されている。これは、記録膜と再生膜を別個に設けた構
成とし、再生ビーム照射領域の中の一部の限られた狭い
領域でのみ、記録膜に記録されている情報が再生膜に転
写される状態を形成しながら再生する方法で、超解像再
生と呼ばれる方法である。
【0004】これは、特開平03-93058に示されている方
式で、基本的には高保磁力の記録膜と低保磁力の再生膜
の2層の垂直磁化膜で構成され、各磁性膜間には交換結
合力が作用している構成となっている。次に、この構成
の光記録媒体の再生原理を簡単に説明する。室温では、
強力な外部磁界(3Koe以上)により、再生膜の磁化の
みが一方向に揃えられる。一方、再生光が照射され、一
定温度以上に昇温した領域では再生膜の保磁力は急激に
低下し、交換結合作用により記録膜中の記録ドメインが
磁化の向きとして再生膜に転写される。従って、再生光
スポット内で一定温度以上に昇温した再生膜部分からの
み記録ドメインが検出,再生され、一定温度まで昇温さ
れていない部分からは全く信号が再生されないこととな
る。
【0005】この方式は、従来の光磁気記録のように、
ユーザーが記録する光記録媒体には有効な手段である
が、再生専用の光記録媒体には適用されない。再生専用
の光記録媒体に対し、超解像再生を行う方法としては、
固相状態の反射率と液相状態の反射率の違いを利用する
方法がある(安田ほか、インターナショナル シンホ゜シ゛ウム オフ゜チカル メモ
リー アント゛ オフ゜チカル テ゛ータ ストレッシ゛/Yasuda etal. Internati
onal Symposium Optical Memory and Optical Data St
orage '93 Th3.2, 1993 )。この光記録媒体は、位相ピ
ットの形で情報が記録された基板上にGeSbTe膜を
設け、更に熱的感度を改善するために反射膜を積層した
構成となっている。
【0006】次に、この構成の光記録媒体の再生原理を
簡単に説明する。基板側より光を投入して再生する場
合、低温部分では、GeSbTeが固相状態であり、G
eSbTeの反射率が大きいため、基板上の位相ピット
情報を反映した反射光が得られる。しかしながら、再生
光によって一定温度以上に昇温した部分では、GeSb
Teが液相状態となり、GeSbTeの反射率が激減す
るため、基板上の位相ピット情報を反映した反射光が極
めて小さくなる。従って、位相ピット信号は、再生光ス
ポット内の低温部からのみ検出,再生されことになり、
再生専用光記録媒体において、超解像再生が可能とな
る。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ような再生専用の超解像再生媒体の構成では以下に掲げ
る欠点を有している。
【0008】第1の欠点は、常にGeSbTeの液相状
態にまで昇温しながら再生するために、再生時に数百度
以上(上記例では、600℃以上)に加熱しなければな
らず、再生専用でありながら極めて大きなパワーが要求
されるということである。このことは、高出力レーザー
が必要とされるのみならず、繰り返し再生に伴う基板の
熱劣化によるノイズ上昇、あるいはGeSbTe膜自身
の特性劣化による再生SN比の低下を招くという課題が
ある。
【0009】また、第2の課題は、光ビーム照射領域の
高温部をマスクし、低温部のみを再生するため、隣接ト
ラックのクロストークを拾い易く、トラックピッチを詰
めることが困難であるという課題がある。
【0010】また、第3の課題として、一部が再生専用
であり他の部分が再記録可能な記録媒体、いわゆるパー
シャルROMとしての使用、あるいは再生専用のアドレ
ス情報,管理情報をもつ書換え可能なデータファイルと
しての使用と、超解像再生機能の両立が困難であること
が挙げられる。すなわち、GeSbTe膜自体は結晶状
態と非晶質状態の可逆変化を用いる書換え可能な記録膜
であるが、これを超解像再生するためには、常にこの膜
を液相状態にしながら、つまり情報が記録されていたに
しても、それを消去しながら再生することとなり、相変
化記録された情報は2度と再生が不可能となる。
【0011】本発明は上記課題に鑑み、低い動作温度で
超解像再生動作が可能で、しかもトラックピッチを詰め
ることができ、更に書換え可能な記録媒体と同一面上に
配置することが可能な再生専用の光記録媒体を提供する
ものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、本発明の一つの光記録媒体は、基板上の少なくとも
一部の領域を、記録情報に対応して、面粗さが一定値だ
け異なる部分から構成し、前記基板上に形成された記録
膜の保磁力をそれぞれの部分において異ならせるという
構成を備えたものである。
【0013】また、本発明の別の光記録媒体は、少なく
とも一部の領域に、記録情報に対応して、記録膜である
磁性膜の組成を変化させることによって磁気異方性の大
きさが異なる部分を形成することにより、前記記録膜の
保磁力をそれぞれの部分において異ならせるという構成
を備えたものである。
【0014】さらに、本発明の別の光記録媒体は、少な
くとも一部の領域に、記録情報に対応して、記録膜中の
透過電子顕微鏡によって観察される微細構造(組成,密
度,結晶性などの揺らぎに由来する)あるいは結晶粒の
大きさを異ならせた部分を形成することにより、前記記
録膜の保磁力をそれぞれの部分において異ならせるとい
う構成を備えたものである。
【0015】さらに、本発明の前記光記録媒体への記録
方法は、情報記録時に、記録膜を構成する積層された磁
性膜と添加元素の膜を相互に拡散させうる光強度で記録
することにより、 記録情報に対応して、磁気異方性の
大きさの異なる部分を形成し、前記記録膜の保磁力をそ
れぞれの部分において異ならせるという構成、または記
録膜中の透過電子顕微鏡によって観察される微細構造あ
るいは結晶粒の大きさを成長させうる光強度で記録する
ことにより、 記録情報に対応して、前記微細構造ある
いは結晶粒の大きさが異なる部分を形成し、前記記録膜
の保磁力をそれぞれの部分において異ならせるという構
成を備えたものである。
【0016】
【作用】本発明は上記した構成によって低い動作温度で
超解像再生動作が可能で、しかもトラックピッチを詰め
ることができる高SN比の再生専用の光記録媒体もしく
はライトワンスの光記録媒体を提供するもので、しかも
書換え可能な記録媒体と同一面上に配置することが可能
となる。
【0017】その原理についてもう少し詳しく述べる。
まず、記録膜の保磁力を変化させる手段について説明す
る。
【0018】記録膜である磁性膜中に透過電子顕微鏡に
よって観察される組成,密度,結晶性等のゆらぎに由来
する微細構造や結晶粒界が存在すると、その部分で膜中
の均質性が損なわれるために磁壁エネルギーに乱れが生
じる。ここで、磁壁エネルギーは磁壁に蓄えられるエネ
ルギーであるから、磁壁エネルギーが位置により変化す
る場合は、磁壁を移動させるためにはその微分値で表さ
れる力が必要になる。一方、磁壁は磁化の源であるスピ
ンの向きが徐々に遷移していく領域であって、一定の幅
を有するから、微細構造や結晶粒の大きさが磁壁の幅よ
り小さくなれば、磁壁内でそれらに起因する不均質性が
平均化される結果、それらと磁壁との相互作用は小さく
なり、磁壁の移動は容易になる。
【0019】また、結晶質磁性膜において結晶磁気異方
性が大きい場合には、各結晶粒内の磁化は、それぞれの
磁化容易軸方向に向き易い。通常の多結晶膜では、各結
晶粒の結晶面の向き(すなわち磁化容易軸の向き)がラ
ンダムに分布しているので、磁性膜を一方向に磁化させ
ようとすると、各結晶粒毎に異なる向きの磁化が回転し
ながら一方向に揃っていく過程をとる。ここで、結晶粒
の大きさが磁壁の幅より充分大きいと、各結晶粒の境界
に磁壁が存在し易くなって磁壁の移動が妨げられるのに
対して、結晶粒の大きさが磁壁の幅より小さくなれば、
磁壁が複数の結晶粒にまたがるので、各結晶粒の結晶磁
気異方性が磁壁内で平均化される結果、磁壁との相互作
用は小さくなり、磁化させ易くなる。
【0020】すなわち、磁壁の幅と微細構造や結晶粒の
大きさとの一定の大小関係により、保磁力を変化させる
ことが可能となる。
【0021】ところで、基板上に一定の面粗さが存在す
ると、その上にスパッタ法や蒸着法等で形成される磁性
膜はその形成過程において、その粗面を構成する各微小
面方向に方向性を持って成長する性質がある。粗面を構
成する微小面は様々な方向性を有するので、粗面上に形
成された磁性膜はその微小面の境界付近で、密度,結晶
性等において不均質なものとなる。また、大きな結晶磁
気異方性を有する結晶質磁性膜が粗面上に形成される
と、各結晶粒の向き(すなわち磁化容易軸の向き)がバ
ラバラになる。
【0022】従って、基板上に一定の面粗さが存在する
場合、その上に形成された磁性膜中には、その面粗さを
反映した密度,結晶性等のゆらぎに由来する微細構造や
結晶粒界が発生することになる。
【0023】かかる微細構造や結晶粒界が存在すると、
前述の如く、磁壁の幅と微細構造や結晶粒の大きさとの
一定の大小関係により、保磁力を変化させることが可能
となる。
【0024】ただし、前記微細構造や結晶粒の大きさが
一定以上になると、光学的再生の際にノイズとして検出
され、再生SN比を低下させてしまう。従って、前記微
細構造,結晶粒の大きさは、ノイズ発生の原因とならな
いように一定寸法以下である必要がある。
【0025】さらに、磁性膜にある種の元素を添加する
と、その磁性膜の磁気異方性が増加または減少する場合
がある。例えば、希土類−遷移金属系磁性膜や3d遷移
金属系磁性膜に重希土類金属元素や他の3d遷移金属元
素を添加した場合である。一般に、保磁力の大きさと磁
気異方性の大きさとは正の関係にあり、ほぼ同一の材料
では磁気異方性が大きければ保磁力も大きくなり、磁気
異方性が小さければ保磁力も小さくなる。従って、記録
膜である磁性膜中に組成変化による磁気異方性の異なる
部分が存在すると、それぞれの部分で保磁力を変化させ
ることが可能となる。
【0026】次に、本願発明にかかる光記録媒体の再生
原理について説明する。図1において、11は光磁気膜
からなる記録膜で記録情報に対応した低保磁力部11a
と高保磁力部11bとで構成されている。12は再生光
スポットであり、13は初期化のための磁界、14はバ
イアス磁界である。また、曲線15は再生時の光磁気膜
の温度を示す曲線で、再生光スポット12の位置に対応
している。また、曲線16は高保磁力部11bの保磁力
の温度特性を示し、曲線17は低保磁力部11aの保磁
力の温度特性を示す。
【0027】再生時には、再生光照射に先だって初期化
磁界13にて、光磁気膜は一様に上向き(または下向
き)に磁化される。このとき、初期化磁界13の磁界強
度H2は、高保磁力部11bの室温での保磁力H3以上で
あることが要求される。記録媒体が移動して再生光スポ
ット12を通過すると、光磁気膜の温度は、曲線15の
様に変化する。このとき、初期化磁界13とは逆向き
の、弱いバイアス磁界14が印加されており、その磁界
強度はH1である。
【0028】再生光スポット12の通過に伴い、光磁気
膜の温度が上昇するが、温度T1に到達するまでは低保
磁力部11a及び高保磁力部11bは共にバイアス磁界
14よりも大きな保磁力を有するため、磁化の向きは一
切変化しない。しかしながら、T1より高く、T2より低
い温度領域においては、曲線17に示される低保磁力部
11aでは保磁力よりもバイアス磁界強度H1が優るた
めに、バイアス磁界14の向きに従って磁化が反転す
る。一方、高保磁力部11bでは、バイアス磁界強度H
1よりも曲線16に示される保磁力が優るために磁化は
反転することなく、初期化磁界13によって決められた
方向のままである。更に温度が上昇し、T2より高い温
度領域においては、曲線16に示される高保磁力部11
bでも保磁力よりバイアス磁界強度H1が優り、バイア
ス磁界14の向きに従って磁化が反転する。つまり、再
生光スポット12内のうち温度がT1以上でかつT2以下
の領域Xでのみ、記録された情報に従って磁化が反転し
た状態がつくり出され、記録情報の検出,再生に寄与す
ることとなる。すなわち、通常の再生方法では検出困難
な再生光スポット径以下の記録ドメインが検出でき、再
生可能となる。
【0029】また、上記再生方法の説明では、光磁気膜
の最高温度をT2以上にする程度の再生光強度とした
が、当該最高温度をT1以上T2以下にする程度の再生光
強度としても、再生光スポット12内のうち温度がT1
以上でかつT2以下の領域でのみ、記録された情報に従
って磁化が反転した状態がつくり出されるので、超解像
再生動作が可能である。
【0030】このような超解像再生を実現するための光
記録媒体は、記録された情報に応じて保磁力が異なり、
比較的大きい磁気光学効果を有する磁性膜であれば、実
現可能である。
【0031】ところで、本願発明の光記録媒体を用いて
このような超解像再生を実現するための再生方法として
は、光磁気膜の温度をT1以上に上昇させながら再生す
ることと、バイアス磁界14が必要であるが、初期化磁
界13は必ずしも必要ではない。つまり、図1の原理図
では再生動作前に磁化を上向きに揃えるために初期化磁
界を設けたが、光磁気膜の温度をT2以上に上昇させな
がら再生した場合には、下向きのバイアス磁界により、
再生光スポット12通過後は一様に下向きの磁化となる
ため、次に再生する時にはバイアス磁界を上向きにする
ことにより、初期化磁界を省略することも可能である。
【0032】これらの再生方法は、従来の超解像再生方
法との互換を確保するのに好都合である。
【0033】さらに、本願発明の光記録媒体のうちのい
くつかへの記録方法について説明する。
【0034】一般に、基板上にスパッタ法等により形成
されたままの磁性膜では、密度,結晶性等のゆらぎに由
来する微細構造や結晶粒は、微細なものとなり易く、特
に低圧力で成膜した場合にその傾向が強い。かかる状態
は、物質のエネルギー状態として準安定状態にあり、加
熱によって微細構造や結晶粒は、より安定な状態に遷移
すべく、隣接する微細構造どうしまたは結晶粒どうしが
統合される形で成長していく。
【0035】そこで、微細構造や結晶粒の大きさが磁性
膜の磁壁の幅より小さい、成膜状態の磁性膜を記録膜と
し、情報記録時に、記録膜中の微細構造あるいは結晶粒
の大きさを成長させうる光強度で記録することにより、
記録情報に対応して微細構造あるいは結晶粒の粗大な
部分を形成できる。かかる微細構造や結晶粒の大きさが
異なる部分が存在すると、前述の如く、磁壁の幅と微細
構造や結晶粒との一定の大小関係により、保磁力を変化
させることが可能となる。
【0036】ところで、上記記録方法により形成された
微細構造や結晶粒の粗大化した部分は、磁性膜の溶融温
度以上に加熱し、急冷することによって、微細化可能で
あるため、上記微細構造等の大小により記録された情報
の消去も可能である。
【0037】また、ある磁気異方性を有する磁性膜と前
記磁性膜の磁気異方性を増加または減少させる添加元素
からなる膜の積層膜を記録膜とする光記録媒体は、その
ままの状態では記録膜中に磁気異方性が明らかに異なる
部分は存在しない。しかし、一定温度以上に前記記録膜
を加熱すると、積前記層された磁性膜と添加元素の膜は
相互に拡散し始め、合金化し始める。その合金化した部
分においては、前記記録膜の磁気異方性が増加または減
少し、その結果、保磁力も増加または減少する。
【0038】そこで、情報記録時に、前記積層された磁
性膜と添加元素の膜を相互に拡散させうる光強度で記録
することにより、 記録情報に対応して、磁気異方性の
大きさが異なる部分を形成し、前記記録膜の保磁力をそ
れぞれの部分において異ならせることが可能となる。
【0039】
【実施例】以下本発明の一実施例の光記録媒体につい
て、図面を参照しながら説明する。
【0040】<第1の実施例>図2は、本発明の第1の
実施例における光記録媒体の構成を示す断面図であり、
図3は、本実施例の光記録媒体における基板の斜視図及
び断面図である。
【0041】図2において、基板21上に、第1保護膜
22、記録膜23、第2保護膜24、反射膜25が、R
Fスパッタ法及びDCスパッタ法により順に形成され、
さらに保護コート層26が、スピンコート法により形成
されている。ここで、各構成要素の材料を一例で示せ
ば、基板21はポリカーボネイト等の透明プラスチック
やガラスであり、第1保護膜22及び第2保護膜24は
SiN等の窒化膜であり、記録膜23はGdTbFeC
o膜等の希土類−遷移金属系磁性膜、反射膜25はAl
膜等の金属膜、保護コート層26はアクリル系UV樹脂
である。また、各膜等の厚さの一例は、第1保護膜22
は100nm、記録膜23は15〜40nm、第2保護
膜24は10〜20nm、反射膜25は40nm、保護
コート層26は5μmである。
【0042】図3に基板21を拡大して模式的に示して
いる。図3(a)においてハッチング部分が、記録情報に
対応して基板表面に形成された記録ドメイン31を表
し、そのA−A’断面図が図3(b)である。本実施例の
光記録媒体では、基板上において、記録ドメイン部分3
1をそれ以外の部分に比較して粗面化することによっ
て、記録情報を表現している。また、32及び33から
なる凹凸溝は再生時に光スポットをトラッキング制御す
るためのガイドである。
【0043】このような基板21の作製は、記録情報に
対応して、粗面部と鏡面部(平滑面部)が形成された原
盤を用い、射出成形法等の従来の基板の大量複製法等に
よって容易にできる。以下、その作製手順を2つの方法
について図面を参照しながら説明する。
【0044】まず、第1の方法について説明する。この
方法は本実施例のように、記録ドメイン部分をそれ以外
の部分に比較して粗面化することによって、記録情報を
表現する場合の方法である。図4(a)において、41が
ガラス原盤、42はフォトレジスト、43がアルゴンレ
ーザビーム、44はエッチングイオン粒子線、45が紫
外線、46がNi膜、47がNi電鋳層、48がスタン
パ、21が基板である。作製手順は図4(a)の1)2)3)・・
・の順である。 1)・・・鏡面に磨かれたガラス原盤41上に塗布したフォ
トレジスト42を熱処理後、記録されるべき情報に応じ
て強度変調されたアルゴンレーザビーム43にてカッテ
ィング露光する。 2)・・・現像液で現像することにより、記録されるべき情
報に応じてフォトレジスト42が除去された部分と除去
されない部分が形成される。ここまでの手順は、従来の
手順と全く同一である。 3)・・・本実施例では、次にプラズマイオンエッチングが
施される。この工程は、現像によってガラス原盤41が
露出した部分の面を粗らす目的で行われる。本実施例で
は、CF4ガスとNeガスの混合ガスあるいはCF4ガス
とArガスの混合ガスを用い、1〜20mTorrの圧力,
0.7〜2.0W/cm2のパワーで、20〜120秒のエ
ッチングを施した。ここで、Heガスを混合するのは、
ガラス原盤表面を粗らすことにより発生するノイズを減
少させる効果を有するからである。例えば、CF4ガス
に半分の量のNeガスを混合してエッチング処理をした
場合に、ノイズ量を約2dB低減できた。 4)・・・プラズマイオンエッチングの完了後、ガラス原盤
41の露出部、及びフォトレジスト42の表面は粗面化
している。 5)・・・さらに、紫外線45を全体に照射し、 6)・・・再び現像液で現像することにより、ガラス原盤4
1上に形成されたフォトレジスト42は全て除去され
る。 7)・・・次に、ガラス原盤41にNi膜46をスパッタ成
膜した後、それを電極としてニッケル電鋳層47を一定
の厚さまで設けて、スタンパ48ができる。 8)・・・その後、ガラス原盤41からスタンパ48を剥離
し、記録すべき情報に応じて粗面部と鏡面部が形成され
たスタンパ48が完成する。この場合、記録ドメイン部
が粗面となっている。 9)・・・このスタンパ48を用いて、射出成形法等によっ
て、スタンパ48の面粗さに対応した基板21が作製さ
れる。
【0045】なお、基板材質がガラスで、射出成形法等
による複製が難しい場合には、ガラス基板をガラス原盤
に見立てて上記作製手順の1)〜6)を行って、直接基板を
作製すると良い。
【0046】次に、第2の方法について説明する。この
方法は本実施例と異なり、記録ドメイン部分をそれ以外
の部分に比較して平滑化する(記録ドメイン以外の部分
を粗面化する)ことによって、記録情報を表現する場合
の方法である。図4(b)において、各数字の示すものは
図4(a)と同一であるが、フォトレジスト42としてア
ルゴンレーザに感光して軟化するかあるいはアルゴンレ
ーザ照射による高温状態において軟化する性質を有する
ものを用いる。作製手順は図4(b)の1)2)3)・・・の順で
ある。 1)・・・鏡面に磨かれたガラス原盤41上にフォトレジス
ト42を塗布し、熱処理を行う。ここまでの手順は、従
来の手順と全く同一である。 2)・・・本実施例では、次にプラズマイオンエッチングが
施される。この工程は、フォトレジスト42の全面を粗
らす目的で行われる。本実施例では、N2ガスとHeガス
の混合ガスあるいはO2ガスとHeガスの混合ガスを用
い、1〜20mTorrの圧力,0.2〜0.5W/cm2のパ
ワーで、20〜120秒のエッチングを施した。ここ
で、Heガスを混合するのは、フォトレジスト表面を粗
らすことにより発生するノイズを減少させる効果を有す
るからである。例えば、N2ガスに半分の量のHeガス
を混合してエッチング処理をした場合に、ノイズ量を約
2dB低減できた。 3)・・・プラズマイオンエッチングの完了後、フォトレジ
スト42の表面は粗面化している。 4)・・・粗面化されたフォトレジスト42上に、記録され
るべき情報に応じて強度変調されたアルゴンレーザビー
ム43を照射して、粗面化されたフォトレジスト表面を
軟化させて平滑化する。従って、記録されるべき情報に
応じてフォトレジスト42の表面に平滑面部と粗面部が
形成される。 5)・・・次に、フォトレジスト42上にNi膜46をスパ
ッタ成膜した後、それを電極としてニッケル電鋳層47
を一定の厚さまで設けて、スタンパ48ができる。 6)・・・その後、ガラス原盤41及びフォトレジスト42
からスタンパ48を剥離し、記録すべき情報に応じて平
滑面部と粗面部が形成されたスタンパ48が完成する。 7)・・・このスタンパ48を用いて、射出成形法等によっ
て、スタンパ48の面粗さに対応した基板21が作製さ
れる。
【0047】ここで、図3にもどって、記録ドメイン部
分31内の面粗さを、面内方向の寸法α及び垂直方向の
寸法βで表し、記録ドメイン部分31内でのそれぞれの
平均値を<α>及び<β>で表す。このとき、<β>〜
5nmの場合の記録膜(GdTbFeCo膜)23の保
磁力と<α>との関係を示したのが図5であり、<α>
〜45nmの場合の記録膜23の保磁力と<β>との関
係を示したのが図6である。
【0048】図5から、面粗さの面内方向の平均寸法<
α>が約10nm以上となることによって保磁力が増加
し始めることが分かり、また、図6から、面粗さの垂直
方向の平均寸法<β>が約3nm以上となることによっ
て保磁力が増加し始めることが分かる。
【0049】ところで、GdTbFeCo膜の磁気異方
性定数Ku〜2x106erg/cc,交換スティフネス定数
A〜2x10-7erg/cmだから、磁壁の幅δ〜π(A/
Ku)1/2は約10nmとなる。
【0050】このことは、図5で面粗さの面内方向の平
均寸法<α>が約10nm以上となることによって保磁
力が増加し始めることと良く対応している。この結果
は、基板上の面粗さを反映した微細構造等が存在し、磁
壁の幅とかかる微細構造等との一定の大小関係により、
保磁力が変化するという本発明における前述の作用を裏
付けるものである。その他TbFe膜,GdTbFe膜
等の他の希土類−遷移金属系磁性膜の磁壁の幅δは、1
0〜20nm程度と見積もられるが、上記GdTbFe
Co膜と同様に、保磁力と面粗さ寸法との対応関係が認
められた。
【0051】図7は、基板上に<α>〜40nm,<β
>〜5nmである粗面部分と、<α>〜80nm,<β
>〜1nmである平滑面部分を設けた本実施例の光記録
媒体の、それぞれの部分における保磁力の温度依存性を
示している。曲線71は粗面部分を、曲線72は平滑面
部分を示している。ここで、記録膜であるGdTbFe
Co膜のキュリー温度は本実施例の場合約210℃であ
るが、室温からキュリー温度に至る全温度領域において
2倍前後の保磁力差が得られている。
【0052】以上より、記録情報に対応して、面粗さの
面内方向及び垂直方向の平均寸法がそれぞれ10nm以
上及び3nm以上である部分、並びに面粗さの面内方向
及び垂直方向の平均寸法がそれぞれ10nm以下あるい
は3nm以下である部分を有する基板上に、希土類−遷
移金属系磁性膜からなる記録膜を形成すれば、記録情報
に対応した保磁力の異なる部分を有する光記録媒体を得
ることができる。
【0053】ただし、保磁力を増加させるために面粗さ
の面内方向及び垂直方向の平均寸法がそれぞれ10nm
以上及び3nm以上であっても、本実施例の光記録媒体
としては必要十分ではない。すなわち、粗面化したこと
に起因する再生時のノイズ発生等を防止する必要がある
ためである。図8に、波長830nmのレーザを用い、
<β>〜5nmの時の、面粗さの面内方向の平均寸法<
α>と再生ノイズの関係を示すが、<α>が約50nm
以上となると、再生ノイズが急増している。さらに、<
α>〜45nmの時、面粗さの垂直方向の平均寸法<β
>が20nm以上になると、再生ノイズの増大とともに
その部分での反射率が90%以下に低下した。このよう
な記録情報に対応する反射率変化が大きいと、本来光磁
気信号として超解像再生されるべき記録ドメインが、反
射率変化信号として通常に検出されてしまい、不適当で
ある。
【0054】以上より、面粗さの面内方向及び垂直方向
の平均寸法は、それぞれ50nm以下及び20nm以下
であることが望ましい。
【0055】次に、記録情報に対応した保磁力の異なる
部分(すなわち、記録ドメイン)の最小寸法を、波長8
30nmの光スポットでは検出困難な0.6μm以下に
設定したこの光記録媒体を、前記「作用」の欄で記載し
た再生方法により再生する。
【0056】図1における初期化磁界13を3kOe、
バイアス磁界14を500Oeとし、線速度5m/sの条
件で、記録ドメイン寸法を種々に設定したこの光記録媒
体を再生した時のCN比の変化(曲線91)を図9に示
す。参考までに、通常の記録再生したときのCN比の変
化(曲線92)をも併せて示す。尚、縦軸のCN比は、
記録ドメイン寸法2μmのときのCN比を0dBとして
プロットしている。図9から分かる通り、本実施例によ
ると、より小さな記録ドメイン寸法に対しても大きなC
N比を確保することができ、高密度の光記録媒体が実現
できるものである。
【0057】さらに、図7からも明らかなように、再生
時に必要な温度上昇が200℃以下程度と低く、かつ、
光スポット中の検出領域がトラック方向に比較的幅の狭
い高温部であることから、低い動作温度で超解像再生動
作が可能であって、しかもトラックピッチを詰めること
ができる高SN比の再生専用の光記録媒体を実現できる
ことができる。
【0058】また、本発明の原理から明らかなように各
構成要素の材料及び厚さはこれらに限られる訳ではな
く、例えば、第1または第2保護膜については、他の窒
化膜,ZnS膜等のカルコゲン化膜,SiO膜等の酸化
膜あるいはそれらの混合物の膜でもよく、記録膜につい
ては、比較的高い磁気光学効果を有するTbFe,Gd
TbFe,TbFeCo,DyFe,GdDyFe,D
yFeCo,GdDyFeCo,NdTbFeCo等の
他の希土類−遷移金属系磁性膜であってもよい。
【0059】すなわち、膜構成に関しては、記録される
べき情報に対応して保磁力の異なる記録膜の存在こそが
本発明の必須構成要件であり、保護膜、反射膜、保護コ
ート層等は信頼性、信号品質、記録あるいは再生時の熱
分布等に関する諸特性の確保あるいは改善のために、適
宜設けられるものである。
【0060】さらに、この光記録媒体で、記録情報に対
応して、基板の面粗さが一定値だけ異なる部分を、基板
上の一部の領域(例えば、内周側領域あるいは外周側領
域等)にのみ設けた場合には、希土類−遷移金属系磁性
膜自身が書換え可能な記録膜であるので、書換え可能な
領域も同一面上に配置した光記録媒体(いわゆるパーシ
ャルROM)とすることが可能となる。
【0061】ところで、本実施例においては、記録ドメ
イン部分31を記録ドメイン31以外の部分より粗面化
して、保磁力の大きい部分としたが、逆に記録ドメイン
31以外の部分を記録ドメイン部分31より粗面化し
て、保磁力の大きい部分としても、前記「作用」の欄で
記載した再生方法により、本発明の目的とする超解像再
生動作が可能である。
【0062】<第2の実施例>本発明の第2の実施例に
おける光記録媒体は、図2の媒体構成において、記録膜
23として比較的高い磁気光学効果を有する貴金属/遷
移金属系多層膜,遷移金属酸化窒化膜,フェライト膜等
の3d遷移金属系磁性膜を用い、基板21としてガラス
を用いた場合である。本実施例の光記録媒体では、記録
膜23以外の構成要素は実施例1の場合と同一であって
良い。
【0063】まず、SiN膜等の誘電体膜上にDCスパ
ッタ法等で作製したPt/Co,Pd/Co等の貴金属
/遷移金属系多層膜の場合、垂直磁気異方性定数Kuが
0.7〜2x106erg/cc程度,交換スティフネス定数
Aが0.8〜1.3x10-6erg/cm程度であることか
ら、その磁壁の幅δは20〜43nm程度と見積もられ
る。ここで、貴金属膜1層当たりの膜厚は0.8〜3.5
nm、遷移金属膜1層当たりの膜厚は0.1〜1.5n
m、貴金属/遷移金属多層膜全体の膜厚は15〜40n
mとした。
【0064】また、SiN膜等の誘電体膜上に反応性イ
オンビームスパッタ法等で作製したFeON,FeCo
ON等の遷移金属酸化窒化膜の場合、垂直磁気異方性定
数Kuが4〜8x105erg/cc程度,交換スティフネス
定数Aが0.6〜1.2x10 -6erg/cm程度であること
から、その磁壁の幅δは30〜50nm程度と見積もら
れる。ここで、遷移金属酸化窒化膜の膜厚は20〜60
nmとした。
【0065】さらに、SiN膜等の誘電体膜上に反応性
RFスパッタ法等で作製したCoフェライト,Bi・C
o置換ガーネットフェライト等のフェライト膜の場合、
垂直磁気異方性定数Kuが0.2〜1.5x106erg/cc
程度,交換スティフネス定数Aが0.3〜1.5x10-6
erg/cm程度であることから、その磁壁の幅δは30〜
50nm程度と見積もられる。ここで、フェライト膜の
膜厚は100〜300nmとした。
【0066】ところで、基板21の拡大模式図である図
3において、実施例1の場合と同様に、記録ドメイン部
分31内の面粗さを、面内方向の寸法α及び垂直方向の
寸法βで表し、記録ドメイン部分31内でのそれぞれの
平均値を<α>及び<β>で表す。
【0067】また、このような基板21の作製は、実施
例1の場合と同様に、記録情報に対応して、粗面部と鏡
面部(平滑面部)が形成された原盤を用い、射出成形法
等の従来の基板の大量複製法等によって容易にできる。
【0068】図10は、記録ドメイン部分31内の面粗
さの垂直方向の平均寸法<β>〜7nmとした場合の記
録膜(Pt/Co多層膜,FeCoON膜,Bi・Co
置換YIG膜)23の保磁力と面粗さの面内方向の平均
寸法<α>との関係を示したものである。図11は、<
α>〜45nmの場合の記録膜23の保磁力と面粗さの
垂直方向の平均寸法<β>との関係を示したものであ
る。
【0069】図10から、保磁力が増加し始める面粗さ
の面内方向の平均寸法<α>は、Pt/Co多層膜では
約20nm,FeCoON膜では約30nm,Bi・Co
置換YIG膜では約30nmであることが分かる。ま
た、図11から、保磁力が増加し始める面粗さの垂直方
向の平均寸法<β>は、Pt/Co多層膜,FeCoO
N膜,Bi・Co置換YIG膜ともに約5nmであること
が分かる。
【0070】この結果は、基板上の面粗さを反映した微
細構造等が存在し、磁壁の幅とかかる微細構造等との一
定の大小関係により、保磁力が変化するという本発明に
おける前述の作用を裏付けるものである。
【0071】基板上に<α>〜45nm,<β>〜7n
mである部分と、<α>〜80nm,<β>〜1.5n
mである部分を設けた本実施例の光記録媒体の、それぞ
れの部分における保磁力の温度依存性を測定すると、室
温からキュリー温度に至る全温度領域において1.6倍
前後の保磁力差が得られていることが確認された。
【0072】以上より、記録情報に対応して、面粗さの
面内方向及び垂直方向の平均寸法がそれぞれ20nm以
上及び5nm以上である部分、並びに面粗さの面内方向
及び垂直方向の平均寸法がそれぞれ20nm以下あるい
は5nm以下である部分を有する基板上に、Pt/Co
多層膜等の貴金属/遷移金属系多層膜,FeCoON膜
等の遷移金属酸化窒化膜,Bi・Co置換YIG膜等の
フェライト膜からなる記録膜を形成すれば、記録情報に
対応した保磁力の異なる部分を有する光記録媒体を得る
ことができる。
【0073】ただし、実施例1で述べたと同様に、粗面
化したことに起因する再生時のノイズ発生及び反射率変
化を防止して本発明の超解像再生動作を達成するため、
面粗さの面内方向の平均寸法<α>を50nm以下に
し、さらに、面粗さの垂直方向の平均寸法<β>を20
nm以下にする必要がある。
【0074】従って、この光記録媒体を、実施例1の場
合と同様に前記「作用」の欄で記載した再生方法により
再生することによって、低い動作温度で超解像再生動作
が可能であって、しかもトラックピッチを詰めることが
できる高SN比の再生専用の光記録媒体を実現すること
ができる。
【0075】また、本発明の原理から明らかなように各
構成要素の材料及び厚さはこれらに限られる訳ではな
く、例えば、第1または第2保護膜については、他の窒
化膜,ZnS膜等のカルコゲン化膜,SiO膜等の酸化
膜あるいはそれらの混合物の膜でもよく、特に、第2保
護膜は適宜省略も可能である。記録膜については、その
磁壁の幅δが20〜50nm程度であって比較的高い磁
気光学効果を有する他の3d遷移金属系磁性膜であって
もよい。
【0076】すなわち、膜構成に関しては、記録される
べき情報に対応して保磁力の異なる記録膜の存在こそが
本発明の必須構成要件であり、保護膜、反射膜、保護コ
ート層等は信頼性、信号品質、記録あるいは再生時の熱
分布等に関する諸特性の確保あるいは改善のために、適
宜設けられるものである。
【0077】さらに、この光記録媒体で、記録情報に対
応して、基板の面粗さが一定値だけ異なる部分を、基板
上の一部の領域(例えば、内周側領域あるいは外周側領
域等)にのみ設けた場合には、希土類−遷移金属系磁性
膜自身が書換え可能な記録膜であるので、書換え可能な
領域も同一面上に配置した光記録媒体(いわゆるパーシ
ャルROM)とすることが可能となる。
【0078】ところで、本実施例においては、記録ドメ
イン部分31を記録ドメイン31以外の部分より粗面化
して、保磁力の大きい部分としたが、逆に記録ドメイン
31以外の部分を記録ドメイン部分31より粗面化し
て、保磁力の大きい部分としても、前記「作用」の欄で
記載した再生方法により、本発明の目的とする超解像再
生動作が可能である。
【0079】<第3の実施例>図12は、本発明の第3
の実施例における光記録媒体の構成を示す断面図であ
り、図13は、本実施例の光記録媒体において、記録情
報に対応して記録膜の磁気異方性を部分的に異ならせる
ための記録装置の概略を示すものである。
【0080】図12において、基板121上に、第1保
護膜122、磁性膜123、添加元素膜124、第2保
護膜125、反射膜126が、RFスパッタ法及びDC
スパッタ法により順に形成され、さらに保護コート層1
27が、スピンコート法により形成されており、磁性膜
123及び添加元素膜124から記録膜128が構成さ
れている。ここで、各構成要素の材料を一例で示せば、
基板121はポリカーボネイト等の透明プラスチックや
ガラスであり、第1保護膜122及び第2保護膜125
はSiN等の窒化膜であり、磁性膜123はGdTbF
eCo膜等の希土類−遷移金属系磁性膜、添加元素膜1
24はTb膜等の重希土類金属膜、反射膜126はAl
膜等の金属膜、保護コート層127はエポキシ系UV樹
脂である。また、各膜等の厚さの一例は、第1保護膜1
22は100nm、磁性膜123は15〜30nm、添
加元素膜124は0.1〜0.4nm、第2保護膜125
は10〜20nm、反射膜126は40nm、保護コー
ト層127は5μmである。
【0081】図13において、131は基板上に上記の
各膜を形成済みの光記録媒体(便宜上、磁性膜,添加元
素膜以外の各膜の表示は省略している。)、121は基
板、123は磁性膜、123aは記録されたドメイン部
分、124は添加元素膜、132は記録用レーザ光、1
33は光学ヘッド、134はスピンドルモータである。
【0082】光記録媒体131を1.4m/secの速度で
定速度回転させ、記録用レーザ光132を光学ヘッド1
33で走査しながら、本来書換え可能な記録膜であるG
dTbFeCo膜(本実施例ではGd18Tb6Fe71C
o5の組成でキュリー温度約230℃である。)の通常
の記録パワーの約1.5倍以上の強度で、記録情報に対
応して照射する。この記録処理によって記録ドメイン部
分123aにおいて、磁性膜GdTbFeCo膜と添加
元素膜Tb膜とが相互拡散して一体となり、この部分に
おいてのみ磁性膜123の組成のTb量が増加する。
【0083】その結果、記録情報に対応して記録ドメイ
ン部分123aの磁気異方性が大きくなり、この部分の
保磁力がそれ以外の部分より大きくなる。
【0084】図14に、GdTbFeCo膜におけるT
b量と保磁力の関係を示す。Tbx[Gd19Fe76Co
5]100-xで組成を表した場合、Tb量xが6at%から
6.5at%に増加すると保磁力が1kOeから1.8kOe
に増加することが分かる。
【0085】すなわち、本実施例のような磁性膜と添加
元素膜の積層膜からなる記録膜を有する光記録媒体を前
述のように記録処理することによって、部分的に記録膜
の組成を変え、記録情報に対応した保磁力の異なる部分
を有する光記録媒体を得ることができる。実際、このよ
うにして得られた光記録媒体の、それぞれの部分におけ
る保磁力の温度依存性を測定すると、室温からキュリー
温度に至る全温度領域において1.5倍前後の保磁力差
が得られていることが確認された。
【0086】ところで、記録膜の反射率はこのように添
加元素が微量に増加することによってはほとんど変化せ
ず、また、記録膜の形態もほとんど変化しないため再生
ノイズ上昇の原因ともならない。
【0087】従って、この光記録媒体を、実施例1の場
合と同様に前記「作用」の欄で記載した再生方法により
再生することによって、低い動作温度で超解像再生動作
が可能であって、しかもトラックピッチを詰めることが
できる高SN比の再生専用の光記録媒体を提供すること
ができる。さらに、本実施例に示すような記録ドメイン
の形成方法は、通常の光ディスクドライブでも実施可能
であるので、再生専用ディスクだけでなく、ライトワン
スディスクとしても使用可能であるまた、本発明の原理
から明らかなように各構成要素の材料及び厚さはこれら
に限られる訳ではなく、例えば、第1または第2保護膜
については、他の窒化膜,ZnS膜等のカルコゲン化
膜,SiO膜等の酸化膜あるいはそれらの混合物の膜で
もよく、磁性膜については、比較的高い磁気光学効果を
有するTbFe,GdTbFe,TbFeCo,DyF
e,GdDyFe,DyFeCo,GdDyFeCo,
NdTbFeCo等の他の希土類−遷移金属系磁性膜あ
るいは遷移金属酸化窒化膜,フェライト膜等の3d遷移
金属系磁性膜であってもよく、添加元素膜はTb等の他
の重希土類金属膜であってもよい。
【0088】すなわち、膜構成に関しては、記録される
べき情報に対応して保磁力の異なる記録膜の存在こそが
本発明の必須構成要件であり、保護膜、反射膜、保護コ
ート層等は信頼性、信号品質、記録あるいは再生時の熱
分布等に関する諸特性の確保あるいは改善のために、適
宜設けられるものである。
【0089】さらに、この光記録媒体で、記録情報に対
応して、記録膜の組成が異なる部分を、基板上の一部の
領域(例えば、内周側領域あるいは外周側領域等)にの
み設けた場合には、希土類−遷移金属系磁性膜自身が書
換え可能な記録膜であるので、書換え可能な領域も同一
面上に配置した光記録媒体(いわゆるパーシャルRO
M)とすることが可能となる。
【0090】ところで、本実施例においては、記録ドメ
イン部分123aの磁気異方性が記録ドメイン123a
以外の部分より大きくなるように組成を変えて、記録ド
メイン部分123aを保磁力の大きい部分としたが、逆
に、記録ドメイン部分123aの磁気異方性が記録ドメ
イン123a以外の部分より小さくなるように組成を変
えて、記録ドメイン部分123aを保磁力の小さい部分
としても、前記「作用」の欄で記載した再生方法によ
り、本発明の目的とする超解像再生動作が可能である。
【0091】この場合の光記録媒体は、図12の磁性膜
123としてGdTbFeCo膜,添加元素膜124と
してFe膜を用い、図13の記録装置で前述の記録処理
を行うことによって得られる。このことは、図15に示
すGdTbFeCo膜におけるFe量と保磁力の関係、
すなわち、Fex[Gd62Tb20Co18]100-xで組成を
表した場合、Fe量xが70 .5at%から71.5at%に
増加すると保磁力が1.7kOeから0.9kOeに減少する
ことから理解できる。ここで添加元素膜はCo等の他の
3d遷移金属膜であってもよい。
【0092】<第4の実施例>図16は、本発明の第4
の実施例における光記録媒体の構成を示す断面図であ
る。
【0093】図16において、基板161上に、第1保
護膜162、記録膜163、第2保護膜164、反射膜
165が、RFスパッタ法及びDCスパッタ法等により
順に形成され、さらに保護コート層166が、スピンコ
ート法により形成されている。ここで、各構成要素の材
料を一例で示せば、基板161はガラスであり、第1保
護膜162及び第2保護膜164はSiN等の窒化膜で
あり、記録膜163はBi・Co置換YIG膜等のフェラ
イト膜やFeCoON等の遷移金属酸化窒化膜、反射膜
165はAl膜等の金属膜、保護コート層166はエポ
キシ系UV樹脂である。また、各膜等の厚さの一例は、
第1保護膜162は100nm、記録膜163は100
〜300nm、第2保護膜164は10〜20nm、反
射膜165は40nm、保護コート層166は5μmで
ある。
【0094】また、本実施例の光記録媒体において、記
録情報に対応して、記録膜中の透過電子顕微鏡によって
観察される微細構造あるいは結晶粒の大きさを部分的に
異ならせるために、第3の実施例で用いた図12に示す
記録装置を用いる。
【0095】光記録媒体121を1.4m/secの速度で
定速度回転させ、記録用レーザ光122を光学ヘッド1
23で走査しながら、本来書換え可能な記録膜であるB
i・Co置換YIG膜(本実施例では(Bi,Y)3 Fe
3.4(Co,Ge)1.6O12の組成でキュリー温度約30
0℃である。)の通常の記録パワーの約2.0倍以上の
強度で、記録情報に対応して照射する。この記録処理に
よって記録ドメイン部分123aにおいて、Bi・Co置
換YIG膜が熱処理されて、この部分においてのみ記録
膜の結晶粒が成長する。
【0096】その結果、記録情報に対応して、結晶粒の
平均寸法が、記録ドメイン部分123aにおいて、それ
以外の部分より大きくなる。
【0097】ところで、記録膜中に透過電子顕微鏡によ
って観察される組成,密度,結晶性等のゆらぎに由来す
る微細構造や結晶粒界が存在すると、その部分で膜中の
均質性が損なわれるために磁壁エネルギーに乱れが生じ
る。ここで、磁壁エネルギーは磁壁に蓄えられるエネル
ギーであるから、磁壁エネルギーが位置により変化する
場合は、磁壁を移動させるためにはその微分値で表され
る力が必要になる。一方、磁壁は磁化の源であるスピン
の向きが徐々に遷移していく領域であって、一定の幅を
有するから、微細構造や結晶粒の大きさが磁壁の幅より
小さくなれば、磁壁内でそれらに起因する不均質性が平
均化される結果、それらと磁壁との相互作用は小さくな
り、磁壁の移動は容易になる。すなわち、磁壁の幅と微
細構造や結晶粒の大きさとの一定の大小関係により、保
磁力を変化させることが可能となる。
【0098】SiN膜等の誘電体膜上に反応性RFスパ
ッタ法等で作製したBi・Co置換ガーネットフェライ
ト等のフェライト膜の場合、垂直磁気異方性定数Kuが
0.2〜1.5x106erg/cc程度,交換スティフネス
定数Aが0.3〜1.5x10-6erg/cm程度であること
から、その磁壁の幅δは30〜50nm程度と見積もら
れる。
【0099】また、SiN膜等の誘電体膜上に反応性イ
オンビームスパッタ法等で作製したFeON,FeCo
ON等の遷移金属酸化窒化膜の場合、垂直磁気異方性定
数Kuが4〜8x105erg/cc程度,交換スティフネス
定数Aが0.6〜1.2x10 -6erg/cm程度であること
から、その磁壁の幅δは30〜50nm程度と見積もら
れる。
【0100】従って、まず記録膜成膜の際の基板温度を
適宜調整することによって、記録膜中の微細構造や結晶
粒の大きさが30nm以下である光記録媒体を作製し、
次に図13の記録装置を用い、前記記録処理を行うこと
によって、記録ドメイン部分123aにおける微細構造
や結晶粒の大きさを記録膜の磁壁幅である30nm以上
に成長させると、記録ドメイン部分123aにおける保
磁力はそれ以外の部分より大きくなる。
【0101】基板上に結晶粒の平均寸法が15nm程度
であるBi・Co置換YIG膜を設け、その一部を熱処理
して結晶粒の平均寸法を45nm程度に成長させた本実
施例の光記録媒体において、それぞれの部分における保
磁力の温度依存性を調べた結果、室温からキュリー温度
に至る全温度領域において1.5倍前後の保磁力差が得
られていることが確認された。
【0102】以上のように、記録情報に対応して、膜中
の微細構造や結晶粒の平均寸法が、30nm以上である
部分及び30nm以下である部分を有する記録膜を形成
すれば、記録情報に対応した保磁力の異なる部分を有す
る光記録媒体を得ることができる。
【0103】ただし、保磁力を増加させるために記録膜
中の微細構造や結晶粒の平均寸法が30nm以上であっ
ても、本実施例の光記録媒体としては必要十分ではな
い。すなわち、記録膜中の微細構造や結晶粒の平均寸法
を拡大したことに起因する再生時のノイズ発生等を防止
する必要があるためである。このノイズ発生を抑制する
には、記録膜中の微細構造や結晶粒の平均寸法は50n
m以下であることが望ましい。
【0104】以上より、高保磁力部分における記録膜中
の微細構造や結晶粒の平均寸法は、30nm〜50nm
であることが望ましい。
【0105】従って、この光記録媒体を、実施例1の場
合と同様に前記「作用」の欄で記載した再生方法により
再生することによって、低い動作温度で超解像再生動作
が可能であって、しかもトラックピッチを詰めることが
できる高SN比の再生専用の光記録媒体を提供すること
ができる。さらに、本実施例に示すような記録ドメイン
の形成方法は、通常の光ディスクドライブでも実施可能
であるので、再生専用ディスクだけでなく、ライトワン
スディスクとしても使用可能であるまた、本発明の原理
から明らかなように各構成要素の材料及び厚さはこれら
に限られる訳ではなく、例えば、第1または第2保護膜
については、他の窒化膜,ZnS膜等のカルコゲン化
膜,SiO膜等の酸化膜あるいはそれらの混合物の膜で
もよく、記録膜については、その磁壁の幅δが20〜5
0nm程度であって比較的高い磁気光学効果を有する他
の3d遷移金属系磁性膜(Coフェライト等の他のフェ
ライト膜やFeON,FeCoON等の遷移金属酸化窒
化膜)であってもよい。
【0106】すなわち、膜構成に関しては、記録される
べき情報に対応して保磁力の異なる記録膜の存在こそが
本発明の必須構成要件であり、保護膜、反射膜、保護コ
ート層等は信頼性、信号品質、記録あるいは再生時の熱
分布等に関する諸特性の確保あるいは改善のために、適
宜設けられるものである。
【0107】さらに、この光記録媒体で、記録情報に対
応して、記録膜中の微細構造や結晶粒の平均寸法が一定
値だけ異なる部分を、基板上の一部の領域(例えば、内
周側領域あるいは外周側領域等)にのみ設けた場合に
は、3d遷移金属系磁性膜自身が書換え可能な記録膜で
あるので、書換え可能な領域も同一面上に配置した光記
録媒体(いわゆるパーシャルROM)とすることが可能
となる。
【0108】
【発明の効果】以上のように、本発明は、記録されるべ
き情報に対応して記録膜の保磁力を異ならせることによ
り、低い動作温度で超解像再生動作が可能で、しかもト
ラックピッチを詰めることができる高密度の再生専用も
しくはライトワンス用あるいはパーシャルROM用の光
記録媒体を実現するものであり、また、その具体的作製
方法を提供するものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の光記録媒体の再生動作を説明する原理
【図2】本発明の第1の実施例における光記録媒体の構
成図
【図3】本発明の第1の実施例の光記録媒体における基
板の斜視図及び断面図
【図4】本発明の第1の実施例の光記録媒体における基
板の作製手順を示す図
【図5】本発明の第1の実施例の光記録媒体における基
板の面粗さの面内方向寸法と記録膜の保磁力との関係を
示す図
【図6】本発明の第1の実施例の光記録媒体における基
板の面粗さの垂直方向寸法と記録膜の保磁力との関係を
示す図
【図7】本発明の第1の実施例の光記録媒体において、
基板の面粗さの異なる部分における記録膜の保磁力の温
度依存性を示す図
【図8】本発明の第1の実施例の光記録媒体における基
板の面粗さの面内方向寸法と再生ノイズとの関係を示す
【図9】本発明の第1の実施例の光記録媒体を超解像再
生した時の、記録ドメイン寸法とシグナルレベルとの関
係を示す図
【図10】本発明の第2の実施例の光記録媒体における
基板の面粗さの面内方向寸法と記録膜の保磁力との関係
を示す図
【図11】本発明の第2の実施例の光記録媒体における
基板の面粗さの垂直方向寸法と記録膜の保磁力との関係
を示す図
【図12】本発明の第3の実施例における光記録媒体の
構成図
【図13】本発明の第3の実施例における光記録媒体の
ための記録装置の概略図
【図14】GdTbFeCo膜におけるTb量と保磁力
の関係を示す図
【図15】GdTbFeCo膜におけるFe量と保磁力
の関係を示す図
【図16】本発明の第4の実施例における光記録媒体の
構成図
【符号の説明】
11 光磁気膜 11a 低保磁力部 11b 高保磁力部 12 再生光スポット 13 初期化磁界 14 バイアス磁界 15 光磁気膜の温度曲線 16 高保磁力部における保磁力の温度曲線 17 低保磁力部における保磁力の温度曲線 21 基板 22 第1保護膜 23 記録膜 24 第2保護膜 25 反射膜 26 保護コート層 41 原盤 42 フォトレジスト 43 アルゴンレーザービーム 44 エッチングイオン粒子線 45 紫外線 46 Ni膜 47 ニッケル電鋳層 48 スタンパ 121 基板 122 第1保護膜 123 磁性膜 124 添加元素膜 125 第2保護膜 126 反射膜 127 保護コート層 128 記録膜 131 光記録媒体 132 記録用レーザ光 133 光学ヘッド 134 スピンドルモータ 161 基板 162 第1保護膜 163 記録膜 164 第2保護膜 165 反射膜 166 保護コート層

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板上の少なくとも一部の領域が、記録情
    報に対応して、面粗さの面内方向及び垂直方向の平均寸
    法がそれぞれ10nm〜50nm及び3〜20nmであ
    る部分、並びに面粗さの面内方向及び垂直方向の平均寸
    法がそれぞれ10nm以下あるいは3nm以下である部
    分から構成され、前記基板上に形成された希土類−遷移
    金属系磁性膜からなる記録膜の保磁力をそれぞれの部分
    において異ならせたことを特徴とする光記録媒体。
  2. 【請求項2】基板上の少なくとも一部の領域が、記録情
    報に対応して、面粗さの面内方向及び垂直方向の平均寸
    法がそれぞれ20nm〜50nm及び5〜20nmであ
    る部分、並びに面粗さの面内方向及び垂直方向の平均寸
    法がそれぞれ20nm以下あるいは5nm以下である部
    分から構成され、前記基板上に形成された3d遷移金属
    系磁性膜からなる記録膜の保磁力をそれぞれの部分にお
    いて異ならせたことを特徴とする光記録媒体。
  3. 【請求項3】3d遷移金属系磁性膜が、貴金属/遷移金
    属系多層膜,遷移金属酸化窒化膜,フェライト膜のいず
    れかであることを特徴とする請求項2記載の光記録媒
    体。
  4. 【請求項4】ガラス原盤上にフォトレジストを塗布して
    熱処理する工程と、記録情報に応じて強度変調されたレ
    ーザにて前記フォトレジスト面を露光するカッティング
    工程と、カッティング後に現像液で現像する工程と、現
    像後に前記フォトレジスト面側からCF4ガスとNeガ
    スの混合ガスあるいはCF4ガスとArガスの混合ガス
    を用いてプラズマイオンエッチングにより前記現像によ
    って露出したガラス原盤部分の面を粗らす工程と、プラ
    ズマイオンエッチング後に前記ガラス原盤上に形成され
    たフォトレジストを全て除去する工程と、フォトレジス
    ト除去後に前記ガラス原盤上に電鋳を行ってスタンパを
    形成する工程と、前記スタンパをガラス原盤から剥離す
    る工程と、前記スタンパを用いて記録情報に対応して面
    粗さの異なる部分が形成された基板を成形する工程と、
    前記基板上に記録膜である磁性膜を成膜する工程とから
    構成されることを特徴とする光記録媒体の作製方法。
  5. 【請求項5】ガラス原盤上にフォトレジストを塗布して
    熱処理する工程と、前記フォトレジスト面をN2ガスと
    Heガスの混合ガスあるいはO2ガスとHeガスの混合
    ガスを用いてプラズマイオンエッチングにより粗らす工
    程と、プラズマイオンエッチング後に記録情報に応じて
    強度変調されたレーザにて前記粗面化されたフォトレジ
    スト表面を軟化させて平滑化するカッティング工程と、
    カッティング後に前記フォトレジスト上に電鋳を行って
    スタンパを形成する工程と、前記スタンパをガラス原盤
    及びフォトレジストから剥離する工程と、前記スタンパ
    を用いて記録情報に対応して面粗さの異なる部分が形成
    された基板を成形する工程と、前記基板上に記録膜であ
    る磁性膜を成膜する工程とから構成されることを特徴と
    する光記録媒体の作製方法。
  6. 【請求項6】少なくとも一部の領域に、記録情報に対応
    して、記録膜である磁性膜の組成を変化させることによ
    って磁気異方性の大きさが異なる部分を形成することに
    より、前記記録膜の保磁力をそれぞれの部分において異
    ならせたことを特徴とする光記録媒体。
  7. 【請求項7】記録膜が、希土類−遷移金属系磁性膜であ
    ることを特徴とする請求項6記載の光記録媒体。
  8. 【請求項8】記録膜が、希土類−遷移金属系磁性膜と重
    希土類金属膜あるいは遷移金属膜との積層膜であること
    を特徴とする請求項6記載の光記録媒体。
  9. 【請求項9】ある磁気異方性を有する磁性膜と前記磁性
    膜の磁気異方性を増加あるいは減少させる添加元素の膜
    との積層膜を記録膜とする光記録媒体への情報記録の際
    に、積層された前記磁性膜と前記添加元素の膜を相互に
    拡散させうる光強度で記録することにより、記録情報に
    対応して、磁気異方性の大きさが異なる部分を形成し、
    前記記録膜の保磁力をそれぞれの部分において異ならせ
    ることを特徴とする光記録媒体の記録方法。
  10. 【請求項10】積層される磁性膜が、希土類−遷移金属
    系磁性膜であり、添加元素の膜が、重希土類金属膜ある
    いは遷移金属膜であることを特徴とする請求項9記載の
    光記録媒体の記録方法。
  11. 【請求項11】少なくとも一部の領域に、記録情報に対
    応して、記録膜中の透過電子顕微鏡によって観察される
    微細構造あるいは結晶粒の大きさを異ならせた部分を形
    成することにより、前記記録膜の保磁力をそれぞれの部
    分において異ならせたことを特徴とする光記録媒体。
  12. 【請求項12】記録膜中の微細構造あるいは結晶粒の大
    きさが、30nm〜50nmである部分及び30nm以
    下である部分から構成され、記録膜が、遷移金属酸化窒
    化膜,フェライト膜のいずれかであることを特徴とする
    請求項11記載の光記録媒体。
  13. 【請求項13】記録膜が結晶質磁性膜からなる光記録媒
    体への情報記録時に、前記記録膜中の透過電子顕微鏡等
    によって観察される微細構造あるいは結晶粒を成長させ
    うる光強度で記録することにより、記録情報に対応し
    て、前記微細構造あるいは結晶粒の大きさが異なる部分
    を形成し、前記記録膜の保磁力をそれぞれの部分におい
    て異ならせることを特徴とする光記録媒体の記録方法。
JP6215959A 1993-11-30 1994-09-09 光記録媒体及びその作製方法並びにその記録方法 Pending JPH0883444A (ja)

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