JPH0885438A - アンチスキッド制御装置 - Google Patents

アンチスキッド制御装置

Info

Publication number
JPH0885438A
JPH0885438A JP22207994A JP22207994A JPH0885438A JP H0885438 A JPH0885438 A JP H0885438A JP 22207994 A JP22207994 A JP 22207994A JP 22207994 A JP22207994 A JP 22207994A JP H0885438 A JPH0885438 A JP H0885438A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
slip ratio
wheel
vehicle
speed
vehicle body
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP22207994A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3527290B2 (ja
Inventor
Shinji Matsumoto
真次 松本
Motohira Naitou
原平 内藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nissan Motor Co Ltd filed Critical Nissan Motor Co Ltd
Priority to JP22207994A priority Critical patent/JP3527290B2/ja
Publication of JPH0885438A publication Critical patent/JPH0885438A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3527290B2 publication Critical patent/JP3527290B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 ABS作動時、車輪スリップ状態を旋回状態
にも合わせ制御し、擬似車速Vi値が車体速度Vcar
より上ずるのを防ぎ、減速度との両立を図る。 【構成】 車輪速Vwiを検出し、車輪速より車体速度
を推定し、車輪速と車体速度より車輪スリップを求め、
車輪のスリップ率が目標スリップ率に保たれるようアン
チスキッド制御を行う。この場合、車両の旋回状態に応
じてスリップ率の補正量Δλsを算出し、これで目標ス
リップ率を算出する一方、該Δλsの大きさにより車体
速度の推定方法を変更する切換えを行い、補正量Δλs
が設定値Δλslimより大きいときは、補正量Δλs
を考慮したVcarの推定を行う(S100〜10
4)。旋回状態によりスリップ率が補正された場合は、
そのスリップ率の補正量によって、Viの上ずりを起こ
す可能性のある車輪速はそのことを考慮して取り扱え、
かかる上ずりによる減速度の低下が回避される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、車両のアンチスキッド
制御装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】車両のアンチスキッド制御(ABS)シ
ステムは、低μ路等での制動時の車輪ロックを回避する
のに効果を発揮するものであるが、このようなシステム
において車輪スリップ状態の検出に用いる擬似車速値を
得る場合に、例えば特公昭41−17082号公報に記
載の技術によるものは、既知である。このものでは、各
車輪のうちに最も高い車輪速が車速(車体速度)に最も
近いことから、このセレクトハイ車輪速を擬似車速とし
て選択する。かかる技術は、アンチスキッド制御装置に
おいて、各輪の車輪速を検出する手段、該各車輪速検出
手段の車輪速検出値を選択する手段、及び該車輪速選択
手段の選択車輪速に基づいて擬似車速を演算する手段に
よる車体速度推定系をもって構成することができる。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図10に示すものは、
このような方法に従う場合の諸量の推移を例示する考察
図である。車輪の各輪、例えば前後左右の4輪に車輪速
センサを配し、そのように設けられた車輪速センサの出
力に応じて車輪速Vwを算出し、例えば、図10のよう
に各輪の車輪速Vwにフィルタ等をかけ、より車体速度
に近い値Vwfi(i=1〜4)を各輪で算出し、制動
時/非制動時などの条件により、各Vwfiから最も大
きいものを選択するなどして最も車体速度に近いVwf
(車体速中間値と呼ぶ)を算出し、更にこのVwfをも
とに擬似車体速度Viを求めるといった方法で、車体速
度の推定をすることができる。具体的には、図は制動時
のもので、Vwfは、前輪の一方の輪のVwf1と他方
の輪のVwf2のセレクトハイとなっている。また、V
carは、制動時の実際の車体速度の推移を示してあ
る。
【0004】しかして、従来のものにあっては、次のよ
うな制御をも併用しようとする場合、以下の如き推定車
体速値としての擬似車体速度Viの上ずり(うわずり)
(考察図11参照)の生ずるこのとあることを見出した
ものである。即ち、ABSシステム搭載車に、更に、車
両の旋回状態を検出し、旋回状態に応じて各輪のスリッ
プ率などを設定可能な制御を組み込んだ場合、擬似車体
速Viが実際の車体速度より上ずってしまい、減速度の
低下が発生する可能性がある。例えば、車両のヨーレイ
トを検出し、目標のヨーレイトに近づけるように各輪の
スリップ率を変更するようなヨーレイトフィードバック
(F/B)制御では、旋回制動時に車両がアンダステア
(回頭性不足気味)になった場合に旋回外輪のスリップ
を浅くする場合がある。
【0005】一方、発生ヨーレイトが大きい場合は、図
12のように、元々車体速度より大きくなる旋回外輪の
車輪速と車体速度Vcarの差が大きくなる。なお、図
中、下記の符号は、それぞれ次を表す。
【0006】
【表1】(d/dt)φ;ヨーレイト tf;前輪左右輪間の距離 tr;後輪左右輪間の距離 l;前後輪間の距離 lf;前輪−車両重心間の距離 lr;後輪−車両重心間の距離 Vx;車両前後方向速度 Vy;車両左右方向速度 Vwfro;前右輪の車輪速=Vcar+(d/dt)
φ・(tf/2) Vwflo;前左輪の車輪速=Vcar−(d/dt)
φ・(tf/2) Vwrro;後右輪の車輪速=Vcar+(d/dt)
φ・(tr/2) Vwrlo;後左輪の車輪速=Vcar−(d/dt)
φ・(tr/2)
【0007】同図は、左旋回時の状態であり、旋回外輪
である右輪につき、Vwfro値,Vwrro値は、そ
れぞれ上記のように、車体速度Vcarとの差が大きく
なる。
【0008】このような場合に旋回外輪のスリップを浅
くなるように制御すると、図11のように、それに伴い
旋回外輪の車輪速も回復し、場合によっては実際の車体
速度よりも大きくなる場合がある。これにより、車体速
中間値Vwfも大きくなり、擬似車体速度Viもそれに
応じて大きくなる。このように従来の車体速度の算出方
法では、擬似車体速度Viが上ずる。擬似車体速度Vi
値のこのようなうわずりは、ABS制御時、不所望の制
動減速度の低下の要因となる。
【0009】本発明は、上述のような問題を伴わずに、
アンチスキッド作動時、車輪スリップ状態を車両旋回状
態にも合わせ適切に制御し得るとともに、これと制動減
速度との両立を図ることのできるアンチスキッド制御装
置を提供しようというものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明によって、下記の
アンチスキッド制御装置が提供される。即ち、車輪速を
検出し、車輪速より車体速度を推定する車体速度推定部
を備え、車輪速と車体速度より車輪のスリップ率を求
め、車輪のスリップ率が目標スリップ率に保たれるよう
に制動液圧を制御して車輪のロックを防止するアンチス
キッド装置と、車両の旋回状態を検出する旋回状態検出
手段と、旋回状態検出手段より検出される旋回状態に応
じてスリップ率の補正量を算出する補正スリップ率算出
手段と、該補正スリップ率算出手段により算出される補
正スリップ率を用いて目標スリップ率を算出する目標ス
リップ率算出手段と、前記補正スリップ率算出手段によ
り算出される補正スリップ率に応じて、前記車体速度推
定部での車体速度の推定方法を変更させる車体速度推定
方法変更手段とを備えることを特徴とするアンチスキッ
ド制御装置(図1)、及び車輪速を検出し、車輪速より
車体速度を推定する車体速度推定部を備え、車輪速と車
体速度より車輪のスリップ率を求め、車輪のスリップ率
が目標スリップ率に保たれるように制動液圧を制御して
車輪のロックを防止するアンチスキッド装置と、車両の
旋回状態を検出する旋回状態検出手段と、車両旋回状態
の目標値を演算する目標旋回状態算出手段と、旋回状態
検出手段より検出される旋回状態と該目標旋回状態算出
手段により算出される目標旋回状態との偏差に応じてス
リップ率の補正量を算出する補正スリップ率算出手段
と、該補正スリップ率算出手段により算出される補正ス
リップ率を用いて目標スリップ率を算出する目標スリッ
プ率算出手段と、前記補正スリップ率算出手段により算
出される補正スリップ率に応じて、前記車体速度推定部
での車体速度の推定方法を変更させる車体速度推定方法
変更手段とを備えることを特徴とするアンチスキッド制
御装置(図2)である。
【0011】また、上記において、車体速度推定方法変
更手段は、算出補正スリップ率が予め定めた所定範囲の
値に該当するときは、車体速度推定値が実際の車体速度
よりうわずることのないよう、車体速度推定に適用する
車輪速情報に補正を加えるようにするか、または強力な
フィルタをかけるようにするかの、いずれかの態様への
切換え処理を含む変更手段である、ことを特徴とするア
ンチスキッド制御装置である。また、旋回状態検出手段
は、ヨーレイトセンサ、または車体横方向加速度センサ
を含む検出手段である、ことを特徴とするアンチスキッ
ド制御装置である。
【0012】
【作用】上述した構成により、車輪速を検出し、車輪速
より車体速度を推定する車体速度推定部を備え、車輪速
と車体速度より車輪のスリップ率を求め、車輪のスリッ
プ率が目標スリップ率に保たれるよう制動液圧の制御を
するアンチスキッド制御において、更に、たとえ車両旋
回状態を検出し、その旋回状態に応じて制御対象車輪の
スリップ率を可変に設定可能な制御を組み込んだ場合に
おいても、推定車体速度値が実際の車体速度よりうわず
ることのないように、旋回状態によりスリップ率が補正
された場合は、そのスリップ率の補正量によって、推定
車体速度のうわずりを起こす可能性のある車輪速はその
ことを考慮して取り扱うようにすることが可能である。
よって、旋回制動時、上記で考察したようなうわずり状
態を避けつつ、目標スリップ状態を車両旋回状態にも合
わせて、車両挙動を修正するようにと適切に設定して車
両挙動制御をも行うアンチスキッド制御を実現すること
と、そのような制御場面でもそのときの制動減速度を確
保することとの、それらの両立を図ることを可能ならし
める。
【0013】また、本発明は、請求項2記載の如くの、
その旋回状態検出手段、目標旋回状態算出手段、該旋回
状態検出手段より検出される旋回状態と該目標旋回状態
算出手段により算出される目標旋回状態との偏差に応じ
てスリップ率の補正量を算出する補正スリップ率算出手
段、斯く算出される補正スリップ率より目標スリップ率
を算出する目標スリップ率算出手段、及び斯く算出され
る補正スリップ率に応じて車体速度推定部での車体速度
の推定方法を変更させる車体速度推定方法変更手段のそ
れぞれを有して、同様に上記のことを実現することを可
能ならしめるとともに、この場合は、車両挙動が乱れ、
車両の検出旋回状態と目標旋回状態との偏差が生ずると
きは、その偏差をも加味した制御とし得て、より効果的
に、同様の場面での車両の操縦性と制動減速度との両立
を実現することを可能ならしめる。
【0014】また、車体速度推定方法変更手段が、算出
補正スリップ率が予め定めた所定範囲の値に該当すると
きは、車体速度推定値が実際の車体速度よりうわずるこ
とのないよう、車体速度推定に適用する車輪速情報に補
正を加えるようにするか、または強力なフィルタをかけ
るようにするかの、いずれかの態様への切換え処理を含
む構成で本発明は実施でき、同様に上記のことを実現す
ることを可能ならしめる。
【0015】また、旋回状態検出手段が、ヨーレイトセ
ンサまたは車体横方向加速度センサを含む構成で本発明
は実施でき、同様に上記のことを実現することを可能な
らしめる。
【0016】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面に基づき説明す
る。図3は、本発明の一実施例の構成を示す図である。
適用する車両は、本実施例では、前後輪とも左右のブレ
ーキ液圧を独立に制御できる4チャンネルABSのもの
とする。
【0017】図中、1はブレーキペダル、2はブレーキ
の倍力装置としてのブースタ、3はリザーバ、4はマス
ターシリンダ(M/C)をそれぞれ示し、また10F
L,20FRは車両の左右前輪、30RL,40RRは
同左右後輪をそれぞれ示す。各車輪10FL,20F
R,30RL,40RRは、ホイールシリンダ(W/
C)11,21,31,41を備え、マスターシリンダ
4とそれらホイールシリンダとの間には、制動時、車輪
ロックを回避するための作動アクチュエータが設けられ
る。
【0018】図示例では、各輪ごとのチャンネルにイン
レットバルブ12,22,32,42及びアウトレット
バルブ13,23,33,43を有し、また、リザーバ
8,9と、モータ5駆動のポンプ6,7とを要素として
含み、これらを図示のように配管、接続してABS回路
を構成するアンチスキッド装置が備わっている。各イン
レットバルブ12,22,32,42及びアウトレット
バルブ13,23,33,43のそれぞれは、ON・O
FF制御の二位置電磁弁であり、ここでは、それらバル
ブの切り換えをもって、それぞれ対応車輪のホイールシ
リンダ11,21,31,41につき、そのブレーキ液
圧(制動液圧P)を個々に制御してその増圧、保持(保
圧)、減圧を行わせる。
【0019】インレットバルブ12,22,32,42
はOFF時図示の開位置に、また、アウトレットバルブ
13,23,33,43はOFF時図示の閉位置にあっ
て、かかる状態では、対応ホイールシリンダにマスター
シリンダ4からの液圧を供給される時、ブレーキ液圧を
元圧であるマスターシリンダ液圧に向け増圧し、各車輪
は個々に制動される。本例では、インレットバルブにつ
いては、その該当チャンネルのものを、上記の状態から
ONさせ閉位置に切り換える時は、当該対応チャンネル
のホイールシリンダのブレーキ液圧を増減しない保圧状
態となり、更には対応アウトレットバルブをONさせて
閉位置から開位置へと切り換える時は、そのブレーキ液
圧を対応リザーバへ逃がして低下させる減圧状態とな
る。減圧によってリザーバ8,9に溜まったブレーキ液
は、モータ5によって駆動されるポンプ6,7によって
インレットバルブ12,22,32,42の上流に戻さ
れる。
【0020】なお、ABSアクチュエータについては、
上記例示した構成の以外の既知の普通の、あるいは改良
されたアンチスキッド装置によるものであってもよく、
例えば、減圧、保圧、増圧制御可能なON・OFF制御
型の三位置電磁弁を各チャンネルごと1個使用し、その
減圧位置の時、対応ホイールシリンダ液圧を減圧し、そ
の保圧位置の時対応液圧を保持し、その増圧位置の時対
応液圧を増圧する構成でも差し支えない。
【0021】アンチスキッド装置の各バルブ12,2
2,32,42及び13,23,33,43、並びにモ
ータ5は、コントローラ50の出力信号によって制御
し、コントローラ50には、前後左右の各輪10FL,
20FR,30RL,40RRの車輪速Vwを検出する
車輪速センサ51,52,53,54からの信号(Vw
1,Vw2,Vw3,Vw4)をそれぞれ入力する。ま
た、コントローラ50には、本実施例では、前後加速度
Xgを検出する前後加速度センサ(前後Gセンサ)61
からの信号、左右加速度Yg(横加速度)を検出する左
右加速度センサ(左右Gセンサ)62からの信号等を入
力する。ここに、これらGセンサは、車両の旋回状態を
判断する情報を得るのに用いられる(なお、図中、併せ
て付記した一点鎖線中のセンサ71,72については、
後記で参照される)。
【0022】上記コントローラ50は、入力検出回路
と、演算処理回路と、該演算処理回路で実行される各種
制御プログラム及び演算結果等を格納する記憶回路と、
インレットバルブ12,22,32,42やアウトレッ
トバルブ13,23,33,43、及びモータ5に制御
信号を供給する出力回路等とを含んでなる。
【0023】本例の如き4チャンネル4センサ方式のA
BS制御の場合、コントローラ50は、車輪の制動ロッ
クを防止すべく、基本的には、前後左右4輪の各チャン
ネルごとの車輪速情報を得、車輪速より車体速度を推定
するとともに、車輪速と車体速度より該当車輪のスリッ
プを求め、当該車輪のスリップ率λが目標スリップ率に
保たれるように制動液圧を制御することで、制動時の車
輪ロックを回避する。
【0024】更には、単に車輪のスリップ率を所定の或
る目標とする範囲にコントロールするにとどまらず、旋
回制動時のその車両旋回状態に合わせた適切な車両挙動
制御も行わせるべく、前輪など制御対象車輪につき、そ
の目標スリップ率の設定を検出旋回状態に応じたものと
して、上記のABS制御を実行するともに、これに加え
て、かかる旋回状態に応じてのスリップ率の設定もなさ
れる場合に、コントローラ50は、擬似車体速度Viが
実際の車体速度よりうわずることのないよう、旋回状態
によりスリップ率が補正されるときは、そのスリップ率
の補正量によって、Viのうわずりを起こす可能性のあ
る車輪速はそのことを考慮して取り扱うようにする。好
ましくは、かかるスリップ率補正量を考慮した車体速値
の推定を行う場合、コントローラ50は、旋回状態を検
出し、その検出される旋回状態に応じてスリップ率の補
正量を算出して、かかる補正スリップ率より目標スリッ
プ率の算出をする一方、その算出される補正スリップ率
に応じて、上記の車体速度推定に際しての車体速度の推
定の処理のし方を変更するようにする制御をも実行する
ことで、これを行う。
【0025】好ましくはまた、コントローラ50は、補
正スリップ率に応じて車体速推定方法を変更する場合、
例えば前記図10に述べたような通常の推定方法から、
車体速中間値Vwfに補正を加える方法への切り換えを
もって、これを行う。
【0026】図4は、コントローラ50により実行され
る、車体速度推定方法変更処理をも含む制御プログラム
一例のフローチャートである。下記するステップS10
0〜S105による処理は、図示せざるオペレーティン
グシステムで一定時間毎の定時割り込みで遂行される。
なお、図5及び図6は、本制御例に適用できるスリップ
率補正量算出のための特性図、及びスリップ率補正量を
考慮した車体速度推定の手法の説明図であり、図7はA
BS制御表の一例を示すものである。
【0027】図4において、ステップS100は読み込
み処理であり、本プログラム例ではまず、車輪速セン
サ、前後Gセンサ、左右Gセンサの各センサからの信号
に基づき、車輪速Vwi(i=1〜4)、前後加速度
(前後g)Xg、左右加速度(左右g)Ygをそれぞれ
読み込む。
【0028】続くステップS101では、本プログラム
例では、車両の旋回状態に応じてスリップ補正量Δλs
を算出する。本実施例では、次のようにして、旋回制動
時の前後g及び左右gに応じてスリップ補正量Δλs を
算出するものとする。
【0029】まず、ステップS100での読み込み前後
g及び左右gの値Xg及び値Ygの両方ともが、予め定
めた或る設定値より大きい場合、例えば|Xg|≧0.
4gかつ|Yg|≧0.4gとなった場合に、中μ以上
での旋回急制動と判断し、この場合には、その時点での
旋回左右g(Yg)に応じて、ここでは、前輪左右10
FL,20FRのスリップ補正量Δλsを例えば図5の
ような制御マップに従って設定する。
【0030】同図の特性においては、左右g(Yg)に
つき、第1及び第2の所定値Ygo,Yg1が設定され
ている。そして、この場合、求めるべきスリップ補正量
Δλsについては、旋回方向に応じ左右輪のうち外輪側
となることとなる旋回外輪側の特性の例(図中、上側の
Δλsout特性)でいうと、図示のように、左右gが
その第1の所定値Ygoまでの範囲では値0をとるよう
に、また、左右gが更にそれを超え上記第2の所定値Y
g1までの値Ygo〜値Yg1の範囲にあっては、左右
gが大きくなるにつれて図示のように増加するように、
また、左右gが更にその所定値Yg1を超える範囲で
は、値Ygo〜値Yg1の範囲における増加の程度に比
して低い増加割合をもって、図示の如くに左右gが大き
くなるにつれ増加する特性となっている。従って、左右
gが、所定値Ygo以下の値を示す状況ときは、スリッ
プ補正量Δλs値としては値0が適用されることとな
る。また、ここでは、左右gが値Yg1であるときに
は、スリップ補正量Δλsは所定の設定値λslimに
設定されるようにしてある。
【0031】更にまた、ここでは、旋回内輪側の特性の
例(図中、下側のΔλsin特性)も、図5にみられる
ように、上記した特性に準じたものとなっている(図5
は、左右輪で対称の特性となっているが、勿論、これに
こだわるものではない)。
【0032】ステップS101の処理では、こうして、
上記の特性に基づき、その旋回時点での左右gに応じて
前輪左右のスリップ補正量Δλsを算出、設定する。こ
うして得られるスリップ補正量Δλsは、後記のように
目標スリップ率の設定(λs=λso(基本値)+Δλ
s)に適用される一方、更に下記するような処理内容に
も適用される。
【0033】ここでは、前輪左右にのみ触れるが、後輪
左右30RL,20RRも、上記に準じ、同様の制御を
行うようにしてもよい。また、後輪が1チャンネルの場
合には、左右輪ともスリップが深くなるようにスリップ
補正量Δλs を設定するなどとしてもよい。
【0034】次に、ステップS102以下で、上記算出
スリップ率補正量Δλsの大きさによって、車体速度V
carの推定方法の切り換えを行う。本実施例では、ス
テップS102において、算出スリップ率補正量Δλs
の絶対値|Δλs|と予め定めた設定値λslimとの
比較で|Δλs|≧λslimか否かをみる。そして、
スリップ補正量Δλsが設定値λslimより小さい場
合は、ステップS103に進み、通常の方法でVcar
の推定を行う(つまり、Viの算出を行う)。逆に、ス
リップ補正量Δλsが設定値λslimより大きい場合
(|Δλs|≧λslimが成立するとき)は、ステッ
プS104に進み、スリップ補正量Δλsを考慮したV
carの推定を行うようにする。
【0035】まず、ステップS103に進んだ場合の処
理については、前述したように通常の方法でViを算出
することができる。本実施例では、各輪の車輪速Vwに
フィルタをかけ、より車体速度に近いVwfi(i=1
〜4)を各輪で算出し、制動時/非制動時などの条件に
より、各Vwfi値から最も大きいものを選択するなど
して最も車体速度に近いVwf(車体速中間値) を算出
し、更にこの値Vwfをもとに擬似車体速度Vi(推定
値)を求めることとする。ステップS102の判断の結
果、ステップS103側が選択されるときは、こうし
て、本プログラム実行ごと、上記の手法でステップS1
03により、車体速度の推定をし、かくして、アンチス
キッド制御のための次のステップS105、即ち、車輪
速と車体速度(推定値)より車輪のスリップを求め、車
輪のスリップ率が目標の範囲に保たれるようにブレーキ
液圧を制御する液圧制御処理のためのステップS105
へ進める。
【0036】一方、ステップS104に進んだ場合につ
いては、スリップ補正量Δλsを考慮したVcarの推
定を行う。本ABS制御では、既述のように、旋回状態
に応じスリップ補正量Δλsを算出し、旋回状態に応じ
ても前輪左右10FL,20FRのスリップ率を変更設
定可能な処理を併用するものであるが、そのような制御
を組み込んだ場合にでも、擬似車体速Viが実際の車体
速度より図6(a)のようにはうわずることのないよう
にするべく、そのスリップ率の補正量によって、Viの
うわずりを起こすこととなる可能性のある車輪側の車輪
速(補正される側の車輪速)は、次のような取り扱いを
して、かかるうわずりを防止する。
【0037】具体的には、本実施例では、図6に示すよ
うに、旋回外輪のスリップを浅くするように制御された
場合で、そのスリップ率補正量Δλsが設定値λsli
mより大きくなった時は、補正される側のVwfを作成
する時にその輪のVwfがあまり大きくならないように
補正を加えるようにする(同図(b)の補正後の破線参
照)。
【0038】例えば左旋回時の場合、旋回外輪側での値
Vwfrf(ここでは、右輪が外輪である)を演算する
ときに、補正量Δλsが設定値λslimを越えた時の
Vwfを記憶しておく。図6の例では、同図(b)に示
すように、その時の値が図示のVwfrfo値であると
すると、その値Vwfrfoを覚えておくようにし、そ
の後のVwfrfの増加量は一定の比率αで割り引くと
いう方法で、Vwfrfを小さくするよう、補正を加え
る。つまり、同図(b)の実線のVwfrfの補正前の
ものに対し、破線で示す補正後のVwfrfhとなるよ
う、例えば、補正後のVwfrf=Vwfrfh=Vw
frfo+(Vwfrf−Vwfrfo) ×αとする。
【0039】車両の旋回状態が、ステップS102でス
テップS104側が選択されるような旋回状態に該当す
る場面では、こうした補正をしてスリップ補正量Δλs
を考慮したVcarの推定をなしつつ、ステップS10
5の処理を実行してくい。このようにすると、図6
(a)に一点鎖線で示すような擬似車体速Viのうわず
りが生ずるような左旋回制動時のABS作動の場面で
も、同図(b)の如くにそれが回避される。また、上記
のような補正を施す場合において、より望ましくは、V
wfの不連続を防ぐために一度補正を始めたらVwfが
Vwfo(図6の例の場合は、補正開始に際し記憶した
Vwfrfo値)を下回るまで補正を続けることにす
る。こうすると、更に好適な制御を実現することができ
る。
【0040】以上のようにして、補正スリップ率に応じ
て車体速推定方法の変更切換えが行われるが、ステップ
S103またはステップS105による推定処理の後の
ステップS105の処理では、上記のようにして演算さ
れたViに応じて、車両旋回状態に対応して車輪スリッ
プ率を設定可能な制御を併用するアンチスキッド制御の
ための制動力調整を通常の如くに行えばよい。
【0041】ここでは、車輪加速度(d/dt)Vwを
も用いるようにし、各輪ごと、車輪速より車輪加速度
(d/dt)Vwを算出し、更に、算出スリップ率λと
当該車輪加速度(d/dt)Vwより車輪ロックを判断
して、対応車輪のブレーキ液圧を減圧、保持、増圧等す
ることで車輪スリップを防ぎ、設定される目標スリップ
λs=λso+Δλsにとどめる制御を行う。
【0042】ここに、上記式右辺第2項成分として、前
記図5に従い得られるΔλs値が目標値の補正をするた
め適用される。従って、目標値の変更を必要としない、
比較的発生左右gの小さな領域では、該第2項は値0が
適用され、結果、左右輪ともλs=λsoで目標値の設
定がなされるとともに、旋回状態に応じて目標値の変更
が要請される領域では、旋回内外輪につきそれぞれ図5
の対応する値Δλsが第2項成分に適用されて目標値の
設定がなされ、実スリップ率λがかかる目標の範囲とな
るよう、例えば3モードABSの場合は、車輪がロック
傾向にあれば対応ホイールシリンダ液圧を保持し、なお
もロックしそうなら減圧し、車輪回転数が回復すれば増
圧するといったスキッドサイクルの繰り返しで制動力の
制御が行われる。
【0043】本実施例では、例えば図7に示すような制
御表を用い、これにより制動液圧を制御するものであっ
てよく、算出スリップ率λと車輪加速度(d/dt)V
wをかかるABS制御表にあてはめて各輪ごとにホイー
ルシリンダ圧の減圧、保持、増圧を決定するものとし、
それに応じて対応インレットバルブ及びアウトレットバ
ルブ等への制御信号を設定し、出力して、これにより制
動時の車輪ロックを防止するABS制御を実行させるも
のである。
【0044】以上のような制御により、本実施例では、
旋回制動時のABS作動において、旋回状態に応じ各輪
の目標スリップ率を設定可能な制御が組み込まれている
場合であっても、既述の図10,11によるような方法
を一律に適用する場合であったら擬似車体速Viが実際
の車体速度よりうわずってしまって減速度の低下が発生
するといった問題も解消することができる。スリップ率
補正量Δλsに応じて、車体速度推定演算での車体速度
の推定方法を変更させることが可能で、擬似車体速Vi
が実際の車体速度よりうわずることのないように、旋回
状態によりスリップ率が補正された場合は、そのスリッ
プ率の補正量Δλsによって、Viのうわずりをおこす
可能性のある車輪速はそのことを考慮して取り扱うよう
にすることができる本実施例は、旋回制動時には旋回状
態に合わせた各輪の目標スリップ率の設定をしてABS
制御を作動させることができるとともに、これと、その
場合での制動減速度の確保との両立も図ることができ
る。
【0045】次に、例をもって示すものは、前記実施例
(第1実施例)が、車輪速を検出し、車輪速より車体速
度を推定する車体速度推定部を備え、車輪速と車体速度
より車輪のスリップを求め、車輪のスリップ率が目標ス
リップ率に保たれるように制動液圧を制御して車輪のロ
ックを防止するアンチスキッド制御装置において、車両
の旋回状態を検出する旋回状態検出手段と、該旋回状態
検出手段より検出された旋回状態に応じてスリップ率の
補正量を算出する補正スリップ率算出手段と、その補正
スリップ率より目標スリップ率を算出する目標スリップ
率算出手段と、前記算出された補正スリップ率に応じ
て、車体速度推定部での車体速度の推定方法を変更させ
る車体速度推定方法変換手段を備えるようにする場合の
ものであったが、本実施例は、更に、旋回状態の目標値
を演算する目標旋回状態算出手段を備え、補正スリップ
率算出手段として、旋回状態検出手段より検出された旋
回状態と該目標旋回状態算出手段により算出された目標
旋回状態の偏差に応じてスリップ率の補正量を算出する
算出手段とし、斯く算出される補正スリップ率より目標
スリップ率算出手段で目標スリップ率を算出する一方、
斯く算出される補正スリップ率に応じて、車体速度推定
部での車体速度の推定方法を変更させるようにするもの
である。
【0046】図8は、本実施例(第2実施例)でコント
ローラ50が実行する制御プログラムの一例である。こ
こに、アンチスキッド制御のシステム構成については、
本実施例の場合、図1の構成において、前後Gセンサ6
1及び左右Gセンサ62に代え、車両の発生するヨーレ
イト(d/dt)φを検出するヨーレイトセンサ71及
び操舵角δを検出する操舵角センサ72を用い、これら
各センサからの信号をコントローラ50に入力するもの
とする。他のシステム構成については、同様であってよ
い。
【0047】また、図8に示すプログラム例において、
前記図4のものと異なるのは、ステップS200〜ステ
ップS203の部分であり、他のステップS204〜ス
テップS207部分については、それぞれ図4の対応ス
テップS102〜ステップS105での処理内容に準ず
るものである。
【0048】以下、要部を説明するに、まず、ステップ
S200にて、車輪速センサ51〜54、ヨーレイトセ
ンサ71、操舵角センサ72の各センサからの信号であ
る車輪速Vwi(i=1〜4)、ヨーレイト(d/d
t)φ、操舵角δを読み込む。
【0049】次に、ステップS201にて目標ヨーレイ
ト(d/dt)φ* を算出する。本実施例では、図9に
示すような車両の特性図に従って、定常のヨーレイトゲ
(d/dt)φoを設定し、その設定されたヨーレイト
(d/dt)φoに、次式に従って遅れをもたせたもの
を目標ヨーレイト(d/dt)φ* として算出するもの
とする。
【数1】 (d/dt)φ* =(d/dt)φ0 /(1+τs) ・・・1 ここに、τは時定数で、sはラプラス演算子である。
【0050】また、目標ーレイト(d/dt)φ* の設
定は、本例に限らず、車速と操舵角より、例えば次式の
ようなな算出式により設定してもよい。
【数2】 (d/dt)φ* =(δ×Vx)/(A×(1+K×Vi )) ・・・2 ここで、Aは車両のホイルベースとステアリングギヤ比
によって決まる定数であり、また、Kは車両のステア特
性を表す定数である。
【0051】続くステップS202では、実ヨーレイト
(d/dt)φと目標ヨーレイト(d/dt)φ* との
偏差Δ(d/dt)φを次式に従って算出する。
【数3】 Δ(d/dt)φ=(d/dt)φ* −(d/dt)φ ・・・3 次に、ステップS203にて、上記ヨーレイト偏差Δ
(d/dt)φに応じてスリップ補正量Δλsを算出す
る。本実施例では、次式に従ってΔλsを算出する。
【数4】 Δλs =k1×Δ(d/dt)φ ・・・4 ただし、k1は車両諸元により定まる比例定数
【0052】このようにして、ヨーレイトの実際値(d
/dt)φと目標値(d/dt)φ * との偏差Δ(d/
dt)φに応じてスリップ率の補正量Δλsを算出す
る。かかるΔλsは、目標スリップ率をヨーレイト偏差
に応じて、例えば前左右輪で独立して制御する場合にお
いて、前記実施例と同様、スリップ率の目標値を補正す
るのも用いるものであり、これにより車両の操縦性等も
高めるABS制御が行える。例えば、左旋回時での輪荷
重の大きい外輪(前右輪20FR)において目標スリッ
プ率を上記補正量Δλsをもってアンダステア傾向を修
正するよう設定すると、当該左旋回制動時、車両挙動と
して車両の回頭性が向上し、ヨーレイトF/B・ABS
制御が実現される。
【0053】なお、ここでは、該制御では、いわゆる比
例制御のみとなるが、これに限らず、微分動作や積分動
作を加えるような制御態様としても勿論よい。また、こ
こでは、前記実施例同様、前輪左右にのみ触れるが、後
輪左右も同様の制御を行ってもよい。また、後輪が1チ
ャンネルの場合には、左右輪ともスリップが深くなるよ
うにスリップ補正量Δλsを設定するなどとしてもよい
ことも同様である。
【0054】以上の如くスリップ補正量Δλsを算出し
た後のステップS204以降の制御内容は、前記実施例
と同様でよい。即ち、次のステップS204にてスリッ
プ補正量Δλsの大きさによって、車体速度Vcarの
推定方法の切り替えを行う。本実施例でも、スリップ補
正量Δλsが設定値λslimより小さい場合はステッ
プS205に進み、通常の方法でVcarの推定を行い
(つまり、Vi の算出を行い)、逆に、スリップ補正量
Δλsが設定値λslimより大きい場合は、ステップ
S206に進み、スリップ補正量Δλsを考慮したVc
arの推定を行うようにする。
【0055】ステップS205に進んだ場合は、前述し
たように通常の方法でVi を算出する。本実施例でも、
各輪の車輪速Vwにフィルタをかけ、より車体速度に近
いVwfi(i=1〜4)を各輪で算出し、制動時/非
制動時などの条件により、各Vwfiから最も大きいも
のを選択するなどして最も車体速度に近いVwf(車体
速中間値)を算出、更にこのVwfをもとに擬似車体速
度Viを求めている。
【0056】一方、ステップS206に進んだ場合に
は、スリップ補正量Δλsを考慮したVcarの推定を
行う。本実施例でも、前記図6に示すように、旋回外輪
のスリップを浅くするように制御された場合で、そのス
リップ補正量Δλsが設定値λslimより大きくなっ
た時は、補正される側のVwfを作成する時にその輪の
Vwfがあまり大きくならないように補正を加えるよう
にする。例えば、同様に、旋回外輪Vwfrf(右輪を
外輪とする)を演算するときに、補正量が設定値を越え
た時のVwfを覚えておき(この場合の値をVwfrf
oとする)、その後のVwfrfの増加量は一定の比率
αで割り引くという方法で、Vwfrfを小さくする。
つまり、補正後のVwfrf=Vwfrfh=Vwfr
fo+(Vwfrf−Vwfrfo)×αとする。ま
た、同様に、Vwfの不連続を防ぐために一度補正を始
めたらVwfがVwfoを下回るまで補正を続けること
にする。
【0057】同様に、ステップS207では、上記のよ
うにして演算されたViに応じて、通常のアンチスキッ
ト制御を行う。つまり、車輪速より車輪加速度を算出
し、更にスリップ率と車輪加速度より車輪ロックを判断
して、ブレーキ液圧を減圧、保持、増圧することで車輪
スリップを防ぎ、目標スリップにとどめる制御を行う。
本実施例でも、前記図7に示す制御表により制御液圧を
制御するものとする。
【0058】なお、ここでは、制御表に応じた制御とし
たが、推定したViに対し目標スリップ(λs=λso
+Δλs)に乗じた目標値Vw* になるように制御液圧
を制御する態様にしてもよい(PD制御など)。
【0059】本実施例によっても、前記実施例と同様の
作用効果を奏する。ABS制御にヨーレイトF/B制御
を組み込んだ場合でも、かかる組み合わせ制御の実効性
を図ることもできる。車両の発生ヨーレイト(d/d
t)φを目標ヨーレイト(d/dt)φ* に近づけるよ
うに車輪のスリップ率を変更するヨーレイトF/B制御
下では、旋回制動時に車両がアンダステアになるときに
回頭性を高めようと旋回外輪の方のスリップを浅くする
よう、個別的に制御することができる。しかして、前記
考察図12にみるように、発生ヨーレイトが大きい場合
は、元々車体速度より大きくなる旋回外輪の車輪速と車
体速度の差が大きくなることから、そうした場合に、旋
回外輪のスリップをかかるヨーレイトF/B制御で浅く
するように制御すると、そのときの旋回外輪のスリップ
が浅くなり、それに伴い当該旋回外輪の車輪速は回復
し、場合によっては、実際の車体速度よりも大きくな
り、結果、本車体速度推定方法変更制御の非採用の場
合、既述のように車体速中間値Vwfも大きくなり、擬
似車体速度Viもそれに応じて大きくなってうわずり、
減速度の低下発生の原因ともなる状況に至るところ、本
実施例によれば、ヨーレイト偏差Δ(d/dt)φに応
ずる目標スリップ率λsの可変設定制御を組合せ、併用
しても、ヨーレイト(d/dt)φの広範囲の制御領域
で、ヨーレイトF/B・ABSでの車両操縦性と制動減
速度とを高度に両立させ得る制御が容易に実現可能とな
る。
【0060】なお、本実施例では、補正スリップ率に応
じて、車体速推定方法を変更するのに、通常の推定方法
とVwfに補正を加える方法の2つの方法の切換えとし
ているが、例えば、より単純に補正スリップ率が大きい
車輪には強力なフィルタをかけるなどとしてもよい。ま
た、この点は、前記第1実施例の場合でも、同様であ
る。
【0061】
【発明の効果】本発明アンチスキッド制御装置によれ
ば、たとえ車両旋回状態を検出し、その旋回状態に応じ
て制御対象車輪のスリップ率を可変に設定可能な制御を
組み込んだ場合においても、推定車体速度値が実際の車
体速度よりうわずることのないように、旋回状態により
スリップ率が補正された場合は、そのスリップ率の補正
量によって、推定車体速度のうわずりを起こす可能性の
ある車輪速はそのことを考慮して取り扱うようにするこ
とが可能で、旋回制動時、かかるうわずり状態を避けつ
つ、目標スリップ状態を車両旋回状態にも合わせて、車
両挙動を修正するようにと適切に設定して車両挙動制御
をも行うアンチスキッド制御を実現することと、そのよ
うな制御場面でもそのときの制動減速度を確保すること
とのそれらの両立を図ることができ、アンチスキッド制
御の実効性をより高めることができる。
【0062】また、本発明は、請求項2記載の如くの、
その旋回状態検出手段、目標旋回状態算出手段、該旋回
状態検出手段より検出される旋回状態と該目標旋回状態
算出手段により算出される目標旋回状態との偏差に応じ
てスリップ率の補正量を算出する補正スリップ率算出手
段、斯く算出される補正スリップ率より目標スリップ率
を算出する目標スリップ率算出手段、及び斯く算出され
る補正スリップ率に応じて車体速度推定部での車体速度
の推定方法を変更させる車体速度推定方法変更手段のそ
れぞれを有して、同様に上記を実現することができ、こ
の場合は、車両挙動が乱れ、車両の検出旋回状態と目標
旋回状態との偏差が生ずるときはその偏差をも加味した
制御とし得て、より効果的に、同様の場面での車両の操
縦性と制動減速度との両立を実現することができる。
【0063】また、本発明は、車体速度推定方法変更手
段が、算出補正スリップ率が予め定めた所定範囲の値に
該当するときは、車体速度推定値が実際の車体速度より
うわずることのないよう、車体速度推定に適用する車輪
速情報に補正を加えるようにするか、または強力なフィ
ルタをかけるようにするかの、いずれかの態様への切換
え処理を含む構成で実施でき、同様に上記を実現するこ
とができる。
【0064】また、本発明は、旋回状態検出手段が、ヨ
ーレイトセンサまたは車体横方向加速度センサを含む構
成で実施でき、同様に上記を実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明のアンチスキッド制御装置の概念図であ
る。
【図2】同じく、アンチスキッド制御装置の概念図であ
る。
【図3】本発明の一実施例の構成を示すシステム図であ
る。
【図4】同例のコントローラにより実行される制御プロ
グラムの一例を示すフローチャートである。
【図5】同プログラムに適用できる、スリップ率補正量
算出のための特性の一例を示す特性図である。
【図6】スリップ率補正量を考慮した車体速度推定の手
法の一例の説明に供する図である。
【図7】アンチスキッドの制御パターンの一例を示す制
御表の図である。
【図8】本発明の他の実施例に係る制御プログラムの一
例を示すフローチャートである。
【図9】同プログラムに適用できる、目標ヨーレイト設
定のため用いる特性の一例を示す図である。
【図10】実施例制御の理解のため示す、特性説明の図
である。
【図11】同じく、同様の説明に供する図である。
【図12】同じく、同様の説明に供する図である。
【符号の説明】
1 ブレーキぺダル 2 ブースタ 3 リザーバ 4 マスターシリンダ 5 モータ 6,7 ポンプ 8,9 リザーバ 10FL,20FR 左右前輪 30FL,40FR 左右後輪 11,21,31,41 ホイールシリンダ 12,22,32,42 インレットバルブ 13,23,33,43 アウトレットバルブ 50 コントローラ 51〜54 車輪速センサ 61 前後加速度(前後G)センサ 62 前後加速度(前後G)センサ 71 ヨーレイトセンサ 72 操舵角センサ

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車輪速を検出し、車輪速より車体速度を
    推定する車体速度推定部を備え、車輪速と車体速度より
    車輪のスリップ率を求め、車輪のスリップ率が目標スリ
    ップ率に保たれるように制動液圧を制御して車輪のロッ
    クを防止するアンチスキッド装置と、 車両の旋回状態を検出する旋回状態検出手段と、 旋回状態検出手段より検出される旋回状態に応じてスリ
    ップ率の補正量を算出する補正スリップ率算出手段と、 該補正スリップ率算出手段により算出される補正スリッ
    プ率を用いて目標スリップ率を算出する目標スリップ率
    算出手段と、 前記補正スリップ率算出手段により算出される補正スリ
    ップ率に応じて、前記車体速度推定部での車体速度の推
    定方法を変更させる車体速度推定方法変更手段とを備え
    ることを特徴とするアンチスキッド制御装置。
  2. 【請求項2】 車輪速を検出し、車輪速より車体速度を
    推定する車体速度推定部を備え、車輪速と車体速度より
    車輪のスリップ率を求め、車輪のスリップ率が目標スリ
    ップ率に保たれるように制動液圧を制御して車輪のロッ
    クを防止するアンチスキッド装置と、 車両の旋回状態を検出する旋回状態検出手段と、 車両旋回状態の目標値を演算する目標旋回状態算出手段
    と、 旋回状態検出手段より検出される旋回状態と該目標旋回
    状態算出手段により算出される目標旋回状態との偏差に
    応じてスリップ率の補正量を算出する補正スリップ率算
    出手段と、 該補正スリップ率算出手段により算出される補正スリッ
    プ率を用いて目標スリップ率を算出する目標スリップ率
    算出手段と、 前記補正スリップ率算出手段により算出される補正スリ
    ップ率に応じて、前記車体速度推定部での車体速度の推
    定方法を変更させる車体速度推定方法変更手段とを備え
    ることを特徴とするアンチスキッド制御装置。
  3. 【請求項3】 前記車体速度推定方法変更手段は、算出
    補正スリップ率が予め定めた所定範囲の値に該当すると
    きは、車体速度推定値が実際の車体速度よりうわずるこ
    とのないよう、車体速度推定に適用する車輪速情報に補
    正を加えるようにするか、または強力なフィルタをかけ
    るようにするかの、いずれかの態様への切換え処理を含
    む変更手段である、 ことを特徴とする請求項1、または請求項2記載のアン
    チスキッド制御装置。
  4. 【請求項4】 前記旋回状態検出手段は、ヨーレイトセ
    ンサ、または車体横方向加速度センサを含む検出手段で
    ある、 ことを特徴とする請求項1、請求項2、または請求項3
    記載のアンチスキッド制御装置。
JP22207994A 1994-09-16 1994-09-16 アンチスキッド制御装置 Expired - Fee Related JP3527290B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22207994A JP3527290B2 (ja) 1994-09-16 1994-09-16 アンチスキッド制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP22207994A JP3527290B2 (ja) 1994-09-16 1994-09-16 アンチスキッド制御装置

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH0885438A true JPH0885438A (ja) 1996-04-02
JP3527290B2 JP3527290B2 (ja) 2004-05-17

Family

ID=16776801

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP22207994A Expired - Fee Related JP3527290B2 (ja) 1994-09-16 1994-09-16 アンチスキッド制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3527290B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015178276A1 (ja) * 2014-05-20 2015-11-26 日立オートモティブシステムズ株式会社 車両制御装置
JP2021109540A (ja) * 2020-01-10 2021-08-02 住友ゴム工業株式会社 タイヤのスリップ比の判定装置
CN119749697A (zh) * 2024-05-24 2025-04-04 比亚迪股份有限公司 车辆辅助转向控制方法、装置、控制器、车辆及介质

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2015178276A1 (ja) * 2014-05-20 2015-11-26 日立オートモティブシステムズ株式会社 車両制御装置
JP2015217861A (ja) * 2014-05-20 2015-12-07 日立オートモティブシステムズ株式会社 車両制御装置
KR20160125473A (ko) 2014-05-20 2016-10-31 히다치 오토모티브 시스템즈 가부시키가이샤 차량 제어 장치
JP2021109540A (ja) * 2020-01-10 2021-08-02 住友ゴム工業株式会社 タイヤのスリップ比の判定装置
CN119749697A (zh) * 2024-05-24 2025-04-04 比亚迪股份有限公司 车辆辅助转向控制方法、装置、控制器、车辆及介质
WO2025241874A1 (zh) * 2024-05-24 2025-11-27 比亚迪股份有限公司 车辆辅助转向控制方法、装置、控制器、车辆及介质

Also Published As

Publication number Publication date
JP3527290B2 (ja) 2004-05-17

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3610738B2 (ja) 車輪スリップ制御装置付き車両の挙動制御装置
JPH0613287B2 (ja) 車両用制動力制御装置
US5829847A (en) Vehicle motion control system
JPH08332931A (ja) 車両の旋回制御装置
JP3812017B2 (ja) 車両の運動制御装置
JPH0911871A (ja) 車両のブレーキ力配分制御方法
JPH0986377A (ja) 液圧制御装置
JP3577088B2 (ja) 駆動・制動力配分制御装置
JP3709087B2 (ja) ブレーキ制御装置
US5707119A (en) Stability control device of vehicle adaptive to failure of wheel speed sensor
JP3527290B2 (ja) アンチスキッド制御装置
JP3248272B2 (ja) 制動力配分制御装置
JP2005271821A (ja) 車両の挙動制御装置
JPH07223526A (ja) 車両状態推定装置及び制動制御装置
JP2641473B2 (ja) 車両の制動制御装置
JP3554569B2 (ja) 制動力配分制御装置
JP3620071B2 (ja) 自動車用アンチスキッド装置
JPH0911878A (ja) 車両のブレーキ力配分制御方法
JP2001071886A (ja) 車両のヨーイング運動量制御装置
JP3296050B2 (ja) アンチスキッド制御装置
JP3395353B2 (ja) アンチスキッド制御装置
JPH08108841A (ja) 制動力配分制御装置
JP3565620B2 (ja) 車両の旋回制御装置
JPH1178845A (ja) アンチスキッド制御装置
JP2005193847A (ja) 車輌の挙動制御装置

Legal Events

Date Code Title Description
A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Effective date: 20040219

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

R150 Certificate of patent (=grant) or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 4

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080227

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090227

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Year of fee payment: 5

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090227

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100227

Year of fee payment: 6

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees