JPH0894596A - 被検体の超音波検査方法 - Google Patents

被検体の超音波検査方法

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JPH0894596A
JPH0894596A JP6229871A JP22987194A JPH0894596A JP H0894596 A JPH0894596 A JP H0894596A JP 6229871 A JP6229871 A JP 6229871A JP 22987194 A JP22987194 A JP 22987194A JP H0894596 A JPH0894596 A JP H0894596A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 アレイ探触子、パルサ、増幅器等を変更する
ことなく、広い範囲の検査を行なうことができる被検体
の超音波検査方法を提供すること。 【構成】 アレイ探触子5にはX軸方向に一列に圧電素
子が配列され、それらにより発生する超音波ビームでX
軸方向の走査(電子走査)を行なう。位置Aにあるアレ
イ探触子5(A)をY軸方向に機械的に連続移動させ、
その移動の中途の所定のピッチp毎に電子走査を行な
い、位置Bに至ってアレイ探触子5をX軸方向に、その
走査範囲Lとピッチpの和だけずらし、かつ、Y軸方向
にΔYだけずらし、位置Cから位置Dに向かって同様の
走査を行なう。X軸方向の走査範囲を拡大でき、電子走
査の端部の対応するサンプリング点(P10とP20)を一
致させてサンプリングできる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、多数の圧電素子を一列
に配列して構成されたアレイ探触子を用いて被検体を超
音波ビームで走査する被検体の超音波検査方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】超音波検査による非破壊検査は多くの分
野で使用されている。特に、圧電素子を振動子として用
い、これら圧電素子を多数一列に配列して構成されるア
レイ探触子による超音波検査は、当該アレイ探触子の配
列方向の超音波走査を電子的に行なうことができるの
で、迅速な検査が可能である。このようなアレイ探触子
を用いた超音波検査装置を図8〜図11により説明す
る。
【0003】図8は超音波検査装置のスキャナ部分の斜
視図である。この図で、X、Yは座標軸を示す。1はス
キャナ台、2はスキャナ台1上に載置された水槽、3は
水槽2に注入された水、4は水槽2の底部に載置された
被検体である。5は圧電素子を多数一列に配列して構成
されるアレイ探触子で、被検体4と対向配置される。6
はアレイ探触子5を支持するホルダ、7はホルダ6を支
持しそのX軸方向の移動を案内するアーム、8はアーム
7を支持しそのY軸方向の移動を案内するフレームであ
る。これらでスキャナ9が構成されている。なお、アレ
イ探触子5は超音波ビームの焦点を所望の位置に合わせ
るため、図示されていない適宜の機構でZ軸(X、Y軸
に直交する軸)方向に移動せしめられる。
【0004】図9は図8に示すアレイ探触子5の側面図
である。この図で、50は一列に配列された多数の圧電
素子を示す。B1 、B2 、…………BN は超音波ビー
ム、pは各超音波ビームB1 、B2 、…………BN 間の
ピッチ、xは超音波ビームによる走査方向(例えば、図
8でX軸方向)、Lは走査範囲を示す。
【0005】このアレイ探触子5の動作の概要を説明す
る。最初に図9で左端から複数の(例えば1番目から7
番目までの7個の)圧電素子が選択され、両端の素子か
ら中央の素子の方へ順に所定の遅延時間でパルス電圧を
与えて各圧電素子を励振し、超音波を発生させる。これ
ら圧電素子からの超音波は一点F(焦点)に集束する超
音波ビームB1 となる。次に、圧電素子の選択を1つず
らせて次の複数の(2番目から8番目までの7個の)圧
電素子が選択され、これらを同様な遅延時間で励振する
と、次の超音波ビームB2 が発生する。このように、圧
電素子の選択を1つずつ順にずらしてゆくことにより、
ピッチpで超音波ビームB1 、B2 、…………BN の走
査が行なわれることになる。上記圧電素子の選択は電子
的スイッチング手段により行なわれるので、高速な走査
(電子走査)が可能である。なお、各圧電素子から被検
体4に放射された超音波ビームは、超音波エコーとなっ
て対応する圧電素子に戻り、これに比例した電気信号に
変換される。
【0006】図10は図8および図9に示すアレイ探触
子5を用いた超音波検査装置のブロック図である。この
図で、10はスキャナ9を駆動する駆動装置である。駆
動装置10は、図8に示すホルダ6をX軸方向に駆動す
るモータ10MX、このモータ10MXの駆動を制御し
又は所定回転角毎にパルスを出力するエンコーダ10E
X、図8に示すアーム7をY軸方向に駆動するモータ1
0MY、このモータ10MYの駆動を制御し又は所定回
転角毎にパルスを出力するエンコーダ10EYで構成さ
れている。
【0007】11はアレイ探触子5の各圧電素子50に
パルスを与えてこれらを励振させるパルサであり、各圧
電素子50と対応してこれらと同数備えられている。1
2は1つの超音波ビームを放射するのに選択された各圧
電素子で変換された各超音波エコーに比例する各電気信
号を受信し、これらを増幅する増幅器であり、上記パル
サ11と同じく各圧電素子50と対応してこれらと同数
備えられている。13は上記各電気信号を加算する波形
加算回路である。14は遅延時間制御回路であり、選択
されている各圧電素子50に対応する各パルサに前述の
所定の遅延を与えるとともに、波形加算回路13にも同
様の遅延を与えて、選択されている各圧電素子に対応す
る各増幅器の出力信号を適正なタイミングで加算される
ようにする。15はピーク検出器であり、波形加算回路
13で加算された信号のピーク値を検出する。
【0008】16は演算処理部であり、ピーク検出器1
5で検出されたピーク値をディジタル値に変換するA/
D変換器161、インターフェース162、ピーク検出
器15で得られた値を画像データとして蓄積する画像メ
モリ163、画像メモリ163に蓄積されたデータを画
像として表示するモニタ装置164、指令等のデータを
入力するキーボード165、上記遅延時間制御回路14
の動作の制御、各圧電素子の選択および切り換え、スキ
ャナ9の動作の制御、モニタ装置164への画像表示の
制御等を行なうマイクロプロセッサ166で構成されて
いる。
【0009】次に、上記アレイ探触子5を備えた超音波
検査装置の走査方法を説明する。図11は超音波検査装
置の走査方法を説明する図である。この図で、X、Yは
図8に示す座標軸と同じ座標軸である。5(A)はY軸
方向のある位置Aにおけるアレイ探触子を示し、又、5
(B)はY軸方向のある位置Bにおけるアレイ探触子を
示す。図中の各黒点は超音波ビームによるサンプリング
点を示し、各黒点を結ぶ実線はアレイ探触子5の走査軌
跡を示す。各サンプリング点に付された括弧内の2つの
数のうち左側の数は、1回の電子走査における何番目の
サンプリング点かを示し、右側の数は、何番目の電子走
査かを示す数である。例えば、(N−1,1)は第1回
目の電子走査における(N−1)番目のサンプリング点
を意味する。図では、電子走査におけるサンプリング点
はN個であり、電子走査の回数はM回である。pはピッ
チであり、図示の場合、X軸方向(電子走査)のピッチ
とY軸方向のピッチとは同一ピッチとされている。
【0010】超音波による走査は次のように行なわれ
る。最初に、アレイ探触子5は被検体に対する所定の位
置Aにセットされる。次に、モータ10MYが駆動さ
れ、アレイ探触子5はY軸方向に所定の速度で連続的に
走査(機械走査)せしめられる。この機械走査中、エン
コーダ10EYからはモータ10MYの所定回転角度毎
にパルスが出力され、演算処理部16で所定数のパルス
(ピッチpに相当するパルス数)がカウントされる毎に
トリガ信号が出力され、各トリガ信号毎に1回の電子走
査が行なわれる。即ち、アレイ探触子5が位置Aから最
初のピッチpだけ移動したとき電子走査が開始される。
その最初のサンプリング点が(1,1)で表されてい
る。なお、最初の電子走査の開始位置はピッチp以外の
任意の距離(パルス数)に設定することもできる。
【0011】この電子走査中もY軸方向の移動は継続さ
れているので、電子走査の軌跡は図示のように右上がり
の直線となる。この場合、同一電子走査における隣り合
うサンプリング点どうしのずれは極めて僅かであり、実
質的にサンプリング位置の不連続は生じないが、最初の
サンプリング点と最後のサンプリング点とはY軸方向の
ずれが大きくなる。
【0012】このずれの量は、一例を挙げると、超音波
ビームの数(N)を100、電子走査の繰り返し周波数
を10KHz(100μsec/パルス)、ピッチpを
0.5mm、Y軸方向走査速度を25mm/sec
(0.5mm/20msec)とした場合、0.25m
mとなる。このように、上記ずれの量は、超音波ビーム
の数、電子走査の繰り返し周波数、ピッチp、およびY
軸方向走査速度が決定されると定まる量である。
【0013】上述のような動作が繰り返され、最後にア
レイ探触子5は図示のように所定位置Bに到達してY軸
方向の移動を停止する。アレイ探触子5のY軸方向の移
動量は(M+1)×pである。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】ところで、被検体とし
ては種々の物体があり、走査対象が小さな面積の場合に
は、上記の走査方法で何等の不都合もない。しかし、被
検体が大きく、走査対象領域も大きい場合、上記の走査
方法では検査は不可能になる。この場合でも、Y軸方向
で隣接領域の走査はモータ10MYによる移動距離を大
きくすることにより、比較的対応が容易であるが、X軸
方向で隣接する領域まで走査範囲を拡大するのは容易で
はない。即ち、X軸方向の走査範囲を拡大するには、一
列に配列される圧電素子の数を増加しなければならず、
これに伴ってパルサおよび増幅器の数も増加することと
なり、アレイ探触子5、パルサ11、増幅器12のコス
トが飛躍的に増大し、かつ、それらの容積も増大し、特
に、アレイ探触子5の重量の増加によっては、使用モー
タの容量も考慮しなければならない場合も生じる。
【0015】本発明の目的は、上記従来技術における課
題を解決し、アレイ探触子、パルサ、増幅器等を変更す
ることなく、より広い領域の検査を行なうことができる
被検体の超音波検査方法を提供することにある。
【0016】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
め、本発明における請求項1記載の発明は、多数の圧電
素子を一列に配列して構成されたアレイ探触子を用い、
このアレイ探触子を被検体に対して前記圧電素子の配列
方向とは異なる他の方向に連続的に相対移動させる第1
の走査中に、その相対移動における所定ピッチ毎に前記
被検体の表面を前記圧電素子の配列方向に所定のピッチ
で超音波走査する第2の走査を行なう被検体の超音波検
査方法において、前記アレイ探触子により、前記第1の
走査と前記第2の走査により得られた第1の走査領域に
隣接する第2の走査領域を、前記第1の走査領域の前記
第2の走査の最終走査における前記第2の走査領域に隣
接するサンプリング点に対して、当該第2の走査領域の
前記第2の走査の最初の走査における前記第1の走査領
域に隣接するサンプリング点が、前記第1の走査の走査
方向においてほぼ等しい位置関係になるように走査する
ことを特徴とする。
【0017】又、請求項2記載の発明は、請求項1記載
の被検体の超音波検査方法において、前記アレイ探触子
が前記第1の走査の相対移動の最終位置に到達した後、
当該アレイ探触子を、前記配列方向に前記第2の走査の
走査範囲と当該第2の走査におけるピッチとを加算した
距離だけ相対移動させるとともに、当該アレイ探触子を
前記第1の走査方向に前記第2の走査における最初のサ
ンプリング位置と最終のサンプリング位置との間の前記
第1の走査方向の距離だけ相対移動させてアレイ探触子
を位置決めし、この位置から当該アレイ探触子を前回の
第1の走査の走査方向とは逆方向に相対移動させる前記
第1の走査と前記第2の走査とを行なうことを特徴とす
る。
【0018】さらに、請求項3記載の発明は、請求項1
記載の被検体の超音波検査方法において、前記第1の走
査の相対移動の最終位置に到達した後、前記アレイ探触
子を、前記配列方向に前記第2の走査の走査範囲と当該
第2の走査におけるピッチとを加算した距離だけ相対移
動させてアレイ探触子を位置決めし、この位置から当該
アレイ探触子を前回の第1の走査の走査方向とは逆方向
に相対移動させる前記第1の走査と前記第2の走査とを
行ない、この再度の前記第1の走査と前記第2の走査と
において、前記第2の走査の最初の走査は、所定のタイ
ミングで開始することを特徴とする。
【0019】さらに又、請求項4記載の発明は、請求項
1記載の被検体の超音波検査方法において、前記第1の
走査の相対移動における第2の走査の最終の走査開始
後、当該アレイ探触子を前記第1の走査方向に、前記第
2の走査における最初のサンプリング位置と最終のサン
プリング位置との間の前記第1の走査方向の距離だけ相
対移動させて停止させ、この位置から当該アレイ探触子
を前記配列方向に前記第2の走査の走査範囲と当該第2
の走査におけるピッチとを加算した距離だけ相対移動さ
せて位置決めし、この位置から当該アレイ探触子を前回
の第1の走査の走査方向とは逆方向に相対移動させる前
記第1の走査と前記第2の走査とを行なうことを特徴と
する。
【0020】又、請求項5記載の発明は、請求項1記載
の被検体の超音波検査方法において、前記第1の走査に
おける相対移動を、その相対移動のピッチ毎に停止させ
て前記第2の走査を行ない、前記第1の走査の相対移動
の最終位置に到達した後、前記アレイ探触子を、前記配
列方向に前記第2の走査の走査範囲と当該第2の走査に
おけるピッチとを加算した距離だけ相対移動させてアレ
イ探触子を位置決めし、この位置から当該アレイ探触子
を前回の第1の走査の走査方向とは逆方向に相対移動さ
せる前記第1の走査と前記第2の走査とを行なうことを
特徴とする。
【0021】
【作用】請求項1記載の発明では、第1の走査方向に沿
って第1の走査領域の走査を行ない、次に、第1の走査
領域と隣接する第2の走査領域を第1の走査領域の第1
の走査方向とは逆方向に走査する。この逆方向の走査に
おいて、第1の走査領域の最終の第2の走査における最
初の又は最終サンプリング点と、第2の走査領域の最初
の第2の走査における最終又は最初のサンプリング点と
が、第1の走査方向において互いにほぼ同じ位置関係に
なるように走査される。これにより、最初の領域の走査
と、再度行なわれる次の新たな領域の走査との間で、サ
ンプリング位置のずれは生じないで、かつ、従来の装置
を用いて、広い範囲の超音波検査を行なうことができ
る。
【0022】請求項1記載の発明は、請求項2記載の発
明のように、アレイ探触子が第1の走査(機械走査)の
相対移動の最終位置に到達した後、アレイ探触子を、圧
電素子の配列方向に、第2の走査(電子走査)の走査範
囲と当該電子走査におけるピッチとを加算した距離だけ
相対移動させ、かつ、機械走査方向に電子走査の始点と
終点の間の距離だけ相対移動させ、次いで、その位置か
ら、新たな隣接領域に対し前記機械走査と前記電子走査
とを再度繰り返すことにより達成される。
【0023】又、請求項1記載の発明は、請求項3記載
の発明のように、アレイ探触子が機械走査の相対移動の
最終位置に到達した後、アレイ探触子を、圧電素子の配
列方向に、電子走査の走査範囲と当該電子走査における
ピッチとを加算した距離の相対移動のみを行ない、この
位置から新たな隣接領域に対して機械走査と電子走査と
を再度行ない、この再度の走査において、電子走査の最
初の走査は、定められたタイミングで開始することによ
り達成される。
【0024】さらに、請求項1記載の発明は、請求項4
記載の発明のように、機械走査の相対移動における電子
走査の最終の走査開始後、アレイ探触子を機械走査方向
に、電子走査における最初のサンプリング位置と最終の
サンプリング位置との間の電子走査方向の距離だけ相対
移動させて停止させ、この位置からアレイ探触子を圧電
素子の配列方向に電子走査の走査範囲と当該電子走査に
おけるピッチとを加算した距離だけ相対移動させて位置
決めし、この位置から当該アレイ探触子を前回の機械走
査の走査方向とは逆方向に相対移動させる機械走査と電
子走査とを行なうことにより達成される。
【0025】又、請求項1記載の発明は、請求項5記載
の発明のように、機械走査における相対移動中、その相
対移動のピッチ毎に当該相対移動を停止させ、この停止
状態で電子走査を行ない、機械走査の相対移動の最終位
置に到達した後、アレイ探触子を、圧電素子の配列方向
に電子走査の走査範囲と当該電子走査におけるピッチと
を加算した距離だけ相対移動させてアレイ探触子を位置
決めし、この位置から新たな隣接領域に対して機械走査
と電子走査とを再度行なうことにより達成される。
【0026】
【実施例】以下、本発明を図示の実施例に基づいて説明
する。図1は本発明の第1の実施例に係る被検体の超音
波検査方法を説明する図である。この図で、5(A)、
5(B)は図11に示す5(A)、5(B)と同じく、
位置A、Bにおけるアレイ探触子5を示し、5(C)、
5(D)は位置Cおよび位置Dにおけるアレイ探触子5
を示す。位置Aから位置Bまでの間のX軸方向走査(電
子走査)およびY軸方向走査(機械走査)は図11に示
す走査と同様に行なわれる。本実施例は、電子走査方向
(X軸方向)で隣接する領域を走査する走査範囲拡大方
法を提供するものである。
【0027】本実施例では、位置Aから位置Bまでの間
の領域の走査が終了すると、アレイ探触子5を、モータ
10MXにより、その走査範囲Lとピッチpとを加算し
た距離(L+p)だけ電子走査方向に移動し、かつ、モ
ータ10MYにより、Y軸方向に距離ΔYだけ移動す
る。この移動位置が破線で示されている位置Cである。
距離ΔYの移動については後述する。次に、この位置C
から、位置Aから位置Bまでの領域の走査とは逆向き
に、当該走査と同様の方法で、位置Cから位置D(位置
AからL+pだけ電子走査方向に移動した位置)までの
領域の走査を行なう。この領域は図から明らかなよう
に、さきの領域とはX軸方向で隣接する新たな領域であ
る。ここで、上記位置Bから位置Cへ移動する際に、Y
軸方向に距離ΔYの移動を行なう理由を、図2および図
3を参照して説明する。
【0028】図2はアレイ探触子をその電子走査方向に
のみ移動し、図1に示す距離ΔYの移動を行なわない場
合の走査の説明図である。アレイ探触子5を位置Bか
ら、その電子走査方向に、走査範囲Lとピッチpの和
(L+p)だけ移動する(位置E)。この位置Eから位
置Dまでアレイ探触子5をY軸方向に、さきのY軸方向
走査と逆向きに機械走査し、かつ、機械走査のピッチp
ごとにさきの電子走査と同一方向に電子走査を行なう
と、電子走査の軌跡は図示のように右下がりとなる。な
お、電子走査の方向を変えると、回路およびその制御が
複雑になるので定められた電子走査方向が維持されるの
が通常である。
【0029】ここで、位置Aから位置Bへの領域の走査
における1つの走査軌跡O10(図では最終軌跡の1つ前
の走査軌跡)に注目する。この走査軌跡O10上の各サン
プリング点のデータは、モニタ装置164の表示画面上
では、図に一点鎖線上の各点のデータとして表示され
る。これは、その他の各走査軌跡についても同様であ
る。したがって、軌跡O10の最初のサンプリング点(電
子走査開始点)のデータのみが表示画面上の位置のデー
タと一致し、2番目のサンプリング点からは各サンプリ
ング点の位置が表示画面上の位置から順次少しずつ大き
くずれてゆき、最終のサンプリング点P10において採取
されたデータは、当該サンプリング点P10から距離ΔY
離れた一点鎖線上の点PD10 のデータとして表示され
る。
【0030】一方、位置Eから位置Dへの新たな領域の
走査において、上記走査軌跡O10に対応する走査軌跡O
20上の各サンプリング点については、最初のサンプリン
グ点P20のみが表示画面上の位置のデータと一致し、2
番目のサンプリング点からは走査軌跡O10の場合と同
様、順次少しずつ大きくずれてゆく。この場合のずれの
方向は最初の領域の走査におけるずれの方向と逆方向で
ある。そこで、最初の領域の走査の走査軌跡O10の最終
サンプリング点P10と、新たな領域の走査の走査軌跡O
20上の最初のサンプリング点P20とを比較すると、図示
のようにY軸方向に距離ΔYだけずれることになる。こ
の距離ΔYは、走査軌跡O10の最初のサンプリング点と
最終サンプリング点P10とのY軸方向の差に等しく、前
述の数値例では0.25mmとなり、既知の値である。
【0031】このように、被検体上のX軸方向の位置が
同一軸上の隣接位置にあり、かつ、表示画面でも同一軸
上の隣接位置にあるにもかかわらず、実際のサンプリン
グ点はY軸方向に距離ΔYだけずれているという不都合
が生じる。この距離ΔYのずれは、各電子走査において
生じる。
【0032】以上の説明は、実際のサンプリング点から
みたずれの説明であるが、これをより詳細に説明すると
図3のようになる。図3は図2に示す走査軌跡O10、O
20を取り出して示した図である。図3で、D10、D20
表示画面におけるX軸上のラインを示す。図3に示すよ
うに、ラインD10、D20上には走査軌跡O10、O20の各
サンプリング点のデータが図示矢印のように表示され
る。上述のように、実際のサンプリング点のずれの、上
記の2つの領域の継ぎ合わせ面でのずれ量はΔYであ
り、走査軌跡O10、O20における最大距離が2・ΔYで
示されている。
【0033】そこで、本実施例では、図1に示すよう
に、アレイ探触子5の位置をX軸方向(電子走査方向)
にずらして次の新たな領域の走査を行なうときに、距離
(L+p)だけX軸方向(電子走査方向)に移動し、併
せて、Y軸方向(機械走査方向)に距離ΔYだけ移動す
ることにより、上記の不都合を解消するものである。こ
こで、当該距離ΔYは前述のとおり既知であり、この距
離ΔYに相当するパルス数を演算処理部16に設定して
おくことにより、距離ΔYの移動を行なう。
【0034】このように、距離ΔYだけ移動した位置C
から位置Dへの新たな領域の走査において、図2に示す
場合と同じく2番目の走査軌跡O20に着目すると、距離
ΔYのずれにより、走査軌跡O20における最初のサンプ
リング点P20は距離ΔYだけ上方へずれ、この結果、対
応する走査軌跡O10の最終サンプリング点P10と同一X
軸上で隣接することになり、不都合が解消される。この
場合、走査軌跡O20の最終サンプリング点が表示画面上
の位置と一致することになる。
【0035】なお、上記実施例の説明では、アレイ探触
子5を位置Bで停止して位置Cへ移動する例について説
明したが、アレイ探触子5を位置Bで停止せずに(位置
B+ΔY)まで移動して停止し、そこから電子走査方向
へ距離(L+p)移動することもできる。さらに、距離
ΔY分の移動を全く行なわず、アレイ探触子5を、図2
に示す位置Eに移動した後、電子走査の開始点のタイミ
ングを位置Aから位置Bへの領域の走査における各最終
サンプリング点と一致するように変更してもよい。
【0036】このように、本実施例では、アレイ探触子
を、最初の領域の走査が終了した位置で、最初の領域の
走査における電子走査の最終サンプリング点の位置と当
該領域に隣接する次の領域の走査における電子走査の最
初のサンプリング点の位置とが各電子走査において対向
できるように、次の新たな領域へ移動させて当該領域の
走査を行なうようにしたので、アレイ探触子、パルサ、
増幅器等を変更することなく、広い範囲の検査を行なう
ことができ、又、両領域においてサンプリング点に大き
なずれが生じデータの表示画像にもずれが生じるような
不都合も発生しない。
【0037】図4は本発明の第2の実施例に係る超音波
検査方法を説明する図である。この図で、図1に示す部
分と同一部分には同一符号が付してある。5(F)は位
置Fにおけるアレイ探触子5を示し、5(G)は位置G
におけるアレイ探触子5を示す。O11は最初の走査領域
の最終電子走査の軌跡、P11は軌跡O11の最初のサンプ
リング点、P110 は最後のサンプリング点である。又、
21は次の走査領域の最初の電子走査の軌跡、P210
軌跡O21の最初のサンプリング点を示す。
【0038】本実施例では、位置Aにあるアレイ探触子
5が機械走査を開始するとき、電子走査も同時に開始す
る。以後、さきの実施例と同様に機械走査と電子走査を
繰り返した後、最後の電子走査(軌跡O11)を行なう時
点で、演算処理部16はこれを判断し、当該時点以後の
機械走査方向の移動は最後の電子走査の開始位置(サン
プリング点P11に相当する位置)から距離ΔYだけとす
る。なお、機械走査開始前に位置Aから位置Fまでの移
動距離を予め設定し与えておいてもよい。このように、
最後の電子操作を行なう時点から距離ΔYだけ移動して
停止した位置が位置Fである。
【0039】次に、アレイ探触子5はその走査範囲Lと
ピッチpとを加算した距離(L+p)だけ電子走査方向
に移動せしめられる。この位置が位置Gである。この位
置Gから、最初の走査領域における機械走査方向とは逆
方向に機械走査が開始されるが、この機械走査の開始と
同時に電子走査も開始される。この最初の電子走査が軌
跡O21で示される。このときの最初のサンプリング点P
210 が最初の走査領域の最終サンプリング点P110 と機
械走査方向の位置において一致するのは、位置Fと位置
Gが機械走査方向において同一位置にあることから明ら
かである。
【0040】以後、機械走査と電子走査の繰り返しによ
り、最初の走査領域と隣接する次の走査領域が走査され
てゆく。そして、最後の電子走査開始時点で、最初の走
査領域における場合と同様、演算処理部16はこれを判
断し、当該時点以後の機械走査方向の移動は最後の電子
走査の開始位置(サンプリング点P2100に相当する位
置)から距離ΔYだけとする。このように、距離ΔYだ
け移動して停止した位置が位置Dである。
【0041】図5は図4に示す超音波検査方法による他
の具体例の検査方法を示す図である。図5で、図4に示
す部分と同一又は等価な部分には同一符号が付してあ
る。図5に示す場合、図4に示す場合と比較して、た
だ、最初の走査領域から次の走査領域への電子走査方向
の移動が図4に示す場合と逆方向となっているのみであ
り、検査方法自体は同じである。図から判るように、図
4に示す場合は、最初の走査領域における電子走査の最
終サンプリング点と、次の走査領域における電子走査の
最初のサンプリング点とが対向することになるが、図5
に示す場合は、最初の走査領域における電子走査の最初
サンプリング点と、次の走査領域における電子走査の最
終サンプリング点とが対向することになる このように、本実施例では、最初の走査領域で、機械走
査と同時に電子走査を開始し、最終電子走査開始位置か
ら距離ΔYだけ移動してアレイ探触子を停止させ、次の
走査領域でも同様の方法で走査を行なうようにしたの
で、さきの実施例と同じ効果を奏する。
【0042】図6は本発明の第3の実施例に係る被検体
の超音波検査方法を説明する図である。本実施例も、電
子走査方向(X軸方向)で隣接する領域に走査範囲を拡
大する方法を提供するものである。図6で、5(A)、
5(B)は図1に示す5(A)、5(B)と同じく、位
置A、Bにおけるアレイ探触子5を示し、5(C)、5
(D)は位置Cおよび位置Dにおけるアレイ探触子5を
示す。位置Aから位置Bまでの領域の電子走査および機
械走査は次のように行なわれる。アレイ探触子5はY軸
方向にピッチpだけ移動すると一旦停止し、この停止状
態で電子走査が行なわれる。電子走査終了後、アレイ探
触子5は再度Y軸方向にピッチpだけ移動して停止し、
電子走査が行なわれる。この移動の間に、さきに採取し
たデータを画像メモリ163に転送する。この動作が繰
り返され、最後にアレイ探触子5は位置Bに達する。こ
のような走査においては、電子走査の各走査軌跡はX軸
に平行となる。次いで、アレイ探触子5はモータ10M
Xにより、その走査範囲Lとピッチpとを加算した距離
(L+p)だけ電子走査方向に移動し(位置C)、今度
はY軸方向逆向きに、位置Aから位置Bへの領域の走査
と同じ方法で位置Dまでの領域の走査を行なう。
【0043】本実施例では、さきの実施例に比較して走
査時間が長くなるが、さきの実施例と同じ効果を奏しな
がら、しかも実際のサンプリング位置と表示画像上の位
置とを一致させることができる。
【0044】図7は上記各実施例の検査方法を用いた走
査領域の拡大を説明する図である。この図で、5
(A)、5(H)はそれぞれ位置A、位置Hにあるアレ
イ探触子5を示す。太線iはアレイ探触子5の中心の機
械走査の軌跡、細線jは電子走査の1ライン分の軌跡を
示す。さきの各実施例では、2つの走査領域の走査方法
のみを説明したが、走査領域は2つに限ることはなく、
任意の数だけ拡大することができる。図では、4つの走
査領域S1 、S2 、S3 、S4 が示されている。
【0045】なお、隣接する各走査領域の隣接部分にお
ける対向する各サンプリング点のずれは完全に0にする
必要はなく、例えば、電子走査における隣り合うサンプ
リング点間の機械走査方向のずれ程度は僅かであり、許
容でき、又、画像表示上では何等の問題も生じない。さ
らに、上記各実施例の説明では、X軸方向の走査を電子
走査で行ない、Y軸方向の走査を機械走査で行なう例に
ついて説明したが、その逆も可能であり、かつ、X軸又
はY軸と、これら各軸と直交するZ軸との走査にも適用
できるのは明らかである。
【0046】又、円筒形状の被検体に対しては、円筒軸
方向を電子走査方向(X軸方向)とし、円筒をX軸を中
心に回転させ、円筒表面の回転接線方向を機械走査方向
(Y軸方向)とすれば、本発明が適用できるのは明らか
である。さらに又、上記各実施例では、アレイ探触子5
を移動させる例について説明したが、被検体側を移動さ
せることもできる。
【0047】
【発明の効果】以上述べたように、本発明では、アレイ
探触子を、最初の領域の走査が終了した位置で、最初の
領域の走査における電子走査の最終又は最初のサンプリ
ング点の位置と当該領域に隣接する次の新たな領域の走
査における電子走査の最初又は最終のサンプリング点の
位置とが各電子走査において対向できるように、次の新
たな領域へ移動させて当該領域の走査を行なうようにし
たので、アレイ探触子、パルサ、増幅器等を変更するこ
となく、広い範囲の検査を行なうことができ、又、両領
域においてサンプリング点に大きなずれが生じデータの
表示画像にもずれが生じるような不都合も発生しない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例に係る被検体の超音波検
査方法を説明する図である。
【図2】図1に示す方法を採用する理由を説明する図で
ある。
【図3】図1に示す方法を採用する理由を説明する図で
ある。
【図4】本発明の第2の実施例に係る被検体の超音波検
査方法を説明する図である。
【図5】図4に示す超音波検査方法による他の具体例の
検査方法を示す図である。
【図6】本発明の第3の実施例に係る被検体の超音波検
査方法を説明する図である。
【図7】各実施例の検査方法を用いた走査領域の拡大を
説明する図である。
【図8】スキャナの斜視図である。
【図9】アレイ探触子の側面図である。
【図10】超音波検査装置のブロック図である。
【図11】従来の被検体の超音波検査方法を説明する図
である。
【符号の説明】
5(A)、5(B)、5(C)、5(D) アレイ探触
子の位置 O10、O20 走査軌跡 P10、P20 サンプリング点 L 走査範囲 p ピッチ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多数の圧電素子を一列に配列して構成さ
    れたアレイ探触子を用い、このアレイ探触子を被検体に
    対して前記圧電素子の配列方向とは異なる他の方向に連
    続的に相対移動させる第1の走査中に、その相対移動に
    おける所定ピッチ毎に前記被検体の表面を前記圧電素子
    の配列方向に所定のピッチで超音波走査する第2の走査
    を行なう被検体の超音波検査方法において、前記アレイ
    探触子により、前記第1の走査と前記第2の走査により
    得られた第1の走査領域に隣接する第2の走査領域を、
    前記第1の走査領域の前記第2の走査の最終走査におけ
    る前記第2の走査領域に隣接するサンプリング点に対し
    て、当該第2の走査領域の前記第2の走査の最初の走査
    における前記第1の走査領域に隣接するサンプリング点
    が、前記第1の走査の走査方向においてほぼ等しい位置
    関係になるように走査することを特徴とする被検体の超
    音波検査方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の被検体の超音波検査方法
    において、前記アレイ探触子が前記第1の走査の相対移
    動の最終位置に到達した後、当該アレイ探触子を、前記
    配列方向に前記第2の走査の走査範囲と当該第2の走査
    におけるピッチとを加算した距離だけ相対移動させると
    ともに、当該アレイ探触子を前記第1の走査方向に前記
    第2の走査における最初のサンプリング位置と最終のサ
    ンプリング位置との間の前記第1の走査方向の距離だけ
    相対移動させてアレイ探触子を位置決めし、この位置か
    ら当該アレイ探触子を前回の第1の走査の走査方向とは
    逆方向に相対移動させる前記第1の走査と前記第2の走
    査とを行なうことを特徴とする被検体の超音波検査方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の被検体の超音波検査方法
    において、前記第1の走査の相対移動の最終位置に到達
    した後、前記アレイ探触子を、前記配列方向に前記第2
    の走査の走査範囲と当該第2の走査におけるピッチとを
    加算した距離だけ相対移動させてアレイ探触子を位置決
    めし、この位置から当該アレイ探触子を前回の第1の走
    査の走査方向とは逆方向に相対移動させる前記第1の走
    査と前記第2の走査とを行ない、この再度の前記第1の
    走査と前記第2の走査とにおいて、前記第2の走査の最
    初の走査は、所定のタイミングで開始することを特徴と
    する被検体の超音波検査方法。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の被検体の超音波検査方法
    において、前記第1の走査の相対移動における第2の走
    査の最終の走査開始後、当該アレイ探触子を前記第1の
    走査方向に、前記第2の走査における最初のサンプリン
    グ位置と最終のサンプリング位置との間の前記第1の走
    査方向の距離だけ相対移動させて停止させ、この位置か
    ら当該アレイ探触子を前記配列方向に前記第2の走査の
    走査範囲と当該第2の走査におけるピッチとを加算した
    距離だけ相対移動させて位置決めし、この位置から当該
    アレイ探触子を前回の第1の走査の走査方向とは逆方向
    に相対移動させる前記第1の走査と前記第2の走査とを
    行なうことを特徴とする被検体の超音波検査方法。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の被検体の超音波検査方法
    において、前記第1の走査における相対移動を、その相
    対移動のピッチ毎に停止させて前記第2の走査を行な
    い、前記第1の走査の相対移動の最終位置に到達した
    後、前記アレイ探触子を、前記配列方向に前記第2の走
    査の走査範囲と当該第2の走査におけるピッチとを加算
    した距離だけ相対移動させてアレイ探触子を位置決め
    し、この位置から当該アレイ探触子を前回の第1の走査
    の走査方向とは逆方向に相対移動させる前記第1の走査
    と前記第2の走査とを行なうことを特徴とする被検体の
    超音波検査方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012125284A (ja) * 2010-12-13 2012-07-05 Canon Inc 超音波診断装置
CN117529658A (zh) * 2021-06-25 2024-02-06 株式会社日立电力解决方案 阵列式超声波收发装置

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