JPH089818B2 - ポリエステル芯鞘構造加工糸 - Google Patents
ポリエステル芯鞘構造加工糸Info
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- JPH089818B2 JPH089818B2 JP1087326A JP8732689A JPH089818B2 JP H089818 B2 JPH089818 B2 JP H089818B2 JP 1087326 A JP1087326 A JP 1087326A JP 8732689 A JP8732689 A JP 8732689A JP H089818 B2 JPH089818 B2 JP H089818B2
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Description
【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明は、ポリエステル芯鞘構造加工糸に関するもの
であつて、更に詳しくは、芯部に太繊度繊維が配されて
おり、かつ苛性減量(いわゆるアルカリ減量)後に自由
端を形成する繊維を有する糸条に関するものである。
であつて、更に詳しくは、芯部に太繊度繊維が配されて
おり、かつ苛性減量(いわゆるアルカリ減量)後に自由
端を形成する繊維を有する糸条に関するものである。
従来より合成繊維織物は、天然繊維織物を手本に風
合、外観、タツチ等のそれぞれの領域で種々の工夫と改
良がなされてきた。ポリエステル仮撚糸条においても例
外でない。例えば、単なる捲縮糸から出発し、その改良
品として側糸と芯糸に糸長差を設けた2層構造加工糸が
ある。これは、通常の仮撚糸が捲縮空間のみを保有して
いるにすぎないのに対し、新たに糸長差空間を加えるこ
とにより空間の多様化を図ろうとしたものである。
合、外観、タツチ等のそれぞれの領域で種々の工夫と改
良がなされてきた。ポリエステル仮撚糸条においても例
外でない。例えば、単なる捲縮糸から出発し、その改良
品として側糸と芯糸に糸長差を設けた2層構造加工糸が
ある。これは、通常の仮撚糸が捲縮空間のみを保有して
いるにすぎないのに対し、新たに糸長差空間を加えるこ
とにより空間の多様化を図ろうとしたものである。
しかしながら、これらの工夫が充分であるかというと
そうでない場合が多い。特にこれらの大半は天然繊維糸
条のもつ一因子を取り上げてこれのみを追求したもので
あり、織物の総合的な基本特性を無視したもの、あるい
は軽視したものである。構造加工糸としての一般的な性
質は、空間の多様化によつてソフトさやふくよかさを求
めることにあり、一応これらは満足される方向にある
が、これに固執するあまり、織物としての基本特性であ
る、伸縮性、腰はり、反発性、ひいては仕立映え、布の
動きや感性につながる諸要因を失なつている。また天然
繊維には、捲縮や糸長差空間だけでなく、毛羽空間もあ
り、その空間形態は様々で非常に多様化したものであ
る。本発明は、従来糸条の欠点を排除するだけでなく、
新たな空間の獲得と織物としての基本物性をバランスよ
く取り込もうとするものである。
そうでない場合が多い。特にこれらの大半は天然繊維糸
条のもつ一因子を取り上げてこれのみを追求したもので
あり、織物の総合的な基本特性を無視したもの、あるい
は軽視したものである。構造加工糸としての一般的な性
質は、空間の多様化によつてソフトさやふくよかさを求
めることにあり、一応これらは満足される方向にある
が、これに固執するあまり、織物としての基本特性であ
る、伸縮性、腰はり、反発性、ひいては仕立映え、布の
動きや感性につながる諸要因を失なつている。また天然
繊維には、捲縮や糸長差空間だけでなく、毛羽空間もあ
り、その空間形態は様々で非常に多様化したものであ
る。本発明は、従来糸条の欠点を排除するだけでなく、
新たな空間の獲得と織物としての基本物性をバランスよ
く取り込もうとするものである。
すなわち本発明は、単繊維繊度を異にする二種以上の
ポリエステルマルチフィラメントからなるポリエステル
芯鞘構造加工糸であって、芯部に単繊維繊度が最も大き
いマルチフィラメントが配されており、下記式(1)〜
(3)を共に満足し、かつ単繊維繊度が最も大きいマル
チフィラメント以外の少なくとも一部のフィラメント
は、アルカリ減量により自由端となる太部を長さ方向に
ランダムに有するフィラメントであって、該ポリエステ
ル芯鞘構造加工糸を構成するフィラメントは混合・交錯
して交絡部が形成され、太さ斑を有するフィラメントの
太部が加工糸の鞘部においてループ又はカールを形成し
ていることを特徴とするポリエステル芯鞘構造加工糸で
ある。
ポリエステルマルチフィラメントからなるポリエステル
芯鞘構造加工糸であって、芯部に単繊維繊度が最も大き
いマルチフィラメントが配されており、下記式(1)〜
(3)を共に満足し、かつ単繊維繊度が最も大きいマル
チフィラメント以外の少なくとも一部のフィラメント
は、アルカリ減量により自由端となる太部を長さ方向に
ランダムに有するフィラメントであって、該ポリエステ
ル芯鞘構造加工糸を構成するフィラメントは混合・交錯
して交絡部が形成され、太さ斑を有するフィラメントの
太部が加工糸の鞘部においてループ又はカールを形成し
ていることを特徴とするポリエステル芯鞘構造加工糸で
ある。
5≦Di/fi≦12・・・・・(1) 2(Do×fi)<Di×fo<30(Do×fi)・・・(2) 0.2<Do/Di<1.5・・・・・(3) 但し、Diは芯部を構成する単繊維繊度の最も大きいマ
ルチフィラメントの総繊度(デニール)、fiは同マルチ
フィラメントの総フィラメント数(本数)、Doは同マル
チフィラメントを除く他の全てのフィラメントの総繊度
(デニール)、foは同マルチフィラメントを除く他の全
てのフィラメントの総数(本数)をそれぞれ意味する。
ルチフィラメントの総繊度(デニール)、fiは同マルチ
フィラメントの総フィラメント数(本数)、Doは同マル
チフィラメントを除く他の全てのフィラメントの総繊度
(デニール)、foは同マルチフィラメントを除く他の全
てのフィラメントの総数(本数)をそれぞれ意味する。
まず本発明のポリエステル芯鞘構造加工糸を図面にも
とずいて説明する。
とずいて説明する。
第1図は本発明のポリエステル芯鞘構造加工糸の側面
を示す模式図であり、図中、1は芯糸、2は側糸であ
る。側糸は芯糸に比べその長さを大(糸長差)にして外
層により多く位置している。そして側糸を構成する単繊
維は長さ方向に太さ斑を有しており、その太さ斑がラン
ダムに存在している。芯糸は最も太い繊維で構成されて
いる。そして糸条長さ方向に構成フイラメントが混合、
交錯して交絡部が形成されている。さらに詳しくは、従
来の構造加工糸に比べ側糸成分が少ないこと、そして苛
性減量後には自由端繊維、いわゆる天然繊維の毛羽空間
を形成することとなる。個々を詳細に説明すると次の如
くである。
を示す模式図であり、図中、1は芯糸、2は側糸であ
る。側糸は芯糸に比べその長さを大(糸長差)にして外
層により多く位置している。そして側糸を構成する単繊
維は長さ方向に太さ斑を有しており、その太さ斑がラン
ダムに存在している。芯糸は最も太い繊維で構成されて
いる。そして糸条長さ方向に構成フイラメントが混合、
交錯して交絡部が形成されている。さらに詳しくは、従
来の構造加工糸に比べ側糸成分が少ないこと、そして苛
性減量後には自由端繊維、いわゆる天然繊維の毛羽空間
を形成することとなる。個々を詳細に説明すると次の如
くである。
まず空間の特徴について示す。本発明の形態的特徴
は、従来の構造糸が単なる捲縮と糸長差空間であるのに
対し、ループやカール等の繊維を積極的に保有している
ことである。また苛性減量後において自由端繊維(毛羽
繊維)を保有することである。これは、側糸を構成して
いる太さ斑を有する繊維の太い部分から得られることが
多く、糸条外層に多く存在していて著しい風合効果をも
たらす。太い部分は分子配向が進んでいないもので、も
ろかつたり苛性減量速度が大であつたりする。糸条製造
条件によつても変わるが、本発明の加工糸を用いた織物
では減量数%ではすでに自由端繊維がかなりの頻度で生
成していることが多い。こられの空間の多様性が、本発
明の織物をソフトであるとかふくよかであるとかの他に
天然繊維のもつ“まるみ”を与えるのである。
は、従来の構造糸が単なる捲縮と糸長差空間であるのに
対し、ループやカール等の繊維を積極的に保有している
ことである。また苛性減量後において自由端繊維(毛羽
繊維)を保有することである。これは、側糸を構成して
いる太さ斑を有する繊維の太い部分から得られることが
多く、糸条外層に多く存在していて著しい風合効果をも
たらす。太い部分は分子配向が進んでいないもので、も
ろかつたり苛性減量速度が大であつたりする。糸条製造
条件によつても変わるが、本発明の加工糸を用いた織物
では減量数%ではすでに自由端繊維がかなりの頻度で生
成していることが多い。こられの空間の多様性が、本発
明の織物をソフトであるとかふくよかであるとかの他に
天然繊維のもつ“まるみ”を与えるのである。
次に従来の構造加工糸が達し得なかつたりあるいは無
視してきた織物の伸縮性、腰はり、反発性等について述
べる。これらは糸構造自体によるものが主因で、従来の
構造加工糸では糸長差によるソフトさやふくよかさは得
られる反面、必然的に伸縮性、腰はり、反発性等の織物
基本特性を失つている。本発明は、従来の構造糸の概念
を単に追従するものではなく、空間の形成はもちろん織
物の基本特性をバランスよく保有する、すなわち織物の
基礎、初心理念をたがえないことを目ざすものである。
視してきた織物の伸縮性、腰はり、反発性等について述
べる。これらは糸構造自体によるものが主因で、従来の
構造加工糸では糸長差によるソフトさやふくよかさは得
られる反面、必然的に伸縮性、腰はり、反発性等の織物
基本特性を失つている。本発明は、従来の構造糸の概念
を単に追従するものではなく、空間の形成はもちろん織
物の基本特性をバランスよく保有する、すなわち織物の
基礎、初心理念をたがえないことを目ざすものである。
まず織物の伸び(伸縮性)について述べる。織物の伸
縮性は、縫製はもちろん、仕立映えや着心地に関して大
切な要素である。織物が伸縮性を得るためには、仕上工
程、特にリラツクス(熱水処理)工程で形態的(繊維収
縮を除く)によく縮むことが必須である。この縮みは、
糸条物性、糸条構造と共に実際の織物中での事象として
もたらされるものであつて、単に物性のみで即断される
ものではない。すなわち、実際の織物では経糸と緯糸が
交錯していて制限された空間と拘束力が働いていること
である。換言すれば、制限された空間の中に縮む能力に
乏しい繊維を出来るだけ持ち込まないこと、拘束力に打
ち勝つ力のあることである。従来の2層構造糸は捲縮弾
性率(熱水処理を施したとき捲縮が縮む率)が極めて小
さい。数値例を示すと、通常の加工糸が55%前後である
のに対し、従来の2層構造糸は7〜15%程度である。ま
た側糸は糸長差をもつていてかつすでに縮んだ状態にあ
り、しかもその量(側糸/芯糸の量比)が1.5〜2.0と大
きいことである。すなわち縮み能力のない成分が多量に
あつて空間を埋めいることであり、縮もうとするとき負
の効果をもたらす。さらに芯糸が縮もうとするとき、そ
の力は側糸/芯糸の量比の関係で小さく、織物の拘束力
に打ち勝つためにも不利である。縮むことだけに関して
はもちろん構造糸ではなく通常の加工糸が優れている。
本発明は、これら諸要件の中で織物としてのソフトさと
ふくよかさを失わず(構造糸として)織物に伸縮性を付
与することに鋭意工夫した結果、次の結論に達した。す
なわち、二種のポリエステルマルチフイラメント糸から
なる構造加工糸の場合を例に挙げて説明すると、芯糸に
太繊度繊維を、側糸に細繊度繊維を用いてなり、芯糸及
び側糸のそれぞれの総繊度とフイラメント数をそれぞ
れ、Di,fi,Do,foとするとき, 5≦Di/fi≦12………(1) 2(Doxfi)<Dixfo)<30(Doxfi)………(2) 0.2<Do/Di<1.5………(3) の糸条構成がよい。
縮性は、縫製はもちろん、仕立映えや着心地に関して大
切な要素である。織物が伸縮性を得るためには、仕上工
程、特にリラツクス(熱水処理)工程で形態的(繊維収
縮を除く)によく縮むことが必須である。この縮みは、
糸条物性、糸条構造と共に実際の織物中での事象として
もたらされるものであつて、単に物性のみで即断される
ものではない。すなわち、実際の織物では経糸と緯糸が
交錯していて制限された空間と拘束力が働いていること
である。換言すれば、制限された空間の中に縮む能力に
乏しい繊維を出来るだけ持ち込まないこと、拘束力に打
ち勝つ力のあることである。従来の2層構造糸は捲縮弾
性率(熱水処理を施したとき捲縮が縮む率)が極めて小
さい。数値例を示すと、通常の加工糸が55%前後である
のに対し、従来の2層構造糸は7〜15%程度である。ま
た側糸は糸長差をもつていてかつすでに縮んだ状態にあ
り、しかもその量(側糸/芯糸の量比)が1.5〜2.0と大
きいことである。すなわち縮み能力のない成分が多量に
あつて空間を埋めいることであり、縮もうとするとき負
の効果をもたらす。さらに芯糸が縮もうとするとき、そ
の力は側糸/芯糸の量比の関係で小さく、織物の拘束力
に打ち勝つためにも不利である。縮むことだけに関して
はもちろん構造糸ではなく通常の加工糸が優れている。
本発明は、これら諸要件の中で織物としてのソフトさと
ふくよかさを失わず(構造糸として)織物に伸縮性を付
与することに鋭意工夫した結果、次の結論に達した。す
なわち、二種のポリエステルマルチフイラメント糸から
なる構造加工糸の場合を例に挙げて説明すると、芯糸に
太繊度繊維を、側糸に細繊度繊維を用いてなり、芯糸及
び側糸のそれぞれの総繊度とフイラメント数をそれぞ
れ、Di,fi,Do,foとするとき, 5≦Di/fi≦12………(1) 2(Doxfi)<Dixfo)<30(Doxfi)………(2) 0.2<Do/Di<1.5………(3) の糸条構成がよい。
詳細に示すと次の通りである。伸縮性を得るには側糸
の量比を小さくすることが好ましい方向であるが、側糸
成分の負担と織物の拘束力があつて一次的な増加はな
く、絶対的な力も必要である。側糸量比が増加すればす
る程芯糸は太繊度(単繊維)であることが必要で、側糸
の量比が小さくなつてもある程度以上の太繊度が必要で
ある。特に側糸量比の大きいことは織組織空間の側糸占
有が高くなつて好ましくない。好ましくは上記(3)式
において、0.2<Do/Di<1.2である。また空間占有は側
糸のフイラメント数および芯糸のフイラメント数にも関
係し、側糸のフイラメント数が多いことは好ましくな
く、芯糸のフイラメント数の少ないことは芯糸繊維の縮
みの場所を提供すると共に他の繊維の影響が少なくな
る。これらの事象も単独で選定することは好ましくな
く、風合、タツチ、その他の特性、製造面の制約とバラ
ンスの中で考慮すべき事柄である。例えば極端に側糸量
を小さくするとソフトさ、ふくらみを失うと共に太繊度
タツチとなる。また太繊度繊維の本数を少なくし過ぎる
と側糸芯糸の肌別れを生じ実用性を失う。さらに芯糸の
単繊維繊度が高くなりすぎてもソフトさが失なわれるこ
ととなり、また芯糸と側糸間の交絡も不充分となり構造
加工糸が得られない場合もある。
の量比を小さくすることが好ましい方向であるが、側糸
成分の負担と織物の拘束力があつて一次的な増加はな
く、絶対的な力も必要である。側糸量比が増加すればす
る程芯糸は太繊度(単繊維)であることが必要で、側糸
の量比が小さくなつてもある程度以上の太繊度が必要で
ある。特に側糸量比の大きいことは織組織空間の側糸占
有が高くなつて好ましくない。好ましくは上記(3)式
において、0.2<Do/Di<1.2である。また空間占有は側
糸のフイラメント数および芯糸のフイラメント数にも関
係し、側糸のフイラメント数が多いことは好ましくな
く、芯糸のフイラメント数の少ないことは芯糸繊維の縮
みの場所を提供すると共に他の繊維の影響が少なくな
る。これらの事象も単独で選定することは好ましくな
く、風合、タツチ、その他の特性、製造面の制約とバラ
ンスの中で考慮すべき事柄である。例えば極端に側糸量
を小さくするとソフトさ、ふくらみを失うと共に太繊度
タツチとなる。また太繊度繊維の本数を少なくし過ぎる
と側糸芯糸の肌別れを生じ実用性を失う。さらに芯糸の
単繊維繊度が高くなりすぎてもソフトさが失なわれるこ
ととなり、また芯糸と側糸間の交絡も不充分となり構造
加工糸が得られない場合もある。
次に腰はりと反発性について説明する。一般に構造糸
は加工糸に比べ腰はりおよび反発性が劣ることはよく知
られるところである。その要因をなすものは上記伸縮性
と同様に構造自体によつてもたらされるものが主因であ
る。すなわち側糸は糸長差のためにすでにゆるんだ状態
にあり、織物中にあつて腰はり等の曲げ変形に対して抵
抗する力も乏しく、また変形に対して自由度をもつてい
るがために、繊維歪として変形する他に、その位置を変
える形態変化としても対応できる性質(回復しないでも
よい、反発しない性質)さえも有している。この改良と
して一次的に側糸量比を小さくすることが考えられる
が、実際の織物では先程示した如く拘束力が働いている
こと、側糸の負担作用があることで単純ではない。特に
反発性においては効果作用が小さい。本発明者等は、こ
の点について鋭意検討した結果、この場合も先の伸縮性
と同様に絶対的な力が必要で芯糸に太繊度を用いること
が好ましく、側糸の量比が小さくなつてもある程度の繊
度が必要であることを見出した。側糸と芯糸の繊度、フ
イラメント数あるいは量比においても同様の結果を得
た。
は加工糸に比べ腰はりおよび反発性が劣ることはよく知
られるところである。その要因をなすものは上記伸縮性
と同様に構造自体によつてもたらされるものが主因であ
る。すなわち側糸は糸長差のためにすでにゆるんだ状態
にあり、織物中にあつて腰はり等の曲げ変形に対して抵
抗する力も乏しく、また変形に対して自由度をもつてい
るがために、繊維歪として変形する他に、その位置を変
える形態変化としても対応できる性質(回復しないでも
よい、反発しない性質)さえも有している。この改良と
して一次的に側糸量比を小さくすることが考えられる
が、実際の織物では先程示した如く拘束力が働いている
こと、側糸の負担作用があることで単純ではない。特に
反発性においては効果作用が小さい。本発明者等は、こ
の点について鋭意検討した結果、この場合も先の伸縮性
と同様に絶対的な力が必要で芯糸に太繊度を用いること
が好ましく、側糸の量比が小さくなつてもある程度の繊
度が必要であることを見出した。側糸と芯糸の繊度、フ
イラメント数あるいは量比においても同様の結果を得
た。
なお本発明における芯糸と側糸の糸長差は通常2〜30
%が好ましい。糸長差の小なるもの程、ソフトさやふく
よかさは小さいが、伸び、腰はり、反発性を得やすい。
また(側糸/芯糸)の量比の小さいところではある程度
以上の糸長差をもつてなすことが好ましく、ソフトさと
ふくよかさを失うことなく上記織物特性を得る。
%が好ましい。糸長差の小なるもの程、ソフトさやふく
よかさは小さいが、伸び、腰はり、反発性を得やすい。
また(側糸/芯糸)の量比の小さいところではある程度
以上の糸長差をもつてなすことが好ましく、ソフトさと
ふくよかさを失うことなく上記織物特性を得る。
また本発明においては、芯糸に単繊維繊度の小さい成
分を加えたり、あるいは中間層を加える等の改良も加え
られる。さらに側糸が2種のフイラメント糸からなる場
合であつてもよい。但しこれらの場合も前記式(1)〜
(3)式を満たすことが大切である。
分を加えたり、あるいは中間層を加える等の改良も加え
られる。さらに側糸が2種のフイラメント糸からなる場
合であつてもよい。但しこれらの場合も前記式(1)〜
(3)式を満たすことが大切である。
次に本発明の糸条の製造方法について示す。第2図は
製造装置を示す模式図で、図中、3、4はそれぞれ側糸
及び芯糸の供給原糸を示す。R0,R1はそれぞれの供給ロ
ーラ、Nは攪乱流体ノズル、Gはガイド、R2は中間ロー
ラ、Hはヒータ、Sは仮撚ユニツト、R3はデリベリロー
ラ、Tuは捲取機である。本発明の糸条を得るのは芯糸及
び側糸はいずれも未延伸糸条であること、そして仮撚は
延伸を含む延伸同時仮撚であること、さらに好ましく
は、側糸が芯糸に比べ過剰供給であることが大切であ
る。詳細を説明すると次の如くである。
製造装置を示す模式図で、図中、3、4はそれぞれ側糸
及び芯糸の供給原糸を示す。R0,R1はそれぞれの供給ロ
ーラ、Nは攪乱流体ノズル、Gはガイド、R2は中間ロー
ラ、Hはヒータ、Sは仮撚ユニツト、R3はデリベリロー
ラ、Tuは捲取機である。本発明の糸条を得るのは芯糸及
び側糸はいずれも未延伸糸条であること、そして仮撚は
延伸を含む延伸同時仮撚であること、さらに好ましく
は、側糸が芯糸に比べ過剰供給であることが大切であ
る。詳細を説明すると次の如くである。
側糸は芯糸に比べ過剰に供給されて各供給ローラR0,R
1より攪乱流体ノズルNに導かれ、混織絡みと共に糸条
表面にループやカール等の突起をもつた糸条となる。ル
ープやカール等の突起やあるいは表面に浮いた繊維は、
主として側糸から発生する。つづいてガイドG、中間ロ
ーラR2、ヒーターH、仮撚ユニツトS、デリベリローラ
R3と導かれ、捲取機Tuに捲き取られる。この際延伸同時
仮撚が施されて第1図のような糸条が得られる。太さ斑
の太い部分は攪乱流体処理により生じたループやカール
が延伸後においても未延伸状態で残つたものである。こ
の部分は延伸が不充分であつたり、延伸されないで残つ
た部分であり、もろかつたり苛性分解を受け易い性質を
有する。したがつて織物製織工程で破損されたり苛性分
解を受けることにより、自由端繊維となり易い。太い部
分の頻度量は側糸の過剰供給が大きい程増加することと
なる。通常5〜70%の過剰供給が用いられる。さらに延
伸同時仮撚に先立つてループ、カール、たるみ繊維等に
より繊維の複雑化を図つておくことが得られる糸条の空
間多様性を著しく向上させる。側糸と芯糸は同じ破断伸
度のものであつても本発明のものは得られるが、側糸の
破断伸度を大にするとより効果的である。もちろんここ
で得られた糸条が前記(1)〜(3)式を満たすことが
大切で、そのためには側糸と芯糸を選定する必要があ
る。なお本発明において、芯糸に単繊維繊度の小さい成
分を加えたり側糸を2種のフイラメント糸条としたり、
さらには側糸と芯糸の他に中間成分を加えてもさしつか
えない。このような場合であつても、前記した条件を満
足している限り、本発明の目的は達成される。また本発
明において、空間を多様化するために側糸として異形断
面繊維を用いるのが好ましい。
1より攪乱流体ノズルNに導かれ、混織絡みと共に糸条
表面にループやカール等の突起をもつた糸条となる。ル
ープやカール等の突起やあるいは表面に浮いた繊維は、
主として側糸から発生する。つづいてガイドG、中間ロ
ーラR2、ヒーターH、仮撚ユニツトS、デリベリローラ
R3と導かれ、捲取機Tuに捲き取られる。この際延伸同時
仮撚が施されて第1図のような糸条が得られる。太さ斑
の太い部分は攪乱流体処理により生じたループやカール
が延伸後においても未延伸状態で残つたものである。こ
の部分は延伸が不充分であつたり、延伸されないで残つ
た部分であり、もろかつたり苛性分解を受け易い性質を
有する。したがつて織物製織工程で破損されたり苛性分
解を受けることにより、自由端繊維となり易い。太い部
分の頻度量は側糸の過剰供給が大きい程増加することと
なる。通常5〜70%の過剰供給が用いられる。さらに延
伸同時仮撚に先立つてループ、カール、たるみ繊維等に
より繊維の複雑化を図つておくことが得られる糸条の空
間多様性を著しく向上させる。側糸と芯糸は同じ破断伸
度のものであつても本発明のものは得られるが、側糸の
破断伸度を大にするとより効果的である。もちろんここ
で得られた糸条が前記(1)〜(3)式を満たすことが
大切で、そのためには側糸と芯糸を選定する必要があ
る。なお本発明において、芯糸に単繊維繊度の小さい成
分を加えたり側糸を2種のフイラメント糸条としたり、
さらには側糸と芯糸の他に中間成分を加えてもさしつか
えない。このような場合であつても、前記した条件を満
足している限り、本発明の目的は達成される。また本発
明において、空間を多様化するために側糸として異形断
面繊維を用いるのが好ましい。
なお本発明は、ポリエステル系繊維からなるものであ
り、本発明で言うポリエステルとは、ポリエチレンテレ
フタレートまたはエチレンテレフタレート単位を主体と
した共重合ポリエステルを意味する。
り、本発明で言うポリエステルとは、ポリエチレンテレ
フタレートまたはエチレンテレフタレート単位を主体と
した共重合ポリエステルを意味する。
次に本発明の詳細を実施例と比較例をもつて具体的に
説明する。これらの実施にあたつては第2図の装置を用
いた。そしてその結果を第1表に示した。得られた糸条
に250T/Mの撚を施して2/2ツイルに製織仕上加工を施し
て織物の風合、伸縮性(伸び)、反発性等について調べ
た。詳細は次の通りである。
説明する。これらの実施にあたつては第2図の装置を用
いた。そしてその結果を第1表に示した。得られた糸条
に250T/Mの撚を施して2/2ツイルに製織仕上加工を施し
て織物の風合、伸縮性(伸び)、反発性等について調べ
た。詳細は次の通りである。
実施例1〜3 第1表に示す原糸の組合せで、それぞれの原糸を第1
表に示すR0,R1の速度(m/分)で供給し、それを合糸
し、Pの空気圧で攪乱流体処理を行ない、それをR2の速
度(m/分)で延伸同時仮撚部へ供給した。その際の加熱
温度はH℃、仮撚数はS(T/m)であり、デリベリロー
ラの速度R3(m/分)により延伸の程度が決められる。そ
して得られた構造加工糸を捲き取つた。
表に示すR0,R1の速度(m/分)で供給し、それを合糸
し、Pの空気圧で攪乱流体処理を行ない、それをR2の速
度(m/分)で延伸同時仮撚部へ供給した。その際の加熱
温度はH℃、仮撚数はS(T/m)であり、デリベリロー
ラの速度R3(m/分)により延伸の程度が決められる。そ
して得られた構造加工糸を捲き取つた。
これらの実施例1〜3で得られた構造加工糸は、いず
れも伸縮性が大きく、腰はり、反発性ともに良好であつ
た。また側糸は、長さ方向に太さ斑を有しており、それ
は主としてカールやループ、タルミを構成していた。上
述の製織仕上加工を施し、苛性減量を行なつた結果、苛
性減量9%で多数の自由端繊維が観察された。風合とし
てのふくらみは良好で自由端繊維の存在で、単にソフト
という表現では言い表わせない独特なまろやかさと丸み
をもつていた。なお実施例2は側糸にカチオン染料可染
性のSIP(スルホイソフタル酸ソーダ)2.5モル共重合ポ
リエチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレー
トを同一口金紡糸した未延伸糸条を用い、カチオン染色
した場合である。このものは可染繊維と非可染繊維が乱
れ配列して杢調を呈した。また実施例3は、芯糸に細繊
度成分を加えた場合であり、絡み性に優れており、風合
的には特に梳毛サージ風であつた。
れも伸縮性が大きく、腰はり、反発性ともに良好であつ
た。また側糸は、長さ方向に太さ斑を有しており、それ
は主としてカールやループ、タルミを構成していた。上
述の製織仕上加工を施し、苛性減量を行なつた結果、苛
性減量9%で多数の自由端繊維が観察された。風合とし
てのふくらみは良好で自由端繊維の存在で、単にソフト
という表現では言い表わせない独特なまろやかさと丸み
をもつていた。なお実施例2は側糸にカチオン染料可染
性のSIP(スルホイソフタル酸ソーダ)2.5モル共重合ポ
リエチレンテレフタレートとポリエチレンテレフタレー
トを同一口金紡糸した未延伸糸条を用い、カチオン染色
した場合である。このものは可染繊維と非可染繊維が乱
れ配列して杢調を呈した。また実施例3は、芯糸に細繊
度成分を加えた場合であり、絡み性に優れており、風合
的には特に梳毛サージ風であつた。
比較例1〜3 比較例1は従来の2層構造加工糸で、伸縮性、腰は
り、反発性ともに乏しく、自由端繊維もなかつた。一応
ソフトではあるが、ふかつき感が強い。比較例2は芯糸
が太繊度繊維で構成されているが、側糸の影響が強く、
伸縮性、腰はり、反発性ともに若干の向上は見られるが
効果的ではなかつた。比較例3は、芯糸の単繊維繊度が
極端に大き過ぎることと絡み相手としてのフイラメント
数不足のためか肌別れしてネツプを生じた。
り、反発性ともに乏しく、自由端繊維もなかつた。一応
ソフトではあるが、ふかつき感が強い。比較例2は芯糸
が太繊度繊維で構成されているが、側糸の影響が強く、
伸縮性、腰はり、反発性ともに若干の向上は見られるが
効果的ではなかつた。比較例3は、芯糸の単繊維繊度が
極端に大き過ぎることと絡み相手としてのフイラメント
数不足のためか肌別れしてネツプを生じた。
第1図は本発明になる糸条側面を示す模式図で、図中1
は芯糸、2は側糸を示す。 第2図は製造装置を示す模式図である。
は芯糸、2は側糸を示す。 第2図は製造装置を示す模式図である。
Claims (1)
- 【請求項1】単繊維繊度を異にする二種以上のポリエス
テルマルチフィラメントからなるポリエステル芯鞘構造
加工糸であって、芯部に単繊維繊度が最も大きいマルチ
フィラメントが配されており、下記式(1)〜(3)を
共に満足し、かつ単繊維繊度が最も大きいマルチフィラ
メント以外の少なくとも一部のフィラメントは、アルカ
リ減量により自由端となる太部を長さ方向にランダムに
有するフィラメントであって、該ポリエステル芯鞘構造
加工糸を構成するフィラメントは混合・交錯して交絡部
が形成され、太さ斑を有するフィラメントの太部が加工
糸の鞘部においてループ又はカールを形成していること
を特徴とするポリエステル芯鞘構造加工糸。 5≦Di/fi≦12・・・・・(1) 2(Do×fi)<Di×fo<30(Do×fi)・・・(2) 0.2<Do/Di<1.5・・・・・(3) 但し、Diは芯部を構成する単繊維繊度の最も大きいマル
チフィラメントの総繊度(デニール)、fiは同マルチフ
ィラメントの総フィラメント数(本数)、Doは同マルチ
フィラメントを除く他の全てのフィラメントの総繊度
(デニール)、foは同マルチフィラメントを除く他の全
てのフィラメントの総数(本数)をそれぞれ意味する。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1087326A JPH089818B2 (ja) | 1989-04-05 | 1989-04-05 | ポリエステル芯鞘構造加工糸 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1087326A JPH089818B2 (ja) | 1989-04-05 | 1989-04-05 | ポリエステル芯鞘構造加工糸 |
Publications (2)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH02269829A JPH02269829A (ja) | 1990-11-05 |
| JPH089818B2 true JPH089818B2 (ja) | 1996-01-31 |
Family
ID=13911743
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1087326A Expired - Lifetime JPH089818B2 (ja) | 1989-04-05 | 1989-04-05 | ポリエステル芯鞘構造加工糸 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH089818B2 (ja) |
Family Cites Families (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH0663153B2 (ja) * | 1987-05-08 | 1994-08-17 | 東レ株式会社 | 梳毛調織物用ポリエステル複合加工糸 |
| JPH0768655B2 (ja) * | 1987-05-12 | 1995-07-26 | 株式会社クラレ | 特殊仮撚加工糸 |
-
1989
- 1989-04-05 JP JP1087326A patent/JPH089818B2/ja not_active Expired - Lifetime
Also Published As
| Publication number | Publication date |
|---|---|
| JPH02269829A (ja) | 1990-11-05 |
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