JPH0898566A - 振動波モータおよび振動波モータを駆動源とする装置 - Google Patents

振動波モータおよび振動波モータを駆動源とする装置

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JPH0898566A
JPH0898566A JP6223261A JP22326194A JPH0898566A JP H0898566 A JPH0898566 A JP H0898566A JP 6223261 A JP6223261 A JP 6223261A JP 22326194 A JP22326194 A JP 22326194A JP H0898566 A JPH0898566 A JP H0898566A
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  • General Electrical Machinery Utilizing Piezoelectricity, Electrostriction Or Magnetostriction (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【目的】 出力部材に対して加わる外力による影響を最
小限に抑えることができる振動波モータを提供する。 【構成】 電気−機械エネルギー変換素子3を振動弾性
体4に接合し、該電気−機械エネルギー変換素子への周
波電圧の印加により該振動弾性体の駆動面に進行波を形
成する振動子と、該振動子の駆動面に加圧手段を介して
加圧接触し、該進行波により摩擦駆動される移動子7
と、該移動子と一体的に移動する出力部材12とを有す
る振動波モータにおいて、該振動子に対して回転不能の
固定軸5に対して該出力部材を回転自在に軸支する軸受
部材6と、該出力部材と該移動子とを連結する軸方向に
弾性変形可能な該加圧手段の一部をなす接手手段7bと
を有する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は振動波により移動体を摩
擦駆動させる振動波モータ、および該振動波モータを駆
動源とする装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】図14を参照して従来公知(実開平2−
22093)の振動波モータの構造について説明する。
図14において、超音波モータ1の固定台2には、円環
状に2枚の圧電素子3を、交互に向きを反転して分極さ
せた状態で配列し、上下に互いに1/4波長ずらせて貼
りつけて配列せしめる。そして上側になった圧電素子3
の表面には、同じく円環状になって、圧電素子3に90
°位相のずれた電圧を印加することによってたわみを生
ずる振動体4を固着せしめる。一方固定台2から軸5を
立設し、ベアリング6を介して、移動体7を軸5に回転
自在に取り付ける。そして移動体7の前記振動体4と対
向する部分に、円環状のライニング材8を固着せしめ、
円環状の振動体4に当接させる。
【0003】移動体7の上部には、皿ばね7−bが装着
され、皿ばね7−bはベアリング9を介して、軸5に回
転自在に取り付けられ、また皿ばね7−bは上方からナ
ット10によって、軸5に沿って下方に締め付けられ、
移動体7をライニング8を介して、振動体4に押圧する
ようにしている。また軸5の下端は、ナット11によっ
て固定台2に固着している。移動体7の周縁部には、歯
車12が形成されている。圧電素子3には、これを励振
させて駆動する電源13が接続されている。
【0004】上下2段の圧電素子に、電源13から1/
4波長位相が異なる交流電圧が印加されると、圧電素子
3が伸縮し、圧電素子3によって、ひずみを生ずる振動
体4の表面には、進行波が発生する。振動体13に進行
波が励起されると、ライニング材8を介して、振動体4
と接触している移動体7は、振動体4からトルクを受け
て回転する。
【0005】移動体7の周縁部には、歯車12が直接刻
設されているから、この歯車12を図示しない機器のギ
ヤと噛みあわせて駆動することができ、狭いスペースの
所でも振動波モータを装着できる。また軸5の上端に装
着された皿ばね7−bを、ナット10を軸5に締め付け
ることによって、振動体4の移動体7のライニング8へ
の押圧力の調整を行うことができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述した従来の振動波
モータには次のような欠点があった。
【0007】 移動体7の周縁部に歯車12が直接刻
設されているので、図示しない機器と組み合わせて駆動
したときに、機器のギヤからの外力の影響を直接移動体
がうけるため、ライニング材8と振動体4との接触が不
安定となり、トルクむらを生じたり、回転速度ムラを生
じたり、鳴きを生じたりする。特に図14のように、1
ケのラジアルボールベアリングで移動体が軸支されてい
る構成では、ラジアルボールベアリングの調心効果によ
り、移動体平面を傾ける方向にわずかでもモーメントが
作用すると、移動体が簡単に傾斜してしまう。
【0008】 振動波モータの性能に大きく影響する
加圧力の設定方法は、ナットを軸に締め付けることによ
って行っており、加圧力を直接観測できず、皿ばねの機
械的な寸法変位を測定しながら、予め測定しておいた荷
重と変位特性曲線あるいは、平均的な代表特性曲線から
設定加圧値に合致する変位に調整する。量産においては
作業性をよくするために、代表特性を採用するが、この
場合、ばねの荷重と変位特性の個々のばらつきがそのま
ま加圧設定値の設定誤差となってしまう。仮に一個一個
特性を測定したとしても、加圧値を直接設定するのでは
なく寸法管理となるので変位寸法の測定誤差が加算され
ることになる。
【0009】従来例では、この設定誤差を小さく抑える
ために、図15に示すような、ある一定の変位範囲(δ
a〜δb)で、ある一定幅の荷重値(Pa〜Pb)にな
る非線形ばね特性を有する皿ばねを採用しているが換言
すれば、一定の値(Pa〜Pb)ばらついてしまうとい
うことである。また皿ばねの荷重と変位との関係は、図
16に示す関係において、下記式に示されるように、
【0010】
【数1】
【0011】板厚について、4乗(h4 )になってお
り、ばね用ステンレス鋼帯のJIS規格(JIS G
4313)によると板厚の許容差は、おおむね±3%〜
±5%あり荷重に換算すると、板厚の因子だけでも±1
2.5%〜±21.5%に相当し、実際には、加圧ばね
が皿ばねであっても寸法設定だけでは、実加圧値が大き
くばらついてしまうモータの特性ばらつきの原因になっ
たり、加圧値が適正値になっていないために引き起こさ
れる鳴きや、トルクむら等の不具合が発生するという重
大な欠点があった。
【0012】 移動体と皿ばねとナットが高さ方向に
積み重ねられているので、高さ寸法が大きくなり、振動
波モータを含めた装置全体の小型化、ローコスト化がで
きない。
【0013】 加圧調整機構及び、固定機構がねじと
ナットになっており、機器側から伝わる振動やモータ自
身の振動などによって、経時的なねじのゆるみが発生
し、加圧抜けが発生し、モータ特性の劣化につながる。
【0014】本出願に係る第1の発明の目的は、出力部
材に対して加わる外力による影響を最小限に抑えること
ができる振動波モータを提供することにある。
【0015】本出願に係る第2の発明の目的は、加圧手
段の加圧力のバラツキが殆どなく、また設定した加圧力
の低下を招くことがない、簡単でコンパクトな構造で、
しかも組立製に優れた超音波モータを提供することにあ
る。
【0016】本出願に係る第3の発明の目的は、上記し
た欠点を解決した超音波モータを駆動源とする装置を提
供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】本出願に係る第1の発明
の目的を実現する構成は、請求項1に記載のように、電
気−機械エネルギー変換素子を振動弾性体に接合し、該
電気−機械エネルギー変換素子への周波電圧の印加によ
り該振動弾性体の駆動面に進行波を形成する振動子と、
該振動子の駆動面に加圧手段を介して加圧接触し、該進
行波により摩擦駆動される移動子と、該移動子と一体的
に移動する出力部材とを有する振動波モータにおいて、
該振動子に対して回転不能の固定軸に対して該出力部材
を回転自在に軸支する軸受部材と、該出力部材と該移動
子とを連結する軸方向に弾性変形可能な該加圧手段の一
部をなす接手手段とを有することを特徴とする。
【0018】この構成では、出力部材が外力を受けて傾
斜しても、接手手段の軸方向への弾性変位により該出力
部材の受ける外力が吸収され、振動子と移動子との加圧
接触等への影響を最小限に抑えることが可能となる。
【0019】また、請求項2に記載のように、請求項1
において、固定軸は、振動子を支持する固定部材に固定
されていることを特徴とする構成では、固定部材に対し
て予め固定軸が固定され、例えば該固定軸を固定部材に
貫通するようにして固定すれば、該貫通部分を被取り付
け側に予め形成した嵌合穴部に嵌合させれば、振動波モ
ータを高精度の位置決め状態で取り付けることができ
る。
【0020】また、請求項3に記載のように、請求項1
において、固定軸は振動子を支持する固定部材と一体的
に形成されていることを特徴とする構成では、部品点数
の削減、作業性の向上、コストダウンが図れる。
【0021】また、請求項4に記載のように、請求項1
において、固定軸は振動子と一体的に形成されているこ
とを特徴とする構成では、部品点数の削減が図れ、また
組立工程の削減が図れる。
【0022】そして、請求項5に記載のように、請求項
1,2,3または4において、接手手段は、移動体およ
び出力部材とは別部材で構成され、バネ用ステンレス鋼
製の薄板バネ、非鉄金属製の薄板バネ、あるいは樹脂製
の射出成形等の薄板バネであることを特徴とする振動波
モータの構成では、特殊なバネ材を用いることなく従来
のバネ材をそのまま使用することができる。
【0023】また、請求項6に記載のように、請求項
1,2,3または4において、接手手段は、移動体およ
び出力部材と一体的に形成されていることを特徴とする
振動波モータの構成では、バネ材と同一の材料で移動体
と出力部材および接手手段とを一体的に構成でき、部品
点数の削減化を図ることができる。
【0024】本出願に係る第2の目的を実現する超音波
モータは、請求項7に記載のように、請求項1,2,5
または6において、固定軸と固定部材とは、相対的回転
位相位置で軸方向に滑動自在とする第1の嵌合位相と、
軸方向への移動を摩擦力により阻止する第2の嵌合移相
とを有する軸形状および嵌合孔形状に形成されているこ
とを特徴とする。
【0025】この構成では、第1の嵌合位相で固定軸を
固定部材に対して押し込み、任意の位置で固定軸を第2
の嵌合位相に向けて回転すれば、その位置で固定軸が固
定部材に固定されるので、加圧手段のバネ部材をなす接
手手段の有する加圧力によって生じる荷重の管理を高精
度でしかも簡単に行うことができ、しかもネジ締め方法
の欠点である緩みが生じることもない。さらに、加圧力
を調整する手段を軸方向に沿って別に設ける必要がない
ので、超音波モータ全体の軸方向長さを小さくすること
ができる。
【0026】また、請求項8に記載のように、請求項1
ないし請求項7のいずれかにおいて、固定軸と出力部材
を軸支するための軸受とは、相対的回転位相位置で軸方
向に滑動自在とする第1の嵌合位相と、軸方向への移動
を摩擦力により阻止する第2の嵌合移相とを有する軸形
状および嵌合孔形状に形成されていることを特徴とする
振動波モータの構成でも、上記の場合と同様に加圧手段
の荷重管理を高精度でしかも簡単に行うことができ、し
かもネジ締め方式の欠点である緩みが生じることもな
い。
【0027】本出願に係る第3の目的を実現する構成
は、請求項9に記載のように、請求項1ないし請求項8
のいずれかに記載の振動波モータを振動源とすることを
特徴とする装置にある。
【0028】この構成では、小型で高精度の超音波モー
タを使用することができ、装置の小型化を図れると共
に、長期にわたり高精度の駆動が実現できる。
【0029】
【実施例】以下に図1から図13を参照して本発明の実
施例について説明する。なお、以下に示す実施例におい
て、従来技術の構成要素と同じものは同じ符号で表し、
かつ、同じ構成要素については必要がないかぎり説明を
省略する。
【0030】図1は本発明の第1の実施例の振動波モー
タの構造を示す。
【0031】従来例では、2枚の圧電素子を貼りつけて
いたが、本実施例では、一枚の圧電素子3に機械的に1
/4波長ずれたA相とB相を分極配置し、それぞれの相
に90°位相のずれた交流電圧を印加することによっ
て、従来例と同様な作用をせしめる。圧電素子3は振動
体4に接着等により固着されている。圧電素子3には図
示しない駆動回路からフレキ15を介して電圧が印加さ
れる。振動体4は薄板部4−aとモータケース18への
取り付けフランジ部4−bが一体的に形成されており、
モータケース18にビス17により固着されている。
【0032】従来例ではライニング材は移動体に貼りつ
けられていたが、本実施例では振動体4に貼りつけられ
ている。移動体7はビス16により出力部材12のフラ
ンジ部12−aに取り付けられた薄板バネ7−bと移動
体のフランジ部7−aとの間に防振ゴム14を挟んで、
出力部材12と固着されている。モータケース18には
軸5が固着されており、出力部材12に外輪を固着し、
内輪を軸5に軸方向に滑動自由に挿入されたボールベア
リング6の内輪を平ワッシャ10−a付きビス10を軸
5に設けたねじ穴5−aに締め付けることによって、移
動体7と振動体4に貼り付けたライニング8との接触面
で押圧を生じせしめる。
【0033】ビス10の締め付けの調整によって、移動
体7と振動体4に貼り付けたライニング8との接触面で
の押圧を適切な値に設定することができる構成となって
いる。モータケース18にはカバー19が固着されてお
り、粉塵がモータケース内に侵入することを防いだり、
移動体7とライニング材8の摩擦により生じる摩耗粉が
モータ外部に出ることを防いでいる。また、軸5は軸の
下端5−bがモータケース18から突き出して固着され
ており、振動波モータ1を図示しない装置に組つける際
に、装置側に軸端5−bの外径にかん合する穴を設けて
おけば、取り付けの作業性が向上すると共に、出力部材
12は軸5を基準に装着されているので、出力部材12
の取り付け位置精度が格段に向上する効果も併せ持つ。
【0034】以上に説明したように、本実施例の振動波
モータでは、外部機器と接続され外力を受ける出力部材
と一体的に移動する移動体7とを、薄板バネのように軸
方向に弾性変形容易で、かつ、回転方向には剛性のある
弾性部材により固着している。したがって従来例のよう
に、出力部材と移動体が一体的に形成されていないの
で、外部機器からの影響で出力部材の姿勢が変わって
も、軸方向に弾性変形容易な薄板バネが変形するので、
移動体7と振動体4に貼り付けたライニング8との接触
押圧は常に安定する。このため、トルクむらや、回転速
度むらが生ぜず、かつ鳴きが発生しない高性能で、かつ
高品位な振動波モータが実現できる。また、薄板バネを
移動体の内周に配置したので、モータの薄型化が実現で
きた。
【0035】図2は第2の実施例を示す。
【0036】図2において、出力部材12と移動体7と
弾性部材7−bとは、同一の部材により一体的に形成さ
れており、それぞれ、第1の実施例に対応する同一の参
照符を付した部材は同一の作用効果を有する。軸5は振
動体4のフランジ部4−bに直接固着されている。
【0037】出力部材12と移動体7と弾性部材7−b
は、同一の部材で一体的に形成されているが、第1の実
施例と同じく移動体7と振動体4に張り付けられたライ
ニング材8との接触を妨げる様な外力が出力部材に作用
しても、弾性薄板部7−bにより緩和されるので、接触
押圧は常に安定しているため、トルクむらや、回転速度
むらが生じず、かつ鳴きの発生しない高性能で、かつ高
品位な振動波モータが実現できる。
【0038】また第2の実施例では、第1の実施例と同
様に、軸の突き出し部5−bを機器側のかん合穴に挿入
し、振動体フランジ部4−bの下面4−cを機器側の面
に突き当てて装着する。
【0039】図3及び図4は、第2の実施例の振動波モ
ータの機器への取り付け例を夫々示す。尚、図3、図4
において、説明に必要な部材だけを表示して、取付けの
説明に不要な部材の図示は省略している。
【0040】図3に示す第1の取付け例において、20
は機器側の取付けシャーシー部であり、軸の突きだし部
5−bを取付け部のかん合穴20−aに挿入し、ビス2
1により固定する。図4に示す第2の取付け例では、第
1の取付け例のようにビスは使用せずに、機器側の取付
けシャーシー部20から図の下側に突き出た部分を取付
け部のかん合穴20−aにかしめる。
【0041】第2の実施例に示されるようなモータケー
ス及びモータカバーのない振動波モータの機器への取付
けは、モータ部材の保護やごみ対策の工夫が必要であ
る。図5にその一例を示す。図5において、20は機器
側の取付けシャーシー部であり、振動波モータユニット
が納まる凹部20−bを設け、凹部20−bに振動波モ
ータを装着してビス21で固定する。
【0042】また、モータ内部へのごみの侵入や、摩耗
粉のモータ外部への排出を防ぐために、モータカバー1
9をシャーシー20に取付ける。
【0043】図6は、別の取付け例を示す。図5の例で
は、機器側の取付けシャーシー部に、振動波モータユニ
ットが納まる凹部20−bを設けたが、図6の例では、
シャーシー側は平面で構成し、モータカバー19を凸に
することにより振動波モータを収納している。以上図2
から図6に示すように構成すれば、本発明の振動波モー
タによれば、振動波モータ及び、振動波モータを組込ん
だ機器全体を小型軽量化でき、部品点数の削減、組立て
作業性の向上、コストダウンが実現する。
【0044】図7は第3の実施例を示す。
【0045】図7において、軸5と振動体4と薄板部4
−aとフランジ部4−bとが、棒状からの削りだしや、
鍛造、ダイキャスト、板金プレス、焼結合金、射出成形
等の方法により同一部材から一体的に形成されている。
【0046】図7に示す第3の実施例では、軸5と振動
体のフランジ4−bとの組立てが不要となる。
【0047】図8は第4の実施例を示す。本実施例で
は、軸受け6を2ケの軸受け6−aと6−bを使用し、
軸受け6が1ケの場合のようにラジアルボールベアリン
グの調心効果により、出力部材が傾斜しない構成として
いるので、ラジアルボールベアリングが1ケの場合より
はるかに、移動体7と振動体4に貼り付けたライニング
8との接触押圧は常に安定しているため、トルクむら
や、回転速度むらが生ぜず、かつ鳴きが発生しない高性
能で、かつ高品位な振動波モータが実現できる。
【0048】図9は第5の実施例を示す縦半断面図であ
る。
【0049】図9において、軸受け6の内輪は軸5に接
着や圧入により固着されている。振動体4を軸方向に拘
束して、軸5の凸部5−dを押し下げると、軸受け6を
介して軸支されている出力部材12が押し下げられ、出
力部材12と一体的に形成されている移動体7は、振動
体4に貼り付けられたライニング材8に加圧接触させら
れる。軸5の固定部5−c及び、固定部5−cを挿入す
るかん合穴4−dの断面形状は、例えば図12に示すよ
うに正円ではない異形断面形状をしており、図12の
(A)では、軸が軸方向に滑動自由であり、図12の
(B)は軸を図12の(A)の位相から90°回転させ
た状態を示し、軸5の凸部5−dの寸法W5が、かん合
穴4−dの4−f部の寸法W4 より大きいので、4−f
部と5−d部で押圧が発生し、軸5が振動体のフランジ
部4−bに固定される。
【0050】以上のように軸方向に滑動自在な様にかん
合穴の方が大きく、軸方向に滑動自在な位相から相対的
に回転させることにより、前記かん合部で押圧が発生
し、固着される構成としたことにより、組立作業性が飛
躍的に向上し、従来例のようなナットが不要となり、経
時的なねじの弛みの危険性をなくし、同時にコストダウ
ンも達成した。また、図12では、かん合穴または、軸
の径方向にテーパ4−g、5−fを設けることで、回転
しやすい構造にしている。
【0051】図10は、第6の実施例を示す縦半断面図
である。
【0052】図10の実施例では、軸5は振動体4のフ
ランジ部4−bに接着や厚入により固着されており、か
わりに、軸受け6の内輪6−cと軸5とのかん合部の横
断面形状が、図12に示すように正円ではない異形断面
形状をしており、図12の(A)では、軸が軸方向に滑
動自由であり、図12の(B)は軸を図12の(A)の
位相から90°回転させた状態を示し、軸の凸部5−d
の寸法W5 が、かん合穴の4−f部の寸法W4 より大き
いので、4−f部と5−d部で押圧が発生し、軸5が振
動体のフランジ部4−bに固定される。
【0053】軸5と軸受け内輪6−cとの位相を軸方向
に滑動自在な位相(図12の(A))にして、振動体を
軸方向に拘束して内輪の端部6−dを押し下げると、軸
受け6を介して軸支されている出力部材12が押し下げ
られ、出力部材12と一体的に形成されている移動体7
は、振動体4に貼り付けられたライニング材8に加圧接
触させられる。荷重計で加圧値をモニターしながら加圧
し設定値になった所で、軸と内輪との相対的位相を滑動
自在な位相から図12の(B)に示す位相にし、かん合
部で押圧を発生させることにより軸5と軸受け内輪6−
cを固定する。図10に示す第6の実施例では、軸受内
輪6−cを直接軸5に固定したのに対し、図11に示す
本第7の実施例では、軸受内輪6−cの内側にかん合部
材22を装着し、軸5とかん合部材22とのかん合部の
横断面形状を図12に示す異形形状とする。これによ
り、押圧による内輪の変形を緩和することができる。
【0054】振動波モータの組立において、加圧力の設
定工程は非常に重要で、適正な値に設定されていない
と、所定のトルクがでなかったり、鳴きが発生したりす
る不具合が生じる。皿ばね等の弾性部材によって加圧力
を付与する振動波モータの加圧の設定の方法は、3種類
あり、 (1)予めバネの、荷重たわみ特性を測定しておき、設
定荷重に相当するたわみになるように、寸法管理によっ
て、加圧力を設定する。
【0055】(2)荷重をモニターできるようなロード
セルやプッシュプルゲージを用いて荷重管理により、加
圧力を設定する。
【0056】(3)(1)と(2)の組合せ。加圧力の
調整及び、固定はねじで行うようになっているが、
(1)のように寸法管理だけで加圧設定するのではな
く、加圧設定値の例えば、90%まで荷重計で加圧して
ばねを変位させ、更に残りの10%は、荷重たわみ特性
曲線から荷重10%相当の変位をねじの締め込みによっ
て付加する。
【0057】従来例の加圧設定は、設定荷重に相当する
ある寸法までナットを締め込む方法であり、(1)に相
当する。(1)の方法では、バネ特性を測定する手間が
必要で作業性が悪く、測定時と設定時の2回にわたって
測定誤差を含むことになり、加圧力の設定ばらつきを生
じる重大な欠点があった。
【0058】(3)の方法では、(1)より誤差は減少
するが、作業が非常に繁雑で、作業コストが高くつく。
【0059】本発明のモータ構造によれば、例えば図9
に示す第5の実施例の軸5の上端5−dを押し下げ、設
定荷重になった所で、図12の(B)の状態になるよう
に、振動体を連れ回りしないように固定して、軸端5−
dを図示しない工具で90°回転させれば、極めて高精
度に簡単に加圧力を設定することができる。これによ
り、極めて特性の一定した非常に高品質な信頼性の高い
振動波モータをローコストで提供できる。
【0060】図12の(C),(D),(E),(F)
にかん合部の他の断面形状の例を示す。これらの例にお
いても上記例と同様に、軸と穴が完全に隙間となって、
自由に滑動できる位相と、圧接部が生じて軸と穴が固定
される位相が存在する。
【0061】図13は本発明の振動波モータの第6の実
施例を示す。
【0062】図13において、軸5と振動体の支持部材
20とは同一部材からなり一体的に形成されている。こ
こで、支持部材20はモータケースであってもよいし、
機器側のシャーシーであってもよい。このように構成す
れば、部品点数の削減、作業性の向上、コストダウンが
達成できる。
【0063】また、図1から図13における実施例にお
いて出力部材は、従来例のように周縁部に歯車が刻設さ
れていてもよく、別部材からなる歯車が固着されていて
もよく、歯車の代わりにスティールベルトやゴムベル
ト、タイミングベルト、ピアノ線や有機材料の高強度糸
等をかけるプーリであってもよく、フランジであっても
よい。
【0064】図17は、図1に示す第1の実施例の振動
波モータを駆動源とし、例えばカメラのフィルムの巻き
上げと巻き戻しとをモータの正逆回転で行うための遊星
機構を駆動するためのもので、超音波モータの出力部材
12は外周部にギア12Gを有して太陽ギアを構成して
いて、このギア12Gに噛合する遊星ギア31が不図示
の遊星レバーに支持されて該ギア12Gの回りを正逆転
に従って回転する。
【0065】ギア12Gが正方向に回転すると、その回
りを正方向に公転する遊星ギア31は例えばフィルム巻
き上げ駆動系の入力歯車32に噛合し、振動波モータの
正方向回転によりフィルムの巻き上げを実行する。ま
た、振動波モータの逆方向回転により、遊星ギア31の
逆方向公転で不図示のフィルム巻き戻し駆動系の入力歯
車(不図示)に噛合し、振動波モータの逆方向回転でフ
ィルムの巻き戻しを開始する。
【0066】
【発明の効果】請求項1に記載の発明によれば、出力部
材が外力を受けて傾斜しても、接手手段の軸方向への弾
性変位により該出力部材の受ける外力が吸収され、振動
子と移動子との加圧接触等への影響を最小限に抑えるこ
とが可能となる。
【0067】請求項2に記載の発明によれば、固定部材
に対して予め固定軸が固定され、例えば該固定軸を固定
部材に貫通するようにして固定すれば、該貫通部分を被
取り付け側に予め形成した嵌合穴部に嵌合させれば、振
動波モータを高精度の位置決め状態で取り付けることが
できる。
【0068】請求項3,4に記載の発明によれば、部品
点数の削減、作業性の向上、コストダウンが図れる。
【0069】請求項5に記載の発明によれば、特殊なバ
ネ材を用いることなく従来のバネ材をそのまま使用し
て、加圧手段の加圧バネに兼用することができる。
【0070】請求項6に記載の発明によれば、バネ材と
同一の材料で移動体と出力部材および接手手段とを一体
的に構成でき、部品点数の削減化を図ることができる。
【0071】請求項7に記載の発明によれば、第1の嵌
合位相で固定軸を固定部材に対して押し込み、任意の位
置で固定軸を第2の嵌合位相に向けて回転すれば、その
位置で固定軸が固定部材に固定されるので、加圧手段の
バネ部材をなす接手手段の有する加圧力によって生じる
荷重の管理を高精度でしかも簡単に行うことができ、し
かもネジ締め方式の欠点である緩みが生じることもな
い。さらに、加圧力を調整する手段を軸方向に沿って別
に設ける必要がないので、超音波モータ全体の軸方向長
さを小さくすることができる。
【0072】請求項8に記載の発明によれば、上記の場
合と同様に加圧手段の荷重管理を高精度でしかも簡単に
行うことができ、しかもネジ締め方式の欠点である緩み
が生じることもない。
【0073】請求項9に記載の発明によれば、小型で高
精度の超音波モータを使用することができ、装置の小型
化を図れると共に、長期にわたり高精度の駆動が実現で
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例を示す振動波モータの縦
断面図。
【図2】本発明の第2の実施例を示す振動波モータの縦
断面図。
【図3】第2の実施例の振動波モータの機器に対する第
1の取り付け実施例を示す縦断面図。
【図4】第2の実施例の振動波モータの機器に対する第
2の取り付け実施例を示す縦断面図。
【図5】第2の実施例の振動波モータの機器に対する第
3の取り付け実施例を示す縦断面図。
【図6】第2の実施例の振動波モータの機器に対する第
4の取り付け実施例を示す縦断面図。
【図7】本発明の第3の実施例を示す振動波モータの縦
断面図。
【図8】本発明の第4の実施例を示す振動波モータの縦
断面図。
【図9】本発明の第5の実施例を示す振動波モータの縦
断面図。
【図10】本発明の第6の実施例を示す振動波モータの
縦断面図。
【図11】本発明の第7の実施例を示す振動波モータの
縦断面図。
【図12】第5の実施例等に有効に用いられる嵌合部の
軸及び嵌合孔形状を夫々示す横断面図。
【図13】本発明の第8の実施例を示す振動波モータの
縦断面図。
【図14】従来の振動波モータを示す縦半断面図。
【図15】振動波モータの皿バネの荷重と変位特性との
関係を示す図。
【図16】振動波モータの皿バネの荷重と変位との関係
を示す皿バネの断面図。
【図17】第1の実施例を駆動源とする装置の概略図。
【符号の説明】
1…振動波モータ 2…固定台 3…圧電素子 4…振動体 4−a…振動体の薄板部 4−c…振動体
のフランジ部 5…軸 5−a…軸のね
じ穴 5−b…軸端(かん合部) 5−c…軸端(かん合部)の異形形状部 6…軸受 7…移動体 8…ライニング材 9…軸受けs 10…ナット(ビス) 11…ナット 12…出力部材 13…駆動電源 14…防振ゴム 15…フレキ 16…ビス 17…ビス 18…モータケース 19…モータカ
バー 20…機器のシャーシー 21…ビス 22…かん合部材

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 電気−機械エネルギー変換素子を振動弾
    性体に接合し、該電気−機械エネルギー変換素子への周
    波電圧の印加により該振動弾性体の駆動面に進行波を形
    成する振動子と、該振動子の駆動面に加圧手段を介して
    加圧接触し、該進行波により摩擦駆動される移動子と、
    該移動子と一体的に移動する出力部材とを有する振動波
    モータにおいて、 該振動子に対して回転不能の固定軸に対して該出力部材
    を回転自在に軸支する軸受部材と、該出力部材と該移動
    子とを連結する軸方向に弾性変形可能な該加圧手段の一
    部をなす接手手段とを有することを特徴とする振動波モ
    ータ。
  2. 【請求項2】 請求項1において、固定軸は、振動子を
    支持する固定部材に固定されていることを特徴とする振
    動波モータ。
  3. 【請求項3】 請求項1において、固定軸は振動子を支
    持する固定部材と一体的に形成されていることを特徴と
    する振動波モータ。
  4. 【請求項4】 請求項1において、固定軸は振動子と一
    体的に形成されていることを特徴とする振動波モータ。
  5. 【請求項5】 請求項1,2,3または4において、接
    手手段は、移動体および出力部材とは別部材で構成さ
    れ、バネ用ステンレス鋼製の薄板バネ、非鉄金属製の薄
    板バネ、あるいは樹脂製の射出成形等の薄板バネである
    ことを特徴とする振動波モータ。
  6. 【請求項6】 請求項1,2,3または4において、接
    手手段は、移動体および出力部材と一体的に形成されて
    いることを特徴とする振動波モータ。
  7. 【請求項7】 請求項1,2,5または6において、固
    定軸と固定部材とは、相対的回転位相位置で軸方向に滑
    動自在とする第1の嵌合位相と、軸方向への移動を摩擦
    力により阻止する第2の嵌合移相とを有する軸形状およ
    び嵌合孔形状に形成されていることを特徴とする振動波
    モータ。
  8. 【請求項8】 請求項1ないし請求項7のいずれかにお
    いて、固定軸と出力部材を軸支するための軸受とは、相
    対的回転位相位置で軸方向に滑動自在とする第1の嵌合
    位相と、軸方向への移動を摩擦力により阻止する第2の
    嵌合移相とを有する軸形状および嵌合孔形状に形成され
    ていることを特徴とする振動波モータ。
  9. 【請求項9】 請求項1ないし請求項8のいずれかに記
    載の振動波モータを駆動源とすることを特徴とする装
    置。
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