JPH089925A - 卵含有食品の製造方法 - Google Patents

卵含有食品の製造方法

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JPH089925A
JPH089925A JP6171605A JP17160594A JPH089925A JP H089925 A JPH089925 A JP H089925A JP 6171605 A JP6171605 A JP 6171605A JP 17160594 A JP17160594 A JP 17160594A JP H089925 A JPH089925 A JP H089925A
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Takashi Yoshizawa
貴史 吉澤
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Abstract

(57)【要約】 【構成】 加工液卵と共に加工液卵の重量に基づいて0.
7〜2.0%のキサンタンガム及び場合により20%以下の小
麦澱粉を含有し且つ粘度が2500〜9000cps(25℃)の加工
液卵混合液を、粘度1000cps以下(25℃)の調味液中で加
熱凝固させて卵含有食品を製造する方法、並びに該方法
によって得られる卵含有食品。 【効果】 本発明の方法による場合は、殺菌液卵等の加
工液卵を使用しているにも拘わらず、卵がつながってい
て、ふっくらとしボリューム感があり且つ適度な柔らか
さと弾力を有する外観及び食感に優れる卵含有食品を簡
単な操作で生産性良く製造することができ、本発明の卵
含有食品を加熱殺菌したものは常温でも長期保存が可能
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は卵含有食品およびその製
造方法に関する。詳細には、特別に調製した加工液卵混
合液を用いてこの加工液卵混合液を調味液中で加熱凝固
させることによって、卵のつながりがよく、ふっくらと
していてボリューム感に優れ、適度な柔らかさと弾力性
を有していて、外観および食感の両方に優れている卵含
有食品を製造する方法、並びにその方法により得られた
卵含有食品に関する。
【0002】
【従来の技術】玉子丼、親子丼などの丼物、卵スープ、
カニ玉などの卵含有食品は、卵を使用して得られる食品
の代表例である。そして、家庭、飲食店、職場や学校等
の食堂などでは、その日の献立や客の注文などに応じ
て、割卵して得られる生卵をそのまま原料として用いて
上記した卵含有食品を製造することが従来から広く行わ
れている。しかしながら、その場合には、卵やその他の
原料の準備、下ごしらえ、調理などを行う必要があり、
手間や時間がかかるところから、手間がかからず簡単に
食べることのできる卵スープや玉子丼などの調理済みの
卵含有食品が求められるようになっており、かかる点か
ら、調理済みの卵スープや玉子丼などをレトルトパック
した卵含有レトルト食品などが近年工業的に生産され、
販売されてようになっている。
【0003】そして、卵スープや玉子丼などの上記した
卵含有レトルト食品などでは、全卵から殻やカラザなど
を除去して得られた液卵をそのまま使用することが多く
行われていたが、そのような液卵はサルモネラ菌などの
病原菌で汚染されている場合があり、安全性や衛生面な
どの点から加熱殺菌処理した殺菌液卵などの加工液卵が
広範に使用されるようになってきている。
【0004】周知のように、卵は主に卵黄と卵白から構
成されていて、卵加工食品に必要とされる起泡性、ゲル
形成能などの特性は主として卵白によってもたらされる
が、食品工場で原料として使用される液卵は、卵殻やカ
ラザなどの異物を除去するために通常濾過処理を施して
あり、特に殺菌液卵では濾過後に更に高温で加熱殺菌さ
れているので、近年工業的に多く使用されている濾過処
理や殺菌処理した加工液卵、特に殺菌液卵では、濾過や
加熱殺菌などの処理によって卵白のつながりが切れた
り、卵白を構成する蛋白質の変性などを生じていて、割
卵したままの卵に比べて起泡性、ゲル形成能などが低下
している。そのため、濾過処理や殺菌処理などを施した
加工液卵を使用した場合には、割卵したままの生卵に比
べて、得られる卵含有食品の食感、外観などが低下し、
ふっくらとしたボリューム感のある外観、適度な柔らか
さ、弾力性のある食感の製品が得られにくい。そこで、
濾過したり加熱殺菌したりした加工液卵を用いて良好な
外観および食感に優れる卵スープや玉子丼などの卵含有
食品を製造する試みがなされているが、未だ充分に満足
のゆく解決策が得られていない。特に、調味液中で加工
液卵を加熱凝固させると卵がつながらずに細かく散って
しまって、ボリューム感がなくなり、しかも柔軟性およ
び弾力性に劣った卵含有食品しか得ることができない。
【0005】また、卵スープ、玉子丼や親子丼などの卵
含有食品の製造法として、熱湯中に液卵を撹拌下に流
し込んでかき卵液を調製した後、これに澱粉液を加えて
かき卵ベースをつくり、このかき卵ベースとスープ調味
液を容器に充填し、回転加熱しながら混合して卵スープ
を製造する方法(特開昭64−13974号公報)、
沸騰した調味液水溶液に生卵を入れて散らし卵とし、こ
れに1〜5重量%の澱粉を加えて粘度を付けて散らした
卵溶液を作り、このようにした作った散らし卵溶液と、
具材を含む調味液をレトルト用袋に別々に充填してレト
ルト処理して散らし卵入り丼食品を製造する方法(特開
平4−210581号)が提案されている。
【0006】そして、上記したおよびの方法による
場合は、割卵したままの生卵を使用したときにはかなり
良好な外観形状と食感を有する卵スープや玉子丼などの
卵含有食品が得られるが、濾過処理や加熱殺菌処理を施
した加工液卵を用いて上記およびの方法を行うと、
卵が細かく散ってつながらず、ふっくらとしてボリュー
ム感があり、適度や柔らかさや弾力のある卵含有食品を
得ることができない。しかも、上記したの方法による
場合は、かき卵ベースをスープ調味液とは別個につくる
必要があり、製造工程が繁雑で手間がかかり、生産性が
低いという問題がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、濾過
処理や加熱殺菌処理などを施してある加工液卵、特に殺
菌液卵を使用し、その加工液卵を調味液中で加熱凝固さ
せて、ふっくらとしていてボリューム感があり、しかも
適度な柔らかさと弾力性を有し、外観および食感に優れ
る、卵スープ、玉子丼、親子丼などの卵含有食品を製造
する方法を提供することである。 そして、本発明の目的は、加工液卵と調味液を用いて、
上記した優れた特性を有する卵スープ、玉子丼、親子丼
などの卵含有食品を、簡単な工程で生産性良く製造する
ことのできる方法を提供することである。更に、本発明
の目的は、加工液卵と調味液を用いて、上記した優れた
特性と共に、長期保存が可能な、卵スープ、玉子丼、親
子丼などの卵含有食品、並びにその製造方法を提供する
ことである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成すべく
本発明者らが検討を重ねた結果、加工液卵中に特定量の
キサンタンガムを加えて特定の粘度を有する加工液卵混
合液を調製し、その加工液卵混合液を特定の粘度以下の
調味液中で加熱凝固させると、ふっくらとしていてボリ
ューム感があり、適度な柔らかさと弾力性を有する、外
観および食感の両方に優れる、卵スープ、玉子丼、親子
丼などの卵含有食品が得られることを見出した。そし
て、本発明者らは、上記した加工液卵混合液中に、キサ
ンタンガムと共に特定量以下の小麦澱粉を含有させる
と、上記した良好な外観および食感と併せて、口当た
り、滑らかさにも優れる卵スープや玉子丼などの卵含有
食品が得られることを見出した。更に、本発明者らは、
そのようにして得られた卵含有食品を容器への充填前、
充填時および/または充填後に加熱殺菌処理すると、常
温においても長期保存が可能な卵含有食品が得られるこ
とを見出し、それらの知見に基づいて本発明を完成し
た。
【0009】すなわち、本発明は、加工液卵と共に加工
液卵の重量に基づいて0.7〜2.0重量%のキサンタ
ンガムを含有し且つ25℃における粘度が2500〜9
000cpsである加工液卵混合液を、25℃における
粘度が1000cps以下である調味液中で加熱凝固さ
せることを特徴とする卵含有食品の製造方法である。
【0010】そして、本発明は、加工液卵と共に加工液
卵の重量に基づいて0.7〜2.0重量%のキサンタン
ガムおよび20重量%以下の小麦澱粉を含有し且つ25
℃における粘度が2500〜9000cpsである加工
液卵混合液を、25℃における粘度が1000cps以
下である調味液中で加熱凝固させることを特徴とする卵
含有食品の製造方法である。
【0011】更に、本発明は、上記の方法で製造した卵
含有食品を、容器への充填前、充填時および/または充
填後に加熱殺菌処理して加熱殺菌された容器入りの卵含
有食品を製造する方法である。そして、本発明は、上記
したいずれかの方法で製造された卵含有食品を包含す
る。
【0012】本発明では、原料液卵として加工液卵を用
いて卵含有食品を製造する。その場合の加工液卵として
は、卵殻、カラザなどの異物を濾過処理によって除去し
た液卵;卵殻、カラザなどの異物を濾過処理して除いた
後加熱殺菌処理して得られる殺菌液卵などの加工液卵を
用いることができ、そのうちでも濾過処理後に殺菌処理
して得られる殺菌液卵がサルモネラ菌やその他の病原菌
などが含まれず安全性が高く、且つ殻やカラザなどの異
物が含まれず、しかも濾過処理によって黄身と白身が均
一に混ざっているので好ましい。また、その場合の加工
液卵としては、鶏の卵から得られる加工鶏卵液が入手の
容易性、コストなどの点から最も望ましく使用できる。
しかし、場合によっては鶏卵以外の鳥類の卵から得られ
る加工液卵を使用してもよい。
【0013】加工液卵の調製方法や入手方法などは特に
制限されず、従来から市販されている加工液卵をそのま
ま用いて本発明の卵含有食品を製造しても、または卵を
割って生卵を得、その生卵に濾過処理および/または加
熱殺菌処理などを施して加工液卵をつくり、それを用い
て本発明の卵含有食品を製造してもよい。その場合の加
工液卵は、冷凍されたもの、チルド状態のもの、冷蔵状
態のもの、常温のもの、加熱凝固が生じない適度に加温
されたもののいずれでもよく、冷凍したものを用いる場
合は解凍して液状にして用いるのがよい。
【0014】そして、本発明では、加工液卵にキサンタ
ンガムを添加して25℃における粘度が2500〜90
00cpsの加工液卵混合液を調製する。ここで、本明
細書における粘度(加工液卵混合液および調味液の粘
度)は、いずれも、B型粘度計を用いて被測定液の温度
を25℃に調整して測定したときの粘度をいい、以下単
に「粘度」という。 本発明で用いるキサンタンガムは、キサントモナス・キ
ャンペストリス(Xanthomonas campestris)より産生さ
れる多糖類であって、通常粉末状で流通・販売されてい
るが、本発明ではキサンタンガムであればいずれも使用
でき、その粒度、分子量分布、ピルビン酸含有量の多
少、界面活性剤などによる表面加工の有無などは問わな
い。
【0015】食品添加用のガム系増粘剤としては、キサ
ンタンガム以外にも、カラギーナン、グアーガム、ロー
カストビーンガムなどの各種のガム類があるが、本発明
における加工液卵混合液の調製に当たっては、そのよう
なガム類のうちで特にキサンタンガムを用いることが重
要である。キサンタンガムを使用しないでカラギーナ
ン、グアーガム、ローカストビーンガムなどのガム類を
使用した場合には、加工液卵混合液の粘度を2500〜
9000cpsの範囲に調整しても、加工液卵混合液を
調味液で加熱凝固させた際に卵が細かに散ってしまっ
て、ふっくらとしたボリューム感のある卵含有食品を得
ることができない。
【0016】そして、加工液卵混合液中には、原料とし
て用いる加工液卵の重量に基づいてキサンタンガムを
0.7〜2.0重量%の割合で含有させることが必要で
ある。キサンタンガムの含有量が0.7重量%未満であ
ると加工液卵混合液の粘度が2500cpsよりも低く
なる場合あり、一方キサンタンガムの含有量が2.0重
量%よりも多いと加工液卵混合液の粘度が9000cp
sよりも高くなる場合がある。そして、キサンタンガム
の含有量が0.7重量%よりも少なかったり、加工液卵
混合液の粘度が2500cpsよりも低いと、調味液中
で加工液卵混合液を加熱凝固させた際に、卵が細かく散
ってつながらず、ふっくらとしたボリューム感がなくな
り、しかも柔らか過ぎて、弾力がなくなり、外観および
食感の両方に劣った卵含有食品となる。一方、キサンタ
ンガムの含有量が2.0重量%よりも多かったり、加工
液卵混合液の粘度が9000cpsよりも高いと、調味
液中で加工液卵混合液を加熱凝固した際に、卵が硬く締
まり過ぎた塊状となってふっくらと仕上がらず、やはり
ボリューム感に欠け、食感も硬く弾力が失われて、外観
および食感が不良になる。
【0017】調味液中で加熱凝固して得られる卵含有食
品の外観および食感の点から、キサンタンガムを含有す
る加工液卵混合液の粘度が3000〜7500cpsで
あるのが好ましく、3500〜7000cpsであるの
がより好ましい。そして、加工液卵混合液中におけるキ
サンタンガムの含有量が加工液卵の重量に基づいて0.
8〜1.8重量%であるのが好ましく、0.9〜1.6
重量%であるのがより好ましい。
【0018】加工液卵へのキサンタンガムの添加方法は
特に制限されず、例えばキサンタンガムの粉末をそのま
ま直接加工液卵に添加する方法、キサンタンガムを予め
水に分散してキサンタンガムの水分散液を調製してお
き、その水分散液を加工液卵に添加する方法などを採用
することができる。そのうちでも特にキサンタンガムの
水分散液を用いる後者の方法を採用すると、キサンタン
ガムを加工液卵中に均一に混合させることが容易にでき
るので好ましい。キサンタンガムを水分散液の形態で加
工液卵に添加する場合は、水分散液中のキサンタンガム
の濃度を約4〜8重量%程度にしておくのが、作業の容
易性などの点から好ましい。
【0019】加工液卵の重量に基づいてキサンタンガム
を上記した0.7〜2.0重量%の範囲内の量で添加し
た場合であっても、キサンタンガムの添加方法によって
は、得られる加工液卵混合液の粘度が上記した2500
〜9000cpsの範囲から外れることがある。しか
し、加工液卵混合液の粘度が2500〜9000cps
から外れると、ふっくらとしたボリューム感、適度な柔
らかさと弾力性を有する卵含有食品が得られなくなるの
で、その場合にはキサンタンガムの含有量を上記した
0.7〜2.0重量%の範囲内で増減させて、加工液卵
混合液の粘度が2500〜9000cpsになるように
調整することが必要である。
【0020】そして、本発明では、キサンタンガムと共
に更に小麦澱粉を加工液卵混合液中に含有させてもよ
く、その場合は、加工液卵の重量に基づいてキサンタン
ガムの含有量を0.7〜2.0重量%および小麦澱粉の
含有量を20重量%以下として、且つ加工液卵混合液の
粘度が2500〜9000cpsになるようにする。キ
サンタンガムと共に小麦澱粉を含有する加工液卵混合液
を調味液中で加熱凝固させた場合には、ふっくらとして
ボリューム感があり、適度な柔らかさと弾力性を有し、
しかもキサンタンガムを単独で使用した場合よりも一層
滑らかで、口当たりがよい卵含有食品を得ることができ
る。
【0021】加工液卵混合液中にキサンタンガムおよび
小麦澱粉の両方を含有させる場合は、調味液中で加熱凝
固して得られる卵含有食品のふっくらとしたボリューム
感、柔らかさ、弾力、滑らかさ、口当たりなどの点か
ら、加工液卵の重量に基づいて、キサンタンガムの含有
量を0.8〜1.8重量%とし且つ小麦澱粉の含有量を
5〜20重量%にして粘度が3000〜7500cps
の加工液卵混合液を調製するのが好ましく、キサンタン
ガムの含有量を0.9〜1.6重量%とし且つ小麦澱粉
の含有量を7〜20重量%にして粘度が3500〜70
00cpsの加工液卵混合液を調製するのがより好まし
い。
【0022】小麦澱粉としては、従来既知の小麦澱粉の
いずれもが使用でき、小麦澱粉の調製法、小麦澱粉の原
料として用いられる小麦の種類などは特に制限されな
い。小麦澱粉を加工液卵中に添加するに当たっては、小
麦澱粉をその約0.5〜3重量倍程度の水に分散させて
小麦澱粉の水分散液をつくり、それを加工液卵に加える
と、小麦澱粉を加工液卵中に均一に分散させることがで
きるので好ましい。
【0023】澱粉としては、小麦澱粉以外にも、馬鈴薯
澱粉、コーンスターチ、ワキシーコーンスターチなどの
各種の澱粉類が広く知られており、いずれも食品に広く
用いられている。しかし、本発明では小麦澱粉を使用す
ることが必要であり、馬鈴薯澱粉、コーンスターチ、ワ
キシーコーンスターチなどを用いた場合には、加工液卵
混合液を調味液中で加熱凝固した場合に、卵が細かく散
って、ボリューム感に欠けたものとなり、しかも食感も
弾力性、滑らかさなどに欠けたものとなり、外観および
食感の良好な卵含有食品が得られない。
【0024】そして、上記のようにして調製したキサン
タンガムを含有する加工液卵混合液、またはキサンタン
ガムおよび小麦澱粉を含有する加工液卵混合液を、粘度
が1000cps以下の調味液中に流し入れて加熱凝固
させて卵含有食品を製造する。その場合に調味液の粘度
が1000cpsよりも高いと、加工液卵混合液が調味
液全体に広がらず、卵が細かくちぎれて分散してしま
い、ふっくらとしたボリューム感のある卵含有食品を得
ることができない。調味液の粘度は700cps以下で
あるのが好ましく、500cps以下であるのがより好
ましい。1000cps以下の範囲で調味液にある程度
の粘度を付与したい場合には、食品用の適当な増粘剤の
いずれを用いてもよいが、加工液卵混合液の調製に用い
る上記したキサンタンガムを調味液の増粘剤として用い
ると、より良好な外観および食感を有する卵含有食品を
得ることができるので好ましい。
【0025】加工液卵混合液を調味液中で加熱凝固させ
るに当たっては、調味液を卵の凝固温度以上に予め加熱
しておいて、そこに加工液卵混合液を流し入れて卵を短
時間に加熱凝固させるのが、ふっくらとしていてボリュ
ーム感があり、適度な柔らかさおよび弾力を有する卵含
有食品を得ることができるので望ましい。加工液卵混合
液を流し入れる際の調味液の温度は、加工液卵混合液と
調味液の割合、加工液卵混合液の温度などによって適宜
調節し得るが、一般に、約80℃以上にしておくのが好
ましく、約90℃以上であるのがより好ましい。
【0026】調味液中への加工液卵混合液の流し入れ
は、製造しようとする卵含有食品の種類などに応じて、
緩く撹拌しながら行ってもまたは撹拌せずに行ってもよ
い。流し入れ時にあまり強く撹拌すると、凝固した卵が
細かく分散し、ふっくらとせず、ボリューム感がなくな
るので注意を要する。
【0027】調味液の種類は、製造を目的とする卵含有
食品の種類に応じて適宜選択することができ、例えば和
風、中華風、洋風、エスニック風などに味付けした調味
液を使用することができる。加工液卵混合液と調味液の
使用割合も、製造を目的とする卵含有食品の種類などに
応じて適宜決めればよく、例えば卵スープのような汁の
多い卵含有食品の場合は調味液を多く使用し、一方玉子
丼や親子丼などの丼物の汁の比較的少ない卵含有食品の
場合は調味液の使用量を少なくすればよい。
【0028】そして、上記の方法によって本発明の卵含
有食品を製造するに当たっては、製造を目的とする卵含
有食品の種類などに応じて、加熱凝固する前の加工液卵
混合液、加工液卵混合液を流し入れる前の調味液、加熱
凝固された後の卵含有食品の1つまたは2つ以上に、必
要に応じて、各種の予め調理されたまたは調理されてい
ない具材、薬味、香辛料、調味料などを適宜含有させる
ことができ、或いは具材や薬味、香辛料を別添の形で卵
含有食品に添付したもよい。限定されるものではない
が、本発明の卵含有食品中に含有させたり、別添するこ
とのできる具材の例としては各種の野菜類、根菜類、ま
め類、果実類、海草類、魚介類、肉類、乳製品、これら
の材料から得られた調理品や加工品などを挙げることが
できる。
【0029】上記で得られた卵含有食品は、そのまま適
当な容器に入れて、常温、冷蔵または冷凍状態で流通・
販売してもよいが、加熱殺菌処理を行って流通・販売す
るのが常温でも長期保存が可能な卵含有食品を得ること
ができ望ましい。その場合に、卵含有食品の加熱殺菌処
理は、容器への充填前、充填時および/または充填後に
行うことができ、充填後の加熱殺菌処理に用いる容器と
しては加熱殺菌処理に耐え得るものであれば、レトルト
パウチ、ガラスビン、缶、プラスチック容器などのいず
れであってもよい。加熱殺菌処理の条件はパウチなどの
容器の大きさや充填量などにより異なってくるが、一般
に110℃で約50分の条件以上の殺菌条件で行うのが
好ましく、約115〜130℃の温度で、約10〜50
分行うのがより好ましい。
【0030】本発明の卵含有食品には、上記した特定の
加工液卵混合液と調味液を用いて上記した方法によって
製造される卵含有食品のいずれも包含され、卵含有食品
の種類は制限されない。限定されるものではないが、本
発明の卵含有食品の例を挙げると、和風、中華風、洋風
の卵スープ;玉子丼、親子丼、他人丼(鳥肉以外の肉と
卵を用いた丼類)などの卵を用いた丼物;カニ玉などを
挙げることができる。
【0031】
【実施例】以下に実施例により本発明について具体的に
説明するが、本発明はそれにより何ら限定されない。以
下の例において、加熱凝固後に得られた玉子丼用の卵含
有食品の外観および食感は、下記の表1に記載した評価
基準にしたがって5名のパネラーによって点数評価して
もらい、その平均値を採った。また、以下の実施例にお
いて、特に断らない限り、%は重量%を表す。
【0032】
【表1】 卵含有食品の品質の評価基準 外 観 5点:卵がつながっていて、ふっくらとしていて非常にボリューム感があり、 極めて良好な外観 4点:卵につながりがあり、ほぼふっくらとしていてボリューム感があり、 良好な外観 3点:卵につながりがあるが、ボリューム感に少し欠けるがほぼ良好な外観 2点:卵が散り気味であるか、または団子状に固まっていてふっくらとした ボリューム感に欠け、不良な外観 1点:卵が細かく分散しているか、または硬く固まっていてふっくらとした ボリューム感が全くなく、極めて不良な外観 食 感 5点:卵が適度な柔らかさと弾力を有していて、極めて良好な食感 4点:卵がほぼ柔らかくほぼ弾力があり、良好な食感 3点:卵がやや柔らかく、ほぼ良好な食感 2点:卵が柔ら過ぎて弾力がないか、またはかなり硬くて弾力がなく、 不良な食感 1点:卵が極めて柔ら過ぎるか、または非常に硬くて、極めて不良な食感
【0033】《実施例 1》 (1) キサンタンガム(太陽化学株式会社製「ネオソ
フトXO」)を温度25℃の水に分散させて、6%キサ
ンタンガム水分散液を調製した。 (2) 加工液卵(キューピー株式会社製「濾過殺菌液
卵」;濾過後加熱殺菌した液卵)に、上記(1)で調製
したキサンタンガム水分散液を、加工液卵の重量に対す
るキサンタンガムの添加量が下記の表2に示した割合に
なるように温度25℃で加えて、下記の表2に示す粘度
を有する加工液卵混合液をそれぞれ調製した。 (3) 砂糖5重量部、醤油6重量部、清酒3重量部お
よび調味料1重量部を混合し、これに水を加えて合計1
00重量部の調味液を調製し、これに上記(1)で使用し
たのと同じキサンタンガム0.1重量部を添加して粘度
50cpsの調味液を調製した。
【0034】(4) 上記(3)で調製した調味液40
00kgを加熱して沸騰させ、これに上記(2)で調味
液した加工液卵混合液1000kgを緩く撹拌しながら
流し込んだ後、直ちに加熱を停止して玉子丼用の卵含有
食品を製造した。これを室温まで冷却した後、アルミ層
を有する積層フイルムよりなるレトルトスタンディング
パウチに200gずつ充填して密封し、121℃で30
分間レトルト殺菌処理して、レトルトパウチ入りの玉子
丼用の卵含有食品を製造した。 (5) 上記(4)で製造したレトルトパウチ入りの玉
子丼用の卵含有食品を袋ごと約95℃の熱湯中に5分間
浸けて加熱した後、開封して丼によそった米飯の上に載
せて、玉子丼をつくった。 (6) 上記(5)で得られた玉子丼で、米飯の上に載
せられた卵含有食品の外観および食感を上記の表1に示
した評価基準にしたがって10名のパネラーに評価して
もらい、その平均値を採ったところ、下記の表2に示す
とおりであった。
【0035】
【表2】 実 験 番 号 卵含有食品用の原料: ○加工液卵混合液 XG添加量(%)1) 0.6 0.7 1.2 2.0 2.2 粘 度(cps) 2400 2600 5300 7600 8100 ○調味液粘度(cps) 50 50 50 50 50 卵含有食品の品質: 外 観 2.52) 3.4 4.4 3.7 2.63) 食 感 1.84) 3.2 3.9 3.3 2.05) 1) 加工液卵の重量に対するキサンタンガムの添加量 2) 卵がつながっておらず、細かく分散している 3) 卵が硬く固まっている 4) 卵が柔らか過ぎて弾力がない 5) 卵が硬く、柔らかさおよび弾力がない
【0036】上記表2の結果から、キサンタンガムを加
工液卵の重量に基づいて0.7〜2.0%の範囲内で含
有し且つ粘度が2500〜9000cpsの範囲内であ
る加工液卵混合液を粘度50cpsの調味液中で加熱凝
固して玉子丼用の卵含有食品を製造している実験番号
〜の場合は、卵につながりがあり、ふっくらとしてい
てボリューム感のある外観と、柔らかく弾力のある良好
な食感を有する玉子丼用の卵含有食品が得られることが
わかる。それに対して、キサンタンガムの含有量が0.
7%よりも少ない加工液卵混合液を用いている実験番号
の場合は卵がつながっておらず、細かく分散していて
不良な外観を有し且つ卵が柔らか過ぎて弾力性がなく不
良な食感を有すること、またキサンタンガムの含有量が
2.0%よりも多い実験番号の場合は卵が硬く固まっ
ていて、ふっくらと仕上がっておらずボリューム感に欠
ける不良な外観を有し、且つ卵が硬くて不良な食感を有
することがわかる。
【0037】《実施例 2》 (1) 実施例1で用いたのと同じ加工液卵に対して、
実施例1で使用したのと同じキサンタンガムの粉末を、
その添加量が下記の表3に示した割合になるようにして
ホモゲナイザーを用いて温度25℃で直接添加して下記
の表3に示す粘度を有する加工液卵混合液をそれぞれ調
製した。 (2) 上記(1)で調製した加工液卵混合液を、実施
例1の(3)で使用したのと同じ調味液中に、実施例1
の(4)におけるのと同様にして流し込んで、卵丼用の
卵含有食品を製造し、これを実施例1の(4)と同様に
してレトルトパウチに充填してレトルト殺菌して、レト
ルトパウチ入りの玉子丼用の卵含有食品を製造した。 (3) 上記(2)で得られたレトルトパック入りの玉
子丼用の卵含有食品の品質(外観および食感)を実施例
1と同様にして上記の表1に示した評価基準にしたがっ
て10名のパネラーに評価してもらい、その平均値を採
ったところ、下記の表3に示すとおりであった。
【0038】
【表3】 実 験 番 号 卵含有食品用の原料: ○加工液卵混合液 XG添加量(%)1) 0.6 0.7 1.0 1.2 1.5 粘 度(cps) 4000 4600 7200 9000 10300 ○調味液粘度(cps) 50 50 50 50 50 卵含有食品の品質: 外 観 2.72) 3.3 4.4 3.6 2.63) 食 感 2.24) 3.3 3.8 3.5 2.45) 1) 加工液卵の重量に対するキサンタンガムの添加量 2) 卵がつながっておらず、細かく分散している 3) 卵が硬く固まっている 4) 卵が柔らか過ぎて弾力がない 5) 卵が硬く、柔らかさおよび弾力がない
【0039】上記表3の結果から、本発明の卵含有食品
の製造に当たっては、加工液卵混合液がキサンタンガム
を0.7〜2.0%の割合で含有し、しかも加工液卵混
合液のの粘度が2500〜9000cpsであることが
必要であり、そのいずれか一方の条件が欠けても、外観
および食感の両方を満足する卵含有食品が得られないこ
とがわかる。より具体的には、粘度が4000cpsで
本発明の範囲内であってもキサンタンガムの含有量が
0.6%であって本発明の範囲よりも少ない加工液卵混
合液を用いている実験番号の場合には、卵がつながっ
ておらず、細かく分散していて不良な外観を有し且つ卵
が柔らか過ぎて弾力がなく不良な食感を有しており、ま
たキサンタンガムの含有量が1.5%で本発明の範囲内
であっても粘度が10300cpsで本発明の範囲より
も粘度の高い加工液卵混合液を用いている実験番号の
場合は卵が硬く固まっていてふっくらと仕上がっておら
ずボリューム感に欠ける不良な外観を有し且つ卵が硬く
て不良な食感を有するものとなっている。
【0040】《実施例 3》 (1) ガムとして、実施例1で使用したのと同じキサ
ンタンガム、λ−カラギ−ナン(三栄源エフェファイ株
式会社製「カラギニンCS−360」)、ガアーガム
(POLYPRO社製「SUPERCOL」)またはローカストビーン
ガム(POLYPRO社製「LOCUST BEAN GUM NG−11」)をそ
れぞれ用いて、各ガムの6%水性分散液を実施例1の
(1)と同様にして調製した。 (2) 実施例1で使用したのと同じ加工液卵に、上記
(1)で調製したそれぞれのガムの水性分散液を、加工
液卵に対するガムの添加量が下記の表4に示した割合に
なるようにして温度25℃で添加して、下記の表4に示
す粘度を有する加工液卵混合液をそれぞれ調製した。 (3) 上記(2)で調製した加工液卵混合液を、実施
例1の(3)で使用したのと同じ調味液中に、実施例1
の(4)におけるのと同様にして流し込んで、卵丼用の
卵含有食品を製造し、これを実施例1の(4)と同様に
してレトルトパウチに充填してレトルト殺菌して、レト
ルトパウチ入りの玉子丼用の卵含有食品を製造した。 (4) 上記(3)で得られたレトルトパウチ入りの玉
子丼用の卵含有食品の品質(外観および食感)を実施例
1と同様にして上記の表1に示した評価基準にしたがっ
て10名のパネラーに評価してもらい、その平均値を採
ったところ、下記の表4に示すとおりであった。
【0041】
【表4】 実 験 番 号 卵含有食品用の原料: ○加工液卵混合液 ガムの種類 XG CG GG LG ガム添加量(%)1) 1.2 1.8 2.0 2.0 粘 度(cps) 5300 4000 6000 5000 ○調味液粘度(cps) 50 50 50 50 卵含有食品の品質: 外 観 4.4 1.82) 1.62) 2.22) 食 感 3.9 1.8 1.5 1.8 ○ガムの種類: XG:キサンタンガム GG:グアーガム CG:λ−カラギーナン LG:ローカストビーンガム 1) 各ガムの加工液卵の重量に対する添加量 2) 卵がつながっておらず、細かく分散している
【0042】上記表4の結果から、加工液卵混合液にお
けるガムの含有量が0.7〜2.0%の範囲内であり且
つ加工液卵混合液の粘度が2500〜9000cpsの
範囲内にあっても、キサンタンガム以外のガムを使用し
た実験番号〜の場合には、得られる玉子丼用の卵含
有食品では、卵がつながっておらず、細かく分散してい
て不良な外観を有し且つ卵が柔らか過ぎて弾力がなく不
良な食感になり、目的とする卵含有食品が得られないこ
とがわかる。
【0043】《実施例 4》 (1) 実施例1で使用したのと同じキサンタンガムの
6%水分散液および加工液卵を用いて、加工液卵に対す
るキサンタンガムの含有量が1.2%で且つ粘度が53
00cpsである加工液卵混合液を調製した。 (2) 増粘剤としてキサンタンガムを用いて、実施例
1の(3)におけるのと同様にして、下記の表5に示す
粘度を有する調味液をそれぞれ調製した。 (3) 上記(1)で調製した加工液卵混合液を、上記
(2)で調製した各調味液中に、実施例1の(4)にお
けるのと同様にして流し込んで、卵丼用の卵含有食品を
製造し、これを実施例1の(4)と同様にしてレトルト
パウチに充填してレトルト殺菌して、レトルトパウチ入
りの玉子丼用の卵含有食品を製造した。 (4) 上記(3)で得られたレトルトパウチ入りの玉
子丼用の卵含有食品の品質(外観および食感)を実施例
1の(5)および(6)と同様にして上記の表1に示し
た評価基準にしたがって10名のパネラーに評価しても
らい、その平均値を採ったところ、下記の表5に示すと
おりであった。
【0044】
【表5】 実 験 番 号 卵含有食品用の原料: ○加工液卵混合液 XG添加量(%)1) 1.2 1.2 1.2 1.2 粘 度(cps) 5300 5300 5300 5300 ○調味液粘度(cps) 0〜5 370 960 1040 卵含有食品の品質: 外 観 3.8 4.3 3.4 2.42) 食 感 3.7 3.9 3.5 2.03) 1) 加工液卵の重量に対するキサンタンガムの添加量 2) 卵がつながっておらず、細かく分散している 3) 卵が柔らか過ぎて弾力がない
【0045】上記表5の結果から、本発明の卵含有食品
の製造に当たっては、調味液の粘度を1000cps以
下にすることが必要であり、調味液の粘度が1000c
psを超える実験番号の場合は、卵がつながらず、細
かく分散していて不良な外観を有し且つ卵が柔らか過ぎ
て弾力がなく不良な食感を有することがわかる。
【0046】《実施例 5》 (1) 実施例1で使用したのと同じキサンタンガムの
6%水分散液、並びに下記の表6に示した各種澱粉およ
びそれと等量の水とからなる澱粉分散液を、加工液卵に
対するキサンタンガムの含有量が1.2%で且つ各澱粉
の含有量が表6の割合になるようにして、表6に示した
粘度を有する加工液卵混合液をそれぞれ調製した。 (2) 上記(1)で調製した加工液卵混合液を、実施
例1の(3)で使用したのと同じ調味液中に、実施例1
の(4)におけるのと同様にして流し込んで、卵丼用の
卵含有食品を製造し、これを実施例1の(4)と同様に
してレトルトパウチに充填してレトルト殺菌して、レト
ルトパウチ入りの玉子丼用の卵含有食品を製造した。 (3) 上記(2)で得られたレトルトパウチ入りの玉
子丼用の卵含有食品の品質(外観および食感)を実施例
1と同様にして上記の表1に示した評価基準にしたがっ
て10名のパネラーに評価してもらい、その平均値を採
ったところ、下記の表6に示すとおりであった。
【0047】
【表6】 実 験 番 号 卵含有食品用の原料 : ○加工液卵混合液 XG添加量(%)1 1.2 1.2 1.2 1.2 1.2 1.2 1.2 1.2 澱 粉 種 類 WS WS WS WS WS PS CS WCS 添加量(%)2) 7 8 15 20 25 15 15 15 粘 度(cps) 5300 4800 4600 4500 4400 4700 4900 4800 ○調味液粘度(cps) 50 50 50 50 50 50 50 50 卵含有食品の品質 : 外 観 4.4 4.6 4.6 4.3 1.64) 2.64) 1.84) 2.44) 食 感 3.93) 4.23) 4.63) 4.53) 4.23) 2.65) 2.25) 2.45) ○澱粉種類: WS:小麦澱粉 CS:コーンスターチ PS:馬鈴薯澱粉 WCS:ワキシーコーンスターチ 1) キサンタンガムの加工液卵の重量に対する添加量 2) 各澱粉の加工液卵の重量に対する添加量 3) 適度な柔らかさと弾力があり、滑らかで口当たりも良好 4)調味液中での加熱凝固時に卵がくずれて、つながっておらず、細かく分 散している 5) 卵含有食品中の卵が柔らか過ぎて、弾力性がない
【0048】上記表6の結果から、加工液卵混合液にキ
サンタンガムと共に小麦澱粉を20%以下の割合で含有
させた実験番号〜の場合は、卵につながりがあり、
ふっくらとしていてボリューム感のある外観と、柔らか
く弾力のある良好な食感を有する玉子丼用の卵含有食品
が得られるのに対して、澱粉として小麦澱粉を含有させ
た場合であっても加工液卵混合液における小麦澱粉の含
有量が20%を超える実験番号の場合は調味液中での
加熱凝固時に卵がくずれて、つながっておらず、細かく
分散してしまうこと、また澱粉として小麦澱粉以外の馬
鈴薯澱粉、コーンスターチまたはワキシーコーンスター
チを使用した場合には、調味液中での加熱凝固時に卵が
くずれて、つながっておらず、細かく分散し、しかも柔
らか過ぎて、弾力がなく、外観および食感の両方に劣る
玉子丼用の卵含有食品しか得られないことがわかる。
【0049】
【発明の効果】本発明の方法による場合は、卵がつなが
っていて、ふっくらとしていてボリューム感があり、し
かも適度な柔らかさと弾力を有する、外観および食感の
両方に優れる高品質の卵含有食品を、極めて簡単な操作
で生産性良く製造することができる。そして、本発明の
卵含有食品を容器への充填前、充填時および/または充
填後に加熱殺菌処理して得られ製品は、長期保存が可能
であり、例えば常温でも1年以上高品質のまま保存する
ことができ、必要なときに容器から取り出して簡単に食
したり、使用することができる。更に、本発明におい
て、加工液卵として加熱殺菌して得られる殺菌液卵を使
用した場合には、原料である液卵にサルモネラ菌などの
病原菌が含まれておらず、安全で、衛生的な卵含有食品
を提供することができる。また、本発明において、加工
液卵混合液中にキサンタンガムと共に上記した特定量以
下の小麦澱粉を含有させた場合には、上記した優れた外
観および食感と共に、滑らかさ、口当たりに一層優れた
卵含有食品を得ることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 加工液卵と共に加工液卵の重量に基づい
    て0.7〜2.0重量%のキサンタンガムを含有し且つ
    25℃における粘度が2500〜9000cpsである
    加工液卵混合液を、25℃における粘度が1000cp
    s以下である調味液中で加熱凝固させることを特徴とす
    る卵含有食品の製造方法。
  2. 【請求項2】 加工液卵と共に加工液卵の重量に基づい
    て0.7〜2.0重量%のキサンタンガムおよび20重
    量%以下の小麦澱粉を含有し且つ25℃における粘度が
    2500〜9000cpsである加工液卵混合液を、2
    5℃における粘度が1000cps以下である調味液中
    で加熱凝固させることを特徴とする卵含有食品の製造方
    法。
  3. 【請求項3】 請求項1または2の方法で製造した卵含
    有食品を、容器への充填前、充填時または充填後に加熱
    殺菌処理して加熱殺菌された容器入りの卵含有食品を製
    造する方法。
  4. 【請求項4】 容器がレトルト容器であり、加熱殺菌処
    理がレトルト処理である請求項3の方法。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1項の方法で製
    造された卵含有食品。
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