JPH09100441A - 水性塗料組成物 - Google Patents

水性塗料組成物

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JPH09100441A
JPH09100441A JP27991895A JP27991895A JPH09100441A JP H09100441 A JPH09100441 A JP H09100441A JP 27991895 A JP27991895 A JP 27991895A JP 27991895 A JP27991895 A JP 27991895A JP H09100441 A JPH09100441 A JP H09100441A
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JP
Japan
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meth
acrylate
water
graft copolymer
epoxy resin
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JP27991895A
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English (en)
Inventor
Yoshio Mori
嘉男 森
Shiro Kojima
史郎 児島
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Toagosei Co Ltd
Original Assignee
Toagosei Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 熱水耐久性に優れる皮膜を与える水性塗料組
成物の提供。 【解決手段】 (a)リン酸エステル化エポキシ樹脂と
(b)マクロモノマー法によって合成され、マクロモノ
マーに基づく枝ポリマー中にヒドロキシル基またはN−
アルコキシメチルアミド基を有し、かつ幹ポリマー中に
ヒドロキシル基およびカルボキシル基を有する(メタ)
アクリル酸エステル系グラフト共重合体を反応させて得
られる、(c)カルボキシルを有するエポキシ樹脂変性
重合体を塩基で中和してなる水性重合体、およびアミノ
樹脂からなる水性塗料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、耐水性に優れる皮膜を
与える水性塗料組成物に関するものであり、本発明の水
性塗料組成物は、金属缶、家電機器または自動車等に用
いられる金属板用の水性塗料として特に有用である。
【0002】
【従来の技術及びその問題点】清涼飲料水または加工食
品等を包装する金属缶用塗料には、加熱下での耐水性及
び加工性等の物性が求められ、従来かかる金属用塗料と
しては、加熱硬化によって優れた塗膜を形成するエポキ
シ/アミノ系樹脂、アクリル/アミノ系樹脂およびポリ
エステル/アミノ系樹脂等の有機溶剤型塗料が用いられ
ていた。しかし、それらの溶剤型塗料においては、塗装
時に多量の有機溶剤が大気中に蒸散するため、環境汚染
ならびに資源浪費等の問題があった。
【0003】上記溶剤型塗料に代えて、水を媒体とする
水性塗料の採用が検討されているが、従来の水性塗料で
は、耐水性に劣り、沸騰水程度の熱水処理には耐えて
も、120℃以上の加圧スチームによる処理(レトルト
処理)を受けると、塗膜物性が著しく劣化するというの
が現状であった。加圧スチーム処理に耐える水性塗料を
目的とする多数の提案があり、例えば、特開平3−72
577号公報には、芳香族ビニル単量体及び(メタ)ア
クリル酸アルキルを主成分とし、分子中にカルボキシル
基及び水酸基を有する共重合体を塩基で中和した水性ア
クリル樹脂、水酸基含有ポリオールおよびアミノ樹脂か
らなる水性塗料が提案されている。しかしながら、得ら
れる塗膜の物性はなお実用的に満足できる水準に至って
いない。
【0004】他方、特開平4−236279号公報に
は、リン酸が部分的に付加されたエポキシ樹脂とカルボ
キシル基含有アクリル樹脂の反応生成物を、塩基の存在
下に水性媒体中に溶解させた水性樹脂とアミノ樹脂から
なる水性塗料が提案されているが、それも物性的にやは
り今一歩であった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、120℃以
上の加圧スチームによる処理を受けても、優れた耐水性
および加工性を維持する塗膜を形成し得る水性塗料組成
物を提供することを課題とした。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
を解決するために鋭意検討した結果、本発明を完成する
に至った。すなわち、本発明は、(a)エポキシ基の一
部がリン酸エステル化されたエポキシ樹脂と(b)マク
ロモノマー法によって合成され、マクロモノマーに基づ
く枝ポリマー中にヒドロキシル基またはN−アルコキシ
メチルアミド基を有し、かつ幹ポリマー中にヒドロキシ
ル基およびカルボキシル基を有する(メタ)アクリル酸
エステル系グラフト共重合体を、該グラフト共重合体に
おけるカルボキシル基に対して、前記エポキシ樹脂にお
けるエポキシ基を当量未満の割合で反応させて得られる
カルボキシル基を有するエポキシ樹脂変性重合体を、塩
基で中和してなる水性重合体およびアミノ樹脂からなる
水性塗料組成物である。
【0007】
【発明の実施の形態】以下、本発明について更に詳しく
説明する。本発明における(a)は、前記のとおり、エ
ポキシ基の一部がリン酸エステル化されたエポキシ樹脂
(以下リン酸エステル化エポキシ樹脂という)であり、
そのベース樹脂のエポキシ樹脂としては、ビスフェノー
ルAとエピクロルヒドリンの縮合によって得られる、ゲ
ルパーミエーション・クロマトグラフィーによるポリス
チレン換算の数平均分子量が300〜6,000のビス
フェノールA型エポキシ樹脂が好ましい。市販のビスフ
ェノールA型エポキシ樹脂としては、エピコ−ト100
1、1002、1004、1009〔いずれもシェル化
学(株)製〕等がある。上記ビスフェノールA型エポキ
シ樹脂は、通常1分子当たり1〜2個のエポキシ基を有
する分子から構成されている。本発明においては、かか
るエポキシ樹脂中のエポキシ基の一部をリン酸エステル
化する。エポキシ樹脂のリン酸エステル化は、エポキシ
樹脂の貯蔵安定性を向上させるための公知の技術手段で
あり、それによって、エポキシ樹脂、またはエポキシ樹
脂と他の樹脂を反応させて得られるエポキシ変性樹脂の
経時的な増粘を抑制することができる。
【0008】上記エポキシ樹脂中のエポキシ基のうち、
リン酸エステル化させるエポキシ基の好ましい割合は5
0%以下であり、さらに好ましくは30〜50%であ
る。50%を越えるエポキシ基がリン酸エステル化され
たエポキシ樹脂では、つぎの工程で、それを(b)成分
の(メタ)アクリル酸エステル系グラフト共重合体と反
応させた場合に、反応しないエポキシ樹脂が増加し、そ
のエポキシ樹脂が水に不溶なために均質な水性塗料組成
物が得られ難い。エポキシ基と反応させる好ましいリン
酸エステル化剤としては、リン酸ジエチル、リン酸イソ
プロピルおよびリン酸n−ブチル等が挙げられる。反応
は、メチルエチルケトン、トルエン、ブタノールまたは
ブチルセルソルブ等の有機溶剤中で、温度60〜150
℃で行うことが好ましい。上記の反応により、得られる
リン酸エステル化エポキシ樹脂に含まれるエポキシ基の
量は、通常0.2〜2.4ミリモル/g程度である。
【0009】本発明における(b)としては、下記ラジ
カル重合性成分に基づく単位からなり、各単位の割合
が、それらの合計量を基準にして、(イ)マクロモノマ
ーに基づく単位3〜30重量%、(ロ)に基づく単位3
〜20重量%、(ハ)に基づく単位5〜40重量%およ
び(ニ)に基づく単位10〜89重量%である(メタ)
アクリル酸エステル系グラフト共重合体が好ましい。 (イ)(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルまたはN
−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミドとその他の
α,β−エチレン性不飽和単量体を共重合して得られる
重合体の片末端にラジカル重合性を有するマクロモノマ
ー (ロ)α,β−エチレン性不飽和カルボン酸 (ハ)(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルまたは
(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルへのε−カプロ
ラクトン付加物 (ニ)その他のα,β−エチレン性不飽和単量体 以下、上記(イ)〜(ニ)について順を追って説明す
る。
【0010】上記(イ)のマクロモノマーの好ましい数
平均分子量は、ゲルパーミエーション・クロマトグラフ
ィーによるポリスチレン換算の数平均分子量で1,00
0〜30,000である。また、マクロモノマーにおけ
るラジカル重合性基としては、(メタ)アクリロイル基
またはスチリル基等が好ましい。マクロモノマーの重合
体部分(以下単に骨格ということもある)を形成する
(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルの具体例として
は、(メタ)アクリル酸ヒドロキシエチル、(メタ)ア
クリル酸2−ヒドロキシプロピル、(メタ)アクリル酸
3−ヒドロキシプロピルおよび(メタ)アクリル酸ヒド
ロキシブチル等が挙げられ、他方N−アルコキシメチル
(メタ)アクリルアミドの具体例としては、N−メトシ
キメチル(メタ)アクリルアミド、N−ブトキシメチル
(メタ)アクリルアミドおよびN−イソブトキシメチル
(メタ)アクリルアミド等が挙げられる。(メタ)アク
リル酸ヒドロキシアルキルまたはN−アルコキシメチル
(メタ)アクリルアミドの使用により、アミノ樹脂と反
応して架橋構造を形成するヒドロキシル基またはN−ア
ルコキシメチルアミド基が、マクロモノマーの骨格に導
入される。
【0011】さらに、上記(メタ)アクリル酸ヒドロキ
シアルキルまたはN−アルコキシメチル(メタ)アクリ
ルアミドとともに、その他のα,β−エチレン性不飽和
単量体もマクロモノマーの骨格の構成用に使用できる。
その他のα,β−エチレン性不飽和単量体としては、
(メタ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチ
ル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリル酸2
−エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸シクロヘキシル
等の(メタ)アクリル酸アルキルエステル、スチレン、
α−メチルスチレン、p−メチルスチレン等のスチレン
誘導体、(メタ)アクリロニトリル等のニトリル基含有
ビニル単量体および(メタ)アクリル酸アルキルアミノ
エステル等が挙げられる。
【0012】マクロモノマーの骨格における(メタ)ア
クリル酸ヒドロキシアルキルまたはN−アルコキシメチ
ル(メタ)アクリルアミド(以下これらを架橋基含有単
量体と総称する)単量体単位の好ましい割合は、同骨格
を構成する全単量体単位の合計量を基準にして3〜40
重量%であり、更に好ましくは5〜20重量%である。
架橋基含有単量体単位の量が、3重量%未満であると得
られる水性塗料組成物が耐水性に劣り、一方40重量%
を越えると塗膜の加工性が劣る。
【0013】(イ)〜(ニ)を重合して得られる(メ
タ)アクリル酸エステル系グラフト共重合体(以下単に
グラフト共重合体という)における上記マクロモノマー
に基づく単位の割合が、3重量%未満であると得られる
塗膜の物性のうち、耐水性、加工性または硬度のいずれ
かの物性に劣り、一方30重量%を越えると加工性に劣
る。グラフト共重合体における、さらに好ましいマクロ
モノマーに基づく単位の割合は、5〜20重量%であ
る。
【0014】(ロ);α,β−エチレン性不飽和カルボ
ン酸としては、アクリル酸、メタクリル酸、クロトン
酸、マレイン酸、無水マレイン酸、フマル酸およびイタ
コン酸等が挙げられ、好ましくは、アクリル酸およびメ
タクリル酸である。各成分を重合して得られるグラフト
共重合体におけるα,β−エチレン性不飽和カルボン酸
単位の割合が、3重量%未満であると得られるグラフト
共重合体の水性化が困難であり、一方20重量%を越え
ると塗膜の耐水性に劣る。
【0015】(ハ);(メタ)アクリル酸ヒドロキシア
ルキルまたは(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルへ
のε−カプロラクトン付加物は、(メタ)アクリル酸エ
ステル系グラフト共重合体における幹ポリマーにアミノ
樹脂と反応性のヒドロキシル基を導入させる目的で使用
される。(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルへのε
−カプロラクトン付加物とは、具体的には、(メタ)ア
クリル酸ヒドロキシエチルの存在下にε−カプロラクト
ンを開環縮重合させることにより得られる、分子の片末
端に(メタ)アクリロイル基を有し、もう一方の分子末
端にヒドロキシル基を有する低重合ポリエステルであ
り、プラクセルFMまたはFAシリーズ〔ダイセル化学
工業(株)製〕等の市販品がある。グラフト共重合体に
おける(ハ)に基づく単位の割合が、5重量%未満であ
ると硬化が不足し塗膜の硬度に劣り、一方40重量%を
越えると加工性および耐水性に劣る。さらに好ましい
(ハ)に基づく単位の割合は、10〜30重量%であ
る。
【0016】(ニ);その他のα,β−エチレン性不飽
和単量体としては、(メタ)アクリル酸メチル、(メ
タ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸2−エチル
ヘキシル、(メタ)アクリル酸ブチル、(メタ)アクリ
ル酸シクロヘキシル等の(メタ)アクリル酸アルキル、
スチレン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル単量
体、(メタ)アクリル酸アルキルアミノエステル、N−
メトキシメチル(メタ)アクリルアミドおよびN−(n
−ブトキシ)メチル(メタ)アクリルアミド等が挙げら
れ、これらは単独でまたは2種以上併用して使用でき
る。グラフト共重合体における(ニ)に基づく単位の割
合は、100重量%から前記(イ)〜(ハ)に基づく単
位の割合の合計を差し引いたものであり、10〜89重
量%となる。本発明においては、(b)の(メタ)アク
リル酸エステル系グラフト共重合体を構成する(イ)お
よび上記(ニ)のその他のα,β−エチレン性不飽和単
量体に基づく単位の一部または全部が、(メタ)アクリ
ル酸アルキル単量体単位であることが好ましく、該グラ
フト共重合体における(メタ)アクリル酸アルキル単量
体単位の割合は、グラフト共重合体の全構成単位の合計
量を基準にして、30重量%以上であることがさらに好
ましい。
【0017】本発明においてさらに好ましいグラフト共
重合体は、塗膜が低温硬化性に優れる点で、上記(イ)
〜(ハ)に基づく単位以外に、N−アルコキシメチル
(メタ)アクリルアミド単量体単位を必須単位とするグ
ラフト共重合体であり、各構成単位の含有割合が以下の
グラフト共重合体である。 ・(イ)マクロモノマーに基づく単位3〜30重量% ・(ロ)に基づく単位3〜13重量% ・(ハ)に基づく単位5〜35重量% ・N−アルコキシメチル(メタ)アクリルアミド単量体
単位3〜20重量% ・その他のα,β−エチレン性不飽和単量体単位2〜8
6重量% 但し、(イ)〜(ハ)、N−アルコキシメチル(メタ)
アクリルアミド単量体単位およびその他のα,β−エチ
レン性不飽和単量体単位の合計は100重量%とする。
【0018】上記重合性成分は、以下に概要を説明する
ラジカル重合方法により、いずれの成分もほぼ100%
の重合率で重合できるので、上記構成の共重合体を得る
には、その構成に対応する割合でマクロモノマーおよび
各単量体を重合に供すればよい。重合溶剤として、イソ
プロピルアルコール、n−ブタノール、イソブチルアル
コール、エチレングリコールモノメチルエーテルまたは
エチレングリコールモノエチルエーテル等を使用し、重
合開始剤としてアゾビスイソブチロニトリル等のラジカ
ル発生化合物を用い温度60〜150℃で、溶液重合を
行うことが好ましい。必要に応じ、n−ドデシルメルカ
プタン、メルカプト酢酸、チオリンゴ酸、メルカプトエ
タノール及びメルカプトプロピオン酸等の連鎖移動剤を
適量使用して、得られるグラフト共重合体の分子量を調
整することもできる。本発明におけるグラフト共重合体
の好ましい平均分子量は、数平均分子量で2,000〜
20,000であり、さらに好ましくは3,000〜1
5,000である。
【0019】上記グラフト共重合体と前記(a)のエポ
キシ樹脂の反応においては、反応の後に、得られる重合
体中のカルボキシル基を塩基で中和することにより、水
性重合体を得る必要から、グラフト共重合体におけるカ
ルボキシル基の量に対して、エポキシ樹脂におけるエポ
キシ基の量が少ないモル比で、両者を反応させる。
(a)に関する項で説明したとおり、リン酸エステル化
エポキシ樹脂におけるエポキシ基の量は、通常0.2〜
2.4ミルモル/g程度であり、これに対してグラフト
共重合体におけるカルボキシル基の量は、0.4〜2.
8ミルモル/g程度である。これらの官能基の濃度に基
づき、グラフト共重合体とリン酸エステル化エポキシ樹
脂の反応比率は設定すれば良い。本発明において、グラ
フト共重合体100重量部当たり、リン酸エステル化エ
ポキシ樹脂の好ましい使用量は、1〜45重量部であ
り、さらに好ましくは3〜25重量部である。リン酸エ
ステル化エポキシ樹脂の割合が、1重量部未満である
と、水性塗料組成物による塗膜の金属基材に対する密着
性および塗工基材の加工性に劣り、一方45重量部を越
えると塗膜の光沢が低下し、また黄変し易くなる。
【0020】上記グラフト共重合体とリン酸エステル化
エポキシ樹脂の反応は、有機溶剤中で行うことが好まし
い。反応溶剤には特に限定はなく、グラフト共重合体を
合成した際に用いられるイソプロパノール、n−ブタノ
ールまたはエチレングリコールモノメチルエーテル等の
重合溶剤がそのまま使用できる。反応に際して、トリメ
チルアミン、トリエチルアミンまたはジメチルエタノー
ルアミン等の3級アミンを触媒として添加することが好
ましい。反応温度は、50〜100℃が適当であり、ま
た反応時間は、厳密にはエポキシ基が消失するまでの時
間であるが、1〜5時間程度である。反応の進行度は、
随時反応液をサンプリングして、その酸価またはエポキ
シ価を滴定法によって測定することにより確認できる。
【0021】つぎに、上記反応で得られた、カルボキシ
ル基を有するエポキシ樹脂変性重合体(以下単にエポキ
シ樹脂変性重合体という)を塩基で中和する。塩基とし
ては、モノエタノールアミン、ジメチルアミン、ジエチ
ルアミン、トリエチルアミン、トリエタノールアミン、
ジエチルエタノールアミン、ジメチルエタノールアミン
等の有機アミンおよびアンモニア等が使用できる。具体
的な中和操作は、エポキシ樹脂変性重合体の有機溶剤溶
液を攪拌しながら、その液中に上記塩基を中和点に達す
るまで滴下し、つぎに反応液に含まれる有機溶剤を減圧
下で留去した後、水を加えることにより、水溶液または
水性分散液として水性重合体を得ることができる。水性
重合体の水溶液または水性分散液における好ましい固形
分濃度は、20〜70重量%である。
【0022】上記水性重合体の水溶液または水性分散液
と、以下に説明するアミノ樹脂を混合することにより、
本発明の水性塗料組成物が得られる。アミノ樹脂として
は、メチルエーテル化メラミン、ブチルエーテル化メラ
ミン等のアルキルエーテル化メラミン;アルキルエーテ
ル化尿素樹脂;メチルエーテル化ベンゾグアナミンおよ
びエチルエーテル化ベンゾグアナミン等のアルキルエー
テル化ベンゾグアナミン等が挙げられ、これらは単独で
または2種以上併用して使用できる。さらに、上記アル
キルエーテル化メラミン、アルキルエーテル化尿素樹脂
およびアルキルエーテル化ベンゾグアナミン等は、それ
らの単量体以外に2量体、3量体等の多量体も使用で
き、またアルキルエーテル化度に関しては、アミノ基の
活性水素原子の全てまたは一部がアルキルエーテル基に
置換されたもののいずれも使用できる。アミノ樹脂は、
水性塗料組成物の用途に応じて選択することが好まし
く、食品包装用金属缶等の高度な耐水性の要求される用
途には、アルキルエーテル化ベンゾグアナミンが適して
おり、耐候性の求められる自動車関係の用途には、アル
キルエーテル化メラミンが適している。アミノ樹脂の好
ましい使用量は、水性重合体の固形分100重量部当た
り、10〜80重量部(アミノ樹脂固形分)である。な
お、アミノ樹脂は、通常アルコールまたは水を媒体とし
た溶液で取り扱われる。得られる水性塗料組成物の固形
分濃度は、30〜70重量%が好ましい。
【0023】本発明の水性塗料組成物には、上記水性重
合体及びアミノ樹脂以外に、各種塗料用添加剤が配合さ
れても良く、その一例としては、シリコーン系レベリン
グ剤または成膜助剤のエチレングリコールモノブチルエ
ーテル等のが挙げられる。水性塗料組成物を塗布する対
象としては、アルミニウム、ステンレス、ブリキ、亜鉛
処理鋼板およびその他の各種処理鋼板等が挙げられる。
金属表面に直接塗布する以外に、インクやプライマ−上
に塗布しても良く、下塗り、中塗りまたは上塗りのいず
れの使い方も可能である。
【実施例及び比較例】
【0024】以下、実施例及び比較例を挙げて、本発明
を更に具体的に説明する。 <参考例1> (グラフト共重合体の合成)以下の単量体を混合して、
一つの単量体溶液として重合に供した。なお、本例にお
いては、マクロモノマーとして、メタクリル酸シクロヘ
キシル単位/メタクリル酸2−エチルヘキシル単位/メ
タクリル酸2−ヒドロキシエチル単位/スチレン単位=
5/55/25/15(重量%)の構成を有し、数平均
分子量3,300の重合体の片末端にメタクリロイル基
を有するマクロモノマーM−1を使用した。 マクロモノマーM−1 ─────25.0g スチレン(以下Stという) ─────24.4g アクリル酸エチル(以下EAという) ─────18.1g アクリル酸n−ブチル(以下BAという) ─────15.0g アクリル酸(以下AAという) ───── 6.9g メタクリル酸2−ヒドロキシエチル(以下HEMAという)───10.6g 上記成分の混合液の1/3、メルカプトエタノール0.
38g、ブチルセロソルブ18.0g及びイソプロピル
アルコール42.0gを撹拌機、還流冷却機、2個の滴
下ロート、ガス導入管及び温度計を取り付けたガラスフ
ラスコに仕込み、87℃まで昇温した。
【0025】次いで、一方の滴下ロートから、前記混合
液の残りの2/3及びメルカプトエタノール0.38g
の混合液を3時間かけて滴下しながら、同時にもう一方
の滴下ロートから、ブチルセロソルブ6.0g、イソプ
ロピルアルコール14.0g及び2,2’−アゾビス
(2−メチルブチロニトリル)0.2gからなる重合開
始剤溶液を3時間かけて滴下した。その後、さらにブチ
ルセロソルブ6.0g、イソプロピルアルコール14.
0g及びABN−E0.46gを2時間かけて滴下し
た。その後2時間攪拌を続け、目的の重合体を合成し
た。該共重合体の数平均分子量は8600であった。得
られた重合体溶液を40℃に加熱して、減圧下でイソプ
ロピルアルコールを留去した後、固形分濃度が70重量
%のグラフト共重合体溶液Aを得た。
【0026】<参考例2〜3,比較参考例1>表1に記
載の成分を使用して、参考例1と同様な重合方法によ
り、グラフト共重合体溶液BおよびC(参考例2、3)
と直鎖状ランダム共重合体溶液D(比較参考例1)を合
成した。
【0027】
【表1】
【0028】表1中、M−2、HA、NMMAおよびプ
ラクセルFM3は、それぞれ以下の化合物を表す。 M−2:アクリル酸エチル単位/N−メトキシメチルア
クリルアミド単位=93/7(重量%)の構成を有し、
数平均分子量4,100の重合体の片末端にメタクリロ
イル基を有するマクロモノマー HA:アクリル酸2−エチルヘキシル、NMMA:N−
メトキシメチルアクリルアミド、プラクセルFM3:メ
タクリロイル基を有するポリカプロラクトン単量体
【0029】
【実施例1】リン酸エステル化エポキシ樹脂を以下の方
法で合成した。フラスコ内で、ブチルセルソルブ91.
4g中に、エピコート1001〔シェル化学(株)製ビ
スフェノ−ルA型エポキシ樹脂、Mn =1000〕;2
00gを溶解し、次いでリン酸ジブチル13.2gを反
応させて、固形分濃度70重量%のリン酸エステル化エ
ポキシ樹脂溶液を得た。該エポキシ樹脂中のエポキシ基
含有量は1.11ミリモル/gであった。参考例1で得
られたグラフト共重合体Aのブチルセルソルブ溶液12
9g(固形分濃度70重量%、固形分換算90g)およ
び上記リン酸エステル化エポキシ樹脂溶液14.3g
(固形分換算10g)を85℃で攪拌溶解させた後、触
媒としてジメチルエタノールアミン3gを添加し2時間
反応させた。その後、室温に冷却し、ジメチルエタノー
ルアミンをさらに3gおよび水17gを添加して、中和
および水性化を行い、固形分濃度60重量%の水性重合
体溶液を得た。
【0030】得られた水性重合体溶液(固形分で100
重量部)に対して、アミノ樹脂マイコート106〔ジメ
チルイミノ型ベンゾグアナミン、三井サイアナミド
(株)製〕を70重量部加えて、水性塗料組成物を得
た。上記水性塗料組成物に、さらにシリコン系レベリン
グ剤、ブチルセロソルブ及び水を加えて、有機溶剤;2
5重量%、水;40重量%および固形分濃度;35重量
%の水性組成物とした。この組成物をアルミ板上にバー
コーターで、膜厚5〜6μmとなる様に塗布し、200
℃で10分間加熱硬化させた。得られた硬化塗膜、並び
にプレッシャークッカー装置による加圧スチーム処理
(130℃のスチーム中に30分間放置)後の塗膜につ
いて、各種物性を評価した。結果は表2のとおりであ
る。
【0031】
【実施例2〜3】参考例2,3で得られたグラフト共重
合体B(実施例2)またはグラフト共重合体C(実施例
3)を使用して、実施例1と同様な方法により水性塗料
組成物を合成し、引き続き該組成物から塗膜を形成し、
その性能を評価した。
【0032】
【表2】
【0033】表2における塗膜の物性は、いずれもJI
S K 5400に規定の測定法により測定した。 a.耐衝撃性──デュポン式衝撃試験(撃芯1/2イン
チ、荷重500g)。 b.耐水性────耐沸騰水性試験に準じた方法(試料
浸漬時間は60分)。 c.密着性────碁盤目テープ法試験法に準じた方法
(テープ剥離後の塗膜残存率で評価)。 d.硬度────鉛筆引っかき試験の試験機法。
【0034】<比較例1>比較参考例1で得られたラン
ダム共重合体Dを使用して、実施例1と同様な操作によ
り、リン酸エステル化エポキシ樹脂を反応させ、さらに
アミンで中和し、水性化させた重合体と、アミノ樹脂に
よる水性塗料組成物について、実施例と同様な塗膜物性
の測定を行った。その結果、スチーム処理前の物性に関
しては、実施例の水性塗料組成物と比較して格別に劣っ
てはいないが、スチーム処理後の物性が著しく低下して
おり、具体的には表3に示すとおりであった。 <比較例2>参考例1で得られたグラフト共重合体Aを
用い、これをリン酸エステル化エポキシ樹脂と反応させ
ることなく、水性化させ、以下実施例1と同様にして、
塗膜物性の測定を行った。結果は、上記比較例1と同様
なもので、スチーム処理後の物性が著しく低下してお
り、具体的には表3に示すとおりであった。
【0035】
【表3】
【0036】
【発明の効果】本発明の水性塗料組成物によれば、その
主成分として使用される特異な構成を有するグラフト共
重合体の特性により、水性でありながら、レトルト処理
耐性に優れる塗膜、すなわち、同処理後にも耐水性、加
工性、硬度および光沢に優れる塗膜が金属等の基材上に
形成できる。本発明の水性塗料組成物は、金属缶、家電
または自動車等の金属表面の塗装に、特に好適である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C09D 161/20 PHK C09D 161/20 PHK

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)エポキシ基の一部がリン酸エステ
    ル化されたエポキシ樹脂と(b)マクロモノマー法によ
    って合成され、マクロモノマーに基づく枝ポリマー中に
    ヒドロキシル基またはN−アルコキシメチルアミド基を
    有し、かつ幹ポリマー中にヒドロキシル基およびカルボ
    キシル基を有する(メタ)アクリル酸エステル系グラフ
    ト共重合体を、該グラフト共重合体におけるカルボキシ
    ル基に対して、前記エポキシ樹脂におけるエポキシ基を
    当量未満の割合で反応させて得られるカルボキシル基を
    有するエポキシ樹脂変性重合体を、塩基で中和してなる
    水性重合体およびアミノ樹脂からなる水性塗料組成物。
  2. 【請求項2】 (b)の(メタ)アクリル酸エステル系
    グラフト共重合体が、下記ラジカル重合性成分(イ)〜
    (ニ)に基づく単位からなり、それらの合計量を基準に
    して、(イ)に基づく単位3〜30重量%、(ロ)に基
    づく単位3〜20重量%、(ハ)に基づく単位5〜40
    重量%および(ニ)に基づく単位10〜89重量%の構
    成を有する請求項1記載の水性塗料組成物。 (イ)(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルまたはN
    −アルコキシメチル(メタ)アクリルアミドとその他の
    α,β−エチレン性不飽和単量体を共重合して得られる
    重合体の片末端にラジカル重合性を有するマクロモノマ
    ー (ロ)α,β−エチレン性不飽和カルボン酸 (ハ)(メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルまたは
    (メタ)アクリル酸ヒドロキシアルキルへのε−カプロ
    ラクトン付加物 (ニ)その他のα,β−エチレン性不飽和単量体
  3. 【請求項3】 (b)の(メタ)アクリル酸エステル系
    グラフト共重合体を構成する(イ)および(ニ)のその
    他のα,β−エチレン性不飽和単量体に基づく単位の一
    部または全部が、(メタ)アクリル酸アルキル単量体単
    位である請求項1または請求項2記載の水性塗料組成
    物。
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