JPH09100483A - 冷凍機油およびそれを用いた冷凍機用作動流体 - Google Patents

冷凍機油およびそれを用いた冷凍機用作動流体

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JPH09100483A
JPH09100483A JP27619995A JP27619995A JPH09100483A JP H09100483 A JPH09100483 A JP H09100483A JP 27619995 A JP27619995 A JP 27619995A JP 27619995 A JP27619995 A JP 27619995A JP H09100483 A JPH09100483 A JP H09100483A
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JP
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viscosity
refrigerating machine
base oil
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polyoxyalkylene glycol
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Hitoshi Takahashi
仁 高橋
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ハイドロフルオロカーボン冷媒に適合し、か
つ、マイグレーション現象が発生しにくく、それにとも
なう摩耗、焼付きなどが生じにくい冷凍機油を提供する
ものである。 【解決手段】100℃における動粘度が5cSt以上3
0cSt未満である上記の化1で表されるポリオキシア
ルキレングリコール誘導体からなる低粘度基油95〜5
5重量%と、該低粘度基油の1.5倍以上の粘度を有す
る次の化1で表されるポリオキシアルキレングリコール
誘導体からなる高粘度基油5〜45重量%とを混合した
基油を用いるものである。 【化1】 R1−O−(AO)n−R2 ここで、R1は炭素数1〜4のアルキル基、R2は炭素数
1〜4のアルキル基または水素、(AO)nはオキシプ
ロピレン基および/またはオキシエチレン基の重合体基
であり、nは平均重合度を表す数である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、カーエアコン、冷
蔵庫、空調機などの圧縮式冷凍機に用いられる冷凍機
油、および、冷凍機用作動流体に関するものであり、特
に、ハイドロフルオロカーボン冷媒を使用するカーエア
コン用冷凍機での利用に適したものである。
【0002】
【従来の技術】圧縮式冷凍機の冷媒としては、従来、ク
ロロフルオロカーボンが多く用いられていた。近年、環
境問題からこれらの冷媒の使用が制限されており、その
代替となる冷媒として、塩素を含有しないふっ化炭化水
素であるハイドロフルオロカーボン冷媒(以下、HFC
冷媒ともいう。)が採用されつつある。
【0003】しかし、ハイドロフルオロカーボン冷媒に
は、従来用いられた鉱油系の冷凍機油は適合しない。そ
こで、冷凍機油として、合成油、特に、ポリオキシアル
キレングリコール系化合物(以下、PAGともいう。)
や多価アルコールエステル系化合物などが用いられる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、ハイドロフ
ルオロカーボン冷媒を用いた場合、以下に説明するマイ
グレーションといわれる現象により圧縮機内の冷凍機油
が少なくなるため、潤滑が充分でなく、摩耗、焼付きな
どを発生するという問題がある。
【0005】マイグレーションは、圧縮式冷凍機の運転
を停止した際に、圧縮機自体は比較的高温であるため、
そのなかの冷凍機油が冷媒とともに蒸散し、比較的低温
となっているコンデンサーやエバポレータで液化する現
象である。このため、圧縮機内の冷凍機油がすくなくな
る。この状態で、再度、圧縮式冷凍機の運転を開始する
と、圧縮機内の潤滑が充分でなく、摩耗、焼付が発生し
うる。
【0006】従来用いられているクロロフルオロカーボ
ン冷媒では、冷媒自体が潤滑性を有しているので、仮り
に冷凍機油が少なくなったとしても潤滑上の問題は生じ
にくい。
【0007】また、マイグレーションを生じにくくする
ために、比較的分子量の大きいPAG、エステル系化合
物などを用いて冷凍機油の気化を低減する対処も考えら
れる。しかし、冷凍機油の粘度が高くなるため運転上の
ロスが大きく、また、このようなPAGはハイドロフル
オロカーボン冷媒との相溶性が悪いため、この対処は適
当でない。
【0008】特に、マイグレーションは、カーエアコン
などの自動車搭載用圧縮式冷凍機の場合に問題となりや
すい。カーエアコンでは、動力源をガソリンエンジンな
どの内燃機関に依存しており、圧縮機をエンジンルーム
内に配置しざる得ない。そのため、エンジンルーム内は
エンジン停止後も比較的高温に保たれ、コンデンサーや
エバポレータとの温度差が大きく、マイグレーションが
生じやすいためである。
【0009】本発明の目的は、ハイドロフルオロカーボ
ン冷媒に適合し、かつ、マイグレーション現象が発生し
にくく、それにともなう摩耗、焼付きなどが生じにくい
冷凍機油を提供するものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記の課題
を解決するために鋭意研究を行った結果、冷凍機油とし
て、特定構造のポリオキシアルキレングリコール系化合
物を用い、冷凍機油の粘度は運転上のエネルギーロスが
少なく、十分なシール効果の得られ、かつ、ハイドロフ
ルオロカーボン冷媒に対する相溶性が充分得られる範囲
の粘度とする。そして、その一部分として、高粘度の基
油、すなわち、高分子量のポリオキシアルキレングリコ
ール系化合物を一定量以上含むことにより、気化しにく
い冷凍機油部分を圧縮機内に残すことができ、潤滑性に
問題を生じることがないとの着想に至った。
【0011】本発明の第1の態様である圧縮型冷凍機に
用いる冷凍機油は、100℃における動粘度が5cSt
以上30cSt未満である上記の化1で表されるポリオ
キシアルキレングリコール誘導体からなる低粘度基油9
5〜55重量%と、該低粘度基油の1.5倍以上の粘度
を有する次の化1で表されるポリオキシアルキレングリ
コール誘導体からなる高粘度基油5〜45重量%とを混
合した基油を用いるものである。
【化1】 R1−O−(AO)n−R2 ここで、R1は炭素数1〜4のアルキル基、R2は炭素数
1〜4のアルキル基または水素、(AO)nはオキシプ
ロピレン基および/またはオキシエチレン基の重合体基
であり、nは平均重合度を表す数である。
【0012】これらの態様では、マイグレーション現象
を生じにくくするために、高粘度基油を5重量%以上、
好ましくは20重量%以上混合することが必要である。
また、ハイドロフルオロカーボン冷媒との必要な相溶性
を保つために、高粘度基油の混合量を55重量%以下、
好ましくは40重量%以下とすることが必要である。高
粘度基油の粘度が15cSt未満では、特に20cSt
未満ではマイグレーション現象の抑制が不十分である。
逆に、30cStを超えると冷凍機のエネルギーロスが
大きくなり、特には、25cSt以下が好ましい。高粘
度基油の粘度は、潤滑性を保つために、低粘度基油の粘
度の1.5倍以上、好ましくは1.8倍以上にする。
【0013】本発明の第2の態様である圧縮型冷凍機に
用いる冷凍機油は、100℃における動粘度が5cSt
以上30cSt未満である次の化2で表されるポリオキ
シアルキレングリコール誘導体からなる基油を用い、該
ポリオキシアルキレングリコール誘導体の平均分子量の
1.5倍以上の分子量を有する該ポリオキシアルキレン
グリコール誘導体の分子が5〜45重量%含まれるもの
である。
【化2】 R1−O−(AO)n−R2 ここで、R1は炭素数1〜4のアルキル基、R2は炭素数
1〜4のアルキル基または水素、(AO)nはオキシプ
ロピレン基および/またはオキシエチレン基の重合体基
であり、nは平均重合度を表す数である。
【0014】この態様では、ポリオキシアルキレングリ
コール誘導体の平均分子量の1.5倍以上の分子量を有
する該ポリオキシアルキレングリコール誘導体の分子
(以下、高分子量分子ともいう。)が5重量%以上、好
ましくは10重量%以上含むことにより、マイグレーシ
ョン現象を生じにくく、また、生じたとしても潤滑性に
問題を生じることも少ない。しかし、この高分子量分子
が45重量%を超えると、平均分子量程度の分子の含有
率が下がり、比較的低分子量の分子を多く含むため、冷
凍機運転時の潤滑性が低下するので好ましくない。
【0015】このような分子量分布を得るためには、異
なった条件で重合したポリオキシアルキレングリコール
誘導体を混合するか、または、分子量が所望の分布とな
る重合条件などを選ぶこともできる。
【0016】なお、本発明で用いる高粘度基油と低粘度
基油は、その蒸留特性により規定することも可能であ
り、通常、高粘度基油の10容量%留出温度は、低粘度
基油のそれよりも20℃以上高く、特に、25℃以上高
いことが好ましい。
【0017】さらに、本発明の他の態様は、上述の冷凍
機油と、ハイドロフルオロカーボン冷媒とを含む冷凍機
用作動流体である。ハイドロフルオロカーボン冷媒とし
ては、1,1,1,2−テトラフルオロエタン(R13
4a)、ペンタフルオロエタン(R125)、ジフルオ
ロメタン(R32)、1,1,1−トリフルオロエタン
(R143a)、1,1−ジフルオロエタン(R152
a)などの炭素数1〜2の炭化水素の水素をふっ素で置
換したハイドロフルオロカーボン冷媒が用いられる。冷
凍機油と冷媒の混合比は、重量比で通常10:90〜9
0:10であり、20:80〜80:20、特には2
0:80〜60:40が好ましい。
【0018】冷凍機油としての粘度は、通常、40℃粘
度で5〜500cStであり、特には、冷蔵庫用では4
0℃粘度が8〜32cSt、ルームエアコン用や産業冷
凍機用では40℃粘度が25〜100cSt、カーエア
コン用では100℃粘度が8〜30cStが用いられ
る。
【0019】本発明で用いられる化1、化2で表される
ポリオキシアルキレングリコール誘導体は、
【化1】 R1−O−(AO)n−R2 で表され、R1は炭素数1〜4のアルキル基、R2は炭素
数1〜4のアルキル基または水素、(AO)nはオキシ
プロピレン基および/またはオキシエチレン基の重合体
基であることが、ハイドロフルオロカーボン冷媒との広
い温度範囲での相溶性を得るなどの点から必要である。
潤滑性に優れる点からは、特に、R1はメチル基、R2
メチル基または水素であることが好ましい。高粘度・高
分子量の成分としては、R2がメチル基であるジエーテ
ル構造を用いることが冷媒との相溶性の点から好まし
い。
【0020】さらに、重合体基(AO)nは、オキシプ
ロピレン基およびオキシエチレン基のブロック重合体基
またはランダム重合体基であり、オキシエチレン基より
もオキシプロピレン基を多く含むことが、常温下でも微
細な結晶が析出する現象、すなわち”曇り”を発生しに
くく、流動点も低く、吸湿性も相対的に低い点から好ま
しい。特に、重合体基(AO)nを((PO)p(EO)
q)で表した場合、0.1≦q/(p+q)≦0.3で
あることがさらに好ましい。ここで、PO、EOはオキ
シプロピレン基、オキシエチレン基をそれぞれ示し、
p、qはその平均重合度を示す数である。平均重合度を
表す数n、p、qは所定の粘度、分子量を満たすように
適宜決定される。
【0021】本発明の冷凍機油に種々の添加剤を添加し
てもよい。例えばトリクレジルホスフェート(TCP)
などの極圧剤や耐摩耗剤、例えばジターシャリーブチル
パラクレゾール(DBPC)などの酸化防止剤、アルキ
ルあるいはアルケニルあるいはフェニルエポキシポリア
ルキレングリコール誘導体などの酸捕捉剤、ベンゾトリ
アゾールなどの銅腐食防止剤、シリコン油などの消泡剤
など従来の冷凍機油用として一般に知られている添加剤
の必要量を添加してもよい。また、冷凍機油用として従
来公知の基油を、本発明の冷凍機油の機能が損なわれな
い程度に混合してもかまわない。
【0022】
【実施例】以下実施例に基づきより詳しく説明するが、
本発明はこれらにより何ら限定されるものではない。
【0023】以下の表1に用いた低粘度基油と高粘度基
油の構造と特性を示す。なお、以下の二層分離温度は、
各基油とHFC冷媒(R134a)を1:9で混合して
測定し、10容量%留出温度は、ガスクロマトグラフ蒸
留法(ASTM D2877)により測定した。
【0024】
【表1】
【0025】低粘度基油と高粘度基油を表2に示した重
量割合で混合し、実施例1〜3、比較例1〜3となる試
験油を作製した。100℃の動粘度、二層分離温度を表
2に併せて示す。高粘度基油を50重量%以上含む比較
例2、3では二層分離温度が低く、冷媒との相溶性が充
分でないことがわかる。なお、試験油には、焼き付きを
防止するためにDBPC 0.5重量%およびTCP
1.0重量%を添加した。
【0026】
【表2】
【0027】試験油の評価として、通常状態に対応した
耐久試験1と、マイグレーションが生じた状態での潤滑
性の評価として耐久試験2を行い、その結果を表3に示
す。耐久試験1は、カーエアコンの圧縮機(レシプロ型
冷凍圧縮機であり、動作流体が鉄およびアルミニウム材
に接する構造である。)にモータを接続したシステム
に、800gのR134a冷媒と、通常の充填量である
200gの試験油を充填し、表4の運転条件で耐久運転
した後、圧縮機を分解し、回転軸の摩耗量を測定した。
耐久試験2では、試験油の充填量を通常の8分の1であ
る25gとし、それ以外は耐久試験1と同様に摩耗量を
測定した。表3から、本実施例である試験油は、充分な
潤滑性を有していることがわかる。また、高粘度基油の
添加のない比較例1では、摩耗量が多く、また、焼付き
を生じることもあり、圧縮機の動作に必要な潤滑性が得
られないことがわかる。
【0028】
【表3】
【0029】
【表4】回転数 :5000rpm 吐出側圧力:19kg/cm2 G 吸入側圧力:1kg/cm2 G 過熱度 :10℃ 運転時間 :200時間(連続運転)
【0030】
【発明の効果】以上述べたように、本発明は、冷凍機油
として、特定のポリオキシアルキレングリコール系化合
物を用い、冷凍機油としての粘度は運転上のエネルギー
ロスが少なく、かつ、十分なシール効果の得られる範囲
の粘度とし、その一部分として、高粘度の基油、すなわ
ち、高分子量のポリオキシアルキレングリコール系化合
物を一定量以上含む基油を用いるものである。これによ
り、気化しにくい冷凍機油部分を含むので、マイグレー
ション現象が生じにくく、摩耗、焼付きなどの潤滑上の
問題を効果的に抑制できる。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 100℃における動粘度が5cSt以上
    30cSt未満である次の化1で表されるポリオキシア
    ルキレングリコール誘導体からなる低粘度基油95〜5
    5重量%と、 該低粘度基油の1.5倍以上の粘度を有する次の化1で
    表されるポリオキシアルキレングリコール誘導体からな
    る高粘度基油5〜45重量%とを混合した基油を用いる
    ことを特徴とする圧縮型冷凍機に用いる冷凍機油。 【化1】 R1−O−(AO)n−R2 ここで、R1は炭素数1〜4のアルキル基、R2は炭素数
    1〜4のアルキル基または水素、(AO)nはオキシプ
    ロピレン基および/またはオキシエチレン基の重合体基
    であり、nは平均重合度を表す数である。
  2. 【請求項2】 100℃における動粘度が5cSt以上
    30cSt未満である次の化2で表されるポリオキシア
    ルキレングリコール誘導体からなる基油を用い、 該ポリオキシアルキレングリコール誘導体の平均分子量
    の1.5倍以上の分子量を有する該ポリオキシアルキレ
    ングリコール誘導体の分子が5〜45重量%含まれてい
    ることを特徴とする圧縮型冷凍機に用いる冷凍機油。 【化2】 R1−O−(AO)n−R2 ここで、R1は炭素数1〜4のアルキル基、R2は炭素数
    1〜4のアルキル基または水素、(AO)nはオキシプ
    ロピレン基および/またはオキシエチレン基の重合体基
    であり、nは平均重合度を表す数である。
  3. 【請求項3】 請求項1ないし請求項2記載の冷凍機油
    と、ハイドロフルオロカーボン冷媒とを含む冷凍機用作
    動流体。
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