JPH09101491A - 半導体マッハツェンダ変調装置およびその製造方法 - Google Patents
半導体マッハツェンダ変調装置およびその製造方法Info
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- JPH09101491A JPH09101491A JP7282387A JP28238795A JPH09101491A JP H09101491 A JPH09101491 A JP H09101491A JP 7282387 A JP7282387 A JP 7282387A JP 28238795 A JP28238795 A JP 28238795A JP H09101491 A JPH09101491 A JP H09101491A
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- semiconductor
- layer
- waveguide
- optical waveguide
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 性能指数(周波数帯域/半波長電圧)が高
く、かつ消光比が高い変調器を提供する。 【構成】 半絶縁性半導体基板11上に選択的にi型バ
ッファ層12、導波路を構成するMQW導波層13、i
型クラッド層14を成長させる。分岐された導波路の位
相変調部7に相当する部分の両側を、n型半導体層1
5、p型半導体層16で挟み、n型半導体層15、p型
半導体層16上にn型電極17、p型電極18を形成
し、MQW導波層13に多重量子井戸面に平行に電界が
かかるようにする。
く、かつ消光比が高い変調器を提供する。 【構成】 半絶縁性半導体基板11上に選択的にi型バ
ッファ層12、導波路を構成するMQW導波層13、i
型クラッド層14を成長させる。分岐された導波路の位
相変調部7に相当する部分の両側を、n型半導体層1
5、p型半導体層16で挟み、n型半導体層15、p型
半導体層16上にn型電極17、p型電極18を形成
し、MQW導波層13に多重量子井戸面に平行に電界が
かかるようにする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光通信システムや
光情報処理システムにおいて重要なエレメントとなる光
変調器に関し、特に低電圧駆動・高速変調が可能で、か
つ高消光比を有する半導体マッハツェンダ型光変調装置
の構造およびその製造方法に関するものである。
光情報処理システムにおいて重要なエレメントとなる光
変調器に関し、特に低電圧駆動・高速変調が可能で、か
つ高消光比を有する半導体マッハツェンダ型光変調装置
の構造およびその製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体レーザ、光変調器などの導波路型
光デバイスは高速光通信システム、光情報処理システム
のキーエレメントの一つと考えられ、活発に研究・開発
がなされている。近年、光通信システムの高速化・長距
離化に伴い、従来の半導体レーザによる直接変調方式の
問題点が顕在化しつつある。すなわち、半導体レーザ直
接変調方式においては変調時に波長チャーピングが生
じ、これにより光ファイバ伝送後の波形が劣化するが、
この現象は信号伝送速度が速い程、また伝送距離が長い
ほど顕著になる。特に、既存の1.3μm零分散ファイ
バを用いたシステムにおいてこの問題は深刻であり、フ
ァイバ伝搬損失の小さい波長1.55μm帯の光源をも
ちいて伝送距離を伸ばそうとしても、チャーピングに起
因する分散制限により伝送距離が制限される。
光デバイスは高速光通信システム、光情報処理システム
のキーエレメントの一つと考えられ、活発に研究・開発
がなされている。近年、光通信システムの高速化・長距
離化に伴い、従来の半導体レーザによる直接変調方式の
問題点が顕在化しつつある。すなわち、半導体レーザ直
接変調方式においては変調時に波長チャーピングが生
じ、これにより光ファイバ伝送後の波形が劣化するが、
この現象は信号伝送速度が速い程、また伝送距離が長い
ほど顕著になる。特に、既存の1.3μm零分散ファイ
バを用いたシステムにおいてこの問題は深刻であり、フ
ァイバ伝搬損失の小さい波長1.55μm帯の光源をも
ちいて伝送距離を伸ばそうとしても、チャーピングに起
因する分散制限により伝送距離が制限される。
【0003】この問題は、半導体レーザを一定の光出力
で発光させておき、半導体レーザ出射光を半導体レーザ
とは別の光変調器により変調する外部変調方式を採用す
ることにより解決できる。そのため、近年外部光変調器
の開発が活発化している。外部光変調器としては、Li
NbO3 等の誘電体を用いたものと、InPやGaAs
の半導体を用いたものとがあるが、光アンプ等の他の光
素子やFET等の電子回路との集積化が可能で、小型
化、低電圧化も容易な半導体光変調器への期待が近年高
まりつつある。
で発光させておき、半導体レーザ出射光を半導体レーザ
とは別の光変調器により変調する外部変調方式を採用す
ることにより解決できる。そのため、近年外部光変調器
の開発が活発化している。外部光変調器としては、Li
NbO3 等の誘電体を用いたものと、InPやGaAs
の半導体を用いたものとがあるが、光アンプ等の他の光
素子やFET等の電子回路との集積化が可能で、小型
化、低電圧化も容易な半導体光変調器への期待が近年高
まりつつある。
【0004】半導体変調器としては、バルク半導体のフ
ランツケルデッシュ効果や多重量子井戸構造に於ける量
子閉じ込めシュタルク効果のように電界を印加すること
により吸収端が長波側へシフトする効果を利用した吸収
型光変調器と、バルク半導体の電気光学効果(ポッケル
ス効果)や多重量子井戸構造における量子閉じ込めシュ
タルク効果のように電界を印加することにより屈折率が
変化する効果を利用したマッハツェンダ型変調器が代表
的なものである。ところで、吸収型変調器は半導体レー
ザ直接変調方式に比べると波長チャーピングははるかに
小さいが、それでも零ではない。特に、光導波路を構成
する多重量子井戸構造に半導体の積層面に平行に電界を
印加する場合には大きなチャーピングが発生する。一
方、マッハツェンダ変調器は原理的にチャーピングを零
にすることができ、将来の超高速・長距離光通信用変調
器として大きな期待がかけられている。
ランツケルデッシュ効果や多重量子井戸構造に於ける量
子閉じ込めシュタルク効果のように電界を印加すること
により吸収端が長波側へシフトする効果を利用した吸収
型光変調器と、バルク半導体の電気光学効果(ポッケル
ス効果)や多重量子井戸構造における量子閉じ込めシュ
タルク効果のように電界を印加することにより屈折率が
変化する効果を利用したマッハツェンダ型変調器が代表
的なものである。ところで、吸収型変調器は半導体レー
ザ直接変調方式に比べると波長チャーピングははるかに
小さいが、それでも零ではない。特に、光導波路を構成
する多重量子井戸構造に半導体の積層面に平行に電界を
印加する場合には大きなチャーピングが発生する。一
方、マッハツェンダ変調器は原理的にチャーピングを零
にすることができ、将来の超高速・長距離光通信用変調
器として大きな期待がかけられている。
【0005】半導体マッハツェンダ変調器の例として
は、InGaAs/InAlAs多重量子井戸を導波層
としたハイメサ型(多重量子井戸構造の導波層およびそ
の上のクラッド層がメサ状に加工されるタイプ)マッハ
ツェンダ変調器が佐野らにより1993年電子情報通信
学会春季大会講演論文集、分冊4、4−186頁(講演
番号C−150)に報告されている。この報告例では、
1.55μmの入射光波長に対し、6.5nmのInG
aAsウェルと6.0nmのInAlAsバリアでMQ
Wを構成し、そのバンドギャップ波長を1.45μmと
している。導波層は、30周期のGaAs/InAlA
sMQWよりなり、素子長は1.2mm、電界が印加さ
れる位相変調部の長さは0.5mmである。
は、InGaAs/InAlAs多重量子井戸を導波層
としたハイメサ型(多重量子井戸構造の導波層およびそ
の上のクラッド層がメサ状に加工されるタイプ)マッハ
ツェンダ変調器が佐野らにより1993年電子情報通信
学会春季大会講演論文集、分冊4、4−186頁(講演
番号C−150)に報告されている。この報告例では、
1.55μmの入射光波長に対し、6.5nmのInG
aAsウェルと6.0nmのInAlAsバリアでMQ
Wを構成し、そのバンドギャップ波長を1.45μmと
している。導波層は、30周期のGaAs/InAlA
sMQWよりなり、素子長は1.2mm、電界が印加さ
れる位相変調部の長さは0.5mmである。
【0006】尚、この素子では、位相変調部としてバン
ドギャップ波長1.45μmのMQWが導波層を用いら
れており、このMQW導波層面に垂直方向に電界を印加
して変調する方式が採用されている。波長1.55μm
の入射光に対する変調電圧(半波長電圧)は4.2V、
その時の消光比は13dB、ファイバ間挿入損失は12
dBである。このように、半導体材料、特に多重量子井
戸構造を屈折率変化媒体として用いてマッハツェンダ変
調器を構成すると、LiNbO3 などの誘電体材料を用
いた場合の大きさ10mmに比べて大きさが1mm程度
と非常に小型の変調器が実現できる。
ドギャップ波長1.45μmのMQWが導波層を用いら
れており、このMQW導波層面に垂直方向に電界を印加
して変調する方式が採用されている。波長1.55μm
の入射光に対する変調電圧(半波長電圧)は4.2V、
その時の消光比は13dB、ファイバ間挿入損失は12
dBである。このように、半導体材料、特に多重量子井
戸構造を屈折率変化媒体として用いてマッハツェンダ変
調器を構成すると、LiNbO3 などの誘電体材料を用
いた場合の大きさ10mmに比べて大きさが1mm程度
と非常に小型の変調器が実現できる。
【0007】ところで、MQWのバンドギャップ波長を
入射光波長に近づけるほど同一の電界強度に対する屈折
率変化は大きくなり、半波長電圧Vπ(光波の位相をπ
[rad]変化させるのに必要な電圧、即ち消光に必要
な動作電圧)は低減できるが、同時に前記入射光に対す
る吸収変化も増大するので、合波部における2つの導波
光に強度差が生じ消光特性が劣化する。そこで、上述の
マッハツェンダ変調器においては、ある程度の屈折率変
化が期待でき、かつ吸収変化もある程度小さくなるよう
にMQWのバンドギャップ波長が選ばれている。しかし
ながら、この屈折率変化の大きさと吸収変化の大きさは
相互依存しており、このトレードオフにより素子の特性
は制限を受ける。
入射光波長に近づけるほど同一の電界強度に対する屈折
率変化は大きくなり、半波長電圧Vπ(光波の位相をπ
[rad]変化させるのに必要な電圧、即ち消光に必要
な動作電圧)は低減できるが、同時に前記入射光に対す
る吸収変化も増大するので、合波部における2つの導波
光に強度差が生じ消光特性が劣化する。そこで、上述の
マッハツェンダ変調器においては、ある程度の屈折率変
化が期待でき、かつ吸収変化もある程度小さくなるよう
にMQWのバンドギャップ波長が選ばれている。しかし
ながら、この屈折率変化の大きさと吸収変化の大きさは
相互依存しており、このトレードオフにより素子の特性
は制限を受ける。
【0008】一方、バンドギャップ波長を入射光波長に
近づけずに半波長電圧を低減するには、位相変調部長を
長くする必要があるが、それに伴って素子容量が増大
し、変調周波数帯域fが低下する。このように、変調周
波数帯域と半波長電圧の間にもトレードオフの関係があ
り素子特性を制限している。しかしながら実際の光通信
システムにおいては、より大きな性能指数値(f/V
π)を有するマッハツェンダ変調器が望まれている。
近づけずに半波長電圧を低減するには、位相変調部長を
長くする必要があるが、それに伴って素子容量が増大
し、変調周波数帯域fが低下する。このように、変調周
波数帯域と半波長電圧の間にもトレードオフの関係があ
り素子特性を制限している。しかしながら実際の光通信
システムにおいては、より大きな性能指数値(f/V
π)を有するマッハツェンダ変調器が望まれている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】上述のように、従来の
半導体マッハツェンダ変調器では位相変調部のMQW光
導波層に対して、MQW積層面に垂直に電界を印加し、
量子閉じ込めシュタルク効果(QCSE:Quantum Conf
ined Stark Effect )を利用して変調動作を行っている
為に、屈折率変化の大きさと吸収変化の大きさとの間に
トレードオフの関係があり、実際のシステム適用で重要
となる半波長電圧の低減、消光比の向上を同時に満足さ
せることが困難となっている。
半導体マッハツェンダ変調器では位相変調部のMQW光
導波層に対して、MQW積層面に垂直に電界を印加し、
量子閉じ込めシュタルク効果(QCSE:Quantum Conf
ined Stark Effect )を利用して変調動作を行っている
為に、屈折率変化の大きさと吸収変化の大きさとの間に
トレードオフの関係があり、実際のシステム適用で重要
となる半波長電圧の低減、消光比の向上を同時に満足さ
せることが困難となっている。
【0010】更に、半波長電圧と変調周波数帯域との間
にも位相変調部長を通じてトレードオフの関係があり、
変調周波数帯域の向上と半波長電圧の低減を同時に実現
することは困難である。このように、通常知られている
垂直電界による量子閉じ込めシュタルク効果を利用した
半導体マッハツェンダ変調器においては、実際のシステ
ム適用で重要となる低電圧駆動、高速伝送、高消光比特
性を同時に実現することが困難であるという問題点があ
った。
にも位相変調部長を通じてトレードオフの関係があり、
変調周波数帯域の向上と半波長電圧の低減を同時に実現
することは困難である。このように、通常知られている
垂直電界による量子閉じ込めシュタルク効果を利用した
半導体マッハツェンダ変調器においては、実際のシステ
ム適用で重要となる低電圧駆動、高速伝送、高消光比特
性を同時に実現することが困難であるという問題点があ
った。
【0011】本発明はこのような従来技術の問題点に鑑
みてなされたものであって、その目的は、駆動電圧の低
減と消光比ならびに変調周波数帯域の向上を同時に行う
ことができる半導体マッハツェンダ変調器の構造とその
製造方法を提供することである。
みてなされたものであって、その目的は、駆動電圧の低
減と消光比ならびに変調周波数帯域の向上を同時に行う
ことができる半導体マッハツェンダ変調器の構造とその
製造方法を提供することである。
【0012】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明による半導体マッハツェンダ変調装置は、半
導体基板上に、入射光を導波する入射光導波路と、入射
光導波路を伝播する光を2つに分ける分岐部と、分岐さ
れた光を導波する2本の分岐導波路と、分岐導波路の少
なくとも一方の導波路に設けられた位相変調部と、2本
の分岐導波路を伝播する光を合流させる合流部と、合流
部からの光を出力部へ導波する出力導波路とが形成さ
れ、各導波路がバッファ層とクラッド層とに挟まれた半
導体光導波層によって構成されているものであって、前
記位相変調部においては半導体光導波層が多重量子井戸
構造をなしており、かつ、その半導体光導波層にその積
層面に平行な電界を印加する手段が備えられていること
を特徴としている。そして、半導体光導波層にその積層
面に平行な電界を印加する手段は、具体的には、前記半
導体基板上に形成された、当該半導体光導波層を挾む第
1導電型半導体領域および第2導電型半導体領域と、そ
れぞれの半導体領域上に形成された当該半導体領域に電
圧を印加する電極とを含んで構成される。
めの本発明による半導体マッハツェンダ変調装置は、半
導体基板上に、入射光を導波する入射光導波路と、入射
光導波路を伝播する光を2つに分ける分岐部と、分岐さ
れた光を導波する2本の分岐導波路と、分岐導波路の少
なくとも一方の導波路に設けられた位相変調部と、2本
の分岐導波路を伝播する光を合流させる合流部と、合流
部からの光を出力部へ導波する出力導波路とが形成さ
れ、各導波路がバッファ層とクラッド層とに挟まれた半
導体光導波層によって構成されているものであって、前
記位相変調部においては半導体光導波層が多重量子井戸
構造をなしており、かつ、その半導体光導波層にその積
層面に平行な電界を印加する手段が備えられていること
を特徴としている。そして、半導体光導波層にその積層
面に平行な電界を印加する手段は、具体的には、前記半
導体基板上に形成された、当該半導体光導波層を挾む第
1導電型半導体領域および第2導電型半導体領域と、そ
れぞれの半導体領域上に形成された当該半導体領域に電
圧を印加する電極とを含んで構成される。
【0013】また、上記の目的を達成するための本発明
による半導体マッハツェンダ変調装置の製造方法は、 半導体基板上に、入射光を導波する入射光導波路、
入射光導波路を伝播する光を2つに分ける分岐部、分岐
された光を導波する2本の分岐導波路、2本の分岐導波
路を伝播する光を合流させる合流部および合流部からの
光を出力部へ導波する出力導波路の領域を区画する空隙
部を有する第1の選択成長用マスクを形成する工程と、 前記第1の選択成長用マスクの空隙部にバッファ
層、多重量子井戸光導波層およびクラッド層を順次選択
成長させる工程と、 少なくとも一方の分岐導波路の位相変調部に対応す
る部分の一方の側面を露出させる空隙部を有する第2の
選択成長用マスクを半導体基板上に形成し、前記位相変
調部の一方の側に接する第1導電型の半導体領域を前記
半導体基板上に選択的に成長させる工程と、 一方の側に第1導電型の半導体領域が形成された位
相変調部の他方の側を露出させる空隙部を有する第3の
選択成長用マスクを半導体基板上に形成し、前記位相変
調部の他方の側に接する第2導電型の半導体領域を前記
半導体基板上に選択的に成長させる工程と、 前記第1、第2導電型の半導体領域上に、それぞれ
第1および第2の電極を形成する工程と、を含むことを
特徴としている。
による半導体マッハツェンダ変調装置の製造方法は、 半導体基板上に、入射光を導波する入射光導波路、
入射光導波路を伝播する光を2つに分ける分岐部、分岐
された光を導波する2本の分岐導波路、2本の分岐導波
路を伝播する光を合流させる合流部および合流部からの
光を出力部へ導波する出力導波路の領域を区画する空隙
部を有する第1の選択成長用マスクを形成する工程と、 前記第1の選択成長用マスクの空隙部にバッファ
層、多重量子井戸光導波層およびクラッド層を順次選択
成長させる工程と、 少なくとも一方の分岐導波路の位相変調部に対応す
る部分の一方の側面を露出させる空隙部を有する第2の
選択成長用マスクを半導体基板上に形成し、前記位相変
調部の一方の側に接する第1導電型の半導体領域を前記
半導体基板上に選択的に成長させる工程と、 一方の側に第1導電型の半導体領域が形成された位
相変調部の他方の側を露出させる空隙部を有する第3の
選択成長用マスクを半導体基板上に形成し、前記位相変
調部の他方の側に接する第2導電型の半導体領域を前記
半導体基板上に選択的に成長させる工程と、 前記第1、第2導電型の半導体領域上に、それぞれ
第1および第2の電極を形成する工程と、を含むことを
特徴としている。
【0014】
【発明の実施の形態】図1(a)は、本願発明の実施の
形態を説明するための半導体マッハツェンダ変調器の平
面図であり、図1(b)はそのA−A′での断面図であ
る。図1(a)に示すように、マッハツェンダ変調器
は、半絶縁性半導体基板11上に形成されており、入射
光は入射光導波路1を伝搬した後、分岐部2で2つに分
けられた後、第1分岐導波路3、第2分岐導波路4を伝
播する。2つの分岐導波路を伝播した光は合波部5にお
いて合波され、出力導波路6を介して出力される。第
1、第2導波路3、4を伝播する光は、それぞれに設け
られた位相変調部7において位相の変調を受ける。その
変調状態により合波部5から出力される光の消・光が決
定される。位相変調部7においては、導波路を挾んでn
側電極17、p側電極18が形成されている。
形態を説明するための半導体マッハツェンダ変調器の平
面図であり、図1(b)はそのA−A′での断面図であ
る。図1(a)に示すように、マッハツェンダ変調器
は、半絶縁性半導体基板11上に形成されており、入射
光は入射光導波路1を伝搬した後、分岐部2で2つに分
けられた後、第1分岐導波路3、第2分岐導波路4を伝
播する。2つの分岐導波路を伝播した光は合波部5にお
いて合波され、出力導波路6を介して出力される。第
1、第2導波路3、4を伝播する光は、それぞれに設け
られた位相変調部7において位相の変調を受ける。その
変調状態により合波部5から出力される光の消・光が決
定される。位相変調部7においては、導波路を挾んでn
側電極17、p側電極18が形成されている。
【0015】図1(b)に示すように、半絶縁性半導体
基板11上の導波路3、4が形成される領域には、i型
バッファ層12を介してMQW(多重量子井戸)導波層
13が形成され、その上にはi型クラッド層14が形成
されている。それぞれの導波層の外側にはn型半導体層
15が形成されており、二つの導波層に挟まれた領域に
はp型半導体層16が形成されている。n型半導体層1
5上にはn側電極17が、またp型半導体層16上には
p側電極18が形成されている。また、本発明の製造方
法によれば、この構造のマッハツェンダ変調器を、半導
体層はエッチングを用いることなく全て選択成長法によ
り製作される。この選択成長には、制御性のよいMOV
PE法が有利に採用される。
基板11上の導波路3、4が形成される領域には、i型
バッファ層12を介してMQW(多重量子井戸)導波層
13が形成され、その上にはi型クラッド層14が形成
されている。それぞれの導波層の外側にはn型半導体層
15が形成されており、二つの導波層に挟まれた領域に
はp型半導体層16が形成されている。n型半導体層1
5上にはn側電極17が、またp型半導体層16上には
p側電極18が形成されている。また、本発明の製造方
法によれば、この構造のマッハツェンダ変調器を、半導
体層はエッチングを用いることなく全て選択成長法によ
り製作される。この選択成長には、制御性のよいMOV
PE法が有利に採用される。
【0016】このように構成された半導体マッハツェン
ダ変調器では、位相変調部を構成する多重量子井戸導波
層に対して、変調時の印加電界が多重量子井戸の面に平
行に印加される。このため、多重量子井戸において電子
および正孔により形成される2次元励起子は、印加電界
によって量子井戸面に対して平行にクーロン力を受ける
ので、容易に解離し消失する。これは、量子井戸面に垂
直に電界を印加した場合には、2次元励起子の光吸収ス
ペクトルは比較的大きな電界を印加してもそのスペクト
ル形状を保持したまま波長軸に沿って長波側へ移動する
量子閉じ込めシュタルク効果とは対照的な現象である。
これは、2次元励起子を形成する電子と正孔の結合エネ
ルギーが、量子井戸面に平行方向に比べて垂直方向の方
が極めて大きな値をもつことに由来するものである。
ダ変調器では、位相変調部を構成する多重量子井戸導波
層に対して、変調時の印加電界が多重量子井戸の面に平
行に印加される。このため、多重量子井戸において電子
および正孔により形成される2次元励起子は、印加電界
によって量子井戸面に対して平行にクーロン力を受ける
ので、容易に解離し消失する。これは、量子井戸面に垂
直に電界を印加した場合には、2次元励起子の光吸収ス
ペクトルは比較的大きな電界を印加してもそのスペクト
ル形状を保持したまま波長軸に沿って長波側へ移動する
量子閉じ込めシュタルク効果とは対照的な現象である。
これは、2次元励起子を形成する電子と正孔の結合エネ
ルギーが、量子井戸面に平行方向に比べて垂直方向の方
が極めて大きな値をもつことに由来するものである。
【0017】図2(a)、(b)に、本発明のマッハツ
ェンダ変調器における位相変調部の光吸収スペクトルと
光吸収変化スペクトルを模式的に示す。p−n型電極間
に逆バイアスが印加されるとMQW面に平行な電界が生
じる。本発明のMQW導波層における重い正孔と電子で
形成される励起子の量子井戸面に平行方向のクーロン結
合力は、約6.42×10-14 [N]であり、これは約
4kV/cm程度の電界で解離させることのできる結合
力である。従って、このように弱い電界により2次元励
起子は解離し、無バイアス状態で吸収ピーク波長λex等
において現れる吸収スペクトルの急峻なピーク吸収成分
が消失する。この結果、吸収変化スペクトルΔα(λ)
の吸収端波長近傍のほとんどがマイナスの値をもつ。
ェンダ変調器における位相変調部の光吸収スペクトルと
光吸収変化スペクトルを模式的に示す。p−n型電極間
に逆バイアスが印加されるとMQW面に平行な電界が生
じる。本発明のMQW導波層における重い正孔と電子で
形成される励起子の量子井戸面に平行方向のクーロン結
合力は、約6.42×10-14 [N]であり、これは約
4kV/cm程度の電界で解離させることのできる結合
力である。従って、このように弱い電界により2次元励
起子は解離し、無バイアス状態で吸収ピーク波長λex等
において現れる吸収スペクトルの急峻なピーク吸収成分
が消失する。この結果、吸収変化スペクトルΔα(λ)
の吸収端波長近傍のほとんどがマイナスの値をもつ。
【0018】これに対して、従来用いられているMQW
面に垂直方向の電界を印加して吸収端波長を移動させる
量子閉じ込めシュタルク効果(QCSE)を利用した場
合の光吸収スペクトルおよびその変化を図3(a)、
(b)に示す。MQW面に垂直に電界が印加されると、
光吸収スペクトルは急峻な励起子スペクトル形状を保持
したまま移動するので、図3(b)に示されるように、
光吸収変化スペクトルΔα(λ)には正負両方の値が現
れる。
面に垂直方向の電界を印加して吸収端波長を移動させる
量子閉じ込めシュタルク効果(QCSE)を利用した場
合の光吸収スペクトルおよびその変化を図3(a)、
(b)に示す。MQW面に垂直に電界が印加されると、
光吸収スペクトルは急峻な励起子スペクトル形状を保持
したまま移動するので、図3(b)に示されるように、
光吸収変化スペクトルΔα(λ)には正負両方の値が現
れる。
【0019】入射光波長(λ0 )領域の屈折率変化Δn
(λ0 )は、(1)式で示されるクラマース・クローニ
ッヒ(Kramers-Kronig)積分、 Δn (λ0)=(1/2π2 )∫{λ0 2Δα (λ')/(λ0 2−λ'2)}dλ' ・・・(1) 〔但し、∫(積分)は0から∞までの定積分〕により与
えられる。従来のQCSEを利用した場合のΔn(λ
0 )は、上記クラマース・クローニッヒ積分においてΔ
α(λ)の正負両成分が互いに打ち消しあい、結果とし
て、それほど大きな値になり得ない。
(λ0 )は、(1)式で示されるクラマース・クローニ
ッヒ(Kramers-Kronig)積分、 Δn (λ0)=(1/2π2 )∫{λ0 2Δα (λ')/(λ0 2−λ'2)}dλ' ・・・(1) 〔但し、∫(積分)は0から∞までの定積分〕により与
えられる。従来のQCSEを利用した場合のΔn(λ
0 )は、上記クラマース・クローニッヒ積分においてΔ
α(λ)の正負両成分が互いに打ち消しあい、結果とし
て、それほど大きな値になり得ない。
【0020】一方、本発明の横方向電界印加型のMQW
光導波層に対するΔn(λ0 )は、Δα(λ)がほとん
ど負成分のみを有しており、大きな値を持つことが可能
となる。図4に、MQW導波層に20周期のGaAsP
(10nm)/InP(5nm)を用い、バッファ層、
クラッド層にInPを用いたときに生じるΔn(λ)に
ついて、垂直電界印加の場合と平行電界印加の場合に関
する計算例を示す。通常、入射光波長と吸収端波長間の
波長差は、半導体マッハツェンダ変調器の光の伝搬損失
を抑制する目的から70nm以上に設定されるが、例え
ば、吸収端波長が1.47μm、入射光波長が1.52
μmであるものとすると、平行電界印加型のΔn(λ
0 )は従来の垂直電界印加型のそれに比べて約7倍の大
きさを持つことになる。
光導波層に対するΔn(λ0 )は、Δα(λ)がほとん
ど負成分のみを有しており、大きな値を持つことが可能
となる。図4に、MQW導波層に20周期のGaAsP
(10nm)/InP(5nm)を用い、バッファ層、
クラッド層にInPを用いたときに生じるΔn(λ)に
ついて、垂直電界印加の場合と平行電界印加の場合に関
する計算例を示す。通常、入射光波長と吸収端波長間の
波長差は、半導体マッハツェンダ変調器の光の伝搬損失
を抑制する目的から70nm以上に設定されるが、例え
ば、吸収端波長が1.47μm、入射光波長が1.52
μmであるものとすると、平行電界印加型のΔn(λ
0 )は従来の垂直電界印加型のそれに比べて約7倍の大
きさを持つことになる。
【0021】さらに、図2、図3から明らかなように、
平行電界印加の場合には、垂直電界印加の場合のシュタ
ルクシフトのような吸収端波長の変化は生じず、吸収端
波長よりも長波側の領域において、その吸収係数はほと
んど増加しない。すなわち、本発明の変調器において
は、吸収変化をある程度抑制した状態で、吸収端波長を
入射光波長に接近させることが可能となる。したがっ
て、本発明の半導体マッハツェンダ変調器では、消光比
を向上させると同時に、半波長電圧を低減することが可
能な構造となっている。そして、前述したように、平行
電界印加の場合には、弱い電界で大きな屈折率変化を得
ることが可能であり、したがって、性能指数(周波数変
調帯域/半波長電圧)として、従来のものよりも一桁以
上大きくかつ高消光比を有するマッハツェンダ変調器が
実現できる。
平行電界印加の場合には、垂直電界印加の場合のシュタ
ルクシフトのような吸収端波長の変化は生じず、吸収端
波長よりも長波側の領域において、その吸収係数はほと
んど増加しない。すなわち、本発明の変調器において
は、吸収変化をある程度抑制した状態で、吸収端波長を
入射光波長に接近させることが可能となる。したがっ
て、本発明の半導体マッハツェンダ変調器では、消光比
を向上させると同時に、半波長電圧を低減することが可
能な構造となっている。そして、前述したように、平行
電界印加の場合には、弱い電界で大きな屈折率変化を得
ることが可能であり、したがって、性能指数(周波数変
調帯域/半波長電圧)として、従来のものよりも一桁以
上大きくかつ高消光比を有するマッハツェンダ変調器が
実現できる。
【0022】更に、本発明においては、ハイメサ型の光
導波路形成工程において、エッチング工程を一切用いて
おらず、例えば制御性に優れた選択MOVPE結晶成長
法を用いており、前記半導体マッハツェンダ変調器を歩
留まりよく製造することができる。具体的には、ウェハ
上にメサ形状を形成する部分以外の領域を誘電体マスク
で覆い、選択成長を行うことにより多重量子井戸を導波
層とするメサ型導波路を形成することができる。続い
て、前記メサ型導波路の両側をそれぞれpおよびn型半
導体層で選択結晶成長法を用いて埋め込み成長を行うこ
とにより、量子井戸面に対して平行に電界が印加される
構造を有する半導体マッハツェンダ変調器を同一ウェハ
上で均一に歩留まりよく製造することができる。
導波路形成工程において、エッチング工程を一切用いて
おらず、例えば制御性に優れた選択MOVPE結晶成長
法を用いており、前記半導体マッハツェンダ変調器を歩
留まりよく製造することができる。具体的には、ウェハ
上にメサ形状を形成する部分以外の領域を誘電体マスク
で覆い、選択成長を行うことにより多重量子井戸を導波
層とするメサ型導波路を形成することができる。続い
て、前記メサ型導波路の両側をそれぞれpおよびn型半
導体層で選択結晶成長法を用いて埋め込み成長を行うこ
とにより、量子井戸面に対して平行に電界が印加される
構造を有する半導体マッハツェンダ変調器を同一ウェハ
上で均一に歩留まりよく製造することができる。
【0023】
【実施例】次に、本発明の実施例について図面を参照し
て詳細に説明する。図5は、本発明の一実施例の半導体
マッハツェンダ変調器の斜視図である。本実施例では、
InP系多重量子井戸(MQW)を導波層として用いて
いる。この構造は、その製造方法を参照することにより
明らかになるので、工程断面図である図6(a)〜
(f)、図7(a)〜(h)を参照して、まずその製造
工程について説明する。なお、図6(a)〜(f)は、
図1のB−B′線での断面図であり、図7(a)〜
(h)は、図5のC−C′線での断面図である。
て詳細に説明する。図5は、本発明の一実施例の半導体
マッハツェンダ変調器の斜視図である。本実施例では、
InP系多重量子井戸(MQW)を導波層として用いて
いる。この構造は、その製造方法を参照することにより
明らかになるので、工程断面図である図6(a)〜
(f)、図7(a)〜(h)を参照して、まずその製造
工程について説明する。なお、図6(a)〜(f)は、
図1のB−B′線での断面図であり、図7(a)〜
(h)は、図5のC−C′線での断面図である。
【0024】まず、(100)面方位のFeドープIn
P基板101上全面に、選択成長用の誘電体マスクとな
る膜厚1200ÅのSiO2 膜を形成する。続いて、通
常のフォトリソグラフィ技術を用いて上記SiO2 膜を
パターニングし、選択成長用第1マスク201を作成す
る〔図6(a)、図7(a)〕。図8に選択成長用第1
マスク201のウェハ上面からみたパターンを示す。S
iO2 膜に挟まれた空隙部301にマッハツェンダ変調
器のメサ型導波路部が形成される。空隙部301の幅W
gは2μmであり、マスク幅Wmは100μmである。
尚、空隙部301のストライプ方向は[011]方向で
ある。
P基板101上全面に、選択成長用の誘電体マスクとな
る膜厚1200ÅのSiO2 膜を形成する。続いて、通
常のフォトリソグラフィ技術を用いて上記SiO2 膜を
パターニングし、選択成長用第1マスク201を作成す
る〔図6(a)、図7(a)〕。図8に選択成長用第1
マスク201のウェハ上面からみたパターンを示す。S
iO2 膜に挟まれた空隙部301にマッハツェンダ変調
器のメサ型導波路部が形成される。空隙部301の幅W
gは2μmであり、マスク幅Wmは100μmである。
尚、空隙部301のストライプ方向は[011]方向で
ある。
【0025】次に、このSiO2 膜をマスクとしてMO
VPE法を用いて、i−InPバッファ層102(膜厚
0.3μm)、i−InGaAsP/InP・MQW導
波層103〔InGaAsP(10nm)/InP(5
nm)20周期:層厚0.3μm〕、i−InPクラッ
ド層104(層厚0.4μm)を順次選択成長させる
〔図6(b)、図7(b)〕。ここで、i−InGaA
sP/InPMQW導波層103は、組成波長1.52
μmのInGaAsPを量子井戸とする20周期の多重
量子井戸(MQW)構造を有しており、このMQW導波
層における井戸層の厚さは10nm、障壁層の厚さは5
nmであり、導波層に於けるバンドギャップ波長が1.
45μmとなるように設定されている。MQW導波層全
体の厚さは0.3μmである。
VPE法を用いて、i−InPバッファ層102(膜厚
0.3μm)、i−InGaAsP/InP・MQW導
波層103〔InGaAsP(10nm)/InP(5
nm)20周期:層厚0.3μm〕、i−InPクラッ
ド層104(層厚0.4μm)を順次選択成長させる
〔図6(b)、図7(b)〕。ここで、i−InGaA
sP/InPMQW導波層103は、組成波長1.52
μmのInGaAsPを量子井戸とする20周期の多重
量子井戸(MQW)構造を有しており、このMQW導波
層における井戸層の厚さは10nm、障壁層の厚さは5
nmであり、導波層に於けるバンドギャップ波長が1.
45μmとなるように設定されている。MQW導波層全
体の厚さは0.3μmである。
【0026】次に、誘電体マスクを形成するためのSi
O2 膜をウェハ全面に形成し、通常のフォトリソグラフ
ィ技術を用いてこのSiO2 膜をパターニングして、選
択成長用第2マスク202を形成する〔図6(c)、図
7(c)〕。図9に選択成長用第2マスク202のウェ
ハ上面からみたパターンを示す。空隙部302のパター
ンがメサ型導波路の両側を埋め込むパターンとなるよう
に選択成長用第2マスクはパターニングされている。
O2 膜をウェハ全面に形成し、通常のフォトリソグラフ
ィ技術を用いてこのSiO2 膜をパターニングして、選
択成長用第2マスク202を形成する〔図6(c)、図
7(c)〕。図9に選択成長用第2マスク202のウェ
ハ上面からみたパターンを示す。空隙部302のパター
ンがメサ型導波路の両側を埋め込むパターンとなるよう
に選択成長用第2マスクはパターニングされている。
【0027】次に、再度MOVPE法を用いて、上述の
空隙部302の上のみに選択的にi−InPクラッド層
105(層厚1.0μm)を選択成長させ、埋め込みク
ラッドを形成する〔図6(d)〕。続いて、ウェハ全面
に膜厚1000ÅのSiO2膜を形成した後に、このS
iO2 膜を通常のフォトリソグラフィ技術を用いてパタ
ーニングし、選択成長用第3マスク203を形成する
〔図6(e)、図7(d)〕。図10に選択成長用第3
マスク203のウェハ上面からみたパターンを示す。空
隙部303のパターンが、対向する位相変調部を形成す
るメサ型導波路間を埋め込むp型InPクラッド層とな
るように、選択成長用第3マスク203がパターニング
されている。
空隙部302の上のみに選択的にi−InPクラッド層
105(層厚1.0μm)を選択成長させ、埋め込みク
ラッドを形成する〔図6(d)〕。続いて、ウェハ全面
に膜厚1000ÅのSiO2膜を形成した後に、このS
iO2 膜を通常のフォトリソグラフィ技術を用いてパタ
ーニングし、選択成長用第3マスク203を形成する
〔図6(e)、図7(d)〕。図10に選択成長用第3
マスク203のウェハ上面からみたパターンを示す。空
隙部303のパターンが、対向する位相変調部を形成す
るメサ型導波路間を埋め込むp型InPクラッド層とな
るように、選択成長用第3マスク203がパターニング
されている。
【0028】次に、MOVPE選択成長法を用いて選択
成長用第3マスクの空隙部303にp型InPクラッド
層106(膜厚0.9μm、キャリア濃度5×1017c
m-3)、p型InGaAsキャップ層107(膜厚0.
1μm、キャリア濃度1×1019cm-3)を順次積層す
る〔図7(e)〕。次に、ウェハ全面にSiO2 膜を形
成し、通常のフォトリソグラフィ技術を用いてパターニ
ングして選択成長用第4マスク204を形成する〔図7
(f)〕。図11に選択成長用第4マスクのウェハ上面
から見たパターンを示す。空隙部304のパターンが、
位相変調部を構成するメサ型光導波路に対して前記p型
InPクラッド層と反対側の領域となるようにパターニ
ングされている。
成長用第3マスクの空隙部303にp型InPクラッド
層106(膜厚0.9μm、キャリア濃度5×1017c
m-3)、p型InGaAsキャップ層107(膜厚0.
1μm、キャリア濃度1×1019cm-3)を順次積層す
る〔図7(e)〕。次に、ウェハ全面にSiO2 膜を形
成し、通常のフォトリソグラフィ技術を用いてパターニ
ングして選択成長用第4マスク204を形成する〔図7
(f)〕。図11に選択成長用第4マスクのウェハ上面
から見たパターンを示す。空隙部304のパターンが、
位相変調部を構成するメサ型光導波路に対して前記p型
InPクラッド層と反対側の領域となるようにパターニ
ングされている。
【0029】続いて、MOVPE法を用いて選択成長用
第4マスク204の空隙部304にn型InPクラッド
層108(膜厚1.0μm、キャリア濃度5×1017c
m-3)を選択成長させる〔図7(g)〕。次に、前記p
型およびn型クラッド層上部のSiO2 膜を除去し、T
i/Auよりなるn側電極109およびp側電極110
を形成する〔図6(f)、図7(h)〕。最後に、素子
をへき開し、入出射端面に無反射コーティングを施して
素子製作を終了する。
第4マスク204の空隙部304にn型InPクラッド
層108(膜厚1.0μm、キャリア濃度5×1017c
m-3)を選択成長させる〔図7(g)〕。次に、前記p
型およびn型クラッド層上部のSiO2 膜を除去し、T
i/Auよりなるn側電極109およびp側電極110
を形成する〔図6(f)、図7(h)〕。最後に、素子
をへき開し、入出射端面に無反射コーティングを施して
素子製作を終了する。
【0030】以上の製造方法により製作された図5に示
すInP系多重量子井戸マッハツェンダ変調器におい
て、入射光導波路端より入射された波長1.55μmの
光波は光分岐部で位相変調部を形成する2本のメサ型光
導波路へ分岐される。分岐された導波路の各々には多重
量子井戸を光導波層とする位相変調部が設けられてい
る。二つの位相変調部間のp型電極を一方のn側電極と
共に接地し、もう一方のn側電極のみに逆バイアス電圧
を印加することとする。
すInP系多重量子井戸マッハツェンダ変調器におい
て、入射光導波路端より入射された波長1.55μmの
光波は光分岐部で位相変調部を形成する2本のメサ型光
導波路へ分岐される。分岐された導波路の各々には多重
量子井戸を光導波層とする位相変調部が設けられてい
る。二つの位相変調部間のp型電極を一方のn側電極と
共に接地し、もう一方のn側電極のみに逆バイアス電圧
を印加することとする。
【0031】逆バイアス電圧が0Vの時、2つの位相変
調器出射光の位相は同相であり、合波部で合波しても弱
め合うことはない。したがって、マッハツェンダ変調器
の出力光導波路端からは光出力が得られ、オン状態とな
る。これに対して、逆バイアス電圧を印加して一方の位
相変調器出射光の位相をπだけシフトさせると、合波部
で合波する際弱め合い出力光導波路端からは光出力は得
られず、オフ状態となる。この様子を図12に示す。本
実施例の場合、逆バイアス電圧0Vでオン状態、0.8
Vでオフ状態が実現できる。
調器出射光の位相は同相であり、合波部で合波しても弱
め合うことはない。したがって、マッハツェンダ変調器
の出力光導波路端からは光出力が得られ、オン状態とな
る。これに対して、逆バイアス電圧を印加して一方の位
相変調器出射光の位相をπだけシフトさせると、合波部
で合波する際弱め合い出力光導波路端からは光出力は得
られず、オフ状態となる。この様子を図12に示す。本
実施例の場合、逆バイアス電圧0Vでオン状態、0.8
Vでオフ状態が実現できる。
【0032】尚、本発明は上記の実施例に限定されるも
のではない。実施例としては、InP系の多重量子井戸
構造のマッハツェンダ変調器を取り上げたが、これに限
るものではなく、InGaAs/InP多重量子井戸や
InGaAs/InGaAsP多重量子井戸または、I
nAlAs/InGaAs多重量子井戸に対しても本発
明は適用できる。また、本発明は、実施例で示した素子
形状、すなわち各層の厚さや各層の組成および導波路寸
法等に限定されるものではない。また、2本の分岐導波
路の内、電界を印加しない方の導波路には、必ずしもこ
れに接してn型やp型のクラッド層を形成しなくてもよ
い。また、上記の実施例におけるクラッド層の形成順序
は適宜に変更が可能である。
のではない。実施例としては、InP系の多重量子井戸
構造のマッハツェンダ変調器を取り上げたが、これに限
るものではなく、InGaAs/InP多重量子井戸や
InGaAs/InGaAsP多重量子井戸または、I
nAlAs/InGaAs多重量子井戸に対しても本発
明は適用できる。また、本発明は、実施例で示した素子
形状、すなわち各層の厚さや各層の組成および導波路寸
法等に限定されるものではない。また、2本の分岐導波
路の内、電界を印加しない方の導波路には、必ずしもこ
れに接してn型やp型のクラッド層を形成しなくてもよ
い。また、上記の実施例におけるクラッド層の形成順序
は適宜に変更が可能である。
【0033】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、性
能指数(周波数帯域/半波長電圧)が高くかつ高い消光
比を有する半導体マッハツェンダ変調器を提供すること
が可能になる。また、本発明による製造方法は、光導波
路をはじめとしてすべての半導体層を、エッチングを用
いることなく、制御性および均一性に優れた選択成長法
により形成しているので、半導体マッハツェンダ変調器
を再現性良く、高い歩留りで製造することができる。
能指数(周波数帯域/半波長電圧)が高くかつ高い消光
比を有する半導体マッハツェンダ変調器を提供すること
が可能になる。また、本発明による製造方法は、光導波
路をはじめとしてすべての半導体層を、エッチングを用
いることなく、制御性および均一性に優れた選択成長法
により形成しているので、半導体マッハツェンダ変調器
を再現性良く、高い歩留りで製造することができる。
【図1】本発明の実施の形態を説明するための平面図と
断面図。
断面図。
【図2】本発明による多重量子井戸マッハツェンダ変調
器の動作時の光吸収スペクトルの変化を示す図。
器の動作時の光吸収スペクトルの変化を示す図。
【図3】従来例の多重量子井戸マッハツェンダ変調器の
動作時の光吸収スペクトルの変化を示す図。
動作時の光吸収スペクトルの変化を示す図。
【図4】本発明および従来の多重量子井戸導波層におけ
る動作時の屈折率変化スペクトルを示す図。
る動作時の屈折率変化スペクトルを示す図。
【図5】本発明の一実施例のマッハツェンダ変調器の斜
視図。
視図。
【図6】図5に示す実施例の製造方法を説明するための
工程順断面図。
工程順断面図。
【図7】図5に示す実施例の製造方法を説明するための
工程順断面図。
工程順断面図。
【図8】図5に示す実施例の製造方法を説明するための
選択成長用第1マスクのパターン図。
選択成長用第1マスクのパターン図。
【図9】図5に示す実施例の製造方法を説明するための
選択成長用第2マスクのパターン図。
選択成長用第2マスクのパターン図。
【図10】図5に示す実施例の製造方法を説明するため
の選択成長用第3マスクのパターン図。
の選択成長用第3マスクのパターン図。
【図11】図6に示す実施例の製造方法を説明するため
の選択成長用第4マスクのパターン図。
の選択成長用第4マスクのパターン図。
【図12】本発明による多重量子井戸マッハツェンダ変
調器の消光特性図。
調器の消光特性図。
1 入射光導波路 2 分岐部 3 第1分岐導波路 4 第2分岐導波路 5 合波部 6 出力導波路 7 位相変調部 11 半絶縁性半導体基板 12 i型バッファ層 13 MQW導波層 14 i型クラッド層 15 n型半導体層 16 p型半導体層 17 n側電極 18 p側電極 101 FeドープInP基板 102 i−InPバッファ層 103 InGaAsP/InP・MQW導波層 104、105 i−InPクラッド層 106 p−InPクラッド層 107 p−InGaAsキャップ層 108 n−InPクラッド層 109 n側電極 110 p側電極 201 選択成長用第1マスク 202 選択成長用第2マスク 203 選択成長用第3マスク 204 選択成長用第4マスク 301、302、303、304 空隙部
Claims (4)
- 【請求項1】 半導体基板上に、入射光を導波する入射
光導波路と、入射光導波路を伝播する光を2つに分ける
分岐部と、分岐された光を導波する2本の分岐導波路
と、分岐導波路の少なくとも一方の導波路に設けられた
位相変調部と、2本の分岐導波路を伝播する光を合流さ
せる合流部と、合流部からの光を出力部へ導波する出力
導波路とが形成され、各導波路がバッファ層とクラッド
層とに挟まれた半導体光導波層によって構成されている
半導体マッハツェンダ変調装置であって、前記位相変調
部においては半導体光導波層が多重量子井戸構造をなし
ており、かつ、その半導体光導波層にその積層面に平行
な電界を印加する手段が備えられていることを特徴とす
る半導体マッハツェンダ変調装置。 - 【請求項2】 前記半導体光導波層にその積層面に平行
な電界を印加する手段が、前記半導体基板上に形成され
た、当該半導体光導波層を挾む第1導電型半導体領域お
よび第2導電型半導体領域と、それぞれの半導体領域上
に形成された当該半導体領域に電圧を印加する電極とを
含んで構成されていることを特徴とする請求項1記載の
半導体マッハツェンダ変調装置。 - 【請求項3】 (1)半導体基板上に、入射光を導波す
る入射光導波路、入射光導波路を伝播する光を2つに分
ける分岐部、分岐された光を導波する2本の分岐導波
路、2本の分岐導波路を伝播する光を合流させる合流部
および合流部からの光を出力部へ導波する出力導波路の
領域を区画する空隙部を有する第1の選択成長用マスク
を形成する工程と、 (2)前記第1の選択成長用マスクの空隙部にバッファ
層、多重量子井戸光導波層およびクラッド層を順次選択
成長させる工程と、 (3)少なくとも一方の分岐導波路の位相変調部に対応
する部分の一方の側面を露出させる空隙部を有する第2
の選択成長用マスクを半導体基板上に形成し、前記位相
変調部の一方の側に接する第1導電型の半導体領域を前
記半導体基板上に選択的に成長させる工程と、 (4)一方の側に第1導電型の半導体領域が形成された
位相変調部の他方の側を露出させる空隙部を有する第3
の選択成長用マスクを半導体基板上に形成し、前記位相
変調部の他方の側に接する第2導電型の半導体領域を前
記半導体基板上に選択的に成長させる工程と、 (5)前記第1、第2導電型の半導体領域上に、それぞ
れ第1および第2の電極を形成する工程と、を含むこと
を特徴とする半導体マッハツェンダ変調装置の製造方
法。 - 【請求項4】 前記第(2)の工程と前記第(3)の工
程との間、前記第(3)の工程と前記第(4)の工程と
の間、または、前記第(4)の工程と前記第(5)の工
程との間に、前記半導体基板上の、導波路を構成する半
導体層、前記第1導電型の半導体領域、または、前記第
2導電型の半導体領域の何れもが形成されることのない
領域上に空隙部を有する第4の選択成長用マスクを前記
半導体基板上に形成し、当該領域上にクラッド層を形成
する工程が付加されることを特徴とする請求項3記載の
半導体マッハツェンダ変調装置の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7282387A JPH09101491A (ja) | 1995-10-05 | 1995-10-05 | 半導体マッハツェンダ変調装置およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP7282387A JPH09101491A (ja) | 1995-10-05 | 1995-10-05 | 半導体マッハツェンダ変調装置およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09101491A true JPH09101491A (ja) | 1997-04-15 |
Family
ID=17651748
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP7282387A Pending JPH09101491A (ja) | 1995-10-05 | 1995-10-05 | 半導体マッハツェンダ変調装置およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09101491A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2012058432A (ja) * | 2010-09-08 | 2012-03-22 | Opnext Japan Inc | 半導体ゲイン領域集積型マッハツェンダ変調器 |
| US20160079727A1 (en) * | 2013-05-23 | 2016-03-17 | Fujitsu Limited | Integrated semiconductor optical element and manufacturing method for same |
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-
1995
- 1995-10-05 JP JP7282387A patent/JPH09101491A/ja active Pending
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