JPH09103876A - 自動溶接機の制御装置 - Google Patents

自動溶接機の制御装置

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JPH09103876A
JPH09103876A JP26308395A JP26308395A JPH09103876A JP H09103876 A JPH09103876 A JP H09103876A JP 26308395 A JP26308395 A JP 26308395A JP 26308395 A JP26308395 A JP 26308395A JP H09103876 A JPH09103876 A JP H09103876A
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Tomijirou Nakano
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Abstract

(57)【要約】 【課題】自動溶接中の溶接品質の劣化が経験不足のオペ
レータでも容易に認識し得て溶接品質に関係した各種パ
ラメータの修正を促すようにする。 【解決手段】溶接品質特性の代用特性を演算式又はサン
プリングによって求め、該代用特性に基づいて溶接条件
の電流指令パラメータ及び電圧指令パラメータを補正す
る条件演算補正手段44と、上記演算式又はサンプリン
グによって求めた代用特性より溶接品質特性の推定値を
グラフ化して画面に表示する表示手段(48,49)と
を具備し、溶接条件を補正するパラメータとしての溶接
品質特性の代用特性をリアルタイムに画面に表示でき、
経験のないオペレータでも溶接品質の劣化を容易に認識
でき、溶接品質に関係した各種パラメータの見直し操作
を促すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、溶接前に溶接条件
を設定し溶接中にも溶接品質を自動管理すべく溶接条件
を補正する自動溶接機の制御装置に係り、とりわけ溶接
中に行う溶接品質の自動管理状況がオペレータにより視
覚的に監視できるようにした自動溶接機の制御装置に関
する。
【0002】
【従来の技術】自動アーク溶接では、最適な溶接条件
(電流、電圧、速度)を設定しても、実際の溶接では、
多くの現場外乱のために条件変動が生じ、溶接強度やビ
ード外観を損なう等の弊害へとつながる。そこで、自動
溶接における外乱を把握し、それが溶接品質にどのよう
に影響するかを知って自動管理することが重要になる。
【0003】図6は実際の溶接時に生じる外乱をまとめ
たものである。この図から外乱は、ティーチング精度不
良、母材の変形等に起因するチップ母材間距離(トーチ
内チップの先端と母材との距離)の変動と、トーチケー
ブル、フレキシブルコンジットケーブルの曲がや送給経
路への異物の詰まり等に起因するワイヤ送給抵抗の変動
に分けられる。
【0004】前者のチップ母材間距離の変動は、図7に
示すように溶接電流を反比例的に増減させ、その結果、
電流に対する電圧のバランスが崩れることになる。そし
て、溶接電流が増減すると、溶接強度への影響が大きい
脚長、溶込み深さの変動につながり、電流に対する電圧
のバランスが崩れると、ビード外観への影響が大きいス
パッタ発生量の増大、アンダーカット、ブローホール等
の溶接欠陥を生じやすくなる。後者のワイヤ送給抵抗の
変動は、ワイヤのノッキング現象を招いたり、ワイヤ送
給装置の送給ローラのスリップを招き、ワイヤ送給速度
が乱れて脚長変動、スパッタ多発につながる可能性があ
る。
【0005】こうしたチップ母材間距離の変動やワイヤ
送給抵抗の変動に対し、溶接条件を補正する必要がある
が、従来は溶接電流や電圧のメータ指示値を監視してい
るだけあった。電流や電圧は溶接品質に関しては、間接
的なパラメータなので、経験の不足したオペレータにと
っては溶接品質の不良を発見しにくく、脚長、溶込み深
さ、スパッタ発生が増大し、外乱の程度によっては溶接
が停止しても、経験の不足したオペレータにとっては、
溶接品質の劣化が生じていることや、溶接が停止した原
因を認識することが困難で、外乱に対応して溶接条件を
修正することは到底困難である。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記従来技
術の問題点に鑑みてなされたもので、溶接品質の状態が
直接的に認識でき、溶接動作が停止した原因を経験の不
足したオペレータでも容易に認識し得、その後の措置を
即座に採り得るようにした自動溶接機の制御装置を提供
することを解決すべき課題とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決した請求
項1の発明の要旨は、(a)溶接品質特性の代用特性を
検出し、該代用特性に基づいて溶接条件の電流指令パラ
メータ及び電圧指令パラメータを補正する条件演算補正
手段と、(b)上記代用特性より上記溶接品質特性の推
定値を演算して画面に表示する表示手段とを具備したこ
とにある。
【0008】請求項2の発明の要旨は、上記表示手段
が、(a)上記代用特性の推定値が予め定めた設定範囲
より外れたり、上記溶接品質特性に影響する溶接パラメ
ータが予め定めた設定範囲より外れたりした場合、その
対応策を上記画面に表示することにある。好適な態様で
は、上記溶接品質特性に影響する溶接パラメータとは、
上記条件演算補正手段により検出ワイヤ送給速度と検出
溶接電流とから演算したチップ母材間距離、継手のギャ
ップを検出してその大きさを演算するギャップ演算手段
のギャップ長であることを特徴とする。
【0009】好適な態様では、上記溶接品質特性に関係
した代用特性は、次表に示すようなものである。
【0010】
【表1】 好適な態様では、上記表示手段は、画面に表示した内容
を日時を併記したハードコピーに転送可能に構成するこ
とができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態に係る
自動溶接機の制御装置を図面を参照して詳細に説明す
る。本自動溶接機の制御装置は、例えば図1に示すよう
に、消耗電極としてのワイヤが送給される溶接トーチ1
を保持したロボット2と、該ロボット2へ溶接速度とテ
ィーチングデータTDとを指令して該ロボット2を制御
するロボットコントローラ5と、上記溶接トーチ先端の
チップ(図示略)を介して上記ワイヤに電流、電圧を出
力する溶接電源3と、上記ワイヤを上記トーチ1へ送給
するワイヤ送給装置8と、本溶接の開始前の基本仕様入
力に基づき溶接速度WS、電流I及び電圧V並びにこれ
ら電流I及び電圧Vを上記溶接電源3より出力させるた
めの各指令パラメータPI ,PV からなる溶接条件を設
定し、該設定した溶接速度をロボットコントローラ5へ
指令するとともに、上記溶接電源3へ電流と電圧の各指
令パラメータPI ,PV を指令する溶接コントローラ4
とを具備するものであり、溶接コントローラ4とロボッ
トコントローラ5とは、一体の溶接制御電子制御装置と
して構成してもよい。
【0012】また、ワイヤ送給装置8により送給される
ワイヤはその検出ワイヤ送給速度MRa がエンコーダ1
2より検出されて溶接コントローラ4に送出されるよう
になっている。更に、上記溶接トーチ1にはレーザ光源
と光検出部が一体となって継手の形状を光走査してセン
シング信号11aを得るレーザセンサユニット(非接触
形センサ)11が取付けられ、該センシング信号11a
に基づいて継手のギャップ長を算出できるようになって
いる。
【0013】しかして、上記ロボットコントローラ5
は、継手ごとのティーチングデータのメモリを有し、溶
接コントローラ4に対し溶接の開始/終了(アークON
/OFF信号)、ギャップセンシングの開始/終了(O
N/OFF)等の各種タイミング信号を送出したり、溶
接コントローラ4から溶接条件を呼出す信号5aを発生
するものである。
【0014】溶接コントローラ4は、溶接条件の初期設
定と外乱及び算出されたギャップ長に応じて溶接条件の
演算補正(自動管理)とを行うもので、継手形状、姿
勢、脚長、チップ母材間距離及び板厚又は必要な場合に
溶接速度若しくはすみ肉溶接以外の溶接断面積等の基本
仕様が、例えば一つの製品におけるN個の継手毎に入力
される仕様入力手段41と、該仕様入力手段41に入力
された基本仕様より溶接条件を演算にて設定する初期条
件設定手段42と、該初期条件設定手段42の演算及び
後述する条件演算補正手段の演算に用いる各演算式が格
納された演算式メモリ43と、上記初期条件設定手段4
2によって設定された継手ごとの溶接条件を格納する本
溶接条件ファイル45と、上記初期条件設定手段42で
設定した溶接条件のうち初期電流指令パラメータPI 及
び初期電圧指令パラメータPV を溶接品質特性の代用特
性に応じて修正し、修正後の電流指令パラメータPI 及
び修正電圧指令パラメータPV とする条件演算補正手段
44と、該条件演算補正手段44で演算若しくは検出し
た溶接品質特性の代用特性より溶接品質特性の推定値を
グラフ化するべく表示処理する表示処理手段48及びデ
ィスプレイ49とからなる表示手段とを主体に構成され
る。
【0015】上記初期条件設定手段42で設定された溶
接条件若しくは上記条件演算補正手段44で演算補正が
された溶接条件のうち、溶接速度WSは既述したように
ロボットコントローラ5に送出され、各指令パラメータ
PI ,PV は、D/A変換器によりアナログ信号の電流
指令信号i及び電圧指令信号vとなって溶接電源3に送
出されるようになっている。
【0016】また、上記溶接コントローラ4は、算出さ
れたギャップ長に応じて電流I又は溶接速度を補正する
ため、上記レーザセンサユニット11からのセンシング
信号11aとロボットコントローラ5からのセンシング
開始信号を入力して継手のギャップ長を演算するギャッ
プ演算手段47を具備している。上記ギャップ演算手段
47は、上記センシング信号11aを所定の波形処理に
よってギャップ長に対応したギャップ波形部を抽出し、
該ギャップ波形部よりギャップ長を演算するものであ
る。この演算は、本発明の範疇から外れるので説明を割
愛する。
【0017】また、ギャップ演算手段47は、演算した
ギャップ長が例えば0.1〜2mmの範囲の場合に、そ
のときのギャップ長と補正を指示する信号47aを上記
条件演算補正手段44に出力し、ギャップ長が2〜3m
mの範囲の場合にギャップ大を示す信号47bをギャッ
プ埋め条件ファイル46に出力する。このギャップ埋め
条件ファイル46は、本溶接の前にロボット2の溶接ト
ーチ1により行うギャップ埋め前溶接に使用する溶接条
件を格納したものである。従って、ギャップ埋め条件フ
ァイル46は、ギャップ演算手段47からギャップ大を
示す信号47bが出力されると、該信号47bによりア
クセスされて所定の溶接条件を読出し、該溶接条件に応
じた指令パラメータPI ,PV をそれぞれのD/A変換
器を介して溶接電源3に送出することができる。
【0018】また、ギャップ演算手段47は、ギャップ
長が3mmを超える場合に、ギャップ埋め条件ファイル
46の溶接条件でもギャップを埋めることができないこ
とを指示する信号47cを出力してシステムを停止する
ようになっている。次に上記構成により本アーク溶接の
自動制御がいかに行われるかを図2のフローチャートを
用いて説明する。
【0019】図2に示すように、全体の構成は、ステッ
プS1 〔基本仕様入力〕及びステップS2 〔最適溶接条
件の自動設定〕からなる準備処理と、ステップS4 〔本
溶接開始〕以降の制御ループとからなり、準備処理は仕
様入力手段41及び初期条件設定手段42が行う処理、
制御ループは、条件演算補正手段44が行う処理であ
る。ただし、上記準備処理と制御ループとの間には、溶
接継手にギャップ(スキ間)があるか否かの判断ステッ
プS3 が挿入されており、ギャップが有る場合はステッ
プS17〔ギャップ部の自動管理〕に進む。
【0020】さて、ロボットコントローラ5からアーク
ON信号が出力されると、これを受けて溶接コントロー
ラ4はステップS5 〔溶接品質特性の代用特性をサンプ
リング又は演算〕〜ステップS14〔アークOFF信号入
力?〕の制御ループを実行する。上記ステップS5 で
は、検出ワイヤ送給速度MRa 、検出溶接電流Ia 、検
出溶接電圧Va 及び検出短絡回数Sa をサンプリングす
るとともに、溶込み深さの推定式より溶込み深さPを演
算している。検出ワイヤ送給速度MRa 及び溶込み深さ
Pは、本発明のいう溶接品質特性の代用特性となるが、
検出短絡回数Sa は、検出溶接電圧Va (短絡時の電
圧)が所定のしきい値より低下する回数を計数したもの
である。
【0021】上記制御ループは、基本仕様入力時に決定
するステップS6 〔電流一定制御か〕の判断でステップ
S7 〔電流一定制御〕の溶接を行うか、ステップS
8 〔脚長一定制御〕及びステップS9 〔溶込み深さ確保
制御〕を相補的に行う溶接かに分岐する。 (1)電流一定制御の溶接とは、電流を一定とすること
を優先させ、溶込み深さを一定に維持するもので、薄板
の溶接に適し、溶接強度の確保は勿論、溶接電流の増大
による抜けの発生を防止する。
【0022】(2)脚長一定制御と規定溶込み深さ確保
制御とを相補的に行う溶接とは、ワイヤ送給速度一定を
優先して脚長一定制御を行う間に、電流の変動、特に低
下してもある値以下になると溶接電流を増大させて規定
溶込み深さを確保するものであり、厚板の溶接に適す
る。規定溶込み深さの値は基本仕様入力時に設定する。
更に、溶接コントローラ4は、上記(1)又は(2)の
制御を行いつつ、パルス溶接の場合はステップS10〔短
絡回数・アーク長一定制御〕を実行し、マグ溶接の場合
はステップS11〔スプレー有〕の判断の後、ステップS
12〔スプレー移行型制御〕かステップS13〔短絡移行型
制御〕を実行する。
【0023】(3)上記パルス溶接の場合の短絡回数・
アーク長一定制御とは、基本仕様入力時に設定した短絡
回数に検出短絡回数Sa がほぼ等しく(具体的には下限
値S 1 と上限値S2 の範囲内にあり)、安定するように
電圧を制御するもので、スパッタ発生量を抑制するとと
もに、アーク長を最小(一定)に保って、アンダーカッ
ト及びブローホール等の発生を未然に防止するものであ
る。
【0024】(4)上記マグ溶接の場合のスプレー移行
型制御とは、初期条件設定手段42で演算により設定し
たスプレー移行型溶接の最適電圧(スプレー化電圧とい
う)を常に保持する機能で、検出溶接電圧Va がスプレ
ー化電圧とほぼ等しくなるように電圧を制御し、最適ビ
ード外観を保つものである。 (5)上記マグ溶接の場合の短絡移行型制御とは、初期
条件設定手段42で演算により設定した短絡移行型溶接
の最適電圧を常に保持する機能で、検出溶接電圧Va が
短絡移行型の最適電圧とほぼ等しくなるように電圧を制
御し、最適ビード外観を保つものである。
【0025】(6)また、上記制御ループと並列に処理
されるステップS15〔EXT演算〕及びステップS
16〔表示(警告)〕は、チップ母材間距離EXTを演算
して、この距離が短か過ぎる場合と長過ぎる場合に警告
するものである。即ち、チップ母材間距離が長過ぎると
電流が不足して溶込み深さを確保できなくなり、チップ
母材間距離が短か過ぎると電流が過大となって必要溶込
み深さを超過し薄板の場合突き抜けを生じる虞れがある
ので、以下に説明するように、上記(3)〜(5)の溶
接中、常にチップ母材間距離EXTを演算して、異常の
場合に音声と画面により警告を発する。
【0026】次に、表示処理手段48は、本溶接中に行
われる上記制御ループ中のS5 でサンプリング若しくは
演算された溶接品質特性の代用特性よりその溶接品質特
性の推定値をディスプレイ49に表示するための信号処
理を行っている。この信号処理により表示される溶接品
質管理画面を説明する。図3に(2)の脚長一定制御と
規定溶込み深さ確保制御とを相補的に行いつつ、(3)
パルス溶接の短絡回数・アーク長一定制御、(4)のマ
グ溶接のスプレー移行型制御又は(5)のマグ溶接の場
合の短絡移行型制御を行うときの溶接品質管理画面を示
す。
【0027】この溶接品質管理画面では、指定脚長の指
示値欄21と、脚長のバラツキの上限値と下限値をパー
セント(指定脚長からのバラツキの割合)で表した上限
値欄22及び下限値欄23を有し、これらに対応して脚
長の変動を表す棒グラフ24を表示したものである。棒
グラフ24は、検出ワイヤー送給速度MRa に応じて上
限値欄22と下限値欄23に対応した横枠25中を変化
する。なお、横枠25の中央が指定脚長である。この棒
グラフ24が変化する上記横枠25の右側には「O
K」、「NG」及び「脚長一定制御」のメッセージ欄2
6,27及び28がそれぞれ設けられ、メッセージ欄2
8の表示がアクティブ状態となるとともに、棒グラフ2
4が上下限値範囲に対応した枠内にあるとき、即ち、脚
長が正常のとき「OK」のメッセージ欄26の表示がア
クティブ状態となり、脚長が上下限値範囲から外れると
「NG」のメッセージ欄27の表示がアクティブ状態と
なる。
【0028】また、推定式により演算された溶込み深P
さが、脚長表示の下側に設けられる。溶込み深さPの表
示は、横枠欄29に数値30が目盛られており、演算さ
れた溶込み深さPの変動に応じて斜線にて示す棒グラフ
31が変化するようになっている。溶込み深さ表示の横
枠欄29の右側には、「OK」及び「NG」のメッセー
ジ欄32、33が設けられ、溶込み深さが別画面で入力
した規定溶込み深さより大きな値であるとき、「OK」
のメッセージ欄32の表示がアクティブ状態となり、規
定溶込み深さ確保の制御によっても溶込み深さが規定溶
込み深さより小さくなるときは、「NG」のメッセージ
欄33の表示がアクティブ状態となる。なお、規定溶込
み深さ確保の制御が働いている時は、メッセージ欄33
の右側の溶込み制御43がアクティブ状態となる。
【0029】また、溶接品質管理画面には、単位時間t
を基準としたスパッタ(短絡回数)の表示を行ってい
る。この短絡回数の横枠欄34には、例えばパルス溶接
の場合、「0」〜「10」の数値35が目盛られてお
り、検出短絡回数Sa を横枠欄34にアクティブ表示さ
れる棒グラフ36によって指示するようになっている。
そして、この棒グラフ36の評価は、右隣に表示される
「少」、「中」及び「多」の文字枠37〜39のいずれ
かがアクティブ表示されることで、オペレータに認識さ
せるようになっている。なお、マグ溶接の場合は、短絡
回数がパルス溶接より大きくなるので、「0」〜「1
0」より大きな範囲の数値に切替わる。
【0030】更に、本溶接品質管理画面では、ギャップ
をセンシングした場合は、ギャップ長の数値が枠40に
表示される。そして、この値が別画面で入力したギャッ
プ長管理上限以下の場合には、枠40右側の「OK」の
メッセージ欄41がアクティブ状態となり、同ギャップ
長管理上限を超える場合には、「NG」のメッセージ欄
42がアクティブ状態となる。
【0031】このように本溶接品質管理画面では、厚板
の溶接に適した脚長一定制御と規定溶込み深さ確保制御
とを相補的に行う溶接の場合、棒グラフ24の動きによ
って指定脚長からの変化が認識され、棒グラフ31の動
きによって溶込み深さが規定溶込み深さ以上あるか否か
が認識され、棒グラフ36によってスパッタ発生回数を
認識でき、溶接強度に関係した脚長及び溶込み深さとビ
ード外観に関係したスパッタ等の発生状況をオペレータ
が容易に把握できる。
【0032】図4に(1)の電流一定制御を行いつつ、
(3)パルス溶接の短絡回数・アーク長一定制御、
(4)のマグ溶接のスプレー移行型制御又は(5)のマ
グ溶接の場合の短絡移行型制御を行うときの溶接品質管
理画面を示す。この電流一定制御の溶接の場合、脚長に
関したメッセージ欄28の表示が「電流制御」となる。
また、棒グラフ24の表示と「OK」、「NG」のメッ
セージ欄26,27は消える。
【0033】このような溶接品質管理画面では、電流一
定制御の溶接の場合、脚長変動(ワイヤ送給速度変動)
を許容する制御なので、脚長の指示値欄21に設定脚長
だけが表示される。ところが、電流変動が生じないよう
に電流を一定に制御しようとしても、チップ母材間距離
EXTの変動が非常に大きく、電流一定制御できなくな
ると、チップ母材間距離EXTが設定より異常に長くな
っていないかを後述するEXT演算プログラムによって
提示される警告を確認する必要がある。
【0034】なお、短絡回数及びギャップ長は、脚長一
定制御の場合と同様に棒グラフ36と枠40に表示され
る。次に本溶接コントローラ4が具備したチップ母材間
距離の表示(警告)機能は、図5に示すように、先ず、
ステップS62〔EXT=f(MRa ,Ia )〕でEXT
を演算する。このステップS62で用いる演算式は、EX
T,MR及びIのうち各一つを一定として残り二つの各
関係式を実験により求めたものである。チップ母材間距
離が求められると、ステップS63〔EXTo-K143<EXT<EXTo
+K144 によって許容バラツキ範囲(EXTo- K143〜EXTo+K
144 )内にあるか否かを判断し、バラツキ範囲内の場合
は、ステップS64によってその値を溶接コントローラ4
の画面に表示する。また、ステップS63でバラツキ範囲
外の場合はステップS65に進み、演算EXTがEXTO
−K143 より小さい場合はステップS66によってチップ
母材間距離が初期設定値EXTo より短か過ぎることを
警告し、演算チップ母材間距離EXTがEXTO −K
143 に等しいか大きい場合はステップS67によってチッ
プ母材間距離が初期設定値EXTo より長すぎることを
警告する。
【0035】従って、このようにチップ母材間距離が異
常となったときに、例えば「チップ母材間距離が大きす
ぎますチィータングデータを見直して下さい」というメ
ッセージをオペレータに発することにより、オペレータ
はロボットティーチングを見直し、ティーチング修正後
はチップ母材間距離のバラツキを少なくして、上述した
溶接品質管理のための各制御の安定性がさらに図られる
ことになる。
【0036】また、本溶接コントローラ4は、プリンタ
を接続することにより、設定脚長、溶込み深さ及びギャ
ップ長と、それぞれの「OK」、「NG」の発生状況を
年、月、日、時刻とともにプリントアウトすることがで
きる。このようなプリント機能を有することにより、生
産状況の把握が容易となり、NGの多いロットについて
の検討を踏むことにより、長期に亘り安定な生産性を確
保することができる。
【0037】
【発明の効果】以上述べたように本発明によれば、溶接
品質特性の代用特性より演算した溶接品質特性の推定値
をリアルタイムに画面に表示するようにしたので、直接
に溶接品質状況を把握でき、溶接条件のこれらの表示が
設定値より頻繁に外れた動きを示す場合等において、そ
の溶接品質項目について溶接条件を見直し溶接コントロ
ーラの条件補正動作を円滑に実行させる管理が経験のな
いオペレータでも容易に行うことができるようになる。
【0038】また、チップ母材間距離の不良やギャップ
埋め溶接が不可能なギャップ大の警告とともにその対策
を表示するようにしたので、対応作業を即座に採りえ
て、生産性に優れる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を具体化した設備の全体を示す説明図
である。
【図2】 本発明に係る溶接コントローラが行う動作を
示すフローチャートである。
【図3】 脚長一定制御と規定溶込み深さ確保制御とを
相補的に行いつつ、パルス溶接の短絡回数・アーク長一
定制御等を行うときの溶接品質管理画面を示す説明図で
ある。
【図4】 電流一定制御を行いつつ、パルス溶接の短絡
回数・アーク長一定制御を行うときの溶接品質管理画面
を示す説明図である。
【図5】 本発明のチップ母材間距離の表示(警告)機
能を説明するフローチャートである。
【図6】 アーク溶接における外乱を整理した説明図で
ある。
【図7】 アーク溶接におけるチップ母材間距離と溶接
電流の関係を示すグラフである。
【符号の説明】
1は溶接トーチ、2はロボット、3は溶接電源、4は溶
接コントローラ、8はワイヤ送給装置、12はエンコー
ダ、44は条件演算補正手段、48は表示処理手段、4
9はディスプレイ、EXTはチップ母材間距離、Iは溶
接電流、Vは溶接電圧、Ia は検出溶接電流、Va は検
出溶接電圧、MRはワイヤ送給速度、MRa は検出ワイ
ヤ送給速度、MRC は理論ワイヤ送給速度、WSは溶接
速度、iは電流指令信号、vは電圧指令信号であり、各
図において同一の要素には共通の符号を付す。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 B23K 31/00 B23K 31/00 N G05B 23/02 0360−3H G05B 23/02 X

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 溶接トーチ先端のチップを介して溶接電
    源からの電流及び電圧をワイヤに送給し、該ワイヤを電
    流により溶融しつつ該溶接トーチを保持したロボットを
    ティーチングデータにより作動させて溶接を行う自動溶
    接機において、 溶接品質特性の代用特性を検出し、該代用特性に基づい
    て溶接条件の電流指令パラメータ及び電圧指令パラメー
    タを補正する条件演算補正手段と、上記代用特性より上
    記溶接品質特性の推定値を演算して画面に表示する表示
    手段とを具備したことを特徴とする自動溶接機の自動制
    御装置。
  2. 【請求項2】 上記表示手段は、上記代用特性の推定値
    が予め定めた設定範囲より外れたり、上記溶接品質特性
    に影響する溶接パラメータが予め定めた設定範囲より外
    れたりした場合、その対策を上記画面に表示することを
    特徴とする請求項1記載の自動溶接機の自動制御装置。
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