JPH09105832A - 光ファイバ型カプラ - Google Patents

光ファイバ型カプラ

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JPH09105832A
JPH09105832A JP26411695A JP26411695A JPH09105832A JP H09105832 A JPH09105832 A JP H09105832A JP 26411695 A JP26411695 A JP 26411695A JP 26411695 A JP26411695 A JP 26411695A JP H09105832 A JPH09105832 A JP H09105832A
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JP
Japan
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adhesive
coupler
linear expansion
optical fiber
reinforcing device
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JP26411695A
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Ryokichi Matsumoto
亮吉 松本
Tomio Azebiru
富夫 畔蒜
Fumio Suzuki
文生 鈴木
Ryozo Yamauchi
良三 山内
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Fujikura Ltd
Original Assignee
Fujikura Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 光分岐結合部とその両側のガラスファイバ部
とからなるカプラ本体が補強器内に収納されている光フ
ァイバ型カプラにおいて、カプラ本体を補強器に固定す
るための接着剤の線膨張係数がカプラ本体よりも大きい
ことに起因して光ファイバ型カプラの温度特性が悪化す
るのを防止できるようにする。 【解決手段】 光分岐結合部2とその両側のガラスファ
イバ部3とからなるカプラ本体1が補強器6内に収納さ
れ、ガラスファイバ部3が補強器6内壁に接着剤5で固
定され、補強器6がカプラ本体1よりも大きい線膨張係
数を有する材料で形成されていることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は光分岐結合部とその
両側のガラスファイバ部とからなるカプラ本体が補強器
内に収納されている光ファイバ型カプラに係り、特に補
強器の材料としてカプラ本体よりも大きな線膨張係数を
有するものを用いることにより、カプラの温度特性を向
上できるようにした光ファイバ型カプラに関する。
【0002】
【従来の技術】光ファイバ型カプラは、光ファイバ素線
の被覆層を一部除去してガラスファイバを露出させ、複
数本のガラスファイバの周面どうしを研磨法、エッチン
グ法、あるいは融着延伸法等を用いて固着することによ
って光分岐結合部が形成されている。このようにして形
成される光分岐結合部とその両側に延びるガラスファイ
バ部とからなるカプラ本体ではガラスファイバが剥き出
しの状態となっているうえ、光分岐結合部は通常のガラ
スファイバの外径(クラッド径)よりも細くなってい
る。このため、光ファイバ型カプラでは、カプラ本体を
補強器に収納するなどして補強することが必要とされて
いる。一般に、補強器としては各種形状の収納ケースが
用いられ、光分岐結合部の両側のガラスファイバ部をエ
ポキシ系接着剤等の接着剤を用いて収納ケース内に固定
することによって、カプラ本体を補強器内に収納してい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、補強器
の材料としてはカプラ本体(純粋石英)と同質のガラス
が用いられることが多く、通常、カプラ本体と補強器の
線膨張係数はほぼ等しい。また、カプラ本体の固定に使
用されている接着剤の線膨張係数は、カプラ本体(純粋
石英)よりもかなり大きいものである。そのため、光分
岐結合部はその両側の接着剤によって張られた状態とな
っているが、温度が下がって接着剤が収縮すると光分岐
結合部にかかる張力が大きくなり、温度が上がって接着
剤が膨張すると光分岐結合部にかかる張力が下がること
になる。このように環境温度の変化によって光分岐結合
部にかかる張力が変化すると光分岐結合部の光学的特性
が安定しないので、光ファイバ型カプラの温度特性を悪
化させる原因となっていた。
【0004】本発明は前記事情に鑑みてなされたもの
で、カプラ本体を補強器に固定するための接着剤の線膨
張係数がカプラ本体よりも大きいことに起因して光ファ
イバ型カプラの温度特性が悪化するのを、防止できるよ
うにした光ファイバ型カプラを提供することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】前記課題を解決するため
に本発明の光ファイバ型カプラは、光分岐結合部とその
両側のガラスファイバ部とからなるカプラ本体が補強器
内に収納されている光ファイバ型カプラにおいて、前記
ガラスファイバ部が補強器に接着剤で固定され、該補強
器が前記カプラ本体よりも大きい線膨張係数を有する材
料で形成されていることを特徴とするものである。好ま
しくは、前記補強器の長さ方向において、接着剤が塗付
されている長さをa、光分岐結合部の両側の接着剤間の
距離をb、接着剤の線膨張係数をK、カプラ本体の線膨
張係数をMとするとき、補強器の材料として、線膨張係
数がMより大きく、Ka/b+Mより小さいものが用い
られる。より好ましくは、接着剤と固着しているカプラ
本体および補強器による接着剤の収縮、膨張の阻害を加
味した接着剤の線膨張係数をK’とするとき、補強器の
材料として、線膨張係数がK’a/b+Mに近いものが
用いられる。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳しく説明する。
図1は本発明の光ファイバ型カプラの一実施例を示すも
のである。図中符号1はカプラ本体、2は光分岐結合
部、3はガラスファイバ部、4は光ファイバ素線、5は
接着剤、6は補強器をそれぞれ示す。カプラ本体1は、
光分岐結合部2とその両側に延びるガラスファイバ部3
とからなっている。本実施例において光分岐結合部2
は、光ファイバ素線4の被覆層を一部除去することによ
って露出されたガラスファイバを、複数本互いに接触さ
せた状態で並列させ、加熱装置(図示略)で加熱し、局
所的に融着延伸して形成されている。そしてカプラ本体
1と、その両側の光ファイバ素線4の被覆層の一部が補
強器6内に収容されており、この光ファイバ素線4の被
覆層の一部とこれに隣接するガラスファイバ部3の端部
が接着剤5によって補強器6の内壁に固定されている。
【0007】本発明において、カプラ本体1を構成する
ガラスファイバとしては各種のものが使用可能である
が、例えば酸化ゲルマニウム等のドーパントを添加した
石英からなる高屈折率のコア部と、その周囲の、例えば
石英からなる低屈折率のクラッド部とを備えたもので、
シングルモードファイバ、あるいはマルチモードファイ
バが好適に用いられる。
【0008】本発明で用いられる接着剤5は、ガラスフ
ァイバ部3および光ファイバ素線4の被覆層と補強器6
の内壁とを接着できるものであれば適宜のものを用いる
ことができ、例えば、エポキシ系接着剤等が好ましく用
いられる。この接着剤5としては、接着固定時の接着剤
5の収縮によってカプラ本体1への応力が生じるのを抑
えるためには、硬化時の収縮率が小さいものが好まし
く、カプラ本体1の光学特性および耐環境特性を安定さ
せるためには、ガラス転移温度が高いもの、接着力が強
いものが好ましい。またガラスファイバ部3を補強器6
へ接着固定する際に、所定の接着位置に接着剤5を正確
に塗付できるとともに、接着剤5がガラスファイバ部3
と補強器6内壁との隙間に充分に入り込めるように、適
正な粘度(1000〜500000cps)を有するも
のが好ましく、さらに、製造効率を向上させるためには
硬化所要時間が短いものが好ましい。
【0009】本発明で用いられる補強器6は、少なくと
もカプラ本体1を収容するための溝状の凹部7を有する
ものであれば、任意の形状のものを用いることができ
る。例えば、凹部7の上方の開口を閉じる任意の形状の
蓋体を備えた箱体であってもよい。また凹部7の側面
は、ガラスファイバ部3から延びる光ファイバ素線4を
外方へ出すように構成されていればよく、任意の構造と
することができる。補強器6として、好ましくは側面に
開口する凹溝7を備えた樋状のものが用いられ、例えば
半割れ管等を用いることができる。また補強器6は、カ
プラ本体1を構成しているガラスファイバ材料よりも大
きい線膨張係数を有する材料で形成されている。
【0010】本発明において、補強器6の材料は次のよ
うにして好ましく選択される。すなわち、補強器6の長
さ方向において、接着剤5が塗付されている長さをa、
光分岐結合部2の両側をそれぞれ固定している2つの接
着剤5の間の距離をbとし、接着剤5の線膨張係数を
K、補強器6を形成している材料の線膨張係数をL、カ
プラ本体1を形成しているガラスファイバ材料の線膨張
係数をMとするとき、補強器6の材料としては、M <
L < Ka/b+M を満たすような線膨張係数L
を有する材料、好ましくはLがKa/b+Mよりやや小
さい材料を選択するのが好ましい。
【0011】例えばカプラ本体1が石英系ガラスファイ
バ(線膨張係数5.5×10-7)を用いて形成されてお
り、接着剤5としてエポキシ系接着剤(線膨張係数5.
5×10-5)を用い、接着剤5の長さaを2mm、両側
の接着剤5間の距離bを20mmとする場合には、 L=5.5×10-5×2/20+5.5×10-7 =6.05×10-6となる。 したがってこの場合には、補強器6の材料としてパイレ
ックスガラス(線膨張係数3.6×10-6)、タングス
テン(線膨張係数4.8×10-6)、あるいは炭化ケイ
素セラミックス(線膨張係数4.7×10-6)等を好ま
しく用いることができる。
【0012】以下、補強器6の材料の線膨張係数Lを上
記の範囲とするのが好ましい理由について説明する。例
えば、環境温度がX℃下がった場合を考えると、図2に
示すように接着剤5はその中心に向かってKXの率で収
縮する。したがって接着剤5の長さをaとすると、接着
剤5はKXaの距離だけ縮むので、カプラ本体1をKX
a/2の距離だけ引っ張る。そして接着剤5はカプラ本
体1の両側にあるので、カプラ本体1が両側の接着剤5
によって引っ張られる距離はKXaとなる。またこれと
同時にカプラ本体1も収縮し、補強器6も収縮する。カ
プラ本体1はMXbの長さだけ収縮しようとするので、
その分カプラ本体1にかかる張力が増加する。これに対
して、補強器6はLXbの長さだけ収縮するので、補強
器6の内壁に固定されている両側の接着剤5間の距離が
LXbの長さだけ近くなり、その分カプラ本体1にかか
る張力は弛むことになる。
【0013】したがって、接着剤5自身の収縮によるカ
プラ本体1の張力増加(KXa)とカプラ本体1自身の
収縮によるカプラ本体1の張力増加(MXb)の合計
が、補強器6の収縮によるカプラ本体1の張力の弛み
(LXb)と等しくなるようにすれば(LXb=KXa
+MXb、すなわち L=Ka/b+M)、カプラ本体
1の張力の変化を相殺することができることになる。ま
た温度がX℃上がった場合にも、同様に L=Ka/b
+M であれば、補強器6の膨張によるカプラ本体1の
張力増加は、接着剤5自身の膨張、およびカプラ本体1
自身の膨張によるカプラ本体1の張力の弛みにより相殺
することができる。
【0014】ただし実際には、後述するように各材料の
ヤング率、ポアソン比、カプラ本体1と補強器6との距
離(接着剤の厚さ)等の要件を加味した接着剤5の線膨
張係数K’を求めると、接着剤そのものの線膨張係数K
よりも小さい値となるので、補強器6の材料としては、
L<Ka/b+M、好ましくはLがKa/b+Mよりや
や小さいものを用いることにより、環境温度の変化に伴
ってカプラ本体1にかかる張力が変化するのを防止する
ことができる。また補強器6の線膨張係数Lが、カプラ
本体1の線膨張係数Mと等しい場合には、接着剤5自身
の収縮、膨張による張力変化については全く相殺されな
いことになるので、L>Mであることが必要である。
【0015】さらに正確を期するためには、各材料のヤ
ング率、ポアソン比、カプラ本体1と補強器6との距離
(接着剤の厚さ)等の要件を加味して、カプラ本体1の
張力変動を防止するのに好ましい補強器6の線膨張係数
Lを求め、この値により補強器6の材料を選択するのが
より好ましい。すなわち実際には、接着剤5はそれ自身
よりも硬い補強器6と接着されているので、膨張、収縮
が補強器6によって阻害され、完全にはKXaの距離だ
け動くことはできない。また接着剤5内に埋っているカ
プラ本体1および光ファイバ素線4によっても、接着剤
5の膨張、収縮が阻害される。したがって実際は、これ
らの阻害による分だけ接着剤5の膨張、収縮によるカプ
ラ本体1の張力の変動がKXaよりも小さくなる。
【0016】これらの阻害の程度は有限要素法等によっ
て計算することができ、カプラ本体1および補強器6に
よる接着剤5の収縮、膨張の阻害を加味した接着剤5の
線膨張係数K’(K’<K)を求めることができる。し
たがって、ここで得られるK’を用いて、補強器6の最
適な線膨張係数の値L(L=K’a/b+M)を求め、
この値に近い線膨張係数を有する材料を用いて補強器6
を形成することにより、環境温度の変化に伴うカプラ本
体1の張力変動を効率よく抑えることができる。そして
補強器6の材料の線膨張係数Lが K’a/b+M に
近いほど、温度変化によるカプラ本体1の張力変動は小
さく抑えられ、光ファイバ型カプラの温度特性をより好
ましく向上させることができる。
【0017】例えば、図3に示すような、補強器16上
に接着剤15が固定され、さらにその上にガラスファイ
バ11が固定されている状態を仮定して、実際に有限要
素法のプログラム(Mac Elastic)で接着剤15の線膨
張係数を計算した。補強器16とガラスファイバ11は
いずれも石英からなり、接着剤15はエポキシ系接着剤
からなるものとした。各材料の線膨張係数、ヤング率、
ポアソン比は以下の通りである。 補強器16、ガラスファイバ11の線膨張係数:5.5×10-7 接着剤15の線膨張係数 :5.5×10-5 補強器16、ガラスファイバ11のヤング率:7000kg/mm2 接着剤15のヤング率 :200kg/mm2 補強器16、ガラスファイバ11のポアソン比:0.16 接着剤15のポアソン比 :0.25 また、補強器16の長さは4mm、接着剤15とガラス
ファイバ11の長さはいずれも2mmとし、補強器16
と接着剤15の厚さはいずれも1mm、ガラスファイバ
11の厚さは0.1mmとした。計算の結果、接着剤1
5のガラスファイバ11と固着している部分の線膨張係
数は場所によって異なり、8.9×10-6〜2.8×1
0-5の範囲であった。この値は接着剤15自身の線膨張
係数よりもやや小さい値である。
【0018】
【実施例】以下、具体的な実施例を示して本発明の効果
を明らかにする。 (実施例1)図1に示す構造の光ファイバ型カプラを作
製した。石英系光ファイバ素線を2本用意した。この光
ファイバ素線のガラスファイバは、酸化ゲルマニウムが
添加された石英からなるコア部と、純粋石英からなるク
ラッド部とを備えたシングルモードファイバで、ガラス
ファイバ外径(クラッド径)は125μmであった。ま
たガラスファイバの線膨張係数は5.5×10-7であっ
た。まず、2本の光ファイバ素線の中途部分の被覆層を
それぞれ除去してガラスファイバを露出させ、2本のガ
ラスファイバを互いに接触した状態に並列させて加熱融
着、延伸を行ないカプラ本体を作製した。延伸長は、波
長1550nmの光の分岐比が50±5%となるように
調整した。カプラの延伸長は11〜12mmであった。
次に、カプラ本体の両端部を、接着剤を用いて補強器の
内壁にそれぞれ接着固定して光ファイバ型カプラを得
た。補強器としては、パイレックスガラス(線膨張係数
3.6×10-6)製の半割れ管を用い、接着剤としては
エポキシ系接着剤(線膨張係数5.5×10-5)を用い
た。また補強器長さ方向の接着剤の長さは2mmで、両
側の接着剤間の距離は20mmとした。得られた光ファ
イバ型カプラについて−40〜85℃のヒートサイクル
試験を2週間行ない、その間の挿入損失の変動を測定し
た。挿入損失の測定は、光ファイバ型カプラの一端側の
1つの端子から入射し、他端側の2つの端子(スルーポ
ート:THROUGH PORT および クロスポート:CROSS POR
T)から出射される光についてそれぞれ行なった。その
結果を図4に示す。測定の結果、スルーポートの挿入損
失の変動幅は0.043dB、クロスポートの挿入損失
の変動幅は0.040dBであった。
【0019】(実施例2)上記実施例1において、補強
器として、タングステン(線膨張係数4.8×10-6)
製の半割れ管を用いた他は同様にして光ファイバ型カプ
ラを作製した。また得られた光ファイバ型カプラについ
て、実施例1と同様にしてヒートサイクル試験を行なっ
た。その結果を図5に示す。測定の結果、スルーポート
の挿入損失の変動幅は0.050dB、クロスポートの
挿入損失の変動幅は0.067dBであった。
【0020】(実施例3)上記実施例1において、補強
器として、炭化ケイ素セラミックス(線膨張係数4.7
×10-6)製の半割れ管を用いた他は同様にして光ファ
イバ型カプラを作製した。また得られた光ファイバ型カ
プラについて、実施例1と同様にしてヒートサイクル試
験を行なった。その結果を図6に示す。測定の結果、ス
ルーポートの挿入損失の変動幅は0.054dB、クロ
スポートの挿入損失の変動幅は0.040dBであっ
た。
【0021】(比較例1)上記実施例1において、補強
器として、ガラスファイバと同質材料である純粋石英
(線膨張係数5.5×10-7)製の半割れ管を用いた他
は同様にして光ファイバ型カプラを作製した。また得ら
れた光ファイバ型カプラについて、実施例1と同様にし
てヒートサイクル試験の測定を行なった。その結果を図
7に示す。測定の結果、スルーポートの挿入損失の変動
幅は0.083dB、クロスポートの挿入損失の変動幅
は0.157dBであった。
【0022】上記実施例1〜3、および比較例1の結果
より、補強器の材料として実施例1〜3の各材料を用い
た場合には、ガラスファイバと同質材料である純粋石英
を用いた比較例1の場合よりも温度変化に対するカプラ
の光学特性が安定していることが認められた。
【0023】尚、上記実施例では、石英系光ファイバ素
線2本を融着延伸した光ファイバ型カプラについて説明
したが、本発明はこれに限られず、光ファイバ素線の材
質や構造、あるいはカプラの構造が異なる各種の光ファ
イバ型カプラについても適用可能であり、同様の効果が
得られる。また補強器の形状、接着剤の塗付位置につい
ても上記実施例に限られるものでなく、各種の変形が可
能である。上記実施例では、カプラ本体を補強器の内壁
に直接固定して光ファイバ型カプラを構成した例を挙げ
て説明したが、本発明はこれに限られるものではなく、
例えば内部固定基板を備えた補強器を用いて光ファイバ
型カプラを構成する場合にも適用可能である。すなわ
ち、カプラ本体を内部固定基板上に接着固定した後、こ
の内部固定基板を補強ケース内に収納して光ファイバ型
カプラを構成することもでき、この場合には上述の線膨
張係数の解析において補強器を内部固定基板に置き換え
て内部固定基板の好適な線膨張係数を求め、これに応じ
て好適な材料を用いて内部固定基板を形成することによ
って、温度変化によるカプラ本体の張力変動を確実に抑
えることができ、光ファイバ型カプラの温度特性を向上
させることができる。
【0024】
【発明の効果】以上説明したように本発明の光ファイバ
型カプラは、光分岐結合部とその両側のガラスファイバ
部とからなるカプラ本体が補強器内に収納されている光
ファイバ型カプラにおいて、前記ガラスファイバ部が補
強器に接着剤で固定され、該補強器が前記カプラ本体よ
りも大きい線膨張係数を有する材料で形成されているこ
とを特徴とするものである。したがって、環境温度が変
化したときに、補強器の収縮によるカプラ本体にかかる
張力の弛みによって、カプラ本体自身の収縮によるカプ
ラ本体にかかるの張力増加だけでなく、接着剤自身の収
縮によるカプラ本体にかかる張力増加をも相殺すること
ができるので、接着剤の線膨張係数がガラスファイバよ
りも大きくても、温度変化によるカプラ本体の張力変動
を抑えることができ、光ファイバ型カプラの温度特性が
悪化するのを防止することができる。
【0025】また好ましくは、補強器の長さ方向におい
て、接着剤が塗付されている長さをa、光分岐結合部の
両側の接着剤間の距離をb、接着剤の線膨張係数をK、
カプラ本体の線膨張係数をMとするとき、補強器の材料
として、線膨張係数がMより大きく、Ka/b+Mより
小さいものが用いられる。このようにすれば、温度変化
によるカプラ本体の張力変動を確実に抑えることがで
き、光ファイバ型カプラの温度特性を向上させることが
できる。さらにより好ましくは、接着剤と固着している
カプラ本体および補強器による接着剤の収縮、膨張の阻
害を加味した接着剤の線膨張係数をK’とするとき、補
強器の材料として、線膨張係数がK’a/b+Mに近い
ものが用いられる。補強器の材料の線膨張係数Lが
K’a/b+M に近いほど、温度変化によるカプラ本
体の張力変動は小さく抑えられ、光ファイバ型カプラの
温度特性をより好ましく向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の光ファイバ型カプラの一実施例を示
す概略構成図である。
【図2】 本発明に係る接着剤の温度低下による収縮状
態を示す説明図である。
【図3】 本発明に係る接着剤の線膨張係数を有限要素
法を用いて求める例を示す説明図である。
【図4】 実施例1におけるヒートサイクル試験の測定
結果を示すグラフである。
【図5】 実施例2におけるヒートサイクル試験の測定
結果を示すグラフである。
【図6】 実施例3におけるヒートサイクル試験の測定
結果を示すグラフである。
【図7】 比較例1におけるヒートサイクル試験の測定
結果を示すグラフである。
【符号の説明】
1…カプラ本体、2…光分岐結合部、3…ガラスファイ
バ部、5…接着剤、6…補強器。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山内 良三 千葉県佐倉市六崎1440番地 株式会社フジ クラ佐倉工場内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光分岐結合部とその両側のガラスファイ
    バ部とからなるカプラ本体が補強器内に収納されている
    光ファイバ型カプラにおいて、 前記ガラスファイバ部が補強器に接着剤で固定され、該
    補強器が前記カプラ本体よりも大きい線膨張係数を有す
    る材料で形成されていることを特徴とする光ファイバ型
    カプラ。
  2. 【請求項2】 前記補強器の長さ方向において、接着剤
    が塗付されている長さをa、光分岐結合部の両側の接着
    剤間の距離をb、接着剤の線膨張係数をK、カプラ本体
    の線膨張係数をMとするとき、 補強器の材料として、線膨張係数がMより大きく、Ka
    /b+Mより小さいものを用いてなることを特徴とする
    請求項1記載の光ファイバ型カプラ。
  3. 【請求項3】 接着剤と固着しているカプラ本体および
    補強器による接着剤の収縮、膨張の阻害を加味した接着
    剤の線膨張係数をK’とするとき、 補強器の材料として、線膨張係数がK’a/b+Mに近
    いものを用いてなることを特徴とする請求項2記載の光
    ファイバ型カプラ。
JP26411695A 1995-10-12 1995-10-12 光ファイバ型カプラ Pending JPH09105832A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021167984A (ja) * 2019-10-02 2021-10-21 タツタ電線株式会社 光ファイバカプラ
JP2022084892A (ja) * 2017-06-06 2022-06-07 タツタ電線株式会社 光ファイバカプラの製造方法

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2022084892A (ja) * 2017-06-06 2022-06-07 タツタ電線株式会社 光ファイバカプラの製造方法
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