JPH09106506A - 磁気記録再生装置用回転消去ヘッド - Google Patents

磁気記録再生装置用回転消去ヘッド

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Publication number
JPH09106506A
JPH09106506A JP7265962A JP26596295A JPH09106506A JP H09106506 A JPH09106506 A JP H09106506A JP 7265962 A JP7265962 A JP 7265962A JP 26596295 A JP26596295 A JP 26596295A JP H09106506 A JPH09106506 A JP H09106506A
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JP
Japan
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magnetic core
magnetic
gap
core half
film
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Application number
JP7265962A
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English (en)
Inventor
Toshihiko Sato
俊彦 佐藤
Katsuya Kikuiri
勝也 菊入
Atsumi Nitta
敦己 新田
Hiroyuki Kihara
宏幸 木原
Tomoaki Hamano
智明 濱野
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Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、磁気コア半体の接合強度を高め、
製造が容易で低コスト化を推進でき、磁気ギャップの両
側に溶着ガラス層の存在しない簡単な構造であっても、
磁気コア半体にカケやチッピング、ひびが生じない構造
の回転消去ヘッドの提供を目的とする。 【解決手段】 本発明は、一対の磁気コア半体21、2
2の少なくとも一方において相対向する他の磁気コア半
体側に強磁性金属薄膜33を形成し、この強磁性金属膜
上にギャップ膜34を形成し、このギャップ膜上に接合
ガラス層35を形成し、この接合ガラス層35を介して
両磁気コア半体どうしを接合し、磁気コア半体の磁気ギ
ャップ形成側の端面にトラック幅と同じ幅で両磁気コア
半体にまたがる突条27を形成し、この突条27の上面
を媒体対向面とし、この突条中央部に露出するギャップ
膜と接合ガラス層により磁気ギャップGを構成したもの
である。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気コア半体どう
しの接合強度が高く、脱粒発生数も少ない映像記録再生
装置用の回転消去ヘッドに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、図7に示す構造の映像記録再生装
置用回転消去ヘッドが知られている。この消去ヘッドA
は、映像記録用の磁気テープ(磁気記録媒体)に接触さ
れる回転ドラムに取り付けられ、磁気テープ上の磁気情
報を消去するものである。前記従来構造の消去ヘッドA
は、一対の板状の多結晶フェライト製の磁気コア半体
1、2の側部を相互に突き合わせ、この突き合わせ部分
の両側を溶着ガラス層3で覆って構成されている。
【0003】この消去ヘッドAの構造について更に詳し
く説明すると、一方の磁気コア半体1の側部において他
方の磁気コア半体2側には突部1aが形成され、他方の
磁気コア半体2の側部において一方の磁気コア半体1側
には突部2aが形成されるとともに、他方の磁気コア半
体2の突部2aを覆うように強磁性金属膜5が形成され
ていて、両磁気コア半体1、2は、互いの突部1a、2
aを突き合わせ、突部1a、2aの突き合わせ部分の両
側に形成される凹部6に充填された溶着ガラス層3によ
り接合一体化されている。
【0004】また、図面では省略されているが、強磁性
金属膜5の表面部分にはギャップ膜が被覆形成されてい
て、磁気コア半体1、2は実際にはこのギャップ膜を介
して対向されている。更に、磁気コア半体1、2の接合
部分の上部側には巻線窓7が形成され、この巻線窓7の
上部が磁気コア半体1の突部1aの上部側に先の窄まっ
たヨーク突部1a'を形成し、磁気コア半体2の突部2
aの上部側に先の窄まったヨーク突部2a'を形成し、
ヨーク突部1a'、2a'が互いにギャップ層を介して対
向することで磁気ギャップGが構成されている。なお、
磁性材料製の磁気コア半体1に強磁性金属膜5を被着
し、この強磁性金属膜5を磁気ギャップGに対向させた
構成の磁気ヘッドは一般にMIG(MetalIn Gap)ヘッ
ドと称されている。
【0005】また更に、磁気コア半体1、2の上部側に
は、磁気コア半体1、2に沿って磁気ギャップGの両側
を挟むように切欠状の段部8、8を形成して突条9が形
成され、この突条9の上面が曲面加工されていて媒体対
向面とされている。前記の構造の消去ヘッドAにあって
は、ヨーク突部2a'に接して媒体対向面に露出する強
磁性金属膜5の幅がトラック幅Wを規定し、突条9の厚
さ(幅)はこのトラック幅Wよりも若干厚く(幅広に)
形成されている。
【0006】次に、前記の構造の消去ヘッドAの製造方
法の一例について説明する。前記消去ヘッドAを製造す
るには、図8(A)に示すような直方体状のフェライト
ブロック10、11を用意し、このフェライトブロック
10、11の突き合わせ面10a、11aにトラック幅
規制用の切欠溝12、13を所定間隔をおいてフェライ
トブロック10、11の長手方向に沿って複数形成し、
更に、巻線窓用溝14、15をフェライトブロック1
0、11の長手方向に沿って形成する。
【0007】次に、フェライトブロック10の突き合わ
せ面10a上に、強磁性金属膜とギャップ膜を成膜し、
次いで両フェライトブロック10、11をそれらの突き
合わせ面10a、11aを介して図8(B)に示すよう
に突き合わせ、この後に巻線窓用溝14、15の内部に
溶着ガラスを充填してフェライトブロック10、11を
接合し、次いで図8(C)に示すようにフェライトブロ
ック10、11の長手方向に直交する切断線17…に沿
って切断することで、図7に示す構造の消去ヘッドAを
同時に複数製造することができる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】図7に示す従来構造の
消去ヘッドAにあっては、磁気コア半体1、2を溶着ガ
ラス層3で接合してはいるが、この溶着ガラス層3は、
磁気コア半体1、2の突部1a、2aが形成する凹部
6、6に充填されていて、この凹部6、6側から磁気コ
ア半体1、2の突部1a、2aを挟むようにして磁気コ
ア半体1、2を接合しているので、磁気コア半体1、2
の突部1a、2aの突き合わせ部分が接合には大きく寄
与していない部分となり、接合強度を十分に高めること
ができない問題があった。
【0009】また、図7に示す従来構造の消去ヘッドA
を製造するためには、図8(A)〜図8(C)に示すよ
うにフェライトブロック10、11に対して多数の溝加
工を正確に行わなくてはならず、加工工程が複雑になる
ので、製造コストを安くすることが難しい問題を有して
いた。
【0010】更に前記消去ヘッドAにあっては、磁気ギ
ャップGの両側を接合ガラス層3、3が挟む構成となっ
ているが、突条9の厚さ(幅)をトラック幅Wに近づけ
るように薄く加工した場合、通常の多結晶フェライトか
ら磁気コア半体10、11を形成していると、磁気記録
媒体との摺動によって磁気コア半体10、11の媒体摺
動面にカケやチッピング等が発生するようになり、トラ
ック幅が変動したり、ひび等の発生によりインダクタン
ス変動が発生するおそれがあった。
【0011】本発明は前記事情に鑑みてなされたもので
あり、磁気コア半体の接合強度を高めることができ、製
造が容易で低コスト化を推進できるとともに、磁気ギャ
ップの両側に溶着ガラス層の存在しない簡単な構造であ
っても、磁気コア半体にカケやチッピングあるいはひび
が生じない構造の磁気記録再生装置用回転消去ヘッドを
提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は前記課題を解決
するために、一対の磁気コア半体をギャップ膜を介して
突き合わせ、磁気コア半体の突き合わせ部に巻線窓を形
成し、巻線窓の端部側に形成される磁気コア半体の突部
とギャップ膜とにより磁気ギャップを構成してなる磁気
記録再生装置用回転消去ヘッドであって、前記一対の磁
気コア半体の少なくとも一方において相対向する他の磁
気コア半体側に強磁性金属膜を形成し、この強磁性金属
膜上にギャップ膜を形成し、このギャップ膜上に接合ガ
ラス層を形成し、この接合ガラス層を介して両磁気コア
半体どうしを接合するとともに、磁気コア半体の磁気ギ
ャップ形成側の端面にトラック幅と同じ幅で両磁気コア
半体にまたがる突条を形成し、この突条の上面を媒体対
向面とし、この突条中央部に露出するギャップ膜と接合
ガラス層により磁気ギャップを構成してなり、前記磁気
コア半体を、Fe2O3とMnOとZnOを主成分とし、
0.01〜0.02重量%のSiO2と、0.03重量%以
下のCaOと、0.05〜0.15重量%のTa2O5を添
加してなるMn-Znフェライトから形成してなるもの
である。
【0013】本発明において、一方の磁気コア半体にお
ける他方の磁気コア半体側に、強磁性金属膜とギャップ
膜と接合ガラス層を形成し、他方の磁気コア半体におけ
る一方の磁気コア半体側にギャップ膜と接合ガラス層を
形成し、磁気コア半体どうしを接合ガラス層どうしを介
して接合してなる構造にすることもできる。また、本発
明において、前記突条の中央基部に巻線窓の端部を割り
込ませ、巻線窓の磁気ギャップ側に補強ガラスを充填し
てこの補強ガラスで前記突条の中央基部の一部を構成
し、補強ガラスを磁気ギャップの側部側に回り込ませな
い状態として補強ガラスにより磁気コア半体どうしを接
合強化してなる構造にすることもできる。
【0014】本発明において、HF-HNO3の1:1溶
液で40秒エッチングする脱粒試験において脱粒数が2
0以下であることが好ましい。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施の形態について説明する。図1は本発明に係る第1の
例の消去ヘッドBを示すもので、この例の消去ヘッドB
は、映像記録用の磁気テープ(磁気記録媒体)に接触さ
れる回転ドラムに取り付けられ、磁気テープ上の磁気情
報を消去するものである。この例の消去ヘッドBは、後
述する特別な組成のMn-Znフェライト製の一対の板
状の磁気コア半体21、22の側部を後述する接合ガラ
ス層を介して相互に突き合わせ、突き合わせ部分の磁気
ギャップGの近傍に補強ガラス23を設けて接合一体化
されている。
【0016】この消去ヘッドBの構造について更に詳し
く説明すると、磁気コア半体21、22の接合側上部に
は巻線窓25が形成され、巻線窓25の上部側は三角形
型に形成され、その頂点部分の上方に磁気ギャップGが
形成されている。また、磁気コア半体21、22の上部
両側には、磁気コア半体21、22に沿って磁気ギャッ
プGの両側を挟むように切欠状の段部26、26を形成
して突条27が形成され、この突条27の上面が曲面加
工されていて媒体対向面とされている。なお、この突条
27の幅(厚さ)は、トラック幅Wとほぼ同じ幅に形成
されている。前巻線窓25の上部側は前記突条26の中
央基部側にまで到達するように形成され、これにより磁
気コア半体21の上部にヨーク突部28が、磁気コア半
体22の上部にヨーク突部29がそれぞれ形成されてい
る。
【0017】一方、磁気コア半体21の磁気コア22側
の全面、即ち、ヨーク突部28の先端面28aと巻線窓
25の磁気コア22側の面および巻線窓25よりも下側
の磁気コア半体21の側面21aには、図3にも拡大し
て示すようなギャップ膜30と接合ガラス層31とが積
層されている。また、磁気コア半体22の磁気コア21
側の全面、即ち、ヨーク突部29の先端面29aと巻線
窓25の磁気コア21側の面および巻線窓25よりも下
側の磁気コア半体22の側面22aには、図3にも拡大
して示すような強磁性金属膜33とギャップ膜34と接
合ガラス層35とが積層されている。従って詳細に言え
ば、磁気ギャップGは、図3に示すように、磁気コア半
体21のヨーク突部28と、磁気コア半体22のヨーク
突部29の強磁性金属膜33との間に、ギャップ膜30
と接合ガラス層31と接合ガラス層35とギャップ膜3
4とを挟んで構成されている。
【0018】また、巻線窓25の上部には、補強ガラス
23が充填され、この補強ガラス23の上部は磁気コア
半体21、22の段部26の一部を構成するとともにヨ
ーク突部28、29の下部にまで達して突条27の基部
の一部を構成している。
【0019】次に、磁気コア半体21、22を構成する
Mn-Znフェライトの組成について説明する。この例
で用いるMn-Znフェライトは、Fe2O3とMnOと
ZnOを主成分とし、これに、0.01重量%以上で0.
02重量%以下のSiO2と、0.03重量%以下のCa
Oと、0.05重量%以上で0.15重量%以下のTa2
O5を添加してなるものを用いることが好ましい。
【0020】この組成のMn-Znフェライトは、Si
O2とCaOとTa2O5を特定量添加することにより粒
界強度を高くし、かつ固有抵抗を高くしたものである。
なお、Fe2O3は45モル%以上で55モル%以下、M
nOは20モル%以上で40モル%以下、ZnOは5モ
ル%以上で30モル%以下それぞれ含有していることが
好ましい。
【0021】フェライト中のCaOは粒界部分に偏析
し、また、水に溶出し易い。このCaOを減らすこと
で、粒界部分が化学的に安定になり、粒界強度を向上さ
せることができる。即ち、CaOの添加量が0.03重
量%を越えてしまうと、粒界強度が低下してしまう。ま
た、SiO2の添加量が0.01重量%未満であると固有
抵抗が小さくなりすぎてしまい、0.02重量%を越え
るようであると粒界強度が低下してしまう。Ta2O5の
添加は粒界強度を強くし、固有抵抗を高める効果があ
る。
【0022】図1に示す構造の消去ヘッドBにあって
は、磁気コア半体21、22が直接接触される境界部分
に接合ガラス層31、35が存在して両者を接合し、し
かも、補強ガラス23が巻線窓25の上部に充填されて
磁気コア半体21、22を接合しているので、磁気コア
半体21、22の接合強度を従来構造よりも高めること
ができる。また、磁気ギャップGが形成されてトラック
幅Wと同じ幅に形成されている突条27を前記した特別
な組成のMn-Znフェライトから構成しているので、
突条27の上面の媒体対向面を磁気記録媒体に摺接させ
た場合であっても、カケやチッピングを生じることがな
い。従ってトラック幅が変動することもない。更に、突
条27を前記した特別な組成のMn-Znフェライトか
ら構成しているので、ひび等によるインダクタンス(消
去率)のばらつきも発生しない。
【0023】次に、前記の構造の消去ヘッドBの製造方
法の一例について説明する。前記消去ヘッドBを製造す
るには、図4(A)に示すような直方体状のフェライト
ブロック40、41を用意し、このフェライトブロック
40、41の突き合わせ面40a、41aに巻線窓形成
用溝44、45をフェライトブロック40、41の長手
方向に沿って形成する。次にフェライトブロック40の
上面にギャップ膜と接合ガラス層を成膜し、フェライト
ブロック41の上面に強磁性金属膜とギャップ膜と接合
ガラス層を成膜し、両者を図4(B)に示すように向き
合わせ巻線窓44、45の位置合わせを行って相互に密
着させ、巻線窓44、45に補強ガラスを充填する。補
強ガラスの充填は、巻線窓にガラスロッドを挿入してこ
れを加熱溶融させる方法を採用することができる。そし
て、この加熱の際に、フェライトブロック40、41の
接合面の接合ガラス層どうしを溶着することができる。
【0024】両ブロック40、41を溶着したならば、
図6に示すようにブロック40、41の長手方向に直交
する方向に所定間隔で複数の溝47を形成する。この溝
47を形成する間隔は溝47、47の間に形成される突
条48の幅がトラック幅と等しくなるように形成すれば
良い。従って所定間隔とは、トラック幅Wと等しい間隔
となる。次いで図6に示すように各溝47の中央線に沿
う切断線48に沿ってブロック40、41を複数の切断
することにより図1に示すような構造の消去ヘッドBを
複数得ることができる。
【0025】以上説明したような製造方法により消去ヘ
ッドBを製造するならば、フェライトブロック40、4
1に施す溝加工数を図8を元に先に説明した従来方法よ
りも格段に低減できるので、製造工程の簡略化を推進す
ることができ、製造コストを削減できる。
【0026】なお、前記の例においては、巻線窓25を
磁気コア半体21、22の両方に構成した例について説
明したが、磁気コア半体21、22のどちらか一方のみ
に巻線窓を形成する構成にすることもできる。その場
合、巻線窓により形成されるヨーク突部は巻線窓を形成
した一方の磁気コア半体のみに形成される。なおまた、
前記の例においては、磁気コア半体21、22の両方に
ギャップ膜と接合ガラス層を形成したが、どちらか一方
の磁気コア半体のみにギャップ膜と接合ガラス層を形成
し、他方の磁気コア半体には特にこれらの膜を成膜しな
い構成にすることもできる。
【0027】
【実施例】
「実施例1」図1に示す構成であって、Fe2O3(5
2.5モル%)、MnO(30.7モル%)、ZnO(1
6.8モル%)を主成分とし、この主成分に対して、S
iO2(0.15重量%)、CaO(0.02重量%)、
Ta2O3(0.08重量%)を添加した組成のMn-Zn
フェライトを用い、SiO2膜のギャップ膜を用い、接
合ガラスに低融点鉛ケイ酸塩ガラスを用い、補強ガラス
にも低融点鉛ケイ酸塩ガラスを用い、磁気コア半体の厚
さを170μm、突条の幅を44μmに設定した消去ヘ
ッドを製造した。また、比較例として同じ組成のMn-
Znフェライトを使用し、図7に示す従来構造の消去ヘ
ッドも製造した。この場合磁気コア半体の厚さを170
μm、突条の幅を70μm、トラック幅を44μmに設
定した消去ヘッドとした。
【0028】これらの実施例と比較例の消去ヘッドを3
0個ずつ作製し、コアチップ抗折強度測定装置により両
磁気コア半体の接合部をコア厚さ方向に押してその抗折
強度を測定した。その結果、各実施例構造の消去ヘッド
の抗折強度は、79〜132gとなり、平均抗折強度は
104.0gであったのに対し、比較例の消去ヘッドの
抗折強度は15〜71gとなり、平均抗折強度は47.
6gを示した。従って本実施例の消去ヘッドの方が比較
例のものよりも2倍程度以上強度が高いことが判明し
た。
【0029】「実施例2」以下に前述の特別な組成のM
n-Znフェライトで形成した磁気コア半体の脱粒試験
を行った結果を示す。SiO2とCaOとTa2O3の添
加量をそれぞれ以下の表1に示すような組成比としてM
n-Znフェライトブロックを作製し、Mn-Znフェラ
イトブロックの固有抵抗とPCT脱粒数とHF-HNO3
脱粒数を測定した。
【0030】ここで、PCT脱粒数とは、フェライトブ
ロックを3μmラップした後に、プレッシャークッカー
試験機を用いて120℃、2気圧で5時間処理したもの
である。また、HF-HNO3脱粒数とは、プレッシャー
クッカー試験よりも更に過酷な試験方法であり、HF-
HNO3の1:1溶液で40秒、エッチングしたときの
脱粒数の評価である。なお、比較例として、Ta2O3を
添加していない試料の測定結果も併記した。
【0031】
【表1】
【0032】表1に示す結果から、Ta2O3を添加せず
にSiO2の添加量を0.015重量%にして従来のMn
-Znフェライトよりも減らした組成の比較例の試料N
o.8では、PCT脱粒数が20個/0.1mm2と多くなっ
てしまっている。また、比較例No.9と比較例No.1
0ではCaOを減少させることでPCT脱粒数をほぼ0
にすることができるが、固有抵抗値が10(Ω・cm)
以下になってしまっている。しかしながら、Ta2O3を
0.05〜0.100重量%添加している本実施例のMn
-Znフェライトブロックでは、PCT脱粒数が全て0
であった。また、HF-HNO3脱粒数もほとんど見られ
ず、本実施例の消去ヘッドの粒界強度が極めて高いこと
がわかる。更に、CaOの添加量が0.021重量%以
下であるにもかかわらず、固有抵抗値をより高くするこ
とができている。また、Ta2O3の添加は、磁気特性に
関しても、残留磁束密度Brを低く安定させる効果もあ
る。さらにまた、Ta2O3の代わりに、ZrO2を添加
したものは、HF-NO3脱粒数を20〜50個/0.1mm2
程度までしか減少させることができなかった。
【0033】「実施例3」実施例1と同等の構成と同等
の組成のMn-Znフェライトを用いた消去ヘッド試料
を30個用い、HF-HNO3脱粒数とインダクタンス変
動の関係およびHF-NO3脱粒数とトラック幅変動の関
係を測定した。インダクタンス変動は、PCT(プレッ
シャークッカーテスト)後でのヘッドのインダクタンス
を測定して求めた。また、トラック幅変動同様に、PC
T後でのトラック幅を測定して求めた。トラック幅の変
動は、ギャップ近傍に脱粒が発生することにより、トラ
ック幅が突条幅より狭くなっていることにより生じる。
【0034】その結果を図5と図6に示す。図5と図6
に示す三角形はこの範囲でデータがばらついたことを意
味している。図5と図6に示す結果から、HF-HNO3
脱粒数の多い試料はインダクタンス変動とトラック幅変
動が大きく、HF-HNO3脱粒数の少ない試料はインダ
クタンス変動とトラック幅変動が小さいことが判明し
た。以上のことから本発明に係る磁気ヘッドであれば、
インダクタンス変動が小さく、脱粒数が少なく、しかも
磁気コア半体の接合強度の高いものが得られることが明
らかになった。
【0035】
【発明の効果】以上説明したように本発明は、磁気コア
半体を直接突き合わせている面に接合ガラス層を配し、
その上、巻線窓の上部に補強ガラスを充填して磁気コア
半体どうしを接合しているので、抗折強度が高い消去ヘ
ッドを提供することができる。また、前記した特別な組
成のMn-Znフェライトを用いて磁気コア半体を形成
することにより、過酷な試験下においても脱粒数を少な
くすることができ、インダクタンス変動が小さく、脱粒
数が少ない消去ヘッドを提供できる。更に、本発明構造
の磁気ヘッドであるならば、フェライトブロックから切
り出して製造する場合に、フェライトブロックに施す溝
加工数を従来よりも格段に削減できるので、製造工程の
簡略化を推進でき、従来構造よりも低コストで製造でき
る利点がある。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る消去ヘッドの構成を示す斜視図で
ある。
【図2】図1に示す消去ヘッドの平面図である。
【図3】図1に示す消去ヘッドの磁気ギャップ部分の拡
大図である。
【図4】図4は本発明に係る消去ヘッドの製造方法の一
例を示すもので、図4(A)はフェライトブロックに溝
加工を施した状態を示す斜視図、図4(B)はフェライ
トブロックを接合する前の状態を示す平面図、図4
(C)はフェライトブロックを接合したものを切断する
状態を示す平面図である。
【図5】実施例と比較例の消去ヘッドのインダクタンス
値と脱粒数の関係を示す図である。
【図6】実施例と比較例の消去ヘッドのトラック幅と脱
粒数の関係を示す図である。
【図7】従来の消去ヘッドの一例を示す斜視図である。
【図8】図8は従来の消去ヘッドの製造方法の一例を示
すもので、図8(A)はフェライトブロックに溝加工を
施した状態を示す斜視図、図8(B)はフェライトブロ
ックを接合した状態を示す平面図、図8(C)はフェラ
イトブロックを接合したものを切断する状態を示す斜視
図である。
【符号の説明】
B 消去ヘッド G 磁気ギャップ 21、22 磁気コア半体 23 接合ガラス 25 巻線窓 26 段部 27 突条 28、29 ヨーク突部 30、34 ギャップ膜 31、35 接合ガラス層 33 強磁性金属膜
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 木原 宏幸 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内 (72)発明者 濱野 智明 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対の磁気コア半体をギャップ膜を介し
    て突き合わせ、磁気コア半体の突き合わせ部に巻線窓を
    形成し、巻線窓の形成によって磁気コア半体の少なくと
    も一方にヨーク端部を形成するとともに、磁気コア半体
    のヨーク突部とギャップ膜とにより磁気ギャップを構成
    してなる磁気記録再生装置用回転消去ヘッドであって、 前記一対の磁気コア半体の少なくとも一方において相対
    向する他の磁気コア半体側に強磁性金属膜を形成し、こ
    の強磁性金属膜上にギャップ膜を形成し、このギャップ
    膜上に接合ガラス層を形成し、この接合ガラス層を介し
    て両磁気コア半体どうしを接合するとともに、 磁気コア半体の磁気ギャップ形成側の端面にトラック幅
    と同じ幅で両磁気コア半体にまたがる突条を形成し、こ
    の突条の上面を媒体対向面とし、この突条中央部に露出
    するギャップ膜と接合ガラス層により磁気ギャップを構
    成してなり、 前記磁気コア半体が、Fe2O3とMnOとZnOを主成
    分とし、0.01〜0.02重量%のSiO2と、0.03
    重量%以下のCaOと、0.05〜0.15重量%のTa
    2O5を添加してなるMn-Znフェライトから形成され
    てなることを特徴とする磁気記録再生装置用回転消去ヘ
    ッド。
  2. 【請求項2】 一方の磁気コア半体における他方の磁気
    コア半体側に、強磁性金属膜とギャップ膜と接合ガラス
    層を形成し、他方の磁気コア半体における一方の磁気コ
    ア半体側にギャップ膜と接合ガラス層を形成し、磁気コ
    ア半体どうしを接合ガラス層どうしを介して接合してな
    ることを特徴とする請求項1記載の磁気記録再生装置用
    回転消去ヘッド。
  3. 【請求項3】 前記突条の中央基部に巻線窓の端部を割
    り込ませ、巻線窓の磁気ギャップ側に補強ガラスを充填
    してこの補強ガラスで前記突条の中央基部の一部を構成
    し、補強ガラスを磁気ギャップの側部側に回り込ませな
    い状態で補強ガラスにより磁気コア半体どうしを接合強
    化してなることを特徴とする請求項1または2記載の磁
    気記録再生装置用回転消去ヘッド。
  4. 【請求項4】 HF-HNO3の1:1溶液で40秒エッ
    チングする脱粒試験において脱粒数が20以下であるこ
    とを特徴とする請求項3記載の磁気記録再生装置用回転
    消去ヘッド。
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