JPH0911036A - 円板状回転切断工具および棒材切断装置 - Google Patents

円板状回転切断工具および棒材切断装置

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JPH0911036A
JPH0911036A JP16222195A JP16222195A JPH0911036A JP H0911036 A JPH0911036 A JP H0911036A JP 16222195 A JP16222195 A JP 16222195A JP 16222195 A JP16222195 A JP 16222195A JP H0911036 A JPH0911036 A JP H0911036A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 切粉と切断端面との摩擦の発生を抑制できる
円板状回転切断工具および棒材切断装置を提供する。 【構成】 円板状回転切断工具16の複数の外周刃部1
96は、第1稜部206が除去された第1外周刃部19
6aと、その第1稜部206が除去されていない第2外
周刃部196bとから構成されるため、第1外周刃部1
96aが第1稜部206を除去された外周切れ刃202
aで棒材12aを切削して、切断溝214内のその第1
稜部206に対応する部分を切り残す一方、第2外周刃
部196bの外周切れ刃202bは、専らその外周切れ
刃202aの切り残し部分を切削して除去する。したが
って、何れの外周切れ刃202a,202bにより切削
が行われる際にも、生成する切粉の幅Wa ,Wb は切断
溝214の幅WD よりも小さくなり、切り欠き194に
収容されて切断溝214内を移動させられる際のその切
粉と切断溝214内壁面との摩擦が好適に抑制される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、円板状回転切断工具お
よび棒材切断装置に関し、特に、切断加工によって生成
される切粉の幅を小さくする技術に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、鉄筋コンクリートを施工するに
際して所定の形状に配設される鉄筋等の金属製棒材は、
製造上或いは運搬上の取扱が容易な一定の長さとされて
おり、施工現場において必要な長さに切断して用いられ
ることが一般的である。
【0003】例えば、施工される鉄筋コンクリートの長
さが鉄筋の全長以上となる場合には、鉄筋が軸心方向に
接続されて必要な長さに延長されて用いられるが、この
場合には鉄筋の切断加工が伴うことが一般的である。鉄
筋の端面を互いに所定の力で押圧しつつ還元炎ガスフレ
ーム等によって加熱しつつ相互に押圧することにより接
合するガス圧接方法等が採られる場合には、接続部の強
度および信頼性を確保するためには、接続される鉄筋の
両端面がその軸心方向に垂直且つ平坦であり且つ酸化物
が除去されていることが望ましいことからも、切断加工
が必要となる。
【0004】
【発明が解決すべき課題】そこで、上記のように鉄筋等
の棒材を端面がその軸心方向に垂直且つ平坦となるよう
に切断する場合には、例えば、本願出願人が先に出願し
た実願平6−13382号(登録実用新案公報第301
0648号)等に記載されているように、棒材把持機に
よって把持した棒材を、外周切れ刃(JIS B 0172に規定
される外周にある切れ刃(すくい面と外周逃げ面の交
線))を有し、その棒材の軸心方向と平行な回転軸回り
に回転駆動される円板状回転切断工具を備えた切断機に
よって切断することが提案されている。このような切断
方法によれば、棒材の軸心方向と垂直な面内で回転させ
られる円板状回転切断工具によって棒材が切断されるこ
とから、その切断端面が軸心方向に垂直な平坦面となる
のである。
【0005】しかしながら、上記のような切断方法によ
って鉄筋等の棒材を切断してガス圧接により接合した場
合にも、接合端面すなわち切断端面が軸心方向に垂直且
つ平坦となっているにも拘らず、接合強度がばらついて
その信頼性が必ずしも十分に得られないという問題があ
った。これは、切断端面に酸化膜が形成されることに起
因するものであるが、その酸化膜の発生原因は以下のよ
うなものと考えられる。
【0006】すなわち、上記のような切断方法では、円
板状回転切断工具の外周切れ刃が棒材を切削しつつその
棒材に形成された切断溝内を移動させられるとき、外周
切れ刃により切削されて生成した切粉はその外周切れ刃
の前方に隣接する空間であるチップポケットに収容され
た状態で、外周切れ刃と共にその切断溝内を移動させら
れる。この切粉の幅(棒材の軸心方向の長さ)は、外周
切れ刃先端の軸心方向厚みにより決定されるが、生成し
た切粉は切削時の発熱によって直ちに膨張させられて切
断溝の内壁面を擦ることとなる。そのため、この切粉と
切断溝内壁面との摩擦に起因する発熱によってその切断
溝内壁面すなわち切断端面が酸化させられるのである。
しかも、切断端面の酸化が問題とはならない他の被切断
材の切断加工の場合にも、膨張した切粉と切断端面との
摩擦によって切削抵抗が高くなることから、切断作業の
効率が比較的低くなるという問題がある。
【0007】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであって、その目的は、生成した切粉と切断溝内
壁面との摩擦の発生を抑制できる円板状回転切断工具お
よび棒材切断装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための第1の手段】斯かる目的を達成
するため、第1発明の円板状回転切断工具の要旨とする
ところは、外周切れ刃をそれぞれ有する複数の外周刃部
と、それら複数の外周刃部の外周切れ刃により生成され
た切粉をそれぞれ収容する複数のチップポケットとを備
えて円板状を成し、軸心回りに回転させられることによ
り被切断材を切削により切断するための円板状回転切断
工具であって、(a) 前記複数の外周刃部が、前記外周切
れ刃の外周逃げ面と該外周切れ刃の両端部側に位置する
一対の側面の一方との間の第1稜部が除去された複数の
第1外周刃部と、その第1稜部が除去されていない複数
の第2外周刃部とから構成されていることにある。
【0009】
【作用】このようにすれば、円板状回転切断工具の複数
の外周刃部は、第1稜部が除去された第1外周刃部と、
その第1稜部が除去されていない第2外周刃部とから構
成される。そのため、この円板状回転切断工具で被切断
材を切断するに際しては、第1外周刃部の外周切れ刃
は、被切断材に形成された切断溝内の第1稜部に対応す
る部分を切り残すこととなる。
【0010】
【第1発明の効果】上記により、第1外周刃部および第
2外周刃部のうち少なくとも第1外周刃部の外周切れ刃
により切削が行われる際には、生成する切粉の幅(すな
わち軸心方向長さ)は、第1外周刃部および第2外周刃
部の複数の外周切れ刃により形成される円筒状軌跡の軸
心方向長さ、すなわち被切断材に形成される切断溝の幅
よりも小さくなるため、生成した切粉が切削時の発熱に
よって膨張させられても、チップポケットに収容されて
切断溝内を移動させられる際のその切粉と切断溝内壁面
との摩擦が好適に抑制される。したがって、その切粉と
切断溝内壁面との摩擦に起因するその切断溝内壁面すな
わち切断端面の酸化が抑制されると共に、専ら切断溝の
幅と等しい幅の切粉が生成される従来の円板状回転切断
工具による切断加工に比較して切削抵抗が低くされて、
切断作業が一層効率良く行われることとなる。
【0011】ここで、上記第1発明において、好適に
は、(b) 前記第2外周刃部は、前記外周逃げ面と前記一
対の側面の他方との間の第2稜部が除去されたものであ
る。このようにすれば、第2外周刃部も第2稜部を除去
されることにより、切断溝内のその第2稜部に対応する
部分を切り残すこととなって、第2稜部が除去されてい
ない場合に比較して、その第2外周刃部の外周切れ刃に
より生成される切粉の幅も小さくされる。しかも、第2
外周刃部の外周切れ刃によっても切り残し部分が生じる
ことから、第1外周刃部および第2外周刃部の何れの外
周切れ刃も専ら他方の外周切れ刃の切り残し部分を切削
して除去することとなって、生成される切粉の幅が一層
小さくされる。したがって、生成した切粉と切断溝内壁
面との摩擦が一層抑制されることとなって、切断端面の
酸化が一層抑制されると共に、切削抵抗の増大が一層抑
制されて切断作業が一層効率良く行われ得る。
【0012】
【課題を解決するための第2の手段】また、前記目的を
解決するための第2発明の円板状回転切断工具の要旨と
するところは、外周切れ刃をそれぞれ有する複数の外周
刃部と、それら複数の外周刃部の外周切れ刃により生成
された切粉をそれぞれ収容する複数のチップポケットと
を備えて円板状を成し、軸心回りに回転させられること
により被切断材を切削により切断するための円板状回転
切断工具であって、(c) 前記複数の外周刃部が、軸心回
りに回転させられた際に切断溝と同じ軸心方向長さの円
筒状軌跡を形成する複数の外周切れ刃を有し、且つそれ
ら外周切れ刃のうちの一部がその円筒状軌跡のその軸心
方向の長さよりも短い外周切れ刃であることにある。
【0013】
【作用】このようにすれば、円板状回転切断工具の複数
の外周刃部は、複数の外周切れ刃により形成される円筒
状軌跡の軸心方向長さよりも短い外周切れ刃を含んで構
成される。そのため、この円板状回転切断工具で被切断
材を切断するに際しては、一部の外周刃部は短い外周切
れ刃で被切断材を切削することとなる。
【0014】
【第2発明の効果】上記により、少なくとも短い外周切
れ刃を有する一部の外周刃部により切削が行われる際に
は、生成する切粉の幅は円筒状軌跡の軸心方向長さ、す
なわち被切断材に形成される切断溝の幅よりも小さくな
るため、生成した切粉が切削時の発熱によって膨張させ
られても、チップポケットに収容されて切断溝内を移動
させられる際のその切粉と切断溝内壁面との摩擦が好適
に抑制される。したがって、その切粉と切断溝内壁面と
の摩擦に起因する切断端面の酸化が抑制されると共に、
切断抵抗が低くされて切断作業が一層効率良く行われる
こととなる。
【0015】ここで、上記第2発明において、好適に
は、(d) 前記複数の外周刃部は、前記円筒状軌跡の軸心
方向の一端からその円筒状軌跡の中間部までの長さの外
周切れ刃を有する複数の第1外周刃部と、その円筒状軌
跡の軸心方向の他端からその円筒状軌跡の中間部までの
長さの外周切れ刃を有する複数の第2外周刃部とから構
成されているものである。このようにすれば、第1外周
刃部および第2外周刃部の何れの外周切れ刃の幅も円筒
状軌跡の軸心方向長さよりも小さくされているため、そ
れら外周切れ刃により生成される切粉の幅は何れも切断
溝の幅よりも小さくされる。しかも、第1外周刃部の外
周切れ刃と第2外周刃部の外周切れ刃とは、円筒状軌跡
の軸心方向において互いに異なる端部側に設けられてい
るため、それぞれ他方の外周切れ刃の切り残し部分を専
ら切削して除去することとなって、生成される切粉の幅
は一層小さくされる。したがって、生成した切粉と切断
溝内壁面との摩擦が一層抑制されることとなって、切断
端面の酸化が一層抑制されると共に、切削抵抗の増大が
一層抑制されて切断作業が一層効率良く行われ得る。
【0016】また、前記第1および第2発明において、
更に好適には、(e) 前記第1外周刃部と前記第2外周刃
部とは周方向において交互に配置されているものであ
る。このようにすれば、第1外周刃部と第2外周刃部の
一方の外周切れ刃により被切断材に形成された切り残し
部分が、続いて設けられている他方の外周切れ刃により
直ちに除去されるため、第1外周刃部および第2外周刃
部の一方或いは両方が連続して設けられている場合に比
較して、生成される切粉の幅が一層確実に小さくされる
こととなる。
【0017】しかも、上記のようにすれば、例えば鉄筋
等の棒材を切断してガス圧接等で接続した場合に、比較
的高い接合強度を得ることができる。これは、第1外周
刃部および第2外周刃部の外周切れ刃の幅が、何れも外
周切れ刃により形成される円筒状軌跡の軸心方向長さよ
りも小さくされているため、それら第1外周刃部および
第2外周刃部には切断溝内壁面から反対向きの軸心方向
成分を含む応力が作用することとなって、円板状回転切
断工具の外周部が軸心方向に微小変形させられることと
なるが、第1外周刃部および第2外周刃部が周方向にお
いて交互に配置されていることから、その微小変形の方
向が軸心方向に振動させられることとなって、ガス圧接
等で接合する場合に高い接合強度を得るために好ましい
微小な凹凸が切断端面に形成されるためと考えられる。
【0018】また、好適には、前記円板状回転切断工具
は、(f) 鉄筋等の金属製棒材の軸心方向と平行な軸心回
りに回転させられることにより、その金属製棒材の端部
をガス圧接により接合するために切断する切断加工に用
いられるものである。このようにすれば、鉄筋等の金属
製棒材の切断端面に酸化膜が生成することが抑制される
と共に、円板状回転切断工具の回転軸心が金属製棒材の
軸心方向と平行にされるため、その鉄筋等の金属製棒材
の切断端面は、ガス圧接等に好適な軸心方向に垂直且つ
平坦で酸化膜が除去された状態とされる。
【0019】
【課題を解決するための第3の手段】また、前記目的を
達成するための第3発明の棒材切断装置の要旨とすると
ころは、(g) 棒材を把持する棒材把持機と、(h) その棒
材把持機により把持された前記棒材を切断するためにそ
の軸心方向と平行な回転軸回りに回転駆動される前記第
1または第2発明の円板状回転切断工具を一端に有する
長手状の切断機と、(i) 前記棒材把持機と前記切断機と
の間に設けられ、その切断機の一端に設けられた前記円
板状回転切断工具が前記棒材に接近するようにその切断
機をその長手方向に沿って直線的に案内する工具案内装
置とを、含むことにある。
【0020】
【作用および第3発明の効果】このようにすれば、棒材
切断装置は、棒材把持機と、棒材の軸心方向と平行な軸
心回りに回転駆動される前記第1または第2発明の円板
状回転切断工具を一端に有する長手状の切断機と、その
円板状回転切断工具を棒材に向かって直線的に案内する
工具案内装置とを含んで構成される。そのため、この棒
材切断装置によって棒材を切断する場合には、生成する
切粉の少なくとも一部はその幅が切断溝の幅よりも小さ
くされて、その切粉が切断時の発熱によって膨張させら
れた場合にも切断溝内壁面との摩擦が抑制されることと
なる。したがって、その摩擦に起因する切断端面の酸化
や切断抵抗の増大延いては切断効率の低下を好適に抑制
して被切断材を切断することが可能となる。しかも、円
板状回転切断工具が棒材の軸心方向と平行な回転軸回り
に回転駆動されることから、棒材の切断端面はその軸心
方向に垂直な平坦面となり、鉄筋等の金属製棒材を切断
する場合にもガス圧接に好適な軸心方向に垂直且つ平坦
で且つ酸化膜が除去された切断端面を得ることができ
る。更に、円板状回転切断工具が棒材に直線的に向かわ
せられることから、切断機の回動角度を確保する必要が
なくなって、比較的間隔が密に配設された棒材を切断す
ることも可能である。
【0021】因みに、例えば、前記実願平6−1338
2号(登録実用新案公報第3010648号)等に記載
されている棒材切断装置では、円板状回転切断工具を備
えた切断機を棒材の軸心方向と平行な回動軸回りに回動
させることにより、その円板状回転切断工具をその棒材
に向かって案内して切断するため、施工済の鉄筋等の棒
材を切断する場合には、その棒材の間隔が切断機の回動
角度を十分に確保できるように大きくされていることが
必要となって、比較的間隔が密に配設されている棒材の
切断には適用できないという問題があった。
【0022】
【実施例】以下、本発明の一実施例を図面を参照して説
明する。
【0023】図1乃至図5は、本発明の一実施例である
円板状回転切断工具16を備えた棒材切断装置10の全
体を示す図であって、それぞれ正面図、平面図、底面
図、図1におけるIV−IV視断面図、図2におけるV−V
視断面図に対応する。この棒材切断装置10は、図1に
示されるように、切断する鉄筋等の棒材12aを所定の
姿勢で把持する棒材把持機14と、その棒材把持機14
と一体的に備えられて、一端に内蔵する円板状回転切断
工具16により、把持された棒材12a等を切断する長
手状の切断機18とから構成されている。本実施例にお
いては、棒材12aが被切断材に相当する。
【0024】上記の棒材把持機14は、図3に示すよう
に、長手状を成して一端に鉤状に形成された受け部20
を有する本体22と、その本体22の受け部20の基部
24にボルト26によってその軸心回りに回動可能に取
り付けられた押圧部材28と、その押圧部材28の長手
方向の中間部に、一端部においてピン30によって相対
回動可能に取り付けられた連結部材32と、長手板状を
成して一端部においてその連結部材32の他端部にピン
34によって相対回動可能に取り付けられた回動部材3
6と、上記本体22の他端部に設けられてその回動部材
36の他端部を収納する収納部38に、その他端側から
螺合させられているアジャストボルト40とを、備えて
いる。本実施例においては、上記回動部材36が第1回
動部材に、連結部材32が第2回動部材に、ボルト26
の軸心が第1回動軸心に、ピン30の軸心が第3回動軸
心に、ピン34の軸心が第4回動軸心にそれぞれ相当す
る。
【0025】上記本体22は、図3乃至図5に示される
ように、上記収納部38を他端部の切断機18とは反対
側の一面に備えて長手状を成す案内部材42の一端の側
面に、上記受け部20が基部24において溶接等によっ
て固着されて構成されており、前記押圧部材28、連結
部材32、回動部材36、およびアジャストボルト40
は、図5から明らかなように、全て案内部材42の収納
部38が設けられている一面と同一面側に位置させられ
ている。
【0026】上記案内部材42は、図4に示されるよう
に長手方向と垂直な断面が略矩形とされており、長手方
向の一方(図3における上側)の側面の他端側部分(収
納部38が備えられている部分の近傍)には、後に説明
するピニオンギア168と噛み合わされるラックギア4
4が設けられている。また、他方の側面には、長手方向
の全長に亘って収納部38が設けられている一面から厚
み方向の略半分の位置までの幅が小さくされることによ
り、側面に突き出すように形成された段付き部46が設
けられている。
【0027】また、図5に示されるように、案内部材4
2にはアジャストボルト40側の他端面から長手方向の
略全長に亘る長さの有底穴48が設けられて、その有底
穴48内に圧縮バネ50が収納されていると共に、収納
部38が設けられている一面とは反対側の一面には、長
さおよび幅がその有底穴48よりも何れも十分短くされ
てその有底穴48に連通する長穴52が設けられてい
る。上記の圧縮バネ50は、切断機18を棒材把持機1
4に対して棒材12aから離隔する方向に付勢すること
により、後述の切断機18を棒材12a側へ移動させる
切断作業時に適度な移動抵抗を与えて、棒材12aをゆ
っくり切断して円板状回転切断工具16の破損を抑制す
ると共に、切断終了時に直ちに切断機18を原位置に復
帰させて高い作業能率を得るためのものである。
【0028】また、受け部20は、基部24から案内部
材42の長手方向に平行に伸び且つその厚み方向、すな
わち図3の紙面に垂直な方向に伸びる受け面54aと、
案内部材42の端面に対向する方向にその受け面54a
から垂直に伸び且つ案内部材42の厚み方向に伸びる受
け面54bとからなる一対の受け面54a,54b(以
下、特に区別しないときは単に受け面54という)を有
している。すなわち、それら一対の受け面54a,54
bは、その長手方向であるそれぞれを含む平面の交線が
案内部材42の厚み方向に伸びるように形成されてお
り、棒材把持機14の一端部には、鉤状に突き出して設
けられて一対の受け面54a,54bを有する受け部2
0が備えられている。
【0029】また、前記押圧部材28は、一端部におい
て前記ボルト26により前記基部24に取り付けられた
板状部55と、その板状部55のボルト26とは反対側
の他端部において、その厚み方向、すなわちボルト26
の軸心方向に伸びる直方体形状に形成された押圧部56
とを備えている。上記ボルト26は、その軸心方向が上
記交線と平行とされている。すなわち、受け面54と押
圧部56とはその軸心方向が平行となるようにそれぞれ
設けられており、この押圧部56のその交線側に向かう
一面である押圧面58と受け面54との間で棒材12a
が把持される。
【0030】また、連結部材32は、長手状をなしてそ
の一端部および中間部において前記ピン30,34によ
り押圧部材28および連結部材32にそれぞれ取り付け
られており、その長手方向に垂直な方向の断面は図5に
示されるようにコ字状とされて、上記押圧部材28の中
間部と回動部材36の一端部とをその厚み方向の両面か
ら挟持すると共に、長手方向の他端部にはその長手方向
に伸びる回動操作レバー60が固着されている。この回
動操作レバー60は、図3のHに示される固定操作位置
とRで示される解放操作位置との間で、ピン30,34
近傍を回動中心として回動操作されるものである。
【0031】図3に戻って、回動部材36のピン34と
は反対側の他端部端面には、前記アジャストボルト40
の先端部が当接させられていると共に、その他端部端面
の幅方向の前記ラックギア44側の端部にはそのアジャ
ストボルト40に向かう突部62が形成されている。一
方、前記収納部38は、図4および図5から明らかなよ
うに、案内部材42上の全体が略直方体形状を成して、
アジャストボルト40側の端部にそのアジャストボルト
40が螺合させられる雌ねじ穴64が設けられると共
に、連結部材32側の端部には厚み方向の中間部が前記
ラックギア44側の側面を残して除去されることによ
り、回動部材36の他端部を収納する収納溝66が設け
られている。そのため、回動部材36の上記突部62
は、収納部38のラックギア44側の側面とアジャスト
ボルト40の先端との間のみで可動とされている。
【0032】そして、上記収納部38の上面(案内部材
42とは反対側の面)の連結部材32側の端部には、そ
の収納部38の段付き部46側の側面において案内部材
42に向かい且つ回動部材36の長手方向のピン34側
に向かうに従って、その収納部38の側面から離隔させ
られるように形成されて、回動部材36の収納部38の
側方への移動量を制限する図示しない突片を備えたサポ
ータ68がボルト70によって固定されている。このボ
ルト70の先端部は収納部38の収納溝66内に突き出
しており、回動部材36のラックギア44側の側面に設
けられた切欠き部72と、収納部38の残された側面と
の間に位置させられている。
【0033】このため、回動部材36は、アジャストボ
ルト40側の他端部がそのアジャストボルト40と上記
サポータ68を固定しているボルト70との間に位置さ
せられることにより、長手方向の移動量が制限されると
共に、上述のようにその他端部に設けられた突部62が
アジャストボルト40の先端部と収納部38の残された
側面との間に位置させられて、長手方向に垂直な方向の
移動量が制限されており、収納部38から抜け落ちるこ
となく、アジャストボルト40の先端面の中心を回動中
心として回動可能とされている。すなわち、本実施例に
おいては、このアジャストボルト40の先端面の中心が
第2回動軸心に相当し、回動部材36は、実質的に本体
22に設けられている。
【0034】また、上記サポータ68を固定しているボ
ルト70には、引張バネ74の一端が掛けられており、
その引張バネ74の他端が押圧部材28の押圧部56近
傍に立設されたボルト76に掛けられることにより、そ
の押圧部材28は、その引張バネ74の復元力に従って
押圧面58が受け面54から離隔する方向、すなわち図
3におけるボルト26を回動中心とする右回り方向に常
時付勢されている。このため、棒材12aを把持するに
際して、回動操作レバー60が常に解放操作位置Rに位
置することとなって把持操作が容易とされている。な
お、受け面54bは、図1に示されるように受け面54
aよりも切断機18側に突き出して形成されているが、
この受け面54bの切断機18側の上端面は円板状回転
切断工具16の下面位置に対応し、把持した棒材12a
の切断位置を示すものである。また、図1および図3に
おいて78は、アジャストボルト40のねじ込み量を直
読するために、そのアジャストボルト40の中間部に取
り付けられて、アジャストボルト40のねじ込み量が変
化させられると同時にその軸心方向に移動させられる指
示部材である。
【0035】一方、前記切断機18は、図1乃至図3に
示すように、電源コード80およびスイッチ82を有し
てグリップ部を兼ねるモータ84と、そのモータ84に
取り付けられてモータ84の駆動により回転させられる
前記円板状回転切断工具16を収容する例えば軽合金
(例えばアルミニウム合金やアルミダイキャスト等)製
のハウジング86とを備えている。
【0036】円板状回転切断工具16は、図6(a) 〜
(c) に拡大して示すように、外周端面から回転軸心に向
かう複数(本実施例においては、32か所)の切り欠き
194を備えた、円板状の母材に、その切り欠き194
各々の回転方向(図の矢印Aの方向)後方側に所定の間
隔をもって、例えば超硬合金等から成るチップにより構
成された外周刃部196がロウ付け等により固着されて
構成されており、 TiN等の皮膜がイオンプレーティング
法等によって全表面に蒸着されている。上記円板状の母
材は、例えば、直径 135mm、厚さ 1mm程度のSKS51
等の合金工具鋼である。本実施例においては、切り欠き
194がチップポケットに相当する。
【0037】一方、上記の外周刃部196は、例えば、
周方向の幅が 2.0mm、軸心方向の厚さが 1.4mm、径方向
の長さが 5.0mm程度の略直方体形状を成しており、外周
逃げ角α= 8°程度とされた外周逃げ面198と、すく
い角が 0°のすくい面200と、これら外周逃げ面19
8およびすくい面200の交線で形成される外周切れ刃
202と、その外周切れ刃202の軸心方向の両端部側
に位置する一対の側面204a,204b(以下、特に
区別する必要がない場合は単に側面204という)とを
備えている。この一対の側面204a,204bは、何
れも周方向の横逃げ角β= 1°、径方向の横逃げ角γ=
36′程度に形成されている。
【0038】また、上記の外周刃部196は、上記外周
逃げ面198と一方の側面204aとの間の第1稜部2
06が除去された第1C面208を有する複数の第1外
周刃部196aと、外周逃げ面198と他方の側面20
4bとの間の(すなわち第1稜部206とは軸心方向の
反対側に位置する)第2稜部210が除去された第2C
面212を有する第2外周刃部196bとが、周方向に
おいて交互に配置されて構成されている。
【0039】個々の外周切れ刃202は、上記のように
第1稜部206等が除去されていることから、図6(c)
に示されるように、複数の外周切れ刃202により形成
される図示しない円筒状軌跡の軸心方向長さWB よりも
短く、すなわち、第1外周刃部196aの外周切れ刃2
02aは、上記他方の側面204bからその円筒状軌跡
の軸心方向の中間部までの長さに、第2外周刃部196
bの外周切れ刃202bは、一方の側面204aから円
筒状軌跡の軸心方向の中間部までの長さにされている。
なお、上記の第1C面208および第2C面212の大
きさは、何れも例えばC0.4(mm) 程度とされている。ま
た、図6(c) は、外周刃部196を図6(a) の矢印cの
方向から見た状態を母材を省略して示したものである。
また、逃げ角αや第1C面206等の大きさは、説明の
ために誇張して描かれている。
【0040】図1に戻って、上記ハウジング86には、
図1および図3に示すように、ハウジング86と同様な
軽合金から形成されて前記棒材把持機14側の一面にお
いて前記円板状回転切断工具16を覆うカバー88が2
本のネジ90,90によって取り付けられていると共
に、図1および図2に示すように、カバー88と反対側
の一面にはベアリングケース92が4本のボルト94に
よって取り付けられている。上記ハウジング86および
カバー88にはそれぞれ図2に示すように、棒材把持機
14の受け部20と押圧部材28とに把持される棒材1
2a側の一部にU字状の切欠部98が設けられており、
円板状回転切断工具16が部分的に露出させられてい
る。なお、ハウジング86に備えられているノブ96
は、円板状回転切断工具16の交換等を行うに際して、
その回転を停止させるために操作されるものである。
【0041】上記ハウジング86の内部は、図5の断面
図に示される構造とされている。モータ84の出力軸1
02には、はすば歯車104が取り付けられており、そ
のはすば歯車104は、出力軸102と平行に設けられ
た伝達軸106の一端部に取り付けられたはすば歯車1
08に噛み合わされている。この伝達軸106は、上記
一端部側に1つ、他端部側に2つそれぞれ軸部に嵌挿さ
れた合計3つのベアリング110によって支持されてお
り、その他端部にかさ歯車を備えている。
【0042】上記伝達軸106のかさ歯車の前方には、
一対のベアリング112,112によって支持された回
転軸114が、その伝達軸106に対して垂直に設けら
れており、その軸部には、伝達軸106のかさ歯車と噛
み合わされるかさ歯車116が取り付けられている。こ
のかさ歯車116の外周面には、回転軸114の軸心方
向に向かう有底穴118が2乃至4箇所程度設けられて
いる。この有底穴118は、前記ノブ96に固定された
回転停止ピン122が嵌合させられるものであり、その
回転停止ピン122は、ハウジング86とノブ96との
間に設けられたバネ124の付勢力により、常にかさ歯
車116の外周面から離隔して位置させられている。
【0043】上記回転軸114の先端部には、大径部を
備えた円筒状のカッターフランジ126が図3における
上側に位置するベアリング112に当接する位置まで嵌
挿されて取り付けられており、そのカッターフランジ1
26の上記上側のベアリング112とは反対側に位置す
る一面には、円板状回転切断工具16が中央に貫通穴を
備えた円盤状のフランジ128とによって挟持されるこ
とによって取り付けられ、ボルト130によって回転軸
114に螺着されている。なお、カッターフランジ12
6には1本のピン132が圧入されており、円板状回転
切断工具16およびフランジ128にその1本のピン1
32に対応して設けられた貫通穴にそのピン132が嵌
め入れられることにより、円板状回転切断工具16とカ
ッターフランジ126との相対回転が防止されている。
【0044】なお、伝達軸106に嵌挿された3つのベ
アリング110は、円筒状スペーサ134,136、カ
ラー138、およびボルト140によって締付固定され
てそのカラー138を固定するフラットバー142とに
よって、相互の間隔および位置が一定に保たれている。
また、回転軸114とカッターフランジ126,かさ歯
車116、伝達軸106とはすば歯車108は、それぞ
れ図示しないキーによって相対回転が防止されている。
【0045】また、カバー88のハウジング86とは反
対側の一面には、図1および図4に示されるように、そ
の中央部から棒材把持機14の案内部材42の長手方向
のアジャストボルト40側に向かうように伸び、且つそ
の両側面のラックギア44および段付き部46を覆うよ
うに棒材把持機14側に伸びる一対の案内壁部144,
146が設けられている。これら一対の案内壁部14
4,146のうち、段付き部46側に位置する一方の案
内壁部144は、その上端が案内部材42の段付き部4
6の収納部38側の一面と略同位置となるように比較的
高さが低くされているが、他方の案内壁部146は、そ
の上端が収納部38を除く案内部材42の厚さ方向の上
端と略同位置となるように比較的高く形成されている。
【0046】上記案内壁部144,146の上端面に
は、図3に平面形状が、図4に断面形状がそれぞれ示さ
れている、長手方向寸法がそれら案内壁部144,14
6と同様とされた一対の裏板148,150が、それぞ
れ複数本のボルト152によって固着されている。案内
壁部144に固着されている一方の裏板148は、幅寸
法がその案内壁部144の上端面の幅寸法よりもやや大
きくされて、その上端面から案内壁部146側にはみ出
すように取り付けられている。他方の裏板150は、図
3に示されるように、長手方向の中間部に裏板148と
は反対側に突き出して形成された突き出し部154を備
えているが、他の部分は裏板148と同様な幅寸法とさ
れており、案内壁部146から裏板148と同様な幅方
向寸法だけ案内壁部144側にはみ出すように取り付け
られている。
【0047】すなわち、上記案内壁部144,146お
よび裏板148,150は、前記棒材把持機14の案内
部材42の外周面に密接するように設けられており、こ
れにより、案内壁部144等と案内部材42とはその長
手方向と垂直な方向に相対移動不能とされ、切断機18
すなわち円板状回転切断工具16は、案内部材42の長
手方向すなわち棒材把持機14により把持された棒材1
2aに直線的に接近或いは離隔する方向にのみ(すなわ
ち切断機18の長手方向に沿って)、その案内部材42
と相対移動可能にされている。本実施例においては、案
内壁部144,146,および裏板148,150によ
り、移動部材が構成されており、その移動部材と案内部
材42とにより構成される工具案内装置が、棒材把持機
14と切断機18との間に設けられている。
【0048】また、前述のように、案内部材42の有底
穴48内には、圧縮バネ50が備えられているが、上記
案内壁部144,146のアジャストボルト40側の端
面には、図3および図5に示すように、薄板状のエンド
プレート156が2本のボルト158,158によって
取り付けられてその端部が塞がれていると共に、案内壁
部144,146の間に位置させられるピン状ナット1
60がそのエンドプレート156にボルト162により
固定されている。上記圧縮バネ50は、アジャストボル
ト40側の端部がそのピン状ナット160に嵌合された
状態で、エンドプレート156により受け部20側へ押
圧されており、これにより、切断機18は、受け部20
すなわち棒材把持機14により把持された棒材12aか
ら離隔する方向に常時付勢されている。
【0049】なお、カバー88から案内部材42に向か
って立設されているピン164は、案内部材42に設け
られている前記長穴52と係合させられるものであり、
これにより、切断機18と棒材把持機14との相対移動
は、ピン164が長穴52の長手方向両端部に当接する
範囲に制限されて、必要以上の相対移動が防止されてい
る。なお、前記U字状の切欠き部98は、切断機18の
上記移動量よりも、把持された棒材12aの円板状回転
切断工具16側の面からそのU字の底部までの距離がや
や大きくなるように形成されており、これにより、切断
時のハウジング86およびカバー88と棒材12aとの
干渉が防止されている。
【0050】一方、図1および図4に示すように、裏板
150の前記突き出し部154と、前記案内壁部146
の下端側からその突き出し部154と平行な面内で同じ
方向に突き出して設けられた突き出し部166との間に
は、案内部材42のラックギア44と係合させられるピ
ニオンギア168が、それら突き出し部154,166
に挟まれた状態でピン170によりその軸心回りに回動
可能に備えられている。このピニオンギア168は、図
3に示されるように円形の板部材が裏板150の長手方
向に平行および垂直な2つの平面により切断された形状
をなして、その円弧状の一部が案内壁部146の上側に
位置させられており、その案内壁部146の対応する部
分には円弧状の切り欠き部172が設けられている。
【0051】更に、ピニオンギア168の突き出し部1
54の先端側の端部には、軸心方向がその端部側の一方
の端面と平行となるようにエンドプレート156側に位
置する他方の端面から有底の雌ねじ穴174が設けられ
ており、この雌ねじ穴174にはピニオンギア168を
回動させるためのフィードレバー176が螺合されてい
る。したがって、このフィードレバー176をピン17
0回りに回動させると、ピニオンギア168とラックギ
ア44との係合に基づいて、カバー88と案内部材42
とが相対移動させられることとなる。そのため、棒材1
2aを切断するに際しては、フィードレバー176をピ
ン170の軸心回りに図3の右回り方向に回動させるだ
けで、円板状回転切断工具16がその棒材12aに向か
わせられる。したがって、ラックギア44,ピニオンギ
ア168およびフィードレバー176が倍力装置として
作用することとなって、円板状回転切断工具16の移動
が一層容易となり、棒材12aの切断を一層容易に行う
ことができる。なお、本実施例においては、上記フィー
ドレバー176が操作部材に相当する。
【0052】なお、図5に示されるように、ハウジング
86とカバー88とは、円板状回転切断工具16の外周
側の周縁部において、それぞれ向かい合う方向に突き出
して設けられている側壁部178,180の先端部が互
いに当接させられることにより、ハウジング86内に略
密閉された空間を形成している。この側壁部178,1
80は、前記U字状の切り欠き部98が設けられている
受け部20側を含む大部分においては、円板状回転切断
工具16の外周面に沿って設けられ、その側壁部17
8,180が円板状回転切断工具16の外周面と干渉し
ない必要最小限の大きさとされている。
【0053】なお、前記U字状の切欠部98において
は、カバー88側の側壁部180が他の部分と同様な側
壁高さとされているが、ハウジング86の側壁部178
は、他の部分よりも所定量(例えば 3mm程度)側壁高さ
を低くされてカバー88とハウジング86との間に隙間
が設けられることにより、その側壁部178と円板状回
転切断工具16との干渉が防止されている。この隙間の
大きさは必要最小限の大きさに止められているため、切
欠部98においてハウジング86側に形成されている側
壁部178は、棒材12aの切断加工により発生した切
断片がそのハウジング86内に侵入することを防止する
切断片ストッパとして作用する。したがって、切断片が
比較的薄いコイン状となる場合にも、ハウジング86内
への侵入が好適に抑制されて、棒材12aが鉄筋等の金
属製棒材である場合にも、円板状回転切断工具16の外
周刃部196の破損を好適に抑制できる。
【0054】また、ハウジング86およびカバー88の
側壁部178,180の図3における最も下側に位置す
る部分には、外周側に突き出した切粉排出口182が形
成されている。この切粉排出口182の先端面184に
は、側壁部178,180が何れも設けられておらず、
円板状回転切断工具16で棒材12aを切断する際に発
生する切粉がこの先端面184から排出される。この切
粉排出口182には、図7に示されるような切粉収納袋
186が、図3に示されるようにその長手方向の一端に
設けられている開口部188において取り付けられるよ
うになっており、切断作業により発生した切粉が回収さ
れるようになっている。この切粉収納袋186は、例え
ば通気性を備えた耐熱繊維により例えば1000cm3 程度の
容量(切粉重量として約600g程度)を有するように構成
されて、高温になる切粉による作業者の火傷や粉塵の吸
入等を抑制して作業の安全性を高めるものであり、その
耐熱性は、収納される切粉の温度(例えば、鉄材を切断
する場合には 300℃程度に達する)に十分耐え得るもの
とされている。なお、切粉収納袋186の長手方向の一
方の側部にはファスナー190が備えられており、袋内
に溜まった切粉はこのファスナー190を開けて処理さ
れる。
【0055】以上のように構成された棒材切断装置10
を用いて、軸心が鉛直方向となるように施工された鉄筋
等の棒材(例えば、JIS G 3112に規定される鉄筋コンク
リート用棒鋼SD345等)12a等を切断する作業を
以下に説明する。なお、この鉄筋等の棒材12a等の切
断は、図示しない他の鉄筋等の棒材を鉛直方向に接続す
る場合にガス圧接等に適した軸心方向に垂直且つ平坦
で、且つ酸化膜が除去された端面を得る目的で、或い
は、図2に示すように隣接して施工されている複数本の
棒材12b,12c等と軸心方向長さを揃える目的等で
行われる。
【0056】まず、棒材把持機14の受け部20を図2
に示す切断しようとする棒材12aと隣接する棒材12
cとの間に挿入し、更に、その棒材12a側に移動させ
ることにより、受け面54bをその背面側(棒材切断装
置10本体の位置する側とは反対側)に位置させる。こ
のとき、棒材把持機14の回動操作レバー60は、図3
に示される固定操作位置Hから左回り方向に回動させら
れて、解放操作位置Rに位置させられており、この回動
操作レバー60の左回り回動に伴って、回動部材38は
アジャストボルト40の先端面中心部(すなわち第2回
動軸心)回りに、押圧部材28はボルト26の軸心(す
なわち第1回動軸心)回りに、それぞれ図の位置よりも
右回り方向に回動させられ、アジャストボルト40の先
端面中心(第2回動軸心)とピン30の軸心(第3回動
軸心)とを結ぶ直線上から、ピン34の軸心(第4回動
軸心)が外されている。
【0057】なお、切断する棒材12a,12b,12
c等の相互の間隔は、受け部20を間に挿入できるだけ
の大きさとされていれば十分であり、図2に示される棒
材12a,12b,12cの相互の間隔dが、受け部2
0の最大幅(切断機18および案内部材42の長手方向
の幅)Dよりも大きいものであれば、本実施例の棒材切
断装置10による作業が可能である。
【0058】上記のように、受け面54bを棒材12a
の背面側に位置させた後、回動操作レバー60を図3に
おける右回り方向に回動させて固定操作位置Hに位置さ
せると、回動部材38および押圧部材28が上記と反対
方向すなわち左回り方向に回動させられ、ピン30,3
4の軸心およびアジャストボルト40の先端面中心が一
直線上に位置させられた状態で、押圧部56および受け
部20により棒材12aが挟圧される。これにより、棒
材12aは、図1に示されるように、その軸心方向が受
け部20の長手方向(受け面54a,54bの交線の方
向)すなわち円板状回転切断工具16の軸心方向と一致
した状態で把持される。
【0059】棒材把持機14には、受け面54b(すな
わち一対の受け面54a,54bの少なくとも一部)が
棒材12aの背面側に位置させられる受け部20と、棒
材12aの正面側に位置させられる押圧面58を有する
押圧部56とが備えられているため、受け部20の一方
の受け面54bを、棒材12aの側方を通してその背面
側に位置させて、その棒材12aを押圧部56によって
その正面側からその受け面54に向かって押圧すること
により、図2に示されるように棒材12が比較的間隔が
密に配設されている場合にも、容易に把持できるのであ
る。
【0060】なお、上記の説明から明らかなように、回
動操作レバー60の解放操作位置Rにおいて、連結部材
32は、押圧部材28により棒材12aが把持されない
解放位置に位置させられ、図3に示される回動操作レバ
ー60の固定操作位置Hにおいて、連結部材32は、押
圧部材28により棒材12aが把持される固定位置に位
置させられる。
【0061】なお、上記の状態において、押圧部材28
は、引張バネ74の付勢力および棒材12aから与えら
れる反力によって、図の右回り方向に付勢されている
が、上記のように連結部材32との相対回動中心(ピン
30の軸心)、その連結部材32と回動部材38との相
対回動中心(ピン34の軸心)、その回動部材38の回
動中心(アジャストボルト40の先端面中心)が一直線
上に位置させられていることから、上記付勢力および反
力はボルト26およびアジャストボルト40によって全
て受けられることとなる。したがって、押圧部材28
は、図3に示される棒材12aを把持する位置に固定さ
れ、その棒材12aが確実に把持される。
【0062】また、棒材12aの直径が異なる場合に
は、回動操作レバー60の回動量が図3に示される状態
よりも過剰となって、上記3点が一直線上に位置させら
れず、その棒材12aの把持が行われ得ないこととなる
が、その場合には、アジャストボルト40のねじ込み量
を直径に応じて変化させることにより、固定操作位置H
において上記3点が一直線上に位置するようにできる。
したがって、アジャストボルト40のねじ込み量を変化
させられる範囲内において、種々の直径を有する棒材1
2aを把持することが可能である。
【0063】上記のように棒材12aが棒材把持機14
により把持された状態で、スイッチ82を操作して円板
状回転切断工具16を図2に示される矢印Aの方向に例
えば1400r.p.m.程度の速度で回転させた後、フィードレ
バー176をモータ84から離隔する方向すなわち、図
3における右回り方向に回動させることにより、ピニオ
ンギア168とラックギア44との噛合に基づいて、そ
のピニオンギア168が取り付けられているカバ─88
すなわち切断機18と、ラックギア44が設けられてい
る案内部材42すなわち棒材把持機14との相対移動が
行われる。このとき、前述のように案内部材42と切断
機18との相対移動方向が棒材12aに直線的に接近或
いは離隔する方向に限定されており、また、棒材把持機
14は立設されている棒材12aを把持して移動不能に
固定されていることから、切断機18すなわち円板状回
転切断工具16は、上記のフィードレバー176の回動
操作により棒材12aに直線的に向かわせられ、切断が
開始される。なお、フィードレバー176は、ピニオン
ギア168から必要に応じて取り外し可能であり、作業
者が直接切断機18を把持して棒材12aに向かわせる
こともできる。
【0064】そして、そのフィードレバー176を、カ
バー88に立設されたピン164が案内部材42に設け
られた長穴52の受け部20側の端部に当接するまで、
その有底穴48に備えられた圧縮バネ50の付勢力に抗
して回動させると、円板状回転切断工具16の外周刃部
196により棒材12aが切削されつつ、図2の12
a′の位置に相対移動させられて切断が終了する。
【0065】このとき、円板状回転切断工具16がその
軸心回りに回転しつつ図8の矢印Fの方向に進むことか
ら、第1外周刃部196aおよび第2外周刃部196b
は、交互に棒材12aを切削しながらその矢印Fの方向
に進むこととなる。この場合において、第1外周刃部1
96aおよび第2外周刃部196bは、それぞれ第1稜
部206および第2稜部210が除去されて第1C面2
08および第2C面212が形成されていることから、
図に実線で示される第1外周刃部196aの外周切れ刃
202aで切削が行われた後は、破線で示すように第2
外周刃部196bの外周切れ刃202b、第1外周刃部
196aの外周切れ刃202aにより、それぞれ斜線で
示す形状に切削が行われる。そのため、切削により形成
される切粉の幅(円板状回転切断工具16軸心方向の長
さ)Wは、外周切れ刃202aで切削される場合が
Wa 、外周切れ刃202bで切削される場合がWb と、
それぞれ複数の外周切れ刃202により形成される円筒
状軌跡の軸心方向長さWB すなわち切断溝214の幅W
D よりも小さくされる。なお、切粉の幅Wa およびWb
の大きさは、円板状回転切断工具16の図の矢印F方向
の進行速度すなわち切込速度によって変化するものであ
る。
【0066】なお、棒材12aに隣接する棒材12b,
12cも、棒材12aと同様に図2に矢印で示されるよ
うに相対移動することとなるが、図から明らかなよう
に、切断終了時においてそれら隣接する棒材12b,c
とハウジング86,カバー88との干渉は生じない。す
なわち、切断機18の移動方向(すなわち切断機18の
長手方向)に垂直な方向のハウジング86およびカバー
88の幅Cが、U字状の切欠き部98が設けられている
部分においては、棒材12の相互の間隔が切断可能な最
小限寸法である場合に、切断する棒材12aの左右に位
置する棒材12b,12cの間隔よりも小さくなるよう
に、その幅Cと受け部20の最大幅Dが定められている
のである。
【0067】なお、上記の切断時において、棒材12a
の軸心Oは、円板状回転切断工具16の回転中心の軌跡
Bよりもその回転方向Aの前方側に位置させられている
ため、切断時において円板状回転切断工具16の外周刃
部196が棒材12aに接触させられると、その円板状
回転切断工具16をその棒材12a側に接近させる方向
の力が生じることとなり、切断時に切断機18を棒材1
2aに接近する方向に案内するために必要な力が減じら
れて、切断加工を一層容易に行うことが可能となってい
る。
【0068】以上のように切断が終了した後、フィード
レバー176を放すと、圧縮バネ50の復元力に従って
切断機18は棒材12aから離隔する方向に移動させら
れると共に、そのフィードレバー176も元の位置まで
回動させられる。その後、スイッチ82を再び操作して
円板状回転切断工具16の回転を停止し、回動操作レバ
ー60を図3における左回りに回動させて解放操作位置
Rに位置させて、棒材把持機14を棒材12aから取り
外すことにより、一連の切断作業が終了する。
【0069】ここで、本実施例においては、円板状回転
切断工具16の複数の外周刃部196は、第1稜部20
6が除去された第1外周刃部196aと、その第1稜部
206が除去されていない第2外周刃部196bとから
構成される。すなわち、複数の外周刃部196は、複数
の外周切れ刃202により形成される円筒状軌跡の軸心
方向長さWB よりも短い外周切れ刃202aを含んで構
成される。そのため、この円板状回転切断工具16で棒
材12aを切断するに際しては、第1外周刃部196a
が第1稜部206を除去されることにより軸心方向の幅
が小さくされた外周切れ刃202aで棒材12aを切削
して、切断溝214内のその第1稜部206に対応する
部分を切り残すこととなる。
【0070】上記により、少なくとも第1外周刃部19
6aの外周切れ刃202aにより切削が行われる際に
は、前述のように生成する切粉の幅Wa は、第1外周刃
部196aおよび第2外周刃部196bの複数の外周切
れ刃202により形成される円筒状軌跡の軸心方向長さ
WB 、すなわち棒材12aに形成される切断溝214の
幅WD よりも小さくなるため、生成した切粉が切削時の
発熱によって膨張させられても、チップポケットとして
作用する円板状回転切断工具16の切り欠き194に収
容されて切断溝214内を移動させられる際のその切粉
と切断溝214内壁面との摩擦が好適に抑制される。し
たがって、その切粉と切断溝214内壁面との摩擦に起
因するその切断溝214内壁面すなわち切断端面の酸化
が抑制されると共に、切断溝214の幅と等しい幅の切
粉が生成される従来の円板状回転切断工具16による切
断加工に比較して切削抵抗が低くされて、切断作業が一
層効率良く行われることとなる。
【0071】また、本実施例によれば、第2外周刃部1
96bは、第1稜部206とは円板状回転切断工具16
の軸心方向の反対側に位置する第2稜部210が除去さ
れたものであるため、第2外周刃部196bも第2稜部
210を除去されることにより、軸心方向の幅が円筒状
軌跡の軸心方向の幅WB よりも小さくされた外周切れ刃
202bで切削して切断溝214内のその第2稜部21
0に対応する部分を切り残すことから、第2稜部210
が除去されていない場合に比較して、その第2外周刃部
196bの外周切れ刃202により生成される切粉の幅
Wb が一層確実に小さくされる。
【0072】しかも、第1外周刃部196aの外周切れ
刃202aと第2外周刃部196bの外周切れ刃202
bとは軸心方向の反対側に設けられており、外周切れ刃
202bによっても外周切れ刃202aとは軸心方向の
反対側に切り残し部分が生じることから、外周切れ刃2
02aおよび202bの何れも専ら他方の切り残し部分
を切削して除去することとなって、生成される切粉の幅
Wa も一層小さくされる。したがって、生成した切粉と
切断溝214内壁面との摩擦が一層抑制されることとな
って、切断端面の酸化が一層抑制されると共に、切削抵
抗の増大が一層抑制されて切断作業が一層効率良く行わ
れ得る。
【0073】更に、第1外周刃部196aと第2外周刃
部196bとは周方向に交互に配置されているため、そ
れら第1外周刃部196aと第2外周刃部196bの一
方の外周切れ刃202aまたは202bにより切削溝2
14内に形成された切り残し部分が、続いて設けられて
いる他方の外周切れ刃202bまたは202aにより直
ちに除去されるため、第1外周刃部196aおよび第2
外周刃部196bの一方或いは両方が連続して設けられ
ている場合に比較して、生成される切粉の幅W a ,Wb
が一層確実に小さくされることとなる。
【0074】しかも、上記のように第1外周刃部196
aと第2外周刃部196bとが周方向に交互に配置され
ていることから、棒材12aの切断端面(切削溝214
の内壁面)がガス圧接等に好適な微小な凹凸を有する良
好な表面状態とされて、棒材12aと他の棒材とを例え
ばガス圧接等によって接続した場合に、比較的高い接合
強度を得ることができる。
【0075】また、円板状回転切断工具16は、その全
表面に TiN皮膜が形成されることにより、外周刃部19
6を母材に固着するためのロウ材がその TiN皮膜により
覆われている。そのため、切断溝214内壁面すなわち
棒材12aの切断端面に、そのロウ材が付着することが
防止される。したがって、棒材12aを他の棒材とガス
圧接するに際して、その棒材12aの接合端面にロウ材
すなわち不純物が存在することが抑制されて、一層高い
圧接強度の信頼性を得ることができる。
【0076】また、棒材切断装置10は、棒材把持機1
4と、棒材12aの軸心方向と平行な軸心回りに回転駆
動される円板状回転切断工具16を一端に有する長手状
の切断機18と、その円板状回転切断工具16をその棒
材12aに向かって直線的に案内する工具案内装置とを
含んで構成されるため、棒材12aの切断端面が軸心方
向に垂直且つ平坦となると共に、前述のように棒材12
aを切断する場合に生成する切粉の幅Wa ,Wb が小さ
くされて、その切粉が切断加工に伴って発生する熱によ
って膨張させられた場合にも切断端面との摩擦が抑制さ
れることとなって、その摩擦に起因する切断端面の酸化
や切断抵抗の増大延いては切断効率の低下を好適に抑制
して棒材12aを切断することが可能となる。したがっ
て、切断端面は、ガス圧接等に好適な軸心方向に垂直且
つ平坦で酸化膜が除去された状態とされる。
【0077】しかも、上記の工具案内装置は、案内部材
42,案内壁部144,146,および裏板148,1
50から構成されて、円板状回転切断工具16を棒材1
2aに向かって直線的に案内するものであるため、棒材
12aを切断するに際しては、棒材把持機14によって
把持されたその棒材12aに向かって、切断機18すな
わち円板状回転切断工具16が直線的に移動させられ、
切断後にもその棒材12aから離隔する方向に直線的に
移動させられる。したがって、円板状回転切断工具16
をその回転軸とは異なる所定の回動軸回りに回動させて
切断を行う場合のようにその回動角度を確保する必要が
なくなって、図2に示されるように比較的間隔が密に配
設された棒材12を容易に切断することが可能である。
【0078】更に、上記のように切断機18を直線送り
することにより切断が行われるため、円板状回転切断工
具16を回動させる場合と異なり、棒材把持機14と棒
材12aとの相対回動が生じ難く、棒材把持機14を持
っている必要がない。したがって、棒材把持機14によ
り棒材12aを把持した後は、作業者が片手で切断機1
8を棒材12aに向かって移動させることができるた
め、切断時にはその棒材12aの切断除去される上側部
分を他方の片手で保持してその落下を防止することによ
り、一層安全に作業を行うことが可能である。
【0079】なお、前述の切断作業の説明においては、
棒材12aが施工されて立設させられていたが、棒材切
断装置10は、未だ施工されていない棒材12の切断に
も利用できる。その切断作業は、例えば、前述の説明の
ように行っても良いが、棒材切断装置10を図示しない
固定台に固定して行うこともできる。すなわち、図1お
よび図2に示すように、受け部20の受け面54bに
は、一対の雌ねじ穴192,192が設けられており、
図示しない固定台にボルトによってこの受け部20を取
り付け、受け部20が下側に、モータ84が上側に位置
するように棒材切断装置10を固定すれば、従来の卓上
型切断装置と同様に利用することが可能である。
【0080】また、前述の実施例においては、円板状回
転切断工具16には、第1稜部206が除去されて第1
C面208を有する第1外周刃部196a、および第2
稜部210が除去されて第2C面212を有する第2外
周刃部196bが周方向において交互に備えられて構成
されていたが、これらに代えて、例えば、図9(a) に示
すような第1稜部206および第2稜部210が何れも
除去されて軸心方向の両側端部に段付き部216を有す
る第1外周刃部218と、図9(b) に示すような第1稜
部206および第2稜部210が何れも除去されていな
い第2外周刃部220とが周方向において交互に備えら
れて構成されても良い。また、図9(b)に示す第2外周
刃部220と、図9(c) に示すような第1稜部206お
よび第2稜部210が何れも除去されて軸心方向の両面
に第1C面208および第2C面212の両方を有する
第1外周刃部222が交互に備えられて構成されても、
少なくとも第1外周刃部222によって生成する切粉の
軸心方向の幅を小さくすることが可能である。なお、図
9(a) 〜(c) は、それぞれ図6(c) に示される外周刃部
196の1つ分に相当する図である。
【0081】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施され
る。
【0082】例えば、前述の実施例においては、円板状
回転切断工具16は、第1稜部206が除去された第1
外周刃部196aと、第2稜部210が除去された第2
外周刃部196bとが周方向において交互に配置されて
構成されていたが、第1外周刃部196aおよび第2外
周刃部196bは、必ずしも交互に配置されていなくと
も良い。例えば、それぞれが複数個づつ連続するように
配置されても良いし、第1外周刃部196aと第2外周
刃部196bの一方の個数が他方よりも多くされていて
も本発明の効果を得ることができる。
【0083】また、図6に示される円板状回転切断工具
16において、第1外周刃部196aおよび第2外周刃
部196bの一方を図9(a) 〜(c) に示す第1外周刃部
218等に置き換えても良く、或いは、第1外周刃部1
96aおよび第2外周刃部196bの一部を第1外周刃
部218等に置き換えることも可能である。すなわち、
第1稜部206が除去された第1外周刃部196aが少
なくとも一部に備えられて、その第1外周刃部196a
と、第1稜部206が除去されていない第2外周刃部1
96bとから外周刃部196が構成されていれば、本発
明の効果が得られるのである。
【0084】また、実施例においては、円板状回転切断
工具16が、第1稜部206および第2稜部210が除
去されてC面或いは段付き部が形成された外周刃部19
6を備えている場合について説明したが、第1稜部20
6等の除去後の外周刃部196の形状は適宜変更でき
る。例えば、C面に代えて曲面が形成されていても差し
支えなく、或いは、第1稜部206および第2稜部21
0が他方の稜部のみを残して大きく除去されることによ
り、外周切れ刃202全体が軸心方向に対して斜めとな
るように形成されても良い。すなわち、第1稜部206
が除去されることにより、棒材12a等の被切断材に形
成された切断溝214内のその第1稜部206に対応す
る部分が切り残されるようにされた第1外周刃部196
aと、その第1稜部206が除去されず、その切り残し
部分を切削する第2外周刃部196bとが備えられてい
れば、第1発明の効果が得られるのである。
【0085】また、例えば、第1外周刃部196aの第
1稜部206が除去される代わりに、外周切れ刃202
aの軸心方向中間部の一部が切り欠かれることにより、
その外周切れ刃202aの長さが短くされても良い。す
なわち、外周刃部196のうちの一部が、外周切れ刃2
02aの切削に寄与する長さが短くされた第1外周刃部
196aとされていれば、第2発明の効果が得られるの
である。
【0086】また、実施例においては、案内壁部14
4,146,裏板148,150から構成される移動部
材が、案内部材42の外周面に密接に配置されることに
より工具案内装置が構成されて、円板状回転切断工具1
6が棒材12aに向かって直線的に案内されることによ
り、軸心方向に垂直且つ平坦な切断端面が形成されるよ
うに棒材12aが切断されていたが、例えば、円板状回
転切断工具16の軸心と平行な軸心回りに切断機18を
回動させることにより、その円板状回転切断工具16を
棒材12aに向かわせても、同様な切断端面を得ること
が可能である。また、軸心方向に垂直且つ平坦な切断端
面を形成する必要がない場合には、円板状回転切断工具
16はその軸心方向が棒材12a等の軸心方向と一致す
るように案内されなくとも差し支えない。
【0087】また、実施例においては、円板状の母材に
外周刃部196がロウ付け等により固着されることによ
って円板状回転切断工具16が構成されていたが、例え
ば、母材の外周部が加工されることにより外周刃部19
6がその母材と一体的に形成される場合にも、本発明は
同様に適用される。
【0088】また、実施例においては、本発明の円板状
回転切断工具16が鉄筋等の金属製の棒材12aを切断
する棒材切断装置10に適用された場合について説明し
たが、例えば、水道管に用いられる樹脂(例えば塩化ビ
ニル樹脂等)パイプ等の他の材質から成る棒材やパイプ
等を切断する切断装置や、板材等を切断する切断装置に
も同様に適用される。
【0089】その他、一々例示はしないが、本発明はそ
の主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施例の円板状回転切断工具が適用
された棒材切断装置を示す正面図である。
【図2】図1の棒材切断装置の平面図である。
【図3】図1の棒材切断装置の底面図である。
【図4】図1におけるIV−IV視断面図である。
【図5】図2におけるV−V視断面図である。
【図6】図1の切断装置に用いられている円板状回転切
断工具の外周刃部の構成を説明する図であり、(a) は外
周部の平面図を、(b) は(a) においてb方向から見た状
態を、(c) は(a) においてc方向から見た状態をそれぞ
れ示す図である。
【図7】図1の棒材切断装置に取り付けて使用される切
粉収納袋を示す図である。
【図8】図1の棒材切断装置により棒材を切断する場合
の切削状態を説明するための図である。
【図9】(a) 〜(c) は、それぞれ円板状回転切断工具に
備えられる外周刃部の他の例を示す図である。
【符号の説明】
12:棒材(被切断材) 16:円板状回転切断工具 194:切り欠き(チップポケット) 196:外周刃部(196a:第1外周刃部,196
b:第2外周刃部) 198:外周逃げ面 202:外周切れ刃 204:側面 206:第1稜部

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 外周切れ刃をそれぞれ有する複数の外周
    刃部と、該複数の外周刃部の外周切れ刃により生成され
    た切粉をそれぞれ収容する複数のチップポケットとを備
    えて円板状を成し、軸心回りに回転させられることによ
    り被切断材を切削により切断するための円板状回転切断
    工具であって、 前記複数の外周刃部が、前記外周切れ刃の外周逃げ面と
    該外周切れ刃の両端部側に位置する一対の側面の一方と
    の間の第1稜部が除去された複数の第1外周刃部と、該
    第1稜部が除去されていない複数の第2外周刃部とから
    構成されていることを特徴とする円板状回転切断工具。
  2. 【請求項2】 前記第2外周刃部は、前記外周逃げ面と
    前記一対の側面の他方との間の第2稜部が除去されたも
    のである請求項1の円板状回転切断工具。
  3. 【請求項3】 外周切れ刃をそれぞれ有する複数の外周
    刃部と、該複数の外周刃部の外周切れ刃により生成され
    た切粉をそれぞれ収容する複数のチップポケットとを備
    えて円板状を成し、軸心回りに回転させられることによ
    り被切断材を切削により切断するための円板状回転切断
    工具であって、 前記複数の外周刃部が、軸心回りに回転させられた際に
    切断溝と同じ軸心方向長さの円筒状軌跡を形成する複数
    の外周切れ刃を有し、且つ該外周切れ刃のうちの一部が
    該円筒状軌跡の該軸心方向の長さよりも短い外周切れ刃
    であることを特徴とする円板状回転切断工具。
  4. 【請求項4】 前記複数の外周刃部は、前記円筒状軌跡
    の軸心方向の一端から該円筒状軌跡の中間部までの長さ
    の外周切れ刃を有する複数の第1外周刃部と、該円筒状
    軌跡の軸心方向の他端から該円筒状軌跡の中間部までの
    長さの外周切れ刃を有する複数の第2外周刃部とから構
    成されているものである請求項3の円板状回転切断工
    具。
  5. 【請求項5】 前記第1外周刃部と前記第2外周刃部と
    は周方向において交互に配置されているものである請求
    項2また4の円板状回転切断工具。
  6. 【請求項6】 鉄筋等の金属製棒材の軸心方向と平行な
    軸心回りに回転させられることにより、該金属製棒材の
    端部をガス圧接により接合するために切断する切断加工
    に用いられるものである請求項1または3の円板状回転
    切断工具。
  7. 【請求項7】 棒材を把持する棒材把持機と、 該棒材把持機により把持された前記棒材を切断するため
    にその軸心方向と平行な回転軸回りに回転駆動される前
    記請求項1または3の円板状回転切断工具を一端に有す
    る長手状の切断機と、 前記棒材把持機と前記切断機との間に設けられ、該切断
    機の一端に設けられた前記円板状回転切断工具が前記棒
    材に接近するように該切断機をその長手方向に沿って直
    線的に案内する工具案内装置とを、含むことを特徴とす
    る棒材切断装置。
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