JPH09111352A - 耐摩耗性に優れたパーライトレールの製造法 - Google Patents
耐摩耗性に優れたパーライトレールの製造法Info
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- JPH09111352A JPH09111352A JP27033695A JP27033695A JPH09111352A JP H09111352 A JPH09111352 A JP H09111352A JP 27033695 A JP27033695 A JP 27033695A JP 27033695 A JP27033695 A JP 27033695A JP H09111352 A JPH09111352 A JP H09111352A
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Abstract
る耐摩耗性を改善する。 【解決手段】 C;0.85超〜1.4%、Si;0.
10〜1.00%、Mn;0.10〜1.50%、これ
に必要に応じてCr;0.05〜0.80%、Mo;
0.01〜0.50%、V;0.02〜0.30%、N
b;0.002〜0.050%の1種または2種以上を
含有する鋼レールをオーステナイト領域の温度から10
〜30℃/secで加速冷却し、パーライト変態が少なくと
も70%以上進行した温度で加速冷却を停止することを
特徴とする耐摩耗性に優れたパーライト鋼レールの製造
法。 【効果】 欧州、北米ミルのミスト系急速加速熱処理を
意識した特許であり、過共析鋼の焼き入れ性低下をカバ
ーする急速加速冷却により、高強度耐摩耗レールが製造
できる。
Description
区間のレールに要求される耐摩耗性を大幅に向上させる
パーライト鋼レールの製造法に関するものである。
の高効率化を目的として列車積載重量の増加が図られて
おり、このような重積載化に伴って特に急曲線区間のレ
ールの摩耗が著しく増加し、より一層の耐摩耗性の向上
がプレミアムレールと呼ばれる高強度レールに要求され
ている。
ては、共析鋼成分のパーライト組織を熱処理によって微
細化する技術が主流を占めており、代表的なものとして
以下の方法がある。 頭部がソルバイト組織、または微細なパーライト組織
を呈した超大荷重用の熱処理レール(特公昭54−25
490号公報参照)。 圧延終了後あるいは、再加熱したオーステナイト域温
度から850〜500℃間を1〜4℃/secで加速冷却す
る130kgf/mm2 以上の高強度レールの製造法(特許登
録番号1567914)。 Cr,Nbなどの合金を添加し、耐摩耗性ばかりでな
く溶接継手部の硬度低下を改善した低合金鋼を、850
〜550℃間を50〜400秒で加速冷却することを特
徴とした熱処理レールの製造法(特公昭59−1917
3号公報参照)。
を基本成分として、これを熱処理することによってパー
ライト組織を微細化かつ高強度化し、耐摩耗性を向上さ
せるところにある。しかし、近年、重荷重鉱山鉄道で
は、より一層の鉄道輸送の高効率化を目的として貨物の
高積載化を図ってきており、特に急曲線区間の外軌レー
ルの摩耗は著しく、敷設レールの長寿命化のための耐摩
耗性の改善が求められている。
レールの耐摩耗性を改善するためには、さらにレール鋼
を高強度化する必要があり、その方法としては、合金
を添加して焼き入れ性の改善を図る、加速冷却速度を
さらに向上させる、などの方法が考えられる。しかしな
がら、現状の共析パーライト鋼を熱処理することによっ
て高強度化させる方法としては、合金添加および冷却速
度向上方策ともにすでに限界に達しており、マルテンサ
イトやベイナイト組織を生成させることなく、均一パー
ライト組織でレール頭部表面硬度を安定的にHv400
以上を達成することは不可能であった。
がら耐摩耗性に優れたパーライトレールの製造法を提供
するものである。
の改善に直接影響をおよぼす炭素含有量の増加に着目
し、過共析パーライト組織を安定的に得る熱処理方法を
発明した。図1は、共析鋼と過共析鋼の耐摩耗性を実験
室的に比較した結果であるが、炭素量の増加によって同
一硬さ(強度)でも過共析鋼の方が飛躍的に耐摩耗性が
改善されることがわかった。その熱処理法の着目点とし
ては図2に共析鋼と過共析鋼の連続冷却変態図を比較し
て示すように、炭素量を増加させると、共析鋼成分材よ
りもパーライトノーズが短時間側に移動しており、容易
にパーライト変態が生じやすいことがわかった。すなわ
ちこのことは、過共析鋼レール熱処理に際して高強度を
得るためには、従来の共析成分鋼よりも一段と加速冷却
速度を高める必要があることを知見した。また、過共析
鋼のもう一つの問題点である脆化をもたらす初析セメン
タイトの生成防止のためにも、加速冷却速度の向上は有
効でありオーステナイト粒界の初析セメンタイトの生成
を防止することによって、より一層の高炭素含有による
耐摩耗性の向上が期待できることを知見した。
あり、その要旨とするところは重量%で、C ;0.8
5%超〜1.4%、 Si;0.10%〜1.00
%、Mn;0.10%〜1.50%を含有して、さらに
必要に応じてCr;0.05%〜0.80%、 M
o;0.01%〜0.50%、V ;0.02%〜0.
30%、 Nb;0.002%〜0.050%の1種
または2種以上を含有し、残部が鉄および不可避的不純
物からなる鋼を、熱間圧延した高温度の熱を保有する鋼
レール、あるいは熱処理する目的で高温に加熱された鋼
レールの頭部をオーステナイト域温度から、10超〜3
0℃/secで加速冷却し、パーライト変態が70%以上進
行した温度で加速冷却を停止し、さらに放冷することを
特徴とする耐摩耗性に優れたパーライト鋼レールの製造
法である。
する。まず、本発明においてレールの化学成分を上記の
ように定めた理由について説明する。Cは本発明の重要
な構成要素の一つであり、耐摩耗性を改善させるために
は欠かせない元素である。従来の共析レール鋼では、C
量が0.60%〜0.85%添加されていたが、C量が
0.85%以下ではより一層の耐摩耗性の向上には不足
であり、さらにレール頭部内部疲労き裂の起点となる粒
界フェライトが生成するため、下限値を0.85%超と
した。また、C添加量が1.4%を超えると熱処理後の
レール頭部のγ粒界に脆化をもたらす初析セメンタイト
が生成するため上限値を1.4%に限定した。
の一つであり、またパーライト組織中のフェライト組織
に固溶し、強度向上に寄与する元素であるが、0.10
%以下ではその効果が十分発揮されず、また1.00%
を超えるとレールを脆化させかつ、溶接接合性を損なう
ため、添加量を0.10%〜1.00%に限定した。
り、またパーライト変態温度を低下させて焼き入れ性を
向上させることによって高強度化に有効な元素であり、
さらに初析セメンタイトの生成抑制にも効果的である。
しかし、0.10%未満ではその効果が小さく、また
1.50%を超えると偏析部に脆化をもたらすマルテン
サイト組織を生成させやすくするため添加量を0.10
%〜1.50%に限定した。
は、強度、延性・靭性を向上させる目的で以下の元素を
必要に応じて1種または2種以上を添加する。Cr;
0.05%〜0.80%、 Mo;0.01%〜0.
50%、V ;0.02%〜0.30%、 Nb;
0.002%〜0.050%
定した理由について説明する。Crは、パーライト組織
を微細化し高強度化するために有効な元素であり、パー
ライト組織中のセメンタイト相を強化することによっ
て、一層の耐摩耗性向上に貢献する。しかし、0.05
%未満ではその効果が小さく、また0.80%を超える
と偏析部にマルテンサイト組織を生成させるため0.8
0%以下に限定した。
させる元素であるが、0.01%未満ではその効果は認
められず、0.50%を超えるMoの添加はCr以上に
偏析部にマルテンサイトを生成させやすいため、0.0
1%〜0.50%に限定した。
物を生成させ、その析出硬化によって塑性変形抵抗性を
改善する元素であり、またオーステナイト領域に再加熱
する熱処理に際しては加熱時のγ粒成長を抑制する作用
を通して延性・靭性の改善に寄与する。しかし、0.0
2%以下の添加では、その効果は期待できずまた、0.
30%を超えて添加してもそれ以上の効果が期待できな
いことから、0.02%〜0.30%に限定した。
せるが、Nbの場合には圧延加工中の低温度で析出して
γ粒の再結晶を抑制し、加工γ粒内からのパーライト変
態を促進させて延性・靭性の改善に寄与する。また、再
加熱熱処理においてはV同様に、加熱時に析出した炭・
窒化物がγ粒成長抑制効果を通して延性・靭性の改善に
寄与する。しかし、0.002%未満ではその効果は期
待できず、また0.050%を超えて添加してもそれ以
上の効果は期待できないため、0.002%〜0.05
0%に限定した。
期を前記のように定めた理由について説明する。まず、
オーステナイト域温度から10超〜30℃/secに限定し
た理由は、図2の連続冷却変態図に示したように、過共
析レール鋼は共析レール鋼と比べてパーライトノーズが
短時間側に移行しており、そのノーズの存在する位置は
本発明の成分範囲では10超〜30℃/secに相当してい
る。連続冷却では、パーライト変態熱を強制的に抑制し
ており、そのまま一定速度で冷却するとマルテンサイト
組織がパーライト組織中に混入してくるが、実際のレー
ルの熱処理ではレール頭部の持つ体積によって、ひとた
びパーライト変態ノーズに達すれば、そのレールのマス
により十分にパーライト変態が促進される。しかし、1
0℃/sec以下ではパーライト変態発熱が大きく、高温で
パーライト変態が生じてしまい、十分な高強度化が達成
できない。また、30℃/secを超える冷却速度で冷却す
ると、パーライトノーズに掛からず大部分がマルテンサ
イト組織となってしまうか、よしんばパーライトノーズ
に達していても70%以上のパーライト変態は期待でき
ず、不十分なパーライト変態のまま冷却後にマルテンサ
イト組織を混入させてしまう。
を停止する目的は、10超〜30℃/secの加速冷却を低
温まで続けると、ミクロ的な偏析の存在するレール頭部
内部が未変態のまま冷却され、島状のマルテンサイト組
織を点在させてしまい、レール使用上有害であることか
ら、パーライトノーズ内でかつ70%以上のパーライト
変態が生成した時点で加速冷却を停止し、レール頭部の
持つ熱量によって偏析部のパーライト変態を十分に促進
させる必要がある。ここで、70%以上のパーライト変
態量を見きわめる目安としては、レール頭部表面に装着
した熱電対により冷却速度を測定する際に、パーライト
変態発熱が生じ、温度上昇が停止する直前が約70%の
パーライト変態量に相当している。
期の考え方から、加速冷却速度の範囲を10超〜30℃
/secに限定し、また加速冷却停止時期をパーライト変態
の70%以上に限定した。なお、10〜30℃/secの冷
却速度を得る手段としては、空気噴射冷却、ミスト冷
却、水・空気混合噴射冷却、あるいはこれらの組み合わ
せによって所定の冷却速度を得る。
冷での冷却速度は通常1℃/sec以下で、低温になっても
事実上マルテンサイト変態を生じることはない。
1に本発明レール鋼および比較鋼の化学成分およびレー
ル熱処理時の加速冷却速度および加速冷却停止時のパー
ライト組織分率を示す。さらに表2には、レール熱処理
後の頭部表面の硬さ(Hv)と西原式摩耗試験後の摩耗
量および、図3に示す西原式摩耗試験機によるレール頭
部材料の摩耗試験結果を示す。図中1はレール試験片、
2は相手材、3は冷却ノズルである。
来の共析パーライト鋼に比べて、同一硬度でも耐摩耗性
が優れており、曲線区間外軌レールの耐摩耗性を大幅に
改善し、また急曲線区間に敷設された外軌レールのゲー
ジ・コーナー内部に生成する内部疲労き裂の起点となる
初析フェライトの生成もないことから、耐内部疲労損傷
性にも優れ、また急速加速冷却、冷却停止の組み合わせ
によって、レール熱処理生産性も飛躍的に向上した。
析成分パーライトレール鋼の西原式摩耗試験特性の比較
を示す。
熱後の連続冷却変態図を示す。
の関係を示し、本発明鋼と比較鋼の摩耗特性を比較して
示した。
Claims (2)
- 【請求項1】 重量%で、 C ;0.85%超〜1.4%、 Si;0.10%〜1.00%、 Mn;0.10%〜1.50% を含有し、残部が鉄および不可避的不純物からなる鋼
を、熱間圧延した高温度の熱を保有する鋼レール、ある
いは熱処理する目的で高温に加熱された鋼レールの頭部
をオーステナイト域温度から、10超〜30℃/secで加
速冷却し、パーライト変態が70%以上進行した温度で
加速冷却を停止し、さらに放冷することを特徴とする耐
摩耗性に優れたパーライト鋼レールの製造法。 - 【請求項2】 重量%で、 C ;0.85%超〜1.4%、 Si;0.10%〜1.00%、 Mn;0.10%〜1.50% を含有して、さらに Cr;0.05%〜0.80%、 Mo;0.01%〜0.50%、 V ;0.02%〜0.30%、 Nb;0.002%〜0.050% の1種または2種以上を含有し、残部が鉄および不可避
的不純物からなる鋼を、熱間圧延した高温度の熱を保有
する鋼レール、あるいは熱処理する目的で高温に加熱さ
れた鋼レールの頭部をオーステナイト域温度から、10
超〜30℃/secで加速冷却し、パーライトの変態が70
%以上進行した温度で加速冷却を停止し、さらに放冷す
ることを特徴とする耐摩耗性に優れたパーライト鋼レー
ルの製造法。
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