JPH09117664A - 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒の製造法 - Google Patents

不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒の製造法

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JPH09117664A
JPH09117664A JP7297295A JP29729595A JPH09117664A JP H09117664 A JPH09117664 A JP H09117664A JP 7297295 A JP7297295 A JP 7297295A JP 29729595 A JP29729595 A JP 29729595A JP H09117664 A JPH09117664 A JP H09117664A
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catalyst
selectivity
spherical particles
drying
carboxylic acid
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JP7297295A
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Toru Shiotani
徹 塩谷
Yoshiyuki Taniguchi
芳行 谷口
Kazutaka Inoue
和孝 井上
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Mitsubishi Chemical Corp
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Mitsubishi Rayon Co Ltd
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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 プロピレン、イソブチレン、第三級ブチルア
ルコールまたは第三級ブチルエーテルを気相接触酸化し
てそれぞれに対応する不飽和アルデヒドおよび不飽和カ
ルボン酸を有利に合成できる触媒の簡易な製造法を提供
する。 【解決手段】 少なくともモリブデン、ビスマス及び鉄
を含む触媒成分混合溶液、又は水性スラリーをスプレー
乾燥機を用いて平均粒子径1〜250μmの実密状球状
粒子に乾燥した後、焼成し得られた球状粒子焼成粉を水
及び/又はアルコールを添加し押出し成型した後、乾燥
及び熱処理、又は熱処理することを特徴とするプロピレ
ン、イソブチレン、第三級ブチルアルコール又はメチル
第三級ブチルエーテルを気相接触酸化し、それぞれに対
応する不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用の
触媒の製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、プロピレン、イソ
ブチレン、第三級ブチルアルコール(以下、TBAと略
記する。)又はメチル第三級ブチルエーテル(以下、M
TBEと略記する。)を分子状酸素を用いて気相接触酸
化することにより、それぞれに対応する不飽和アルデヒ
ド及び不飽和カルボン酸を合成する際に使用する触媒の
製造法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、プロピレンを気相接触酸化してア
クロレイン及びアクリル酸を製造する際に用いられる触
媒や、イソブチレン、TBA又はMTBEを気相接触酸
化してメタクロレイン及びメタクリル酸を製造する際に
用いられる触媒及びそれら触媒の製造法については数多
くの提案がなされている。たとえば触媒性能を向上させ
るために、触媒細孔の制御を目的として触媒調製時にア
ニリン、メチルアミン、ペンタエリトリット等の有機化
合物を添加する方法が特開昭58−98143号公報、
特開平3−109946号公報に開示されている。
【0003】これらは触媒を熱処理するときに添加した
有機化合物が除去されるために、使用する有機化合物の
サイズを変えることにより触媒細孔径を自由に制御でき
る利点がある。しかし、熱処理の段階で有機化合物の燃
焼による触媒の焼結や有機化合物による触媒の還元が起
こるため、触媒活性化処理としての熱処理が煩雑となっ
たり、触媒製造の再現性に欠けるなどの問題点を有して
いる。また、澱粉を添加する方法も特開昭63−315
147号公報、特開平4−4048号公報等に開示され
ている。これらの例が示すように、触媒細孔分布を自由
に制御、すなわち触媒性能を向上させる、容易で、再現
性に優れ、かつ、簡易な触媒製造法の開発が望まれてい
るのが現状である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、プロピレ
ン、イソブチレン、TBA又はMTBEを分子状酸素を
用いて気相接触酸化することにより、それぞれに対応す
る不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸を有利に製造
し、かつ、簡易な触媒の製造法を提供しようとするもの
である。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、触媒性能
を最大限に発現させるために、従来技術で行われている
有機物を添加せずに、触媒細孔分布の制御の可能性につ
いて鋭意研究を重ねた結果、触媒の湿式賦型法において
用いる原料粉体の粒径分布及びその形状を制御すること
で、成型体の細孔分布を制御できる技術を見出した。
【0006】すなわち、湿式賦型で用いる触媒原料粉体
として、スプレー乾燥法を用いて平均粒子径1〜250
μmの実密状球状粒子とし、この乾燥球状粒子を焼成し
得られた球状焼成粉体を原料にして湿式賦型を行うこと
により、酸化反応に有効な細孔を形成させ、優れた性能
を有する触媒が製造できることを見出し、本発明を完成
した。本発明は、従来の技術で考えられる添加有機物の
熱分解除去に伴う発熱による触媒の焼結や、有機物の焼
成に伴う触媒の還元などの影響無しに触媒に有効な細孔
を発現でき、さらに有機物の熱分解操作も不要であり簡
便に触媒を製造できる。
【0007】本発明は、プロピレン、イソブチレン、T
BA又はMTBEを分子状酸素を用いて気相接触酸化
し、それぞれに対応する不飽和アルデヒド及び不飽和カ
ルボン酸を合成する際に用いられる少なくともモリブデ
ン、ビスマス及び鉄を含む触媒の製造法において、触媒
成分を含む混合溶液又は水性スラリーをスプレー乾燥機
を用いて平均粒子径1〜250μmの実密状球状粒子に
乾燥した後、焼成し、得られた球状粒子焼成粉を水及び
/又はアルコールを添加し押出し成型した後、乾燥及び
熱処理、又は熱処理することを特徴とする不飽和アルデ
ヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒の製造法にある。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明は、触媒成分を含む混合溶
液又は水性スラリーを調製後、スプレー乾燥機を用いて
平均粒子径1〜250μmの実密状球状粒子に乾燥した
後、焼成し、得られた球状粒子焼成粉を水及び/又はア
ルコールを添加し押出し成型し、乾燥及び熱処理、又は
熱処理することを要件としている。
【0009】本発明において実密状球状粒子の平均粒子
径としては1〜250μmの範囲であり、好ましくは5
〜220μmの範囲、特に好ましくは10〜200μm
の範囲である。実密状球状粒子の平均粒子径が1μm未
満の場合、本発明における触媒による酸化反応にとって
必要な適当な細孔径が得られず、反応目的物の収率は著
しく低下する。逆に実密状球状粒子の平均粒子径が25
0μmを超えた場合、単位体積当たりの球状粒子間の接
触点の数が減り、触媒の成型体の機械的強度が低下する
ため実際的ではない。
【0010】本発明において採用するスプレー乾燥法に
おいては、触媒成分を含む混合溶液又は水性スラリーを
噴霧して熱風中に放出すると、表面張力により容易に液
滴が球状化する。噴霧方法としては回転円板方式及び圧
力式ノズル方式がある。この球状化した液滴は数100
℃の熱風中で乾燥される期間は秒の単位であり、この瞬
時の乾燥プロセスにも表面の自由水が蒸発する恒率乾燥
期間と内部の水分が蒸発する減率乾燥期間がある。この
恒率乾燥期間では瞬時に表面が乾燥するのに対して、減
率乾燥期間では恒率乾燥期間を経た後に内部の水が一気
に蒸発するため中空状球状粒子になる。従って、本発明
による実密状球状粒子を得るためには、この恒率乾燥期
間と減率乾燥期間を一致させることが必要となるため、
適切な噴霧条件及び乾燥温度を選んで運転することによ
り得ることができる。
【0011】本発明において、実密状球状粒子を製造す
る方法としては圧力式ノズル方式が採用される。圧力式
ノズル方式では噴霧された液滴の滞留時間が長いため、
先に述べた恒率乾燥期間と減率乾燥期間が一致するた
め、均一な密度を持った乾燥粉が得られる。
【0012】次いでスプレー乾燥法により得られた実密
状球状粒子の焼成を行う。焼成温度として200〜50
0℃の範囲が適当である。得られた触媒球状粒子焼成粉
に水及び/又はアルコールを添加し混練りした後湿式賦
型を行う。混練りに当っては水及び/又はアルコールの
他に、ゼラチン、セルロース、メチルセルロース、エチ
ルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース等の有機
バインダー等を添加することも出来る。また、賦型補強
剤としての珪藻土、シリカゾル、シリカゲル、ベントナ
イト、カオリン等を始め、ガラス繊維、アスベスト、セ
ラミック繊維、カーボン繊維等を更に添加することも可
能である。
【0013】賦型方法としては、一般的に知られている
押出し成型、製丸、転動造粒、担持等がある。押出し成
型についてはリング状、円柱状、星型等任意の形状に賦
型することができる。
【0014】次に湿式賦型した成型物を乾燥する。乾燥
方法としては、乾燥機にて乾燥させる方法を用いること
も可能であるが、好ましくは湿度乾燥法又はマイクロ波
等を用いた賦型体の内部と外表面の乾燥速度を一致させ
る乾燥方法が有効である。また、湿度乾燥法又はマイク
ロ波等を予備乾燥とし次いで乾燥機等の本乾燥とするこ
とも可能である。
【0015】このようにして得られた賦型触媒は300
〜650℃の範囲で再度熱処理を行い触媒として用い
る。なお乾燥工程を省略して熱処理を行ってもよい。
【0016】本発明は、一般式 Moa Bib Fec d e f g Sih i (式中Mo,Bi,Fe,Si及びOはそれぞれモリブ
デン、ビスマス、鉄、ケイ素及び酸素を示し、Aはコバ
ルト及びニッケルからなる群より選ばれた少なくとも1
種の元素を示し、Xはクロム、鉛、マンガン、カルシウ
ム、マグネシウム、ニオブ、銀、バリウム、スズ、タン
タル及び亜鉛からなる群より選ばれた少なくとも1種の
元素を示し、Yはリン、硼素、硫黄、セレン、テルル、
セリウム、タングステン、アンチモン及びチタンからな
る群より選ばれた少なくとも1種の元素を示し、Zはリ
チウム、ナトリウム、カリウム、ルビジウム、セシウム
及びタリウムからなる群より選ばれた少なくとも1種の
元素を示す。a,b,c,d,e,f,g,h及びiは
各元素の原子比率を表し、a=12のときb=0.01
〜3、c=0.01〜5、d=1〜12、e=0〜8、
f=0〜5、g=0.001〜2、h=0〜20であ
り、iは前記各成分の原子価を満足するのに必要な酸素
原子数である。)で表される組成を有する触媒に好まし
く用いることができる。
【0017】本発明に用いられる触媒粉を製造する方法
としては、特殊な方法に限定する必要はなく、成分の著
しい遍在を伴わない限り、従来から良く知られている沈
殿法、酸化物混合法等の種々の方法を用いることができ
る。
【0018】触媒成分の原料としては、各元素の酸化
物、硫酸塩、硝酸塩、炭酸塩、水酸化物、アンモニウム
塩、ハロゲン化物などを組み合わせて使用することがで
きる。例えば、モリブデン原料としてはパラモリブデン
酸アンモニウム、三酸化モリブデン等が使用できる。
【0019】本発明で得られる触媒を用いて不飽和アル
デヒド及び不飽和カルボン酸を合成するには、原料のプ
ロピレン、イソブチレン、TBA又はMTBEに分子状
酸素を加え、前記の触媒の存在下に気相接触酸化を行
う。プロピレン、イソブチレン、TBA又はMTBE対
酸素のモル比は1:0.5〜3が好ましい。原料ガスは
不活性ガスで希釈して用いることが好ましい。酸素源と
しては空気を用いることが経済的であるが、必要ならば
純酸素で富化した空気も用いうる。反応圧力は常圧から
数気圧までが良い。反応温度は200〜450℃の範囲
で選ぶことができるが、特に250〜400℃の範囲が
好ましい。
【0020】
【実施例】以下、本発明による触媒の製造法及び、得ら
れた触媒を用いての反応例を具体的に説明する。説明中
の原料オレフィン、TBA又はMTBEの反応率、生成
する不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸の選択率は
以下のように定義される。なお、説明中の「部」は重量
部を意味する。また分析はガスクロマトグラフィーによ
った。
【0021】
【数1】
【0022】
【数2】
【0023】
【数3】
【0024】〔実施例1〕水1000部にパラモリブデ
ン酸アンモニウム500部、パラタングステン酸アンモ
ニウム12.3部及び硝酸カリウム1.4部を加え加熱
撹拌した(A液)。別に水600部に60%硝酸41.
9部を加え均一にした後、硝酸ビスマス103.0部を
加え溶解した。これに硝酸第二鉄95.3部、硝酸コバ
ルト343.4部及び硝酸亜鉛7.0部を順次加え、更
に水400部を加え溶解した(B液)。
【0025】A液にB液を加え水性スラリーとした後、
三酸化アンチモン20.6部を加え加熱撹拌し、スプレ
ー乾燥機を使用して「NIRO JAPAN製」スプレ
ー乾燥機(乾燥室SD−4.0型、噴霧機向流式二流体
ノズル)を用いて、噴霧機向流式二流体ノズルの先端部
を調整し入口温度400℃、出口温度150℃になるよ
うに先に調整したスラリーを供給して平均粒径75.3
μmの実密状球状粒子を得た。得られた実密状球状粒子
をロータリーキルンを用いて空気雰囲気下300℃で1
時間熱処理を行い触媒焼成粉を得た。
【0026】この触媒焼成粉500部に対して、メチル
セルロース15部及び水150部を添加し、混合及び混
練りを行い、ピストン式押出し機にて外径6mm、内径
3mm、長さ5mmの円筒状に押出し成型を行った。こ
の押出し成型触媒を乾燥機にて105℃で2時間乾燥を
行った。得られた乾燥成型触媒を空気雰囲気下530℃
で3時間熱処理を行った。かくして得られた触媒成型体
の酸素以外の元素の組成(以下同じ。)は次の通りであ
った。 Mo120.2 Bi0.9 Fe1.0 Sb0.6 Co5.0 Zn
0.1 0.06
【0027】本成型触媒をステンレス製反応管に充填
し、プロピレン5%、酸素12%、水蒸気10%及び窒
素73%(容量%)の原料混合ガスを接触時間3.6秒
で触媒層を通過させ、310℃で反応させた。その結
果、プロピレンの反応率99.1%、アクロレインの選
択率89.9%、アクリル酸の選択率6.9%であっ
た。また、触媒成型体の内部を走査型電子顕微鏡にて観
察した結果、実密状球状粒子が球状を維持していること
を確認した。
【0028】〔実施例2〕実施例1において、スプレー
乾燥機の噴霧機向流式二流体ノズルの先端部を調整する
ほかは実施例1と同じ温度条件の下で実施して平均粒径
8.8μmの実密状球状粒子を得、以下実施例1と同様
に焼成、成型、熱処理及び反応を行った。その結果、プ
ロピレンの反応率99.3%、アクロレインの選択率9
0.2%、アクリル酸の選択率6.5%であった。ま
た、触媒成型体の内部を走査型電子顕微鏡にて観察した
結果、実密状球状粒子が極一部壊れているが、概ね実密
状球状粒子が球状を維持していることを確認した。
【0029】〔実施例3〕実施例1において、「NIR
O JAPAN製」スプレー乾燥機(乾燥室SD−1
2.5型、噴霧機向流式二流体ノズル)を用いて、噴霧
機向流式二流体ノズルの先端部を調整するほかは同じ温
度条件下で実施して平均粒径195.6μmの実密状球
状粒子を得、以下実施例1と同様に焼成、成型、熱処理
及び反応を行った。その結果、プロピレンの反応率9
9.0%、アクロレインの選択率90.0%、アクリル
酸の選択率7.0%であった。また、触媒成型体の内部
を走査型電子顕微鏡にて観察した結果、実密状球状粒子
が球状を維持していることを確認した。
【0030】〔比較例1〕実施例1において、スプレー
乾燥機の噴霧機向流式二流体ノズルの先端部を調整する
ほかは実施例1と同じ温度条件の下で実施して平均粒径
0.55μmの実密状球状粒子を得、以下実施例1と同
様に焼成、成型、熱処理及び反応を行った。その結果、
プロピレンの反応率99.0%、アクロレインの選択率
89.0%、アクリル酸の選択率6.7%であった。ま
た、触媒成型体の内部を走査型電子顕微鏡にて観察した
結果、実密状球状粒子が多少壊れているが、概ね実密状
球状粒子が球状を維持していることを確認した。
【0031】〔比較例2〕実施例1において、スプレー
乾燥機の代わりに「株式会社楠木機械製作所」製、1.
187m2 ダブル・ドラムドライヤーを使用し、熱媒と
して3.0kg/cm2 Gを用いて平均粒径88.1μ
mの片状粒子を得た点以外は、実施例1と同様に焼成、
成型、熱処理及び反応を行った。その結果、プロピレン
の反応率98.7%、アクロレインの選択率89.1
%、アクリル酸の選択率6.2%であった。
【0032】〔比較例3〕実施例1において、スプレー
乾燥機の代わりに「株式会社大川原製作所」製、スラリ
ードライヤーRH−2を使用し、入口温度350℃、出
口温度150℃になるように供給して平均粒径17.7
μmの片状粒子を得た点以外は、実施例1と同様に焼
成、成型、熱処理及び反応を行った。その結果、プロピ
レンの反応率98.9%、アクロレインの選択率89.
3%、アクリル酸の選択率6.3%であった。
【0033】〔実施例4〕水400部に60%硝酸42
部を加え均一溶液とした後、硝酸ビスマス68.7部を
加え溶解した。これに硝酸ニッケル240.2部及び三
酸化アンチモン24.1部を順次加え溶解、分散させ
た。この混合液に28%アンモニア水165部を加え白
色沈殿物と青色の溶液を得た。これを加熱撹拌し、水の
大部分を蒸発させた。得られたスラリー状物質を120
℃で16時間乾燥した後、750℃で2時間熱処理し、
微粉砕した。水1000部にパラモリブデン酸アンモニ
ウム500部、パラタングステン酸アンモニウム12.
3部及び硝酸セシウム20.7部を加え、加熱撹拌した
(A液)。
【0034】別に水700部に硝酸第二鉄190.7
部、硝酸コバルト240.4部及び硝酸マグネシウム6
0.5部を順次加え溶解した(B液)。A液にB液を加
えスラリー状とした後、20%シリカゾル425.5部
及び前記のビスマス−ニッケル−アンチモン化合物の微
粉末を加え加熱撹拌し、「NIRO JAPAN製」ス
プレー乾燥機(乾燥室SD−4.0型、噴霧機向流式二
流体ノズル)を用いて、噴霧機向流式二流体ノズルの先
端部を調整し、入口温度400℃、出口温度150℃に
なるように先に調整したスラリーを供給して平均粒径5
1.3μmの実密状球状粒子を得た。この実密状球状粒
子をロータリーキルンを用いて空気雰囲気下300℃で
1時間熱処理を行い触媒焼成粉を得た。この触媒焼成粉
500部に対して、ヒドロキシプロピルセルロース15
部及び水150部を添加し、混合及び混練りを行い、ピ
ストン式押出し機にて外径6mm、内径3mm、長さ5
mmに押出し成型を行った。この押出し成型触媒を乾燥
機にて105℃で2時間乾燥を行った。得られた乾燥成
型触媒を空気雰囲気下530℃で3時間熱処理を行っ
た。得られた触媒成型体の元素の組成は次の通りであっ
た。 Mo120.2 Bi0.6 Fe2.0 Sb0.7 Ni3.5 Co
3.5 Mg1.0 Cs0.45Si6.0
【0035】本成型触媒をステンレス製反応管に充填
し、イソブチレン5%、酸素12%、水蒸気10%及び
窒素73%(容量%)の原料混合ガスを接触時間3.6
秒で触媒層を通過させ、350℃で反応させた。その結
果、イソブチレンの反応率97.9%、メタクロレイン
の選択率89.9%、メタクリル酸の選択率4.0%で
あった。また、触媒成型体の内部を走査型電子顕微鏡に
て観察した結果、実密状球状粒子が球状を維持している
ことを確認した。
【0036】〔実施例5〕実施例4において、スプレー
乾燥機の噴霧機向流式二流体ノズルの先端部を調整する
ほかは実施例4と同じ温度条件の下で実施して平均粒径
7.2μmの実密状球状粒子を得、以下実施例4と同様
に焼成、成型、熱処理及び反応を行った。その結果、イ
ソブチレンの反応率98.0%、メタクロレインの選択
率90.0%、メタクリル酸の選択率3.8%であっ
た。また、触媒成型体の内部を走査型電子顕微鏡にて観
察した結果、実密状球状粒子が極一部壊れているが、概
ね実密状球状粒子が球状を維持していることを確認し
た。
【0037】〔実施例6〕実施例4において、「NIR
O JAPAN製」スプレー乾燥機(乾燥室SD−1
2.5型、噴霧機向流式二流体ノズル)を用いて、噴霧
機向流式二流体ノズルの先端部を調整するほかは実施例
4と同じ温度条件の下で実施して平均粒径168.5μ
mの実密状球状粒子を得、以下実施例4と同様に焼成、
成型、熱処理及び反応を行った。その結果、イソブチレ
ンの反応率97.8%、メタクロレインの選択率90.
1%、メタクリル酸の選択率3.7%であった。また、
触媒成型体の内部を走査型電子顕微鏡にて観察した結
果、実密状球状粒子が球状を維持していることを確認し
た。
【0038】〔比較例4〕実施例4において、スプレー
乾燥機の噴霧機向流式二流体ノズルの先端部を調整する
ほかは実施例4と同じ温度条件の下で実施して平均粒径
0.43μmの実密状球状粒子を得、以下実施例4と同
様に焼成、成型、熱処理及び反応を行った。その結果、
イソブチレンの反応率98.2%、メタクロレインの選
択率89.2%、メタクリル酸の選択率3.4%であっ
た。また、触媒成型体の内部を走査型電子顕微鏡にて観
察した結果、実密状球状粒子が多少壊れているが、概ね
実密状球状粒子が球状を維持していることを確認した。
【0039】〔比較例5〕実施例4において、スプレー
乾燥機の代わりに「株式会社楠木機械製作所」製、1.
187m2 ダブル・ドラムドライヤーを使用し、熱媒と
して3.0kg/cm2 Gを用いて平均粒径92.3μ
mの片状粒子を得た点以外は、実施例4と同様に焼成、
成型、熱処理及び反応を行った。その結果、イソブチレ
ンの反応率97.2%、メタクロレインの選択率89.
0%、メタクリル酸の選択率3.1%であった。
【0040】〔比較例6〕実施例4において、スプレー
乾燥機の代わりに「株式会社大川原製作所」製、スラリ
ードライヤーRH−2を使用し、入口温度350℃、出
口温度150℃になるように供給して平均粒径22.6
μmの片状粒子を得た点以外は、実施例4と同様に焼
成、成型、熱処理及び反応を行った。その結果、イソブ
チレンの反応率97.3%、メタクロレインの選択率8
9.4%、メタクリル酸の選択率3.3%であった。
【0041】〔実施例7〕実施例4の触媒を用い、原料
をTBAに変え、その他は実施例4と同様にして反応を
行った。その結果、TBAの反応率100%、イソブチ
レンの選択率1.9%、メタクロレインの選択率87.
5%、メタクリル酸の選択率2.6%であった。
【0042】〔実施例8〕実施例4の触媒を用い、原料
をMTBEに変え、その他は実施例4と同様にして反応
を行った。その結果、MTBEの反応率100%、イソ
ブチレンの選択率1.8%、メタクロレインの選択率8
7.6%、メタクリル酸の選択率2.7%であった。
【0043】
【発明の効果】本発明は、触媒成分を含む混合溶液また
はスラリーをスプレー乾燥機を用いて平均粒子径1〜2
50μmの実密状球状粒子間の空隙を利用することで酸
化反応に有効な細孔を発現させることができる。すなわ
ち、球状粒子を維持したまま成型することにより連結孔
を有し、かつ、適当な細孔径が得られるので本発明によ
る触媒を用いると酸化反応の収率が向上する。また、従
来法としての細孔形成剤の添加法については、各種細孔
形成剤の除去のための熱処理が煩雑になる等の問題点が
生じるのに対して、本発明による細孔発現のための平均
粒子径1〜250μmの実密状球状粒子間の空隙を利用
する方法では、細孔発現剤等の除去の必要がなく、簡易
な手段により再現性良く触媒の成型体が得られる。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C07C 45/37 C07C 45/37 47/22 9049−4H 47/22 A 9049−4H J 57/045 2115−4H 57/045 57/055 2115−4H 57/055 Z // C07B 61/00 300 C07B 61/00 300

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 プロピレン、イソブチレン、第三級ブチ
    ルアルコール又はメチル第三級ブチルエーテルを分子状
    酸素を用いて気相接触酸化し、それぞれに対応する不飽
    和アルデヒド及び不飽和カルボン酸を合成する際に用い
    られる少なくともモリブデン、ビスマス及び鉄を含む触
    媒の製造法において、触媒成分を含む混合溶液又は水性
    スラリーをスプレー乾燥機を用いて平均粒子径1〜25
    0μmの実密状球状粒子に乾燥した後、焼成し、得られ
    た球状粒子焼成粉を水及び/又はアルコールを添加し押
    出し成型した後、乾燥及び熱処理、又は熱処理すること
    を特徴とする不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合
    成用触媒の製造法。
JP7297295A 1995-10-23 1995-10-23 不飽和アルデヒド及び不飽和カルボン酸合成用触媒の製造法 Pending JPH09117664A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH1157476A (ja) * 1997-08-25 1999-03-02 Mitsubishi Rayon Co Ltd 不飽和アルデヒドおよび不飽和カルボン酸合成用触媒の製造方法
JP2007523054A (ja) * 2003-12-24 2007-08-16 エルジー・ケム・リミテッド 固定層触媒酸化反応器における改善された熱制御システムによる不飽和酸の製造方法

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