JPH09117985A - 帯電防止されたプラスチックフィルム材料およびそれを用いたハロゲン化銀写真感光材料 - Google Patents

帯電防止されたプラスチックフィルム材料およびそれを用いたハロゲン化銀写真感光材料

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JPH09117985A
JPH09117985A JP7277660A JP27766095A JPH09117985A JP H09117985 A JPH09117985 A JP H09117985A JP 7277660 A JP7277660 A JP 7277660A JP 27766095 A JP27766095 A JP 27766095A JP H09117985 A JPH09117985 A JP H09117985A
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明の目的は、導電性の材料の添加量が多
い事により引き起こされる帯電防止層の接着性、塗布液
の安定性、作業性などの問題を解決し、低湿度下でも高
い帯電防止性能を有する透明プラスチックフィルム材
料、および特に、それを用いたハロゲン化銀写真感光材
料を提供することにある。 【構成】 少なくとも1層の導電性層を有するフィルム
材料であって、該フィルム材料の周波数20Hzにおけ
るインピーダンスの絶対値が4×105Ω以上1×10
20Ω以下であり、かつ該導電性層の少なくとも1層が、
高分子バインダーと、表面に導電性有機高分子を有する
ラテックス粒子とからなり、該導電性層には該導電性有
機高分子を10vol%以上50vol%以下含有する
ことを特徴とする帯電防止されたプラスチックフィルム
材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は湿度変化の影響が少なく
なるように帯電防止性能を改良したプラスチックフィル
ムに関するものであり、磁気テープ、フロッピーディス
ク、フレキシブル基板、メンブレンスイッチ用基材、プ
リンター記録紙などに用いる事ができ、特に透明性を損
なわないフィルムも提供できるので、OHP用フィル
ム、液晶表示装置、タッチパネル、ステンドグラスなど
の用途に利用できる。また、その優れた透明性が写真特
性に悪影響を与える事無く良好なので写真感光材料にも
用いる事ができる。特に写真感光材料では、その優れた
特性故に、感光材料が、従来から用いられてきた銀塩の
みならず銀塩以外の感光材料を用いた分野まで用いるこ
とが可能である。
【0002】
【従来の技術】一般にプラスチックフィルム(以下、単
にフィルムとも略称する。)は帯電性が強く、この物性
を利用した用途以外は使用上制限をうける場合が多い。
例えば、ハロゲン化銀写真感光材料(以下、写真感光材
料とも省略する。)には支持体として、一般に電気絶縁
性を有するプラスチックフィルムが用いられ、この支持
体と写真感光材料層からなっているいわゆる複合材料で
あるので、写真感光材料の製造工程中並びに使用時に、
同種又は異種物質の表面との間の接触摩擦又は剥離の際
に帯電しやすい。帯電により蓄積された静電電荷は多く
の障害を引き起こす。最も重大な障害は、現像処理前に
蓄積された静電電荷が放電することにより感光性乳剤層
が感光し、写真フィルムを現像処理した際にいわゆるス
タチックマークと呼ばれている点状スポット又は樹枝状
や羽毛状の線斑を生ずることである。例えばこの現象が
医療用又は工業用X線フィルム等に現れた場合には非常
に危険な判断につながる。この現象は現像してみて初め
て明らかになるもので非常に厄介な問題の一つである。
また、これらの蓄積された静電荷により、フィルム表面
へゴミが付着したり、フィルム表面への均一な塗布が行
えない等の故障が生じる原因にもなる。
【0003】かかる帯電による故障は、前述した以外に
も数多く発生する。例えば製造工程においては写真フィ
ルムとローラーとの接触摩擦あるいは写真フィルムの巻
き取り、巻き戻し工程中での支持体面と乳剤面の分離等
によって生じる。また仕上がり製品においては写真フィ
ルムを巻き取り、切換えを行った場合のベース面と乳剤
面との分離によって、またはX線フィルムの自動撮影中
での機械部分、あるいは蛍光増感紙との間の接触分離等
が原因となって発生する。その他包装材料との接触等で
も発生する。かかる静電電荷の蓄積によって誘起される
写真感光材料のスタチックマークは、写真感光材料の感
度が上昇し、処理速度が増加するに従って顕著となる。
特に最近においては、写真感光材料の高度化及び高速塗
布、高速撮影、高速自動処理等による過酷な取扱いを受
ける機会が多くなったことによって、一層スタチックマ
ークの発生が出易くなっている。
【0004】更に現像処理後のゴミ付着も近年大きな問
題となっており、現像処理後にも帯電防止性を保持する
ような改良が要求されている。
【0005】これらの静電気による障害をなくすのに最
も良い方法は、物質の電気伝導性を上げて、蓄積電荷が
放電する前に静電電荷を短時間に散逸せしめるようにす
ることである。
【0006】従って、従来から写真感光材料の支持体や
各種塗布表面層の導電性を向上させる方法が考えられ、
種々の吸湿性物質や水溶性無機塩、ある種の界面活性
剤、ポリマー等の利用が試みられてきた。例えば、特開
昭49−91165号及び同49−121523号には
ポリマー主鎖中に解離基を有するイオン型ポリマーを適
用する例が開示されている。その他特開平2−9689
号、同2−182491号に記載されているような導電
性ポリマー、特開昭63−55541号、同63−14
8254号、同63−148256号、特開平1−31
4191号等に記載されているような界面活性剤に関す
る発明等が知られている。
【0007】しかしながら、これら多くの物質は、フィ
ルム支持体の種類や写真組成物の違いによって特異性を
示し、ある特定のフィルム支持体及び写真乳剤やその他
の写真構成要素には良い結果を与えるが、他の異なった
フィルム支持体及び写真構成要素では帯電防止に全く役
に立たないばかりでなく、写真性能や帯電防止層と支持
体との接着性に悪影響を及ぼす場合がある。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、プラスチ
ックフィルムの静電気による障害を克服するための努力
が長年に亘り為されてきたにも関わらず、その発生メカ
ニズムと材料との関係が未だ不明で、特に障害が商品に
致命的な影響として現れる写真分野においては、導電性
の高い材料を塗布するのが最良の手段として選ばれてき
た。
【0009】従って本発明の目的は、導電性の材料の添
加量が多い事により引き起こされる帯電防止層の接着
性、塗布液の安定性、作業性などの問題を解決し、低湿
度下でも高い帯電防止性能を有する透明プラスチックフ
ィルム材料、および特に、それを用いたハロゲン化銀写
真感光材料を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(1).少なくとも1層の導電性層を有するフィルム材
料であって、該フィルム材料の周波数20Hzにおける
インピーダンスの絶対値が4×105Ω以上1×1020
Ω以下であり、かつ該導電性層の少なくとも1層が、高
分子バインダーと、表面に導電性有機高分子を有するラ
テックス粒子とからなり、該導電性層には該導電性有機
高分子を10vol%以上50vol%以下含有するこ
とを特徴とする帯電防止されたプラスチックフィルム材
料。
【0011】(2).前記表面に導電性有機高分子を有
するラテックス粒子が、疎水性ポリマー粒子(A)をア
ニオン性官能基を有する親水性ポリマー化合物である導
電性有機高分子(B)で保護コロイド化した粒子である
ことを特徴とする(1)に記載のプラスチックフィルム
材料。
【0012】(3).前記導電性有機高分子(B)の重
量が、前記疎水性ポリマー粒子(A)の重量に対し、3
1〜500%であることを特徴とする(2)に記載のプ
ラスチックフィルム材料。
【0013】(4).前記フィルム材料がシンジオタク
ティックポリスチレンを主成分とするプラスチックフィ
ルムよりなることを特徴とする(1)、(2)または
(3)に記載のプラスチックフィルム材料。
【0014】(5).前記(1)、(2)、(3)また
は(4)に記載のフィルム材料を支持体として用いるこ
とを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0015】本発明によると、写真感光材料以外に磁気
テープ、フロッピーディスク、フレキシブル基板、メン
ブレンスイッチ用基材、プリンター記録紙などに用いる
事ができ、特に透明性を損なわないフィルムも提供でき
るので、OHP用フィルム、液晶表示装置、タッチパネ
ル、ステンドグラスなどの用途をはじめ、各種フィルム
の帯電防止に用いる事ができる。このように、本発明
は、特に帯電防止層と支持体との接着性改善に有効であ
るが、本発明の効果は、透明フィルム以外にも適用可能
である。
【0016】公知のように材料の導電性は、陽イオン、
陰イオンもしくは、電子、正孔など粒子中に存在する電
荷担体により発現する。
【0017】主な電荷担体がイオンのとき固体電解質と
なり、電荷担体が電子の場合は、半導体となる。
【0018】さらに、導電性について詳細な検討を行っ
たところ、一般には次の公知の(1)式に見られるよう
に材料の導電性が上がれば、抵抗の項を含むインピーダ
ンスZの絶対値が減少することは良く知られている。
【0019】 |Z|=〔R2+(1/ωC)21/2 (1) 但し、Z:インピーダンス R:抵抗 C:静電容量 ω:2πf f:周波数 しかし、特殊な条件においては、周波数20Hzにおけ
るインピーダンスの絶対値が4×105Ω以上において
ゴミ付着などのフィルムの帯電により生じる問題が解決
されることを見いだした。帯電防止のために、フィルム
の支持体と帯電防止層との接着性を損なう程度まで過剰
に導電性高分子をフィルムに塗布すると、フィルム表面
の導電性が向上し、直流電流を用いて測定された表面比
抵抗の大きさが十分に低くなり、同時に交流で測定され
るインピーダンスの絶対値も低くなる。このようなフィ
ルム材料は、静電気の障害を生じないが、接着性を著し
く損なうゆえに本発明の目的に反する。接着性を優先
し、導電性高分子の添加量を減らしてゆくと、表面比抵
抗が上昇し、インピーダンスの絶対値も大きくなる。接
着性は改善されるが、しかし帯電防止性能が悪化し、ゴ
ミ付着などの静電気に伴う障害が発生するという問題が
発生する。
【0020】明らかなように、表面比抵抗を下げれば、
すなわちインピーダンスの絶対値を下げれば帯電防止性
能は向上する。これまでの帯電防止技術は、このような
考え方に基づき、開発努力が続けられてきたが、本発明
では接着性を犠牲にしないで、インピーダンスの絶対値
と組成とのある特殊な組み合わせで静電気による障害を
克服したものである。
【0021】すなわち、接着性を満たす為には、導電性
高分子の添加量を少なくする必要があるが、導電性高分
子の添加量を少なくすると先に説明したように、表面比
抵抗の改善が難しくなる。しかし、発明者らは、帯電防
止性能とインピーダンスの関係を鋭意検討し、接着性に
影響を及ぼさない導電性粒子の少量添加領域において、
インピーダンスの絶対値を4×105Ωよりも大きくし
ても帯電防止が可能となることを発見した。インピーダ
ンスの絶対値を上昇させることは、導電性高分子の添加
量を増加させる必要がなく、導電性を有しないがフィル
ムの諸物性を改善できる有機物で制御することが可能と
なり、接着性の制限をうけながら帯電防止を達成する新
しい手段であることを発見した。
【0022】このように、接着性に影響を及ぼさない程
度の導電性高分子の少ない添加領域において、光学的に
影響の少ない有機物で周波数20Hzにおけるインピー
ダンスの絶対値を制御することで、接着性と帯電防止の
両者を満足するフィルムを完成できると考え、フィルム
材料の満たすべきインピーダンスの絶対値の条件と、接
着性に影響を及ぼさない導電性高分子の添加量の明確化
と、その範囲におけるバインダーの組成を明らかにする
努力を行い本発明を完成させた。
【0023】以下、本発明を詳しく説明する。
【0024】本発明において、フィルム材料のインピー
ダンス測定に関しては、電子部品の誘電率測定に用いる
一般のインピーダンス測定装置を用いることができる
が、好ましくは周波数1Hz以上の測定が可能なインピ
ーダンス測定装置と、フィルム測定用電極を組み合わせ
た装置である。例えば、横河・ヒューレット・パッカー
ド社製(以下YHP社製)プレシジョンLCRメーター
HP4284AとHP16451Bの組み合わせであ
る。他の装置を用いる場合には、電極部分の補正を行う
必要がある。本発明達成の為には、フィルム材料のイン
ピーダンスを正しく測定する必要があるので、補正不可
能の装置を用いた場合には、好ましい結果が得られな
い。この装置の組み合わせでさらに20Hzにおけるイ
ンピーダンスの絶対値を求める一例を詳細に記すが、フ
ィルム材料の正確な周波数20Hzのインピーダンスの
絶対値が測定できるならば、本発明では測定方法を制限
しない。
【0025】平行な平面で構成される二電極とガード電
極を有するHP16451Bの接続されたプレシジョン
LCRメーターHP4284Aを用い、23℃20%R
H雰囲気下で、空隙法によりフィルム材料のインピーダ
ンスの絶対値を計測する。空隙法の測定に関しては、H
P16451Bの取り扱い説明書に記載された電極非接
触法に従う。サンプルの大きさについては、電極平面よ
りも大きければ特に制限は無いが、主電極の直径が3.
8cmの場合には、大きさ6cm×6cmから5cm×
5cmの正方形サンプルが好ましい。サンプルの直流電
流を用いて測定された表面比抵抗の大きさが、表裏で等
しければ、どちらの面を上方にしてもよいが、表裏で等
しくなければ、表面比抵抗の値が低い面を上方に向け、
平行な平面で構成される二電極間にサンプルを設置し交
流電圧をかけながら空隙法で計測する。
【0026】計測された好ましい範囲は、面積が11か
ら12cm2の電極を用いて測定した周波数20Hzに
おけるインピーダンスの絶対値が4×105Ω以上、好
ましくは8×105Ω以上、さらに好ましくは1×106
Ω以上1020Ω以下で、次にのべる組成の範囲ならば帯
電防止性能と接着性の両立したフィルム材料を製造可能
となる。
【0027】導電性層に含まれる導電性有機高分子の添
加量であるが、表面に導電性有機高分子を有するラテッ
クス粒子の添加量により含有率は変化するが、接着性を
考慮すると帯電防止層に単位体積あたりの含有率が50
vol%以下、好ましくは40vol%以下、さらに好
ましくは37vol%以下がよい。導電性高分子の最低
必要量は、インピーダンスの絶対値が先に記載した好ま
しい範囲にはいる条件から選定される。この条件を重視
すると、導電性高分子は1vol%以上必要であり、好
ましくは5vol%以上、さらに好ましくは10vol
%以上必要である。
【0028】本発明において導電性高分子とは、講談社
サイエンティフィック発行“導電性高分子”(緒方直哉
編)に記載されている高分子をいう。
【0029】本発明において、導電性有機高分子として
は種々なものが挙げられるが、例えばアニオン性官能基
を有する親水性ポリマー化合物である導電性有機高分子
(B)等が好ましいものとしてあげられる。
【0030】本発明に係る導電性有機高分子(B)と
は、アニオン性官能基を有する親水性ポリマー化合物で
あり、スルホン酸基、硫酸エステル基、4級アンモニウ
ム塩、3級アンモニウム塩、カルボキシル基から選ばれ
る少なくとも1つの導電性基を有するポリマーが挙げら
れる。導電性基はポリマー1分子当たり5重量%以上を
必要とする。水溶性の導電性ポリマー中には、ヒドロキ
シル基、アミノ基、エポキシ基、アジリジン基、活性メ
チレン基、スルフィン酸基、アルデヒド基、ビニルスル
ホン基を含んでいてもよい。
【0031】ポリマーの分子量は、1000〜50万で
あり、好ましくは2000〜10万である 以下、本発明に係る導電性有機高分子(B)の具体的化
合物例を挙げるがこれに限定されるものではない。
【0032】
【化1】
【0033】
【化2】
【0034】
【化3】
【0035】
【化4】
【0036】
【化5】
【0037】
【化6】
【0038】尚、上記P−1〜P−21において、平均
分子量とは数平均分子量を表し、ポリエチレングリコー
ル換算で表したGPCによる測定値によるものである。
【0039】導電性有機高分子(B)の重量平均分子量
が、1000未満であると、疎水性ポリマー粒子(A)
本体への吸着が不十分となって、本発明の導電性粒子体
をエマルジョン等の形態で使用する場合、分散安定性が
悪くなるおそれがあるからである。これとは逆に、重量
平均分子量が、50万を越えると、本発明の導電性粒子
体を乳化重合法等により作製する場合、水系溶媒の粘度
が上昇して製造に支障を来すおそれがあるからである。
【0040】更に本発明の導電性有機高分子(B)はス
ルホン酸基とカルボキシル基とを有する化合物が特に好
ましく、例えば、スルホン酸基を有する重合性単量体と
カルボキシル基を有する重合性単量体とを共重合させて
作製することができる。
【0041】上記スルホン酸基を有する重合性単量体と
しては、例えば、ビニルスルホン酸、2−アクリルアミ
ド−2−メチルプロパンスルホン酸、2−アクリルアミ
ドエチルスルホン酸、アリルスルホン酸、メタアリルス
ルホン酸、スチレンスルホン酸等およびこれらの塩があ
げられる。これらのなかで、導電性が優れるという理由
から、スチレンスルホン酸およびこの塩を用いることが
好ましい。
【0042】上記カルボキシル基を有する重合性単量体
としては、例えば、アクリル酸、メタクリル酸、クロト
ン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等のモノカル
ボン酸もしくはジカルボン酸又はジカルボン酸無水物が
あげられる。このなかで、形成される塗膜の耐水性がよ
り一層高くなるという理由から、ジカルボン酸を使用す
ることが好ましく、特に好ましくは、マレイン酸であ
る。
【0043】また、本発明の導電性有機高分子(B)に
おいて、スルホン酸基およびカルボキシル基の他に、そ
の他の官能基を導入してもよい。従って、上記重合性単
量体の他に、例えば、共重合可能なビニル基を有する単
量体を用いてもよい。
【0044】上記重合性単量体の重合方法は、特に制限
するものではなく、従来公知の方法が適用できる。具体
的には、例えば、水に対し、上記のスルホン酸基を有す
る重合性単量体とカルボキシル基を有する重合性単量
体、さらに必要に応じその他の重合性単量体を溶解し、
重合開始剤(例えば、過硫酸カリウム)等を添加して加
熱することにより、重合を行うことができる。
【0045】また、上記とは別の方法でも作製すること
ができる。すなわち、スルホン酸基を有さない重合性単
量体とカルボキシル基を有する重合性単量体とを重合し
て共重合物を作製し、この共重合物をスルホン化処理す
ることによっても、導電性有機高分子(B)を得ること
ができる。この場合スルホン化率は特に規定は無いが3
0〜95%が好ましく、45〜90%が特に分散安定上
好ましい。
【0046】上記スルホン酸基を有さない重合性単量体
としては、特に制限するものではなく、例えば、スチレ
ン、α−メチルスチレン等があげられる。
【0047】そして、前述の方法により単量体を重合し
て共重合物を作製し、これに対してスルホン化処理を行
う。このスルホン化処理の方法としては、特に制限する
ものではなく、従来公知の方法を適用することができ
る。具体的には、溶媒中に、上記共重合物を投入し、ス
ルホン化剤を用いてスルホン化処理を行うものである。
【0048】上記溶媒としては、ジクロルメタン、1,
2−ジクロルエタン等のクロル炭化水素、n−ヘキサ
ン、シクロヘキサン等の炭化水素、ジオキサン等が、良
好な溶媒としてあげられ、これらのなかで、スルホン化
剤と反応しにくく、中和時に塩を形成しないジクロルエ
タン等を好適溶媒としてあげることができる。
【0049】また、上記スルホン化剤としては、S
3、ルイス酸とSO3との錯体、クロルスルホン酸等が
あげられる。なお、上記溶媒中でのスルホン化剤の反応
は、30℃以下の低温条件が好ましい。
【0050】このような導電性有機高分子(B)におい
て、そのスルホン酸基とカルボン酸基との比率は、官能
基のモル比で、スルホン酸基/カルボン酸基=10/9
0〜95/5、好ましくは、スルホン酸基/カルボン酸
基=20/80〜80/20、特に好ましくは、スルホ
ン酸基/カルボン酸基=30/70〜60/40の範囲
である。
【0051】次に、本発明における疎水性ポリマー粒子
(A)は、重合性官能基を有する単量体を重合させて作
製されるものであり、このような単量体としては、例え
ば、ビニル単量体、多官能のビニル単量体、エポキシ基
含有単量体があげられ、これらは、単独で或いは2種類
以上併用される。
【0052】上記ビニル単量体としては、例えば、スチ
レン、α−メチルスチレン等の芳香族ビニル単量体、ア
クリル酸メチル、アクリル酸ブチル、アクリル酸2−エ
チルヘキシル、メタクリル酸メチル等のアクリル酸或い
はメタクリル酸のエステル類、アクリル酸、メタクリル
酸、クロトン酸、マレイン酸、フマル酸、イタコン酸等
のモノカルボン酸もしくはジカルボン酸またはジカルボ
ン酸無水物、塩化ビニル、塩化ビニリデン等のハロゲン
化ビニル単量体、酢酸ビニル等のビニルエステル類、ブ
タジエン、イソプレン等の共役ジエン類があげられる。
【0053】多官能のビニル単量体としては、ビニルベ
ンゼン、トリビニルベンゼン、フタル酸ジアリル、アク
リル酸アリル、メタクリル酸アリル、ジメタクリル酸エ
チレングリコール、トリメチロールプロパントリアクリ
レート等をあげることができる。
【0054】上記エポキシ基含有単量体としては、アク
リル酸グリシジル、メタクリル酸グリシジル等があげら
れる。
【0055】これら重合性官能基を有する単量体のなか
で、形成される塗膜の耐水性がより一層優れたものにな
るという理由から、多官能のビニル単量体を用いること
が好ましい。
【0056】そして、上記単量体の他に、ビニル基と他
の反応可能な官能基とを有する単量体をあげることがで
き、上記同様の理由から、これを使用することが好まし
い。上記のビニル基とは別の反応性官能基としては、エ
ポキシ基、メチロール基、オキサゾリン基、イソシアネ
ート基等の官能基があげられる。また、これら官能基と
ビニル基とを有する単量体の具体例としては、トリメチ
ロールプロパントリアクリレート、アクリル酸グリシジ
ル、メタクリル酸グリシジル、N−メチロールアクリル
アミド、N−メチロールメタクリルアミド、ビニルオキ
サゾリン、2−プロペニル、2−オキサゾリン、m−イ
ソプロピル−α,α−ジメチルベンジルイソシアネート
等があげられる。
【0057】次に、本発明の表面に導電性有機高分子を
有するラテックス粒子(以下、導電性粒子とも省略す
る。)の製法について説明する。
【0058】本発明の導電性粒子は、上記導電性有機高
分子(B)が存在する水系溶媒中において、上記重合性
官能基を有する単量体を重合して作製する。具体的に
は、乳化重合法、分散重合法等の重合法により行われ
る。
【0059】上記水系溶媒は、通常、水が使用される
が、この他に、エタノール、プロパノール等のアルコー
ル類、その他、必要に応じて有機溶媒を用いることも可
能である。
【0060】上記水系溶媒中に導電性有機高分子(B)
を溶解させる。この導電性有機高分子(B)は、例え
ば、水酸化ナトリウムで中和したものを使用することが
できる。また、この導電性有機高分子(B)の配合割合
は、重合性官能基を有する単量体100重量部(以下
「部」と略す)に対し、31〜500部、好ましくは、
100〜400部、特に好ましくは、200〜300部
である。すなわち30部以下の割合では、生成する粒子
体の安定性が不充分となり、エマルジョン形態で得られ
る粒子の分散安定性が悪くなる傾向があり、また充分な
導電性も得られない。また、500部を越える割合で
は、造膜性および得られる塗膜の耐水性が低下する傾向
がある。そして、この水系溶媒中に、重合性官能基を有
する単量体を投入して、乳化重合を行うことにより、エ
マルジョン形態で導電性粒子体を得ることができる。
【0061】また、上記水系溶媒に対し、必要に応じ、
生成物である導電性粒子の性能に影響を与えない範囲
で、乳化重合用界面活性剤、シードエマルジョン、その
他の親水性高分子を配合してもよい。
【0062】上記乳化重合用界面活性剤としては、脂肪
酸、アルキルベンゼンスルホン酸塩、高級アルコール硫
酸エーテル塩等のアニオン性界面活性剤、あるいはポリ
エチレングリコール等のノニオン性界面活性剤等があげ
られる。
【0063】上記シードエマルジョンとしては、アクリ
ルエマルジョン、アクリル/スチレンエマルジョン等が
あげられ、具体的には、スチレン/メタクリル酸ブチル
/メタクリル酸等があげられる。
【0064】上記その他の親水性高分子としては、ポリ
ビニルアルコール、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂等
があげられる。
【0065】そして、上記乳化重合用界面活性剤、シー
ドエマルジョン、親水性高分子の配合割合としては、重
合性官能基を有する単量体100部に対し、それぞれ
0.5〜500部の範囲である。
【0066】さらに、上記界面活性剤等の他に、過硫酸
カリウム等の過硫酸塩等の重合開始剤、酢酸ナトリウム
等の無機物、n−ドデシルメルカプタン等の連鎖移動剤
を配合することができる。
【0067】また、重合性官能基を有する単量体とし
て、ビニル基と他の反応可能な官能基とを有する単量体
を使用する場合、この反応を促進させる目的で、水系溶
媒中に、反応促進剤を配合してもよい。この反応促進剤
としては、例えば、アンモニア水、トリエチルアミン、
トリエタノールアミン、トリエチルアンモニウムクロラ
イド等があげられる。
【0068】また、本発明の導電性粒子の粒径は、通
常、0.01〜2.0μm、好ましくは、0.04〜
0.1μmである。
【0069】本発明の導電性粒子の形態としては、前述
のエマルジョンやディスパージョンの他に、水系溶媒を
一部除去または完全除去したゾル状や粉末状の形態があ
げられる。ゾル状や粉末状にした場合は、使用時におい
て、再度、水系溶媒に分散させて塗布型の帯電防止剤と
して使用することができる。
【0070】本発明の導電性粒子はバインダーなしで塗
布液から塗布されてもよいが他の高分子バインダーと併
用するのが好適である。
【0071】本発明に使用する導電層のバインダーとし
ては、ゼラチン、誘導体ゼラチン、コロイド状アルブミ
ン、カゼイン等の蛋白質;カルボキシメチルセルロー
ス、ヒドロキシエチルセルロース、ジアセチルセルロー
ス、トリアセチルセルロース等のセルロース化合物;寒
天、アルギン酸ソーダ、でんぷん誘導体等の糖誘導体;
合成親水性コロイド例えばポリビニルアルコール、ポリ
アクリル酸共重合体、またはこれらの誘導体、および部
分加水分解物、ポリアクリル酸エステル等のビニル重合
体及びその共重合体、ロジン、シェラック等の天然物お
よびその誘導体、その他の多くの合成樹脂類が用いられ
る。また、ポリエステル、アクリル変性ポリエステル、
塩化ビニリデン、ポリエチレンイミン、ポリウレタン、
スチレン−ブタジエン共重合体、ポリアクリル酸、ポリ
アクリル酸エステルおよびその誘導体、ポリ酢酸ビニ
ル、酢酸ビニル−アクリル酸エステル共重合体、ポリオ
レフィン、オレイン−酢酸ビニル共重合体等の水エマル
ジョンも使用することができる。
【0072】この中で好ましくは、ゼラチン及びその誘
導体、セルロース化合物、ポリエステル、アクリル変性
ポリエステル、ポリウレタン、ポリアクリル酸及びその
誘導体の共重合体が用いられる。さらにより好ましく
は、ゼラチン、アクリル変性ポリエステル、ポリアクリ
ル酸エステル及びその誘導体の共重合体である。
【0073】又、本発明の導電性粒子を含有する帯電防
止層中には各種の有機又は無機の、硬化剤を添加しても
良い。これらの硬化剤は低分子化合物でも高分子化合物
でも良く、これらは単独で使用しても、組み合わせて使
用しても良い。
【0074】低分子硬化剤としては、例えば、ティー・
エイチ・ジェームス(T.H.James)による「ザ
・セオリー・オブ・ザ・フォトグラフィック・プロセス
(The Theory of the Photog
raphic Process)」、第4版、77頁〜
88頁に記載されている低分子硬化剤が使用され、その
中でもビニルスルホン酸、アジリジン基、エポキシ基、
トリアジン環を有するものが好ましく、特に特開昭53
−41221号、同60−225143号に記載されて
いる低分子化合物が好ましい。
【0075】高分子硬化剤とは、好ましくはゼラチン等
の親水性コロイドと反対する基を同一分子内に少なくと
も2個以上有する、分子量2000以上の化合物であ
り、ゼラチン等の親水性コロイドと反応する基として
は、例えば、アルデヒド基、エポキシ基、活性ハライド
(ジクロロトリアジン、クロロメチルスチリル基、クロ
ロエチルスルホニル基等)、活性ビニル基、活性エステ
ル基等があげられる。
【0076】本発明に用いられる高分子硬化剤として
は、例えば、ジアルデヒドでんぷん、ポリアクロレイ
ン、米国特許3,396,029号記載のアクロレイン
共重合体のようなアルデヒド基を有するポリマー、米国
特許3,623,878号記載のエポキシ基を有するポ
リマー、リサーチ・ディスクロージャー誌17333
(1978)等に記載されているジクロロトリアジン基
を有するポリマー、特開昭56−66841号に記載さ
れている活性エステル基を有するポリマー、特開昭56
−142524号、米国特許4,161,407号、特
開昭54−65033号、リサーチ・ディスクロージャ
ー誌16725(1978)等に記載されている活性ビ
ニル基、あるいはその前駆体となる基を有するポリマー
が好ましく、特に特開昭56−142524号に記載さ
れている様な、長いスペーサーによって活性ビニル基、
或いはその前駆体となる基がポリマー主鎖に結合されて
いるものが好ましい。
【0077】硬化剤の使用量はバインダー使用時にはバ
インダーに対して0.01〜30重量%、好ましくは
0.05〜20重量%である。
【0078】バインダーを使用しない時には本発明の導
電性粒子に対して、0.01〜30重量%、好ましくは
0.05〜20重量%である。
【0079】本発明において、フィルム材料に使用する
プラスチックフィルムとしては、例えば、セルロースナ
イトレートフィルム、セルロースアセテートフィルム、
セルロースアセテートブチレートフィルム、セルロース
アセテートプロピオネートフィルム、ポリスチレンフィ
ルム、ポリエチレンテレフタレートフィルム、ポリカー
ボネートフィルム、その他これらの積層物等が挙げられ
る。
【0080】これらのフィルムのうち、高分子の重合条
件を選択し、高度に立体規則的なポリマーを用いること
も可能である。たとえば、シンジオタクティックポリス
チレン(SPS)を主成分とするプラスチックフィルム
を用いても良い。SPSフィルムのように特に帯電しや
すいフィルムにおいては、本発明の効果は更に有効であ
る。
【0081】本発明において、シンジオタクティックポ
リスチレンを主成分とするフィルムとは、立体規則性構
造(タクティシティー)が主としてシンジオタクティッ
ク構造、すなわち炭素−炭素結合から形成される主鎖に
対して側鎖であるフェニル基や置換フェニル基が交互に
反対方向に位置する立体構造を有するものであり、主鎖
の主たる連鎖が、ラセモ連鎖であるスチレン系重合体あ
るいは、それを含む組成物であり、スチレンの単独重合
体であれば、特開昭62−117708号に記載の方法
で重合することが可能であり、またその重合体について
は、特開平1−46912号、同1−178505号等
に記載された方法により重合することで得ることができ
る。
【0082】そのタクティシティーは同位体炭素による
核磁気共鳴法(13C−NMR法)により定量される。13
C−NMR法により測定されるタクティシティーは、連
続する複数個の構成単位の存在割合、例えば、2個の場
合はダイアッド、3個の場合はトリアッド、5個の場合
はペンタッドによって示すことができるが、本発明にい
う主としてシンジオタクティック構造を有するスチレン
系重合体とは、通常ラセミダイアッドで75%以上、好
ましくは85%以上、もしくはラセミトリアッド60%
以上、好ましくは75%以上もしくはラセミペンタッド
30%以上好ましくは50%以上であることが好適であ
る。
【0083】シンジオタクティックポリスチレン系組成
物を構成する重合体の具体的なモノマーとしては、スチ
レン、メチルスチレン等のアルキルスチレン、クロロメ
チルスチレン、クロロスチレン等のハロゲン化(アルキ
ル)スチレン、アルコキシスチレン、ビニル安息香酸エ
ステル等を主成分とする単独もしくは混合物である。特
に、アルキルスチレンとスチレンの共重合体は、50μ
m以上の膜厚を有するフィルムを得るためには、好まし
い組み合わせである。
【0084】本発明のシンジオタクティック構造を有す
るポリスチレン系樹脂は、上記のような原料モノマーを
重合用の触媒として特開平5−320448号、4−1
0ページに記載の(イ).(a)遷移金属化合物及び
(b)アルミノキサンを主成分とするもの、または
(ロ).(a)遷移金属化合物及び(c)遷移金属化合
物と反応してイオン性錯体を形成しうる化合物を主成分
とするものを用いて重合して製造することができる。
【0085】これらのプラスティックフィルム材料は、
写真感光材料の支持体として、用いることが出来る。ま
た透明な支持体は無色透明のものだけでなく、染料、顔
料を添加して着色透明にすることができる。
【0086】本発明に係る感光材料としては、通常の白
黒ハロゲン化銀感光材料(例えば、撮影用白黒感材、X
−線用白黒感材、印刷用白黒感材等)、通常の多層カラ
ー感光材料(例えば、カラーリバーサルフィルム、カラ
ーネガティブフィルム、カラーポジティブフィルム
等)、転写画像形成材料(例えば印刷の校正刷りに用い
るカラープルーフ)など種々の感光材料を挙げる事がで
きる。
【0087】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を詳細に説明す
るが、本発明の態様はこれに限定されない。
【0088】《導電性有機高分子を表面に有するラテッ
クス粒子(本発明の導電性粒子P1)の合成》撹拌機、
還流冷却機、滴下ロート、窒素導入管を備えた反応容器
に、水700部を入れ、これに、スチレンスルホン酸と
マレイン酸との共重合体ナトリウム塩(重合モル比、ス
チレンスルホン酸:マレイン酸=3:1 Mw=500
0)100部を撹拌しながら添加し水溶液とした。そし
て、上記窒素導入管を通して窒素ガスを導入し、反応容
器内を窒素ガス雰囲気下にするとともに、水溶液中の溶
存酸素を排除した。その後、水溶液を80℃まで昇温し
た。この水溶液に、スチレン90部、アクリル酸ブチル
10部、過硫酸カリウム水溶液(濃度:1重量%)10
0部を滴下し、窒素ガス還流下、80℃で重合反応を行
い、目的とする本発明の導電性粒子を得た。
【0089】実施例1 《ハロゲン化銀写真感光材料用支持体の作成》2軸延伸
・熱固定後の厚さ100μmのポリエチレンテレフタレ
ートフィルムの両面に8W分/m2のコロナ放電処理を
施し、一方の面に特開昭59−19941号記載のよう
に下記下引き塗布液B−1を乾燥膜厚0.8μmになる
よう下引き層B−1として塗布し、100℃1分間乾燥
した。またポリエチレンテレフタレートフィルムに対し
下引き層B−1と反対側の面に特開昭59−77439
号記載のように下記下引き塗布液B−2を下引き層B−
2として塗布110℃1分間乾燥した。
【0090】 《下引き第1層》 〈下引き塗布液B−1〉 ブチルアクリレート30重量%、t−ブチルアクリ レート20重量%、スチレン25重量%及び2−ヒ ドロキシエチルアクリレート25重量%の共重合 体ラテックス液(固形分30%) 270g 化合物A 0.6g ヘキサメチレン−1,6−ビス(エチレンウレア) 0.8g 水で1lに仕上げる。
【0091】 〈下引き塗布液B−2〉 ブチルアクリレート40重量%、スチレン20重量%及 びグリシジルアクリレート40重量%の共重合体ラテック ス液(固形分20%) 80g P1(前記本発明の導電性粒子) 60g 水 860g 《下引き第2層》さらに上記下引き層B−1及びB−2
の上に8W分/m2のコロナ放電を施し、下記下引き塗
布液B−3を乾燥膜厚0.1μmになるように下引き層
B−3を塗布し、100℃1分間乾燥した。
【0092】 〈下引き塗布液B−3〉 ゼラチン 10g 化合物A 0.4g 化合物B 0.1g 平均粒径3μmのシリカ粒子 0.1g 水で1lに仕上げる。
【0093】
【化7】
【0094】《ハロゲン化銀乳剤の調製》pH3.0の
酸性雰囲気下でコントロールダブルジェット法によりロ
ジウムを銀1モル当たり10-5モル含有するハロゲン化
銀粒子を作成した。ハロゲン化銀粒子の成長は、ベンジ
ルアデニンを1%のゼラチン水溶液1l当たり30mg
含有する系で行った。銀とハライドとの混合後6−メチ
ル−4−ヒドロキシ−1,3,3a,7−テトラザイン
デンをハロゲン化銀1モル当たり600mg加え、その
後水洗、脱塩した。
【0095】次いで、ハロゲン化銀1モル当たり60m
gの6−メチル−4−ヒドロキシ−1,3,3a,7−
テトラザインデンを加えた後、イオウ増感をした。イオ
ウ増感後安定剤として6−メチル−4−ヒドロキシ−
1,3,3a,7−テトラザインデンを加えた。
【0096】《ハロゲン化銀乳剤層》前記で得たハロゲ
ン化銀乳剤に添加剤を下記の付量になるように調製添加
し、前記、下引き層B−2,B−3を施した支持体上に
塗布した。
【0097】 ラテックスポリマー:スチレン−ブチルアクリレート −アクリル酸3元共重合ポリマー 1.0g/m2 テトラフェニルホスホニウムクロライド 30mg/m2 サポニン 200mg/m2 ポリエチレングリコール 100mg/m2 ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム 100mg/m2 ハイドロキノン 200mg/m2 フェニドン 100mg/m2 スチレンスルホン酸ナトリウム−マレイン酸共重 合体(Mw=25万) 200mg/m2 没食子酸ブチルエステル 500mg/m2 テトラゾリウム化合物 30mg/m2 5−メチルベンゾトリアゾール 30mg/m2 2−メルカプトベンツイミダゾール−5−スルホン酸 30mg/m2 イナートオセインゼラチン(等電点4.9) 1.5g/m2 1−(p−アセチルアミドフェニル)−5−メルカプ トテトラゾール 30mg/m2 銀量 2.8g/m
【0098】
【化8】
【0099】(乳剤層保護膜)乳剤層保護膜として、下
記の付量になるよう調製塗布した。
【0100】 フッ素化ジオクチルスルホコハク酸エステル 300mg/m マット剤:ポリメタクリル酸メチル(平均粒 径3.5μm) 100mg/m2 硝酸リチウム塩 30mg/m2 酸処理ゼラチン(等電点7.0) 1.2g/m2 コロイダルシリカ 50mg/m2 スチレンスルホン酸ナトリウム−マレイン酸共重合体 100mg/m2 媒染剤 30mg/m2 染料 30mg/m
【0101】
【化9】
【0102】《バッキング層》乳剤層とは反対側の支持
体上に、下記組成のバッキング染料を含有するバッキン
グ層を下記付量になるように調整塗布した。ゼラチン層
はグリオキザール及び1−オキシ−3,5−ジクロロ−
S−トリアジンナトリウム塩及びヒドロキシ含有エポキ
シ化合物である(d)で硬膜した。
【0103】 ハイドロキノン 100mg/m フェニドン 30mg/m2 ラテックスポリマー:ブチルアクリレート−スチ レン共重合体 0.5g/m2 スチレン−マレイン酸共重合体 100mg/m クエン酸 40mg/m ベンゾトリアゾール 100mg/m2 スチレンスルフォン酸−マレイン酸共重合体 100mg/m2 硝酸リチウム塩 30mg/m2 バッキング染料(a)(b)(c) 40,30,30mg/m2 オセインゼラチン 2.0g/m
【0104】
【化10】
【0105】以上のようにして得られた試料を全面露光
し下記に示す現像液、定着液を使用して現像処理した
後、表面比抵抗試験並びに灰付着テスト法を行った。結
果は表1に示した。
【0106】 〈現像液処方〉 ハイドロキノン 25g 1−フェニル−4,4−ジメチル−3−ピラゾリドン 0.4g 臭化ナトリウム 3g 5−メチルベンゾトリアゾール 0.3g 5−ニトロインダゾール 0.05g ジエチルアミノプロパン−1,2−ジオール 10g 亜硫酸カリウム 90g 5−スルホサリチル酸ナトリウム 75g エチレンジアミン4酢酸ナトリウム 2g 水で1lに仕上げた。
【0107】pHは苛性ソーダで11.5とした。
【0108】 〈定着液処方〉 (組成A) チオ硫酸アンモニウム(72.5w%水溶液) 240ml 亜硫酸ナトリウム 17g 酢酸ナトリウム・3水塩 6.5g ほう酸 6g クエン酸ナトリウム・2水塩 2g 酢酸(90w% 水溶液) 13.6ml (組成B) 純水(イオン交換水) 17ml 硫酸(50w%の水溶液) 3.0g 硫酸アルミニウム(Al3換算含量が8.1w%の水溶液) 20g 定着液の使用時に水500ml中に上記組成A、組成B
の順に溶かし、1lに仕上げて用いた。この定着液のp
Hは約5.6であった。
【0109】 (現像処理条件) (工程) (温度) (時間) 現像 40℃ 8秒 定着 35℃ 8秒 水洗 常温 10秒 (帯電防止性能の評価:灰付着テスト法(耐ゴミ付着
性)) 23℃、20%RHの条件下で、現像済試料の乳剤側面
をゴムローラーで数回こすり、タバコの灰を近づけて、
フィルムにくっつくかどうかを下記評価に従って調べ
た。
【0110】 ○ :1cmまで近づけても全く付着しない ○△ :1cm〜4cmまで近づけると付着する △ :4cm〜10cmまで近づけると付着する × :10cm以上でも付着する ○△以上ならば実用上支障がない。
【0111】(インピーダンスの絶対値測定方法)イン
ピーダンス測定に関しては、横河・ヒューレット・パッ
カード社製(以下YHP社製)プレシジョンLCRメー
ターHP4284AとHP16451Bの組み合わせを
用いた。
【0112】23℃20%RH雰囲気下で、空隙法によ
りフィルム材料のインピーダンスの絶対値を計測した。
空隙法の測定に関しては、HP16451Bの取り扱い
説明書(部品番号16451−97000、印刷198
9年12月)に記載された電極非接触法に従う。主電極
の直径が3.8cmの電極−Aを用いて、サンプルの大
きさは、5.5cm×5.5cmの正方形に切り取っ
た。導電性粒子の分散層を上方に向け計測した。
【0113】(ヘーズ試験)第2層まで下引き処理を行
った試料すなわち下引き塗布液B−1、B−2及びそれ
ぞれの上層にB−3を塗布した段階での試料を東京電色
株式会社製濁度計Model T−2600 DAを用
いて測定してヘーズを%で表示した。
【0114】実施例2 試料作成条件は、実施例1の下引き層B−2の下引き塗
布液B−2の代わりに下引き塗布液B−0−3を用いた
以外実施例1と同様にして作成し、実施例1と同様の評
価を行った。
【0115】 *下引き第1層 〈下引き塗布液B−0−3〉 ブチルアクリレート40重量%、スチレン20重量%及 びグリシジルアクリレート40重量%の共重合体ラテック ス液(固形分20%) 80g P1 80g ポリエチレングリコール(分子量:600) 0.1g 水 820g 比較例1 試料作成条件は、実施例1の下引き層B−2の下引き塗
布液B−2の代わりに下引き塗布液B−0−1を用いた
以外実施例1と同様にして作成し、実施例1と同様のヘ
イズ値評価を行った。
【0116】 〈下引き塗布液B−0−1〉 ブチルアクリレート40重量%、スチレン20重量%及 びグリシジルアクリレート40重量%の共重合体ラテック ス液(固形分30%) 270g 水で1lに仕上げる。
【0117】比較例2 試料作成条件は、実施例1の下引き層B−2の下引き塗
布液B−2の代わりに下引き塗布液B−0−2を用いた
以外実施例1と同様にして作成し、実施例1と同様の評
価を行った。ただし導電性有機高分子としてスチレンス
ルホン酸とマレイン酸との共重合体の30%水溶液(カ
ネボーエヌエスシー(株)製V−TL)を用いた。
【0118】 〈下引き塗布液B−0−2〉 ブチルアクリレート40重量%、スチレン20重量%及 びグリシジルアクリレート40重量%の共重合体ラテック ス液(固形分20%) 40g V−TL 100g 水 800g 以上の結果を表1に示す。
【0119】
【表1】
【0120】表1から明らかなように、本発明の写真感
光材料は、インピーダンスの絶対値が大きいにもかかわ
らず、耐ゴミ付着性も良好で、透明性も良好であること
が解る。
【0121】透明性の優れた、低湿度下でも高い帯電防
止性能を有する、プラスチックフィルム材料、およびそ
れを用いたハロゲン化銀写真感光材料を提供することが
できた。
【0122】
【発明の効果】本発明により、導電性の材料の添加量が
多い事により引き起こされる帯電防止層の接着性、塗布
液の安定性、作業性などの問題を解決し、低湿度下でも
高い帯電防止性能を有する透明プラスチックフィルム材
料、およびそれを用いたハロゲン化銀写真感光材料を提
供することができた。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 少なくとも1層の導電性層を有するフィ
    ルム材料であって、該フィルム材料の周波数20Hzに
    おけるインピーダンスの絶対値が4×105Ω以上1×
    1020Ω以下であり、かつ該導電性層の少なくとも1層
    が、高分子バインダーと、表面に導電性有機高分子を有
    するラテックス粒子とからなり、該導電性層には該導電
    性有機高分子を10vol%以上50vol%以下含有
    することを特徴とする帯電防止されたプラスチックフィ
    ルム材料。
  2. 【請求項2】 前記表面に導電性有機高分子を有するラ
    テックス粒子が、疎水性ポリマー粒子(A)をアニオン
    性官能基を有する親水性ポリマー化合物である導電性有
    機高分子(B)で保護コロイド化した粒子であることを
    特徴とする請求項1に記載のプラスチックフィルム材
    料。
  3. 【請求項3】 前記導電性有機高分子(B)の重量が、
    前記疎水性ポリマー粒子(A)の重量に対し、31〜5
    00%であることを特徴とする請求項2に記載のプラス
    チックフィルム材料。
  4. 【請求項4】 前記フィルム材料がシンジオタクティッ
    クポリスチレンを主成分とするプラスチックフィルムよ
    りなることを特徴とする請求項1、2または3に記載の
    プラスチックフィルム材料。
  5. 【請求項5】 請求項1、2、3または4に記載のフィ
    ルム材料を支持体として用いることを特徴とするハロゲ
    ン化銀写真感光材料。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2001066740A (ja) * 1999-08-25 2001-03-16 Konica Corp ハロゲン化銀写真感光材料の処理方法
JP2001337201A (ja) * 2000-03-22 2001-12-07 Konica Corp 光学用フィルム及び液晶ディスプレイ
JP2002210766A (ja) * 2000-02-02 2002-07-30 Konica Corp セルロースエステルフィルムの製造方法、セルロースエステルフィルム、それを用いる偏光板及び表示装置
JP2004358933A (ja) * 2003-04-08 2004-12-24 Toyobo Co Ltd 積層シンジオタクチックポリスチレン系延伸フイルム
KR101359625B1 (ko) * 2011-12-09 2014-02-06 도레이첨단소재 주식회사 대전방지 폴리에스테르 필름 및 그의 제조방법

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