JPH09126029A - 内燃機関用燃料噴射装置の燃料ポンプ制御方法及び装置 - Google Patents

内燃機関用燃料噴射装置の燃料ポンプ制御方法及び装置

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JPH09126029A
JPH09126029A JP7285299A JP28529995A JPH09126029A JP H09126029 A JPH09126029 A JP H09126029A JP 7285299 A JP7285299 A JP 7285299A JP 28529995 A JP28529995 A JP 28529995A JP H09126029 A JPH09126029 A JP H09126029A
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fuel
injector
injection
pump
drive current
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Application number
JP7285299A
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English (en)
Inventor
Tetsuya Kondo
徹也 近藤
Shigetoshi Aoki
成年 青木
Tokiaki Endo
常昭 遠藤
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Mahle Electric Drive Systems Co Ltd
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Kokusan Denki Co Ltd
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  • Electrical Control Of Air Or Fuel Supplied To Internal-Combustion Engine (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】電源電圧やポンプモータの性能のばらつきの影
響を受けることなく常に一定の燃料圧力を得ることがで
きる内燃機関用燃料噴射装置の燃料ポンプ制御方法を提
供する。 【解決手段】ポンプモータ1の電源電圧と内燃機関6の
回転速度とを検出し、燃料圧力を設定値に保って機関が
要求する噴射量を得るために必要な量の燃料を燃料ポン
プ2から吐出させるためにポンプモータ1に供給する必
要がある駆動電流のデューティ比を電源電圧と回転速度
とに対して演算する。演算されたデューティ比でバッテ
リ3からポンプモータ1に供給される駆動電流を断続さ
せることにより駆動電流をPWM制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、内燃機関に燃料を
供給する燃料噴射装置の燃料ポンプを制御する方法、及
び該方法を実施するために用いる燃料ポンプ制御装置に
関するものである。
【0002】
【従来の技術】内燃機関用の燃料噴射装置は、直流電源
から駆動電流が与えられるポンプモータにより駆動され
て燃料を吐出する燃料ポンプと、燃料ポンプから燃料が
供給されて噴射指令パルスが与えられたときに該噴射指
令パルスのパルス幅により決る噴射時間の間内燃機関の
吸気管内やシリンダ内等の燃料噴射空間に燃料を噴射す
るインジェクタと、燃料ポンプからインジェクタに供給
される燃料の圧力と燃料噴射空間の圧力との差圧または
燃料ポンプからインジェクタに供給される燃料の圧力と
大気圧との差圧を設定値に保つように制御するプレッシ
ャレギュレータと、インジェクタからの燃料噴射量を各
回転速度における要求噴射量に等しくするようにインジ
ェクタに噴射指令パルスを与える燃料噴射制御装置とを
備えている。
【0003】一般にインジェクタは、先端に噴射口を有
するバルブボディと、該バルブボディ内に設けられて噴
射口を開閉するニードルバルブと、該ニードルバルブを
駆動するソレノイドコイルとを備えていて、バルブボデ
ィ内には燃料ポンプから燃料が与えられている。
【0004】インジェクタのソレノイドコイルには、噴
射指令パルスによりオンオフさせられるトランジスタ等
のスイッチング素子を備えた駆動回路を通して駆動電流
が与えられる。インジェクタの駆動回路に噴射指令パル
スが与えられると、該駆動回路内のスイッチング素子が
オン状態になってインジェクタのソレノイドコイルに駆
動電流を流す。これによりニードルバルブが開いて、燃
料ポンプから与えられている燃料を噴射する。インジェ
クタから噴射される燃料の量(燃料噴射量)は、噴射口
が開かれている時間(噴射時間)と、燃料ポンプからイ
ンジェクタに与えられる燃料の圧力と燃料噴射空間の圧
力または大気圧との差圧(本明細書ではこの差圧を燃料
圧力と呼ぶことにする。)により決る。
【0005】駆動回路に噴射指令パルスが与えられてか
ら実際にインジェクタのバルブが開くまでの間には所定
の遅れ時間が存在し、噴射指令パルスが与えられてから
バルブが閉じるまでの間にも所定の遅れ時間が存在する
ため、噴射指令パルスのパルス幅と実際の噴射時間(有
効噴射時間)とは等しくならないが、該有効噴射時間の
長さは噴射指令パルスのパルス幅により決る。従って、
噴射指令パルスのパルス幅を制御することにより、有効
噴射時間を制御することができる。
【0006】前述のように、インジェクタからの燃料噴
射量は燃料圧力と有効噴射時間とにより決るが、これら
双方を変化させると制御が複雑になるため、実際にはプ
レッシャレギュレータにより燃料圧力をほぼ一定に制御
することによって、噴射指令パルスのパルス幅により燃
料噴射量がほぼ一義的に決るようにし、各種の制御条件
に応じて噴射指令パルスのパルス幅を変化させることに
より燃料の噴射量を制御するようにしている。
【0007】プレッシャレギュレータは、例えばそのハ
ウジング内に燃料室とスプリング室とを有していて、該
燃料室とスプリング室との間を仕切るようにダイアフラ
ムが設けられ、該ダイアフラムはスプリング室内に設け
られたスプリングにより燃料室側に付勢されている。燃
料室内には、該燃料室の入口と出口との間を開閉するバ
ルブが設けられて、該バルブの可動部がダイアフラムに
接続され、該バルブは常時はスプリング室内のスプリン
グにより付勢されて閉状態に保持されている。燃料室の
入口はインジェクタの燃料流入口側の圧力と同じ圧力を
有する管路に接続され、該燃料室の出口はリターンパイ
プを介して燃料タンクに接続されている。またスプリン
グ室は内燃機関の燃料噴射空間に接続されている。
【0008】燃料室内の圧力とスプリング室内の圧力と
の差圧(燃料圧力)が設定値を超えると、ダイアフラム
がスプリングの付勢力に抗してスプリング室側に変形
し、燃料室の入口と出口との間の燃料の流通を遮断して
いたバルブを開くため、燃料ポンプからインジェクタに
供給されている燃料の内の余剰の燃料がリターンパイプ
を通して燃料タンク内に戻る。これにより燃料圧力が設
定値以下になると、ダイアフラムが元の形状に復帰して
バルブを閉じる。これらの動作により、燃料圧力がほぼ
設定値に保たれる。
【0009】この種のレギュレータにおいては、該レギ
ュレータを通して燃料タンク側に帰還する余剰燃料の流
量(帰還流量)により制御圧力が影響を受け、余剰燃料
の帰還流量が少なすぎたり多過ぎたりすると、制御圧力
の変動幅が大きくなって、制御性が悪くなる。したがっ
て、この種のレギュレータを用いて燃料圧力をほぼ一定
に保つためには、レギュレータを通して燃料タンク側に
帰還する余剰燃料の量を適正な範囲(プレッシャレギュ
レータの適正な制御性が確保される範囲)に保つ必要が
ある。
【0010】上記のように、燃料噴射装置においては、
噴射指令パルスのパルス幅により燃料噴射量を制御する
ことができるようにするために、燃料圧力を設定値に保
つ必要があり、そのためには、常に機関が要求する噴射
量よりも多い量の燃料を燃料ポンプからインジェクタに
供給する必要がある。機関が要求する燃料噴射量は一定
ではなく、回転速度、大気圧、機関温度、機関の運転状
況等の各種の条件により変化する。そのため従来は、機
関の最大要求噴射量と電源電圧の低下とを見込んで、い
かなる場合でも燃料ポンプから必要な吐出量が得られる
ように、電源電圧が定格値より低い場合でも十分な出力
を発生するポンプモータを選択し、該ポンプモータをバ
ッテリ等の直流電源により駆動して燃料ポンプを動作さ
せるようにしていた。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、従来
は、電源電圧が規定より低い場合でも、見込まれる最大
要求噴射量に見合う量の燃料を燃料ポンプから吐出させ
るために必要な出力を有するポンプモータを選択して、
該ポンプモータをバッテリ等の直流電源により駆動する
ようにしていたため、電源電圧が上昇した場合に燃料ポ
ンプからの吐出量が多くなり過ぎて、要求噴射量が少な
いときにプレッシャレギュレータを通して帰還する余剰
燃料が過剰になり、プレッシャレギュレータの制御性が
悪くなるという問題があった。
【0012】更に従来の装置では、ポンプモータの性能
のばらつきにより燃料ポンプからの吐出量が設定値通り
にならないことがあり、ポンプモータの性能のばらつき
により燃料ポンプからの吐出量が多くなり過ぎたり、少
なくなり過ぎたりすることがあるため、要求噴射量によ
ってはプレッシャレギュレータを通して燃料タンクに帰
還する余剰燃料の量が適正な範囲から外れて、燃料圧力
の制御性が悪くなることがあった。
【0013】プレッシャレギュレータによる燃料圧力の
制御性が悪くなると、噴射指令パルスのパルス幅により
一義的に噴射量を決めることができなくなるため、燃料
の噴射量を適確に制御することができなくなり、機関か
ら所期の性能を引き出すことができなくなる。
【0014】特に、吹き抜けにより未燃焼ガスの一部が
排出される2サイクル機関の場合には、排気ガス中の酸
素を検出して空燃比を補正するフィードバック制御を行
うことができないため、燃料噴射量を正確に制御する必
要があり、そのためには、プレッシャレギュレータの制
御性を良好に保って燃料圧力をできるだけ一定に保つ必
要がある。
【0015】また従来は、電源電圧が規定より低い場合
でも燃料ポンプから十分な量の燃料を吐出させるように
ポンプモータを選択していたが、低電圧で大出力を発生
するポンプモータは大きな駆動電流を必要とするため消
費電力が多くなり、要求噴射量が少ない低速運転時に無
駄な電力消費が多くなるという問題があった。特に、ト
ローリングを行う船外機のように、長時間に亘って低速
運転が継続される場合には、機関に取付けられた磁石発
電機の出力がポンプモータで多く消費されるため、バッ
テリの充電を十分に行うことができなくなるという問題
があった。
【0016】本発明の目的は、電源電圧の変動やポンプ
モータの性能のばらつきにより燃料圧力の制御性が悪く
なるのを防止することができるようにした内燃機関用燃
料噴射装置の燃料ポンプ制御方法及び該方法を実施する
ために用いる燃料ポンプ制御装置を提供することにあ
る。
【0017】本発明の他の目的は、機関の低速運転時等
にポンプモータで無駄な電力が消費されるのを防ぐこと
ができるようにした内燃機関用燃料噴射装置の燃料ポン
プ制御方法及び該方法を実施するために用いる燃料ポン
プ制御装置を提供することにある。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、内燃機関の燃
料噴射空間に燃料を噴射するように取り付けられたイン
ジェクタと、直流電源から駆動電流が与えられるポンプ
モータにより駆動されてインジェクタに燃料を供給する
燃料ポンプと、噴射指令パルスが与えられたときに該噴
射指令パルスのパルス幅により決る噴射時間の間インジ
ェクタから燃料を噴射させるように該インジェクタを駆
動するインジェクタ駆動回路と、燃料ポンプからインジ
ェクタに供給される燃料の圧力と燃料噴射空間の圧力ま
たは大気圧との差圧を設定値に保つように制御するプレ
ッシャレギュレータと、インジェクタからの燃料噴射量
を各回転速度における要求噴射量に等しくするように噴
射指令パルスのパルス幅を演算して演算したパルス幅を
有するパルスを噴射指令パルスとしてインジェクタ駆動
回路に与える燃料噴射制御装置とを備えた内燃機関用燃
料噴射装置の燃料ポンプを制御する方法に係わるもので
ある。
【0019】本発明においては、上記差圧(燃料圧力)
を設定値に保って要求噴射量を得るために必要な量の燃
料を燃料ポンプから吐出させるようにポンプモータの駆
動電流をPWM制御するようにした。
【0020】上記のようにポンプモータの駆動電流をP
WM制御するには、例えば、内燃機関の回転速度とポン
プモータの電源電圧とを検出して、前記差圧を設定値に
保って要求噴射量を得るために必要な量の燃料を燃料ポ
ンプから吐出させるためにポンプモータに供給する必要
がある駆動電流のデューティ比を電源電圧と回転速度と
に対して演算し、演算されたデューティ比でバッテリか
らポンプモータに供給される駆動電流を断続させるよう
にすればよい。
【0021】また、燃料噴射制御装置がインジェクタか
らの燃料噴射量を各回転速度における要求噴射量に等し
くするように噴射指令パルスのパルス幅を演算している
場合には、演算されたパルス幅から燃料圧力を設定値に
保って要求噴射量を得るために必要な燃料ポンプからの
吐出量を必要吐出量として演算することができる。この
ようにして必要吐出量を演算することができる場合に
は、検出された電源電圧に対して必要吐出量を得るため
にポンプモータに供給する必要がある駆動電流のデュー
ティ比を演算して、演算されたデューティ比でポンプモ
ータの駆動電流を断続させるようにすればよい。
【0022】本発明に係わる燃料ポンプ制御装置は、内
燃機関の燃料噴射空間に燃料を噴射するように取り付け
られたインジェクタと、直流電源から駆動電流が与えら
れるポンプモータにより駆動されてインジェクタに燃料
を供給する燃料ポンプと、噴射指令パルスが与えられた
ときに該噴射指令パルスのパルス幅により決る噴射時間
の間インジェクタから燃料を噴射させるように該インジ
ェクタを駆動するインジェクタ駆動回路と、燃料ポンプ
からインジェクタに供給される燃料の圧力と燃料噴射空
間の圧力または大気圧との差圧を設定値に保つように制
御するプレッシャレギュレータと、インジェクタからの
燃料噴射量を各回転速度における要求噴射量に等しくす
るように噴射指令パルスのパルス幅を演算して演算され
たパルス幅に等しいパルス幅を有するパルスを噴射指令
パルスとしてインジェクタ駆動回路に与える燃料噴射制
御装置とを備えた内燃機関用燃料噴射装置の燃料ポンプ
を制御する装置である。
【0023】本発明においては、内燃機関の回転速度を
検出する回転速度検出手段と、ポンプモータの電源電圧
を検出する電源電圧検出手段と、上記差圧を設定値に保
って要求噴射量を得るために必要な量の燃料を燃料ポン
プから吐出させるためにポンプモータに供給する必要が
ある駆動電流のデューティ比と電源電圧と内燃機関の回
転速度との関係を与えるデューティ比演算用マップを記
憶したマップ記憶手段と、回転速度検出手段により検出
された回転速度と電源電圧検出手段により検出された電
源電圧とに対して上記マップを用いて駆動電流のデュー
ティ比を演算するデューティ比演算手段と、デューティ
比演算手段により演算されたデューティ比で駆動電流を
断続させる駆動電流制御用スイッチとを設けることによ
り燃料ポンプ制御装置を構成する。
【0024】本発明の燃料ポンプ制御装置はまた、ポン
プモータの電源電圧を検出する電源電圧検出手段と、燃
料噴射制御装置が演算したパルス幅から前記差圧を設定
値に保って要求噴射量を確保するために必要な燃料ポン
プからの吐出量を必要吐出量として演算する吐出量演算
手段と、該必要吐出量を得るためにポンプモータに供給
する必要がある駆動電流のデューティ比と電源電圧との
関係を与えるデューティ比演算用マップを記憶したマッ
プ記憶手段と、デューティ比演算用マップを用いて電源
電圧検出手段により検出された電源電圧に対して駆動電
流のデューティ比を演算するデューティ比演算手段と、
演算されたデューティ比でポンプモータの駆動電流を断
続させる駆動電流制御用スイッチとにより構成すること
もできる。
【0025】本明細書において、駆動電流の「デューテ
ィ比」は、駆動電流を流す期間Tonと駆動電流を遮断す
る期間Toff とを交互に生じさせて駆動電流をPWM制
御する場合に、駆動電流のオン期間Tonがオンオフの周
期Ton+Toff に対して占める割合[=Ton/(Ton+
Toff )]を意味している。
【0026】上記のように、燃料圧力を設定値に保って
要求噴射量を得るために必要な量の燃料を燃料ポンプか
ら吐出させるようにポンプモータの駆動電流をPWM制
御すると、燃料ポンプの電源電圧の高低の如何に係わり
なく、またポンプモータの性能のばらつきの影響を受け
ることなく、燃料ポンプからの吐出量を常に適正な範囲
(プレッシャレギュレータの良好な制御性を確保し得る
範囲)に保って、燃料圧力をほぼ一定に保つことができ
る。
【0027】また上記のように構成すると、機関が要求
する燃料噴射量が少ない低速運転時には、ポンプモータ
の駆動電流のデューティ比を小さくして一定の燃料圧力
を確保するために必要最小限の燃料を燃料ポンプから吐
出させるようにすることができるため、ポンプモータで
の消費電力を少なくして、磁石発電機の出力をバッテリ
の充電に用いることができる。そのため、トローリング
を行う船外機のように長時間に亘って低速運転が行なわ
れ場合でも、バッテリを消耗させることなく機関の適正
な運転状態を維持することができる。
【0028】
【発明の実施の形態】図1は本発明の制御方法を実施す
るために用いる装置のハードウェアの構成例を示したも
ので、同図において1は燃料ポンプ2を駆動するポンプ
モータ、3は該モータを駆動する直流電源を構成するバ
ッテリ、4はマイクロコンピュータのCPU、5は内燃
機関6の回転角度情報と回転速度情報とを与える信号を
発生する信号発生装置、7は内燃機関の気筒に取り付け
られた点火プラグに点火用の高電圧を与える点火回路、
8は内燃機関6の吸気管内などの燃料噴射空間に燃料を
噴射するように取り付けられたインジェクタ、9はCP
Uが噴射指令パルスを発生したときにインジェクタ8に
駆動電流を流すインジェクタ駆動回路である。また10
はバッテリ3の出力電圧(ポンプモータの電源電圧)を
検出してCPU4に入力する電源電圧検出用インタフェ
ース回路、11はポンプモータ1に流れる駆動電流をオ
ンオフする駆動電流制御用スイッチを構成するMOSF
ET、12はCPU4が出力する駆動指令信号Vj に応
じてFET11のゲートに所定のデューティ比で断続す
るパルス波形の駆動信号を与えるFET駆動回路(スイ
ッチ駆動回路)、13はモータ1の両端に接続されたダ
イオード、14は燃料タンク、15はプレッシャレギュ
レータである。
【0029】更に詳細に説明すると、ポンプモータ1の
一端はバッテリ3の正極端子にスイッチSWを介して接
続され、他端はMOSFET11のドレインに接続され
ている。バッテリ3の負極端子及びFET11のソース
は接地され、モータ1の両端には、ダイオード13がそ
のカソードをバッテリ1の正極端子側に向けた状態で接
続されている。MOSFET11はNチャンネル形のも
のからなっていて、そのドレインソース間には寄生ダイ
オード11aが存在する。
【0030】信号発生装置5は、内燃機関に取り付けら
れてクランク軸の一定の回転角度位置でパルス信号を発
生する信号発電機と、該信号発電機の出力パルスをCP
U4が認識し得る波形の信号に変換してCPU4に入力
する波形整形回路とからなっている。
【0031】CPU4は信号発生装置5が出力するパル
ス信号から機関の回転角度情報を得るとともに、該パル
ス信号の発生周期から機関の回転速度を演算する。CP
U4はまた、スロットルバルブの開度を検出するセンサ
や吸気温度を検出するセンサ等の各種のセンサの出力を
入力として、演算された回転速度における燃料噴射量を
与える噴射指令パルスのパルス幅を演算し、信号発生装
置5が発生するパルス信号から得た回転角度位置情報に
基づいて燃料の噴射位置が検出されたときに演算したパ
ルス幅を有する噴射指令パルスVj をインジェクタ駆動
回路9に与える。
【0032】CPU4はまた、機関の各回転速度におけ
る点火位置を演算し、所定の基準位置から演算した点火
位置の計測を行って、点火位置が計測されたときに点火
回路7に点火信号Vi を与える。
【0033】点火回路7は、コンデンサ放電式の回路や
電流遮断式の回路からなっていて、CPU4から点火信
号Vj が与えられたときに点火コイルの一次電流に急激
な変化を生じさせて点火用の高電圧Vh を出力する。こ
の高電圧は内燃機関6の気筒に取り付けられた点火プラ
グに印加されるため、該点火プラグに火花が生じ、機関
が点火される。
【0034】インジェクタ駆動回路9は、噴射指令パル
スVj が与えられている間オン状態になるトランジスタ
等のスイッチ素子を備えた回路で、該スイッチ素子がオ
ン状態にある間インジェクタ8のソレノイドコイルに駆
動電流を流す。
【0035】CPU4が出力する駆動指令信号Vd は、
ポンプモータ1の駆動電流のデューティ比に等しいデュ
ーティ比で断続するパルス波形の信号であり、駆動電流
のデューティ比が100%のときにはレベルが一定の直
流信号となる。
【0036】FET駆動回路12は、CPU4が出力す
る駆動指令信号Vd によりオンオフさせられるスイッチ
手段を備えた回路で、図示しない直流電源回路から該ス
イッチ手段を通してFET11のゲートソース間に、駆
動指令信号Vd と同じデューティ比で断続する駆動信号
Vg を与える。
【0037】燃料ポンプ2は、燃料タンク14内の燃料
を吸い込んで、該燃料をインジェクタ8の燃料流入口8
aにつながる管路に吐出させる。燃料ポンプ2は燃料タ
ンク14内に配置されるものでもよく、燃料タンク14
の外部に配置されるものでもよい。
【0038】インジェクタ8は、内燃機関の燃料噴射空
間(例えば吸気管内)に開口させられる噴射口と該噴射
口を開閉するニードルバルブと、該ニードルバルブを駆
動するソレノイド(電磁石)とを備えたもので、その燃
料流入口に所定の圧力の燃料が供給され、ソレノイドコ
イルに駆動電流が与えられたときにニードルバルブが開
いて噴射口から燃料を噴射する。
【0039】図示のインジェクタ8はいわゆるサイドフ
ィード式のもので、該インジェクタの本体の側面に燃料
流入口8aと燃料流出口8bとを有し、流入口8aから
本体内に流入させた燃料の一部を流出口8bを通してプ
レッシャレギュレータに与えるようにしている。
【0040】なおインジェクタ8はサイドフィード形の
ものに限られるものではなく、本体の下部から燃料を流
入させ、その一部を上部から流出させてプレッシャレギ
ュレータに与えるようにしたボトムフィード式のもの、
あるいは本体の上部から燃料を流入させるようにしたト
ップフィード式のもの等がある。
【0041】プレッシャレギュレータ15は、そのハウ
ジング15a内に燃料室15bとスプリング室15cと
を有していて、該燃料室とスプリング室との間を仕切る
ようにダイアフラム15dが設けられ、該ダイアフラム
はスプリング室内に設けられたスプリング15eにより
燃料室側に付勢されている。燃料室15b内には、該燃
料室の入口と出口との間を開閉するバルブ15fが設け
られて、該バルブの可動側がダイアフラム15dに接続
され、該バルブは常時はスプリング15eにより付勢さ
れて閉状態に保持されている。燃料室15bの入口はイ
ンジェクタ8の燃料流入口側の圧力と同じ圧力を有する
配管16に接続され、燃料室15bの出口はリターンパ
イプ17を介して燃料タンク14に接続されている。図
示の例では、スプリング室15cが内燃機関6の燃料噴
射空間(例えば吸気管内)に接続されている。
【0042】図1には図示してないが、内燃機関には磁
石発電機が取付けられていて、該磁石発電機の出力が電
圧調整機能を有する整流回路に入力され、該整流回路の
出力でバッテリ3が充電されるようになっている。また
点火回路7の電源として、機関の回転に同期して交流電
圧を発生する発電コイルを用いる場合には、該発電コイ
ルが磁石発電機内に設けられる。
【0043】図1の装置においては、CPU4により、
回転速度、スロットル開度、大気圧、吸気温度等を制御
条件としてインジェクタ8からの燃料の噴射位置(噴射
時期)と噴射時間とを制御する燃料噴射制御装置と、機
関の回転速度等に対して点火位置(点火時期)を制御す
る点火位置制御装置とが構成される。
【0044】なおマイクロコンピュータはCPU4のほ
かに、ROM、RAM、タイマ、レジスタ等を有してい
るが、これらの図示は省略されている。
【0045】図1の装置において、スイッチSWが投入
されると、図示しない電源回路からCPU4に電源電圧
が与えられ、該CPU4が立ち上がる。CPU4はFE
T駆動回路12に所定のデューティ比で断続する駆動指
令信号を与え、FET11をオンオフさせる。これによ
りポンプモータ1に駆動電流が与えられるため、該モー
タが回転し、燃料ポンプ2からインジェクタ8に燃料が
与えられる。
【0046】図6は、時刻t1 でCPU4からFET駆
動回路12にデューティ比が100%の駆動指令信号V
d が与えられた場合の、燃料ポンプの応答を示したもの
である。同図に示すように、燃料ポンプ2からの吐出量
Qは、ポンプモータ1が駆動された後所定の遅れをもっ
て徐々に増加していく。燃料ポンプ2からの吐出量Qと
ポンプモータ1の印加電圧Vp との関係は例えば図7に
示す通りであり、燃料ポンプ2からの吐出量Qは印加電
圧Vp の変化に伴って大きく変化する。
【0047】燃料ポンプ2からインジェクタ8に与えら
れる燃料の圧力と内燃機関の燃料噴射空間の圧力との差
(燃料圧力)が設定値を超えると、プレッシャレギュレ
ータ15のバルブ15fが開いて余剰燃料をリターンパ
イプ17を通して燃料タンク14に戻し、インジェクタ
8に与えられる燃料の圧力(燃料噴射空間の圧力に対す
る相対圧力=燃料圧力)を設定値に保つ。
【0048】内燃機関を始動させる操作が行われ、該機
関のクランク軸が回転すると、信号発生装置5が所定の
回転角度位置でパルス信号を発生する。CPU4はこの
パルス信号から機関の回転角度情報を得るとともに、該
パルス信号の発生周期から回転速度を演算し、演算され
た回転速度における機関の点火位置と噴射指令パルスの
パルス幅とを演算する。CPU4は、機関のクランク軸
の回転角度位置が燃料噴射位置に一致したことを検出し
たときにインジェクタ駆動回路9に噴射指令パルスVj
を与える。インジェクタ駆動回路9は噴射指令パルスV
j が与えられている間インジェクタ8に駆動電流を与え
るため、インジェクタ8のバルブが開き、該インジェク
タから機関の燃料噴射空間に燃料が噴射される。
【0049】CPU4はまた、クランク軸の回転角度位
置が演算された点火位置に一致したことが検出されたと
きに点火回路7に点火信号Vi を与える。これにより点
火回路7がトリガされて点火用の高電圧Vh を発生する
ため、機関が点火される。
【0050】上記の装置において、燃料ポンプ2からの
吐出量をQ、インジェクタ8から噴射される燃料の量を
Qi 、プレッシャレギュレータ15を通して燃料タンク
14に帰還する余剰燃料の流量をQr とすると、下記の
式が成立する。
【0051】 Q=Qi +Qr …(1) (1)式において、機関の各回転速度において必要とさ
れる燃料噴射量(要求噴射量)Qi は、大気圧、吸気温
度、機関の運転状況などにより変化し、一定にはならな
い。例えば、図8に示すように、時間tの経過に伴って
機関の回転速度Nが一様に上昇していく場合でも、その
途中でアクセルペダル(またはアクセルグリップ)が急
激に加速側に変位させられた場合には、所定の空燃比を
維持するために要求噴射量Qi が大きく増大させられ
る。従って、機関の回転速度Nと要求噴射量Qi との関
係は、1つの曲線または直線で表すことはできず、図9
に斜線を施したように相当の広がりをもつことになる。
【0052】このように内燃機関の各回転速度における
要求噴射量Qi は、各種の条件の変化に伴って大幅に変
化するため、燃料ポンプからの吐出量Qを一定とした場
合、プレッシャレギュレータ15を通して燃料タンク1
4側に帰還する余剰燃料の流量Qr も制御条件の変化に
伴って大幅に変化することになるが、プレッシャレギュ
レータの制御性を良好に保つためには、余剰燃料の流量
Qr を適正な範囲に保つ必要がある。
【0053】図10は、プレッシャレギュレータ15を
通して燃料タンク14側に帰還する余剰燃料の流量Qr
とプレッシャレギュレータ15の制御圧力Pとの関係の
一例を示したものである。この例では、制御圧力Pをほ
ぼ一定の設定値に保つために、余剰燃料の流量Qr を下
限値Qr1と上限値Qr2との間に保つ必要がある。
【0054】プレッシャレギュレータの制御性が悪くな
ると、燃料圧力が設定値から大きくずれるため、噴射指
令パルスVj のパルス幅により燃料噴射量を決めること
ができなくなり、燃料噴射量の制御を適正に行うことが
できなくなる。
【0055】従来は、ポンプモータ1の性能のばらつき
と各回転速度における要求噴射量の変動範囲(図9)と
を考慮して、各回転速度において要求噴射量Qi が最大
になった場合でも、所定の余剰燃料Qr を流すことがで
きるように、燃料ポンプの吐出量Qを設定し、電源電圧
が規定よりも低い場合でも所定の突出量Qを得るために
必要な出力を有するポンプモータ1を選択して、該ポン
プモータを直流電源により駆動するようにしていた。
【0056】ところがこのように構成した場合には、電
源電圧が高い場合に余剰燃料の流量Qr が上限値Qr2を
超えてプレッシャレギュレータの制御性が悪くなり、燃
料圧力が設定値を超えることがあった。
【0057】また低電圧で大きな出力を発生するポンプ
モータを用いた場合には、要求噴射量が少ない低速時に
ポンプモータで無駄な電力が消費され、好ましくなかっ
た。特に、長時間低速運転が行なわれることがある船外
機の場合には、低速時にポンプモータでの消費電力が多
くなるとバッテリを充分に充電することができなくな
り、好ましくない。
【0058】またポンプモータの性能のばらつきによっ
ても、燃料タンクに帰還する余剰燃料の流量Qr が下限
値を下回ったり、上限値Qr2を超えたりして、プレッシ
ャレギュレータの制御性が悪くなることがある。
【0059】これらの問題が生じるのを防ぐため、本発
明においては、燃料圧力を設定値に保って要求噴射量を
得るために必要な量の燃料を燃料ポンプ2から吐出させ
るように、ポンプモータ1の駆動電流をPWM制御す
る。
【0060】CPU4によりインジェクタの制御と点火
位置の制御とを行なわせるには、例えば、回転速度の演
算、点火位置の演算、演算された点火位置の計測、噴射
時間(噴射指令パルスのパルス幅の演算)、噴射位置の
検出、燃料ポンプの制御等をそれぞれ行なう多数のタス
クを用意しておいて、これらのタスクを所定の順序で行
なわせるマルチタスク方式を採用することにより、適確
な制御を行なわせることかできる。図2は、本発明に係
わる制御方法を実施するためにCPU4が実行するタス
クkのアルゴリズムを示したもので、このタスクkにお
いては、先ず電源電圧検出用インタフェース回路10を
通して電源電圧(図1の例ではバッテリ3の電圧)を読
み込む。電源電圧検出用インタフェース回路10と、該
回路を通して電源電圧を読み込む過程とにより電源電圧
検出手段が実現される。
【0061】電源電圧を読み込んだ後、別のタスクにお
いて読み込まれている信号発生装置5の出力パルスの発
生周期から機関の回転速度を演算する。この過程により
回転速度検出手段が実現される。
【0062】次いで、燃料圧力をほぼ一定の設定値に保
って要求噴射量を得るために必要な量の燃料(余剰燃料
の流量Qr を図9のQr1とQr2との間の範囲に保つため
に必要な量の燃料)を燃料ポンプから吐出させるために
ポンプモータに供給する必要がある駆動電流のデューテ
ィ比Dと電源電圧Vp と回転速度との関係を与えるデュ
ーティ比演算用マップを用いて、演算された回転速度と
検出された電源電圧とに対して、燃料圧力を設定値に保
って要求噴射量を得るために必要な駆動電流のデューテ
ィ比Dを補間法により演算する。この過程により、回転
速度と電源電圧とに対して駆動電流のデューティ比を演
算するデューティ比演算手段が実現される。
【0063】デューティ比Dを演算した後、演算された
デューティ比で断続するパルス波形の駆動指令信号Vd
をFET駆動回路12に与える。これによりFET11
(駆動電流制御用スイッチ)を演算されたデューティ比
Dでオンオフさせ、ポンプモータ1の駆動電流をPWM
制御する。
【0064】ポンプモータの駆動電流のデューティ比の
演算に用いるデューティ比演算用マップは、例えば図3
に示す構造を有する三次元マップである。同図におい
て、N0 ,N1 ,…,Nm は機関の回転速度Nが取り得
る値であり、Vp0,Vp1,Vp2,…Vpnは、ポンプモー
タ1の電源電圧Vp が取り得る値である。またD00〜D
0n,D10〜D1n,…Dmo〜Dmnは、駆動電流のデューテ
ィ比である。このマップを構成するデータはマイクロコ
ンピュータのROMまたはEEPROMに記憶させてお
く。マップを記憶したROMまたはEEPROMによ
り、燃料圧力を設定値に保って要求噴射量を得るために
必要な量の燃料を燃料ポンプから吐出させるためにポン
プモータに供給する必要がある駆動電流のデューティ比
と電源電圧と回転速度との関係を与えるデューティ比演
算用マップを記憶したマップ記憶手段が実現される。
【0065】図3のマップを構成するデューティ比の値
は、ポンプモータの性能のばらつきと、電源電圧の変動
範囲と、各回転速度において要求される噴射量Qi の変
動範囲と、プレッシャレギュレータの制御特性とを考慮
して、常に余剰燃料の流量Qr が適正な範囲に収まるよ
うに設定する。
【0066】またポンプモータ1としては、電源電圧が
低い場合にも燃料ポンプ2から充分な量の燃料を吐出さ
せることができるものを選択する。このようなポンプモ
ータを用いても、要求噴射量が少ない低速時には、燃料
ポンプから必要最小限の燃料を吐出させるように、電源
電圧が規定値であるときの駆動電流のデューティ比を小
さくするようにマップを作成しておけば、低速時に無駄
な電力が消費されるのを防ぐことができる。また低い電
源電圧に対しては駆動電流のデューティ比を大きくする
ようにマップを作成しておくことにより、万一電源電圧
が規定よりは低くなった場合でも必要な吐出量を確保す
ることができる。
【0067】上記の例では、内燃機関6の回転速度を検
出する回転速度検出手段と、ポンプモータ1の電源電圧
を検出する電源電圧検出手段と、燃料圧力を設定値に保
って要求噴射量を得るために必要な量の燃料を燃料ポン
プ2から吐出させるためにポンプモータ1に供給する必
要がある駆動電流のデューティ比と電源電圧と回転速度
との関係を与えるデューティ比演算用マップを記憶した
マップ記憶手段と、回転速度検出手段により検出された
回転速度と電源電圧検出手段により検出された電源電圧
とに対してマップを用いて駆動電流のデューティ比を演
算するデューティ比演算手段と、デューティ比演算手段
により演算されたデューティ比で駆動電流を断続させる
駆動電流制御用スイッチ(FET11)とにより燃料ポ
ンプ制御装置が構成される。
【0068】上記のように、燃料圧力を設定値に保って
要求噴射量を得るために必要な量の燃料を燃料ポンプか
ら吐出させるようにポンプモータの駆動電流をPWM制
御すると、燃料ポンプからの吐出量を常に適正な範囲
(プレッシャレギュレータの良好な制御性を確保し得る
範囲)に保つことができるため、燃料ポンプの電源電圧
の高低の如何に係わりなく、またポンプモータの性能の
ばらつきの如何に係わりなく、燃料圧力をほぼ一定に保
って燃料噴射量の制御を適正に行わせることができる。
【0069】また機関が要求する燃料噴射量が少ない低
速運転時には、ポンプモータの駆動電流のデューティ比
を小さくして一定の燃料圧力を確保するために必要最小
限の燃料を燃料ポンプから吐出させるように設定できる
ため、ポンプモータでの消費電力を少なくして、磁石発
電機の出力をバッテリの充電に当てることができる。そ
のため、トローリングを行う船外機のように長時間に亘
って低速運転が行なわれ場合でも、バッテリを消耗させ
ることなく機関の適正な運転状態を維持することができ
る。
【0070】上記の例では、電源電圧と機関の回転速度
とポンプモータ1の駆動電流のデューティ比との関係を
与える三次元マップを用いて、ポンプモータ1の駆動電
流のデューティ比を演算するようにしたが、燃料噴射制
御装置を構成するCPU4が演算している噴射指令パル
スのパルス幅から、燃料圧力を設定値に保って要求噴射
量を得るために必要な燃料ポンプ2からの吐出量を必要
吐出量として演算して、検出された電源電圧に対して必
要吐出量を得るためにポンプモータ1に供給する必要が
ある駆動電流のデューティ比を演算する方法をとること
もできる。この場合のタスクkのアルゴリズムを図4に
示した。
【0071】即ち、CPU4は、各回転速度における要
求噴射量Qi を与える噴射指令パルスVj のパルス幅を
演算しているので、該パルス幅から各回転速度における
要求噴射量Qi を演算することができ、その噴射量Qi
から、燃料圧力を設定値に保って要求噴射量を得るため
に必要な燃料ポンプ2からの吐出量(余剰燃料の流量Q
r を適正な範囲に保つために必要な吐出量)を必要吐出
量として演算することができる。必要吐出量を演算する
ことができれば、検出された電源電圧に対してその必要
吐出量を得るために必要な駆動電流のデュータィ比Dを
演算することができるため、燃料圧力を設定値に保って
要求噴射量を得るために必要な量の燃料を燃料ポンプ2
から吐出させるようにポンプモータ1の駆動電流をPW
M制御することができる。
【0072】この場合には、ポンプモータ1の電源電圧
を検出する電源電圧検出手段と、CPU4により実現さ
れる燃料噴射制御装置が演算した噴射指令パルスのパル
ス幅から燃料圧力を設定値に保って要求噴射量を確保す
るために必要な燃料ポンプからの吐出量を必要吐出量と
してCPUにより演算する過程により実現される吐出量
演算手段と、必要吐出量を得るためにポンプモータに供
給する必要がある駆動電流のデューティ比と電源電圧と
の関係を与えるデューティ比演算用マップを記憶したマ
ップ記憶手段と、デューティ比演算用マップを用いて電
源電圧検出手段により検出された電源電圧に対して駆動
電流のデューティ比をCPUにより演算する過程により
実現されるデューティ比演算手段と、演算されたデュー
ティ比でポンプモータの駆動電流を断続させる駆動電流
制御用スイッチ(FET11)とにより燃料ポンプ制御
装置が構成される。
【0073】このような方法によれば、図5に示すよう
な、電源電圧Vp と駆動電流のデューティ比Dn との関
係を与える二次元マップを用いて、ポンプモータの駆動
電流のデューティ比を演算することができるため、マッ
プの構造を簡単にすることができ、演算速度の向上と、
マイクロコンピュータのメモリの節約とを図ることがで
きる。
【0074】上記の説明では、ポンプモータを駆動する
直流電源としてバッテリ3を用いたが、バッテリを用い
ずに、内燃機関に取付けられた磁石発電機内の発電コイ
ルを電源とした直流電源回路の出力で、ポンプモータ
1、CPU4、インジェクタ8、及びインジェクタ駆動
回路9等を駆動する構成をとる場合にも本発明を適用す
ることができる。
【0075】本発明は、燃料噴射量を正確に制御する必
要がある2サイクル機関に特に有効であるが、4サイク
ル機関にも適用することができるのはもちろんである。
【0076】上記の説明では、ポンプモータの駆動電流
をオンオフする駆動電流制御用スイッチをFET11に
より構成するとしたが、このスイッチとしてはトランジ
スタ等の他のスイッチ素子を用いてもよい。
【0077】図1に示した例では、プレッシャレギュレ
ータ15のスプリング室を内燃機関の燃料噴射空間(例
えば吸気管)に接続して、燃料ポンプからインジェクタ
に与えられる燃料の圧力と燃料噴射空間の圧力との差圧
を設定値に保つように制御しているが、必ずしもこのよ
うに構成する必要はなく、プレッシャレギュレータによ
り、燃料ポンプからインジェクタに供給される燃料の圧
力と大気圧との差圧を設定値に保つようにしてもよい。
例えば、多気筒内燃機関の各気筒に個別にインジェクタ
を取付けて各気筒内に直接燃料を噴射させる場合には、
燃料噴射空間が気筒毎に異なるため、プレッシャレギュ
レータ15はそのスプリング室を外気に開放した状態で
使用される。この場合、プレッシャレギュレータは、燃
料ポンプからインジェクタに供給される燃料の圧力と大
気圧との差圧を設定値に保つように制御することにな
る。
【0078】
【発明の効果】以上のように、本発明によれば、燃料圧
力を設定値に保って要求噴射量を得るために必要な量の
燃料を燃料ポンプから吐出させるようにポンプモータの
駆動電流をPWM制御するので、燃料ポンプの電源電圧
の高低の如何に係わりなく、またポンプモータの性能の
ばらつきの影響を受けることなく、燃料ポンプからの吐
出量を常に適正な範囲に保ってプレッシャレギュレータ
の制御性を良好に保つことができる。そのため常に燃料
圧力をほぼ一定に保つことができ、燃料噴射量の制御を
適確に行わせることができる。
【0079】また本発明によれば、機関が要求する燃料
噴射量が少ない低速運転時には、ポンプモータの駆動電
流のデューティ比を小さくして一定の燃料圧力を確保す
るために必要最小限の燃料を燃料ポンプから吐出させる
ようにすることができるため、ポンプモータでの消費電
力を少なくして、磁石発電機の出力をバッテリの充電に
当てることができる。そのため、トローリングを行う船
外機のように長時間に亘って低速運転が行なわれ場合で
も、バッテリを消耗させることなく機関の適正な運転状
態を維持することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の一形態を示した構成図である。
【図2】本発明の制御方法を実施する際に実行されるタ
スクのアルゴリズムの一例を示したフローチャートであ
る。
【図3】本発明の制御方法を実施する際に用いられるデ
ューティ比演算用マップの構成を示したマップ構成図で
ある。
【図4】本発明の制御方法を実施する際に実行されるタ
スクのアルゴリズムの他の例を示したフローチャートで
ある。
【図5】図4に示した方法による場合に用いられるデュ
ーティ比演算用マップの構成を示したマップ構成図であ
る。
【図6】ポンプモータに電源電圧を印加した際の燃料ポ
ンプの応答を示す線図である。
【図7】ポンプモータの印加電圧と燃料ポンプからの吐
出量との関係の一例を示した線図である。
【図8】内燃機関の回転速度の時間的な変化と燃料噴射
量の時間的変化との一例を示した線図である。
【図9】機関の回転速度と機関が要求する噴射量との関
係を示したグラフである。
【図10】プレッシャレギュレータの制御特性の一例を
示した線図である。
【符号の説明】
1 ポンプモータ 2 燃料ポンプ 3 バッテリ 4 CPU 5 信号発生装置 6 内燃機関 8 インジェクタ 9 インジェクタ駆動回路 10 電源電圧検出用インタフェース回路 11 スイッチ回路を構成するMOSFET 12 FET駆動回路 14 燃料タンク 15 プレッシャレギュレータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関の燃料噴射空間に燃料を噴射す
    るように取り付けられたインジェクタと、直流電源から
    駆動電流が与えられるポンプモータにより駆動されて前
    記インジェクタに燃料を供給する燃料ポンプと、噴射指
    令パルスが与えられたときに該噴射指令パルスのパルス
    幅により決る噴射時間の間前記インジェクタから燃料を
    噴射させるように該インジェクタを駆動するインジェク
    タ駆動回路と、前記燃料ポンプからインジェクタに供給
    される燃料の圧力と燃料噴射空間の圧力または大気圧と
    の差圧を設定値に保つように制御するプレッシャレギュ
    レータと、インジェクタからの燃料噴射量を各回転速度
    における要求噴射量に等しくするようにインジェクタ駆
    動回路に前記噴射指令パルスを与える燃料噴射制御装置
    とを備えた内燃機関用燃料噴射装置の前記燃料ポンプを
    制御する方法であって、 前記差圧を設定値に保って前記要求噴射量を得るために
    必要な量の燃料を前記燃料ポンプから吐出させるように
    前記ポンプモータの駆動電流をPWM制御することを特
    徴とする内燃機関用燃料噴射装置の燃料ポンプ制御方
    法。
  2. 【請求項2】 内燃機関の燃料噴射空間に燃料を噴射す
    るように取り付けられたインジェクタと、直流電源から
    駆動電流が与えられるポンプモータにより駆動されて前
    記インジェクタに燃料を供給する燃料ポンプと、噴射指
    令パルスが与えられたときに該噴射指令パルスのパルス
    幅により決る噴射時間の間前記インジェクタから燃料を
    噴射させるように該インジェクタを駆動するインジェク
    タ駆動回路と、前記燃料ポンプからインジェクタに供給
    される燃料の圧力と燃料噴射空間の圧力または大気圧と
    の差圧を設定値に保つように制御するプレッシャレギュ
    レータと、インジェクタからの燃料噴射量を各回転速度
    における要求噴射量に等しくするようにインジェクタ駆
    動回路に前記噴射指令パルスを与える燃料噴射制御装置
    とを備えた内燃機関用燃料噴射装置の前記燃料ポンプを
    制御する方法であって、 前記内燃機関の回転速度を検出し、 前記ポンプモータの電源電圧を検出し、 前記差圧を設定値に保って前記要求噴射量を得るために
    必要な量の燃料を前記燃料ポンプから吐出させるために
    前記ポンプモータに供給する必要がある駆動電流のデュ
    ーティ比を前記電源電圧と回転速度とに対して演算し、 演算されたデューティ比で前記直流電源からポンプモー
    タに供給される駆動電流を断続させることにより該駆動
    電流をPWM制御することを特徴とする内燃機関用燃料
    噴射装置の燃料ポンプ制御方法。
  3. 【請求項3】 内燃機関の燃料噴射空間に燃料を噴射す
    るように取り付けられたインジェクタと、直流電源から
    駆動電流が与えられるポンプモータにより駆動されて前
    記インジェクタに燃料を供給する燃料ポンプと、噴射指
    令パルスが与えられたときに該噴射指令パルスのパルス
    幅により決る噴射時間の間前記インジェクタから燃料を
    噴射させるように該インジェクタを駆動するインジェク
    タ駆動回路と、前記燃料ポンプからインジェクタに供給
    される燃料の圧力と燃料噴射空間の圧力または大気圧と
    の差圧を設定値に保つように制御するプレッシャレギュ
    レータと、インジェクタからの燃料噴射量を各回転速度
    における要求噴射量に等しくするように噴射指令パルス
    のパルス幅を演算して演算されたパルス幅を有するパル
    スを前記噴射指令パルスとしてインジェクタ駆動回路に
    与える燃料噴射制御装置とを備えた内燃機関用燃料噴射
    装置の前記燃料ポンプを制御する方法であって、 前記燃料噴射制御装置が演算したパルス幅から前記差圧
    を設定値に保って前記要求噴射量を得るために必要な燃
    料ポンプからの吐出量を必要吐出量として演算し、 前記ポンプモータの電源電圧を検出し、 検出された電源電圧に対して前記必要吐出量を得るため
    にポンプモータに供給する必要がある駆動電流のデュー
    ティ比を演算し、 演算されたデューティ比で前記ポンプモータの駆動電流
    を断続させることにより該駆動電流をPWM制御するこ
    とを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置の燃料ポンプ制
    御方法。
  4. 【請求項4】 内燃機関の燃料噴射空間に燃料を噴射す
    るように取り付けられたインジェクタと、直流電源から
    駆動電流が与えられるポンプモータにより駆動されて前
    記インジェクタに燃料を供給する燃料ポンプと、噴射指
    令パルスが与えられたときに該噴射指令パルスのパルス
    幅により決る噴射時間の間前記インジェクタから燃料を
    噴射させるように該インジェクタを駆動するインジェク
    タ駆動回路と、前記燃料ポンプからインジェクタに供給
    される燃料の圧力と燃料噴射空間の圧力または大気圧と
    の差圧を設定値に保つように制御するプレッシャレギュ
    レータと、インジェクタからの燃料噴射量を各回転速度
    における要求噴射量に等しくするように噴射指令パルス
    のパルス幅を演算して演算されたパルス幅に等しいパル
    ス幅を有するパルスを前記噴射指令パルスとして前記イ
    ンジェクタ駆動回路に与える燃料噴射制御装置とを備え
    た内燃機関用燃料噴射装置の前記燃料ポンプを制御する
    燃料ポンプ制御装置であって、 前記内燃機関の回転速度を検出する回転速度検出手段
    と、 前記ポンプモータの電源電圧を検出する電源電圧検出手
    段と、 前記差圧を設定値に保って前記要求噴射量を得るために
    必要な量の燃料を前記燃料ポンプから吐出させるために
    前記ポンプモータに供給する必要がある駆動電流のデュ
    ーティ比と前記電源電圧と前記回転速度との関係を与え
    るデューティ比演算用マップを記憶したマップ記憶手段
    と、 前記回転速度検出手段により検出された回転速度と電源
    電圧検出手段により検出された電源電圧とに対して前記
    マップを用いて前記駆動電流のデューティ比を演算する
    デューティ比演算手段と、 前記デューティ比演算手段により演算されたデューティ
    比で前記駆動電流を断続させる駆動電流制御用スイッチ
    とを具備したことを特徴とする内燃機関用燃料噴射装置
    の燃料ポンプ制御装置。
  5. 【請求項5】 内燃機関の燃料噴射空間に燃料を噴射す
    るように取り付けられたインジェクタと、直流電源から
    駆動電流が与えられるポンプモータにより駆動されて前
    記インジェクタに燃料を供給する燃料ポンプと、噴射指
    令パルスが与えられたときに該噴射指令パルスのパルス
    幅により決る噴射時間の間前記インジェクタから燃料を
    噴射させるように該インジェクタを駆動するインジェク
    タ駆動回路と、前記燃料ポンプからインジェクタに供給
    される燃料の圧力と燃料噴射空間の圧力または大気圧と
    の差圧を設定値に保つように制御するプレッシャレギュ
    レータと、インジェクタからの燃料噴射量を各回転速度
    における要求噴射量に等しくするように噴射指令パルス
    のパルス幅を演算して演算されたパルス幅に等しいパル
    ス幅を有するパルスを前記噴射指令パルスとして前記イ
    ンジェクタ駆動回路に与える燃料噴射制御装置とを備え
    た内燃機関用燃料噴射装置の前記燃料ポンプを制御する
    燃料ポンプ制御装置であって、 前記ポンプモータの電源電圧を検出する電源電圧検出手
    段と、 前記燃料噴射制御装置が演算したパルス幅から前記差圧
    を設定値に保って前記要求噴射量を確保するために必要
    な燃料ポンプからの吐出量を必要吐出量として演算する
    吐出量演算手段と、 前記必要吐出量を得るためにポンプモータに供給する必
    要がある駆動電流のデューティ比と前記電源電圧との関
    係を与えるデューティ比演算用マップを記憶したマップ
    記憶手段と、 前記デューティ比演算用マップを用いて前記電源電圧検
    出手段により検出された電源電圧に対して前記駆動電流
    のデューティ比を演算するデューティ比演算手段と、 演算されたデューティ比で前記ポンプモータの駆動電流
    を断続させる駆動電流制御用スイッチとを具備したこと
    を特徴とする内燃機関用燃料噴射装置の燃料ポンプ制御
    装置。
JP7285299A 1995-11-01 1995-11-01 内燃機関用燃料噴射装置の燃料ポンプ制御方法及び装置 Pending JPH09126029A (ja)

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