JPH0913137A - トルクロッド及びその製造方法 - Google Patents
トルクロッド及びその製造方法Info
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- JPH0913137A JPH0913137A JP18478295A JP18478295A JPH0913137A JP H0913137 A JPH0913137 A JP H0913137A JP 18478295 A JP18478295 A JP 18478295A JP 18478295 A JP18478295 A JP 18478295A JP H0913137 A JPH0913137 A JP H0913137A
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- Japan
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- alloy
- connecting rod
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- torque rod
- rod
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- B—PERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
- B60—VEHICLES IN GENERAL
- B60G—VEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
- B60G2206/00—Indexing codes related to the manufacturing of suspensions: constructional features, the materials used, procedures or tools
- B60G2206/01—Constructional features of suspension elements, e.g. arms, dampers, springs
- B60G2206/10—Constructional features of arms
- B60G2206/11—Constructional features of arms the arm being a radius or track or torque or steering rod or stabiliser end link
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- Vehicle Body Suspensions (AREA)
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 アルミ製のエンド及び連結部を溶接又は圧接
することにより、トルクロッドを軽量化する。 【構成】 Al合金の押出しパイプから作製された連結
棒3の両端部にAl合金製のエンド1,2が溶接又は圧
接されたトルクロッドであり、Si:1.0〜1.5
%,Cu:0.4〜0.9%,Mn:0.2〜0.6
%,Mg:0.8〜1.5%,Cr:0.3〜0.9%
を含み、Fe含有量を0.25%以下に規制すると共
に、Mn+Crの合計含有量が1.2%以下に規制され
た組成をもつアルミ合金を使用する。このアルミ合金
は、更にTi:0.005〜0.05%,B:0.00
01〜0.01%及びZr:0.1〜0.2%の1種又
は2種以上を含むことができる。エンドは、Al合金の
鋳造材又は押出し材を鍛造し、次いで510〜555℃
に加熱後、水冷して155〜190℃に5〜20時間保
持する熱処理を施すことにより用意される。
することにより、トルクロッドを軽量化する。 【構成】 Al合金の押出しパイプから作製された連結
棒3の両端部にAl合金製のエンド1,2が溶接又は圧
接されたトルクロッドであり、Si:1.0〜1.5
%,Cu:0.4〜0.9%,Mn:0.2〜0.6
%,Mg:0.8〜1.5%,Cr:0.3〜0.9%
を含み、Fe含有量を0.25%以下に規制すると共
に、Mn+Crの合計含有量が1.2%以下に規制され
た組成をもつアルミ合金を使用する。このアルミ合金
は、更にTi:0.005〜0.05%,B:0.00
01〜0.01%及びZr:0.1〜0.2%の1種又
は2種以上を含むことができる。エンドは、Al合金の
鋳造材又は押出し材を鍛造し、次いで510〜555℃
に加熱後、水冷して155〜190℃に5〜20時間保
持する熱処理を施すことにより用意される。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、トラックのサスペンシ
ョンに装備されるトルクロッド等として使用され、両端
にリング状のエンド部材が設けられたトルクロッド及び
その製造方法に関する。
ョンに装備されるトルクロッド等として使用され、両端
にリング状のエンド部材が設けられたトルクロッド及び
その製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】トラック等の後部サスペンションの構成
部品の一つであるトルクロッドは、棒状又はパイプ状の
両端部にリング状のエンドが設けられた構造を持ってい
る。トルクロッドとしては、鍛造によって一体に作られ
た鉄系材料が従来から使用されてきた。しかし、近年の
過積載規制の問題からトラック及びトラック部品の軽量
化が求められており、トルクロッドもその例外ではな
い。そこで、図1及び図2に示すように、トルクロッド
を二つのエンド1,2及び連結棒3に三分割した軽量化
構造が検討されている。この構造では、軽量かを図るた
めに連結棒3を鉄製の薄肉パイプで作製し、この連結棒
3にエンド1,2を溶接又は圧接している。
部品の一つであるトルクロッドは、棒状又はパイプ状の
両端部にリング状のエンドが設けられた構造を持ってい
る。トルクロッドとしては、鍛造によって一体に作られ
た鉄系材料が従来から使用されてきた。しかし、近年の
過積載規制の問題からトラック及びトラック部品の軽量
化が求められており、トルクロッドもその例外ではな
い。そこで、図1及び図2に示すように、トルクロッド
を二つのエンド1,2及び連結棒3に三分割した軽量化
構造が検討されている。この構造では、軽量かを図るた
めに連結棒3を鉄製の薄肉パイプで作製し、この連結棒
3にエンド1,2を溶接又は圧接している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】図1,2に示したトル
クロッドは、連結棒3に薄肉の鉄製パイプを使用してい
るので、従来の鋳鍛造でできた中実のトルクロッドに比
較すると軽くなっている。しかし、素材として鉄を使用
していることから、軽量化には限界がある。更なる軽量
化を図るためには、鉄に匹敵する強度をもち、しかも鉄
よりも軽い素材を使用する必要がある。また、サスペン
ションは車体に対して車軸を保持する機能を受け持つ部
品であることから、その構成部品の一つであるトルクロ
ッドとしても、ただ単に軽い材料だけでは要求特性が満
足されない。すなわち、所定の寸法及び形状をもつ製品
として、強度,伸び,耐応力腐食割れ性等の要求特性を
満足する必要がある。具体的には、現在使用されている
鉄製トルクロッドとしては、エンド1,2の中心間距離
が522mmのもので、32,000kgf以上の引張
り強さ及び圧縮強度、±6,000kgfの繰返し負荷
に2×106 回以上耐える引張り・圧縮疲労強度及び1
0%以上の伸びをもつことが要求される。本発明は、こ
のような要求特性を満足するAl材料を使用してトルク
ロッドを作製することにより、トルクロッドを軽量化す
ることを目的とする。
クロッドは、連結棒3に薄肉の鉄製パイプを使用してい
るので、従来の鋳鍛造でできた中実のトルクロッドに比
較すると軽くなっている。しかし、素材として鉄を使用
していることから、軽量化には限界がある。更なる軽量
化を図るためには、鉄に匹敵する強度をもち、しかも鉄
よりも軽い素材を使用する必要がある。また、サスペン
ションは車体に対して車軸を保持する機能を受け持つ部
品であることから、その構成部品の一つであるトルクロ
ッドとしても、ただ単に軽い材料だけでは要求特性が満
足されない。すなわち、所定の寸法及び形状をもつ製品
として、強度,伸び,耐応力腐食割れ性等の要求特性を
満足する必要がある。具体的には、現在使用されている
鉄製トルクロッドとしては、エンド1,2の中心間距離
が522mmのもので、32,000kgf以上の引張
り強さ及び圧縮強度、±6,000kgfの繰返し負荷
に2×106 回以上耐える引張り・圧縮疲労強度及び1
0%以上の伸びをもつことが要求される。本発明は、こ
のような要求特性を満足するAl材料を使用してトルク
ロッドを作製することにより、トルクロッドを軽量化す
ることを目的とする。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明のトルクロッド
は、その目的を達成するため、Al合金の押出しパイプ
から作製された連結棒の両端部にAl合金製のエンドが
溶接又は圧接されたトルクロッドであり、前記Al合金
がSi:1.0〜1.5重量%,Cu:0.4〜0.9
重量%,Mn:0.2〜0.6重量%,Mg:0.8〜
1.5重量%,Cr:0.3〜0.9重量%を含み、F
e含有量を0.25重量%以下に規制すると共に、Mn
+Crの合計含有量が1.2重量%以下に規制された組
成をもつことを特徴とする。エンド及び連結棒に使用さ
れるAl合金としては、更にTi:0.005〜0.0
5重量%,B:0.0001〜0.01重量%及びZ
r:0.1〜0.2重量%の1種又は2種以上を含むこ
とができる。このトルクロッドは、前述した組成をもつ
Al合金の鋳造材又は押出し材を鍛造し、次いで510
〜555℃に加熱後、水冷して155〜190℃に5〜
20時間保持する熱処理を施し、該熱処理後のAl合金
から作製したエンドに、同じ組成をもち同じ熱処理が施
された押出しパイプ製の連結棒を溶接又は圧接すること
により製造される。
は、その目的を達成するため、Al合金の押出しパイプ
から作製された連結棒の両端部にAl合金製のエンドが
溶接又は圧接されたトルクロッドであり、前記Al合金
がSi:1.0〜1.5重量%,Cu:0.4〜0.9
重量%,Mn:0.2〜0.6重量%,Mg:0.8〜
1.5重量%,Cr:0.3〜0.9重量%を含み、F
e含有量を0.25重量%以下に規制すると共に、Mn
+Crの合計含有量が1.2重量%以下に規制された組
成をもつことを特徴とする。エンド及び連結棒に使用さ
れるAl合金としては、更にTi:0.005〜0.0
5重量%,B:0.0001〜0.01重量%及びZ
r:0.1〜0.2重量%の1種又は2種以上を含むこ
とができる。このトルクロッドは、前述した組成をもつ
Al合金の鋳造材又は押出し材を鍛造し、次いで510
〜555℃に加熱後、水冷して155〜190℃に5〜
20時間保持する熱処理を施し、該熱処理後のAl合金
から作製したエンドに、同じ組成をもち同じ熱処理が施
された押出しパイプ製の連結棒を溶接又は圧接すること
により製造される。
【0005】
【作用】本発明では、Al−Mg−Si系のAl合金を
エンド及び連結棒の材料として使用する。このAl合金
は、微細なMg2 Siの析出によって必要な強度が確保
される。この系統のAl合金にCu,Cr,Mn等を添
加すると、マトリックスの固溶,晶出及び組織制御によ
って強度が向上する。そこで、トルクロッドとしての用
途に応じてより高いAl合金にするためには、先ずSi
及びMgを増量してMg2 Siの析出量を増加させるこ
とが考えられる。しかし、単純にSi及びMgの含有量
を増加させるだけでは、伸び,靭性等が低下するばかり
でなく、目標とする強度も得られない。本発明者等は、
Mg2 Si系析出物が機械的性質に与える影響や、熱処
理が鍛造材・押出し材のマクロ組織の結晶成長に与える
影響を種々の観点から調査した。その結果、Mg2 Si
系析出物の作用を有効に活用し、且つマクロ組織の結晶
成長を抑制するためには、合金成分,その含有量及び熱
処理条件を相互の関連を考慮しながら定める必要がある
との結論に至った。
エンド及び連結棒の材料として使用する。このAl合金
は、微細なMg2 Siの析出によって必要な強度が確保
される。この系統のAl合金にCu,Cr,Mn等を添
加すると、マトリックスの固溶,晶出及び組織制御によ
って強度が向上する。そこで、トルクロッドとしての用
途に応じてより高いAl合金にするためには、先ずSi
及びMgを増量してMg2 Siの析出量を増加させるこ
とが考えられる。しかし、単純にSi及びMgの含有量
を増加させるだけでは、伸び,靭性等が低下するばかり
でなく、目標とする強度も得られない。本発明者等は、
Mg2 Si系析出物が機械的性質に与える影響や、熱処
理が鍛造材・押出し材のマクロ組織の結晶成長に与える
影響を種々の観点から調査した。その結果、Mg2 Si
系析出物の作用を有効に活用し、且つマクロ組織の結晶
成長を抑制するためには、合金成分,その含有量及び熱
処理条件を相互の関連を考慮しながら定める必要がある
との結論に至った。
【0006】必要とするMg2 Si系析出物の作用及び
マクロ組織の微細化を図るためには、本発明者等の実験
から、Si及びMg含有量をそれぞれ1.0〜1.5重
量%及び0.8〜1.5重量%に規定する必要があるこ
とを見い出した。しかし、Si及びMgの含有量がこの
範囲にあっても、熱間押出し後のAl合金にT6 処理を
施したり、熱間又は冷間鍛造したAl合金をT6 処理す
るとき、急激な結晶粒の成長によってマクロ組織が粗大
化し、強度,伸び等の機械的性質が低下する現象がみら
れる。熱処理によって加工組織の再結晶粒が粗大化する
ことは、Cr及びMnの複合添加と熱処理条件の適正化
によって抑制される。その結果、得られたAl合金は、
微細な結晶粒をもつ組織となり、強度及び伸びが顕著に
改善される。Cr及びMnの複合添加による性質改善
は、熱間又は冷間での加工を行った後で溶体化処理した
際に再結晶の粗大成長を抑制する作用に起因するものと
推察される。Cr及びMnの複合添加に加え、更にZr
を併用添加すると、伸びが一層向上すると共に結晶組織
がより微細になる。これは、Mn及びCrが再結晶粒の
粗大化を抑制する作用を呈するのに対し、Mn及びCr
の結晶粒成長抑制効果を超えるような高加工領域におい
て再結晶する場合に、Zrが再結晶粒の微細化を促進さ
せることに起因する。
マクロ組織の微細化を図るためには、本発明者等の実験
から、Si及びMg含有量をそれぞれ1.0〜1.5重
量%及び0.8〜1.5重量%に規定する必要があるこ
とを見い出した。しかし、Si及びMgの含有量がこの
範囲にあっても、熱間押出し後のAl合金にT6 処理を
施したり、熱間又は冷間鍛造したAl合金をT6 処理す
るとき、急激な結晶粒の成長によってマクロ組織が粗大
化し、強度,伸び等の機械的性質が低下する現象がみら
れる。熱処理によって加工組織の再結晶粒が粗大化する
ことは、Cr及びMnの複合添加と熱処理条件の適正化
によって抑制される。その結果、得られたAl合金は、
微細な結晶粒をもつ組織となり、強度及び伸びが顕著に
改善される。Cr及びMnの複合添加による性質改善
は、熱間又は冷間での加工を行った後で溶体化処理した
際に再結晶の粗大成長を抑制する作用に起因するものと
推察される。Cr及びMnの複合添加に加え、更にZr
を併用添加すると、伸びが一層向上すると共に結晶組織
がより微細になる。これは、Mn及びCrが再結晶粒の
粗大化を抑制する作用を呈するのに対し、Mn及びCr
の結晶粒成長抑制効果を超えるような高加工領域におい
て再結晶する場合に、Zrが再結晶粒の微細化を促進さ
せることに起因する。
【0007】以下、本発明で使用されるAl合金の合金
成分,含有量等について説明する。 Si:1.0〜1.5重量% 析出効果によりAl合金の強度を向上させる合金元素で
ある。本発明の合金系ではMgと併用添加しているの
で、Mg2 Si系化合物が析出し、強度が向上する。こ
のようなSi添加の作用は、1.0重量%以上の添加で
顕著になる。しかし、1.5重量%を超える過剰のSi
添加は、Al合金の液相線温度を上昇させ、溶製や鋳造
等を困難にする。また、Si含有量が過剰になると、押
出し性,鍛造加工性等が劣化する。 Cu:0.4〜0.9重量% マトリックスを固溶強化し、強度向上に有効なMg2 S
iの析出を促進させる有効な合金元素である。Cuの作
用は、0.4重量%以上の添加で顕著になる。しかし、
0.9重量%を超える多量のCu含有は、焼入れ感受
性,耐食性等を劣化させる。
成分,含有量等について説明する。 Si:1.0〜1.5重量% 析出効果によりAl合金の強度を向上させる合金元素で
ある。本発明の合金系ではMgと併用添加しているの
で、Mg2 Si系化合物が析出し、強度が向上する。こ
のようなSi添加の作用は、1.0重量%以上の添加で
顕著になる。しかし、1.5重量%を超える過剰のSi
添加は、Al合金の液相線温度を上昇させ、溶製や鋳造
等を困難にする。また、Si含有量が過剰になると、押
出し性,鍛造加工性等が劣化する。 Cu:0.4〜0.9重量% マトリックスを固溶強化し、強度向上に有効なMg2 S
iの析出を促進させる有効な合金元素である。Cuの作
用は、0.4重量%以上の添加で顕著になる。しかし、
0.9重量%を超える多量のCu含有は、焼入れ感受
性,耐食性等を劣化させる。
【0008】Mn:0.2〜0.6重量% 結晶粒の成長を抑制し、熱処理後の組織を微細に維持す
る上で有効な合金元素であり、0.2重量%以上の添加
でMnの作用が顕著になる。しかし、0.6重量%を超
える多量のMnを含有させると、鍛造時の加工性が悪化
する。 Mg:0.8〜1.5重量% Siと反応してMg2 Si系化合物となってマトリック
スに析出し、Al合金の強度を向上させる。この析出効
果を得るためには、0.8重量%以上のMg含有量が必
要とされる。しかし、1.5重量%を超える多量のMg
を含有させると、析出効果が飽和するばかりでなく、焼
入れ感受性が低下する。 Cr:0.3〜0.9重量%でMn+Cr≦1.2重量
%以下 Mnと共同して結晶粒の粗大化を抑制する作用を呈する
合金元素である。Crの添加効果は、0.3重量%以上
の含有量で顕著になる。しかし、0.9重量%を超える
多量添加は、加工性を悪化させる。また、Cr含有量
は、Mn含有量との合計で1.2重量%以下に規制する
必要がある。Cr+Mnの合計含有量を1.2重量%に
維持しておくとき、他に悪影響を与えることなく、前述
したCr及びMnの複合添加による効果が得られる。こ
れに対して、Cr+Mn含有量が1.2重量%を超える
と、巨大なAl−Mn−Cr系の化合物が晶出し易くな
り、Al合金の伸びが著しく低下する。
る上で有効な合金元素であり、0.2重量%以上の添加
でMnの作用が顕著になる。しかし、0.6重量%を超
える多量のMnを含有させると、鍛造時の加工性が悪化
する。 Mg:0.8〜1.5重量% Siと反応してMg2 Si系化合物となってマトリック
スに析出し、Al合金の強度を向上させる。この析出効
果を得るためには、0.8重量%以上のMg含有量が必
要とされる。しかし、1.5重量%を超える多量のMg
を含有させると、析出効果が飽和するばかりでなく、焼
入れ感受性が低下する。 Cr:0.3〜0.9重量%でMn+Cr≦1.2重量
%以下 Mnと共同して結晶粒の粗大化を抑制する作用を呈する
合金元素である。Crの添加効果は、0.3重量%以上
の含有量で顕著になる。しかし、0.9重量%を超える
多量添加は、加工性を悪化させる。また、Cr含有量
は、Mn含有量との合計で1.2重量%以下に規制する
必要がある。Cr+Mnの合計含有量を1.2重量%に
維持しておくとき、他に悪影響を与えることなく、前述
したCr及びMnの複合添加による効果が得られる。こ
れに対して、Cr+Mn含有量が1.2重量%を超える
と、巨大なAl−Mn−Cr系の化合物が晶出し易くな
り、Al合金の伸びが著しく低下する。
【0009】Fe:0.25重量%以下 不純物としてAl合金に混入するFeは、伸び,耐食性
等に悪影響を及ぼすAl−Fe−Si系化合物となって
マトリックスに分散される。この点、Fe含有量は、少
なければ少ないほど好ましいが、過度にFe含有量を低
減することは合金の溶製を困難にする。そこで、本発明
にあっては、Fe含有量の上限を実質的な悪影響がみら
れない0.25重量%に設定した。 Ti:0.005〜0.05重量% 必要に応じて添加される合金元素であり、組織を安定さ
せると共に、溶接部又は圧接部の機械的性質を向上させ
る作用を呈する。このような作用は、0.005重量%
以上のTi添加で顕著になる。しかし、0.05重量%
を超える多量のTiを添加すると、Al合金の靭性が劣
化する。
等に悪影響を及ぼすAl−Fe−Si系化合物となって
マトリックスに分散される。この点、Fe含有量は、少
なければ少ないほど好ましいが、過度にFe含有量を低
減することは合金の溶製を困難にする。そこで、本発明
にあっては、Fe含有量の上限を実質的な悪影響がみら
れない0.25重量%に設定した。 Ti:0.005〜0.05重量% 必要に応じて添加される合金元素であり、組織を安定さ
せると共に、溶接部又は圧接部の機械的性質を向上させ
る作用を呈する。このような作用は、0.005重量%
以上のTi添加で顕著になる。しかし、0.05重量%
を超える多量のTiを添加すると、Al合金の靭性が劣
化する。
【0010】B:0.0001〜0.01重量% Tiと同様に組織の安定化に有効な合金元素であり、
0.0001重量%以上のB添加でその効果が顕著にな
る。しかし、0.01重量%を超える多量のBを添加す
ると、Al合金の靭性が劣化する。 Zr:0.1〜0.2重量% 必要に応じて添加される合金元素であり、Mn及びCr
と共同して結晶粒の粗大化を抑制する作用を呈する。Z
rは、特に押出し工程を経た鍛造品に押出しによって形
成された繊維組織を残存させることにより、引っ張り強
度を向上させることにも作用する。このような添加作用
は、0.1重量%以上のZr添加で顕著になる。しか
し、多量のZr含有は加工性に悪影響を与えるので、Z
rを添加する場合には0.2重量%を上限とする。
0.0001重量%以上のB添加でその効果が顕著にな
る。しかし、0.01重量%を超える多量のBを添加す
ると、Al合金の靭性が劣化する。 Zr:0.1〜0.2重量% 必要に応じて添加される合金元素であり、Mn及びCr
と共同して結晶粒の粗大化を抑制する作用を呈する。Z
rは、特に押出し工程を経た鍛造品に押出しによって形
成された繊維組織を残存させることにより、引っ張り強
度を向上させることにも作用する。このような添加作用
は、0.1重量%以上のZr添加で顕著になる。しか
し、多量のZr含有は加工性に悪影響を与えるので、Z
rを添加する場合には0.2重量%を上限とする。
【0011】溶体化処理及び焼入れの条件:前述した組
成をもつAl合金の強度を向上させるためには、先ず強
度改善元素を完全に固溶させる必要がある。そのために
は、少なくとも510℃以上の温度にAl合金を加熱す
ることが必要となる。しかし、555℃を超える温度で
は、部分的な溶解が生じ、欠陥が発生する。溶体化処理
後のAl合金は、粗大なMgSi系析出物が生じないよ
うに水焼入れすることが要求される。仮に溶体化後のA
l合金を徐冷すると、析出したMg2 Si系析出物が粗
大に成長し、目標とする強度が得られない。 時効処理条件:水焼入れされたAl合金は、合金元素が
過飽和で固溶した状態にある。このAl合金を155〜
190℃に5〜20時間保持すると、組織全体に微細な
Mg2 Si系化合物が析出し、目標とする強度が得られ
る。しかし、温度条件又は保持時間が155〜190℃
又は5〜20時間から外れると、析出したMg2 Siが
大きく成長し、或いは十分なMg2 Siが析出せず、目
標とする強度が得られない。このようにして成分・組成
が調整され、熱処理されたAl合金は、38kgf/c
m2 以上の引張り強さ及び13%以上の伸びを示し、ト
ルクロッドの連結棒やエンドとしての要求特性を十分に
満足する。
成をもつAl合金の強度を向上させるためには、先ず強
度改善元素を完全に固溶させる必要がある。そのために
は、少なくとも510℃以上の温度にAl合金を加熱す
ることが必要となる。しかし、555℃を超える温度で
は、部分的な溶解が生じ、欠陥が発生する。溶体化処理
後のAl合金は、粗大なMgSi系析出物が生じないよ
うに水焼入れすることが要求される。仮に溶体化後のA
l合金を徐冷すると、析出したMg2 Si系析出物が粗
大に成長し、目標とする強度が得られない。 時効処理条件:水焼入れされたAl合金は、合金元素が
過飽和で固溶した状態にある。このAl合金を155〜
190℃に5〜20時間保持すると、組織全体に微細な
Mg2 Si系化合物が析出し、目標とする強度が得られ
る。しかし、温度条件又は保持時間が155〜190℃
又は5〜20時間から外れると、析出したMg2 Siが
大きく成長し、或いは十分なMg2 Siが析出せず、目
標とする強度が得られない。このようにして成分・組成
が調整され、熱処理されたAl合金は、38kgf/c
m2 以上の引張り強さ及び13%以上の伸びを示し、ト
ルクロッドの連結棒やエンドとしての要求特性を十分に
満足する。
【0012】
【実施例】表1に示した組成をもつ各種Al合金を熱処
理し、図3(a)及び(b)に示すように外径φ1 =1
30mm,内径φ2 =105mm及び幅W=51mmの
エンド1,2を作製した。エンド1,2の環状部4の一
側に、曲率半径50mmで立ち上がった先端径60mm
の接合用突出部5を形成した。他方、連結棒3として
は、熱処理した同様なAl合金押出し材から作製された
外径60mmのパイプを使用した。接合用突出部5の端
面に連結棒3を押し当て、MIG溶接又は摩擦圧接によ
って接合部6を形成し、エンド1,2を連結棒3に一体
化した。なお、連結棒3としては、MIG溶接による場
合は内径35mm、摩擦圧接による場合は内径40mm
のパイプを使用した。MIG溶接条件は、溶接棒A53
56を使用し、電圧28V,電流280A,溶接速度1
m/分に設定した。摩擦圧接には、加熱圧力500kg
f/cm2 ,加熱時間5秒,アプセット圧力1000k
gf/cm2及びアプセット量10mmを採用した。
理し、図3(a)及び(b)に示すように外径φ1 =1
30mm,内径φ2 =105mm及び幅W=51mmの
エンド1,2を作製した。エンド1,2の環状部4の一
側に、曲率半径50mmで立ち上がった先端径60mm
の接合用突出部5を形成した。他方、連結棒3として
は、熱処理した同様なAl合金押出し材から作製された
外径60mmのパイプを使用した。接合用突出部5の端
面に連結棒3を押し当て、MIG溶接又は摩擦圧接によ
って接合部6を形成し、エンド1,2を連結棒3に一体
化した。なお、連結棒3としては、MIG溶接による場
合は内径35mm、摩擦圧接による場合は内径40mm
のパイプを使用した。MIG溶接条件は、溶接棒A53
56を使用し、電圧28V,電流280A,溶接速度1
m/分に設定した。摩擦圧接には、加熱圧力500kg
f/cm2 ,加熱時間5秒,アプセット圧力1000k
gf/cm2及びアプセット量10mmを採用した。
【0013】
【表1】
【0014】実施例1:合金番号1の鋳造棒を熱間鍛造
してエンドを作製した後、510℃に加熱し、水冷し、
150℃に20時間保持する熱処理を施した。連結棒
も、同様な工程によって製造した。これらエンド及び連
結棒をMIG溶接して得られたトルクロッドは、引張り
強さ41,000kgf,圧縮強度35,000kg
f,エンド部の伸び14.5%,連結棒部の伸び15.
5%,接合部の伸び13.0%で、±6,000kgf
の繰返し負荷を2×06 回与えた後でも疲労により破損
することがなかった。また、接合されたトルクロッドか
ら試験片を切り出し、JIS H8711に準拠した応
力腐食割れ試験に供した。すなわち、耐力の75%を加
えた状態で3.5%NaCl溶液に浸漬し、10分浸漬
→50分乾燥の繰返しを30日間継続させた。そして、
試験後のトルクロッドを観察したところ、エンド部,連
結棒部,接合部共に応力腐食割れが検出されなかった。
他方、摩擦圧接によって連結棒にエンドを接合したトル
クロッドは、引張り強さ40,000kgf,圧縮強度
34,000kgf,エンド部の伸び14.5%,連結
棒部の伸び15.5%,接合部の伸び11.0%で、±
6,000kgfの繰返し負荷を2×06 回与えた後で
も疲労により破損することがなかった。また、同様な応
力腐食割れ試験の結果では、エンド部,連結棒部,接合
部共に応力腐食割れが検出されなかった。
してエンドを作製した後、510℃に加熱し、水冷し、
150℃に20時間保持する熱処理を施した。連結棒
も、同様な工程によって製造した。これらエンド及び連
結棒をMIG溶接して得られたトルクロッドは、引張り
強さ41,000kgf,圧縮強度35,000kg
f,エンド部の伸び14.5%,連結棒部の伸び15.
5%,接合部の伸び13.0%で、±6,000kgf
の繰返し負荷を2×06 回与えた後でも疲労により破損
することがなかった。また、接合されたトルクロッドか
ら試験片を切り出し、JIS H8711に準拠した応
力腐食割れ試験に供した。すなわち、耐力の75%を加
えた状態で3.5%NaCl溶液に浸漬し、10分浸漬
→50分乾燥の繰返しを30日間継続させた。そして、
試験後のトルクロッドを観察したところ、エンド部,連
結棒部,接合部共に応力腐食割れが検出されなかった。
他方、摩擦圧接によって連結棒にエンドを接合したトル
クロッドは、引張り強さ40,000kgf,圧縮強度
34,000kgf,エンド部の伸び14.5%,連結
棒部の伸び15.5%,接合部の伸び11.0%で、±
6,000kgfの繰返し負荷を2×06 回与えた後で
も疲労により破損することがなかった。また、同様な応
力腐食割れ試験の結果では、エンド部,連結棒部,接合
部共に応力腐食割れが検出されなかった。
【0015】実施例2:合金番号1の押出し棒を熱間鍛
造してエンドを作製した後、555℃に加熱し、水冷
し、190℃に5時間保持する熱処理を施した。連結棒
は、実施例1と同様な工程によって製造した。これらエ
ンド及び連結棒をMIG溶接して得られたトルクロッド
は、引張り強さ39,000kgf,圧縮強度34,5
00kgf,エンド部の伸び18.0%,連結棒部の伸
び15.5%,接合部の伸び13.0%で、±6,00
0kgfの繰返し負荷を2×06 回与えた後でも疲労に
より破損することがなかった。また、実施例1と同じ応
力腐食割れ試験に供したところ、エンド部,連結棒部,
接合部共に応力腐食割れが検出されなかった。他方、摩
擦圧接によって連結棒にエンドを接合したトルクロッド
は、引張り強さ38,000kgf,圧縮強度34,0
00kgf,エンド部の伸び18.0%,連結棒部の伸
び15.5%,接合部の伸び11.0%で、±6,00
0kgfの繰返し負荷を2×06 回与えた後でも疲労に
より破損することがなかった。また、同様な応力腐食割
れ試験の結果では、エンド部,連結棒部,接合部共に応
力腐食割れが検出されなかった。
造してエンドを作製した後、555℃に加熱し、水冷
し、190℃に5時間保持する熱処理を施した。連結棒
は、実施例1と同様な工程によって製造した。これらエ
ンド及び連結棒をMIG溶接して得られたトルクロッド
は、引張り強さ39,000kgf,圧縮強度34,5
00kgf,エンド部の伸び18.0%,連結棒部の伸
び15.5%,接合部の伸び13.0%で、±6,00
0kgfの繰返し負荷を2×06 回与えた後でも疲労に
より破損することがなかった。また、実施例1と同じ応
力腐食割れ試験に供したところ、エンド部,連結棒部,
接合部共に応力腐食割れが検出されなかった。他方、摩
擦圧接によって連結棒にエンドを接合したトルクロッド
は、引張り強さ38,000kgf,圧縮強度34,0
00kgf,エンド部の伸び18.0%,連結棒部の伸
び15.5%,接合部の伸び11.0%で、±6,00
0kgfの繰返し負荷を2×06 回与えた後でも疲労に
より破損することがなかった。また、同様な応力腐食割
れ試験の結果では、エンド部,連結棒部,接合部共に応
力腐食割れが検出されなかった。
【0016】実施例3:合金番号2の押出し棒を熱間鍛
造してエンドを作製した後、530℃に加熱し、水冷
し、175℃に8時間保持する熱処理を施した。連結棒
も、同様な工程によって製造した。これらエンド及び連
結棒をMIG溶接して得られたトルクロッドは、引張り
強さ41,000kgf,圧縮強度35,000kg
f,エンド部の伸び16.3%,連結棒部の伸び17.
2%,接合部の伸び13.0%で、±6,000kgf
の繰返し負荷を2×06 回与えた後でも疲労により破損
することがなかった。また、実施例1と同じ応力腐食割
れ試験に供したところ、エンド部,連結棒部,接合部共
に応力腐食割れが検出されなかった。他方、摩擦圧接に
よって連結棒にエンドを接合したトルクロッドは、引張
り強さ40,000kgf,圧縮強度34,000kg
f,エンド部の伸び16.2%,連結棒部の伸び17.
3%,接合部の伸び11.1%で、±6,000kgf
の繰返し負荷を2×06 回与えた後でも疲労により破損
することがなかった。また、同様な応力腐食割れ試験の
結果では、エンド部,連結棒部,接合部共に応力腐食割
れが検出されなかった。
造してエンドを作製した後、530℃に加熱し、水冷
し、175℃に8時間保持する熱処理を施した。連結棒
も、同様な工程によって製造した。これらエンド及び連
結棒をMIG溶接して得られたトルクロッドは、引張り
強さ41,000kgf,圧縮強度35,000kg
f,エンド部の伸び16.3%,連結棒部の伸び17.
2%,接合部の伸び13.0%で、±6,000kgf
の繰返し負荷を2×06 回与えた後でも疲労により破損
することがなかった。また、実施例1と同じ応力腐食割
れ試験に供したところ、エンド部,連結棒部,接合部共
に応力腐食割れが検出されなかった。他方、摩擦圧接に
よって連結棒にエンドを接合したトルクロッドは、引張
り強さ40,000kgf,圧縮強度34,000kg
f,エンド部の伸び16.2%,連結棒部の伸び17.
3%,接合部の伸び11.1%で、±6,000kgf
の繰返し負荷を2×06 回与えた後でも疲労により破損
することがなかった。また、同様な応力腐食割れ試験の
結果では、エンド部,連結棒部,接合部共に応力腐食割
れが検出されなかった。
【0017】実施例4:合金番号1の押出し棒を熱間鍛
造してエンドを作製した後、530℃に加熱し、水冷
し、180℃に8時間保持する熱処理を施した。連結棒
は、合金番号2の合金の押出しパイプに同様な熱処理を
施して製造した。これらエンド及び連結棒をMIG溶接
して得られたトルクロッドは、引張り強さ41,500
kgf,圧縮強度35,000kgf,エンド部の伸び
15.0%,連結棒部の伸び17.1%,接合部の伸び
13.0%で、±6,000kgfの繰返し負荷を2×
06 回与えた後でも疲労により破損することがなかっ
た。また、実施例1と同じ応力腐食割れ試験に供したと
ころ、エンド部,連結棒部,接合部共に応力腐食割れが
検出されなかった。他方、摩擦圧接によって連結棒にエ
ンドを接合したトルクロッドは、引張り強さ40,50
0kgf,圧縮強度34,000kgf,エンド部の伸
び14.9%,連結棒部の伸び17.0%,接合部の伸
び10.9%で、±6,000kgfの繰返し負荷を2
×06 回与えた後でも疲労により破損することがなかっ
た。また、同様な応力腐食割れ試験の結果では、エンド
部,連結棒部,接合部共に応力腐食割れが検出されなか
った。
造してエンドを作製した後、530℃に加熱し、水冷
し、180℃に8時間保持する熱処理を施した。連結棒
は、合金番号2の合金の押出しパイプに同様な熱処理を
施して製造した。これらエンド及び連結棒をMIG溶接
して得られたトルクロッドは、引張り強さ41,500
kgf,圧縮強度35,000kgf,エンド部の伸び
15.0%,連結棒部の伸び17.1%,接合部の伸び
13.0%で、±6,000kgfの繰返し負荷を2×
06 回与えた後でも疲労により破損することがなかっ
た。また、実施例1と同じ応力腐食割れ試験に供したと
ころ、エンド部,連結棒部,接合部共に応力腐食割れが
検出されなかった。他方、摩擦圧接によって連結棒にエ
ンドを接合したトルクロッドは、引張り強さ40,50
0kgf,圧縮強度34,000kgf,エンド部の伸
び14.9%,連結棒部の伸び17.0%,接合部の伸
び10.9%で、±6,000kgfの繰返し負荷を2
×06 回与えた後でも疲労により破損することがなかっ
た。また、同様な応力腐食割れ試験の結果では、エンド
部,連結棒部,接合部共に応力腐食割れが検出されなか
った。
【0018】比較例1:合金番号3の押出し棒を熱間鍛
造してエンドを作製した後、530℃に加熱し、水冷
し、180℃に8時間保持する熱処理を施した。連結棒
も、同じ材質及び同じ熱処理で製造した。これらエンド
及び連結棒をMIG溶接して得られたトルクロッドは、
引張り強さ38,500kgf,圧縮強度34,000
kgfで、±6,000kgfの繰返し負荷を2×06
回与えた後でも疲労により破損することがなかった。し
かし、伸びがエンド部で6.0%,連結棒部で6.0
%,接合部で10.0%と低い値を示し、トルクロッド
として不適当であった。他方、摩擦圧接によって連結棒
にエンドを接合したトルクロッドは、引張り強さ37,
500kgf,圧縮強度33,500kgfで、±6,
000kgfの繰返し負荷を2×06 回与えた後でも疲
労により破損することがなかった。しかし、この場合も
伸びがエンド部で5.9%,連結棒部で6.1%,接合
部で9.5%と低い値を示し、トルクロッドとして不適
当であった。
造してエンドを作製した後、530℃に加熱し、水冷
し、180℃に8時間保持する熱処理を施した。連結棒
も、同じ材質及び同じ熱処理で製造した。これらエンド
及び連結棒をMIG溶接して得られたトルクロッドは、
引張り強さ38,500kgf,圧縮強度34,000
kgfで、±6,000kgfの繰返し負荷を2×06
回与えた後でも疲労により破損することがなかった。し
かし、伸びがエンド部で6.0%,連結棒部で6.0
%,接合部で10.0%と低い値を示し、トルクロッド
として不適当であった。他方、摩擦圧接によって連結棒
にエンドを接合したトルクロッドは、引張り強さ37,
500kgf,圧縮強度33,500kgfで、±6,
000kgfの繰返し負荷を2×06 回与えた後でも疲
労により破損することがなかった。しかし、この場合も
伸びがエンド部で5.9%,連結棒部で6.1%,接合
部で9.5%と低い値を示し、トルクロッドとして不適
当であった。
【0019】比較例2:合金番号4の押出し棒を熱間鍛
造してエンドを作製した後、530℃に加熱し、水冷
し、180℃に8時間保持する熱処理を施した。連結棒
も、同じ材質及び同じ熱処理で製造した。これらエンド
及び連結棒をMIG溶接して得られたトルクロッドは、
伸びがエンド部で19.8%,連結棒部で20.9%,
接合部で11.5%の値を示したものの、引張り強さが
31,000kgf,圧縮強度が27,000kgfと
不足していた。また、±6,000kgfの繰返し負荷
を2×06 回与えた後では、疲労により破損が発生し
た。そのため、トルクロッドとして不適当であった。他
方、摩擦圧接によって連結棒にエンドを接合したトルク
ロッドは、伸びがエンド部で19.9%,連結棒部で2
0.6%,接合部で11.0%の値を示したものの、引
張り強さが31,000kgf,圧縮強度が27,00
0kgfと不足していた。また、±6,000kgfの
繰返し負荷を2×06 回与えた後では、疲労により破損
が発生した。そのため、トルクロッドとして不適当であ
った。
造してエンドを作製した後、530℃に加熱し、水冷
し、180℃に8時間保持する熱処理を施した。連結棒
も、同じ材質及び同じ熱処理で製造した。これらエンド
及び連結棒をMIG溶接して得られたトルクロッドは、
伸びがエンド部で19.8%,連結棒部で20.9%,
接合部で11.5%の値を示したものの、引張り強さが
31,000kgf,圧縮強度が27,000kgfと
不足していた。また、±6,000kgfの繰返し負荷
を2×06 回与えた後では、疲労により破損が発生し
た。そのため、トルクロッドとして不適当であった。他
方、摩擦圧接によって連結棒にエンドを接合したトルク
ロッドは、伸びがエンド部で19.9%,連結棒部で2
0.6%,接合部で11.0%の値を示したものの、引
張り強さが31,000kgf,圧縮強度が27,00
0kgfと不足していた。また、±6,000kgfの
繰返し負荷を2×06 回与えた後では、疲労により破損
が発生した。そのため、トルクロッドとして不適当であ
った。
【0020】比較例3:合金番号5の押出し棒を熱間鍛
造してエンドを作製した後、530℃に加熱し、水冷
し、180℃に8時間保持する熱処理を施した。連結棒
も、同じ材質及び同じ熱処理で製造した。これらエンド
及び連結棒をMIG溶接して得られたトルクロッドは、
引張り強さが34,000kgfで、±6,000kg
fの繰返し負荷を2×06 回与えた後でも疲労による破
損が生じなかった。しかし、伸びがエンド部で10.2
%,連結棒部で11.8%,接合部で10.2%と低い
値を示し、圧縮強度も29,500kgfと不足してい
た。そのため、トルクロッドとして不適当であった。摩
擦圧接によって連結棒にエンドを接合したトルクロッド
も、引張り強さが34,000kgfで、±6,000
kgfの繰返し負荷を2×06 回与えた後でも疲労によ
る破損が生じなかった。しかし、伸びがエンド部で1
0.0%,連結棒部で11.9%,接合部で10.0%
と低い値を示し、圧縮強度も29,000kgfと不足
していた。そのため、トルクロッドとして不適当であっ
た。
造してエンドを作製した後、530℃に加熱し、水冷
し、180℃に8時間保持する熱処理を施した。連結棒
も、同じ材質及び同じ熱処理で製造した。これらエンド
及び連結棒をMIG溶接して得られたトルクロッドは、
引張り強さが34,000kgfで、±6,000kg
fの繰返し負荷を2×06 回与えた後でも疲労による破
損が生じなかった。しかし、伸びがエンド部で10.2
%,連結棒部で11.8%,接合部で10.2%と低い
値を示し、圧縮強度も29,500kgfと不足してい
た。そのため、トルクロッドとして不適当であった。摩
擦圧接によって連結棒にエンドを接合したトルクロッド
も、引張り強さが34,000kgfで、±6,000
kgfの繰返し負荷を2×06 回与えた後でも疲労によ
る破損が生じなかった。しかし、伸びがエンド部で1
0.0%,連結棒部で11.9%,接合部で10.0%
と低い値を示し、圧縮強度も29,000kgfと不足
していた。そのため、トルクロッドとして不適当であっ
た。
【0021】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明において
は、成分が規制され、特定条件下で熱処理が施されたA
l合金でエンド部材及び連結棒部材を作製し、これらエ
ンド部材及び連結棒部材を溶接又は圧接することによ
り、従来から使用されている鉄製のトルクロッドとほぼ
同じ寸法・形状で鉄製に匹敵する特性をもつアルミ合金
製のトルクロッドを得ている。このアルミ合金製トルク
ロッドは、鉄製に比較して55〜60%程度に軽量化さ
れており、しかもエンド部に圧入するブッシュやトルク
ロッドを固定する部品に対する設計変更の必要性がな
く、従来の鉄製トルクロッドと同様に使用され、トラッ
クの軽量化に寄与する。
は、成分が規制され、特定条件下で熱処理が施されたA
l合金でエンド部材及び連結棒部材を作製し、これらエ
ンド部材及び連結棒部材を溶接又は圧接することによ
り、従来から使用されている鉄製のトルクロッドとほぼ
同じ寸法・形状で鉄製に匹敵する特性をもつアルミ合金
製のトルクロッドを得ている。このアルミ合金製トルク
ロッドは、鉄製に比較して55〜60%程度に軽量化さ
れており、しかもエンド部に圧入するブッシュやトルク
ロッドを固定する部品に対する設計変更の必要性がな
く、従来の鉄製トルクロッドと同様に使用され、トラッ
クの軽量化に寄与する。
【図1】 エンド及び連結棒に三分割した従来の鉄製ト
ルクロッドの側面図
ルクロッドの側面図
【図2】 同鉄製トルクロッドの平面図
【図3】 本発明実施例でアルミ製エンド(a)をアル
ミ製連結棒に溶接又は圧接したトルクロッドの一部
(b)
ミ製連結棒に溶接又は圧接したトルクロッドの一部
(b)
1,2:エンド 3:連結棒 4:環状部
5:接続用突出部 6:MIG溶接又は摩擦圧接した接合部
5:接続用突出部 6:MIG溶接又は摩擦圧接した接合部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 山田 達 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術センター 内 (72)発明者 土屋 健二 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術センター 内 (72)発明者 樋野 治道 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術センター 内 (72)発明者 堀田 元司 静岡県庵原郡蒲原町蒲原1丁目34番1号 日本軽金属株式会社グループ技術センター 内
Claims (3)
- 【請求項1】 Al合金の押出しパイプから作製された
連結棒の両端部にAl合金製のエンドが溶接又は圧接さ
れたトルクロッドであり、前記Al合金がSi:1.0
〜1.5重量%,Cu:0.4〜0.9重量%,Mn:
0.2〜0.6重量%,Mg:0.8〜1.5重量%,
Cr:0.3〜0.9重量%を含み、Fe含有量を0.
25重量%以下に規制すると共に、Mn+Crの合計含
有量が1.2重量%以下に規制された組成をもつトルク
ロッド。 - 【請求項2】 請求項1記載のAl合金が更にTi:
0.005〜0.05重量%,B:0.0001〜0.
01重量%及びZr:0.1〜0.2重量%の1種又は
2種以上を含むトルクロッド。 - 【請求項3】 請求項1又は2記載の組成をもつAl合
金の鋳造材又は押出し材を鍛造し、次いで510〜55
5℃に加熱後、水冷して155〜190℃に5〜20時
間保持する熱処理を施し、該熱処理後のAl合金から作
製したエンドに、同じ組成をもち同じ熱処理が施された
押出しパイプ製の連結棒を溶接又は圧接することを特徴
とするトルクロッドの製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18478295A JPH0913137A (ja) | 1995-06-28 | 1995-06-28 | トルクロッド及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18478295A JPH0913137A (ja) | 1995-06-28 | 1995-06-28 | トルクロッド及びその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0913137A true JPH0913137A (ja) | 1997-01-14 |
Family
ID=16159205
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18478295A Pending JPH0913137A (ja) | 1995-06-28 | 1995-06-28 | トルクロッド及びその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0913137A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20060108179A (ko) * | 2005-04-12 | 2006-10-17 | 현대자동차주식회사 | 레이디어스 로드 구조 |
| CN109112443A (zh) * | 2018-08-30 | 2019-01-01 | 宁波华源精特金属制品有限公司 | 一种连接杆 |
| US10646914B2 (en) | 2018-01-12 | 2020-05-12 | Accuride Corporation | Aluminum alloys for applications such as wheels and methods of manufacture |
-
1995
- 1995-06-28 JP JP18478295A patent/JPH0913137A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| KR20060108179A (ko) * | 2005-04-12 | 2006-10-17 | 현대자동차주식회사 | 레이디어스 로드 구조 |
| US10646914B2 (en) | 2018-01-12 | 2020-05-12 | Accuride Corporation | Aluminum alloys for applications such as wheels and methods of manufacture |
| US11420249B2 (en) | 2018-01-12 | 2022-08-23 | Accuride Corporation | Aluminum wheels and methods of manufacture |
| CN109112443A (zh) * | 2018-08-30 | 2019-01-01 | 宁波华源精特金属制品有限公司 | 一种连接杆 |
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