JPH09143315A - ポリエチレン樹脂組成物 - Google Patents

ポリエチレン樹脂組成物

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JPH09143315A
JPH09143315A JP30418595A JP30418595A JPH09143315A JP H09143315 A JPH09143315 A JP H09143315A JP 30418595 A JP30418595 A JP 30418595A JP 30418595 A JP30418595 A JP 30418595A JP H09143315 A JPH09143315 A JP H09143315A
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ethylene
copolymer
polypropylene
resin composition
temperature
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JP30418595A
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Toshio Ohama
俊生 大浜
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Tosoh Corp
Original Assignee
Tosoh Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 成形サイクル性ならびに剛性および透明性が
著しく向上する成形物を得ることが可能なポリエチレン
樹脂組成物を提供する。 【解決手段】 密度が0.870〜0.950g/cm
3のエチレンと炭素数3以上のα−オレフィンとの共重
合体[A]とポリプロピレン系樹脂[B]とからなり、
[A]:[B]が重量分率で99.9:0.1〜95:
5の範囲であるポリエチレン樹脂組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はポリエチレン樹脂組
成物に関するものである。更に詳しくは、成形時の成形
サイクル性が著しく向上するとともに、剛性および透明
性が著しく向上する成形物を得ることができるポリエチ
レン樹脂組成物に関するものである。
【0002】
【従来の技術】エチレン・α−オレフィン共重合体は、
共重合組成によって密度が異なる。α−オレフィンの少
ない共重合体は高密度になり、剛性が大きくなる。ま
た、結晶化速度も大きいために成形時のサイクル性が良
好である。しかし、透明性が悪い。一方、α−オレフィ
ンが多くなると共重合体は低密度になり、透明性はよく
なる。しかし、剛性は小さく、結晶化速度も小さいので
成形時のサイクル性が悪くなる。
【0003】このように、エチレン・α−オレフィン共
重合体においては、剛性、結晶化速度に関する特性と透
明性に関する特性が共重合組成すなわち密度の変化に対
して相反する傾向で変化する。したがって、単一共重合
体で両方の特性を兼ね備えることはできない。
【0004】しかし、最近では、これらのエチレン・α
−オレフィン共重合体においても、その使用分野が広が
るつれて、市場からはさらに高度な性能が要求されるよ
うになっている。とりわけ、高密度の共重合体が示す特
性、すなわち、高剛性や高結晶化速度と、低密度の共重
合体が示す特性、すなわち、高透明性を兼ね備えている
ことへの要求が多い。
【0005】これらの要求に応えるためには、異なる樹
脂とのブレンド、あるいはエチレン・α−オレフィン共
重合体のような結晶性樹脂の場合には、結晶核剤を添加
する方法が、一般的なものとして挙げられる。この中で
前者の異なる樹脂とのブレンドの場合は、加成的な効果
による場合が多い。
【0006】すなわち、高剛性化の達成のために、剛性
の大きい樹脂をブレンドする方法などがこれに相当し、
エチレン・α−オレフィン共重合体においても、比較的
多くのポリプロピレン系樹脂や高密度ポリエチレン(H
DPE)をブレンドして高剛性化する場合がある。しか
し、この方法では、注目している特性は改良できても、
幾つかの特性を同時に付与することは難しい。さらに、
極少量では高剛性化の効果が小さいために、ある程度量
を添加しなければならず、他の特性が悪化する場合があ
る。
【0007】一方、後者の結晶核剤の添加は、冷却過程
の一定時間内で、より多くの結晶を形成させる方法であ
る。したがって、結晶核剤を添加することによって、結
晶化速度は大きくなり、結晶量が多くなることから剛性
も向上する。さらに、一つ一つの結晶集合体の大きさが
小さくなるために、可視光の散乱量が少なくなり、透明
性も向上する。このように,結晶核剤による方法は、結
晶化速度、剛性および透明性を同時に向上させることが
できる。したがって、エチレン・α−オレフィン共重合
体においては、高密度の共重合体に対して、その透明性
を向上させることができ、さらに元来の特徴である剛性
と結晶化速度も向上させることができる。また、低密度
の共重合体に対しては、剛性や結晶化速度を向上させな
がら、元々の特徴である透明性をさらに向上させること
ができる。また、結晶核剤の場合は、一般にその添加量
が2重量%以下の極少量であり、他の特性への弊害もほ
とんどない。
【0008】以上のことから、市場の高度な要求に応え
るために、エチレン・α−オレフィン共重合体において
も、多くの物質がその造核剤としての可能性を評価され
ている。しかし、エチレン・α−オレフィン共重合体を
含むエチレン系重合体に関しては、安息香酸の金属塩お
よびタルク等にある程度効果のあることが知られている
が、十分とは言えない。大きな効果を示すものも全くな
いわけではないが、それらは高温で成形しないと効果が
発現されず、樹脂によっては劣化や着色の恐れがある。
したがって、市場の高度な要求を満足するようなエチレ
ン・α−オレフィン共重合体を作製するには、共重合体
の熱安定性が維持される温度域で大きな効果を発揮する
結晶核剤を発掘することが最大のポイントとなる。
【0009】また、最近では、メタロセン触媒によっ
て、エチレン・α−オレフィン共重合体においても、従
来の共重合体に比べて、低分子量成分が少なく、組成分
布の均一なものが得られるようになった。これらの新規
共重合体は、その分子構造に基づいて、従来の共重合体
より、高透明で、耐衝撃性が大きく、べたつきが少ない
ものとなっており、新たな材料として注目されている。
しかし、該共重合体は組成分布が均一であるために、冷
却過程での結晶化速度が遅く、従来の共重合体以上に成
形サイクル性が遅くなる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、成形
サイクル性ならびに剛性および透明性が著しく向上する
成形物を得ることが可能なポリエチレン樹脂組成物を提
供することである。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記課題を
解決するために鋭意検討を行った結果、本発明を完成す
るにいたった。すなわち、本発明者は特定の密度範囲に
あるエチレン・α−オレフィン共重合体に対して、ポリ
プロピレン系樹脂がその結晶核剤として作用することを
見い出し、その結果、エチレン・α−オレフィン共重合
体とポリプロピレン系樹脂とからなる組成物が、成形サ
イクル性、剛性および透明性の著しく向上したものにな
ることを見い出した。本発明は、エチレン・α−オレフ
ィン共重合体に対して、ポリプロピレン系がその結晶核
剤として作用することを見い出した点がポイントであ
り、ここに新規性がある。
【0012】すなわち、本発明は、100℃の熱水に1
時間浸し、そのままの状態で室温まで放冷したものの密
度が0.870〜0.950g/cm3の範囲であるエ
チレンと炭素数3以上のα−オレフィンとの共重合体
[A]とポリプロピレン系樹脂[B]とからなり、
[A]:[B]が重量分率で99.9:0.1〜95:
5の範囲、好ましくは、99.5:0.5〜97:3の
範囲であることを特徴とするポリエチレン樹脂組成物を
要旨とするものである。
【0013】以下に、本発明を詳細に説明する。
【0014】上記[A]のエチレン・α−オレフィン共
重合体におけるα−オレフィンとしては、例えば、プロ
ピレン、ブテン−1、ペンテン−1、1−メチルブテン
−1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテ
ン−1、ノネン−1、デセン−1、ウンデセン−1、ド
デセン−1、トリデセン−1、テトラデセン−1、ペン
タデセン−1、ヘキサデセン−1、ヘプタデセン−1、
オクタデセン−1、ノナデセン−1、エイコセン−1等
が挙げられ、これらの1種もしくは2種以上が用いられ
る。なかでも入手の容易さからブテン−1、ペンテン−
1、ヘキセン−1、4−メチルペンテン−1、オクテン
−1等が好ましい。
【0015】さらに、[A]のエチレン・α−オレフィ
ン共重合体は、100℃の熱水に1時間浸し、そのまま
の状態で室温まで放冷したものの密度が0.870〜
0.950g/cm3の範囲である。本発明は、[B]
のポリプロピレン系樹脂が[A]のエチレン・α−オレ
フィン共重合体の結晶核剤として作用するものである。
結晶核剤は、結晶化における結晶の種(開始点)となる
ものであって、樹脂が分子構造的に結晶化しうる結晶性
のものでなければ、結晶核剤を添加する意味がない。
[A]のエチレン・α−オレフィン共重合体は密度が
0.870g/cm3より小さくなると、α−オレフィ
ンの量が多くて結晶性がほとんどなくなる。したがっ
て、この様な共重合体には[B]のポリプロピレン系樹
脂を添加する意味がない。また、密度が0.950g/
cm3を越えるエチレン・α−オレフィン共重合体
[A]に対しては、[B]のポリプロピレン系樹脂を添
加する効果が十分ではない。
【0016】本発明における[A]のエチレン/α−オ
レフィン共重合体の分子量分布(Mw/Mn)は特に制
限はないが、3以下が好ましい。分子量分布が3以上に
なると、低分子量成分による成形物表面のべたつきが問
題になる場合がある。
【0017】本発明における[A]のエチレン・α−オ
レフィン共重合体の製造方法は特に限定されず、チタン
系触媒、バナジウム系触媒またはメタロセン系の触媒な
ど種々の触媒を用いて製造することができる。なかで
も、上述の分子量分布に関する条件を満たしたエチレン
・α−オレフィン共重合体を得ることが容易なメタロセ
ン系の触媒を用いることが好ましい。
【0018】すなわち、(a)周期表4族の遷移金属を
含む遷移金属化合物と,(b)これと反応してイオン性
の錯体を形成する化合物および/または(c)有機金属
化合物からなる触媒の存在下で、エチレンとα−オレフ
ィンとを共重合することにより、エチレン・α−オレフ
ィン共重合体を製造することができる。
【0019】重合は、バッチ式、半連続式、連続式のい
ずれの方法でも行うことが可能であり、重合条件を変え
て2段以上に分けて行うことも可能である。また、重合
終了後に得られる共重合体は、従来公知の方法により重
合溶液から分離回収され、乾燥して固体状の共重合体を
得る。
【0020】本発明における[B]のポリプロピレン系
樹脂は、一般に使用されているポリプロピレン系樹脂を
用いることができる。例えば、プロピレンホモポリマ
ー、エチレン含量が0.5〜12重量%のプロピレン・
エチレンランダム共重合体、エチレン含量が0.5〜1
2重量%、1−ブテンのようなα−オレフィン含量が
0.5〜20重量%のポリプロピレン・エチレン・α−
オレフィン系三元共重合体、エチレン含量が1〜60重
量%であるインパクポリプロピレンである結晶性のポリ
プロピレン系樹脂が挙げられ、これらのうち1種または
2種以上が用いられる。なかでもプロピレンホモポリマ
ーが好ましく、さらには、示差走査型熱量計(DSC)
において、200℃で5分間保持した後に、10℃/分
の一定速度で冷却した時に得られる最も高温に位置する
結晶化発熱ピ−クのピ−ク温度(Tc(PP) )が125℃
以上であるものが望ましい。Tc(PP) が125℃より低
いものでも十分に効果はあるが、この場合は、成形時の
樹脂の溶融温度が高温であると効果が小さくなる。これ
は、特に、圧縮成形のような成形時の溶融段階におい
て、混練を加えることなく静的に熱を加えた場合に顕著
である。Tc(PP) が125℃以上のものに関してはこの
ような問題がなく、いかなる成形法および条件でも安定
的に効果が発現する。Tc(PP) が125℃以上となるポ
リプロピレン系樹脂は、例えば、アイソタクチックの立
体規則性を向上させることによって得ることができる。
また、結晶性のポリプロピレン系樹脂に安息香酸金属塩
に代表されるような公知の結晶核剤を添加することによ
るポリプロピレン系樹脂組成物としても得ることができ
る。
【0021】これらのポリプロピレン系樹脂は、チーグ
ラー系触媒を用いた従来公知方法で得ることができる
し、さらに、メタロセン触媒を用いて得ることもでき
る。
【0022】本発明の組成物およびエチレン・α−オレ
フィン共重合体の結晶化速度、剛性および透明性の向上
に関する改質効果は、[A]のエチレン・α−オレフィ
ン共重合体に[B]のポリプロピレン系樹脂を[A]:
[B]重量分率で99.9:0.1〜95:5の範囲、
好ましくは、99.5:0.5〜97:3の範囲となる
ように混合することによって得ることができる。[B]
が重量分率で0.1重量%より少ない場合は、[A]の
エチレン・α−オレフィン共重合体に対する結晶核剤と
しての効果が十分でなく、5重量%を越える場合は、エ
チレン・α−オレフィン共重合体に対する結晶核剤とし
ての効果はあるものの、[B]のプロピレン系樹脂の量
が多すぎて、その存在そのものが透明性の悪化をもたら
すので好ましくない。特に、比較的透明性のよい低密度
のエチレン・α−オレフィン共重合体に添加する場合
は、その影響が大きい。
【0023】本発明におけるポリエチレン樹脂組成物に
は、必要に応じて、フェノール系、亜リン酸エステル
系、チオエーテル系の各種酸化防止剤、脂肪酸の金属
塩、ヒドロキシ脂肪酸の金属塩、アルキル乳酸の金属
塩、ハイドロタルサイト等の中和剤、ベンゾフェノン
系、ベンゾトリアゾール系、サリチレート系等の紫外線
吸収剤、ヒンダードアミン系光安定剤、滑剤、ブロッキ
ング防止剤、帯電防止剤、有機酸の金属塩や分散剤、顔
料等を添加することができる。
【0024】本発明の組成物は、任意の方法で製造する
ことが可能であるが、取り扱いの容易さ、および分散性
の向上のために、ロール、プラストミル、1軸および2
軸押出機、ニーダー、バンバリーミキサー等の適当な混
練機を用いて、両樹脂の融点以上で加熱混練する方法が
好ましい。
【0025】この様にして得られたポリエチレン樹脂組
成物は周知の射出成形、押出成形、圧縮成形、ブロー成
形、インジェクションブロー成形、インフレーション成
形およびキャスト成形等の成形法に適用される樹脂成形
用素材として使用される。また、本発明の組成物は、高
充填樹脂を前もって調製し、これらを成形時や再混練時
に添加する方法、すなわちマスターバッチでの添加によ
っても、目的とする成形物を得ることができる。
【0026】
【実施例】以下に、実施例によって本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるも
のではない。
【0027】なお、実施例および比較例に用いた樹脂の
特性は、下記の方法により測定されたものである。
【0028】エチレン・α−オレフィン共重合体の密
度 JIS K6760に準拠して、100℃の熱水に1時
間浸し、そのままの状態で室温まで放冷したものの密度
を、23℃に保持した密度勾配管にて測定した。
【0029】エチレン・α−オレフィン共重合体のM
w/Mn エチレン・α−オレフィン共重合体の重量平均分子量
(Mw)と数平均分子量(Mn)の比(Mw/Mn)
は、ウオーターズ(株)製 150CALC/GPC
(カラム:東ソー(株)製、GMHHR−H(S)、
7.8mmIDX30cm×3本、溶媒1,2,4−ト
リクロロベンゼン、温度140℃、流量:1.0ml/
分、注入温度:30mg/30ml(注入量300μ
l))を用いるゲルパーミエーションクロマトグラフィ
ー法によりMwとMnを測定し、Mw/Mnを算出し
た。なお、東ソー(株)製の標準ポリスチレンを用い
て、ユニバーサルキャリブレーション法によりカラム溶
出体積は校正した。
【0030】ポリプロピレン系樹脂の結晶化温度(T
c(PP) ) 示差走査型熱量計(パーキンエルマー(株)製、DSC
−7)において、200℃で5分間保持した後に、10
℃/分の一定速度で冷却した際に得られる最も高温に位
置する結晶化発熱ピークのピーク温度を結晶化温度(T
c(PP) )とした。
【0031】メルトフローレート(MFR) JIS K7210に準拠して、エチレン・α−オレフ
ィン共重合体の場合は190℃、ポリプロピレン系樹脂
の場合は230℃で、2160gの荷重下で測定した。
【0032】実施例および比較例における組成物の作製
には、2つの混練方法を用いた。これは、混練方法によ
って極端な効果の違いがないことを確認するためであ
る。1つはブラベンダーミキサーを用いた方法(以下、
ミキサー法と略す)で、エチレン・α−オレフィン共重
合体とポリプロピレン系樹脂を混合し、酸化防止剤とし
て2,6−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシトルエンを
1000ppm加えて、東洋精機(株)製のラボプラス
トミル(100cc用)を用いて、180℃で、10分
間、回転数50rpmで溶融混練した。また、もう1つ
は単軸押出機を用いた方法(以下、単軸押出法と略す)
で、ミキサー法と同様に樹脂と酸化防止剤を配合し、シ
リンダー温度200℃、回転数50rpmで押出混練し
た。単軸押出機は、プラコー(株)製である。
【0033】ここでは、成形サイクル、剛性および透明
性を評価した。成形形サイクル性は示差走査型熱量計
(DSC)を用いて、溶融状態から一定速度で冷却した
時に得られるエチレン・α−オレフィン共重合体成分の
結晶化発熱ピークのピーク温度(Tc )を評価した。T
c が高温であるほど同一冷却条件下における結晶化速度
が速いことになり、成形サイクル性が良好であることと
対応する。また、剛性はヤング率、透明性はヘーズによ
り評価した。
【0034】ヘーズ:ヘーズは圧縮成形で得られた厚
さ200μmのプレスシートで測定した。圧縮成形機は
関西ロール(株)製で、それを2台用いた。1台は混練
物を溶融させるもの(溶融側)で、もう1台は冷却する
もの(冷却側)である。具体的には溶融側において15
0℃で12分間保持し、その後30℃の冷却側にすばや
く移した。また、高温で溶融させた場合の効果について
は、溶融側の圧縮成形機の温度を170℃とし、後は同
様とした。得られたプレスシートのヘーズは日本電色工
業(株)製のヘーズメーターを用いて、JIS K71
05に準拠して測定した。
【0035】ヤング率:上記プレスシートからダンベ
ル試験片(有効試料長10mm、幅3.2mm)を打ち
抜いて測定試料とした。測定には、オリエンテック
(株)製の引張試験機を用いて、チャック間距離28m
m、引張速度20mm/分で引っ張った。ヤング率はそ
の際に得られる応力−歪曲線の初期直線領域の勾配から
見積った。
【0036】結晶化温度(Tc ):結晶化温度は示差
走査型熱量計(パーキンエルマー(株)製、DSC−
7)を用いて測定した。上記プレスシートから約5mg
をサンプリングをし、示差走査型熱量計において、15
0℃で5分間保持し、その後10℃/分の一定速度で冷
却した。その際に得られるエチレン・α−オレフィン共
重合体成分の結晶化発熱ピークのピーク温度を結晶化温
度(Tc )とした。
【0037】これより具体的な実施例および比較例で本
発明を説明するが、表1,2には、それぞれ実施例およ
び比較例で用いたエチレン・α−オレフィン共重合体
[A]とポリプロピレン系樹脂[B]の一覧を示す。
[B5]は、請求項2の実施例に対して用いたものであ
り、ホモポリプロピレンに1500ppmの安息香酸ア
ルミニウムが配合されている。結晶化温度(Tc(PP) )
は131.1℃である。
【0038】
【表1】
【0039】
【表2】
【0040】実施例1、比較例1 実施例1は、チーグラー触媒を用いて得られたエチレン
とヘキセン−1共重合体[A1]99重量%とホモポリ
プロピレン[B1]1重量%からなる組成物である。
[A1],[B1]の特徴は、それぞれ表1,2に示
す。比較例1は[A1]単品である。混練はミキサー法
である。表3に、実施例1および比較例1のヘーズ、ヤ
ング率および結晶化温度を示す。
【0041】
【表3】
【0042】実施例2〜5、比較例2 実施例2〜5は、メタロセン触媒を用いて得られたエチ
レン・ヘキセン−1共重合体[A2]99重量%と分子
量の異なる4種類のホモポリプロピレン1重量%とから
なる組成物である。4種類のポリプロピレンはそれぞ
れ、[B1],[B2],[B3],[B4]である。
[A2]の特徴は表1に、[B1]〜[B4]の特徴は
表2に示す。[B4]は市販のポリプロピレン系ワック
スである。比較例2は[A2]単品である。混練はミキ
サー法である。[A2]の重合には、メタロセン化合物
としてジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)
(フルオレニル)ジルコニウムジクロライド、イオン性
化合物としてN,N−ジメチルアニリニウムテトラキス
(ペンタフルオロフェニル)ボレート、有機アルミニウ
ム化合物としてトリイソブチルアルミニウムを用いた。
メタロセン化合物、イオン性化合物および有機アルミニ
ウム化合物の量はモル比で1:2:250とし、触媒の
調製にはトルエンを用いた。[A2]は、上記触媒系を
用い、重合温度165℃、重合圧力900kgf/cm
2で重合することによって得られたものである。表4に
は、実施例2〜5および比較例2のヘーズ、ヤング率お
よび結晶化温度を示す。
【0043】
【表4】
【0044】実施例6、比較例3〜5 実施例6は、組成物を混練する際の混練方法の影響を確
認したものである。ここでは単軸押出法で混練した。実
施例6は、メタロセン触媒を用いて得られたエチレン・
ヘキセン−1共重合体[A3]99重量%と市販ポリプ
ロピレン系ワックス[B4]1重量%からなる組成物で
ある。[A3]は[A2]と同じ触媒系および重合条件
で得られたものである。[A3],[B4]の特徴は、
それぞれ表1,2に示す。比較例3は[A3]単品、比
較例4は[A3]にタルクを2000ppm添加した組
成物、比較例5は[A3]に安息香酸アルミニウムを2
000ppm添加した組成物である。表5には、実施例
6および比較例3〜5のヘーズ、ヤング率および結晶化
温度を示す。
【0045】
【表5】
【0046】実施例7、比較例6 実施例7は、[A2]:[B1]が重量分率で99:1
である組成物で、成形物を作製する際の冷却速度を変化
させてもその効果が発揮されることを確認したものであ
る。ここでは、溶融側の圧縮成形機で150℃に保持し
た状態から30℃の冷却側の圧縮成形機に移さずに、そ
のままヒーターを切って室温まで放冷してプレスシート
を作製した。ここでは、ヘーズを評価した。[A2],
[B1]の特徴は、それぞれ表1,2に示す。比較例6
は、[A2]単品を同じ条件で評価したものである。表
6には、実施例7および比較例6のヘーズを示す。
【0047】
【表6】
【0048】実施例8、比較例7,8 実施例8は、請求項2に対する実施例であり、エチレン
・ヘキセン−1共重合体[A2]99重量%とプロピレ
ン系樹脂組成物[B5]1重量%とからなる組成物であ
る。[A2],[B5]の特徴は、それぞれ表1,2に
示す。比較例7は[A2]単品、比較例8は実施例2と
同じ[A2]99重量%と[B5]1重量%とからなる
組成物である。ここでの実施例8と比較例7,8は、プ
レスシートの作製および示差走査熱量計(DSC)を用
いて、エチレン・α−オレフィン共重合体成分の結晶化
温度(Tc )を測定する際の溶融温度を170℃とした
ものである。表7には、実施例8および比較例7,8の
ヘーズ、ヤング率および結晶化温度を示す。
【0049】
【表7】
【0050】
【発明の効果】以上示した様に、本発明におけるポリエ
チレン樹脂組成物は、結晶化温度の上昇すなわち結晶化
速度の向上に基づく成形サイクル性の向上ならびに剛性
および透明性を著しく向上させることが可能であり、さ
らにあらゆる冷却条件においてもその効果が安定的に発
揮される。
【0051】したがって、製品の製造効率を高めること
が可能であり、用途としては、高剛性または高透明もし
くはそのいずれもが要求される分野、例えば、キャップ
や衣装ケースの様な射出成形物、ボトルに代表されるブ
ロー製品、各種容器に代表されるインジェクションブロ
ー製品、パイプに代表される押出成形品、包装用フィル
ムに代表される延伸もしくは無延伸フィルム成形物を製
造するのに好適な組成物である。
【0052】

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】100℃の熱水に1時間浸し、そのままの
    状態で室温まで放冷したものの密度が0.870〜0.
    950g/cm3の範囲であるエチレンと炭素数3以上
    のα−オレフィンとの共重合体(以下、[A]という)
    とポリプロピレン系樹脂(以下、[B]という)とから
    なり、[A]:[B]が重量分率で99.9:0.1〜
    95:5の範囲であることを特徴とするポリエチレン樹
    脂組成物。
  2. 【請求項2】請求項1に記載のポリプロピレン系樹脂
    が、示差走査型熱量計(DSC)において、200℃で
    5分間保持し、その後10℃/分の一定速度で冷却した
    際に得られる最も高温に位置する結晶化発熱ピークのピ
    ーク温度(Tc(PP) )が125℃以上であることを特徴
    とするポリエチレン樹脂組成物。
JP30418595A 1995-11-22 1995-11-22 ポリエチレン樹脂組成物 Pending JPH09143315A (ja)

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