JPH09146608A - 連続鋳造機モールド内湯面レベル制御方法 - Google Patents
連続鋳造機モールド内湯面レベル制御方法Info
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- JPH09146608A JPH09146608A JP29986995A JP29986995A JPH09146608A JP H09146608 A JPH09146608 A JP H09146608A JP 29986995 A JP29986995 A JP 29986995A JP 29986995 A JP29986995 A JP 29986995A JP H09146608 A JPH09146608 A JP H09146608A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 連続鋳造の鋳込み速度一定の定常鋳込み状態
での線型化モデルにおいて、溶鋼流量特性の変化があっ
ても、想定したプロセスの変動内では、外乱に対する湯
面レベル制御精度の低下が少ないモールド内湯面レベル
制御方法を提供する。 【解決手段】 スライディングノズル指令値に加える仮
想外乱と、アクチュエータ出力と流量係数の間に加算す
る仮想外乱と、湯面変動を生ぜしめる外乱の3種類の外
乱と設定値とを外部入力w1 、w2 、d1 、d2 と定義
し、制御量として、外部入力w1 の直前の制御器出力u
に、周波数重み関数W1 (s)を掛けたz1と、外部入
力w2 の直前のアクチュエータ位置urに、定数重みW
2 を掛けたz2と、湯面レベル偏差yには外乱d1 、d
2 からの周波数重み関数W3 (s)を掛けたz3を定義
して、外部入力w1 、w2 、d1 、d2 から制御量z
1、z2、z3までの伝達関数行列の構造化特異値を1
以下とする制御則を用いた。
での線型化モデルにおいて、溶鋼流量特性の変化があっ
ても、想定したプロセスの変動内では、外乱に対する湯
面レベル制御精度の低下が少ないモールド内湯面レベル
制御方法を提供する。 【解決手段】 スライディングノズル指令値に加える仮
想外乱と、アクチュエータ出力と流量係数の間に加算す
る仮想外乱と、湯面変動を生ぜしめる外乱の3種類の外
乱と設定値とを外部入力w1 、w2 、d1 、d2 と定義
し、制御量として、外部入力w1 の直前の制御器出力u
に、周波数重み関数W1 (s)を掛けたz1と、外部入
力w2 の直前のアクチュエータ位置urに、定数重みW
2 を掛けたz2と、湯面レベル偏差yには外乱d1 、d
2 からの周波数重み関数W3 (s)を掛けたz3を定義
して、外部入力w1 、w2 、d1 、d2 から制御量z
1、z2、z3までの伝達関数行列の構造化特異値を1
以下とする制御則を用いた。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、連続鋳造機のモー
ルド内湯面レベルを制御する方法に関する。
ルド内湯面レベルを制御する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】連続鋳造においてモールドの溶鋼レベル
制御は、安定操業上のみならず鋳片の品質確保上も重要
なことである。
制御は、安定操業上のみならず鋳片の品質確保上も重要
なことである。
【0003】従来、連続鋳造機のモールド内湯面レベル
制御としては、、一般にはPID制御が用いられてい
る。しかしながら連続鋳造機においては、引き抜き速度
変動による湯面変動外乱、タンディッシュ内溶鋼流量の
変動による溶鋼流量変動、バルジングと呼ばれる未凝固
体積変動による周期的湯面変動の発生など、さまざまな
外乱がある。またスライディングノズル内のアルミナ付
着、脱落によるノズル内の溶鋼流量特性の変動、モデル
化が困難な湯面の波立ちの発生、スライディングノズル
の非線形流量特性など制御対象のパラメータ変動や寄生
要素の影響があり通常のPID制御では湯面レベル変動
を小さくすることが困難となっている。
制御としては、、一般にはPID制御が用いられてい
る。しかしながら連続鋳造機においては、引き抜き速度
変動による湯面変動外乱、タンディッシュ内溶鋼流量の
変動による溶鋼流量変動、バルジングと呼ばれる未凝固
体積変動による周期的湯面変動の発生など、さまざまな
外乱がある。またスライディングノズル内のアルミナ付
着、脱落によるノズル内の溶鋼流量特性の変動、モデル
化が困難な湯面の波立ちの発生、スライディングノズル
の非線形流量特性など制御対象のパラメータ変動や寄生
要素の影響があり通常のPID制御では湯面レベル変動
を小さくすることが困難となっている。
【0004】このような問題に対して例えば特開平05
−177321号公報、特開平05−189009号公
報では上記制御対象の特性変動に対して安定で、かつ上
記外乱に対する湯面変動量の抑制を実現する制御則をH
∞制御理論の混合感度問題の解として決定する方法によ
り、解決を試みている。
−177321号公報、特開平05−189009号公
報では上記制御対象の特性変動に対して安定で、かつ上
記外乱に対する湯面変動量の抑制を実現する制御則をH
∞制御理論の混合感度問題の解として決定する方法によ
り、解決を試みている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、H∞制
御理論の解は制御対象の変動に対する安定性は保証して
いるが特性変動した制御対象に対する性能が設計通りで
あることは保証していない。すなわち、H∞制御理論の
解を導出するために作成した連続鋳造機の湯面レベル制
御系線形化モデルが現実のプロセスと一致するときの
み、設計時の性能を発揮し、設計モデルと現実のプロセ
スが一致しないときは十分な性能が発揮できない。連続
鋳造機の湯面レベル制御系では、スライディングノズル
の流量特性が非線形であり、動作点により流量係数が変
動する。また、スライディングノズル内のアルミナ付
着、脱落やタンディッシュ内溶鋼流量の変動といった現
象も流量係数の変化をもたらすためH∞制御理論に基づ
く制御系の構成は、モデル化誤差の存在する制御系の性
能を設計段階で決定できないという問題があった。
御理論の解は制御対象の変動に対する安定性は保証して
いるが特性変動した制御対象に対する性能が設計通りで
あることは保証していない。すなわち、H∞制御理論の
解を導出するために作成した連続鋳造機の湯面レベル制
御系線形化モデルが現実のプロセスと一致するときの
み、設計時の性能を発揮し、設計モデルと現実のプロセ
スが一致しないときは十分な性能が発揮できない。連続
鋳造機の湯面レベル制御系では、スライディングノズル
の流量特性が非線形であり、動作点により流量係数が変
動する。また、スライディングノズル内のアルミナ付
着、脱落やタンディッシュ内溶鋼流量の変動といった現
象も流量係数の変化をもたらすためH∞制御理論に基づ
く制御系の構成は、モデル化誤差の存在する制御系の性
能を設計段階で決定できないという問題があった。
【0006】本発明はかかる課題を解決するためになさ
れたものであり、スライディングノズルの非線形流量特
性、タンディッシュ内溶鋼流量の変動、スライディング
ノズル内のアルミナ付着、脱落などによる溶鋼流量特性
の変化があっても、あらかじめ想定したパラメータ変動
などのプロセスの変動内では、バルジングなどの外乱に
対する湯面レベル制御精度の低下が少ないモールド内湯
面レベル制御方法を提供することを目的とする。
れたものであり、スライディングノズルの非線形流量特
性、タンディッシュ内溶鋼流量の変動、スライディング
ノズル内のアルミナ付着、脱落などによる溶鋼流量特性
の変化があっても、あらかじめ想定したパラメータ変動
などのプロセスの変動内では、バルジングなどの外乱に
対する湯面レベル制御精度の低下が少ないモールド内湯
面レベル制御方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明はかかる課題を鑑
みなされたもので、第1の発明は、モールド湯面レベル
計によるレベル測定工程と、タンディッシュに設けられ
たスライディングノズルによるモールド内への溶鋼給湯
工程と、前記スライディングノズルを駆動するアクチュ
エータに対して操作指令値を与える制御工程とによっ
て、設定値に湯面レベルが一致するように制御するため
の連続鋳造機モールド内湯面レベル制御方法において、
外乱として、制御器からの出力であるスライディングノ
ズル指令値に加える仮想外乱、アクチュエータ位置と溶
鋼の流量係数の間に加算する仮想外乱、モールド内溶鋼
流量変動による湯面変動を生ぜしめる外乱とを定義し、
前記3種類の外乱と設定値とを鋳込み速度一定の定常鋳
込み状態での線形化モデルのw1 、w2 、d1 、d2 と
する外部入力とし、制御量をそれぞれ、外部入力w1 の
直前の制御器出力uに、むだ時間の変動分と湯面波立ち
外乱の影響項の周波数特性を乗法的誤差として評価した
周波数重み関数W1 (s)を掛けた制御量z1、外部入
力w2 の直前のアクチュエータ位置urに、前記流量係
数の変動とモールドサイズの変化を乗法的誤差として評
価する定数重みW2 を掛けた制御量z2、湯面レベル偏
差yに、外部入力d1 、d2 からの感度特性を減少させ
るための周波数重み関数W3 (s)を掛けた制御量z3
として、前記外部入力w1 、w2 、d1 、d2 から制御
量z1、z2、z3までの伝達関数行列の構造化特異値
を1以下とするような制御則であることを特徴とする連
続鋳造機モールド内湯面レベル制御方法である。
みなされたもので、第1の発明は、モールド湯面レベル
計によるレベル測定工程と、タンディッシュに設けられ
たスライディングノズルによるモールド内への溶鋼給湯
工程と、前記スライディングノズルを駆動するアクチュ
エータに対して操作指令値を与える制御工程とによっ
て、設定値に湯面レベルが一致するように制御するため
の連続鋳造機モールド内湯面レベル制御方法において、
外乱として、制御器からの出力であるスライディングノ
ズル指令値に加える仮想外乱、アクチュエータ位置と溶
鋼の流量係数の間に加算する仮想外乱、モールド内溶鋼
流量変動による湯面変動を生ぜしめる外乱とを定義し、
前記3種類の外乱と設定値とを鋳込み速度一定の定常鋳
込み状態での線形化モデルのw1 、w2 、d1 、d2 と
する外部入力とし、制御量をそれぞれ、外部入力w1 の
直前の制御器出力uに、むだ時間の変動分と湯面波立ち
外乱の影響項の周波数特性を乗法的誤差として評価した
周波数重み関数W1 (s)を掛けた制御量z1、外部入
力w2 の直前のアクチュエータ位置urに、前記流量係
数の変動とモールドサイズの変化を乗法的誤差として評
価する定数重みW2 を掛けた制御量z2、湯面レベル偏
差yに、外部入力d1 、d2 からの感度特性を減少させ
るための周波数重み関数W3 (s)を掛けた制御量z3
として、前記外部入力w1 、w2 、d1 、d2 から制御
量z1、z2、z3までの伝達関数行列の構造化特異値
を1以下とするような制御則であることを特徴とする連
続鋳造機モールド内湯面レベル制御方法である。
【0008】第2の発明は、前記外部入力d1 、d2 の
それぞれの周波数特性を有理関数W i1(s)、W
i2(s)で与え、プラントに入力される信号をW
i1(s)d1 、W i2(s)d2 とすることを特徴とする
第1の発明記載の連続鋳造機モールド内湯面レベル制御
方法である。
それぞれの周波数特性を有理関数W i1(s)、W
i2(s)で与え、プラントに入力される信号をW
i1(s)d1 、W i2(s)d2 とすることを特徴とする
第1の発明記載の連続鋳造機モールド内湯面レベル制御
方法である。
【0009】本発明は、上記のように制御則を導出した
ので、前記周波数重み関数W1 (s)、W2 によって評
価したスライディングノズル開度と供給溶鋼流量の非線
形特性の線形化誤差、流量係数の見積り誤差、あるいは
溶鋼中不純物のノズル内付着などによる流量係数変化、
プロセス内に含まれるむだ時間の線形近似あるいは見積
り誤差、線形モデルでは記述できない湯面波立ち、表面
波の影響、鋳込み中の鋳込みサイズ変更などによる対象
の変化などの実プロセスと線形化モデルの間に誤差があ
っても、湯面レベル制御を安定に行い、且つ、前記周波
数重み関数W3(s)によって定めたモールド内溶鋼体
積の変動に起因する湯面レベル変動の抑制効果を維持す
ることができる。
ので、前記周波数重み関数W1 (s)、W2 によって評
価したスライディングノズル開度と供給溶鋼流量の非線
形特性の線形化誤差、流量係数の見積り誤差、あるいは
溶鋼中不純物のノズル内付着などによる流量係数変化、
プロセス内に含まれるむだ時間の線形近似あるいは見積
り誤差、線形モデルでは記述できない湯面波立ち、表面
波の影響、鋳込み中の鋳込みサイズ変更などによる対象
の変化などの実プロセスと線形化モデルの間に誤差があ
っても、湯面レベル制御を安定に行い、且つ、前記周波
数重み関数W3(s)によって定めたモールド内溶鋼体
積の変動に起因する湯面レベル変動の抑制効果を維持す
ることができる。
【0010】また、Wi1(s)、Wi2(s)によって外
乱の周波数を指定することができる。例えば、引き抜き
外乱を含む外部入力d1 が特定の周波数外乱を含む場合
には、外乱周波数で利得が大きくなるようにWi2(s)
を定めれば、その外乱の外部入力d1 の周波数による制
御偏差yの伝達特性を小さくすることができる。
乱の周波数を指定することができる。例えば、引き抜き
外乱を含む外部入力d1 が特定の周波数外乱を含む場合
には、外乱周波数で利得が大きくなるようにWi2(s)
を定めれば、その外乱の外部入力d1 の周波数による制
御偏差yの伝達特性を小さくすることができる。
【0011】
【発明の実施の形態】以下図面を参照して、本発明の実
施の形態を詳細に説明する。
施の形態を詳細に説明する。
【0012】図3は本発明が適用される連続鋳造機のモ
ールド周辺部の縦断面図である。タンディッシュ1に満
たされた溶鋼2は、タンディッシュ1底部に設置された
スライディングノズル3の位置で定まる開度に応じて浸
漬ノズル9を経てモールド5へ注入される。モールド5
へ注入された溶鋼はモールド側壁から冷却され凝固しつ
つ下方へ引き抜かれていく。このときの引き抜き速度は
ほぼ一定に制御される。モールド5内に注入される溶鋼
流量は前述の如くスライディングノズル3の開度に応じ
て定まるが、このスライディングノズル3はアクチュエ
ータ8によって駆動される。また制御器6は湯面レベル
計4から連続的に信号を受取り後述する制御演算により
湯面レベルが一定になるようにアクチュエータ8に指令
を与える。このときの制御系の線形モデルのブロック図
が図4である。
ールド周辺部の縦断面図である。タンディッシュ1に満
たされた溶鋼2は、タンディッシュ1底部に設置された
スライディングノズル3の位置で定まる開度に応じて浸
漬ノズル9を経てモールド5へ注入される。モールド5
へ注入された溶鋼はモールド側壁から冷却され凝固しつ
つ下方へ引き抜かれていく。このときの引き抜き速度は
ほぼ一定に制御される。モールド5内に注入される溶鋼
流量は前述の如くスライディングノズル3の開度に応じ
て定まるが、このスライディングノズル3はアクチュエ
ータ8によって駆動される。また制御器6は湯面レベル
計4から連続的に信号を受取り後述する制御演算により
湯面レベルが一定になるようにアクチュエータ8に指令
を与える。このときの制御系の線形モデルのブロック図
が図4である。
【0013】本実施の形態の湯面レベル制御系では図4
に示されるように、湯面レベル設定値と湯面レベル計4
で検出される湯面レベルとの偏差に応じて、制御器6が
スライディングノズル3の開度位置の指令値をアクチュ
エータ8に与える。アクチュエータ8は指令値に応じて
スライディングノズル3を動作させる動特性をもってお
り、この動特性をむだ時間と一次遅れで表現した。この
むだ時間は、非線形のため、ここではPadeの線形近
似を用いて表現したのが、ブロック10である。また、
アクチュエータの一次遅れがブロック8となる。この動
特性によって定まったスライディングノズル3の開度位
置によって、溶鋼2がモールド5へ流れ込むスライディ
ングノズル3の開度面積が決定されるが、このスライデ
ィングノズル3の開度面積と、タンディッシュ1内の溶
鋼2の高さによってベルヌイの定理によりモールド5へ
流れ込む溶鋼流量が決定される。
に示されるように、湯面レベル設定値と湯面レベル計4
で検出される湯面レベルとの偏差に応じて、制御器6が
スライディングノズル3の開度位置の指令値をアクチュ
エータ8に与える。アクチュエータ8は指令値に応じて
スライディングノズル3を動作させる動特性をもってお
り、この動特性をむだ時間と一次遅れで表現した。この
むだ時間は、非線形のため、ここではPadeの線形近
似を用いて表現したのが、ブロック10である。また、
アクチュエータの一次遅れがブロック8となる。この動
特性によって定まったスライディングノズル3の開度位
置によって、溶鋼2がモールド5へ流れ込むスライディ
ングノズル3の開度面積が決定されるが、このスライデ
ィングノズル3の開度面積と、タンディッシュ1内の溶
鋼2の高さによってベルヌイの定理によりモールド5へ
流れ込む溶鋼流量が決定される。
【0014】ところで、定常鋳込み中はタンディッシュ
1内の溶鋼流量は通常一定に制御されているため、タン
ディッシュ1内の溶鋼2の高さはほぼ一定である。ま
た、モールド5から引き抜かれる鋳片7の速度は一定の
ため、スライディングノズル3の開度位置はほぼ一定値
の周辺動作に限定される。このため、スライディングノ
ズル3の開度位置とモールド5への流入溶鋼流量の関係
を定常鋳込み状態のまわりで線形近似し、この線形係数
をαとし流量係数11とした。次に、モールド5内の溶
鋼レベルは、モールド5内へ流れ込む溶鋼流量と引き抜
かれる鋳片7の体積速度の差の積分によって定まるた
め、モールド5内の動特性は積分特性となるが、体積速
度変動から湯面レベル変動に変換するためモールド5の
断面積Aで割る必要がある。このようにして定まる湯面
レベルが前述のように湯面レベル計4により検出される
が、一般に湯面レベル計4には高周波ノイズを低減する
フィルタを有しているため、湯面レベル計4の動特性と
して一次遅れのフィルタ特性を持たせている。
1内の溶鋼流量は通常一定に制御されているため、タン
ディッシュ1内の溶鋼2の高さはほぼ一定である。ま
た、モールド5から引き抜かれる鋳片7の速度は一定の
ため、スライディングノズル3の開度位置はほぼ一定値
の周辺動作に限定される。このため、スライディングノ
ズル3の開度位置とモールド5への流入溶鋼流量の関係
を定常鋳込み状態のまわりで線形近似し、この線形係数
をαとし流量係数11とした。次に、モールド5内の溶
鋼レベルは、モールド5内へ流れ込む溶鋼流量と引き抜
かれる鋳片7の体積速度の差の積分によって定まるた
め、モールド5内の動特性は積分特性となるが、体積速
度変動から湯面レベル変動に変換するためモールド5の
断面積Aで割る必要がある。このようにして定まる湯面
レベルが前述のように湯面レベル計4により検出される
が、一般に湯面レベル計4には高周波ノイズを低減する
フィルタを有しているため、湯面レベル計4の動特性と
して一次遅れのフィルタ特性を持たせている。
【0015】次に図4で示したブロック図中の制御器6
の制御則の導出方法について述べる。連続鋳造機のモー
ルド内湯面レベル制御では前述のように、さまざまなモ
デル化誤差を持つ設計モデルのもとで、バルジングなど
の外乱に対して湯面を一定に保つ制御則を導出しなけれ
ばならない。このようにモデル化誤差のもとで制御系閉
ループの安定性(ロバスト安定性)を補償し、且つ対象
の変動後のプラントに対する制御性能(ロバスト性能)
を補償する制御則を導く理論として、評価関数に構造化
特異値を用いるμ-解析設計理論がある。ここではこの
μ−解析設計理論に基づいて制御則を導出する。
の制御則の導出方法について述べる。連続鋳造機のモー
ルド内湯面レベル制御では前述のように、さまざまなモ
デル化誤差を持つ設計モデルのもとで、バルジングなど
の外乱に対して湯面を一定に保つ制御則を導出しなけれ
ばならない。このようにモデル化誤差のもとで制御系閉
ループの安定性(ロバスト安定性)を補償し、且つ対象
の変動後のプラントに対する制御性能(ロバスト性能)
を補償する制御則を導く理論として、評価関数に構造化
特異値を用いるμ-解析設計理論がある。ここではこの
μ−解析設計理論に基づいて制御則を導出する。
【0016】μ−解析設計理論は制御対象に含まれるモ
デル化誤差とモデル化誤差とのもとで制御対象に要求さ
れる制御性能をそれぞれ周波数重み関数で記述し、制御
対象の線形モデルとこれらの周波数重み関数を併せた拡
大プラントを作製することで問題の定式化を行なう。こ
の定式化のもとで、μ−解析理論を適用し、周波数重み
で記述された制御仕様を満足する制御器を求めるもので
ある。したがって、制御対象固有のモデル化誤差とし
て、なにをいかに表現するか、また制御性能としてどの
ような特性を補償するかによって問題の定式化は大きく
異なる。以下では、本発明におけるμ−解析設計理論を
適用のための定式化について述べる。
デル化誤差とモデル化誤差とのもとで制御対象に要求さ
れる制御性能をそれぞれ周波数重み関数で記述し、制御
対象の線形モデルとこれらの周波数重み関数を併せた拡
大プラントを作製することで問題の定式化を行なう。こ
の定式化のもとで、μ−解析理論を適用し、周波数重み
で記述された制御仕様を満足する制御器を求めるもので
ある。したがって、制御対象固有のモデル化誤差とし
て、なにをいかに表現するか、また制御性能としてどの
ような特性を補償するかによって問題の定式化は大きく
異なる。以下では、本発明におけるμ−解析設計理論を
適用のための定式化について述べる。
【0017】まず、モデル化誤差の扱いについて述べ
る。本発明では、モデル化誤差として2種類のプラント
変動を定義した。 (P1 )プロセス内に含まれるむだ時間の線形近似およ
びむだ時間見積り誤差、線形モデルでは記述できない湯
面波立ち、表面波の影響、などの周波数に依存するモデ
ル化誤差。 (P2 )スライディングノズル開度と供給溶鋼流量の非
線形特性の線形化誤差、流量係数の見積り誤差、あるい
は溶鋼中不純物のノズル内付着などによる流量係数変
化、鋳込み中の鋳込みサイズ変更などの主にループ利得
の変動。
る。本発明では、モデル化誤差として2種類のプラント
変動を定義した。 (P1 )プロセス内に含まれるむだ時間の線形近似およ
びむだ時間見積り誤差、線形モデルでは記述できない湯
面波立ち、表面波の影響、などの周波数に依存するモデ
ル化誤差。 (P2 )スライディングノズル開度と供給溶鋼流量の非
線形特性の線形化誤差、流量係数の見積り誤差、あるい
は溶鋼中不純物のノズル内付着などによる流量係数変
化、鋳込み中の鋳込みサイズ変更などの主にループ利得
の変動。
【0018】制御系にまず求められるのは、これらのモ
デル化誤差があっても安定性を保持できることでロバス
ト安定性と呼ばれる。これらの誤差の表現を図5を用い
て示す。図5は図4で示した線形モデルを表現し直した
もので、線形モデルに含まれる動特性を(1)式、
(2)式に示すように、G1 (s)、G2 (s)で集約
している。
デル化誤差があっても安定性を保持できることでロバス
ト安定性と呼ばれる。これらの誤差の表現を図5を用い
て示す。図5は図4で示した線形モデルを表現し直した
もので、線形モデルに含まれる動特性を(1)式、
(2)式に示すように、G1 (s)、G2 (s)で集約
している。
【0019】
【数1】
【0020】
【数2】
【0021】さて、(P1 )の誤差は、周波数に依存す
るモデル化誤差のため、その大きさを|Δ1 |∞≦1を
満たす未知のΔ1 とsとの有理関数W1 (s)を用いて
乗法的誤差として記述する。このとき、(P1 )の誤差
よりどの周波数においても大きくなるようにW1 (s)
を定める。この誤差は、制御対象の線形モデル入力部に
配置し、図5のように示される。
るモデル化誤差のため、その大きさを|Δ1 |∞≦1を
満たす未知のΔ1 とsとの有理関数W1 (s)を用いて
乗法的誤差として記述する。このとき、(P1 )の誤差
よりどの周波数においても大きくなるようにW1 (s)
を定める。この誤差は、制御対象の線形モデル入力部に
配置し、図5のように示される。
【0022】一方(P2 )の誤差は、流量係数αの変動
と見做し流量係数の入力側の乗法的誤差として表す。こ
の大きさは、|Δ2 |∞≦1を満たす未知のΔ2 と定数
重みW2 を用いて表現し、想定するループ利得変動の最
大値よりも大きい値になるようにW2 を設定する。この
ような誤差も図5のように示される。
と見做し流量係数の入力側の乗法的誤差として表す。こ
の大きさは、|Δ2 |∞≦1を満たす未知のΔ2 と定数
重みW2 を用いて表現し、想定するループ利得変動の最
大値よりも大きい値になるようにW2 を設定する。この
ような誤差も図5のように示される。
【0023】つぎに、上述のモデル化誤差のもとで制御
系に求められる性能を定める。本発明では主に定常鋳込
み中の湯面変動を低減することを扱うため、引き抜き外
乱d 1 によって生ずる制御偏差yを制御器の関数K
(s)によって、できるだけ小さくすることが主目的と
なる。この外乱d1 から偏差yまでの伝達関数をS
1 (s)とすると以下のように記述できる。
系に求められる性能を定める。本発明では主に定常鋳込
み中の湯面変動を低減することを扱うため、引き抜き外
乱d 1 によって生ずる制御偏差yを制御器の関数K
(s)によって、できるだけ小さくすることが主目的と
なる。この外乱d1 から偏差yまでの伝達関数をS
1 (s)とすると以下のように記述できる。
【0024】
【数3】
【0025】一方、図5の外乱d2 は設定値であるが、
設定値が変更されたときの制御偏差をすみやかに零にす
ることも必要である。また設定値d2 は定常鋳込み中
で、また線形モデルが定常状態まわりの線形モデルであ
ることから、常時零であるため考慮する必要がない場合
には、十分小さな実数εを用いて、外乱をεd2 として
も良い。一方、d2 は観測外乱が入る位置と一致してい
ることから、観測外乱としても扱うことができる。この
ため、観測外乱の制御偏差へ与える影響を低減すると考
えても良い。この外乱d2 から制御偏差yまでの伝達関
数S2 (s)は以下のように記述できる。
設定値が変更されたときの制御偏差をすみやかに零にす
ることも必要である。また設定値d2 は定常鋳込み中
で、また線形モデルが定常状態まわりの線形モデルであ
ることから、常時零であるため考慮する必要がない場合
には、十分小さな実数εを用いて、外乱をεd2 として
も良い。一方、d2 は観測外乱が入る位置と一致してい
ることから、観測外乱としても扱うことができる。この
ため、観測外乱の制御偏差へ与える影響を低減すると考
えても良い。この外乱d2 から制御偏差yまでの伝達関
数S2 (s)は以下のように記述できる。
【0026】
【数4】
【0027】制御性能の仕様は、未知の変動、Δ1 とΔ
2 とを含むこれらの閉ループ特性S 1 (s)、S
2 (s)をどのような特性にするかを定めることで与え
る。S1 (s)、S2 (s)は基本的に小さければよい
が、全周波数で小さくするのは困難であることから、周
波数ごとにその大きさを規定する関数W3 (s)を定め
ることでその仕様を与える。本発明では、このW
3 (s)、S1 (s)、S2 (s)が以下の関係を満た
すような制御器の関数K(s)を求めるように定式化し
た。
2 とを含むこれらの閉ループ特性S 1 (s)、S
2 (s)をどのような特性にするかを定めることで与え
る。S1 (s)、S2 (s)は基本的に小さければよい
が、全周波数で小さくするのは困難であることから、周
波数ごとにその大きさを規定する関数W3 (s)を定め
ることでその仕様を与える。本発明では、このW
3 (s)、S1 (s)、S2 (s)が以下の関係を満た
すような制御器の関数K(s)を求めるように定式化し
た。
【0028】
【数5】
【0029】
【数6】
【0030】ここまでまとめると、本発明の問題は(P
1 )、(P2 )のモデル化誤差をW 1 (s)、W2 で記
述し、このモデル化誤差のもとで閉ループの安定性と、
W3(s)を用いて(5)式、(6)式で与えられたモ
デル化誤差のもとでの制御性能を、同時に満足する制御
器の関数K(s)を求める問題となる。これを統一的に
解くために用いられるのが、μ−解析設計法である。
1 )、(P2 )のモデル化誤差をW 1 (s)、W2 で記
述し、このモデル化誤差のもとで閉ループの安定性と、
W3(s)を用いて(5)式、(6)式で与えられたモ
デル化誤差のもとでの制御性能を、同時に満足する制御
器の関数K(s)を求める問題となる。これを統一的に
解くために用いられるのが、μ−解析設計法である。
【0031】今、図5の制御系を図1に書き直す。これ
は、線形化モデルと実際の湯面レベル制御プロセスの誤
差に関して、想定したむだ時間の誤差やモールド内線形
化溶鋼流量変化モデルとしてモデル化できない湯面表面
変動の誤差などを評価するために、制御器からの出力で
あるスライディングノズル指令値に加える未知の変動Δ
1 と、アクチュエータ位置からモールド内への流入溶鋼
流量を算出する流量係数の変動を評価するために、アク
チュエータ位置と溶鋼の流量係数の間に加算する未知の
変動Δ2 とを取り除くことによってできる外部入力部に
w1 、w2 と名づける。一方、あらたに生ずる外部への
出力変数をz1、z2、z3とする。ここで、さらに、
は、線形化モデルと実際の湯面レベル制御プロセスの誤
差に関して、想定したむだ時間の誤差やモールド内線形
化溶鋼流量変化モデルとしてモデル化できない湯面表面
変動の誤差などを評価するために、制御器からの出力で
あるスライディングノズル指令値に加える未知の変動Δ
1 と、アクチュエータ位置からモールド内への流入溶鋼
流量を算出する流量係数の変動を評価するために、アク
チュエータ位置と溶鋼の流量係数の間に加算する未知の
変動Δ2 とを取り除くことによってできる外部入力部に
w1 、w2 と名づける。一方、あらたに生ずる外部への
出力変数をz1、z2、z3とする。ここで、さらに、
【0032】
【数7】
【0033】と変数をまとめると、外部入力、w、dか
らzr 、zp への閉ループ特性は以下のように記述でき
る。
らzr 、zp への閉ループ特性は以下のように記述でき
る。
【0034】
【数8】
【0035】このとき、(8)式で示される閉ループ系
に(P1 )、(P2 )のモデル化誤差を取り込むには、
図5に示したように、未知のΔ1 、Δ2 を用いて、以下
のフィードバックを(8)式に施すことになる。
に(P1 )、(P2 )のモデル化誤差を取り込むには、
図5に示したように、未知のΔ1 、Δ2 を用いて、以下
のフィードバックを(8)式に施すことになる。
【0036】
【数9】
【0037】このとき、閉ループ系の安定条件(ロバス
ト安定性)は以下のように、ゴシック文字体のブロック
構造ΔG のもとで行列M11(s)の構造化特異値μを用
いて与えられる。
ト安定性)は以下のように、ゴシック文字体のブロック
構造ΔG のもとで行列M11(s)の構造化特異値μを用
いて与えられる。
【0038】
【数10】
【0039】さらに、(5)、(6)式で示したモデル
化誤差を含む制御対象の性能は、同様に(9)式のフィ
ードバックを(8)式に施したときの外部入力dからz
p の伝達特性となる。
化誤差を含む制御対象の性能は、同様に(9)式のフィ
ードバックを(8)式に施したときの外部入力dからz
p の伝達特性となる。
【0040】
【数11】
【0041】
【数12】
【0042】したがって、求める制御器の関数K(s)
は(10)式、(12)式の条件を同時に満たすような
制御器となる。これは、以下のブロック構造、
は(10)式、(12)式の条件を同時に満たすような
制御器となる。これは、以下のブロック構造、
【0043】
【数13】
【0044】のもとで、M(s)の構造化特異値が1以
下となる、すなわち、
下となる、すなわち、
【0045】
【数14】
【0046】を満たすような制御器の関数K(s)を求
める問題と等価であることが知られている。この問題
は、μ−解析設計理論によりその解法が与えられてお
り、本発明ではこの方法によって制御器の関数K(s)
を求めた。
める問題と等価であることが知られている。この問題
は、μ−解析設計理論によりその解法が与えられてお
り、本発明ではこの方法によって制御器の関数K(s)
を求めた。
【0047】したがって、第1の発明では、外乱とし
て、線形化モデルと実際の湯面レベル制御プロセスの誤
差に関して、想定したむだ時間の誤差やモールド内線形
化溶鋼流量変化モデルとしてモデル化できない湯面表面
変動の誤差などを評価するために制御器からの出力であ
るスライディングノズル指令値に加える仮想外乱と、ア
クチュエータ位置からモールド内への流入溶鋼流量を算
出する流量係数の変動を評価するためアクチュエータ位
置と流量係数の間に加算する仮想外乱と、モールド入力
に加えられモールド内溶鋼流量変動による湯面変動を生
ぜしめる外乱とを定義した。
て、線形化モデルと実際の湯面レベル制御プロセスの誤
差に関して、想定したむだ時間の誤差やモールド内線形
化溶鋼流量変化モデルとしてモデル化できない湯面表面
変動の誤差などを評価するために制御器からの出力であ
るスライディングノズル指令値に加える仮想外乱と、ア
クチュエータ位置からモールド内への流入溶鋼流量を算
出する流量係数の変動を評価するためアクチュエータ位
置と流量係数の間に加算する仮想外乱と、モールド入力
に加えられモールド内溶鋼流量変動による湯面変動を生
ぜしめる外乱とを定義した。
【0048】そして、前記3種類の外乱と設定値とを、
鋳込み速度一定の定常鋳込み状態での線形化モデルのw
1 、w2 、d1 、d2 とする外部入力とし、前記線形化
モデルの制御量をそれぞれ、z1、z2、z3とした。
鋳込み速度一定の定常鋳込み状態での線形化モデルのw
1 、w2 、d1 、d2 とする外部入力とし、前記線形化
モデルの制御量をそれぞれ、z1、z2、z3とした。
【0049】すなわち、z1は、外部入力w1 の直前の
制御器出力uに、線形化モデルと実際の湯面レベル制御
プロセスの誤差として評価したむだ時間の変動分、湯面
波立ち外乱の影響項などの周波数特性を乗法的誤差とし
て評価した周波数重み関数W 1 (s)を掛けた制御量と
した。
制御器出力uに、線形化モデルと実際の湯面レベル制御
プロセスの誤差として評価したむだ時間の変動分、湯面
波立ち外乱の影響項などの周波数特性を乗法的誤差とし
て評価した周波数重み関数W 1 (s)を掛けた制御量と
した。
【0050】また、z2は、外部入力w2 の直前のアク
チュエータ位置urに、アクチュエータ位置からモール
ド内への流入溶鋼流量を算出する流量係数の変動や鋳造
中の鋳込み幅変更などのモールドサイズの変化を乗法的
誤差として評価する定数重みW2 を掛けた制御量とし
た。
チュエータ位置urに、アクチュエータ位置からモール
ド内への流入溶鋼流量を算出する流量係数の変動や鋳造
中の鋳込み幅変更などのモールドサイズの変化を乗法的
誤差として評価する定数重みW2 を掛けた制御量とし
た。
【0051】さらに、z3は、湯面レベル偏差yに、外
乱d1 、d2 からの感度特性を減少させる周波数重みた
めの関数W3 (s)を掛けた制御量として拡大プラント
を定めた。
乱d1 、d2 からの感度特性を減少させる周波数重みた
めの関数W3 (s)を掛けた制御量として拡大プラント
を定めた。
【0052】そして、制御則により、閉ループ化された
拡大プラントの外部入力w1 、w2、d1 、d2 から制
御量z1、z2、z3までの伝達関数行列M(s)の構
造化特異値を1以下とする制御器の関数K(s)を求め
た。
拡大プラントの外部入力w1 、w2、d1 、d2 から制
御量z1、z2、z3までの伝達関数行列M(s)の構
造化特異値を1以下とする制御器の関数K(s)を求め
た。
【0053】第2の発明においては、外部入力d1 、d
2 のそれぞれの周波数特性をsの有理関数として、Wi1
(s)、Wi2(s)で与えた。そして、図2に示すよう
に、プラントにはWi1(s)d1 、Wi2(s)d2 が入
力されるように変更された拡大プラントに対して、μ−
解析設計法を適用した。この場合には、(8)式の代わ
りに、
2 のそれぞれの周波数特性をsの有理関数として、Wi1
(s)、Wi2(s)で与えた。そして、図2に示すよう
に、プラントにはWi1(s)d1 、Wi2(s)d2 が入
力されるように変更された拡大プラントに対して、μ−
解析設計法を適用した。この場合には、(8)式の代わ
りに、
【0054】
【数15】
【0055】と記述し、
【0056】
【数16】
【0057】を満たす制御器の関数K(s)をもとめれ
ばよい。
ばよい。
【0058】図6は第1の発明において、上述のW
1 (s)、W2 、W3 (s)を以下の式のような形で与
え、上述の手法で制御器の関数K(s)を求めた場合
の、閉ループ系の外乱の外部入力d1 から湯面レベル偏
差yへの伝達特性である。また、図6には、PI制御器
を用いた場合の特性も同時に示した。
1 (s)、W2 、W3 (s)を以下の式のような形で与
え、上述の手法で制御器の関数K(s)を求めた場合
の、閉ループ系の外乱の外部入力d1 から湯面レベル偏
差yへの伝達特性である。また、図6には、PI制御器
を用いた場合の特性も同時に示した。
【0059】W1 (s)=(b11s(b12s+1))/
((a11s+1)(a12s+1)) W2 = C(定数<1) W3 (s)= b21(b22s+1)/((a21s+1)
(a22s+1))
((a11s+1)(a12s+1)) W2 = C(定数<1) W3 (s)= b21(b22s+1)/((a21s+1)
(a22s+1))
【0060】図6からは、外乱周波数帯である0.1H
z以下でPI制御に比べ本発明の制御器を用いた方が低
利得になることが分かり外乱の抑制効果が高いことが分
かる。また、図7には同じ制御器で制御対象の流量係数
が20%変化した場合の外乱の外部入力d1 から湯面レ
ベルyへの伝達特性を示している。また図7にはこの性
能を規定した周波数重みW3 (s)も同時に示してい
る。図7では、PI制御の場合には性能が劣化している
が、本発明の制御器ではこの場合でも定めた性能を維持
していることが分かる。
z以下でPI制御に比べ本発明の制御器を用いた方が低
利得になることが分かり外乱の抑制効果が高いことが分
かる。また、図7には同じ制御器で制御対象の流量係数
が20%変化した場合の外乱の外部入力d1 から湯面レ
ベルyへの伝達特性を示している。また図7にはこの性
能を規定した周波数重みW3 (s)も同時に示してい
る。図7では、PI制御の場合には性能が劣化している
が、本発明の制御器ではこの場合でも定めた性能を維持
していることが分かる。
【0061】第2の発明では、Wi1(s)、Wi2(s)
によって外乱の周波数を指定することができる。例え
ば、引き抜き外乱を含む外部入力d1 が特定の周波数外
乱を含む場合には、外乱周波数で利得が大きくなるよう
にWi2(s)を定めれば、その外乱の外部入力d1 の周
波数による制御偏差yへの伝達特性を小さくすることが
できる。
によって外乱の周波数を指定することができる。例え
ば、引き抜き外乱を含む外部入力d1 が特定の周波数外
乱を含む場合には、外乱周波数で利得が大きくなるよう
にWi2(s)を定めれば、その外乱の外部入力d1 の周
波数による制御偏差yへの伝達特性を小さくすることが
できる。
【0062】
【発明の効果】以上説明してきたように、第1の発明に
おいては、定常鋳込み状態での線形化モデルをもとに制
御系を構築するとき問題となるモデル化誤差、例えば、
スライディングノズルの非線形流量特性、タンディッシ
ュ内溶鋼流量の変動、スライディングノズル内のアルミ
ナ付着、脱落などによる溶鋼流量特性の変化等、があっ
ても、あらかじめ想定したパラメータ変動などのプロセ
スの変動内では、外乱に対する湯面レベル制御精度の低
下が少ないモールド内湯面レベル制御が実現できるた
め、安定した操業を実現し、歩留まりの向上が図れると
同時に、良好な鋳片品質を保つ効果がある。
おいては、定常鋳込み状態での線形化モデルをもとに制
御系を構築するとき問題となるモデル化誤差、例えば、
スライディングノズルの非線形流量特性、タンディッシ
ュ内溶鋼流量の変動、スライディングノズル内のアルミ
ナ付着、脱落などによる溶鋼流量特性の変化等、があっ
ても、あらかじめ想定したパラメータ変動などのプロセ
スの変動内では、外乱に対する湯面レベル制御精度の低
下が少ないモールド内湯面レベル制御が実現できるた
め、安定した操業を実現し、歩留まりの向上が図れると
同時に、良好な鋳片品質を保つ効果がある。
【0063】また、第2の発明においては、W
i1(s)、Wi2(s)で規定する特性の周波数における
外乱抑制効果を持たせることができるため、特定の周波
数変動を持つ場合においても第1の発明と同様の効果が
得られる。
i1(s)、Wi2(s)で規定する特性の周波数における
外乱抑制効果を持たせることができるため、特定の周波
数変動を持つ場合においても第1の発明と同様の効果が
得られる。
【図1】第1の発明の周波数重み関数を含めた拡大プラ
ントを制御器の関数K(s)により閉ループ化したブロ
ック図である。
ントを制御器の関数K(s)により閉ループ化したブロ
ック図である。
【図2】第2の発明野周波数重み関数を含めた拡大プラ
ントを制御器の関数K(s)により閉ループ化したブロ
ック図である。
ントを制御器の関数K(s)により閉ループ化したブロ
ック図である。
【図3】本発明を実施する一形式の連続鋳造機の基本構
成を示す縦断面図である。
成を示す縦断面図である。
【図4】モールド内湯面レベル制御系の線形モデルのブ
ロック図である。
ロック図である。
【図5】モデル誤差を含む制御系の図である。
【図6】外乱が湯面偏差に与える影響を示した図であ
る。
る。
【図7】外乱が湯面偏差に与える影響を示した図であ
る。
る。
1 タンディッシュ 2 溶鋼 3 スライディングノズル 4 湯面レベル計 5 モールド 6 制御器 7 鋳片 8 アクチュエータ 9 浸漬ノズル 10 Padeの線形近似を用いて表現したブロック 11 流量係数
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G05D 9/12 G05D 9/12 D (72)発明者 山岡 祐一 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内 (72)発明者 岡 良徳 東京都千代田区丸の内一丁目1番2号 日 本鋼管株式会社内
Claims (2)
- 【請求項1】 モールド湯面レベル計によるレベル測定
工程と、タンディッシュに設けられたスライディングノ
ズルによるモールド内への溶鋼給湯工程と、前記スライ
ディングノズルを駆動するアクチュエータに対して操作
指令値を与える制御工程とによって、設定値に湯面レベ
ルが一致するように制御するための連続鋳造機モールド
内湯面レベル制御方法において、外乱として、制御器か
らの出力であるスライディングノズル指令値に加える仮
想外乱、アクチュエータ位置と溶鋼の流量係数の間に加
算する仮想外乱、モールド内溶鋼流量変動による湯面変
動を生ぜしめる外乱とを定義し、前記3種類の外乱と設
定値とを鋳込み速度一定の定常鋳込み状態での線形化モ
デルのw1 、w2 、d1 、d2 とする外部入力とし、制
御量をそれぞれ、外部入力w1 の直前の制御器出力u
に、むだ時間の変動分と湯面波立ち外乱の影響項の周波
数特性を乗法的誤差として評価した周波数重み関数W1
(s)を掛けた制御量z1、外部入力w2 の直前のアク
チュエータ位置urに、前記流量係数の変動とモールド
サイズの変化を乗法的誤差として評価する定数重みW2
を掛けた制御量z2、湯面レベル偏差yに、外部入力d
1 、d2 からの感度特性を減少させるための周波数重み
関数W3 (s)を掛けた制御量z3として、前記外部入
力w1 、w2 、d1 、d2 から制御量z1、z2、z3
までの伝達関数行列の構造化特異値を1以下とするよう
な制御則であることを特徴とする連続鋳造機モールド内
湯面レベル制御方法。 - 【請求項2】 前記外部入力d1 、d2 のそれぞれの周
波数特性を有理関数Wi1(s)、Wi2(s)で与え、プ
ラントに入力される信号をWi1(s)d1 、Wi2(s)
d2 とすることを特徴とする請求項1記載の連続鋳造機
モールド内湯面レベル制御方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29986995A JPH09146608A (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | 連続鋳造機モールド内湯面レベル制御方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP29986995A JPH09146608A (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | 連続鋳造機モールド内湯面レベル制御方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09146608A true JPH09146608A (ja) | 1997-06-06 |
Family
ID=17877948
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP29986995A Withdrawn JPH09146608A (ja) | 1995-11-17 | 1995-11-17 | 連続鋳造機モールド内湯面レベル制御方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09146608A (ja) |
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH1177268A (ja) * | 1997-06-25 | 1999-03-23 | Nkk Corp | 連続鋳造機モールド内湯面レベル制御方法 |
| JP2010205141A (ja) * | 2009-03-05 | 2010-09-16 | Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial System Corp | むだ時間補償制御装置 |
| JP2014111266A (ja) * | 2012-12-05 | 2014-06-19 | Nippon Steel & Sumitomo Metal | 連続鋳造機の湯面レベル制御装置、方法及びプログラム |
| WO2021010086A1 (ja) * | 2019-07-12 | 2021-01-21 | 株式会社神戸製鋼所 | パラメータ設計方法およびフィードバック制御方法 |
-
1995
- 1995-11-17 JP JP29986995A patent/JPH09146608A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JPH1177268A (ja) * | 1997-06-25 | 1999-03-23 | Nkk Corp | 連続鋳造機モールド内湯面レベル制御方法 |
| JP2010205141A (ja) * | 2009-03-05 | 2010-09-16 | Toshiba Mitsubishi-Electric Industrial System Corp | むだ時間補償制御装置 |
| JP2014111266A (ja) * | 2012-12-05 | 2014-06-19 | Nippon Steel & Sumitomo Metal | 連続鋳造機の湯面レベル制御装置、方法及びプログラム |
| WO2021010086A1 (ja) * | 2019-07-12 | 2021-01-21 | 株式会社神戸製鋼所 | パラメータ設計方法およびフィードバック制御方法 |
| JP2021015475A (ja) * | 2019-07-12 | 2021-02-12 | 株式会社神戸製鋼所 | パラメータ設計方法およびフィードバック制御方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030204 |