JPH09149775A - 塩味調味魚卵様食品及びその製法 - Google Patents

塩味調味魚卵様食品及びその製法

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JPH09149775A
JPH09149775A JP7308898A JP30889895A JPH09149775A JP H09149775 A JPH09149775 A JP H09149775A JP 7308898 A JP7308898 A JP 7308898A JP 30889895 A JP30889895 A JP 30889895A JP H09149775 A JPH09149775 A JP H09149775A
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salty
film
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salt
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Tsunesuke Ueda
恒祐 上田
Shuji Hirayama
修治 平山
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 従来製法に調味液のカルシウム成分濃度を上
げるという改良を加えることにより、外観・構造・皮膜
強度が天然イクラそっくりであり、且つ、塩味調味され
ている魚卵様食品及びその製法を提供する。 【解決手段】 塩味調味後の魚卵様食品の皮膜の含水率
を60〜85%とする。皮膜破裂強度が天然イクラの塩
蔵品の皮膜強度に近いものとすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、外観においても食
感においても、天然の鮭の卵を塩蔵して製するイクラに
酷似した塩味調味魚卵様食品及びその製法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、天然のイクラに外観や食感が
似ている魚卵様食品の開発が行われている。その中で、
特公昭61−4509号発明や特公平1ー16143号
発明の提案は、ゲル状皮膜の粒体内に油性原料と水性原
料からなる原料液を封じ込め、これらをさらに加工し魚
卵様食品の内部構造を目玉様に形成するものである。
【0003】また、特公昭61−43029号発明の提
案は、イクラ様食品の被覆層の含水率を85〜95%と
することによって、その強度を天然イクラに近づけよう
とするものである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、特公昭
61−4509号公報や特公平1ー16143号公報記
載のイクラ様食品は、外観を魚卵に一段と似たものにな
るように工夫している点で評価されるが、イクラ様に塩
味に調味されているため、その皮膜をアルギン酸塩で製
した場合、調味液中の食塩の影響により皮膜強度は天然
イクラ(鮭の卵の塩蔵品)に較べて軟弱となっており、
舌ざわり、歯ごたえ等の食感に満足感が得られないもの
である。
【0005】また特公昭61−43029号公報記載の
魚卵様食品は、被覆層(以下、皮膜という)の含水率を
85〜95%とし、その強度を強化することを目的とし
ているが、ここでいう魚卵様食品とは、「イクラ様魚卵
食品」と称しているものの塩味調味していないため、通
常のイクラ様食品ではない。すなわち、特公昭61−4
3029号公報に開示されている魚卵様食品は、塩分を
含む原料を全く使用しておらず、また粒体を形成した後
塩味調味液に浸漬する工程もないので、ここでいうイク
ラ様魚卵食品とは、いわば、粒体を塩味に調味してイク
ラ様の食品に完成させるまでの工程途中の中間生成物に
すぎない。そのため仮に、特公昭61ー43029号発
明でいうとおりの皮膜強度の強化された魚卵様食品が得
られたとしても、これをその後に塩味に調味して通常の
イクラ様食品に仕上げると、皮膜がアルギン酸塩ででき
ている場合には、調味液中の食塩の影響で皮膜が軟弱化
し(皮膜の骨格を形成するアルギン酸カルシウムの架橋
構造が食塩のナトリウムイオンによって一部破壊される
ので)、歯ごたえ感のない軟弱な粒体になってしまうと
いう欠点を有するのである。
【0006】すなわち、特公昭61ー43029号公報
記載の魚卵様食品のように食塩等で調味処理されておら
ず、また、皮膜の骨格を形成しその濃度が強度に影響す
るアルギン酸塩と強度に寄与しない水だけで粒体の皮膜
が構成されているものでは、アルギン酸塩反応液の濃度
を高くして得られるアルギン酸塩皮膜の結合濃度を上げ
たり、皮膜形成後に乾燥処理することによって、皮膜の
水分の割合を相対的に低くすれば、皮膜の強度を強化で
きる。しかし皮膜が、例えば、アルギン酸塩と水の他に
調味液中の水溶性固形分(食塩、砂糖など)等で構成さ
れている場合には、少なくとも添加した水溶性固形分の
量だけ含水率は低下するが皮膜の強度は変化しない。し
かし、水溶性固形分の中に食塩が含まれている場合は、
そのナトリウムイオンが、皮膜の骨格を形成するアルギ
ン酸カルシウムの架橋構造に作用し、アルギン酸とカル
シウムイオンの結合を切り離す働きをするので皮膜の強
度は相対的に弱められることになる。すなわち、この場
合は、皮膜の食塩濃度が高い程皮膜中の水分の量は少な
くなる(含水率が低下する)にもかかわらず皮膜の強度
は低下するのである。それ故、必ずしも水分の割合(含
水率)を下げたからといって皮膜の強度が強くなるとは
いえず、塩味調味した場合には、皮膜中の食塩濃度が上
がるが、その分だけ(含水率は下がっても)皮膜強度は
逆に低下するのである。
【0007】したがって、天然イクラ(塩味調味品)と
同等の皮膜強度と外観を有する、塩味調味された魚卵様
食品は未だに得られていない。
【0008】本発明は、上記従来の魚卵様食品の欠点を
改良することにより、外観・構造・皮膜強度が天然イク
ラそっくりであり、しかも天然イクラ同様に塩味調味さ
れている魚卵様食品及びその製法を提供することを目的
とするものである。
【0009】また、本発明は天然イクラと同様の風味を
有するが、イクラ特有のコレステロールを含んでおら
ず、したがってコレステロール値が高過ぎて天然イクラ
を食することを禁じられているような患者でも安心して
食することができる、イクラ風味のヘルシー食品とその
製法を提供することを目的とするものである。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明者は、上記目的を
達成するために、従来のアルギン酸塩皮膜、就中アルギ
ン酸カルシウム皮膜を外皮とした粒体を塩味調味する魚
卵様食品の製法を見直し、塩味調味液浸漬中に調味液中
の食塩の影響により粒体の皮膜が軟化するのを防ぐ方法
について考究した。そして皮膜の硬さが増すことを期待
しながら、また調味液中の塩化カルシウムの濃度を上げ
ればカルシウム分の渋味・苦みが増し、浸漬後の魚卵様
食品は到底食するに堪えないものになることを予想の上
で、調味液中のカルシウム濃度を大幅に増やすと共に食
塩と砂糖を加えた塩味調味液を作成し、これにアルギン
酸カルシウム皮膜を外皮とした粒体を浸漬した。ところ
が意外なことに、この塩味調味液浸漬後の粒体は、皮膜
の含水率が低下し硬くなるという現象を呈するものの、
それに留まって、風味上は増量したカルシウム成分の苦
みも渋味も全く感じないものが得られることを知見し
た。そしてこの知見に基づき本発明を完成した。
【0011】すなわち、本発明は、(1) アルギン酸カ
ルシウム皮膜を外皮とし、その内腔に油性原料と水性原
料を封入してある魚卵様食品において、塩味調味後の皮
膜の含水率を60〜85%としてあることを特徴とする
塩味調味魚卵様食品、(2) 水溶性カルシウム塩(代表
的には塩化カルシウム)を添加した水性原料と油性原料
からなる原料液をアルギン酸アルカリ金属塩水溶液中に
逐次滴下してアルギン酸カルシウム皮膜を外皮とする粒
体を得、この粒体を集めて、カルシウム成分100mg%
(塩化カルシウム濃度換算値で0.365%)以上を含
む塩味調味液に浸漬し調味することを特徴とする塩味調
味魚卵様食品の製法、(3) 食塩5〜15%、カルシウ
ム成分120〜240mg%を含む塩味調味液に浸漬して
調味する上記(2)記載の塩味調味魚卵様食品の製法、(4)
塩味調味液には、さらに糖類を3〜10%添加してあ
る上記(3)記載の塩味調味魚卵様食品の製法、を提供す
るものである。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明でアルギン酸アルカリ金属
塩とは、多糖類として褐藻類に多く含まれるアルギン酸
の塩類をいい、例えばアルギン酸ナトリウム、アルギン
酸カリウム等をいう。また、水溶性カルシウム塩は、食
用に供し得るものとして、塩化カルシウム、乳酸カルシ
ウム、グルコン酸カルシウム或いはこれらの化合物の水
和物等を用いればよい。
【0013】また、外皮とは、上記アルギン酸カルシウ
ムで形成される粒体の最外層の皮膜のことであり、例え
ば、アルギン酸ナトリウム溶液と塩化カルシウム溶液に
よる公知のアルギン酸カルシウム粒体形成反応で形成さ
れる粒体の場合でもその最外殻の皮膜をいう。就中、塩
化カルシウム溶液をアルギン酸ナトリウム水溶液に滴下
して得られる粒体は、塩化カルシウム溶液を内層とし、
アルギン酸カルシウムの皮膜を外層とした柔らかい粒体
として形成される。本発明では、この外層の皮膜を外皮
といい、塩化カルシウム溶液の内層に相当する部分を内
腔という。本発明で塩味調味とは、食塩を添加してある
調味液を使用しての風味付与のことであり、例えば、塩
漬け・振り塩漬け・食塩水漬け・食塩水噴霧等による塩
味付けをいう。また好みにより、使用する食塩には砂
糖、グルタミン酸ソーダー、醤油等の所望の調味料を加
えてもよい。
【0014】また、油性原料とは、大豆油、サラダ油、
魚油、ラード等の動植物油脂の一種又は二種以上をい
い、好みによりカロチン等の脂溶性色素、トコフェロー
ル等の脂溶性保存料、EPA、DHA等の脂溶性フレー
バー等を加えたものでもよい。
【0015】また、本発明に於いて皮膜の含水率とは、
魚卵様食品の外皮を形成しているアルギン酸塩(アルギ
ン酸カルシウム)皮膜中に存在する自由水(乾燥により
除去できる水)の割合をいう。
【0016】そして、その含水率の測定法は、公知の方
法を用いればよく、例えば、魚卵様食品をカッター等で
切断し、内腔部分を除去し、皮膜の付着水を拭きとった
後、この皮膜の重量を最初の重量として測定しておき、
次にこれを恒量になるまで乾燥し重量を測定する。この
際、皮膜の乾燥処理方法として、60℃で3時間の真空
乾燥法を採用しても所望の結果が得られる。そして最初
の重量から乾燥後の重量を差し引いた重量を皮膜中に存
在していた水分量として、最初の重量に対する割合を計
算し、これを含水率として求めればよい。なお、重量測
定に供する粒体の個数が多い程より正確な含水率値が得
られるのでよいことはいうまでもない。
【0017】以下、本発明をその製法に基づいてさらに
詳しく説明する。なお、本発明において「%」は全て
「重量%」のことである。まず、水性原料を用意する。
粒体の皮膜の形成にはカルシウム成分が必要なので、水
性原料としては限定されるものではないが、水溶性カル
シウム塩(代表的には塩化カルシウム)又はこれを清水
等に溶解したカルシウム塩溶液(代表的には塩化カルシ
ウム溶液)を添加する必要がある。以下、塩化カルシウ
ムを使用する場合について説明すると、塩化カルシウム
の添加量は清水に対して0.5%以上、通常は1%程度
である。また、水性原料に粘性を付与したい場合には、
ローカストビーンガム、グアーガム、キサンタンガム、
カラギーナン等の水溶性粘性原料の一種又は二種以上を
清水に加え、常法により攪拌しながら加熱して溶解す
る。水溶性粘性原料の添加量は清水に対して0.5〜
3.0%程度がよく、また加熱温度は70〜90℃が適
当である。
【0018】また、後の工程において、これに油性原料
を加えて原料液とし、この原料液を水滴としてアルギン
酸ナトリウム水溶液中に滴下する際に水滴が液中に沈下
しやすいように、グルコースや砂糖等の低分子の糖類を
比重調整用として清水中に加えておくことが望ましい。
【0019】次に、この水性原料をミキサー中で攪拌し
ながら、油性原料を注加して原料液を得る。そして、こ
の原料液をアルギン酸ナトリウム、アルギン酸カリウム
等のアルギン酸アルカリ金属塩水溶液中に滴下して、ア
ルギン酸カルシウム皮膜を外皮とする粒体を形成する。
この粒体の形成反応は公知の方法で行えばよく、例えば
原料液を直径2〜10m/mの水滴としてアルギン酸ナ
トリウム溶液中に滴下し、お互いに付着させないように
しながら粒体を逐次形成させる。このようにして原料液
を水溶液中に滴下すると、原料液の水滴は水溶液中に沈
下し、1〜5分間浸漬しておくと、液中から取り出す際
には、アルギン酸カルシウム皮膜を外皮とした破れにく
い粒体が形成される。
【0020】粒体は、そのままでも外観は魚卵様の形態
を有したものとなるが、粒体内の原料液はまだ塩味に調
味されていないので、この粒体を塩味調味液中に浸漬し
て、粒体内の原料液の水分と水溶性成分を塩味調味液と
置換させて塩味調味の魚卵様食品に仕上げる。
【0021】なお、その際には、塩味調味前に粒体を水
晒しして、一たん粒体の内部を清水に置換してから調味
液漬けする方がよい。塩味調味液は好みのものを用いれ
ばよく、鮭の卵の塩蔵品であるイクラ様風味に仕上げる
には、食塩、砂糖、グルタミン酸ソーダ等で適宜味付け
した調味液原液に鮭肉から抽出したエキスやカキエキス
等のエキス成分とクチナシ色素等の食用色素を適量加え
たものを用いればよい。
【0022】ただし、この際、塩味調味後の皮膜の含水
率が60〜85%の範囲になるように、粒体を浸漬する
調味液のカルシウム成分の添加量を調整しておくことが
肝要である。本発明に於いては、粒体の皮膜がアルギン
酸カルシムから成っているので、皮膜の含水率が60%
より下がると皮膜の硬さが増すもののその反面皮膜が締
まりすぎて、皮膜表面にシワが多くなり、魚卵としての
見栄えが悪くなる。また、含水率を85%より高くする
と皮膜の強度は塩味を付与した天然イクラに比べて相当
弱いものとなって歯ごたえ感がなくなるので避けなけれ
ばならない。
【0023】そのためには、塩味調味液中にカルシウム
成分を100mg%(塩化カルシウム濃度換算値0.36
5%)以上添加する必要があり、これにより皮膜の含水
率が85%より高くなって粒体皮膜の強度が下がる(天
然イクラに比べて劣るものとなる)ことを防止できる。
また、120〜240mg%の範囲で添加しておくと、皮
膜の含水率が85〜60%の範囲に納まり、天然イクラ
の塩蔵品が持つ強度の範囲(不動工業社製レオメーター
での膜破裂強度の実測値は74〜446g)の塩味調味
の魚卵様食品が容易に得られる。
【0024】このことは、塩味調味液に添加された塩化
カルシウムのカルシウム成分が、皮膜を通して塩味調味
液とともに粒体内に拡散する際、アルギン酸カルシウム
の架橋構造からなる粒体の皮膜を一段と濃密な架橋構造
に補強するとともに、皮膜構造を引き締める作用をする
ことにより、皮膜内の含水率が下がるものと考えられ
る。また、この際塩味調味液中に食塩を5〜15%の範
囲で添加しておくと、風味上も適度の塩味のイクラ様食
品となるので好ましい。
【0025】さらに、これに砂糖等の糖類を添加する際
は、その量を3〜10%の範囲とすれば、余分なカルシ
ウム成分によって生ずる苦みが砂糖によってマスキング
され異味を感じなくなるとともに風味上も深みが増した
おいしい食品に仕上げることができる。
【0026】
【実施例】
実施例1 次に、本発明を実施例に基づきさらに説明する。 イ.水性原料の調整 キサンタンガム0.2部、ローカストビーンガム0.9
部、グルコース13部、ゼラチン0.4部、ショ糖脂肪
酸エステル0.02及び塩化カルシウム1部を清水8
4.48部中に加え、攪拌しながら80℃に加熱して水
性原料を得た。 ロ.原料液の調整 得られた水性原料89.9部をミキサー内に投入し、攪
拌しながらβカロチン0.1部を溶解させたサラダ油1
0部を注加して原料液を得た。
【0027】ハ.粒体の形成 この原料液を内径5m/mのノズルを通して直径6m/
mの水滴とし、毎分100個の速さで1%アルギン酸ナ
トリウム水溶液中に滴下して、液中に2分間浸漬し、原
料液をアルギン酸カルシウム皮膜を外皮とした粒体とし
て逐次成形した。 ニ.塩味調味液浸漬 この粒体をアルギン酸ナトリウム溶液から取り出し、1
0%の食塩と5%の砂糖で味付けしてある塩味調味液の
原液にカルシウム分144mg%(塩化カルシウム濃度換
算値で0.53%)、鮭抽出液5%、クチナシ色素0.
1%を溶解させ、85℃に加熱した塩味調味液中に約6
0分間浸漬したところ、粒体中の原料液が油層と水層に
分離して外観も天然のイクラ特有の目玉に酷似した粒体
となるとともに皮膜の強度と含水率も天然イクラに近い
塩味に調味したイクラ様の食品が得られた。
【0028】得られた塩味調味魚卵様食品と従来のイク
ラ様食品及び天然イクラについて、それぞれの含水率と
強度を比較して下記表に示した。なお、以後の全表(試
験例を含む)中の数値は表示数値以下を四捨五入したも
のである。
【0029】
【表1】
【0030】注1.表中の皮膜破裂強度の数値は、測定
機器を不動工業社製レオメーターを用いた場合の測定値
である。 次に、上記の製法で製造した本発明の塩味調味魚卵様食
品と天然イクラ(市販品)とをパネル数10名で食感を
比較したところ、全てのパネラーが本発明の塩味調味魚
卵様食品と天然イクラとの違いを識別できず、両方とも
天然イクラであると判定した。
【0031】
【試験例】
試験例1 塩味調味後の皮膜の含水率を55、60、65、70、
75、80、85、90、95%程に調整した魚卵様食
品をそれぞれ100粒を製造し、皮膜の破裂強度及び表
面のシワの状態を調べた。 試験結果 表2に示すとおりである。すなわち、表2より皮膜の含
水率を60〜85%とした場合、外観、風味ともに天然
イクラにソックリのものが得られることが理解できる。
【0032】
【表2】
【0033】注2.外観(シワ)評価基準 ○;10人のパネラー全てが皮膜表面にシワなしと判定 △;10人のパネラー全てが僅かにシワありと判定 ×;10人のパネラー全てが多くのシワありと判定 注3.風味(食感)のパネルの試験 10人のパネラーによる官能試験を行った。評価は5段
階評価とし、10人の平均スコアーを求めた。
【0034】試験例2 食塩濃度を10%とした塩味調味液の原液に、カルシウ
ム成分を90、95、100、120、150、20
0、230、240、250、260mg%を添加した調
味液を作成し、これに実施例1に基づいて成形したアル
ギン酸カルシウム皮膜の粒体を60分間浸漬して、塩味
調味魚卵様食品をそれぞれ100粒を製造し、皮膜の含
水率と皮膜破裂強度の状態を調べた。 試験結果 表3に示すとおりである。カルシウム成分を100mg%
以上とした調味液に浸漬すると、皮膜破裂強度が天然イ
クラの皮膜破裂強度の範囲に入ること、及び120〜2
40mg%の範囲とすればさらに好ましいことが理解でき
る。
【0035】
【表3】
【0036】注4.天然イクラ(10社の市販品)の皮
膜破裂強度の実測値は74〜446gである。
【0037】試験例3 調味液の食塩の量を1、3、5、7、10、13、1
5、17、20%とした他は実施例1と同じ配合とした
調味液に、それぞれ実施例1に基づいて成形した粒体1
00粒を60分間浸漬し、得られた塩味調味魚卵様食品
の風味をパネル試験(注2)によって調べた。 試験結果 表4に示すとおりである。食塩の添加量を5〜15%と
した場合風味上好ましい適度の塩味の魚卵様食品となる
ことが理解できる。
【0038】
【表4】
【0039】注5. ○;10人のパネラー全てが天然の塩蔵イクラの塩味で
あると評価 △;10人中3人が天然の塩蔵イクラに比べて塩味が不
足であると評価 ×;10人中2人が塩味が強すぎると評価
【0040】試験例4 調味液の砂糖の量を1、2、3、4、5、7、10、1
2、15%とした他は実施例1と同じ配合とした調味液
中に、それぞれ実施例1に基づいて成形した粒体100
粒を60分間浸漬し、得られた魚卵様食品の風味をパネ
ル試験(注2)によって調べた。 試験結果 表5に示すとおりである。砂糖の添加量を3〜10%と
した場合に、カルシウム成分の苦みがなく感じられずか
つ砂糖の甘さの悪影響を受けない、好ましい食味範囲と
なることが理解できる。
【0041】
【表5】
【0042】注6. ○;10人のパネラー全てがカルシウム成分の苦みを感
じない △;10人中3人が僅かに苦みを感じる ×;10人中2人が苦みはないが砂糖の甘さを感じる
【0043】
【発明の効果】本発明の塩味調味魚卵様食品は、皮膜の
含水率を60〜85%としてその強度を天然イクラに近
似させ、外観・食感ともイクラに酷似させたものである
ので、鮭の不漁の際には、本物の代用品として十分流通
に耐え得るものである。また、本発明の塩味調味魚卵様
食品の製法によれば、従来公知の魚卵様食品の製法を応
用し、塩味調味液中のカルシウム分量と食塩・砂糖の量
を調節するだけでよいので、既存の設備等の大幅な工程
の変更を要することなく、安価に天然イクラとそっくり
の食品を製造し供給できる。
【0044】また、本発明の塩味調味魚卵様食品は、天
然イクラと同様の風味・外観を有するとともに、それで
いてイクラ特有のコレステロールをほとんど含んでいな
いので、コレステロールを気にする者でも安心して食す
ることができる。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 アルギン酸カルシウム皮膜を外皮とし、
    その内腔に油性原料と水性原料を封入してある魚卵様食
    品において、塩味調味後の皮膜の含水率を60〜85%
    としてあることを特徴とする塩味調味魚卵様食品。
  2. 【請求項2】 水溶性カルシウム塩を添加した水性原料
    と油性原料からなる原料液をアルギン酸アルカリ金属塩
    水溶液中に逐次滴下してアルギン酸カルシウム皮膜を外
    皮とする粒体を得、この粒体を集めて、カルシウム成分
    100mg%(塩化カルシウム濃度換算値で0.365
    %)以上を含む塩味調味液に浸漬し調味することを特徴
    とする塩味調味魚卵様食品の製法。
  3. 【請求項3】 食塩5〜15%、カルシウム成分120
    〜240mg%を含む塩味調味液に浸漬して調味する請求
    項2記載の塩味調味魚卵様食品の製法。
  4. 【請求項4】 塩味調味液には、さらに糖類を3〜10
    %添加してある請求項3記載の塩味調味魚卵様食品の製
    法。
JP7308898A 1995-11-28 1995-11-28 塩味調味魚卵様食品及びその製法 Pending JPH09149775A (ja)

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EP1618883A4 (en) * 2003-04-25 2009-07-08 Kouki Bussan Yugenkaisha MEANS TO PREVENT AND PREVENT OBSTIPATION
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JP2026003795A (ja) * 2024-06-25 2026-01-14 キユーピー株式会社 魚卵代替食品、食品及び魚卵代替食品の製造方法
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