JPH09157794A - 制振合金及びその製造方法 - Google Patents

制振合金及びその製造方法

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JPH09157794A
JPH09157794A JP31782195A JP31782195A JPH09157794A JP H09157794 A JPH09157794 A JP H09157794A JP 31782195 A JP31782195 A JP 31782195A JP 31782195 A JP31782195 A JP 31782195A JP H09157794 A JPH09157794 A JP H09157794A
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less
vibration damping
diffraction intensity
damping alloy
intensity ratio
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JP31782195A
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Yukio Tomita
幸男 冨田
Hidesato Mabuchi
秀里 間渕
Tatsuyuki Suyama
竜之 壽山
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Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 制振性及び制振性と靭性が同時に優れた構造
材料用制振合金。 【解決手段】 C、Si、Mn、P、S、Cr、Al、
P、Cu、Ni、Mo、Nb、V、Ti、B、N、Ca
を特定した鋼において(200)回折強度比が2.5以
上の制振合金、及び、これに加えて結晶粒径が120μ
以下の高靭性を有する制振合金、あるいはさらに380
MPa 以上の高強度までも有する制振合金。上記成分を有
する鋳片を加熱温度1000〜1150℃、950℃以
下の圧下率30〜70%、圧延仕上温度が850℃以
下、さらに、高靭性を有するためには圧延仕上温度が6
50〜850℃、さらに、制振性の向上のためには、圧
延仕上温度がAr1 +50℃〜Ar1 −20℃で、圧延
後に650〜1000℃の焼戻しまたは焼きなましを行
う制振合金及びその製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、船舶、橋梁、産業
機械、建築用構造材料として高い制振性を有する制振合
金及び高靭性を有する制振合金に係わるものである。
【0002】
【従来の技術】最近、船舶、橋梁、産業機械、建築物は
その材料には、構造材料の基本特性である靭性に加え高
い制振性が同時に要求される傾向にある。すなわち、た
とえば、橋梁上の高速鉄道走行時や大規模土木、建築作
業時の騒音、振動を構造材料そのものの制振効果で抑
え、かつ、構造部材として十分な靭性を有するという課
題を解決しようとするものである。
【0003】樹脂サンドイッチ型制振鋼板に代わる制振
性を目的とした部材に供される従来の鉄系材料は、振動
による交番応力作用下での磁壁移動の非可逆運動による
ヒステリシスに起因した高い制振性を得るため、フェラ
イトフォーマーを添加して組織をフェライト単相化する
ことをねらい、Al及びSiを添加した材料と、Crを
積極的に添加した材料との2種類に分けられる。
【0004】前者の例としては、特開平4−99148
号公報に記載されるようにAlを最高7.05%及びS
iを最高4.5%まで添加した強磁性型制振合金があ
り、後者の例としては、特開昭52−73118号公報
に記載されるようにCrを8〜30%添加した強磁性制
振合金などがある。
【0005】さらに、特開平6−220583号公報及
び特開平5−302148号公報で、Mnが0.1また
は0.2%以下で、Crを1〜5%を添加した強磁性制
振合金がある。また、発明者らは、特願平6−2589
82号でMnが0.2〜2.5%、Crを1〜5%を添
加した強磁性制振合金を提案した。
【0006】また、田中良平、制振材料〈その機能と応
用〉広済堂1992年3月発行p192〜197に強磁
性型合金として、外部応力が磁区壁の移動を引き起こし
それによるヒステリシス損で振動エネルギーが吸収され
ることが記述されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
の合金のうち特開平4−99148号公報記載の合金は
Al及びSi添加量の上限規制が不適当であるため、粗
大なAl系及びSi系介在物の生成をまねき、これが破
壊の発生点として作用するため靭性が低下する。また、
特開昭52−73118号公報記載の合金はCr添加が
過剰なため、上記同様Cr系介在物の靭性低下をまね
く。
【0008】さらに、特開平6−220583号公報及
び特開平5−302148号公報は、積極的な靭性向上
策がなされていないため、靭性が低い。また、特願平6
−258982号は靭性の確保優先で制振性については
不十分である。
【0009】制振材料の文献では、制振合金の機構を書
いたもので、その向上策や具体的な成分系・製造方法あ
るいは制振性に加えて靭性を同時に満足する方法に関す
る記述はない。本発明は優れた制振性及び制振性と高靭
性を有する制振合金を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
(1)重量%で、C:0.02%以下、Si:0.01
%以上、0.5%以下、Mn:0.2%未満、P:0.
010%以下、S:0.005%以下、Cr:0.5%
未満、Al:0.060%以上、3.5%以下、N:
0.006%以下を含有し、残部Fe及び不可避的不純
物からなり、(200)回折強度比が3.0以上である
ことを特徴とする制振合金。
【0011】(2)重量%で、C:0.02%以下、S
i:0.01%以上、0.5%以下、Mn:0.2%以
上、2.5%以下、P:0.010%以下、S:0.0
05%以下、Cr:0.5%未満、Al:0.060%
以上、3.5%以下、N:0.006%以下を含有し、
残部Fe及び不可避的不純物からなり、(200)回折
強度比が2.5以上であることを特徴とする制振合金。
【0012】(3)重量%で、Cu:0.05〜2.5
%、Ni:0.05〜2.5%、Mo:0.05〜4.
5%、Nb:0.005〜0.2%、V:0.005〜
0.2%、Ti:0.005〜0.1%、B:0.00
03〜0.005%を1種または2種以上を含有するこ
とを特徴とする(1)または(2)のいずれかに記載の
制振合金。
【0013】(4)重量%で、Ca:0.001〜0.
05%、REM:0.001〜0.1%を1種または2
種を含有することを特徴とする(1)〜(3)のいずれ
かに記載の制振合金。 (5)結晶粒径を120μ以下とすることにより高い靭
性を確保したことを特徴とする(1)〜(4)のいずれ
かに記載の制振合金。
【0014】(6)加熱温度が1000〜1150℃、
930℃以下の圧下率が30〜70%、圧延仕上温度が
830℃以下で熱間圧延後、室温まで冷却し、630〜
980℃で焼戻しまたは焼きなまし熱処理することを特
徴とする(1)〜(5)のいずれかに記載の制振合金の
製造方法。
【0015】(7)圧延仕上温度の範囲を630〜83
0℃とする熱間圧延を行うことを特徴とする(6)記載
の制振合金の製造方法。 (8)圧延仕上温度の範囲をAr1 −20℃〜Ar1
50℃とする熱間圧延を行うことを特徴とする(6)ま
たは(7)のいずれかに記載の制振合金の製造方法。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明は上記事情に鑑みなされた
もので、振動による交番応力作用下での磁壁移動の非可
逆運動によるヒステリシスに起因した高い制振性を得る
ために、磁壁移動に有害な各種元素や介在物、析出物の
生成を招き、磁壁移動を妨げ、制振性を大きく損なう元
素を極力低下した純鉄系成分を基本としている。
【0017】さらに、従来は結晶粒界が磁壁移動を阻害
するため、もっぱら粗粒化することで制振性を向上させ
ていたが、発明者らは種々検討した結果、粗粒化による
制振性向上の方法に代わる方法として、(200)回折
強度を高くすることで、大幅に制振性が向上することを
発見した。(200)回折強度を高くすることで、鋼板
表面に平行な方向の〈100〉方位が強化される。
【0018】つまり、磁化容易方向が鋼板表面に平行な
方向に強化される。磁化容易方向を強化することで制振
性が向上することは新たな発見である。この(200)
回折強度比を2.5以上にすることで制振性が向上する
ことを見い出した。(200)回折強度比が2.5以上
にすると、制振性の指標である損失係数は0.02以上
確保できて良く、制振性能の観点のみから見ると、(2
00)回折強度比は高いほど良いが、靭性など他の鋼材
特性との兼ね合いから実用上(200)回折強度比は
2.5から12.0の範囲が好ましく、その結果として
0.02〜0.055の損失係数を確保するのが好まし
い。
【0019】ここで、(200)回折強度比は、X線回
折により板厚方向4分の1厚み位置における(200)
回折強度を測定し、特定の方位を強化や制御していない
ランダムサンプル材の(200)回折強度に対する比を
求めた。今回検討した結果では、(200)回折強度比
は最大値でも15程度であった。
【0020】この(200)回折強度比を高くするため
には、低温圧延を行うことが必要で、検討の結果、93
0℃以下の圧下率を30%以上にすることで達成でき
る。低温圧延の温度の上限については合金成分、特にM
nによって制限する必要があり、Mnが0.2%未満の
時は930℃で良いが、Mnが0.2%以上の時は88
0℃にする必要がある。
【0021】このため、圧延仕上温度は830℃(0.
2%以上の高Mn鋼では780℃)以下となる。さら
に、制振性向上のため詳細に検討した結果、圧延仕上温
度をAr1 −20℃〜Ar1 +50℃にすることで(2
00)回折強度比がさらに向上し制振性が一層向上する
ことを見い出した。
【0022】さらに、制振性、靭性を損なわずに強度を
大幅に上昇させることのできる元素としてMnを見い出
した。Mnを0.2%以上添加することで、制振性と強
度の両立、あるいは、制振性、強度と靭性全て向上させ
ることが可能である。
【0023】次に靭性向上のためには、結晶粒径を12
0μ以下にすることが必要である。上記の(200)回
折強度比を2.5以上にする製造方法のうち圧延仕上温
度が630℃未満では、結晶粒径が120μを超えるこ
とがあるため、圧延仕上温度は630℃以上とする。但
し、Mnが0.2%未満の場合には、圧延仕上げ温度を
680℃以上にしないと結晶粒径が120μを超えるこ
とがあるため、680℃以上にしなければならない。
【0024】熱間圧延後、(200)回折強度比を高く
し、圧延によって鋼板中に導入された歪を減少するため
に、焼戻しまたは焼きなまし熱処理が必要であるが、高
温で熱処理すると(200)回折強度比が低くなるた
め、上限温度は980℃である。但し、Mnが0.2%
以上の場合には、(200)回折強度比が低くなること
があるため、930℃を上限としなければならない。
【0025】このように、細粒組織でも集合組織を導入
することで制振性が向上するが、さらに一層の制振性向
上の検討を行った。その結果、フェライトフォーマーで
あるSiを添加することで熱間圧延後の歪取り熱処理の
過程で若干の粗粒が達成され、制振性がさらに向上する
ことを見い出した。Siの添加で強度も上昇する。
【0026】次に、本発明の限定理由を説明する。Cは
固溶状態でも炭化物として析出しても磁壁移動の障害と
して作用して制振性を低下させるため低いほど好まし
く、上限を0.02%とする。
【0027】Siは脱酸材として重要であるため、0.
01%以上添加する必要があるが、0.5%を超えて添
加すると固溶状態で磁壁移動の障害として作用して制振
性を低下させるため、上限を0.50%とする。
【0028】Mnは固溶体強化元素であり、制振性及び
靭性向上に効果がなく、添加することでコストアップと
なるため、特に360MPa 以上の高強度を必要とする場
合以外は、0.2%未満に限定するのが良い。特に36
0MPa 以上の高強度を必要とする場合は、Mnが制振性
及び靭性を劣化させることなく強度を高める唯一の元素
であるため、Mnを0.2%以上添加する。MnはSを
固定して粒界脆化を抑制すると同時に固溶体強化元素で
強度を向上させる。但し、2.5%を超えて添加すると
制振性の低下がおこるため、Mnの添加量の上限は2.
5%とする。
【0029】P,Sは鋼中において非金属介在物を形成
し、かつ、偏析することにより磁壁の移動を妨げる害を
及ぼし制振性を低下させるので少ないほど良い。このた
め、Pは0.010%以下、Sは0.005%以下とす
る。
【0030】Alは脱酸材として重要である以外に、重
要なフェライトフォーマーであるため制振性向上に不可
欠であり、0.060%超の添加が必要である。一方、
3.5%を超えて添加するとAl2 3 などの介在物の
生成をまねき、破壊の発生点として作用するため靭性を
著しく低下させる。従ってAlの添加範囲は0.060
%超、3.5%以下とする。
【0031】Crはフェライトフォーマーであり、添加
することにより結晶粒を粗大化する元素であり、制振性
を若干向上させるが、同時に靭性の低下をまねき、また
高価な元素であるため極力添加量を低減することが好ま
しいため、上限を0.5%未満に制限する。
【0032】Nは固溶状態でも窒化物として析出しても
磁壁移動の障害として作用して制振性を低下させるため
低いほど好ましく、上限を0.006%とする。さら
に、必要に応じて添加されるCu,Ni,Mo,Nb,
V,Ti,Bは強度上昇に有効な元素であり、その効果
が不足しない範囲として前記の量を下限とし、また制振
性及び靭性が低下しない範囲として、前記の量を上限と
した。さらに、必要に応じて添加されるCa,REMは
靭性向上に有効な元素であり、その効果が不足しない範
囲として前記の量を下限とし、また靭性がむしろ低下し
制振性が低下しない範囲として、前記の量を上限とし
た。
【0033】製造条件については、加熱温度は加熱オー
ステナイト粒を微細にし、(200)回折強度比を高く
するため、1150℃以下とし、さらに、加熱時の鋼板
内温度偏差をなくすため、1000℃以上とする。
【0034】圧延条件に関しては、(200)回折強度
比を高くするため、低温圧延することが必要で、その温
度の上限はMnが0.2%未満の場合は930℃であ
る。Mnが0.2%以上の場合にはさらに低温の880
℃以下で行う。これらの温度以下の範囲において圧下率
30%以上の圧延が必要であるが、圧下率が70%を超
えると、圧延機に対する負荷が大きくなり、また、圧延
時間が長くなりコストアップ要因となるため、上限を7
0%とする。
【0035】圧延仕上温度は、上記条件の低温圧延で圧
下率30%以上の圧延を行うため、830℃(Mnが
0.2%以上の場合には780℃)以下となるが、68
0℃(Mnが0.2%以上の場合は630℃)未満では
フェライト域圧延となり結晶粒径が120μ超となって
靭性が低下することがあるため、下限を680℃(Mn
が0.2%以上の場合は630℃)とする。従って圧延
仕上げ温度の範囲は630〜830℃である。さらに、
圧延仕上温度をAr1 −20℃〜Ar1 +50℃にする
ことで(200)回折強度比がさらに向上し制振特性が
一層向上する。
【0036】熱間圧延後室温まで冷却した後、(20
0)回折強度比をさらに向上させ、圧延によって鋼板中
に導入された歪を減少するために、焼戻しまたは焼きな
まし熱処理が必要であり、680℃以上の熱処理を行う
が、(200)回折強度比は高温で熱処理すると弱くな
るため、上限温度は980℃とする。熱処理の温度範囲
と(200)回折強度比の関係も合金のMn含有量に依
存し、Mnが0.2%未満の場合は680℃以上980
℃以下の温度範囲が良く、Mnが0.2%以上の場合に
は、630〜930℃の温度範囲の熱処理が良い。
【0037】
【実施例】表1に示す成分範囲の供試合金を作製し、こ
れより元厚×40mm幅×400mm長さの板状試験片を加
工し、機械インピータンス法による制振性測定を行っ
た。
【表1】
【0038】
【表2】
【0039】
【表3】
【0040】
【表4】
【0041】表1に示す合金のうち鋼A1〜A5及びB
1〜B5は本発明の成分範囲の合金であり、鋼F1〜F
8及びG1〜G10は本発明の成分範囲外の合金であ
る。A1〜A5及びF1〜F8は低Mnで0.2%未満
のもの、B1〜B5及びG1〜G10は高Mnで0.2
〜2.5%のものである。これらの鋼について、表2に
示す製造条件で製造したものの各種特性を合わせて表に
示す。なお、板厚6mm以上の各鋼板は熱間圧延後室温ま
で冷却した後、熱処理した。板厚がそれ未満のものは熱
間圧延後、巻取り、その後、熱処理した。
【0042】例1〜12は本発明例であり、例13〜3
8は比較例である。例1〜3,13〜19は板厚30m
m、7〜9,25〜32は板厚25mm、例4は板厚2m
m、例10は板厚1.8mm、例5,6は板厚55mm、例
11,12は板厚35mm、例20〜24は板厚20mm、
例33〜38は板厚18mmである。
【0043】例1〜6の低Mnのものについて見ると、
例1の本発明例は(200)回折強度比が3.0以上
で、高い制振性能(η≧0.025)を有する。例2〜
6はさらに圧延仕上温度が680℃以上で、(200)
回折強度比が3.0以上で、結晶粒径が120μ以下で
あり、高い制振性能(η≧0.025)と高靭性(≧8
0J)を有する。例3,4は、強度上昇に有効な選択元
素を含有するため、さらに高強度で、例5,6は靭性上
昇に有効な選択元素を含有するため、さらに高靭性(≧
100J)である。
【0044】次に例7〜12の高Mnのものについて見
ると、例7の本発明例は(200)回折強度比が2.5
以上で、高強度(≧360MPa)で、高い制振性能(η≧
0.020)を有する。例8〜12はさらに圧延仕上温
度が630℃以上で、(200)回折強度比が2.5以
上で、結晶粒径が120μ以下であり、高強度(≧36
0MPa)で、高い制振性能(η≧0.020)と高靭性
(≧80J)を有する。例9,10は、強度上昇に有効
な選択元素を含有するため、さらに高強度(≧390MP
a)で、例11,12は靭性上昇に有効な選択元素を含有
するため、さらに高靭性(≧100J)である。
【0045】低Mnの比較例13〜24について見る
と、比較例13は(200)回折強度比が3.0以上だ
が、結晶粒径が120μ超で、Cが高く、制振性能と靭
性が低い。例14は(200)回折強度比が3.0以上
で、結晶粒径が120μ以下であるが、Siが高く、制
振性能が低い。例15,16は(200)回折強度比が
3.0以上で、結晶粒径が120μ以下であるが、例1
5はPが高く、例16はSが高く、制振性能が低い。
【0046】例17は(200)回折強度比が3.0以
上で、結晶粒径が120μ以下であるが、Crが高く、
靭性が低い。例18は(200)回折強度比が3.0以
上で、結晶粒径が120μ以下であるが、Alが低く、
制振性能が低い。例19は(200)回折強度比が3.
0以上で、結晶粒径が120μ以下であるが、Alが高
く、制振性、靭性が低い。
【0047】例20は(200)回折強度比が3.0以
上で、結晶粒径が120μ以下であるが、Nが高く、制
振性能が低い。例21は加熱温度が高く、例22は93
0℃以下の圧下率が低く、(200)回折強度比が低
く、結晶粒径が120μ超で、制振性能と靭性が低い。
例23は熱処理温度が低く、(200)回折強度比が低
く、結晶粒径は120μ以下であるが、制振性能が低
い。例24は熱処理温度が高く、(200)回折強度比
が低く、結晶粒径が120μ以下であるが、制振性能が
低い。
【0048】一方、高Mnの比較例について見ると、比
較例25は(200)回折強度比が2.5以上だが、結
晶粒径が120μ超で、Cが高く、制振性能と靭性が低
い。例26は(200)回折強度比が2.5以上で、結
晶粒径が120μ以下であるが、Siが高く、制振性能
が低い。例27は(200)回折強度比が2.5以上
で、結晶粒径が120μ以下であるが、Mnが低く、強
度が低い。
【0049】例28は(200)回折強度比が2.5以
上で、結晶粒径が120μ以下であるが、Mnが高く制
振性能が低い。例29,30は(200)回折強度比が
2.5以上で、結晶粒径が120μ以下であるが、例2
9はPが高く、例30はSが高く、制振性能が低い。例
31は(200)回折強度比が2.5以上で、結晶粒径
が120μ以下であるが、Crが高く、靭性が低い。
【0050】例32は(200)回折強度比が2.5以
上で、結晶粒径が120μ以下であるが、Alが低く、
強度、制振性能が低い。例33は(200)回折強度比
が2.5以上で、結晶粒径が120μ以下であるが、A
lが高く、靭性が低い。例34は(200)回折強度比
が2.5以上で、結晶粒径が120μ以下であるが、N
が高く、制振性能が低い。
【0051】例35は加熱温度が高く、例36は880
℃以下の圧下率が低く、(200)回折強度比が低く、
結晶粒径が120μ超で、制振性能と靭性が低い。例3
7は熱処理温度が低く、(200)回折強度比が低く、
結晶粒径は120μ以下であるが、制振性能が低い。例
38は熱処理温度が高く、(200)回折強度比が低
く、結晶粒径が120μ以下であるが、制振性能が低
い。
【0052】次に、表3に示す本発明の成分範囲の合金
の鋼P1,P2,Q1,Q2,R1,R2について表4
に示す本発明の製造条件で製造したものの各種特性を合
わせて示す。P1,Q1,R1は0.2%未満の低Mn
鋼、P2,Q2,R2は0.2%以上2.5%以下の高
Mn鋼である。例39〜41、例45〜47は圧延仕上
温度がさらに望ましい範囲にある例である。例39〜4
1の板厚は全て25mm、例45〜47の板厚は全て20
mmである。鋼P1,Q1,R1のAr1 はそれぞれ70
5℃,730℃,700℃で、鋼P2,Q2,R2のA
1 はそれぞれ675℃,680℃,670℃である。
【0053】
【表5】
【0054】
【表6】
【0055】
【表7】
【0056】例39〜41及び例45〜47は圧延仕上
温度がAr1 +50℃〜Ar1 −20℃の範囲内にあ
り、(200)回折強度比が4.0以上で、さらに良好
な制振性能(η≧0.03)を有し、圧延仕上温度がA
1 +50℃〜Ar1 −20℃の範囲にない例42〜4
4及び例48〜51に比べより良好な制振性能を有して
いる。
【0057】
【発明の効果】本発明により、(200)回折強度比が
2.5以上(損失係数0.03以上)の制振性能の優れ
た鋼を提供することが可能となり、さらにこの制振性能
を有する鋼であって、この制振性能に加えてVノッチシ
ャルピー衝撃試験の0℃の吸収エネルギー≧80Jの高
靭性、あるいは引張強度≧360MPa 以上の高強度のい
ずれか1つまたは2つを同時に兼ね備えた船舶、橋梁、
産業機械、建設用構造材料の供給が可能となり、工業界
に与える効果は極めて大きい。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 重量%で、 C :0.02%以下、 Si:0.01%以上、0.5%以下、 Mn:0.2%未満、 P :0.010%以下、 S :0.005%以下、 Cr:0.5%未満、 Al:0.060%以上、3.5%以下、 N :0.006%以下 を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなり、(2
    00)回折強度比が3.0以上であることを特徴とする
    制振合金。
  2. 【請求項2】 重量%で、 C :0.02%以下、 Si:0.01%以上、0.5%以下、 Mn:0.2%以上、2.5%以下、 P :0.010%以下、 S :0.005%以下、 Cr:0.5%未満、 Al:0.060%以上、3.5%以下、 N :0.006%以下 を含有し、残部Fe及び不可避的不純物からなり、(2
    00)回折強度比が2.5以上であることを特徴とする
    制振合金。
  3. 【請求項3】 重量%で、 Cu:0.05〜2.5%、 Ni:0.05〜2.5%、 Mo:0.05〜4.5%、 Nb:0.005〜0.2%、 V :0.005〜0.2%、 Ti:0.005〜0.1%、 B :0.0003〜0.005% を1種または2種以上を含有することを特徴とする請求
    項1または2のいずれかに記載の制振合金。
  4. 【請求項4】 重量%で、 Ca :0.001〜0.05%、 REM:0.001〜0.1% を1種または2種を含有することを特徴とする請求項1
    〜3のいずれかに記載の制振合金。
  5. 【請求項5】 結晶粒径を120μ以下とすることによ
    り高い靭性を確保したことを特徴とする請求項1〜4の
    いずれかに記載の制振合金。
  6. 【請求項6】 加熱温度が1000〜1150℃、93
    0℃以下の圧下率が30〜70%、圧延仕上温度が83
    0℃以下で熱間圧延後、室温まで冷却し、630〜98
    0℃で焼戻しまたは焼きなまし熱処理することを特徴と
    する請求項1〜5のいずれかに記載の制振合金の製造方
    法。
  7. 【請求項7】 圧延仕上温度の範囲を630〜830℃
    とする熱間圧延を行うことを特徴とする請求項6記載の
    制振合金の製造方法。
  8. 【請求項8】 圧延仕上温度の範囲をAr1 −20℃〜
    Ar1 +50℃とする熱間圧延を行うことを特徴とする
    請求項6または7のいずれかに記載の制振合金の製造方
    法。
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