JPH0915879A - 電子写真感光体 - Google Patents
電子写真感光体Info
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- JPH0915879A JPH0915879A JP18218095A JP18218095A JPH0915879A JP H0915879 A JPH0915879 A JP H0915879A JP 18218095 A JP18218095 A JP 18218095A JP 18218095 A JP18218095 A JP 18218095A JP H0915879 A JPH0915879 A JP H0915879A
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- JP
- Japan
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- organic
- layer
- energy level
- lumo
- electrophotographic photosensitive
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 帯電性および感度に優れ、また、複写プロセ
スの繰り返しに対する静電特性の安定性に富んだ電子写
真感光体、特に正帯電用として有用な単層型電子写真感
光体を得る。 【構成】 導電性基体上に直接または下引き層を介して
電荷発生物質と電子輸送物質を含有する感光層を設けた
電子写真感光体において、電子輸送物質として、最低空
軌道のエネルギーレベルELUMOと開殻軌道のエネルギー
レベルESOMOが下記[数1]の関係を満たすものを用い
る。 【数1】ELUMO−ESOMO≧−1.7
スの繰り返しに対する静電特性の安定性に富んだ電子写
真感光体、特に正帯電用として有用な単層型電子写真感
光体を得る。 【構成】 導電性基体上に直接または下引き層を介して
電荷発生物質と電子輸送物質を含有する感光層を設けた
電子写真感光体において、電子輸送物質として、最低空
軌道のエネルギーレベルELUMOと開殻軌道のエネルギー
レベルESOMOが下記[数1]の関係を満たすものを用い
る。 【数1】ELUMO−ESOMO≧−1.7
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は電子写真感光体に関し、
特に電子写真複写機やプリンタなどに正帯電で用いられ
る単層型(感光層が一層からなる)のLD光書き込みに
好適な電子写真感光体に関する。
特に電子写真複写機やプリンタなどに正帯電で用いられ
る単層型(感光層が一層からなる)のLD光書き込みに
好適な電子写真感光体に関する。
【0002】
【従来の技術】電子写真プロセスは静電力による潜像の
可視化を原理として用いたものであるため、そのプロセ
スに用いられる電子写真感光体には暗所での良好な帯電
性と光照射による迅速な表面電位の減衰が必要となる。
これらのプロセス上必要な特性は、固体物性値である暗
抵抗の高さと良好な量子効率、高い電荷移動度に依存し
ている。
可視化を原理として用いたものであるため、そのプロセ
スに用いられる電子写真感光体には暗所での良好な帯電
性と光照射による迅速な表面電位の減衰が必要となる。
これらのプロセス上必要な特性は、固体物性値である暗
抵抗の高さと良好な量子効率、高い電荷移動度に依存し
ている。
【0003】これらの物性値を満足するものとして、従
来より、セレン、セレン−テルル合金、砒化セレン等の
無機化合物から構成された感光体が採用され、多くの複
写機、プリンタで用いられてきた。しかし、これらの材
料は毒性が高いなど、環境面で幾分問題があり、また、
アモルファス状態で用いられるため取扱が厄介であり、
さらに数十μmの厚さに真空蒸着する必要があるためコ
ストが高いなどの欠点を有し、感光体としての必要な機
能を十分満たしているとはいえないものであった。
来より、セレン、セレン−テルル合金、砒化セレン等の
無機化合物から構成された感光体が採用され、多くの複
写機、プリンタで用いられてきた。しかし、これらの材
料は毒性が高いなど、環境面で幾分問題があり、また、
アモルファス状態で用いられるため取扱が厄介であり、
さらに数十μmの厚さに真空蒸着する必要があるためコ
ストが高いなどの欠点を有し、感光体としての必要な機
能を十分満たしているとはいえないものであった。
【0004】これらの欠点を改良するため、有機材料を
用いた電子写真感光体(OPC)の開発が積極的になさ
れ、実用に供されるようになってきた。そして、実用化
されたOPCの殆どは、電荷発生機能を有する層(CG
L)と電荷輸送機能を有する層(CTL)とからなる積
層構成のものであり、もっぱら負帯電プロセスに用いら
れている。
用いた電子写真感光体(OPC)の開発が積極的になさ
れ、実用に供されるようになってきた。そして、実用化
されたOPCの殆どは、電荷発生機能を有する層(CG
L)と電荷輸送機能を有する層(CTL)とからなる積
層構成のものであり、もっぱら負帯電プロセスに用いら
れている。
【0005】その理由は、(1)使用される材料を混合
し、単に単層として形成された感光体では、帯電性、感
度、静電的性質の疲労現象が実用の程度以下まで低下す
る欠点が露呈してしまう場合が多いのに対し、積層型で
はこれらの欠点が極力抑えられ、かつ、機械的強度に富
み、厚膜の設計が可能なCTLを表面に配置することで
プロセスに供された状態で十分な機械的耐久性を感光体
に保持させることが可能となるからである。また、
(2)高速複写プロセスにおいても支障のない程度の高
い電荷移動度を示す有機材料は、現在のところ、殆ど正
孔移動の性質のみを有するドナー材料に限られているた
め、ドナー化合物で形成されたCTLを表面側に配した
感光体では、このような機能分離は負帯電になるからで
ある。しかしながら、このような機能分離構造は新たな
問題を生じさせている。
し、単に単層として形成された感光体では、帯電性、感
度、静電的性質の疲労現象が実用の程度以下まで低下す
る欠点が露呈してしまう場合が多いのに対し、積層型で
はこれらの欠点が極力抑えられ、かつ、機械的強度に富
み、厚膜の設計が可能なCTLを表面に配置することで
プロセスに供された状態で十分な機械的耐久性を感光体
に保持させることが可能となるからである。また、
(2)高速複写プロセスにおいても支障のない程度の高
い電荷移動度を示す有機材料は、現在のところ、殆ど正
孔移動の性質のみを有するドナー材料に限られているた
め、ドナー化合物で形成されたCTLを表面側に配した
感光体では、このような機能分離は負帯電になるからで
ある。しかしながら、このような機能分離構造は新たな
問題を生じさせている。
【0006】その一つ目は、感光体への負帯電に由来す
るものである。電子写真プロセスにおける信頼性の高い
帯電方式はコロナ放電によるものであり、殆どの複写
機、プリンタにはこの方式が採用されている。しかしな
がら周知の如く、正極性と比べ負極性のコロナ放電は不
安定であって、それ故にスコロトロンによる帯電方式が
採用されコストアップの一要因となっている。また、負
極性のコロナ放電はオゾンの発生をより多く伴うため、
その外部は移出を防ぐべく負帯電方式の複写機、プリン
タにはオゾンフィルタが用いられていて、これも装置の
コストアップの原因になっている。正帯電方式であれ
ば、オゾン発生量は元々非常に少なく抑えられる。さら
に、現状で広く用いられている二成分現像剤の使用で
は、感光体が正帯電の方が環境変動が少なく安定な画像
が得られ、この面からも正帯電感光体の採用が望まし
い。
るものである。電子写真プロセスにおける信頼性の高い
帯電方式はコロナ放電によるものであり、殆どの複写
機、プリンタにはこの方式が採用されている。しかしな
がら周知の如く、正極性と比べ負極性のコロナ放電は不
安定であって、それ故にスコロトロンによる帯電方式が
採用されコストアップの一要因となっている。また、負
極性のコロナ放電はオゾンの発生をより多く伴うため、
その外部は移出を防ぐべく負帯電方式の複写機、プリン
タにはオゾンフィルタが用いられていて、これも装置の
コストアップの原因になっている。正帯電方式であれ
ば、オゾン発生量は元々非常に少なく抑えられる。さら
に、現状で広く用いられている二成分現像剤の使用で
は、感光体が正帯電の方が環境変動が少なく安定な画像
が得られ、この面からも正帯電感光体の採用が望まし
い。
【0007】その二つ目は、感光層の積層型構造に由来
するものである。有機材料を用いた感光体では、真空蒸
着と比べ安価な溶液塗布法を用いることが可能である
が、このような積層型感光体を製造するためには少なく
とも二回の塗布、通常は下引き層を設けるため三回の塗
布が必要である。これら溶液塗布工程の回数の増加は感
光体のコストアップを引き起こす。さらに、感度、耐久
性のバランスを保ち、また、良好な画像を得るため、C
GLの厚さを相当の正確さをもってサブミクロンの範囲
にしなければならないことは、製造コストを引き上げる
要因となっている。
するものである。有機材料を用いた感光体では、真空蒸
着と比べ安価な溶液塗布法を用いることが可能である
が、このような積層型感光体を製造するためには少なく
とも二回の塗布、通常は下引き層を設けるため三回の塗
布が必要である。これら溶液塗布工程の回数の増加は感
光体のコストアップを引き起こす。さらに、感度、耐久
性のバランスを保ち、また、良好な画像を得るため、C
GLの厚さを相当の正確さをもってサブミクロンの範囲
にしなければならないことは、製造コストを引き上げる
要因となっている。
【0008】以上の問題を考慮すると、感光体として
は、有機材料を用いた、特に正帯電プロセスに用いられ
る単層型感光体が望ましいことが理解される。さらに、
感光体がそのまま、あるいは若干の変更で負帯電プロセ
スに用いることが可能であれば、安価で使用環境の自由
度が高い利点を有する感光体を作製できることも理解さ
れる。従って、このような感光体を実現するため盛んに
研究が進められている。その中で、例えば特開平6−2
02358号公報、特開平6−202359号公報、特
開平6−266136号公報に示されるような、飽和カ
ロメル電極に対し特定の酸化電位、還元電位を持つ有機
正孔移動物質、有機アクセプタ性化合物を用いた感光体
が良好な性質を持つことが知られている。また、特願平
5−344857号ではさらに有機アクセプタ物質の移
動度が、ある一定の値以上であることが望ましいことも
発見されている。
は、有機材料を用いた、特に正帯電プロセスに用いられ
る単層型感光体が望ましいことが理解される。さらに、
感光体がそのまま、あるいは若干の変更で負帯電プロセ
スに用いることが可能であれば、安価で使用環境の自由
度が高い利点を有する感光体を作製できることも理解さ
れる。従って、このような感光体を実現するため盛んに
研究が進められている。その中で、例えば特開平6−2
02358号公報、特開平6−202359号公報、特
開平6−266136号公報に示されるような、飽和カ
ロメル電極に対し特定の酸化電位、還元電位を持つ有機
正孔移動物質、有機アクセプタ性化合物を用いた感光体
が良好な性質を持つことが知られている。また、特願平
5−344857号ではさらに有機アクセプタ物質の移
動度が、ある一定の値以上であることが望ましいことも
発見されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかし、これらの物性
は合成前の段階で予測することは困難であり、かといっ
て合成には非常に時間がかかる場合もある。従って、合
成前にこれらの物性を予測し、良好な性質を示す感光体
を作製する手法について研究が進められている。その結
果、有機アクセプタ性物質については、分子軌道(M
O)法によって算出される最低空軌道(LUMO)のエ
ネルギーレベルと広がりがある一定の基準を満たすもの
が良好な特性を示すことが発見されている(特願平6−
333535号、特願平7−30017号)が、必ずし
もこれらの方法が有力とは限らず、より精度の高い手法
が求められている。
は合成前の段階で予測することは困難であり、かといっ
て合成には非常に時間がかかる場合もある。従って、合
成前にこれらの物性を予測し、良好な性質を示す感光体
を作製する手法について研究が進められている。その結
果、有機アクセプタ性物質については、分子軌道(M
O)法によって算出される最低空軌道(LUMO)のエ
ネルギーレベルと広がりがある一定の基準を満たすもの
が良好な特性を示すことが発見されている(特願平6−
333535号、特願平7−30017号)が、必ずし
もこれらの方法が有力とは限らず、より精度の高い手法
が求められている。
【0010】本発明は、このような状況に鑑みてなされ
たもので、オゾンの発生を極力防止でき、帯電性および
感度に優れ、また、複写プロセスの繰り返しに対して静
電特性の安定性に富み、LD光書き込みに好適な正帯電
用単層型有機電子写真感光体を得ることを目的とする。
たもので、オゾンの発生を極力防止でき、帯電性および
感度に優れ、また、複写プロセスの繰り返しに対して静
電特性の安定性に富み、LD光書き込みに好適な正帯電
用単層型有機電子写真感光体を得ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、第一
に、導電性基体上に直接または下引き層を介して電荷発
生物質と電子輸送物質を含有する感光層を設けた電子写
真感光体において、前記電子輸送物質は、最低空軌道の
エネルギーレベルELUMOと開殻軌道のエネルギーレベル
ESOMOが下記[数1]
に、導電性基体上に直接または下引き層を介して電荷発
生物質と電子輸送物質を含有する感光層を設けた電子写
真感光体において、前記電子輸送物質は、最低空軌道の
エネルギーレベルELUMOと開殻軌道のエネルギーレベル
ESOMOが下記[数1]
【0012】
【数1】ELUMO−ESOMO≧−1.7
【0013】の関係を満たす有機電子輸送物質であるこ
とを特徴とする電子写真感光体が提供される。
とを特徴とする電子写真感光体が提供される。
【0014】第二に、前記感光層が単層の有機感光層で
あって、該有機感光層では少なくともX型無金属フタロ
シアニン、有機正孔移動物質および有機アクセプタ性化
合物が結着剤中に分散され、かつ、該有機アクセプタ性
化合物は、最低空軌道のエネルギーレベルELUMOと開殻
軌道のエネルギーレベルESOMOが前記[数1]の関係を
満たし、かつ、前記最低空軌道のエネルギーレベルが−
2.0〜−3.5eVの範囲にあることを特徴とする単
層型電子写真感光体が提供される。
あって、該有機感光層では少なくともX型無金属フタロ
シアニン、有機正孔移動物質および有機アクセプタ性化
合物が結着剤中に分散され、かつ、該有機アクセプタ性
化合物は、最低空軌道のエネルギーレベルELUMOと開殻
軌道のエネルギーレベルESOMOが前記[数1]の関係を
満たし、かつ、前記最低空軌道のエネルギーレベルが−
2.0〜−3.5eVの範囲にあることを特徴とする単
層型電子写真感光体が提供される。
【0015】第三に、上記単層型電子写真感光体であっ
て、前記有機正孔移動物質と前記有機アクセプタ性化合
物の重量組成比が1:2.5〜4:1であることを特徴
とするものが提供される。
て、前記有機正孔移動物質と前記有機アクセプタ性化合
物の重量組成比が1:2.5〜4:1であることを特徴
とするものが提供される。
【0016】以下に本発明を詳細に説明する。本発明者
らは、正負両帯電の感度に優れ、特に正帯電で照射光と
してLD光を用いた場合に好適な有機電子写真感光体に
ついて、いろいろな角度から検討を重ねてきた結果、特
定の有機アクセプタ性化合物を用いることによって望ま
しい感光体が得られることを見いだし、本発明を完成す
るに至った。本発明の一例を図1に示す。図面において
1は導電性基体、2は感光層、21電荷発生物質、例え
ばX型無金属フタロシアニン、22は結着剤中に有機正
孔移動物質と有機アクセプタ性化合物とが分子状に分散
されたマトリックスをそれぞれ表している。
らは、正負両帯電の感度に優れ、特に正帯電で照射光と
してLD光を用いた場合に好適な有機電子写真感光体に
ついて、いろいろな角度から検討を重ねてきた結果、特
定の有機アクセプタ性化合物を用いることによって望ま
しい感光体が得られることを見いだし、本発明を完成す
るに至った。本発明の一例を図1に示す。図面において
1は導電性基体、2は感光層、21電荷発生物質、例え
ばX型無金属フタロシアニン、22は結着剤中に有機正
孔移動物質と有機アクセプタ性化合物とが分子状に分散
されたマトリックスをそれぞれ表している。
【0017】本発明のこのような感光体は、帯電性と感
度に優れ、低速から高速の複写プロセスまで好適であ
り、特に光書き込み用にLDを使用したデジタル複写機
やページプリンタの感光体にまで適用することが可能と
なる。先に記載したとおり、本発明の感光体は少なくと
も電荷発生物質、電子移動物質からなり、特に重要なこ
とは第一に該電子移動物質の最低空軌道のエネルギーレ
ベルELUMOと開殻軌道のエネルギーレベルESOMOが上記
[数1]を満たすことである。
度に優れ、低速から高速の複写プロセスまで好適であ
り、特に光書き込み用にLDを使用したデジタル複写機
やページプリンタの感光体にまで適用することが可能と
なる。先に記載したとおり、本発明の感光体は少なくと
も電荷発生物質、電子移動物質からなり、特に重要なこ
とは第一に該電子移動物質の最低空軌道のエネルギーレ
ベルELUMOと開殻軌道のエネルギーレベルESOMOが上記
[数1]を満たすことである。
【0018】この物性値の確保により特に、発生した電
子の迅速な輸送が実現される。また、特に少なくともX
型無金属フタロシアニン、有機正孔移動物質、有機アク
セプタ性化合物が結着剤中に分散された感光体の場合に
は、該有機アクセプタ性化合物の最低空軌道のエネルギ
ーレベルが、−2.0〜−3.5eVの範囲内にあるも
のを用いることが重要である。この物性値の確保によ
り、特に帯電性の確保と良好な感度が実現される。
子の迅速な輸送が実現される。また、特に少なくともX
型無金属フタロシアニン、有機正孔移動物質、有機アク
セプタ性化合物が結着剤中に分散された感光体の場合に
は、該有機アクセプタ性化合物の最低空軌道のエネルギ
ーレベルが、−2.0〜−3.5eVの範囲内にあるも
のを用いることが重要である。この物性値の確保によ
り、特に帯電性の確保と良好な感度が実現される。
【0019】本発明者らの検討によれば、有機電子輸送
機構には電子輸送分子のアニオンラジカル状態が関与し
ていると考えられるが、アニオンラジカル化反応は該分
子のLUMOに電子が1個入り、開殻軌道(SOMO)
となって分子軌道の再編成が起こるのでLUMO、SO
MOが直接関与しているものと考えられる。従って、L
UMO、SOMOのエネルギーレベルELUMO、ESOMOに
着目し検討したところ、上記[数1]を満たすときに高
い移動度を示すことを見いだした。明確な原因は分かっ
ていないが、分子間のLUMO、SOMOを介した電子
の授受に何らかの影響を与えるためと思われる。
機構には電子輸送分子のアニオンラジカル状態が関与し
ていると考えられるが、アニオンラジカル化反応は該分
子のLUMOに電子が1個入り、開殻軌道(SOMO)
となって分子軌道の再編成が起こるのでLUMO、SO
MOが直接関与しているものと考えられる。従って、L
UMO、SOMOのエネルギーレベルELUMO、ESOMOに
着目し検討したところ、上記[数1]を満たすときに高
い移動度を示すことを見いだした。明確な原因は分かっ
ていないが、分子間のLUMO、SOMOを介した電子
の授受に何らかの影響を与えるためと思われる。
【0020】また、かかる帯電性と感度の確保の機能は
次のように推定される。X型無金属フタロシアニン粒子
中には、トラップされた正孔が感光体の帯電性に影響す
る程度の濃度で存在する。これらのトラップ正孔は、そ
の注入に対してエネルギー障壁とならない程度に、イオ
ン化ポテンシャルの低い正孔移動物質が周囲に存在する
と解釈され、エネルギー障壁が存在する高いイオン化ポ
テンシャルの正孔移動物質では開放されない。
次のように推定される。X型無金属フタロシアニン粒子
中には、トラップされた正孔が感光体の帯電性に影響す
る程度の濃度で存在する。これらのトラップ正孔は、そ
の注入に対してエネルギー障壁とならない程度に、イオ
ン化ポテンシャルの低い正孔移動物質が周囲に存在する
と解釈され、エネルギー障壁が存在する高いイオン化ポ
テンシャルの正孔移動物質では開放されない。
【0021】また、電子写真の感度は、使用している電
荷発生物質が同一の場合にはその物質にかかる電界強度
で大きく変化する。すなわち、電界強度が大きいと感度
が高くなり、また、電界強度が低いと感度も低いことが
知られているが、イオン化ポテンシャルがあまり小さす
ぎる場合には、導電性基体、あるいはX型無金属フタロ
シアニン粒子中に存在したトラップ正孔のため、電荷発
生物質にかかる電界強度が低くなり感度も低下すると考
えられる。以上よりX型無金属フタロシアニンと組み合
わせることが可能な正孔移動物質のイオン化ポテンシャ
ルには適当な範囲が存在するものと理解される。最低被
占軌道エネルギーレベルは、イオン化ポテンシャルと直
接的な関係がある。
荷発生物質が同一の場合にはその物質にかかる電界強度
で大きく変化する。すなわち、電界強度が大きいと感度
が高くなり、また、電界強度が低いと感度も低いことが
知られているが、イオン化ポテンシャルがあまり小さす
ぎる場合には、導電性基体、あるいはX型無金属フタロ
シアニン粒子中に存在したトラップ正孔のため、電荷発
生物質にかかる電界強度が低くなり感度も低下すると考
えられる。以上よりX型無金属フタロシアニンと組み合
わせることが可能な正孔移動物質のイオン化ポテンシャ
ルには適当な範囲が存在するものと理解される。最低被
占軌道エネルギーレベルは、イオン化ポテンシャルと直
接的な関係がある。
【0022】さらに、X型無金属フタロシアニン顔料
は、いわゆるp型に分類され、電子の移動性は正孔に比
べきわめて悪い。また、その電子親和力も比較的小さ
い。従って、光照射により発生した電子は顔料粒子中に
蓄積し、光感度の低下や繰り返し性の低下を来す。ここ
に、有機アクセプタ性物質を導入し、顔料粒子からアク
セプタ性物質への電荷注入を可能にすれば電子蓄積の生
成を抑え、高感度化と繰り返し特性の向上につながるの
である。X型無金属フタロシアニンでは電子移動の効率
が悪いため、元々内在するフリーな電子の濃度は帯電電
位を顕著に低下させない程度であると考えられる。ま
た、電子親和力が大きなアクセプタ性物質はそれ自体の
導電性が高いため、本発明の程度の量が感光体中に含有
される場合には不適当となってしまう。従って電子親和
力に直接的に関係する最低空軌道のエネルギーレベルに
は最適な範囲が存在するのである。
は、いわゆるp型に分類され、電子の移動性は正孔に比
べきわめて悪い。また、その電子親和力も比較的小さ
い。従って、光照射により発生した電子は顔料粒子中に
蓄積し、光感度の低下や繰り返し性の低下を来す。ここ
に、有機アクセプタ性物質を導入し、顔料粒子からアク
セプタ性物質への電荷注入を可能にすれば電子蓄積の生
成を抑え、高感度化と繰り返し特性の向上につながるの
である。X型無金属フタロシアニンでは電子移動の効率
が悪いため、元々内在するフリーな電子の濃度は帯電電
位を顕著に低下させない程度であると考えられる。ま
た、電子親和力が大きなアクセプタ性物質はそれ自体の
導電性が高いため、本発明の程度の量が感光体中に含有
される場合には不適当となってしまう。従って電子親和
力に直接的に関係する最低空軌道のエネルギーレベルに
は最適な範囲が存在するのである。
【0023】さらに、この時、有機アクセプタ性化合物
の電子移動度が大きいと、発生した電子を迅速に輸送す
ることができる。つまり、正孔、電子両方が電荷輸送さ
れるため、感度の向上が図られるものと考えられる。
の電子移動度が大きいと、発生した電子を迅速に輸送す
ることができる。つまり、正孔、電子両方が電荷輸送さ
れるため、感度の向上が図られるものと考えられる。
【0024】本発明の全ての場合において、有機正孔移
動物質と有機アクセプタ性化合物の重量組成比は1:
2.5〜4:1であることが望ましい。正孔移動物質が
これよりも多い場合には静電特性の繰り返し性が低下
し、また、少ない場合には正帯電時の感度が低下する傾
向がある。
動物質と有機アクセプタ性化合物の重量組成比は1:
2.5〜4:1であることが望ましい。正孔移動物質が
これよりも多い場合には静電特性の繰り返し性が低下
し、また、少ない場合には正帯電時の感度が低下する傾
向がある。
【0025】本発明で用いられる電荷発生物質として
は、可視光を吸収してフリー電荷を発生する物質であれ
ばよく、無機物質および有機物質のいずれをも用いるこ
とができる。例えば、無定型セレン、セレン−砒素合
金、セレン−テルル合金、硫化カドミウム、セレン化カ
ドミウム、硫化セレン化カドミウム、硫化水銀、酸化
鉛、アモルファスシリコン等の無機物質、あるいはモノ
アゾ系色素、ビスアゾ系色素、トリスアゾ系色素、フタ
ロシアニン系色素、ペリレン系色素、キノン系色素、イ
ンジゴ系色素、キナクリドン系色素、トリアリールメタ
ン系色素、チアジン系色素、オキサジン系色素、キサン
テン系色素、シアニン系色素、スチリル系色素、ピリリ
ウム系色素、ビスベンズイミダゾール系色素、インダス
レン系色素、スクアリウム系色素、アントラキノン系色
素等の有機物質が挙げられる。
は、可視光を吸収してフリー電荷を発生する物質であれ
ばよく、無機物質および有機物質のいずれをも用いるこ
とができる。例えば、無定型セレン、セレン−砒素合
金、セレン−テルル合金、硫化カドミウム、セレン化カ
ドミウム、硫化セレン化カドミウム、硫化水銀、酸化
鉛、アモルファスシリコン等の無機物質、あるいはモノ
アゾ系色素、ビスアゾ系色素、トリスアゾ系色素、フタ
ロシアニン系色素、ペリレン系色素、キノン系色素、イ
ンジゴ系色素、キナクリドン系色素、トリアリールメタ
ン系色素、チアジン系色素、オキサジン系色素、キサン
テン系色素、シアニン系色素、スチリル系色素、ピリリ
ウム系色素、ビスベンズイミダゾール系色素、インダス
レン系色素、スクアリウム系色素、アントラキノン系色
素等の有機物質が挙げられる。
【0026】X型無金属フタロシアニンを単層型感光体
に用いる場合、これが感光層に占める割合は0.1〜4
0wt%が好ましく、0.3〜25wt%がより好まし
い。
に用いる場合、これが感光層に占める割合は0.1〜4
0wt%が好ましく、0.3〜25wt%がより好まし
い。
【0027】本発明における有機正孔移動物質として
は、分子中にトリフェニルアミン部位を有する化合物、
ヒドラゾン化合物、トリフェニルメタン化合物、オキサ
ジアゾール化合物、カルバゾール基を含む化合物、スチ
リル系化合物、ブタジエン系化合物等が挙げられる。感
光層中におけるこれらの占める割合は15wt%以上が
好ましく、20〜40wt%がより好ましい。
は、分子中にトリフェニルアミン部位を有する化合物、
ヒドラゾン化合物、トリフェニルメタン化合物、オキサ
ジアゾール化合物、カルバゾール基を含む化合物、スチ
リル系化合物、ブタジエン系化合物等が挙げられる。感
光層中におけるこれらの占める割合は15wt%以上が
好ましく、20〜40wt%がより好ましい。
【0028】また、本発明で用いることができる有機ア
クセプタ性化合物としては、キノン化合物、ニトリル基
を有するπ電子化合物、ニトロ基を有するπ電子化合物
等が挙げられる。感光層中におけるこれらの占める割合
は1〜40wt%以上が好ましく、5〜40wt%がよ
り好ましい。
クセプタ性化合物としては、キノン化合物、ニトリル基
を有するπ電子化合物、ニトロ基を有するπ電子化合物
等が挙げられる。感光層中におけるこれらの占める割合
は1〜40wt%以上が好ましく、5〜40wt%がよ
り好ましい。
【0029】LUMO、SOMOのエネルギーレベルを
求めるためには既知の分子軌道法が用いられる。計算結
果の精度、計算時間の現実性等から半経験的手法が望ま
しく、例えばMOPACパッケージのPM3法等が挙げ
られる。
求めるためには既知の分子軌道法が用いられる。計算結
果の精度、計算時間の現実性等から半経験的手法が望ま
しく、例えばMOPACパッケージのPM3法等が挙げ
られる。
【0030】感光体における結着剤の役割は、電荷発生
顔料の良好な分散と有機正孔移動物質の分子状の分散ば
かりでなく、複写プロセスで必要とされる感光体の機械
的強度も担っている。このため、感光層に占める結着剤
の割合が低い場合にはこれらの諸性質が損なわれること
になる。従って、結着剤の配合比率はむやみに低くはで
きない。
顔料の良好な分散と有機正孔移動物質の分子状の分散ば
かりでなく、複写プロセスで必要とされる感光体の機械
的強度も担っている。このため、感光層に占める結着剤
の割合が低い場合にはこれらの諸性質が損なわれること
になる。従って、結着剤の配合比率はむやみに低くはで
きない。
【0031】本発明で用いることができる結着剤として
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、メ
タクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウ
レタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アル
キッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、
メラミン樹脂等の付加重合型樹脂、重付加型樹脂、重縮
合型樹脂、並びにこれらの繰り返し単位の内二つ以上を
含む共重合体樹脂、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共
重合体樹脂などを挙げることができる。これらの結着剤
の感光層全体に占める量は30〜90wt%が好まし
く、40〜70wt%がより好ましく、50wt%程度
がさらに好ましい。
は、ポリエチレン、ポリプロピレン、アクリル樹脂、メ
タクリル樹脂、塩化ビニル樹脂、エポキシ樹脂、ポリウ
レタン樹脂、フェノール樹脂、ポリエステル樹脂、アル
キッド樹脂、ポリカーボネート樹脂、シリコーン樹脂、
メラミン樹脂等の付加重合型樹脂、重付加型樹脂、重縮
合型樹脂、並びにこれらの繰り返し単位の内二つ以上を
含む共重合体樹脂、例えば塩化ビニル−酢酸ビニル共重
合体樹脂、塩化ビニル−酢酸ビニル−無水マレイン酸共
重合体樹脂などを挙げることができる。これらの結着剤
の感光層全体に占める量は30〜90wt%が好まし
く、40〜70wt%がより好ましく、50wt%程度
がさらに好ましい。
【0032】本発明の感光層の厚さは5〜100μmが
好ましい。これより薄いと帯電性が低下し、厚いと感度
の低下を来す。
好ましい。これより薄いと帯電性が低下し、厚いと感度
の低下を来す。
【0033】本発明で用いることができる導電性基体と
しては、アルミニウム、ニッケル、銅、ステンレス等の
金属板、金属ドラムまたは金属箔、アルミニウム、酸化
スズ、酸化銅の薄膜を蒸着あるいは塗布したプラスチッ
クフィルム、あるいはガラス等が挙げられる。
しては、アルミニウム、ニッケル、銅、ステンレス等の
金属板、金属ドラムまたは金属箔、アルミニウム、酸化
スズ、酸化銅の薄膜を蒸着あるいは塗布したプラスチッ
クフィルム、あるいはガラス等が挙げられる。
【0034】本発明の感光体をつくるには、前記の材料
を有機溶媒中に溶解またはボールミル、超音波等で分散
して調製した感光層形成液を浸漬法やブレード塗布法、
スプレー塗布法等で基体上に塗布し感光層を形成すれば
よい。
を有機溶媒中に溶解またはボールミル、超音波等で分散
して調製した感光層形成液を浸漬法やブレード塗布法、
スプレー塗布法等で基体上に塗布し感光層を形成すれば
よい。
【0035】
【実施例】以下に本発明を実施例により具体的に説明す
るが、これにより本発明の範囲が限定されるものではな
い。なお、「部」は「重量部」を意味する。 〔実施例1〜5、比較例1,2〕下記[化1]で示され
るビスアゾ系色素5部、ブチラール樹脂(デンカブチラ
ール樹脂♯3000−2:電気化学工業(株)社製)
2.5部およびテトラヒドロフラン92.5部をボール
ミルにて12時間分散させた。次にテトラヒドロフラン
を2wt%の分散濃度になるように加え、再分散させて
塗布液を作製した。この液をアルミニウム蒸着した約1
00μm厚のポリエステルフィルム上にドクターブレー
ドにて流延塗布し、乾燥後の膜厚が約10μmの電荷発
生層を形成した。
るが、これにより本発明の範囲が限定されるものではな
い。なお、「部」は「重量部」を意味する。 〔実施例1〜5、比較例1,2〕下記[化1]で示され
るビスアゾ系色素5部、ブチラール樹脂(デンカブチラ
ール樹脂♯3000−2:電気化学工業(株)社製)
2.5部およびテトラヒドロフラン92.5部をボール
ミルにて12時間分散させた。次にテトラヒドロフラン
を2wt%の分散濃度になるように加え、再分散させて
塗布液を作製した。この液をアルミニウム蒸着した約1
00μm厚のポリエステルフィルム上にドクターブレー
ドにて流延塗布し、乾燥後の膜厚が約10μmの電荷発
生層を形成した。
【0036】
【化1】
【0037】このようにして得られた電荷発生層上に下
記[表1]に示す有機電子輸送物質6部、ポリカーボネ
ート樹脂(帝人化成社製:K−1300)10部、メチ
ルフェニルシリコーン(信越化学工業社製:KF50−
100cps)0.002部およびテトラヒドロフラン
94部からなる組成の塗布液を調製し、ドクターブレー
ドにて流延塗布し、乾燥後の膜厚が約20.0μmの電
荷輸送層を形成し、アルミニウム電極/電荷発生層/電
荷輸送層で構成される積層型電子写真感光体を作製し
た。
記[表1]に示す有機電子輸送物質6部、ポリカーボネ
ート樹脂(帝人化成社製:K−1300)10部、メチ
ルフェニルシリコーン(信越化学工業社製:KF50−
100cps)0.002部およびテトラヒドロフラン
94部からなる組成の塗布液を調製し、ドクターブレー
ドにて流延塗布し、乾燥後の膜厚が約20.0μmの電
荷輸送層を形成し、アルミニウム電極/電荷発生層/電
荷輸送層で構成される積層型電子写真感光体を作製し
た。
【0038】
【表1】
【0039】この感光体について、静電複写式試験装置
(川口電気製作所製:SP−428)を用いて下記のよ
うに特性評価を行った。印加電圧+6kVのコロナ放電
を施して正帯電させた後、20秒間暗所に放置し、その
時の表面電位Voを測定し、次いでタングステンランプ
を用いて表面の照度が20ルックスになるように光照射
し、その時Voが約半分になるのに要した露光量E1/
2(lux・sec)を測定した。その結果を上記[表
1]に示す。なお、上記[表1]において、※はE1/
2が確認されないことを意味する。また、化合物A1〜
A7は、構造式がそれぞれ[化2]〜[化8]で示され
るものである。
(川口電気製作所製:SP−428)を用いて下記のよ
うに特性評価を行った。印加電圧+6kVのコロナ放電
を施して正帯電させた後、20秒間暗所に放置し、その
時の表面電位Voを測定し、次いでタングステンランプ
を用いて表面の照度が20ルックスになるように光照射
し、その時Voが約半分になるのに要した露光量E1/
2(lux・sec)を測定した。その結果を上記[表
1]に示す。なお、上記[表1]において、※はE1/
2が確認されないことを意味する。また、化合物A1〜
A7は、構造式がそれぞれ[化2]〜[化8]で示され
るものである。
【0040】
【化2】(化合物A1)
【0041】
【化3】(化合物A2)
【0042】
【化4】(化合物A3)
【0043】
【化5】(化合物A4)
【0044】
【化6】(化合物A5)
【0045】
【化7】(化合物A6)
【0046】
【化8】(化合物A7)
【0047】〔実施例6〜8、比較例3,4〕X型無金
属フタロシアニン顔料1gをポリカーボネートZ(PC
−Z)溶液10g(テトラヒドロフラン中に10wt%
に溶解したもの)、テトラヒドロフラン9gとともにボ
ールミリングした後、顔料組成が2wt%、PC−Z組
成が50wt%、下記[化9]で示される有機正孔移動
物質が30wt%、下記[表2]に示されるアクセプタ
性化合物が18wt%となるように15wt%のPC─
Z溶液、アクセプタ性化合物、有機正孔移動物質を加え
感光体の塗布液を作製した。この液をアルミニウム基体
上に塗布し、加熱乾燥して膜厚が約20μmの単層型感
光体を作製した。作製した感光体を印加電圧+6kV程
度で正に帯電させ、照射光波長が780nm、露光強度
が1μW/cm2 の条件で電子写真特性を測定した。
[表2]にその結果を示す。なお、[表2]においてE
1/2(μJ/cm2 )は、表面電位を800Vから4
00Vに減衰させるのに要した光量であり、化合物A8
は構造式が下記[化10]で示されるものである。ま
た、A1〜A6は上記したとおりのものである。
属フタロシアニン顔料1gをポリカーボネートZ(PC
−Z)溶液10g(テトラヒドロフラン中に10wt%
に溶解したもの)、テトラヒドロフラン9gとともにボ
ールミリングした後、顔料組成が2wt%、PC−Z組
成が50wt%、下記[化9]で示される有機正孔移動
物質が30wt%、下記[表2]に示されるアクセプタ
性化合物が18wt%となるように15wt%のPC─
Z溶液、アクセプタ性化合物、有機正孔移動物質を加え
感光体の塗布液を作製した。この液をアルミニウム基体
上に塗布し、加熱乾燥して膜厚が約20μmの単層型感
光体を作製した。作製した感光体を印加電圧+6kV程
度で正に帯電させ、照射光波長が780nm、露光強度
が1μW/cm2 の条件で電子写真特性を測定した。
[表2]にその結果を示す。なお、[表2]においてE
1/2(μJ/cm2 )は、表面電位を800Vから4
00Vに減衰させるのに要した光量であり、化合物A8
は構造式が下記[化10]で示されるものである。ま
た、A1〜A6は上記したとおりのものである。
【0048】
【化9】
【0049】
【化10】
【0050】
【表2】
【0051】さらに、実施例6〜8、比較例3,4で得
た単層型電子写真感光体をデジタル複写機((株)リコ
ー製 IMAGIO 420、但し帯電極性をプラスに
変更)中で、帯電、光クエンチを繰り返し、帯電電位
(Vd)と光クエンチ後の電位(Vr)を測定した。そ
の結果を下記[表3]に示す。
た単層型電子写真感光体をデジタル複写機((株)リコ
ー製 IMAGIO 420、但し帯電極性をプラスに
変更)中で、帯電、光クエンチを繰り返し、帯電電位
(Vd)と光クエンチ後の電位(Vr)を測定した。そ
の結果を下記[表3]に示す。
【0052】
【表3】
【0053】〔実施例9〜11、比較例5,6〕実施例
7で用いた正孔移動物質、有機アクセプタ性化合物を用
い、その組成(組成比=正孔移動物質/有機アクセプタ
性化合物の重量組成)を変えた以外は実施例7と同様に
感光体を作製し、静電特性を測定した。また、この感光
体をデジタル複写機((株)リコー製 IMAGIO
420、但し帯電極性をプラスに変更)中で、帯電、光
クエンチを繰り返し、帯電電位(Vd)と光クエンチ後
の電位(Vr)を測定した。その結果を下記[表4]に
示す。なお、E1/2の単位はlux・secである。
7で用いた正孔移動物質、有機アクセプタ性化合物を用
い、その組成(組成比=正孔移動物質/有機アクセプタ
性化合物の重量組成)を変えた以外は実施例7と同様に
感光体を作製し、静電特性を測定した。また、この感光
体をデジタル複写機((株)リコー製 IMAGIO
420、但し帯電極性をプラスに変更)中で、帯電、光
クエンチを繰り返し、帯電電位(Vd)と光クエンチ後
の電位(Vr)を測定した。その結果を下記[表4]に
示す。なお、E1/2の単位はlux・secである。
【0054】
【表4】
【0055】
【発明の効果】以上の説明で明らかなように、請求項1
に記載した構成によれば、帯電性と感度に優れた電子写
真感光体が得られる。また、請求項2に記載した構成に
よれば、帯電性と感度に優れるとともに、繰り返し性の
良い正帯電用の単層型電子写真感光体が得られる。さら
に、請求項3に記載の構成によれば、請求項2の構成に
よるよりも優れた効果を示す正帯電用単層型電子写真感
光体が得られる。
に記載した構成によれば、帯電性と感度に優れた電子写
真感光体が得られる。また、請求項2に記載した構成に
よれば、帯電性と感度に優れるとともに、繰り返し性の
良い正帯電用の単層型電子写真感光体が得られる。さら
に、請求項3に記載の構成によれば、請求項2の構成に
よるよりも優れた効果を示す正帯電用単層型電子写真感
光体が得られる。
【図1】本発明の単層型電子写真感光体の一例に係るも
ので、その概略構造を示す断面図である。
ので、その概略構造を示す断面図である。
1 導電性基体 2 感光層 21 電荷発生物質 22 結着剤中に有機正孔移動物質と有機アクセプタ性
化合物が分子状に分散されたマトリックス
化合物が分子状に分散されたマトリックス
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 河原 恵美 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 田所 薫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 吉川 雅夫 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内 (72)発明者 黒須 久雄 東京都大田区中馬込1丁目3番6号 株式 会社リコー内
Claims (3)
- 【請求項1】 導電性基体上に直接または下引き層を介
して電荷発生物質と電子輸送物質を含有する感光層を設
けた電子写真感光体において、前記電子輸送物質は、最
低空軌道のエネルギーレベルELUMOと開殻軌道のエネル
ギーレベルESOMOが下記[数1] 【数1】ELUMO−ESOMO≧−1.7 の関係を満たす有機電子輸送物質であることを特徴とす
る電子写真感光体。 - 【請求項2】 前記感光層は単層の有機感光層であっ
て、該有機感光層では少なくともX型無金属フタロシア
ニン、有機正孔移動物質および有機アクセプタ性化合物
が結着剤中に分散され、かつ、該有機アクセプタ性化合
物は、最低空軌道のエネルギーレベルELUMOと開殻軌道
のエネルギーレベルESOMOが前記[数1]の関係を満た
し、かつ、前記最低空軌道のエネルギーレベルが−2.
0〜−3.5eVの範囲にあることを特徴とする請求項
1記載の電子写真感光体。 - 【請求項3】 前記有機正孔移動物質と前記有機アクセ
プタ性化合物の重量組成比が1:2.5〜4:1である
ことを特徴とする請求項2記載の電子写真感光体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18218095A JPH0915879A (ja) | 1995-06-26 | 1995-06-26 | 電子写真感光体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18218095A JPH0915879A (ja) | 1995-06-26 | 1995-06-26 | 電子写真感光体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0915879A true JPH0915879A (ja) | 1997-01-17 |
Family
ID=16113748
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18218095A Pending JPH0915879A (ja) | 1995-06-26 | 1995-06-26 | 電子写真感光体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0915879A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002287435A (ja) * | 2002-01-23 | 2002-10-03 | Kyocera Mita Corp | 正帯電単層型電子写真感光体を用いた画像形成方法 |
| US9013156B2 (en) | 2012-05-28 | 2015-04-21 | Tanashin Denki Co., Ltd. | Signal generation device and signal generation method |
-
1995
- 1995-06-26 JP JP18218095A patent/JPH0915879A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2002287435A (ja) * | 2002-01-23 | 2002-10-03 | Kyocera Mita Corp | 正帯電単層型電子写真感光体を用いた画像形成方法 |
| US9013156B2 (en) | 2012-05-28 | 2015-04-21 | Tanashin Denki Co., Ltd. | Signal generation device and signal generation method |
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