JPH09161676A - ガス放電パネルの製造方法 - Google Patents

ガス放電パネルの製造方法

Info

Publication number
JPH09161676A
JPH09161676A JP32302895A JP32302895A JPH09161676A JP H09161676 A JPH09161676 A JP H09161676A JP 32302895 A JP32302895 A JP 32302895A JP 32302895 A JP32302895 A JP 32302895A JP H09161676 A JPH09161676 A JP H09161676A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
partition wall
phosphor
phosphor paste
paste
layer
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP32302895A
Other languages
English (en)
Inventor
Susumu Sakamoto
進 阪本
Masayuki Hiroshima
政幸 廣嶋
Shigeo Mori
繁夫 森
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
KYUSHU NORITAKE KK
Noritake Co Ltd
Original Assignee
KYUSHU NORITAKE KK
Noritake Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by KYUSHU NORITAKE KK, Noritake Co Ltd filed Critical KYUSHU NORITAKE KK
Priority to JP32302895A priority Critical patent/JPH09161676A/ja
Publication of JPH09161676A publication Critical patent/JPH09161676A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 安定した蛍光体層を得ることできるガス放電
パネルの製造方法を提供する。 【解決手段】 隔壁42の頂部58にその隔壁42より
も蛍光体ペースト70に対する接触角が大きい表面性状
を有する頂部コート層60を形成する頂部コーティング
工程を含む工程によって、カラーPDP34が製造され
ることから、蛍光体ペースト70は、頂部コート層60
が形成された隔壁42の頂部58側から塗布される。こ
のとき、頂部58に設けられた頂部コート層60は蛍光
体ペースト70とぬれ難くされていることから、蛍光体
ペースト70を塗布する際に、頂部58の表面状態に左
右されず、蛍光体ペースト70の表面張力が大きく作用
して速やかに隔壁42下部に流れ落ちるため、その頂部
コート層60上には蛍光体ペースト70が殆ど残らな
い。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放電空間内に蛍光
体層が設けられたカラー表示用のガス放電パネルの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、カラープラズマディスプレイ等
のカラー表示用のガス放電パネルは、平行に配置された
一対の基板の間において一方の基板の一面上に立設され
た隔壁によって区画形成された複数の放電空間と、その
複数の放電空間内にそれぞれ設けられた所定の蛍光体層
と、各放電空間内で放電を発生させるための放電電極と
を備えている。上記の蛍光体層は、多色表示パネルにあ
っては、赤(RED) ,緑(GREEN) ,青(BULE)の三色の何れ
かが、また、単色表示では所定の一色或いは複数(例え
ば、白色表示では上記の三色)の蛍光体をブレンドした
ものが、それぞれ所定の放電空間に設けられる。そのた
め、所望の放電空間内でキセノンガス等のガス放電を発
生させると、その放電によって発生した紫外線で蛍光体
層が励起させられて発光し(すなわち、それぞれの蛍光
体に応じた可視光に変換され)、これを用いて文字、記
号、図形等の所望の画像が表示される。このようなガス
放電パネルは、平板型で薄型化および軽量化が容易であ
るため、CRTに代わる画像表示装置として考えられて
いる。
【0003】上記のようなカラー表示用のガス放電パネ
ルにおいて、高い輝度を得るためには、蛍光体層の面積
を大きくして励起光から可視光への変換効率を高くする
と共に、放電空間内から可視光が射出される際の蛍光体
層自身による遮光を避けることが必要であり、また、広
い視野角を得るためには、斜め方向に隔壁に遮光されな
いで射出される可視光の光量を、広い角度範囲に亘って
十分に大きくする必要がある。そのため、ガス放電パネ
ルでは、蛍光体層が前記一方の基板の一面上だけでなく
隔壁の側面にも塗布されると共に、その蛍光体層が設け
られていない一対の基板の他方側から光を射出する所謂
反射型構造とされることが望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な反射型構造のガス放電パネルでは、例えば、スクリー
ン印刷等の印刷手法を用い、図1(a) 〜(e) に示される
ように、隔壁内への塗布工程および蛍光体ペーストのレ
オロジー(すなわち流動性および表面張力)に基づく経
時的フローによって蛍光体層が形成される。なお、ガス
放電パネルには放電空間内で放電を発生させるための放
電電極が備えられると共に、AC駆動する場合にはその
放電電極を覆う誘電体層が設けられるが、上記図1およ
び後述の図2においては何れも省略されている。先ず、
基板10上に所定のガラスペーストを所定の隔壁パター
ンを用いて繰り返しスクリーン印刷して積層し、所定温
度で焼成することによって、或いは全面にガラスペース
トを塗布して乾燥または脱バインダ処理した後、サンド
ブラスト等で不要部分を除去すること等によって、図1
(a) に示されるように基板10の一面12上に複数の放
電空間を区画形成するための隔壁14を形成する。次い
で、所定の蛍光体パターンが形成されたマスク16を用
いて、その隔壁14の間の所定位置に三種の発光色に対
応する蛍光体ペースト18を順次スクリーン印刷するこ
とにより、蛍光体層を形成する。
【0005】このとき、マスク16上でスキージ20を
摺動させると、図1(b) に示されるように、蛍光体ペー
スト18が隔壁14側に押し出されるが、その押し出さ
れた蛍光体ペースト18は、マスク16が隔壁14の頂
部22から離れる(版離れする)際に、図1(c) に示さ
れるように、マスク16の非エマルジョン部24の周縁
部に対応する隔壁14の側面26上部に付着する。この
スキージ20の摺動により吐出させられて付着した蛍光
体ペースト18の量は、通常一回のスキージングでは十
分でないので、繰り返しスキージングを行って所定量を
付着させる。こうして隔壁14の側面26上部に付着さ
せられた蛍光体ペースト18は、図1(c) ,(d) に矢印
で示されるように、自重および自身のレオロジーによっ
て基板10の一面12側に向かって流れ落ちる。そし
て、図1(e) に示されるように、対向する一対の側面2
6から流れ落ちた蛍光体ペースト18がその一面12上
で一体化することにより、隔壁14の側面26,26お
よび基板10の一面12上に蛍光体ペースト18が塗布
される。
【0006】すなわち、上記の製造方法においては、蛍
光体ペースト18の自重および自身のレオロジーを利用
することによって、隔壁14の頂部22を除く全面に蛍
光体ペースト18が塗布されるのである。そして、多色
表示とする場合には、以上の図1(b) 〜(e) に示される
工程を、それぞれ異なる位置に蛍光体ペースト18を塗
布するためのマスク16を用いて、所定の複数種類の蛍
光体ペースト18についてそれぞれ実施した後、ペース
ト化するためにブレンドされていたバインダを除去すべ
く、例えば、そのバインダの熱分解温度以上の所定温度
で加熱処理することによって、紫外線励起によって可視
光を発光する蛍光体粒子だけの層(すなわち蛍光体層)
が形成される。なお、図においては、スキージ20の摺
動方向が隔壁14の長手方向に対して垂直な方向とされ
ているが、長手方向に沿った方向とされても良い。
【0007】ところが、上記のような製造工程に従って
蛍光体層を形成する場合に、隔壁14とマスク16との
位置ずれ、隔壁14の頂部22の形状や面状態のばらつ
き等が生じると、図2(a) 〜(e) に示されるような種々
の不具合によって、ガス放電パネルの品質が安定せず、
高い製造歩留りが得られないという問題がある。
【0008】先ず、図2(a) は蛍光体層28が対向する
一対の側面26のうちの一方に厚く形成され、他方の側
面26には殆ど形成されていない状態を示す。これは、
例えば、隔壁14とマスク16との位置合わせが不適切
であったり、隔壁14とマスク16との寸法(トータル
ピッチ)が異なる場合の位置ずれによって生じ得るもの
であるが、その作用は以下のように考えられる。すなわ
ち、一般に、マスク16の非エマルジョン部24の寸法
が隔壁14の間隔と同等若しくはそれよりも狭くされて
いることから、位置ずれが生じてその非エマルジョン部
24と隔壁14の頂部22との相対位置が前記図1(c)
に示す状態から図の左右方向にずれている箇所では、ス
キージ20が摺動させられた際に、一方の隔壁14では
その側面26上部に多量の蛍光体ペースト18が付着す
るのに対し、他方の隔壁14ではエマルジョンにマスク
されているためスキージングの力だけでは蛍光体ペース
ト18がその側面26上部に付着させられない。
【0009】このため、隔壁14の両側面26,26で
蛍光体ペースト18の付着量に大きな差が生じることに
なるが、多量に付着した一方では自重による流動性は高
められるものの表面張力も大きくなることから、蛍光体
ペースト18が隔壁14の底部へ流れ難くなり、その側
面26上に蛍光体層28が厚く形成されるのに対し、付
着量が少量となった他方では表面張力よりも自重による
流動力が大きくなり、隔壁14の側面26上、特にその
上部側には蛍光体層28が十分な厚みに形成されず、蛍
光体層28の厚みの偏りが生じるのである。このような
厚みの偏りは、例えば、隔壁14とマスク16との位置
合わせの不具合による位置ずれの場合には、一基板内に
局所的に発生し、隔壁14とマスク16との寸法(トー
タルピッチ)が異なる場合の位置ずれの場合には、一基
板内の両側端部に発生する。
【0010】一般に、ガス放電パネルに形成される通常
の蛍光体層28の厚みの範囲(例えば、幅数百μm の放
電空間30に対しては、厚み50μm 程度以下)では、そ
の厚みと輝度とは線形的な関係にあるため、上記のよう
に蛍光体層28の厚みに偏りがある放電空間30の輝度
は視野角によって異なることとなる。しかも、蛍光体層
28の厚みに偏りがあると、各放電空間30毎に放電条
件が異なることとなって放電が不均一となるため、例え
ば、均一に蛍光体層28が形成された放電空間30に対
して放電電圧が高くなる、メモリマージンが小さくなる
等アドレス特性の問題や、安定表示のための駆動回路上
のマージン(例えば、ガス放電パネルの全面における放
電開始電圧の最小値と放電維持電圧の最大値との差)が
小さくなるといった問題が生じるのである。
【0011】なお、上記の位置ずれが大きくなって、頂
部22上に蛍光体ペースト18が多量に印刷され、蛍光
体ペースト18が側面26に沿って流れ落ちた後にもそ
の頂部22上に蛍光体ペースト18が残存する場合に
は、例えば図2(c) に示されるように、蛍光体層28が
隔壁14の頂部22にも形成される。このような場合に
は、前記の放電空間30が不均一になる等の問題の他
に、放電空間30を形成するために隔壁14上に備えら
れる前面板32とその隔壁14の頂部22との間に空隙
が生じるため、色のクロストークが生じると共に駆動回
路上のマージンが小さくなって制御が困難になる。しか
も、多色表示のガス放電パネルを作製するために複数種
類の蛍光体ペースト18を順次印刷する場合には、先に
塗布形成した蛍光体ペースト18或いは蛍光体層28が
頂部22に乗っていると、後の印刷工程においてマスク
16が隔壁14の頂部22に密着することが妨げられ
る。このため、位置ずれが生じていないにも拘わらず、
マスク16と頂部22との間隔の増大に応じて蛍光体ペ
ースト18の吐出量が多くなったり、吐出された蛍光体
ペースト18が隔壁14の側面26上部に付着しないと
いった問題が生じ得る。また、隔壁14の頂部22に付
着している乾燥した蛍光体層28上に蛍光体ペースト1
8が塗布された場合には、その流動性を付与するための
溶剤が吸収されて隔壁14下部に流れ落ちることが妨げ
られるという問題もある。
【0012】また、図2(b) は、各放電空間30毎に基
板10の一面12上および隔壁14の側面26における
蛍光体層28の厚み分布が不均一となり、蛍光体層28
の厚みが一部は側面26上部において厚くなり、一部は
基板10の一面12上において厚くなった状態を示して
いる。これは、蛍光体ペースト18の粘度すなわち流動
性にばらつきがある場合に生じ得る。蛍光体ペースト1
8の流動性が低い場合には隔壁14の側面26上部に蛍
光体ペースト18の多くが留まり、反対に流動性が高い
場合には基板10の一面12側に多くが流れ落ちること
から、厚み分布が生じるのである。このような場合に
は、視野角によって輝度差が大きくなり(例えば、図2
(b) の右側の放電空間30では正面輝度が高く、高視野
角での輝度が低くなる)、また、放電空間30の形状や
容積が均一でないことから、駆動回路上のマージンが小
さくなるという問題が生じる。なお、図の右側に示され
るように蛍光体ペースト18の殆どが側面26から流れ
落ちることを防止すると共に、蛍光体層28を可及的に
厚くして輝度を高めるためには、蛍光体ペースト18の
粘度を高くすることが好ましいが、その場合には、図の
左側に示されるように蛍光体ペースト18が上部に留ま
る不具合が一層顕著となる。
【0013】しかも、蛍光体ペースト18の粘度が極端
に高い場合には、図2(d) に示されるように、蛍光体層
28が上部で連結したブリッジが形成されて、放電空間
30が蛍光体層28によって閉塞されることも生じ得
る。このように放電空間30が閉塞されると、放電空間
30内での発光がブリッジとなった蛍光体を透過して外
部に出るため著しく輝度が低下すると共に、特に、AC
型放電パネルの場合には、放電面が閉ざされることから
放電そのものが生じなくなって不灯領域となる等によっ
て、ガス放電パネルとして使用できないため、製造歩留
りが大きく低下することとなる。
【0014】また、図2(e) は、1つの長手状の放電空
間30内で基板10の一面12上の蛍光体層28の厚み
にばらつきが生じている状態を示すものである。図にお
いて、〜は長手方向の所定の位置における断面をそ
れぞれ示している。上記の状態は、マスク16から蛍光
体ペースト18が不均一に出ることにより生じるもので
あり、マスク16の位置ずれや隔壁14の頂部22の凹
凸等によって、局部的に頂部22および側面26に過剰
の蛍光体ペースト18が付着した場合には、断面に示
すように蛍光体層28の厚みが厚くなり過ぎる一方、側
面26に付着する蛍光体ペースト18が過少となった場
合には、断面に示すように蛍光体層28の厚みが不十
分となる。このような場合にも、前記の図2(b) の場合
と同様にガス放電パネルの面内において輝度差が生じる
と共に、放電空間30の形状や容積が不均一であるた
め、駆動回路上のマージンが小さくなる等の問題が生じ
得る。
【0015】しかも、以上のような問題は、大画面のガ
ス放電パネルを得るために基板10の寸法が大きくなる
程、また、高精細表示を得るために放電空間30の間隔
(セルピッチ)が小さくなる程、隔壁14およびマスク
16の一層高い寸法精度や、蛍光体ペースト18のレオ
ロジー特性の一層厳密な制御が必要となることから、顕
著となるのである。
【0016】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであって、その目的とするところは、安定した蛍
光体層を得ることできるガス放電パネルの製造方法を提
供することにある。
【0017】
【課題を解決するための第1の手段】斯かる目的を達成
するため、第1発明の要旨とするところは、基板の一面
上に複数の放電空間を形成するための隔壁を立設する隔
壁形成工程と、その隔壁の頂部側から蛍光体ペーストを
塗布することによりその基板の一面上および隔壁の側面
に蛍光体層を形成する蛍光体層形成工程とを含むガス放
電パネルの製造方法であって、(a) 前記蛍光体層形成工
程の前に設けられ、前記隔壁の頂部にその隔壁よりも前
記蛍光体ペーストに対する接触角が大きい表面性状を有
する頂部コート層を形成する頂部コーティング工程を更
に含むことにある。
【0018】
【第1発明の効果】このようにすれば、蛍光体層形成工
程の前に設けられ、隔壁の頂部にその隔壁よりも蛍光体
ペーストに対する接触角が大きい表面性状を有する頂部
コート層を形成する頂部コーティング工程を含む工程に
よってガス放電パネルが製造される。そのため、蛍光体
ペーストは、頂部コート層が形成された隔壁の頂部側か
ら塗布されることとなる。この場合において、隔壁の頂
部に設けられた頂部コート層は、隔壁よりも蛍光体ペー
ストに対する接触角が大きくぬれ難くされていることか
ら、蛍光体ペーストを塗布する際に、隔壁頂部の表面状
態に左右されず、蛍光体ペーストの表面張力が大きく作
用して速やかに隔壁下部に流れ落ちるため、その頂部に
は蛍光体ペーストが殆ど残らない。
【0019】すなわち、一般に接触角が大きい程ぬれ難
くなることが知られているが、固体表面に液体が存在す
る場合には、一般に接触角θが大きい程、固液界面にお
いて液体の表面張力が固体表面に対して鈍角を成す。そ
のため、その液体に固体表面に沿った方向の力が作用し
た場合には、接触角θが大きい程その力の作用方向後方
側の固液界面において表面張力に起因する液体を固体表
面から引き剥がす方向の力が大きくなって、液体が固体
表面で広がらず移動することとなる(すなわち、ぬれ難
くなる)と考えられる。したがって、上記のように蛍光
体ペーストを塗布するに際して、隔壁の側面上部に付着
した蛍光体ペーストには、重力によってその側面に沿っ
た下向きの力が作用し、頂部においてはその下向きの力
に起因して頂部表面に沿ってその側面に向かう方向の力
が作用して、蛍光体ペーストが流れ落ちることとなる
が、接触角θが比較的大きい頂部コート層においては蛍
光体ペーストが広がらず移動する(ぬれ難い)一方、接
触角θが比較的小さい隔壁の側面においては、蛍光体ペ
ーストが上部に残存して広がる(ぬれる)と考えられる
のである。
【0020】上記により、隔壁の頂部上に塗布された蛍
光体ペーストによって、隔壁側面に付着する蛍光体ペー
ストが過剰となることや、その頂部上に蛍光体層が形成
されることが抑制されるため、それらに起因して蛍光体
層の厚みが不均一となったり、頂部上に形成された蛍光
体層によって隔壁上に設けられる前面板との間に隙間が
形成されることが抑制され、ガス放電パネルを製造する
に際して、安定した蛍光体層を形成することができる。
【0021】したがって、前述のような種々の不具合の
発生が以下のように抑制される。すなわち、例えば、ス
クリーン印刷によって蛍光体層を形成するに際して、隔
壁と蛍光体パターンが形成されたマスクとの位置ずれ等
に起因して、放電空間を構成する対向する一対の隔壁側
面の一方側の頂部に蛍光体ペーストが塗布された場合に
も、その蛍光体ペーストは表面張力に従って速やかに流
れ落ちることから、付着量の多い方も側面上に留まる蛍
光体ペーストの量が少なくなって、対向する一対の側面
にそれぞれ付着する蛍光体ペースト量の差が小さくな
る。したがって、蛍光体層の厚みの大きな偏りが生じる
ことが抑制される。しかも、位置ずれが比較的大きいた
めに頂部に多量の蛍光体ペーストが印刷された場合に
も、その頂部には蛍光体ペーストが残らないことから、
頂部に形成された蛍光体層によって隔壁上に備えられる
前面板との間に隙間が生じることが抑制される。
【0022】また、隔壁の頂部に蛍光体ペーストが殆ど
残存しないことから、隔壁の上部に塗布された蛍光体ペ
ーストが流れ落ち易くなって、その側面上部に多量に留
まることが抑制されるため、蛍光体層の厚みが上部で厚
くなることが生じ難い。そのため、蛍光体ペーストの粘
度が不均一な場合に低粘度となっている一部が塗布され
た際に基板の一面側に向かって殆ど流れ落ちてしまうこ
とを抑制すると共に、蛍光体層を可及的に厚くして輝度
を高める目的で、蛍光体ペーストの粘度を比較的高くす
ることが可能である。したがって、粘度のばらつきに起
因して、各放電空間毎に基板の一面上および隔壁の側面
における蛍光体層の厚み分布が不均一となることが抑制
される。しかも、蛍光体ペーストの粘度が比較的高い場
合にも、速やかに流れ落ちるため、上部で連結してブリ
ッジが形成されることが抑制され、ガス放電パネルの歩
留りが低下させられない。なお、蛍光体ペーストの粘度
のばらつき等に起因する蛍光体層の厚み分布等が発生し
難いことから、蛍光体ペーストの物性の管理が容易とな
ると共に、安定なペーストが得られ難い特殊な蛍光体を
用いることも可能となる。
【0023】また、スクリーン印刷で蛍光体層が形成さ
れる場合に、マスクの位置ずれや隔壁の頂部の凹凸等に
よってマスクから蛍光体ペーストが不均一に吐出され
て、局部的に頂部および側面に過剰の蛍光体ペーストが
印刷されても、その頂部に付着させられた蛍光体ペース
トは、頂部に留まって局所的に塊となることがなく、連
続する蛍光体ペーストとの表面張力によって隔壁下部に
流れ落ちることとなる。また、頂部コート層によって、
マスクおよび吐出ペーストとの接触状態が安定させられ
るため、版離れの際に隔壁上部に付着するペースト量の
ばらつきが小さくなり、蛍光体ペーストの出過ぎに起因
して蛍光体層の厚みが過大となることが抑制され、ガス
放電パネル全体の厚みばらつきが抑制される。
【0024】
【課題を解決するための第2の手段】また、前記の目的
を達成するための第2発明の要旨とするところは、前記
のようなガス放電パネルの製造方法であって、(b) 前記
蛍光体層形成工程の前に設けられ、前記隔壁の頂部にそ
の隔壁よりも前記蛍光体ペーストに対する親液性が低い
表面性状を有する頂部コート層を形成する頂部コーティ
ング工程を更に含むことにある。
【0025】
【第2発明の効果】このようにすれば、蛍光体層形成工
程の前に設けられ、隔壁の頂部にその隔壁よりも蛍光体
ペーストに対する親液性(すなわち界面の付着力)が低
い表面性状を有する頂部コート層を形成する頂部コーテ
ィング工程を含む工程によってガス放電パネルが製造さ
れる。そのため、蛍光体ペーストは、頂部コート層が形
成された隔壁の頂部側から塗布されることとなる。この
場合において、隔壁の頂部に設けられた頂部コート層
は、隔壁よりも蛍光体ペーストに対する親液性が低くぬ
れ難くされていることから、蛍光体ペーストを塗布する
際に、隔壁頂部の表面の状態に左右されず、ペーストの
表面張力が大きく作用して速やかに隔壁下部に流れ落ち
るため、その頂部には蛍光体ペーストが殆ど残らない。
【0026】上記により、前記第1発明と同様に、隔壁
の頂部上に塗布された蛍光体ペーストによって、隔壁側
面に付着する蛍光体ペーストが過剰となることや、その
頂部上に蛍光体層が形成されることが抑制されるため、
それらに起因して蛍光体層の厚みが不均一となったり、
頂部上に形成された蛍光体層によって隔壁上に設けられ
る前面板との間に隙間が形成されることが抑制され、ガ
ス放電パネルを製造するに際して、安定した蛍光体層を
形成することができる。
【0027】なお、「親液性」とは、固体と液体との親
和性(或いは親和力)、すなわち相互作用の強さの程度
を表すものであり、親液性が低い程相互作用が弱く、固
体表面がぬれ難くなるのである。この親液性は、水に対
しては親水性、油に対しては親油性と称されるが、両者
は相反する性質であり、親水性が低い場合には水性液に
対してぬれ難くなる一方、親油性が低い場合には油性液
に対してぬれ難い性質を示す。したがって、前記頂部コ
ート層は、蛍光体ペーストが水性の場合には親油性を有
し、反対に蛍光体ペーストが油性の場合には親水性を有
する表面性状を備えたものであることが好ましい。
【0028】
【課題を解決するための第3の手段】また、前記の目的
を達成するための第3発明の要旨とするところは、前記
のようなガス放電パネルの製造方法であって、(c) 前記
蛍光体層形成工程の前に設けられ、前記隔壁の頂部にそ
の隔壁よりも前記蛍光体ペーストに対する湿潤張力が小
さい表面性状を有する頂部コート層を形成する頂部コー
ティング工程を更に含むことにある。
【0029】
【第3発明の効果】このようにすれば、蛍光体層形成工
程の前に設けられ、隔壁の頂部にその隔壁よりも蛍光体
ペーストに対する湿潤張力が小さい表面性状を有する頂
部コート層を形成する頂部コーティング工程を含む工程
によってガス放電パネルが製造される。そのため、蛍光
体ペーストは、頂部コート層が形成された隔壁の頂部側
から塗布されることとなる。この場合において、隔壁の
頂部に設けられた頂部コート層は、隔壁よりも蛍光体ペ
ーストに対する湿潤張力が小さくぬれ難くされているこ
とから、蛍光体ペーストを塗布する際に、隔壁頂部の表
面状態に左右されず、蛍光体ペーストの表面張力が大き
く作用して速やかに隔壁下部に流れ落ちるため、その頂
部には蛍光体ペーストが殆ど残らない。
【0030】上記により、前記第1、第2発明と同様
に、隔壁の頂部上に塗布された蛍光体ペーストによっ
て、隔壁側面に付着する蛍光体ペーストが過剰となるこ
とや、その頂部上に蛍光体層が形成されることが抑制さ
れるため、それらに起因して蛍光体層の厚みが不均一と
なったり、頂部上に形成された蛍光体層によって隔壁上
に設けられる前面板との間に隙間が形成されることが抑
制され、ガス放電パネルを製造するに際して、安定した
蛍光体層を形成することができる。
【0031】なお、「湿潤張力」とは、ぬれ易さを示す
尺度であって、固体表面張力をσs、固液界面張力をσ
i とするとき、A=σs −σi で与えられるものであ
り、湿潤張力Aが大きい程ぬれ易いこととなる。なお、
液の表面張力をσl とするとき、前記の接触角θとの間
にはA=σl cos θの関係がある。したがって、接触角
θが大きい場合には湿潤張力Aが小さくなり、ぬれ難く
なるのである。
【0032】
【発明の他の態様】ここで、前記第1乃至第3発明のガ
ス放電パネルの製造方法は、好適には、(d) 前記頂部コ
ーティング工程によって設けられた前記頂部コート層
を、前記蛍光体層形成工程において前記蛍光体ペースト
が塗布された後に除去する頂部コート層除去工程を更に
含むものである。このようにすれば、頂部コート層は、
蛍光体ペーストの塗布が終了した後には除去されること
から、気密な放電空間を形成するために隔壁の頂部側に
設けられる前面板との間に異質物が存在しないため、頂
部コート層を設けることによるガス放電パネルの特性の
低下等は何等生じない。
【0033】また、好適には、前記蛍光体層形成工程
は、前記隔壁の頂部側から前記蛍光体ペーストを塗布し
た後に、所定温度で加熱処理することにより、その蛍光
体ペーストの樹脂成分を除去すると同時に前記頂部コー
ト層を分解除去する加熱処理工程を含むものである。す
なわち、前記頂部コート層除去工程は、前記蛍光体層形
成工程において前記蛍光体ペーストから前記蛍光体層を
形成するために所定温度で加熱処理することにより、同
時に前記頂部コート層を分解除去する加熱処理工程であ
る。このようにすれば、蛍光体ペーストから蛍光体層を
形成するための加熱処理によって、同時に頂部コート層
が分解除去されて、隔壁の頂部側に前面板を設ける際に
は存在しないことから、別に頂部コート層を除去する工
程を設ける必要がなくなる。
【0034】また、好適には、前記頂部コート層には、
保形材として少量の微細セラミック粉末が含まれる。こ
のようにすれば、頂部コート層の保形性が高められるた
め、その形成時に頂部コート層が隔壁の側面まで広がる
ことが抑制される。したがって、隔壁側面は蛍光体ペー
ストとの接触角が十分小さい状態に保たれて、その側面
に十分な厚みの蛍光体層を形成できる。なお、頂部コー
ト層は、直接印刷、転写、或いはロールコート法等によ
って形成し得るが、保形材が含まれていない場合には、
頂部上に形成された直後においては比較的流動性が高い
ことから、その頂部から隔壁の側面に沿って流れ落ちる
可能性があるため、十分な厚みに形成するためには積層
が必要となって工程が煩雑となるのである。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して説明する。なお、以下の説明において、図面の
各部の寸法の比は必ずしも正確なものではない。
【0036】図3は、本発明の一実施例のガス放電パネ
ルの製造方法によって製造された反射型ACカラープラ
ズマディスプレイパネル(以下、カラーPDPという)
34の構造を模式的に示す図である。図において、カラ
ーPDP34は、例えばガラス平板から成り、透光性を
有する前面板36と、同様にガラス平板から成る背面板
38と、それら前面板36および背面板38との間に互
いに平行な複数本の放電空間40を形成する複数本の長
手状の隔壁42とを備えて構成されている。この隔壁4
2は、例えば、アルミナ等の充填材を含む低軟化点ガラ
スから構成されたものであり、隔壁42の中心間隔すな
わち放電空間40の幅は、例えば、0.1〜1.0mm 程度と
され、高さは 0.1〜0.2mm 程度とされている。本実施例
においては、上記の背面板38が基板に相当する。
【0037】上記の前面板36の背面板38側に位置す
る内面には、前記隔壁と直交する方向が長手方向とされ
た複数本の表示電極(放電電極)44が、透明な誘電体
層46に覆われた状態で設けられている。上記表示電極
44は、例えばITO(インジウム系)やATO(アン
チモン系)等の透明電極材料を用いて、スパッタリング
等の薄膜法、CVD法、スプレー法、ディップ法や印刷
法等で膜形成され、フォトリソ法、リフトオフ法やスク
リーン印刷法等によりパターン形成されたものであり、
相互の間隔が50〜 100μm 程度とされて対を成す表示電
極44a,44bが、各対の中心間距離が例えば 0.3〜
1.5mm 程度となるように複数対配列されて構成されてい
る。なお、例えば、ライン抵抗を下げる等の目的で表示
電極44に平行して、Au、Al、Cr-Cu-Cr、Cr-Al-Cr等の
薄膜や、Au、Al、Cu等の厚膜材料から成るバス電極が設
けられても良く、これらの低抵抗材料から表示電極44
自体を形成しても良い。また、上記誘電体層46は、例
えば低軟化点ガラス等を同様に厚膜スクリーン印刷する
ことにより形成されたものであり、例えば表示電極44
上の厚さが20〜60μm 程度とされている。
【0038】一方、背面板38上には、前記複数本の隔
壁42に沿ってその間の位置に、複数本のアドレス電極
48が、誘電体層50に覆われた状態で所定の間隔で設
けられている。すなわち、表示電極44とアドレス電極
48とは互いに直交してマトリックス状に配列されてお
り、これらの交点が画素ピッチの1/3 となるRGB
(赤、緑、青)3色のセルピッチに相当する。上記アド
レス電極48は、例えば幅0.05〜0.5mm 程度,厚さ 3〜
20μm 程度の寸法にAgペースト等の導電体ペーストを厚
膜スクリーン印刷して、或いは厚膜スクリーン印刷等に
より形成したベタ膜をフォトリソ法等でパターニングし
て形成されたものであり、複数本のアドレス電極48相
互の中心間隔は例えば 0.1〜0.5mm 程度とされている。
また、上記誘電体層50は、前記誘電体層46と同様に
低軟化点ガラスを厚膜スクリーン印刷して形成されたも
のであり、アドレス電極48上の厚さは例えば 3〜30μ
m 程度とされているが、この誘電体層50は、必ずしも
設けられなくとも良い。
【0039】また、背面板38上の誘電体層50の前面
板36側の一面52および隔壁42の側面54には、例
えば厚さ 5〜30μm 程度の範囲内で色毎に厚さを制御さ
れた蛍光体層56が設けられている。この蛍光体層56
は誘電体層50の一面52に設けられているが、その誘
電体層50は隔壁42が立設される背面板38の一面側
に設けられていることから、実質的に蛍光体層56は背
面板38の一面上に設けられている。また、蛍光体層5
6は、対を成す表示電極44a,44b間の面放電で発
生する紫外線励起により発光させられるR(赤),G
(緑),B(青)等の発光色に対応する蛍光体が各放電
空間40毎に設けられたものであり、例えば、図4(a)
〜(g) に示されるように、厚膜スクリーン印刷を利用し
た所謂落とし込み印刷形成等によって設けられている。
【0040】すなわち、先ず、誘電体層50の一面52
上に、低軟化点ガラスおよび適当な充填材(例えばアル
ミナ、ジルコニア等)を所定量含む厚膜絶縁ペーストを
所定の隔壁パターンを用いて繰り返し印刷して積層し、
所定温度で焼成することによって、図4(a) に示される
ように、その一面52上に複数の放電空間40を区画形
成するための複数の隔壁42を形成する。なお、隔壁4
2は、例えば、誘電体層50の一面52上の全面に上記
の厚膜絶縁ペーストからペースト層或いはガラス層を形
成した後、サンドブラスト、フォトリソグラフィやリフ
トオフ法等によって不要な部分を除去することにより形
成しても良い。本実施例においては、この図4(a) に示
される工程が隔壁形成工程に対応する。
【0041】次に、例えば、比較的分子量が小さく水に
容易に溶解するPVA(ポリビニルアルコール)等と、
例えば平均粒径数十nmのアエロジル、サブミクロンの微
粒アルミナ、数μm 程度のアルミナ粉末等の内の少なく
とも一種を所定量とを混合して水に溶解することによ
り、PVAペーストを作製する。このPVAペーストを
例えば図5(a) 〜(c) に示されるように転写法、ロール
コート法やスクリーン印刷法等によって、隔壁42の頂
部58に塗布して乾燥することにより、図4(b)に示さ
れるように例えば0.1 〜20μm 程度の厚みの頂部コート
層60を形成する。図5(a) の転写法においては、転写
シート62の全面にPVAペースト64を塗布し、これ
を隔壁42上に載せて引き剥がすことにより、接触した
頂部58のみにPVAペースト64が転写されることと
なる。また、図5(b) のロールコート法においては、ロ
ール66の全面にPVAペースト64を塗布して隔壁4
2の長手方向と垂直な方向に回転させつつ相対移動させ
るか、或いは、ロール66表面にPVAペースト64を
供給しつつ同様に回転移動させることにより、頂部58
にPVAペースト64が塗布される。また、図5(c) の
スクリーン印刷法においては、スクリーン68上にPV
Aペースト64を載せてスキージ20を摺動させること
により、そのスクリーン68と接触した頂部58のみに
PVAペースト64が塗布される。
【0042】なお、上記のPVAペースト64に微細ア
ルミナ粉末が混合されているのは、これを混合しないと
PVAペースト64の流動性が比較的高く保形性が低い
ことから、頂部58に塗布した際に隔壁42の側面54
に流れ落ちてその側面54を覆うこととなるためであ
る。また、図4および図5においては、頂部コーティン
グ層60の厚みが誇張して描かれている。本実施例にお
いては、図4(b) および図5(a) 〜(c) に示される工程
が頂部コーティング工程に対応する。
【0043】その後、前記の蛍光体層56を構成する所
定の蛍光体を、例えばエチルセルロース系或いはアクリ
ル系樹脂を例えばブチルカルビトールアセテート、カル
ビトールアセテートやテルピネオール等の油性溶剤で溶
解させたビヒクル中に分散させることにより、蛍光体ペ
ースト70を作製し、所定の蛍光体パターンが形成され
たマスク72を用いて、図4(c) に示されるように、ス
クリーン印刷によって隔壁42の頂部58側から塗布す
る。このマスク72は、蛍光体層56が予め定められた
所定のパターンで三種の蛍光体が配置されるように、蛍
光体ペースト70に応じて異なるパターンが用いられ
る。
【0044】上記のように蛍光体ペースト70を塗布す
るに際して、マスク72上でスキージ20を摺動させる
と、上記の図4(c) に示されるように、蛍光体ペースト
70が隔壁42側に押し出されるが、その押し出された
蛍光体ペースト70は、マスク72が隔壁42の頂部5
8から離れる(版離れする)際に、図4(d) に示される
ように、マスク72の非エマルジョン部74の周縁部に
対応する隔壁42の側面54上部に付着して、そのマス
ク72から引き剥がされる。
【0045】このとき、蛍光体ペースト70は隔壁42
の頂部58に設けられた頂部コート層60上にも印刷さ
れるが、その頂部コート層60は水に容易に溶解される
PVAから成って親水性を有するのに対し、蛍光体ペー
スト70は、ブチルカルビトールやテルピネオール等を
溶媒とする油性ペーストであって相互の親和力(或いは
親和性)が小さく、頂部コート層60の蛍光体ペースト
70に対する親液性が低いため、その蛍光体ペースト7
0の頂部コート層60に対する接触角は比較的大きく、
換言すれば、蛍光体ペースト70と頂部コート層60と
の湿潤張力が小さく、ぬれ難い。
【0046】そのため、例えば版ずれ等に起因してその
頂部コート層60上に蛍光体ペースト70が印刷された
としても、その頂部コート層60上に印刷された蛍光体
ペースト70は、頂部58に留まって局所的に塊となる
ことがなく、側面54に連続する蛍光体ペースト70と
の表面張力によって、図4(d) に矢印で示されるよう
に、隔壁42下部に流れ落ちようとする。したがって、
図4(e) に示されるように、隔壁42に付着した蛍光体
ペースト70は、その量が十分に多くなると自身のレオ
ロジーによって図に矢印で示されるように速やかに誘電
体層50の一面52に向かって流れ落ちて、その一面5
2および側面54上で広がり、図4(f) に示されるよう
に、その一面52上で一体化して、所望の厚みのペース
ト層がそれら一面52および側面54上に形成されるこ
ととなる。
【0047】すなわち、図6に隔壁42を拡大して示す
ように、隔壁42の頂部コート層60の上面75(すな
わち頂部58上)および側面54に蛍光体ペースト70
が付着した場合には、頂部コート層60との接触角θc
が比較的大きく、例えば鈍角を成す。一方、蛍光体ペー
スト70は頂部コート層60の上面75から隔壁42の
側面54にまで広がっていることから、その蛍光体ペー
スト70に作用する重力によって、側面54および上面
75において、その表面に沿った方向(上面75におい
ては、図の左側に位置する側面54側に向かう方向、側
面54においては、下側すなわち誘電体層50の一面5
2に向かう方向)の力がそれぞれ作用する。このとき、
頂部コート層60の上面75においては、接触角(後退
側接触角)θc が大きく、ぬれ難いことから、図に矢印
で示すように、力の作用方向後方側の固液界面(蛍光体
ペースト70の図における右側端部)が、その力の作用
方向(図の左方向)に移動して、その上面75上で蛍光
体ペースト70が広がらない(すなわちぬれない)。
【0048】したがって、蛍光体ペースト70は、図に
破線で示される蛍光体ペースト70aの位置を経由して
全体が移動し、破線で示される蛍光体ペースト70bの
位置、すなわち移動方向後方側の端部が頂部コート層6
0と隔壁42との境界に位置するところまで流れ落ち
る。ところが、蛍光体ペースト70とその隔壁42との
接触角θr は比較的小さいことから、蛍光体ペースト7
0bの力の作用方向後方側の固液界面(図における上側
端部)は側面54に付着して移動しない(すなわちぬれ
る)。したがって、蛍光体ペースト70は、移動方向後
方側端部を70bに示される位置に留めたままで70
c、更には図4(e),(f) に示されるように、側面54上
および一面52上で広がることとなるのである。
【0049】なお、隔壁42に付着する蛍光体ペースト
70の量が不十分である場合には、上記のように側面5
4に沿って流れ落ちず、或いは、流れ落ちてもその厚み
が不十分であるか誘電体層50の一面52の全面を覆う
ことができないが、所望の厚みのペースト層を形成する
ために必要な量の蛍光体ペースト70が側面54に供給
されるまでスキージ20を繰り返し摺動させることによ
り、上記図4(f) に示されるように、所望の厚みのペー
スト層が側面54および一面52上に形成される。以上
の図4(c) 〜(f) の操作を、予め定められた蛍光体の配
置が得られるように3種の蛍光体についてそれぞれ実施
した後、例えば 400〜 500℃程度の所定の焼成温度で焼
成して、図4(g) に示されるように、蛍光体ペースト7
0の樹脂成分を除去すると同時に頂部コート層60を分
解除去することにより、前記蛍光体層56が得られる。
したがって、本実施例においては、上記の図4(c) 〜
(g)に示される工程が蛍光体層形成工程に、図4(g) に
示される工程が頂部コート層除去工程すなわち加熱処理
工程にそれぞれ対応する。
【0050】また、頂部コート層60に含まれる微細ア
ルミナ粉末は上記焼成(脱バインダ)温度では分解され
ないが、少量であると共に微粉末であることによって粉
末を相互に結合しているPVAが分解されると結合力を
失うことから、焼成時に供給されるガス(空気等)によ
って飛散して消失し、或いは焼成後に圧力空気等で容易
に除去できると共に、仮に蛍光体層56中に付着して
も、発光特性上大きな問題とはならない。なお、微細ア
ルミナ粉末の含有量が比較的多くされて、焼成処理の後
に蛍光体層56等の特性に支障が生じる場合は、焼成前
に頂部コート層60を水洗によって除去すれば良い。蛍
光体ペースト70は撥水性を有していることから、水洗
処理しても部分的な脱落や溶出物質の浸透等の問題は生
じないのである。
【0051】以上のように蛍光体層56を形成した後、
表示電極44および誘電体層46が形成された前面板3
6を隔壁40上に載置して、図示しない周縁部において
前面板36および背面板38をフリットガラス等によっ
て相互に接合することにより内部を気密とし、例えば、
放電空間40内を一旦真空状態にし、更に、例えばHe,
Ne,Xe等の放電ガスが 200〜500Torr 程度の圧力で封入
されることにより、前記図3に示されるカラーPDP3
4が製造される。なお、前面板36上の誘電体層46と
隔壁42とは互いに接合されていないが、上記の真空・
封入工程でのパネル内の圧力変化に起因する前面板36
のうねり等の変化により、誘電体層46と隔壁42との
間に隙間が生じる場合には、例えば、隔壁42の頂部5
8に周縁部の接合時に溶融して誘電体層50と固着する
ガラスペースト等を塗布すれば良い。
【0052】以上のように構成されたカラーPDP34
は、対を成す表示電極44a,44b間に、所定の全画
面消去、全画面書き込み、全面放電維持の電圧を順次印
加し、アドレス電極48で放電セルのみ初期的に壁電荷
を形成することにより継続放電させられる。この面放電
により発生した紫外線は、アドレス電極48を覆う誘電
体層50上および隔壁42側面に設けられた蛍光体層5
2を励起し、可視光を発生させ、所望の文字,記号,図
形等の画像が表示されるのである。なお、駆動方法は本
実施例の理解には必ずしも必要ではないので詳細な説明
は省略する。
【0053】ここで、本実施例によれば、図4(c) 〜
(g) の蛍光体層形成工程の前に設けられ、隔壁42の頂
部58にその隔壁42よりも蛍光体ペースト70に対す
る接触角θが大きい(すなわち、親液性が低く湿潤張力
が小さい)表面性状を有する頂部コート層60を形成す
る図4(b) および図5(a) 〜(c) の頂部コーティング工
程を含む工程によって、カラーPDP34が製造され
る。そのため、蛍光体ペースト70は、頂部コート層6
0が形成された隔壁42の頂部58側から塗布されるこ
ととなる。この場合において、隔壁42の頂部58に設
けられた頂部コート層60は、隔壁42よりも蛍光体ペ
ースト70に対する接触角が大きくぬれ難くされている
ことから、蛍光体ペースト70を塗布する際に、隔壁4
2頂部58の表面状態に左右されず、蛍光体ペースト7
0の表面張力が大きく作用して速やかに隔壁42下部に
流れ落ちるため、その頂部コート層60上には蛍光体ペ
ースト70が殆ど残らない。
【0054】上記により、隔壁42の頂部58上に塗布
された蛍光体ペースト70によって、隔壁側面54に付
着する蛍光体ペースト70が過剰となることや、その頂
部58上に蛍光体層56が形成されることが抑制される
ため、それらに起因して蛍光体層56の厚みが不均一と
なったり、頂部58上に形成された蛍光体層56によっ
て隔壁42上に設けられる前面板36との間に隙間が形
成されることが抑制され、カラーPDP34を製造する
に際して、安定した蛍光体層56を形成することができ
る。
【0055】すなわち、前述のようにスクリーン印刷を
利用して蛍光体ペースト70を塗布するに際しては、マ
スク72に設けられた非エマルジョン部74が隣接する
隔壁42間に位置するように、一般に、マスク72と隔
壁42との相対位置を背面板38の中央部で位置決めす
る。しかしながら、例えば、非エマルジョン部74のピ
ッチと隔壁42のピッチとが一致していない場合には、
図7(a) に従来の塗布状態を示すように中央部で相対位
置を合わせると、マスク72の端部すなわち背面板38
の周縁部では大きく位置ずれする。そのため、この状態
で蛍光体ペースト70を印刷すると、端部側で放電空間
40を形成する一対の隔壁42,42の一方の頂部58
にも比較的多量に塗布されるが、従来においては、版離
れの後にもその頂部58上に蛍光体ペースト70が多量
に残存することとなって、他方の隔壁42の側面54側
に塗布された蛍光体ペースト70が、表面張力に基づい
てその一方の隔壁42側に吸収され、塗布厚みの大きな
差が生じ、前記の図2(a)に示されるような蛍光体層2
8の厚みの偏りが生じていた。したがって、マスク72
の非エマルジョン部74のピッチと隔壁42のピッチと
を極めて高い精度で一致させる必要があって、マスク7
2の製造に困難を伴うと共に、高い生産性を得ることが
できないという問題があった。
【0056】これに対して、本実施例においては、頂部
58に油性の蛍光体ペースト70がぬれない頂部コート
層60が設けられていることから、一方の隔壁42の頂
部58上に蛍光体ペースト70が塗布されたとしても、
前記の図4(c) 〜(f) に示されるように殆どがマスク7
2に引き剥がされると共に、版離れの後に付着している
ものも隔壁42の側面54に沿って容易に流れ落ちる。
そのため、図7(b) に示されるように、図7(a) と同様
な大きさの位置ずれがあっても、頂部58上にも塗布さ
れた一方の側面54上の蛍光体ペースト70に他方の側
面54上の蛍光体ペースト70が吸収されることに起因
する塗布厚みの差、すなわち蛍光体層56の厚みの差が
比較的小さくなるのである。なお、図7(b) においては
マスク72を省略して示しているが、マスク72と隔壁
42との相対位置は図7(a) と同様である。
【0057】また、本実施例においては、上述のように
隔壁42の頂部58上に蛍光体ペースト70が残らない
ことから、その頂部58上には蛍光体層56が形成され
ない。したがって、頂部58に形成された蛍光体層56
によって隔壁42上に備えられる前面板36との間に隙
間が生じることが抑制される。
【0058】また、本実施例においては、頂部58上に
蛍光体ペースト70が殆ど残存しないことから、塗布さ
れた蛍光体ペースト70が流れ落ち易くなって、隔壁4
2の側面54上部に多量に留まることが抑制されるた
め、蛍光体層56の厚みが上部で厚くなることが生じ難
い。そのため、蛍光体ペースト70の粘度が不均一な場
合に低粘度となっている一部が塗布された際に誘電体層
50の一面52側に向かって殆ど流れ落ちてしまうこと
を抑制すると共に、蛍光体層56を可及的に厚くして輝
度を高める目的で、蛍光体ペースト70の粘度を比較的
高くすることが可能である。したがって、粘度のばらつ
きに起因して、各放電空間40毎に誘電体層50の一面
52上および隔壁42の側面54における蛍光体層56
の厚み分布が不均一となることが抑制される。しかも、
蛍光体ペースト70の粘度が比較的高い場合にも、速や
かに流れ落ちるため、上部で連結してブリッジが形成さ
れることが抑制され、カラーPDP34の歩留りが低下
させられない。なお、蛍光体ペースト70の粘度のばら
つき等に起因する蛍光体層56の厚み分布等が発生し難
いことから、蛍光体ペースト70の物性の管理が容易と
なると共に、安定なペーストが得られ難い特殊な蛍光体
を用いることも可能となる。
【0059】また、従来は、図8(a) に示されるように
隔壁42aの頂部58がその長手方向に沿って凹凸を有
する場合には、マスク72と頂部58との間に隙間が生
じることから、凹部においては、図8(b) に示されるよ
うに、出過ぎた蛍光体ペースト70が凹部76に溜まる
ことに起因して蛍光体層56の側面54上部側が厚くな
って各放電空間40内で厚みが偏ることや、隣接する放
電空間40内への流れ込みによる混色等の問題があっ
た。また、凸部においては、図8(c-1) に示されるよう
に、蛍光体ペースト70が凸部78によって隔壁42a
の長手方向に振り分けられてその凸部78の部分には蛍
光体ペースト70が殆ど塗布されないこと、或いは図8
(c-2) に示されるように、その凸部78の近傍の空隙に
多量の蛍光体ペースト70が塗布されて図8(b) と同様
に側面54上部側が厚くなること等の問題が生じてい
た。しかも、これらの原因で生じる蛍光体層56の凸部
は、当然次工程の別の色の蛍光体ペースト70の塗布に
支障を与えることにもなっていた。
【0060】これに対して、本実施例によれば、このよ
うな凹凸がある場合にも頂部コート層60によって隔壁
42aの頂部58には蛍光体ペースト70が塗布されな
いことから、図8(b) ,(c-2) に示されるような蛍光体
ペースト70が過剰に塗布されることが抑制されると共
に、頂部コート層60によってその凹凸自体が緩和され
て、図8(c-1) に示されるような凸部78部分に蛍光体
ペースト70が塗布されないことも抑制される。したが
って、隔壁42aの頂部58の凹凸に基づく蛍光体層5
6の厚みの各放電空間40内での偏り(ばらつき)や、
隣接する放電空間40への流れ込みが抑制される。な
お、図8(a) においては、隔壁42aに隣接する隔壁4
2bは省略されているが、その頂部58には凹凸は形成
されていない。
【0061】また、本実施例においては、頂部コート層
60は、蛍光体ペースト70が油性であるのに対して水
性とされているため、蛍光体ペースト70が頂部コート
層60に殆どぬれないこととなって、蛍光体層56の厚
みのばらつきが一層小さくなる。また、頂部58の蛍光
体ペースト70の塗布ばらつきは、高視野角での輝度ば
らつきに強調されて問題となるが、本実施例ではこれら
も抑制される。
【0062】また、本実施例においては、頂部コート層
60には、保形材として少量の微細アルミナ粉末が含ま
れることから、頂部コート層60の保形性が高められて
いるため、図4(b) に示されるその形成時に頂部コート
層60が隔壁42の側面54まで広がることが抑制され
る。したがって、隔壁側面54は蛍光体ペースト70と
の接触角が十分小さい状態に保たれて、その側面54に
十分な厚みの蛍光体層56を形成できる。
【0063】また、本実施例によれば、隔壁42の頂部
58上に頂部コート層60が設けられた状態で、その頂
部58側から蛍光体ペースト70が塗布されるが、図4
(b)に示される頂部コーティング工程によって設けられ
た頂部コート層60を、蛍光体ペースト70が塗布され
た後に除去する図4(g) に示される頂部コート層除去工
程を更に含む工程により、カラーPDP34が製造され
る。このようにすれば、頂部コート層60は、蛍光体ペ
ースト70の塗布が終了した後には除去されることか
ら、気密な放電空間40を形成するために隔壁42の頂
部58側に設けられる前面板36との間に異質物が存在
しないため、頂部コート層60を設けることによるカラ
ーPDP34の特性の低下等は何等生じない。
【0064】しかも、本実施例においては、蛍光体層形
成工程は、隔壁42の頂部58側から蛍光体ペースト7
0を塗布した後に、例えば 400〜 500℃程度の所定温度
で加熱処理することにより、その蛍光体ペースト70の
樹脂成分(すなわちエチルセルロース系或いはアクリル
系樹脂)を除去すると同時に頂部コート層60を分解除
去する加熱処理工程を含むものである。すなわち、頂部
コート層除去工程は、図4(c) 〜(g) に示される蛍光体
層形成工程において蛍光体ペースト70から蛍光体層5
6を形成するために所定温度で加熱処理することによ
り、同時に頂部コート層60を分解除去する加熱処理工
程である。このようにすれば、蛍光体ペースト70から
蛍光体層56を形成するための加熱処理によって、同時
に頂部コート層60が分解除去されて、隔壁42の頂部
58側に前面板36を設ける際には存在しないことか
ら、別に頂部コート層60を除去する工程を設ける必要
がなくなる。
【0065】また、本実施例においては、隔壁42の頂
部58に頂部コート層60が設けられた状態で、スクリ
ーン印刷によって蛍光体ペースト70が塗布されるが、
その頂部コート層60は微細アルミナ粉末を含むPVA
水溶液から形成された比較的柔らかい樹脂層であること
から、そのスクリーン印刷の際のマスク72の損傷が抑
制され、その寿命が改善される。すなわち、隔壁42は
前述のように低軟化点ガラスから形成されるものである
ことから、その頂部58が直接接触するとマスク72の
損傷が生じ易いが、本実施例においては、マスク72は
頂部58に直接接触せず、その上に設けられた比較的軟
質の頂部コート層60のみに接触するのである。
【0066】また、本実施例においては、隔壁42の上
部から蛍光体ペースト70が流れ落ち易くされているこ
とから、スクリーン印刷によって塗布するに際して、隔
壁42の上部に付着した蛍光体ペースト70が少量でも
流れ落ちることとなるため、蛍光体ペースト70の粘度
が比較的高粘度となっても、均一な塗布が可能となる。
このため、同一蛍光体であれば塗布条件が広くなると共
に、所定膜厚を得るためのスキージング回数も、高めの
粘度のペーストが使用できるので少なくなる等、量産性
が高められる。また、発光諸特性が良好である反面、ペ
ースト化にあたって粒径や表面性状等粉末の品質に制約
がある蛍光体でも、塗布することができるという利点が
ある。
【0067】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施され
る。
【0068】例えば、前述の実施例においては、本発明
が反射型ACカラーPDP34に適用された場合につい
て説明したが、隔壁42の側面54および背面板38側
の一面(例えば誘電体層50の一面52)に蛍光体層5
6を備えたガス放電パネルであれば、DCカラーPDP
等にも本発明は同様に適用される。なお、DCカラーP
DPでは、隔壁42が格子状に形成されることから、蛍
光体ペースト70が頂部58に残り易く、側面54に比
較的多量に付着して放電空間40が蛍光体ペースト70
で略閉塞された後に流れ落ちていた従来は、蛍光体ペー
スト70の下に空気溜まりができやすいという問題があ
った。これに対して、本発明によれば、側面54への付
着量が比較的少量であっても流れ落ち易いことから、放
電空間40が蛍光体ペースト70で閉塞され難く、空気
溜まりが生じ難いという利点もある。
【0069】また、実施例においては、頂部コート層6
0をPVA水溶液から形成したが、例えば、メチルセル
ロース、ヒドロキシメチルセルロースやヒドロキシプロ
ピルセルロース等の水溶液等が用いられても良い。
【0070】また、実施例においては、蛍光体ペースト
70が油性のビヒクルによって溶解されることから、頂
部コート層60を親水性に構成したが、例えば、蛍光体
ペースト70が水性のビヒクルで溶解される場合には、
頂部コート層60を親油性に構成することが好ましい。
【0071】また、実施例においては、頂部コート層6
0に保形材として微細アルミナ粉末が含まれていたが、
保形材は必ずしも含まれていなくとも良い。但し、その
場合には、頂部コート層60が隔壁42の側面54にま
で広がらないように、PVAペースト64等の頂部コー
ト層60用のペーストを高粘度とするか、PVAペース
ト64等を2回以上繰り返し塗布することによって、本
発明の効果が得られる程度の厚みに積層形成することが
好ましい。
【0072】また、実施例においては、蛍光体層56を
蛍光体ペースト70をスクリーン印刷することによって
形成したが、例えば、単色表示とするために一種類の蛍
光体ペースト70が用いられる場合には、頂部コート層
60の形成方法を説明するための図5(b) に示されるよ
うに、ロールコート法によって形成しても良い。その場
合には、ロール66の表面に蛍光体ペースト62が塗布
されることとなるが、ロールコート法に用いられるロー
ル66は、一般にゴムから構成されていることから、隔
壁42への押圧力を比較的高くすることによって、ロー
ル66と隔壁42(正確には頂部コート層60)との接
触部から蛍光体ペースト62がはみ出して、大部分が側
面54上部に付着することとなる。一方、接触部である
頂部コート層60は蛍光体ペースト62と接触角が大き
くされていることから、その頂部コート層60には蛍光
体ペースト62は付着しない。したがって、スクリーン
印刷の場合と同様に隔壁42の側面54上部にのみ蛍光
体ペースト62が付着して、その側面54に沿って流れ
落ちることで蛍光体ペースト62が塗布されることとな
る。
【0073】また、実施例においては、全ての隔壁42
の頂部58の全面に(すなわち長手方向の全長に亘っ
て)頂部コート層60を設けたが、例えば、隔壁42の
頂部58に蛍光体ペースト70が付着し難い部分には頂
部コート層60を設けなくとも差し支えない。すなわ
ち、例えば、マスク74の中央部で位置合わせをする場
合には、その中央部においては位置ずれに起因する頂部
58への蛍光体ペースト70の付着が生じ得ないため、
頂部コート層60を設けなくとも何等支障はないのであ
る。また、頂部コート層60は、必ずしも隔壁42の長
手方向に連続的に形成されなくとも良く、例えば、比較
的小さな間隔をおいて断続的に設けられても良い。
【0074】その他、一々例示はしないが、本発明はそ
の主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 〜(e) は、従来の蛍光体層の形成方法を説
明するための図である。
【図2】(a) 〜(e) は、図1の方法によって蛍光体層を
形成した場合に生じ得る不具合を説明するための図であ
る。
【図3】本発明の一実施例の製造方法により製造された
カラーPDPの構造を模式的に示す図である。
【図4】(a) 〜(g) は、図3のカラーPDPにおいて、
蛍光体層を形成する工程を説明する図である。
【図5】(a) 〜(c) は、図4の製造工程において、頂部
コート層の形成方法を説明する図である。
【図6】図4の製造工程において、蛍光体ペーストの流
れ落ちる過程を説明する図である。
【図7】マスクと隔壁とが位置ずれしている場合の蛍光
体層の形成状態を説明する図であって、(a) は従来を、
(b) は図4の製造方法によった場合をそれぞれ示す。
【図8】(a) 〜(c-2) は、隔壁の頂部に凹凸が存在する
ときに、従来の方法で蛍光体層を形成した場合に生じ得
る不具合を説明するための図である。
【符号の説明】
34:カラーPDP(ガス放電パネル) 38:背面板(基板) 42:隔壁 52:一面 54:側面 56:蛍光体層 58:頂部 60:頂部コート層 70:蛍光体ペースト
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 廣嶋 政幸 福岡県朝倉郡夜須町大字三並字八ツ並2160 番地九州ノリタケ株式会社内 (72)発明者 森 繁夫 福岡県朝倉郡夜須町大字三並字八ツ並2160 番地九州ノリタケ株式会社内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の一面上に複数の放電空間を形成す
    るための隔壁を立設する隔壁形成工程と、該隔壁の頂部
    側から蛍光体ペーストを塗布することにより該基板の一
    面上および該隔壁の側面に蛍光体層を形成する蛍光体層
    形成工程とを含むガス放電パネルの製造方法であって、 前記蛍光体層形成工程の前に設けられ、前記隔壁の頂部
    に該隔壁よりも前記蛍光体ペーストに対する接触角が大
    きい表面性状を有する頂部コート層を形成する頂部コー
    ティング工程を更に含むことを特徴とするガス放電パネ
    ルの製造方法。
  2. 【請求項2】 基板の一面上に複数の放電空間を形成す
    るための隔壁を立設する隔壁形成工程と、該隔壁の頂部
    側から蛍光体ペーストを塗布することにより該基板の一
    面上および該隔壁の側面に蛍光体層を形成する蛍光体層
    形成工程とを含むガス放電パネルの製造方法であって、 前記蛍光体層形成工程の前に設けられ、前記隔壁の頂部
    に該隔壁よりも前記蛍光体ペーストに対する親液性が低
    い表面性状を有する頂部コート層を形成する頂部コーテ
    ィング工程を更に含むことを特徴とするガス放電パネル
    の製造方法。
  3. 【請求項3】 基板の一面上に複数の放電空間を形成す
    るための隔壁を立設する隔壁形成工程と、該隔壁の頂部
    側から蛍光体ペーストを塗布することにより該基板の一
    面上および該隔壁の側面に蛍光体層を形成する蛍光体層
    形成工程とを含むガス放電パネルの製造方法であって、 前記蛍光体層形成工程の前に設けられ、前記隔壁の頂部
    に該隔壁よりも前記蛍光体ペーストに対する湿潤張力が
    小さい表面性状を有する頂部コート層を形成する頂部コ
    ーティング工程を更に含むことを特徴とするガス放電パ
    ネルの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記蛍光体層形成工程は、前記隔壁の頂
    部側から前記蛍光体ペーストを塗布した後に、所定温度
    で加熱処理することにより、該蛍光体ペーストの樹脂成
    分を除去すると同時に前記頂部コート層を分解除去する
    加熱処理工程を含むものである、請求項1乃至請求項3
    の何れかに記載のガス放電パネルの製造方法。
JP32302895A 1995-12-12 1995-12-12 ガス放電パネルの製造方法 Pending JPH09161676A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32302895A JPH09161676A (ja) 1995-12-12 1995-12-12 ガス放電パネルの製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32302895A JPH09161676A (ja) 1995-12-12 1995-12-12 ガス放電パネルの製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH09161676A true JPH09161676A (ja) 1997-06-20

Family

ID=18150317

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32302895A Pending JPH09161676A (ja) 1995-12-12 1995-12-12 ガス放電パネルの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH09161676A (ja)

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20000034687A (ko) * 1998-11-30 2000-06-26 김영남 플라즈마 표시소자의 형광층 형성방법
JP2007157546A (ja) * 2005-12-06 2007-06-21 Toray Ind Inc 塗液の塗布方法、プラズマディスプレイパネル用基板の製造方法、塗液の塗布装置およびプラズマディスプレイパネル用基板の製造装置

Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR20000034687A (ko) * 1998-11-30 2000-06-26 김영남 플라즈마 표시소자의 형광층 형성방법
JP2007157546A (ja) * 2005-12-06 2007-06-21 Toray Ind Inc 塗液の塗布方法、プラズマディスプレイパネル用基板の製造方法、塗液の塗布装置およびプラズマディスプレイパネル用基板の製造装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US6650053B2 (en) Surface-discharge type display device with reduced power consumption and method of making display device
US6039622A (en) Method of forming barrier ribs of display panel
JP3659913B2 (ja) プラズマディスプレイパネルおよびその製造方法
JPH1083760A (ja) 蛍光体層の形成方法及び蛍光体ペースト
JP2000123747A (ja) プラズマディスプレイパネル及びその製造方法
JP2001243883A (ja) ガス放電パネルおよびガス放電デバイスとその製造方法
JPH09161676A (ja) ガス放電パネルの製造方法
JP3007751B2 (ja) プラズマディスプレイパネルの製造方法
US5989089A (en) Method of fabricating separator walls of a plasma display panel
KR100560485B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 패널의 전극 인쇄장치 및 이를이용한 플라즈마 디스플레이 패널의 제조방법
KR100226165B1 (ko) 플라즈마 표시소자의 형광체 도포방법
JP3877449B2 (ja) 蛍光体パターンの形成方法
JPH09326233A (ja) ガス放電パネルの製造方法
JP2004095355A (ja) ディスプレイパネルの製造方法
JPH103859A (ja) Dc型ガス放電パネルの製造方法
KR100481320B1 (ko) 플라즈마디스플레이패널
KR100350652B1 (ko) 플라즈마 디스플레이 패널의 격벽 및 형광체 형성 방법
JP2000323031A (ja) ガス放電表示装置の蛍光体層形成方法
KR100464301B1 (ko) 가스방전 표시소자 격벽 제조방법
JP3599507B2 (ja) プラズマディスプレイパネルの蛍光体層形成方法
KR100289651B1 (ko) 플라즈마디스플레이패널의형광체층형성방법
JP2001126614A (ja) プラズマディスプレイパネルの蛍光体材料の塗布装置および塗布方法
JP2000208057A (ja) プラズマディスプレイパネル用蛍光面とその形成方法
JP3283972B2 (ja) プラズマディスプレイパネルの製造方法
JP4759615B2 (ja) プラズマディスプレイパネル及びその製造方法