JPH09326233A - ガス放電パネルの製造方法 - Google Patents

ガス放電パネルの製造方法

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JPH09326233A
JPH09326233A JP14425096A JP14425096A JPH09326233A JP H09326233 A JPH09326233 A JP H09326233A JP 14425096 A JP14425096 A JP 14425096A JP 14425096 A JP14425096 A JP 14425096A JP H09326233 A JPH09326233 A JP H09326233A
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JP
Japan
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phosphor
partition wall
paste
forming
phosphor layer
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Application number
JP14425096A
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English (en)
Inventor
Susumu Sakamoto
進 阪本
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KYUSHU NORITAKE KK
Noritake Co Ltd
Original Assignee
KYUSHU NORITAKE KK
Noritake Co Ltd
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Publication date
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  • Formation Of Various Coating Films On Cathode Ray Tubes And Lamps (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 蛍光体層の下側に空気溜まりが形成されるこ
とを抑制し得るガス放電パネルの製造方法を提供する。 【解決手段】 誘電体層48の一面52上(すなわち背
面板38の一面上)に隔壁42を立設する隔壁形成工程
と、隔壁42の頂部58の一部に凸部69を形成する凸
部形成工程と、凸部形成工程の後に隔壁42の頂部58
側から蛍光体ペースト70を塗布することにより誘電体
層48の一面52上および隔壁42の側面54に蛍光体
層56を形成する蛍光体層形成工程とを含む工程によっ
てカラーPDP34が製造される。そのため、蛍光体層
形成工程では、凸部69の周辺部の位置において、その
凸部69と隔壁42の頂部58との高さの差に基づいて
その隔壁42との間に隙間78が形成されるように蛍光
体ペースト70が塗布される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、放電空間内に蛍光
体層が設けられたカラー表示用のガス放電パネルの製造
方法に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、カラープラズマディスプレイ等
のカラー表示用のガス放電パネルは、平行に配置された
一対の基板の間において一方の基板の一面上に立設され
た隔壁によって区画形成された複数の放電空間と、その
複数の放電空間内にそれぞれ設けられた所定の蛍光体層
と、各放電空間内で放電を発生させるための放電電極と
を備えている。上記の蛍光体層は、多色表示パネルにあ
っては、赤(RED) ,緑(GREEN) 、青(BULE)の三色の何れ
かが、また、単色表示では所定の一色の蛍光体或いは複
数(例えば、白色表示では上記の三色)の蛍光体をブレ
ンドしたものが、それぞれ所定の放電空間に設けられ
る。そのため、所望の放電空間内でキセノンガス等のガ
ス放電を発生させると、その放電によって発生した紫外
線で蛍光体層が励起させられて発光し(すなわち、それ
ぞれの蛍光体に応じた可視光に変換され)、これを用い
て文字、記号、図形等の所望の画像が表示される。この
ようなガス放電パネルは、平板型で薄型化が容易である
ため、CRTに代わる画像表示装置として考えられてい
る。
【0003】上記のようなカラー表示用のガス放電パネ
ルにおいて、高い輝度を得るためには、蛍光体層の面積
を大きくして励起光から可視光への変換効率を高くする
と共に、放電空間内から可視光が射出される際の蛍光体
層自身による遮光を避けることが必要である。また、広
い視野角を得るためには、隔壁に遮光されないで斜め方
向に射出される可視光の光量を、広い角度範囲に亘って
十分に大きくする必要がある。そのため、ガス放電パネ
ルでは、蛍光体層が前記一方の基板の一面上だけでなく
隔壁の側面にも塗布されると共に、その蛍光体層が設け
られていない一対の基板の他方側から光を射出する所謂
反射型構造とされることが望まれる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な反射型構造のガス放電パネルでは、例えば、スクリー
ン印刷等の印刷手法を用い、図1(a) 〜(e) に示される
ように、隔壁内への塗布工程および蛍光体ペーストのレ
オロジー(すなわち流動性および表面張力)に基づく経
時的フローによって蛍光体層が形成される。なお、ガス
放電パネルには放電空間内で放電を発生させるための放
電電極等が備えられると共に、AC駆動する場合にはそ
の放電電極を覆う誘電体層等が設けられるが、上記図1
および後述の図2においては何れも省略されている。以
下、図1を参照して蛍光体層の形成方法を説明する。先
ず、例えば、基板10上に所定のガラスペーストを所定
の隔壁パターンを用いて繰り返しスクリーン印刷して積
層し、所定温度で焼成することによって、図1(a) に示
されるように基板10の一面12上に複数の放電空間3
0を区画形成するための長手状或いは格子状の隔壁14
を形成する。この隔壁14は、全面にガラスペーストを
塗布して乾燥または脱バインダ処理した後、サンドブラ
スト等で不要部分を除去すること等によって形成しても
よい。
【0005】次いで、所定の蛍光体パターンが形成され
たマスク16を用いて、その隔壁14の間の所定位置に
所望の発光色に対応する蛍光体ペースト18を順次スク
リーン印刷することにより、蛍光体層を形成する。この
とき、図1(b) に示されるように、マスク16上でスキ
ージ20を摺動させることによって隔壁14側に押し出
された蛍光体ペースト18は、図1(c) に示されるよう
に、マスク16が隔壁14の頂部22から離れる(版離
れする)際にそのマスク16の非エマルジョン部24の
周縁部に対応する隔壁14の側面26上部に付着する。
このスキージ20の摺動により吐出させられて付着する
蛍光体ペースト18の量は、通常一回のスキージングで
は十分でないので、繰り返しスキージングを行って所定
量を付着させる。こうして隔壁14の側面26上部に付
着させられた蛍光体ペースト18は、図1(c) ,(d) に
矢印で示されるように、自重および自身のレオロジーに
よって基板10の一面12側に向かって流れ落ちる。そ
して、図1(e) に示されるように、対向する一対の側面
26から流れ落ちた蛍光体ペースト18がその一面12
上で一体化することにより、隔壁14の側面26,26
および基板10の一面12上に蛍光体ペースト18が塗
布される。
【0006】すなわち、上記の製造方法においては、蛍
光体ペースト18の自重および自身のレオロジーを利用
することによって、隔壁14の頂部22を除く全面に蛍
光体ペースト18が塗布されるのである。なお、多色表
示とする場合には、以上の図1(b) 〜(e) に示される工
程が、それぞれ異なる位置に蛍光体ペースト18を塗布
するためのマスク16を用いて、所定の複数種類の蛍光
体ペースト18についてそれぞれ実施される。そして、
ペースト化するためにブレンドされていたバインダを除
去するために、例えば、そのバインダの熱分解温度以上
の所定温度で加熱処理することによって、紫外線励起に
よって可視光を発光する蛍光体粒子だけの層(すなわち
蛍光体層)が形成される。なお、図においては、スキー
ジ20の摺動方向が隔壁14の長手方向に対して垂直な
方向とされているが、長手方向に沿った方向とされても
よい。
【0007】ところが、ガス放電パネルには、例えば格
子状セル等のように隔壁14によって放電空間30が独
立したセル構造を有するものがある。このようなガス放
電パネルを製造するに際して、上記のような製造工程に
従って蛍光体層を形成すると、図2(a) に1セルについ
て示すように、蛍光体ペースト18は、隔壁14の頂部
22と側面26との境界部分(すなわち、隔壁14の頂
部22のうちマスク16と接触させられる部分である蛍
光体ペースト18と頂部22との重なり部分)近傍に先
ず転写・付着させられる。そのため、図2(b) に示すよ
うに、版離れの際(塗布直後)に、蛍光体ペースト18
が図示しない前面板と合わせられる放電空間30の開放
面を閉塞することが生じ得る。
【0008】このような場合には、蛍光体ペースト18
がその比較的高い粘性に起因してその放電空間30を閉
塞したまま流れ落ちることから、塗布された蛍光体ペー
スト18と基板10の一面12との間に空気が閉じ込め
られ、その後の熱処理工程においてその空気が膨張させ
られることによって、図2(c) に示されるように蛍光体
層28と一面12との間に大きな空気溜まり32や微小
な空気溜まりが形成される。そのため、その空気溜まり
32の大きさに応じて放電空間30の容積がばらつくこ
とから、放電特性が不均一となって表示放電やアドレス
放電が所期の条件で発生しないセルが生じるという問題
があった。また、蛍光体層28と放電空間30を形成す
る内壁面(隔壁14の側面26および基板10の一面1
2)との付着面積が小さくなって、付着強度が十分に得
られないという問題もあった。一般に、蛍光体層28に
は、積極的に内壁面に付着させるための結合剤が含まれ
ていないため、付着面積の大きさが付着強度を支配する
のである。このように蛍光体層28の付着強度が低下す
ると、製造中或いはパネル完成後に与えられる振動で脱
落した蛍光体が、放電空間を塞いで不灯不良を発生さ
せ、或いは他のセルに移動して混色不良を発生させるこ
とになる。
【0009】また、上記のような空気溜まり32が存在
すると、放電空間30内において蛍光体層28の厚みの
偏りが生じ得る。一般に、ガス放電パネルに形成される
通常の蛍光体層28の厚みの範囲(例えば数百μm の幅
の放電空間30に対しては50μm 程度以下)では、その
厚みと輝度とは線形的な関係にあるため、厚みの偏りに
よって輝度が不均一になるという問題もある。このこと
は特に高視野角度で著しい。また、DC型放電パネルに
おいてはカソード電極に近い程、面放電ACパネルにお
いては表示電極上の誘電体(例えばMgO 層等)に近い
程、放電電極のスパッタによる蛍光体汚染が大きいた
め、蛍光体層28の厚みの偏りは輝度低下速度の差をも
たらすという問題もある。
【0010】なお、長手状の隔壁14が形成されている
場合には、放電空間30内の空気が隔壁14の長手方向
に沿って抜けることから上記の問題は生じ難いが、セル
ピッチが小さいときや、蛍光体ペースト18の粘性の不
均一性等によって塗布後の流下速度にばらつきがある場
合には、部分的に放電空間30が閉塞されて空気溜まり
32が発生し得る。
【0011】そして、上記のような空気溜まり32は、
高精細化のために隔壁14相互の間隔を小さくする程、
放電空間30の開口面積が小さくなるため生じ易く、ま
た、蛍光体層28を可及的に厚くして高輝度を確保する
ために蛍光体ペースト18の粘性を高める程、隔壁14
の上部に付着した蛍光体ペースト18が流れ落ちるため
に必要なペースト量が多くなると共に、蛍光体ペースト
18の流動性が低下させられることから顕著となるので
ある。
【0012】本発明は、以上の事情を背景として為され
たものであって、その目的とするところは、蛍光体層の
下側に空気溜まりが形成されることを抑制し得るガス放
電パネルの製造方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】1斯かる目的を達成する
ため、本発明のガス放電パネルの製造方法の要旨とする
ところは、(a) 基板の一面上に複数の放電空間を形成す
るための隔壁を立設する隔壁形成工程と、(b) その隔壁
の頂部の一部に複数の凸部を形成する凸部形成工程と、
(c) その凸部形成工程の後に、前記隔壁の頂部側から蛍
光体ペーストを塗布することにより前記基板の一面上お
よび前記隔壁の側面に蛍光体層を形成する蛍光体層形成
工程とを、含むことにある。
【0014】
【発明の効果】このようにすれば、基板の一面上に隔壁
を立設する隔壁形成工程と、隔壁の頂部の一部に凸部を
形成する凸部形成工程と、凸部形成工程の後に隔壁の頂
部側から蛍光体ペーストを塗布することにより基板の一
面上および隔壁の側面に蛍光体層を形成する蛍光体層形
成工程とを含む工程によってガス放電パネルが製造され
る。そのため、蛍光体層形成工程では、凸部の周辺部の
位置において、その凸部と隔壁の頂部との高さの差に基
づいてその隔壁との間に隙間が形成されるように蛍光体
ペーストが塗布される。
【0015】上記により、蛍光体ペーストの塗布中にお
いて、その蛍光体ペーストによって放電空間が閉塞され
ることが抑制されるため、その蛍光体ペーストが隔壁の
側面に沿って流れ落ちるに際して、放電空間内の空気は
上記の隙間から蛍光体ペーストの上側に排出され、下側
すなわち蛍光体ペーストと基板の一面との間に残らな
い。したがって、蛍光体層の下側に空気溜まりが形成さ
れることが抑制される。
【0016】
【発明の他の態様】ここで、好適には、前記複数の凸部
は、相互に分離された全ての放電空間において、それら
放電空間を構成する前記隔壁の頂部の一部にそれぞれ設
けられているものである。このようにすれば、相互に分
離された個々の放電空間の全てに対して前記凸部が備え
られるため、全ての放電空間において蛍光体層の下側に
空気溜まりが発生することを抑制し得る。
【0017】また、好適には、前記のガス放電パネルの
製造方法は、(d) 前記複数の凸部を、前記蛍光体層形成
工程において前記蛍光体ペーストが塗布された後に除去
する凸部除去工程を更に含むものである。このようにす
れば、凸部が蛍光体ペーストの塗布が終了した後には除
去されることから、その凸部が隔壁の頂部との高さの差
が比較的大きくなるように形成されている場合にも、気
密な放電空間を形成するために隔壁の頂部側に設けられ
る前面板との間に大きな隙間が形成されないため、個々
の放電空間が完全に分離していないことに起因するクロ
ストーク等の不具合が発生しない。
【0018】また、好適には、前記凸部除去工程は、前
記蛍光体層形成工程において前記蛍光体ペーストから蛍
光体層を形成するために所定温度で加熱処理することに
より、同時に前記複数の凸部を分解除去する加熱処理工
程である。このようにすれば、蛍光体ペーストからバイ
ンダを除去して蛍光体層を形成するための加熱処理によ
って、同時に凸部が分解除去されることから、別に凸部
を除去する工程を設ける必要がない。
【0019】また、好適には、前記凸部は、前記隔壁よ
りも前記蛍光体ペーストに対する親液性が低い表面性状
を有するものである。このようにすれば、蛍光体ペース
トは凸部表面に付着し難いため、蛍光体ペーストと隔壁
との隙間が一層確実に形成される。なお、「親液性」と
は、固体と液体との親和性(或いは親和力)、すなわち
相互作用の強さの程度を表すものであり、親液性が低い
程相互作用が弱く、固体表面が液体によってぬれ難くな
る。なお、親液性が低いことと、接触角が大きいことお
よび湿潤張力が小さいこととは同義であり、何れも固体
表面に液体が付着し難いことを意味するものであること
から、「親液性が低い」をこれらの語で置き換えても得
られる効果は同様である。
【0020】また、好適には、前記ガス放電パネルの製
造方法は、(e) 前記隔壁の頂部にその隔壁よりも前記蛍
光体ペーストに対する親液性が低い表面性状を有する頂
部コート層を形成する頂部コーティング工程を更に含
み、前記凸部は、その頂部コート層上に設けられるもの
である。このようにすれば、隔壁の頂部全体の親液性が
低くされて蛍光体ペーストが付着し難くされているた
め、隔壁の頂部側から塗布された蛍光体ペーストがその
側面に沿って速やかに流れ落ちることとなって、その塗
布時において放電空間が閉塞されることが一層抑制され
る。
【0021】また、好適には、前記複数の凸部には、保
形材として少量の微細セラミック粉末が含まれる。この
ようにすれば、凸部の保形性が高められるため、その形
成時に凸部を形成するためのペースト等が隔壁の側面ま
で広がることが抑制される。したがって、隔壁側面は蛍
光体ペーストとの接触角が十分小さい状態に保たれて、
その側面に十分な厚みの蛍光体層を形成できる。なお、
複数の凸部は、所定のペーストを直接印刷、転写、或い
はロールコート法等によって隔壁頂部に塗布することに
よって形成し得るが、保形材が含まれていない場合に
は、頂部上に形成された直後においては比較的流動性が
高いことから、その頂部から隔壁の側面に沿って流れ落
ちる可能性があるため、十分な厚みに形成するためには
積層が必要となって工程が煩雑となるのである。
【0022】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施例を図面を
参照して説明する。なお、以下の説明において、図面の
各部の寸法の比は必ずしも正確なものではない。
【0023】図3は、本発明の一実施例のガス放電パネ
ルの製造方法によって製造された反射型DCカラープラ
ズマディスプレイパネル(以下、カラーPDPという)
34の構造を模式的に示す図である。図において、カラ
ーPDP34は、例えばガラス平板から成り、透光性を
有する前面板36と、同様にガラス平板から成る背面板
38と、それら前面板36および背面板38との間にマ
トリックス状に配列された複数の放電空間40を形成す
る格子状の隔壁42とを備えて構成されている。この隔
壁42は、例えば、アルミナ等の充填材を含む低軟化点
ガラスから構成されたものであり、これにより形成され
る矩形の放電空間40の二方向の幅は、それぞれ0.2 〜
1mm 程度とされ、高さは 0.1〜0.3mm 程度とされてい
る。本実施例においては、上記の背面板38が基板に相
当する。
【0024】上記の前面板36の背面板38側に位置す
る内面には、上記隔壁42を構成する長手状壁部の一方
に沿って略等間隔で、複数本のカソード電極44が、放
電空間40の略中央部に位置するように設けられてい
る。このカソード電極44は、例えば、幅0.05〜0.5mm
程度、厚さ0.5 〜50μm 程度の寸法に、Ni(ニッケ
ル)、Al(アルミニウム)、LaB6(六ホウ化ランタン)
等の電極材料を厚膜スクリーン印刷法等によって形成さ
れたものであり、複数本のカソード電極44相互の間隔
(すなわち中心間距離)は、例えば 0.2〜2.0mm 程度と
されている。なお、厚膜ベース層を形成した後にフォト
リソ法やサンドブラスト法等によってパターニングする
方法、溶射法、基板(前面板36)にサンドブラスト等
によって溝を形成し、その中に電極材料を埋め込むリフ
トオフ法、レジストでネガパターンを形成後、ポジパタ
ーンに相当する部分に埋め込むフォトキャスティング法
等によってカソード電極44を形成してもよい。また、
カソード電極44は、放電空間40内での露出面積が放
電状態を左右するため、各放電空間40における電極面
積が大き過ぎることによる放電集中等を抑制する目的
で、厚膜スクリーン印刷等で部分的に誘電体をコートし
て露出面積を制限してもよい。
【0025】また、前記の背面板38の前面板36側の
内面には、その全面を覆う例えば厚さ 1〜10μm 程度の
トリガ電極46、およびそのトリガ電極46全面を覆う
例えば厚さ20〜60μm 程度の誘電体層48が設けられて
いる。このトリガ電極46は、例えば、Ag(銀)、Au
(金)、Al等の金属系の電極材料、或いはITO(イン
ジウム・ティン・オキサイド)、ATO(アンチモン・
ティン・オキサイド)等の透明電極系の電極材料から成
るものであり、スクリーン印刷やスプレー法等の厚膜法
や、CVD等の薄膜法によって形成されている。また、
誘電体層48は、例えば、アルミナ、ジルコニア、チタ
ン酸鉛、チタン酸バリウム等のフィラーを添加した低軟
化点ガラスを厚膜スクリーン印刷することにより形成さ
れたものである。
【0026】上記の誘電体層48上には、隔壁42を構
成する長手状壁部の他方に沿って、すなわち前面板36
の内面に設けられたカソード電極44と直交する方向に
沿って略等間隔で、複数のアノード電極母線50が、放
電空間40の略中央部に位置するように設けられてい
る。すなわち、カソード電極44とアノード電極母線5
0とは互いに直交してマトリックス状に配列されてお
り、これらの交点を中心とした放電空間40がカラーセ
ルを構成する。各カラーセルにはRGB(赤、緑、青)
それぞれ一色が割り当てられるが、それぞれ異なる色が
割り当てられて一方向に沿って配列された3セルで1画
素を形成する場合と、一色が2セルに他の二色がそれぞ
れ1セルに割り当てられて矩形に配列された4セルで1
画素を形成する場合がある。1画素は、例えば 0.3〜2.
0mm 四方程度の寸法で、アノード電極母線50相互の間
隔に等しいセルピッチはその1/3 もしくは1/2 となる。
アノード電極母線50は、例えば幅 0.1〜0.5mm 程度、
厚さ0.5 〜50μm 程度の寸法に、Al、Ag、Ni等の導電材
料を厚膜スクリーン印刷法やフォトリソ法等を利用して
形成される。
【0027】また、背面板38上の誘電体層48の前面
板36側の一面52(正確には、一面52とアノード電
極母線50の上面)と隔壁42の側面54には、例えば
厚さ10〜50μm 程度の範囲内で色毎に厚さを制御された
蛍光体層56が設けられている。この蛍光体層56は誘
電体層48の一面52上に設けられているが、その誘電
体層48は隔壁42が立設される背面板38の一面側に
設けられていることから、実質的に蛍光体層56は背面
板38の一面上に設けられている。なお、蛍光体層56
は、各放電空間40内の底面中央(すなわちカソード電
極44の直下)には設けられておらず、アノード電極母
線50のパッド部57が部分的に露出させられている。
本実施例においては、このパッド部57が実質的にカソ
ード電極44との間で放電するためのアノード電極とし
て機能する。
【0028】上記の蛍光体層56は、対を成すカソード
電極44およびパッド57(アノード電極)間の放電で
発生する紫外線励起により発光させられるR(赤),G
(緑),B(青)等の発光色に対応する蛍光体が各放電
空間40毎に設けられたものであり、例えば、図4(a)
〜(h) に示されるように、厚膜スクリーン印刷を利用し
た所謂落とし込み印刷形成等によって設けられている。
なお、以下の図4乃至図6においては、アノード電極母
線50およびパッド部57が省略して示されている。
【0029】すなわち、先ず、誘電体層48の一面52
上に、低軟化点ガラスおよび適当な充填材(例えばアル
ミナ、ジルコニア等)を所定量含む厚膜絶縁ペーストを
所定の隔壁パターンを用いて繰り返し印刷して積層し、
所定温度で焼成することによって、図4(a) に示される
ように、その一面52上に複数の放電空間40を区画形
成するための格子状の隔壁42を形成する。なお、隔壁
42は、例えば、誘電体層48の一面52上の全面に上
記の厚膜絶縁ペーストからペースト層或いはガラス層を
形成した後、サンドブラスト、フォトリソグラフィやリ
フトオフ法等によって不要な部分を除去することにより
形成しても良い。本実施例においては、この図4(a) に
示される工程が隔壁形成工程に対応する。
【0030】次に、例えば、比較的分子量が小さく水に
容易に溶解するPVA(ポリビニルアルコール)等と、
例えば平均粒径数十nmのアエロジル、サブミクロンの微
粒アルミナ、数μm 程度のアルミナ粉末等のうちの少な
くとも一種類を所定量とを混合して水に溶解することに
より、PVAペーストを作製する。このPVAペースト
を例えば図5(a) 〜(c) に示されるように転写法、ロー
ルコート法やスクリーン印刷法等によって、隔壁42の
頂部58に塗布して乾燥することにより、図4(b) に示
されるように、例えば0.1 〜20μm 程度の厚みの頂部コ
ート層60を形成する。
【0031】図5(a) の転写法においては、転写シート
62の全面にPVAペースト64を塗布し、これを隔壁
42上に載せて引き剥がすことにより、接触した頂部5
8のみにPVAペーストが転写されることとなる。ま
た、図5(b) のロールコート法においては、ロール66
の全面にPVAペースト64を塗布して隔壁42の長手
方向と垂直な方向に回転させつつ相対移動させるか、或
いは、ロール66表面にPVAペースト64を供給しつ
つ同様に回転移動させることにより、頂部58にPVA
ペーストが塗布される。また、図5(c) のスクリーン印
刷法においては、スクリーン68上にPVAペースト6
4を載せてスキージ20を摺動させることにより、その
スクリーン68と接触した頂部58のみにPVAペース
ト64が塗布される。
【0032】上記のように隔壁42の頂部58の全面に
頂部コート層60が形成された後、更に、頂部58の一
部に同様なPVAペースト64、或いはフィラー成分の
添加比率を増したPVAペーストを塗布して乾燥するこ
とにより、図4(c) に示されるように、例えば 5〜50μ
m 程度の厚みの凸部69を形成する。この凸部69は、
図6に示されるように、全放電空間40に対して、それ
ぞれの放電空間40を挟んで反対側に位置する頂部58
上に、例えばセルピッチに相当する 0.2〜0.5mm 程度の
間隔で、長さが0.1 〜0.3 mm程度、幅が隔壁42と同様
な寸法に設けられる。上記凸部69は、例えば、転写シ
ート62やロール66表面に上記の凸部パターンでPV
Aペースト64等を塗布し、或いは、上記の凸部パター
ンを形成したスクリーン68を用いることによって、頂
部コート層60を形成する前述の図5(a) 〜(c) と同様
な方法を用いて形成することができる。
【0033】なお、上記のPVAペースト64等に微細
アルミナ粉末が混合されているのは、これを混合しない
とPVAペースト64の流動性が比較的高く保形性が低
いことから、頂部58に塗布した際に隔壁42の側面5
4に流れ落ちてその側面54を覆うこととなるためであ
る。また、図4乃至図6および後述の図7、図8におい
ては、頂部コート層60および凸部69の厚みが誇張し
て描かれている。本実施例においては、図4(c) に示さ
れる工程が凸部形成工程に対応する。
【0034】その後、前記の蛍光体層56を構成する所
定の蛍光体を、例えばエチルセルロース系或いはアクリ
ル系樹脂を例えばブチルカルビトールアセテート、カル
ビトールアセテートやテルピネオール等の油性溶剤で溶
解させたビヒクル中に分散させることにより、蛍光体ペ
ースト70を作製し、所定の蛍光体パターンが形成され
たマスク72を用いて、図4(d) に示されるように、ス
クリーン印刷によって隔壁42の頂部58側から塗布す
る。このマスク72は、蛍光体層56が予め定められた
所定のパターンで三種の蛍光体が配置されるように、蛍
光体ペースト70に応じて異なるパターンが用いられ
る。
【0035】上記のように蛍光体ペースト70を塗布す
るに際して、マスク72上でスキージ20を摺動させる
と、上記の図4(d) に示されるように、蛍光体ペースト
70が隔壁42側に押し出されるが、その押し出された
蛍光体ペースト70は、マスク72が隔壁42の頂部5
8(正確には頂部コート層60または凸部69)から離
れる(版離れする)際に、図4(e) に示されるように、
マスク72の非エマルジョン部74の周縁部に対応する
隔壁42の側面54上部に付着して、そのマスク72か
ら引き剥がされる。この側面54上部に付着した蛍光体
ペースト70は、その量が十分に多くなると、図4(f)
に示されるように、自身の流動性によって速やかに誘電
体層48の一面52に向かって流れ落ちて、その一面5
2および側面54上で広がり、図4(g) に示されるよう
に、その一面52上で一体化して、所望の厚みのペース
ト層がそれら一面52および側面54上に形成される。
【0036】このとき、上記のようにスキージ20を摺
動させた際に、マスク72は隔壁42に向かって押圧さ
れてその頂部58に接触させられるが、隔壁42の頂部
58には高さ 5〜50μm 程度、長さ0.1 〜0.3 mm程度の
凸部69が備えられていることから、そのマスク72は
頂部58に密着させられない。そのため、図7にスキー
ジ20の摺動方向に平行な断面が示されるように、凸部
69の摺動方向前後に隙間76が形成されて、版離れの
後に蛍光体ペースト70が隔壁42の側面54上部に付
着した際にも、蛍光体ペースト70と側面54との間に
は、図8に示されるようにその隙間76に対応する隙間
78が形成され、放電空間40が閉塞されない。したが
って、図4(f) に破線で示されるように、蛍光体ペース
ト70が隔壁42,42間で連続させられたまま誘電体
層48の一面52に向かって流れ落ちる場合にも、放電
空間40内の空気がその隙間78から抜け出て、蛍光体
ペースト70と一面52との間に空気溜まりが形成され
ない。
【0037】なお、隔壁42とマスク72との位置ずれ
等が生じている場合には、蛍光体ペースト70が頂部コ
ート層60および凸部69上にも印刷され得る。しかし
ながら、それら頂部コート層60および凸部69は水に
容易に溶解されるPVAから成って親水性を有するのに
対し、蛍光体ペースト70は、ブチルカルビトールアセ
テート、カルビトールアセテートやテルピネオール等を
溶媒とする油性ペーストであって相互の親和力(或いは
親和性)が小さく、頂部コート層60および凸部69の
蛍光体ペースト70に対する親液性が低いことから、そ
の蛍光体ペースト70が頂部コート層60および凸部6
9に付着し難いため、蛍光体ペースト70はその隔壁4
2の頂部58上で連続し難い。したがって、位置ずれ等
に起因して蛍光体ペースト70が頂部58上に塗布され
た場合にも、放電空間40が閉塞されず、空気溜まりの
発生が抑制される。
【0038】また、隔壁42に付着する蛍光体ペースト
70の量が不十分である場合には、前述のように側面5
4に沿って流れ落ちず、或いは、流れ落ちてもその厚み
が不十分であるか誘電体層48の一面52の全面を覆う
ことができないが、所望の厚みのペースト層を形成する
ために必要な量の蛍光体ペースト70が側面54に供給
されるまでスキージ20を繰り返し摺動させることによ
り、上記図4(g) に示されるように、所望の厚みのペー
スト層が側面54および一面52上に形成される。
【0039】以上の図4(d) 〜(g) の操作を、予め定め
られた蛍光体の配置が得られるように3種の蛍光体につ
いてそれぞれ実施した後、例えば 400〜 500℃程度の所
定の焼成温度で焼成して、図4(h) に示されるように、
蛍光体ペースト70の樹脂成分を除去すると同時に頂部
コート層60および凸部69を分解除去することによ
り、前記蛍光体層56が得られる。このとき、上述のよ
うに蛍光体ペースト70の下側に空気溜まりが形成され
ないことから、蛍光体層56は誘電体層48の一面52
に密着させられて、放電空間40の容積がばらつかず、
また、十分な付着面積が得られる。なお、本実施例にお
いては、上記の図4(d) 〜(h) に示される工程が蛍光体
層形成工程に、図4(h) に示される工程が加熱処理工程
すなわち凸部除去工程にそれぞれ対応する。
【0040】また、頂部コート層60および凸部69に
含まれる微細アルミナ粉末は上記焼成(脱バインダ)温
度では分解されないが、少量であると共に微粉末である
ことによって粉末を相互に結合しているPVAが分解さ
れて結合力を失うことから、焼成時に供給されるガス
(空気等)によって飛散して消失し、或いは焼成後に圧
力空気等で容易に除去できると共に、仮に蛍光体層56
中に付着しても発光特性上大きな問題とはならない。な
お、微細アルミナ粉末の含有量が比較的多くされて、焼
成処理の後に蛍光体層56等の特性に支障が生じ得る場
合は、焼成前に頂部コート層60および凸部69を水洗
によって除去すれば良い。頂部コート層60および凸部
69は水溶性のPVAから構成されていることから、水
洗によって容易に除去し得ると共に、蛍光体ペースト7
0は撥水性を有していることから、水洗処理しても部分
的な脱落や溶出物質の浸透等の問題は生じないのであ
る。その場合には、その水洗処理工程が凸部除去工程に
対応することとなる。
【0041】なお、前記図3に示されるパッド部57
は、例えば、上記のように蛍光体ペースト70を塗布す
るに際して、頂部コート層60や凸部69を形成するた
めの前述のPVAペースト64をアノード電極母線50
のそのパッド部57に対応する一部に塗布し、そのパッ
ド部57に対応する部分を親水性として、蛍光体ペース
ト70が付着しないようにすることで形成される。
【0042】以上のように蛍光体層56を形成した後、
カソード電極44が形成された前面板36を隔壁40上
に載置して、図示しない周縁部において前面板36およ
び背面板38をフリットガラス等によって相互に接合す
ることにより内部を気密とし、例えば、放電空間40内
を一旦真空状態にし、更に、例えばHe,Ne,Xe等の放電
ガスが 200〜500Torr 程度の圧力で封入されることによ
り、前記図3に示されるカラーPDP34が製造され
る。なお、前面板36と隔壁42とは互いに接合されて
いないが、上記の真空・封入工程でのパネル内の圧力変
化に起因する前面板36のうねり等の変化により、隔壁
42との間に隙間が生じる場合には、例えば、隔壁42
の頂部58に周縁部の接合時に溶融して前面板36と固
着するガラスペースト等を塗布すれば良い。
【0043】以上のように構成されたカラーPDP34
は、例えば、先ず、トリガ電極46に所定の負電圧を瞬
間的に印加すると同時に、全アノード電極母線50に所
定の電圧パルスを印加することにより、アノード電極母
線50のパッド部57とトリガ電極46との間で補助放
電させて、放電空間40内に正の壁電荷或いは空中電荷
を蓄積する。その後、カソード電極44に順次所定の負
電圧を印加すると同時に、その走査のタイミングに合わ
せて所定のアノード電極母線50に所定の正電圧を印加
することにより、電圧が印加された両電極44,50の
交点に位置する所定の放電空間40で発光を生じさせる
ための主放電が発生させられる。この主放電によって発
生した紫外線は、その放電空間40に設けられている蛍
光体層56を励起して所定の色の可視光を発生させ、所
望の文字,記号,図形等の画像が表示されるのである。
なお、カラーPDP34の駆動方法は、本実施例の理解
には必ずしも必要ではないので詳細な説明は省略する。
【0044】ここで、本実施例によれば、誘電体層48
の一面52上(すなわち背面板38の一面上)に隔壁4
2を立設する図4(a) の隔壁形成工程と、隔壁42の頂
部58の一部に凸部69を形成する図4(c) の凸部形成
工程と、凸部形成工程の後に隔壁42の頂部58側から
蛍光体ペースト70を塗布することにより誘電体層48
の一面52上および隔壁42の側面54に蛍光体層56
を形成する図4(d) 〜(h) の蛍光体層形成工程とを含む
工程によってカラーPDP34が製造される。そのた
め、蛍光体層形成工程では、凸部69の周辺部の位置に
おいて、その凸部69と隔壁42の頂部58との高さの
差に基づいてその隔壁42との間に隙間78が形成され
るように蛍光体ペースト70が塗布される。
【0045】上記により、蛍光体ペースト70の塗布中
において、その蛍光体ペースト70によって放電空間4
0が閉塞されることが抑制されるため、その蛍光体ペー
スト70が隔壁42の側面54に沿って流れ落ちるに際
して、放電空間40内の空気は上記の隙間78から蛍光
体ペースト70の上側に排出され、下側すなわち蛍光体
ペースト70と誘電体層48の一面52との間に残らな
い。したがって、蛍光体層56の下側に空気溜まりが形
成されないこととなる。このため、放電空間40の容積
がばらつくことや、蛍光体層56の厚さがばらつくこと
が抑制されると共に、蛍光体層56の付着面積を十分に
確保し得て十分な付着強度が得られる。
【0046】また、本実施例によれば、前記凸部69
は、相互に分離された全ての放電空間40において、そ
れら放電空間40を構成する隔壁42の頂部58の一部
にそれぞれ設けられている。このようにすれば、相互に
分離された個々の放電空間40の全てに対して凸部69
が備えられるため、全ての放電空間40において蛍光体
層56の下側に空気溜まりが発生することを抑制し得
る。
【0047】また、本実施例によれば、カラーPDP3
4の製造方法は、複数の凸部69を、蛍光体ペースト7
0が塗布された後に除去する図4(h) の凸部除去工程を
更に含むものである。このようにすれば、凸部69が蛍
光体ペースト70の塗布が終了した後には除去されるこ
とから、その凸部69が隔壁42の頂部58との高さの
差が比較的大きくなるように形成されている場合にも、
気密な放電空間40を形成するために隔壁42の頂部5
8側に設けられる前面板36との間に大きな隙間が形成
されないため、個々の放電空間40が完全に分離してい
ないことに起因するクロストーク等の不具合が発生しな
い。
【0048】しかも、本実施例によれば、上記の凸部除
去工程は、蛍光体層形成工程において、蛍光体ペースト
70から蛍光体層56を形成するために、例えば 400〜
500℃程度の所定温度で加熱処理することにより、その
蛍光体ペースト70の樹脂成分(すなわちエチルセルロ
ース系或いはアクリル系樹脂等)を除去すると同時に凸
部69を分解除去する図4(h) の焼成工程である。すな
わち、蛍光体層56を形成するための加熱処理工程が凸
部除去工程を兼ねている。このようにすれば、蛍光体ペ
ースト70から蛍光体層56を形成するための加熱処理
によって、同時に凸部69が分解除去されることから、
別に凸部69を除去する工程を設ける必要がない。
【0049】また、本実施例によれば、凸部69は、隔
壁42よりも蛍光体ペースト70に対する親液性が低い
表面性状を有するものである。このようにすれば、蛍光
体ペースト70は凸部69表面に付着し難いため、蛍光
体ペースト70と隔壁42との隙間78が一層確実に形
成される。
【0050】また、本実施例によれば、カラーPDP3
4の製造方法は、隔壁42の頂部58にその隔壁42よ
りも蛍光体ペースト70に対する親液性が低い表面性状
を有する頂部コート層60を形成する図4(b) の頂部コ
ーティング工程を更に含み、凸部69は、その頂部コー
ト層60上に設けられるものである。このようにすれ
ば、隔壁42の頂部58全体の親液性が低くされて蛍光
体ペースト70が付着し難くされているため、隔壁42
の頂部58側から塗布された蛍光体ペースト70がその
側面54に沿って速やかに流れ落ちることとなって、そ
の塗布時において放電空間40が閉塞されることが一層
抑制される。
【0051】しかも、版ずれ等に起因して蛍光体ペース
ト70が頂部58上に塗布された場合にも、隔壁側面5
4に付着する蛍光体ペースト70が過剰となることや、
その頂部58上に蛍光体層56が形成されることが抑制
されるため、それらに起因して蛍光体層56の厚みが不
均一となったり、頂部58上に形成された蛍光体層56
によって隔壁42上に設けられる前面板36との間に隙
間が形成されることが抑制され、カラーPDP34を製
造するに際して、安定した蛍光体層56を形成すること
ができる。
【0052】また、本実施例においては、凸部69に
は、保形材として少量の微細アルミナ粉末が含まれる。
このようにすれば、凸部69の保形性が高められるた
め、その形成時にPVAペースト64が隔壁42の側面
54まで広がることが抑制される。したがって、低軟化
点ガラスから形成されて蛍光体ペースト70との親液性
(すなわち界面の付着力)が十分に大きい隔壁42本来
の特性が保たれて、凸部69を形成しない場合と同様に
蛍光体層56がその側面54に十分な厚さに形成され
る。なお、凸部69は、前述のように直接印刷、転写、
或いはロールコート法等によって形成し得るが、保形材
が含まれていない場合には、頂部58上に形成された直
後においては比較的流動性が高いことから、その頂部5
8から側面54に沿って流れ落ちる可能性があるため、
十分な厚みに形成するためには積層が必要となって工程
が煩雑となるのである。
【0053】なお、本実施例においては、隙間78が形
成された部分では側面54を流れ落ちる蛍光体ペースト
70の量が少なくなることから、その部分において蛍光
体層56の厚みが薄くなることが生じ得る。しかしなが
ら、カラーPDP34において広い視野角が必要となる
のは、主に、表示面(すなわち前面板36)が鉛直方向
となるように配置された場合の左右方向であるため、上
記のように蛍光体層56の厚みが薄くなる部分の位置、
すなわち凸部69の位置を、広い視野角が必要ではない
方向すなわち上下方向となるように設ければ、必要な左
右方向の視野角は確保されるため、何等支障は生じな
い。なお、蛍光体層56の厚みが十分に確保できるなら
ば、凸部69は放電空間40に対してどの位置に設けら
れても差し支えない。
【0054】以上、本発明の一実施例を図面を参照して
詳細に説明したが、本発明は更に別の態様でも実施され
る。
【0055】例えば、前述の実施例においては、本発明
が格子状の隔壁42を有する反射型DCカラーPDP3
4に適用された場合について説明したが、隔壁42の側
面54および背面板38側の一面(例えば誘電体層48
の一面52)に蛍光体層56を備えたガス放電パネルで
あれば、長手状の隔壁42を備えたDCカラーPDPや
ACカラーPDP等にも本発明は同様に適用される。な
お、隔壁42が長手状に形成されている場合には、放電
空間40内の空気はその長手方向に沿って抜け出ること
から、蛍光体ペースト70によって放電空間40が閉塞
される問題は生じ難いが、凸部69を設けることによっ
て頂部58側にも空気が抜け出ることとなるため、一層
確実に空気溜まりの発生を抑制できる。
【0056】また、実施例においては、凸部69をPV
A水溶液から形成したが、例えば、メチルセルロース、
ヒドロキシメチルセルロースやヒドロキシプロピルセル
ロース等の水溶液等が用いられても良い。
【0057】また、実施例においては、蛍光体ペースト
70が油性のビヒクルによって溶解されることから、凸
部69を親水性に構成したが、例えば、蛍光体ペースト
70が水性のビヒクルで溶解される場合には、凸部69
を親油性に構成することが好ましい。
【0058】また、実施例においては、凸部69に保形
材として微細アルミナ粉末が含まれていたが、保形材は
必ずしも含まれていなくとも良い。但し、その場合に
は、凸部69を形成する際にPVAペースト64が隔壁
42の側面54にまで広がらないように、少量ずつ積層
形成することが好ましい。
【0059】また、実施例においては、隔壁42の頂部
58の全面に頂部コート層60を形成した後、その頂部
コート層60上の一部に凸部69を形成したが、凸部6
9が頂部58上に直接設けられても空気溜まりの発生を
抑制できるため、頂部コート層60は必ずしも設けられ
なくとも良い。
【0060】また、実施例においては、凸部69をPV
A水溶液から形成して、蛍光体ペースト70から蛍光体
層56を形成するための加熱処理工程(焼成工程)にお
いて凸部69を分解除去したが、凸部69は必ずしも除
去されなくとも良い。すなわち、凸部69の高さが十分
低い場合には、放電空間40の気密性がクロストーク等
が生じる程度に低下させられないため、除去しなくとも
良いのである。なお、このように除去しない場合には、
凸部69は、例えばガラス等から形成されても良い。
【0061】また、実施例においては、凸部69が隔壁
42よりも蛍光体ペースト70との親液性が低くなるよ
うに構成されていたが、凸部69が設けられていること
によって蛍光体ペースト70と隔壁42との間には隙間
78が形成されることから、凸部69の蛍光体ペースト
70との親液性は比較的高くされても差し支えない。
【0062】また、実施例においては、トリガ電極46
を備えたDC型PDP34に本発明が適用された場合に
ついて説明したが、トリガ電極46は表示放電を安定さ
せるために設けられたものであり、これを設ける代わり
に放電空間40(表示セル)に隣接して補助セルを形成
しても良い。また、実施例においては、トリガ電極46
がアノード電極母線50の近傍に設けられてパッド部5
7との間で補助放電させられていたが、カソード電極4
4の近傍に設けられてそのカソード電極44と補助放電
させられてもよい。また、トリガ電極46は、アノード
電極母線50と同一面上にストライプ状に設けられても
よい。
【0063】その他、一々例示はしないが、本発明はそ
の主旨を逸脱しない範囲で種々変更を加え得るものであ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a) 〜(e) は、従来の蛍光体層の形成方法を説
明するための図である。
【図2】(a) 〜(c) は、図1の方法によって蛍光体層を
形成した場合に生じ得る不具合を説明するための図であ
る。
【図3】本発明の一実施例の製造方法により製造された
カラーPDPの構造を模式的に示す図である。
【図4】(a) 〜(h) は、図3のカラーPDPにおいて、
蛍光体層を形成する工程を説明する図である。
【図5】(a) 〜(c) は、図4の製造工程において、凸部
の形成方法を説明する図である。
【図6】図4(b) の工程において凸部が形成された隔壁
を模式的に示す図である。
【図7】蛍光体ペーストを塗布する際のマスクと隔壁と
の接触状態を説明する図である。
【図8】蛍光体ペーストと隔壁との間に形成される隙間
を説明する図である。
【符号の説明】
34:カラーPDP(ガス放電パネル) 38:背面板(基板) 42:隔壁 52:一面 54:側面 56:蛍光体層 58:頂部 69:凸部 70:蛍光体ペースト

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基板の一面上に複数の放電空間を形成す
    るための隔壁を立設する隔壁形成工程と、 該隔壁の頂部の一部に複数の凸部を形成する凸部形成工
    程と、 該凸部形成工程の後に、前記隔壁の頂部側から蛍光体ペ
    ーストを塗布することにより前記基板の一面上および該
    隔壁の側面に蛍光体層を形成する蛍光体層形成工程と
    を、含むことを特徴とするガス放電パネルの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記複数の凸部は、相互に分離された全
    ての放電空間において、該放電空間を構成する前記隔壁
    の頂部の一部にそれぞれ設けられているものである請求
    項1のガス放電パネルの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記複数の凸部を、前記蛍光体層形成工
    程において前記蛍光体ペーストが塗布された後に除去す
    る凸部除去工程を、更に含むものである請求項1のガス
    放電パネルの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記凸部除去工程は、前記蛍光体層形成
    工程において前記蛍光体ペーストから蛍光体層を形成す
    るために所定温度で加熱処理することにより、同時に前
    記複数の凸部を分解除去する加熱処理工程である請求項
    3のガス放電パネルの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記凸部は、前記隔壁よりも前記蛍光体
    ペーストに対する親液性が低い表面性状を有するもので
    ある請求項1のガス放電パネルの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記隔壁の頂部に該隔壁よりも前記蛍光
    体ペーストに対する親液性が低い表面性状を有する頂部
    コート層を形成する頂部コーティング工程を更に含み、 前記凸部は、該頂部コート層上に設けられるものである
    請求項1のガス放電パネルの製造方法。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR20000034687A (ko) * 1998-11-30 2000-06-26 김영남 플라즈마 표시소자의 형광층 형성방법
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