JPH09169068A - 紙容器 - Google Patents

紙容器

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JPH09169068A
JPH09169068A JP7348243A JP34824395A JPH09169068A JP H09169068 A JPH09169068 A JP H09169068A JP 7348243 A JP7348243 A JP 7348243A JP 34824395 A JP34824395 A JP 34824395A JP H09169068 A JPH09169068 A JP H09169068A
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Toru Inoue
井上  徹
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 内容物の味覚を劣化させる移臭がなく、又、
内容成分を吸着する事のない、更に、充填密封性の良好
なシーラントを構成していることを特徴とする紙容器を
提供する。 【解決手段】 シングルサイト系触媒を用いて重合した
エチレン−α・オレフィン共重合体の積層体からなる紙
容器であって、最内層が密度0.890 〜0.925 の前記共重
合体9を、さらに、その外層に密度0.925 以上の前記共
重合体8を積層して、基材とラミネートした積層体より
構成されている紙容器。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、清酒、焼酎等のア
ルコール飲料をはじめ、ミネラルウォーター、ジュー
ス、液体調味料等を包装する紙容器に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、特に液体包装容器として開発され
実用されている紙容器は、容器の軽量性、包装体積のコ
ンパクト化またはワンウェイ容器としての適性から、ま
すます用途を拡大している。液体包装容器としては密封
された容器から液漏れがあってはならないことはいうま
でもないが、さらに、内容物の長期保存性のためには、
空気の流通もあってはならない。即ち、気密性も要求さ
れる。紙容器の構造上、漏れ、気密性を損ないやすい部
位としては、貼着板の接合端部(段差シール部)及びシ
ール部、特にゲーベルトップ型容器においては、底部及
びゲーベル(屋根)の中のセンターシール部である。段
差シール部、センターシール部のいずれも、容器を形成
している素材の折り曲げ段差部を溶融樹脂により確実に
密封する際に特に注意すべき箇所といえる。これらの部
位の確実なる密封性を得るために、内面樹脂を加熱し、
圧着する工程において、前記加熱の条件を強くする(温
度を高くする))ケースがあるが、その場合には、接液
層の樹脂が加熱により酸化し、その酸化臭が内容物に移
行して味覚の低下を起こすおそれがある。できるだけ低
温の加熱条件によって味覚の低下のない、漏れの無いよ
うなシール条件の設定および安定稼働を保つために注意
深く条件保持をする必要があった。従って紙容器の材質
としては、作業条件範囲が広いもの、特にシール温度が
低くても密封性の得られる材料の提供が望まれていた。
【0003】ゲーベルトップ型や、ブリック(煉瓦)型
等の紙容器は、容器としての密封性、保存性、剛度或い
は強度等を確保するために、板紙を含む各種の素材フィ
ルムまたはシート用いて形成される積層体とするが、そ
の一般的な仕様として、PE/紙/PE 、PE/ 紙/ AL/PET/PE
、PE/ 紙/PE/ SiOx 蒸着PET/PE等があり、シーラント
のPEは、LDPE、MDPEが使用されている。{略号は、PE:
ポリエチレン、LDPE:低密度ポリエチレン、MDPE: 中密
度ポリエチレン、AL: アルミ箔、PET:ポリエステル、 S
iOx : シリカ}。前記のシーラントとしては、ポリエチ
レン(以下、PEという) が用いられることが多い。そし
て、積層体を形成する際の加工性、容器を成形するとき
のヒートシール性が良い等の利点から、最も多く用いら
れているのが、高圧法低密度ポリエチレン(以下、LDPE
という)である。しかし、LDPEは低分子量成分を多く含
むので、該低分子量成分の一部の溶出、逆に内容物成分
の吸着により味覚が変化する。また、中密度ポリエチレ
ン(以下、MDPEという)は、LDPEのように低分子量成分
は、含まないが、製函の際のシール温度をより高くする
必要がある。高温でシールすると、樹脂が酸化し、内容
物の味覚に悪い影響を及ぼすことがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】内容物の味覚を劣化さ
せる移臭や内容物成分の吸着等がなく、充填密封性の良
好なシーラントを構成していることを特徴とする紙容器
を提供する。
【0005】
【課題を解決する手段】内容物の移臭がなく官能的に良
好で充填密封性良好な紙容器として、鋭意研究の結果、
つぎのような構成の紙容器により、目的を達成すること
ができた。シングルサイト系触媒を用いて重合したエチ
レン−α・オレフィン共重合体の積層体からなる紙容器
であって、最内層が密度0.890 〜0.925 の前記共重合体
を、さらにその外層に密度0.925 以上の前記共重合体を
積層して、基材とラミネートした積層体より構成された
紙容器である。
【0006】
【発明の実施の形態】図1は本発明による紙容器を構成
する積層体の実施例の断面図である。内容物と接するシ
ーラント層の材質9は、内容物の味覚に直接的に影響す
ることは、当然であり、本発明者らは、シール適性がよ
く、低分子量成分等を含有しない樹脂として、シングル
サイト系触媒を用いて重合したエチレン−α・オレフィ
ン共重合体(以下、S-PEという)に着目し、接液層に用
いることにした。前記S-PEは、密度0.895 〜0.925 の範
囲とすることにより、単に接液層として評価すれば、異
臭等が無く、且つ、低温シール適正の良好なシーラント
である。密度、0.895 以下のS-PEは、製膜性の適性が悪
く、0.925 以上では、低温密封性が劣る。紙容器に成形
する際に、基材に直接前記S-PEを押し出し法( エキスト
ルージョンコート法) によりラミネートした構成である
と押し出し温度が高くなるため味覚がやや劣り、又、密
封工程において、常に安定した容器を得るとはいえなか
った。そこで、前記S-PEをインフレーション法またはT
ダイキャスト法により製膜し、且つ、基材と前記S-PE層
との間に、樹脂層を介在させることにより、紙容器とし
ての密封性が得やすいことを見いだし、種々の樹脂をラ
ミネートして実験した。その結果、密封性を改善するた
めには、前記密度0.895 〜0.925 のS-PEの外層に密度0.
925 〜0.965 のS-PEを用いるのが効果的であることが判
明した。密度0.925 以下のS-PEでは、密封性の安定性が
やや劣り、また密度が低い矯め内容物成分が吸着されて
味覚が変わってしまう。また、現時点では、密度0.965
以上のS-PEは市販されていないけれども、前記外層のS-
PEの密度が0.965 を超えたとしても本発明の実施の形態
には問題ない。
【0007】前記密度0.925 〜0.965 のS-PEを、介在さ
せたシーラントにすることにより、前記密度0.895 〜0.
925 のS-PEの、充填密封時における流動性が密封性を高
める特性を示すことが判明した( 流動性の制御効果) 。
すなわち、カートンの成形工程におけるシール用樹脂の
流動性を良くし密封性がより改善し得ることが判明し
た。以上の2層は、個々に積層することも可能である
が、共押出により製膜することが可能であり、又、安定
的に、そして安価に製膜することができる。2層共押出
製膜の方法は、Tダイキャスト又はインフレーションい
ずれの方式を用いてもよいが望ましくは、製膜加工温度
の低いインフレーション法により製膜されたフィルムの
ほうがよい。
【0008】前記2層のシーラント層を基材とラミネー
トする方法としては、ポリエチレン等の熱可塑性樹脂を
接着層として、サンドイッチラミネートする方法、イソ
シアネート系接着剤を用いて、ドライラミネートする方
法のいずれでもよい。
【0009】積層体とするために基材と前記シーラント
として得られた2層の共押出フィルムをドライラミネー
トする場合は、製膜の際に前記密度 0.925以上のS-PEの
ラミネート面にコロナ放電等により42ダイン(ダウ法に
よる)の処理を施す。
【0010】
【実施例】本発明による材質構成例と比較例とを次のよ
うな仕様により作成し、種々の評価をした。実施例、比
較例とも基材は同一の仕様とし、シーラント層による違
いXの各タイプについて評価した。{略号 EMAA: エチ
レン- メタクリル酸共重合体} 基材(共通) PE20/紙350/EMAA20/AL9/DL/PET12/PE
20・X 実施例1 PE /紙/EMAA/AL/DL/PET/PE・S-PE( ※1)/S-PE(※2) 比較例1 PE /紙/EMAA/AL/DL/PET/PE・LDPE( ※3) 比較例2 PE /紙/EMAA/AL/DL/PET/PE・MDPE( ※4 ) 比較例3 PE /紙/EMAA/AL/DL/PET/PE・MDPE/ S-PE( ※5) 使用した素材のグレードは次の通りである。 基材( 共通) PE/紙: ミルクカートン用原紙400g/m2 にPEラミした
もの。 EMAA: ニュークレル1180 (三井デュポンポリケミカ
ル株式会社製商品名) AL: 『東洋アルミニウム株式会社製』 PET: ポリエステルE-5100( 東洋紡績株式会社製
商品名) サンドPE: ユカロンLK-30(密度0.918 、MI4.0 、三菱化
学株式会社製商品名) シーラントX S-PE( ※1) AFFINITY PF1030( 密度0.935 、MI2.5 、
ダウケミカル株式会社製 商品名) S-PE( ※2) AFFINITY HF1140( 密度0.895 、MI1.6 、
ダウケミカル株式会社製、商品名) LDPE( ※3) スミカセンF200( 密度0.923 、MI2.0 、住
友化学工業株式会社製 商品名) MDPE( ※4) ユカロンNK90( 密度0.931 、MI4.0 、三菱
化学株式会社製商品名) S-PE( ※5) AFFINITY HF1140( 密度0.895 、MI1.6 、
ダウケミカル社製、商品名)
【0011】前記基材構成のうちのAL/DL/PET を予め、
通常の技法によりラミネートしておく。紙に表PEをコー
トして、該PE面にグラビア印刷機を用いて所定の印刷を
おこない、次に印刷/PE/紙の非印刷面と、前記予めラミ
ネートされたAL/DL/PET のAL面とをEMAAを接着性樹脂層
として、サンドイッチラミネートをする。このようにし
て得られた積層基材を共通材料とし、前記PET 面に、接
着用アンカーコートをして、前記各種のシーラントフィ
ルムをPEを接着性樹脂としてサンドイッチラミネートを
する。
【0012】1.8リットルゲーベルトップ型紙容器用
のブランクとする為に、所定の抜き、罫押しの加工を行
い、容器の内面に位置する断面には、スカイブヘミング
法の端面被覆処理をして、スリーブを作成した。充填包
装機により、68℃に加温された清酒を充填し、冷却水の
シャワーによって冷却して、それぞれの評価用のサンプ
ルとした。シールのための加熱温度は、 300〜 360℃と
した。 充填機:汎用型リクローズキャップ付・ゲーベルトップ
充填機 DR−10(株式会社ディー・エヌ・ケー製
商品名) 本発明とは直接関係はないが、各材質サンプルとも、前
記充填機上の流れに従って、同一材質及び形態の注出口
をセット、接着した。実施例1におけるS-PE(※1)/S-
PE (※2)は、インフレーション法による共押出し製膜を
したフィルムである。因みに製膜時の環状ダイスから吐
出された時点での樹脂温度は170 〜180 ℃であった。ゲ
ーベルトップ型紙容器を作成し、充填機にて清酒を充填
した。
【0013】シール性および味覚の劣化の評価方法は次
のようにして行った。 [シール性]前記のようにして清酒を充填した容器4種
を一ヵ月冷暗所に保存した後、該カートンを水平に断裁
し、清酒を取り出した後、ゲーベル部を下にして、中に
シールチェック液を入れて、天シール部のセンターシー
ル部及び段差シール部のシール性を確認した。 シールチェック液:『エージレスチェック液(三菱瓦斯
化学株式会社製 商品名)。シールの確認は図2に示
す、段差シール部SDとセンターシール部SCに前記シ
ールチェック液がどの程度浸透したかを、各材質構成及
びシール条件毎に前記シール部を裁断して視認した。例
えばシールチェック液の浸透がB−1、C−1であれば
密封性は良好であるが、B−3又C−3に近づくに従っ
て漏れの危険性が増す。本評価結果と実際の包装容器と
しての漏れの発生との関係は次の通りである。 ×:殆ど密封されているが、数%の確率でシールチェッ
ク液が滲み出す程度の漏れがある。 △:静的なテスト、即ち、シールチェックでの漏れはな
いが、シール部の断面確認で、密封度に心配(劣悪な輸
送条件や強度の衝撃により漏れの危険が予想される程
度)。 ○:略完全なシールであり、余程のアクシデントでない
限り漏れることはない。 ◎:完全な密封がなされている。漏れはない。 シール性の評価結果は表ー1に示した通りである。 (以下、余白) シール性については、本発明の効果は、センターシール
部において、明らかな効果を示し、加熱温度としては、
LDPEを最内層としたケースより50〜60℃程度低い温度で
も安定した密封性を得ることができた。 [味覚劣化]前記シール性評価と同じ容器4種に、清酒
を充填し、一ヵ月間冷暗所に保存した後、利き酒の標準
的な方法により、15名のパネルによって評価し、味覚
劣化大、味覚劣化小、味覚劣化無の3段階評価とし、そ
の各段階の評価をした人数で示した。味覚劣化の評価結
果は表ー2の通りである。 本発明によるシーラントを構成した紙容器は、味覚の劣
化が殆どみられず、微妙な芳香、味をセールスポイント
にしている嗜好飲料の容器として極めて価値のあるもの
となった。
【0014】
【発明の効果】本発明の紙容器は、最内層(接液層)に
密度0.890 〜0.925Kのシングルサイト系触媒を用いて重
合したエチレン−α・オレフィン共重合体を用いたため
に、内容物に対する樹脂の移臭がなく、また、内容物成
分の吸着もないため、内容物の微妙な風味を損なうこと
がない。更に、最内層のシングルサイト系触媒を用いて
重合したエチレン−α・オレフィン共重合体層の外層
に、密度0.925 以上のシングルサイト系触媒を用いて重
合したエチレン−α・オレフィン共重合体層を積層する
ことによって、充填密封性が極めて安定し、漏れ、滲み
の無い紙容器を提供することができるようになった。ま
た、本発明は前記ゲーベルトップ型の紙容器は勿論、ブ
リックタイプ等他の形態の紙容器に用いても前記効果を
示すものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による紙容器を構成する積層体の実施例
の断面図である。
【図2】密封性のレベルを確認する方法についての説明
図である。
【符号の説明】
1 紙 2 表PE 3 EMAA 4 AL 5 DL 6 PET 7 サンドPE 8 S-PE( ※1) 9 S-PE( ※2) P 印刷インキ SD 段差シール部 SC センターシール部 C−1〜C−3 センターシールの位置 B−1〜B−3 段差シールの位置

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シングルサイト系触媒を用いて重合した
    エチレン−α・オレフィン共重合体の積層体からなる紙
    容器であって、最内層が密度0.890 〜0.925の前記共重
    合体を、さらにその外層に密度0.925 以上の前記共重合
    体を積層して、基材とラミネートした積層体より構成さ
    れていることを特徴とする紙容器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPH11147294A (ja) * 1997-11-19 1999-06-02 Dainippon Printing Co Ltd 耐薬品性積層フィルムとその積層体からなる紙容器
US6492475B1 (en) 1998-06-19 2002-12-10 Japan Polyolefins Co., Ltd. Ethylene/α-olefin copolymer

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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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