JPH0917349A - カラー受像管およびその製造方法 - Google Patents
カラー受像管およびその製造方法Info
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- JPH0917349A JPH0917349A JP16243895A JP16243895A JPH0917349A JP H0917349 A JPH0917349 A JP H0917349A JP 16243895 A JP16243895 A JP 16243895A JP 16243895 A JP16243895 A JP 16243895A JP H0917349 A JPH0917349 A JP H0917349A
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- reflection film
- film
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Abstract
(57)【要約】
【目的】 工程数を増やすことなくシャドウマスクの電
子銃側の面に付着強度の強い電子反射膜を形成すること
を目的とする。 【構成】 冷間圧延鋼板を基材とするシャドウマスク20
の電子銃側の面には電子反射膜24が形成され、この電子
反射膜形成部以外の面は酸化膜で覆われている。電子反
射膜は酸化タングステン粒子と結着剤として第1リン酸
アルミニウムからなり、酸化膜形成前のシャドウマスク
に電子反射膜形成液を塗布したのちに酸化膜形成時の加
熱工程にて焼成されることにより形成される。このよう
な製法によると、加熱工程を増やすことなく付着強度を
向上させることができる。
子銃側の面に付着強度の強い電子反射膜を形成すること
を目的とする。 【構成】 冷間圧延鋼板を基材とするシャドウマスク20
の電子銃側の面には電子反射膜24が形成され、この電子
反射膜形成部以外の面は酸化膜で覆われている。電子反
射膜は酸化タングステン粒子と結着剤として第1リン酸
アルミニウムからなり、酸化膜形成前のシャドウマスク
に電子反射膜形成液を塗布したのちに酸化膜形成時の加
熱工程にて焼成されることにより形成される。このよう
な製法によると、加熱工程を増やすことなく付着強度を
向上させることができる。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】この発明は、カラー受像管および
その製造方法に係り、特にシャドウマスクの熱膨張を抑
制する電子反射膜が形成されたカラー受像管およびその
製造方法に関する。
その製造方法に係り、特にシャドウマスクの熱膨張を抑
制する電子反射膜が形成されたカラー受像管およびその
製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般にカラー受像管は、図7に示すよう
に、パネル1およびファンネル2からなる外囲器を有
し、そのパネル1の曲面からなる有効部内面に、青、
緑、赤に発光する3色蛍光体層からなる蛍光体スクリー
ン3が設けられ、この蛍光体スクリーン3に対向かつ所
定間隔(q値)離れて、その内側にシャドウマスク4が
配置されている。一方、ファンネル2のネック5内に3
電子ビーム6B ,6G ,6Rを放出する電子銃7が配設
されている。そして、この電子銃7から放出される3電
子ビーム6B ,6G ,6R をファンネル2の外側に装着
された偏向装置8の発生する磁界により偏向し、シャド
ウマスク4を介して蛍光体スクリーン3を水平、垂直走
査することにより、カラー画像を表示する構造に形成さ
れている。
に、パネル1およびファンネル2からなる外囲器を有
し、そのパネル1の曲面からなる有効部内面に、青、
緑、赤に発光する3色蛍光体層からなる蛍光体スクリー
ン3が設けられ、この蛍光体スクリーン3に対向かつ所
定間隔(q値)離れて、その内側にシャドウマスク4が
配置されている。一方、ファンネル2のネック5内に3
電子ビーム6B ,6G ,6Rを放出する電子銃7が配設
されている。そして、この電子銃7から放出される3電
子ビーム6B ,6G ,6R をファンネル2の外側に装着
された偏向装置8の発生する磁界により偏向し、シャド
ウマスク4を介して蛍光体スクリーン3を水平、垂直走
査することにより、カラー画像を表示する構造に形成さ
れている。
【0003】上記シャドウマスク4は、電子銃7から放
出される3電子ビーム6B ,6G ,6R を選別して所定
の3色蛍光体層に正しくランディングさせるためのもの
であり、図8に示すように、蛍光体スクリーン側を凸曲
面とする主面部10に多数の開孔が所定の配列で形成さ
れたマスク本体11と、このマスク本体11の周辺部に
取付けられたマスクフレーム12とからなる。そのマス
ク本体11の開孔には、円形状のものと矩形状のものと
があり、開孔が円形状のシャドウマスク4は、主とし
て、文字や図形などを表示するディスプレイ用カラー受
像管に用いられ、開孔が矩形状のシャドウマスク4は、
一般家庭で用いられる民生用カラー受像管に用いられて
いる。
出される3電子ビーム6B ,6G ,6R を選別して所定
の3色蛍光体層に正しくランディングさせるためのもの
であり、図8に示すように、蛍光体スクリーン側を凸曲
面とする主面部10に多数の開孔が所定の配列で形成さ
れたマスク本体11と、このマスク本体11の周辺部に
取付けられたマスクフレーム12とからなる。そのマス
ク本体11の開孔には、円形状のものと矩形状のものと
があり、開孔が円形状のシャドウマスク4は、主とし
て、文字や図形などを表示するディスプレイ用カラー受
像管に用いられ、開孔が矩形状のシャドウマスク4は、
一般家庭で用いられる民生用カラー受像管に用いられて
いる。
【0004】ところで、上記カラー受像管において、マ
スク本体11の開孔を通って蛍光体スクリーンに達する
電子ビームは、電子銃から放出される全電子ビームの1
5〜20%程度であり、他の電子ビームは、そのほとん
どがシャドウマスク4に衝突して、マスク本体11を8
0℃程度まで加熱する。この場合、従来のシャドウマス
ク4では、一般にマスク本体11が、熱膨張係数12×
10-6/℃(10〜20℃)、板厚0.1〜0.3mm程
度の冷間圧延鋼板で形成されているため、上記加熱によ
りマスク本体11が熱膨張し、蛍光体スクリーン方向に
膨出するいわゆるドーミングをおこす。その結果、蛍光
体スクリーンとシャドウマスク4との間隔が所定のq値
からずれ、3電子ビームがそれぞれ所定の蛍光体層に正
しくランディングしなくなり、色純度の劣化が生ずる。
スク本体11の開孔を通って蛍光体スクリーンに達する
電子ビームは、電子銃から放出される全電子ビームの1
5〜20%程度であり、他の電子ビームは、そのほとん
どがシャドウマスク4に衝突して、マスク本体11を8
0℃程度まで加熱する。この場合、従来のシャドウマス
ク4では、一般にマスク本体11が、熱膨張係数12×
10-6/℃(10〜20℃)、板厚0.1〜0.3mm程
度の冷間圧延鋼板で形成されているため、上記加熱によ
りマスク本体11が熱膨張し、蛍光体スクリーン方向に
膨出するいわゆるドーミングをおこす。その結果、蛍光
体スクリーンとシャドウマスク4との間隔が所定のq値
からずれ、3電子ビームがそれぞれ所定の蛍光体層に正
しくランディングしなくなり、色純度の劣化が生ずる。
【0005】このマスク本体11の熱膨張による電子ビ
ームのランディングずれは、人間工学的見地からパネル
の有効部を平坦化して外光の反射を少なくしかつ画像の
歪を少なくしたFS(Flat Squre)管の場合、特に大き
くなる。すなわち、FS管は、パネルの有効部の平坦化
に対応して、マスク本体の主面部も平坦化され、通常の
カラー受像管のシャドウマスクにくらべて、マスク本体
の曲率半径が大きい。そのため、仮に通常のカラー受像
管のマスク本体と同程度に熱膨張したとしても、結果的
に蛍光体層に対する電子ビームのランディングずれが大
きくなり、色純度の劣化が顕著となる。
ームのランディングずれは、人間工学的見地からパネル
の有効部を平坦化して外光の反射を少なくしかつ画像の
歪を少なくしたFS(Flat Squre)管の場合、特に大き
くなる。すなわち、FS管は、パネルの有効部の平坦化
に対応して、マスク本体の主面部も平坦化され、通常の
カラー受像管のシャドウマスクにくらべて、マスク本体
の曲率半径が大きい。そのため、仮に通常のカラー受像
管のマスク本体と同程度に熱膨張したとしても、結果的
に蛍光体層に対する電子ビームのランディングずれが大
きくなり、色純度の劣化が顕著となる。
【0006】上記マスク本体の熱膨張による色純度の劣
化を防止する手段として、特公昭42−25446号公
報などには、熱膨張係数が冷間圧延鋼板の約1/10で
ある鉄−ニッケル合金からなるアンバーなどの低熱膨張
材を用いてマスク本体を形成することが示されている。
このように低熱膨張材でマスク本体を形成すると、ドー
ミングを小さくして、蛍光体層に対する電子ビームのラ
ンディングずれを小さくし、色純度の劣化を軽減するこ
とができる。しかしアンバーなどの低熱膨張材は、価格
が高く、またアニール後の降伏点強度が高いため、マス
ク本体が所定形状に成形されにくく、成形歩留が低くな
る。そのため、マスク本体が冷間圧延鋼板からなるカラ
ー受像管にくらべて、価格が高くなる。
化を防止する手段として、特公昭42−25446号公
報などには、熱膨張係数が冷間圧延鋼板の約1/10で
ある鉄−ニッケル合金からなるアンバーなどの低熱膨張
材を用いてマスク本体を形成することが示されている。
このように低熱膨張材でマスク本体を形成すると、ドー
ミングを小さくして、蛍光体層に対する電子ビームのラ
ンディングずれを小さくし、色純度の劣化を軽減するこ
とができる。しかしアンバーなどの低熱膨張材は、価格
が高く、またアニール後の降伏点強度が高いため、マス
ク本体が所定形状に成形されにくく、成形歩留が低くな
る。そのため、マスク本体が冷間圧延鋼板からなるカラ
ー受像管にくらべて、価格が高くなる。
【0007】またマスク本体の熱膨張による色純度の劣
化を防止する他の手段として、マスク本体に被膜を形成
し、この被膜の作用によりドーミングを抑制して、色純
度の劣化を軽減する下記(イ)乃至(ニ)に示す方法が
ある。
化を防止する他の手段として、マスク本体に被膜を形成
し、この被膜の作用によりドーミングを抑制して、色純
度の劣化を軽減する下記(イ)乃至(ニ)に示す方法が
ある。
【0008】(イ) 特開昭60−54139号公報な
どに示されている方法で、マスク本体の表面に鉛ホウ酸
塩の結晶化ガラスを塗布し、その被膜を高温度の熱処理
により溶融結合して、ドーミング抑制作用をもたせる方
法がある。しかしこのような方法は、被膜中に有害な鉛
を含むため、作業環境や公害の面から取扱いに注意が必
要であり、好ましいものではない。
どに示されている方法で、マスク本体の表面に鉛ホウ酸
塩の結晶化ガラスを塗布し、その被膜を高温度の熱処理
により溶融結合して、ドーミング抑制作用をもたせる方
法がある。しかしこのような方法は、被膜中に有害な鉛
を含むため、作業環境や公害の面から取扱いに注意が必
要であり、好ましいものではない。
【0009】(ロ) 特公昭60−14459号公報に
示されている方法で、マスク本体の電子銃側の面に、原
子番号が70を越える重金属物質の粒子を含む液、たと
えば酸化ビスマス粒子を含む水溶性懸濁液をスプレー法
により塗布して、電子反射膜を形成する方法がある。し
かしこの方法は、電子ビームを反射してマスク本体の加
熱を防止する作用が十分でなく、マスク本体が加熱され
るために生ずるドーミングを抑制する作用が十分でな
く、色純度の劣化防止に対して所望の効果が得られな
い。
示されている方法で、マスク本体の電子銃側の面に、原
子番号が70を越える重金属物質の粒子を含む液、たと
えば酸化ビスマス粒子を含む水溶性懸濁液をスプレー法
により塗布して、電子反射膜を形成する方法がある。し
かしこの方法は、電子ビームを反射してマスク本体の加
熱を防止する作用が十分でなく、マスク本体が加熱され
るために生ずるドーミングを抑制する作用が十分でな
く、色純度の劣化防止に対して所望の効果が得られな
い。
【0010】(ハ) 特開平4−48530号公報に示
されている方法で、マスク本体の電子銃側の面に、酸化
ビスマス粒子、タングステン粒子および部分黒鉛化炭素
粒子を混ぜた水ガラス溶液をスプレー法により塗布し
て、電子ビームの反射のほか、熱伝導や熱輻射を高め、
それにより、マスク本体のドーミングを抑制する方法で
ある。この方法によれば、色純度の劣化を比較的良好に
防止することができる。しかしこの方法は、塗布液中の
材料粒子を平均粒径が約2μm になるまで、ボールミル
などにより粉砕しなければならず、その均一粉砕がむつ
かしく、シャープな粒度分布が得られない。そのため、
上記液を塗布すると、マスク本体の開孔形状の変化や孔
づまりが発生しやすい。これを防ぐためには、被膜の厚
さを3μm程度に制御することが必要であるが、粒度分
布がシャープでなく、かつ比重の異なる粒子を均一に混
ぜ合わせた状態でスプレーすることが困難なため、均一
な被膜が得にくい。
されている方法で、マスク本体の電子銃側の面に、酸化
ビスマス粒子、タングステン粒子および部分黒鉛化炭素
粒子を混ぜた水ガラス溶液をスプレー法により塗布し
て、電子ビームの反射のほか、熱伝導や熱輻射を高め、
それにより、マスク本体のドーミングを抑制する方法で
ある。この方法によれば、色純度の劣化を比較的良好に
防止することができる。しかしこの方法は、塗布液中の
材料粒子を平均粒径が約2μm になるまで、ボールミル
などにより粉砕しなければならず、その均一粉砕がむつ
かしく、シャープな粒度分布が得られない。そのため、
上記液を塗布すると、マスク本体の開孔形状の変化や孔
づまりが発生しやすい。これを防ぐためには、被膜の厚
さを3μm程度に制御することが必要であるが、粒度分
布がシャープでなく、かつ比重の異なる粒子を均一に混
ぜ合わせた状態でスプレーすることが困難なため、均一
な被膜が得にくい。
【0011】(ニ) 特開昭62−11024号公報に
示されている方法で、マスク本体の表面に非晶質の金属
酸化物などをバインダーとして原子番号の小さい金属を
含む導電性の被膜を形成して、熱輻射の向上とともに、
帯電による電子ビームの軌道変化を防止し、それにより
色純度の劣化を防止する方法がある。
示されている方法で、マスク本体の表面に非晶質の金属
酸化物などをバインダーとして原子番号の小さい金属を
含む導電性の被膜を形成して、熱輻射の向上とともに、
帯電による電子ビームの軌道変化を防止し、それにより
色純度の劣化を防止する方法がある。
【0012】
【発明が解決しようとする課題】上記のように、シャド
ウマスクの熱膨張によるカラー受像管の色純度の劣化を
防止する手段として、従来よりマスク本体の表面に電子
反射、熱伝導、熱輻射などを高める被膜を形成する方法
が知られている。しかしこのような方法は、被膜を形成
しない場合にくらべて、マスク本体に被膜を形成するた
めの液を塗布して所定の被膜を形成する工程、およびそ
の被膜を焼成する高温度の熱処理工程が必要であり、設
備的、経済的負担が大きい。
ウマスクの熱膨張によるカラー受像管の色純度の劣化を
防止する手段として、従来よりマスク本体の表面に電子
反射、熱伝導、熱輻射などを高める被膜を形成する方法
が知られている。しかしこのような方法は、被膜を形成
しない場合にくらべて、マスク本体に被膜を形成するた
めの液を塗布して所定の被膜を形成する工程、およびそ
の被膜を焼成する高温度の熱処理工程が必要であり、設
備的、経済的負担が大きい。
【0013】特にマスク本体の電子銃側の面に被膜を形
成する場合は、電子銃から放出された電子ビームの衝撃
によりガス放出の可能性が大きく、その放出ガスにより
電子銃のカソードが被毒し、電子放出特性が劣化してカ
ラー受像管の寿命を短くし、また耐電圧特性が劣化す
る。その放出ガス量を少なくするためには、被膜の焼成
を高温度でおこなえばよいが、所定形状に成形されたマ
スク本体は、650℃以上の高温度で熱処理すると、変
形するため、高温度熱処理が不可能であり、被膜から十
分にガスを放出させることができない。
成する場合は、電子銃から放出された電子ビームの衝撃
によりガス放出の可能性が大きく、その放出ガスにより
電子銃のカソードが被毒し、電子放出特性が劣化してカ
ラー受像管の寿命を短くし、また耐電圧特性が劣化す
る。その放出ガス量を少なくするためには、被膜の焼成
を高温度でおこなえばよいが、所定形状に成形されたマ
スク本体は、650℃以上の高温度で熱処理すると、変
形するため、高温度熱処理が不可能であり、被膜から十
分にガスを放出させることができない。
【0014】この発明は、上記問題点に鑑みてなされた
ものであり、工程数の増加させることなくマスク本体の
電子銃側の面にカソードの電子放出特性を劣化させない
電子反射膜を形成し、この電子反射膜により電子ビーム
の衝突によるマスク本体の熱膨張を緩和して、色純度の
劣化をおこさないカラー受像管およびその製造方法を得
ることを目的とする。
ものであり、工程数の増加させることなくマスク本体の
電子銃側の面にカソードの電子放出特性を劣化させない
電子反射膜を形成し、この電子反射膜により電子ビーム
の衝突によるマスク本体の熱膨張を緩和して、色純度の
劣化をおこさないカラー受像管およびその製造方法を得
ることを目的とする。
【0015】
【課題を解決するための手段】冷間圧延鋼板を基材とす
るシャドウマスクの電子銃側の面に電子反射膜が形成さ
れこの電子反射膜形成部以外の面が酸化膜で覆われてな
るカラー受像管において、電子反射膜形成部に酸化膜を
形成することなく直接電子反射膜を形成した。
るシャドウマスクの電子銃側の面に電子反射膜が形成さ
れこの電子反射膜形成部以外の面が酸化膜で覆われてな
るカラー受像管において、電子反射膜形成部に酸化膜を
形成することなく直接電子反射膜を形成した。
【0016】また、その電子反射膜を、第1リン酸アル
ミニウムにより金属酸化物粒子が結着された被膜とし
た。
ミニウムにより金属酸化物粒子が結着された被膜とし
た。
【0017】また、冷間圧延鋼板を基材とし所定形状に
成形されたシャドウマスクの電子銃側の面に電子反射膜
が形成されこの電子反射膜形成部以外の面が酸化膜で覆
われてなるカラー受像管の製造方法において、所定形状
に成形したのち洗浄した酸化膜形成前のシャドウマスク
に電子反射膜形成液を塗布して電子反射膜形成被膜を形
成した。
成形されたシャドウマスクの電子銃側の面に電子反射膜
が形成されこの電子反射膜形成部以外の面が酸化膜で覆
われてなるカラー受像管の製造方法において、所定形状
に成形したのち洗浄した酸化膜形成前のシャドウマスク
に電子反射膜形成液を塗布して電子反射膜形成被膜を形
成した。
【0018】また、その電子反射膜形成液を塗布して形
成した電子反射膜形成用被膜を酸化膜形成時に焼成して
電子反射膜とした。
成した電子反射膜形成用被膜を酸化膜形成時に焼成して
電子反射膜とした。
【0019】
【作用】上記のように、シャドウマスクの電子反射膜形
成部に酸化膜を形成することなく直接電子反射膜を形成
すると、たとえば第1リン酸アルミニウムを結着剤とす
る電子反射膜形成液を用いて電子反射膜を形成する場
合、電子反射膜形成液のpHは、リン酸イオンにより1
〜3となるため、そのリン酸イオンが冷間圧延鋼板から
なる基材表面の鉄と反応して化合物を形成し、付着力の
高い電子反射膜を形成することができる。
成部に酸化膜を形成することなく直接電子反射膜を形成
すると、たとえば第1リン酸アルミニウムを結着剤とす
る電子反射膜形成液を用いて電子反射膜を形成する場
合、電子反射膜形成液のpHは、リン酸イオンにより1
〜3となるため、そのリン酸イオンが冷間圧延鋼板から
なる基材表面の鉄と反応して化合物を形成し、付着力の
高い電子反射膜を形成することができる。
【0020】また、所定形状に成形したのち洗浄した酸
化膜形成前のシャドウマスクに電子反射膜形成液を塗布
して電子反射膜形成被膜を形成すると、電子反射膜形成
液の塗りむらをなくし、均一な電子反射膜を形成するこ
とができる。
化膜形成前のシャドウマスクに電子反射膜形成液を塗布
して電子反射膜形成被膜を形成すると、電子反射膜形成
液の塗りむらをなくし、均一な電子反射膜を形成するこ
とができる。
【0021】さらに、その電子反射膜形成被膜を酸化膜
形成時に焼成して電子反射膜とすると、格別の焼成炉を
設けて焼成する必要がなく、電子反射膜形成に必要な高
温度で酸化膜と同時に電子反射膜を形成することができ
る。また高温度の熱処理により、基材や電子反射膜形成
被膜などから十分に吸蔵ガスを放出させて、エミッショ
ン特性や耐電圧特性を劣化しないカラー受像管とするこ
とかできる。
形成時に焼成して電子反射膜とすると、格別の焼成炉を
設けて焼成する必要がなく、電子反射膜形成に必要な高
温度で酸化膜と同時に電子反射膜を形成することができ
る。また高温度の熱処理により、基材や電子反射膜形成
被膜などから十分に吸蔵ガスを放出させて、エミッショ
ン特性や耐電圧特性を劣化しないカラー受像管とするこ
とかできる。
【0022】
【実施例】以下、図面を参照してこの発明を実施例に基
づいて説明する。
づいて説明する。
【0023】図2にその一実施例であるカラー受像管を
示す。このカラー受像管は、パネル1およびファンネル
2からなる外囲器を有し、その曲面からなるパネル1の
有効部内面に、青、緑、赤に発光する3色蛍光体層から
なる蛍光体スクリーン3が設けられ、この蛍光体スクリ
ーン3に対向かつ所定間隔(q値)離れて、その内側に
下記シャドウマスク20が配置されている。一方、ファ
ンネル2のネック5内に3電子ビーム6B ,6G ,6R
を放出する電子銃7が配設されている。そして、この電
子銃7から放出される3電子ビーム6B ,6G ,6R を
ファンネル3の外側に装着された偏向装置8の発生する
磁界により偏向し、シャドウマスク20を介して蛍光体
スクリーン3を水平、垂直走査することにより、カラー
画像を表示する構造に形成されている。
示す。このカラー受像管は、パネル1およびファンネル
2からなる外囲器を有し、その曲面からなるパネル1の
有効部内面に、青、緑、赤に発光する3色蛍光体層から
なる蛍光体スクリーン3が設けられ、この蛍光体スクリ
ーン3に対向かつ所定間隔(q値)離れて、その内側に
下記シャドウマスク20が配置されている。一方、ファ
ンネル2のネック5内に3電子ビーム6B ,6G ,6R
を放出する電子銃7が配設されている。そして、この電
子銃7から放出される3電子ビーム6B ,6G ,6R を
ファンネル3の外側に装着された偏向装置8の発生する
磁界により偏向し、シャドウマスク20を介して蛍光体
スクリーン3を水平、垂直走査することにより、カラー
画像を表示する構造に形成されている。
【0024】上記シャドウマスク20は、図1に示すよ
うに、蛍光体スクリーン側を凸曲面とする主面部21に
多数の開孔が所定の配列で形成された板厚0.1〜0.
3mm程度の冷間圧延鋼板からなるマスク本体22と、こ
のマスク本体22の周辺部に取付けられたマスク本体2
2よりも板厚の厚い冷間圧延鋼板からなるマスクフレー
ム23とからなる。特にこの例のシャドウマスク20に
おいては、そのマスク本体22の電子銃側の面に電子反
射膜24が形成され、この電子反射膜形成部分以外の面
が鉄の酸化膜(図示せず)で覆われたものとなってい
る。その電子反射膜24は、三酸化タングステンを主成
分とする粒径1μm 以下の球状の酸化タングステン粒子
とこの酸化タングステン粒子を結着する第1リン酸アル
ミニウムからなり、膜厚2〜15μm に形成されてい
る。
うに、蛍光体スクリーン側を凸曲面とする主面部21に
多数の開孔が所定の配列で形成された板厚0.1〜0.
3mm程度の冷間圧延鋼板からなるマスク本体22と、こ
のマスク本体22の周辺部に取付けられたマスク本体2
2よりも板厚の厚い冷間圧延鋼板からなるマスクフレー
ム23とからなる。特にこの例のシャドウマスク20に
おいては、そのマスク本体22の電子銃側の面に電子反
射膜24が形成され、この電子反射膜形成部分以外の面
が鉄の酸化膜(図示せず)で覆われたものとなってい
る。その電子反射膜24は、三酸化タングステンを主成
分とする粒径1μm 以下の球状の酸化タングステン粒子
とこの酸化タングステン粒子を結着する第1リン酸アル
ミニウムからなり、膜厚2〜15μm に形成されてい
る。
【0025】なお、このシャドウマスク20は、図1に
示したように、パネル1に設けられた複数個のスタッド
ピン25と、マスクフレーム23に取付けられて上記ス
タッドピン25に係止する複数個の弾性支持体26とに
より、パネル1の内側に支持されている。
示したように、パネル1に設けられた複数個のスタッド
ピン25と、マスクフレーム23に取付けられて上記ス
タッドピン25に係止する複数個の弾性支持体26とに
より、パネル1の内側に支持されている。
【0026】このようなカラー受像管の製造は、図3に
示すように、まず後述する方法により製作されたマスク
本体にマスクフレームを溶接してシャドウマスクを組立
て、このシャドウマスクのマスクフレームに、パネルの
有効部内面との間隔が所定の間隔となるように弾性支持
体を溶接し、その弾性支持体をパネルに設けられたスタ
ッドピンに着脱可能に係止して、パネル・マスク組合体
を組立てる。つぎにこのパネル・マスク組合体につい
て、そのパネルの有効部の内面に、写真印刷法によりシ
ャドウマスクを露光用マスクとして蛍光体スクリーンを
形成する。一方、ファンネルの内面に黒鉛を主成分とす
る導電塗料を塗布して、内面導電膜を形成する。つぎに
上記蛍光体スクリーンが形成されかつシャドウマスクの
装着されたパネルと上記内面導電膜の形成されたファン
ネルを組合わせて加熱炉に入れ、フリットガラスにより
それらを一体に接合(封着)する。ついでその一体に接
合されたパネルおよびファンネルからなる外囲器のネッ
ク内に電子銃を封止する。そしてこの電子銃の封止され
た外囲器を排気する。その後、外囲器内真空度を高める
ために、外囲器内に配置されたゲッターを加熱して飛散
させ、さらに電子銃のカソードからの電子放出を安定化
させるエージング、耐電圧を高めるための耐電圧処理な
どを施したのち、特性検査をおこなうことにより製造さ
れる。
示すように、まず後述する方法により製作されたマスク
本体にマスクフレームを溶接してシャドウマスクを組立
て、このシャドウマスクのマスクフレームに、パネルの
有効部内面との間隔が所定の間隔となるように弾性支持
体を溶接し、その弾性支持体をパネルに設けられたスタ
ッドピンに着脱可能に係止して、パネル・マスク組合体
を組立てる。つぎにこのパネル・マスク組合体につい
て、そのパネルの有効部の内面に、写真印刷法によりシ
ャドウマスクを露光用マスクとして蛍光体スクリーンを
形成する。一方、ファンネルの内面に黒鉛を主成分とす
る導電塗料を塗布して、内面導電膜を形成する。つぎに
上記蛍光体スクリーンが形成されかつシャドウマスクの
装着されたパネルと上記内面導電膜の形成されたファン
ネルを組合わせて加熱炉に入れ、フリットガラスにより
それらを一体に接合(封着)する。ついでその一体に接
合されたパネルおよびファンネルからなる外囲器のネッ
ク内に電子銃を封止する。そしてこの電子銃の封止され
た外囲器を排気する。その後、外囲器内真空度を高める
ために、外囲器内に配置されたゲッターを加熱して飛散
させ、さらに電子銃のカソードからの電子放出を安定化
させるエージング、耐電圧を高めるための耐電圧処理な
どを施したのち、特性検査をおこなうことにより製造さ
れる。
【0027】上記マスク本体の製作は、図4に示すよう
に、まずフォトエッチング法により冷間圧延鋼板に多数
の円形状または矩形状の開孔を所定の配列で形成して平
板状のフラットマスクを形成する。つぎにこのフラット
マスクをアニールし、このアニールされたフラットマス
クをプレス加工により所定形状に成形する。つぎにその
成形マスクを洗浄して、成形時に付着したプレス油など
の表面の汚れを除去する。
に、まずフォトエッチング法により冷間圧延鋼板に多数
の円形状または矩形状の開孔を所定の配列で形成して平
板状のフラットマスクを形成する。つぎにこのフラット
マスクをアニールし、このアニールされたフラットマス
クをプレス加工により所定形状に成形する。つぎにその
成形マスクを洗浄して、成形時に付着したプレス油など
の表面の汚れを除去する。
【0028】その後、上記洗浄したマスク本体の電子銃
側となる面に、下記電子反射膜形成液を、エアスプレー
あるいはエアレススプレー法により塗布して電子反射膜
形成用被膜を形成する。上記電子反射膜形成液は、第1
リン酸アルミニウム(AlO3 ・3P2 O5 ・6H
2 O)を結着剤として、少なくとも三酸化タングステン
(WO3 )を主成分とする粒径1μm 以下の球状の酸化
タングステン微粒子を15〜50重量%含む液からな
る。つぎに上記電子反射膜形成被膜の形成されたマスク
本体を黒化炉に入れて、550〜650℃で処理し、上
記電子反射膜形成被膜形成部分以外の面に鉄の酸化膜を
形成すると同時に、電子反射膜形成被膜を焼成して、膜
厚2〜15μm の電子反射膜を形成してマスク本体を得
る。このマスク本体は、その後、表面状態の検査がおこ
なわれる。
側となる面に、下記電子反射膜形成液を、エアスプレー
あるいはエアレススプレー法により塗布して電子反射膜
形成用被膜を形成する。上記電子反射膜形成液は、第1
リン酸アルミニウム(AlO3 ・3P2 O5 ・6H
2 O)を結着剤として、少なくとも三酸化タングステン
(WO3 )を主成分とする粒径1μm 以下の球状の酸化
タングステン微粒子を15〜50重量%含む液からな
る。つぎに上記電子反射膜形成被膜の形成されたマスク
本体を黒化炉に入れて、550〜650℃で処理し、上
記電子反射膜形成被膜形成部分以外の面に鉄の酸化膜を
形成すると同時に、電子反射膜形成被膜を焼成して、膜
厚2〜15μm の電子反射膜を形成してマスク本体を得
る。このマスク本体は、その後、表面状態の検査がおこ
なわれる。
【0029】このマスク本体の製造方法が従来の製造方
法と異なる点は、 (イ) マスク成形後、酸化膜形成前に電子反射膜形成
液を塗布して電子反射膜形成被膜を形成すること (ロ) 酸化膜形成と同時に電子反射膜を形成すること (ハ) 特定組成の電子反射膜形成液を用いること にある。
法と異なる点は、 (イ) マスク成形後、酸化膜形成前に電子反射膜形成
液を塗布して電子反射膜形成被膜を形成すること (ロ) 酸化膜形成と同時に電子反射膜を形成すること (ハ) 特定組成の電子反射膜形成液を用いること にある。
【0030】すなわち、従来のマスク本体の製造方法
は、図5に示すように、フォトエッチング法により平板
状のフラットマスクを形成したのち、順次、アニール処
理→プレス成形→洗浄→黒化処理→検査したのち、電子
反射膜形成液塗布→焼成→検査して、マスク本体を製作
しているが、この例のマスク本体は、上記のように酸化
膜形成前に電子反射膜形成液を塗布して電子反射膜形成
被膜を形成し、酸化膜形成と同時に焼成して電子反射膜
としている。
は、図5に示すように、フォトエッチング法により平板
状のフラットマスクを形成したのち、順次、アニール処
理→プレス成形→洗浄→黒化処理→検査したのち、電子
反射膜形成液塗布→焼成→検査して、マスク本体を製作
しているが、この例のマスク本体は、上記のように酸化
膜形成前に電子反射膜形成液を塗布して電子反射膜形成
被膜を形成し、酸化膜形成と同時に焼成して電子反射膜
としている。
【0031】上記のように電子反射膜を形成すると、つ
ぎの効果が得られる。 (イ) 高温度の焼成が可能となり、電子反射膜の付着
力を高めることができる。すなわち、第1リン酸アルミ
ニウムを結着剤とする電子反射膜に十分な付着力や耐水
性を与えるためには、520℃以上の熱処理が必要であ
るが、一般にカラー受像管の製造工程における最高熱処
理温度は、ガラスからなるパネルの変形防止上、ガラス
の転位点以下の約460℃が限界であり、520℃以上
の温度に加熱することができない。しかし酸化膜形成時
に処理すると、550〜650℃で処理することがで
き、その高温度の熱処理により電子反射膜の付着力を高
めることができる。 (ロ) 酸化膜形成時の高温度熱処理により、冷間圧延
鋼板および電子反射膜形成被膜を構成する材料の結晶水
や吸蔵ガスを十分に放出させることができる。その結
果、カラー受像管に組込み、動作時に電子ビームが衝突
してもガス放出が少なく、電子銃を構成するカソードの
劣化を軽減でき、長寿命かつ耐電圧特性の良好なカラー
受像管が得られる。 (ハ) 酸化膜の形成と同時に電子反射膜形成被膜を焼
成するため、マスク本体の製造工程を短縮でき、かつ格
別の焼成炉を設置することなく電子反射膜を形成するこ
とができる。 (ニ) 第1リン酸アルミニウムを結着剤として、粒径
1μm 以下の球状の酸化タングステン微粒子を15〜5
0重量%含む特定組成の電子反射膜形成用液を酸化膜形
成前に塗布して、直接電子反射膜を形成するため、付着
力の強い膜剥がれの生じない電子反射膜とすることがで
きる。
ぎの効果が得られる。 (イ) 高温度の焼成が可能となり、電子反射膜の付着
力を高めることができる。すなわち、第1リン酸アルミ
ニウムを結着剤とする電子反射膜に十分な付着力や耐水
性を与えるためには、520℃以上の熱処理が必要であ
るが、一般にカラー受像管の製造工程における最高熱処
理温度は、ガラスからなるパネルの変形防止上、ガラス
の転位点以下の約460℃が限界であり、520℃以上
の温度に加熱することができない。しかし酸化膜形成時
に処理すると、550〜650℃で処理することがで
き、その高温度の熱処理により電子反射膜の付着力を高
めることができる。 (ロ) 酸化膜形成時の高温度熱処理により、冷間圧延
鋼板および電子反射膜形成被膜を構成する材料の結晶水
や吸蔵ガスを十分に放出させることができる。その結
果、カラー受像管に組込み、動作時に電子ビームが衝突
してもガス放出が少なく、電子銃を構成するカソードの
劣化を軽減でき、長寿命かつ耐電圧特性の良好なカラー
受像管が得られる。 (ハ) 酸化膜の形成と同時に電子反射膜形成被膜を焼
成するため、マスク本体の製造工程を短縮でき、かつ格
別の焼成炉を設置することなく電子反射膜を形成するこ
とができる。 (ニ) 第1リン酸アルミニウムを結着剤として、粒径
1μm 以下の球状の酸化タングステン微粒子を15〜5
0重量%含む特定組成の電子反射膜形成用液を酸化膜形
成前に塗布して、直接電子反射膜を形成するため、付着
力の強い膜剥がれの生じない電子反射膜とすることがで
きる。
【0032】すなわち、一般に強固な無機質の連続膜
は、剥がれやすいが、上記特定組成の電子反射膜形成成
膜液を用いて電子反射膜を形成すると、僅かな量で緻密
構造の膜を形成することができ、かつ個々の粒子が網目
構造のようにつながった膜とすることができる。しかも
第1リン酸アルミニウムを結着剤とする電子反射膜形成
用液を用いて電子反射膜を形成すると、電子反射膜形成
液のpHは、リン酸イオンにより1〜3となるため、冷
間圧延鋼板からなる基材表面の鉄と反応して化合物を形
成する。その結果、基材に強固に付着した膜剥がれの生
じない膜とすることができる。
は、剥がれやすいが、上記特定組成の電子反射膜形成成
膜液を用いて電子反射膜を形成すると、僅かな量で緻密
構造の膜を形成することができ、かつ個々の粒子が網目
構造のようにつながった膜とすることができる。しかも
第1リン酸アルミニウムを結着剤とする電子反射膜形成
用液を用いて電子反射膜を形成すると、電子反射膜形成
液のpHは、リン酸イオンにより1〜3となるため、冷
間圧延鋼板からなる基材表面の鉄と反応して化合物を形
成する。その結果、基材に強固に付着した膜剥がれの生
じない膜とすることができる。
【0033】なお、電子反射膜形成液中の酸化タングス
テン微粒子の含有量を15〜50%としたが、これは、
15%よりも少なくなると、均一に分散しにくくなるば
かりでなく、マスク本体の熱膨張による蛍光体スクリー
ン上における電子ビームのランディングずれ、すなわ
ち、ピュリテイ・ドリフト抑制効果が減少する。また5
0%よりも多くなると、膜の付着力が不十分となり、粒
子の脱落による不良が生しやすくなるためである。
テン微粒子の含有量を15〜50%としたが、これは、
15%よりも少なくなると、均一に分散しにくくなるば
かりでなく、マスク本体の熱膨張による蛍光体スクリー
ン上における電子ビームのランディングずれ、すなわ
ち、ピュリテイ・ドリフト抑制効果が減少する。また5
0%よりも多くなると、膜の付着力が不十分となり、粒
子の脱落による不良が生しやすくなるためである。
【0034】また、電子反射膜の膜厚を2〜15μm と
したが、これは、2μm よりも薄くなると、ピュリテイ
・ドリフト抑制効果が減少し、15μm よりも厚くなる
と、マスク本体の開孔の孔づまりや酸化タングステン粒
子の脱落による不良が生じやすくなるためである。
したが、これは、2μm よりも薄くなると、ピュリテイ
・ドリフト抑制効果が減少し、15μm よりも厚くなる
と、マスク本体の開孔の孔づまりや酸化タングステン粒
子の脱落による不良が生じやすくなるためである。
【0035】なお、酸化タングステン粒子を用いて電子
反射膜を形成すると、その高い熱放射率および電子反射
能力により、ピュリテイ・ドリフト抑制効果を向上させ
ることができる。すなわち、完全黒体の熱輻射率を1と
すると、従来電子反射膜の主成分として知られている酸
化ビスマスの熱輻射率は0.80〜0.85、タングス
テンは0.95〜0.98、三酸化タングステンは0.
92〜0.95であり、三酸化タングステンを主成分と
する酸化タングステン粒子を用いることにより、タング
ステン粒子からなる膜と同等であり、四三酸化鉄や酸化
ビスマスから膜よりも熱輻射率の高い電子反射膜を形成
することができる。
反射膜を形成すると、その高い熱放射率および電子反射
能力により、ピュリテイ・ドリフト抑制効果を向上させ
ることができる。すなわち、完全黒体の熱輻射率を1と
すると、従来電子反射膜の主成分として知られている酸
化ビスマスの熱輻射率は0.80〜0.85、タングス
テンは0.95〜0.98、三酸化タングステンは0.
92〜0.95であり、三酸化タングステンを主成分と
する酸化タングステン粒子を用いることにより、タング
ステン粒子からなる膜と同等であり、四三酸化鉄や酸化
ビスマスから膜よりも熱輻射率の高い電子反射膜を形成
することができる。
【0036】実際に25インチカラー受像管に上記方法
により製造されたシャドウマスクを組込んで特性を評価
したところ、つぎの結果が得られた。
により製造されたシャドウマスクを組込んで特性を評価
したところ、つぎの結果が得られた。
【0037】マスク本体の電子銃側となる一方の面に酸
化タングステン微粒子30%含む電子反射膜形成液を塗
布し、酸化膜形成時に同時に焼成して電子反射膜とした
マスク本体をカラー受像管に組込み、陽極電圧26 k
V、カソード電流1330μmAで、図6に示すよう
に、蛍光体スクリーン3の中心から水平方向(X軸方
向)に160mm離れた位置に幅88mmの帯状の白色パタ
ーン28を描き、スイッチ・オン後、シャドウマスクの
熱膨張により時間とともに変化する蛍光体スクリーン3
上での電子ビームの移動量を白色パターン28の中心2
7(X軸上の点)において測定した。その結果、表1に
示すように、電子反射膜を形成しないマスク本体を組込
んだカラー受像管での電子ビームの移動量を100%と
した場合、この例のマスク本体を組込んだカラー受像管
では、68%と、上記電子反射膜を形成しないマスク本
体を組込んだカラー受像管に対して、ピュリティ・ドリ
フトを32%改善することができた。
化タングステン微粒子30%含む電子反射膜形成液を塗
布し、酸化膜形成時に同時に焼成して電子反射膜とした
マスク本体をカラー受像管に組込み、陽極電圧26 k
V、カソード電流1330μmAで、図6に示すよう
に、蛍光体スクリーン3の中心から水平方向(X軸方
向)に160mm離れた位置に幅88mmの帯状の白色パタ
ーン28を描き、スイッチ・オン後、シャドウマスクの
熱膨張により時間とともに変化する蛍光体スクリーン3
上での電子ビームの移動量を白色パターン28の中心2
7(X軸上の点)において測定した。その結果、表1に
示すように、電子反射膜を形成しないマスク本体を組込
んだカラー受像管での電子ビームの移動量を100%と
した場合、この例のマスク本体を組込んだカラー受像管
では、68%と、上記電子反射膜を形成しないマスク本
体を組込んだカラー受像管に対して、ピュリティ・ドリ
フトを32%改善することができた。
【表1】 また上記カラー受像管を長時間動作させたときの電子放
出特性の劣化を測定(寿命試験)した結果、表2に示す
ように、電子反射膜を形成しないマスク本体を組込んだ
カラー受像管の3000時間後の電子放出量を100%
とした場合、この例のマスク本体を組込んだカラー受像
管では、97%とほぼ同等の特性が得られた。しかも管
内ガスによる蛍光体スクリーンのイオン焼けも認められ
なかった。
出特性の劣化を測定(寿命試験)した結果、表2に示す
ように、電子反射膜を形成しないマスク本体を組込んだ
カラー受像管の3000時間後の電子放出量を100%
とした場合、この例のマスク本体を組込んだカラー受像
管では、97%とほぼ同等の特性が得られた。しかも管
内ガスによる蛍光体スクリーンのイオン焼けも認められ
なかった。
【表2】
【0038】
【発明の効果】冷間圧延鋼板を基材とするシャドウマス
クの電子銃側の面に電子反射膜が形成されこの電子反射
膜形成部以外の面が酸化膜で覆われてなるカラー受像管
において、電子反射膜形成部に酸化膜を形成することな
く直接電子反射膜を形成すると、特に第1リン酸アルミ
ニウムを結着剤として電子反射膜形成用液を用いて電子
反射膜を形成する場合、電子反射膜形成用液中のリン酸
が冷間圧延鋼板からなる基材表面の鉄と反応して化合物
を形成し、電子反射膜の付着力が強く膜剥がれが生じな
いカラー受像管とすることができる。
クの電子銃側の面に電子反射膜が形成されこの電子反射
膜形成部以外の面が酸化膜で覆われてなるカラー受像管
において、電子反射膜形成部に酸化膜を形成することな
く直接電子反射膜を形成すると、特に第1リン酸アルミ
ニウムを結着剤として電子反射膜形成用液を用いて電子
反射膜を形成する場合、電子反射膜形成用液中のリン酸
が冷間圧延鋼板からなる基材表面の鉄と反応して化合物
を形成し、電子反射膜の付着力が強く膜剥がれが生じな
いカラー受像管とすることができる。
【0039】また、所定形状に成形したのち洗浄した酸
化膜形成前のシャドウマスクに電子反射膜形成液を塗布
して酸化膜形成前に電子反射膜形成被膜を形成すると、
電子反射膜形成液の塗りむらをなくし、均一な電子反射
膜を形成することができる。
化膜形成前のシャドウマスクに電子反射膜形成液を塗布
して酸化膜形成前に電子反射膜形成被膜を形成すると、
電子反射膜形成液の塗りむらをなくし、均一な電子反射
膜を形成することができる。
【0040】さらに、その電子反射膜形成用被膜を酸化
膜形成と同時に焼成して電子反射膜とすると、格別の焼
成工程を要することなく、したがって格別の焼成炉を設
置することなく、電子反射膜形成に必要な高温度で酸化
膜と同時に電子反射膜を形成することができ、その高温
度の焼成により、冷間圧延鋼板および電子反射膜形成被
膜を構成する材料の結晶水や吸蔵ガスを十分に放出させ
ることができ、エミッション特性および耐電圧特性の良
好なカラー受像管とすることができる。
膜形成と同時に焼成して電子反射膜とすると、格別の焼
成工程を要することなく、したがって格別の焼成炉を設
置することなく、電子反射膜形成に必要な高温度で酸化
膜と同時に電子反射膜を形成することができ、その高温
度の焼成により、冷間圧延鋼板および電子反射膜形成被
膜を構成する材料の結晶水や吸蔵ガスを十分に放出させ
ることができ、エミッション特性および耐電圧特性の良
好なカラー受像管とすることができる。
【図1】この発明の一実施例であるカラー受像管のシャ
ドウマスクの構成を示す図である。
ドウマスクの構成を示す図である。
【図2】上記カラー受像管の構成を示す図である。
【図3】上記カラー受像管の製造工程を示す図である。
【図4】この発明の一実施例に係るマスク本体の製造工
程を示す図である。
程を示す図である。
【図5】この発明の一実施例に係るマスク本体の製造工
程と比較のために示した従来のマスク本体の製造工程図
である。
程と比較のために示した従来のマスク本体の製造工程図
である。
【図6】シャドウマスクの熱膨張による蛍光体スクリー
ン上における電子ビームの移動量の測定を説明するため
の図である。
ン上における電子ビームの移動量の測定を説明するため
の図である。
【図7】従来のカラー受像管の構成を説明するための図
である。
である。
【図8】従来のカラー受像管のシャドウマスクの構成を
示す図である。
示す図である。
3…蛍光体スクリーン 5…電子銃 6B ,6G ,6R …3電子ビーム 20…シャドウマスク 22…マスク本体 23…マスクフレーム 24…電子反射膜
Claims (4)
- 【請求項1】 冷間圧延鋼板を基材とするシャドウマス
クの電子銃側の面に電子反射膜が形成されこの電子反射
膜形成部以外の面が酸化膜で覆われてなるカラー受像管
において、 上記シャドウマスクは上記電子反射膜形成部に酸化膜を
形成することなく直接電子反射膜が形成されていること
を特徴とするカラー受像管。 - 【請求項2】 電子反射膜が第1リン酸アルミニウムに
より金属酸化物粒子が結着された被膜からなることを特
徴とする請求項1記載のカラー受像管。 - 【請求項3】 冷間圧延鋼板を基材とし所定形状に成形
されたシャドウマスクの電子銃側の面に電子反射膜が形
成されこの電子反射膜形成部以外の面が酸化膜で覆われ
てなるカラー受像管の製造方法において、 上記所定形状に成形したのち洗浄した酸化膜形成前のシ
ャドウマスクに電子反射膜形成液を塗布して電子反射膜
形成被膜を形成することを特徴とするカラー受像管の製
造方法。 - 【請求項4】 電子反射膜形成液を塗布して形成した電
子反射膜形成被膜を酸化膜形成時に焼成して電子反射膜
とすることを特徴とする請求項3記載のカラー受像管の
製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16243895A JPH0917349A (ja) | 1995-06-28 | 1995-06-28 | カラー受像管およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP16243895A JPH0917349A (ja) | 1995-06-28 | 1995-06-28 | カラー受像管およびその製造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0917349A true JPH0917349A (ja) | 1997-01-17 |
Family
ID=15754622
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP16243895A Pending JPH0917349A (ja) | 1995-06-28 | 1995-06-28 | カラー受像管およびその製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0917349A (ja) |
Cited By (1)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6172449B1 (en) | 1997-05-23 | 2001-01-09 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Method of manufacturing electronic tube and electronic tube |
-
1995
- 1995-06-28 JP JP16243895A patent/JPH0917349A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US6172449B1 (en) | 1997-05-23 | 2001-01-09 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Method of manufacturing electronic tube and electronic tube |
| US6386934B1 (en) | 1997-05-23 | 2002-05-14 | Matsushita Electric Industrial Co., Ltd. | Method of manufacturing electronic tube |
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