JPH09180905A - 高分子感温体 - Google Patents

高分子感温体

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JPH09180905A
JPH09180905A JP33934495A JP33934495A JPH09180905A JP H09180905 A JPH09180905 A JP H09180905A JP 33934495 A JP33934495 A JP 33934495A JP 33934495 A JP33934495 A JP 33934495A JP H09180905 A JPH09180905 A JP H09180905A
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JP
Japan
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polymer
polyamide resin
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ionic functional
temperature
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JP33934495A
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English (en)
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Hideki Matsui
秀樹 松井
Hajime Komada
肇 駒田
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Daicel Evonik Ltd
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Daicel Huels Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好なサーミスター特性を持ち、電気特性の
長期安定性に優れた、高感度で信頼性の高い高分子感温
体を提供する。 【解決手段】 イオン性の官能基を有する高分子とその
カウンターイオンとの塩よりなる高分子電解質を導電性
付与剤として、ポリアミド樹脂に配合したポリアミド樹
脂組成物よりなる高分子感温体。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気毛布、電気カ
ーペットなどの面状発熱体の温度制御のための温度検知
に使用される高分子感温体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】高分子材料の電気的特性の温度依存性を
利用して、電気カーペットなどの面状暖房器具の感温性
素子として用いることは従来から良く知られており、高
分子感温材料の誘電率、直流抵抗、インピーダンス等の
特性が温度により変化することを利用して温度制御回路
を作動させている。
【0003】このような、高分子感温材料に要求される
特性としては、(1)高分子の電気特性の温度による変
化が少ないこと、(2)高分子の電気特性の経時変化が
少ないこと、(3)吸湿が少ない、または吸湿による電
気特性の変化が少ないこと、(4)耐屈曲性等の機械的
特性が優れていること等が挙げられる。
【0004】ポリアミド樹脂は、上記の電気特性の温度
依存性が大きく、また、機械的特性、成形性も優れてい
るため感熱材料に適しており、特に吸湿性の少ないナイ
ロン11,ナイロン12の組成物が好適に用いられてい
る。
【0005】また、特開昭48−6648号、特開昭4
8−99691号、特開昭61−2303号等にはフェ
ノール性の化合物を配合する、あるいは特開昭52−2
7594号、特開昭58−215449号、特開昭60
−106101号等には金属塩類を配合する等の方法に
より電気特性の温度依存性の改善が行われている。
【0006】以上のような電気特性の改善検討により、
電気特性の改善効果は認められるものの、長期使用時に
は、添加したフェノール性の化合物の分解、揮発による
電気特性の経時変化や、あるいは塩類を添加する場合に
は、塩類のナイロンへの相溶性不良による感度のばらつ
きや、感熱体として使用する際に印加される電流の直流
成分による分極現象による電気特性の変化等があり、感
温体の初期サーミスタ特性、直流あるいは交流印加時
の、長期使用時の特性安定性等の高分子感温体に要求さ
れる特性すべてを満足する材料は得られていなかった。
【0007】また、特開平6−5175号、特開平6−
124805号には、過塩素酸リチウムをポリエチレン
オキサイドに溶解した導電性付与剤を、ポリアミド樹脂
に配合することを特徴とする高分子感温材料が報告され
ている。しかし、ここで使用されている低分子量ポリア
ルキレンオキサイドは耐水性が低く、高湿度下では吸水
しやすく、またポリアミドの表面にブリードしやすい。
このため、この様な過塩素酸リチウム−ポリエチレンオ
キサイド系の導電性付与剤をポリアミド樹脂に配合した
高分子感温材料は、暖房器具として長期間使用する際
に、電気特性の経時変化を招きやすく、設定温度からの
温度のズレを生じやすい。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は以上の高分子
感温材料の問題点に鑑み、優れた初期サーミスター特性
を持ち、導電性付与剤のブリード等がなく、電気特性の
長期安定性に優れた、好感度で信頼性の高い高分子感温
体を提供することを目的とするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、これらの
課題を解決するために、金属塩類をポリアミド樹脂にに
配合した高分子感温材料について鋭意検討を重ねた結
果、長期のサーミスタとしての電気特性の安定性が、添
加される金属塩中のアニオンに大きく依存することを見
いだした。
【0010】そこで本発明者らはこの点に関してさらに
詳細に検討したところ、イオン性の官能基およびそのカ
ウンターイオンよりなる高分子状の電解質を、ポリアミ
ド樹脂に配合して感温体として利用することにより、優
れた初期サーミスタ特性が得られるとともに、長期のイ
ンピーダンスの変化もきわめて少ない高分子感温体が得
られることを見いだし本発明に至った。
【0011】すなわち本発明は、イオン性の官能基およ
びそのカウンターイオンよりなる高分子電解質を、ポリ
アミド樹脂に配合したポリアミド樹脂組成物よりなる高
分子感温体である。また、イオン性の官能基およびポリ
アルキレンオキサイドユニットを同一分子内に有する高
分子とそのカウンターイオンとの塩よりなる高分子電解
質を、ポリアミド樹脂に配合してなる高分子感温体であ
る。さらに、これらの高分子電解質にポリアルキレンキ
レングリコール誘導体を混合した導電性付与剤を、ポリ
アミド樹脂に配合してなる高分子感温体である。
【0012】高分子感温体はシャープなインピーダンス
の温度依存性を持つ以外に,1)直流印加時のイオンの
分極によるインピーダンスの上昇がおこらないこと、
2)長期間インピーダンスが安定していることなどの特
性が要求される。
【0013】直流印加時のイオンの分極については、高
分子感温体に導電性を付与する目的で金属塩類を添加し
た場合には、それぞれのイオンがポリアミドマトリック
ス中を電場によって泳動し、分極してしまう結果、イン
ピーダンスが大きくなる現象を生ずる。しかし、本発明
で使用する高分子電解質は、高分子量であることからポ
リアミドマトリックス中を移動しないため、導電には直
接関係せず、従って分極現象に寄与しない。
【0014】本発明における導電は、高分子電解質のイ
オン性基のカウンターイオンによるものと考えられる。
すなわち、導電性はイオン性の官能基が連続して存在し
ている高分子電解質上を、カウンターイオンが電気的中
性条件を保ちながら、マクロな分極現象を生じない範囲
のミクロな移動により発現していると考えられる。
【0015】このようにイオン性の官能基がカウンター
イオンと強く相互作用していることから、上記のような
カウンターイオンの移動による分極現象に対して強く、
一定のインピーダンスの値を長期にわたって持続するこ
とができる。
【0016】この高分子電解質に束縛されたカウンター
イオンによる伝導機構は、温度による高分子電解質の運
動性の変化に大きく依存することから、ポリアミド樹脂
に配合して高分子感温体に使用するのに、きわめて好適
なインピーダンスの温度依存性を有している。
【0017】また、従来のように金属塩類を配合した場
合には、低分子量のアニオン種が、ポリアミドマトリク
ス中を移動し電気伝導に寄与する。このため、アニオン
種の化学的安定性がこれを配合した高分子感温体のイン
ピーダンスに直接影響し、高温下長期使用した場合に、
直流の印加がない場合でさえも、これらのアニオン種の
化学的な変質によりインピーダンスの大きな変化を生じ
る場合があった。
【0018】これに対して、本発明で使用する高分子電
解質は高分子量であることから、ポリアミドマトリック
ス中を移動しないので、高分子量アニオンは電気伝導に
直接関与せず、化学的に安定なカチオンのみが電気伝導
に関与する。従って、その高分子量アニオンの化学的安
定性は、高分子感温体のインピーダンスの値に直接影響
を与えず、これを配合した高分子感温体は高温長期使用
下においても安定したインピーダンス特性を示すことを
見いだした。
【0019】さらにこの様な高分子電解質を用いた系で
は、吸水時のインピーダンスの変動が極めて少ない傾向
のあることが見いだされた。このことも電気伝導に寄与
するカチオンが、移動しない高分子アニオンと強く相互
作用していることに由来していると考えられる。
【0020】
【発明の実施の形態】本発明で使用される高分子電解質
の構造は、イオン性の官能基があれば特に制限はない
が、ポリアミド樹脂との相溶性に問題が無く、樹脂の機
械的特性、耐熱性、耐候性といった諸特性を劣化させな
いものでなければならない。
【0021】高分子電解質に含有されるイオン性の官能
基としては、カルボキシルまたはカルボキシレート基、
スルホン酸基、リン酸基とこれらのイオン性の官能基を
有するポリマー等が望ましいが、これらに限定されるも
のではない。高分子電解質に含有されるイオン性の官能
基の量は、官能基やカウンターイオンの塩の種類により
影響されるが、ポリアミド組成物中に0.001mmo
l/g〜30mmol/g、さらに好ましくは0.00
5mmol/g〜20mmol/gが適当である。30
mmol/g以上の官能基量を有する高分子電解質では
極めて極性が高くなるため、ポリアミド樹脂への溶解性
が非常に悪くなり、また0.001mmol/g以下で
は官能基量が少ないため、結果として多くの高分子電解
質を配合する必要が生じ、ポリアミド樹脂の機械的特性
を損なう可能性が高くなる。
【0022】ここで使用される高分子電解質の分子量
は、500〜2000000、好ましくは1000〜1
000000であることが望ましい。分子量が500以
下では低分子量のアニオンと同様に、ポリアミドマトリ
ックス中を移動することから、電気特性の長期安定性の
点で好ましくない。また分子量が2000000以上で
は、一般にポリアミド樹脂との相溶性が悪化し、また樹
脂の溶融粘度も極めて高いためコンパウンドが困難とな
る。
【0023】本発明の高分子感温体には電気特性を向上
させるため、添加剤や化学構造を導入することができ
る。すなわち、イオン特にアルカリ金属イオン等のカチ
オンの移動度を高めるため、各種のポリアルキレンオキ
サイド誘導体を配合することにより電導性を高めること
ができる。ポリアルキレンオキサイドユニットとして
は、炭素数2、3、4等のエチレンオキサイド、プロピ
レンオキサイド、ブチレンオキサイドおよびこれらの共
重合体を好適に使用できる。このようなポリアルキレン
オキサイド誘導体として、ポリエチレングリコール、ポ
リプロピレングリコール、ポリブチレングリコール等の
ポリアルキレングリコール類が挙げられる。
【0024】また、上記のグリコール類以外に、アルキ
ルおよびアルキルアリルポリオキシアルキレンエーテ
ル、ポリオキシエチレンジアルキルエーテル、アルキル
アリルホルムアルデヒド縮合、ポリオキシアルキレンエ
ーテル、ポリオキシエチレンポリオキシプロピレンブロ
ックコポリマー、ポリオキシエチレンポリオキシプロピ
レンアルキルエーテル、ポリオキシアルキレングリセリ
ン脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレンソルビトール
脂肪酸エステル、ポリオキシアルキレン脂肪酸アミドビ
スフェノールA、ビスフェノールF、およびその水添物
のポリアルキレンオキシ誘導体ポリアルキレンオキサイ
ド骨格を有する界面活性剤およびその誘導体も好適に用
いることができる。
【0025】さらに、ポリアルキレングリコール成分を
ジオール成分として含有するウレタン樹脂、ポリエステ
ル樹脂またはポリアミド樹脂、ポリアルキレンオキサイ
ド骨格を側鎖に有するポリエチレン、ポリプロピレン系
のグラフト型ビニルポリマー、あるいはポリアルキレン
オキサイド骨格を側鎖に有するアクリル酸エステル、メ
タクリル酸エステルまたはスチレン系のグラフト型ポリ
マー等を好適に用いることができる。
【0026】これらのポリアルキレンオキサイド誘導体
の分子量としては300〜300000、好ましくは5
00〜100000が望ましい。特に、上記の各種のグ
ラフトポリマーは、高分子同士の絡み合いのため、ポリ
アミド樹脂からのブリードを起しにくく、さらにこれら
の配合によるポリアミド樹脂の機械的物性の劣化を最小
限に抑えることができるので望ましい。
【0027】さらに好ましい高分子電解質の構造とし
て、高分子電解質の分子中にイオン性の官能基とポリア
ルキレンオキサイドユニットを同時に含む構造を挙げる
ことができる。このような構造は、主鎖にポリアルキレ
ングリコール骨格をブロック的に導入したり、あるいは
主鎖にポリアルキレンオキサイド鎖をグラフトしたポリ
アルキレングリコール構造を有する高分子電解質により
得ることができる。このような高分子電解質では、同一
分子内に存在するイオン性の官能基およびカウンターイ
オンとポリアルキレンオキサイドユニットが、極めて密
接に作用することにより、イオン性の官能基とカウンタ
ーイオンとの解離が促進され、また解離したカチオンが
近傍のポリアルキレンオキサイドイオンを経由して容易
に移動することが可能となり、ポリアミドマトリックス
中のカチオン、特にアルカリ金属イオン等の移動度を向
上させることにより、このポリアミド樹脂組成物は極め
て高い導電性能を示す。
【0028】この様な高分子電解質としては、日本油脂
から市販されている無水コハク酸−ポリアルキレングリ
コール付加アリルエーテル-スチレン共重合体( 商品
名:マリアリム)をアルカリ金属の水酸化物で中和した
高分子電解質、ポリアルキレングリコール付加アクリル
酸をアクリル酸、メタクリル酸等の官能基含有モノマー
その他と共重合したアクリル系樹脂を、アルカリ金属の
水酸化物で中和した高分子電解質、カルボキシル基末端
ポリアルキレングリコールを中和した高分子電解質、各
種の高分子ポリアルキレングリコール誘導体の末端を酸
無水物等でカルボキシル基に変性後、中和した高分子電
解質等を用いることができる。これらの高分子電解質
は、単独又は二種以上を併用して使用してもよい。
【0029】ポリアミド樹脂に混練する高分子電解質の
量は、0.01重量%から20重量%が望ましい。0.
01重量%より少ない配合量では、イオン導電体として
の性能がきわめて低く、一方20重量%より多いと、ポ
リアミド樹脂と混練押し出しする際に、ストランドが切
れやすく製造が困難である。さらに、配合したポリアミ
ド樹脂も機械的特性が劣り、サーミスタ特性も導電成分
が多すぎるため不良となる。また直流連続印加時の分極
効果も強く現れるようになり、高分子感温材料として適
さない。
【0030】本発明の高分子感温体に使用することので
きるポリアミド樹脂は、特に制限はないが、吸水性、電
気特性の観点から、炭素原子100個当たりアミド基濃
度が14個以下のポリアミド樹脂が好適に使用できる。
このようなポリアミド樹脂として、ポリウンデカンアミ
ド(ナイロン11)、ポリドデカンアミド(ナイロン1
2)、N−アルキル置換ポリアミド、ポリエーテルアミ
ド、ポリエーテルエステルアミド、ダイマー酸および/
または水添ダイマー酸含有ポリアミド等のポリアミドお
よびその共重合体が使用できる。
【0031】本発明のポリアミド樹脂組成物には、さら
に電気特性を改善する目的で添加剤を配合することがで
きる。このような添加剤として、公知のフェノール化合
物、およびフェノール樹脂、さらに吸水性を下げ、電気
特性の経時変化を防止する観点から脂環式骨格を有する
フェノール樹脂オリゴマーやポリマーが望ましく、日本
石油(株)製 DPPシリーズ、PPシリーズ等が好適
に使用できる。
【0032】また、本発明のポリアミド樹脂組成物に
は、耐熱性、耐候性を改善する目的で種々の酸化防止
剤、耐熱安定剤を併用することができる。
【0033】
【実施例】以下に実施例により本発明をさらに具体的に
説明するが、本発明はこれらに限定されるものではな
い。なお以下において部は全て重量部を意味する。
【0034】導電性付与剤の調製 導電性付与剤 NO.1(ポリアクリル酸ナトリウム・
ポリアルキレンオキサイド誘導体混合物) ポリアクリル酸ナトリウム(日本触媒製:商品名アクア
リックDL−100)100部、エチレンオキサイド-
プロピレンオキサイドブロック共重合体(三洋化成製:
商品名ニューポールPE−64)200部を、窒素導入
管、温度計、攪拌機の接続した500mlのセパラブル
フラスコに入れ、窒素を通じながらオイルバスにより8
0℃に加熱して十分に分散させた。ついで、フラスコか
ら取り出した。生成物は室温ではペースト状の白色固体
となった。
【0035】導電性付与剤 NO.2(ポリアクリル酸
ナトリウム・ポリアルキレンオキサイド誘導体混合物) ポリアクリル酸ナトリウム(日本触媒製:商品名アクア
リックDL−100)100部、ポリアルキレンオキサ
イドグラフトポリエチレン(住友化学製:商品名スミエ
ード300G)200部を窒素導入管、温度計、攪拌機
の接続した500mlのセパラブルフラスコに入れ、窒
素を通じながらオイルバスにより 100℃に加熱して
十分に分散させた。ついで、フラスコから取り出した。
生成物は室温ではワックス状の白色固体となった。
【0036】導電性付与剤 NO.3(ポリスチレンス
ルホン酸ナトリウム・ポリアルキレンオキサイド誘導体
混合物) ポリスチレンスルホン酸ナトリウム(東ソ−製:商品名
ポリNaSS;20%水溶液)500部を窒素導入管、
温度計、攪拌機の接続した2lのセパラブルフラスコに
入れ、窒素を通じながらオイルバスにより90℃に加熱
し水を留出させた。さらに減圧下で濃縮し、きわめて粘
度の高い濃縮物を得た。
【0037】ついで、これにエチレンオキサイド-プロ
ピレンオキサイド共重合体(日本油脂製:商品名ユニル
ーブ50MB−26)100部を添加し、窒素を通じな
がらオイルバスにより60℃に加熱して十分に分散させ
た。ついで、フラスコから取り出した。生成物は室温で
はやや濁りのある粘度の高い液体となった。
【0038】導電性付与剤 NO.4(ポリエチレンオ
キサイドグラフト−コハク酸−スチレン−コポリマー−
カリウム塩) スチレン-無水マレイン酸共重合体(エルフ−アトケム
社製:商品名SMAレジン1000A)100部、エチ
レンオキサイド-プロピレンオキサイド共重合体(三洋
化成製:商品名ニューポール50HB−400)170
部、炭酸リチウム0.5部を、窒素導入管、温度計、攪
拌機の接続した500mlのセパラブルフラスコに入
れ、窒素を通じながらオイルバスにより100℃に加熱
し攪拌した。昇温に従って緩やかに発熱がおこり、酸無
水物と水酸基の反応が確認された。発熱終了後さらに5
時間加熱攪拌を継続した。生成物の酸価は152mgK
OH/gであった。生成物は室温ではやや濁りのある粘
度の高い液体となった。
【0039】ついで、生成物100部にメタノール10
0部、蒸留水50部を加え溶解した後、15部の水酸化
カリウムを攪拌しながらゆっくり加えた。中和反応によ
る発熱が終了した後、3時間攪拌を継続し、反応物を取
り出した。
【0040】ついで、ロータリエバポレータにより反応
物を濃縮し、大部分の水、メタノールを留去したあと、
メタノールを加え、70%のメタノール溶液として反応
生成物を得た。
【0041】導電性付与剤 NO.5(無水トリメリッ
ト酸変性ポリエチレンオキサイドグラフトポリエチレン
−カリウム塩) ポリアルキレンオキサイドグラフトポリエチレン(住友
化学製:商品名スミエード300G)100部、無水ト
リメリット酸32部、炭酸リチウム0.5部を窒素導入
管、温度計、攪拌機の接続した500mlのセパラブル
フラスコに入れ、窒素を通じながらオイルバスにより1
20℃まで徐々に加熱して十分に攪拌した。昇温にに従
って緩やかに発熱がおこり、酸無水物と水酸基の反応が
確認された。発熱終了後さらに5時間加熱攪拌を継続し
た。生成物の酸価は142mgKOH/gであった。つ
いで、95℃まで冷却後、19部の水酸化カリウムを蒸
留水50部に溶解した水溶液を非常にゆっくりと添加
し、カルボン酸を中和した。中和終了後、蒸留水を留去
し、生成物を取り出した。生成物は室温で白色の固体で
あった。
【0042】導電性付与剤 NO.6(無水マレイン酸
−ポリアルキレンオキサイド゛付加アリルエーテル−ス
チレン−コポリマー−カリウム塩) 無水マレイン酸−ポリアルキレンアキサイド付加アリル
エーテル−スチレン共重合体(日本油脂製:商品名マリ
アリムAKM−0531)100部を、窒素導入管、温
度計、攪拌機の接続した500mlのセパラブルフラス
コに入れ、窒素を通じながらオイルバスにより60℃に
加熱し攪拌した。ついで14部の水酸化カリウムを56
部の蒸留水に溶解した20%水酸化カリウム水溶液を徐
々に加えた。水酸化カリウム水溶液の添加に従って緩や
かに発熱がおこり、酸無水物と水酸基の反応が確認され
た。発熱終了後さらに3時間加熱攪拌を継続した。
【0043】ついで、ロータリエバポレータにより、反
応物を濃縮し、大部分の水を留去したあと、メタノール
を加え、70%のメタノール溶液として反応生成物を得
た。生成物は室温で褐色のクリアーな粘度の高い液体と
なった。
【0044】導電性付与剤 NO.7(リン酸付加グリ
シジルメタクリレート−ポリアルキレンオキサイド付加
アクリレート−メチルメタクリレート−コポリマー−カ
リウム塩) コンデンサー、窒素導入管、攪拌機の接続した4口セパ
ラブルフラスコに、メチルイソブチルケトン120部、
トルエン60部、ブタノール20部をとり、100℃に
昇温した。ついで、以下に示したアクリルモノマー類お
よび開始剤の混合物を、100℃の上記溶媒中に4時間
で滴下し、さらに4時間熟成した。
【0045】 ブレンマーPME400 200部 (日本油脂製:ポリエチレングリコールモノアクリレート;分子量約400) メチルメタクリレート 50部 グリシジルメタクリレート 75部 パーヘキシルO(日本油脂製:ラジカル重合開始剤) 1.5部 重合終了後、反応生成物を40℃まで冷却し取り出し
た。
【0046】ついで、燐酸51部をテトラヒドロフラン
150部に希釈し、コンデンサー、窒素導入管、攪拌機
の接続した4口セパラブルフラスコにとり、上記のアク
リル重合物をフラスコ内を高速に攪拌しながら滴下ロー
トから、2時間かけてで徐々に滴下した。滴下に伴い発
熱が認められ、グリシジル基への燐酸の付加反応が確認
された。発熱終了後の樹脂固形分の酸価は148mgK
OH/gであった。
【0047】ついで、上記生成物に20%の水酸化カリ
ウム280部を徐々に滴下し、ポリマーに結合した燐酸
基をカリウム塩とした後、溶剤および低沸分減圧下を除
去し濃縮した。メタノールを加え70%の高粘度のアク
リル樹脂溶液を得た。
【0048】導電性付与剤 NO.8(末端カルボキシ
ル基含有ポリエチレンオキサイド゛) 末端カルボキシル基変性ポリエチレンオキサイド(川研
ファインケミカル製:商品名PEO酸#400)200
部を窒素導入管、温度計、攪拌機の接続した500ml
のセパラブルフラスコに入れ、窒素を通じながらオイル
バスにより80℃に加熱して溶解させた。ついで、攪拌
しながら30%の水酸化カリウムの水溶液185mlを
徐々に滴下し、末端のカルボキシル基を中和してカリウ
ム塩とした。ついで、減圧下で水を留去し、50℃まで
冷却後メタノールを加え、70%溶液とし、フラスコか
ら取り出した。
【0049】実施例1〜8 ポリアミド樹脂としてダイセル・ヒュルス製のナイロン
12、ナイロン12エラストマー、水添ダイマー酸変性
ナイロン12を使用し、導電性付与剤NO.1〜NO.
8と添加剤を表1に示す割合(重量部)で配合し、押出
機により210℃で溶融混練し、ペレタイザーによりペ
レット化した。
【0050】これらのペレットを210℃で厚さ約0.
5mmのフィルムとし、ついでスズ電極を着装し、各温
度におけるインピーダンスを横河−ヒューレットパッカ
ード製のLCRメーターで測定した。評価結果を図1〜
3に示した。
【0051】実施例5および実施例7のフィルムについ
て、100℃で2時間、オーブン中で乾燥した場合と、
60℃で20時間、恒温恒湿器で調湿した場合につい
て、同様の測定法で各温度におけるよるインピーダンス
を測定した。その結果を図4、に示した。
【0052】実施例2、実施例3および実施例5のフィ
ルムについて、80℃のオーブン中で長期間放置し、イ
ンピーダンス(測定温度60℃)の経時的な変化を測定
した。結果を図5に示した。
【0053】以上の測定結果において、本発明の感温材
料は温度の変化に対して体積固有インピーダンスの大き
な変化を示し、優れた温度変化の検出感度が得られた。
また吸湿時と乾燥時のインピーダンスの変化が少なく、
様々な湿度条件下における実使用時における設定温度の
ぶれが少ない。さらに、80℃における高温長期のエー
ジング試験においてもインピーダンスの変化が少なく、
長期にわたり安定した温度検出特性を示した。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】本発明に記載されたイオン性の官能基を
有する高分子電解質をポリアミド樹脂に配合することに
よりより、従来の金属塩単独あるいは金属塩のポリアル
キレングリコール溶解物では得られなかった良好なサー
ミスタ特性が得られ、また、高温度による長期の電気特
性の経時変化を防止でき、好感度で信頼性の高い高分子
感温体を得ることができる。
【0056】また、本発明によって得られるポリアミド
樹脂組成物は、適当な融点をもち、温度ヒューズとして
の機能も有しており、感熱線に要求される機械的特性も
満足している。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜3の高分子感温体の、各温度におけ
る初期インピーダンスの測定結果を示すグラフである。
【図2】実施例4〜6の高分子感温体の、各温度におけ
る初期インピーダンスの測定結果を示すグラフである。
【図3】実施例7〜8の高分子感温体の、各温度におけ
る初期インピーダンスの測定結果を示すグラフである。
【図4】実施例5および実施例7の高分子感温体の、乾
燥、吸湿時の各温度における初期インピーダンスの測定
結果を示すグラフである。
【図5】実施例2、実施例3および実施例5の高分子感
温体について、80℃のオーブン中で長期間放置する長
期エージング試験において、インピーダンス(測定温度
60℃)の経時的な変化を測定した結果を示すグラフで
ある。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 イオン性の官能基を有する高分子とその
    カウンターイオンとの塩よりなる高分子電解質を、ポリ
    アミド樹脂に配合してなる高分子感温体。
  2. 【請求項2】 イオン性の官能基を有する高分子とその
    カウンターイオンとの塩よりなる高分子電解質に、ポリ
    アルキレンキレングリコール誘導体を混合した導電性付
    与剤を、ポリアミド樹脂に配合してなる高分子感温体。
  3. 【請求項3】 イオン性の官能基およびポリアルキレン
    オキサイドユニットを同一分子内に有する高分子とその
    カウンターイオンとの塩よりなる高分子電解質、ポリア
    ミド樹脂に配合してなる高分子感温体。
  4. 【請求項4】 イオン性の官能基およびポリアルキレン
    オキサイドユニットを同一分子内に有する高分子とその
    カウンターイオンとの塩よりなる高分子電解質に、ポリ
    アルキレンキレングリコール誘導体を混合した導電性付
    与剤を、ポリアミド樹脂に配合してなる高分子感温体。
  5. 【請求項5】 イオン性の官能基がカルボキシル基、カ
    ルボキシレート基、スルホン酸基、リン酸基である請求
    項1〜4記載の高分子感温体。
JP33934495A 1995-12-26 1995-12-26 高分子感温体 Pending JPH09180905A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2022186038A1 (ja) * 2021-03-03 2022-09-09 Mcppイノベーション合同会社 接着用樹脂組成物及びその製造方法、熱可塑性樹脂組成物及びその製造方法、接着シート、積層体並びに合成樹脂製成形体
JP2023128915A (ja) * 2022-03-04 2023-09-14 Mcppイノベーション合同会社 積層体、積層体の製造方法、及び自動車内装表皮

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JP2023128915A (ja) * 2022-03-04 2023-09-14 Mcppイノベーション合同会社 積層体、積層体の製造方法、及び自動車内装表皮

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