JPH09184536A - 防振装置 - Google Patents
防振装置Info
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- JPH09184536A JPH09184536A JP8014777A JP1477796A JPH09184536A JP H09184536 A JPH09184536 A JP H09184536A JP 8014777 A JP8014777 A JP 8014777A JP 1477796 A JP1477796 A JP 1477796A JP H09184536 A JPH09184536 A JP H09184536A
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- vibration
- vibration isolation
- isolation table
- compensator
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- G03F—PHOTOMECHANICAL PRODUCTION OF TEXTURED OR PATTERNED SURFACES, e.g. FOR PRINTING, FOR PROCESSING OF SEMICONDUCTOR DEVICES; MATERIALS THEREFOR; ORIGINALS THEREFOR; APPARATUS SPECIALLY ADAPTED THEREFOR
- G03F7/00—Photomechanical, e.g. photolithographic, production of textured or patterned surfaces, e.g. printing surfaces; Materials therefor, e.g. comprising photoresists; Apparatus specially adapted therefor
- G03F7/70—Microphotolithographic exposure; Apparatus therefor
- G03F7/708—Construction of apparatus, e.g. environment aspects, hygiene aspects or materials
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- G03F7/709—Vibration, e.g. vibration detection, compensation, suppression or isolation
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- Exposure And Positioning Against Photoresist Photosensitive Materials (AREA)
- Vibration Prevention Devices (AREA)
- Exposure Of Semiconductors, Excluding Electron Or Ion Beam Exposure (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 精度の良い除振台の物理パラメータにより床
振動のフィードフォワードによける補償パラメータを設
定し、もって防振特性の向上を図る。 【解決手段】 除振台を駆動するアクチュエータ8と、
除振台を設置した床に設けられた加速度センサ9と、こ
の検出信号に所定の補償パラメータに基づく補償を施す
補償手段11と、この補償手段の出力に基づいて前記ア
クチュエータを駆動する駆動手段7とを備えた防振装置
において、前記補償パラメータは、前記アクチュエータ
を駆動させて前記除振台に振動を加えるための発振器1
4と、前記除振台に設けられた加速度センサ2と、この
加速度センサおよび前記発振器の出力に基づいて、前記
振動を加える場合の周波数応答における実数部曲線のデ
ータを算出し、これに基づいて前記除振台を支持するば
ね定数もしくはこれに加えて粘性摩擦係数を得る手段1
7と、このばね定数もしくはこれに加えて粘性摩擦係数
により前記補償手段における所定の補償を行うためのパ
ラメータを設定する手段18とを備えたパラメータ設定
手段により設定されたものである。
振動のフィードフォワードによける補償パラメータを設
定し、もって防振特性の向上を図る。 【解決手段】 除振台を駆動するアクチュエータ8と、
除振台を設置した床に設けられた加速度センサ9と、こ
の検出信号に所定の補償パラメータに基づく補償を施す
補償手段11と、この補償手段の出力に基づいて前記ア
クチュエータを駆動する駆動手段7とを備えた防振装置
において、前記補償パラメータは、前記アクチュエータ
を駆動させて前記除振台に振動を加えるための発振器1
4と、前記除振台に設けられた加速度センサ2と、この
加速度センサおよび前記発振器の出力に基づいて、前記
振動を加える場合の周波数応答における実数部曲線のデ
ータを算出し、これに基づいて前記除振台を支持するば
ね定数もしくはこれに加えて粘性摩擦係数を得る手段1
7と、このばね定数もしくはこれに加えて粘性摩擦係数
により前記補償手段における所定の補償を行うためのパ
ラメータを設定する手段18とを備えたパラメータ設定
手段により設定されたものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は床振動の除振台への
伝播を抑制する防振装置に関する。特に、露光用XYス
テージを搭載してなる半導体露光装置の一構成ユニット
として好適に使用される防振装置であって、ボイスコイ
ルモータ(以下、VCMと略記)をアクチュエータとし
た防振装置やVCMを含め他のアクチュエータを複合的
に使用した防振装置の床振動減衰率の改善に関する。
伝播を抑制する防振装置に関する。特に、露光用XYス
テージを搭載してなる半導体露光装置の一構成ユニット
として好適に使用される防振装置であって、ボイスコイ
ルモータ(以下、VCMと略記)をアクチュエータとし
た防振装置やVCMを含め他のアクチュエータを複合的
に使用した防振装置の床振動減衰率の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】除振台上には振動を嫌う機器群が搭載さ
れる。例えば、光学顕微鏡や露光用XYステージなどで
ある。特に、露光用XYステージの場合、適切かつ迅速
な露光が行われるべく外部から伝達する振動を極力排除
した除振台上に同ステージは搭載されねばならない。何
故ならば、露光は露光用XYステージが完全停止の状態
で行なわねばならないからである。さらに、露光用XY
ステージはステップ&リッピートという間欠運動を動作
モードとして持ち、繰り返しのステップ振動を自身が発
生しこれが除振台の揺れを惹起せしめることにも注意せ
ねばならない。この種の振動が整定しきれないで残留す
る場合にも、露光動作に入ることは不可能である。した
がって、除振台には、外部振動に対する除振と、搭載さ
れた機器自身の運動に起因した強制振動の制振性能をバ
ランスよく実現することが求められている。
れる。例えば、光学顕微鏡や露光用XYステージなどで
ある。特に、露光用XYステージの場合、適切かつ迅速
な露光が行われるべく外部から伝達する振動を極力排除
した除振台上に同ステージは搭載されねばならない。何
故ならば、露光は露光用XYステージが完全停止の状態
で行なわねばならないからである。さらに、露光用XY
ステージはステップ&リッピートという間欠運動を動作
モードとして持ち、繰り返しのステップ振動を自身が発
生しこれが除振台の揺れを惹起せしめることにも注意せ
ねばならない。この種の振動が整定しきれないで残留す
る場合にも、露光動作に入ることは不可能である。した
がって、除振台には、外部振動に対する除振と、搭載さ
れた機器自身の運動に起因した強制振動の制振性能をバ
ランスよく実現することが求められている。
【0003】なお、XYステージを完全停止させてから
同ステージ上に搭載のシリコンウエハに対して露光光を
照射するというステップ&リッピート方式の半導体露光
装置に代わって、XYステージなどをスキャンさせなが
ら露光光をシリコンウエハ上に照射するスキャン方式の
半導体露光装置も登場していた。このような装置に使わ
れる除振台に対しても、外部振動の除振と、その除振台
に搭載された機器自身の運動に起因した強制振動に対す
る制振性能とをバランスよく満たすことが求められるこ
とは同様である。
同ステージ上に搭載のシリコンウエハに対して露光光を
照射するというステップ&リッピート方式の半導体露光
装置に代わって、XYステージなどをスキャンさせなが
ら露光光をシリコンウエハ上に照射するスキャン方式の
半導体露光装置も登場していた。このような装置に使わ
れる除振台に対しても、外部振動の除振と、その除振台
に搭載された機器自身の運動に起因した強制振動に対す
る制振性能とをバランスよく満たすことが求められるこ
とは同様である。
【0004】周知のように、除振台は受動的な除振台と
能動的な除振台に実現形態が分類される。除振台上の搭
載機器に求められる高精度位置決め、高精度スキャン、
高速移動などへの要求に応えるべく近年は能動的な防振
装置を用いる傾向にあり、それに用いられるアクチュエ
ータとして空気バネ、VCM、圧電素子などが知られて
いる。
能動的な除振台に実現形態が分類される。除振台上の搭
載機器に求められる高精度位置決め、高精度スキャン、
高速移動などへの要求に応えるべく近年は能動的な防振
装置を用いる傾向にあり、それに用いられるアクチュエ
ータとして空気バネ、VCM、圧電素子などが知られて
いる。
【0005】まず、図3を参照してアクチュエータとし
てVCMを用いた防振装置の構成とその動作を説明す
る。同図において、1は除振台、2は除振台1の振動を
計測する第1の加速度センサ、3は予圧用機械バネ、4
は機構全体の粘性を表現する粘性要素である。除振台1
の振動を検出する第1の加速度センサ2の出力は、前置
フィルタ5を通って適切なフィルタリングが施されると
ともに電気信号への変換が行われる。続いて、前置フィ
ルタ5の出力信号は積分補償器6を通って速度の次元を
持つ信号になりその信号が電力増幅器7を励磁し、結果
としてVCM8は除振台1を駆動する。この閉ループを
フィードバック装置12と称する。床振動が除振台1に
及ぼす影響を除去ないし軽減するための床振動フィード
フォワードは、床振動を第2の加速度センサ9によって
検出し、その出力をフィルタリングおよび電気信号に変
換するフィルタ10を通して適切な伝達関数を有する床
振動フィードフォワード補償器11を介して電力増幅器
7の前段に加算することによって実現する。このループ
をフィードフォワード装置23と称する。ここでVCM
8の構造の一例を図6に示す。同図において、19は永
久磁石、20は巻線コイル、21は巻線コイル20の支
持枠、22は永久磁石19を固定する固定枠である。支
持枠21を堅固に固定して巻線コイル20に電流を通電
したときには永久磁石19を含めた固定枠22が、固定
枠22を堅固に固定して巻線コイル20に電流を通電し
たときには巻線コイル20を含めた支持枠21がそれぞ
れ駆動力を得る。
てVCMを用いた防振装置の構成とその動作を説明す
る。同図において、1は除振台、2は除振台1の振動を
計測する第1の加速度センサ、3は予圧用機械バネ、4
は機構全体の粘性を表現する粘性要素である。除振台1
の振動を検出する第1の加速度センサ2の出力は、前置
フィルタ5を通って適切なフィルタリングが施されると
ともに電気信号への変換が行われる。続いて、前置フィ
ルタ5の出力信号は積分補償器6を通って速度の次元を
持つ信号になりその信号が電力増幅器7を励磁し、結果
としてVCM8は除振台1を駆動する。この閉ループを
フィードバック装置12と称する。床振動が除振台1に
及ぼす影響を除去ないし軽減するための床振動フィード
フォワードは、床振動を第2の加速度センサ9によって
検出し、その出力をフィルタリングおよび電気信号に変
換するフィルタ10を通して適切な伝達関数を有する床
振動フィードフォワード補償器11を介して電力増幅器
7の前段に加算することによって実現する。このループ
をフィードフォワード装置23と称する。ここでVCM
8の構造の一例を図6に示す。同図において、19は永
久磁石、20は巻線コイル、21は巻線コイル20の支
持枠、22は永久磁石19を固定する固定枠である。支
持枠21を堅固に固定して巻線コイル20に電流を通電
したときには永久磁石19を含めた固定枠22が、固定
枠22を堅固に固定して巻線コイル20に電流を通電し
たときには巻線コイル20を含めた支持枠21がそれぞ
れ駆動力を得る。
【0006】後に示すが、床振動フィードフォワード補
償器11の伝達関数の基本構造は理論的に導け、その伝
達関数の実現に当たっては除振台の力学系としての物理
パラメータが必要となる。具体的には、バネ定数と粘性
摩擦係数である。物理パラメータの算出方法としては、
現場においては周波数応答のゲイン曲線を利用した方法
が多用されている。従来のゲイン曲線に基づく物理パラ
メータ算出法を以下に説明しよう。図3を参照して、破
線内のVCM式支持脚13のバネ定数Kと粘性摩擦係数
Cを算出することを考える。駆動力fd から除振台の加
速度αまでの伝達関数は(1)式となる。
償器11の伝達関数の基本構造は理論的に導け、その伝
達関数の実現に当たっては除振台の力学系としての物理
パラメータが必要となる。具体的には、バネ定数と粘性
摩擦係数である。物理パラメータの算出方法としては、
現場においては周波数応答のゲイン曲線を利用した方法
が多用されている。従来のゲイン曲線に基づく物理パラ
メータ算出法を以下に説明しよう。図3を参照して、破
線内のVCM式支持脚13のバネ定数Kと粘性摩擦係数
Cを算出することを考える。駆動力fd から除振台の加
速度αまでの伝達関数は(1)式となる。
【0007】
【数2】 この周波数応答のゲイン曲線は図4のようになる。ここ
において、共振倍率MP とこれを与える周波数fP を読
みとり、(2)から(5)式までの計算を順次実施して
いくとKとCが算出できる。ただし、質量Mは既知とす
る。
において、共振倍率MP とこれを与える周波数fP を読
みとり、(2)から(5)式までの計算を順次実施して
いくとKとCが算出できる。ただし、質量Mは既知とす
る。
【0008】
【数3】 さて、実測の周波数特性のゲイン曲線には、fd を発生
させる電力増幅器のゲインや、加速度αを電気量として
検出するときのゲインなどが含まれる。したがって、M
P は高周波域のゲイン平坦部と主共振ポイントfP にお
けるゲインとの差分となる。しかし、一般に図3に示す
VCM式支持脚13の如き構造物において駆動力から除
振台の加速度までの周波数応答を測定すると、多くの場
合に主共振モードのほかに幾つもの副共振モードが存在
し、本来なら高周波域で平坦なゲイン曲線を歪ませる。
ここに、物理パラメータ算出において精度を劣化させる
要因が存在する。すなわち、副共振モードの存在により
周波数特性のゲイン平坦部が歪み、そのレベル決定が恣
意的になるのである。MP の決定が恣意的であれば、
(2)〜(5)式を参照して、KとCは曖昧な値になっ
てしまうのである。ここで、イナータンス応答を、すな
わち(1)式の一実測例を図5に示す。図中↑印は主共
振点である。この点より高周波側にも共振が存在し、も
ってこの部位のゲイン曲線の平坦性を乱している。
させる電力増幅器のゲインや、加速度αを電気量として
検出するときのゲインなどが含まれる。したがって、M
P は高周波域のゲイン平坦部と主共振ポイントfP にお
けるゲインとの差分となる。しかし、一般に図3に示す
VCM式支持脚13の如き構造物において駆動力から除
振台の加速度までの周波数応答を測定すると、多くの場
合に主共振モードのほかに幾つもの副共振モードが存在
し、本来なら高周波域で平坦なゲイン曲線を歪ませる。
ここに、物理パラメータ算出において精度を劣化させる
要因が存在する。すなわち、副共振モードの存在により
周波数特性のゲイン平坦部が歪み、そのレベル決定が恣
意的になるのである。MP の決定が恣意的であれば、
(2)〜(5)式を参照して、KとCは曖昧な値になっ
てしまうのである。ここで、イナータンス応答を、すな
わち(1)式の一実測例を図5に示す。図中↑印は主共
振点である。この点より高周波側にも共振が存在し、も
ってこの部位のゲイン曲線の平坦性を乱している。
【0009】さて、床振動が除振台に及ぼす影響を軽減
ないし排除するための設けられる床振動のフィードフォ
ワードに関する公知資料として、特開平6−23543
9号公報(『振動制御方法および装置』)がある。ここ
では、床振動を参照信号、除振台の振動を誤差信号とし
て適応フィルタに入力し、適応アルゴリズムに基づきフ
ィルタ係数を更新して参照信号を加工することによりフ
ィードフォワード信号を形成する方法およびその装置構
成が開示されている。また、特開平7−93037号公
報では、除振台の振動状態から誤差信号を得て、最小自
乗法に基づく適応アルゴリズムの開示がなされている。
ないし排除するための設けられる床振動のフィードフォ
ワードに関する公知資料として、特開平6−23543
9号公報(『振動制御方法および装置』)がある。ここ
では、床振動を参照信号、除振台の振動を誤差信号とし
て適応フィルタに入力し、適応アルゴリズムに基づきフ
ィルタ係数を更新して参照信号を加工することによりフ
ィードフォワード信号を形成する方法およびその装置構
成が開示されている。また、特開平7−93037号公
報では、除振台の振動状態から誤差信号を得て、最小自
乗法に基づく適応アルゴリズムの開示がなされている。
【0010】これらの公知資料は床振動から除振台まで
の伝達特性が正確には把握できない、という前提にたっ
て案出されている。床から除振台までの曖昧な伝達特性
を適応アルゴリズムの使用によって捕捉するところに発
想の原点がある。整理すると、適応アルゴリズムによっ
て床振動フィードフォワードの補償器を構成する方法は
2種存在する。その特質は下記の通りである。
の伝達特性が正確には把握できない、という前提にたっ
て案出されている。床から除振台までの曖昧な伝達特性
を適応アルゴリズムの使用によって捕捉するところに発
想の原点がある。整理すると、適応アルゴリズムによっ
て床振動フィードフォワードの補償器を構成する方法は
2種存在する。その特質は下記の通りである。
【0011】(1)再帰型補償器の場合 長所:低次元の補償器を実現できる。収束がはやい。 短所:補償器の安定性が保証されない。
【0012】(2)非再帰型補償器の場合 長所:安定性は保証されている。 短所:高次の補償器となり、したがって収束は遅い。
【0013】除振台が設置される床の状態は千差万別で
ある。あらゆる床振動の状態にも対処できる適切な床振
動フィードフォワード補償器を自動生成することが、本
来適応アルゴリズムに期待されていることである。しか
し、実際には上述の如く適応アルゴリズム自体の特質に
より、実用に耐えるものとは言い難いのである。あらゆ
る種類の床振動の条件や除振台の揺れの状態にも安定
で、かつ除振性能を損なうことのない床振動フィードフ
ォワードを実現することは至難である、という課題が残
されていた。
ある。あらゆる床振動の状態にも対処できる適切な床振
動フィードフォワード補償器を自動生成することが、本
来適応アルゴリズムに期待されていることである。しか
し、実際には上述の如く適応アルゴリズム自体の特質に
より、実用に耐えるものとは言い難いのである。あらゆ
る種類の床振動の条件や除振台の揺れの状態にも安定
で、かつ除振性能を損なうことのない床振動フィードフ
ォワードを実現することは至難である、という課題が残
されていた。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】床振動フィードフォワ
ードは、除振台を設置した床振動を加速度センサなどの
振動センサを使って検出し、その信号に対して適切な補
償を施して得られる信号を除振台を駆動するアクチュエ
ータにフィードフォワードすることにより、結果として
床振動が除振台に伝達する振動を抑制せんとするもので
ある。ここで、適切な補償を施すためのいわゆる床振動
フィードフォワード補償器の伝達関数の構造は理論的に
算出可能である。しかし、実装に当たっては物理パラメ
ータの算出値を使わねばならないことが問題であった。
ードは、除振台を設置した床振動を加速度センサなどの
振動センサを使って検出し、その信号に対して適切な補
償を施して得られる信号を除振台を駆動するアクチュエ
ータにフィードフォワードすることにより、結果として
床振動が除振台に伝達する振動を抑制せんとするもので
ある。ここで、適切な補償を施すためのいわゆる床振動
フィードフォワード補償器の伝達関数の構造は理論的に
算出可能である。しかし、実装に当たっては物理パラメ
ータの算出値を使わねばならないことが問題であった。
【0015】一般に、制御システムにおいて安定性を確
保した上で、より一層の性能を望む場合にはフィードフ
ォワードが用いられる。いわゆる、制御系の構造は2自
由度となる。そして、フィードフォワードのための補償
パラメータは制御対象の物理パラメータを使って構成さ
れ、その算出精度がフィードフォワードの性能を決定づ
けている。
保した上で、より一層の性能を望む場合にはフィードフ
ォワードが用いられる。いわゆる、制御系の構造は2自
由度となる。そして、フィードフォワードのための補償
パラメータは制御対象の物理パラメータを使って構成さ
れ、その算出精度がフィードフォワードの性能を決定づ
けている。
【0016】このような事情は、床振動フィードフォワ
ード補償器を備える防振装置でも全く同様であり、如何
に制御対象であるところの除振台の物理パラメータを精
度よく算出し、その値を床振動フィードフォワード補償
器の設計に反映させ得るかが装置性能に直接効くのであ
る。精度不良な物理パラメータを使って設計した床振動
フィードフォワード補償器では、床振動から除振台まで
の振動減衰率の仕様は満たせないのは当然である。
ード補償器を備える防振装置でも全く同様であり、如何
に制御対象であるところの除振台の物理パラメータを精
度よく算出し、その値を床振動フィードフォワード補償
器の設計に反映させ得るかが装置性能に直接効くのであ
る。精度不良な物理パラメータを使って設計した床振動
フィードフォワード補償器では、床振動から除振台まで
の振動減衰率の仕様は満たせないのは当然である。
【0017】本発明は、従来に比べて物理パラメータを
精度よく算出しその値に基づいて床振動フィードフォワ
ード補償器の補償パラメータをセットし、除振装置にお
ける除振特性の向上をはからんとするものである。
精度よく算出しその値に基づいて床振動フィードフォワ
ード補償器の補償パラメータをセットし、除振装置にお
ける除振特性の向上をはからんとするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために、本発明の防振装置は、簡便かつ恣意性が排除さ
れた物理パラメータの算出手順に基づいて除振台を支持
する機械バネと粘性要素の物理パラメータを算出し、こ
の値に基づき床振動フィードフォワード補償器の補償パ
ラメータをセットし、それを含むフィードフォワードル
ープを機能させる。
ために、本発明の防振装置は、簡便かつ恣意性が排除さ
れた物理パラメータの算出手順に基づいて除振台を支持
する機械バネと粘性要素の物理パラメータを算出し、こ
の値に基づき床振動フィードフォワード補償器の補償パ
ラメータをセットし、それを含むフィードフォワードル
ープを機能させる。
【0019】より具体的に、本発明の防振装置は、除振
台を駆動するボイスコイルモータ、除振台の振動を検出
する第1の加速度センサ、第1の加速度センサの出力を
電気信号に変換しかつ適切なフィルタリング処理をする
ための前置フィルタ、前置フィルタの出力を積分するた
めの積分補償器、および積分補償器の出力信号に応動し
て前記除振台を駆動するためのボイスコイルモータを励
磁する電力増幅器を有するフィードバック装置と、除振
台を設置する床振動を検出する第2の加速度センサ、第
2の加速度センサの出力を電気信号に変換しかつ適切な
フィルタリング処理を行うためのフィルタ、およびフィ
ルタの出力信号に対して補償を施し電力増幅器の前段へ
フィードフォワードするための適切な伝達関数を有する
床振動フィードフォワード補償器を有するフィードフォ
ワード装置とを備える防振装置において、フィードバッ
ク装置とフィードフォワード装置内の信号を断続させる
ための電子スイッチと、電力増幅器を励磁して除振台を
駆動するための発振器と、発振器の出力信号と前置フィ
ルタの出力信号とを取り込んで除振台の力学的な物理パ
ラメータを算出する物理パラメータ算出手段と、物理パ
ラメータ算出手段の出力に基づいて床振動フィードフォ
ワード補償器の補償パラメータを設定する補償パラメー
タ設定手段とを備えていることを特徴とする。この場
合、床振動フィードフォワード補償器の伝達関数はPI
補償器と積分器をカスケード接続した伝達関数あるいは
2重積分器の伝達関数であることを特徴とする。
台を駆動するボイスコイルモータ、除振台の振動を検出
する第1の加速度センサ、第1の加速度センサの出力を
電気信号に変換しかつ適切なフィルタリング処理をする
ための前置フィルタ、前置フィルタの出力を積分するた
めの積分補償器、および積分補償器の出力信号に応動し
て前記除振台を駆動するためのボイスコイルモータを励
磁する電力増幅器を有するフィードバック装置と、除振
台を設置する床振動を検出する第2の加速度センサ、第
2の加速度センサの出力を電気信号に変換しかつ適切な
フィルタリング処理を行うためのフィルタ、およびフィ
ルタの出力信号に対して補償を施し電力増幅器の前段へ
フィードフォワードするための適切な伝達関数を有する
床振動フィードフォワード補償器を有するフィードフォ
ワード装置とを備える防振装置において、フィードバッ
ク装置とフィードフォワード装置内の信号を断続させる
ための電子スイッチと、電力増幅器を励磁して除振台を
駆動するための発振器と、発振器の出力信号と前置フィ
ルタの出力信号とを取り込んで除振台の力学的な物理パ
ラメータを算出する物理パラメータ算出手段と、物理パ
ラメータ算出手段の出力に基づいて床振動フィードフォ
ワード補償器の補償パラメータを設定する補償パラメー
タ設定手段とを備えていることを特徴とする。この場
合、床振動フィードフォワード補償器の伝達関数はPI
補償器と積分器をカスケード接続した伝達関数あるいは
2重積分器の伝達関数であることを特徴とする。
【0020】また、フィードフォワード装置内の床振動
フィードフォワード補償器の出力はフィードバック装置
内の積分補償器の前段にフィードフォワードする防振装
置であってもよい。この場合には床振動フィードフォワ
ード補償器は、上述の構成に比較して次数が1次下がり
PI補償器または積分補償器の伝達関数になる。
フィードフォワード補償器の出力はフィードバック装置
内の積分補償器の前段にフィードフォワードする防振装
置であってもよい。この場合には床振動フィードフォワ
ード補償器は、上述の構成に比較して次数が1次下がり
PI補償器または積分補償器の伝達関数になる。
【0021】
【作用】力学系の物理パラメータ算出に当たって、従来
のゲイン曲線に代えて周波数応答における実数部曲線を
使用する。周波数応答の実数部曲線はゲイン曲線に比較
して共振モードの識別性が良好で、得られるデータを使
って算出した物理パラメータは精度が高い。一般的に、
フィードフォワード補償は、制御対象のパラメータをそ
の補償器を実現するために使用するが、取得できるパラ
メータの精度が良好なほどフィードフォワード補償の効
果も勝る。故に、精度の高い除振台の物理パラメータを
使って実現した床振動フィードフォワード補償器をフィ
ードフォワードループの中に実装した場合、床振動の除
振台への伝播を効果的に抑制するように作用する。
のゲイン曲線に代えて周波数応答における実数部曲線を
使用する。周波数応答の実数部曲線はゲイン曲線に比較
して共振モードの識別性が良好で、得られるデータを使
って算出した物理パラメータは精度が高い。一般的に、
フィードフォワード補償は、制御対象のパラメータをそ
の補償器を実現するために使用するが、取得できるパラ
メータの精度が良好なほどフィードフォワード補償の効
果も勝る。故に、精度の高い除振台の物理パラメータを
使って実現した床振動フィードフォワード補償器をフィ
ードフォワードループの中に実装した場合、床振動の除
振台への伝播を効果的に抑制するように作用する。
【0022】
【実施例】図1に本発明の一実施例に係るVCMをアク
チュエータとした防振装置の構成を示す。同図におい
て、図3と共通または対応する部分には同一符号を付け
て、その部分の詳細な説明は省略する。9は床振動を検
出するための第2の加速度センサ、10は第2の加速度
センサ9の出力を電気信号に変換してオフセットや高周
波雑音を除去するためのフィルタである。11は床振動
フィードフォワード補償器であり、この出力信号は電力
増幅器7の前段に加算される。14は発振器であり、そ
の出力は電力増幅器7の前段に印加されている。発振器
14が信号を出力している間、制御信号15によってフ
ィードバック装置12の信号を断続する電子スイッチ1
6aとフィードフォワード装置23の信号を断続する1
6bは共にオープンである。発振器14の出力で電力増
幅器7を励磁して除振台1を加振せしめ、加振期間中に
おける前置フィルタ5の出力と発振器14の出力とを物
理パラメータ算出手段17に導き、後で説明する手順に
従って物理パラメータを求める。その算出値に基づき、
補償パラメータ設定手段18で床振動フィードフォワー
ド補償器11の補償パラメータをセットする。パラメー
タセット後には、制御信号15によって電子スイッチ1
6a,16bが閉じられフィードバック装置12の働き
でダンピングが付与され、同時にフィードフォワード装
置23も機能して除振率の向上がはかれる。
チュエータとした防振装置の構成を示す。同図におい
て、図3と共通または対応する部分には同一符号を付け
て、その部分の詳細な説明は省略する。9は床振動を検
出するための第2の加速度センサ、10は第2の加速度
センサ9の出力を電気信号に変換してオフセットや高周
波雑音を除去するためのフィルタである。11は床振動
フィードフォワード補償器であり、この出力信号は電力
増幅器7の前段に加算される。14は発振器であり、そ
の出力は電力増幅器7の前段に印加されている。発振器
14が信号を出力している間、制御信号15によってフ
ィードバック装置12の信号を断続する電子スイッチ1
6aとフィードフォワード装置23の信号を断続する1
6bは共にオープンである。発振器14の出力で電力増
幅器7を励磁して除振台1を加振せしめ、加振期間中に
おける前置フィルタ5の出力と発振器14の出力とを物
理パラメータ算出手段17に導き、後で説明する手順に
従って物理パラメータを求める。その算出値に基づき、
補償パラメータ設定手段18で床振動フィードフォワー
ド補償器11の補償パラメータをセットする。パラメー
タセット後には、制御信号15によって電子スイッチ1
6a,16bが閉じられフィードバック装置12の働き
でダンピングが付与され、同時にフィードフォワード装
置23も機能して除振率の向上がはかれる。
【0023】上述の装置構成において、床振動フィード
フォワード補償の効果を示す背景を説明する。図7はV
CMをアクチュエータとして使用した防振装置のブロッ
ク図である。同図記載の記号を使って、変数x,f
dis ,x0 の関数は(6)式のようになる。
フォワード補償の効果を示す背景を説明する。図7はV
CMをアクチュエータとして使用した防振装置のブロッ
ク図である。同図記載の記号を使って、変数x,f
dis ,x0 の関数は(6)式のようになる。
【0024】
【数4】 ここで、x0 がxに及ぼす影響を排除ないし軽減するた
めには、Gff(s) を((8a)あるいは(8b)式のよ
うに選択する。すなわち、PI補償器と積分器をカスケ
ード接続した伝達関数あるいは二重積分器の伝達関数に
するのである。ここで、Pは比例を、Iは積分動作を意
味する。
めには、Gff(s) を((8a)あるいは(8b)式のよ
うに選択する。すなわち、PI補償器と積分器をカスケ
ード接続した伝達関数あるいは二重積分器の伝達関数に
するのである。ここで、Pは比例を、Iは積分動作を意
味する。
【0025】
【数5】 また、後に説明する他の実施例の背景を前もって記載す
るが、図9を参照して、床振動フィードフォワード補償
器11の出力を積分補償器6の前段にフィードフォワー
ドすることもできる。この場合、変数x,fdis ,x0
の関係は(9)式のようになる。
るが、図9を参照して、床振動フィードフォワード補償
器11の出力を積分補償器6の前段にフィードフォワー
ドすることもできる。この場合、変数x,fdis ,x0
の関係は(9)式のようになる。
【0026】
【数6】 x0 がxに及ぼす影響を排除ないし軽減するためには、
(10a)または(10b)式のようにGff(s) を選択
する。すなわち、Gff(s) をPI補償器またはI補償器
の伝達関数とすればよい。
(10a)または(10b)式のようにGff(s) を選択
する。すなわち、Gff(s) をPI補償器またはI補償器
の伝達関数とすればよい。
【0027】
【数7】 なお、使用した記号の意味は下記のとおりである。
【0028】x[m]:除振台の変位、fdis [N]:
外乱、x0 [m]:床振動の変位、M[kg]:質量、
C[N・sec/m]:粘性摩擦係数、K[N/m]:
バネ定数、Ka [V/m/sec2 ]:第1の加速度セ
ンサ2の出力から前置フィルタ5までの電気量への変換
ゲイン(簡単のため時定数は省略する),kac[V/m
/sec2 ]:第2の加速度センサ9の出力からフィル
タ10までの電気量への変換ゲイン(簡単のため時定数
は省略する),B[1/sec]:積分補償器6の積分
ゲイン、Kt [N/V]:電力増幅器7への入力からV
CM8が発生する推力までの変換ゲイン、Gff(s)
[−]:床振動フィードフォワード補償器11の伝達関
数、s:ラブラス演算子。
外乱、x0 [m]:床振動の変位、M[kg]:質量、
C[N・sec/m]:粘性摩擦係数、K[N/m]:
バネ定数、Ka [V/m/sec2 ]:第1の加速度セ
ンサ2の出力から前置フィルタ5までの電気量への変換
ゲイン(簡単のため時定数は省略する),kac[V/m
/sec2 ]:第2の加速度センサ9の出力からフィル
タ10までの電気量への変換ゲイン(簡単のため時定数
は省略する),B[1/sec]:積分補償器6の積分
ゲイン、Kt [N/V]:電力増幅器7への入力からV
CM8が発生する推力までの変換ゲイン、Gff(s)
[−]:床振動フィードフォワード補償器11の伝達関
数、s:ラブラス演算子。
【0029】以上のように、アクチュエータがVCMの
とき(8a),(8b)式あるいは(10a),(10
b)式に示す如くバネ定数Kと粘性摩擦係数Cの両者の
値ないしはバネ定数Kの値のみが床振動フィードフォワ
ード補償器Gff(s) を実現するに際して必要になる。
とき(8a),(8b)式あるいは(10a),(10
b)式に示す如くバネ定数Kと粘性摩擦係数Cの両者の
値ないしはバネ定数Kの値のみが床振動フィードフォワ
ード補償器Gff(s) を実現するに際して必要になる。
【0030】さて、図1の物理パラメータ算出手段17
では、以下の演算を行って物理パラメータK,Cを算出
する。ここで、fmax ,fmin は図8に示す周波数応答
の実数部曲線においてピークとボトムを与える周波数で
ある。
では、以下の演算を行って物理パラメータK,Cを算出
する。ここで、fmax ,fmin は図8に示す周波数応答
の実数部曲線においてピークとボトムを与える周波数で
ある。
【0031】
【数8】 なお、周波数応答のゲイン曲線に比べて実数部曲線の方
が、力学系の主共振モードをよく識別し、その物理パラ
メータを精度よく算出可能な理由は下記のように説明で
きる。
が、力学系の主共振モードをよく識別し、その物理パラ
メータを精度よく算出可能な理由は下記のように説明で
きる。
【0032】主共振モードをよく認識し、物理パラメー
タの算出精度が高いということは、パラメータが変動し
たときのそれら曲線の変化が急峻なこと、すなわち感度
が高いことを意味する。(1)式のゲイン曲線|G|と
同式の実数部曲線Reに対して、固有周波数fn と減衰
係数ζに関する感度関数を求めて比較してみよう。周知
のように感度関数とは注目するパラメータ変動に対する
特性値の変化を変化率で表現したものであり、例えば特
性値をQと、注目するパラメータをqとおけば(15)
式で定義される。
タの算出精度が高いということは、パラメータが変動し
たときのそれら曲線の変化が急峻なこと、すなわち感度
が高いことを意味する。(1)式のゲイン曲線|G|と
同式の実数部曲線Reに対して、固有周波数fn と減衰
係数ζに関する感度関数を求めて比較してみよう。周知
のように感度関数とは注目するパラメータ変動に対する
特性値の変化を変化率で表現したものであり、例えば特
性値をQと、注目するパラメータをqとおけば(15)
式で定義される。
【0033】
【数9】 計算結果は下記の通りになる。まず、周波数fに関する
感度関数を算出し、f=fn を代入するとゲイン曲線|
G|の感度は(16)式に、そして実数部曲線Reの感
度は(17)式に示される。
感度関数を算出し、f=fn を代入するとゲイン曲線|
G|の感度は(16)式に、そして実数部曲線Reの感
度は(17)式に示される。
【0034】
【数10】 (16)と(17)式を比較して、容易に(18)式の
関係が成立している。
関係が成立している。
【0035】
【数11】 同様に、減衰係数ζに関する感度関数を計算して比較す
ると(19)式を得る。
ると(19)式を得る。
【0036】
【数12】 (18)と(19)式より、固有周波数fn 及び減衰係
数ζに関する感度は何れも実数部曲線の方がゲイン曲線
に比して高く、従って力学系における主共振モードの識
別性は高いと言えるのである。
数ζに関する感度は何れも実数部曲線の方がゲイン曲線
に比して高く、従って力学系における主共振モードの識
別性は高いと言えるのである。
【0037】以上、バネ定数Kと粘性摩擦係数Cの導出
に当たっては、(11)と(12)式から分かるように
前処理としてのζとfn の算出において周波数応答の実
数部曲線から求められるfmax ,fmin を使う。実測例
の図5のように、従来の場合には特に副共振モードの影
響によって高周波域のゲイン平坦部が歪み、そのため平
坦部の平均的なゲインのレベルをどの程度に設定してピ
ークを与えるゲインとの差分を算出するかが最も恣意的
であった。しかし、主共振に近接して副共振が存在した
場合でも、(17)式により主共振モードと副共振モー
ドの識別性は良好でありそこに曖昧さが入り込む余地は
ない、と言えるのである。
に当たっては、(11)と(12)式から分かるように
前処理としてのζとfn の算出において周波数応答の実
数部曲線から求められるfmax ,fmin を使う。実測例
の図5のように、従来の場合には特に副共振モードの影
響によって高周波域のゲイン平坦部が歪み、そのため平
坦部の平均的なゲインのレベルをどの程度に設定してピ
ークを与えるゲインとの差分を算出するかが最も恣意的
であった。しかし、主共振に近接して副共振が存在した
場合でも、(17)式により主共振モードと副共振モー
ドの識別性は良好でありそこに曖昧さが入り込む余地は
ない、と言えるのである。
【0038】
【他の実施例】一般的に、フィードフォワード補償で
は、アクチュエータを励磁するための駆動手段にフィー
ドフォワード信号を加算する。本発明の主題である床振
動フィードフォワード補償においても、図1や図3に示
す如く電力増幅器7の前段に床振動フィードフォワード
補償器11の出力信号を加算する。この場合、得られる
床振動フィードフォワード補償器11の伝達関数は(8
a),(8b)式に示す如く何れも積分器を2個持つも
のとなる。しかし、ドリフト及び飽和の問題が実装に当
たって障害となる。既に理論的背景は説明済みである
が、図9の場合(10a),(10b)式で示す如く床
振動フィードフォワード補償器11の伝達関数では積分
器が1個含まれているだけである。従って、実装の問題
が図7に比して緩和されている、という利点がある。
は、アクチュエータを励磁するための駆動手段にフィー
ドフォワード信号を加算する。本発明の主題である床振
動フィードフォワード補償においても、図1や図3に示
す如く電力増幅器7の前段に床振動フィードフォワード
補償器11の出力信号を加算する。この場合、得られる
床振動フィードフォワード補償器11の伝達関数は(8
a),(8b)式に示す如く何れも積分器を2個持つも
のとなる。しかし、ドリフト及び飽和の問題が実装に当
たって障害となる。既に理論的背景は説明済みである
が、図9の場合(10a),(10b)式で示す如く床
振動フィードフォワード補償器11の伝達関数では積分
器が1個含まれているだけである。従って、実装の問題
が図7に比して緩和されている、という利点がある。
【0039】よって、本発明の他の実施例に係る防振装
置の構成は図2に示される。図1と異なる箇所は、床振
動フィードフォワード補償器11の出力が、積分補償器
6の前段に加算されていることである。フィードフォワ
ード装置23の出力の加算場所を変更しているが、床振
動フィードフォワード補償器11の伝達関数の次数を図
1の場合に比べて1次下げており、実装の観点でみると
産業上の利益は大きい。
置の構成は図2に示される。図1と異なる箇所は、床振
動フィードフォワード補償器11の出力が、積分補償器
6の前段に加算されていることである。フィードフォワ
ード装置23の出力の加算場所を変更しているが、床振
動フィードフォワード補償器11の伝達関数の次数を図
1の場合に比べて1次下げており、実装の観点でみると
産業上の利益は大きい。
【0040】なお、簡便な説明を行うために、図1およ
び図2の防振装置は鉛直方向1軸について図示された。
水平方向に対しても同様の装置構成になることは言うま
でもない。もちろん、鉛直と水平方向とを含めた多軸の
防振装置に対しても同様の装置構成になる。また、図1
では電磁型アクチュエータの代表である例えばVCMを
使用した防振装置であったが、それを含む他のアクチュ
エータを複合した防振装置であっても構わない。
び図2の防振装置は鉛直方向1軸について図示された。
水平方向に対しても同様の装置構成になることは言うま
でもない。もちろん、鉛直と水平方向とを含めた多軸の
防振装置に対しても同様の装置構成になる。また、図1
では電磁型アクチュエータの代表である例えばVCMを
使用した防振装置であったが、それを含む他のアクチュ
エータを複合した防振装置であっても構わない。
【0041】さらには、図1および図2の実施例ではア
ナログ演算回路で制御装置を実現しているが、この内の
一部もしくは全部を電子計算機のようなディジタル演算
装置で置き換えてもかまわない。
ナログ演算回路で制御装置を実現しているが、この内の
一部もしくは全部を電子計算機のようなディジタル演算
装置で置き換えてもかまわない。
【0042】
【発明の効果】本発明によれば以下の効果がある。
【0043】(1)実測した周波数応答の実数部曲線か
ら恣意性を排除した物理パラメータの算出が可能とな
り、その値を使って床振動フィードフォワード補償器の
補償パラメータをセットすることができる。
ら恣意性を排除した物理パラメータの算出が可能とな
り、その値を使って床振動フィードフォワード補償器の
補償パラメータをセットすることができる。
【0044】(2)除振台の制御に限ることなく、一般
的にメカニカルな制御を行うに際しては、高次共振モー
ドや局所的な機械振動が幾つも発生することは不可避で
ある。その際、力学的に導かれた低次の伝達関数の形を
基本として物理パラメータは算出されるべきである。主
共振モードの識別制御が良好な周波数応答における実数
部曲線を用いるので、そのデータから精度よく力学パラ
メータを算出することは容易である。結果として、床振
動フィードフォワード補償器のパラメータを精度よくセ
ットできる。
的にメカニカルな制御を行うに際しては、高次共振モー
ドや局所的な機械振動が幾つも発生することは不可避で
ある。その際、力学的に導かれた低次の伝達関数の形を
基本として物理パラメータは算出されるべきである。主
共振モードの識別制御が良好な周波数応答における実数
部曲線を用いるので、そのデータから精度よく力学パラ
メータを算出することは容易である。結果として、床振
動フィードフォワード補償器のパラメータを精度よくセ
ットできる。
【0045】(3)そのため、従前に比し床振動から除
振台上の振動までの減衰率を高められる、という効果が
ある。
振台上の振動までの減衰率を高められる、という効果が
ある。
【0046】(4)また、上述のパラメータセットはオ
フラインで行われる。除振台の設置条件等に原因して除
振台のメカニカルな特性が変化するような場合には、パ
ラメータセットを再試行すればよく、常に最良の床振動
フィードフォワードを実現することができる。
フラインで行われる。除振台の設置条件等に原因して除
振台のメカニカルな特性が変化するような場合には、パ
ラメータセットを再試行すればよく、常に最良の床振動
フィードフォワードを実現することができる。
【図1】 本発明の一実施例に係る防振装置を示す図で
ある。
ある。
【図2】 本発明の他の実施例に係る防振装置を示す図
である。
である。
【図3】 VCMを用いた従来の防振装置の構成を示す
図である。
図である。
【図4】 周波数応答のゲイン曲線である。
【図5】 イナータンス応答の実測結果の一例である。
【図6】 VCMの構造の一例である。
【図7】 VCMをアクチュエータとした防振装置の制
御ブロック図である。
御ブロック図である。
【図8】 周波数応答の実数部曲線である。
【図9】 VCMをアクチュエータとした防振装置の制
御ブロック図の変形である。
御ブロック図の変形である。
1:除振台、2:第1の加速度センサ、3:予圧用機械
バネ、4:粘性要素、5:フィルタ、6:積分補償器、
7:電力増幅器、8:VCM、9:第2の加速度セン
サ、10:フィルタ、11:床振動フィードフォワード
補償器、12:フィードバック装置、13:VCM式支
持脚、14:発振器、15:制御信号、16a,16
b:電子スイッチ、17:物理パラメータ算出手段、1
8:補償パラメータ設定手段、19:永久磁石、20:
巻線コイル、21:支持枠、22:固定枠、23:フィ
ードフォワード装置。
バネ、4:粘性要素、5:フィルタ、6:積分補償器、
7:電力増幅器、8:VCM、9:第2の加速度セン
サ、10:フィルタ、11:床振動フィードフォワード
補償器、12:フィードバック装置、13:VCM式支
持脚、14:発振器、15:制御信号、16a,16
b:電子スイッチ、17:物理パラメータ算出手段、1
8:補償パラメータ設定手段、19:永久磁石、20:
巻線コイル、21:支持枠、22:固定枠、23:フィ
ードフォワード装置。
Claims (5)
- 【請求項1】 除振台を駆動するボイスコイルモータ、 前記除振台の振動を検出する第1の加速度センサ、 前記第1の加速度センサの出力を電気信号に変換しかつ
適切なフィルタリング処理をするための前置フィルタ、 前記前置フィルタの出力を積分するための積分補償器、
および前記積分補償器の出力信号に応動して前記ボイス
コイルモータを励磁する電力増幅器とを有するフィード
バック装置と、 前記除振台を設置する床振動を検出する第2の加速度セ
ンサ、 前記第2の加速度センサの出力を電気信号に変換しかつ
適切なフィルタリング処理を行うためのフィルタ、およ
びこのフィルタの出力信号に対して補償を施し前記電力
増幅器の前段へフィードフォワードするための適切な伝
達関数を有する床振動フィードフォワード補償器とを有
するフィードフォワード装置とを備える防振装置におい
て、 前記フィードバック装置と前記フィードフォワード装置
内の信号を断続させるための電子スイッチと、 前記電力増幅器を励磁して前記除振台を駆動するための
発振器と、 前記発振器の出力信号と前記前置フィルタの出力信号と
を取り込んで前記除振台の力学的な物理パラメータを算
出する物理パラメータ算出手段と、 前記物理パラメータ算出手段の出力に基づいて前記床振
動フィードフォワード補償器の補償パラメータを設定す
る補償パラメータ設定手段とを備えたことを特徴とする
防振装置。 - 【請求項2】 前記床振動フィードフォワード補償器の
伝達関数はPI補償器と積分器をカスケード接続した伝
達関数あるいは2重積分器の伝達関数であることを特徴
とした請求項1記載の防振装置。 - 【請求項3】 前記床振動フィードフォワード補償器の
出力は前記電力増幅器の前段へフィードフォワードする
代わりに前記積分補償器の前段にフィードフォワード
し、前記床振動フィードフォワード補償器の伝達関数は
PI補償器または積分補償器であることを特徴とした請
求項1記載の防振装置。 - 【請求項4】 前記物理パラメータ算出手段では、前記
除振台を加振する発振器の出力信号と前記発振器の出力
に応動して駆動される前記除振台の加速度信号とを入力
信号として周波数応答における実数部曲線のデータを算
出し、前記実数部曲線のデータ列からピークを与える周
波数fmax とボトムを与える周波数fmin を検出し確定
後、減衰係数ζと固有周波数fnをそれぞれ 【数1】 として算出し、そして前記除振台を支持するバネ定数K
と粘性摩擦係数Cとをそれぞれ、K=4πfn 2 M.
C=4πfn ζMの計算式に基づいて算出することを特
徴とする請求項1、2または3記載の防振装置。 - 【請求項5】 除振台を駆動するアクチュエータと、除
振台を設置した床に設けられた加速度センサと、この検
出信号に所定の補償パラメータに基く補償を施す補償手
段と、この補償手段の出力に基づいて前記アクチュエー
タを駆動する駆動手段とを備えた防振装置において、前
記補償パラメータは、前記アクチュエータを駆動させて
前記除振台に振動を加えるための発振器と、前記除振台
に設けられた加速度センサと、この加速度センサおよび
前記発振器の出力に基づいて、前記振動を加える場合の
周波数応答における実数部曲線のデータを算出し、これ
に基づいて前記除振台を支持するばね定数もしくはこれ
に加えて粘性摩擦係数を得る手段と、このばね定数もし
くはこれに加えて粘性摩擦係数により前記補償手段にお
ける所定の補償を行うためのパラメータを設定する手段
とを備えたパラメータ設定手段により設定されたもので
あることを特徴とする防振装置。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8014777A JPH09184536A (ja) | 1996-01-04 | 1996-01-04 | 防振装置 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP8014777A JPH09184536A (ja) | 1996-01-04 | 1996-01-04 | 防振装置 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09184536A true JPH09184536A (ja) | 1997-07-15 |
Family
ID=11870493
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP8014777A Pending JPH09184536A (ja) | 1996-01-04 | 1996-01-04 | 防振装置 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
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