JPH09190179A - ピッチ・シフト装置 - Google Patents

ピッチ・シフト装置

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JPH09190179A
JPH09190179A JP8018317A JP1831796A JPH09190179A JP H09190179 A JPH09190179 A JP H09190179A JP 8018317 A JP8018317 A JP 8018317A JP 1831796 A JP1831796 A JP 1831796A JP H09190179 A JPH09190179 A JP H09190179A
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JP
Japan
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pitch shift
pitch
lfo
read
signals
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JP8018317A
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English (en)
Inventor
Toshiyuki Ochi
敏行 越智
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Roland Corp
Original Assignee
Roland Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】ある時点においてピッチ・シフト量を0に指定
した場合においても、発生される楽音の聴取者に対して
違和感を与えることのないようにしたピッチ・シフト装
置を提供する。 【解決手段】入力された楽音信号を順次メモリに書き込
み、書き込みアドレスからのアドレス差をピッチ・シフ
ト量として時間変化させる少なくとも2つの読み出しア
ドレスに従って楽音信号を読み出し、読み出された各々
の楽音信号を周期が同じであって極性が反転している少
なくとも2つの同期信号でそれぞれ振幅変調したのちに
混合して出力するピッチ・シフト装置において、ピッチ
・シフト量が0となったとき、同期信号の片方のレベル
を0とするように制御する同期信号レベル制御手段を有
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ピッチ・シフト装
置に関し、さらに詳細には、入力された楽音のピッチ
(周波数)を所定の量だけ変化させてリアル・タイムで
出力するピッチ・シフト装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、楽音を入力しリアル・タイム
でピッチを所定量変化させて出力するピッチ・シフト装
置が知られている。
【0003】こうしたピッチ・シフト装置は、基本的に
は、入力された楽音をデジタル信号に変換し、変換した
デジタル信号のデータをメモリに順次一定速度で書き込
んで行き、当該メモリからデータを読み出すときには、
書き込みの速度と異なる速度でデータを読み出し、信号
を復号して再生することで、入力された楽音とは異なる
ピッチを持った楽音を出力するようにしてなるものであ
る。
【0004】図1(a)(b)は、ピッチ・シフト装置
の基本原理を説明するための説明図であり、図1(a)
において、リング・メモリはRAMなどのメモリ上で環
状に構成されたメモリであって、楽音信号データを1サ
ンプルずつ記憶するようになっており、所定の速度で1
サンプルずつ反時計回りに回転しているものとする(実
際には、書き込みアドレスや読み出しアドレスが1サン
プル分ずつ移動するのであるが、本明細書においては理
解を容易にするために、書き込みアドレスならびに読み
出しアドレスからみて、相対的にリング・メモリが回転
しているものと仮定して説明する。)。
【0005】ここで、入力された楽音信号データは、書
き込みアドレスWから順次書き込まれる。一方、読み出
しアドレスRからデータを順次読み出し復号して楽音を
出力するが、このとき、読み出しアドレスRを書き込み
アドレスWに対して時計回りに移動させながらデータを
読み出すと出力される楽音のピッチが上がり、逆に反時
計回りに移動させると楽音のピッチが下がる。
【0006】ただし、アドレスRの反時計回りの移動速
度がリング・メモリの回転速度を上回るときには楽音が
逆再生されることになる。
【0007】図1(b)は、アドレスWに対するアドレ
スRの相対アドレスの時間変化の一例を表したものであ
るが、この図1(b)に示す例の場合には、出力される
楽音のピッチは下がることになる。このとき、相対アド
レスが大きくなれば(アドレスWとアドレスRとのアド
レス差が大きくなれば)、それだけ入力信号に対する遅
れが生じてくるため、相対アドレスがある値に達したら
最小値(例えば、ゼロ)に戻す必要がある。
【0008】そのために、図1(b)のような鋸歯状波
信号をLFO(低周波信号発振器)で発生させて、この
出力値を相対アドレスとしている。
【0009】ところが、相対アドレスを最小値に戻すと
いう操作により読み出しアドレスが突然変化するため、
出力楽音信号はこのとき不連続となり出力楽音にノイズ
が生じる。このノイズを解消するために、図2(a)の
ように読み出しアドレスを2つとし(アドレスR’およ
びアドレスR’’)、これらのアドレスWに対する相対
アドレスを、2つのLFOでそれぞれで発生させた互い
に180度位相のずれた鋸歯状波信号a’,a’’(図
2(b)参照)でそれぞれ指定して、読み出した各々の
楽音信号に、例えば、それぞれの不連続点でレベルが0
となるような各三角波信号b’,b’’(図2(c)参
照)の信号値を各々乗算し、最後にそれらを加算するこ
とによって、2つの読み出しアドレスR’,R’’から
の楽音信号の音量が交互に増減を繰り返すようにしたピ
ッチ・シフト装置が提案されている。
【0010】図3は、上記した2つの読み出しアドレス
R’,R’’を備えたピッチ・シフト装置により、楽音
信号が処理される様子を模式的に示した説明図である。
各相対アドレスR’,R’’からそれぞれ楽音信号が読
み出されると、この読み出された楽音信号は相対アドレ
スR’,R’’をあらわす鋸状波の切り立った部分で、
その相対アドレスR’,R’’が大きく変化するため、
その部分に不連続点が発生する。従って、このままで
は、この不連続点の存在がノイズとして作用することに
なる。
【0011】そこで、このようにして読み出された不連
続点を有する各楽音信号に、各三角波信号b’,b’’
を重畳するものである。これらの三角波信号b’,
b’’は、対応する楽音信号の不連続点の部分のゲイン
が0となるように位相調整されており、読み出された楽
音信号にそれらの三角波b’,b’’が重畳されること
により、不連続点が消去された楽音信号が生成される。
【0012】このようにして生成された楽音信号は互い
に加算され、不連続点のないピッチの変化した出力波形
が生成されることになる。
【0013】即ち、図2に示すピッチ・シフト装置にお
いては、リング・メモリへの書き込みアドレスWに対し
て、2種類の読み出しアドレスR’,R’’が図2
(b)に示すように移動している(図2(b)において
は、横軸に時刻をとり、縦軸に相対アドレスをとってお
り、傾きがピッチを表す。)。そして、各読み出しアド
レスR’,R’’の出力を、図2(c)のようなレベル
・カーブでクロス・フェード(混合する楽音の一方の楽
音の音量を下げつつ他方の楽音の音量を上げること)し
ているものである。つまり、常に異なるアドレスから読
み出した楽音信号を、クロス・フェードするようになさ
れている。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た図2に示す従来のピッチ・シフト装置においては、常
に異なるアドレスから読み出した楽音信号をクロス・フ
ェードしているために、図4に示すように、ピッチ・シ
フト装置のユーザーが、ある時点Aにおいて、例えば、
パラメータの操作あるいは外部コントローラの操作によ
り、ピッチ・シフト量を0に指定した場合には相対アド
レスの変化が0になるので、相対アドレスを指定する2
つのLFOにより発生される鋸歯状波信号a’,a’’
の傾きが0になる(図4(a))。そして、時点Aにお
いて、レベル・カーブのクロス・フェードも停止される
(図4(b))。
【0015】このため、上記した図2に示す従来のピッ
チ・シフト装置においては、ある時点Aにおいてピッチ
・シフト量を0に指定した場合に、読み出しアドレス
R’,R’’から読み出される2種類の異なるディレイ
音を、クロス・フェード中の時点Aにおけるバランスで
ミックスした状態、即ち、ある種のフィルターをかけた
状態で出力することとなり、発生される楽音に変化を生
ぜしめ、発生される楽音の聴取者に対して違和感を与え
るという問題点があった。
【0016】本発明は、従来の技術の有する上記したよ
うな問題点に鑑みてなされたものであり、その目的とす
るところは、ある時点においてピッチ・シフト量を0に
指定した場合においても、発生される楽音の聴取者に対
して違和感を与えることのないようにしたピッチ・シフ
ト装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明によるピッチ・シフト装置は、ピッチ・シフ
ト量が0になったとき、メモリからの波形読み出しのク
ロス・フェードを強制的に片方のみに固定するようにし
たものである。
【0018】即ち、ピッチ・シフト量が0に変化した時
点Aにおいて、クロス・フェードして読み出される楽音
信号データの一方の出力レベルを強制的に0にするよう
にして、フィルターの発生を防止するようにしたもので
ある。
【0019】この際に、図5に示すように、クロス・フ
ェードして読み出される楽音信号データの他方の出力レ
ベルを最大にするとより効果的であり、さらに、クロス
・フェードして読み出される楽音信号データの他方の出
力レベルを最大にする際に、波形の不連続によるノイズ
の発生を抑止するために、クロス・フェードして読み出
される楽音信号データの他方の出力レベルを、ある傾き
をもたせてある時間tをかけて滑らかに最大にするよう
にすると一層効果的である。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、添付の図面を参照しなが
ら、本発明によるピッチ・シフト装置の実施の形態を詳
細に説明する。
【0021】図6には、本発明によるピッチ・シフト装
置の第一の実施の形態の全体の構成を説明するためのブ
ロック構成図が示されている。
【0022】図6に示すピッチ・シフト装置は、ディレ
イ・ライン(DELAY LINE)(10)に入力さ
れた楽音信号データが、スレーブLFO1(SLAVE
LFO 1)(12)およびスレーブLFO2(SL
AVE LFO 2)(14)によってそれぞれ制御さ
れる直線補間手段1(IP1)(16)および直線補間
手段2(IP2)(18)によってそれぞれ読み出さ
れ、当該読み出された楽音信号データが、フェーダー1
(FADER 1)(20)およびフェーダー2(FA
DER 2)(22)によりそれぞれゲインを制御され
る乗算器24および乗算器26により振幅変調されてク
ロス・フェードされ、加算器(28)によって加算され
て出力されることになる。
【0023】ここで、スレーブLFO1(12)および
スレーブLFO2(14)は、図示しない外部の操作ペ
ダルなどにより制御されるLFO制御手段(LFO C
ONTROL)(30)から出力されるLFOレイト制
御信号(ピッチ制御信号)(LFO RATE(PIT
CH))、ならびにLFO制御手段30から出力される
LFOレイト制御信号を絶対値処理手段(ABS)(3
2)を介して入力されるとともにLFO制御手段30か
ら出力されるマスターLFO制御信号(MASTER
LFO CONTROL)を入力されるマスターLFO
(MASTERLFO)(34)の出力波形によって制
御される。図7(a)には、マスターLFO(34)の
出力波形が示されている。
【0024】さらに、マスターLFO(34)の出力デ
ータは、絶対値処理手段(ABS)(36)、乗算器
(38)および加算器(40)を介してフェーダー1
(20)に入力されるとともに、上記絶対値処理手段
(ABS)(36)を介してフェーダー2(22)に入
力される。
【0025】上記したように、これらフェーダー1(2
0)およびフェーダー2(22)によって、直線補間手
段1(16)と直線補間手段2(18)とにより読み出
された楽音信号データのレベルをクロス・フェードする
ための波形が生成されるものであり、フェーダー1(1
6)の出力は乗算器(24)により直線補間手段1(1
6)の出力と乗算され、フェーダー2(22)の出力は
乗算器(26)により直線補間手段2(18)の出力と
乗算されて、乗算器(24)と乗算器(26)との出力
が加算器(28)により加算されて、このピッチ・シフ
ト装置の出力楽音信号データとして出力されることにな
る。
【0026】ここで、このピッチ・シフト装置の動作原
理を説明すると、ピッチ・シフト量が0のときに、マス
ターLFO34の出力波形の値を強制的に0に収束させ
るようにしている。そして、マスターLFOの出力波形
の絶対値と当該マスターLFOの出力波形を反転した波
形とによって読み出し波形をそれぞれ振幅変調し、それ
を混合した後に出力するので、マスターLFOの出力波
形の値が0になれば、読み出し波形の出力は片側のみと
なる。
【0027】即ち、図8は、図6中からLFO制御手段
30およびマスターLFO34の構成部分を取り出して
示した要部のブロック構成図であり、図9(a)(b)
は、それぞれLFO制御手段30とマスターLFO34
との出力波形を示している。即ち、LFO制御手段30
はマスターLFO34に対して、図9(a)に示す出力
波形で示されるマスターLFO制御信号とLFOレイト
制御信号とを出力する。
【0028】ここで、LFOレイト制御信号は、このピ
ッチ・シフト装置全体を制御するCPU(図示せず)か
ら出力される制御信号であって、ピッチ・シフト装置の
ピッチ・シフト量を決定するデータである。また、マス
ターLFO34は、鋸歯状波発振器であり、図9(b)
がその出力波形である。
【0029】そして、LFO制御手段30はCPUから
送出されるピッチ・シフト量を監視し、「ピッチ・シフ
ト量≠0(PITCH≠0)」の状態では、マスターL
FO制御信号として「マスターLFO制御信号=1」の
制御信号を出し続ける。このときマスターLFO34
は、そのときのピッチ・シフト量に応じて供給されるL
FOレイト制御信号(LFO RATE (PITC
H))の絶対値に対応した発振周波数で発振を続ける
(図9のA区間)。
【0030】上記した状態から、CPUが「ピッチ・シ
フト量=0(PITCH=0)」のデータを出力する
と、LFO制御手段30は予め設定されたある傾きで
「マスターLFO制御信号=0」となる制御信号を出力
する(図9のb区間)。この制御信号は0以下にならな
いように0でリミットされ、「ピッチ・シフト量≠0
(PITCH≠0)」になるまで保持される(図9のC
区間)。
【0031】このとき、マスターLFO34は、「ピッ
チ・シフト量=0(PITCH=0)」になる直前の値
から、図9(a)のb区間の傾きに応じて0に収束す
る。
【0032】次に、CPUが「ピッチ・シフト量≠0
(PITCH≠0)」のデータを出力すると、その瞬間
にLFO制御手段30は「マスターLFO制御信号=
1」を出力する。なお、この際に、図9(a)のb区間
のようにある傾きをもたせてもよい。このとき、マスタ
ーLFO34は、供給されているLFOレイト制御信号
(LFO RATE (PITCH))の絶対値に対応
した発振周波数で発振を開始する(図9のD区間)。
【0033】図7(b)および図10(b)は、それぞ
れピッチ・アップ(PITCH UP)時およびピッチ
・ダウン(PITCH DOWN)時のスレーブLFO
1(12)とフェーダー1(20)との出力波形であ
る。スレーブLFO1(12)の出力波形は、LFO制
御手段30により供給されるLFOレイト制御信号(L
FO RATE (PITCH))に対応した傾きで変
化し、さらにマスターLFO(34)の出力波形が折り
返すときピッチ・アップ時には「1」に、ピッチ・ダウ
ン時には「0」に初期化される。
【0034】この初期値から、図7(b)および図10
(b)に示すように、ピッチ・シフト量に応じて、スレ
ーブLFO1(12)の出力波形は正または負の傾きを
もつ。
【0035】なお、ピッチ・シフト量が0(PITCH
=0)になるタイミングによっては、それぞれの図面の
区間Eで、それぞれ上記で示した区間のように最小値
(0)または最大値(1)にクリップしてしまう場合が
ある。
【0036】また、図7(c)および図10(c)は、
マスターLFO34の出力波形を反転したLFO波形に
より、スレーブLFO1(12)の出力波形と同様な方
法でスレーブLFO2(14)の出力波形を生成したと
きの波形である。
【0037】この図7(c)および図10(c)に示す
スレーブLFO2(14)の出力波形とを、図7(b)
および図10(b)に示すスレーブLFO1(12)の
出力波形とを比較すると、E区間において、ピッチ・シ
フト量に差異が生じることがわかる。
【0038】そこで、このスレーブLFO1(12)の
出力波形との差異が生じないようにしたのが、図7
(d)および図10(d)に示すスレーブLFO2’波
形である。そして、実際の処理においては、このスレー
ブLFO2(14)の出力波形としては、スレーブLF
O2’波形を用いることになる。
【0039】ここで、図11は、スレーブLFO2’波
形を生成するための処理手順の一例を示すフローチャー
トであり、図11において、 SLAVE1_NEW:現サンプルのスレーブLFO1
(12)および出力波形の値 INIT/2 :スレーブLFO1(12)にお
けるピッチ・アップ時またはピッチ・ダウン時の初期値
の2分の1 SLAVE2_NEW:現サンプルのスレーブLFO
2’波形の値 SLAVE2_OLD:1サンプル前のスレーブLFO
2’波形の値 である。
【0040】図12はピッチ・アップ時の、図13はピ
ッチ・ダウン時の図11におけるHOLDおよびSLA
VE2_NEW(SLAVE LFO2’波形)の状態
を示している。
【0041】ここで、直線補間手段1(16)および直
線補間手段2(18)により直線補間について説明する
と、本発明における直線補間とは、図14において、以
下の演算を行うことによりDATAを求めるための補間
処理を称する。
【0042】NEW−OLD:y=1:(1−x) y=(NEW−OLD)(1−x) DATA=OLD+y =NEW(1−x)+OLD×x 直線補間手段1(16)および直線補間手段2(18)
においては、スレーブLFO1(12)およびスレーブ
LFO(14)は整数部(I)と小数部(d)とに切り
はなされ、整数部(I)はメモリのアドレス指定、小数
部(d)は直線補間に使用される。
【0043】図15には、直線補間手段1(16)の構
成が示されているが、直線補間を停止させるには、小数
部(d)が0になるようにすればよい。
【0044】ここで、 d=0 のときは ADDRESS[I] d=1.0 のときは ADDRESS[I+1] となり、そのもののDATAが補間手段1(16)より
出力される。
【0045】なお、小数部(d)を「ピッチ・シフト量
=0」のときに「d=0」にするには、LFO制御手段
30の出力と小数部(d)とを乗算すればよい。これ
で、「ピッチ・シフト量=0」のときの直線補間の停止
が実現できる。
【0046】次に、本発明の第二の実施の形態を説明す
るが、この第二の実施の形態は、LFO制御手段30と
マスターLFO34との間の構成を、図16に示すよう
に変更した点のみ図1と異なるものである。
【0047】この第二の実施の形態においては、マスタ
ーLFO34の出力波形の符号をチェックし、振幅変調
波形を極小値または極大値になるように制御している。
【0048】図16において、サインチェック手段(S
IGN CHECK)50は、マスターLFO34の出
力波形の符号を監視している。
【0049】LFO制御手段30は、上記した第一の実
施の形態と同様に、CPUからのピッチ・シフト量を監
視してマスターLFO34を制御するが、マスターLF
O制御信号はサイン・チェック手段50からの出力によ
り制御方法が異なる。
【0050】即ち、「ピッチ・シフト量≠0」の状態の
ときは、上記した第一の実施の形態と同様に、マスター
LFO34は発振し続けLFO制御手段30はLFOレ
イト制御信号のみをマスターLFO34に出力する。
【0051】ここで、「ピッチ・シフト量=0」になる
と、LFO制御手段30はサイン・チェック手段50の
状態によりマスターLFO34を制御する。即ち、「ピ
ッチ・シフト量=0」になった瞬間、マスターLFO3
4の符号が負ならばLFO制御手段30はマスターLF
O34の出力が0以上にならないようにリミットをかけ
る。一方、正ならば、オーバーフロー・チェックを行い
「1」でリミットする。同時にサイン・チェックの状態
にかかわらず、マスターLFO制御信号によりマスター
LFO34の傾きが大きくなるように制御される。この
ときの傾きを、マスターLFO34の値により変えても
よい。
【0052】また、「ピッチ・シフト量=0」から「ピ
ッチ・シフト量≠0」になった瞬間、LFO制御手段3
0は上記のリミットを解除しマスターLFO34を発振
させる。
【0053】上記した動作のマスターLFO34、スレ
ーブLFO1(12)およびスレーブLFO2(14)
の出力波形を、図17(ピッチ・アップ時)および図1
8(ピッチ・ダウン時)に示す。
【0054】なお、音ゆれのないピッチ・シフトを実現
するための手法としては、図19に示すような構成をと
ることにより、ピッチ・シフト装置のクロス・フェード
周期を、ピッチ検出手段で検出した入力信号のピッチ
(周波数)で制御する方法が知られている。
【0055】ところで、ピッチ・シフト装置を2段直列
に接続する場合には、図20に示す構成をとり、各ピッ
チ・シフト装置に対応するピッチ検出手段をそれぞれ設
け、各ピッチ検出手段においてそれぞれピッチ検出を行
うことになるが、図20とは異なる新規な構成として、
図21に示すように、単一のピッチ検出手段による1回
のピッチ検出によって、前段のピッチ・シフト装置にお
ける処理の結果から後段のピッチ・シフト装置への入力
ピッチを計算し、後段のピッチ・シフト装置を制御する
手法をとるようにしてもよい。
【0056】
【発明の効果】本発明は、以上説明したように構成され
ているので、ある時点においてピッチ・シフト量を0に
指定した場合においても、発生される楽音の聴取者に対
して違和感を与えることのないピッチ・シフト装置を提
供することができるという優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】ピッチ・シフト装置の基本原理を示した説明図
である。
【図2】従来のピッチ・シフト装置における、リング・
メモリからの楽音信号データの読みだし方、およびピッ
チ・シフトされた楽音の生成の仕方を説明するための説
明図である。
【図3】従来のピッチ・シフト装置におけるピッチ・シ
フトされた楽音の生成の様子を波形図とともに表した説
明図である。
【図4】従来のピッチ・シフト装置における問題点を説
明するための波形図である。
【図5】本発明によるピッチ・シフト装置の作用の原理
を説明するための波形図である。
【図6】本発明によるピッチ・シフト装置の第一の実施
の形態の全体の構成を説明するためのブロック構成図で
ある。
【図7】本発明によるピッチ・シフト装置の第一の実施
の形態のピッチ・アップ時における波形を示す説明図で
ある。
【図8】図6の要部のブロック構成図である。
【図9】本発明によるピッチ・シフト装置の第一の実施
の形態におけるLFO制御手段とマスターLFOとの出
力波形を示す説明図である。
【図10】本発明によるピッチ・シフト装置の第一の実
施の形態のピッチ・ダウン時における波形を示す説明図
である。
【図11】スレーブLFO2’波形を生成するための処
理手順の一例を示すフローチャートである。
【図12】ピッチ・アップ時のHOLDおよびSLAV
E2_NEW(SLAVE LFO2’波形)の状態を
示す説明図である。
【図13】ピッチ・ダウン時のHOLDおよびSLAV
E2_NEW(SLAVE LFO2’波形)の状態を
示す説明図である。
【図14】直線補間処理を説明するための説明図であ
る。
【図15】直線補間手段1の詳細な構成を示す要部のブ
ロック構成図である。
【図16】本発明によるピッチ・シフト装置の第二の実
施の形態におけるLFO制御手段とマスターLFOとの
構成を示す要部のブロック構成図である。
【図17】本発明によるピッチ・シフト装置の第二の実
施の形態のピッチ・アップ時における波形を示す説明図
である。
【図18】本発明によるピッチ・シフト装置の第二の実
施の形態のピッチ・ダウン時における波形を示す説明図
である。
【図19】音ゆれのないピッチ・シフトを実現するため
の従来の構成を示すブロック構成図である。
【図20】ピッチ・シフト装置を2段直列に接続するし
た場合の構成を示すブロック構成図である。
【図21】ピッチ・シフト装置を2段直列に接続するし
た場合の新規な構成を示すブロック構成図である。
【符号の説明】
10 ディレイ・ライン 12 スレーブLFO1 14 スレーブLFO2 16 直線補間手段1 18 直線補間手段2 20 フェーダー1 22 フェーダー2 24、26、38 乗算器 28、40 加算器 30 LFO制御手段 32、36 絶対値処理手段 34 マスターLFO

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力された楽音信号を順次メモリに書き
    込み、書き込みアドレスからのアドレス差をピッチ・シ
    フト量として時間変化させる少なくとも2つの読み出し
    アドレスに従って前記楽音信号を読み出し、読み出され
    た各々の楽音信号を周期が同じであって極性が反転して
    いる少なくとも2つの同期信号でそれぞれ振幅変調した
    のちに混合して出力するピッチ・シフト装置において、 前記ピッチ・シフト量が0となったとき、前記同期信号
    の片方のレベルを0とするように制御する同期信号レベ
    ル制御手段を有することを特徴とするピッチ・シフト装
    置。
  2. 【請求項2】 入力された楽音信号を順次メモリに書き
    込み、書き込みアドレスからのアドレス差をピッチ・シ
    フト量として時間変化させる少なくとも2つの読み出し
    アドレスに従って前記楽音信号を読み出し、読み出され
    た各々の楽音信号を周期が同じであって極性が反転して
    いる少なくとも2つの同期信号でそれぞれ振幅変調した
    のちに混合して出力するピッチ・シフト装置において、 前記ピッチ・シフト量が0となったとき、前記同期信号
    のレベルを極大値もしくは極小値となるように制御する
    同期信号レベル制御手段を有することを特徴とするピッ
    チ・シフト装置。
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