JPH09194247A - 流動制御型コンクリート - Google Patents

流動制御型コンクリート

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JPH09194247A
JPH09194247A JP2329296A JP2329296A JPH09194247A JP H09194247 A JPH09194247 A JP H09194247A JP 2329296 A JP2329296 A JP 2329296A JP 2329296 A JP2329296 A JP 2329296A JP H09194247 A JPH09194247 A JP H09194247A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】振動状態では高流動性を発現し振動停止状態で
は流動性を抑制する。 【解決手段】本発明の流動制御型コンクリートは、所定
の流動化剤をセメントに添加してコンクリートの降伏値
を100乃至250Paに設定するとともに、高炉スラ
グ微粉末、フライアッシュ、シリカフューム、石灰石粉
等の混和材を前記セメントに混入してコンクリートの塑
性粘度を10乃至100Pa・sに設定する。例えば、
前記混和材および前記セメントの配合割合(体積)を、
高炉スラグ微粉末50%、フライアッシュ25%、シリ
カフューム5%、セメント20%とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、法面等の傾斜部位
を施工するのに適した流動制御型コンクリートに関す
る。
【0002】
【従来の技術】JISに規定されている通常のコンクリ
ートは、スランプで言えば5乃至18cm程度の流動性
しかないので、バイブレータによる締め固めが不可欠と
なり、締め固め作業に多大の労力が必要となる。
【0003】かかる問題を解決するため、最近では自己
充填型の高流動コンクリートが注目されている。高流動
コンクリートは、高性能AE減水剤を10kg/m3
度添加することにより、流動変形に対する抵抗性の指標
である降伏値τf を非常に小さく、例えばスランプフロ
ーで言えば60乃至70cm程度に設定して流動性を高
めたコンクリートである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】このような高流動コン
クリートを使用すれば、面倒な締め固め作業を省略する
ことができるが、その一方で、流動性が高すぎてコンク
リートが流れてしまい、道路、軌道、法面など勾配のあ
る傾斜部位の施工には適さないという問題があった。
【0005】本発明は、上述した事情を考慮してなされ
たもので、振動状態においては高流動性を発現し振動停
止状態では流動性を抑制可能な流動制御型コンクリート
を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、本発明の流動制御型コンクリートは請求項1に記載
したように、所定の流動化剤をセメントに添加してコン
クリートの降伏値を100乃至250Paに設定すると
ともに、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、シリカフ
ューム、石灰石粉等の混和材を前記セメントに混入して
コンクリートの塑性粘度を5乃至100Pa・sに設定
したものである。
【0007】また、本発明の流動制御型コンクリート
は、前記混和材および前記セメントの配合割合(体積)
を高炉スラグ微粉末40乃至60%、フライアッシュ2
0乃至30%、シリカフューム3乃至8%、セメント1
5乃至35%としたものである。
【0008】本発明の流動制御型コンクリートにおいて
は、コンクリートの降伏値を100乃至250Paに設
定するとともにコンクリートの塑性粘度を5乃至100
Pa・sに設定してあるので、コンクリートを振動させ
ない静的状態においては、通常コンクリートよりは流動
性が高いが高流動コンクリートのように流れすぎること
はなく、一定の形状を保持する。また、コンクリートを
振動させる動的状態においては、高流動コンクリートよ
りも流動性が高くなる。
【0009】したがって、本発明の流動制御型コンクリ
ートを打設すると、バイブレータを作動させずともある
程度流動するが、従来の高流動コンクリートのように流
れすぎることがないので、傾斜面などでの施工にも困ら
ない。
【0010】一方、必要に応じてバイブレータを少し作
動させれば、打設されたコンクリートは従来の高流動コ
ンクリートよりも高い流動性を発現して速やかに流動
し、隅々に充填される。そして、バイブレータを停止す
ればすぐ静的状態に戻り、一定の形状が保持される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る流動制御型コ
ンクリートの実施の形態について、添付図面を参照して
説明する。
【0012】本実施形態の流動制御型コンクリートは、
概ね、普通ポルトランドセメント等の通常セメントに従
来の高流動コンクリートと同様の流動化剤を添加し、さ
らに所定の混和材を混入してなるが、それらの配合割合
は以下のように設定する。なお、セメント量、単位水
量、骨材その他の配合については、通常のフレッシュコ
ンクリートと同様、所要強度等に応じて適宜配合する。
【0013】まず、流動化剤は主として、コンクリート
の流動変形に対する抵抗性、すなわちコンクリートの降
伏値を低減する目的で使用されるが、かかる降伏値が1
00乃至250Pa(1Pa=1N/m2 )となるよう
に流動化剤の使用量を調整する。具体的には、例えば高
性能AE減水剤を使用する場合には、従来の高流動コン
クリートの3分の1程度、すなわち、2〜4kg/m3
とする。
【0014】表1は、コンクリートの降伏値を上述した
値に設定した場合、スランプやスランプフローがどのよ
うになるかを示したものであり、通常のコンクリート並
びに従来の高流動コンクリートも併せて示してある。
【0015】
【表1】 同表でわかるように、本実施形態の流動制御型コンクリ
ートの降伏値は、通常のコンクリートよりは小さく、従
来の高流動コンクリートよりは大きい。これは、スラン
プやスランプフローを比較してもわかるように、バイブ
レータの振動を作用させない、いわば静的状態において
は、本実施形態の流動制御型コンクリートが通常のコン
クリートよりは流動しやすく従来の高流動コンクリート
ほどは流動しないことを示している。
【0016】次に、混和材については、コンクリートの
塑性粘度が5乃至100Pa・s(1Pa・s=10P
oise)となるようにそれらの種類や配合比を選定す
る。
【0017】図1(a) は、普通セメントと高炉スラグ微
粉末あるいはフライアッシュの配合比を変化させたとき
の平均流下速度(コンクリートの塑性粘度を測定する指
標)を示したグラフである。なお、高炉スラグ微粉末な
どの混和材とセメントとを合わせた、いわゆる結合材容
積は140リットル/m3 、水量は160リットル/m
3 、細骨材率は51.5%としてある。
【0018】同図でわかるように、セメントだけの場合
の平均流下速度が17cm/sec程度であるのに対
し、高炉スラグ微粉末を体積で30%以上混入すると2
0cm/secを上回り、高炉スラグ微粉末を50%、
フライアッシュを30%としたときの平均流下速度は約
40cm/secに増大する。
【0019】図1(b) は、高炉スラグ微粉末を50%、
普通ポルトランドセメントを20%、フライアッシュや
シリカフューム等の混和材を30%としたときの平均流
下速度を示したグラフであり、シリカフュームを混入し
ない場合は、図1(a) の高炉スラグ微粉末50%、フラ
イアッシュ30%としたときのケースと同じである。そ
して、シリカフュームを5%にしたとき、平均流下速度
は約48cm/secとなって普通セメントのみの場合
の3倍近くに達し、コンクリートの粘性が著しく改善さ
れるのがわかる。
【0020】かかる実験結果から、混和材およびセメン
トの配合割合(体積)を、高炉スラグ微粉末50%、フ
ライアッシュ25%、シリカフューム5%、セメント2
0%とするのがよい。
【0021】表2は、コンクリートの塑性粘度を上述し
た値に設定した場合、Oロート時間がどのようになるか
を示したものであり、通常のコンクリート並びに従来の
高流動コンクリートも併せて示してある。
【0022】
【表2】 同表でわかるように、本実施形態の流動制御型コンクリ
ートの塑性粘度は、従来の高流動コンクリートよりも小
さい。これは、Oロート時間を比較してもわかるよう
に、バイブレータの振動を作用させる、いわば動的状態
においては、本実施形態の流動制御型コンクリートは、
従来の高流動コンクリートよりも流動性が高いことを示
している。
【0023】以上説明したように、本実施形態の流動制
御型コンクリートによれば、混和材の種類並びにそれら
の配合比を最適に選択調整することによって、バイブレ
ータの振動を作用させているときのコンクリートの粘性
を著しく低下させる一方、流動化剤の使用量を抑えるこ
とでバイブレータの振動を作用させないときのコンクリ
ートの降伏値を高流動コンクリートに比べてやや大きめ
に設定するようにしたので、バイブレータを使用せずに
ある程度流動させることができるし、従来の高流動コン
クリートのように流れすぎることはないため、傾斜面な
どでの施工にも困らない。
【0024】一方、必要に応じてバイブレータを少し作
動させれば、打設されたコンクリートは従来の高流動コ
ンクリートよりも高い流動性を発現して速やかに流動
し、隅々に充填される。そして、バイブレータを停止す
ればすぐ静的状態に戻り、一定の形状が保持される。
【0025】すなわち、本実施形態の流動制御型コンク
リートは、バイブレータを作動することによって従来の
高流動コンクリートよりも優れた流動性を発現させると
ともに、バイブレータを停止することによって従来の高
流動コンクリートよりも流動性を抑制することが可能と
なる。言い換えれば、従来の高流動コンクリートがその
高流動性を制御できないのに対し、本実施形態の流動制
御型コンクリートでは、バイブレータの作動および停止
を切り替えることによってその流動性を制御することが
可能となり、作業性や省力化に優れたコンクリートとな
る。
【0026】したがって、本実施形態の流動制御型コン
クリートは、道路、法面などの傾斜地において最適なコ
ンクリートとなる。
【0027】また、動的状態では従来の高流動コンクリ
ートよりも高い流動性を発現するにも拘わらず、高性能
AE減水剤の使用量を従来の高流動コンクリートの3分
の1程度に抑えるとともに、単位水量を低減してセメン
ト量を減らすことができるので、材料コストを大幅に節
約することが可能となる。
【0028】本実施形態では、特に言及しなかったが、
フライアッシュ等の混和材に代えて石炭灰や岩石微粉末
などの微粉末材料を使用してもよい。そもそも本発明の
趣旨は、コンクリートの塑性粘度が5乃至100Pa・
sとなるように混和材を配合する点にあり、そのために
公知の微粉末材料を適宜組み合わせることは日常行う設
計業務の範囲内である。
【0029】また、本実施形態では、実験結果から、混
和材およびセメントの配合割合(体積)を、高炉スラグ
微粉末50%、フライアッシュ25%、シリカフューム
5%、セメント20%と限定したが、実験誤差を考慮し
つつ経験を踏まえて、高炉スラグ微粉末を40乃至60
%、フライアッシュを20乃至30%、シリカフューム
を3乃至8%、セメントを15乃至35%としてもよ
い。
【0030】なお、かかる構成は、範囲内に含まれる数
値がすべて任意に組み合わせ可能であることを意味する
のではなく、組み合わせが可能な限度内で任意に選択可
能であることを意味するものとする。
【0031】
【発明の効果】以上述べたように、本発明の流動制御型
コンクリートは、所定の流動化剤をセメントに添加して
コンクリートの降伏値を100乃至250Paに設定す
るとともに、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、シリ
カフューム、石灰石粉等の混和材を前記セメントに混入
してコンクリートの塑性粘度を5乃至100Pa・sに
設定したので、振動状態においては高流動性を発現し振
動停止状態では流動性を抑制することが可能となる。
【0032】
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態に係る流動制御型コンクリートにお
いて混和材の混入率と平均流下速度との関係を示したグ
ラフであり、(a) は、普通セメントと高炉スラグ微粉末
あるいはフライアッシュの配合比を変化させた場合のグ
ラフ、(b) は高炉スラグ微粉末を50%、普通ポルトラ
ンドセメントを20%、フライアッシュやシリカフュー
ム等の混和材を30%とした場合にシリカフュームの配
合比を変化させた場合のグラフ。
【符号の説明】
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 18/14 C04B 18/14 Z // C04B 103:30 111:20

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 所定の流動化剤をセメントに添加してコ
    ンクリートの降伏値を100乃至250Paに設定する
    とともに、高炉スラグ微粉末、フライアッシュ、シリカ
    フューム、石灰石粉等の混和材を前記セメントに混入し
    てコンクリートの塑性粘度を5乃至100Pa・sに設
    定したことを特徴とする流動制御型コンクリート。
  2. 【請求項2】 前記混和材および前記セメントの配合割
    合(体積)を高炉スラグ微粉末40乃至60%、フライ
    アッシュ20乃至30%、シリカフューム3乃至8%、
    セメント15乃至35%とした請求項1記載の流動制御
    型コンクリート。
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