JPH09194840A - 反強誘電性液晶組成物及び液晶素子 - Google Patents

反強誘電性液晶組成物及び液晶素子

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JPH09194840A
JPH09194840A JP8008255A JP825596A JPH09194840A JP H09194840 A JPH09194840 A JP H09194840A JP 8008255 A JP8008255 A JP 8008255A JP 825596 A JP825596 A JP 825596A JP H09194840 A JPH09194840 A JP H09194840A
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JP
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liquid crystal
group
phase
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compound
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JP8008255A
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English (en)
Inventor
Masaaki Namekawa
正明 滑川
Mitsunori Takeda
充範 竹田
Keizo Ito
恵造 伊藤
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Kashima Oil Co Ltd
Original Assignee
Kashima Oil Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 使用温度範囲が広く、しきい値電圧が小さ
く、高速応答性,配向性,保存安定性等に優れた反強誘
電性液晶組成物を提供すること、及び表示素子あるいは
電気光学素子等として有用な液晶素子を提供することで
ある。 【解決手段】 (a)光学活性テトラヒドロピラン誘導
体を20〜49重量%、および、(b)二環フェニルピ
リミジン系化合物の少なくとも一種と三環フェニルピリ
ミジン系化合物の少なくとも一種とからなる化合物群を
51〜80重量%の割合で含有することを特徴とする反
強誘電性液晶組成物、並びに、該反強誘電性液晶組成物
を一対の電極基板間に配設してなる液晶素子。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は反強誘電性液晶組成
物及びそれからなる液晶素子に関し、さらに詳しくは、
光学活性テトラヒドロピラン誘導体を一定割合で含有
し、表示素子あるいは電気光学素子等に好適に用いられ
る反強誘電性液晶組成物及び該組成物からなる液晶素子
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、各種の表示素子,電子光学デバイ
ス,液晶センサなど、液晶の利用分野が著しく拡大しつ
つあり、それに伴って様々な構造の液晶化合物が提案さ
れてきた。特に、カイラルスメクチックC相(SmC*
相) を有する強誘電性液晶は、1980年にN. A. Clar
k とS.T.Lagerwall によりμsecオーダーの高速応答
性とメモリー性が報告(Appl. Phys. Lett., 36, 899(1
980))されて以来、ネマチック液晶を用いた液晶表示素
子に代わる新たな表示素子の材料として注目を集め、こ
れまで多くの液晶化合物が合成されてきた。
【0003】強誘電性液晶の応答速度はτ=η/(Ps
・E)で知られている。ここでηは回転粘性を示し、P
sは自発分極を示し、Eは電界強度を示す。これから、
高速応答性を得るため、粘性が小さく、自発分極の大き
な液晶材料が開発目標とされてきた。また、液晶材料と
しては、化学的安定性,広動作温度範囲などの特性が要
求されるが、単一の化合物でこれらの諸特性を満たすこ
とは困難であった。したがって、従来、複数のカイラル
スメクチックC相(SmC* 相) を有する化合物どうし
を混合したり、粘性の低いスメクチックC相(SmC
相)を有する母体液晶に光学活性な化合物を添加して所
望の性能を有するSmC* 相を示す強誘電性液晶組成物
を得る方法が用いられてきた。後者の場合には、添加す
るカイラルドーパントは、それ自体SmC* 相を有して
いても、有していなくてもよく、母体液晶との相溶性が
良好で、大きな自発分極を誘起し、粘性を増大させない
ことが要求される。
【0004】さらに近年、新たなスメクチック相として
見出された反強誘電性カイラルスメクチックC相(Sm
A * 相) を利用する液晶表示素子が注目を集めている
( Japanese Journal of Applied Physics, Vol. 27, p
p. L 729, 1988)。このような反強誘電性液晶は、三
安定状態のスイッチングが起こること、明確なしきい
値特性を有すること、ダブルヒステリシスが存在する
こと、良好なメモリー性を有すること、層構造が電
界によりスイッチングすることなどの特徴を有すること
から、新しい液晶表示素子への応用が試みられている
(Japanese Journal of Applied Physics, 29 巻,pp.
L 107 (1990) および Japanese Journalof Applied P
hysics, 30 巻,pp. L 735 (1991)参照)。このような
SmCA * 相を有する液晶化合物は、特開平1−213
390号公報,特開平1−316367号公報,または
Japanese Journal of Applied Physics, 28 巻,pp. L
2248(1989)などに開示されているが、その光学活性部位
に注目すると、少数の限られた構造を有する光学活性体
のみでしかSmCA * 相を示す化合物は報告されていな
かった。ここで、SmC* 相は2つの安定状態を有する
強誘電性カイラルスメクチックC相であるのに対し、S
mCA * 相は3つの安定状態を有する反強誘電性カイラ
ルスメクチックC相である。
【0005】SmCA * 相を利用した液晶表示素子は、
SmC* 相を用いた通常のSSFLCD(表面安定化型
強誘電性液晶表示素子)とは異なったスイッチング挙動
を示すことが知られている(Japanese Journal of Appl
ied Physics, 29 巻,No 6,pp. 1122-1127(1990) 参
照)。すなわち、SmC* 相を有する液晶素子に三角波
電圧を印加し、偏光顕微鏡下で透過光強度と印加電圧の
関係を観察すると、シングルヒステリシスが現れるのに
対して、SmCA * 相を有する液晶表示素子を用いた場
合はダブルヒステリシスが現れる。
【0006】一方、スメクチックC相(SmC相)を有
する母体液晶としては、これまでにも種々の研究が報告
されており、例えば特開平2−305889号公報,特
開平3−203987号公報には、非カイラル液晶成分
としてフェニルピリミジン系化合物等を用いた強誘電性
液晶組成物が開示されている。また、特開昭62−54
34号公報,特開平4−25591号公報,特開平4−
29975号公報には、非カイラル液晶成分として3環
系フェニルピリミジン系化合物等を用いた強誘電性液晶
組成物が開示されている。
【0007】ところが、反強誘電性を示さない母体液晶
(SmC相又はSmC*相)に、反強誘電相を示さない
カイラル液晶成分を混合することにより、反強誘電性液
晶相を誘起した組成物については、これまで知られてい
なかった。即ち、母体液晶に反強誘電相を示さないカイ
ラル液晶成分を添加しても、通常、強誘電相が誘起され
るのみであり、反強誘電性液晶相を誘起した組成物とは
ならない。また、反強誘電性液晶に、反強誘電相を示さ
ない化合物を添加して組成物を作製する場合では、添加
する化合物の割合が50%を越えると反強誘電相を示さ
なくなるのが通常である。一方、従来の反強誘電性液晶
(以下「AFLC」と略することがある。)では、N相
を有するものがなく、また、しきい値電圧が高いという
欠点があった。さらに、従来のAFLCでは、粘性が高
く、応答性も充分ではなかった。これに対して、本発明
者らは、特開平7−11253号公報において、反強誘
電性を示さない母体液晶(SmC相又はSmC*相)
に、反強誘電相を示さないカイラル液晶成分を50重量
%以上混合することで、反強誘電性液晶相を誘起する組
成物が得られることについて開示を行っている。
【0008】しかしながら、液晶組成物においては、駆
動上の制約から自発分極値が200nC/cm2 以下,さ
らには170nC/cm2 以下であることが好ましいにも
かかわらず、カイラル液晶成分を主成分として含有する
組成物では、自発分極が大きくなり過ぎるという問題点
があった。また、カイラル液晶成分の添加割合が多いた
め、母体液晶の相転移温度が低下して、使用温度域が狭
くなり、さらに室温で保存中に結晶化してしまうという
問題点があった。さらに、チルト角は、強誘電性液晶で
は22.5度でコントラストが最大になるのに対して、A
FLCでは理論的には45度で最大のコントラストが得
られる。従って、実際には、応答時間との兼ね合いで最
適なチルト角が決定されるので、45度までは必要とさ
れないが、従来の液晶組成物より大きなチルト角がAF
LCでは必要とされていた。このような状況下、本発明
者らは、適度な自発分極値を有し、配向性,応答性が良
好であり、SmCA * 相の温度範囲が広く、さらに保存
安定性,熱安定性にも優れた反強誘電性液晶組成物を得
るべく、鋭意検討を行った。
【0009】
【課題を解決するための手段】その結果、本発明者ら
は、二環フェニルピリミジン系化合物の少なくとも1種
と三環フェニルピリミジン系化合物の少なくとも1種と
からなる化合物群、および、カイラル液晶成分である光
学活性テトラヒドロピラン誘導体を、特定の割合で含有
する液晶組成物が、上記課題を解決できることを見い出
した。本発明はかかる知見に基づいて完成したものであ
る。
【0010】すなわち、本発明は(a)一般式(1)及
び/又は(1')
【化5】 〔式中、Rfは炭素数1又は2のフルオロアルキル基を
示し、R1 は炭素数3〜20の直鎖又は分岐鎖アルキル
基を示し、R2 ,R3 及びR4 はそれぞれ独立に水素又
は炭素数1〜15の直鎖又は分岐鎖アルキル基,炭素数
2〜15のアルケニル基又は炭素数7〜10のアラルキ
ル基を示し、X1 は−COO−,−OCO−,−O−又
は単結合を示し、X2 は−COO−,−OCO−,−C
2 O−,−OCH2 −,−C≡C−又は単結合を示
し、X3 は−COO−,−CH2 O−又は−O−を示
し、X4 は−O−又は−OCO−を示し、*は不斉炭素
を示し、A及びBはそれぞれ独立にハロゲン,シアノ
基,含フッ素アルキル基で置換されていてもよい含六員
環基を示し、nは0または1を示す。〕で表される光学
活性テトラヒドロピラン誘導体を20〜49重量%、お
よび(b)一般式(2)
【0011】
【化6】 〔式中、R5 及びR6 はそれぞれ独立に炭素数3〜15
のアルキル基を示し、X 5 は−O−,−COO−又は単
結合を示し、X6 は−O−又は単結合を示す。〕で表さ
れる二環フェニルピリミジン系化合物の少なくとも一種
と、一般式(3)
【0012】
【化7】 〔式中、R7 及びR8 はそれぞれ独立に炭素数3〜15
のアルキル基を示し、X 7 は−O−又は単結合を示し、
8 は−O−,−OCO−又は単結合を示し、C及びD
は互いに異なって
【化8】 を示す。〕で表される三環フェニルピリミジン系化合物
の少なくとも一種とからなる化合物群を51〜80重量
%の割合で含有することを特徴とする反強誘電性液晶組
成物を提供するものである。
【0013】また、本発明は上記光学活性テトラヒドロ
ピラン誘導体を含有する反強誘電性液晶組成物を、一対
の電極基板間に配設してなる液晶素子をも提供するもの
である。以下、本発明についてさらに詳細に説明する。
【0014】
【発明の実施の形態】先ず、本発明で用いられる液晶材
料(a)について説明する。本発明の反強誘電性液晶組
成物を構成する液晶材料の内、カイラル液晶成分である
(a)成分は、下記一般式(1)及び/又は(1')
【0015】
【化9】 で表される光学活性テトラヒドロピラン誘導体である。
上記式中、Rfは炭素数1又は2のフルオロアルキル基
を示し、具体的にはトリフルオロメチル基,ジフルオロ
メチル基,クロロジフルオロメチル基,ペンタフルオロ
エチル基などであり、好ましくはトリフルオロメチル基
である。また、R1 は炭素数3〜20の直鎖又は分岐鎖
アルキル基、例えばn−プロピル基,イソプロピル基,
n−ブチル基,イソブチル基,sec−ブチル基,te
rt−ブチル基,n−ペンチル基,n−ヘキシル基,n
−ヘプチル基,n−オクチル基,n−ノニル基,n−デ
シル基,n−ウンデシル基,n−ドデシル基,n−トリ
デシル基,n−テトラデシル基,n−ペンタデシル基,
n−ヘキサデシル基,n−ヘプタデシル基,n−オクタ
デシル基,n−ノナデシル基,n−エイコシル基などで
ある。これらのうち、分岐鎖アルキル基であって、不斉
炭素を有する基は、光学活性基である。
【0016】さらに、R2 ,R3 及びR4 はそれぞれ独
立に水素又は炭素数1〜15の直鎖又は分岐鎖アルキル
基、例えばメチル基,エチル基,n−プロピル基,イソ
プロピル基,n−ブチル基,sec−ブチル基,ter
t−ブチル基,n−ペンチル基,イソペンチル基,1−
メチルブチル基,n−ヘキシル基,n−ヘプチル基,1
−メチルヘプチル基,n−オクチル基,1−エチルヘプ
チル基,1−メチルオクチル基,n−ノニル基,1−エ
チルオクチル基,1−メチルノニル基,n−デシル基,
n−ウンデシル基,n−ドデシル基,n−トリデシル
基,n−テトラデシル基,n−ペンタデシル基などであ
る。また、炭素数2〜15のアルケニル基としては、ビ
ニル基,アリル基,1−プロペニル基,イソプロペニル
基,1−ブテニル基,2−ブテニル基,2−メチルアリ
ル基,1−ペンテニル基,1−ヘキセニル基,1−ヘプ
テニル基,1−オクテニル基,2−オクテニル基,1−
ノネニル基,2−ノネニル基,1−デセニル基,2−デ
セニル基,1−ウンデセニル基,2−ウンデセニル基,
1−ドデセニル基,2−ドデセニル基,1−トリデセニ
ル基,2−トリデセニル基,1−テトラデセニル基,2
−テトラデセニル基,1−ペンタデセニル基,2−ペン
タデセニル基などが挙げられる。炭素数7〜10のアラ
ルキル基としては、ベンジル基,フェネチル基,フェニ
ルプロピル基,フェニルブチル基などが挙げられる。
【0017】また、A及びBの含六員環基としては、例
えば、
【化10】
【0018】
【化11】 などが挙げられる。
【0019】本発明による一般式(1)の化合物は、様
々な方法で製造することができるが、例えば以下の工程
により製造することができる。 (i)X2 =単結合 及び X3 =−COO− の場
合:下記一般式(4) R1 −X1 −A−B−COHal ・・・(4) 〔式中、R1 ,X1 ,AおよびBは前記と同じである。
Hal は塩素,臭素,沃素等のハロゲンを示す。〕で表さ
れる化合物および下記一般式(5)
【0020】
【化12】
【0021】〔式中、Rf,R2 ,R3 ,R4 ,X4
び*は前記と同じである。〕で表される化合物と反応さ
せることにより上記一般式(1)の化合物を得ることが
できる。この反応は、有機塩基、例えばピリジン,トリ
エチルアミン等の存在下に、トルエン,ベンゼン,塩化
メチレン等の溶媒中で−20℃〜80℃の温度で行うこ
とができる。
【0022】(ii)X2 =単結合, X3 =−CH2
− の場合:下記一般式(6) R1 −X1 −A−B−CH2 Z ・・・(6) 〔式中、R1 ,X1 ,AおよびBは前記と同じであり、
Zは塩素,臭素,ヨウ素又はトシル基を示す。〕で表さ
れる化合物を、上記の一般式(5)で表される化合物と
反応させることにより上記一般式(1)の化合物を得る
ことができる。この反応は一般式(5)の化合物にアル
カリ金属ヒドリド,水酸化ナトリウムあるいは水酸化カ
リウムで代表される塩基を作用させた後、一般式(6)
の化合物を加えることにより行うことができる。
【0023】(iii)X2 =−COO−, X3 =−CO
O− の場合:下記一般式(7) BzO−B−COHal ・・・(7) 〔式中、BおよびHal は前記と同じであり、Bzはベン
ジル基を示す。〕で表される化合物を、上記一般式
(5)で表される化合物と反応させて、下記一般式
(8)
【0024】
【化13】 〔式中、Rf,Bz,B,X4 ,R2 ,R3 ,R4 及び
*は前記と同じである。〕で表される化合物を得る。こ
の反応は、有機塩基、例えばピリジン,トリエチルアミ
ン等の存在下にトルエン,ベンゼン,塩化メチレン等の
溶媒中で−20℃〜80℃の温度で行うことができる。
次に、得られた一般式(8)の化合物中のベンジル基を
常法で脱離させれば、下記一般式(9)
【0025】
【化14】 〔式中、Rf,B,X4 ,R2 ,R3 ,R4 及び*は前
記と同じである。〕で表される化合物が生成する。この
脱ベンジル化反応は、例えばPd/C触媒の存在下でメ
タノール,エタノール,プロパノール等のアルコール性
溶媒または酢酸を用いて常圧で水素化分解することによ
り行うことができる。
【0026】さらに、得られた一般式(9)の化合物を
下記一般式(10) R1 −X1 −A−COHal ・・・(10) 〔式中、R1 ,X1 ,A及びHal は前記と同じであ
る。〕で表される化合物と反応させることにより上記一
般式(1)の化合物を得ることができる。この反応は、
有機塩基、例えばピリジン,トリエチルアミン等の存在
下にトルエン,ベンゼン,塩化メチレン等の溶媒中で−
20℃〜80℃の温度で行うことができる。
【0027】また、本発明による一般式(1’)の化合
物は、様々な方法で製造することができるが、例えば以
下の工程により製造することができる。 X3 =−COO−,X4 =−O− 及び n=0の場
合:下記一般式(11) R9 −OH ・・・(11) 〔式中、R9 は炭素数1〜15の直鎖又は分岐鎖アルキ
ル基,炭素数2〜15のアルケニル基又は炭素数7〜1
0のアラルキル基を示す。〕で表される化合物および下
記一般式(12)
【0028】
【化15】 〔式中、Rf,R2 ,R3 及び*は前記と同じであり、
TBSはt−ブチルジメチルシリル基を示す。〕で表さ
れる化合物と反応させることにより、下記一般式(1
3)
【0029】
【化16】
【0030】〔式中、Rf,R2 ,R3 ,R9 ,TBS
及び*は前記と同じである。〕で表される化合物を得る
ことができる。この反応は、無溶媒又はテトラヒドロフ
ラン等の溶媒中、酸触媒として例えばパラトルエンスル
ホン酸等を用いて0〜50℃で行うことができる。次
に、得られた一般式(13)で表される化合物の脱シリ
ル化を行い、一般式(14)
【0031】
【化17】
【0032】〔式中、Rf,R2 ,R3 ,R9 及び*は
前記と同じである。〕で表される化合物を得る。この脱
シリル化反応は、種々の方法で行うことができるが、例
えばテトラヒドロフラン溶媒中、触媒としてテトラ−n
−ブチルアンモニウムフルオライドを用い、0〜50℃
で行うことができる。次いで、一般式(15) R4 −Z ・・・(15) 〔式中、R4 は前記と同じであり、Zは塩素,臭素,沃
素又はトシル基を示す。〕で表される化合物と上記一般
式(14)で表される化合物を反応させることにより、
一般式(16)
【0033】
【化18】
【0034】〔式中、Rf,R2 ,R3 ,R4 ,R9
び*は前記と同じである。〕で表される化合物を得るこ
とができる。この反応は、一般式(14)で表される化
合物にアルカリ金属ヒドリド,水酸化ナトリウム又は水
酸化カリウム等の塩基を作用させた後、一般式(15)
で表される化合物を加えることにより行うことができ
る。さらに、得られた一般式(16)で表される化合物
を酸触媒下で反応させることにより、一般式(17)
【0035】
【化19】
【0036】〔式中、Rf,R2 ,R3 ,R4 及び*は
前記と同じである。〕で表される化合物を得ることがで
きる。この反応は、水の存在下で、テトラヒドロフラ
ン,エーテル,トルエン等の溶媒中、酸触媒として例え
ばパラトルエンスルホン酸,塩酸,硫酸等を用いて0〜
100℃で行うことができる。この一般式(17) で表
される化合物と前記一般式(4)で表される化合物を反
応させることにより、目的とする前記一般式(1’)で
表される化合物を得ることができる。この反応は、有機
塩基、例えばピリジン,トリエチルアミン等の存在下
に、トルエン,ベンゼン,塩化メチレン等の溶媒中で−
20℃〜80℃の温度で行うことができる。
【0037】上記のように、本発明の一般式(1)で表
される化合物を製造するため、原料物質として用いる前
記一般式(5)で表される化合物としては、例えば、
【化20】 などを挙げることができる。
【0038】さらに、本発明の一般式(1)又は(1')
で表される化合物の具体例としては、例えば以下の第1
表に示す化合物を挙げることができる。
【表1】 表中、R,Sは不斉点の絶対配置を示す。
【0039】次に、反強誘電性液晶組成物の混合(配
合)及び本発明で用いられる母体液晶(ベース液晶)の
材料について説明する。本発明の液晶組成物は、前記
(b)成分、さらに必要に応じて用いられる他の成分を
含有する母体液晶に、光学活性テトラヒドロピラン誘導
体である(a)成分を混合した混合物からなる。母体液
晶における上記(b)成分の混合比、必要に応じて含有
される他の成分の混合比、あるいは(b)成分中の前記
化合物の混合比は、液晶組成物の性能を決める上で重要
であり、一慨に決定することは困難である。従って、最
終的には液晶組成物としての評価に拠らなければならな
いが、概ね次のような指針に従い混合比を決定すること
ができる。
【0040】即ち、スメクチックC相の温度範囲が広
く、且つ室温付近を中心とした温度範囲を有することが
基準となる。これによって、(a)成分を混合した後に
は、反強誘電性カイラルスメクチックC相の温度範囲が
広く、実用温度範囲で良好な特性を有する液晶組成物が
得られる。また、高速応答性を有するために、粘性が小
さく、また、良好なコントラストを得るために大きなチ
ルト角を有すること等が基準となる。さらに、最終的に
得られる液晶組成物の分子配向が良好になるように、等
方性液体状態(I)からネマチック相(N),スメクチ
ックA相(SmA)を経てスメクチックC相(SmC)
に至る相系列をとる化合物(以下、INAC化合物と略
記することがある。)であることが良い。中でも、化合
物がN相を有することは、無秩序なI相からSmA相へ
の転移の際に、分子長軸方向の配向が揃ってから層の形
成が起こるため好ましい。
【0041】本発明の液晶組成物に用いられる(b)成
分は、一般式(2)
【化21】 〔式中、R5 及びR6 はそれぞれ独立に炭素数3〜15
のアルキル基を示し、X 5 は−O−,−COO−又は単
結合を示し、X6 は−O−又は単結合を示す。〕で表さ
れる二環フェニルピリミジン系化合物の少なくとも一種
と、一般式(3)
【0042】
【化22】 〔式中、R7 及びR8 はそれぞれ独立に炭素数3〜15
のアルキル基を示し、X 7 は−O−又は単結合を示し、
8 は−O−,−OCO−又は単結合を示し、C及びD
は互いに異なって
【化23】 を示す。〕で表される三環フェニルピリミジン系化合物
の少なくとも一種とからなり、すなわち、上記(2)式
で表される二環フェニルピリミジン系化合物及び上記
(3)式で表される三環フェニルピリミジン系化合物の
両者を共に含有する化合物群である。この(b)成分
は、液晶組成物全体の51〜80重量%、好ましくは5
5〜75重量%の量で配合される。
【0043】このような(b)成分の化合物群として
は、上記(2)式及び(3)式で表される化合物から、
それぞれ1種類のフェニルピリミジン系化合物のみを選
定して用いることも可能ではあるが、融点を低くして、
室温域でも性能を発揮できる母体液晶を作るには、上記
(2)式及び(3)式で表される化合物よりそれぞれ複
数のフェニルピリミジン系化合物を選定して用いるのが
好ましい。具体的には、例えば(b)成分として、I相
からN相,SmA相を経てSmC相に至る相系列をとる
下記一般式(2)の化合物を主として、これに側鎖アル
キル鎖長の異なる一般式(2)の化合物,アルキルオキ
シ基を有する一般式(2)の化合物又はアシルオキシ基
を有する一般式(2)の化合物と混合し、さらに一般式
(3)の化合物を混合することで、融点等を調整して好
ましい範囲で相転移挙動をとる母体液晶を作製すること
ができる。
【0044】このように本発明において、(b)成分と
して用いられる下記一般式(2)
【化24】 で表される二環フェニルピリミジン系化合物は、式中、
5 及びR6 がそれぞれ独立に炭素数3〜15のアルキ
ル基、好ましくは炭素数3〜13のアルキル基であり、
5 が−COO−,−O−又は単結合である。また、本
発明の反強誘電性液晶組成物は、このような(b)成分
として、上記一般式(2) において、X5が−O−であ
り、且つ、X6 が単結合である二環フェニルピリミジン
系化合物の少なくとも一種を含有することが好ましい。
【0045】(b)成分として好ましく用いられる上記
一般式(2) で表される化合物としては、例えばX5
−O−であり、且つ、X6 が単結合である下記一般式
(2-1)
【化25】 で表される二環フェニルピリミジン系エーテル化合物が
挙げられる。(2-1) 式中、k及びmはそれぞれ3〜1
5の整数、好ましくは3〜13の整数、さらに好ましく
は5〜11の整数を示す。上記一般式(2-1) で表され
る化合物の具体例としては、例えば以下の第2表に示す
化合物を挙げることができる。
【0046】
【表2】 なお、表中において、Cは結晶相,SmC はスメクチ
ックC相,SA はスメクチックA相,Nはネマチック
相,Iは等方性液体相を示し、表中( )の付いた相
は、モノトロピック液晶相を示す。以下の表において
も、同様である。
【0047】上記一般式(2) においては、X5 が単結
合であり、且つ、X6 が−O−である下記一般式(2-
2)
【化26】 で表される二環フェニルピリミジン系エーテル化合物も
挙げられる。(2-2)式中、d及びeはそれぞれ3〜1
5の整数、好ましくは3〜13の整数、さらに好ましく
は5〜11の整数を示す。
【0048】(b)成分としては、1種類の上記(2-
1)で表される二環フェニルピリミジン系エーテル化合
物を用いることも、あるいは2種以上の該二環フェニル
ピリミジン系エーテル化合物の混合物を用いることも、
更には上記(2-1)及び(2-2)で表される二環フェニ
ルピリミジン系エーテル化合物の混合物を用いることも
できる。ここで、INAC化合物としては、第2表にお
いて、(2-1-4),(2-1-5),(2-1-6),(2-1-
7),(2-1-8),(2-1-9),又は(2-1-10)の化合
物などを挙げることができる。
【0049】また、上記(b)成分として好ましい化合
物としては、下記一般式(2-3)
【化27】 で表される二環フェニルピリミジン系化合物が挙げられ
る。(2-3)式中、x及びyはそれぞれ3〜15の整
数、好ましくは5〜13の整数を示す。
【0050】(b)成分としては、1種類の上記(2-
3)で表される二環フェニルピリミジン系化合物を用い
ることも、あるいは2種以上の該二環フェニルピリミジ
ン系化合物の混合物を用いることもできる。このような
上記(2-3)で表される二環フェニルピリミジン系化合
物を、前記(2-1) 式で表される二環フェニルピリミジ
ン系化合物等と混合することにより、INAC相系列を
有する液晶組成物を調製することができる。
【0051】さらに、上記(b)成分として好ましい化
合物としては、下記一般式(2-4)
【化28】 で表される二環フェニルピリミジン系エステル化合物が
挙げられる。(2-4)式中、v及びwはそれぞれ3〜1
5の整数、好ましくは4〜13の整数を示す。
【0052】(b)成分としては、1種類の上記(2-
4)で表される二環フェニルピリミジン系エステル化合
物を用いることも、あるいは2種以上の該二環フェニル
ピリミジン系エステル化合物の混合物を用いることもで
きる。上記(2-4)で表される二環フェニルピリミジン
系エステル化合物は、比較的SmC相の温度域は狭い
が、前記(2-1) 式で表される二環フェニルピリミジン
系エーテル化合物等と混合することにより融点を低下さ
せ、スメクチックC相の低温域を拡げることができ、実
用的な広い温度域でSmC相を示す液晶組成物を得るこ
とができる。
【0053】本発明で用いられる(b)成分としての二
環フェニルピリミジン系化合物は、上記一般式(2-1)
式で表される化合物,上記一般式(2-2)式で表される
化合物,上記一般式(2-3)式で表される化合物及び/
又は上記一般式(2-4)式で表される化合物であること
が好ましい。このような上記(2) で表される二環フェ
ニルピリミジン系化合物は(b)成分100重量部に対
して、好ましくは95重量部〜50重量部、さらに好ま
しくは90重量部〜60重量部含有される。特に、反強
誘電性液晶組成物の母体液晶としては、上記一般式(2
-1)式で表される化合物、又は上記一般式(2-4)式で
表される化合物の組み合わせからなる二環フェニルピリ
ミジン系化合物を(b)成分に用いることが、得られる
液晶組成物の使用温度範囲及び高速応答性等の点で好ま
しい。
【0054】また、(b)成分としては、下記一般式
(3)
【化29】 で表される三環フェニルピリミジン系化合物の少なくと
も一種が用いられる。式中、R7 及びR8 はそれぞれ独
立に炭素数3〜15の直鎖又は分岐鎖アルキル基、好ま
しくは炭素数3〜13の直鎖又は分岐鎖アルキル基を示
し、X7 は−O−又は単結合を示し、X8 は−O−,−
OCO−又は単結合を示す。また、式中、C及びDは互
いに異なって
【0055】
【化30】 を示し、三環フェニルピリミジン系化合物には必ずピリ
ミジン環が1つ含まれている。
【0056】このような(b)成分として好ましい化合
物としては、下記一般式(3-1)
【化31】 で表される三環フェニルピリミジン系化合物が挙げられ
る。(3-1) 式中、p及びqはそれぞれ3〜15の整
数、好ましくは3〜13の整数、さらに好ましくは4〜
11の整数を示す。
【0057】上記(3-1)式で表される化合物の具体例
としては、例えば下記第3表に示す化合物が挙げられ
る。
【表3】
【0058】また、(b)成分として好ましい化合物と
しては、下記一般式(3-2)
【化32】 で表される三環フェニルピリミジン系化合物が挙げられ
る。(3-2) 式中、r及びsはそれぞれ3〜15の整
数、好ましくは3〜13の整数、さらに好ましくは4〜
11の整数を示す。
【0059】さらに、(b)成分として好ましい化合物
としては、下記一般式(3-3)
【化33】 で表される三環フェニルピリミジン系化合物が挙げられ
る。(3-3) 式中、t及びuはそれぞれ3〜15の整
数、好ましくは3〜13の整数、さらに好ましくは4〜
11の整数を示す。
【0060】上記のような三環フェニルピリミジン系化
合物の内、(b)成分としては、1種類の三環フェニル
ピリミジン系化合物を用いることも、あるいは2種以上
の三環フェニルピリミジン系化合物の混合物を用いるこ
ともできる。ここで(b)成分が、2種以上の三環フェ
ニルピリミジン系化合物を含む場合には、上記一般式
(3-1)で表される化合物のみを2種以上、上記一般式
(3-2)で表される化合物のみを2種以上、上記一般式
(3-3)で表される化合物のみを2種以上、それぞれ混
合したものであってもよく、あるいは上記一般式(3-
1),(3-2)又は(3-3)で表される化合物を相互に
一種以上用いたものであってもよい。また、このような
三環フェニルピリミジン系化合物は(b)成分100重
量部に対して、好ましくは5重量部〜50重量部、より
好ましくは10重量部〜40重量部含有される。
【0061】上記三環フェニルピリミジン系化合物は、
二環フェニルピリミジン系化合物に比べSmC相を示す
温度域がより高温側にあるため、二環フェニルピリミジ
ン系化合物と混合することによりスメクチックC相の高
温域を拡げることができ、実用的な広い温度域でSmC
相を示す液晶組成物を得ることができる。上記三環フェ
ニルピリミジン系化合物の中でも、一般式(3-1)で表
される化合物は、融点が比較的低く、SmC相を示す温
度域も比較的広いため好ましい。また、一般式(3-2)
で表される化合物は、融点が比較的高いものの、SmC
相を示す温度域が広いという特徴を有しており好まし
い。さらに、一般式(3-3)で表される化合物は、融点
が中程度であるが、SmC相の低温側に高次のスメクチ
ック相を有するため、SmC相を示す温度域が比較的狭
いという特徴がある。特に、一般式(3-1)で表される
三環フェニルピリミジン系化合物は、融点を上げずにS
mC相の上限温度を上げられる点で、反強誘電性液晶組
成物の母体液晶に用いると好適である。
【0062】さらに、本発明の反強誘電性液晶組成物に
おいては、実用的な広い温度域でスメクチックC相を示
す母体液晶を得るために、必要に応じて、(b)成分以
外に他の成分を含有することもできる。他の成分として
は、例えば安息香酸フェニルエステル誘導体などを挙げ
ることができる。
【0063】以上のような組成からなる(b)成分を主
成分とする母体液晶に、前記光学活性テトラヒドロピラ
ン誘導体である(a)成分を混合して液晶組成物を作製
する。液晶組成物中の(a)成分は、誘起される反強誘
電性カイラルスメクチックC相の温度範囲が広く、且つ
室温付近を中心とした温度範囲を有し、さらに適度な自
発分極値を有する等の観点より、液晶組成物全体の20
〜49重量%、好ましくは20〜45重量%、さらに好
ましくは25〜40重量%の量で配合されていることが
よい。即ち、本発明の液晶組成物では、(a)成分をあ
る程度以上含有させることにより、反強誘電性を示さな
い母体液晶に反強誘電性を付与するという効果がある。
また、得られた液晶組成物の自発分極値は、駆動上の問
題から好ましくは200nC/cm2 以下、さらに好まし
くは170nC/cm2 以下が適当であることから、
(a)成分の割合が49重量%以下であれば、上記母体
液晶の特性により、使用温度範囲が広く、適度な自発分
極を持つ実用性に優れた液晶組成物を得ることができる
ので好ましい。また、(a)成分の割合が20重量%以
上であれば、反強誘電相を示さない母体液晶に、SmC
A *相を誘起することができるので好ましい。本発明の液
晶組成物において、カイラル液晶成分である(a)成分
は、前記一般式(1)又は(1')で表される化合物の1
種類からなるものであっても、該化合物の2種以上から
なるものであってもよい。
【0064】次に、本発明の反強誘電性液晶組成物の製
法について概略を説明する。本発明の液晶組成物の製法
は、特に限定されず任意の方法を用いることができる
が、上記の優れた特性を有する液晶組成物を効率的に製
造するには、以下の方法によることが好ましい。上記二
環フェニルピリミジン系化合物及び上記三環フェニルピ
リミジン系化合物より(b)成分を調製し、さらに必要
に応じて他の成分をも配合することによって、非カイラ
ル液晶成分である母体液晶を作製する。この母体液晶
に、(a)光学活性テトラヒドロピラン誘導体の割合
が、組成物全体の20〜49重量%になるように混合
し、さらに必要に応じて他の成分を添加する。この混合
物を、クロロホルム等の溶媒に投入し溶解混合した後、
真空脱気等によって溶媒を除去して、液晶組成物を得る
ことができる。このようにして得られた液晶組成物は、
使用温度範囲が広く、しきい値電圧が低く、配向性,高
速応答性等に優れる。
【0065】また、本発明の液晶素子は、上述の一般式
(1)又は(1')の化合物を含む上記液晶組成物を、一
対の電極基板間に配設してなるものである。この電極基
板は、透明基板上に、例えばInO3 ,SnO2 ,IT
O(酸化インジウムと酸化スズとの混合酸化物)などか
らなる透明電極を設け、さらにその上に、ポリビニルア
ルコール,ポリイミドなどからなる配向制御膜を設けた
ものである。即ち、本発明の液晶素子は、上記液晶組成
物を上記一対の電極基板間に配設し、さらにその上下に
偏光板を配設することによって得られる。この液晶素子
は、複屈折モードを利用して、表示素子あるいは電気光
学素子として使用することができる。
【0066】
【実施例】次に、実施例に基づいて本発明をさらに具体
的に説明するが、本発明はこれに限定されるものではな
い。なお、液晶相の同定は、偏光顕微鏡によるテクスチ
ャー観察及び三角波電圧印加による光学応答の観察(ヒ
ステリシス観察)により行った。また、しきい値電圧
は、反強誘電相から強誘電相へ転移するときの光学応答
の透過光強度が50%変化する点の電圧として求めた。
【0067】実施例1 前記第2表に示した化合物(2-1-4),(2-1-7),
(2-1-9),及び(2-1-10)をそれぞれ17.5重量部、
及び前記第3表に示した化合物(3-1-5)を30.0重量
部混合して母体液晶Aを作製した。次いで、この母体液
晶Aに、(a)光学活性テトラヒドロピラン誘導体とし
て前記第1表の化合物(1−1)及び化合物(1'-1)
を、(1−1):(1'-1)=55:45の重量比で2
0重量%となるように混合した。この混合物を、溶媒で
あるクロロホルムに投入し溶解混合した後、真空脱気し
て溶媒であるクロロホルムを除去して、液晶組成物を得
た。
【0068】得られた液晶組成物の相転移温度は、以下
の通りである。
【化34】 SmCA * :反強誘電性カイラルスメクチックC相 SmA :スメクチックA相 N* :カイラルネマチック相 I :等方性液体相 この液晶組成物を等方性液体相でパラレルラビング処理
を施したポリイミド配向膜を有するセル間隔2.2μmの
液晶素子に注入した。徐冷して配向させ、30℃でVPP
=10V/μmの矩形波電圧を印加したときの応答速度
(τ0-50)は、48μ秒であった。なお、応答速度は直
交ニコル下における透過光強度が0〜50%まで変化す
る時間として求めた。三角波法で測定した自発分極値は
74nC/cm2 であり、チルト角は21度であった。
【0069】実施例2 実施例1と同様にして作製した母体液晶Aに、(a)光
学活性テトラヒドロピラン誘導体として前記第1表の化
合物(1−1)及び化合物(1'-1)を、(1−1):
(1'-1)=55:45の重量比で25重量%となるよ
うに混合した。この混合物を、溶媒であるクロロホルム
に投入し溶解混合した後、真空脱気して溶媒であるクロ
ロホルムを除去して、液晶組成物を得た。
【0070】得られた液晶組成物の相転移温度は、以下
の通りである。
【化35】 この液晶組成物について、実施例1と同様にして測定し
た応答速度(τ0-50)は49μ秒であった。三角波法で
測定した自発分極値は97nC/cm2 であり、チルト
角は22度であった。また、しきい値電圧は2.6(V)
であった。
【0071】実施例3 実施例1と同様にして作製した母体液晶Aに、(a)光
学活性テトラヒドロピラン誘導体として前記第1表の化
合物(1−1)及び化合物(1'-1)を、(1−1):
(1'-1)=55:45の重量比で30重量%となるよ
うに混合した。この混合物を、溶媒であるクロロホルム
に投入し溶解混合した後、真空脱気して溶媒であるクロ
ロホルムを除去して、液晶組成物を得た。
【0072】得られた液晶組成物の相転移温度は、以下
の通りである。
【化36】 C :結晶相 この液晶組成物について、実施例1と同様にして測定し
た応答速度(τ0-50)は41μ秒であった。三角波法で
測定した自発分極値は111nC/cm2 であり、チル
ト角は23度であった。また、しきい値電圧は4.5
(V)であった。
【0073】実施例4 実施例1と同様にして作製した母体液晶Aに、(a)光
学活性テトラヒドロピラン誘導体として前記第1表の化
合物(1−1)及び化合物(1'-1)を、(1−1):
(1'-1)=55:45の重量比で35重量%となるよ
うに混合した。この混合物を、溶媒であるクロロホルム
に投入し溶解混合した後、真空脱気して溶媒であるクロ
ロホルムを除去して、液晶組成物を得た。
【0074】得られた液晶組成物の相転移温度は、以下
の通りである。
【化37】 この液晶組成物について、実施例1と同様にして測定し
た応答速度(τ0-50)は38μ秒であった。三角波法で
測定した自発分極値は131nC/cm2 であり、チル
ト角は22度であった。また、しきい値電圧は5.4
(V)であった。
【0075】実施例5 実施例1と同様にして作製した母体液晶Aに、(a)光
学活性テトラヒドロピラン誘導体として前記第1表の化
合物(1−1)及び化合物(1'-1)を、(1−1):
(1'-1)=55:45の重量比で40重量%となるよ
うに混合した。この混合物を、溶媒であるクロロホルム
に投入し溶解混合した後、真空脱気して溶媒であるクロ
ロホルムを除去して、液晶組成物を得た。
【0076】得られた液晶組成物の相転移温度は、以下
の通りである。
【化38】 この液晶組成物について、実施例1と同様にして測定し
た応答速度(τ0-50)は38μ秒であった。三角波法で
測定した自発分極値は140nC/cm2 であり、チル
ト角は21度であった。また、しきい値電圧は5.1
(V)であった。
【0077】実施例6 実施例1と同様にして作製した母体液晶Aに、(a)光
学活性テトラヒドロピラン誘導体として前記第1表の化
合物(1−1)及び化合物(1'-1)を、(1−1):
(1'-1)=55:45の重量比で45重量%となるよ
うに混合した。この混合物を、溶媒であるクロロホルム
に投入し溶解混合した後、真空脱気して溶媒であるクロ
ロホルムを除去して、液晶組成物を得た。
【0078】得られた液晶組成物の相転移温度は、以下
の通りである。
【化39】 この液晶組成物について、実施例1と同様にして測定し
た応答速度(τ0-50)は45μ秒であった。三角波法で
測定した自発分極値は165nC/cm2 であり、チル
ト角は19度であった。また、しきい値電圧は6.0
(V)であった。
【0079】比較例1 実施例1と同様にして作製した母体液晶Aに、(a)光
学活性テトラヒドロピラン誘導体として前記第1表の化
合物(1−1)及び化合物(1'-1)を、(1−1):
(1'-1)=55:45の重量比で15重量%となるよ
うに混合した。この混合物を、溶媒であるクロロホルム
に投入し溶解混合した後、真空脱気して溶媒であるクロ
ロホルムを除去して、液晶組成物を得た。
【0080】得られた液晶組成物の相転移温度は、以下
の通りである。
【化40】 この液晶組成物について、実施例1と同様にして測定し
た応答速度(τ0-50)は47μ秒であった。三角波法で
測定した自発分極値は54nC/cm2 であり、チルト
角は22度であった。この液晶組成物は、反強誘電相
(SmCA *)を示さず、強誘電相(SmC*)を示し
た。
【0081】比較例2 実施例1と同様にして作製した母体液晶Aに、(a)光
学活性テトラヒドロピラン誘導体として前記第1表の化
合物(1−1)及び化合物(1'-1)を、(1−1):
(1'-1)=55:45の重量比で50重量%となるよ
うに混合した。この混合物を、溶媒であるクロロホルム
に投入し溶解混合した後、真空脱気して溶媒であるクロ
ロホルムを除去して、液晶組成物を得た。
【0082】得られた液晶組成物の相転移温度は、以下
の通りである。
【化41】 この液晶組成物について、実施例1と同様にして測定し
た応答速度(τ0-50)は39μ秒であった。三角波法で
測定した自発分極値は168nC/cm2 であり、チル
ト角は17度であった。また、しきい値電圧は6.0
(V)であった。この液晶組成物は、反強誘電相を示す
が、SmCA *相の上限温度が低く、チルト角も小さい。
また、この液晶セルを常温で1週間保存した場合、部分
的に結晶化が起こり、配向が乱れていた。
【0083】
【発明の効果】本発明の液晶組成物は、反強誘電性カイ
ラルスメクチックC相の温度範囲が広く、極めて低いし
きい値電圧を示し、良好な配向性,低粘性を充分に生か
した優れた応答性、あるいは熱安定性等を有する。従っ
て、本発明の液晶組成物は、反強誘電性液晶組成物とし
て極めて有用であり、また、該組成物を用いた本発明の
液晶素子は、表示素子あるいは電気光学素子等に好適に
用いられる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)一般式(1)及び/又は(1') 【化1】 〔式中、Rfは炭素数1又は2のフルオロアルキル基を
    示し、R1 は炭素数3〜20の直鎖又は分岐鎖アルキル
    基を示し、R2 ,R3 及びR4 はそれぞれ独立に水素又
    は炭素数1〜15の直鎖又は分岐鎖アルキル基,炭素数
    2〜15のアルケニル基又は炭素数7〜10のアラルキ
    ル基を示し、X1 は−COO−,−OCO−,−O−又
    は単結合を示し、X2 は−COO−,−OCO−,−C
    2 O−,−OCH2 −,−C≡C−又は単結合を示
    し、X3 は−COO−,−CH2 O−又は−O−を示
    し、X4 は−O−又は−OCO−を示し、*は不斉炭素
    を示し、A及びBはそれぞれ独立にハロゲン,シアノ
    基,含フッ素アルキル基で置換されていてもよい含六員
    環基を示し、nは0または1を示す。〕で表される光学
    活性テトラヒドロピラン誘導体を20〜49重量%、お
    よび(b)一般式(2) 【化2】 〔式中、R5 及びR6 はそれぞれ独立に炭素数3〜15
    のアルキル基を示し、X 5 は−O−,−COO−又は単
    結合を示し、X6 は−O−又は単結合を示す。〕で表さ
    れる二環フェニルピリミジン系化合物の少なくとも一種
    と、一般式(3) 【化3】 〔式中、R7 及びR8 はそれぞれ独立に炭素数3〜15
    のアルキル基を示し、X 7 は−O−又は単結合を示し、
    8 は−O−,−OCO−又は単結合を示し、C及びD
    は互いに異なって 【化4】 を示す。〕で表される三環フェニルピリミジン系化合物
    の少なくとも一種とからなる化合物群を51〜80重量
    %の割合で含有することを特徴とする反強誘電性液晶組
    成物。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の反強誘電性液晶組成物
    を、一対の電極基板間に配設してなることを特徴とする
    液晶素子。
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