JPH09199345A - 変圧器巻線 - Google Patents

変圧器巻線

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JPH09199345A
JPH09199345A JP711096A JP711096A JPH09199345A JP H09199345 A JPH09199345 A JP H09199345A JP 711096 A JP711096 A JP 711096A JP 711096 A JP711096 A JP 711096A JP H09199345 A JPH09199345 A JP H09199345A
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Takeshi Sakamoto
健 坂元
Kazuyuki Kiyono
和之 清野
Hiroyuki Fujita
裕幸 藤田
Kiyoto Hiraishi
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    • H01F27/00Details of transformers or inductances, in general
    • H01F27/28Coils; Windings; Conductive connections
    • H01F27/32Insulating of coils, windings, or parts thereof
    • H01F27/322Insulating of coils, windings, or parts thereof the insulation forming channels for circulation of the fluid

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Abstract

(57)【要約】 【課題】軸方向に折流板を挿入した円板巻線あるいはヘ
リカル巻線からなるSF6 ガス絶縁変圧器の巻線内の折
流区中央付近に分流板を挿入し水平ダクト内の絶縁冷却
媒体の流量分布を均一化し、巻線の最高温度を低減する
とともに温度上昇分布を均一化すること。 【解決手段】円板巻線、或いはヘリカル巻線1の軸方向
に複数枚挿入される折流区域について、入口を形成する
折流板7a近くの水平ダクト5を流れる冷却媒体の量を
増加させるための、分流板11を入口側垂直ダクト4′
に張り出して設け、かつ、復流板12を出口側垂直ダク
ト4に張り出して設け、流れが停滞しやすい分流板の背
後の水平ダクトの近隣の水平ダクトとは逆方向に冷却媒
体を流すことができ、全て水平ダクトで冷却に必要な流
量が確保できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は変圧器巻線に係り、
特に、円板状巻線、またはヘリカル状巻線からなり、強
制循環冷却のSF6 ガス絶縁変圧器に好適な変圧器巻線
に関する。
【0002】
【従来の技術】都市に設置する変圧器には防災上、不燃
化の要望が強く、また、大容量化,小形化の要求も強
い。不燃性の絶縁冷却媒体を用いた変圧器として、SF
6 ガス絶縁変圧器があるが、SF6 ガスは密度,比熱,
熱伝導率などの冷却性能に関する物性値が液状絶縁冷却
媒体に比べ小さいために冷却性能が悪く、また、絶縁耐
力も小さい。このため、絶縁冷却媒体であるSF6 ガス
の体積流量を多く流す一方、変圧器巻線内の絶縁距離、
すなわち垂直ダクトや水平ダクトなどの絶縁冷却媒体を
流す寸法を大きくしている。
【0003】変圧器巻線の構造として、鉄心の周りに素
線を円板状に巻いた円板巻線、あるいはら旋状に巻いた
ヘリカル巻線の場合は、巻線の半径方向の内側、及び外
側に絶縁筒に沿って垂直スペーサを配置して垂直ダクト
を設け、また、円板状の巻線の軸方向には巻線各段間に
水平スペーサを挿入して水平ダクトを形成すると共に、
折流板を巻線の軸方向に複数枚挿入して折流区域を形成
し、折流板の開口部が巻線の半径方向の内外に交互に設
けられ、絶縁冷却媒体は軸方向に流れるに従い、巻線内
の半径方向の流れの向きが、折流区域ごとに交互に変わ
るようになっている。
【0004】このような構造で冷却媒体の体積流量が多
く、また、絶縁冷却媒体の流れる水平ダクトの断面積が
大きいと、折流区域内の上方(下流側)の水平ダクトへ
冷却媒体が多く流れ、下方部の水平ダクトには少なく流
れる傾向になる。このため、巻線の温度上昇分布に大き
な差が生じ、巻線の平均温度上昇に比べて巻線の最高温
度上昇が高くなる傾向がある。
【0005】このようなことから、巻線内のガスの流れ
を改善するために、絶縁筒に沿った垂直ダクトの半径方
向の幅を大きくしたり(特開平4−168707 号公報参
照)、また、垂直ダクトの他に巻線の半径方向の中央付
近に、軸方向に貫通する垂直ダクト(ガスダクト)を設
けたり(特開昭52−43937 号公報参照)、このダクトの
半径方向の寸法や位置を巻線の段ごとに異ならせる方法
もある(例えば、特開昭53−40820号公報,特開昭54−3
4025号公報等)。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この構造で
は、流れの抵抗の少ない絶縁筒に沿った垂直ダクト内を
ガスが多く流れ、巻線の半径方向の中央付近の垂直ダク
トや、水平ダクト内を流れるガスの流量は相対的に少な
くなり、巻線温度上昇低減の効果は小さい。また、垂直
ダクトの半径方向の幅を大きくしたり、前記ガスダクト
を設けると、巻線の半径方向の寸法が増大し、全体とし
て変圧器の体積が大きくなる。また、ガスダクトの半径
方向の位置を巻線の段ごとに異ならせると、冷却媒体の
流れに分岐合流箇所が多くなり、冷却媒体の圧力損失が
増大し、冷却媒体の流量が少なくなるか、ヘッドの大き
いブロワが必要となる。特に都市部に設置する変圧器に
は小型化が強く要求されるため、巻線の小型化が必要と
なる。
【0007】本発明は上述の点に鑑みなされたもので、
その目的とするところは、水平ダクト内を流れる絶縁冷
却媒体の流量分布を均一化して局部加熱を防止し、温度
上昇分布を均一化すると共に、巻線全体を小形化し、温
度上昇を低減することのできる変圧器巻線を提供するに
ある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的は、鉄心脚の周
りに絶縁筒を隔壁として円板状巻線あるいはヘリカル状
巻線全体の軸方向に、複数枚の折流板が内外交互に開口
部を有して挿入され形成される複数の折流区域の入口側
から流入する絶縁冷却媒体のうち垂直ダクトを流れる冷
却媒体の量を制限すると共に、水平ダクトに絶縁冷却媒
体を流す構造物(分流板)を少なくともその一部が入口
側の垂直ダクトに張り出すように設け、かつ、前記構造
物(分流板)より前記折流区域の出口に近い位置に、出
口側の垂直ダクトを流れる絶縁冷却媒体の一部を水平ダ
クトを通り入口側の垂直ダクトに流す他の構造物(復流
板)を少なくともその一部が出口側の垂直ダクトに張り
出すように設けることにより達成される。
【0009】特に、分流板と復流板を板状の部材で形成
し、分流板から2段ないし3段の単位巻線だけ離れて、
出口に近い位置に復流板を配置するが効果的である。
【0010】また、折流区域内の入口から概略1/4か
ら3/4の範囲にある水平ダクトの少なくとも一部にお
いて、近隣の水平ダクトとは逆方向に、すなわち、出口
側垂直ダクトから入口側垂直ダクトに向かって冷却媒体
を流し、他の大半の水平ダクトでは入口側垂直ダクトか
ら出口側垂直ダクトに向かって冷却媒体を流す構造とす
ることにより、例えば、復流板の代わりに垂直ダクトの
流れの一部を水平ダクトに曲げる効果がある“流れ制御
突起”を設けても同様である。
【0011】従来のように、分流板と復流板が無い場合
は、折流板の下流側1番目の単位巻線ないし3番目の単
位巻線(垂直ダクトの幅により異なる)の周囲の水平ダ
クトにおいては絶縁冷却媒体の流れに停滞が起こり、流
れ停滞部の下流側では、冷却に必要な流量以上の絶縁冷
却媒体が流れる。このため、流れ停滞部とその周辺で巻
線の局所過熱を生ずる。
【0012】しかし、上記した本発明のように構成する
ことにより、分流板及び復流板を用いた構成とすると、
先ず分流板の付近で、垂直ダクトに沿って流れる冷却媒
体の一部を流れが停滞している水平ダクトに流れ込ま
せ、分流板より入口に近い位置にある水平ダクトの冷却
に必要な流量が確保できる。さらに、分流板により、冷
却媒体の流れの一部が堰き止められ、それより下流側で
は、冷却に必要な量以上に流れていた流量を小さくでき
る。このため、分流板よりも下流側の各水平ダクトの冷
却媒体の流量分布は、全体的に均一化される。また、復
流板は出口側垂直ダクトを流れる冷却媒体を入口側垂直
ダクトに強制的に流す働きがあるため、分流板を単独で
用いた時に発生する、分流板の背後の(下流側)2ない
し3本の水平ダクトでの流れの停滞を回避できる。全て
の水平ダクトで冷却媒体の流量を比較的均一化でき、各
巻線の温度上昇も分流板と復流板がない場合に比較して
均一化される。これにより、絶縁物の信頼性向上や寿命
の延長を図ることができる。また、冷却媒体を各水平ダ
クトで比較的均一に流すことができるため、冷却媒体の
流量を効果的に巻線冷却に利用できる。
【0013】出口側垂直ダクトに配置した流れ制御突起
は出口側垂直ダクトを流れる冷却媒体を入口側垂直ダク
トに強制的に流す働きがあるため、復流板に代えて流れ
制御突起を用いても前述の分流板及び復流板を用いた場
合と同様の効果がある。
【0014】一つの折流区域に含まれる単位巻線の数が
多いときには、復流板の後方(下流側)の水平ダクトで
冷却媒体の流量が低下し、その付近の単位巻線の温度上
昇が大きくなることがある。この場合には、一つの折流
区域に分流板と復流板の組を複数組設けることにより、
流量が不足する水平ダクトにさらに冷却媒体を導入し、
一組の分流板と復流板を用いた場合の各水平ダクト流量
のばらつきを、さらに低減できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図示した実施例に基づいて
本発明の変圧器巻線を詳細に説明する。図1は巻線部分
断面概略図、図2は巻線部分斜視図である。
【0016】図1において、1は巻線、2は内周側絶縁
筒、2′は外周側絶縁筒である。3は単位巻線で、内周
側絶縁筒2と外周側絶縁筒2′の間に円板状に巻かれて
いる。6a,6b,6cは折流板で、巻線1の軸方向に
複数個配置され、折流区域8a,8bを形成する。この
折流板6a,6b,6cは半径方向に交互に流入出部7
a,7b,7cを有し、絶縁冷却媒体はこの入口より当
該折流区域8a,8bに入る。ある折流区域において巻
線の内外両側には内側垂直ダクト4と外側垂直ダクト
4′がある。内側垂直ダクト4の幅(径方向)は22mm
で、外側垂直ダクト4′の幅(径方向)は25mmであ
る。
【0017】折流区域8aについては、折流板6aの上
方(下流側)4番目と5番目の単位巻線3の間に、水平
ダクト5から外側垂直ダクト4′に一部張り出して、分
流板(構造物)11が設けられている。分流板11は厚
さ2mm、幅40mmで、外周側絶縁筒2′との間隔は6mm
とした。さらに、折流板6aの上方6番目と7番目の単
位巻線3の間に、水平ダクト5から内側垂直ダクト4に
一部張り出して、復流板(他の構造物)12が設けられ
ている。復流板12は厚さ1.5mm、幅40mmで、内周
側絶縁筒2との間隔は8mmとした。また、折流区域8b
については、折流板6bの上方(下流側)4番目と5番
目の単位巻線3の間に、水平ダクト5から内側垂直ダク
ト4に一部張り出して、分流板11が設けられている。
折流板6bの上方6番目と7番目の単位巻線3の間に、
水平ダクト5から外側垂直ダクト4′に一部張り出し
て、復流板12が設けられている。折流板6a,6b,
6c、分流板11の寸法、絶縁筒2,2′との間隔につ
いては、折流区域8aと同様である。
【0018】復流板12の固定の仕方について、図2で
説明する。該図において、円周方向に等間隔で、内周側
絶縁筒2に隣接して内側垂直スペーサ9が、外周側絶縁
筒2′に隣接して外側垂直スペーサ9′が配置されてい
る。水平スペーサ10は、垂直スペーサ9,9′に取り
付けられ、単位巻線3の高さ方向の間隔を一定に保って
いる。この図では、復流板12は外側垂直スペーサ9′
に取り付けられているが、2枚の水平スペーサ10に挾
み込まれているため、巻線の重さでしっかりと固定され
る。
【0019】このような構成の巻線において、絶縁冷却
媒体は流入出部7aから第1段目の折流区域8aに入
り、外側垂直ダクト4′を上昇し、分流板11のところ
で外側垂直ダクト4′をそのまま流れるものと、折流板
6aから分流板11までの間の水平ダクト5を流れるも
のに分岐する。水平ダクト5を通過した絶縁冷却媒体は
内側垂直ダクト4を上昇するが、復流板12のところ
で、そのまま内側垂直ダクト4を流れるものと、水平ダ
クト5を外側垂直ダクト4′に向かって(近隣の水平ダ
クト5での流れとは逆方向に)流れるものに分岐する。
【0020】分流板11のところで、外側垂直ダクト
4′をそのまま流れた絶縁冷却媒体は、水平ダクト5を
流れて内側垂直ダクト4を経て、第2段目の折流区域8
bの流入出部7bに至る。折流区域8bでは、絶縁冷却
媒体は折流区域8aと同様の分岐,合流を繰返し流入出
部7cに至る。
【0021】図3は、図1の実施例における折流区域8
bの各水平ダクト中央部での流速を示す図である。本実
施例の流速は実線の矢印で、分流板と復流板を設けてい
ない従来例の流速を破線の矢印で示した。流速の符号
は、図1で左から右に流れる場合を正にとっている。左
端の数字は単位巻線3の段番号である。
【0022】該図から明らかな如く、従来例では3段目
の単位巻線の上下で流速は0.1m/s程度でほとんど
停滞し、巻線からの熱の除去が不十分であるため、単位
巻線で局所過熱が発生した。
【0023】これに対して、本実施例ではどの単位巻線
に注目しても、上下水平ダクトの平均流速で1m/s以
上で、巻線の冷却にはほぼ十分な流速である。また、必
要以上に多量の冷却媒体が流れていた水平ダクトの流速
をある程度低減できるため、各水平ダクトの流速分布を
均一化でき、単位巻線の温度上昇のばらつきも大幅に低
減される。
【0024】このことを試験データにより示す。試験装
置は、図1の巻線を収納した容器,冷却器,ブロワ,各
種計測器,配管等から構成され、冷却媒体(SF6
ス)が循環するようになっている。巻線は、幅28mm、
高さ14.5mm の銅線内にヒータと熱電対を埋込み、絶
縁フィルムを巻いて模擬導体とし、これを複数本並べて
単位巻線3とし、一対の折流板6a,6b等からなる折
流区域あたり11段の単位巻線を高さ方向に水平スペー
サを介して重ねて形成した。前記巻線内に分流板と復流
板を挿入しない場合と挿入した場合の冷却特性試験を行
った。試験方法は模擬導体に埋め込まれたヒータに所定
の電流を流して発熱させ、冷却媒体であるSF6 ガス
を、ブロワにより循環させ、模擬導体の温度を測定する
ことで行った。
【0025】図4は試験結果の一例を示す温度上昇特性
図で、試験は冷却媒体圧力0.6MPa、巻線の発熱密度31
6kW/m3 で、また、巻線の寸法は、流路長(水平方
向)は147mm,水平ダクト高さ4.5mm ,内側垂直ダ
クト幅22mm,外側垂直ダクト幅25mmである。図4の
横軸は折流区入り口ガス温度からの各模擬単位巻線の平
均温度上昇を示し、図1の折流区域8bについて示して
ある。縦軸は同巻線の折流板6bからの単位巻線の高さ
方向の番号である。
【0026】図4において、○印で示したのは分流板と
復流板がある場合、△印は分流板と復流板を設けない場
合の結果である。該図から明らかなごとく、分流板と復
流板が無い場合に比べて分流板と復流板を設けた場合に
は、単位巻線の最高温度上昇は約50%低減された。
【0027】図5は本発明の変圧器巻線の第2の実施例
を示す巻線部分断面概略図である。この実施例の巻線部
も、図1の実施例と同様、巻線1,絶縁筒2,2′,垂
直ダクト4,4′,分流板11,復流板12等から構成
される。
【0028】本実施例では内側垂直ダクト4の幅が42
mmで、外側垂直ダクト4′の幅が45mmであり、図1の
実施例の約2倍になっている点が異なっている。折流区
域8bについて、分流板と復流板が無い場合には、冷却
媒体の流れが折流板6bに最も近い単位巻線3を囲む上
下の水平ダクトでの流速が、0.1m/s 程度になり、
ほとんど停滞してしまう。
【0029】そこで、分流板11は、折流板6bから3
番目と4番目の単位巻線の間に設置して、分流板11と
折流板6bの間の水平ダクトにおいて、絶縁冷却媒体が
円滑に流れるようにした。分流板11と内周側絶縁筒2
の間隔は6mmとした。復流板12は、折流板6bから5
番目と6番目の単位巻線の間に設置し、復流板12と外
周側絶縁筒2′の間隔は8mmとした。折流板6bから4
番目と5番目の単位巻線の上側の水平ダクトでは外側垂
直ダクト4′から内側垂直ダクト4に向かって流れる
が、他の大半の水平ダクトでは内側垂直ダクト4から外
側垂直ダクト4′に向かって流れる。本実施例ではどの
単位巻線に注目しても、上下水平ダクトの平均流速で1
m/s以上あり、巻線の冷却にはほぼ十分な流速であ
る。
【0030】その効果を試験データにより示す。試験装
置,試験方法は図1の実施例と同様である。図6は試験
結果の一例を示す温度上昇特性図で、試験条件は、冷却
媒体圧力0.6MPa、巻線の発熱密度316kW/m3
で、また、巻線の寸法は、流路長(水平方向)147m
m,水平ダクト高さ4.5mm ,内側垂直ダクト幅42mm
で、外側垂直ダクト幅45mmである。図6の横軸は折流
区域入口ガス温度からの各模擬単位巻線の平均温度上昇
である。縦軸は折流板6bからの単位巻線の高さ方向の
番号である。
【0031】図6において○印で示したのは分流板と復
流板がある場合、△印は分流板と復流板を設けない場合
の結果である。該図から明らかな如く、分流板と復流板
が無い場合に比べて分流板と復流板を設けた場合には、
単位巻線の最高温度上昇は約65%低減された。
【0032】図7は本発明の変圧器巻線の第3の実施例
の巻線部分断面概略図である。この実施例の巻線部も、
図1の実施例同様、巻線1,絶縁筒2,2′,垂直ダク
ト4,4′,分流板11等から構成されるが、復流板1
2にかえて流れ制御突起13を絶縁筒2,2′に設けて
いるところが異なっている。折流区域8aについては、
流れ制御突起13は、折流板6aから7番目の単位巻線
に対向し、内周側絶縁筒2に接して配置される。
【0033】図8は図7の実施例における流れ制御突起
13の形状を示す斜視図である。流れ制御突起13の垂
直ダクトの流れに沿った断面形状は3角形であり、内周
側絶縁筒2に接した3角形の底辺と下側(流入側)のな
す角度は45度、同底辺と上側(流出側)の斜辺のなす
角度も45度にした。また、この3角形の高さは12mm
とした。流れ制御突起13は、内側垂直ダクト4を上方
に流れる絶縁冷却媒体の一部を折流板6aから5番目及
び6番目の単位巻線3の上側の水平ダクト5に流し込
み、内側垂直ダクト4から外側垂直ダクト4′流すこと
ができるので、図1と同様すべての単位巻線3の上下の
水平ダクト5で1m/s以上の流速が得られ、単位巻線
3の最高温度上昇は、分流板11と流れ制御突起13が
無い場合に比較して約50%低減される効果があった。
【0034】なお、図1,図5、及び図7の各実施例で
は、1つの折流区域に11段の単位巻線が含まれる場合
を示しているが、さらに単位巻線3の段数が多い場合に
は、分流板11と復流板12の組を複数設けることによ
り、折流区域入口から概略1/4から3/4の範囲にあ
る水平ダクト5のうちで、出口側垂直ダクトから入口側
垂直ダクトに向う絶縁冷却媒体の流れが複数箇所生じ、
流れを均一化するため、前述の実施例と同様の効果があ
る。
【0035】
【発明の効果】以上説明した本発明の変圧器巻線によれ
ば、鉄心脚の周りに絶縁筒を隔壁として円板状巻線ある
いはヘリカル状巻線全体の軸方向に、複数枚の折流板が
内外交互に開口部を有して挿入され形成される複数の折
流区域の入口側から流入する絶縁冷却媒体のうち垂直ダ
クトを流れる冷却媒体の量を制限すると共に、水平ダク
トに絶縁冷却媒体を流す構造物(分流板)を少なくとも
その一部が入口側の垂直ダクトに張り出すように設け、
かつ、前記構造物(分流板)より前記折流区域の出口に
近い位置に、出口側の垂直ダクトを流れる絶縁冷却媒体
の一部を水平ダクトを通り入口側の垂直ダクトに流す他
の構造物(復流板)を少なくともその一部が出口側の垂
直ダクトに張り出すように設けたものであるから、先ず
分流板の付近で、垂直ダクトに沿って流れる絶縁冷却媒
体の一部を流れが停滞している水平ダクトに流れ込ま
せ、分流板より入口に近い位置にある水平ダクトの冷却
に必要な流量が確保でき、さらに、分流板により絶縁冷
却媒体の流れの一部が堰き止められ、それより下流側で
は、冷却に必要な量以上に流れていた流量を小さくでき
るため、分流板よりも下流側の各水平ダクトの絶縁冷却
媒体の流量分布は、全体的に均一化される。また、復流
板は出口側垂直ダクトを流れる絶縁冷却媒体を入口側垂
直ダクトに強制的に流す働きがあるため、分流板を単独
で用いた時に発生する、分流板の背後の(下流側)2な
いし3本の水平ダクトでの流れの停滞を回避でき、全て
の水平ダクトで絶縁冷却媒体の流量を比較的均一化で
き、各巻線の温度上昇も分流板と復流板がない場合に比
較して均一化される。
【0036】これにより、水平ダクト内を流れる絶縁冷
却媒体の流量分布を均一化して局部加熱を防止し、温度
上昇分布を均一化すると共に、巻線全体を小形化し、温
度上昇を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の変圧器巻線の一実施例を示す部分断面
図である。
【図2】本発明の変圧器巻線の一実施例を示す部分斜視
図である。
【図3】本発明の一実施例の構成による水平ダクトの流
速を従来のものと比較して示す図である。
【図4】本発明による一実施例の試験結果の一例を示す
温度上昇特性図である。
【図5】本発明の変圧器巻線の第2の実施例を示す部分
断面図である。
【図6】本発明による第2の実施例の試験結果の一例を
示す温度上昇特性図である。
【図7】本発明の変圧器巻線の第3の実施例を示す部分
断面図である。
【図8】本発明の第3の実施例に用いられる流れ制御突
起の形状を示す斜視図である。
【符号の説明】
1…巻線、2…内周側の絶縁筒、2′…外周側の絶縁
筒、3…単位巻線、4…内側垂直ダクト、4′…外側垂
直ダクト、5…水平ダクト、6a,6b,6c…折流
板、7a,7b,7c…流入部、8a,8b…折流区
域、9…内側垂直スペーサ、9′…外側垂直スペーサ、
10…水平スペーサ、11…分流板、12…復流板、1
3…流れ制御突起。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 藤田 裕幸 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分工場内 (72)発明者 平石 清登 茨城県日立市国分町一丁目1番1号 株式 会社日立製作所国分工場内

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】鉄心脚の周りに絶縁筒を隔壁として円板状
    巻線あるいはヘリカル状巻線が、水平ダクト形成用スペ
    ーサにより一定の間隔を置いて軸方向に積層され、前記
    巻線と内外両側の絶縁筒の間に、軸方向の垂直スペーサ
    を挿入して垂直ダクトが形成されると共に、巻線全体の
    軸方向に、複数枚の折流板が内外交互に開口部を有して
    挿入されて複数の折流区域が形成され、該折流区域を絶
    縁冷却媒体が軸方向にジグザグ状に流れる変圧器巻線に
    おいて、 前記折流区域の入口側から流入する絶縁冷却媒体のうち
    前記垂直ダクトを流れる冷却媒体の量を制限すると共
    に、前記水平ダクトに前記絶縁冷却媒体を流す構造物を
    少なくともその一部が入口側の前記垂直ダクトに張り出
    すように設け、かつ、前記構造物より前記折流区域の出
    口に近い位置に、出口側の前記垂直ダクトを流れる絶縁
    冷却媒体の一部を水平ダクトを通り入口側の前記垂直ダ
    クトに流す他の構造物を少なくともその一部が出口側の
    垂直ダクトに張り出すように設けたことを特徴とする変
    圧器巻線。
  2. 【請求項2】鉄心脚の周りに絶縁筒を隔壁として円板状
    巻線あるいはヘリカル状巻線が、水平ダクト形成用スペ
    ーサにより一定の間隔を置いて軸方向に積層され、前記
    巻線と内外両側の絶縁筒の間に、軸方向の垂直スペーサ
    を挿入して垂直ダクトが形成されると共に、巻線全体の
    軸方向に、複数枚の折流板が内外交互に開口部を有して
    挿入されて複数の折流区域が形成され、該折流区域を絶
    縁冷却媒体が軸方向にジグザグ状に流れる変圧器巻線に
    おいて、 前記折流区域内の入口から略1/4から3/4の範囲に
    ある水平ダクトの一部に、出口側の前記垂直ダクトから
    前記水平ダクトを通り入口側の前記垂直ダクトに向かっ
    て前記絶縁冷却媒体を流す構造物を設け、かつ、他の水
    平ダクトの一部に、前記入口側の垂直ダクトから出口側
    の前記垂直ダクトに向かって絶縁冷却媒体を流す他の構
    造物を設けたことを特徴とする変圧器巻線。
  3. 【請求項3】前記入口側の垂直ダクトに張り出すように
    設けた構造物、および出口側の垂直ダクトに張り出すよ
    うに設けた構造物がともに板状の部材であることを特徴
    とする請求項1、又は2記載の変圧器巻線。
  4. 【請求項4】前記入口側の垂直ダクトに張り出す前記板
    状の部材から2段ないし3段の単位巻線だけ離れて、出
    口に近い位置に前記出口側の垂直ダクトに張り出す前記
    板状の部材を配置したことを特徴とする請求項3記載の
    変圧器巻線。
  5. 【請求項5】前記板状の部材を前記水平スペーサで挟み
    込んで固定したことを特徴とする請求項3、又は4記載
    の変圧器巻線。
  6. 【請求項6】鉄心脚の周りに絶縁筒を隔壁として円板状
    巻線あるいはヘリカル状巻線が、水平ダクト形成用スペ
    ーサにより一定の間隔を置いて軸方向に積層され、前記
    巻線と内外両側の絶縁筒の間に、軸方向の垂直スペーサ
    を挿入して垂直ダクトが形成されると共に、巻線全体の
    軸方向に、複数枚の折流板が内外交互に開口部を有して
    挿入されて複数の折流区域が形成され、該折流区域を絶
    縁冷却媒体が軸方向にジグザグ状に流れる変圧器巻線に
    おいて、 前記折流区域の入口側から流入する絶縁冷却媒体のうち
    前記垂直ダクトを流れる冷却媒体の量を制限すると共
    に、前記水平ダクトに前記絶縁冷却媒体を流す板状の部
    材を少なくともその一部が入口側の前記垂直ダクトに張
    り出すように設け、かつ、前記板状の部材より前記折流
    区域の出口に近い位置に、出口側の前記垂直ダクトを流
    れる絶縁冷却媒体の一部を水平ダクトを通り入口側の前
    記垂直ダクトに流す突起を前記絶縁筒から前記出口側の
    垂直ダクトに張り出すように設けたことを特徴とする変
    圧器巻線。
  7. 【請求項7】鉄心脚の周りに絶縁筒を隔壁として円板状
    巻線あるいはヘリカル状巻線が、水平ダクト形成用スペ
    ーサにより一定の間隔を置いて軸方向に積層され、前記
    巻線と内外両側の絶縁筒の間に、軸方向の垂直スペーサ
    を挿入して垂直ダクトが形成されると共に、巻線全体の
    軸方向に、複数枚の折流板が内外交互に開口部を有して
    挿入されて複数の折流区域が形成され、該折流区域を絶
    縁冷却媒体が軸方向にジグザグ状に流れる変圧器巻線に
    おいて、 前記折流区域の入口側から流入する絶縁冷却媒体のうち
    前記垂直ダクトを流れる冷却媒体の量を制限すると共
    に、前記水平ダクトに前記絶縁冷却媒体を流す構造物を
    少なくともその一部が入口側の前記垂直ダクトに張り出
    すように設け、かつ、前記構造物より前記折流区域の出
    口に近い位置に、出口側の前記垂直ダクトを流れる絶縁
    冷却媒体の一部を水平ダクトを通り入口側の前記垂直ダ
    クトに流す他の構造物を少なくともその一部が出口側の
    垂直ダクトに張り出すように設けると共に、前記入口側
    の垂直ダクトに張り出すように設けた構造物、および出
    口側の垂直ダクトに張り出すように設けた構造物の組を
    一つの折流区域に複数組設けたことを特徴とする変圧器
    巻線。
  8. 【請求項8】鉄心脚の周りに絶縁筒を隔壁として円板状
    巻線あるいはヘリカル状巻線が、水平ダクト形成用スペ
    ーサにより一定の間隔を置いて軸方向に積層され、前記
    巻線と内外両側の絶縁筒の間に、軸方向の垂直スペーサ
    を挿入して垂直ダクトが形成さられると共に、巻線全体
    の軸方向に、複数枚の折流板が内外交互に開口部を有し
    て挿入されて複数の折流区域が形成され、該折流区域を
    絶縁冷却媒体が軸方向にジグザグ状に流れる変圧器巻線
    において、 前記折流区域の入口側から流入する絶縁冷却媒体のうち
    前記垂直ダクトを流れる冷却媒体の量を制限すると共
    に、前記水平ダクトに前記絶縁冷却媒体を流す分流板を
    少なくともその一部が入口側の前記垂直ダクトに張り出
    すように設け、かつ、前記分流板より前記折流区域の出
    口に近い位置に、出口側の前記垂直ダクトを流れる絶縁
    冷却媒体の一部を水平ダクトを通り入口側の前記垂直ダ
    クトに流す復流板を少なくともその一部が出口側の垂直
    ダクトに張り出すように設けたことを特徴とする変圧器
    巻線。
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