JPH09199739A - 太陽電池モジュール及びその製造方法 - Google Patents

太陽電池モジュール及びその製造方法

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JPH09199739A
JPH09199739A JP8024846A JP2484696A JPH09199739A JP H09199739 A JPH09199739 A JP H09199739A JP 8024846 A JP8024846 A JP 8024846A JP 2484696 A JP2484696 A JP 2484696A JP H09199739 A JPH09199739 A JP H09199739A
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solar cell
cell module
foam
photovoltaic element
coating material
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JP8024846A
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English (en)
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Satoshi Yamada
聡 山田
Takahiro Mori
隆弘 森
Hidenori Shiozuka
秀則 塩塚
Ayako Komori
綾子 小森
Ichiro Kataoka
一郎 片岡
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Original Assignee
Canon Inc
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 光起電力素子の保護能力に優れ、光劣化の少
ない、外観不良のない太陽電池モジュールを提供する。 【構成】 未発泡体(101A)、下層接着剤(10
2)、絶縁体(103)、接着剤(104)、光起電力
素子(105)および表面被覆材(106)を積層し、
加熱加圧の被覆工程で、未発泡体(101A)は、発泡
し発泡体(101B)となる。発泡体(101B)を有
する構造とし保護能力を向上させ、断熱性を付与する。
発泡体は未発泡体をラミネーション工程中に発泡させる
ことで光起電力素子の裏面の凹凸を充填する。発泡体に
繊維を含有させることで発泡体に生じる外観不良を防止
する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、光電変換部材としての
半導体光活性層を有する光起電力素子が表面被覆材およ
び裏面被覆材で封止された太陽電池モジュールに関す
る。詳細には本発明は、導電性基板上に光電変換部材と
しての半導体光活性層と透明導電層が形成された光起電
力素子と、該光起電力素子の受光側に設けられた表面被
覆材と、該光起電力素子の裏面側に設けられた裏面被覆
材とからなる太陽電池モジュールであって、前記裏面被
覆材は特定の発泡体を有していて、光劣化が少なく、構
造的にクッション性に富み多的圧力により変形しない太
陽電池モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】従来数多くの薄膜光起電力素子が提案さ
れている。それら薄膜光起電力素子の代表的なものとし
てアモルファスシリコン薄膜光起電力素子を挙げること
ができる。そうしたアモルファスシリコン薄膜光起電力
素子として、導電性基体上に光電変換素子として機能す
るアモルファスシリコン半導体膜を設け、該半導体膜上
に透明導電層を設けた構成を有するものが知られてい
る。このような薄膜光起電力素子(ソーラセル)は、柔
軟性に優れかつ軽量である。こうした利点を有するソー
ラセルをモジュール化した、持ち運び可能で屋外レジャ
ーなどに使用可能な太陽電池モジュールが知られてい
る。従来の太陽電池モジュールとしては、光起電力素子
を外部からの力から保護するために、裏面被覆材の一部
として発泡体を貼り合わせたものがある。このような太
陽電池モジュールは、海岸や、川原などの凸凹なところ
でモジュールを誤って踏むようなことがあっても、発泡
体が歪み、凹凸を吸収するので光起電力素子が傷つくの
が防げる。また、このような太陽電池モジュールには、
軽く、水に浮くような軽いものもある。
【0003】ところで、太陽電池モジュールに発泡体を
貼り合わせるについては、発泡体を常温で接着剤を用い
て貼り合わせる方法により行われる。このような接着剤
は、その実使用下での接着強度が十分でない場合が多
く、剥離を生じる場合も多い。また、光起電力素子の裏
面の凹凸に関係なく、厚み一定のものを貼り合わせるの
で、貼り合わせ後に凸部に面した発泡体は凸状になり外
観上好ましくない。さらに、発泡体が凹凸に追従せずに
空洞を生じる場合もある。また、太陽電池モジュールの
JISC−8917で記述されている高温高湿結露試験
を繰返し行う場合高温高湿時に空洞部に水分が浸入し、
その後低温にさらした場合、水が凍り、体積膨張しその
周辺の部材が剥離するなどの問題が生じる。さらに、こ
のような常温貼り合わせの工程で製造した太陽電池モジ
ュールは、発泡体が十分な熱履歴を受けていないために
温度、温湿度変化による歪みを生じる問題もある。例え
ば、温度サイクル、温湿度サイクル試験で発泡体が熱膨
張あるいは熱収縮し、太陽電池モジュール全体がカール
してしまい、またその際、剥離を生じる場合もある。こ
うしたカールの生起を防ぐために発泡体をあらかじめ熱
サイクルをかけ熱収縮のないようにすることが行われ
る。
【0004】上述した発泡体を貼り合わせる方法は、太
陽電池モジュールの加熱加圧の被覆工程の他に、接着剤
の塗布、乾燥、発泡体の貼り合わせ、接着剤の硬化の工
程を包含する。この方法は工程数が多いという問題の
他、接着剤の乾燥時にゴミなどの異物が混入し易いとい
う問題がある。またこの方法においては、接着剤の硬化
の際加圧する必要があるので、そのための加圧治具を準
備する必要があるという問題の他、貼り合わせた部材が
ずれてしまうことがしばしばあるという問題がある。さ
らには、接着剤が溶剤系のものである場合には、接着剤
塗布のための塗装ブースが必要となり、そのための排気
の設備などが必要となり設備が大掛かりなものとなる。
接着剤が水系である場合、例えば、エマルジョン塗料に
は、その乾燥に時間がかかる場合が多い。そのために一
般の柔軟性のない太陽電池モジュールに比べ、生産速度
が遅くなる。
【0005】こうした問題を解決するために、あらかじ
め発泡した発泡体を被覆工程において接着することも考
えられるが、高い耐熱性の発泡体でなければ被覆工程中
に気泡がつぶれてしまう。すなわち、被覆工程は、加熱
により充填材を溶融し、加圧により被覆材を光起電力素
子に貼り合わせることにより行われることから、該工程
において発泡体を同時に貼り合わせると、発泡体が加
熱、加圧され、発泡体の気泡はつぶれてしまう。特に真
空ラミネーションの場合には、発泡体の気泡に含有する
ガスが、加熱と加圧により追い出され、さらに真空引き
されることにより、発泡体の気泡はなくなってしまい、
さらに、発泡体の樹脂が溶融し、空間がなくなる。その
ためその後、冷却しても元の発泡体の厚みに戻ることが
ない。したがって、被覆工程で表面被覆材、発泡体を有
する裏面被覆材と光起電力素子とを一括で被覆すること
は困難である。なお、この場合可撓性と耐熱性が両立す
ると考えられる架橋されたシリコーンを発泡体として使
用すると、モジュールの被覆工程中に70%程度の厚み
に潰れることが本発明者らの実験を介しての検討の結果
判明した。
【0006】一方、耐熱性に優れた発泡体では被覆工程
中の高温下でも熱変形しにくく、光起電力素子の凹凸を
充填することができない。すなわち、一般に太陽電池モ
ジュールの光起電力素子については、その受光面積をで
きるだけ広くする観点から、その裏面に配線が施され
る。したがってその裏面は程度の差はあれ、凹凸形状で
ある。このような光起電力素子を既に発泡した平面性を
有する発泡体と貼り合わせた場合、別の問題が生じる。
すなわち、架橋された発泡体では上記凹凸を十分に充填
することができず、モジュール内部に空洞が生じる。前
述の高温高湿結露試験などの高温高湿時に空洞部に水分
が侵入し、その後低温になった時には、水が凍り、体積
膨張しその周辺の部材が剥離するなどの問題が生じる。
上記凹凸への充填性を改善するために、架橋していない
発泡体を用いる方法が考えられるが、被覆工程中に架橋
していないがために、発泡体が押し潰される。この場合
押し潰されないような、耐熱性を有する発泡体、例え
ば、シリコーン、ポリエステル、とりわけ、ポリエチレ
ンテレフタレート、フェノール樹脂、あるいは若干耐熱
性が劣るポリプロピレンを使用しても、これらは熱変形
しないため、充填性は望めない。また、耐熱性に優れた
発泡体はほとんどが可撓性に欠けるという問題がある。
すなわち、ポリアセタール、フェノール樹脂、またはポ
リエチレンテレフタレートからなる発泡体は耐熱性に優
れているものの可撓性に欠ける。因にこうした発泡体を
使用して得た太陽電池モジュールを100mmの曲率に
曲げた場合、発泡体に亀裂が生じたり、しわが付いたり
して外観不良をもたらす。
【0007】ところで、未発泡体を使用しこれを被覆工
程で発泡することが考えられる。この場合、低発泡倍率
である際には優れた特性を示すが、光起電力素子につい
ての裏面配線あるいはバイパスダイオードなどの実装部
品の構成にもよるが、発泡倍率が3以上になると、発泡
体の裏面に窪みを生じる場合がある。また、発泡体内に
空洞を生じる場合もある。窪みを生じた部分は、発泡体
の膜厚が薄く、太陽電池モジュールの光起電力素子を保
護する能力が低くなる。また、外観上好ましくない。さ
らに空洞は、高温高湿結露試験などの高温高湿時に空洞
部に水分が侵入し、その後低温になった時には、水が凍
り、体積膨張し発泡体が、破壊されるなどの問題が生じ
る。
【0008】アモルファスシリコン太陽電池において
は、ステボラロンスキー劣化で、その変換効率はいった
ん低下するが、熱アニールにより回復する。また、該ア
モルファスシリコン太陽電池は、高い温度でも変換効率
の低下が少ない。そのため、結晶系の光起電力素子の設
置形態などで採用されている複雑な冷却構造をとる必要
がない。アモルファスシリコン太陽電池はせいぜい数μ
mの薄膜でも機能するため、種々の耐熱性を有する基板
に堆積が可能である。例えば、鋼板、メッキ鋼板、ステ
ンレススチール、ポリイミドなどに代表される耐熱性の
樹脂フィルムである。したがって、可撓性に優れるた
め、3mm程度の剛直なガラス板に貼り合わせなくて
も、光起電力素子が破損することがない。すなわち、ア
モルファスシリコンからなる光起電力素子は様々な被覆
形態が可能である。例えば、ガラス板に代わりプラスチ
ックフィルムで被覆することもでき、剛性を付与する場
合には鋼板などを使用することが可能である。表面にガ
ラス板を使用せず、支持基板として鋼板などを用いる太
陽電池モジュールは剛性、耐火性、経済性のバランスが
とれているといえる。このような太陽電池モジュールは
金属屋根と類似の構造である。したがって、太陽電池モ
ジュールは、複雑な部材、施工を必要とすることなくし
て容易に設置できる。
【0009】しかしながら、鋼板は熱伝導率が約0.5
J/cm・s・Kと高く、外気、あるいは固定部材にそ
の熱を逃してしまう。そのため、アモルファスシリコン
太陽電池を熱アニールするには不十分である。熱を逃が
さないためには、アモルファスシリコン太陽電池と鋼板
の間に熱伝導率が約4×10-4J/cm・s・Kと10
00倍も低い発泡体を積層することが望ましい。ところ
が、この場合そうした発泡体と光起電力素子の間には、
支持基板、絶縁体が存在することから、熱容量、熱伝導
が大きくなってしまい、環境温度に比べて5乃至15℃
の温度上昇にとどまる。したがって、光起電力素子を昇
温させる効果は小さい。また、使用する環境、設置方法
にもよって異なるが、一般には1×10-3J/cm・s
・K以下の熱伝導率の発泡体を使用した太陽電池モジュ
ールは、屋根に設置した場合には、発泡体を持たない太
陽電池モジュールに比べて約10乃至30℃も光起電力
素子の温度が上昇する。こうしたことから従来は、太陽
電池モジュールに支持基板の裏側から発泡体を貼り合わ
せて断熱材としていた。さらに、被覆工程時に光起電力
素子と支持基板の間に発泡体をラミネーションすること
も行われていたが、携帯性のあるモジュールと同様に気
泡がつぶれる、光起電力素子の裏面の凹凸を充填できな
いなどの問題がある。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、従来
の太陽電池モジュールにおける上述した問題を解決し、
外的圧力により光起電力素子が損傷することを防止する
構造的クッション性を有し、光起電力素子の光劣化が効
果的に抑えられる太陽電池モジュールを提供することに
ある。本発明の他の目的は、発泡体を使用する従来の太
陽電池モジュールにおいて、該発泡体による上述した窪
み、空洞などの欠陥のない改善された太陽電池モジュー
ルを提供することにある。本発明のさらに他の目的は、
未発泡体を被覆工程時に発泡して発泡体とすることで光
起電力素子裏面の凹凸を充填できる太陽電池モジュール
において、発泡体の発泡倍率を大きくした時に、発泡体
に窪み、空洞などの生起のない太陽電池モジュールを提
供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的は、光起電力素
子の裏面側に発泡体に繊維を含有する構造とし、発泡体
が高倍率発泡した際、窪み、空洞などが生じないように
することにより達成される。すなわち、上記目的を達成
する本発明の太陽電池モジュールは、光電変換部材とし
ての半導体光活性層を有する光起電力素子が、表面被覆
材、裏面被覆材により被覆され、前記裏面被覆材は発泡
体を有し、該発泡体は発泡体と繊維で構成されていて、
両者が積層されているかまたは前記繊維が前記発泡体中
に含有されていることを特徴とするものである。
【0012】
【作用】本発明における発泡体は、柔軟性をもつ太陽電
池モジュールの場合には、光起電力素子を外部からの力
から保護する働きを持つ。すなわち、裏面被覆材の発泡
体に繊維を含有することで、川原、海岸などの凸凹なと
ころで誤って踏んでしまった際にも光起電力素子にダメ
ージを与えない太陽電池モジュールとなる。また、変形
しやすい発泡体を用いることにより、他の硬質な樹脂を
減らすことができ、軽量化される。さらに、高発泡で
も、窪み、空洞などの欠陥のない太陽電池モジュールを
得ることができ、発泡体樹脂の使用量を減らすことがで
き、さらに軽量化される。支持基板のある太陽電池モジ
ュールにおいては、断熱性を付与し、光起電力素子のア
ニールをして、光劣化を抑える。さらに、未発泡体が被
覆工程中に発泡することにより、温度サイクル、温湿度
サイクル試験でも剥離、絶縁不良などの問題のない良好
な太陽電池モジュールが得られる。この場合発泡体が光
起電力素子の凹凸を充填し、該モジュール内部に空洞は
存在しない。
【0013】また、裏面被覆材に発泡体を有する太陽電
池モジュールの製造方法において、被覆工程中に未発泡
体が発泡するようにすることにより、太陽電池モジュー
ルに発泡体を別工程で貼り合わせるプロセスが必要でな
くなり、工程が簡略化される。また、被覆工程中に発泡
体が形成されることから、被覆材が、十分な熱履歴を受
け、これにより熱収縮などを生じない。さらに、治具上
に繊維、未発泡体の順に積層して未発泡体に該繊維を含
有させることで、発泡体に繊維を簡単に含有させること
ができ、高発泡倍率でも発泡体に窪みや空洞を生じるこ
とはない。さらに、被覆工程をフェースアップにするこ
とにより、発泡体にスキン層を確実に作ることが可能と
なり、発泡体中への裏面からの水分侵入を防ぐ。さらに
また、離型材の窒素の透過率を1.0×104cm3
(m2・24h・atm)以下にすることにより、発泡
体の発泡倍率を大きくすることが可能となる。
【0014】
【実施態様例】図1に本発明の太陽電池モジュールの概
略構成図を示す。図1において、101Aは未発泡体、
102は下層接着剤、103は絶縁体、104は接着
剤、105は光起電力素子、106は表面被覆材であ
る。以上を積層し、加熱加圧の被覆工程で、未発泡体1
01Aは、発泡し発泡体101Bとなる。太陽光は、表
面被覆材106に入射し、光起電力素子105に到達
し、起電力が生ずる。
【0015】本発明の未発泡体に使用される樹脂として
は充填性が要求される。例えば、ASTM4−1238
改の流れ易さの目安であるメルトフローレートで表現で
きる。1乃至400dg/分の流動性が適している。1
dg/分未満では光起電力素子の裏面の凹凸を充填でき
るだけの流動性が得られない。被覆工程の温度を上げる
ことによっても、流動性が上げられるが、表面被覆の充
填材であるエチレン酢酸ビニルなどが黄変し、モジュー
ルの変換効率が低下するという問題が生じる。一方、4
00dg/分よりも大きな流動性を有する樹脂は発泡剤
から発生するガスを捕らえられず、ガスがモジュール外
に散逸してしまう。発泡剤から発生されるガスによって
形成される気泡構造はモジュールの被覆工程中の高温に
押し潰されない耐熱性が要求される。したがって、架橋
できる樹脂が好ましい。また未発泡体に使用される樹脂
については、被覆工程中に発泡体となる他に、絶縁体、
支持基板との接着強度が要求される。また、分子内にあ
る程度の極性基を有している必要がある。これらの条件
を満たす材料であれば、特に限定されないが、具体的な
例としては、天然ゴム、スチレンブタジエンラバー、ク
ロロプレン、エチレンプロピレンジエンラバー、エチレ
ン酢酸ビニル、エチレンエチルアクリレートなどのエチ
レンとアクリルエステルの共重合物などが挙げられる。
接着剤を別途使用する場合にはポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリスチレン、アクリロニトリル・ブタジエン
・スチレン共重合体も使用できる。もちろん上記樹脂の
ブレンドも使用可能である。
【0016】本発明における未発泡体は上述した樹脂の
他に発泡剤、架橋剤、フィラーを含有することが好まし
い。発泡するには、化学反応時に副生するガスを利用す
る方法、低沸点の揮発性溶剤を混入または含浸させ気化
させる方法、ミクロバルーン(中空気球)を包含させる
方法、可溶性物質を添加しこれを溶出させる方法などが
挙げられる。いずれの方法も本発明に使用することがで
きる。本発明に好適に使用される材料は化学反応時に副
生するガスを利用する方法である。とりわけ、独立気泡
の得やすい有機発泡剤が好ましい。有機発泡剤とは加熱
することによって分解し、ガスが発生する材料を意味す
る。未発泡体をなす樹脂が軟化して、発泡をし、硬化し
発泡体となる。発泡剤としては、有機発泡剤の他、無機
発泡剤も使用できる。無機発泡剤としては、重炭酸ナト
リウム、重炭酸アンモニウム、炭酸アンモニウム、アジ
ド化合物などが挙げられる。ホウ水酸化ナトリウム、軽
金属もガスを発生することは可能である。こうした無機
発泡剤は連続気泡が生じ易いので、これを使用する場合
には防水処理などで発泡体に水分が入らないようにする
工夫が必要である。
【0017】本発明に好適に使用される有機発泡剤につ
いて説明する。本発明では、熱分解によるガスの発生速
度が適当であり、発生ガスがほとんど窒素であり、均一
微細な単独気泡体が得られる有機発泡剤が好ましい。し
かも、シャープにガスが発生する材料が好ましい。発泡
剤の分解温度が太陽電池モジュールの被覆工程に用いら
れる温度と大きく異なる場合には、発泡助剤を用いる場
合もある。発泡剤の分解温度は、樹脂が軟化し架橋の反
応が進行している時にガスを発生することが好ましく、
樹脂の軟化点より高く、後で述べる有機過酸化物の架橋
剤の1時間半減温度の−40乃至+40℃が好ましい。
発泡体を形成する際には、樹脂の架橋が先行し、ガスの
発生がなされることが好ましい。発泡剤の添加量は、樹
脂100重量部に対して0.1乃至30重量部とするの
が好ましい。
【0018】携帯用の太陽電池モジュールの場合、被覆
工程中の耐熱性の改善や絶縁体との接着強度を向上ある
いはモジュールの裏面表面に位置する場合は耐擦傷性が
要求される。したがって、発泡体が架橋されていること
が好ましい。発泡体を架橋する方法としては、一般に、
ラジカル架橋、硬化剤との反応による、イオン架橋が挙
げられる。上記の要求を満たすものとしてはラジカル架
橋が好適である。ラジカル架橋は電子線架橋、放射線架
橋、化学架橋に分類できるが、装置の簡便さからみれ
ば、化学架橋が好ましい。この場合有機過酸化物による
架橋が一般的である。以下に有機過酸化物について詳し
く説明する。有機過酸化物による架橋は有機過酸化物か
ら発生する遊離ラジカルが樹脂中の水素を引き抜いてC
−C結合を形成することによって行われる。有機過酸化
物の活性化方法には、熱分解、レドックス分解およびイ
オン分解が知られている。一般には熱分解法が好んで行
われている。前記有機過酸化物の添加量は発泡体の樹脂
に対して0.1乃至5wt.%とするのが一般的であ
る。有機過酸化物は、通常1時間半減期で表されること
が多く、本発明に使用される有機過酸化物の1時間半減
期温度に特に制約はないが、オレフィン樹脂を主成分と
する場合には圧縮成型温度が約90乃至150℃である
ことから1時間半減期温度は100乃至170℃が好ま
しい。発泡剤の分解温度と、架橋剤の分解温度の関係も
厳密には規定できないが、有機過酸化物の1時間半減期
温度が発泡剤の分解温度よりも高いことが好ましい。
【0019】前記未発泡体には、増量剤として、また気
泡の数を調整するために核剤としてフィラーを添加する
ことが好ましい。フィラーの量を多くすることにより気
泡の数は増やし、緻密な発泡体を得ることができる。核
剤の添加量としてはせいぜい1重量%あれば十分であ
り、それ以上の添加量では気泡の数は増えない。経済的
な理由で安価な増量剤を添加することは可能である。こ
れらの核化効果を有する材料としては炭酸カルシウム、
クレー、タルク、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、カーボ
ンブラック、二酸化珪素、酸化チタン、プラスチック微
粒子オルトホウ酸と滑石、脂肪酸のアルカリ土類金属
塩、クエン酸、炭酸水素ナトリウムなどが挙げられる。
【0020】本発明の特徴である充填性については、前
記未発泡体の処方と被覆工程の条件により決定される。
すなわち、未発泡体の使用している樹脂の流動性の有す
る温度まで加熱して、樹脂が溶融し、光起電力素子の凹
凸をまず、充填する。次いで、発泡剤が分解し発泡体が
形成される。この時ガスの発生が終了し加熱状態に晒さ
れると、せっかく形成した気泡構造が壊れる。したがっ
て、この時、架橋反応が伴うことが好ましい。本発明で
いう光起電力素子の裏面の凹凸とは裏面部分の凹凸を意
味する。絶縁体を使用する太陽電池モジュールの場合、
光起電力素子の裏面の凹凸を絶縁体だけでは平滑にでき
ずに残留する絶縁体の凹凸も含む。本発明において使用
する発泡体は、水分を含むと熱伝導度が高くなるため、
水分を吸収しにくい独立気泡であることが好ましい。な
お、恒久的に固定設置しないタイプの太陽電池モジュー
ルでは、発泡体は、光起電力素子の裏面の保護をする。
また、裏面の保護を発泡体とすることで、水に浮くこと
も可能となる。このような太陽電池モジュールの場合に
も水分を吸収しにくい独立気泡であることが好ましい。
発泡剤の厚みは使用する目的、環境によって異なるが、
太陽電池モジュールを屋根材として使用する場合や、架
台設置の場合には、膜厚は0.5乃至15mm程度が望
ましい。膜厚が薄いと、光起電力素子の昇温効果が低く
ステボラロンスキーの劣化のアニールが期待できない。
一方、15mmよりも厚い場合温度サイクル試験などで
発泡体は著しく熱膨張と熱収縮し、隣接している被覆材
との界面から剥離が生じることがある。
【0021】上述した柔軟性をもつ太陽電池モジュール
の場合には、光起電力素子を外部からの力から保護する
特性が要求される。簡易設置中に靴で踏まれたり、移動
中に地面を引きずられたりすることが想定される。とり
わけ、靴で踏まれる場合、モジュールの底に砂あるいは
土が存在し裏面から光起電力素子を変形する力が作用す
る。これらの応力を緩和するには剛性の高い材料を使用
するよりも緩衝性に優れた材料が好適である。発泡体の
厚みは砂あるいは土などの大きさに比べて大きいことが
好ましい。しかしながら、あまり厚い発泡体は前述した
ようにカールなどの問題が発生するため、1乃至15m
m程度が望ましい。このような発泡体の裏面に支持基
板、保護フィルムを貼りつけることも可能である。
【0022】上述した未発泡体の樹脂は、発泡剤が発生
するガスにより流動する。被覆工程時には、光起電力素
子の裏面の凹凸により、凸部の横の部分の未発泡体は加
圧が低く、発泡剤が分解する時にガスが集まりやすい。
そのために、集まったガスは、その部分の樹脂を横方向
に流動させ、窪みや、空洞を生じると考えられる。本発
明では、流動性の高い未発泡体樹脂を使用するのでやむ
を得ないことである。本発明にはおいて発泡体に窪み、
空洞を生じないためには、未発泡体の樹脂が被覆工程の
加熱によって溶融して、光起電力素子の凹凸を充填する
こと、発泡剤が分解しガスが発生し、発泡体となる際
に、未発泡体の樹脂の一部の流れを止めることが必要で
ある。繊維は、未発泡体の樹脂が被覆工程の加熱によっ
て溶融し、光起電力素子の凹凸を充填した後の、発泡剤
が分解しガスが発生する際に、一部もしくは全てが、未
発泡体の樹脂に含浸して、未発泡体の樹脂の流れを止め
ることができる。凹凸に充填された樹脂の一部の横方向
の流れを抑えたことで、加圧の弱い部分であってもガス
が集まりにくくなり、樹脂が流れるようなガスの集中を
防ぐことができる。そのために、発泡倍率が高い際に生
じる発泡体表面の窪み、発泡体中の空洞は、発生しにく
くなる。
【0023】本発明に好適に用いられる繊維について以
下に記す。以下に示す繊維の耐熱性、耐候性、接着性、
繊維の形状は繊維の形態にかかわらず本発明において好
ましいものである。本発明で好適に用いられる繊維は樹
脂の流れを止める。そのために被覆工程の温度で溶ける
ことがない、耐熱性が必要である。通常被覆工程時に被
覆材のうける最高温度は、120乃至180℃である。
被覆工程の時間は、最高温度への昇温時間を含めて2時
間以内である。最高温度が高い場合には時間は短くな
る。例えば最高温度が180℃であれば最高温度に保持
される時間は10分以下である。繊維はこの程度の耐熱
性を有するものであればよい。繊維には無機化合物から
なるもの、有機化合物からなるものがある。無機化合物
はこのような耐熱性を有するものが多い。有機化合物の
場合には、通常Tm=ΔHm/ΔSm(Tm:融点、Δ
m:融解エンタルピー、ΔSm:融解エントロピー)の
式をもってする関係で表され、ΔHmを大きくする、お
よびΔSmを小さくすることで耐熱性を上げることが可
能となる。ΔHmを大きくする方法としては、分子間力
が大きくすることが挙げられる。分子間力は、双極子相
互作用や、水素結合などにより高めることが可能であ
る。双極子相互作用は、分子中に極性が強いアミド基、
イミド基、ニトリル基、ハロゲン化炭化水素基などの導
入で高められる。水素結合は、分子中にエーテル基、ア
ミド基、ウレタン基などを導入することで高められる。
ΔSmを小さくする方法としては、分子の対称性が高い
こと、芳香環などの剛直な部分をもつことが有効であ
る。また、分子構造が耐熱性が低い構造であっても、架
橋することにより耐熱性を向上させることが可能であ
る。共有結合による分子どうしの結合をさせることで、
分子の運動は規制され、耐熱性は向上する。
【0024】上述した繊維は発泡体表面に露出する場合
もあり、耐候性、耐水性、耐ガソリン性が必要である。
特に携帯され使用される太陽電池モジュールの場合に
は、さまざまな場所で使用されることからこれら特性は
重要である。また、携帯され使用するモジュールはその
設置方法もさまざまであり、曲面に固定することもあ
り、可撓性があることも重要である。また該繊維は、発
泡体との接着性に優れていることが好ましい。接着性の
繊維としては、エステル基、カルボニル基、水酸基など
の極性基を有する樹脂が挙げられる。接着性の低い繊維
の場合には接着性を高める処理を行うことも可能であ
る。繊維に接着助剤を塗布することや、表面に極性基を
もつような処理を行うことが好ましい。繊維にシランカ
ップリング剤を塗布すること、繊維をコロナ放電処理す
ることは本発明に好適に用いられる。以上のことから、
本発明に好適に用いられる繊維としては、ガラス繊維、
ポリエステル繊維、ポリプロピレン繊維、レーヨン繊
維、ナイロン繊維、フッ素樹脂繊維などが挙げられる。
本発明に使用する繊維は、樹脂の流れを止めるために、
繊維長が十分に長いことが好ましい。モノフィラメント
を用いる場合には、あらかじめ未発泡体の樹脂に混合す
ることが好ましい。あらかじめモノフィラメントを未発
泡体の樹脂に混合することで、繊維を未発泡体の下に敷
くという工程が簡略化できる。その場合には、モノフィ
ラメントの繊維長は重要な因子となる。該繊維長は、1
0乃至50mmであることが好ましい。モノフィラメン
トで10mm未満のものであると発泡する際に繊維は、
樹脂と一緒になって流動し、樹脂の流れを止める効果は
小さい。50mmより大きいと、あらかじめ樹脂に混合
する工程で切れてしまい、フィラーが短くなり、発泡時
に樹脂流れを止める効果は低くなってしまう。また、長
いモノフィラメントを混合する際には、未発泡体の成型
時に粘度が高くなり、成型温度を高くしなければならな
い。そのため、本発明で用いる未発泡体の発泡剤、架橋
剤が分解してしまう問題がある。
【0025】樹脂が繊維に含浸しやすいことは本発明に
おいて重要である。未発泡体の樹脂が含浸しやすくする
ためにその繊維径は1乃至250μmであることが好ま
しい。250μmより大きな繊維径であると未発泡体が
発泡する際の樹脂の動きを規制しすぎ、高い発泡倍率を
得ることができない。1μm未満であると繊維が樹脂の
流動によって切断されてしまい樹脂の流れを止める効果
はない。より好ましくは、3乃至50μmである。3μ
m未満では積層などの工程中に扱いにくく、50μmよ
り大きいと発泡倍率が若干低くなる。本発明で好適に用
いる繊維は、モノフィラメント、織布、不織布といった
形態のものが用いられる。モノフィラメントは、前述の
ようにあらかじめ未発泡体の樹脂に混合することが好ま
しい。その添加量は、未発泡体の樹脂100部に対し
て、0.5乃至20部が好ましい。0.5部未満の場合
には、被覆工程時に樹脂の流れを抑える効果は小さい。
20部より多い場合には、樹脂の流れが抑えられすぎて
高発泡な発泡体を得ることができない。また、未発泡体
の成型時に粘度が高くなりすぎて、前述のように、未発
泡体の発泡剤、架橋剤が分解してしまうことがある。未
発泡体の樹脂の成型は、ポリエチレン系樹脂の場合、8
0乃至120℃で混合、混練して成型する。本発明に用
いる発泡剤は、120乃至170℃であり、これ以上成
型温度を上げることはできない。より好ましい繊維の形
態としては、織布、不織布などが挙げられる。これら織
布、不織布は何らかの方法で繊維どうしを固定もしく
は、繊維の動きを規制している。被覆工程において、未
発泡体の樹脂は、織布、不織布に含浸する。繊維が固定
されていることで、含浸した樹脂は動きを止められ、高
発泡した時に窪みを生じない。
【0026】以下に織布、不織布について説明する。織
布は繊維を、平織り、あや織り、トルコ朱子織り、模し
ゃ織り、からみ織りなどの公知の方法で編んだものであ
る。本発明においては未発泡体の樹脂の含浸性をよくす
るために、平織りの織り目を粗くしたものである目抜き
平織りが好適に用いられる。織布は、繊維が編まれてい
ることで繊維の動きは最小限に抑えられている。そのた
め未発泡体の樹脂の動きを止めるのには好適に用いられ
る。目の粗い織布には、目がずれにくいように目止めを
施すことが好ましい。本発明においては、目止めには、
未発泡体の樹脂との接着力に優れ、被覆工程時の温度で
溶融しないことが好ましい。織布にはフィラメントを集
束する際に、集束剤を塗布しているが、熱処理によって
集束剤を取り除くことが好ましい。集束剤を取り除くこ
とにより、フィラメントの結束が緩み、樹脂が含浸しや
すくなる。不織布は、繊維をランダムに、均等に、分散
させバインダーなどで平面状に成型したものである。本
発明に用いる不織布のバインダーは繊維と同様な耐熱性
を有することが好ましい。また、バインダーには、未発
泡体の樹脂との接着力が優れることが好ましい。不織布
に用いる繊維の長さは、繊維の動きがバインダーで十分
に規制される場合は、繊維長が短いものを使用している
ものでもよい。一方、有機繊維不織布には、バインダー
を使用せずに、繊維を絡み合わせて不織布とする方法
や、繊維を溶着させて不織布とする方法がある。このよ
うな場合においても被覆工程中に繊維どうしが離れない
ことが好ましい。不織布は、繊維が編まれているわけで
はないが、バインダーなどにより繊維どうしが接着され
ており、繊維の動きが抑えられている。そのため不織布
に含浸した樹脂は動きにくくなる。
【0027】本発明で好適に用いられる織布、不織布の
厚みは、10乃至500μmであることが好ましい。5
00μm以上であると未発泡体の樹脂が十分に含浸せ
ず、発泡体との間に十分な接着力が得られず、織布また
は不織布から剥離する。10μm以下であると、樹脂の
流れを止める厚みが不十分となり、発泡体表面に窪み、
発泡体中に空洞を生じる場合もある。さらに厚さが50
μm未満では、積層時の扱いが難しくなり、200μm
以上では発泡倍率が若干ではあるが小さくなることから
50乃至200μmであることがより好ましい。本発明
に好適に用いられる織布、不織布は目の粗さが適度なも
のが好ましい。目の粗さを表すものとして、開口率があ
るが、本発明で好適に用いられる織布、不織布の開口率
は、20乃至90%が好ましい。20%未満の開口率で
あると、未発泡体の樹脂が含浸しにくく樹脂の流れを抑
える効果は小さい。また、開口率が90%以上の場合に
は、樹脂の流れを止める効果が低い。本発明において、
不織布、織布は、前述の繊維径、長さ、厚み、開口率を
それぞれ満たすものが好ましく使用されるが、それらを
総合した、概略の指標となる数字として、坪量が挙げら
れる。本発明で好適に用いられるのは5g/m2乃至1
00g/m2以下である。5g/m2未満の場合は、樹脂
の流れを抑えることができず、100g/m2より大き
い場合は、流れない樹脂の量が多くなり、発泡倍率が低
くなる。樹脂の流れない量が適切で、発泡倍率が十分に
得られるのは、10g/m2乃至50g/m2以下であ
る。
【0028】本発明において、未発泡体を高倍率に発泡
させるために未発泡体に含まれる発泡剤が分解した時に
発生するガスを逃がさないように封止することが必要で
ある。下層の接着剤は、その封止の機能を有する。未発
泡体を高倍率に発泡するためには、未発泡体の加熱を高
温で短時間にすることが好ましい。その高温時に、発生
するガスを封止するには、封止にかかわる部材が高い耐
熱性を有することが必要である。封止の方法としては、
本発明ではエッジシールを好適としている。エッジシー
ルは被覆工程の治具である離型材と、下層の接着剤、絶
縁体によってなされる。この際下層の接着剤は、加熱に
より溶融し、離型材に密着し、ガスの逃げを防ぐ。高温
で、下層の接着剤の粘度が低いとガスが下層の接着剤中
を通り抜けてしまう。そこで、下層の接着剤の耐熱性が
必要となる。そのために本発明では、下層接着剤に架橋
がなされることが好ましい。架橋を行うことにより接着
剤の樹脂の凝集力が向上し、接着剤の層内での破壊がな
くなる。発泡体の界面と共有結合を形成することも可能
であり、接着強度が向上する。接着剤の具体的な材料と
しては、エチレン酢酸ビニル共重合体、エチレン−エチ
ルアクリレート共重合体、ポリビニルブチラール、シリ
コーン樹脂、アクリル樹脂などが挙げられる。
【0029】絶縁体103は、光起電力素子104と外
部との絶縁をより確実にする機能を持つ。絶縁体として
要求される他の特性は、電気絶縁性、機械的強度、湿潤
時の絶縁性、耐熱性である。絶縁体としては、2軸延伸
のポリエチレンテレフタレート、ナイロン、ガラス繊
維、プラスチック繊維の不織布などが挙げられる。接着
剤は下層の接着剤と同様なものであることが好ましい。
【0030】本発明における光起電力素子104は、少
なくとも、導電性基板上に、光電変換部材としての半導
体光活性層が形成されたものである。その一例としての
概略構成図を図2に示すが、この図において201は導
電性基板、202は裏面反射層、203は半導体光活性
層、204は透明導電層、205は集電電極である。導
電性基板201は光起電力素子の基体になると同時に、
下部電極の役割も果たす。材料としては、シリコン、タ
ンタル、モリブデン、タングステン、ステンレス、アル
ミニウム、銅、チタン、カーボンシート、鉛メッキ鋼
板、導電層が形成してある樹脂フィルムやセラミックス
などがある。該導電性基板201上には裏面反射層20
2として、金属層、あるいは金属酸化物層、あるいは金
属層と金属酸化物層を形成してもよい。金属層には、例
えば、Ti,Cr,Mo,W,Al,Ag,Niなどが
用いられ、金属酸化物層には、例えば、ZnO,TiO
2,SnO2などが用いられる。上記金属層および金属酸
化物層の形成方法としては、抵抗加熱蒸着法、電子ビー
ム蒸着法、スパッタリング法などがある。
【0031】半導体光活性層203は光電変換を行う部
分で、具体的な材料としては、pn接合型多結晶シリコ
ン、pin接合型アモルファスシリコン、あるいはCu
InSe2,CuInS2,GaAs,CdS/Cu
2S,CdS/CdTe,CdS/InP,CdTe/
Cu2Teをはじめとする化合物半導体などが挙げられ
る。上記半導体光活性層の形成方法としては、多結晶シ
リコンの場合は溶融シリコンのシート化か非晶質シリコ
ンの熱処理、アモルファスシリコンの場合はシランガス
などを原料とするプラズマCVD、化合物半導体の場合
はイオンプレーティング、イオンビームデポジション、
真空蒸着法、スパッタ法、電析法などがある。透明導電
層204は光起電力素子の上部電極の役目を果たしてい
る。用いる材料としては、例えば、In23,Sn
2,In23−SnO2(ITO),ZnO,Ti
2,Cd2SnO4,高濃度不純物ドープした結晶性半
導体層などがある。形成方法としては抵抗加熱蒸着、ス
パッタ法、スプレー法、CVD法、不純物拡散法などが
ある。
【0032】透明導電層の上には電流を効率よく集電す
るために、格子状の集電電極205(グリッド)を設け
てもよい。集電電極205の具体的な材料としては、例
えば、微粉末状の銀、金、銅、ニッケル、カーボンなど
をバインダーポリマーに分散した導電性ペーストなどが
挙げられる。バインダーポリマーとしてはポリエステ
ル、エポキシ、アクリル、アルキド、ポリビニルアセテ
ート、ゴム、ウレタン、フェノールなどの樹脂が挙げら
れる。導電性ペーストの他に集電電極205の形成方法
としては、マスクパターンを用いたスパッタリング、抵
抗加熱、CVD法や、全面に金属膜を蒸着した後で不必
要な部分をエッチングで取り除きパターニングする方
法、光CVDにより直接グリッド電極パターンを形成す
る方法、グリッド電極パターンのネガパターンのマスク
を形成した後にメッキする方法などが挙げられる。最後
に起電力を取り出すために出力端子206を導電性基体
と集電電極に取り付ける。導電性基体へは銅タブなどの
金属体をスポット溶接や半田で接合する方法がとられ、
集電電極へは金属体を導電性接着剤や半田207によっ
て電気的に接続する方法がとられる。なお集電電極に取
り付ける際、出力端子が導電性基板や半導体層と接触し
て短絡するのを防ぐために絶縁体208を設けることが
望ましい。上記の手法で作製した光起電力素子は、所望
する電圧あるいは電流に応じて直列か並列に接続され
る。また、絶縁化した基板上に光起電力素子を集積化し
て所望の電圧あるいは電流を得ることもできる。
【0033】表面被覆材は、光起電力素子を外部からの
応力などから保護し、かつ光起電力素子の光電変換に必
要な光線を十分に透過させる機能を奏するものであるこ
とが必要である。表面被覆材は、充填材と表面保護層の
フィルムからなるものが好ましい。充填材に用いられる
樹脂としては、透明性、耐候性、接着性に優れているこ
とが必要である。また光起電力素子表面の凹凸を充填す
るために、太陽電池モジュールの製造工程において、流
動性を有することが必要である。例えば加熱、加圧の被
覆工程であれば、熱可塑性樹脂が挙げられる。具体的な
材料としては、エチレン酢酸ビニル共重合体、ポリビニ
ルブチラール、シリコン樹脂、アクリル樹脂などが挙げ
られる。充填材の接着強度が不十分である場合には、シ
ランカップリング剤、チタネートカップリング剤を併用
することによりその接着強度の増大をはかることができ
る。また充填材を構成する上述した接着性の樹脂に紫外
線吸収剤を配合して充填材に所望の紫外線遮蔽機能を持
たせるようにすることが望ましい。この場合に使用する
紫外線吸収剤としては、有機系紫外線吸収剤、無機系紫
外線吸収剤が挙げられる。充填材には、機械的強度を向
上させるために、補強をすることが好ましい。具体的な
材料としては、ラミネーション時にガラス繊維不織布、
有機繊維からなる不織布をはさみ込むことや、充填材の
樹脂にあらかじめガラスの短繊維、ガラスビーズなどの
フィラーを混合することが好ましい。
【0034】表面保護層は、熱や光、水分に対して安定
である(耐候性に優れている)ことが重要である。また
表面保護層は、汚れによる光起電力素子の効率の低下を
防ぐように汚れにくいことが望ましい。この目的のため
に、表面保護層は撥水性を有することが望ましい。その
撥水性は、好ましくは水の接触角が50度以上であり、
より好ましくは70度以上である。表面保護層は、フッ
素樹脂、または、シリコン樹脂で構成する。好ましい態
様においては、表面保護層は、フッ素樹脂で構成され
る。これらの樹脂で構成される表面保護層は、その充填
材との接着強度を確保するについて、コロナ放電処理、
オゾン処理、または、プライマーのコーティングを行う
ことが好ましい。また、フッ素樹脂などによりコーティ
ングを施したガラスを用いることも可能である。
【0035】本発明では、真空ラミネーションを好適に
用いる。その際、スキン層を確実に形成するために、フ
ェースアップで光起電力素子を被覆することが好まし
い。フェースアップとは、光起電力素子の受光面を上に
向けラミネーションすることである。反対に光起電力素
子の受光面を下に向け被覆することは、フェースダウン
という。未発泡体が発泡する際に発生するガスは、上へ
と移動するので、下である裏面側は、樹脂量が多くな
り、スキン層が形成されやすくなる。具体的には、フェ
ースアップでは、O−リングを有するアルミニウムなど
の金属製のプレート上に、離型材、裏面被覆材、光起電
力素子、表面被覆材、離型性の良いゴムシートの順に積
層し、金属プレート、O−リング、ゴムシートで気密を
保ち、プレート、O−リング、ゴムシートに囲まれた空
間を真空引きする。その積層体を被覆に適した温度に設
定したオーブンに投入し、所定の時間加熱する。その後
積層体を取りだし、冷却し、太陽電池モジュールを得る
ものである。
【0036】本発明では、発泡体からのガスの逃げを防
ぐためにエッジシールを施すことが好ましいが、離型材
を通しガスが逃げることを防がなくてはならない。未発
泡体が発生するガスが離型材を通して逃げにくいものに
するために、離型材の窒素のガス透過率は、1.0×1
4cm3/(m2・24h・atm)以下であることが
好ましい。好適に用いられるのは離型性のある金属板な
どが挙げられる。また、離型材は、エッジシールを保つ
ために、被覆工程の温度において、溶けることのない耐
熱性が必要である。本発明において、太陽電池モジュー
ルの表面を平面状に仕上げるために、剛直な板を置くこ
とが好ましい。フェースアップでラミネーションを行う
と、上記のゴムシートが光起電力素子の凹凸に追従して
太陽電池モジュールの表面が凹凸を持った状態となって
しまう。また、光起電力素子が、可撓性のあるものであ
る時には、光起電力素子裏面の配線やバイパスダイオー
ドが作る光起電力素子の凹凸にも追従してしまい、光起
電力素子を変形させてしまう。それらの凹凸を表面に生
じないために剛直な板を表面被覆材上に置く。具体的に
は、離型材、裏面被覆材、光起電力素子、表面被覆材を
積層した上に、剛直な板を置く。本発明において、表面
にエンボス加工を施すことも可能である。加熱の方法と
しては、オーブンに投入する方法の他に、金属製のプレ
ートに発熱体を埋め込み、加熱する方法などが挙げられ
る。また、加熱速度、最高温度は、表面被覆材、裏面被
覆材に使用される樹脂の架橋や、溶融粘度などにより決
定される。さらに、本発明では、未発泡体に含まれる発
泡剤の分解温度も加熱速度、最高温度の決定に大きく関
係する。
【0037】本発明では未発泡体被覆工程中に効率よく
発泡させるために、エッジシールを用いることが好まし
い。まず、図7に示すようにO−リング702を持つア
ルミプレート701上に、治具の一部である離型材70
3、未発泡体704、下層の接着剤、絶縁体、接着剤7
05、光起電力素子706、表面被覆材707を積層
し、シリコンラバー708でふたをする。この時に、絶
縁体705と支持基板703が未発泡体704に比べ各
辺で大きいことが重要である。好ましくは1〜10cm
である。シリコンラバー708とO−リング702、ア
ルミニウムプレート701に囲まれた空間を真空引きす
ると、シリコンラバーを介して、圧力が、積層体にかか
る。すると、絶縁体705と、離型材703が接し、未
発泡体704は、絶縁体705と離型材703により囲
まれた状態となる。その状態でラミネーション工程時の
加熱を受けると、未発泡体704が発泡のためのガスを
発生する。そのガスは絶縁体705、離型材703に囲
まれており逃げることなく未発泡体が発泡するのに効率
よく用いられ、発泡体となる。絶縁体705と、離型材
703が未発泡体と同じ寸法であっても発泡体となる
が、その発泡倍率はエッジシールした場合に比べると低
いものとなる。
【0038】
【実施例】以下の実施例により本発明をさらに詳しく説
明するが、本発明はこれらの実施例により限定されるも
のではない。
【0039】
【実施例1】本実施例においては、図1に示す構成の太
陽電池モジュールを作製した。当該太陽電池モジュール
は、図5に示すように、繊維401、未発泡体402、
下層の接着剤403、絶縁体404、接着剤405、光
起電力素子406、補強材407、充填材408、表面
保護層409を以下に述べるようにして用意し、これら
を積層することにより作製した。すなわち、繊維401
としてポリプロピレン不織布(厚さ125μm 坪量2
0g/m2)を用意した。充填材、接着剤、下層の接着
剤としてエチレン酢酸ビニル(酢酸ビニル33重量%、
メルトフローレイト30)100重量部と架橋剤として
2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキ
シ)ヘキサンを1.5重量部、UV吸収剤として2−ヒ
ドロキシ−4−n−オクトキシベンゾフェノンを0.3
重量部、酸化防止剤としてトリス(モノ−ノニルフェニ
ル)フォスファイトを0.2重量部、光安定化剤として
(2,2,6,6−テトラメチル−4−ピペリジル)セ
バケートを0.1重量部を混合し、Tダイと押し出し機
を用いて、460μmの厚みのシートを用意した。
【0040】未発泡体は、以下のように用意した。すな
わち、エチレン酢酸ビニル樹脂(酢酸ビニル15重量
%、メルトフローレイト9dg/min)を100重量
部、核剤として軽質の炭酸カルシウム(1次粒径約3μ
m)を40重量部、発泡剤としてアゾジカルボソアミド
とジニトロソペンタメチレテトラミンの混合物を5重量
部、架橋剤としてジクミルパーオキシドを1重量部、ス
テアリン酸を0.5重量部、顔料としてカーボンブラッ
ク0.1重量部を混合し、逆L型4本カレンダーを用い
て1.0mmの厚みのシートを用意した。絶縁体403
として、両面コロナ処理された2軸延伸のポリエチレン
テレフタレートフィルム(厚み50μm)を用意した。
該絶縁体、下層の接着剤の大きさは未発泡体よりも各辺
20cm大きいものを用意した。
【0041】光起電力素子406としては、図3および
図4に示す構成のものを次のようにして作製した。な
お、図3は光起電力素子の平面と断面の略図であり、図
4は該光起電力素子の裏面略図である。すなわち、まず
洗浄した帯状のステンレス基板301を用意し、該基板
上に、スパッタ法で裏面反射層302としてAl層(膜
厚5000Å)とZnO層(膜厚5000Å)を順次形
成した。ついで、プラズマCVD法により、SiH4
PH3とH2の混合ガスを用いてn型アモルファスシリコ
ン層を、SiH4とH2の混合ガスを用いてi型アモルフ
ァスシリコン層を、そしてSiH4とBF3とH2の混合
ガスを用いてp型微結晶μc−Si層を形成する方法
で、n層膜厚150Å/i層膜厚4000Å/p層膜厚
100Å/n層膜厚100Å/i層膜厚800Å/p層
膜厚100Åの層構成のタンデム型アモルファスシリコ
ン光電変換半導体層303を形成した。次に、透明導電
層304として、In23薄膜(膜厚700Å)を、O
2雰囲気下でInを抵抗加熱法で蒸着することによって
形成した。かくして得られたものを切断し、その後、ス
クリーン印刷により、エッチングし、30cm×9cm
サイズの複数の素子を得た。得られた複数個の素子の中
から13個を選び、それぞれについて、集電用のグリッ
ド電極305を、銀ペースト(商品番号:#5007,
デュポン社製)を用いてスクリーン印刷により形成し、
集電電極どうしをワイヤーバスバー306(半田メッキ
銅線 直径400μm)を銀ペースト307(商品番
号:#220,ケスル社製)を用い接着し、接続した。
さらに銅タブ308(厚さ100μm)をスポット溶接
によりステンレス基板に取り付け、光起電力素子を得
た。得られた13個の光起電力素子の銅タブ308を隣
接する光起電力素子のワイヤーバスバー306に半田付
けして直列接続した。それぞれの光起電力素子の裏面に
は、バイパスダイオード309(2.5φ)を絶縁テー
プ(厚み140μm、ポリエチレンテレフタレート基材
100μm、粘着材40μm)315を介して1つずつ
裏面に取り付け、光起電力素子の+および−に半田によ
って接続した。さらに、同じ絶縁テープをバイパスダイ
オード上に貼りつけた。直列接続した光起電力素子の一
番端の光起電力素子にそれぞれ、−出力用の銅タブ31
0を両面テープ(厚み65μm)で、+出力用の銅タブ
311(厚み100μm)を絶縁テープ312(厚み1
40μm、ポリエチレンテレフタレート基材100μ
m、粘着材40μm)を介して付けた。−出力用銅タブ
(厚み100μm)には、一番端の光起電力素子の銅タ
ブ308を半田付けした。+出力用の銅タブ311には
反対の端の光起電力素子のワイヤーバスバーをおり返
し、半田付けした。出力を片端とするために−出力タブ
は銅タブ313を半田付けして延長し、絶縁テープ31
4(厚み140μm、ポリエチレンテレフタレート基材
100μm、粘着材40μm)を介して光起電力素子に
貼りつけた。+出力端子も同様とした。かくして光起電
力素子406を用意した。
【0042】表面保護層407として無延伸のエチレン
−テトラフルオロエチレンフィルム(厚さ50μm)を
用意した。補強材407との接着面には、あらかじめコ
ロナ放電処理を施した。補強材407としてガラス繊維
不織布(線径10μm、坪量80g/m2)を用意し
た。アルミ板(厚み10mm)上に、離型材としてET
FE(200μm)を鋼板に貼り合わせたものを用意し
敷いた。かくして用意した繊維401であるポリプロピ
レン不織布、未発泡体402、下層の接着剤403、絶
縁体404、接着剤405、光起電力素子406、補強
材407、充填材408、表面保護層409を積層し
た。該積層体の上に鋼板(0.8mm)を置き、さらに
耐熱性シリコンゴムのシート(厚み3mm)を載せた。
ついでシール材としてO−リングを用い、真空ポンプで
該積層体の内部を10mmHgになるように減圧した。
十分に減圧された後、真空引きを続けながら180℃の
熱風乾燥炉に投入し、65分後に取り出した。その後真
空引きを続けながら室温まで冷却した。かくして太陽電
池モジュールを得た。未発泡体は、5.0mmの厚さと
なった。このようにして複数個の太陽電池モジュールを
得た。
【0043】
【評価】得られた太陽電池モジュールを下述する評価手
法で評価した。評価結果は表1に示す。
【0044】
【初期外観】得られた太陽電池モジュールの初期外観を
評価した。評価結果は、以下の基準で表1に示す。 ◎:表面被覆の剥離、気泡残り、裏面発泡体の窪み、光
起電力素子の裏面の凹凸から発生する発泡体のでっぱり
のないもの、 ○:光起電力素子の裏面の凹凸から発生する発泡体ので
っぱりはあるが、小さいもの、 ×:表面被覆の剥離、気泡残り、裏面発泡体の窪み、光
起電力素子の裏面の凹凸から発生する発泡体のでっぱり
が生じたもの。
【0045】
【温度、湿度変化に対する耐久性】太陽電池モジュール
について、−40℃/1時間、85℃/85%RH/4
時間の温湿度サイクル試験を200サイクル繰り返した
後、当該光起電力素子モジュールの外観を目視により評
価した。評価結果は、以下の評価基準で表1に示す。 ◎:外観の変化の全くないもの、 ○:外観の変化が多少あり、指触によって内部が剥離し
ていると確認できるもの、あるいはモジュールを分解し
て剥離が確認できたもの、 ×:剥離が生じたもの。
【0046】
【クッション性試験】砂の上にある太陽電池モジュール
が踏まれたことを想定した試験を行った。すなわち、太
陽電池モジュールを砂(最大粒径3mm程度、平均粒径
1mm)を敷いた地面に置き、その上から10cm角で
60kgの重りを10分間置いた。その後の外観の変化
を目視で観察し、高圧絶縁破壊試験を行った。以下に高
圧絶縁破壊試験について説明する。まず、上述の砂上で
の荷重試験を行った太陽電池モジュールの陽極と陰極を
短絡させた。得られた試料を電気伝導度が3500oh
m・cm以上の溶液(界面活性剤としてのロームアンド
ハーツ社製 商品名トリトンX−100を0.1重量%
含有)に浸した。その際試料の出力端子は溶液に浸さな
いようにして上述の荷重をかけた部分を溶液に浸した。
溶液側に電源の陰極をつけ、試料の出力端子に電源の陽
極をつなぎ、電源より2000Vの電圧をかけ、そのリ
ーク電流を測定した。この試験における評価は、外観
上、光起電力素子および被覆材にほとんど変形がみられ
ずリーク電流が0.5μAない場合を◎、外観上光起電
力素子および被覆材に変形などはみられるがリーク電流
が0.5μAない場合を○、被覆材または、光起電力素
子が大きく変形しリーク電流が0.5μAを越える場合
を×とする基準で行った。評価結果を表1に示す。
【0047】
【実施例2】架橋剤を使用せずに未発泡体(厚み1.5
mm)を使用した以外は、実施例1と全く同様にして複
数の太陽電池モジュールを得た。なお、発泡体の膜厚は
4.5mmとなった。得られた太陽電池モジュールを実
施例1におけると同様に評価した。評価結果を表1に示
す。
【0048】
【実施例3】実施例1において下層の接着剤403から
架橋剤を除いた以外は、実施例1と全く同様にして、複
数の太陽電池モジュールを得た。なお、発泡体の膜厚は
4.4mmとなった。得られた太陽電池モジュールを実
施例1におけると同様に評価した。評価結果を表1に示
す。
【0049】
【実施例4】実施例1において繊維401を使用せず
に、未発泡体402に繊維を混合したものを使用した以
外は、実施例1と同様にして、複数の太陽電池モジュー
ルを得た。なお、未発泡体402は、以下のようにして
用意した。すなわち、エチレン酢酸ビニル樹脂(酢酸ビ
ニル15重量%、メルトフローレイト9dg/min)
を100重量部、ガラス繊維(長さ25mm、線径10
μm)15重量部、核剤として軽質の炭酸カルシウム
(1次粒径約3μm)を40重量部、発泡剤としてアゾ
ジカルボソアミドとジニトロソペンタメチレテトラミン
の混合物を5重量部、架橋剤としてジクミルパーオキシ
イドを1重量部、ステアリン酸を0.5重量部、顔料と
してカーボンブラック0.1重量部を混合し、逆L型4
本カレンダーを用いて1.0mmの厚みのシートを用意
した。本実施例において、発泡体は、4.2mmの厚さ
となった。得られた太陽電池モジュールを実施例1にお
けると同様に評価した。評価結果を表1に示す。
【0050】
【比較例1】図6に示す構成の太陽電池モジュールを作
製した。該モジュールは、図6に示すように、発泡体5
01、接着剤502、絶縁体503、接着剤504、光
起電力素子(光起電力素子)505、補強材506、充
填材507、表面保護層508をまず用意し、これらを
積層することにより作製した。発泡体501としてポリ
エチレン発泡体(4mm)、接着剤502としてアクリ
ルエマルジョン接着剤を用意した。絶縁体503、接着
剤504、光起電力素子505、補強材506、充填材
507、表面保護層508は実施例1と同様なものを用
意した。実施例1と同様に熱源を有するアルミ板(厚み
20mm)上に、かくして用意した絶縁体503、接着
剤504、光起電力素子505、補強材506、充填材
507、および表面保護層508を積層した。得られた
積層体の上に耐熱性シリコンゴムのシート(厚み3m
m)を載せた。ついでシール材としてO−リングを用
い、真空ポンプで該積層体の内部を10mmHgになる
ように減圧した。十分に減圧された後、室温から150
℃に加熱し20分間150℃の温度に保持した。その後
真空引きを続けながら室温まで冷却した。その後、絶縁
体503上に、接着剤502をローラーを用いて塗布し
た。10分間接着剤の乾燥を行った後、発泡体501を
貼り合わせた。このようにして複数個の太陽電池モジュ
ールを得た。得られた太陽電池モジュールを実施例1に
おけると同様に評価した。評価結果を表1に示す。
【0051】
【比較例2】実施例1において未発泡体401を発泡体
(クロロプレンゴム、厚み5mm、発泡倍率に変更した
以外は実施例1と全く同様にして複数の太陽電池モジュ
ールを得た。なお、発泡体の膜厚は4.5mmとなっ
た。得られた太陽電池モジュールを実施例1におけると
同様に評価した。評価結果を表1に示す。
【0052】
【比較例3】実施例1において繊維401を使用しなか
った以外は実施例1と全く同様にして複数の太陽電池モ
ジュールを得た。発泡体の膜厚は5.0mmとなった。
しかし、光起電力素子のバイパスダイオードの脇にあた
る部分の発泡体に窪みを生じた。そのため評価は行わな
かった。
【0053】
【参考例1】発泡体501、接着剤502を使用しなか
った以外は、比較例2と同様にして複数個の太陽電池モ
ジュールを得た。得られた太陽電池モジュールを実施例
1におけると同様に評価した。評価結果を表1に示す。
【0054】
【表1】
【0055】
【発明の効果】表1に示した結果からしても明らかなよ
うに、本発明による太陽電池モジュールは、発泡体によ
って、光起電力素子裏面の凹凸が充填されていること
で、高温高湿下から低温にさらされるような温湿度の変
化においても剥離を生じることはない。携帯性、柔軟性
に優れたモジュールにおいては、裏面側に発泡体を有す
ることにより、川原、海岸などの凸凹なところでモジュ
ールを誤って踏んでしまった際に光起電力素子にダメー
ジを与えない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の太陽電池モジュールの概略構成図であ
る。
【図2】光起電力素子の概略構成図である。
【図3】実施例における光起電力素子の平面および断面
の略図である。
【図4】図3の光起電力素子の裏面略図である。
【図5】実施例の太陽電池モジュールの概略構成図であ
る。
【図6】比較例1の太陽電池モジュールの概略構成図で
ある。
【図7】ラミネーション装置の説明図である。
【符号の説明】
101 補強板 102A 未発泡体 103 絶縁体 104 光起電力素子 105 表面被覆材 102B 発泡体 201 導電性基板 202 裏面反射層 203 半導体光活性層 204 透明導電層 205 集電電極 206 出力端子 207 半田 208 絶縁体 301 ステンレス基板 302 裏面反射層 303 光電変換半導体層 304 透明導電層 305 グリッド電極 306 バスバー電極 307 銀ペースト 308 銅タブ 309 バイパスダイオード 310 −出力用銅タブ 311 +出力用銅タブ 312 絶縁テープ 313 −出力用タブ 314 絶縁テープ 401 繊維 402 未発泡体 403 下層の接着剤 404 絶縁体 405 接着剤 406 光起電力素子 407 補強材 408 充填材 409 表面保護層 501 発泡体 502 接着剤 503 絶縁体 504 接着剤 505 光起電力素子 506 補強材 507 充填材 508 表面保護層 701 アルミプレート 702 O−リング 703 補強板 704 未発泡体 705 絶縁体 706 光起電力素子 707 表面被覆材 708 シリコンラバー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 小森 綾子 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 片岡 一郎 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光電変換部材としての半導体光活性層を
    有する光起電力素子が、表面被覆材、裏面被覆材により
    被覆され、裏面被覆材が発泡体を有する太陽電池モジュ
    ールにおいて、前記発泡体が発泡体と繊維を積層したも
    のであるかまたは発泡体中に繊維を含有したものである
    ことを特徴とする太陽電池モジュール。
  2. 【請求項2】 前記繊維が織布または不織布であること
    を特徴とする請求項1に記載の太陽電池モジュール。
  3. 【請求項3】 前記発泡体が、裏面被覆材に凹凸のない
    表面を有する状態で設けられていることを特徴とする請
    求項1または2に記載の太陽電池モジュール。
  4. 【請求項4】 前記裏面被覆材が、接着剤、絶縁体、接
    着剤および発泡体の構成からなり、前記後者の接着剤は
    架橋されていることを特徴とする請求項1乃至3のいず
    れかに記載の太陽電池モジュール。
  5. 【請求項5】 前記発泡体が架橋されていることを特徴
    とする請求項1乃至4のいずれかに記載の太陽電池モジ
    ュール。
  6. 【請求項6】 前記表面被覆材の表面がフッ素樹脂であ
    ることを特徴とする請求項1乃至5に記載の太陽電池モ
    ジュール。
  7. 【請求項7】 光電変換部材としての半導体光活性層を
    有する光起電力素子が、表面被覆材、裏面被覆材により
    被覆され、前記裏面被覆材が発泡体を有する太陽電池モ
    ジュールの製造方法において、被覆工程をフェースアッ
    プ方法で行い、該被覆工程中に未発泡体中の発泡剤が分
    解することにより前記発泡体を形成することを特徴とす
    る太陽電池モジュールの製造方法。
  8. 【請求項8】 治具上に繊維および前記未発泡体をこの
    順に積層することを特徴とする請求項7に記載の太陽電
    池モジュールの製造方法。
  9. 【請求項9】 前記被覆工程が、真空ラミネーション方
    式で行い、前記未発泡体は、ラミネーション治具の離型
    材と、裏面被覆材中の接着剤によりエッジシールするこ
    とを特徴とする請求項7または8に記載の太陽電池モジ
    ュールの製造方法。
  10. 【請求項10】 前記離型材は窒素の透過率が、1.0
    ×104cm3/(m2・24h・atm)以下であり、
    該離型材の表面の融点が150℃以上であることを特徴
    とする請求項9に記載の太陽電池モジュールの製造方
    法。
  11. 【請求項11】 前記被覆工程において、表面被覆材、
    光起電力素子、裏面被覆材の積層物上に剛直な板をおく
    ことを特徴とする請求項7乃至10のいずれかに記載の
    太陽電池モジュールの製造方法。
JP8024846A 1995-08-24 1996-01-19 太陽電池モジュール及びその製造方法 Abandoned JPH09199739A (ja)

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CNB961224029A CN1169228C (zh) 1995-08-24 1996-08-23 太阳能电池组件,其制造方法以及建筑物构件
KR1019960035346A KR100243829B1 (ko) 1995-08-24 1996-08-24 특정 이면 피복 재료를 구비한 솔라 셀 모듈 및 이를 제조하는 방법
EP96113641A EP0762514A3 (en) 1995-08-24 1996-08-26 A solar cell module having a specific back side covering material and a process for the production said solar cell module
US08/703,101 US5800631A (en) 1995-08-24 1996-08-26 Solar cell module having a specific back side covering material and a process for the production of said solar cell module

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001144312A (ja) * 1999-11-17 2001-05-25 Fuji Electric Co Ltd 薄膜太陽電池モジュールの製造方法とその製造装置
JP2011512663A (ja) * 2008-02-19 2011-04-21 ヘリアンソス,ビー.ブイ. カプセル材を有する太陽電池システム
JP2012502499A (ja) * 2008-09-12 2012-01-26 ソルティア・インコーポレーテッド 外形が形作られた基板を有する薄膜光起電モジュール
JP2013506982A (ja) * 2009-10-02 2013-02-28 シーカ・テクノロジー・アーゲー 太陽電池を備えた膜
JP2014197700A (ja) * 2003-09-05 2014-10-16 日立化成株式会社 太陽電池ユニット

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