JPH09203996A - ハロゲン化銀写真感光材料およびその包装体 - Google Patents

ハロゲン化銀写真感光材料およびその包装体

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JPH09203996A
JPH09203996A JP8309403A JP30940396A JPH09203996A JP H09203996 A JPH09203996 A JP H09203996A JP 8309403 A JP8309403 A JP 8309403A JP 30940396 A JP30940396 A JP 30940396A JP H09203996 A JPH09203996 A JP H09203996A
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JP
Japan
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group
silver halide
layer
emulsion
sensitive material
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JP8309403A
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English (en)
Inventor
Hiroshi Tamaoki
広志 玉置
Keiji Obayashi
慶司 御林
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Fujifilm Holdings Corp
Original Assignee
Fuji Photo Film Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 感光材料を経時保存したときの感度上昇やカ
ブリ増加などの写真性の変動を防止し、かつ優れた鮮鋭
度を与え、カラー感材にあっては優れた重層効果を与え
て画質を改良し、塗布銀量の少ないハロゲン化銀写真感
光材料およびその感光材料を収納した包装体を提供でき
る。 【解決手段】 感光性ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも
1層が、全ハロゲン化銀粒子の全投影面積の50%以上
がアスペクト比2.0以上で減感剤を含む平板状ハロゲ
ン化銀粒子を含有する感光性ハロゲン化銀乳剤層であ
り、かつ特定のヒドロキシルアミン系化合物もしくはヒ
ドロキサム酸系化合物を含有するハロゲン化銀写真感光
材料。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はハロゲン化銀写真感
光材料(以下、感材又は感光材料ともいう)およびその
包装体に関する。詳しくは、感光材料を経時保存したと
きの写真性の変動を低減して保存性を改良し、かつ、鮮
鋭性に優れ、多層カラー感材においては優れた重層効果
を与え画質を改良するとともに塗布銀量の少ないハロゲ
ン化銀写真感光材料およびその感光材料包装体に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】撮影用写真感光材料において、ハロゲン
化銀粒子に求められる基本性能は高感度でカブリが低
く、かつ、粒状性に優れていることである。このような
基本技術を向上させるための技術の1つとして、平板状
のハロゲン化銀粒子を含むハロゲン化銀乳剤の使用が、
例えば、米国特許第4,439,520号、同第4,4
25,425号、同第4,414,304号に記載され
ている。また、上記の基本技術をさらに向上させるため
に、白金、イリジウム、パラジウム、ロジウム等の貴金
属を含有する平板状のハロゲン化銀粒子を含むハロゲン
化銀乳剤の使用が、例えば、特開平2−219051号
公報に記載されている。このなかにあって、例えば、電
子捕獲性の減感剤を用いるとハロゲン化銀粒子中の電子
をトラップし、減感硬調化させることが知られている。
それ故、比較的大サイズのハロゲン化銀粒子の感度を低
く硬調にすることができるので、同一粒子サイズ、同一
ハロゲン組成のハロゲン化銀粒子を用いて広い感度域を
有する乳剤とすることができ、また、塗布銀量も減らせ
かつ、大サイズのハロゲン化銀粒子であることにより感
材膜中での光散乱が小さくなるために鮮鋭度が向上する
し、カラー感材では重層効果(インターレイヤー効果あ
るいは層間効果ともいう)が受け易くなるため色再現性
が良化し、優れた画質改良効果を与える。
【0003】また、塗布銀量を減らせることは、処理で
の脱銀不良の防止、さらにはコスト低下にもつながり、
非常に重要なことである。しかしながら、上記のような
感光材料を経時保存すると徐々に増感したり、カブリが
増加したりするなど写真性が変動するという問題があ
る。さらに、特開昭53−127714号公報、同58
−143335号公報に記載のように電子捕獲性の減感
剤を用いると写真性の変動は大きくなるという問題があ
る。特に、上記問題は炎天下の車内に感光材料が放置さ
れると温度により加速され、深刻になることが明らかに
なった。このように、従来の技術は感光材料の保存性や
鮮鋭度、重層効果などの画質の改良のすべてを満たすも
のではなかった。
【0004】一方、特定のヒドロキシルアミン誘導体を
写真感光層に使用することは、例えば、米国特許第4,
339,515号、同第4,330,606号にその記
載がある。しかしながら、これら公報はいずれもカプラ
ーと発色現像主薬酸化体とのカップリング反応によって
生成した色画像の保存性を改良するものであって、感光
材料の経時保存性の改良や鮮鋭度、重層効果といった画
質改良についてはなんらの記載はなく、しかも推測し得
る記載もない。また、上記感光材料の経時保存性を改良
するものとして、S−トリアジン(1,3,5−トリア
ジン)環を有する化合物が、例えば、特開昭59−16
2546号公報には活性ビニル基を有する化合物との併
用により潜像の保存性が改良されることが、同59−9
7134号公報には平板状ハロゲン化銀粒子からなる乳
剤と併用することによりカブリが低下することが開示さ
れている。しかし、このS−トリアジン(1,3,5−
トリアジン)環を有する化合物を用いる上記技術でも、
前記ハロゲン化銀含有の感光材料を経時保存したときの
写真性の変動を防止することはできなかった。さらに、
鮮鋭度や重層効果を改良するものではなかった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】即ち、本発明は感光材
料を経時保存したときの感度上昇やカブリ増加などの写
真性の変動を防止し、かつ優れた鮮鋭度を与え、カラー
感材にあっては優れた重層効果を与えて画質を改良し、
塗布銀量の少ないハロゲン化銀写真感光材料およびその
感光材料を収納した包装体を提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
は、感光性ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層が、全
ハロゲン化銀粒子の全投影面積の50%以上がアスペク
ト比2.0以上の平板状ハロゲン化銀粒子であり、該平
板状粒子の少なくとも1部が減感剤を含むハロゲン化銀
粒子からなる乳剤を含み、かつ、該乳剤を含む同一層お
よび/または非感性層もしくは他の感光性ハロゲン化銀
乳剤層に特定のヒドロキシルアミン系化合物を使用する
ハロゲン化銀写真感光材料によって改良できること、ま
た、該感光材料を特定のカートリッジに収納した包装体
であっても改良できることを見い出し、本発明を完成す
るに至った。即ち、本発明において、上記目的は下記構
成により達成される。 (1) 支持体上にそれぞれ少なくとも1層の感光性ハ
ロゲン化銀乳剤層および非感光性層を有するハロゲン化
銀写真感光材料において、感光性ハロゲン化銀乳剤層の
少なくとも1層が、全ハロゲン化銀粒子の全投影面積の
50%以上がアスペクト比2.0以上で減感剤を含む平
板状ハロゲン化銀粒子を含有する感光性ハロゲン化銀乳
剤層であり、かつ一般式(A−I)、一般式(A−II)
または一般式(A−III)から選ばれる化合物を含有す
ることを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。
【0007】
【化2】
【0008】一般式(A−I)において、Ra1はアルキ
ル基、アルケニル基、アリール基、アシル基、アルキル
又はアリールスルホニル基、アルキル又はアリールスル
フィニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、アル
コキシカルボニル基またはアリールオキシカルボニル基
を表わし、Ra2は水素原子またはRa1で示した基を表わ
す。ただし、Ra1がアルキル基、アルケニル基またはア
リール基の時、Ra2はアシル基、アルキル又はアリール
スルホニル基、アルキル又はアリールスルフィニル基、
カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボ
ニル基またはアリールオキシカルボニル基である。Ra1
とRa2が互いに結合して、5〜7員環を形成しても良
い、但し、S−トリアジン環を形成することはない。一
般式(A−II)において、XはS−トリアジン環を除く
へテロ環基を表わし、Rb1はアルキル基、アルケニル基
またはアリール基を表わす。XとRb1が互いに結合し
て、5〜7員環を形成しても良い、但し、S−トリアジ
ン環を形成することはない。一般式(A−III)におい
て、Yは−N=C−とともに5員環を形成するのに必要
な非金属原子群を表わす。Yはさらに−N=C−基とと
もに6員環を形成するのに必要な非金属原子群を表わ
し、かつ−N=C−基の炭素原子と結合するYの末端が
-N(Rc1)-、-C(Rc2)(Rc3)-、-C(Rc4)=、−O−、−S−
の中から選択された基(各基の左側で−N=C−の炭素
原子と結合する)を表わす。但し、S−トリアジン環を
形成することはない。Rc1〜Rc4は各々水素原子または
置換基を表わす。 (2) 前記該減感剤が周期律表第7族、第8族もしく
は第9族の第4周期、第5周期または第6周期の金属原
子を含む化合物の少なくとも1種であって、平板状ハロ
ゲン化銀粒子が該金属イオンでドーピングされているこ
とを特徴とする上記(1)に記載のハロゲン化銀写真感
光材料。 (3) 前記乳剤層を有する側と支持体を挟んで反対側
に磁性体粒子を含む磁気記録層を有することを特徴とす
る上記(1)または(2)に記載のハロゲン化銀写真感
光材料。 (4) カートリッジ本体101の内部に、支持体に乳
剤層を設けた写真感光材料102を巻きつけたスプール
103を回転自在に収納し、該スプールの回転により該
写真感光材料の先端が自由にカートリッジ外部に送り出
し可能であり、カートリッジ本体は写真感光材料を送り
出すため、遮光機構を有する写真感光材料送り出し通路
を有し、該スプールのスプール軸112の両端内側に、
それぞれ一対のリップ付きフランジ113、114が写
真感光材料保持のため取り付けられている写真感光材料
包装体100において、該写真感光材料が上記(1)〜
(3)のいずれか1つに記載のハロゲン化銀写真感光材
料であることを特徴とする写真感光材料包装体。
【0009】本発明は、少なくとも1層の感光性ハロゲ
ン化銀乳剤層および非感光性層をそれぞれ有し、感光性
ハロゲン化銀乳剤層の少なくとも1層が、全ハロゲン化
銀粒子の全投影面積の50%以上がアスペクト比2.0
以上の平板状ハロゲン化銀粒子であり、該平板状粒子の
少なくとも1部が減感剤を含むハロゲン化銀粒子からな
る乳剤を含み、かつ、該乳剤を含む同一層および/また
は非感光性層もしくは他の感光性ハロゲン化銀乳剤層に
上記特定のヒドロキシルアミン系化合物を含有するハロ
ゲン化銀写真感光材料である。上記のように特定したハ
ロゲン化銀粒子を含む乳剤を用いた感光性層と同一の感
光性層および/または非感光性層もしくは他の感光性層
に特定のヒドロキシルアミン系の化合物を使用すること
により、感光材料を経時保存した場合に生じる感度上昇
やカブリ増加などの写真性の変動を防止して保存性を改
良でき、さらに、優れた鮮鋭度やカラー感材では優れた
重層効果を与え、画質を改良するといった本発明の目的
を見事に達成するものである。
【0010】本発明においては、前記減感剤が周期律表
第7族、第8族もしくは第9族の第4周期、第5周期ま
たは第6周期の金属原子を含む化合物の少なくとも1種
であって、平板状ハロゲン化銀粒子の少なくとも1部が
該金属イオンでドーピングされていることが好ましく、
該ハロゲン化銀粒子を含む乳剤を用いた感光性層および
/または非感光性層もしくは他の感光性層に前記の特定
なヒドロキシルアミン系化合物を使用することにより、
上記本発明の目的をより見事に達成するものである。
【0011】本発明では、前記乳剤層を有する側とは支
持体を挟んで反対側に、磁性体粒子を含む磁気記録層を
有する感光材料においても前記本発明の目的を達成す
る。通常、感光材料に磁気記録層を設けることで感光材
料を経時保存すると写真性の変動が大きくなるが、本発
明は、この課題解決に対しても著しく有効であり、目的
を見事に達成するものである。また、前記画質改良も同
程度に達成するものである。
【0012】さらに、本発明に係る特定のカートリッジ
は、感光材料の巻き込みにより、感光材料に加わる圧力
が大きくなり、感光材料を長期、特に温度が高いとその
写真性(感度およびカブリ)の変動はますます大きくな
るが、本発明の上記感光材料を本発明の特定のカートリ
ッジに収納した包装体にしても、本発明の感光材料の経
時保存性の問題を同様に見事に解決するものであって、
前記画質改良も同程度に同じく達成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下に本発明の平板状ハロゲン化
銀粒子(以下「平板粒子」という)についてさらに詳細
に説明する。本発明における平板粒子は、感光性ハロゲ
ン化銀乳剤層の少なくとも1層において、全ハロゲン化
銀粒子の全投影面積の50%以上がアスペクト比が2以
上である。好ましくは全ハロゲン化銀粒子の全投影面積
の65%以上がアスペクト比が2以上であり、より好ま
しくは80%以上、その上限は100%である。本発明
のアスペクト比とは、2つの対向する平行な主平面の円
相当直径(該主平面と同じ投影面積を有する円の直径)
を主平面の距離(すなわち粒子の厚み)で割った値とし
て定義され、個々の粒子のアスペクト比の数平均の平均
値を用いる。
【0014】本発明の平板粒子のアスペクト比は、3以
上100以下であることが好ましい。特に、5以上30
以下であることがより好ましい。
【0015】本発明においては、平板粒子は粒子サイズ
分布の相対標準偏差は35%以下であることが好まし
い。ここでいう相対標準偏差とは、該平板粒子の投影面
積の円相当直径のバラツキ(標準偏差)を、該平板粒子
の投影面積の円相当直径の平均値で割った値に100を
乗じた値である。
【0016】ハロゲン化銀粒子の粒子形態が揃い、かつ
粒子サイズのバラツキが小さい粒子群からなるハロゲン
化銀乳剤の粒子サイズ分布はほとんど正規分布を示し、
標準偏差を容易に求めることができる。本発明の平板粒
子の粒子サイズ分布の相対標準偏差は30%以下である
ことが好ましく、25%以下であることがより好まし
い。
【0017】本発明の平板粒子の直径(円相当)は0.
10〜3μm、好ましくは0.15〜2μmである。
【0018】粒子厚みは、0.05〜0.5μmである
ことが好ましく、0.08〜0.3μmであることがさ
らに好ましい。
【0019】本発明に於ける粒子直径、粒子厚みの測定
は米国特許第4,434,226号に記載の方法の如く
粒子の電子顕微鏡写真より求めることができる。
【0020】本発明の平板粒子は、平均円相当直径の値
を平均厚みの2乗の値で割った値(Research Disclosur
e Item No.37038、第XV章A項(P.90左欄)にECD/
2として定義された値(以後平板化度と呼ぶ))が5
以上であり、好ましくは10以上、さらに好ましくは2
5以上であり250以下である。
【0021】ハロゲン化銀粒子は、ゼラチンを保護コロ
イドとして調製される。ゼラチンはアルカリ処理が通常
よく用いられる。特に不純物イオンや不純物を除去した
脱イオン処理や限外ろ過処理を施したアルカリ処理ゼラ
チンを用いる事が好ましい。アルカリ処理ゼラチンの
他、酸処理ゼラチン、フタル化ゼラチンやエステル化ゼ
ラチンの様な誘導体ゼラチン、低分子量ゼラチン(分子
量1000〜8万で、酵素で分解したゼラチン、酸及び
/またはアルカリで加水分解したゼラチン、熱で分解し
たゼラチンが含まれる)、高分子量ゼラチン(分子量1
1万〜30万)、メチオニン含量が50μモル/g以下
のゼラチン、チロシン含量が20μモル/g以下のゼラ
チン、酸化処理ゼラチン、メチオニンがアルキル化によ
って不活性化したゼラチンを用いることができる。二種
類以上のゼラチン混合物を用いてもよい。粒子形成工程
で用いられるゼラチンの量は、一般に1〜60g/銀モ
ル、好ましくは3〜40g/銀モルである。粒子形成工
程以降の工程、例えば化学増感工程におけるゼラチンの
濃度は、1〜100g/銀モルであることが好ましく、
1〜70g/銀モルであることが、さらに好ましい。な
お、本発明は、ゼラチンを比較的多量(10g/銀モル
以上)に使用する場合に特に効果がある。
【0022】本発明における平板粒子のハロゲン組成は
任意である。例えば、塩化銀、臭化銀、ヨウ化銀、塩臭
化銀、ヨウ臭化銀、塩ヨウ臭化銀、塩ヨウ化銀およびこ
れらの混合物の任意のハロゲン化銀が使用できる。単分
散平板状粒子の調製については、特開昭63−1192
8号公報に記載がある。単分散六角形平板状粒子につい
ては、特開昭63−151618号公報に記載がる。円
形単分散平板状粒子乳剤については、特開平1−131
541号公報に記載がある。また、特開平2−838号
公報には、全投影面積の95%以上が主平面に平行な二
枚の双晶面を持つ平板状粒子で占められており、かつ該
平板状粒子のサイズ分布が単分散である乳剤が開示され
ている。欧州特許514742A号明細書には、ポリア
ルキレンオキサイドブロックコポリマーを用いて調製さ
れた粒子サイズの変動係数が10%以下の平板状粒子乳
剤が開示されている。
【0023】平板状粒子は、その主表面が(100)と
(111)のものが知られており、本発明の技術は両方
に適用できる。前者については、臭化銀に関して米国特
許4063951号明細書および特開平5−28164
0号公報に記載があり、塩化銀に関して欧州特許053
4395A1号および米国特許5264337号各明細
書に記載がある。後者の平板状粒子は、上記の双晶面を
一枚以上有する種々の形状を有する粒子であり、塩化銀
に関しては、米国特許4399215号、同49835
08号、同5183732号各明細書、特開平3−13
7632号および同3−116113号各公報に記載が
ある。
【0024】ハロゲン化銀粒子は、転位線を粒子内に有
してもよい。ハロゲン化銀粒子中に転位をコントロール
して導入する技術に関しては、特開昭63−22023
8号公報に記載がある。この公報の記載によれば、平均
粒子直径/粒子厚み比が2以上の平板状ハロゲン化銀粒
子の内部に特定の高ヨード相を設け、その外側を該高ヨ
ード相よりもヨード含有率が低い相で覆うことによって
転位を導入することができる。この転位の導入により、
感度の上昇、保存性の改善、潜像安定性の向上、圧力カ
ブリの減少等の効果が得られる。この公報記載の発明に
よれば、転位は主に平板状粒子のエッジ部に導入され
る。また、中心部に転位が導入された平板状粒子につい
ては、米国特許5238796号明細書に記載がある。
さらに、特開平4−348337号公報には、内部に転
位を有する正常晶粒子が開示されている。同公報には、
正常晶粒子に塩化銀または塩臭化銀のエピタキシーを生
成し、そのエピタキシーを物理熟成および/またはハロ
ゲンによるコンバーションによって転位を導入できるこ
とが開示されている。このような転位の導入によって、
感度の上昇および圧力カブリの減少という効果が得られ
た。ハロゲン化銀粒子中の転位線は、例えば、J.F. Ham
ilton, Photo. Sci. Eng.11, 57 (1967) や、T. Shinoz
awa, J. Soc. Photo. Sci. Japan 35, 213 (1972)に記
載の、低温での透過型電子顕微鏡を用いた直接法により
観察することができる。すなわち、乳剤から転位が発生
するほどの圧力をかけないように注意して取り出したハ
ロゲン化銀粒子を、電子顕微鏡観察用のメッシュにの
せ、電子線による損傷(プリントアウト)を防ぐように
試料を冷却した状態で透過法により観察を行なう。この
時、粒子の厚みが厚いほど、電子線が通過しにくくなる
ので、高圧型(0.25μmの厚さの粒子に対し200
kv以上)の電子顕微鏡を用いた方がより鮮明に観察す
ることができる。このような方法により得られた粒子の
写真により、主平面に対し垂直な面から見た場合の各粒
子についての転位線の位置および数を求めることができ
る。本発明は、ハロゲン化銀粒子のうち、50%以上の
個数の粒子が一粒子当り10本以上の転位線を含む場合
に特に効果がある。
【0025】ハロゲン化銀乳剤の調製において、粒子形
成時から塗布時までに添加することのできる添加剤につ
いて、特に制限はない。結晶形成過程で成長を促進する
ために、また、粒子形成および/または化学増感時に化
学増感を効果的にならしめるためにハロゲン化銀溶剤を
用いることができる。ハロゲン化銀溶剤としては、水溶
性チオシアン酸塩、アンモニア、チオエーテルやチオ尿
素類が利用可能である。ハロゲン化銀溶剤の例として
は、チオシアン酸塩(米国特許2222264号、同2
448534号、同3320069号各明細書記載)、
アンモニア、チオエーテル化合物(米国特許32711
57号、同3574628号、同3704130号、同
4297439号、同4276347号各明細書記
載)、チオン化合物(特開昭53−144319号、同
53−82408号、同55−77737号各公報記
載)、アミン化合物(特開昭54−100717号公報
記載)、チオ尿素誘導体(特開昭55−2982号公報
記載)、イミダゾール類(特開昭54−100717号
公報記載)および置換メルカプトテトラゾール(特開昭
57−202531号公報記載)を挙げることができ
る。
【0026】ハロゲン化銀乳剤の製造方法について特に
制限はない。一般に、ゼラチン水溶液を有する反応容器
に、効率の良い攪拌のもとに銀塩水溶液およびハロゲン
塩水溶液を添加する。具体的方法としては、P. Glafkid
es著 Chemie et Phisique Photographique (Paul Monte
l 社刊、1967年) 、G. F. Duffin著 Photographic Emul
sion Chemistry (The Focal Press 刊、1966年) 、V.
L. Zelikman et al 著Making and Coating Photograph
ic Emulsion (The Focal Press刊、1964年) などに記載
された方法を用いて調製することができる。すなわち、
酸性法、中性法、アンモニア法等のいずれでもよく、ま
た可溶性銀塩と可溶性ハロゲン塩を反応させる形式とし
ては、片側混合法、同時混合法、それらの組合せなどの
いずれを用いてもよい。同時混合法の一つの形式とし
て、ハロゲン化銀が生成される液相中のpAgを一定に
保つ方法、すなわち、いわゆるコントロールド・ダブル
ジェット法を用いることもできる。また、硝酸銀やハロ
ゲン化アルカリ水溶液の添加速度を粒子成長速度に応じ
て変化させる方法(英国特許1535016号明細書、
特公昭48−36890号および同52−16364号
各公報に記載)や水溶液濃度を変化させる方法(米国特
許4242445号明細書および特開昭55−1581
24号公報に記載)を用いて臨界過飽和度を越えない範
囲において早く成長させることが好ましい。これらの方
法は、再核発生を起こさず、ハロゲン化銀粒子が均一に
成長するため、好ましく用いられる。
【0027】反応容器に銀塩溶液とハロゲン塩溶液を添
加する代りに、あらかじめ調製された微粒子を反応容器
に添加して、核形成および/または粒子成長を起こさせ
て、ハロゲン化銀粒子を得る方法を使うことが好まし
い。この技術に関しては、特開平1−183644号、
同1−183645号、同2−44335号、同2−4
3534号、同2−43535号各公報および米国特許
4879208号明細書に記載されている。この方法に
よれば、乳剤粒子結晶内のハロゲンイオンの分布を完全
に均一にすることができ、好ましい写真特性を得ること
ができる。さらに本発明においては、種々の構造を持っ
た乳剤粒子を用いることができる。粒子の内部(コア
部)と外側(シェル部)から成る、いわゆるコア/シェ
ル二重構造粒子、さらに三重構造粒子(特開昭60−2
22844号公報に記載)や、それ以上の多層構造粒子
が用いられる。乳剤粒子の内部に構造をもたせる場合、
上述のような包み込む構造だけでなく、いわゆる接合構
造を有する粒子を作ることもできる。これらの例は、特
開昭58−108526号、同59−16254号、同
59−133540号、特公昭58−24772号各公
報および欧州特許199290A2号明細書に記載され
ている。接合する結晶は、ホストとなる結晶と異なる組
成をもってホスト結晶のエッジやコーナー部、あるいは
面部に接合して生成させることができる。このような接
合結晶は、ホスト結晶がハロゲン組成に関して均一であ
っても、あるいはコア−シェル型の構造を有するもので
あっても形成させることができる。接合構造の場合に
は、ハロゲン化銀同志の組み合わせは当然可能である
が、ロダン銀、炭酸銀などの岩塩構造でない銀塩化合物
をハロゲン化銀と組み合わせ接合構造をとることが可能
であれば用いてもよい。
【0028】これらの構造を有するヨウ臭化銀粒子の場
合、例えばコア−シェル型の粒子において、コア部のヨ
ウ化銀含有量が高く、シェル部のヨウ化銀含有量が低く
ても、また逆に、コア部のヨウ化銀含有量が低く、シェ
ル部のヨウ化銀含有量が高い粒子でもよい。同様に接合
構造を有する粒子についても、ホスト結晶のヨウ化銀含
有率が高く、接合結晶のヨウ化銀含有率が相対的に低い
粒子であっても、その逆の粒子であってもよい。また、
これらの構造を有する粒子の、ハロゲン組成の異なる境
界部分は、明確な境界であっても、組成差により混晶を
形成して不明確な境界であってもよく、また積極的に連
続的な構造変化をつけたものでもよい。本発明に用いる
ハロゲン化銀乳剤は、粒子に丸みをもたらす処理(欧州
特許0096727B1号および同0064412B1
号各明細書に記載)、あるいは表面の改質処理(独国特
許2306447C2明細書および特開昭60−221
320号公報に記載)を行なってもよい。ハロゲン化銀
乳剤は表面潜像型が好ましい。ただし、特開昭59−1
33542号公報に開示されているように、現像液ある
いは現像の条件を選ぶことにより内部潜像型の乳剤も用
いることができる。また、うすいシェルをかぶせる浅内
部潜像型乳剤も目的に応じて用いることができる。
【0029】次に、減感剤について説明する。減感剤を
含有するとは、減感剤を含有することにより、含有しな
い乳剤と比較して、後述の実施例1に記載の感度におい
て、0.15以上感度が低くなることをいう。本発明に
おいては、0.50以上感度が低くなるような減感剤が
好ましい。減感剤としては、金属イオン、カブリ防止
剤、安定剤、減感色素等、種々の化合物を使用すること
ができる。本発明においては、上記減感剤はいずれも単
独あるいは併用して用いることができる。好ましくは減
感剤に金属イオンを使用する。より好ましくは金属イオ
ン・ドーピング法の適用である。金属イオンとしては、
周期律表における第3族、第6族から第13族もしくは
第15族の第4周期、第5周期または第6周期の金属イ
オンが挙げられる(例えば、特開平2−219051号
公報に記載の金属イオン)。本発明においては第6族、
第7族、第8族もしくは第9族の第4周期、第5周期ま
たは第6周期の金属イオンが好ましい。これらの好まし
い金属イオンとして具体的には、Co、Re、Rh、R
u、Os、Irを挙げることができる。これらの金属イ
オンは、例えば、単塩あるいは金属錯塩の錯体として用
いる。単塩としては、ハロゲン化物(塩化物、臭化物な
ど)、硝酸塩、硫酸塩、過塩素酸塩が好ましく用いられ
る。金属錯体としては、6配位、5配位、4配位あるい
は2配位錯体を用いることができ、錯体は単核錯体であ
っても多核錯体であってもよい。錯体を構成する配位子
としては、Cl-、Br-、NO2 -、CN-、SCN-、S
3 2-、SO4 2-、C24 2-、CO、NH3、アミン類
(EDTAなど)、C55、C66、H2Oなどを挙げ
ることができる。これらの金属錯体はカリウム塩、ナト
リウム塩、アンモニウム塩あるいはセシウム塩の錯体の
塩として好ましく用いられる。
【0030】上記錯体のハロゲン化銀粒子への導入方法
については、従来の方法が利用できる。すなわち、銀イ
オン溶液とハロゲン水溶液を混合攪拌させてハロゲン化
銀粒子を形成する際に、本発明に係る錯体を溶解させた
水溶液(形成されたハロゲン化銀粒子の中に臭素を含む
ものについては、KBr溶液中に共存させたものでも良
い)を、前記混合反応液中に添加することにより、ハロ
ゲン化銀粒子にドープさせることができる。また、ハロ
ゲン化銀粒子を形成した後に、上記錯体の水溶液を添加
することによっても、金属イオンを粒子にドープさせる
ことができる。またこの場合、さらにハロゲン化銀で覆
っても良い。尚、ドープさせる金属によっては、金属の
水溶液を調製する際に一部に有機溶剤を使用しても良
い。ハロゲン化銀粒子への金属のドープ方法について
は、米国特許第3761276号、同4395478号
明細書および特開昭59−216136号公報等に記載
されている。
【0031】また、金属イオンの添加法としては、上記
方法以外に米国特許第4879208号、欧州特許第0
48752号記載のごとく微小なハロゲン化銀粒子中に
ドープして供給してもよい。
【0032】これら金属イオンドーピング量は、金属イ
オンの種類、ハロゲン化銀粒子の粒径、金属イオンのド
ーピング位置、目的にする感度等によって異なるが、ハ
ロゲン化銀1モル当り10-17〜10-3モルの範囲であ
る。好ましくは、10-12 〜10-3モルの範囲である。
さらに10-9〜10-4モルの範囲が特に好ましい。金属
イオンの種類、ドーピング位置およびドーピング量を選
択することによりハロゲン化銀粒子に対して種々の異な
る感度を与えることができる。なお、使用した金属イオ
ンについては、ICP−Massや原子吸光分光分析法
によって定性・定量分析することができる。また、局在
化している場合には、SIMS(Secondary Ion Mass S
pectroscopy)によって知ることができる。
【0033】前記カブリ防止剤あるいは安定剤として
は、アゾール類(例えば、ベンゾチアゾリウム塩類、イ
ンダゾール類、トリアゾール類、ベンゾトリアゾール
類、ベンズイミダゾール類など)、ヘテロ環メルカプト
化合物(例えば、メルカプトテトラゾール類、メルカプ
トチアゾール類、メルカプトチアジアゾール類、メルカ
プトベンゾチアゾール類、メルカプトベンズイミダゾー
ル類、メルカプトピリミジン類など)、アザインデン類
(例えば、テトラアザインデン類、ペンタアザインデン
類など)、核酸分解物(例えばアデニン、グアニンな
ど)、ベンゼンチオスルホン酸類、チオケト化合物等が
挙げられる。また、減感色素としては、シアニン色素、
メロシアニン色素、複合シアニン色素、複合メロシアニ
ン色素、ホロポーラシアニン色素、ヘミシアニン色素、
スチリル色素およびヘミオキソノール色素等が挙げられ
る。
【0034】本発明の感光材料は、少なくとも1層のハ
ロゲン化銀乳剤層が全ハロゲン化銀粒子の全投影面積の
50%以上がアスペクト比2.0以上の平板状のハロゲ
ン化銀粒子であり、該平板状粒子の少なくとも1部が上
記減感剤を含むハロゲン化銀粒子からなる乳剤を含むも
のである。カラー感材においては、少なくとも1つの感
色性層(例えば、青感性乳剤層)の少なくとも1層が減
感剤含有の上記ハロゲン化銀粒子を含有するものであ
る。なお、カラー感材においては、好ましくは青感性乳
剤層が、さらに好ましくは青感性乳剤層および緑感性乳
剤層が、最も好ましくは全感色性層が減感剤含有の上記
ハロゲン化銀粒子を含む乳剤の使用の場合である。
【0035】ハロゲン化銀乳剤は通常、分光増感され
る。分光増感色素としては、通常メチン色素が用いられ
る。メチン色素には、シアニン色素、メロシアニン色
素、複合シアニン色素、複合メロシアニン色素、ホロポ
ーラーシアニン色素、ヘミシアニン色素、スチリル色素
およびヘミオキソノール色素が包含される。これらの色
素類には、塩基性ヘテロ環として、シアニン色素類に通
常利用される環のいずれも適用できる。塩基性ヘテロ環
の例としては、ピロリン環、オキサゾリン環、チアゾリ
ン環、ピロール環、オキサゾール環、チアゾール環、セ
レナゾール環、イミダゾール環、テトラゾール環および
ピリジン環を挙げることができる。また、ヘテロ環に脂
環式炭化水素環や芳香族炭化水素環が縮合した環も利用
できる。縮合環の例としては、インドレニン環、ベンズ
インドレニン環、インドール環、ベンズオキサゾール
環、ナフトオキサゾール環、ベンズイミダゾール環、ベ
ンゾチアゾール環、ナフトチアゾール環、ベンゾセレナ
ゾール環およびキノリン環を挙げることができる。これ
らの環の炭素原子に、置換基が結合していてもよい。メ
ロシアニン色素または複合メロシアニン色素には、ケト
メチレン構造を有する5員または6員のヘテロ環を適用
することができる。そのようなヘテロ環の例としては、
ピラゾリン−5−オン環、チオヒダントイン環、2−チ
オオキサゾリジン−2,4−ジオン環、チアゾリジン−
2,4−ジオン環、ローダニン環およびチオバルビツー
ル酸環を挙げることができる。
【0036】増感色素の添加量は、ハロゲン化銀1モル
当り0.001〜100ミリモルであることが好まし
く、0.01〜10ミリモルであることがさらに好まし
い。増感色素は、好ましくは、化学増感中または化学増
感前(例えば、粒子形成時や物理熟成時)に添加され
る。
【0037】増感色素とともに、それ自身分光増感作用
を示さない色素、あるいは可視光を実質的に吸収しない
物質であって強色増感を示す物質を、ハロゲン化銀乳剤
に添加してもよい。このような色素または物質の例に
は、含窒素複素環基で置換されたアミノスチル化合物
(米国特許2933390号および同3635721号
各明細書に記載)、芳香族有機酸ホルムアルデヒド縮合
物(米国特許3743510号明細書に記載)、カドミ
ウム塩およびアザインデン化合物が含まれる。増感色素
と上記色素または物質との組み合わせについては、米国
特許3615613号、同3615641号、同361
7295号および同3635721号各明細書に記載が
ある。
【0038】ハロゲン化銀乳剤は、一般に化学増感を行
なって使用する。化学増感としてはカルコゲン増感(硫
黄増感、セレン増感、テルル増感)、貴金属増感(例、
金増感)および還元増感を、それぞれ単独あるいは組み
合わせて実施する。硫黄増感においては、不安定硫黄化
合物を増感剤として用いる。不安定硫黄化合物について
は、P. Grafkides著、Chimie et Physique Photographi
que (PaulMomtel社刊、1987年、第5版)、Research Di
sclosure 誌307巻307105号に記載がある。硫
黄増感剤の例には、チオ硫酸塩(例、ハイポ)、チオ尿
素類(例、ジフェニルチオ尿素、トリエチルチオ尿素、
N−エチル−N’−(4−メチル−2−チアゾリル)チ
オ尿素、カルボキシメチルトリメチルチオ尿素)、チオ
アミド類(例、チオアセトアミド)、ローダニン類
(例、ジエチルローダニン、5−ベンジリデン−N−エ
チル−ローダニン)、フォスフィンスルフィド類(例、
トリメチルフォスフィンスルフィド)、チオヒダントイ
ン類、4−オキソ−オキサゾリジン−2−チオン類、ジ
ポリスルフィド類(例、ジモルフォリンジスルフィド、
シスチン、ヘキサチオカン−チオン)、メルカプト化合
物(例、システィン)、ポリチオン酸塩および元素状硫
黄が含まれる。活性ゼラチンも硫黄増感剤として利用で
きる。
【0039】セレン増感においては、不安定セレン化合
物を増感剤として用いる。不安定セレン化合物について
は、特公昭43−13489号、同44−15748
号、特開平4−25832号、同4−109240号、
同4−271341号および同5−40324号各公報
に記載がある。セレン増感剤の例には、コロイド状金属
セレン、セレノ尿素類(例、N,N−ジメチルセレノ尿
素、トリフルオロメチルカルボニル−トリメチルセレノ
尿素、アセチル−トリメチルセレノ尿素)、セレノアミ
ド類(例、セレノアセトアミド、N,N−ジエチルフェ
ニルセレノアミド)、フォスフィンセレニド類(例え
ば、トリフェニルフォスフィンセレニド、ペンタフルオ
ロフェニル−トリフェニルフォスフィンセレニド)、セ
レノフォスフェート類(例、トリ−p−トリルセレノフ
ォスフェート、トリ−n−ブチルセレノフォスフェー
ト)、セレノケトン類(例、セレノベンゾフェノン)、
イソセレノシアネート類、セレノカルボン酸類、セレノ
エステル類およびジアシルセレニド類が含まれる。な
お、亜セレン酸、セレノシアン化カリウム、セレナゾー
ル類やセレニド類のような比較的安定なセレン化合物
(特公昭46−4553号および同52−34492号
各公報記載)も、セレン増感剤として利用できる。
【0040】テルル増感においては、不安定テルル化合
物を増感剤として用いる。不安定テルル化合物について
は、カナダ国特許800958号、英国特許12954
62号、同1396696号各明細書、特開平4−20
4640号、同4−271341号、同4−33304
3号および同5−303157号各公報に記載がある。
テルル増感剤の例には、テルロ尿素類(例、テトラメチ
ルテルロ尿素、N,N’−ジメチルエチレンテルロ尿
素、N,N’−ジフェニルエチレンテルロ尿素)、フォ
スフィンテルリド類(例、ブチル−ジイソプロピルフォ
スフィンテルリド、トリブチルフォスフィンテルリド、
トリブトキシフォスフィンテルリド、エトキシ−ジフェ
ニルフォスフィンテルリド)、ジアシル(ジ)テルリド
類(例、ビス(ジフェニルカルバモイル)ジテルリド、
ビス(N−フェニル−N−メチルカルバモイル)ジテル
リド、ビス(N−フェニル−N−メチルカルバモイル)
テルリド、ビス(エトキシカルボニル)テルリド)、イ
ソテルロシアナート類、テルロアミド類、テルロヒドラ
ジド類、テルロエステル類(例、ブチルヘキシルテルロ
エステル)、テルロケトン類(例、テルロアセトフェノ
ン)、コロイド状テルル、(ジ)テルリド類およびその
他のテルル化合物(例、ポタシウムテルリド、テルロペ
ンタチオネートナトリウム塩)が含まれる。
【0041】貴金属増感においては、金、白金、パラジ
ウムなどの貴金属の塩を増感剤として用いる。貴金属塩
については、P. Grafkides著、Chimie et Physique Pho
tographique (Paul Montel社刊、1987年、第5版)、Re
search Disclosure 誌307巻307105号に記載が
ある。金増感が特に好ましい。前述したように、本発明
は金増感を行なう態様において特に効果がある。青酸カ
リウム(KCN)を含む溶液で乳剤粒子上の増感核から
金を除去できることは、フォトグラフィック・サイエン
ス・アンド・エンジニアリング(Photographic Science
and Engineering) Vol19322(1975)やジャー
ナル・イメージング・サイエンス(Journal of Imaging
Science)Vol 3228(1988)で述べられてい
る。これらの記載によれば、シアンイオンがハロゲン化
銀粒子に吸着した金原子または金イオンをシアン錯体と
して遊離させ、結果として金増感を阻害する。本発明に
従い、シアンの発生を抑制すれば、金増感の作用を充分
に得ることができる。金増感剤の例には、塩化金酸、カ
リウムクロロオーレート、カリウムオーリチオシアネー
ト、硫化金および金セレナイドが含まれる。また、米国
特許2642361号、同5049484号および同5
049485号各明細書に記載の金化合物も用いること
ができる。
【0042】還元増感においては、還元性化合物を増感
剤として用いる。還元性化合物については、P. Grafkid
es著、Chimie et Physique Photographique (Paul Momt
el社刊、1987年、第5版)およびResearch Disclosure
誌307巻307105号に記載がある。還元増感剤の
例には、アミノイミノメタンスルフィン酸(二酸化チオ
尿素)、ボラン化合物(例、ジメチルアミンボラン)、
ヒドラジン化合物(例、ヒドラジン、p−トリルヒドラ
ジン)、ポリアミン化合物(例、ジエチレントリアミ
ン、トリエチレンテトラミン)、塩化第1スズ、シラン
化合物、レダクトン類(例、アスコルビン酸)、亜硫酸
塩、アルデヒド化合物および水素ガスが含まれる。ま
た、高pHや銀イオン過剰(いわゆる銀熟成)の雰囲気
によって、還元増感を実施することもできる。
【0043】化学増感は二種以上を組合せても実施して
もよい。組合せとしては、カルコゲン増感と金増感の組
合せが特に好ましい。また、還元増感は、ハロゲン化銀
粒子の形成時に施すのが好ましい。増感剤の使用量は、
一般に使用するハロゲン化銀粒子の種類と化学増感の条
件により決定する。カルコゲン増感剤の使用量は、一般
にハロゲン化銀1モル当り10-8〜10-2モルであり、
10-7〜5×10-3モルであることが好ましい。貴金属
増感剤の使用量は、ハロゲン化銀1モル当り10-7〜1
-2モルであることが好ましい。化学増感の条件に特に
制限はない。pAgは一般に6〜11であり、好ましく
は7〜10である。pHは4〜10であることが好まし
い。温度は40〜95℃であることが好ましく、45〜
85℃であることがさらに好ましい。
【0044】ハロゲン化銀乳剤は、感光材料の製造工
程、保存中あるいは写真処理中のカブリを防止し、ある
いは写真性能を安定化させる目的で、種々の化合物を含
有させることができる。このような化合物の例には、ア
ゾール類(例、ベンゾチアゾリウム塩、ニトロインダゾ
ール類、トリアゾール類、ベンゾトリアゾール類、ベン
ズイミダゾール類(特にニトロ−またはハロゲン置換
体);ヘテロ環メルカプト化合物類(例、メルカプトチ
アゾール類、メルカプトベンゾチアゾール類、メルカプ
トベンズイミダゾール類、メルカプトチアジアゾール
類、メルカプトテトラゾール類(特に、1−フェニル−
5−メルカプトテトラゾール)、メルカプトピリミジン
類);カルボキシル基やスルホン基などの水溶性基を有
する上記のヘテロ環メルカプト化合物類;チオケト化合
物(例、オキサゾリンチオン);アザインデン類(例、
テトラアザインデン類(特に、4−ヒドロキシ置換
(1,3,3a,7)テトラアザインデン類));ベン
ゼンチオスルホン酸類およびベンゼンスルフィン酸が含
まれる。一般にこれらの化合物は、カブリ防止剤または
安定剤として知られている。
【0045】カブリ防止剤または安定剤の添加時期は、
通常、化学増感を施した後に行なわれる。しかし、化学
増感の途中または化学増感の開始以前の時期の中から選
ぶこともできる。すなわち、ハロゲン化銀乳剤粒子形成
過程において、銀塩溶液の添加中でも、添加後から化学
増感開始までの間でも、化学増感の途中(化学増感時間
中、好ましくは開始から50%までの時間内に、より好
ましくは20%までの時間内)でもよい。
【0046】次に、一般式(A−I)〜(A−III)で表
わされる化合物をさらに詳細に説明する。本発明にいう
アルキル基とは、直鎖、分岐、環状のアルキル基であ
り、置換基を有していてもよい。一般式(A−I)にお
いて、Ra1はアルキル基(好ましくは炭素数1〜36の
アルキル基で例えばメチル、エチル、i−プロピル、シ
クロプロピル、ブチル、イソブチル、シクロヘキシル、
t−オクチル、デシル、ドデシル、ヘキサデシル、ベン
ジル)、アルケニル基(好ましくは炭素数2〜36のア
ルケニル基で例えば、アリル、2−ブテニル、イソプロ
ペニル、オレイル、ビニル)、アリール基(好ましくは
炭素数6〜40のアリール基で例えばフェニル、ナフチ
ル)、アシル基(好ましくは炭素数2〜36のアシル基
で例えばアセチル、ベンゾイル、ピバロイル、α−
(2,4−ジ−tert−アミルフェノキシ)ブチリル、
(3−シクロヘキセン−1−イル)−カルボニル、ミリ
ストイル、ステアロイル、ナフトイル、m−ペンタデシ
ルベンゾイル、(5−ノルボルネン−2−イル)カルボ
ニル、イソニコチノイル)、アルキル又はアリールスル
ホニル基(好ましくは炭素数1〜36のアルキル又はア
リールスルホニル基で例えばメタンスルホニル、オクタ
ンスルホニル、ベンゼンスルホニル、トルエンスルホニ
ル)、アルキル又はアリールスルフィニル基(好ましく
は炭素数1〜40のアルキル又はアリールスルフィニル
基で例えばメタンスルフィニル、ベンゼンスルフィニ
ル)、カルバモイル基(N−置換カルバモイル基をも含
み、好ましくは炭素数1〜40のカルバモイル基で例え
ばN−エチルカルバモイル、N−フェニルカルバモイ
ル、N,N−ジメチルカルバモイル、N−ブチル−N−
フェニルカルバモイル)、スルファモイル基(N−置換
スルファモイル基をも含み、好ましくは炭素数1〜40
のスルファモイル基で例えばN−メチルスルファモイ
ル、N,N−ジエチルスルファモイル、N−フェニルス
ルファモイル、N−シクロヘキシル−N−フェニルスル
ファモイル、N−エチル−N−ドデシルスルファモイ
ル)、アルコキシカルボニル基(好ましくは炭素数2〜
36のアルコキシカルボニル基で例えばメトキシカルボ
ニル、シクロヘキシルオキシカルボニル、ベンジルオキ
シカルボニル、イソアミルオキシカルボニル、ヘキサデ
シルオキシカルボニル)またはアリールオキシカルボニ
ル基(好ましくは炭素数7〜40のアリールオキシカル
ボニル基で、例えばフェノキシカルボニル、ナフトキシ
カルボニル)を表わす。Ra2は水素原子または上記Ra1
で示した基を表わす。
【0047】一般式(A−II)において、Xのヘテロ環
基は環構成原子として窒素原子、イオウ原子、酸素原子
またはリン原子の少なくとも一つ有する5〜7員環状の
S−トリアジン環(1,3,5−トリアジン環)を除く
ヘテロ環を形成する基であり、ヘテロ環の結合位置(1
価基の位置)は好ましくは炭素原子であり、例えば1,
2,4−トリアジン−3−イル、ピリジン−2−イル、
ピラジニル、ピリミジニル、プリニル、キノリル、イミ
ダゾリル、1,2,4−トリアゾール−3−イル、ベン
ズイミダゾール−2−イル、チエニル、フリル、イミダ
ゾリジニル、ピロリニル、テトラヒドロフリル、モルホ
リニル、フォスフィノリン−2−イルを表わす。Rb1
上記一般式(A−I)のRa1におけるアルキル基、アル
ケニル基またはアリール基と同じ意味を表わす。
【0048】一般式(A−III)において、Yは−N=C
−とともに5員環を形成するのに必要な非金属原子群
(例えば形成される環基がイミダゾリル、ベンズイミダ
ゾリル、1,3−チアゾール−2−イル、2−イミダゾ
リン−2−イル、プリニル、3H−インドール−2−イ
ル)を表わす。Yはさらに−N=C−基とともに6員環
を形成するのに必要な非金属原子群であって、かつ−N
=C−基の炭素原子と結合するYの末端が-N(RC1)-、-C
(RC2) (RC3)-、-C(RC4)=、−O−、−S−の中から選択
された基(各基の左側で−N=C−の炭素原子と結合す
る)を表わす。但し、S−トリアジン(1,3,5−ト
リアジン)環を形成することはない。Rc1〜Rc4は同一
でも異なっても良く、水素原子または置換基(例えばア
ルキル基、アルケニル基、アリール基、アルコキシ基、
アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリールチオ基、
アルキルアミノ基、アリールアミノ基、ハロゲン原子)
を表わす。ここで、アルキル基、アルケニル基、アリー
ル基は一般式(A−1)のR a1におけるアルキル基、ア
ルケニル基またはアリール基と同じ意味を表わし、アル
コキシ基、アルキルチオ基、アルキルアミノ基のアルキ
ル基、及びアリールオキシ基、アリールチオ基、アリー
ルアミノ基のアリール基も、一般式(A−1)のRa1
おいて説明したものと同じ意味を表す。ハロゲン原子
は、例えば塩素、臭素、フッ素原子を表す。Yによって
形成される6員環基としては例えばキノリル、イソキノ
リル、フタラジニル、キノキサリニル、6H−1,2,
5−チアジアジン−6−イルが挙げられる。
【0049】一般式(A−I)または(A−II)におい
てRa1とRa2、XとRb1が互いに結合して5〜7員環を
形成しても良く、例えばスクシンイミド環、フタルイミ
ド環、トリアゾール環、ウラゾール環、ヒダントイン
環、2−オキソ−4−オキサゾリジノン環が挙げられ
る。但し、S−トリアジン環(1,3,5−トリアジ
ン)を除く。一般式(A−I)〜(A−III)で表わされ
る化合物の各基はさらに置換基で置換されていてもよ
い。これらの置換基としては例えばアルキル基、アルケ
ニル基、アリール基、ヘテロ環基、ヒドロキシ基、アル
コキシ基、アリールオキシ基、アルキルチオ基、アリー
ルチオ基、アミノ基、アシルアミノ基、スルホンアミド
基、アルキルアミノ基、アリールアミノ基、カルバモイ
ル基、スルファモイル基、スルホ基、カルボキシル基、
ハロゲン原子、シアノ基、ニトロ基、スルホニル基、ア
シル基、アルコキシカルボニル基、アリールオキシカル
ボニル基、アシルオキシ基、ヒドロキシアミノ基などが
挙げられる。
【0050】一般式(A−I)において、Ra2が水素原
子、アルキル基、アルケニル基、アリール基であり、か
つRa1がアシル基、アルキルまたはアリールスルホニル
基、アルキルまたはアリールスルフィニル基、カルバモ
イル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基、
アリールオキシカルボニル基であるものが好ましく、さ
らに好ましくは、Ra2がアルキル基、アルケニル基であ
り、かつRa1がアシル基、アルキルまたはアリールスル
ホニル基、カルバモイル基、スルファモイル基、アルコ
キシカルボニル基、アリールオキシカルボニル基である
化合物である。Ra2がアルキル基で、かつRa1がアシル
基であるものが最も好ましい。
【0051】一般式(A−II)において、Rb1はアルキ
ル基、アルケニル基のものが好ましく、アルキル基のも
のはさらに好ましい。一方、一般式(A−II)は下記一
般式(A−II−1)で表わされるものが好ましい。
【0052】
【化3】
【0053】一般式(A−II−1)において、Rb1は一
般式(A−II)のRb1を表わし、X 1 は−C=N−とと
もに5〜6員環を形成するのに必要な非金属原子群を表
わす。一般式(A−II−1)で表わされる化合物のう
ち、X1 が5〜6員ヘテロ芳香環を形成する場合がより
好ましい。但し、S−トリアジン環を形成することはな
い。
【0054】一般式(A−III)で表わされる化合物のう
ち、Yが5員環を形成するのに必要な非金属原子群であ
る場合が好ましく、−N=C−基の炭素原子と結合する
Yの末端原子が窒素原子である場合さらに好ましい。但
し、S−トリアジン環を形成することはない。Yがイミ
ダゾリン環を形成する場合が最も好ましい。このイミダ
ゾリン環はベンゼン環で縮環されていてもよい。
【0055】一般式(A−I)〜(A−III)で表わされ
る化合物のうち、化合物の炭素数の総和が15以下のも
のは添加層以外の層にも作用させる点で好ましく、逆に
化合物の炭素数の総和が16以上のものは添加層にのみ
作用させる目的で好ましい。一般式(A−I)〜(A−
III)で表わされる化合物のうち、一般式(A−I)、
(A−II)で表わされるものが好ましく、より好ましく
は一般式(A−I)で表わされるものである。以下に本
発明の一般式(A−I)〜(A−III)で表わされる化合
物の具体例を挙げるが、これによって本発明が制限され
ることはない。
【0056】
【化4】
【0057】
【化5】
【0058】
【化6】
【0059】
【化7】
【0060】
【化8】
【0061】これらの化合物と、前記一般式(A−I)
〜(A−III)との対応関係は、以下の通り。 一般式(A−I):A−1〜A−9、A−11〜A−1
8、A−33〜A−55。 一般式(A−II):A−10、A−20、A−30。 一般式(A−III):A−19、A−21〜A−29、A
−31、A−32。 本発明のこれらの化合物は、J. Org. Chem., 27, 405
4('62), J. Amer. Chem.Soc.,73,2981('51), 特公昭4
9−10692号等に記載の方法またはそれに準じた方
法によって容易に合成することができる。本発明におい
て、一般式(A−I)〜(A−III)で表される化合物
は、メタノール、エタノール、ジメチルホルムアミド
(DMF)、ジメチルスルホオキサイド(DMSO)な
どの水可溶性溶媒または、これらの混合溶媒に溶解して
添加しても、乳化分散により添加してもよい。更に、乳
剤調製時にあらかじめ添加してもよい。本発明におい
て、一般式(A−I)〜(A−III)で表される化合物の
うち2種類以上を併用しても良い。化合物(A−I)〜
(A−III)の塗布量は、1層当り0.01〜200mg/
m2が好ましい。0.1〜100mg/m2がより好ましく、
1〜50mg/m2がさらに好ましい。これら化合物の使用
は、本発明では前記平板粒子含有層および/または非感
光性層もしくは他の感光性ハロゲン化銀乳剤層である
が、複数の層に同一化合物を用いてもよく、また、異な
る化合物をそれぞれの層に使用してもよい。本発明にお
ける非感光性層とは、例えば、中間層、コロイド銀含有
イエローフィルター層、AH層、保護層である。
【0062】本発明においては、一般式(A−I)〜
(A−III)で表される化合物は、油溶性化合物であるこ
とが好ましい。本発明において、油溶性化合物とは、酢
酸エチルに対して0.1重量%以上(25℃)の溶解度
を有することをいい、好ましくは0.5重量%以上(2
5℃)である。油溶性化合物を前記平板粒子を含有する
層と同一の層に使用するのが特に好ましい。非感光性層
や他のハロゲン化銀乳剤層に使用する場合は、前記平板
粒子を含有する層に隣接する層への使用が好ましい。ま
た、水溶性の一般式(A−I)〜(A−III)で表される
化合物を目的によって使用することもできる。
【0063】本発明においては、前記全ハロゲン化銀粒
子の全投影面積の50%以上がアスペクト比2.0以上
の平板状ハロゲン化銀粒子であり、該平板状粒子の少な
くとも一部が減感剤を含むハロゲン化銀粒子からなる乳
剤を用いた感光材料が、現在までに解決できなかった経
時保存時における感度上昇やカブリ増加の写真性の変動
を、上記一般式(A−I)〜(A−III)で表される化合
物の使用により、見事に解決ことができたものである。
この問題解決は、ハロゲン化銀乳剤中の銀核が、空気中
の酸素がなんらかの作用によってラジカルを派生し、こ
の酸素ラジカルにより破壊され、感光核に徐々に銀が集
まることにより、感度上昇やカブリの増加を惹起するも
ので、本発明の一般式(A−I)〜(A−III)で表され
る化合物は、この酸素ラジカルをトラップし、銀核の破
壊を防止することによるものと考えられる。更に、前記
本発明の平板状ハロゲン化銀粒子は大サイズにすること
ができ、しかも同一サイズで感度を広く変えることがで
きるので、大サイズ故に感光材料膜中での光散乱を小さ
くすることができ、鮮鋭度の向上を図ることができる。
また、カラー感光材料では、重層効果が受け易くなり、
鮮鋭度の向上とともに画質の改良を達成することができ
る。
【0064】次に、本発明に用いられる磁気記録層につ
いて説明する。本発明に用いられる磁気記録層とは、磁
性体粒子をバインダー中に分散した水性もしくは有機溶
媒系塗布液を支持体上に塗設したものである。本発明で
用いられる磁性体粒子は、γFe2O3 などの強磁性酸化
鉄、Co被着γFe 2O3 、Co被着マグネタイト、、Co含有マ
グネタイト、強磁性二酸化クロム、強磁性金属、強磁性
合金、六方晶系のBaフェライト、Srフェライト、Pbフェ
ライト、Caフェライトなどを使用できる。Co被着γFe2O
3 などのCo被着強磁性酸化鉄が好ましい。形状としては
針状、米粒状、球状、立方体状、板状等いずれでもよ
い。比表面積では SBET で20m2/g以上が好ましく、30m2
/g以上が特に好ましい。強磁性体の飽和磁化(σs)は、
好ましくは 3.0×104 〜 3.0×105A/mであり、特に好ま
しくは4.0 ×104 〜2.5 ×105A/mである。強磁性体粒子
を、シリカおよび/またはアルミナや有機素材による表
面処理を施してもよい。さらに、磁性体粒子は特開平6-
161032に記載された如くその表面にシランカップリング
剤又はチタンカップリング剤で処理されてもよい。又特
開平4-259911、同5-81652 号に記載の表面に無機、有機
物を被覆した磁性体粒子も使用できる。
【0065】磁性体粒子に用いられるバインダーは、特
開平4-219569に記載の熱可塑性樹脂、熱硬化性樹脂、放
射線硬化性樹脂、反応型樹脂、酸、アルカリ又は生分解
性ポリマー、天然物重合体(セルロース誘導体,糖誘導
体など)およびそれらの混合物を使用することができ
る。上記の樹脂のTgは -40℃〜 300℃、重量平均分子量
は 0.2万〜 100万である。例えばビニル系共重合体、セ
ルロースジアセテート、セルローストリアセテート、セ
ルロースアセテートプロピオネート、セルロースアセテ
ートブチレート、セルローストリプロピオネートなどの
セルロース誘導体、アクリル樹脂、ポリビニルアセター
ル樹脂を挙げることができ、ゼラチンも好ましい。特に
セルロースジ(トリ)アセテートが好ましい。バインダ
ーは、エポキシ系、アジリジン系、イソシアネート系の
架橋剤を添加して硬化処理することができる。イソシア
ネート系の架橋剤としては、トリレンジイソシアネー
ト、4,4′−ジフェニルメタンジイソシアネート、ヘ
キサメチレンジイソシアネート、キシリレンジイソシア
ネート、などのイソシアネート類、これらのイソシアネ
ート類とポリアルコールとの反応生成物(例えば、トリ
レンジイソシアナート3molとトリメチロールプロパン1m
olの反応生成物)、及びこれらのイソシアネート類の縮
合により生成したポリイソシアネートなどがあげられ、
例えば特開平6-59357 に記載されている。
【0066】前述の磁性体を上記バインダ−中に分散す
る方法は、特開平6-35092 に記載されている方法のよう
に、ニーダー、ピン型ミル、アニュラー型ミルなどが好
ましく併用も好ましい。特開平5-088283に記載の分散剤
や、その他の公知の分散剤が使用できる。磁気記録層の
厚みは 0.1μm〜10μm、好ましくは 0.2μm〜 5μ
m、より好ましくは 0.3μm〜 3μmである。磁性体粒
子とバインダーの重量比は好ましくは 0.5:100〜60:100
からなり、より好ましくは1:100 〜30:100である。磁性
体粒子の塗布量は 0.005〜 3g/m2、好ましくは0.01〜 2
g/m2、さらに好ましくは0.02〜 0.5g/m2である。磁気記
録層の透過イエロー濃度は、0.01〜0.50が好ましく、0.
03〜0.20がより好ましく、0.04〜0.15が特に好ましい。
磁気記録層は、写真用支持体の裏面に塗布又は印刷によ
って全面またはストライプ状に設けることができる。磁
気記録層を塗布する方法としてはエアードクター、ブレ
ード、エアナイフ、スクイズ、含浸、リバースロール、
トランスファーロール、グラビヤ、キス、キャスト、ス
プレイ、ディップ、バー、エクストリュージョン等が利
用でき、特開平5-341436等に記載の塗布液が好ましい。
【0067】磁気記録層に、潤滑性向上、カール調節、
帯電防止、接着防止、ヘッド研磨などの機能を合せ持た
せてもよいし、別の機能性層を設けて、これらの機能を
付与させてもよく、粒子の少なくとも1種以上がモース
硬度が5以上の非球形無機粒子の研磨剤が好ましい。非
球形無機粒子の組成としては、酸化アルミニウム、酸化
クロム、二酸化珪素、二酸化チタン、シリコンカーバイ
ト等の酸化物、炭化珪素、炭化チタン等の炭化物、ダイ
アモンド等の微粉末が好ましい。これらの研磨剤は、そ
の表面をシランカップリング剤又はチタンカップリング
剤で処理されてもよい。これらの粒子は磁気記録層に添
加してもよく、また磁気記録層上にオーバーコート(例
えば保護層,潤滑剤層など)しても良い。この時使用す
るバインダーは前述のものが使用でき、好ましくは磁気
記録層のバインダーと同じものがよい。磁気記録層を有
する感材については、US 5,336,589、同 5,250,404、同
5,229,259、同 5,215,874、EP 466,130に記載されてい
る。
【0068】上述の磁気記録層を有する感光材料は経時
保存性(カブリ増加、感度上昇)の程度をより大きくす
るものであるが、前記本発明の平板粒子含有乳剤と該乳
剤含有層と同一層および/または非感光性層もしくは他
の感光性ハロゲン化銀乳剤に本発明の一般式(A−I)
〜(A−III)で表される化合物を使用した感光材料にあ
っては、この経時保存性は改良され、本発明の目的を達
成することができるものであり、更に画質の改良をも行
うことができる。
【0069】以下、図を参照しつつ、本発明の写真感光
材料包装体(以下、「写真フイルムパトローネ」ともい
う。)100の構造についてまず説明する。図1は、そ
の写真フイルムパトローネの分解斜視図、図2は、それ
を半径方向から見た図、図3は、それを図2とは異なる
位置で、半径方向から見た図である。写真フイルムパト
ローネ100は、パトローネ本体101の内部に、写真
感光材料(写真フイルム)102を巻き付けたスプール
103を回動自在に収納しており、パトローネ本体10
1の外周にパトローネラベル104が粘着されている。
カートリッジ本体(パトローネ本体)101は、2つの
成形部品である上・下ケース105、106からなる。
【0070】ゲート150を有する上ケース105と、
下ケース106との正面側合わせ目には写真フイルム1
02を送り出すためのフイルム送り出し口107(通
路)が形成されている。フイルム送り出し口107の奥
には、ここからの入光を防止するための蓋部材108
と、これの奥に配置され写真フイルム102の先端を分
離するための分離爪109とがそれぞれ設けられてい
る。蓋部材108は、両端部にそれぞれキー溝110、
111が形成され、カメラに装填された際にキー溝11
0、111に係合するカメラ側の開閉用駆動軸の回動に
よってフイルム送り出し口107を塞ぐ閉じ位置と写真
フイルムの出入りが許容される開き位置との間で回動さ
れる。図5には、ロックポウル144と蓋部材108が
係合し、蓋部材が閉じ位置でロックされた状態を示して
ある。
【0071】スプール103は、スプール軸112の両
端内側にそれぞれ一対のリップ付きフランジ113、1
14が取り付けられ、一方のフランジ113の外側にデ
ータディスクが設けられている。また他方のフランジ1
14の外側に使用表示部材123が取り付けられる。デ
ータディスク115には、データラベルが貼付けられ
る。スプール軸112、データディスク115、各フラ
ンジ113、114が係合する一対のフランジ係合部1
17、118、写真フイルム後端係止用のスリット11
9、及び使用表示部材支持部120とがそれぞれ一体に
形成されており、カメラに装填された際にスプール10
3の両端部に設けたカギ穴上のキー溝121、122に
カメラ側の駆動軸が係合し、この駆動軸の回転によって
回動される。
【0072】使用表示部材123には、軸受け部12
4、2つのラチェット爪125、ギヤ126、及び使用
表示板127とが一体に形成されており、これらはスプ
ール軸112と一体に回転する。
【0073】写真フイルムパトローネ100の内部は、
ギヤ126と噛み合うようにスプールロック128が収
納されている。このスプールロック128は、蓋部材1
08が閉じる位置にある時には、ギヤ126に係合して
スプール軸112の回転ロックを行い、不用意な写真フ
イルム102の送り出しを防止し、また、蓋部材108
が開き位置にある時にはギヤ126との係合を解除す
る。
【0074】一対のフランジ113、114は、プラス
チック材料で成形されており、断面が薄肉カップ状とな
っている。カップ状の底部にはフランジ係合部117、
118に回動自在に係合する丸穴129、130がそれ
ぞれ設けられている。また、カップ状の開口縁部13
1、132は、スプール軸112に取り付けられた際に
互いに向き合うようになり、これらの間に巻回される写
真フイルム102の最外周両端を包み込む(図6参
照)。これらの開口縁部131、132によってスプー
ル103の回転を写真フイルム102の最外周まで伝達
させることができるとともに、フイルムロール142の
巻き緩みを防止している。
【0075】フランジ114には、丸穴130を取り囲
むように、所定ピッチで4個の穴133が形成されてい
る。これらの穴133には、スプール軸112が写真フ
イルム送り出し方向に回転した際に使用表示部材123
のラチェット爪125が係合する。ラチェット爪125
は、前記穴133に係合した際にスプール軸112の回
転をフランジ114に伝達させ、スプール軸112が写
真フイルム巻き取り方向に回転した際には使用表示部材
123のラチェット爪125が前記穴133を乗り越
え、スプール軸112の回転をフランジ114に伝達さ
せることはない。
【0076】ところで、写真フイルム102を送り出す
際には、スプール103をフイルム送り出し方向に回転
させる。スプール103がフイルム送り出し方向に回転
させられると、写真フイルム102の先端が分離爪10
9に接触し、写真フイルム先端の内側に巻回された部分
から分離される。続いてスプール103が回転させられ
ると、厚みが薄い一対のフランジ113、114は弾性
を有しているから、分離されたフイルム先端によってそ
れぞれ外側に押し広げられ、これによって一対のフラン
ジ113、114の包み込みから開放された写真フイル
ム先端(図3の143)はフイルム送り出し口を通じて
写真フイルムパトローネ100の外に送り出される。ま
た、スプール軸112が写真フイルム巻き取り方向(写
真フイルム送り出し方向とは逆方向)に回転した際には
フランジ113、114ともスプール軸112と一体に
回転することはない。したがって、写真フイルム102
を巻き取る際には、フランジ113、114が回転しな
いことから、これらの開口縁部131、132と写真フ
イルム102との間に滑りを生じ、写真フイルム102
がフランジの開口縁部131、132の下に滑り込むこ
とによって写真フイルムが巻き込まれる。
【0077】データディスク115は、大径扇型部分1
34と切り欠き部分135とからなる。バーコードラベ
ル116は、データディスク115と相似の形状をして
おり、データディスクに貼り付けられる。
【0078】バーコードラベル116には、バーコード
が印刷されており、様々な情報、例えば収納する写真フ
イルム102の種類等を表している。この情報は、スプ
ール103がフイルム送り出し方向に回転された際に、
図5に示すように、上ケース105の一側面に形成され
た開口136を介してカメラ側に設けた読取りセンサに
よって読み取られ、露出値の算出や収納された写真フイ
ルムの露光枚数のカウント等に用いられる。
【0079】この写真フイルムパトローネ100では、
写真フイルム102の先端までも全部収納するため、未
露光の写真フイルムかそれとも露光済みの写真フイルム
が収納されているのかが外観から見ても区別がつかな
い。そこで、露光済みの写真フイルムを収納した写真フ
イルムパトローネ100が再度カメラに装填されて撮影
が行われることを防止するために、後装填防止用の開口
137を下ケース106の一側面に形成している。この
一側面は、カメラのパトローネ室に向けて挿入される側
であり、パトローネ室内には開口137に入り込むレバ
ーが設けられている。
【0080】写真フイルムパトローネ100は、露光済
みの写真フイルムを収納している場合には開口137に
大径扇型部分134を露呈した状態となるように、ま
た、未露光の写真フイルムを収納している場合には開口
137に大径扇型部分134を露呈していない状態とな
るようにカメラ側の駆動軸によってスプール103の停
止位置が制御される。したがって、カメラ側ではレバー
の移動量を検出することで露光済み又は未露光の写真フ
イルムのどちらを収納しているかを見分けることができ
る。
【0081】さらに、ユーザーが外観から見ても把握で
きるように、この写真フイルムパトローネ100では、
図4に示すように、他の側面(開口136、137を設
けた側面とは反対側の側面)に、未露光の写真フイルム
が収納された際の使用状況表示用開口138、一部に撮
影を行った写真フイルムを収納した時の使用状況表示用
開口139、全部に撮影を行った露光済みの写真フイル
ムを収納した際の使用状況表示用開口140、及び現像
済みの写真フイルムを収納した際の使用状況表示用開口
141とを形成し、スプール103の停止位置を制御し
て奥に位置する使用表示板127を前記4つの使用状況
表示用開口138〜141のうち何れかに露呈させて写
真フイルムの使用状況を表示するようにしている。
【0082】さらに、本パトローネ100には、収納さ
れた写真フイルム102の感度検出用に用いられる感度
検出ノッチ145が設けられている。これは、バーコー
ドラベルに書かれたバーコードを読むバーコードリーダ
ーを持たない安価カメラで感度を検出するためのノッチ
である。図5のように感度検出用ノッチ145が設けら
れている場合は、収納された写真フイルム102がIS
O感度400以上であり、ノッチがない場合はISO感
度400以下であることを示している。
【0083】さらに、本パトローネ100には、収納さ
れた写真フイルム102が現像済みか否かを表す現像済
み表示タブが設けられている。図4に示されるように、
このタブ147はパトローネ100の一側面に設けられ
た開口146内に設けられ、このタブ147が折り取ら
れている場合には収納された写真フイルム102が現像
済みであることを示している。
【0084】次に、本発明のパトローネ100の製法の
代表例について具体的に述べる。上ケース・下ケース1
05、106、スプール103、及び蓋部材108は、
ハイインパクトポリスチレン樹脂(電気化学工業製 デ
ンカスチロール HI−R−Q)に、遮光性を付与する
ためにカーボンブラック(三菱化学製 三菱カーボンブ
ラック #950)1.0重量%、及び滑性を付与する
ためのシリコーンオイル(信越化学工業製 信越シリコ
ーン KF96H−粘度3万cs)1.5重量%を混練し
た樹脂を用い射出成形法によって成形する。使用表示部
材123は、上述のハイインパクトポリスチレン樹脂
に、上述のカーボンブラック0.01重量%、及び酸化
チタン(石原産業製 CR60−2)3.5重量%を混
練した樹脂を用い射出成形法によって成形する。
【0085】フランジ113、114は、ポリスチレン
樹脂とポリフェニレンエーテル樹脂のポリマーアロイ
(旭化成製 ザイロン X9101)から作られた厚み
150μmのフイルムを用い、真空・圧空法によって成
形する。
【0086】パトローネラベル104は、まず厚み50
μmの白色顔料入ポリスチレンフイルムの片面に印刷適
正を付与するコーティングを行い、その裏面に粘着剤を
付設した後剥離紙を張り付けた離型紙付き粘着ラベル原
反を作成する。その原反の表面に図7に示したように、
数字で書かれたパトローネID番号印刷スペース15
1、メーカー名、商品名、フイルムの種類・感度・露光
枚数、注意書き、及びユーザーが記入するメモ欄等を印
刷する品種等の印刷スペース152、及びバーコード印
刷スペース153がある。まず品種等印刷スペースを印
刷し、その後ハーフカット加工を行い、さらにその後で
バーコード及びパトローネID番号を印刷して作成す
る。バーコードには、製造業者名、製造ロット、製造
日、収納された写真フイルムの種類、感度、露光枚数、
及びパトローネID番号等がコード化されて印刷されて
いる。カートリッジID番号は、カートリッジ一個一個
に付けられた固有の番号である。
【0087】バーコードラベル116は、厚み50μm
の透明ポリスチレンフイルムの片面に厚さ約400オン
グストロームのアルミ蒸着層を設け、その上に粘着剤を
付設した後剥離紙を張り付けた離型紙付き粘着ラベルを
作成し、アルミ蒸着層の反対面にバーコードを印刷した
後、外周部分のハーフカットを行い、さらに中央の穴抜
き加工を行って作成する。
【0088】本発明は上記に例示した構造・製法である
包装体に前記写真感光材料が収納されるものである。こ
のような包装体に収納された写真感光材料にあっても本
発明の前記課題が達成できる。
【0089】本発明の感光材料は、支持体上に少なくと
も1層の感光性層が設けられていればよい。典型的な例
としては、支持体上に、実質的に感色性は同じであるが
感光度の異なる複数のハロゲン化銀乳剤層から成る感光
性層を少なくとも1つ有するハロゲン化銀写真感光材料
である。また、該感光性層はカラー感光材料の場合、青
色光、緑色光、および赤色光の何れかに感色性を有する
単位感光性層を含むものであり、多層ハロゲン化銀カラ
ー写真感光材料においては、一般に単位感光性層の配列
が、支持体側から順に赤感色性層、緑感色性層、青感色
性の順に設置される。しかし、目的に応じて上記設置順
が逆であっても、また同一感色性層中に異なる感光性層
が挟まれたような設置順をもとり得る。上記のハロゲン
化銀感光性層の間および最上層、最下層には非感光性層
を設けてもよい。これらには、後述のカプラー、DIR
化合物、混色防止剤等が含まれていてもよい。各単位感
光性層を構成する複数のハロゲン化銀乳剤層は、DE 1,1
21,470あるいはGB 923,045に記載されているように高感
度乳剤層、低感度乳剤層の2層を、支持体に向かって順
次感光度が低くなる様に配列するのが好ましい。また、
特開昭57-112751 、同62- 200350、同62-206541 、62-2
06543 に記載されているように支持体より離れた側に低
感度乳剤層、支持体に近い側に高感度乳剤層を設置して
もよい。具体例として支持体から最も遠い側から、低感
度青感光性層(BL)/高感度青感光性層(BH)/高感度
緑感光性層(GH)/低感度緑感光性層(GL) /高感度赤
感光性層(RH)/低感度赤感光性層(RL)の順、または
BH/BL/GL/GH/RH/RLの順、またはBH/BL/GH/GL/
RL/RHの順等に設置することができる。また特公昭 55-
34932 公報に記載されているように、支持体から最も遠
い側から青感光性層/GH/RH/GL/RLの順に配列するこ
ともできる。また特開昭56-25738、同62-63936に記載さ
れているように、支持体から最も遠い側から青感光性層
/GL/RL/GH/RHの順に配列することもできる。また特
公昭49-15495に記載されているように上層を最も感光度
の高いハロゲン化銀乳剤層、中層をそれよりも低い感光
度のハロゲン化銀乳剤層、下層を中層よりも更に感光度
の低いハロゲン化銀乳剤層を配置し、支持体に向かって
感光度が順次低められた感光度の異なる3層から構成さ
れる配列が挙げられる。このような感光度の異なる3層
から構成される場合でも、特開昭59-202464 に記載され
ているように、同一感色性層中において支持体より離れ
た側から中感度乳剤層/高感度乳剤層/低感度乳剤層の
順に配置されてもよい。その他、高感度乳剤層/低感度
乳剤層/中感度乳剤層、あるいは低感度乳剤層/中感度
乳剤層/高感度乳剤層の順に配置されていてもよい。
また、4層以上の場合にも、上記の如く配列を変えてよ
い。色再現性を改良するために、US 4,663,271、同 4,7
05,744、同 4,707,436、特開昭62-160448 、同63- 8985
0 の明細書に記載の、BL,GL,RLなどの主感光層と分光感
度分布が異なる重層効果のドナー層(CL) を主感光層に
隣接もしくは近接して配置することが好ましい。
【0090】本発明には、非感光性微粒子ハロゲン化銀
を使用することが好ましい。非感光性微粒子ハロゲン化
銀とは、色素画像を得るための像様露光時においては感
光せずに、その現像処理において実質的に現像されない
ハロゲン化銀微粒子であり、あらかじめカブラされてい
ないほうが好ましい。微粒子ハロゲン化銀は、臭化銀の
含有率が 0〜 100モル%であり、必要に応じて塩化銀お
よび/または沃化銀を含有してもよい。好ましくは沃化
銀を 0.5〜10モル%含有するものである。微粒子ハロゲ
ン化銀は、平均粒径(投影面積の円相当直径の平均値)
が0.01〜 0.5μm が好ましく、0.02〜 0.2μm がより好
ましい。微粒子ハロゲン化銀は、通常の感光性ハロゲン
化銀と同様の方法で調製できる。ハロゲン化銀粒子の表
面は、光学的に増感される必要はなく、また分光増感も
不要である。ただし、これを塗布液に添加するのに先立
ち、あらかじめトリアゾール系、アザインデン系、ベン
ゾチアゾリウム系、もしくはメルカプト系化合物または
亜鉛化合物などの公知の安定剤を添加しておくことが好
ましい。この微粒子ハロゲン化銀粒子含有層に、コロイ
ド銀を含有させることができる。本発明の感光材料の塗
布銀量は、10.0g/ m2 以下が好ましく、6.0g/ m2以下が
より好ましく、4.5g/ m2以下が最も好ましい。
【0091】本発明に使用できる写真用添加剤もRDに
記載されており、下記の表に関連する記載箇所を示し
た。 添加剤の種類 RD17643 RD18716 RD307105 1.化学増感剤 23頁 648 頁右欄 866頁 2.感度上昇剤 648頁右欄 3. 分光増感剤、 23〜24頁 648 頁右欄 866 〜868 頁 強色増感剤 〜649 頁右欄 4. 増 白 剤 24頁 647 頁右欄 868頁 5. 光吸収剤、 25 〜26頁 649 頁右欄 873頁 フィルター 〜650 頁左欄 染料、紫外 線吸収剤 6. バインダー 26頁 651 頁左欄 873 〜874 頁 7. 可塑剤、 27頁 650 頁右欄 876頁 潤滑剤 8. 塗布助剤、 26 〜27頁 650 頁右欄 875 〜876 頁 表面活性剤 9. スタチツク 27頁 650 頁右欄 876 〜877 頁 防止剤 10. マツト剤 878 〜879 頁
【0092】本発明の感光材料には種々の色素形成カプ
ラーを使用することができるが、以下のカプラーが特に
好ましい。 イエローカプラー;EPA 502,424Aの式(I),(II)で表され
るカプラー;EP 513,496A の式(1) 、(2) で表されるカ
プラー(特に18頁のY−28); EP 568,037Aのクレ
ーム1の式(I) で表わされるカプラー; US 5,066,576の
カラム1の45〜55行の一般式(I) で表わされるカプラ
ー; 特開平4-274425の段落0008の一般式(I)で表わされ
るカプラー; EP 498,381A1の40頁のクレーム1に記載の
カプラー(特に18頁のD-35); EP 447,969A1 の4頁の式
(Y) で表わされるカプラー(特にY-1(17頁),Y-54(41
頁)); US 4,476,219のカラム7の36〜58行の式(II)〜(I
V)で表わされるカプラー(特にII-17,19( カラム17),II
-24(カラム19))。 マゼンタカプラー; 特開平3-39737(L-57(11 頁右下),L-
68(12 頁右下),L-77(13頁右下); EP 456,257 の[A-4]-6
3(134頁),[A-4]-73,-75(139頁); EP 486,965 のM-4,-6
(26 頁),M-7(27頁); EP 571,959AのM-45(19 頁);特開平
5-204106の(M-1)(6 頁);特開平4-362631の段落0237のM-
22。 シアンカプラー: 特開平4-204843のCX-1,3,4,5,11,12,1
4,15(14 〜16頁); 特開平4-43345 のC-7,10(35 頁),3
4,35(37頁),(I-1),(I-17)(42 〜43頁); 特開平6-67385
の請求項1の一般式(Ia)または(Ib)で表わされるカプ
ラー。 ポリマーカプラー: 特開平2-44345 のP-1,P-5(11頁) 。
【0093】発色色素が適度な拡散性を有するカプラー
としては、US 4,366,237、GB 2,125,570、EP 96,873B、
DE 3,234,533に記載のものが好ましい。発色色素の不要
吸収を補正するためのカプラーは、EP 456,257A1の5 頁
に記載の式(CI),(CII),(CIII),(CIV) で表わされるイエ
ローカラードシアンカプラー(特に84頁のYC-86)、該EP
に記載のイエローカラードマゼンタカプラーExM-7(202
頁) 、 EX-1(249 頁) 、 EX-7(251 頁) 、US 4,833,069
に記載のマゼンタカラードシアンカプラーCC-9 (カラム
8)、CC-13(カラム10) 、US 4,837,136の(2)(カラム8)、
WO92/11575のクレーム1の式(A) で表わされる無色のマ
スキングカプラー(特に36〜45頁の例示化合物)が好ま
しい。現像主薬酸化体と反応して写真的に有用な化合物
残基を放出する化合物(カプラーを含む)としては、以
下のものが挙げられる。現像抑制剤放出化合物:EP 37
8,236A1の11頁に記載の式(I),(II),(III),(IV) で表わ
される化合物(特にT-101(30頁),T-104(31頁),T-113(36
頁),T-131(45頁),T-144(51頁),T-158(58頁)), EP436,93
8A2の 7頁に記載の式(I) で表わされる化合物(特にD-4
9(51 頁))、EP 568,037A の式(1) で表わされる化合物
(特に(23)(11 頁))、EP 440,195A2の5 〜6 頁に記載の
式(I),(II),(III)で表わされる化合物(特に29頁のI-
(1) );漂白促進剤放出化合物:EP 310,125A2の5 頁の
式(I),(I')で表わされる化合物(特に61頁の(60),(6
1)) 及び特開平6-59411 の請求項1の式(I) で表わされ
る化合物(特に(7)(7 頁); リガンド放出化合物:US
4,555,478のクレーム1に記載のLIG-X で表わされる化
合物(特にカラム12の21〜41行目の化合物) ;ロイコ色
素放出化合物:US 4,749,641のカラム3〜8の化合物1
〜6;蛍光色素放出化合物:US4,774,181のクレーム1のC
OUP-DYEで表わされる化合物(特にカラム7〜10の化合
物1〜11);現像促進剤又はカブラセ剤放出化合物:US
4,656,123のカラム3の式(1) 、(2) 、(3) で表わされ
る化合物(特にカラム25の(I-22)) 及びEP 450,637A2の
75頁36〜38行目のExZK-2; 離脱して初めて色素となる基
を放出する化合物: US 4,857,447のクレーム1の式(I)
で表わされる化合物(特にカラム25〜36のY-1 〜Y-19)
【0094】カプラー以外の添加剤としては、以下のも
のが好ましい。 油溶性有機化合物の分散媒: 特開昭62-215272 のP-3,5,
16,19,25,30,42,49,54,55,66,81,85,86,93(140〜144
頁); 油溶性有機化合物の含浸用ラテックス: US4,199,
363に記載のラテックス; 現像主薬酸化体スカベンジャ
ー: US 4,978,606のカラム2の54〜62行の式(I) で表わ
される化合物(特にI-,(1),(2),(6),(12)(カラム4〜
5)、US 4,923,787のカラム2の5〜10行の式(特に化
合物1(カラム3); ステイン防止剤: EP 298321Aの4
頁30〜33行の式(I) 〜(III),特にI-47,72,III-1,27(24
〜48頁); 褪色防止剤: EP 298321AのA-6,7,20,21,23,2
4,25,26,30,37,40,42,48,63,90,92,94,164(69 〜118
頁), US5,122,444のカラム25〜38のII-1〜III-23, 特に
III-10, EP 471347Aの8 〜12頁のI-1 〜III-4,特にII-
2, US 5,139,931のカラム32〜40のA-1 〜48, 特にA-39,
42; 発色増強剤または混色防止剤の使用量を低減させ
る素材: EP 411324Aの5 〜24頁のI-1 〜II-15,特にI-4
6; ホルマリンスカベンジャー: EP 477932Aの24〜29頁
のSCV-1 〜28, 特にSCV-8; 硬膜剤: 特開平1-214845の
17頁のH-1,4,6,8,14, US 4,618,573のカラム13〜23の式
(VII) 〜(XII) で表わされる化合物(H-1〜54),特開平2-
214852の8頁右下の式(6) で表わされる化合物(H-1〜7
6),特にH-14, US 3,325,287のクレーム1に記載の化合
物; 現像抑制剤プレカーサー: 特開昭62-168139 のP-2
4,37,39(6〜7 頁); US 5,019,492 のクレーム1に記載
の化合物,特にカラム7の28,29; 防腐剤、防黴剤: US
4,923,790のカラム3 〜15のI-1 〜III-43, 特にII-1,
9,10,18,III-25; 安定剤、かぶり防止剤: US 4,923,79
3のカラム6 〜16のI-1 〜(14),特にI-1,60,(2),(13), U
S 4,952,483 のカラム25〜32の化合物1〜65, 特に36:
化学増感剤: トリフェニルホスフィン セレニド, 特開
平5-40324 の化合物50;染料: 特開平3-156450の15〜18
頁のa-1 〜b-20, 特にa-1,12,18,27,35,36,b-5,27 〜29
頁のV-1 〜23, 特にV-1, EP 445627A の33〜55頁のF-I-
1 〜F-II-43,特にF-I-11,F-II-8, EP 457153A の17〜28
頁のIII-1 〜36, 特にIII-1,3, WO 88/04794の8〜26の
Dye-1 〜124 の微結晶分散体, EP 319999Aの6〜11頁の
化合物1〜22, 特に化合物1, EP 519306A の式(1) ない
し(3) で表わされる化合物D-1 〜87(3〜28頁),US 4,26
8,622の式(I) で表わされる化合物1〜22 (カラム3〜1
0), US 4,923,788 の式(I) で表わされる化合物(1) 〜
(31) (カラム2〜9); UV吸収剤: 特開昭46-3335 の式
(1) で表わされる化合物(18b) 〜(18r),101 〜427(6〜
9頁),EP 520938Aの式(I) で表わされる化合物(3) 〜(6
6)(10 〜44頁) 及び式(III) で表わされる化合物HBT-1
〜10(14 頁), EP 521823A の式(1) で表わされる化合物
(1) 〜(31) (カラム2〜9)。
【0095】本発明は、B/W感光材料をはじめとし、
一般用もしくは映画用のカラーネガフィルム、スライド
用もしくはテレビ用のカラー反転フィルム、カラーペー
パー、カラーポジフィルムおよびカラー反転ペーパーの
ような種々のカラー感光材料に適用することができる。
また、特公平2-32615 、実公平3-39784 に記載されてい
るレンズ付きフイルムユニット用に好適である。本発明
に使用できる適当な支持体は、例えば、前述のRD.N
o. 17643の28頁、同No. 18716の 647頁右欄から 648頁
左欄、および同No.307105の 879頁に記載されている。
本発明の感光材料は、乳剤層を有する側の全親水性コロ
イド層の膜厚の総和が28μm 以下であることが好まし
く、23μm 以下がより好ましく、18μm 以下が更に好ま
しく、16μm 以下が特に好ましい。また膜膨潤速度T
1/2 は30秒以下が好ましく、20秒以下がより好ましい。
1/2 は、発色現像液で30℃、3 分15秒処理した時に到
達する最大膨潤膜厚の90%を飽和膜厚としたとき、膜厚
そのが1/2 に到達するまでの時間と定義する。膜厚は、
25℃相対湿度55%調湿下(2日)で測定した膜厚を意
味し、T1/2 は、エー・グリーン(A.Green)らのフォト
グラフィック・サイエンス・アンド・エンジニアリング
(Photogr.Sci.Eng.),19卷、2,124 〜129 頁に記載の
型のスエロメーター(膨潤計)を使用することにより測
定できる。T1/2 は、バインダーとしてのゼラチンに硬
膜剤を加えること、あるいは塗布後の経時条件を変える
ことによって調整することができる。また、膨潤率は 1
50〜400 %が好ましい。膨潤率とは、さきに述べた条件
下での最大膨潤膜厚から、式:(最大膨潤膜厚−膜厚)
/膜厚 により計算できる。本発明の感光材料は、乳剤
層を有する側の反対側に、乾燥膜厚の総和が2 μm〜20
μm の親水性コロイド層(バック層と称す)を設けるこ
とが好ましい。このバック層には、前述の光吸収剤、フ
ィルター染料、紫外線吸収剤、スタチック防止剤、硬膜
剤、バインダー、可塑剤、潤滑剤、塗布助剤、表面活性
剤を含有させることが好ましい。このバック層の膨潤率
は150 〜500 %が好ましい。
【0096】本発明の感光材料は、前述のRD.No. 17
643の28〜29頁、同No. 18716の 651左欄〜右欄、および
同No. 307105 の880 〜881 頁に記載された通常の方法
によって現像処理することができる。次に、本発明に使
用されるカラーネガフイルム用の処理液について説明す
る。本発明に使用される発色現像液には、特開平4-1217
39の第9頁右上欄1行〜第11頁左下欄4行に記載の化合
物を使用することができる。特に迅速な処理を行う場合
の発色現像主薬としては、2−メチル−4−〔N−エチ
ル−N−(2−ヒドロキシエチル)アミノ〕アニリン、
2−メチル−4−〔N−エチル−N−(3−ヒドロキシ
プロピル)アミノ〕アニリン、2−メチル−4−〔N−
エチル−N−(4−ヒドロキシブチル)アミノ〕アニリ
ンが好ましい。これらの発色現像主薬は発色現像液1リッ
トルあたり0.01〜0.08モルの範囲で使用することが好まし
く、特には 0.015〜0.06モル、更には0.02〜0.05モルの
範囲で使用することが好ましい。また発色現像液の補充
液には、この濃度の 1.1〜3倍の発色現像主薬を含有さ
せておくことが好ましく、特に 1.3〜 2.5倍を含有させ
ておくことが好ましい。
【0097】発色現像液の保恒剤としては、ヒドロキシ
ルアミンが広範に使用できるが、より高い保恒性が必要
な場合は、アルキル基やヒドロキシアルキル基、スルホ
アルキル基、カルボキシアルキル基などの置換基を有す
るヒドロキシルアミン誘導体が好ましく、具体的には
N,N−ジ(スルホエチル)ヒドロキルアミン、モノメ
チルヒドロキシルアミン、ジメチルヒドロキシルアミ
ン、モノエチルヒドロキシルアミン、ジエチルヒドロキ
ルアミン、N,N−ジ(カルボキシエチル)ヒドロキル
アミンが好ましい。上記の中でも、特にN,N−ジ(ス
ルホエチル)ヒドロキルアミンが好ましい。これらはヒ
ドロキシルアミンと併用してもよいが、好ましくはヒド
ロキシルアミンの代わりに、1種または2種以上使用す
ることが好ましい。保恒剤は1リットルあたり0.02〜 0.2モ
ルの範囲で使用することが好ましく、特に0.03〜0.15モ
ル、更には0.04〜 0.1モルの範囲で使用することが好ま
しい。また補充液においては、発色現像主薬の場合と同
様に、母液(処理タンク液)の 1.1〜3倍の濃度で保恒
剤を含有させておくことが好ましい。発色現像液には、
発色現像主薬の酸化物のタ−ル化防止剤として亜硫酸塩
が使用される。亜硫酸塩は1リットルあたり0.01〜0.05モル
の範囲で使用するのが好ましく、特には0.02〜0.04モル
の範囲が好ましい。補充液においては、これらの 1.1〜
3倍の濃度で使用することが好ましい。また、発色現像
液のpHは 9.8〜 11.0 の範囲が好ましいが、特には10.0
〜10.5が好ましく、また補充液においては、これらの値
から 0.1〜 1.0の範囲で高い値に設定しておくことが好
ましい。このようなpHを安定して維持するには、炭酸
塩、リン酸塩、スルホサリチル酸塩、ホウ酸塩などの公
知の緩衝剤が使用される。
【0098】発色現像液の補充量は、感光材料1m2あた
り80〜1300ミリリットルが好ましいが、環境汚濁負荷の低減の
観点から、より少ない方が好ましく、具体的には80〜 6
00ミリリットル、更には80〜 400ミリリットルが好ましい。発色現像
液中の臭化物イオン濃度は、通常、1リットルあたり0.01〜
0.06モルであるが、感度を保持しつつカブリを抑制して
ディスクリミネーションを向上させ、かつ、粒状性を良
化させる目的からは、1リットルあたり 0.015〜0.03モルに
設定することが好ましい。臭化物イオン濃度をこのよう
な範囲に設定する場合に、補充液には下記の式で算出し
た臭化物イオンを含有させればよい。ただし、Cが負に
なる時は、補充液には臭化物イオンを含有させないこと
が好ましい。 C=A−W/V C:発色現像補充液中の臭化物イオン濃度(モル/リット
ル) A:目標とする発色現像液中の臭化物イオン濃度(モル
/リットル) W:1m2の感光材料を発色現像した場合に、感光材料か
ら発色現像液に溶出する臭化物イオンの量(モル) V:1m2の感光材料に対する発色現像補充液の補充量
(リットル) また、補充量を低減した場合や、高い臭化物イオン濃度
に設定した場合、感度を高める方法として、1−フェニ
ル−3−ピラゾリドンや1−フェニル−2−メチル−2
−ヒドロキシメチル−3−ピラゾリドンに代表されるピ
ラゾリドン類や3,6−ジチア−1,8−オクタンジオ
ールに代表されるチオエーテル化合物などの現像促進剤
を使用することも好ましい。
【0099】本発明における漂白能を有する処理液に
は、特開平4-125558の第4頁左下欄16行〜第7頁左下欄
6行に記載された化合物や処理条件を適用することがで
きる。漂白剤は酸化還元電位が 150mV以上のものが好ま
しいが、その具体例としては特開平5-72694 、同5-1733
12に記載のものが好ましく、特に1,3−ジアミノプロ
パン四酢酸、特開平5-173312号第7頁の具体例1の化合
物の第二鉄錯塩が好ましい。また、漂白剤の生分解性を
向上させるには、特開平4-251845、同4-268552、EP588,
289、同 591,934、特開平6-208213に記載の化合物第二
鉄錯塩を漂白剤として使用することが好ましい。これら
の漂白剤の濃度は、漂白能を有する液1リットルあたり0.05
〜 0.3モルが好ましく、特に環境への排出量を低減する
目的から、 0.1モル〜0.15モルで設計することが好まし
い。また、漂白能を有する液が漂白液の場合は、1リットル
あたり 0.2モル〜1モルの臭化物を含有させることが好
ましく、特に 0.3〜 0.8モルを含有させることが好まし
い。漂白能を有する液の補充液には、基本的に以下の式
で算出される各成分の濃度を含有させる。これにより、
母液中の濃度を一定に維持することができる。 CR =CT ×(V1 +V2 )/V1 +CPR :補充液中の成分の濃度 CT :母液(処理タンク液)中の成分の濃度 CP :処理中に消費された成分の濃度 V1 :1m2の感光材料に対する漂白能を有する補充液の
補充量(ミリリットル) V2 :1m2の感光材料による前浴からの持ち込み量(ミリ
リットル) その他、漂白液にはpH緩衝剤を含有させることが好まし
く、特にコハク酸、マレイン酸、マロン酸、グルタル
酸、アジピン酸など、臭気の少ないジカルボン酸を含有
させることが好ましい。また、特開昭53-95630、RDN
o.17129、US 3,893,858に記載の公知の漂白促進剤を使
用することも好ましい。漂白液には、感光材料1m2あた
り50〜1000ミリリットルの漂白補充液を補充することが好まし
く、特には80〜 500ミリリットル、さらには 100〜 300ミリリットル
の補充をすることが好ましい。さらに漂白液にはエアレ
ーションを行なうことが好ましい。
【0100】定着能を有する処理液については、特開平
4-125558の第7頁左下欄10行〜第8頁右下欄19行に記載
の化合物や処理条件を適用することができる。特に、定
着速度と保恒性を向上させるために、特開平6-301169の
一般式(I)と(II)で表される化合物を、単独あるい
は併用して定着能を有する処理液に含有させることが好
ましい。またp−トルエンスルフィン酸塩をはじめ、特
開平1-224762に記載のスルフィン酸を使用することも、
保恒性の向上の上で好ましい。漂白能を有する液や定着
能を有する液には、脱銀性の向上の観点からカチオンと
してアンモニウムを用いることが好ましいが、環境汚染
低減の目的からは、アンモニウムを減少或いはゼロにす
る方が好ましい。漂白、漂白定着、定着工程において
は、特開平1-309059に記載のジェット攪拌を行なうこと
が特に好ましい。漂白定着また定着工程における補充液
の補充量は、感光材料1m2あたり 100〜1000ミリリットルであ
り、好ましくは 150〜 700ミリリットル、特に好ましくは 200
〜 600ミリリットルである。漂白定着や定着工程には、各種の
銀回収装置をインラインやオフラインで設置して銀を回
収することが好ましい。インラインで設置することによ
り、液中の銀濃度を低減して処理できる結果、補充量を
減少させることができる。また、オフラインで銀回収し
て残液を補充液として再利用することも好ましい。漂白
定着工程や定着工程は複数の処理タンクで構成すること
ができ、各タンクはカスケード配管して多段向流方式に
することが好ましい。現像機の大きさとのバランスか
ら、一般には2タンクカスケード構成が効率的であり、
前段のタンクと後段のタンクにおける処理時間の比は、
0.5:1〜1:0.5 の範囲にすることが好ましく、特に
は 0.8:1〜1:0.8 の範囲が好ましい。漂白定着液や
定着液には、保恒性の向上の観点から金属錯体になって
いない遊離のキレート剤を存在させることが好ましい
が、これらのキレート剤としては、漂白液に関して記載
した生分解性キレート剤を使用することが好ましい。
【0101】水洗および安定化工程に関しては、上記の
特開平4-125558、第12頁右下欄6行〜第13頁右下欄第16
行に記載の内容を好ましく適用することができる。特
に、安定液にはホルムアルデヒドに代わってEP 504,60
9、同 519,190に記載のアゾリルメチルアミン類や特開
平4-362943に記載のN−メチロールアゾール類を使用す
ることや、マゼンタカプラーを二当量化してホルムアル
デヒドなどの画像安定化剤を含まない界面活性剤の液に
することが、作業環境の保全の観点から好ましい。ま
た、感光材料に塗布された磁気記録層へのゴミの付着を
軽減するには、特開平6-289559に記載の安定液が好まし
く使用できる。水洗および安定液の補充量は、感光材料
1m2あたり80〜1000ミリリットルが好ましく、特には 100〜 5
00ミリリットル、さらには 150〜 300ミリリットルが、水洗または安
定化機能の確保と環境保全のための廃液減少の両面から
好ましい範囲である。このような補充量で行なう処理に
おいては、バクテリアや黴の繁殖防止のために、チアベ
ンダゾール、1,2−ベンゾイソチアゾリン−3オン、
5−クロロ−2−メチルイソチアゾリン−3−オンのよ
うな公知の防黴剤やゲンタマイシンのような抗生物質、
イオン交換樹脂等によって脱イオン処理した水を用いる
ことが好ましい。脱イオン水と防菌剤や抗生物質は、併
用することがより効果的である。また、水洗または安定
液タンク内の液は、特開平3-46652 、同3-53246 、同-3
55542、同3-121448、同3-126030に記載の逆浸透膜処理
を行なって補充量を減少させることも好ましく、この場
合の逆浸透膜は、低圧逆浸透膜であることが好ましい。
【0102】本発明における処理においては、発明協会
公開技報、公技番号94-4992 に開示された処理液の蒸発
補正を実施することが特に好ましい。特に第2頁の(式
−1)に基づいて、現像機設置環境の温度及び湿度情報
を用いて補正する方法が好ましい。蒸発補正に使用する
水は、水洗の補充タンクから採取することが好ましく、
その場合は水洗補充水として脱イオン水を用いることが
好ましい。
【0103】本発明に用いられる処理剤としては、上記
公開技報の第3頁右欄15行から第4頁左欄32行に記載の
ものが好ましい。また、これに用いる現像機としては、
第3頁右欄の第22行から28行に記載のフイルムプロセサ
ーが好ましい。本発明を実施するに好ましい処理剤、自
動現像機、蒸発補正方式の具体例については、上記の公
開技報の第5頁右欄11行から第7頁右欄最終行までに記
載されている。
【0104】本発明に使用される処理剤の供給形態は、
使用液状態の濃度または濃縮された形の液剤、あるいは
顆粒、粉末、錠剤、ペースト状、乳液など、いかなる形
態でもよい。このような処理剤の例として、特開昭63-1
7453には低酸素透過性の容器に収納した液剤、特開平4-
19655 、同4-230748には真空包装した粉末あるいは顆
粒、同4-221951には水溶性ポリマーを含有させた顆粒、
特開昭51-61837、特開平6-102628には錠剤、特表昭57-5
00485 にはペースト状の処理剤が開示されており、いず
れも好ましく使用できるが、使用時の簡便性の面から、
予め使用状態の濃度で調製してある液体を使用すること
が好ましい。これらの処理剤を収納する容器には、ポリ
エチレン、ポリプロピレン、ポリ塩化ビニール、ポリエ
チレンテレフタレート、ナイロンなどが、単独あるいは
複合材料として使用される。これらは要求される酸素透
過性のレベルに合わせて選択される。発色現像液などの
酸化されやすい液に対しては、低酸素透過性の素材が好
ましく、具体的にはポリエチレンテレフタレートやポリ
エチレンとナイロンの複合材料が好ましい。これらの材
料は 500〜1500μmの厚さで、容器に使用され、酸素透
過性を20ミリリットル/m2・24hrs ・atm 以下にすることが好
ましい。
【0105】本発明が黒白感光材料に適用される場合に
用いられる種々の添加剤、現像処理方法等については特
に制限はなく、例えば特開平2−68539号、同5−
11389号、及び同2−58041号の各公報の下記
該当箇所のものを好ましく用いることができる。
【0106】1.ハロゲン化銀乳剤とその製法:特開平
2−68539号公報第8頁右下欄下から6行目〜同第
10頁右上欄12行目。 2.化学増感方法:特開平2−68539号公報10頁
右上欄13行目〜同左下欄16行目、特開平5−113
89号公報に記載のセレン増感法。 3.カブリ防止剤・安定剤:特開平2−68539号公
報第10頁左下欄17行目〜同第11頁左下欄7行目及
び同第3頁左下欄2行目〜同第4頁左下欄。 4.分光増感色素:特開平2−68539号公報第4頁
右下欄4行目〜同第8頁右下欄及び特開平2−5804
1号公報第12頁左下欄8行目〜同右下欄19行目。 5.界面活性剤・帯電防止剤:特開平2−68539号
公報第11頁左上欄14行目〜同第12頁左上欄9行目
及び特開平2−58041号公報第2頁左下欄14行目
〜同第5頁12行目。 6.マット剤・可塑剤・滑り剤:特開平2−68539
号公報第12頁左上欄10行目〜同右上欄10行目及び
特開平2−58041号公報第5頁左下欄13行目〜同
第10頁左下欄3行目。 7.親水性コロイド:特開平2−68539号公報第1
2頁右上欄11行目〜同左下欄16行目。 8.硬膜剤:特開平2−68539号公報第12頁左下
欄17行目〜同第13頁右上欄6行目。 9.現像処理方法:特開平2−68539号公報第15
頁左上欄14行目〜同左下欄13行目。
【0107】次に本発明に使用されるカラー反転フイル
ム用の処理液について説明する。カラー反転フイルム用
の処理については、アズテック有限会社発行の公知技術
第6号(1991年4月1日)第1頁5行〜第10頁5行、及
び第15頁8行〜第24頁2行に詳細に記載されており、そ
の内容はいずれも好ましく適用することができる。カラ
ー反転フイルムの処理においては、画像安定化剤は調整
浴か最終浴に含有される。このような画像安定化剤とし
ては、ホルマリンのほかにホルムアルデヒド重亜硫酸ナ
トリウム、N−メチロールアゾール類があげられるが、
作業環境の観点からホルムアルデヒド重亜硫酸ナトリウ
ムかN−メチロールアゾール類が好ましく、N−メチロ
ールアゾール類としては、特にN−メチロールトリアゾ
ールが好ましい。また、カラーネガフイルムの処理にお
いて記載した発色現像液、漂白液、定着液、水洗水など
に関する内容は、カラー反転フイルムの処理にも好まし
く適用できる。上記の内容を含む好ましいカラー反転フ
イルムの処理剤として、イーストマンコダック社のE−
6処理剤及び富士写真フイルム(株)のCR−56処理
剤をあげることができる。
【0108】次に本発明に用いられるポリエステル支持
体について記すが、上記以外の感材、処理、カートリッ
ジ及び実施例なども含め詳細については、公開技報、公
技番号94-6023(発明協会;1994.3.15.)に記載されてい
る。本発明に用いられるポリエステルはジオールと芳香
族ジカルボン酸を必須成分として形成され、芳香族ジカ
ルボン酸として2,6−、1,5−、1,4−、及び
2,7−ナフタレンジカルボン酸、テレフタル酸、イソ
フタル酸、フタル酸、ジオールとしてジエチレングリコ
ール、トリエチレングリコール、シクロヘキサンジメタ
ノール、ビスフェノールA、ビスフェノールが挙げられ
る。この重合ポリマーとしては、ポリエチレンテレフタ
レート、ポリエチレンナフタレート、ポリシクロヘキサ
ンジメタノールテレフタレート等のホモポリマーを挙げ
ることができる。特に好ましいのは2,6−ナフタレン
ジカルボン酸を50モル%〜 100モル%含むポリエステル
である。中でも特に好ましいのはポリエチレン−2,6
−ナフタレートである。平均分子量の範囲は約 5,000な
いし 200,000である。本発明のポリエステルのTgは50℃
以上であり、さらに90℃以上が好ましい。
【0109】次にポリエステル支持体は、巻き癖をつき
にくくするために熱処理温度は40℃以上Tg未満、より好
ましくはTg−20℃以上Tg未満で熱処理を行う。熱処理は
この温度範囲内の一定温度で実施してもよく、冷却しな
がら熱処理してもよい。この熱処理時間は、 0.1時間以
上1500時間以下、さらに好ましくは 0.5時間以上 200時
間以下である。支持体の熱処理は、ロ−ル状で実施して
もよく、またウェブ状で搬送しながら実施してもよい。
表面に凹凸を付与し(例えばSnO2や Sb2O5等の導電性無
機微粒子を塗布する)、面状改良を図ってもよい。又端
部にロ−レットを付与し端部のみ少し高くすることで巻
芯部の切り口写りを防止するなどの工夫を行うことが望
ましい。これらの熱処理は支持体製膜後、表面処理後、
バック層塗布後(帯電防止剤、滑り剤等)、下塗り塗布
後のどこの段階で実施してもよい。好ましいのは帯電防
止剤塗布後である。このポリエステルには紫外線吸収剤
を練り込んでも良い。又ライトパイピング防止のため、
三菱化成製のDiaresin、日本化薬製のKayaset 等ポリエ
ステル用として市販されている染料または顔料を練り込
むことにより目的を達成することが可能である。
【0110】次に、本発明では支持体と感材構成層を接
着させるために、表面処理することが好ましい。薬品処
理、機械的処理、コロナ放電処理、火焔処理、紫外線処
理、高周波処理、グロー放電処理、活性プラズマ処理、
レーザー処理、混酸処理、オゾン酸化処理、などの表面
活性化処理が挙げられる。表面処理の中でも好ましいの
は、紫外線照射処理、火焔処理、コロナ処理、グロー処
理である。次に下塗法について述べると、単層でもよく
2層以上でもよい。下塗層用バインダーとしては、塩化
ビニル、塩化ビニリデン、ブタジエン、メタクリル酸、
アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン酸などの中から
選ばれた単量体を出発原料とする共重合体を始めとし
て、ポリエチレンイミン、エポキシ樹脂、グラフト化ゼ
ラチン、ニトロセルロース、ゼラチンが挙げられる。支
持体を膨潤させる化合物としてレゾルシンとp−クロル
フェノールがある。下塗層にはゼラチン硬化剤としては
クロム塩(クロム明ばんなど)、アルデヒド類(ホルム
アルデヒド、グルタールアルデヒドなど)、イソシアネ
ート類、活性ハロゲン化合物(2,4−ジクロロ−6−
ヒドロキシ−S−トリアジンなど)、エピクロルヒドリ
ン樹脂、活性ビニルスルホン化合物などを挙げることが
できる。SiO2、TiO2、無機物微粒子又はポリメチルメタ
クリレート共重合体微粒子(0.01〜10μm)をマット剤
として含有させてもよい。
【0111】また本発明においては、帯電防止剤が好ま
しく用いられる。それらの帯電防止剤としては、カルボ
ン酸及びカルボン酸塩、スルホン酸塩を含む高分子、カ
チオン性高分子、イオン性界面活性剤化合物を挙げるこ
とができる。帯電防止剤として最も好ましいものは、 Z
nO、TiO2、SnO2、Al2O3 、In2O3 、SiO2、 MgO、 BaO、
MoO3、V2O5の中から選ばれた少くとも1種の体積抵抗率
が10 7 Ω・cm以下、より好ましくは105 Ω・cm以下であ
る粒子サイズ 0.001〜 1.0μm結晶性の金属酸化物ある
いはこれらの複合酸化物(Sb,P,B,In,S,Si,C など)の微
粒子、更にはゾル状の金属酸化物あるいはこれらの複合
酸化物の微粒子である。感材への含有量としては、 5〜
500mg/m2が好ましく特に好ましくは10〜350mg/m2であ
る。導電性の結晶性酸化物又はその複合酸化物とバイン
ダーの量の比は1/300 〜 100/1が好ましく、より好まし
くは 1/100〜 100/5である。
【0112】本発明の感材には滑り性がある事が好まし
い。滑り剤含有層は感光層面、バック面ともに用いるこ
とが好ましい。好ましい滑り性としては動摩擦係数で0.
25以下0.01以上である。この時の測定は直径 5mmのステ
ンレス球に対し、 60cm/分で搬送した時の値を表す(25
℃、60%RH)。この評価において相手材として感光層面
に置き換えてももほぼ同レベルの値となる。本発明に使
用可能な滑り剤としては、ポリオルガノシロキサン、高
級脂肪酸アミド、高級脂肪酸金属塩、高級脂肪酸と高級
アルコールのエステル等であり、ポリオルガノシロキサ
ンとしては、ポリジメチルシロキサン、ポリジエチルシ
ロキサン、ポリスチリルメチルシロキサン、ポリメチル
フェニルシロキサン等を用いることができる。添加層と
しては乳剤層の最外層やバック層が好ましい。特にポリ
ジメチルシロキサンや長鎖アルキル基を有するエステル
が好ましい。
【0113】本発明の感材にはマット剤が有る事が好ま
しい。マット剤としては乳剤面、バック面とどちらでも
よいが、乳剤側の最外層に添加するのが特に好ましい。
マット剤は処理液可溶性でも処理液不溶性でもよく、好
ましくは両者を併用することである。例えばポリメチル
メタクリレート、ポリ(メチルメタクリレート/メタク
リル酸= 9/1又は5/5(モル比))、ポリスチレン粒子など
が好ましい。粒径としては 0.8〜10μmが好ましく、そ
の粒径分布も狭いほうが好ましく、平均粒径の0.9〜 1.
1倍の間に全粒子数の90%以上が含有されることが好ま
しい。又 マット性を高めるために 0.8μm以下の微粒
子を同時に添加することも好ましく例えばポリメチルメ
タクリレート(0.2μm)、ポリ(メチルメタクリレート
/メタクリル酸= 9/1(モル比)、 0.3μm))、ポリス
チレン粒子(0.25μm)、コロイダルシリカ(0.03μm)
が挙げられる。
【0114】次に本発明で用いられるフィルムパトロー
ネについて記す。本発明で使用されるパトローネの主材
料は金属でも合成プラスチックでもよい。好ましいプラ
スチック材料はポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロ
ピレン、ポリフェニルエーテルなどである。更に本発明
のパトローネは、各種の帯電防止剤を含有してもよくカ
ーボンブラック、金属酸化物粒子、ノニオン、アニオ
ン、カチオン及びベタイン系界面活性剤又はポリマー等
を好ましく用いることが出来る。これらの帯電防止され
たパトローネは特開平1-312537、同1-312538に記載され
ている。特に25℃、25%RHでの抵抗が1012Ω以下が好ま
しい。通常プラスチックパトローネは、遮光性を付与す
るためにカーボンブラックや顔料などを練り込んだプラ
スチックを使って製作される。パトローネのサイズは現
在 135サイズのままでもよいし、カメラの小型化には、
現在の 135サイズの25mmのカートリッジの径を22mm以下
とすることも有効である。パトローネのケースの容積
は、30cm3以下好ましくは 25cm3以下とすることが好ま
しい。パトローネおよびパトローネケースに使用される
プラスチックの重量は5g〜15g が好ましい。
【0115】更に本発明で用いられる、スプールを回転
してフイルムを送り出すパトローネでもよい。またフイ
ルム先端がパトローネ本体内に収納され、スプール軸を
フイルム送り出し方向に回転させることによってフイル
ム先端をパトローネのポート部から外部に送り出す構造
でもよい。これらはUS 4,834,306、同 5,226,613に開示
されている。本発明に用いられる写真フイルムは現像前
のいわゆる生フイルムでもよいし、現像処理された写真
フイルムでもよい。又、生フイルムと現像済みの写真フ
ィルムが同じ新パトローネに収納されていてもよいし、
異なるパトローネでもよい。
【0116】
【実施例】以下に実施例を挙げて本発明を更に詳しく説
明するが、本発明の趣旨を越えない限り、実施例に限定
されるものではない。 実施例1 1)支持体 本実施例で用いた支持体は、下記の方法により作成し
た。ポリエチレン−2,6−ナフタレートポリマー 100
重量部と紫外線吸収剤としてTinuvin P.326(チバ・ガイ
ギーCiba-Geigy社製)2重量部とを乾燥した後、300℃
にて溶融後、T型ダイから押し出し、 140℃で 3.3倍の
縦延伸を行ない、続いて 130℃で 3.3倍の横延伸を行
い、さらに 250℃で6秒間熱固定して厚さ90μmの PEN
フイルムを得た。なおこの PENフィルムにはブルー染
料,マゼンタ染料及びイエロー染料(公開技報: 公技番
号 94-6023号記載のI-1,I-4,I-6,I-24,I-26,I-27,II-5)
を適当量添加した。さらに、直径20cmのステンレス巻き
芯に巻付けて、 110℃、48時間の熱履歴を与え、巻き癖
のつきにくい支持体とした。
【0117】2)下塗層の塗設 上記支持体は、その両面にコロナ放電処理、UV放電処
理、さらにグロー放電処理をした後、それぞれの面にゼ
ラチン 0.1g/m2、ソジウムα−スルホジ−2−エチルヘ
キシルサクシネート0.01g/m2、サリチル酸0.04g/m2、p
−クロロフェノール 0.2g/m2、(CH2=CHSO2CH2CH2NHCO)2
CH2 0.012g/m2 、ポリアミド−エピクロルヒドリン重縮
合物0.02g/m2の下塗液を塗布して(10cc/m2、バーコータ
ー使用)、下塗層を延伸時高温面側に設けた。乾燥は 1
15℃、6分実施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置
はすべて 115℃となっている)。 3)バック層の塗設 下塗後の上記支持体の片方の面にバック層として下記組
成の帯電防止層、磁気記録層さらに滑り層を塗設した。
【0118】3−1)帯電防止層の塗設 平均粒径 0.005μmの酸化スズ−酸化アンチモン複合物
の比抵抗は5Ω・cmの微粒子粉末の分散物(2次凝集粒
子径 約0.08μm)を0.2g/m2、ゼラチン0.05g/m2、(C
H2 =CHSO2CH2CH2NHCO)2CH2 0.02g/m2 、ポリ(重合度1
0)オキシエチレン−p−ノニルフェノール 0.005g/m2
及びレゾルシンと塗布した。 3−2)磁気記録層の塗設 3−ポリ(重合度15) オキシエチレン−プロピルオキシ
トリメトキシシラン(15 重量%)で被覆処理されたコバ
ルト−γ−酸化鉄 (比表面積43m2/g、長軸0.14μm、単
軸0.03μm、飽和磁化 89emu/g、Fe+2/Fe +3=6/94 、表
面は酸化アルミ酸化珪素で酸化鉄の2重量%で処理され
ている)0.06g/m2をジアセチルセルロース1.2g/m2(酸化
鉄の分散はオープンニーダーとサンドミルで実施し
た)、硬化剤としてC2H5C(CH2OCONH-C6H3(CH3)NCO)3
0.3g/m2を、溶媒としてアセトン、メチルエチルケト
ン、シクロヘキサノン、ジブチルフタレートを用いてバ
ーコーターで塗布し、膜厚 1.2μmの磁気記録層を得
た。滑り剤としてC6H13CH(OH)C10H20COOC40H81 50mg/m
2 、マット剤としてシリカ粒子(1.0μm)と3−ポリ(重
合度15) オキシエチレン−プロピルオキシトリメトキシ
シラン(15重量%)で処理被覆された研磨剤の酸化アル
ミ(0.20μm および1.0μm)をそれぞれ50mg/m2 および
10mg/m2となるように添加した。乾燥は 115℃、6分実
施した(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて 115
℃)。X−ライト(ブルーフィルター)での磁気記録層
のDB の色濃度増加分は約 0.1、また磁気記録層の飽和
磁化モーメントは4.2emu/g、保磁力 7.3×104A/m、角形
比は65%であった。
【0119】3−3)滑り層の調製 ヒドロキシエチルセルロース(25mg/m2)、C6H13CH(OH)C
10H20COOC40H81 (6mg/m2) 、シリコーン油BYK−31
0(ビックケミージャパン(株)製)1.5mg/m2を塗布し
た。なお、この混合物は、キシレン/プロピレングリコ
ールモノメチルエーテル (1/1)中で 105℃で溶融し、常
温のプロピレンモノメチルエーテル(10倍量)に注加分
散して作製した後、アセトン中で分散物(平均粒径0.01
μm)にしてから添加した。乾燥は 115℃、6分行なった
(乾燥ゾーンのローラーや搬送装置はすべて 115℃)。
滑り層は、動摩擦係数0.10(5mmφのステンレス硬球、荷
重100g、スピード6cm/分)、静摩擦係数0.08(クリップ
法)、また後述する乳剤面と滑り層の動摩擦係数も0.15
と優れた特性であった。
【0120】4)乳剤の調整
【0121】乳剤Iの調製 水1リットルに25gの臭化カリウム、9gの沃化カリ
ウム、3.5gのチオシアン酸カリウム、および10g
のゼラチンが入った容器を40℃に温度を保ち、激しく
攪拌しながらアンモニア法で硝酸銀水溶液、臭化カリウ
ム水溶液をダブルジェット添加して、沃度含有量6モル
%、平均粒径0.6μのアスペクト比2.0以上のもの
が全投影面積の50%未満の沃臭化銀乳剤を調製した。
この後、温度を35℃に下げ、沈降法により可溶性塩類
を除去した後、40℃に昇温してゼラチン117gを添
加し、苛性ソーダと臭化ナトリウムによりpH6.6
0、pAg8.90に調整した。温度を56℃に昇温し
た後、0.8mgの塩化金酸、9mgのチオシアン酸カリウ
ム、4mgのチオ硫酸ナトリウムを加えた。55分後に下
記増感色素−Aを260mg加え、その10分後に急冷し
て固化させた。
【0122】
【化9】
【0123】乳剤I−1の調製 上記乳剤Iの調製に準じて、硝酸銀水溶液および臭化カ
リウム水溶液をダブルジェット添加時に、RhCl3
溶液を銀1モル当り3.0×10-7モル比になるよう同
時添加して沃臭化銀乳剤を調製した。平均粒径は0.6
μmであり、アスペクト比が2.0以上のものの比率は
全投影面積の50%未満で乳剤Iと同じであった。な
お、沈降法による可溶性塩類の除去後は乳剤Iと同様の
方法に準じて調製したが、このときの感度は低感であっ
た。ここで言う感度とは、同一塗布銀量の感材を後述す
る露光・現像で得られる特性曲線上のカブリ+0.1の
濃度を与える露光量の逆数の対数値である。一方、階調
は硬調になった。そこで、本乳剤I−1の調製時には乳
剤Iと感度を同じに合せるために、沈降法による可溶性
塩類の除去後に添加するチオ硫酸ナトリウム5水和物、
チオシアン酸カリウム、塩化金酸の硫黄−金化学増感剤
の添加量および増感色素−Aの添加量の調整を行った。
【0124】乳剤IIの調製 乳剤Iの調製時における温度、アンモニア量を調整し
て、アスペクトが2.2になるようコントロールして調
製した。平均粒径は0.6μmであり、全ハロゲン化銀
粒子の全投影面積の50%以上がアスペクト比2.0以
上であった。また、感度は乳剤Iに同じになるよう上記
硫黄−金化学増感、増感色素−Aの添加量の微調整を行
って合せた。 乳剤II−1の調製 上記乳剤I−1とRhCl3の添加方法、量を同一にし
て、乳剤IIと同じ沃臭化銀の形状、分布を有する乳剤を
調製した。また、低感となった感度差は、化学増感剤、
増感色素添加量を調整して合せた。
【0125】乳剤III−1の調製 上記乳剤I−1の調製時における温度、アンモニア量等
を調整し、アスペクト比が3.0になるようコントロー
ルして調製した。平均粒径は0.7μmであり、全ハロ
ゲン化銀粒子の全投影面積の65%以上がアスペクト比
2.0以上であった。RhCl3の添加方法、量は乳剤
I−1に同じである。低感となった感度差は乳剤I−1
に準じ乳剤Iと同感度になるよう調整した。
【0126】乳剤IVの調製 上記乳剤I同様、温度、アンモニア量等を調整し、アス
ペクト比5.0になるようコントロールして調製した。
平均粒径は1.0μmであった。なお、乳剤Iの感度に
合せるために化学増感剤、増感色素添加量を微調整し
た。 乳剤IV−1の調製 RhCl3の添加量は乳剤I−1に同じにし、乳剤VIと
同様にして同一アスペクト比、同一平均粒径の乳剤を調
製した。低感となった感度差は上述と同様、化学増感
剤、増感色素量を調整して乳剤Iと同一感度になるよう
にした。乳剤IV、IV−1ともにアスペクト比5.0であ
り、平均粒径は1.0μmであった。全ハロゲン化銀粒
子の全投影面積の80%以上はアスペクト比2.0以上
であった。
【0127】乳剤Vの調製 RhCl3をK2〔RuCl5(NO)〕に替えて乳剤IV
−1と同様の方法で調製した。但し、添加量は7.0×
10-7モル/銀1モルとした。 乳剤VI−1の調製 減感剤RhCl3を化9に示す減感色素に替え、乳剤IV
−1の調製に準じて行った。添加時期は可溶性塩類の除
去後、40℃に昇温し、ゼラチン添加、pH、pAgの
調整後銀1モル当り2.0×10-4モルになるよう一時
に添加した。低感となった感度差の調整は上述の方法に
準じて実施した。これら乳剤V−1およびVI−1は、乳
剤IV、IV−1と同一の沃臭化銀粒子の形状、分布を有し
ていた。
【0128】5)塗布試料の作製 上記調製した乳剤を用いて、バック層とは支持体を挟ん
で反対側の面に次の各層を塗設して試料を作製した。
【0129】 第1層(ハレーション防止層) ゼラチン 1.0 g/m2 化合物−II 140 mg/m2 化合物−III 15 mg/m2 染料−I 26 mg/m2 染料−II 16 mg/m2
【0130】
【化10】
【0131】 第2層(中間層) ゼラチン 0.4 g/m2 ポリポタシウム−p−ビニルベンゼンスルホネート 5 mg/m2
【0132】 第3層(乳剤層) 乳剤I 塗布銀量 1.36g/m2 ゼラチン 2.0 g/m2 4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン 15 mg/m2 C18H35O(CH2CH2O)25H 7 mg/m2 化合物−IV 1.5 mg/m2 ポリポタシウム−p−ビニルベンゼンスルホネート 50 mg/m2 ビス−(ビニルスルホニルアセトアミド)エタン 57 mg/m2
【0133】
【化11】
【0134】 第4層(表面保護層) ゼラチン 0.8 g/m2 化合物−V 13 mg/m2 化合物−VI 50 mg/m2 化合物−VII 1.8 mg/m2 ポリポタシウム−p−ビニルベンゼンスルホネート 6 mg/m2 ポリメチルメタアクリレート微粒子(平均粒径3μm) 24 mg/m2 化合物−VIII 50 mg/m2
【0135】
【化12】
【0136】これを試料101とする。以下、第3層の
乳剤Iを変更して以下の試料を作製した。
【0137】試料102〜109の作製 試料101の第3層に用いた乳剤Iを乳剤I−1〜乳剤
VI−1にそれぞれ下記表−Aに示すように変更し、階調
および感度が試料101と同じになるよう塗布量および
増感色素−Aの添加量を調整して試料を作製した。な
お、試料106〜109では、階調、感度の調整を行っ
て試料101に合せたとき、塗布銀量は約2割減量でき
た。 試料110〜118の作製 試料101〜109の第3層に、本発明の一般式(A−
I)で表される化合物A−50が34mg/m2の塗布量に
なるよう添加して作製した。なお化合物A−50はジブ
チルフタレートを使用し、化合物A−50との重量比が
1.0となるように加えて溶解(補助溶媒に酢酸エチル
を使用)し、この溶液をゼラチン水溶液に微細に乳化分
散した分散物として用いた。 試料119〜125の作製 試料116の第3層に使用した化合物A−50を本発明
の一般式(A−I)〜(A−III)で表される下記表−
Aに示す他の化合物に等モル量置き換えてそれぞれ試料
を作製した。これら化合物の添加は、化合物A−50の
場合に準じて調製し、加えた。試料119〜125にお
いても同じく試料101に対し塗布銀量は約2割減量で
きた。 試料126の作製 試料116の第2層に本発明の一般式(A−I)で表さ
れる化合物A−18を上記と同様の分散物とし、塗布量
が10mg/m2となるよう添加して作製した。これらを下
記表−Aに示す。
【0138】
【表1】
【0139】
【表2】
【0140】作製した試料これら101〜126は、2
5℃、相対湿度65%の条件に塗布後7日間保存してか
ら、これらの試料を24mm幅、160cmに裁断し、さら
に試料の長さ方向の片側幅方向から0.7mmの所に2mm
四方のパーフォレーションを5.8mm間隔で2つ設け
る。この2つのセットを32mm間隔で設けたものを作成
し、前記図1〜図7に説明されているプラスチック製の
フィルムカートリッジに収納した。この試料に磁気記録
層の塗布面側からヘッドギャップ5μm、ターン数2,
000の入出力可能なヘッドを用いて、上記パーフォレ
ーションの間に1,000/sの送り速度でFM信号を
記録した。
【0141】これらの試料を使用し、次の性能について
調べた。 経時保存性 上記の試料を用い、1つの組は60℃、相対湿度70%
に5日間保存し、もう1つの組は上記同様25℃、相対
湿度65%に5日間保存した後、これらの試料はカート
リッジからフィルムを取り出し、センシトメトリー用ウ
ェッジを通して1/100秒の露光を与えた。このとき
の光源は色温度2854°Kのタングステン光源に色温
度変化フィルターを通して5400°Kの色温度とした
光源である。露光したフィルムは、自動現像機を用い
て、下記の現像処理を行った。現像処理済みの試料はそ
の濃度測定を行い、その特性曲線から感度としてカブリ
+0.1の濃度を与える露光量の逆数の対数値をそれぞ
れ求め、同一試料番号間での60℃、相対湿度70%と
25℃、相対湿度65%に保存した試料との差(ΔS)
を算出した。また、カブリ濃度についてもその差(Δfo
g)を求めた。
【0142】現像の条件は以下の通り。 処理液 温度 時間 現像 HPD 26.5℃ 55秒 定着 スーパーフジフィクスDP2 26.5℃ 76秒 水洗 流水 20 ℃ 95秒 乾燥 50 ℃ 69秒 HPDおよびスーパーフジフィクスDP2はともに富士
写真フイルム(株)製商品名である。結果を前記表−A
に示す。
【0143】表−Aから、本発明のアスペクト比が2.
0以上の平板状ハロゲン化銀粒子からなる乳剤であっ
て、減感剤によって減感された該乳剤を再度感度および
階調が全試料同一になるよう最適化して使用し、この乳
剤を含有する層に本発明の一般式(A−I)〜(A−II
I)で表される化合物を用いた本発明の試料113,1
14,116〜126は、明らかに高温・高湿の条件下
に保存しても、カブリの増加は小さく、感度の上昇も抑
制され、優れた感材の経時保存性を示すことがわかる。
また、アスペクト比の高い平板状粒子の乳剤を使用した
とき、本発明の試料は上記感光材料の経時保存性を改良
できるとともに塗布銀量を低減することができるという
もう1つの利点を有することも知ることができる。この
塗布銀量を減量できるのは、減感剤の使用で低感になる
と共に階調は硬調になり、この硬調になった階調を減感
剤を使用しない階調と同じ階調に一致させようと塗布量
を調整することで減量できたものである。塗布銀量の減
少は感材の製品コストを安くすることができる上で好ま
しい。
【0144】実施例2 特開昭62−115035号公報に記載された製造方法
により作製し、乳剤塗布面をあらかじめ下引き加工し、
裏面に、 下記化合物−I 60 mg/m2 ジアセチルセルロース 143 mg/m2 酸化ケイ素 5 mg/m2
【0145】
【化13】
【0146】を塗設したトリアセチルセルロース支持体
上に、実施例1で調製した乳剤を使用し、試料101〜
126と同一構成の各層を塗布して試料を作製した。こ
れらの試料を201〜226とする。試料101と試料
201は、支持体およびバック層が異なり、感光性層の
構成は同一である。以下下2桁が同一番号である試料
は、試料101と試料201の対応と同じであることを
意味する。
【0147】作製した試料201〜226は、36mm
幅、160cm長さに裁断し、現行と同じ135タイプの
パーフォレーションを設け、現行135タイプのスプー
ルに巻き込み、パトローネに収納した。これらの感光材
料は、25℃、相対湿度65%の条件に7日間保存した
のち、実施例1と同様に1つの組は、60℃、相対湿度
70%に5日間、もう1つの組は25℃、相対湿度65
%に同期間保存後、これら2組の感光材料からフィルム
試料を取り出し、実施例1と同じ露光を与え、同じ現像
処理を行って、経時保存によるカブリおよび感度の変動
について同様の方法で調べた。結果を下記表−Bに示
す。
【0148】
【表3】
【0149】
【表4】
【0150】表−Bから、実施例1と同様、本発明の試
料213,214,216〜226は、明らかにカブリ
の増加が小さく、感度の上昇が抑制され、感光材料の経
時保存性に優れていることがわかる。また、実施例1の
表−Aに示す結果と対比したとき、実施例1の支持体の
バック層に磁気記録層を有し、本発明の特定のカートリ
ッジに収納した試料が感光性層の構成は同一であっても
経時保存における写真性(カブリおよび感度)の変動が
大きいことが明らかであり、この写真性の変動を顕著に
改善することも知ることができる。
【0151】実施例3 実施例1で用いた支持体のバック層とは反対の面に試料
101を基本とし、下記の層構成の試料301を作製し
た。
【0152】第1層(ハレーション防止層)----------
--試料101第1層に同じ 第2層(中間層)------------------------試料101
第2層に同じ 第3層(乳剤層)------------------------試料101
第3層に同じ
【0153】 第4層(乳剤層) 乳剤VII 塗布銀量 4.2 g/m2 ゼラチン 5.5 g/m2 デキストラン(平均分子量15万) 1.8 g/m2 4−ヒドロキシ−6−メチル−1,3,3a,7−テトラザインデン 41 mg/m2 C18H35O(CH2CH2O)25H 23 mg/m2 トリメチロールプロパン 390 mg/m2 ポリポタシウム−p−ビニルベンゼンスルホネート 88 mg/m2 ポリアクリル酸 54 mg/m2
【0154】第5層(表面保護層)------------------
--試料101第4層に同じ なお、第4層に使用した乳剤VIIは、下記により調製し
た。 乳剤VIIの調製 水1リットルに25gの臭化カリウム、15gの沃化カ
リウム、1.9gのチオシアン酸カリウムおよび24g
のゼラチンが入った容器を60℃に温度を保ち、激しく
攪拌しながら通常のアンモニア法で硝酸銀水溶液、臭化
カリウム水溶液をダブルジェット添加して、沃度含有量
10モル%、平均粒径10μmの比較的不定型に近い厚
い板状の沃臭化銀乳剤を調製した。この後、温度を35
℃に下げ、凝集沈降法により可溶性塩類を除去した後、
40℃に昇温してゼラチン82gを添加し、苛性ソーダ
と臭化ナトリウムによりpH6.40、pAg8.80
に調整した。温度を61℃に昇温した後、2−フェノキ
シエタノール0.95gを加え、さらに前記増感色素−
Aを213mg添加した。10分後にチオ硫酸ナトリウム
5水和物1.2mg、チオシアン酸カリウム28mg、塩化
金酸0.4mgを添加し、65分後に急冷して固化させ
た。
【0155】以上のようにして作製した試料を301と
する。続いて、試料102〜104,106,107,
110〜113,115,116および119〜126
を基本にして試料302〜320を第3層の乳剤層を替
え、第4層の乳剤層は各試料共通にして作製した。階調
調整は実施例1に準じた。試料321は、試料312の
第4層に試料126と同じ化合物(A−18)の分散物
を塗布量が23mg/m2になる添加して作製した。但し、
減感剤の添加量は表−Cに示す量に変更した。
【0156】これらの試料は、実施例1と同じように加
工し、同一条件に保存して濃度の変動について調べた。
但し露光条件は1/100秒とし、現像処理は同一であ
る。得られた画像(銀像)はカブリ+2.0の濃度を与
える露光量の逆数の対数値を求め、同一試料番号間での
60℃、相対湿度70%と25℃、相対湿度65%に保
存し試料との差(ΔSH)を算出した。結果を下記表−
Cに示す。
【0157】
【表5】
【0158】
【表6】
【0159】表−Cから、本発明の構成要件を満たす試
料310,312〜321は、比較試料に比べ、感材を
高温、高湿の条件下に保存しても、濃度変動は抑制さ
れ、明らかに優れた経時保存性を示すことがわかる。な
お、比較試料における濃度変動は、ネガ感材として要求
される特性曲線の階調の直線性を損ねていて、折れ曲っ
た2段の階調を示していた。
【0160】実施例4 実施例1で用いた支持体のバック層とは反対側の面に、
下記の組成の各層を重層塗布し、カラーネガフィルムを
作製した。これを試料401とする。 (感光層組成)各層に使用する素材の主なものは下記の
ように分類されている; ExC:シアンカプラー UV :紫外線吸収剤 ExM:マゼンタカプラー HBS:高沸点有機溶剤 ExY:イエローカプラー H :ゼラチン硬化剤 ExS:増感色素 各成分に対応する数字は、g/m2単位で表した塗布量を
示し、ハロゲン化銀については、銀換算の塗布量を示
す。ただし増感色素については、同一層のハロゲン化銀
1モルに対する塗布量をモル単位で示す。
【0161】(試料401) 第1層(ハレーション防止層) 黒色コロイド銀 銀 0.09 ゼラチン 1.60 ExM−1 0.12 ExF−1 2.0×10-3 固体分散染料ExF−2 0.030 固体分散染料ExF−3 0.040 HBS−1 0.15 HBS−2 0.02
【0162】第2層(中間層) 沃臭化銀乳剤M 銀 0.065 ExC−2 0.04 ポリエチルアクリレートラテックス 0.20 ゼラチン 1.04
【0163】第3層(低感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤A 銀 0.25 沃臭化銀乳剤B 銀 0.25 ExS−1 6.9×10-5 ExS−2 1.8×10-5 ExS−3 3.1×10-4 ExC−1 0.17 ExC−3 0.030 ExC−4 0.10 ExC−5 0.020 ExC−6 0.010 Cpd−2 0.025 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.87
【0164】第4層(中感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤C 銀 0.70 ExS−1 3.5×10-4 ExS−2 1.6×10-5 ExS−3 5.1×10-4 ExC−1 0.13 ExC−2 0.060 ExC−3 0.0070 ExC−4 0.090 ExC−5 0.015 ExC−6 0.0070 Cpd−2 0.023 HBS−1 0.10 ゼラチン 0.75
【0165】第5層(高感度赤感乳剤層) 沃臭化銀乳剤D 銀 1.40 ExS−1 2.4×10-4 ExS−2 1.0×10-4 ExS−3 3.4×10-4 ExC−1 0.10 ExC−3 0.045 ExC−6 0.020 ExC−7 0.010 Cpd−2 0.050 HBS−1 0.22 HBS−2 0.050 ゼラチン 1.10
【0166】第6層(中間層) Cpd−1 0.090 固体分散染料ExF−4 0.030 HBS−1 0.050 ポリエチルアクリレートラテックス 0.15 ゼラチン 1.10
【0167】第7層(低感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤E 銀 0.15 沃臭化銀乳剤F 銀 0.10 沃臭化銀乳剤G 銀 0.10 ExS−4 3.0×10-5 ExS−5 2.1×10-4 ExS−6 8.0×10-4 ExM−2 0.33 ExM−3 0.086 ExY−1 0.015 HBS−1 0.30 HBS−3 0.010 ゼラチン 0.73
【0168】第8層(中感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤H 銀 0.80 ExS−4 3.2×10-5 ExS−5 2.2×10-4 ExS−6 8.4×10-4 ExC−8 0.010 ExM−2 0.10 ExM−3 0.025 ExY−1 0.018 ExY−4 0.010 ExY−5 0.040 HBS−1 0.13 HBS−3 4.0×10-3 ゼラチン 0.80
【0169】第9層(高感度緑感乳剤層) 沃臭化銀乳剤I 銀 1.25 ExS−4 3.7×10-5 ExS−5 8.1×10-5 ExS−6 3.2×10-4 ExC−1 0.010 ExM−1 0.020 ExM−4 0.025 ExM−5 0.040 Cpd−3 0.040 HBS−1 0.25 ポリエチルアクリレートラテックス 0.15 ゼラチン 1.33
【0170】第10層(イエローフィルター層) 黄色コロイド銀 銀 0.015 Cpd−1 0.16 固体分散染料ExF−5 0.060 固体分散染料ExF−6 0.060 油溶性染料ExF−7 0.010 HBS−1 0.60 ゼラチン 0.60
【0171】第11層(低感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤J 銀 0.09 沃臭化銀乳剤K 銀 0.09 ExS−7 8.6×10-4 ExC−8 7.0×10-3 ExY−1 0.050 ExY−2 0.22 ExY−3 0.50 ExY−4 0.020 Cpd−2 0.10 Cpd−3 4.0×10-3 HBS−1 0.28 ゼラチン 1.20
【0172】第12層(高感度青感乳剤層) 沃臭化銀乳剤L 銀 1.00 ExS−7 4.0×10-4 ExY−2 0.10 ExY−3 0.10 ExY−4 0.010 Cpd−2 0.10 Cpd−3 1.0×10-3 HBS−1 0.070 ゼラチン 0.70
【0173】第13層(第1保護層) UV−1 0.19 UV−2 0.075 UV−3 0.065 ExF−8 0.020 ExF−9 0.010 ExF−10 0.003 ExF−11 0.003 HBS−1 5.0×10-2 HBS−4 5.0×10-2 ゼラチン 1.8
【0174】第14層(第2保護層) 沃臭化銀乳剤M 銀 0.10 H−1 0.40 B−1(直径 1.7 μm) 5.0×10-2 B−2(直径 1.7 μm) 0.15 B−3 0.13 S−1 0.20 ゼラチン 0.70
【0175】更に、各層に適宜、保存性、処理性、圧力
耐性、防黴・防菌性、帯電防止性及び塗布性をよくする
ために W−1ないしW−3、B−4ないしB−6、F
−1ないしF−17及び、鉄塩、鉛塩、金塩、白金塩、
パラジウム塩、イリジウム塩、ロジウム塩が含有されて
いる。
【0176】
【表7】
【0177】上記表−Dにおいて、 (1)乳剤G〜I及びKは特開平2-191938号の実施例に
従い、二酸化チオ尿素とチオスルフォン酸を用いて粒子
調製時に還元増感されている。 (2)乳剤I及びKは特開平3-237450号の実施例に従
い、各感光層に記載の分光増感色素とチオシアン酸ナト
リウムの存在下に金増感、硫黄増感とセレン増感が施さ
れている。 (3)平板状粒子の調製には特開平1-158426号の実施例
に従い、低分子量ゼラチンを使用している。 (4)平板状粒子には特開平3-237450号に記載されてい
るような転位線が高圧電子顕微鏡を用いて観察されてい
る。
【0178】(5)乳剤Lの調製 乳剤Lの調製には以下の(A−1)液〜(A−4)液を
使用した。
【0179】 (A−1)液 1.9MKBr(KIを5.0モル%含む)水溶液 (A−2)液 同 上 (A−3)液 0.17MKI水溶液 (A−4)液 1.9MKBr水溶液 乳剤Lは特開平2−838号の実施例を参考に調製した。
【0180】平均分子量15000のゼラチン7.0g
およびKBr4.5gを含む水溶液1200mlを30℃
で攪拌しながら1.9MAgNO3水溶液と(A−1)
液を25ml/minで70秒間のダブルジェットにより添加
した。
【0181】この乳剤のうち350mlを種晶とし、これ
に不活性ゼラチン水溶液65ml(ゼラチン20g、KB
r1.2gを含む)を添加して75℃に昇温し、40分
間熟成させた後、AgNO3(1.7g)水溶液を1分
30秒間かけて添加し、次いでNH4NO3(50重量
%)水溶液6.2mlとNH3(25重量%)水溶液6.
2mlを添加し、更に40分間熟成させた。そしてHNO
3(3N)でpH7.0にし、KBr1.0gを添加し
た後、1.9MAgNO3水溶液405mlと(A−2)
液をpAgを8.5に保ちながら添加した。添加初速は
2.6ml/minとして、初速と終速の比が10倍になるよ
うにして流速を加速しながら添加を行った。流加終了後
温度を55℃に下げた。
【0182】続いて、0.6MAgNO3水溶液40ml
と(A−3)液を10分間で添加した。そして、pAg
を9.3、pHを9.0にした後1.9MAgNO3
溶液157mlと(A−4)液157mlを26分間で添加
し乳剤Aを得た。ただし25分間前記溶液を添加した所
でpHを6.0に調整した。得られた乳剤Lは、全ハロ
ゲン化銀粒子の全投影面積の65%以上がアスペクト比
の平均が6.5であった。全粒子サイズの変動係数は1
5%であり、粒子サイズの平均は球相当直径で1.06
μmであった。また、分析電顕のエネルギー分散型X線
分光で測定した粒子の中心領域の沃化銀含有率に対する
フリンジ領域の沃化銀含有率は、0.9倍であった。ま
た、主平面が六角形である平板粒子の全投影面積に占め
る割合は96%であった。
【0183】シェル形成後、乳剤を35℃まで冷却し、
通常のフロキュレーション法で水洗し、40℃にて脱イ
オンされたアルカリ処理骨ゼラチンを添加、溶解し、p
Hを5.8、pAgを8.6に調整し、冷暗所に保存し
た。分光増感色素ExS−7を5.0×10-4モル/銀
1モル、添加し58℃で20分間ハロゲン化銀粒子に吸
着させた後、セレン増感剤として(CH3)2N-C(Se)-NH2
チオ硫酸ナトリウム、塩化金酸カリウム、チオシアン酸
カリウムで58℃で最適に化学増感し、乳剤を調製し
た。
【0184】(6)乳剤Jの調製 0.05モルの臭化カリウムと1.0×10-3molの沃
化カリウムを有するアルカリ処理ゼラチン溶液1.5リ
ットルに、攪拌しながらダブルジェット法で1.0Mの
硝酸銀溶液と、上記と同じ0.5Mの臭化カリウム溶液
とを70cc、45秒間添加する。この間、ゼラチン溶液
は40℃に保たれた。このようにして核形成を行った。
核形成におけるゼラチン溶液のpHは5.0であった。
核形成後、65℃に昇温した。10%の脱イオンされた
アルカリ処理骨ゼラチン溶液220ccを添加した後、乳
剤を20分間熟成した。
【0185】その後、二酸化チオ尿素を1×10-4mol
添加し、その2分後から60分間に140gの硝酸銀
と、pBrを1.75に保つように臭化カリウム溶液が
加速された流量で、終了時の流量が開始時の流量の3倍
に制御されたコントロールダブルジェット法に従い、粒
子を成長させた。成長添加終了後、チオスルフォン酸1
×10-4mol添加し、更に2%ヨウ化カリウム溶液を7
20cc添加した。その後、1Nの水酸化ナトリウム水溶
液を添加して、乳剤のpHを7.2に調整した後、2M
の硝酸銀溶液240ccと2Mの臭化カリウムとK3〔RhBr
6〕を含む溶液を、30分間で電位−30mVでコント
ロールダブルジェット法で添加し、シェルを形成した。
K3〔RhBr6〕は銀1モル当り5.0×10-7モルになる
よう添加した。シェル形成後、乳剤を35℃まで冷却
し、通常のフロキュレイション法で水洗し、40℃にて
脱イオンされたアルカリ処理骨ゼラチン80gを添加、
溶解しpHを6.0、pAgを8.6に調整し、冷暗所
に保存した。
【0186】この平板状粒子は、その投影面積円相当直
径(以後、円相当径と言う)の変動係数が15%で、ア
スペクト比4.2、全ハロゲン化銀粒子の全投影面積の
80%以上がアスペクト比2以上の平板状粒子で、ヨウ
化銀を5.7モル%含むヨウ臭化銀乳剤であった(球相
当径0.47μm)。また、この粒子を液体窒素で冷却
しながら200kvの電子顕微鏡で直接法により観察し
たところ、平板状粒子は、そのエッジ付近に10本以上
の転位線を含んでいた。分光増感色素ExS−7を1.
0×10-3モル/モル銀、添加し60℃で20分間、ハ
ロゲン化銀粒子に吸着させた後、チオ硫酸ナトリウムと
塩化金酸カリウムとチオシアン酸カリウムで60℃で最
適に化学増感し、乳剤Jを調製した。
【0187】有機固体分散染料の分散物の調製 下記ExF−3を以下の方法で分散した。即ち、メタノ
ールを30%含む染料のウェットケーキ1430gに水
及びBASF社製Pluronic F88(エチレンオキシド−プロピ
レンオキシド ブロック共重合体)200gを加えて攪
拌し、染料濃度6%のスラリーとした。次に、アイメッ
クス(株)製ウルトラビスコミル(UVM-2)に平均粒径
0.5mmのジルコニアビーズを1700ml充填し、スラ
リーを通して周速約10m/sec、吐出量0.5l/minで8
時間粉砕した。ビーズを濾過して除き、水を加えて染料
濃度3%に希釈した後、安定化のために90℃で10時
間加熱した。得られた染料微粒子の平均粒径は0.60
μmであり、粒径の分布の広さ(粒径標準偏差×100
/平均粒径)は18%であった。
【0188】同様にして、ExF−4、ExF−5、E
xF−6の固体分散物を得た。染料微粒子の平均粒径は
それぞれ、0.45μm、0.54μm、0.52μm
であった。ExF−2は特開平3−182743号の実
施例に記載のpHシフトによる微小析出分散方法により
分散した。染料微粒子の平均粒径は0.05μmであっ
た。
【0189】
【化14】
【0190】
【化15】
【0191】
【化16】
【0192】
【化17】
【0193】
【化18】
【0194】
【化19】
【0195】
【化20】
【0196】
【化21】
【0197】
【化22】
【0198】
【化23】
【0199】
【化24】
【0200】
【化25】
【0201】
【化26】
【0202】
【化27】
【0203】
【化28】
【0204】
【化29】
【0205】
【化30】
【0206】次に、乳剤Jの比較用乳剤として、前記乳
剤Jの調製時に添加したK3〔RhBr6〕を除去し、同一条
件で乳剤J−1を調製した。この乳剤J−1は、球相当
径が0.43μmであり、アスペクト比が4.0、変動
係数はほぼ同じであった。なお、乳剤Jと感度を同じに
するため化学増感に際し添加量は調整した。
【0207】さらに、比較用乳剤として以下に示す乳剤
Nを調製した。 乳剤Nの調製 870ccの水に36gの脱イオン石灰処理骨ゼラチンと
0.25gの臭化カリウムを加えて溶解した。このゼラ
チン水溶液のpHは5.0であった。65℃に保ったこ
のゼラチン水溶液中に、攪拌しながら0.088M(モ
ル/リットル)の硝酸銀水溶液(溶液1)36ccと0.
088Mの臭化カリウム水溶液(溶液2)36ccとを1
0分間で添加し、続いて溶液1と溶液2の各々176cc
を7分間で通常のダブルジェットで添加した。その後、
0.82Mの硝酸銀水溶液(溶液3)1010ccを最初
1.8cc/minの流速から流量を加速して78分間で添加
し、同時に0.82Mの臭化カリウムと0.08Mの沃
化カリウム水溶液(溶液4)を銀電位+100mV(対飽
和カロメル電極)に保つようにコントロールして添加し
た。さらに0.51Mの硝酸銀水溶液(溶液5)を57
8ccと、0.51Mの臭化カリウムとK3〔RhBr6〕を含
む水溶液(溶液6)を24分間で+100mVでコントロ
ールして添加した。K3〔RhBr6〕は銀1モル当り5.0
×10-7モルになるよう添加した。添加終了後、pHは
5.3であった。この後乳剤を35℃まで降温し、通常
の沈降法により可溶性塩類を除去した後、再び40℃に
してゼラチン50gと水420ccを添加して溶解後、p
Hを6.3に調整した。得られた粒子は辺長0.43μ
mで、5.7mol%のヨードを含む単分散沃臭化銀立方
体粒子であり、粒子サイズ分布の変動係数は13%であ
った。
【0208】続いて、9.2×10-6モル/モル銀のチ
オ硫酸ソーダと2.1×10-6モル/モル銀の塩化金酸
カリウムと2.5×10-4モル/モル銀のチオシアン酸
カリウムを用いて、60℃にて最適に化学増感し、乳剤
Nを調製した。また、上記乳剤を上記化学増感を施した
後に、塗布直前に分光増感色素ExS−7を1.1×1
-3モル/モル銀の量で添加し40℃で20分間、ハロ
ゲン化銀に吸着させた。これら乳剤J−1、Nおよび前
記乳剤Jを用いて以下の試料を作製した。
【0209】試料402および403の作製 上記調製した乳剤J−1および乳剤Nを用い、試料40
1の第11層の乳剤Jに替え、試料402には乳剤J−
1を、試料403には乳剤Nを使用して作製した。な
お、階調、感度を試料401に合せるために塗布量を調
整したり、増感色素ExS−7の添加の微調整を行っ
た。試料402では塗布量を約15%増量する必要があ
った。従って塗布銀量はそれ応じて多くなった。
【0210】試料404および405の作製 試料401の第11層に本発明の一般式(A−I)〜
(A−III)で表される化合物の比較化合物として化3
1に示す比較化合物(1)および(2)をそれぞれ2
1.4mg/m2の塗布量になるよう添加して試料を作製し
た。
【0211】
【化31】
【0212】試料406〜408の作製 試料401〜403の第11層に本発明の一般式(A−
I)で表される例示化合物A−50を試料404および
405の比較化合物と等モルの塗布量になるよう添加し
て作製した。なお、化合物A−50は該層に用いたHB
S−1高沸点有機溶媒を重量比で1となる量を使用し、
乳化分散した分散物として添加した。 試料409〜415の作製 試料406の本発明の例示化合物A−50を本発明の
(A−I)〜(A−III)で表される下記表−Eに示す
他の化合物に等モル量置き換えて試料を作製した。化合
物の添加は同様の方法で行った。
【0213】
【表8】
【0214】試料416および417の作製 試料401の第10層イエローフィルター層に本発明の
例示化合物A−50を試料406の第11層に使用した
量の1/2モル量の塗布量となるよう添加して作製し、
これを試料416とした。試料417は試料401の第
12層高感度青感乳剤層に試料406の第11層と等モ
ル量塗布して作製した。添加は上記と同様分散物として
用いた。
【0215】作製した試料401〜417は、実施例1
に記載の方法に従って24mm幅、長さ160cmに裁断
し、同様のパーフォレーションの穿孔を行い、磁気記録
層にはFM信号を記録したものを前記図1〜図7に説明
しているカートリッジに収納してカラー感材とした。
【0216】これらの感材を使用して、以下の性能につ
いて調べた。 (1)鮮鋭度 フレッシュの感材を用い、センシトメトリー用ウェッジ
の前面に緑色フィルターを付して露光を与え、下記カラ
ー現像処理を行って得たマゼンタ色画像についてMTF
(Modulation Transfer Function)を測定することによ
り行った。MTFの測定法は“ジャーナル・オブ・アプ
ライド・フォトグラフィック・エンジニアリング”6巻
(1)、1−8(1980)に記載される方法で行っ
た。但し、現像処理は下記に記載の処理である。MTF
の値は試料401の値を100としたときの相対値で表
した。値が大きい程、鮮鋭度が良化していることを示
す。
【0217】(2)重層効果 フレッシュの感材を用いセンシトメトリー用ウェッジの
前面に青色フィルターを付して階調露光を与え、続いて
緑色フィルターを付して緑色光の一様露光を与えてから
下記カラー現像処理を行った。なお、緑色光の一様露光
は青色光の階調露光を与えたときの最小濃度部分でのマ
ゼンタ濃度が各試料とも1.5の濃度になるよう露光量
を微調整して与えた。得られた色画像の濃度測定を行
い、イエロー濃度で最小濃度+2.0の濃度を与える露
光量の点におけるマゼンタ濃度(DM1)を求め、一方
イエロー濃度の最小濃度部におけるマゼンタ濃度(DM
2=1.5)から、その濃度差(ΔDM=DM2(=1.
5)−DM1)を重層効果の受け易さの尺度として求め
た。ΔDMが大きい程、重層効果を大きく受けているこ
とを表し、画質が良化することを示す。
【0218】(3)感材の経時保存性 各カラー感材の1つの組は25℃、相対湿度60%に、
もう1つの組は経時を加速するため密封耐圧容器内に収
納し、容器内をエアーにて5気圧に加圧し40℃にして
それぞれ7日間保存後、これらのカラー感材はカートリ
ッジから試料を抜き出し、センシトメトリー用ウェッジ
を通して白光露光を与えてから下記カラー現像処理を行
い、イエロー濃度の濃度測定を行ってその特性曲線を得
た。これらの特性曲線からイエロー濃度について、同一
試料番号の25℃、相対湿度60%に保存した試料の最
小濃度+2.0の濃度を与える露光量の点を求め、同一
試料番号の40℃、5気圧・加圧試料の同一露光量の点
の濃度を読み取り、いずれの試料も最小濃度値を差し引
いた濃度値について25℃、相対湿度60%の濃度値
(=2.0)に対する濃度比(DY(%)=ΔD)を求
めた。値が100に近い程、保存時の写真性の変動が小
さく、経時保存性に優れていることを示す。結果は表−
Eにまとめて示す。また、上記(1)〜(3)の性能を
調べるのに用いたカラー現像処理を下記に示す。
【0219】処理は富士写真フイルム社製自動現像機 F
P-360Bを用いて、フジカラーネガスーパーGエース40
0(富士写真フイルム(株)製)をカメラで撮影したも
のを1日1m2ずつ15日間にわたり下記の処理を行なっ
てから(ランニング処理)実施した。尚、漂白浴のオー
バーフロー液を後浴へ流さず、全て廃液タンクへ排出す
る様に改造を行なった。この FP-360Bは発明協会公開技
報94−4992号に記載の蒸発補正手段を搭載してい
る。処理工程及び処理液組成を以下に示す。
【0220】 (処理工程) 工程 処理時間 処理温度 補充量* タンク容量 発色現像 3分 5秒 38.0℃ 20ミリリットル 17リットル 漂 白 50秒 38.0℃ 5ミリリットル 5リットル 定 着(1) 50秒 38.0℃ − 5リットル 定 着(2) 50秒 38.0℃ 8ミリリットル 5リットル 水 洗 30秒 38.0℃ 17ミリリットル 3.5リットル 安 定(1) 20秒 38.0℃ − 3リットル 安 定(1) 20秒 38.0℃ 15ミリリットル 3リットル 乾 燥 1分30秒 60℃ *補充量は感光材料35mm巾1.1m当たり(24Ex.1本相当) 安定液は(2)から(1)への向流方式であり、水洗水
のオーバーフロー液は全て定着(2)へ導入した。ま
た、定着液も(2)から(1)へ向流配管で接続されて
いる。尚、現像液の漂白工程への持ち込み量、漂白液の
定着工程への持ち込み量及び定着液の水洗工程への持ち
込み量は感光材料35mm巾1.1m当たりそれぞれ2.5ミリリット
ル、2.0ミリリットル、2.0ミリリットルであった。また、クロスオー
バーの時間はいずれも6秒であり、この時間は前工程の
処理時間に包含される。上記処理機の開口面積は発色現
像液で100cm2、漂白液で120cm2、その他の処理液は約 1
00cm2であった。
【0221】以下に処理液の組成を示す。 (発色現像液) タンク液(g) 補充液(g) ジエチレントリアミン五酢酸 2.0 2.0 1−ヒドロキシエチリデン−1,1−ジホスホン酸 2.0 2.0 亜硫酸ナトリウム 3.9 5.3 炭酸カリウム 37.5 39.0 臭化カリウム 1.4 0.4 沃化カリウム 1.3mg − ジナトリウム−N,N−ビス(スルホナートエチル) ヒドロキシルアミン 2.0 2.0 ヒドロキシルアミン硫酸塩 2.4 3.3 2−メチル−4−〔N−エチル−N−(β−ヒドロキシエチル) アミノ〕アニリン硫酸塩 4.5 6.4 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH(水酸化カリウムと硫酸にて調整) 10.05 10.18
【0222】 (漂白液) タンク液(g) 補充液(g) 1,3−ジアミノプロパン四酢酸第二鉄アンモニウム一水塩 118 180 臭化アンモニウム 80 115 硝酸アンモニウム 14 21 コハク酸 40 60 マレイン酸 33 50 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH〔アンモニア水で調整〕 4.4 4.0
【0223】 (定着液) タンク液(g) 補充液(g) メタンスルフィン酸アンモニウム 10 30 メタンチオスルホン酸アンモニウム 4 12 チオ硫酸アンモニウム水溶液(700g/リット ル ) 280ミリリットル 840ミリリットル イミダゾール 7 20 エチレンジアミン四酢酸 15 45 水を加えて 1.0リットル 1.0リットル pH〔アンモニア水、酢酸で調整〕 7.4 7.45
【0224】(水洗水)水道水をH型強酸性カチオン交
換樹脂(ロームアンドハース社製アンバーライトIR-120
B)と、OH型強塩基性アニオン交換樹脂(同アンバーラ
イトIR-400)を充填した混床式カラムに通水してカルシ
ウム及びマグネシウムイオン濃度を3mg/リットル以下
に処理し、続いて二塩化イソシアヌール酸ナトリウム20
mg/リットルと硫酸ナトリウム 150mg/リットルを添加
した。この塩のpHは6.5〜7.5の範囲にあった。
【0225】 (安定液) タンク液、補充液共通 (単位g) p−トルエンスルフィン酸ナトリウム 0.03 ポリオキシエチレン−p−モノノニルフェニルエーテル (平均重合度10) 0.2 エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム塩 0.05 1,2,4−トリアゾール 1.3 1,4−ビス(1,2,4−トリアゾール−1−イルメチル)ピペラジン 0.75 1,2−ベンゾイソチアゾリン−3−オン 0.10 水を加えて 1.0リットル pH 8.5
【0226】表−Eから、平板状粒子であって減感剤を
含有し、かつ、一般式(A−I)〜(A−III)で表され
る化合物を含む本発明の構成要件を満すカラー感材の試
料406,409〜417は、経時保存時の写真性の変
動が小さく、鮮鋭度および重層効果が良化して画質に優
れていることが明らかであり、本発明の課題を見事に達
成することがわかる。なお、本発明においてはヒドロキ
シルアミン系化合物は、平板状粒子であって減感剤を含
有する乳剤層に含有させることが本発明の課題を達成す
る上で好ましいことが試料406と試料416,417
との比較から知ることができる。また、先に記したよう
に平板状粒子含有の乳剤の使用により塗布量を低減で
き、これによって塗布銀量を少くすることができるとい
うもう1つの利点を有することも知ることができる。
【0227】実施例5 乳剤Pの調製 0.1モルの臭化カリウムを有する0.8%低分子量
(分子量1万)ゼラチン溶液3.0リットルに、攪拌し
ながらダブルジェット法で0.5Mの硝酸銀溶液と、上
記と同じ0.5Mの臭化カリウム溶液とを30cc、15
秒間添加する。この間、ゼラチン溶液は40℃に保たれ
た。このようにして核形成を行った。核形成におけるゼ
ラチン溶液のpHは5.0であった。核形成後、75℃
に昇温した。10%の脱イオンされたアルカリ処理骨ゼ
ラチン溶液220ccを添加した後、乳剤を20分間熟成
した。その後0.47Mの硝酸銀溶液を805cc添加し
て熟成した。さらに10分熟成をした後、60分間に1
50gの硝酸銀と、pBrを1.7に保つようにヨウ化
カリウムを2.7モル%含む臭化カリウム溶液が加速さ
れた流量で、終了時の流量が開始時の流量の19倍に制
御されたコントロールダブルジェット法に従い、電位を
−20mVに保ちながら添加して、粒子を成長させた。
成長添加終了後、10%ヨウ化カリウム溶液を30cc添
加した。その後、1Nの水酸化ナトリウム水溶液を添加
して、乳剤のpHを7.2に調整した後、0.5Mの硝
酸銀溶液327ccと0.5Mの臭化カリウムとK3〔RhBr
6〕を含む溶液を、20分間で電位0mVでコントロー
ルダブルジェット法で添加し、シェルを形成した。K
3〔RhBr6〕は銀1モル当り5.0×10-7モルになるよ
う添加した。シェル形成後、乳剤を35℃まで冷却し、
通常のフロキュレイション法で水洗し、40℃にて脱イ
オンされたアルカリ処理骨ゼラチン80gを添加、溶解
しpHを6.5、pAgを8.6に調整し、冷暗所に保
存した。
【0228】この平板状粒子は、その投影面積円相当直
径(以後、円相当径と言う)が0.79μm、その変動
係数が20%、アスペクト比10.2、全ハロゲン化銀
粒子の全投影面積の80%以上がアスペクト比2以上の
平板状粒子で、ヨウ化銀を3.7モル%含むヨウ臭化銀
乳剤であった(球相当径0.42μm)。また、この粒
子を液体窒素で冷却しながら200kvの電子顕微鏡で
直接法により観察したところ、平板状粒子は、そのエッ
ジ付近に10本以上の転位線を含んでいた。
【0229】分光増感色素ExS−7を1.5×10-3
モル/モル銀、添加し65℃で20分間、ハロゲン化銀
粒子に吸着させた後、チオ硫酸ナトリウムと塩化金酸カ
リウムとチオシアン酸カリウムで65℃で最適に化学増
感し、乳剤Pを調製した。これを乳剤Pとする。この乳
剤Pの球相当径は0.42μm、アスペクト比10.
2、変動係数18%、ハロゲン化銀粒子の全投影面積の
85%以上がアスペクト比2以上の平板状粒子であり、
平均I含量5.7モル%であった。減感剤の添加時期は
乳剤Jと同じくシェル形成時であるが、その添加量は
1.0×10-6モルとした。先の乳剤Pの調製法を基
に、減感剤を除去し、臭化銀の核形成後の粒子成長を温
度、ダブルジェット混合時の時間、ハロゲン塩水溶液や
硝酸銀水溶液の濃度、粒子成長時のpAgなどをコント
ロールしながら、乳剤P−1を調製した。乳剤P−1の
球相当径は0.38μm、アスペクト比10.0であ
り、変動係数はほぼ同じであった。なお、乳剤P−1は
乳剤Pに対し高感であったので、感度差は化学増感によ
り調整を行った。
【0230】この2種の乳剤PおよびP−1を、先の実
施例4における試料401の第7層低感度緑感乳剤層に
用いた沃臭化銀乳剤Eに替えて表−Fに示す試料を作製
した。階調を同じにするために塗布量および増感色素の
添加量で微調整を行ったが、乳剤Eを乳剤PおよびP−
1に替えることによって約10%塗布量は減少した。な
お、第7層に用いたDIRカプラーのExY−1はその
塗布量を0.8倍量の0.012g/m2とした。
【0231】
【表9】
【0232】試料の作製に当って、本発明の(A−I)
〜(A−III)で表される化合物の添加量は、A−17を
43.5mg/m2の塗布量となるよう添加し、他の化合物
はこれと等モル量の塗布量となるようにした。添加はカ
プラーと混合して用いた。なお、試料512の第8層へ
の添加、試料513の第6層への添加は、実施例4に準
じ別途乳化分散した分散物を使用した。
【0233】作製した試料501〜513は、実施例4
に記載と同様に加工し、同様の性能について調べた。 (1)鮮鋭度 センシトメトリー用ウェッジの前面に赤色フィルターを
付して露光を与え、実施例3に記載のカラー現像処理を
行い、シアン色像についてのMTF値を実施例4と同様
の方法で求めた。 (2)重層効果 センシトメトリー用ウェッジの前面に緑色フィルターを
付して階調露光を与え、続いて赤色フィルターを通して
赤色光の一様露光を与えてから実施例3に記載のカラー
現像処理をした。なお、赤色光の一様露光は緑色光の階
調露光を与えたときの最小濃度部分でのシアン濃度が各
試料とも1.5の濃度になるよう露光量を微調整して与
えた。得られた色画像の濃度測定を行い、マゼンタ濃度
で最小濃度+2.0の濃度を与える露光量の点のシアン
濃度(DC1)を求め、一方マゼンタ濃度の最小濃度部
におけるシアン濃度(DC2)を読み取り、緑感性層か
ら赤感性層への重層効果の受け易さの尺度として求め
た。 (3)感材の経時保存性 実施例4の(3)に記載の方法に準じてマゼンタ濃度に
ついて調べた。これらの結果は表−Fに示す。
【0234】表−Fから、本発明の構成要件を満す試料
503,505〜513は保存性に係る写真性の変動が
防止され、鮮鋭度および重層効果についても優れた改良
効果を示し画質を改良することが明瞭であり、本発明の
目的を見事に達成することがわかる。また、平板状のハ
ロゲン化銀粒子からなる乳剤の使用で上記目的を達成す
るとともに塗布量低減による塗布銀量を少なくできるも
う1つのメリットを有することも知ることができる。
【0235】実施例6 実施例5で調製した乳剤PおよびP−1を、先の実施例
4の試料401における第3層低感度赤感乳剤層に用い
た乳剤Aに替えて使用し、本発明の一般式(A−I)〜
(A−III)で表される化合物を第3層に適用して、実施
例5試料501〜511に準じて試料601〜611を
作製しその性能を調べた。なお、乳剤PおよびP−1の
使用は、乳剤Aに対し同じように塗布量は削減でき、同
階調の試料とすることができた。但し、乳剤Pにおける
減感剤はK3〔Cr(CN)6〕に替え、その添加量は2.0×
10-7モル/銀1モルとした。
【0236】鮮鋭度についてはシアン色像について調
べ、重層効果については赤感性層から緑感性層への効果
を調べたが、本発明の構成要件を満す試料603,60
5〜611は鮮鋭度、重層効果とも比較試料に比べ良化
していることが確認できた。写真性についてはシアン色
像の変動は明らかに改善され、優れた保存性を示すこと
が同じく確認できた。なお、実施例4から本実施例の結
果までを考慮するとき、各感光性層の少なくとも1層が
アスペクト比2.0以上の平板状ハロゲン化銀粒子から
なり、該平板状粒子の一部が減感剤を含む乳剤であっ
て、かつ、該乳剤を含む同一層に本発明の一般式(A−
I)〜(A−III)で表される化合物を用いることによ
り、カラー感材として経時保存性や鮮鋭度および重層効
果の画質改良はさらに良化することが容易に推測できる
ものである。
【0237】
【発明の効果】本発明によれば、少なくとも1層の感光
性ハロゲン化銀乳剤層および非感光性層を有するハロゲ
ン化銀写真感光材料のハロゲン化銀乳剤層の少なくとも
1層が、全ハロゲン化銀粒子の全投影面積の50%以上
がアスペクト比2.0以上の平板状ハロゲン化銀粒子で
あり、該平板状粒子の少なくとも1部が減感剤を含むハ
ロゲン化銀粒子からなる乳剤を含み、かつ、同一層およ
び/または非感光性層もしくは他の感光性ハロゲン化銀
乳剤層に一般式(A−I)〜(A−III)から選ばれる化
合物を含有するハロゲン化銀写真感光試料およびその感
光材料を収納する包装体は、感光材料が経時保存された
ときの感度やカブリの写真性の変動が抑制されて安定し
た写真性を示し、また、鮮鋭度や重層効果の受け易さな
どの画質に優れ更には塗布銀量の少ないハロゲン化銀写
真感光材料およびその感光材料を収納した包装体を提供
することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一態様の写真感光材料包装体(写真フ
ィルムパトローネ)の分解斜視図である。
【図2】上記写真感光材料包装体を半径方向から見た図
である。
【図3】上記写真感光材料包装体を図2とは異なる位置
で、半径方向から見た図である。
【図4】上記写真感光材料包装体をその軸方向一方から
見た図である。
【図5】上記写真感光材料包装体をその軸方向他方から
見た図である。
【図6】上記写真感光材料包装体の、軸方向に沿って切
断した断面図である。
【図7】離型紙付き粘着ラベル原反を示す図である。
【符号の説明】
100 写真フィルムパトローネ 101 パトローネ本体 102 写真フィルム 103 スプール 104 パトローネラベル 105 上ケース 106 下ケース 107 フィルム送り出し口 108 蓋部材 109 分離爪 110 キー溝 111 キー溝 112 スプール軸 113 フランジ 114 フランジ 115 データディスク 116 バーコードラベル 117 フランジ係合部 118 フランジ係合部 119 スリット 120 使用表示部材支持部 121 キー溝 122 キー溝 123 使用表示部材 124 軸受け部 125 ラチェット爪 126 ギヤ 127 表示板 128 スプールロック 129 丸穴 130 丸穴 131 開口縁部 132 開口縁部 133 穴 134 大径扇形部分 135 切り欠き 136 開口 137 開口 138 表示用開口 139 表示用開口 140 表示用開口 141 表示用開口 142 フィルムロール 143 フィルム先端 144 ロックポウル 145 感度検出ノッチ 146 開口 147 現像済み表示タブ 150 ゲート 151 ID番号印刷スペース 152 品種等印刷スペース 153 バーコード印刷スペース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G03C 7/00 510 G03C 7/00 510 520 520 530 530

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 支持体上にそれぞれ少なくとも1層の感
    光性ハロゲン化銀乳剤層および非感光性層を有するハロ
    ゲン化銀写真感光材料において、感光性ハロゲン化銀乳
    剤層の少なくとも1層が、全ハロゲン化銀粒子の全投影
    面積の50%以上がアスペクト比2.0以上で減感剤を
    含む平板状ハロゲン化銀粒子を含有する感光性ハロゲン
    化銀乳剤層であり、かつ一般式(A−I)、一般式(A
    −II)または一般式(A−III)から選ばれる化合物を
    含有することを特徴とするハロゲン化銀写真感光材料。 【化1】 一般式(A−I)において、Ra1はアルキル基、アルケ
    ニル基、アリール基、アシル基、アルキル又はアリール
    スルホニル基、アルキル又はアリールスルフィニル基、
    カルバモイル基、スルファモイル基、アルコキシカルボ
    ニル基またはアリールオキシカルボニル基を表わし、R
    a2は水素原子またはRa1で示した基を表わす。ただし、
    a1がアルキル基、アルケニル基またはアリール基の
    時、Ra2はアシル基、アルキル又はアリールスルホニル
    基、アルキル又はアリールスルフィニル基、カルバモイ
    ル基、スルファモイル基、アルコキシカルボニル基また
    はアリールオキシカルボニル基である。Ra1とRa2が互
    いに結合して、5〜7員環を形成しても良い、但し、S
    −トリアジン環を形成することはない。一般式(A−I
    I)において、XはS−トリアジン環を除くへテロ環基
    を表わし、Rb1はアルキル基、アルケニル基またはアリ
    ール基を表わす。XとRb1が互いに結合して、5〜7員
    環を形成しても良い、但し、S−トリアジン環を形成す
    ることはない。一般式(A−III)において、Yは−N
    =C−とともに5員環を形成するのに必要な非金属原子
    群を表わす。Yはさらに−N=C−基とともに6員環を
    形成するのに必要な非金属原子群を表わし、かつ−N=
    C−基の炭素原子と結合するYの末端が-N(Rc1)-、-C(R
    c2)(Rc3)-、-C(Rc4)=、−O−、−S−の中から選択さ
    れた基(各基の左側で−N=C−の炭素原子と結合す
    る)を表わす。但し、S−トリアジン環を形成すること
    はない。Rc1〜Rc4は各々水素原子または置換基を表わ
    す。
  2. 【請求項2】 前記減感剤が周期律表第7族、第8族も
    しくは第9族の第4周期、第5周期または第6周期の金
    属原子を含む化合物の少なくとも1種であって、平板状
    ハロゲン化銀粒子が該金属イオンでドーピングされてい
    ることを特徴とする請求項1に記載のハロゲン化銀写真
    感光材料。
  3. 【請求項3】 前記乳剤層を有する側と支持体を挟んで
    反対側に磁性体粒子を含む磁気記録層を有することを特
    徴とする請求項1または2に記載のハロゲン化銀写真感
    光材料。
  4. 【請求項4】 カートリッジ本体101の内部に、支持
    体に乳剤層を設けた写真感光材料102を巻きつけたス
    プール103を回転自在に収納し、該スプールの回転に
    より該写真感光材料の先端が自由にカートリッジ外部に
    送り出し可能であり、カートリッジ本体は写真感光材料
    を送り出すため、遮光機構を有する写真感光材料送り出
    し通路を有し、該スプールのスプール軸112の両端内
    側に、それぞれ一対のリップ付きフランジ113、11
    4が写真感光材料保持のため取り付けられている写真感
    光材料包装体100において、該写真感光材料が請求項
    1〜3のいずれか1項に記載のハロゲン化銀写真感光材
    料であることを特徴とする写真感光材料包装体。
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