JPH0920537A - 繊維補強セメントおよびコンクリート - Google Patents
繊維補強セメントおよびコンクリートInfo
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- JPH0920537A JPH0920537A JP18810495A JP18810495A JPH0920537A JP H0920537 A JPH0920537 A JP H0920537A JP 18810495 A JP18810495 A JP 18810495A JP 18810495 A JP18810495 A JP 18810495A JP H0920537 A JPH0920537 A JP H0920537A
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-
- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C04—CEMENTS; CONCRETE; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES
- C04B—LIME, MAGNESIA; SLAG; CEMENTS; COMPOSITIONS THEREOF, e.g. MORTARS, CONCRETE OR LIKE BUILDING MATERIALS; ARTIFICIAL STONE; CERAMICS; REFRACTORIES; TREATMENT OF NATURAL STONE
- C04B20/00—Use of materials as fillers for mortars, concrete or artificial stone according to more than one of groups C04B14/00 - C04B18/00 and characterised by shape or grain distribution; Treatment of materials according to more than one of the groups C04B14/00 - C04B18/00 specially adapted to enhance their filling properties in mortars, concrete or artificial stone; Expanding or defibrillating materials
- C04B20/0048—Fibrous materials
- C04B20/0052—Mixtures of fibres of different physical characteristics, e.g. different lengths
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- Ceramic Engineering (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Structural Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Curing Cements, Concrete, And Artificial Stone (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【目的】 複数の短繊維を補強材として利用することに
より、これらの利点を補完し合うことができる繊維補強
セメントを提供する。 【構成】 マトリックスを構成するセメントあるいはコ
ンクリート中に、ガラス短繊維およびビニロン短繊維を
混入する。また、ビニロン短繊維の混入率を0.8〜
1.5容量%とする。ガラス短繊維とビニロン短繊維の
混入比率を2対1とする。
より、これらの利点を補完し合うことができる繊維補強
セメントを提供する。 【構成】 マトリックスを構成するセメントあるいはコ
ンクリート中に、ガラス短繊維およびビニロン短繊維を
混入する。また、ビニロン短繊維の混入率を0.8〜
1.5容量%とする。ガラス短繊維とビニロン短繊維の
混入比率を2対1とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、カーテンウォールなど
の素材として利用するセメントおよびコンクリートの改
良に係り、複数種類の繊維を混合することによって耐力
を向上させる技術に関するものである。
の素材として利用するセメントおよびコンクリートの改
良に係り、複数種類の繊維を混合することによって耐力
を向上させる技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から繊維補強セメントやコンクリー
トとしてはGRC(ガラス繊維補強セメント)や鋼繊維
補強コンクリート(SFRC)が建築物の内外装に広く
利用されている。また、最近では合成繊維補強セメント
や炭素繊維補強セメント(CFRC)なども実用化され
つつある。これらは、セメントあるいはコンクリートに
ガラス繊維、鋼繊維などを必要量だけ投入してミキサー
で混合し、利用するものである。
トとしてはGRC(ガラス繊維補強セメント)や鋼繊維
補強コンクリート(SFRC)が建築物の内外装に広く
利用されている。また、最近では合成繊維補強セメント
や炭素繊維補強セメント(CFRC)なども実用化され
つつある。これらは、セメントあるいはコンクリートに
ガラス繊維、鋼繊維などを必要量だけ投入してミキサー
で混合し、利用するものである。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記従来の
繊維補強セメントやコンクリートでは、補強繊維として
短繊維を用いる場合には、基材であるマトリックスに補
強材である短繊維をできるだけ均一に分散させることが
重要である。しかし、ステンレスなどの鋼繊維を用いた
場合には補強材の比重がマトリックスよりも大きいの
で、たとえセメント流し込み時に均一に分散できたとし
ても、締め固め時に補強材が沈澱するという問題があ
る。
繊維補強セメントやコンクリートでは、補強繊維として
短繊維を用いる場合には、基材であるマトリックスに補
強材である短繊維をできるだけ均一に分散させることが
重要である。しかし、ステンレスなどの鋼繊維を用いた
場合には補強材の比重がマトリックスよりも大きいの
で、たとえセメント流し込み時に均一に分散できたとし
ても、締め固め時に補強材が沈澱するという問題があ
る。
【0004】また、ガラス短繊維を補強材として用いた
場合には、たとえ耐アルカリガラス繊維を用いたとして
もセメント硬化体の高アルカリ性環境下では、長年月の
間に徐々に強度劣化してしまい、補強材として十分に機
能しないことが知られている。これを改善するためにガ
ラス繊維に対応する特殊なセメントを用いることがある
が、価格が高いうえ特別な温度養生を必要とし、さらに
鋼製型枠に錆が発生しやすいという別の課題が生じるこ
とになる。
場合には、たとえ耐アルカリガラス繊維を用いたとして
もセメント硬化体の高アルカリ性環境下では、長年月の
間に徐々に強度劣化してしまい、補強材として十分に機
能しないことが知られている。これを改善するためにガ
ラス繊維に対応する特殊なセメントを用いることがある
が、価格が高いうえ特別な温度養生を必要とし、さらに
鋼製型枠に錆が発生しやすいという別の課題が生じるこ
とになる。
【0005】このように、繊維補強セメントやコンクリ
ートは理論的には十分な補強効果が認められているにも
かかわらず、実際の使用では解決すべき課題が残ってい
るのが現状である。そこで、発明者らは従来から繊維補
強セメントとしてガラス短繊維とビニロン短繊維を混合
してマトリックスに配合した構造について研究を重ねて
きたが、補強性や耐久性を向上するためには、それぞれ
の配分比が重要な要件であることを解明することができ
た。
ートは理論的には十分な補強効果が認められているにも
かかわらず、実際の使用では解決すべき課題が残ってい
るのが現状である。そこで、発明者らは従来から繊維補
強セメントとしてガラス短繊維とビニロン短繊維を混合
してマトリックスに配合した構造について研究を重ねて
きたが、補強性や耐久性を向上するためには、それぞれ
の配分比が重要な要件であることを解明することができ
た。
【0006】本発明は上述した従来の課題を解決するこ
とを目的としたもので、複数の短繊維を補強材として利
用することにより、これらの利点を補完し合うことがで
きる繊維補強セメントを提供するものである。
とを目的としたもので、複数の短繊維を補強材として利
用することにより、これらの利点を補完し合うことがで
きる繊維補強セメントを提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明ではマトリックスを構成するセメントあるい
はコンクリート中に、ガラス短繊維およびビニロン短繊
維を混入するという手段を用いた。また、より効果的な
補強のために、ビニロン短繊維の混入率を0.8〜1.
5容量%とする手段も用いている。さらに、ガラス短繊
維とビニロン短繊維の混入比率を2対1とする手段も用
いることとした。
に、本発明ではマトリックスを構成するセメントあるい
はコンクリート中に、ガラス短繊維およびビニロン短繊
維を混入するという手段を用いた。また、より効果的な
補強のために、ビニロン短繊維の混入率を0.8〜1.
5容量%とする手段も用いている。さらに、ガラス短繊
維とビニロン短繊維の混入比率を2対1とする手段も用
いることとした。
【0008】
【作用】マトリックス中に混入したガラス短繊維とビニ
ロン短繊維は、何れもマトリックスの物性を補強する機
能を有している。特にガラス短繊維は弾性係数が高く、
曲げ強度の向上に大きく寄与する反面、耐アルカリガラ
ス繊維を使用したセメントモルタルやコンクリートとい
えども、セメント硬化体の高アルカリ環境下で曲げ靱性
や延性の大幅な低下があることが知られている。一方、
ビニロン短繊維はガラス短繊維よりも弾性係数が低く、
顕著な曲げ強度の向上には至らないものの、アルカリな
どによる経年劣化はなく、長期にわたる補強効果を維持
する。また、マトリックス中に均等分散した場合には繊
維による曲げ靱性の大幅な向上という効果を発揮する。
従って、両者を混入することは、ガラス短繊維による当
初の曲げ強度の向上と、ガラス短繊維の経年劣化後はビ
ニロン短繊維による靱性向上効果という相互補完作用を
達成する。
ロン短繊維は、何れもマトリックスの物性を補強する機
能を有している。特にガラス短繊維は弾性係数が高く、
曲げ強度の向上に大きく寄与する反面、耐アルカリガラ
ス繊維を使用したセメントモルタルやコンクリートとい
えども、セメント硬化体の高アルカリ環境下で曲げ靱性
や延性の大幅な低下があることが知られている。一方、
ビニロン短繊維はガラス短繊維よりも弾性係数が低く、
顕著な曲げ強度の向上には至らないものの、アルカリな
どによる経年劣化はなく、長期にわたる補強効果を維持
する。また、マトリックス中に均等分散した場合には繊
維による曲げ靱性の大幅な向上という効果を発揮する。
従って、両者を混入することは、ガラス短繊維による当
初の曲げ強度の向上と、ガラス短繊維の経年劣化後はビ
ニロン短繊維による靱性向上効果という相互補完作用を
達成する。
【0009】ビニロン短繊維の混入率を0.8容量%〜
1.5容量%とする意義は、0.8%未満ではビニロン
短繊維の補完効果があまり顕著ではなく、1.5%を超
えればフロー値が極端に悪化してモルタルやコンクリー
トの打設が困難になるからである。また、1.5%を超
えても効果の増大は直線的ではなく、上限安定域に達し
てしまうからである。なお、混入率の下限については約
0.8%を境にしてビニロン繊維を混入した補完的な効
果がより顕著に見られるので、最適下限値として認める
ことができる。
1.5容量%とする意義は、0.8%未満ではビニロン
短繊維の補完効果があまり顕著ではなく、1.5%を超
えればフロー値が極端に悪化してモルタルやコンクリー
トの打設が困難になるからである。また、1.5%を超
えても効果の増大は直線的ではなく、上限安定域に達し
てしまうからである。なお、混入率の下限については約
0.8%を境にしてビニロン繊維を混入した補完的な効
果がより顕著に見られるので、最適下限値として認める
ことができる。
【0010】ガラス短繊維とビニロン短繊維の混入比率
を2対1とする意義は、ガラス短繊維の劣化後のビニロ
ン短繊維の補完効果は、この程度の混入比率の場合に一
番最適に作用するからである。
を2対1とする意義は、ガラス短繊維の劣化後のビニロ
ン短繊維の補完効果は、この程度の混入比率の場合に一
番最適に作用するからである。
【0011】
【実施例】以下、本発明の一実施例を詳述する。実験例
として、ガラス短繊維とビニロン短繊維の混合率を変え
た試料を複数種類用意し、これをマトリックス中に混合
して試験体を作製し、各種の実験を行った。マトリック
スは、セメントに骨材として珪砂5号、シラスバルーン
(軽量細骨材)を加え、さらに高性能減水剤、およびそ
の他の混和剤を加えたものを用いた。また、練り混ぜに
は容量10リットルのオムニミキサーを使用し、セメン
ト、骨材、混和剤を投入して60秒間空練り後、水を加
えて2分間、さらに繊維を投入して2分間練り混ぜた。
として、ガラス短繊維とビニロン短繊維の混合率を変え
た試料を複数種類用意し、これをマトリックス中に混合
して試験体を作製し、各種の実験を行った。マトリック
スは、セメントに骨材として珪砂5号、シラスバルーン
(軽量細骨材)を加え、さらに高性能減水剤、およびそ
の他の混和剤を加えたものを用いた。また、練り混ぜに
は容量10リットルのオムニミキサーを使用し、セメン
ト、骨材、混和剤を投入して60秒間空練り後、水を加
えて2分間、さらに繊維を投入して2分間練り混ぜた。
【0012】試料としては、表1に示したガラス短繊維
(GF)と、直径・形状がそれぞれ異なるビニロン短繊
維(VF1、VF2、VF3)を表2のように混合し
た。
(GF)と、直径・形状がそれぞれ異なるビニロン短繊
維(VF1、VF2、VF3)を表2のように混合し
た。
【表1】
【表2】
【0013】(フロー値試験)フロー値、あるいは流動
性、ワーカビリティについては、図1に示すようにガラ
ス短繊維およびビニロン短繊維を加える量を増やすほ
ど、悪化することを確認した。また、特にビニロン短繊
維の場合にはアスペクト比(繊維長さ/繊維直径)が大
きくなるほど繊維同士が絡み合ってファイバーボール
(毛玉)が発生し、フロー値などが悪くなることが一般
に知られている。このことから、これを回避するために
はビニロン短繊維は単位あたりの太さをある程度太くし
て、全体の本数を減らすことが有効であると考えられ
る。
性、ワーカビリティについては、図1に示すようにガラ
ス短繊維およびビニロン短繊維を加える量を増やすほ
ど、悪化することを確認した。また、特にビニロン短繊
維の場合にはアスペクト比(繊維長さ/繊維直径)が大
きくなるほど繊維同士が絡み合ってファイバーボール
(毛玉)が発生し、フロー値などが悪くなることが一般
に知られている。このことから、これを回避するために
はビニロン短繊維は単位あたりの太さをある程度太くし
て、全体の本数を減らすことが有効であると考えられ
る。
【0014】(曲げ比例限界強度試験:Limit of Propor
tionality )次に、材令4週時(温水浸漬前)の試験体
で曲げ強度試験を行った結果について述べる。曲げ強度
のうち、曲げ比例限界強度は各試験体ともに大きな差は
見られなかった。ただし、ガラス短繊維の配分が2容量
%と3容量%の場合には明確な差異が見られた。このこ
とにより、あまり時間を経過していないものについて
は、ビニロン短繊維の効果は働かず、専らガラス短繊維
の補強効果が大きく影響するものと考えられる。
tionality )次に、材令4週時(温水浸漬前)の試験体
で曲げ強度試験を行った結果について述べる。曲げ強度
のうち、曲げ比例限界強度は各試験体ともに大きな差は
見られなかった。ただし、ガラス短繊維の配分が2容量
%と3容量%の場合には明確な差異が見られた。このこ
とにより、あまり時間を経過していないものについて
は、ビニロン短繊維の効果は働かず、専らガラス短繊維
の補強効果が大きく影響するものと考えられる。
【0015】(曲げ強度試験:Modulus of Rupture )さ
らに、曲げ強度について、図2、および図3の結果を得
た。試験体は二種類を製作し、1つは厚さ15mm、幅5
0mm、長さ350mm(以下、Aタイプとする)とし、も
う1種類はカーテンウォール部材を想定して、厚さ50
mm、幅100mm、長さ530mm(以下、Bタイプとす
る)としている。曲げ強度試験は2種類の試験方法で行
った。図2はAタイプの試験体を建設省建築研究所「新
素材繊維を用いた短繊維補強セメント系複合材料の物性
と試験方法」に準じ、支点間距離を300mm、載荷速度
2mm/minで中央集中載荷とした。一方、図3ではBタイ
プの試験体を日本コンクリート工学協会「繊維補強コン
クリートの試験方法に関する基準」に準じ、支点間距離
を450mm、載荷は3等分点載荷とした。結果は、何れ
の方法においても一番長いビニロン短繊維を混入した試
料に強度の低下が見られた。これは、ビニロン繊維が比
較的長いので練り混ぜ時に十分な拡散をすることができ
ず、繊維の均等分散が不十分になるためと考えられる。
ただし、練り混ぜを十分にすることによってある程度ま
での繊維長のビニロン短繊維を採用することは可能であ
る。
らに、曲げ強度について、図2、および図3の結果を得
た。試験体は二種類を製作し、1つは厚さ15mm、幅5
0mm、長さ350mm(以下、Aタイプとする)とし、も
う1種類はカーテンウォール部材を想定して、厚さ50
mm、幅100mm、長さ530mm(以下、Bタイプとす
る)としている。曲げ強度試験は2種類の試験方法で行
った。図2はAタイプの試験体を建設省建築研究所「新
素材繊維を用いた短繊維補強セメント系複合材料の物性
と試験方法」に準じ、支点間距離を300mm、載荷速度
2mm/minで中央集中載荷とした。一方、図3ではBタイ
プの試験体を日本コンクリート工学協会「繊維補強コン
クリートの試験方法に関する基準」に準じ、支点間距離
を450mm、載荷は3等分点載荷とした。結果は、何れ
の方法においても一番長いビニロン短繊維を混入した試
料に強度の低下が見られた。これは、ビニロン繊維が比
較的長いので練り混ぜ時に十分な拡散をすることができ
ず、繊維の均等分散が不十分になるためと考えられる。
ただし、練り混ぜを十分にすることによってある程度ま
での繊維長のビニロン短繊維を採用することは可能であ
る。
【0016】(曲げタフネス試験)曲げタフネスについ
ても、図4および図5の結果を得た。この試験も上記曲
げ強度試験と同様に、それぞれ建設省建築研究所の試験
方法と日本コンクリート工学協会の試験方法に準じた。
結論として、図4ではビニロン短繊維の混入率が高まる
につれてタフネスが上昇しているが、図5ではむしろ混
入率に相反して低下する傾向がみられた。推定として、
図4ではAタイプの試験法の曲げタフネス計算で低い曲
げ強度レベルの靱性領域まで計算に反映される反面、図
5のBタイプの試験法では高い曲げ強度レベルの靱性領
域しか曲げタフネスに計算されず、このため計算方法の
相違が反映されたものと考えられる。
ても、図4および図5の結果を得た。この試験も上記曲
げ強度試験と同様に、それぞれ建設省建築研究所の試験
方法と日本コンクリート工学協会の試験方法に準じた。
結論として、図4ではビニロン短繊維の混入率が高まる
につれてタフネスが上昇しているが、図5ではむしろ混
入率に相反して低下する傾向がみられた。推定として、
図4ではAタイプの試験法の曲げタフネス計算で低い曲
げ強度レベルの靱性領域まで計算に反映される反面、図
5のBタイプの試験法では高い曲げ強度レベルの靱性領
域しか曲げタフネスに計算されず、このため計算方法の
相違が反映されたものと考えられる。
【0017】以上の試験から導き出せることは、1.5
容量%程度までビニロン短繊維を混入することによって
は試験体の強度が著しく低下することはなく、温水浸漬
前、即ち経年変化をあまり受けていないとみなされる状
態では、靱性や曲げ比例限界強度などの向上にはガラス
短繊維の混入率が大きく寄与することが判明した。一
方、ビニロン短繊維の混入率を上げるにつれてフロー値
は低下するので、均一な強度が保証できるためにはビニ
ロン短繊維の混入に限界があることも判明した。ちなみ
に、ビニロン短繊維を2容量%以上混入した場合には極
端にフロー値が低下して型枠に対する均一な打設が困難
であった。また、練り混ぜ時にも繊維の拡散を十分に行
うことができなかった。また、繊維長が長いものは特に
混入率を高めることによる悪影響が大きかった。
容量%程度までビニロン短繊維を混入することによって
は試験体の強度が著しく低下することはなく、温水浸漬
前、即ち経年変化をあまり受けていないとみなされる状
態では、靱性や曲げ比例限界強度などの向上にはガラス
短繊維の混入率が大きく寄与することが判明した。一
方、ビニロン短繊維の混入率を上げるにつれてフロー値
は低下するので、均一な強度が保証できるためにはビニ
ロン短繊維の混入に限界があることも判明した。ちなみ
に、ビニロン短繊維を2容量%以上混入した場合には極
端にフロー値が低下して型枠に対する均一な打設が困難
であった。また、練り混ぜ時にも繊維の拡散を十分に行
うことができなかった。また、繊維長が長いものは特に
混入率を高めることによる悪影響が大きかった。
【0018】(温水浸漬後の曲げ特性)温水浸漬の目的
は、試験体の経年変化を短時間で実現するためである。
即ち、温水に試験体を浸漬することによって、特に混入
しているガラス短繊維の劣化を短期間で確認することが
できる方法として一般に行われている。図6は80℃に
保った温水浸漬による曲げ強度の変遷を実験したもので
あり、第4週ではガラス短繊維の補強効果はほぼ消失し
てしまい、浸漬前の曲げ比例限界強度とほぼ同じ値まで
低減することが確認できた。これは、耐アルカリガラス
繊維といえども、セメント硬化体の高いアルカリ性によ
り化学的に侵食されるうえに、セメントの水和反応によ
って発生する水酸化カルシウムの結晶体によってガラス
繊維の表面が傷つけられるからであるといわれている。
そのうえ、セメントの水和反応が長期にわたって進行す
るのに伴い、セメントマトリックスとガラス繊維との付
着が強固になってガラス繊維が切れやすくなるなどの理
由もあるといわれている。
は、試験体の経年変化を短時間で実現するためである。
即ち、温水に試験体を浸漬することによって、特に混入
しているガラス短繊維の劣化を短期間で確認することが
できる方法として一般に行われている。図6は80℃に
保った温水浸漬による曲げ強度の変遷を実験したもので
あり、第4週ではガラス短繊維の補強効果はほぼ消失し
てしまい、浸漬前の曲げ比例限界強度とほぼ同じ値まで
低減することが確認できた。これは、耐アルカリガラス
繊維といえども、セメント硬化体の高いアルカリ性によ
り化学的に侵食されるうえに、セメントの水和反応によ
って発生する水酸化カルシウムの結晶体によってガラス
繊維の表面が傷つけられるからであるといわれている。
そのうえ、セメントの水和反応が長期にわたって進行す
るのに伴い、セメントマトリックスとガラス繊維との付
着が強固になってガラス繊維が切れやすくなるなどの理
由もあるといわれている。
【0019】また、曲げタフネスの試験結果を図7に示
す。ガラス短繊維のみを混入した試験体は4週を経過し
た時点で曲げタフネスがほとんどなくなり、靱性が失わ
れている。これに対してガラス短繊維と共にビニロン短
繊維を混入した試験体では、温水浸漬後4週では曲げタ
フネスが当初の半分程度まで低下するもののなお効果を
維持しており、8週に至っても4週とほぼ同じ程度の曲
げタフネスを維持していることが確認できた。これは、
温水浸漬によってガラス短繊維の補強効果は消失する
が、ビニロン短繊維本来のねばりが効果を発揮してガラ
ス短繊維の劣化による補強効果の消失を補完したからで
ある。特に、図8および図9で比較するように、ガラス
短繊維だけを混入した試験体の温水浸漬8週後の曲げ応
力度〜たわみ曲線と(図8)、さらにビニロン短繊維を
混入した試験体の温水浸漬8週後のそれ(図9)を比較
すれば、ビニロン短繊維のねばり効果が試験体の靱性の
維持に大きく寄与していることが明らかである。このよ
うに、温水浸漬前でもビニロン短繊維は試験体の靱性の
向上に寄与していることは確かであるが、ビニロン短繊
維の弾性係数はガラス短繊維の約40%程度であり、ガ
ラス短繊維の強力な補強効果を補完するには及んでいな
い反面、温水浸漬によってガラス短繊維の効果が消失し
たときにはビニロン短繊維の効果が顕在化したものであ
る。
す。ガラス短繊維のみを混入した試験体は4週を経過し
た時点で曲げタフネスがほとんどなくなり、靱性が失わ
れている。これに対してガラス短繊維と共にビニロン短
繊維を混入した試験体では、温水浸漬後4週では曲げタ
フネスが当初の半分程度まで低下するもののなお効果を
維持しており、8週に至っても4週とほぼ同じ程度の曲
げタフネスを維持していることが確認できた。これは、
温水浸漬によってガラス短繊維の補強効果は消失する
が、ビニロン短繊維本来のねばりが効果を発揮してガラ
ス短繊維の劣化による補強効果の消失を補完したからで
ある。特に、図8および図9で比較するように、ガラス
短繊維だけを混入した試験体の温水浸漬8週後の曲げ応
力度〜たわみ曲線と(図8)、さらにビニロン短繊維を
混入した試験体の温水浸漬8週後のそれ(図9)を比較
すれば、ビニロン短繊維のねばり効果が試験体の靱性の
維持に大きく寄与していることが明らかである。このよ
うに、温水浸漬前でもビニロン短繊維は試験体の靱性の
向上に寄与していることは確かであるが、ビニロン短繊
維の弾性係数はガラス短繊維の約40%程度であり、ガ
ラス短繊維の強力な補強効果を補完するには及んでいな
い反面、温水浸漬によってガラス短繊維の効果が消失し
たときにはビニロン短繊維の効果が顕在化したものであ
る。
【0020】上記各実験を総合すると、マトリックス中
にガラス短繊維だけを混入した場合には経年劣化によっ
てその靱性は消失し、靱性の確保という点からは混入の
意義が全くなくなってしまうのに比べて、ビニロン短繊
維を補強した場合にはガラス短繊維の補完効果を顕在化
して、長期にわたって繊維補強効果を維持できることが
判明する。
にガラス短繊維だけを混入した場合には経年劣化によっ
てその靱性は消失し、靱性の確保という点からは混入の
意義が全くなくなってしまうのに比べて、ビニロン短繊
維を補強した場合にはガラス短繊維の補完効果を顕在化
して、長期にわたって繊維補強効果を維持できることが
判明する。
【0021】本発明の素材は、プレミックス法で利用す
ることも、スプレー法で壁体などに吹き付けることも可
能である。従って、その用途は通常のモルタル、あるい
はコンクリートと変わるところはない。
ることも、スプレー法で壁体などに吹き付けることも可
能である。従って、その用途は通常のモルタル、あるい
はコンクリートと変わるところはない。
【0022】
【発明の効果】本発明ではマトリックス中にガラス短繊
維とビニロン短繊維の両者を混入することとしたので、
当初はガラス短繊維の補強効果が顕著に発揮されて靱性
を向上することができる一方、ガラス短繊維が経年劣化
した後はビニロン短繊維のねばり効果が顕在化し、補完
的に機能することができ、長期にわたる補強効果を発揮
し続けることが可能となった。
維とビニロン短繊維の両者を混入することとしたので、
当初はガラス短繊維の補強効果が顕著に発揮されて靱性
を向上することができる一方、ガラス短繊維が経年劣化
した後はビニロン短繊維のねばり効果が顕在化し、補完
的に機能することができ、長期にわたる補強効果を発揮
し続けることが可能となった。
【0023】さらに、ビニロン短繊維を0.8〜1.5
容量%混入するときには、ビニロン短繊維のねばり効果
を最適に発揮できると共に、マトリックスのフロー値を
極端に悪化することなく、作業性をも確保することがで
きる素材とすることができた。
容量%混入するときには、ビニロン短繊維のねばり効果
を最適に発揮できると共に、マトリックスのフロー値を
極端に悪化することなく、作業性をも確保することがで
きる素材とすることができた。
【0024】さらにまた、ガラス短繊維とビニロン短繊
維の混入比率を2体1とするときには、フロー値の悪化
を引き起こすことなく最適な補完効果を達成することが
できた。
維の混入比率を2体1とするときには、フロー値の悪化
を引き起こすことなく最適な補完効果を達成することが
できた。
【図1】ビニロン短繊維の混入率に応じたフロー値の変
化を示すグラフ、
化を示すグラフ、
【図2】ビニロン短繊維の混入率に応じた曲げ強度の変
化を示すグラフ、
化を示すグラフ、
【図3】同、別の方法を用いて導きだしたグラフ、
【図4】ビニロン短繊維の混入率に応じた曲げタフネス
の変化を示すグラフ、
の変化を示すグラフ、
【図5】同、別の方法を用いて導きだしたグラフ、
【図6】温水浸漬による曲げ強度の変化を示すグラフ、
【図7】温水浸漬による曲げタフネスの変化を示すグラ
フ、
フ、
【図8】ガラス短繊維のみ(試験体GR3)の温水浸漬
による曲げ応力度〜たわみ曲線を示すグラフ、
による曲げ応力度〜たわみ曲線を示すグラフ、
【図9】ビニロン短繊維を加えたとき(試験体GV6)
の温水浸漬による曲げ応力度〜たわみ曲線を示すグラフ
である。
の温水浸漬による曲げ応力度〜たわみ曲線を示すグラフ
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C04B 16:06 14:16 24:00) 103:32 111:20
Claims (3)
- 【請求項1】マトリックス中に、ガラス短繊維およびビ
ニロン短繊維を混入したことを特徴とする繊維補強セメ
ントおよびコンクリート。 - 【請求項2】ビニロン短繊維は、0.8〜1.5容量%
の混入率である請求項1記載の繊維補強セメントおよび
コンクリート。 - 【請求項3】ガラス短繊維とビニロン短繊維の混入比率
を、2対1とした請求項1記載の繊維補強セメントおよ
びコンクリート。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18810495A JPH0920537A (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | 繊維補強セメントおよびコンクリート |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP18810495A JPH0920537A (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | 繊維補強セメントおよびコンクリート |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH0920537A true JPH0920537A (ja) | 1997-01-21 |
Family
ID=16217778
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP18810495A Pending JPH0920537A (ja) | 1995-06-30 | 1995-06-30 | 繊維補強セメントおよびコンクリート |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH0920537A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005145815A (ja) * | 2003-11-14 | 2005-06-09 | Icrs Industrial Ceramic Reinforcement Solution Srl | 特に高床に用いられるパネル及び前記パネルの製造方法 |
| JP2013173674A (ja) * | 2004-12-30 | 2013-09-05 | Usg Corp | 繊維強化セメント系軽量パネル及びその作製方法 |
-
1995
- 1995-06-30 JP JP18810495A patent/JPH0920537A/ja active Pending
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2005145815A (ja) * | 2003-11-14 | 2005-06-09 | Icrs Industrial Ceramic Reinforcement Solution Srl | 特に高床に用いられるパネル及び前記パネルの製造方法 |
| JP2013173674A (ja) * | 2004-12-30 | 2013-09-05 | Usg Corp | 繊維強化セメント系軽量パネル及びその作製方法 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20040623 |
|
| A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20040713 |
|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20041130 |