JPH09206896A - 鋳型内電磁攪拌装置および鋼の連続鋳造方法 - Google Patents
鋳型内電磁攪拌装置および鋼の連続鋳造方法Info
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- JPH09206896A JPH09206896A JP1730396A JP1730396A JPH09206896A JP H09206896 A JPH09206896 A JP H09206896A JP 1730396 A JP1730396 A JP 1730396A JP 1730396 A JP1730396 A JP 1730396A JP H09206896 A JPH09206896 A JP H09206896A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 鋼の連続鋳造において、表層部の気泡や非金
属介在物が少ない鋳片を製造する。 【解決手段】 鋳型内の凝固シェルの厚みが0mm以上1
0mm以下の範囲で、凝固シェルと溶鋼との界面から20
mm以内の範囲における溶鋼流の鉛直成分を下向きとす
る。そのため、鋳型長辺の両側に鉄芯幅が最大鋳造幅の
8割以上であり下向きの電磁力を溶鋼に与えるリニアモ
ーターもしくは、鋳型長辺の中心付近から端付近にかけ
て一箇所、計4箇所に鉄芯幅が最大鋳造幅の4割以上で
あり下向きの電磁力を溶鋼に与えるリニアモーターを用
いる。
属介在物が少ない鋳片を製造する。 【解決手段】 鋳型内の凝固シェルの厚みが0mm以上1
0mm以下の範囲で、凝固シェルと溶鋼との界面から20
mm以内の範囲における溶鋼流の鉛直成分を下向きとす
る。そのため、鋳型長辺の両側に鉄芯幅が最大鋳造幅の
8割以上であり下向きの電磁力を溶鋼に与えるリニアモ
ーターもしくは、鋳型長辺の中心付近から端付近にかけ
て一箇所、計4箇所に鉄芯幅が最大鋳造幅の4割以上で
あり下向きの電磁力を溶鋼に与えるリニアモーターを用
いる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、表層部に気泡や非
金属介在物が少ない鋳片を製造するための鋳型内電磁攪
拌装置および鋼の連続鋳造方法に関するものである。
金属介在物が少ない鋳片を製造するための鋳型内電磁攪
拌装置および鋼の連続鋳造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車のボディ等に用いられる薄鋼板
は、その表面に疵がないものが求められている。一般
に、鋳片の表層部に存在する気泡や非金属介在物は圧延
時に表面に露出し表面疵となることが知られている。し
たがって、表面疵を低減するためには鋳片の表層部に存
在する気泡や非金属介在物を少なくする必要がある。特
に、鋳片の表面から10mm以内の範囲における100μ
m以上の気泡や非金属介在物を十分除去することが重要
である。連続鋳造においては、鋳片は鋳型およびその下
方にある二次冷却帯で冷却され凝固シェルが発達してい
く。鋳造速度や鋳型での冷却条件等によっても異なる
が、通常の連続鋳造で用いられる長さ800〜1000
mmの鋳型を用いると、鋳片の表面から10mm以内の凝固
はほぼ鋳型内で完了する。したがって、凝固シェルに気
泡や非金属介在物が捕捉されないように、鋳型内での溶
鋼流動を制御することが重要である。
は、その表面に疵がないものが求められている。一般
に、鋳片の表層部に存在する気泡や非金属介在物は圧延
時に表面に露出し表面疵となることが知られている。し
たがって、表面疵を低減するためには鋳片の表層部に存
在する気泡や非金属介在物を少なくする必要がある。特
に、鋳片の表面から10mm以内の範囲における100μ
m以上の気泡や非金属介在物を十分除去することが重要
である。連続鋳造においては、鋳片は鋳型およびその下
方にある二次冷却帯で冷却され凝固シェルが発達してい
く。鋳造速度や鋳型での冷却条件等によっても異なる
が、通常の連続鋳造で用いられる長さ800〜1000
mmの鋳型を用いると、鋳片の表面から10mm以内の凝固
はほぼ鋳型内で完了する。したがって、凝固シェルに気
泡や非金属介在物が捕捉されないように、鋳型内での溶
鋼流動を制御することが重要である。
【0003】一般に、鋼の連続鋳造において、浸漬ノズ
ルより鋳型内に供給された溶鋼は、図3に示すように、
凝固シェルに衝突し、上下ふたつの流れに分かれる。こ
のため、鋳型上部では、上向きの流れとなり、鋳型下部
では下向きの流れとなる。従来は鋳型下部での下向き流
れによって、気泡や介在物の浮上が阻害されていると考
えられ、上向きの溶鋼流動を付与し気泡や非金属介在物
の浮上を促進しようとしていた。
ルより鋳型内に供給された溶鋼は、図3に示すように、
凝固シェルに衝突し、上下ふたつの流れに分かれる。こ
のため、鋳型上部では、上向きの流れとなり、鋳型下部
では下向きの流れとなる。従来は鋳型下部での下向き流
れによって、気泡や介在物の浮上が阻害されていると考
えられ、上向きの溶鋼流動を付与し気泡や非金属介在物
の浮上を促進しようとしていた。
【0004】一方、従来の鋳型内に組み込まれた電磁攪
拌装置は、図4に示すように水平に電磁力1を付与する
ものが一般的である。水平に電磁力を付与する目的でス
ロット2は鋳型幅方向に並べられている。この技術は、
上下方向の流れには着目せずに流速を増加させることで
気泡や非金属介在物の凝固シェルへの付着防止を行うも
のである。これに対して、図5に示すように、電磁攪拌
装置を用いて溶鋼を鋳型内壁面で上向きに流動させなが
ら連続鋳造を行なう方法が特開昭61−140357号
公報に開示されている。この方法は、上向きの電磁力3
を付与し、鋳型回りの溶鋼流を上向きにして、気泡や非
金属介在物の浮上を促進するものである。このとき、リ
ニアモーター4は各長辺5および各短辺6の脇に設置さ
れ、スロット2は鋳造方向7に並べられている。
拌装置は、図4に示すように水平に電磁力1を付与する
ものが一般的である。水平に電磁力を付与する目的でス
ロット2は鋳型幅方向に並べられている。この技術は、
上下方向の流れには着目せずに流速を増加させることで
気泡や非金属介在物の凝固シェルへの付着防止を行うも
のである。これに対して、図5に示すように、電磁攪拌
装置を用いて溶鋼を鋳型内壁面で上向きに流動させなが
ら連続鋳造を行なう方法が特開昭61−140357号
公報に開示されている。この方法は、上向きの電磁力3
を付与し、鋳型回りの溶鋼流を上向きにして、気泡や非
金属介在物の浮上を促進するものである。このとき、リ
ニアモーター4は各長辺5および各短辺6の脇に設置さ
れ、スロット2は鋳造方向7に並べられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、後述す
るように、溶鋼流動を上向きにした場合には、かえって
気泡や非金属介在物が凝固シェル内面に付着しやすくな
るため、鋳片表層部の気泡や非金属介在物の数が多くな
る。さらに、鋳型内溶鋼のメニスカス位置の変動が大き
くなるため、モールドパウダーの巻き込みが増加し、巻
き込まれたモールドパウダーがそのまま非金属介在物と
して鋳片内に残存するという問題点もある。
るように、溶鋼流動を上向きにした場合には、かえって
気泡や非金属介在物が凝固シェル内面に付着しやすくな
るため、鋳片表層部の気泡や非金属介在物の数が多くな
る。さらに、鋳型内溶鋼のメニスカス位置の変動が大き
くなるため、モールドパウダーの巻き込みが増加し、巻
き込まれたモールドパウダーがそのまま非金属介在物と
して鋳片内に残存するという問題点もある。
【0006】本発明は、このような鋼の連続鋳造におい
て、表層部の気泡や非金属介在物が少ない鋳片を得るこ
とができる鋳型内電磁攪拌装置およびこれを用いる連続
鋳造方法を提供することを目的とする。
て、表層部の気泡や非金属介在物が少ない鋳片を得るこ
とができる鋳型内電磁攪拌装置およびこれを用いる連続
鋳造方法を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は上記課題を解決
するために考案されたもので、その要旨は、 (1)スラブ用連続鋳造鋳型において、鋳型長辺の両側
に、鉄芯幅が最大鋳造幅の8割以上であり、下向きの電
磁力を溶鋼に与えるリニアモーターを設置することを特
徴とする鋳型内電磁攪拌装置。 (2)スラブ用連続鋳造鋳型において、鋳型長辺の中心
付近から端付近にかけて一箇所、計4箇所に鉄芯幅が最
大鋳型幅の4割以上であり、下向きの電磁力を溶鋼に与
えるリニアモーターを設置することを特徴とする鋳型内
電磁攪拌装置。 (3)(1)或いは(2)記載の装置を用いて、鋳型内
の凝固シェルの厚みが0mm以上10mm以下の範囲で、凝
固シェルと溶鋼との界面から20mm以内の範囲における
溶鋼流の鉛直成分を鋳造幅方向に均一に下向きに制御す
ることを特徴とする鋼の連続鋳造方法。 (4)(1)或いは(2)記載の装置を用いて、凝固シ
ェルと溶鋼との界面から20mmの位置における溶鋼流速
の鉛直下向き成分を鋳造幅方向に均一に5cm/s以上50
cm/s以下に制御することを特徴とする鋼の連続鋳造方
法。である。
するために考案されたもので、その要旨は、 (1)スラブ用連続鋳造鋳型において、鋳型長辺の両側
に、鉄芯幅が最大鋳造幅の8割以上であり、下向きの電
磁力を溶鋼に与えるリニアモーターを設置することを特
徴とする鋳型内電磁攪拌装置。 (2)スラブ用連続鋳造鋳型において、鋳型長辺の中心
付近から端付近にかけて一箇所、計4箇所に鉄芯幅が最
大鋳型幅の4割以上であり、下向きの電磁力を溶鋼に与
えるリニアモーターを設置することを特徴とする鋳型内
電磁攪拌装置。 (3)(1)或いは(2)記載の装置を用いて、鋳型内
の凝固シェルの厚みが0mm以上10mm以下の範囲で、凝
固シェルと溶鋼との界面から20mm以内の範囲における
溶鋼流の鉛直成分を鋳造幅方向に均一に下向きに制御す
ることを特徴とする鋼の連続鋳造方法。 (4)(1)或いは(2)記載の装置を用いて、凝固シ
ェルと溶鋼との界面から20mmの位置における溶鋼流速
の鉛直下向き成分を鋳造幅方向に均一に5cm/s以上50
cm/s以下に制御することを特徴とする鋼の連続鋳造方
法。である。
【0008】
【発明の実施の形態】鋳片表層部の気泡の数に及ぼす鋳
型内の溶鋼流速の影響を図6に示す。ここで、溶鋼流速
は凝固シェルと溶鋼との界面から20mmの位置での鉛直
成分であり、鋳片内の一次デンドライトアームの鋳片表
面に垂直な方向からの傾き角度より求めた。気泡の数
は、鋳片の表面から10mm以内の範囲における100μ
m以上の気泡の単位面積当たりの数である。溶鋼流速の
鉛直成分が下向きに5cm/s以上であれば鋳片表層部の気
泡の数が少なくなり、圧延後も表面疵がほとんど発生し
ない。すなわち、気泡は従来考えてられていたように、
上昇流を利用して、気泡を湯面に運ぶよりも、むしろ凝
固シェル近傍の溶鋼を下降流に制御する方が良い品質が
得られている。
型内の溶鋼流速の影響を図6に示す。ここで、溶鋼流速
は凝固シェルと溶鋼との界面から20mmの位置での鉛直
成分であり、鋳片内の一次デンドライトアームの鋳片表
面に垂直な方向からの傾き角度より求めた。気泡の数
は、鋳片の表面から10mm以内の範囲における100μ
m以上の気泡の単位面積当たりの数である。溶鋼流速の
鉛直成分が下向きに5cm/s以上であれば鋳片表層部の気
泡の数が少なくなり、圧延後も表面疵がほとんど発生し
ない。すなわち、気泡は従来考えてられていたように、
上昇流を利用して、気泡を湯面に運ぶよりも、むしろ凝
固シェル近傍の溶鋼を下降流に制御する方が良い品質が
得られている。
【0009】鋳片表層部の非金属介在物の数に及ぼす鋳
型内の溶鋼流速の影響を図7に示す。ここで、溶鋼流速
は凝固シェルと溶鋼との界面から20mmの位置での鉛直
成分であり、鋳片内の一次デンドライトアームの鋳片表
面に垂直な方向からの傾き角度より求めた。非金属介在
物の数は、鋳片の表面から10mm以内の範囲における1
00μm以上の非金属介在物の単位面積当たりの数であ
る。溶鋼流速の鉛直成分が下向きに5cm/s以上であれば
鋳片表層部の非金属介在物の数が少なくなる。しかし、
下向きの溶鋼流速が50cm/s超になると非金属介在物の
個数が増加する。これは、下向きの流れによって、鋳型
内溶鋼のメニスカス部にあるモールドフラックスが溶鋼
中に巻き込まれるために生じる非金属介在物の増加が原
因である。溶鋼中に巻き込まれる非金属介在物は下向き
流速が大きくなるほど多くなる。このことは、気泡と同
様に非金属介在物についても、凝固シェル近傍の溶鋼を
下降流に制御することが品質向上には有効であるが、下
降流速には上限が存在することを示している。
型内の溶鋼流速の影響を図7に示す。ここで、溶鋼流速
は凝固シェルと溶鋼との界面から20mmの位置での鉛直
成分であり、鋳片内の一次デンドライトアームの鋳片表
面に垂直な方向からの傾き角度より求めた。非金属介在
物の数は、鋳片の表面から10mm以内の範囲における1
00μm以上の非金属介在物の単位面積当たりの数であ
る。溶鋼流速の鉛直成分が下向きに5cm/s以上であれば
鋳片表層部の非金属介在物の数が少なくなる。しかし、
下向きの溶鋼流速が50cm/s超になると非金属介在物の
個数が増加する。これは、下向きの流れによって、鋳型
内溶鋼のメニスカス部にあるモールドフラックスが溶鋼
中に巻き込まれるために生じる非金属介在物の増加が原
因である。溶鋼中に巻き込まれる非金属介在物は下向き
流速が大きくなるほど多くなる。このことは、気泡と同
様に非金属介在物についても、凝固シェル近傍の溶鋼を
下降流に制御することが品質向上には有効であるが、下
降流速には上限が存在することを示している。
【0010】したがって、鋳片の表層部、特に、鋳片の
表面から10mm以内の気泡と非金属介在物の個数を低減
するためには、連続鋳造時に、湯面付近から鋳型下端付
近(鋳片表面から10mmまでの凝固が完了する位置)ま
での範囲において、凝固が凝固シェルと溶鋼との界面か
ら20mmの位置での溶綱流速の鉛直成分を下向きに5cm
/s以上50cm/s以下にすることが必要である。
表面から10mm以内の気泡と非金属介在物の個数を低減
するためには、連続鋳造時に、湯面付近から鋳型下端付
近(鋳片表面から10mmまでの凝固が完了する位置)ま
での範囲において、凝固が凝固シェルと溶鋼との界面か
ら20mmの位置での溶綱流速の鉛直成分を下向きに5cm
/s以上50cm/s以下にすることが必要である。
【0011】上記の溶鋼流を得るための鋳型内電磁攪拌
装置および鋼の連続鋳造方法を図1に基づいて説明す
る。鋳型長辺5の両側に鉄芯幅8が最大鋳造幅の8割以
上であり下向きの電磁力9を溶鋼に与えるリニアモータ
ー4を設置する。下向きの電磁力9を付与するので、ス
ロット2は鋳造方向7に並べられており、従来技術の水
平に電磁力を付与するためのスロットが鋳造幅方向に並
べられた装置(図4)とは基本的に異なる。また、本発
明装置は、リニアモーターを長辺5両側のみに設置し、
下向きの電磁力9を付与するので、各長辺と各短辺の脇
にリニアモーターを設置し、上向きの電磁力を付与する
従来技術(図5)とも根本的に異なる。
装置および鋼の連続鋳造方法を図1に基づいて説明す
る。鋳型長辺5の両側に鉄芯幅8が最大鋳造幅の8割以
上であり下向きの電磁力9を溶鋼に与えるリニアモータ
ー4を設置する。下向きの電磁力9を付与するので、ス
ロット2は鋳造方向7に並べられており、従来技術の水
平に電磁力を付与するためのスロットが鋳造幅方向に並
べられた装置(図4)とは基本的に異なる。また、本発
明装置は、リニアモーターを長辺5両側のみに設置し、
下向きの電磁力9を付与するので、各長辺と各短辺の脇
にリニアモーターを設置し、上向きの電磁力を付与する
従来技術(図5)とも根本的に異なる。
【0012】本発明装置のリニアモーター4の配置によ
り、鋳型長辺のほぼ全域に下向きの電磁力が付与される
ので、鋳型長辺全域において凝固シェル近傍において均
一な下降流が形成される(流動パターンについては図8
を参照)。さらに、下降流に制御するので、凝固シェル
への気泡や非金属介在物の捕捉が少ない(図6、7)。
もし、鉄芯幅8が最大鋳造幅の8割よりも小さい場合、
特に最大鋳造幅の鋳造時に下降流が不均一になるおそれ
がある。鉄芯幅8が最大鋳造幅の8割以上であれば如何
なる鋳造幅でも均一な下降流を得ることができる。
り、鋳型長辺のほぼ全域に下向きの電磁力が付与される
ので、鋳型長辺全域において凝固シェル近傍において均
一な下降流が形成される(流動パターンについては図8
を参照)。さらに、下降流に制御するので、凝固シェル
への気泡や非金属介在物の捕捉が少ない(図6、7)。
もし、鉄芯幅8が最大鋳造幅の8割よりも小さい場合、
特に最大鋳造幅の鋳造時に下降流が不均一になるおそれ
がある。鉄芯幅8が最大鋳造幅の8割以上であれば如何
なる鋳造幅でも均一な下降流を得ることができる。
【0013】前記のごとく、鋳片の表面から10mmの凝
固が完了するまでの範囲はほぼ鋳型全長であるので、下
降流は湯面10付近から鋳型下端11付近まで発生させ
る必要がある。このためには、鉄芯の高さ12が200
mm以上であれば十分である。また、リニアモーター4を
設置する鋳造方向7の位置は鋳型内であればどこでも良
い。リニアモーター4よりも上方や下方の鋳型内溶鋼は
電磁力により発生した下降流の慣性でやはり下降流とな
る。溶鋼に与える電磁力の大きさは凝固シェルと溶鋼と
の界面から20mmの位置で103 N/m3 から106 N
/m3 までの範囲であれば、この位置において5cm/s以
上50cm/s以下の流速を得ることは可能である。
固が完了するまでの範囲はほぼ鋳型全長であるので、下
降流は湯面10付近から鋳型下端11付近まで発生させ
る必要がある。このためには、鉄芯の高さ12が200
mm以上であれば十分である。また、リニアモーター4を
設置する鋳造方向7の位置は鋳型内であればどこでも良
い。リニアモーター4よりも上方や下方の鋳型内溶鋼は
電磁力により発生した下降流の慣性でやはり下降流とな
る。溶鋼に与える電磁力の大きさは凝固シェルと溶鋼と
の界面から20mmの位置で103 N/m3 から106 N
/m3 までの範囲であれば、この位置において5cm/s以
上50cm/s以下の流速を得ることは可能である。
【0014】同様の溶鋼流を得るためのもう一つの鋳型
内電磁攪拌装置および鋼の連続鋳造方法を図2に基づい
て説明する。鋳型長辺の中心13付近から端14付近に
かけての計4箇所に鉄芯幅8が最大鋳型幅の4割以上で
あり、下向きの電磁力9を溶鋼に与えるリニアモーター
4を設置する。鋳型長辺中心13付近の電磁力は弱まる
ものの、ほぼ全域に電磁力を付与しているので、前記し
た鋳型電磁攪拌装置と同様に鋳型長辺5全域において凝
固シェル近傍の溶鋼流が均一な下降流となる。また、こ
の鋳型内電磁攪拌装置を用いた鋼の連続鋳造方法におけ
る、鉄芯の高さ12、鋳造方向7の設置位置、電磁力の
大きさは前記した鋳型内電磁攪拌装置での鋼の連続鋳造
方法と同じである。ただし、この鋳型内電磁攪拌装置
は、4つのリニアモーターを違う電源と接続することに
より、それぞれ異なる大きさの電磁力を溶鋼に付与する
ことが可能であり、特に偏流の制御をすることにも応用
できる可能性がある。
内電磁攪拌装置および鋼の連続鋳造方法を図2に基づい
て説明する。鋳型長辺の中心13付近から端14付近に
かけての計4箇所に鉄芯幅8が最大鋳型幅の4割以上で
あり、下向きの電磁力9を溶鋼に与えるリニアモーター
4を設置する。鋳型長辺中心13付近の電磁力は弱まる
ものの、ほぼ全域に電磁力を付与しているので、前記し
た鋳型電磁攪拌装置と同様に鋳型長辺5全域において凝
固シェル近傍の溶鋼流が均一な下降流となる。また、こ
の鋳型内電磁攪拌装置を用いた鋼の連続鋳造方法におけ
る、鉄芯の高さ12、鋳造方向7の設置位置、電磁力の
大きさは前記した鋳型内電磁攪拌装置での鋼の連続鋳造
方法と同じである。ただし、この鋳型内電磁攪拌装置
は、4つのリニアモーターを違う電源と接続することに
より、それぞれ異なる大きさの電磁力を溶鋼に付与する
ことが可能であり、特に偏流の制御をすることにも応用
できる可能性がある。
【0015】以上の本発明方式の鋼の電磁攪拌装置およ
び方法を利用すると、図8に示すような、凝固シェルと
溶鋼の界面近傍全域において下降流である流動パターン
を得ることができ、鋳片表面の気泡や非金属介在物を減
少させることが可能になる。
び方法を利用すると、図8に示すような、凝固シェルと
溶鋼の界面近傍全域において下降流である流動パターン
を得ることができ、鋳片表面の気泡や非金属介在物を減
少させることが可能になる。
【0016】
【実施例】重量%で、C:0.001〜0.006、S
i:0.005〜0.02、Mn:0.05〜0.2、
P:0.01〜0.02、S:0.002〜0.02、
Al:0.02〜0.1、Ti:0.001〜0.0
5、残部Feおよび不可避的不純物元素よりなる鋼を連
続鋳造した。鋳片の幅は1500mm、厚みは240mmで
あり、鋳造速度は1.5 m/minである。このとき、リニ
アモーターは、図1に示すように、鉄芯幅は1500mm
であり、鋳型長辺の両側の、溶鋼湯面から50mmから4
00mmの範囲(鋳型長さは800mm)に設置した。オフ
ラインでの電磁力測定では、鋳型表面から20mmの位置
(溶鋼湯面での凝固シェルと溶鋼との界面から20mmの
位置)において1.5×104 N/m3 、30mmの位置
(鋳型下端での凝固シェルと溶鋼との界面から20mmの
位置)において1.2×104 N/m3 であった。比較
例はリニアモーター型の電磁攪拌装置を用いて、鋳型内
の鋳型壁近傍の溶鋼流が上向きとなるようにした場合で
ある。
i:0.005〜0.02、Mn:0.05〜0.2、
P:0.01〜0.02、S:0.002〜0.02、
Al:0.02〜0.1、Ti:0.001〜0.0
5、残部Feおよび不可避的不純物元素よりなる鋼を連
続鋳造した。鋳片の幅は1500mm、厚みは240mmで
あり、鋳造速度は1.5 m/minである。このとき、リニ
アモーターは、図1に示すように、鉄芯幅は1500mm
であり、鋳型長辺の両側の、溶鋼湯面から50mmから4
00mmの範囲(鋳型長さは800mm)に設置した。オフ
ラインでの電磁力測定では、鋳型表面から20mmの位置
(溶鋼湯面での凝固シェルと溶鋼との界面から20mmの
位置)において1.5×104 N/m3 、30mmの位置
(鋳型下端での凝固シェルと溶鋼との界面から20mmの
位置)において1.2×104 N/m3 であった。比較
例はリニアモーター型の電磁攪拌装置を用いて、鋳型内
の鋳型壁近傍の溶鋼流が上向きとなるようにした場合で
ある。
【0017】本発明の方法では、凝固シェル厚が10mm
までの範囲では、凝固シェルから20mmの位置での溶鋼
流速は鉛直下向きに5〜50cm/sであった。一方、比較
例の方法では、凝固シェル厚が10mmまでの範囲では、
凝固シェルから20mmの位置での溶鋼流速は鉛直上向き
に5〜50cm/sであった。
までの範囲では、凝固シェルから20mmの位置での溶鋼
流速は鉛直下向きに5〜50cm/sであった。一方、比較
例の方法では、凝固シェル厚が10mmまでの範囲では、
凝固シェルから20mmの位置での溶鋼流速は鉛直上向き
に5〜50cm/sであった。
【0018】鋳片の表面から10mm以内に存在する10
0μm以上の気泡と非金属介在物の個数を調査した結
果、表1に示すように本発明の方法では、比較例に比べ
て気泡の個数、非金属介在物の個数ともに1/10以下
に減少した。
0μm以上の気泡と非金属介在物の個数を調査した結
果、表1に示すように本発明の方法では、比較例に比べ
て気泡の個数、非金属介在物の個数ともに1/10以下
に減少した。
【0019】
【表1】
【0020】
【発明の効果】本発明の装置および方法により、表層部
に気泡や非金属介在物が少ない鋳片を容易に製造するこ
とができる。このため、本発明で製造される鋳片を熱間
圧延、冷間圧延して製造される薄鋼板の表面品質が向上
するとともに、表面欠陥起因の不良品の発生が減少し、
歩留まりを向上させることができる。
に気泡や非金属介在物が少ない鋳片を容易に製造するこ
とができる。このため、本発明で製造される鋳片を熱間
圧延、冷間圧延して製造される薄鋼板の表面品質が向上
するとともに、表面欠陥起因の不良品の発生が減少し、
歩留まりを向上させることができる。
【図1】本発明の電磁力を与える装置を示す図。
【図2】本発明の電磁力を与える装置を示す図。
【図3】通常の連続鋳造における鋳型内の溶鋼流動を示
す図。
す図。
【図4】水平方向の電磁力を付与する電磁攪拌装置を示
す図。
す図。
【図5】上向きの電磁力を付与する電磁攪拌装置を示す
図。
図。
【図6】鋳型内の溶鋼流速と鋳片表層部の気泡個数との
関係を示す図。
関係を示す図。
【図7】鋳型内の溶鋼流速と鋳片表層部の非金属介在物
の個数を示す図。
の個数を示す図。
【図8】本発明の方法を適用した場合の鋳型内の溶鋼流
動を示す図。
動を示す図。
1:水平方向の電磁力 2:スロット 3:上向きの電磁力 4:リニアモーター 5:鋳型長辺 6:鋳型短辺 7:鋳造方向 8:鉄芯幅 9:下向きの電磁力 10:溶鋼湯面 11:鋳型下端 12:鉄芯高さ 13:鋳型長辺の中心 14:鋳型長辺の端
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岸田 豊 神奈川県川崎市中原区井田1618番地 新日 本製鐵株式会社技術開発本部内
Claims (4)
- 【請求項1】 スラブ用連続鋳造鋳型内電磁攪拌装置に
おいて、鋳型長辺の両側に、鉄芯幅が最大鋳造幅の8割
以上であり、下向きの電磁力を溶鋼に与えるリニアモー
ターを設置することを特徴とする鋳型内電磁攪拌装置。 - 【請求項2】 スラブ用連続鋳造鋳型内電磁攪拌装置に
おいて、鋳型長辺の中心付近から端付近にかけて一箇
所、計4箇所に鉄芯幅が最大鋳型幅の4割以上であり、
下向きの電磁力を溶鋼に与えるリニアモーターを設置す
ることを特徴とする鋳型内電磁攪拌装置。 - 【請求項3】 請求項1或いは2記載の装置を用いて、
鋳型内の凝固シェルの厚みが0mm以上10mm以下の範囲
で、凝固シェルと溶鋼との界面から20mm以内の範囲に
おける溶鋼流の鉛直成分を鋳造幅方向に均一に下向きに
制御することを特徴とする鋼の連続鋳造方法。 - 【請求項4】 請求項1或いは2記載の装置を用いて、
凝固シェルと溶鋼との界面から20mmの位置における溶
鋼流速の鉛直下向き成分を鋳造幅方向に均一に5cm/s以
上50cm/s以下に制御することを特徴とする鋼の連続鋳
造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1730396A JPH09206896A (ja) | 1996-02-02 | 1996-02-02 | 鋳型内電磁攪拌装置および鋼の連続鋳造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1730396A JPH09206896A (ja) | 1996-02-02 | 1996-02-02 | 鋳型内電磁攪拌装置および鋼の連続鋳造方法 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09206896A true JPH09206896A (ja) | 1997-08-12 |
Family
ID=11940248
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1730396A Withdrawn JPH09206896A (ja) | 1996-02-02 | 1996-02-02 | 鋳型内電磁攪拌装置および鋼の連続鋳造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09206896A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010240687A (ja) * | 2009-04-06 | 2010-10-28 | Nippon Steel Corp | 連続鋳造設備における鋳型内の溶鋼流動制御方法 |
| CN104815972A (zh) * | 2015-04-24 | 2015-08-05 | 北京首钢国际工程技术有限公司 | 一种末端电磁搅拌器多流同步在线自动调整位置装置 |
-
1996
- 1996-02-02 JP JP1730396A patent/JPH09206896A/ja not_active Withdrawn
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2010240687A (ja) * | 2009-04-06 | 2010-10-28 | Nippon Steel Corp | 連続鋳造設備における鋳型内の溶鋼流動制御方法 |
| CN104815972A (zh) * | 2015-04-24 | 2015-08-05 | 北京首钢国际工程技术有限公司 | 一种末端电磁搅拌器多流同步在线自动调整位置装置 |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030506 |