JPH09206987A - アーク溶接用巻締めフラックス入り細径ワイヤ - Google Patents
アーク溶接用巻締めフラックス入り細径ワイヤInfo
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- JPH09206987A JPH09206987A JP1644796A JP1644796A JPH09206987A JP H09206987 A JPH09206987 A JP H09206987A JP 1644796 A JP1644796 A JP 1644796A JP 1644796 A JP1644796 A JP 1644796A JP H09206987 A JPH09206987 A JP H09206987A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 軟質で長尺のコンジットケーブルを曲げて使
用する場合においても、送給性が良好で、長時間でもア
ークが安定した溶接ができるアーク溶接用巻締めフラッ
クス入り細径ワイヤを提供する。 【解決手段】 アーク溶接用巻締めフラックス入り細径
ワイヤ表面にグラファイト、二硫化モリブデンまたは二
硫化タングステンの1種または2種以上を20〜50
%、融点50℃以上の脂肪酸、脂肪酸の1価または2価
アルコールのエステルおよび石油ろうの1種または2種
以上を3〜40%、滑材の1種または2種以上を0.5
〜5%を含み、残部は無機物系のキャリア材からなる潤
滑剤をワイヤ10kg当たり0.20〜1.80g有す
ることを特徴とする。
用する場合においても、送給性が良好で、長時間でもア
ークが安定した溶接ができるアーク溶接用巻締めフラッ
クス入り細径ワイヤを提供する。 【解決手段】 アーク溶接用巻締めフラックス入り細径
ワイヤ表面にグラファイト、二硫化モリブデンまたは二
硫化タングステンの1種または2種以上を20〜50
%、融点50℃以上の脂肪酸、脂肪酸の1価または2価
アルコールのエステルおよび石油ろうの1種または2種
以上を3〜40%、滑材の1種または2種以上を0.5
〜5%を含み、残部は無機物系のキャリア材からなる潤
滑剤をワイヤ10kg当たり0.20〜1.80g有す
ることを特徴とする。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アーク溶接用巻締
めフラックス入り細径ワイヤに係り、さらに詳しくは、
溶接時の送給性が優れ、かつアークが安定で良好な作業
性を維持できるアーク溶接用巻締めフラックス入り細径
ワイヤ(以下、フラックス入りワイヤという。)に関す
る。
めフラックス入り細径ワイヤに係り、さらに詳しくは、
溶接時の送給性が優れ、かつアークが安定で良好な作業
性を維持できるアーク溶接用巻締めフラックス入り細径
ワイヤ(以下、フラックス入りワイヤという。)に関す
る。
【0002】
【従来の技術】フラックス入りワイヤは、溶接の自動
化、高能率化が進むとともに、さらに多く使われる傾向
にあるが、対象となる構造物によっては溶接長が長かっ
たり、狭隘部で行われる場合も多く、それらの場所での
使いやすさの点から、図2に示す溶接機のワイヤ送給装
置の送給ローラ4から溶接トーチ5までのコンジットケ
ーブル6は曲げて使いやすくするため軟らかく、かつ長
くなる傾向にある。このようにコンジットケーブル6が
長く、かつ曲げて使用されると、コンジットケーブル内
のコンジットチューブ内をフラックス入りワイヤWが通
るとき摩擦抵抗が大きくなり、溶接時ワイヤの送給に支
障をきたし、アークが不安定となって溶接ができなくな
るという問題が生じる。
化、高能率化が進むとともに、さらに多く使われる傾向
にあるが、対象となる構造物によっては溶接長が長かっ
たり、狭隘部で行われる場合も多く、それらの場所での
使いやすさの点から、図2に示す溶接機のワイヤ送給装
置の送給ローラ4から溶接トーチ5までのコンジットケ
ーブル6は曲げて使いやすくするため軟らかく、かつ長
くなる傾向にある。このようにコンジットケーブル6が
長く、かつ曲げて使用されると、コンジットケーブル内
のコンジットチューブ内をフラックス入りワイヤWが通
るとき摩擦抵抗が大きくなり、溶接時ワイヤの送給に支
障をきたし、アークが不安定となって溶接ができなくな
るという問題が生じる。
【0003】一方、フラックス入りワイヤの製造過程に
おいては、巻締めタイプのフラックス入りワイヤである
ので湿式伸線すると外皮の合わせ目から潤滑剤が侵入す
るので、乾湿で伸線される。しかし、乾式伸線で一般に
使用される金属石鹸では伸線後に潤滑剤除去処理(例、
ベイキング処理)の必要があるので、潤滑剤除去処理不
要の無機物系または無水系の潤滑剤で伸線され、製品の
フラックス入りワイヤ表面へも無機物系または無水系の
潤滑剤が塗布される。
おいては、巻締めタイプのフラックス入りワイヤである
ので湿式伸線すると外皮の合わせ目から潤滑剤が侵入す
るので、乾湿で伸線される。しかし、乾式伸線で一般に
使用される金属石鹸では伸線後に潤滑剤除去処理(例、
ベイキング処理)の必要があるので、潤滑剤除去処理不
要の無機物系または無水系の潤滑剤で伸線され、製品の
フラックス入りワイヤ表面へも無機物系または無水系の
潤滑剤が塗布される。
【0004】これらの、フラックス入りワイヤの送給性
の問題に対しては従来、例えば特公昭63−15073
号公報にグラファイト、二硫化モリブデン、ガラス粉末
などの固形潤滑剤を混合したものをフラックス入りワイ
ヤ表面に塗布したもの、あるいは特開平5−23731
号公報にポリ四弗化エチレン、二硫化モリブデン、グラ
ファイト等からなる潤滑剤で伸線および該潤滑剤を塗布
したフラックス入りワイヤなど、各種のフラックス入り
ワイヤが提案されている。
の問題に対しては従来、例えば特公昭63−15073
号公報にグラファイト、二硫化モリブデン、ガラス粉末
などの固形潤滑剤を混合したものをフラックス入りワイ
ヤ表面に塗布したもの、あるいは特開平5−23731
号公報にポリ四弗化エチレン、二硫化モリブデン、グラ
ファイト等からなる潤滑剤で伸線および該潤滑剤を塗布
したフラックス入りワイヤなど、各種のフラックス入り
ワイヤが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のフラックス入りワイヤにおいても前述したように、軟
質で長尺のコンジットケーブルを曲げて使用される場合
は、ワイヤ送給ローラ部でフラックス入りワイヤがスリ
ップしたりコンジットチューブ内での摩擦抵抗が大き
く、またコンジットチューブ内に潤滑剤が蓄積されて益
々送給抵抗が大きくなりチップ詰まりを生じるなど、そ
の送給性の改善については、やはり不充分であった。そ
こで、本発明は、軟質で長尺のコンジットケーブルを曲
げて使用する場合においても、送給性が良好で、長時間
でもアークが安定した溶接ができるアーク溶接用巻締め
フラックス入り細径ワイヤを提供することを目的とす
る。
のフラックス入りワイヤにおいても前述したように、軟
質で長尺のコンジットケーブルを曲げて使用される場合
は、ワイヤ送給ローラ部でフラックス入りワイヤがスリ
ップしたりコンジットチューブ内での摩擦抵抗が大き
く、またコンジットチューブ内に潤滑剤が蓄積されて益
々送給抵抗が大きくなりチップ詰まりを生じるなど、そ
の送給性の改善については、やはり不充分であった。そ
こで、本発明は、軟質で長尺のコンジットケーブルを曲
げて使用する場合においても、送給性が良好で、長時間
でもアークが安定した溶接ができるアーク溶接用巻締め
フラックス入り細径ワイヤを提供することを目的とす
る。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
とするところは、アーク溶接用巻締めフラックス入り細
径ワイヤ表面にグラファイト、二硫化モリブデンまたは
二硫化タングステンの1種または2種以上を20〜50
%、融点50℃以上の脂肪酸、脂肪酸の1価または2価
アルコールのエステルおよび石油ろうの1種または2種
以上を3〜40%、滑材の1種または2種以上を0.5
〜5%を含み、残部は無機物系のキャリア材からなる潤
滑剤をワイヤ10kg当たり0.20〜1.80g有す
ることを特徴とするアーク溶接用巻締めフラックス入り
細径ワイヤにある。なお、アーク溶接用巻締めフラック
ス入り細径ワイヤとは、図1に示す各種合わせ目ありの
フラックス入りワイヤをいう。図中1は外皮、2はフラ
ックス、3は合わせ目を示す。
とするところは、アーク溶接用巻締めフラックス入り細
径ワイヤ表面にグラファイト、二硫化モリブデンまたは
二硫化タングステンの1種または2種以上を20〜50
%、融点50℃以上の脂肪酸、脂肪酸の1価または2価
アルコールのエステルおよび石油ろうの1種または2種
以上を3〜40%、滑材の1種または2種以上を0.5
〜5%を含み、残部は無機物系のキャリア材からなる潤
滑剤をワイヤ10kg当たり0.20〜1.80g有す
ることを特徴とするアーク溶接用巻締めフラックス入り
細径ワイヤにある。なお、アーク溶接用巻締めフラック
ス入り細径ワイヤとは、図1に示す各種合わせ目ありの
フラックス入りワイヤをいう。図中1は外皮、2はフラ
ックス、3は合わせ目を示す。
【0007】
【発明の実施の形態】フラックス入りワイヤ表面にグラ
ファイト、二硫化モリブデンまたは二硫化タングステン
の1種または2種以上、融点50℃以上の脂肪酸、脂肪
酸の1価または2価アルコールのエステルおよび石油ろ
うの1種または2種以上、滑材の1種または2種以上を
含み、残部は無機物系のキャリア材からなる潤滑剤を適
量有することにより、軟質で長尺のコンジットケーブル
を曲げて使用する場合においても、送給ローラ部でスリ
ップがなく、かつ摩擦抵抗が少ないので送給性が良好
で、長時間でもアークが安定した溶接が可能となる。
ファイト、二硫化モリブデンまたは二硫化タングステン
の1種または2種以上、融点50℃以上の脂肪酸、脂肪
酸の1価または2価アルコールのエステルおよび石油ろ
うの1種または2種以上、滑材の1種または2種以上を
含み、残部は無機物系のキャリア材からなる潤滑剤を適
量有することにより、軟質で長尺のコンジットケーブル
を曲げて使用する場合においても、送給ローラ部でスリ
ップがなく、かつ摩擦抵抗が少ないので送給性が良好
で、長時間でもアークが安定した溶接が可能となる。
【0008】これらの効果は、各組成物それぞれの共存
効果、相乗効果によりなし得たものであるが、各々組成
物の限定理由について以下に述べる。まず、グラファイ
ト、二硫化モリブデンまたは二硫化タングステンの1種
または2種以上は20〜50%とする。グラファイト、
二硫化モリブデンまたは二硫化タングステンの1種また
は2種以上が20%未満であると、コンジットチューブ
内の摩擦抵抗が大きくなってワイヤの送給性が不良とな
る。逆に50%を超えるとワイヤ送給部でワイヤがスリ
ップして送給にむらが生じアークが不安定となる。
効果、相乗効果によりなし得たものであるが、各々組成
物の限定理由について以下に述べる。まず、グラファイ
ト、二硫化モリブデンまたは二硫化タングステンの1種
または2種以上は20〜50%とする。グラファイト、
二硫化モリブデンまたは二硫化タングステンの1種また
は2種以上が20%未満であると、コンジットチューブ
内の摩擦抵抗が大きくなってワイヤの送給性が不良とな
る。逆に50%を超えるとワイヤ送給部でワイヤがスリ
ップして送給にむらが生じアークが不安定となる。
【0009】融点が50℃以上の脂肪酸、脂肪酸の1価
または2価アルコールのエステルおよび石油ろうの1種
または2種以上は3〜40%である必要がある。これら
は撥水性があり、表面にめっきが施されていない巻締め
タイプのフラックス入りワイヤの防錆効果があるととも
に、合わせ目から充填されているフラックスの吸湿を防
止する。また、グラファイト、二硫化モリブデンまたは
二硫化タングステンを均一に保持することができる。融
点が50℃未満であるとフラックス入りワイヤの摩擦熱
およびコンジットケーブルを包む溶接用ケーブルの発熱
で長時間溶接をすると、高温になったコンジットチュー
ブ内で前記脂肪酸、脂肪酸の1価または2価アルコール
のエステルおよび石油ろう等がフラックス入りワイヤ表
面で溶けて部分的に凝集してしまいフラックス入りワイ
ヤ表面の潤滑剤が均一とならず、コンジットチューブ内
での摩擦抵抗が大きくなってワイヤ送給性が不良とな
る。
または2価アルコールのエステルおよび石油ろうの1種
または2種以上は3〜40%である必要がある。これら
は撥水性があり、表面にめっきが施されていない巻締め
タイプのフラックス入りワイヤの防錆効果があるととも
に、合わせ目から充填されているフラックスの吸湿を防
止する。また、グラファイト、二硫化モリブデンまたは
二硫化タングステンを均一に保持することができる。融
点が50℃未満であるとフラックス入りワイヤの摩擦熱
およびコンジットケーブルを包む溶接用ケーブルの発熱
で長時間溶接をすると、高温になったコンジットチュー
ブ内で前記脂肪酸、脂肪酸の1価または2価アルコール
のエステルおよび石油ろう等がフラックス入りワイヤ表
面で溶けて部分的に凝集してしまいフラックス入りワイ
ヤ表面の潤滑剤が均一とならず、コンジットチューブ内
での摩擦抵抗が大きくなってワイヤ送給性が不良とな
る。
【0010】また、これが3%未満であるとグラファイ
ト、二硫化モリブデンまたは二硫化タングステンの付着
が悪くなる。したがって、コンジットチューブ内の摩擦
抵抗が大きくなってワイヤ送給性が不良となる。逆に4
0%を超えるとコンジットチューブ内で剥離し、蓄積さ
れて長時間溶接すると送給抵抗が大きく、またワイヤ送
給ローラ部でワイヤがスリップして送給にむらが生じア
ークが不安定となる。
ト、二硫化モリブデンまたは二硫化タングステンの付着
が悪くなる。したがって、コンジットチューブ内の摩擦
抵抗が大きくなってワイヤ送給性が不良となる。逆に4
0%を超えるとコンジットチューブ内で剥離し、蓄積さ
れて長時間溶接すると送給抵抗が大きく、またワイヤ送
給ローラ部でワイヤがスリップして送給にむらが生じア
ークが不安定となる。
【0011】なお、本願でいう脂肪酸とはミリスチン
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、メリシン酸など融点
が50℃以上のものをいい、脂肪酸の1価または2価ア
ルコールのエステルとは密ろう、カルナウバろう、綿ろ
うおよび高級脂肪酸の合成ろうなど融点が50℃以上の
ものをいう。また、石油ろうは固形パラフィン、ベトロ
ラタムなど石油精製で得られる融点50℃以上のものを
いう。
酸、パルミチン酸、ステアリン酸、メリシン酸など融点
が50℃以上のものをいい、脂肪酸の1価または2価ア
ルコールのエステルとは密ろう、カルナウバろう、綿ろ
うおよび高級脂肪酸の合成ろうなど融点が50℃以上の
ものをいう。また、石油ろうは固形パラフィン、ベトロ
ラタムなど石油精製で得られる融点50℃以上のものを
いう。
【0012】滑材の1種または2種以上は0.5〜5%
である必要がある。これらは、溶接時送給ローラ部での
ワイヤのスリップを助長することなく、コンジットチュ
ーブ内でのワイヤ送給抵抗をさらに少なくする。滑材の
1種または2種以上が0.5%未満であると効果がな
く、5%を超えるとコンジットチューブ内に蓄積されて
摩擦抵抗が大きくなってアークが不安定となる。
である必要がある。これらは、溶接時送給ローラ部での
ワイヤのスリップを助長することなく、コンジットチュ
ーブ内でのワイヤ送給抵抗をさらに少なくする。滑材の
1種または2種以上が0.5%未満であると効果がな
く、5%を超えるとコンジットチューブ内に蓄積されて
摩擦抵抗が大きくなってアークが不安定となる。
【0013】なお、本願でいう滑材とはタルク、マイカ
およびセリサイトなどをいい、74μm以下の微粉であ
ることが好ましい。残部は、炭酸塩、金属酸化物、ケイ
酸化合物、弗化物などの無機物系のキャリア材をいい、
前記、グラファイト、二硫化モリブデンまたは二硫化タ
ングステンの1種または2種以上、融点50℃以上の脂
肪酸、脂肪酸の1価または2価アルコールのエステルお
よび石油ろうの1種または2種以上、滑材の1種または
2種以上の量を調整するが、105μm以下の澱粉であ
ることが好ましい。
およびセリサイトなどをいい、74μm以下の微粉であ
ることが好ましい。残部は、炭酸塩、金属酸化物、ケイ
酸化合物、弗化物などの無機物系のキャリア材をいい、
前記、グラファイト、二硫化モリブデンまたは二硫化タ
ングステンの1種または2種以上、融点50℃以上の脂
肪酸、脂肪酸の1価または2価アルコールのエステルお
よび石油ろうの1種または2種以上、滑材の1種または
2種以上の量を調整するが、105μm以下の澱粉であ
ることが好ましい。
【0014】また、フラックス入りワイヤ表面のグラフ
ァイト、二硫化モリブデンまたは二硫化タングステンの
1種または2種以上、融点50℃以上の脂肪酸、脂肪酸
の1価または2価アルコールのエステルおよび石油ろう
の1種または2種以上、滑材の1種または2種以上およ
び無機物系のキャリア材の量は、ワイヤ10kg当たり
0.20〜1.80gである必要がある。0.20g未
満であるとコンジットチューブ内で摩擦抵抗が大きくワ
イヤ送給性が不良となり、1.80gを超えるとワイヤ
送給ローラ部でワイヤがスリップして送給にむらが生じ
てアークが不安定となる。
ァイト、二硫化モリブデンまたは二硫化タングステンの
1種または2種以上、融点50℃以上の脂肪酸、脂肪酸
の1価または2価アルコールのエステルおよび石油ろう
の1種または2種以上、滑材の1種または2種以上およ
び無機物系のキャリア材の量は、ワイヤ10kg当たり
0.20〜1.80gである必要がある。0.20g未
満であるとコンジットチューブ内で摩擦抵抗が大きくワ
イヤ送給性が不良となり、1.80gを超えるとワイヤ
送給ローラ部でワイヤがスリップして送給にむらが生じ
てアークが不安定となる。
【0015】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。まず、ワイヤ径1.2〜1.6mmのJIS
Z3313に規定されるYFW−C50DRの図1
(c)に示す断面のフラックス入りワイヤ(フラックス
充填率15%)表面に、グラファイト、二硫化モリブデ
ン、二硫化タングステン、脂肪酸、脂肪酸の1価または
2価アルコールのエステル、石油ろう、滑材および無機
物系のキャリア材の量を種々変化して伸線潤滑剤として
用い塗布して試作した。塗布量は、伸線時のワイヤ減面
率を変えて調整した。ワイヤ送給性の調査は、図2に示
す装置を用いた。すなわち、6mのコンジットケーブル
6にスプール(図示せず)から引き出されたフラックス
入りワイヤWを送給ローラ4によって送給してトーチ5
に送り、フラックス入りワイヤ各10kgを溶接した。
なお、送給抵抗を高める目的でコンジットケーブル6を
図3に示す直径D150mmのループ2回転を設けた。
その時の溶接条件は表1の通りである。
明する。まず、ワイヤ径1.2〜1.6mmのJIS
Z3313に規定されるYFW−C50DRの図1
(c)に示す断面のフラックス入りワイヤ(フラックス
充填率15%)表面に、グラファイト、二硫化モリブデ
ン、二硫化タングステン、脂肪酸、脂肪酸の1価または
2価アルコールのエステル、石油ろう、滑材および無機
物系のキャリア材の量を種々変化して伸線潤滑剤として
用い塗布して試作した。塗布量は、伸線時のワイヤ減面
率を変えて調整した。ワイヤ送給性の調査は、図2に示
す装置を用いた。すなわち、6mのコンジットケーブル
6にスプール(図示せず)から引き出されたフラックス
入りワイヤWを送給ローラ4によって送給してトーチ5
に送り、フラックス入りワイヤ各10kgを溶接した。
なお、送給抵抗を高める目的でコンジットケーブル6を
図3に示す直径D150mmのループ2回転を設けた。
その時の溶接条件は表1の通りである。
【0016】
【表1】
【0017】ワイヤ送給性は、送給モータの電機子電流
の測定により調べた。なお、ワイヤ送給性は電機子電流
が3.5Aを超えるとアーク長が変化してアークが不安
定となる。ワイヤ送給ローラ部でのフラックス入りワイ
ヤのスリップは、送給ローラの周速(TG)と溶接トー
チ5の部分にメジャリングローラ7を設置してフラック
ス入りワイヤの通過速度(PG)を測定し、下記式でス
リップ率を算出して調べた。フラックス入りワイヤのス
リップ率は5%を超えると、ワイヤ送り速度に緩急が生
じてフラックス入りワイヤの送給むらによってアークが
不安定となるとともにスパッタ発生量が多くなる。 スリップ率=(TG−PG)100/TG それらの結果を表2にまとめて示す。
の測定により調べた。なお、ワイヤ送給性は電機子電流
が3.5Aを超えるとアーク長が変化してアークが不安
定となる。ワイヤ送給ローラ部でのフラックス入りワイ
ヤのスリップは、送給ローラの周速(TG)と溶接トー
チ5の部分にメジャリングローラ7を設置してフラック
ス入りワイヤの通過速度(PG)を測定し、下記式でス
リップ率を算出して調べた。フラックス入りワイヤのス
リップ率は5%を超えると、ワイヤ送り速度に緩急が生
じてフラックス入りワイヤの送給むらによってアークが
不安定となるとともにスパッタ発生量が多くなる。 スリップ率=(TG−PG)100/TG それらの結果を表2にまとめて示す。
【0018】
【表2】
【0019】表2において、試験No.1〜8が本発明
例のフラックス入りワイヤ、試験No.9〜17が比較
例である。本発明例の試験No.1〜8は、フラックス
入りワイヤ表面にグラファイト、二硫化モリブデンまた
は二硫化タングステンの1種または2種以上、融点50
℃以上の脂肪酸、脂肪酸の1価または2価アルコールの
エステルおよび石油ろうの1種または2種以上、滑材の
1種または2種以上を含み、残部は無機物系のキャリア
材からなる潤滑剤を適量有しているので、送給ローラ部
でスリップが少なく、かつ摩擦抵抗が少ないので送給性
が良好で、長時間アークが安定した溶接が可能であっ
た。
例のフラックス入りワイヤ、試験No.9〜17が比較
例である。本発明例の試験No.1〜8は、フラックス
入りワイヤ表面にグラファイト、二硫化モリブデンまた
は二硫化タングステンの1種または2種以上、融点50
℃以上の脂肪酸、脂肪酸の1価または2価アルコールの
エステルおよび石油ろうの1種または2種以上、滑材の
1種または2種以上を含み、残部は無機物系のキャリア
材からなる潤滑剤を適量有しているので、送給ローラ部
でスリップが少なく、かつ摩擦抵抗が少ないので送給性
が良好で、長時間アークが安定した溶接が可能であっ
た。
【0020】比較例中試験No.9は、グラファイト、
二硫化モリブデンまたは二硫化タングステンの1種また
は2種以上の合計量が少ないので、試験No.11は、
脂肪酸、脂肪酸の1価または2価アルコールのエステル
および石油ろうの1種であるラノリンの融点が低いの
で、試験No.12は、融点50℃以上の脂肪酸、脂肪
酸の1価または2価アルコールのエステルおよび石油ろ
うの1種または2種以上の合計量が少ないので、試験N
o.14は、滑材の1種または2種以上の合計量が少な
いので、試験No.15は、滑材の1種または2種以上
の合計量が多過ぎるので、試験No.16は、ワイヤ1
0kg当たりの潤滑剤量が少ないので、いずれもコンジ
ットチューブ内でワイヤの摩擦抵抗が大きくなって送給
モータの電機子電流が高くなりアークが不安定であっ
た。
二硫化モリブデンまたは二硫化タングステンの1種また
は2種以上の合計量が少ないので、試験No.11は、
脂肪酸、脂肪酸の1価または2価アルコールのエステル
および石油ろうの1種であるラノリンの融点が低いの
で、試験No.12は、融点50℃以上の脂肪酸、脂肪
酸の1価または2価アルコールのエステルおよび石油ろ
うの1種または2種以上の合計量が少ないので、試験N
o.14は、滑材の1種または2種以上の合計量が少な
いので、試験No.15は、滑材の1種または2種以上
の合計量が多過ぎるので、試験No.16は、ワイヤ1
0kg当たりの潤滑剤量が少ないので、いずれもコンジ
ットチューブ内でワイヤの摩擦抵抗が大きくなって送給
モータの電機子電流が高くなりアークが不安定であっ
た。
【0021】試験No.10は、グラファイト、二硫化
モリブデンまたは二硫化タングステンの1種または2種
以上の合計量が多いので、また試験No.17は、ワイ
ヤ10kg当たりの潤滑剤量が多いので、いずれも溶接
時にスリップ率が高くなりアークが不安定であった。試
験No.13は、融点50℃以上の脂肪酸、脂肪酸の1
価または2価アルコールのエステルおよび石油ろうの1
種または2種以上も合計量が多いので、コンジットチュ
ーブ内で剥離し、蓄積されて送給抵抗が大きく、またワ
イヤ送給ローラ部でワイヤがスリップして送給にむらが
生じアークが不安定であった。
モリブデンまたは二硫化タングステンの1種または2種
以上の合計量が多いので、また試験No.17は、ワイ
ヤ10kg当たりの潤滑剤量が多いので、いずれも溶接
時にスリップ率が高くなりアークが不安定であった。試
験No.13は、融点50℃以上の脂肪酸、脂肪酸の1
価または2価アルコールのエステルおよび石油ろうの1
種または2種以上も合計量が多いので、コンジットチュ
ーブ内で剥離し、蓄積されて送給抵抗が大きく、またワ
イヤ送給ローラ部でワイヤがスリップして送給にむらが
生じアークが不安定であった。
【0022】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のアーク溶
接用巻締めフラックス入り細径ワイヤによれば、軟質で
長尺のコンジットケーブルを使用し、長時間溶接される
場合においても、送給ローラでスリップが少なく、かつ
摩擦抵抗が少ないなど送給性が安定した溶接が可能とな
る。
接用巻締めフラックス入り細径ワイヤによれば、軟質で
長尺のコンジットケーブルを使用し、長時間溶接される
場合においても、送給ローラでスリップが少なく、かつ
摩擦抵抗が少ないなど送給性が安定した溶接が可能とな
る。
【図1】各種アーク溶接用巻締めフラックス入り細径ワ
イヤの断面形状を示す図である。
イヤの断面形状を示す図である。
【図2】ワイヤ送給の工程を示す図である。
【図3】本発明の実施例に用いたコンジットケーブルの
屈曲負荷状態を示す図である。
屈曲負荷状態を示す図である。
1 外皮 2 フラックス 3 合わせ目 4 送給ローラ 5 溶接トーチ 6 コンジットケーブル 7 メジャリングローラ W フラックス入りワイヤ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 103:00 103:06 129:26 129:68 159:06 125:30) C10N 10:12 40:32 (72)発明者 井上 清治 千葉県習志野市東習志野7丁目6番1号 日鐵溶接工業株式会社習志野工場内
Claims (1)
- 【請求項1】 アーク溶接用巻締めフラックス入り細径
ワイヤ表面にグラファイト、二硫化モリブデンまたは二
硫化タングステンの1種または2種以上を20〜50
%、融点50℃以上の脂肪酸、脂肪酸の1価または2価
アルコールのエステルおよび石油ろうの1種または2種
以上を3〜40%、滑材の1種または2種以上を0.5
〜5%を含み、残部は無機物系のキャリア材からなる潤
滑剤をワイヤ10kg当たり0.20〜1.80gを有
することを特徴とするアーク溶接用巻締めフラックス入
り細径ワイヤ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1644796A JPH09206987A (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | アーク溶接用巻締めフラックス入り細径ワイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1644796A JPH09206987A (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | アーク溶接用巻締めフラックス入り細径ワイヤ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09206987A true JPH09206987A (ja) | 1997-08-12 |
Family
ID=11916506
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1644796A Pending JPH09206987A (ja) | 1996-02-01 | 1996-02-01 | アーク溶接用巻締めフラックス入り細径ワイヤ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09206987A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8395071B2 (en) | 2010-04-02 | 2013-03-12 | Lincoln Global, Inc. | Feeding lubricant for cored welding electrode |
| US8901455B2 (en) | 2008-06-18 | 2014-12-02 | Lincoln Global, Inc. | Welding wire for submerged arc welding |
| US8952295B2 (en) | 2008-06-18 | 2015-02-10 | Lincoln Global, Inc. | Welding wire with perovskite coating |
-
1996
- 1996-02-01 JP JP1644796A patent/JPH09206987A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| US8901455B2 (en) | 2008-06-18 | 2014-12-02 | Lincoln Global, Inc. | Welding wire for submerged arc welding |
| US8952295B2 (en) | 2008-06-18 | 2015-02-10 | Lincoln Global, Inc. | Welding wire with perovskite coating |
| US8395071B2 (en) | 2010-04-02 | 2013-03-12 | Lincoln Global, Inc. | Feeding lubricant for cored welding electrode |
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20030617 |