JPH1058183A - ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ - Google Patents
ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤInfo
- Publication number
- JPH1058183A JPH1058183A JP21287796A JP21287796A JPH1058183A JP H1058183 A JPH1058183 A JP H1058183A JP 21287796 A JP21287796 A JP 21287796A JP 21287796 A JP21287796 A JP 21287796A JP H1058183 A JPH1058183 A JP H1058183A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- wire
- arc welding
- shielded arc
- gas shielded
- steel wire
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
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- Nonmetallic Welding Materials (AREA)
- Lubricants (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 軟質で長尺のコンジットケーブルを使用し、
曲げて溶接される場合においても、ワイヤ送給ローラ部
でのスリップが少なく、コンジットチューブ内での摩擦
抵抗の少ないワイヤ送給性の良好なガスシールドアーク
溶接用鋼ワイヤを提供する。 【解決手段】 ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ表面
に、ワイヤ10kg当たり二硫化モリブデンおよび二硫
化タングステンの1種または2種を0.05〜0.40
g、金属石鹸を0.01〜0.20g、タルクを0.0
5〜0.60g有する。また、さらにワイヤ10kg当
たり液体潤滑剤を0.01〜0.15g有する。
曲げて溶接される場合においても、ワイヤ送給ローラ部
でのスリップが少なく、コンジットチューブ内での摩擦
抵抗の少ないワイヤ送給性の良好なガスシールドアーク
溶接用鋼ワイヤを提供する。 【解決手段】 ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ表面
に、ワイヤ10kg当たり二硫化モリブデンおよび二硫
化タングステンの1種または2種を0.05〜0.40
g、金属石鹸を0.01〜0.20g、タルクを0.0
5〜0.60g有する。また、さらにワイヤ10kg当
たり液体潤滑剤を0.01〜0.15g有する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ガスシールドアー
ク溶接用鋼ワイヤに係り、さらに詳しくは、ワイヤ径
0.8〜1.6mmの溶接時にワイヤ送給性が優れたガ
スシールドアーク用鋼ワイヤに関する。
ク溶接用鋼ワイヤに係り、さらに詳しくは、ワイヤ径
0.8〜1.6mmの溶接時にワイヤ送給性が優れたガ
スシールドアーク用鋼ワイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤは、
溶接の自動化、高能率化が進むとともに、さらに大量に
使われる傾向にあるが、対象となる構造物によっては溶
接が狭隘部で行われる場合が多く、溶接機のワイヤ供給
装置の送給ローラから溶接トーチまでのコンジットケー
ブルは曲げて使いやすくするため、柔らかく、かつ長く
なる傾向にある。このように長くて曲げやすいコンジッ
トケーブルが狭隘部で使用されると、ワイヤ送給時その
コンジットケーブル内のコンジットチューブをワイヤが
通る時に摩擦抵抗が大きくなり、溶接時のワイヤ送給に
支障をきたし、アークが不安定となって溶接ができなく
なる。このため、これまでにガスシールドアーク溶接用
鋼ワイヤには、ワイヤ送給性を良くするために、種々の
対策が施されているが未だ十分なものはない。
溶接の自動化、高能率化が進むとともに、さらに大量に
使われる傾向にあるが、対象となる構造物によっては溶
接が狭隘部で行われる場合が多く、溶接機のワイヤ供給
装置の送給ローラから溶接トーチまでのコンジットケー
ブルは曲げて使いやすくするため、柔らかく、かつ長く
なる傾向にある。このように長くて曲げやすいコンジッ
トケーブルが狭隘部で使用されると、ワイヤ送給時その
コンジットケーブル内のコンジットチューブをワイヤが
通る時に摩擦抵抗が大きくなり、溶接時のワイヤ送給に
支障をきたし、アークが不安定となって溶接ができなく
なる。このため、これまでにガスシールドアーク溶接用
鋼ワイヤには、ワイヤ送給性を良くするために、種々の
対策が施されているが未だ十分なものはない。
【0003】ワイヤの送給性の問題に関しては、例え
ば、特公昭58−3256号公報に代表される、ワイヤ
表面に植物油、動物油および鉱物油あるいはそれらの混
合油を塗布する方法、特開昭58−184095号公報
に記載してあるグラファイト、二硫化モリブデン、ガラ
ス粉末などの固形潤滑剤を混合したものをワイヤ表面に
塗布したガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤなどが提案
されている。しかしながら、これらのガスシールドアー
ク溶接用鋼ワイヤにおいても前述した軟質で長尺のコン
ジットケーブルを使用し、該コンジットケーブルを曲げ
て溶接する場合、送給ローラ部でワイヤがスリップした
りコンジットチューブ内での摩擦抵抗が大きくなってワ
イヤ送給性は十分ではない。
ば、特公昭58−3256号公報に代表される、ワイヤ
表面に植物油、動物油および鉱物油あるいはそれらの混
合油を塗布する方法、特開昭58−184095号公報
に記載してあるグラファイト、二硫化モリブデン、ガラ
ス粉末などの固形潤滑剤を混合したものをワイヤ表面に
塗布したガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤなどが提案
されている。しかしながら、これらのガスシールドアー
ク溶接用鋼ワイヤにおいても前述した軟質で長尺のコン
ジットケーブルを使用し、該コンジットケーブルを曲げ
て溶接する場合、送給ローラ部でワイヤがスリップした
りコンジットチューブ内での摩擦抵抗が大きくなってワ
イヤ送給性は十分ではない。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明は、軟
質で長尺のコンジットケーブルを使用し、曲げて溶接さ
れる場合においても、ワイヤ送給ローラ部でのスリップ
が少なく、またコンジットチューブ内での摩擦抵抗の少
ないワイヤ送給性の良好なガスシールドアーク溶接用鋼
ワイヤを提供することを目的とする。
質で長尺のコンジットケーブルを使用し、曲げて溶接さ
れる場合においても、ワイヤ送給ローラ部でのスリップ
が少なく、またコンジットチューブ内での摩擦抵抗の少
ないワイヤ送給性の良好なガスシールドアーク溶接用鋼
ワイヤを提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち、本発明の要旨
とするところは、ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ表
面に、ワイヤ10kg当たり二硫化モリブデンおよび二
硫化タングステンの1種または2種を0.05〜0.4
0g、金属石鹸を0.01〜0.20g、タルクを0.
05〜0.60g有し、かつ二硫化モリブデンおよび二
硫化タングステンの1種または2種、金属石鹸とタルク
の合計が0.20〜0.80gであることを特徴とす
る。また、さらにワイヤ10kg当たり液体潤滑剤を
0.01〜0.15g有することも特徴とする。
とするところは、ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ表
面に、ワイヤ10kg当たり二硫化モリブデンおよび二
硫化タングステンの1種または2種を0.05〜0.4
0g、金属石鹸を0.01〜0.20g、タルクを0.
05〜0.60g有し、かつ二硫化モリブデンおよび二
硫化タングステンの1種または2種、金属石鹸とタルク
の合計が0.20〜0.80gであることを特徴とす
る。また、さらにワイヤ10kg当たり液体潤滑剤を
0.01〜0.15g有することも特徴とする。
【0006】
【発明の実施の形態】ガスシールドアーク溶接用鋼ワイ
ヤの表面に、二硫化モリブデンおよび二硫化タングステ
ンの1種または2種、金属石鹸とタルクを適量有するこ
とにより、軟質で長尺のコンジットケーブルを使用し、
曲げて溶接される場合においても、ワイヤ送給ローラ部
でのスリップが少なく、またコンジットチューブでの摩
擦抵抗が少ないのでワイヤ送給性を極めて良好にする。
ヤの表面に、二硫化モリブデンおよび二硫化タングステ
ンの1種または2種、金属石鹸とタルクを適量有するこ
とにより、軟質で長尺のコンジットケーブルを使用し、
曲げて溶接される場合においても、ワイヤ送給ローラ部
でのスリップが少なく、またコンジットチューブでの摩
擦抵抗が少ないのでワイヤ送給性を極めて良好にする。
【0007】これらの効果は、各組成物それぞれの共存
効果、相乗効果によりなし得たものであるが、各組成物
の限定理由について以下に述べる。まず、ワイヤ10k
g当たり二硫化モリブデンおよび二硫化タングステンの
1種または2種を0.05〜0.40gとする。二硫化
モリブデンおよび二硫化タングステンの1種または2種
が0.05g未満であると、コンジットチューブでの摩
擦抵抗が大きくなってワイヤの送給性が不良となる。逆
に0.40gを超えるとワイヤ送給ローラ部でワイヤが
スリップして送給むらが生じアークが不安定となる。
効果、相乗効果によりなし得たものであるが、各組成物
の限定理由について以下に述べる。まず、ワイヤ10k
g当たり二硫化モリブデンおよび二硫化タングステンの
1種または2種を0.05〜0.40gとする。二硫化
モリブデンおよび二硫化タングステンの1種または2種
が0.05g未満であると、コンジットチューブでの摩
擦抵抗が大きくなってワイヤの送給性が不良となる。逆
に0.40gを超えるとワイヤ送給ローラ部でワイヤが
スリップして送給むらが生じアークが不安定となる。
【0008】金属石鹸は、ワイヤ10kg当たり0.0
1〜0.20gである必要がある。金属石鹸は、液体潤
滑剤との共存でワイヤ表面への付着性が良好となり二硫
化モリブデンおよび二硫化タングステンをワイヤ表面に
強固に付着させ、ワイヤ送給ローラ部およびコンジット
チューブ内での剥離を防止する。金属石鹸が0.01g
未満であると、二硫化モリブデンおよび二硫化タングス
テンがワイヤ送給ローラ部およびコンジットチューブ内
で剥離して、ワイヤ送給ローラ部でスリップしたり、コ
ンジットチューブでの摩擦抵抗が大きくなりアークが不
安定となる。逆に0.20gを超えると金属石鹸中の解
離電圧の低いCa,K,Na等が多くなりアークが不安
定となってスパッタ発生量が多くなる。なお、金属石鹸
とは、カリ石鹸、ナトリウム石鹸、カルシウム石鹸など
をいう。
1〜0.20gである必要がある。金属石鹸は、液体潤
滑剤との共存でワイヤ表面への付着性が良好となり二硫
化モリブデンおよび二硫化タングステンをワイヤ表面に
強固に付着させ、ワイヤ送給ローラ部およびコンジット
チューブ内での剥離を防止する。金属石鹸が0.01g
未満であると、二硫化モリブデンおよび二硫化タングス
テンがワイヤ送給ローラ部およびコンジットチューブ内
で剥離して、ワイヤ送給ローラ部でスリップしたり、コ
ンジットチューブでの摩擦抵抗が大きくなりアークが不
安定となる。逆に0.20gを超えると金属石鹸中の解
離電圧の低いCa,K,Na等が多くなりアークが不安
定となってスパッタ発生量が多くなる。なお、金属石鹸
とは、カリ石鹸、ナトリウム石鹸、カルシウム石鹸など
をいう。
【0009】タルクは、ワイヤ10kg当たり0.05
〜0.60gである必要がある。タルクは、展性が良好
で二硫化モリブデンおよび二硫化タングステンを均一に
混合して薄く拡がることからワイヤ表面に均一に付着さ
せ、ワイヤ送給性を良好にする。タルクが0.05g未
満であると、ワイヤ表面に二硫化モリブデンおよび二硫
化タングステンが均一に付着しないので、ワイヤ送給ロ
ーラ部でワイヤがスリップしたり、コンジットチューブ
内での摩擦抵抗が大きくなりアークが不安定となる。逆
に0.60gを超えると、コンジットチューブ内で潤滑
剤が剥離し、ワイヤ摩擦抵抗が大きくなってワイヤ送給
不良になるとともに、長時間溶接すると潤滑剤がコンジ
ットチューブの螺旋状の金属線間へ蓄積されてチップ内
壁に潤滑剤が持ち込まれてワイヤがチップに詰まる場合
も生じる。
〜0.60gである必要がある。タルクは、展性が良好
で二硫化モリブデンおよび二硫化タングステンを均一に
混合して薄く拡がることからワイヤ表面に均一に付着さ
せ、ワイヤ送給性を良好にする。タルクが0.05g未
満であると、ワイヤ表面に二硫化モリブデンおよび二硫
化タングステンが均一に付着しないので、ワイヤ送給ロ
ーラ部でワイヤがスリップしたり、コンジットチューブ
内での摩擦抵抗が大きくなりアークが不安定となる。逆
に0.60gを超えると、コンジットチューブ内で潤滑
剤が剥離し、ワイヤ摩擦抵抗が大きくなってワイヤ送給
不良になるとともに、長時間溶接すると潤滑剤がコンジ
ットチューブの螺旋状の金属線間へ蓄積されてチップ内
壁に潤滑剤が持ち込まれてワイヤがチップに詰まる場合
も生じる。
【0010】また、前記二硫化モリブデンおよび二硫化
タングステンの1種または2種、金属石鹸とタルクの合
計はワイヤ10kg当たり0.20〜0.80gである
必要がある。これらの合計が0.20g未満であると、
コンジットチューブ内での摩擦抵抗が大きくなりアーク
が不安定となる。逆に0.80gを超えると、ワイヤ送
給ローラ部でワイヤがスリップして送給むらが生じアー
クが不安定となる。
タングステンの1種または2種、金属石鹸とタルクの合
計はワイヤ10kg当たり0.20〜0.80gである
必要がある。これらの合計が0.20g未満であると、
コンジットチューブ内での摩擦抵抗が大きくなりアーク
が不安定となる。逆に0.80gを超えると、ワイヤ送
給ローラ部でワイヤがスリップして送給むらが生じアー
クが不安定となる。
【0011】液体潤滑剤は、ワイヤ表面の耐錆性を良好
とするとともに、前記二硫化モリブデンおよび二硫化タ
ングステン、金属石鹸とタルクをワイヤ表面に強固に付
着させる。液体潤滑剤がワイヤ10kg当たり0.01
g未満であると耐錆性が劣るとともに二硫化モリブデン
および二硫化タングステン、金属石鹸とタルクが、ワイ
ヤ送給ローラ部およびコンジットチューブ内で剥離し
て、ワイヤ送給ローラ部でスリップしたり、コンジット
チューブでの摩擦抵抗が大きくなりアークが不安定とな
る。逆に0.15gを超えると、ワイヤ送給ローラ部で
ワイヤがスリップして送給むらが生じアークが不安定と
なる。液体潤滑剤とは、動植物油、鉱物油、合成油の1
種または2種以上をいう。
とするとともに、前記二硫化モリブデンおよび二硫化タ
ングステン、金属石鹸とタルクをワイヤ表面に強固に付
着させる。液体潤滑剤がワイヤ10kg当たり0.01
g未満であると耐錆性が劣るとともに二硫化モリブデン
および二硫化タングステン、金属石鹸とタルクが、ワイ
ヤ送給ローラ部およびコンジットチューブ内で剥離し
て、ワイヤ送給ローラ部でスリップしたり、コンジット
チューブでの摩擦抵抗が大きくなりアークが不安定とな
る。逆に0.15gを超えると、ワイヤ送給ローラ部で
ワイヤがスリップして送給むらが生じアークが不安定と
なる。液体潤滑剤とは、動植物油、鉱物油、合成油の1
種または2種以上をいう。
【0012】なお、本発明のガスシールドアーク溶接用
鋼ワイヤ表面の潤滑剤は、前記二硫化モリブデンおよび
二硫化タングステンの1種または2種、金属石鹸、タル
クおよび液体潤滑剤を基本に構成されるが、さらにグラ
ファイト、四弗化エチレン、炭酸カルシウム、各種ろう
等の固体潤滑剤を適量含有することができる。また、こ
れらの潤滑剤は、ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤの
製造時に製品径より0.1〜2.5mm大きい外径の仕
上げ伸線工程で2〜3ダイスの潤滑剤として使用される
が、各ダイス全てに使用しても1ダイスのみ使用しても
良い。液体潤滑剤は、前記固体潤滑剤と混合して使用し
ても、またはスキンパスのみに使用して塗布しても良
い。
鋼ワイヤ表面の潤滑剤は、前記二硫化モリブデンおよび
二硫化タングステンの1種または2種、金属石鹸、タル
クおよび液体潤滑剤を基本に構成されるが、さらにグラ
ファイト、四弗化エチレン、炭酸カルシウム、各種ろう
等の固体潤滑剤を適量含有することができる。また、こ
れらの潤滑剤は、ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤの
製造時に製品径より0.1〜2.5mm大きい外径の仕
上げ伸線工程で2〜3ダイスの潤滑剤として使用される
が、各ダイス全てに使用しても1ダイスのみ使用しても
良い。液体潤滑剤は、前記固体潤滑剤と混合して使用し
ても、またはスキンパスのみに使用して塗布しても良
い。
【0013】本発明のガスシールドアーク溶接用鋼ワイ
ヤとはJIS Z3312、Z3315、Z3317等
に規定されるSi−Mn系、Si−Mn−Ti系のソリ
ッドワイヤ、JIS Z3321に規定されるステンレ
ス鋼用ソリッドワイヤ、JIS Z3313、Z331
8、Z3319、Z3320に規定されるフラックス入
りワイヤおよびJIS Z3323に規定されるステン
レス鋼用フラックス入りワイヤを示す。
ヤとはJIS Z3312、Z3315、Z3317等
に規定されるSi−Mn系、Si−Mn−Ti系のソリ
ッドワイヤ、JIS Z3321に規定されるステンレ
ス鋼用ソリッドワイヤ、JIS Z3313、Z331
8、Z3319、Z3320に規定されるフラックス入
りワイヤおよびJIS Z3323に規定されるステン
レス鋼用フラックス入りワイヤを示す。
【0014】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。まず、ワイヤ径0.8〜1.6mmの各種ソリ
ッドワイヤおよびフラックス入りワイヤ表面の二硫化モ
リブデンおよび二硫化タングステン、金属石鹸、タルク
と液体潤滑剤の付着量を変化したワイヤを試作した。ワ
イヤ送給性の調査は図1に示す装置を用いた。すなわ
ち、送給抵抗を高める目的で直径D150mmのループ
2回転を設けた6mのコンジットケーブル1にスプール
2から引き出されたワイヤ3をワイヤ送給モータ4によ
ってワイヤ送給ローラ5から送給してトーチ6に送り、
鋼母材7にワイヤ各10kgを溶接した。その時の溶接
条件は表1の通りである。
明する。まず、ワイヤ径0.8〜1.6mmの各種ソリ
ッドワイヤおよびフラックス入りワイヤ表面の二硫化モ
リブデンおよび二硫化タングステン、金属石鹸、タルク
と液体潤滑剤の付着量を変化したワイヤを試作した。ワ
イヤ送給性の調査は図1に示す装置を用いた。すなわ
ち、送給抵抗を高める目的で直径D150mmのループ
2回転を設けた6mのコンジットケーブル1にスプール
2から引き出されたワイヤ3をワイヤ送給モータ4によ
ってワイヤ送給ローラ5から送給してトーチ6に送り、
鋼母材7にワイヤ各10kgを溶接した。その時の溶接
条件は表1の通りである。
【0015】
【表1】
【0016】ワイヤ送給性は、ワイヤ送給モータの電機
子電流の測定により調べた。なお、ワイヤ送給性は電機
子電流の変動が大きくなるとアーク長が変化してアーク
が不安定となる。ワイヤ送給ローラ部でのワイヤスリッ
プは、ワイヤ送給ローラの周速とワイヤ送給ローラ出口
側のワイヤ速度を測定し、下記式でスリップ率を算出し
て調べた。ワイヤのスリップ率は5%を超えると、ワイ
ヤ送り速度に緩急が生じてワイヤの送給むらによってア
ークが不安定になる。 スリップ率={(送給ローラの周速)−(送給ローラ出
口側のワイヤ速度)}/(送給ローラの周速)×100 それらの結果を表2にまとめて示す。
子電流の測定により調べた。なお、ワイヤ送給性は電機
子電流の変動が大きくなるとアーク長が変化してアーク
が不安定となる。ワイヤ送給ローラ部でのワイヤスリッ
プは、ワイヤ送給ローラの周速とワイヤ送給ローラ出口
側のワイヤ速度を測定し、下記式でスリップ率を算出し
て調べた。ワイヤのスリップ率は5%を超えると、ワイ
ヤ送り速度に緩急が生じてワイヤの送給むらによってア
ークが不安定になる。 スリップ率={(送給ローラの周速)−(送給ローラ出
口側のワイヤ速度)}/(送給ローラの周速)×100 それらの結果を表2にまとめて示す。
【0017】
【表2】
【0018】表2において、試験No.1〜6が本発明
例、試験No.7〜16が比較例である。本発明例の試
験No.1〜6は、二硫化モリブデンおよび二硫化タン
グステンの1種または2種、金属石鹸、タルクと液体潤
滑剤を適量ワイヤ表面に付着しているので、長尺のコン
ジットケーブルを曲げて溶接する場合においてもワイヤ
送給ローラ部でのワイヤスリップ率が小さく、コンジッ
トチューブ内での摩擦抵抗も少なくアークが安定してお
り極めて満足な結果であった。
例、試験No.7〜16が比較例である。本発明例の試
験No.1〜6は、二硫化モリブデンおよび二硫化タン
グステンの1種または2種、金属石鹸、タルクと液体潤
滑剤を適量ワイヤ表面に付着しているので、長尺のコン
ジットケーブルを曲げて溶接する場合においてもワイヤ
送給ローラ部でのワイヤスリップ率が小さく、コンジッ
トチューブ内での摩擦抵抗も少なくアークが安定してお
り極めて満足な結果であった。
【0019】比較例中試験No.7は、二硫化タングス
テンの付着量が少ないので、試験No.12は、タルク
の付着量が多いので、また試験No.13は、二硫化タ
ングステン、金属石鹸とタルクの合計量が少ないので、
コンジットチューブ内で摩擦抵抗が大きくなって、ワイ
ヤ送給性が悪くなりアークが不安定となった。試験N
o.8は、二硫化モリブデンおよび二硫化タングステン
の付着量が多いので、試験No.14は、金属石鹸とタ
ルクの合計量が多いので、また試験No.16は、液体
潤滑剤が多いので、いずれもワイヤ送給ローラ部でワイ
ヤがスリップしてアークが不安定となった。
テンの付着量が少ないので、試験No.12は、タルク
の付着量が多いので、また試験No.13は、二硫化タ
ングステン、金属石鹸とタルクの合計量が少ないので、
コンジットチューブ内で摩擦抵抗が大きくなって、ワイ
ヤ送給性が悪くなりアークが不安定となった。試験N
o.8は、二硫化モリブデンおよび二硫化タングステン
の付着量が多いので、試験No.14は、金属石鹸とタ
ルクの合計量が多いので、また試験No.16は、液体
潤滑剤が多いので、いずれもワイヤ送給ローラ部でワイ
ヤがスリップしてアークが不安定となった。
【0020】試験No.9は金属石鹸が、試験No.1
1はタルクが、また試験No.15は液体潤滑剤がいず
れも少ないので、コンジットチューブ内で摩擦抵抗が大
きく、さらにワイヤ送給ローラ部でワイヤがスリップし
て、ワイヤ送給性が悪くアークが不安定となった。試験
No.10はワイヤ送給性は良好であったが、金属石鹸
の付着量が多いのでスパッタ発生量が多くなった。
1はタルクが、また試験No.15は液体潤滑剤がいず
れも少ないので、コンジットチューブ内で摩擦抵抗が大
きく、さらにワイヤ送給ローラ部でワイヤがスリップし
て、ワイヤ送給性が悪くアークが不安定となった。試験
No.10はワイヤ送給性は良好であったが、金属石鹸
の付着量が多いのでスパッタ発生量が多くなった。
【0021】
【発明の効果】以上詳述したように、本発明のガスシー
ルドアーク溶接用鋼ワイヤによれば、軟質で長尺のコン
ジットチューブを曲げて溶接しても、ワイヤ送給部での
スリップおよびコンジットチューブ内での摩擦抵抗が少
なくアークが安定した溶接が可能となる。
ルドアーク溶接用鋼ワイヤによれば、軟質で長尺のコン
ジットチューブを曲げて溶接しても、ワイヤ送給部での
スリップおよびコンジットチューブ内での摩擦抵抗が少
なくアークが安定した溶接が可能となる。
【図1】本発明の実施例に使用した溶接装置を示す図で
ある。
ある。
1 コンジットケーブル 2 スプール 3 ワイヤ 4 送給モータ 5 送給ローラ 6 トーチ 7 鋼母材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 C10M 105/24 C10M 105/24 // C10N 40:32
Claims (2)
- 【請求項1】 ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ表面
に、ワイヤ10kg当たり二硫化モリブデンおよび二硫
化タングステンの1種または2種を0.05〜0.40
g、金属石鹸を0.01〜0.20g、タルクを0.0
5〜0.60g有し、かつ二硫化モリブデンおよび二硫
化タングステンの1種または2種、金属石鹸とタルクの
合計が0.20〜0.80gであることを特徴とするガ
スシールドアーク溶接用鋼ワイヤ。 - 【請求項2】 ワイヤ10kg当たり液体潤滑剤を0.
01〜0.15g有することを特徴とする請求項1記載
のガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21287796A JPH1058183A (ja) | 1996-08-12 | 1996-08-12 | ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP21287796A JPH1058183A (ja) | 1996-08-12 | 1996-08-12 | ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH1058183A true JPH1058183A (ja) | 1998-03-03 |
Family
ID=16629748
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP21287796A Pending JPH1058183A (ja) | 1996-08-12 | 1996-08-12 | ガスシールドアーク溶接用鋼ワイヤ |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH1058183A (ja) |
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006305605A (ja) * | 2005-04-28 | 2006-11-09 | Kobe Steel Ltd | ガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ |
| US8901455B2 (en) | 2008-06-18 | 2014-12-02 | Lincoln Global, Inc. | Welding wire for submerged arc welding |
| US8952295B2 (en) | 2008-06-18 | 2015-02-10 | Lincoln Global, Inc. | Welding wire with perovskite coating |
-
1996
- 1996-08-12 JP JP21287796A patent/JPH1058183A/ja active Pending
Cited By (3)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2006305605A (ja) * | 2005-04-28 | 2006-11-09 | Kobe Steel Ltd | ガスシールドアーク溶接用ソリッドワイヤ |
| US8901455B2 (en) | 2008-06-18 | 2014-12-02 | Lincoln Global, Inc. | Welding wire for submerged arc welding |
| US8952295B2 (en) | 2008-06-18 | 2015-02-10 | Lincoln Global, Inc. | Welding wire with perovskite coating |
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