JPH09208849A - フタロシアニンを含有する水性被覆系 - Google Patents

フタロシアニンを含有する水性被覆系

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 フタロシアニンとスルホン化された銅フタロ
シアニンとの混合物を含む安定な、水分散性組成物を提
供する。 【解決手段】 本発明は(a)成分(a)および(b)
の全量に関し60〜99.5重量%のコンディショニン
グされた金属フタロシアニン顔料、および(b)成分
(a)および(b)の全量に関し0.5〜40重量%の
式 Pc(SO2OR)x (I) をもつ水に不溶なスルホン化されたフタロシアニンの混
合物を含む水分散性フタロシアニン顔料組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【本発明の背景】本発明はフタロシアニン顔料および或
る種のスルホン化された銅フタロシアニンを含む水をベ
ースにした被覆系に関する。
【0002】有機液体の中に種々の顔料が分散した溶媒
をベースにした顔料系は公知であるが、一般に種々の添
加剤、特にイオン性表面活性剤を含ませて安定な分散物
を維持する必要がある。例えば米国特許第4,057,
436号、およびT.SchauerおよびL.Dul
ogのfarbe+lacke誌97巻665〜669
頁(1991年)記載の「顔料粒子の大きさを決定する
際の影響因子」と題する論文参照。スルホン化された銅
フタロシアニンは、被膜およびインクに使用される溶媒
をベースにしたフタロシアニン顔料に対する特に有用な
分散剤として記載されており(例えば米国特許第2,5
26,345号、同第3,754,958号、同第4,
152,171号、同第4,709,021号、および
同第4,726,847号、並びに英国特許第1,50
2,884号、さらにJ.F.Santimauroの
Dyestuffs誌43巻、158〜163頁(19
60年)記載の「銅フタロシアニン顔料の紹介」と題す
る論文参照)、またプラスチックスに使用されるキナク
リドン顔料に熱安定性を賦与するのに有用であることが
報告されている(例えば米国特許第5,362,780
号参照)が、水を媒質とした顔料系に使用することに関
しては未だ記述がない。
【0003】水を媒質とした顔料系は溶媒をベースにし
た顔料系よりも環境的および経済的に有利である。しか
し溶媒をベースにした顔料系と同様に、一般にフタロシ
アニン顔料の適切な分散物をつくるためには種々の添加
物を混入することが必要である。例えばR.Craft
のMordern Paint and Coatin
gs誌38〜43頁(1991年3月)記載の「水を媒
質とした被膜の顔料分散物の安定化機構」と題する論文
参照。例えば米国特許第4,239,549号には、水
に分散させ得るフタロシアニン顔料組成物をつくるため
に或る種のアルキルアリールスルホン酸を使用すること
が記載されており、またヨーロッパ特許明細書430,
875号には、或る種のスルホン化されたピロロピロー
ルおよびキナクリドン誘導体を用い、それぞれピロロピ
ロール顔料およびキナクリドン顔料を含む水に分散させ
得る組成物をつくることが記載されている。米国特許第
3,754,958号には水を含ませ得るアミン含有顔
料組成物が記載されているが、溶媒をベースにした応用
だけが記載されているに過ぎない。本発明によって製造
されるようなフタロシアニンとスルホン化された銅フタ
ロシアニンとの混合物を含む安定な水性分散物に関する
記述は未だ存在しない。
【0004】本発明においては、特定のスルホン化され
た銅フタロシアニンを用い、コンディショニングされた
フタロシアニン顔料を表面処理することにより安定な水
分散性のフタロシアニン顔料組成物を製造し得ることが
見出された。
【0005】
【本発明の概要】本発明は(a)成分(a)および
(b)の全量に関し60〜99.5重量%(好ましくは
90〜98重量%)のコンディショニングされた、好ま
しくは平均粒径が約0.2〜約0.3μmの金属フタロ
シアニン顔料(好ましくは銅フタロシアニン顔料)、お
よび(b)成分(a)および(b)の全量に関し0.5
〜40重量%の式 Pc(SO2OR)x (I) 但し式中Pcはフタロシアニン部分(好ましくは金属フ
タロシアニン部分、さらに好ましくは銅フタロシアニン
部分)を表し、RはHおよびMであって、ここにMは1
価の金属、2価の金属、3価の金属、またはアンモニウ
ムの陽イオンであり、xは約0.2〜約4(好ましくは
1〜1.8)である、をもつ水に不溶なスルホン化され
たフタロシアニン(好ましくはスルホン化された金属フ
タロシアニン、さらに好ましくはスルホン化された銅フ
タロシアニン)の混合物を含んでなることを特徴とする
水分散性フタロシアニン顔料組成物に関する。
【0006】本発明はまた(1)本発明の水分散性フタ
ロシアニン顔料組成物約10〜約30重量%(好ましく
は15〜20重量%)、および(2)水に分散させ得る
被膜結合剤を含んでなる水性被覆系に関する。
【0007】
【本発明の詳細な説明】本発明は一般に金属フタロシア
ニン顔料および或る種のスルホン化されたフタロシアニ
ンを含む水をベースにした被覆系に関する。成分(a)
の好適な金属フタロシアニン顔料は銅フタロシアニン顔
料である。しかし他の金属のフタロシアニン、例えばコ
バルト、鉄、ニッケルおよび当業界に公知の他の金属の
フタロシアニンを使用することもできる。さらに本発明
の金属フタロシアニン顔料は、環が置換基(例えば1〜
16個の塩素、C1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキ
シ、またはフタロシアニン顔料に典型的な他の置換基)
によって部分的に置換されているか、または置換基を全
くもっていないものであることができる。
【0008】成分(b)として使用されるスルホン化さ
れたフタロシアニンは一般式がPc(SO2OH)xの水
に不溶な遊離スルホン酸であることが好ましい。 ここで
Pcはフタロシアニン部分(最も好ましくは金属フタロ
シアニン部分)であり、xは約0.2〜約4である。し
かし一般式Pc(SO2OM)xをもつ水に不溶な塩も適
している。ここでMは陽イオンになったアルカリ金属、
アルカリ土類金属、亜鉛、アルミニウム、またはRab
cd+(但しRa、Rb、Rc、Rdは独立にC1〜C18
アルキル、フェニル、またはC1〜C6アルキル、C1
6アルコキシ、ハロゲン、ニトロ、アリール、アミ
ノ、アミド、カルボキシまたは他の公知の置換基で置換
されたフェニル)である。また余り好適ではないが、一
般式Pc(SO2NRefx(但し式中ReおよびRf
1〜C6アルキル、C1〜C6アルコキシ、ハロゲン、ニ
トロ、アリール、アミノアルキル、または他の公知の置
換基)のスルホンアミドを、随時式(I)の化合物と混
合して使用することもできる。また一般的に余り好適で
はないが、主として経済的な理由により、フタロシアニ
ン部分の環に、例えば塩素、アルキル、アルコキシ、ま
たは他の公知の置換基を置換させることもできる。また
フタロシアニン部分Pcに金属を含まない式(I)のス
ルホン化されたフタロシアニンを使用することもでき
る。
【0009】成分(b)は好ましくはスルホン化された
銅フタロシアニンである。特に好適な銅フタロシアニン
には、式Pc(SO2OR)xをもついわゆるモノスルホ
ン化された銅フタロシアニンが含まれる。ここでPcは
銅フタロシアニン部分(環の置換基を含む)であり;R
はH、または一般に余り好適ではないが1価、2価また
は3価の金属陽イオンまたは上記アンモニウムイオンで
あり;xは約1〜約1.8である。勿論このような化合
物は水に不溶でなければならないが、アルカリ金属塩お
よびアルカリ土類金属塩でもそれらが必要な不溶性をも
っている限り使用することができる。他方ジスルホン化
された銅フタロシアニンは水に対する溶解度が一般に大
きいから、少なくとも部分的には一般に不適当である。
特に好適な銅フタロシアニンは米国ニュージャジー州P
atersonのFabricolor社製の式Pc
(SO2OH)xで表されるものである。
【0010】粗製のフタロシアニン顔料は通常、有機溶
媒中において、フタル酸無水物またはその誘導体、尿
素、および金属源の反応、またはフタロニトリルまたは
その誘導体および金属源の反応によって製造される。し
かし得られたフタロシアニン粒子は製造中結晶が成長
し、主軸の大きさが約10〜約200μmになる。この
ような金属フタロシアニンはインク、被覆組成物、プラ
スチックス等に使用する顔料としての色値を殆どまたは
全くもっていない。この反応に対しては、粗製の金属フ
タロシアニンを当業界に公知の方法、例えば磨砕および
/または溶媒処理法によってコンディショニングを行い
高い色値を得るようにしなければならない。コンディシ
ョニングされた顔料は顔料粒子の大きさが典型的には約
0.01〜約0.5μmであり、適切な結晶形をもって
いる。しかし本発明によるフタロシアニン顔料(a)は
好ましくは約0.2〜約0.3μmの平均粒径をもって
いなければならない。
【0011】フタロシアニン顔料(a)はスルホン化さ
れたフタロシアニン成分(b)を加える前にコンディシ
ョニングすることが好適であるが、コンディショニング
工程の前でこの二つの成分を混合することもできる。例
えば公知方法を用い顔料成分(a)を規定量の成分
(b)の少なくとも一部と混合した後にコンディショニ
ングすることができる。適当な混合法としては乾式磨砕
法があるが、また湿式磨砕法もあり、或いは溶媒コンデ
ィショニング法を用いる場合には、随時温度を上げて単
なる溶媒処理法を用いることができる。成分の混合をコ
ンディショニング工程の前または後のいずれで行うかに
は無関係に、フタロシアニンのコンディショニングには
通常使用される殆どすべての方法を使用することができ
る。
【0012】フタロシアニン顔料のコンディショニング
を行うのに適した磨砕法には乾式磨砕法、例えば添加物
を加え加えないサンド磨砕法、ボールミル法等、または
添加物を加えまたは加えないで水または有機溶媒(例え
ばアルコールまたはエステル)中で行う湿式磨砕法、例
えば塩捏和法、ビーズ磨砕法がある。磨砕工程完了後、
随時溶媒による処理を一般に約10〜約220℃の温度
において行うことができる。この溶媒処理は高温、例え
ば60〜145℃で行うことが好ましい。 随時行われる
溶媒処理に適した溶媒には、水、適当な酸度に調節され
た無機酸、例えば硫酸または燐酸;有機酸、例えば蟻酸
または酢酸;および種々の有機溶媒、例えばアルコール
(例えばメタノール、エタノール、またはエチレングリ
コール)、環式または開鎖エーテル(例えばジオキサ
ン、テトラヒドロフラン、エチレングリコールモノアル
キルまたはジアルキルエーテル;およびオリゴ−および
ポリグリコールエーテル);ケトン(例えばアセトンま
たはメチルエチルケトン);芳香族化合物(例えばトル
エン、キシレン、クロロベンゼン、ニトロベンゼン、ま
たはクロロナフタレン);エステル(例えば安息香酸メ
チル、フタル酸ジメチル、コハク酸ジメチル、またはサ
リチル酸メチル);およびアミド(例えばフォルムアミ
ド、ジメチルフォルムアミド、またはN−メチルピロリ
ドン)がある。これらの溶媒の混合物を使用することが
しばしば有利であえる。
【0013】直接的な溶媒コンディショニング法に適し
た溶媒としては無機酸、例えば硫酸または燐酸が含まれ
る。酸の強度と量は顔料を溶解するように調節すること
ができる。硫酸のような濃厚な酸を使用する場合、典型
的には顔料の量に関し約6〜10倍の量の酸が使用され
る。水を加える(「酸ペースト法」)か、または随時行
われる方法として酸の塩をつくり、懸濁液の中で溶液へ
の転移を起こさせるような方法(「酸膨潤法」)で酸性
度を調節することにより、酸で処理した顔料を酸性の溶
液から沈澱させる。この溶媒処理に用いられる他の適当
ではあるが余り好適ではない溶媒には、有機酸、例えば
蟻酸または酢酸;アルコール、例えばメタノール、エタ
ノール、またはエチレングリコール;エーテル、例えば
ジオキサン、テトラヒドロフラン、エチレングリコール
モノエチルまたはジエチルエーテル、またはオリゴ−お
よびポリグリコールエーテル;ケトン、例えばアセトン
またはメチルエチルケトン;芳香族化合物、例えばトル
エン、キシレン、クロロベンゼン、ニトロベンゼン、ま
たはクロロナフタレン;エステル、例えば安息香酸メチ
ル、フタル酸ジメチルまたはサリチル酸メチル;および
アミド、例えばフォルムアミド、ジメチルフォルムアミ
ド、またはN−メチルピロリドンがある。
【0014】本発明に使用される顔料は公知方法を用い
て後処理することができる。このような後処理は磨砕後
に随時行われる溶媒処理法に関し上記に記載されたのと
同様な条件下において行うことができる。このような後
処理を変えることによって顔料の着色強度および透明度
は影響を受ける。
【0015】好適な磨砕法においては、銅フタロシアニ
ン顔料をボールミルの中に導入し、湿式または乾式法で
磨砕し、磨砕した顔料を次に希薄な水性スラリ中で、典
型的には温度30〜145℃において、安息香酸メチル
で処理しする。安息香酸メチルの代わりにサリチル酸メ
チルまたはフタル酸ジメチルを用いることも適当であ
る。必要に応じ希薄な苛性ソーダを用いてこのエステル
溶媒を加水分解することができる。得られた生成物を次
に公知方法により捕集し、洗滌し、乾燥する。
【0016】他の好適な磨砕法においては、水に銅フタ
ロシアニン顔料を加えてスラリをつくり、これを高速で
回転する例えばガラスまたは珪酸ジルコニウムのビーズ
を含んだビーズ・ミルに通す。顔料のスラリをビーズか
ら分離し、典型的には30〜145℃に加熱した後に分
離を行う。
【0017】好適な溶媒コンディショニング法において
は、銅フタロシアニンを過剰(例えば混合した顔料に関
し10重量部)の濃硫酸に加え、好ましくは室温におい
て、溶解が完了するまで撹拌する。この溶液は酸性の溶
液を撹拌しながら冷水に注ぐことにより沈澱させること
ができる。得られた沈澱を瀘過し、好ましくは酸がなく
なるまで洗滌する。この酸沈澱法を用いる場合、例えば
水性スラリをつくりこれを典型的には30〜145℃に
加熱した後に分離を行うことによって得られたプレスケ
ーキの後処理を行うことができる。
【0018】他の好適な溶媒コンディショニング法にお
いては、65〜80%硫酸に銅フタロシアニンを加え、
顔料を膨潤させる。膨潤した顔料は撹拌しながら冷水に
注ぐことにより沈澱させることができる。得られた沈澱
は上記方法で後処理をし分離することができる。
【0019】使用するコンディショニング法の如何に拘
らず、コンディショニングした金属フタロシアニン顔料
は、好ましくは平均粒径が約0.2〜約0.3μmでな
ければならない。
【0020】コンディショニングを行う前にスルホン化
した銅フタロシアニン成分を加えない場合(またはスル
ホン化した銅フタロシアニン成分の一部だけを加える場
合)、コンディショニングしたフタロシアニン顔料を先
ず公知方法、好ましくは乾式磨砕法を用いてスルホン化
した金属フタロシアニン成分(b)と混合し、規定の相
対値を得るようにする。
【0021】本発明の水性被覆系は本発明の水に分散さ
せ得るフタロシアニン顔料を当業界に公知の適当な水に
分散し得る被膜結合剤と配合することによりつくること
ができる。特定の種類の結合剤はそれが水に分散し得る
限り一般にはあまり重要ではないが、好適な結合剤は、
オレフィン型不飽和単量体の公知の水に分散し得る均質
重合体または共重合体(特に遊離酸型または対応するア
ルキルまたはヒドロキシアルキルエステル型の(メタ)
アクリレート系結合剤)、ポリエチレン結合剤、ポリウ
レタン結合剤、およびそれらの組み合わせが含まれる。
適切な被覆系は約10〜約30重量%(好ましくは15
〜20重量%)の顔料組成物を含み、残りは結合剤、公
知の充填剤および他の添加剤、並びに水である。本発明
の水をベースにした被覆系は、顔料を含んだ被膜が望ま
しい多くの被覆の用途に使用するのに適している。
【0022】下記の実施例により本発明の組成物の製造
法および使用を詳細に説明する。本発明および上記の説
明はその精神または範囲においてこれらの実施例によっ
て限定されるものではない。当業界の専門家は下記の製
造法の条件および工程を公知方法により変えることによ
りこれらの組成物をつくることができる。特記しない限
り、すべての温度は摂氏で表され、すべての割合は重量
による。
【0023】
【実施例】
実施例 1〜7 実施例1〜7では、スルホン化された銅フタロシアニン
を存在させまたは存在させずに銅フタロシアニンを製造
する方法を例示する。
【0024】水を媒質とした基質被覆/溶媒を媒質とし
た透明な被覆の系を用い、色の特性を決定した。12.
4%のAROLON(R)559−G4−70アクリル樹
脂(Reichhold Chemicals,In
c)、3.2%のSOLSPERSE27000超分散
剤(Zeneca,Inc)、1.6%の2−アミノ−
2−メチル−1−プロパノール(Angus Chem
icals)、および18%の顔料から成り、顔料対結
合剤の比が18.12で全固体分含量が30%の混合物
を用いて水性分散物をつくった。次にAROLON(R)
559ーG4−70アクリル樹脂(全量で26%)およ
び25%のCYMEL(R)325メラミン/フォルムア
ルデヒド樹脂(Cytec Industies)をさ
らに加え、全固体分含量を50%にすることにより含量
対結合剤の比を10:40に減少させる。それぞれ76
μmおよび36μmの湿潤フィルムを用い全体の色調
(masstone)および透明度の測定を行い、室温
で15分間、100℃で5分間放置する。80%のAR
OLON(R)1453−X−50アルキッド樹脂(Re
ichhold Chemicals,Inc)および
20%のCYMEL(R)325メラミン/フォルムアル
デヒド樹脂を全固体分含量57%で含む透明な被膜を湿
潤フィルム厚さ76μmで基質被膜の上に被覆し、室温
で15分間、121℃で15分間放置する。
【0025】AROLON(R)559−G4−70アク
リル樹脂、CYMEL(R)325メラミン/フォルムア
ルデヒド樹脂、および35%のTINT−AYD(R)
W−5003白色分散物(Daniel Produc
ts Company)をさらに加え、顔料対結合剤の
比を1:1.1に、全固体分含量を55%に、またTi
O2対含量の比を90:10にすることにより、10:
40の顔料対結合剤の比をもつ上記の顔料比を減少させ
た水性分散物から底色チント・ペイントをつくった。湿
潤フィルム厚さ38μmで被覆したフィルムを用い色の
測定を行い、室温で15分間、100℃で5分間放置す
る。次に透明なフィルムを被覆し、焼き付けを行った。
【0026】金属ペイントは、顔料対結合剤の比が1
8:12の上記分散物から、水に分散させ得るアルミニ
ウム顔料(Silberline Manufactur
ingCo.Ltd.製のHYDRO PASTE(R)
8726)、AROLON(R)559−G4−70アクリ
ル樹脂、およびCYMEL(R)325メラミン/フォル
ムアルデヒド樹脂を、顔料対結合剤の比が1:2、アル
ミニウム対結合剤の比が20:80および80:20、
全固体分含量が43%になるような量で使用してつくっ
た。色の測定は、湿潤厚さが38μmになるように被覆
し上記と同様にして焼き付けしたフィルムを用いて行っ
た。次いで上記と同様に透明な被膜を被覆して焼き付け
を行った。
【0027】CIELAB測定系における反射色強度は
ACS−1800色計算機(チントに対し)およびX−
Rite MA58 Multi−Angle 分光光
度計(金属ペイントに対し)を用い各試験試料に対して
決定した。CIELAB系においては、項目Hは色相
に、項目Cは彩度、即ち色の飽和殿目安に対応し、a*
とb*との二乗の和の平方根として計算され、項目Lは
明るさに対応し、これに対しては値が高いほど色は明る
くなり、値が低いほうが暗い色になる。項目Eは全体と
しての色の差に対応する。結果はスルホン化された銅フ
タロシアニン添加剤を含む含量を用いてつくられた透明
被膜の対応するH、C、L、およびEの値と、スルホン
化された銅フタロシアニン添加剤を存在させずにつくら
れた対応する顔料を含む透明被膜の対応する値の差(即
ちデルタ値)によって報告される。
【0028】実施例 1 Sanyo Color Works,Ltd(日本)
製の塩素含量16重量%の銅フタロシアニン(「テトラ
クロロフタロシアニン」)100部、および少量のヒド
ロキシ基含有溶媒を、磨砕材として3000部の鋼球を
含むボールミルに入れる。ボールミルの容量は全部を装
入した場合約60%が埋まるような容量であった。ボー
ルミルを48時間回転させる。磨砕材を保持できるよう
な篩を通してボールミルから粉末を取り出す。このボー
ルミル処理を行った粉末を水(顔料の4倍の重量)に加
え、均一に湿潤するまで撹拌する。湿潤した粉末を安息
香酸メチル(顔料粉末の80重量%)で処理し、85〜
90℃に加熱し、この温度に12時間保持する。バッチ
を冷却した後、水酸化ナトリウム50%水溶液を用いて
90℃で約4時間安息香酸メチルを加水分解する。得ら
れた混合物を冷却し、瀘過し、水洗し、乾燥して青色の
色相を示すコンディショニングした顔料を得た。
【0029】Fabricolor社(米国ニュージャ
ージー州Paterson)製のプレスケーキの形をし
たスルホン化比が約1.71のスルホン化した銅フタロ
シアニンを、水分が一定になるまで(2〜4日)約80
℃で乾燥する。乾燥したスルホン化した銅フタロシアニ
ンの5gの部分をそれぞれコンディショニングした顔料
100gと乾式混合し、機械的に配合する。得られた混
合物を水に分散させ得る顔料として配合機から取り出
し、これを青色の色相を示す水をベースにしたペイント
の製造に使用する。本発明により製造された金属顔料は
深いトラベル(travel)および中性のフロップ
(flop)を示す。
【0030】スルホン化された銅フタロシアニンを存在
させないで同様な方法で製造された対照の水をベースに
したペイントは青色の色相を示すが、強度が低く、全体
の色調がうすく、透明度は僅かに低く、金属顔料に対し
てはトラベルおよびフロップが劣っていた。
【0031】下記表に色の性質を示す。
【0032】
【表1】
【0033】実施例 2 実施例1の方法を繰り返したが、テトラクロロ銅フタロ
シアニンの代わりにSanyo Color Work
s,Ltd(日本)製の塩素含量5.7重量%の銅フタ
ロシアニン(「モノクロロフタロシアニン」)を使用し
た。赤味がかった青の色相を示すコンディショニングを
行った顔料から、基質に被覆して乾燥した場合、赤味が
かった青の色相を示す水をベースにした非金属性および
金属性のペイントが得られた。
【0034】スルホン化された銅フタロシアニンを存在
させずに同じ方法からつくられた対照の水をベースにし
たペイントは、ペイントを被覆した表面は赤味がかった
青の色相を示すが、強度が低く、全体の色調がうすく、
透明度は僅かに低く、金属顔料に対してはトラベルおよ
びフロップが劣っていた。
【0035】実施例 3 塩素含量が48%の粗製ピグメント・グリーン(Pig
ment Green)7の100部を実施例1と同様
にしてコンディショニングした。緑色の色相を示すコン
ディショニングした顔料から、基質に被覆して乾燥した
場合、緑色の色相をした水をベースにした非金属性およ
び金属性のペイントが得られた。
【0036】スルホン化された銅フタロシアニンを存在
させずに同じ方法からつくられた対照の水をベースにし
たペイントは、ペイントを被覆した表面は緑色の色相を
示すが、強度が低く、全体の色調がうすく、透明度は僅
かに低く、金属顔料に対してはトラベルおよびフロップ
が劣っていた。
【0037】実施例 4 塩素含量が48重量%の粗製ピグメント・グリーン7の
50部、および塩素含量16重量%のテトラクロロ銅フ
タロシアニンの50部を混合し、実施例1と同様にして
この混合物のコンディショニングを行った。緑がかった
青色の色相を示すコンディショニングした顔料から、基
質に被覆して乾燥した場合、緑がかった青色の色相をし
た水をベースにした非金属性および金属性のペイントが
得られた。
【0038】スルホン化された銅フタロシアニンを存在
させずに同じ方法からつくられた対照の水をベースにし
たペイントは、ペイントを被覆した表面は緑がかった青
色の色相を示すが、強度が低く、全体の色調がうすく、
透明度は僅かに低く、金属顔料に対してはトラベルおよ
びフロップが劣っていた。
【0039】実施例 5 Toyo Ink Inc.(日本)から「フタロ・ブ
ルー粗製CPC第4級(PHtalo Blue Cr
ude CPC No.4 Grade)として得られ
る粗製の塩素化されていない銅フタロシアニン(125
g)を、磨砕材として3000部の鋼球を含むボールミ
ルに入れる。ボールミルの容量は全部を装入した場合約
60%が埋まるような容量であった。ボールミルを48
時間回転させる。その後、磨砕材を保持できるような篩
を通してボールミルから粉末を取り出す。このボールミ
ル処理を行った粉末を水(含量の4倍の重量)に加え、
均一に湿潤するまで撹拌する。湿潤した粉末をコハク酸
メチル(顔料粉末の60重量%)で処理し、85℃に加
熱し、この温度に8時間保持する。処理した顔料を冷却
した後、水酸化ナトリウム50%水溶液を用いて85℃
で約2時間コハク酸メチルを加水分解する。得られた混
合物を冷却し、瀘過し、水洗し、乾燥して緑色の色相を
示すコンディショニングした顔料を得た。このコンディ
ショニングされた顔料は、スルホン化された銅フタロシ
アニンと配合し水性媒質に分散させると、基質に被覆し
て乾燥した場合、緑がかった青色の色相をした水をベー
スにした非金属性および金属性のペイントを与える。
【0040】スルホン化された銅フタロシアニンを存在
させずに同じ方法からつくられた対照の水をベースにし
たペイントは、ペイントを被覆した表面は緑がかった青
色の色相を示すが、強度が低く、全体の色調がうすく、
透明度は僅かに低く、金属顔料に対してはトラベルおよ
びフロップが劣っていた。
【0041】実施例 6 実施例5の方法を繰り返したが、塩素を含まないフタロ
シアニンの代わりに30重量%のモノクロロ化された銅
フタロシアニン(Sanyo Color Works
製)および70重量%の塩素を含まない銅フタロシアニ
ン(ToyoInk Inc.製)の混合物を用いた。
赤味がかった青色の色相を示すコンディショニングされ
た顔料から、基質に被覆して乾燥した場合、赤味を帯び
た青色の色相をした水をベースにした非金属性および金
属性のペイントが得られた。
【0042】スルホン化された銅フタロシアニンを存在
させずに同じ方法から作られた対照の水をベースにした
ペイントは、ペイントを被覆した表面は緑がかった青色
の色相を示すが、強度が低く、全体の色調がうすく、透
明度は僅かに低く、金属顔料に対してはトラベルおよび
フロップが劣っていた。
【0043】実施例 7 実施例6の方法を繰り返したが、塩素を含まないフタロ
シアニンの代わりに、粗製コバルトフタロシアニン(ド
イツ、Bayer AG製)を用いた。強い柔らかな空
色の色相を示すコンディショニングされたコバルトフタ
ロシアニン顔料から、基質に被覆して乾燥した場合、空
色の色相をした水をベースにした非金属性および金属性
のペイントが得られた。
【0044】スルホン化された銅フタロシアニンを存在
させずに同じ方法からつくられた対照の水をベースにし
たペイントは、ペイントを被覆した表面は空色の色相を
示すが、強度が低く、全体の色調がうすく、透明度は僅
かに低く、金属顔料に対してはトラベルおよびフロップ
が劣っていた。
【0045】本発明の主な特徴及び態様は次の通りであ
る。 1.(a)成分(a)および(b)の全量に関し60〜
99.5重量%のコンディショニングされた金属フタロ
シアニン顔料、および(b)成分(a)および(b)の
全量に関し0.5〜40重量%の式 Pc(SO2OR)x (I) 但し式中Pcはフタロシアニン部分を表し、RはHおよ
びMであって、ここにMは1価の金属、2価の金属、3
価の金属、またはアンモニウムの陽イオンであり、xは
約0.2〜約4である、をもつ水に不溶なスルホン化さ
れたフタロシアニンの混合物を含んでなることを特徴と
する水分散性フタロシアニン顔料組成物。
【0046】2.金属フタロシアニン顔料(a)が銅フ
タロシアニン顔料またはその環に置換基をもつ誘導体で
ある上記第1項記載の水分散性フタロシアニン顔料組成
物。
【0047】3.スルホン化されたフタロシアニン
(b)がスルホン化された金属フタロシアニンである上
記第1項記載の水分散性フタロシアニン顔料組成物。
【0048】4.スルホン化されたフタロシアニン
(b)がスルホン化された銅フタロシアニンである上記
第1項記載の水分散性フタロシアニン顔料組成物。
【0049】5.スルホン化されたフタロシアニン
(b)が式 Pc(SO2OR)x 但し式中Pcは銅フタロシアニン部分を表し、RはHお
よびMであって、ここにMは1価の金属、2価の金属、
3価の金属の陽イオン、またはアンモニウムの陽イオン
であり、xは約1〜約1.8である、をもつスルホン化
された銅フタロシアニンである上記第1項記載の水分散
性フタロシアニン顔料組成物。
【0050】6.スルホン化されたフタロシアニン
(b)が式 Pc(SO2OH)x 但し式中Pcは銅フタロシアニン部分を表し、xは約1
〜約1.8である、をもつスルホン化された銅フタロシ
アニンである上記第1項記載の水分散性フタロシアニン
顔料組成物。
【0051】7.スルホン化されたフタロシアニン
(b)が式 Pc(SO2OM)x 但し式中Pcは銅フタロシアニン部分を表し、Mは陽イ
オンになったアルカリ金属、アルカリ土類金属、亜鉛、
アルミニウム、またはRabcdN+であり、ここで
a、Rb、Rc、Rdは独立にC1〜C18アルキル、フェ
ニル、または置換基をもつフェニルであり、xは約1〜
約1.8である、をもったスルホン化された銅フタロシ
アニンの混合物から成る水に分散させ得る上記第1項記
載のフタロシアニン顔料。
【0052】8.(1)上記第1項記載の水分散性フタ
ロシアニン顔料組成物約10〜約30重量%、および
(2)水分散性被膜結合剤を含んでなる水性被覆系。
【0053】9.水分散性被膜結合剤がオレフィン型不
飽和単量体の均質重合体または共重合体、ポリエステル
結合剤、ポリウレタン結合剤、またはこれらの組み合わ
せである上記第8項記載の水性被覆系。
【0054】10.水分散性被膜結合剤がアクリル結合
剤である上記第8項記載の水性被覆系。
フロントページの続き (72)発明者 マイケル・ジエイ・グリーン アメリカ合衆国サウスカロライナ州29423 チヤールストン・ピーオーボツクス118088 (72)発明者 ハーマン・ガーソン アメリカ合衆国ニユーヨーク州10012ニユ ーヨーク・ラガーデイアプレイス505

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)成分(a)および(b)の全量に
    関し60〜99.5重量%のコンディショニングされた
    金属フタロシアニン顔料、および(b)成分(a)およ
    び(b)の全量に関し0.5〜40重量%の式 Pc(SO2OR)x (I) 但し式中Pcはフタロシアニン部分を表し、 RはHおよびMであって、ここにMは1価の金属、2価
    の金属、3価の金属、またはアンモニウムの陽イオンで
    あり、 xは約0.2〜約4である、をもつ水に不溶なスルホン
    化されたフタロシアニンの混合物を含んでなることを特
    徴とする水分散性フタロシアニン顔料組成物。
  2. 【請求項2】 (1)上記第1項記載の水分散性フタロ
    シアニン顔料組成物約10〜約30重量%、および
    (2)水分散性被膜結合剤を含んでなることを特徴とす
    る水性被覆系。
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