JPH09209168A - 樹脂密着性に優れた電子機器用銅系材料 - Google Patents
樹脂密着性に優れた電子機器用銅系材料Info
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- JPH09209168A JPH09209168A JP1417296A JP1417296A JPH09209168A JP H09209168 A JPH09209168 A JP H09209168A JP 1417296 A JP1417296 A JP 1417296A JP 1417296 A JP1417296 A JP 1417296A JP H09209168 A JPH09209168 A JP H09209168A
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Landscapes
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- Manufacturing Of Printed Wiring (AREA)
- Lead Frames For Integrated Circuits (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 リードフレームとモールド樹脂との密着性が
良好で、かつ、剥離が起こらない電子機器用銅系材料を
提供するものである。 【解決手段】 銅または銅合金からなる母材を、過マン
ガン酸カリウムが0.5〜5.0%、かつ、水酸化ナト
リウムが0.5〜5.0%含まれると共に、液温が80
〜100℃の浴中に10分以下浸漬し、上記母材の表面
に薄い酸化皮膜を形成したものである。
良好で、かつ、剥離が起こらない電子機器用銅系材料を
提供するものである。 【解決手段】 銅または銅合金からなる母材を、過マン
ガン酸カリウムが0.5〜5.0%、かつ、水酸化ナト
リウムが0.5〜5.0%含まれると共に、液温が80
〜100℃の浴中に10分以下浸漬し、上記母材の表面
に薄い酸化皮膜を形成したものである。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体リードフレ
ーム等の電子機器用銅系材料に係り、特に、モールド樹
脂との密着性を改善した電子機器用銅系材料に関するも
のである。
ーム等の電子機器用銅系材料に係り、特に、モールド樹
脂との密着性を改善した電子機器用銅系材料に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】ICやLSI等の半導体の大多数は、エ
ポキシ系の樹脂で素子を封止して保護したプラスチック
パッケージという形態を採っている。このプラスチック
パッケージ形態は、経済性が良好であると共に作業性も
良い利点があるが、プリント基板上に実装する際の加熱
でプラスチックパッケージにクラックが入る問題があ
り、常に重要な技術課題とされてきた。
ポキシ系の樹脂で素子を封止して保護したプラスチック
パッケージという形態を採っている。このプラスチック
パッケージ形態は、経済性が良好であると共に作業性も
良い利点があるが、プリント基板上に実装する際の加熱
でプラスチックパッケージにクラックが入る問題があ
り、常に重要な技術課題とされてきた。
【0003】プラスチックパッケージにクラックが入る
メカニズムは、次のように考えられている。
メカニズムは、次のように考えられている。
【0004】成形されたプラスチックパッケージがプリ
ント基板上に実装されるまでの間、通常の状態で保存す
ると、保存期間中に樹脂(エポキシ樹脂など)が空気中
の水分を吸湿する。表面実装では、はんだぺーストをつ
けたプリント基板上にプラスチックパッケージを仮どめ
した後、基板全体を加熱してはんだ付けする方法が多く
採られており、この時プラスチックパッケージ全体が、
200℃以上に加熱されることになる。ここで、樹脂と
リードフレームとの密着性が良好でなく界面の剥離が生
じると、樹脂に吸湿された水分が界面の隙間で気化膨張
する。これによって、プラスチックパッケージにクラッ
クが入る現象が起こる。
ント基板上に実装されるまでの間、通常の状態で保存す
ると、保存期間中に樹脂(エポキシ樹脂など)が空気中
の水分を吸湿する。表面実装では、はんだぺーストをつ
けたプリント基板上にプラスチックパッケージを仮どめ
した後、基板全体を加熱してはんだ付けする方法が多く
採られており、この時プラスチックパッケージ全体が、
200℃以上に加熱されることになる。ここで、樹脂と
リードフレームとの密着性が良好でなく界面の剥離が生
じると、樹脂に吸湿された水分が界面の隙間で気化膨張
する。これによって、プラスチックパッケージにクラッ
クが入る現象が起こる。
【0005】プラスチックパッケージにクラックが入る
と耐湿信頼性が大きく低下する。このため、現状では水
分の吸収がなるべく起こらないように防湿梱包して保管
・保存することが一般的になっている。
と耐湿信頼性が大きく低下する。このため、現状では水
分の吸収がなるべく起こらないように防湿梱包して保管
・保存することが一般的になっている。
【0006】パッケージクラックを防ぐためには、樹脂
においては水分吸湿の起こりにくい樹脂等を使用するこ
とが必要であると共に、リードフレーム材においては樹
脂との密着性を良好にすることによって剥離を起こりに
くくさせる必要がある。
においては水分吸湿の起こりにくい樹脂等を使用するこ
とが必要であると共に、リードフレーム材においては樹
脂との密着性を良好にすることによって剥離を起こりに
くくさせる必要がある。
【0007】リードフレーム材と樹脂との密着性を良好
にするために、リードフレームのデザインを工夫すると
いう検討が行われている。すなわち、樹脂と直接密着す
るリードフレームのダイパッド部分に、ハーフエッチン
グによってディンプルを付けたり、あるいはダイパッド
部分に貫通穴を付けたりすることにより、樹脂の剥離が
起こりにくい構造にすることが行われてきた。また、ワ
イヤボンディング性を良好にするために行う銀めっきが
樹脂剥離を起こしやすいため、リードフレームの必要最
低限のエリアにしかめっきを施さないという、リングめ
っき等の方法が用いられている。
にするために、リードフレームのデザインを工夫すると
いう検討が行われている。すなわち、樹脂と直接密着す
るリードフレームのダイパッド部分に、ハーフエッチン
グによってディンプルを付けたり、あるいはダイパッド
部分に貫通穴を付けたりすることにより、樹脂の剥離が
起こりにくい構造にすることが行われてきた。また、ワ
イヤボンディング性を良好にするために行う銀めっきが
樹脂剥離を起こしやすいため、リードフレームの必要最
低限のエリアにしかめっきを施さないという、リングめ
っき等の方法が用いられている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
たようなリードフレームへの加工やめっき方法の改善に
よる対策だけでは、パッケージクラックの問題を十分解
決するに至っていない。現状では、樹脂の水分吸湿を少
なくするために防湿梱包などの対策を採る必要があり、
これがコストの上昇につながっている。よって、防湿梱
包などではなく、もっと簡単な方法によって、リードフ
レーム表面と樹脂の接着力を強め、界面での剥離が起こ
らないようにすることができれば、防湿対策を採る必要
がなくなるため、非常に効果的である。
たようなリードフレームへの加工やめっき方法の改善に
よる対策だけでは、パッケージクラックの問題を十分解
決するに至っていない。現状では、樹脂の水分吸湿を少
なくするために防湿梱包などの対策を採る必要があり、
これがコストの上昇につながっている。よって、防湿梱
包などではなく、もっと簡単な方法によって、リードフ
レーム表面と樹脂の接着力を強め、界面での剥離が起こ
らないようにすることができれば、防湿対策を採る必要
がなくなるため、非常に効果的である。
【0009】そこで、本発明は、上記課題を解決し、プ
ラスチックパッケージにおけるクラック発生を防止する
ために、リードフレームとモールド樹脂との密着性が良
好で、かつ、剥離が起こらない電子機器用銅系材料を提
供することにある。
ラスチックパッケージにおけるクラック発生を防止する
ために、リードフレームとモールド樹脂との密着性が良
好で、かつ、剥離が起こらない電子機器用銅系材料を提
供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1の発明は、銅または銅合金からなる母材を、
過マンガン酸カリウムが0.5〜5.0%、かつ、水酸
化ナトリウムが0.5〜5.0%含まれると共に、液温
が80〜100℃の浴中に10分以下浸漬し、上記母材
の表面に薄い酸化皮膜を形成したものである。
に請求項1の発明は、銅または銅合金からなる母材を、
過マンガン酸カリウムが0.5〜5.0%、かつ、水酸
化ナトリウムが0.5〜5.0%含まれると共に、液温
が80〜100℃の浴中に10分以下浸漬し、上記母材
の表面に薄い酸化皮膜を形成したものである。
【0011】請求項2の発明は、銅または銅合金からな
る母材の表面に、亜鉛または亜鉛を主成分とする拡散浸
透層を形成したものである。
る母材の表面に、亜鉛または亜鉛を主成分とする拡散浸
透層を形成したものである。
【0012】請求項3の発明は、銅または銅合金からな
る母材の表面に、亜鉛または亜鉛を主成分とする拡散浸
透層を形成した後、その母材を過マンガン酸カリウムが
0.5〜5.0%、かつ、水酸化ナトリウムが0.5〜
5.0%含まれると共に、液温が80〜100℃の浴中
に10分以下浸漬し、上記拡散浸透層が形成された母材
の表面に薄い酸化皮膜を形成したものである。
る母材の表面に、亜鉛または亜鉛を主成分とする拡散浸
透層を形成した後、その母材を過マンガン酸カリウムが
0.5〜5.0%、かつ、水酸化ナトリウムが0.5〜
5.0%含まれると共に、液温が80〜100℃の浴中
に10分以下浸漬し、上記拡散浸透層が形成された母材
の表面に薄い酸化皮膜を形成したものである。
【0013】以上の構成によれば、モールド樹脂との密
着性が良好で、かつ、剥離が起こらないリードフレーム
を作製することができるため、プラスチックパッケージ
におけるクラック発生を防止することができる。また、
これによって、現在プラスチックパッケージのクラック
発生防止に不可欠となっているプラスチックパッケージ
の防湿梱包等といった対策を講じなくてよくなり、生産
性の向上・コストダウンを実現することが可能である。
着性が良好で、かつ、剥離が起こらないリードフレーム
を作製することができるため、プラスチックパッケージ
におけるクラック発生を防止することができる。また、
これによって、現在プラスチックパッケージのクラック
発生防止に不可欠となっているプラスチックパッケージ
の防湿梱包等といった対策を講じなくてよくなり、生産
性の向上・コストダウンを実現することが可能である。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を説明
する。
する。
【0015】本発明は、銅又は銅合金からなる母材の表
面に表面処理を施してなるものである。
面に表面処理を施してなるものである。
【0016】この表面処理の方法として、(a) 母材
表面に密着性の良好な酸化被膜を形成する、(b) 母
材表面に亜鉛を主とする拡散浸透層を形成する、(c)
母材表面に密着性の良好な酸化被膜および亜鉛からな
る拡散浸透層を形成する方法が挙げられる。
表面に密着性の良好な酸化被膜を形成する、(b) 母
材表面に亜鉛を主とする拡散浸透層を形成する、(c)
母材表面に密着性の良好な酸化被膜および亜鉛からな
る拡散浸透層を形成する方法が挙げられる。
【0017】まず、(a)の酸化皮膜の形成について説
明する。
明する。
【0018】母材、例えば、リードフレームは、チップ
接着工程、ワイヤボンディング工程等において加熱を受
ける。こうした加熱は大気下で行われることが多いた
め、これによってリードフレーム表面は酸化されること
になる。よって、樹脂封止工程では、樹脂とリードフレ
ーム表面の酸化皮膜とが密着することになる。ここで、
厚い酸化皮膜層が形成される場合および酸化皮膜とリー
ドフレーム材との密着性が悪い場合、酸化皮膜中あるい
はリードフレームと酸化皮膜との界面で剥離が起こる。
そこで、あらかじめ材料表面に、薄くて、かつ、密着性
の良好な酸化皮膜を形成しておくことにより、加熱工程
での密着性の悪い酸化皮膜形成を抑え、樹脂密着性を高
めることができる。
接着工程、ワイヤボンディング工程等において加熱を受
ける。こうした加熱は大気下で行われることが多いた
め、これによってリードフレーム表面は酸化されること
になる。よって、樹脂封止工程では、樹脂とリードフレ
ーム表面の酸化皮膜とが密着することになる。ここで、
厚い酸化皮膜層が形成される場合および酸化皮膜とリー
ドフレーム材との密着性が悪い場合、酸化皮膜中あるい
はリードフレームと酸化皮膜との界面で剥離が起こる。
そこで、あらかじめ材料表面に、薄くて、かつ、密着性
の良好な酸化皮膜を形成しておくことにより、加熱工程
での密着性の悪い酸化皮膜形成を抑え、樹脂密着性を高
めることができる。
【0019】本発明における、薄くて、かつ、密着性の
良好な酸化皮膜は、過マンガン酸カリウム、水酸化ナト
リウムを含む液中に浸漬することで形成される。この
際、過マンガン酸カリウムが0.5〜5.0%、かつ、
水酸化ナトリウムが0.5〜5.0%含まれると共に、
液温が80〜100℃の浴中に10分以下浸漬すること
により、樹脂密着性改善に効果的な、平滑で、非常に薄
く、かつ、密着性の良い酸化皮膜を形成することができ
る。ここで、酸化皮膜形成処理液の組成、温度、および
酸化皮膜形成処理液への浸漬時間は、過マンガン酸カリ
ウム:1.0〜3.0%、水酸化ナトリウム:1.0〜
3.0%、液温:90〜95℃、浸漬時間:30秒〜3
分間が最も望ましい。尚、浸漬時間が長くなり過ぎると
材料の変色が起こり好ましくない。
良好な酸化皮膜は、過マンガン酸カリウム、水酸化ナト
リウムを含む液中に浸漬することで形成される。この
際、過マンガン酸カリウムが0.5〜5.0%、かつ、
水酸化ナトリウムが0.5〜5.0%含まれると共に、
液温が80〜100℃の浴中に10分以下浸漬すること
により、樹脂密着性改善に効果的な、平滑で、非常に薄
く、かつ、密着性の良い酸化皮膜を形成することができ
る。ここで、酸化皮膜形成処理液の組成、温度、および
酸化皮膜形成処理液への浸漬時間は、過マンガン酸カリ
ウム:1.0〜3.0%、水酸化ナトリウム:1.0〜
3.0%、液温:90〜95℃、浸漬時間:30秒〜3
分間が最も望ましい。尚、浸漬時間が長くなり過ぎると
材料の変色が起こり好ましくない。
【0020】次に、(b)の拡散浸透層の形成について
説明する。
説明する。
【0021】母材表面に亜鉛を主とする拡散浸透層を形
成し、母材表面をCu−Zn合金化する。Cu−Zn合
金の表面は、銅の表面に比べて酸化皮膜の密着性に優れ
ているため、母材表面のCu−Zn合金化によって、樹
脂密着性が向上する効果を持つことになる。
成し、母材表面をCu−Zn合金化する。Cu−Zn合
金の表面は、銅の表面に比べて酸化皮膜の密着性に優れ
ているため、母材表面のCu−Zn合金化によって、樹
脂密着性が向上する効果を持つことになる。
【0022】ここで、銅合金(Cu-2.3Fe-0.1Zn-0.03P)
条の表面に亜鉛を拡散浸透させたZn拡散処理銅を、酸
化雰囲気で加熱し、これによって形成された酸化皮膜の
剥離性を、セロハンテープ試験によって評価した。比較
として、表面処理を施していない銅合金、および無酸素
銅を母材とした結果も併せて表1に示す。
条の表面に亜鉛を拡散浸透させたZn拡散処理銅を、酸
化雰囲気で加熱し、これによって形成された酸化皮膜の
剥離性を、セロハンテープ試験によって評価した。比較
として、表面処理を施していない銅合金、および無酸素
銅を母材とした結果も併せて表1に示す。
【0023】
【表1】
【0024】表1に示すように、加熱温度が250℃の
場合、加熱時間が10分までの間、表面未処理銅合金、
無酸素銅、およびZn拡散処理銅のいずれも酸化被膜の
剥離が認められず、良好な密着性を示している。しか
し、加熱温度が300℃になると、表面未処理銅合金の
場合、酸化被膜が全面剥離してしまい、無酸素銅の場
合、加熱時間が5分までの間は酸化被膜の一部剥離程度
であるが、加熱時間が10分になると酸化被膜が全面剥
離してしまう。すなわち、加熱温度が300℃になる
と、表面未処理銅合金および無酸素銅では、母材と酸化
被膜との密着性が急激に悪化してしまう。
場合、加熱時間が10分までの間、表面未処理銅合金、
無酸素銅、およびZn拡散処理銅のいずれも酸化被膜の
剥離が認められず、良好な密着性を示している。しか
し、加熱温度が300℃になると、表面未処理銅合金の
場合、酸化被膜が全面剥離してしまい、無酸素銅の場
合、加熱時間が5分までの間は酸化被膜の一部剥離程度
であるが、加熱時間が10分になると酸化被膜が全面剥
離してしまう。すなわち、加熱温度が300℃になる
と、表面未処理銅合金および無酸素銅では、母材と酸化
被膜との密着性が急激に悪化してしまう。
【0025】これに対して、Zn拡散処理銅の場合、加
熱温度が300℃になっても、全く酸化被膜の剥離が認
められず、母材と酸化被膜とは良好な密着性を維持して
いる。すなわち、銅合金の表面をCu一Zn合金化する
ことによって、酸化被膜との密着性が格段に向上するこ
とがわかる。
熱温度が300℃になっても、全く酸化被膜の剥離が認
められず、母材と酸化被膜とは良好な密着性を維持して
いる。すなわち、銅合金の表面をCu一Zn合金化する
ことによって、酸化被膜との密着性が格段に向上するこ
とがわかる。
【0026】次に、(c)の酸化被膜および拡散浸透層
の形成について説明する。
の形成について説明する。
【0027】母材表面をCu−Zn合金化した後、その
母材表面に、薄く、かつ、密着性の良好な酸化皮膜を形
成することで、皮膜中や界面での剥離が起こりにくくな
り、(a)や(b)の表面処理を単独で行う場合と比較
して、さらに、樹脂との密着性を高めることができる。
母材表面に、薄く、かつ、密着性の良好な酸化皮膜を形
成することで、皮膜中や界面での剥離が起こりにくくな
り、(a)や(b)の表面処理を単独で行う場合と比較
して、さらに、樹脂との密着性を高めることができる。
【0028】
(実施例1)厚さ0.2mmの銅合金(Cu-2.3Fe-0.1Zn
-0.03P)条を脱脂洗浄し、水洗・乾燥した。次に、過マ
ンガン酸カリウム;1%、水酸化ナトリウム;1%を含
む水溶液を液温95℃に保持し、洗浄した試料を5分間
浸漬した。浸漬後の試料は直ちに水洗し、乾燥した。こ
れによって、試料表面には平滑で厚さ約1μmの薄い酸
化皮膜が形成された。
-0.03P)条を脱脂洗浄し、水洗・乾燥した。次に、過マ
ンガン酸カリウム;1%、水酸化ナトリウム;1%を含
む水溶液を液温95℃に保持し、洗浄した試料を5分間
浸漬した。浸漬後の試料は直ちに水洗し、乾燥した。こ
れによって、試料表面には平滑で厚さ約1μmの薄い酸
化皮膜が形成された。
【0029】(実施例2)厚さ0.35mmの銅合金
(Cu-2.3Fe-0.1Zn-0.03P)条の片面に、亜鉛粉・アクリ
ル系樹脂・溶剤(トルエン)を70:7:23の重量比
で混合して作製した塗料を塗布した。これを窒素雰囲気
中で550℃×1時間熱処理し、亜鉛を拡散浸透させ
た。表面に残った残留物を取り除いた後、700℃で2
分間熱処理して厚さ0.2mmまで圧延し、表面に亜鉛
の拡散浸透層をもつ試料を作製した。このとき試料表面
の拡散浸透層の亜鉛濃度は27重量%、拡散浸透深さは
0.015mmとなった。
(Cu-2.3Fe-0.1Zn-0.03P)条の片面に、亜鉛粉・アクリ
ル系樹脂・溶剤(トルエン)を70:7:23の重量比
で混合して作製した塗料を塗布した。これを窒素雰囲気
中で550℃×1時間熱処理し、亜鉛を拡散浸透させ
た。表面に残った残留物を取り除いた後、700℃で2
分間熱処理して厚さ0.2mmまで圧延し、表面に亜鉛
の拡散浸透層をもつ試料を作製した。このとき試料表面
の拡散浸透層の亜鉛濃度は27重量%、拡散浸透深さは
0.015mmとなった。
【0030】(実施例3)実施例2の試料に、実施例1
と同様の処理を施して、拡散浸透層の表面に酸化皮膜を
もつ試料を作製した。
と同様の処理を施して、拡散浸透層の表面に酸化皮膜を
もつ試料を作製した。
【0031】未処理の銅合金(Cu-2.3Fe-0.1Zn-0.03P)
条と実施例1〜3で得られた各試料について、樹脂との
密着性を評価した。評価の方法は、実際に樹脂をモール
ドした後に引き剥がし、その剥離強度を測定して行っ
た。
条と実施例1〜3で得られた各試料について、樹脂との
密着性を評価した。評価の方法は、実際に樹脂をモール
ドした後に引き剥がし、その剥離強度を測定して行っ
た。
【0032】まず、前処理として、リードフレームのチ
ップ接着工程・ワイヤボンディング工程での加熱を模擬
するために、各試料を酸化雰囲気中で170℃で2時
間、さらに250℃で1分間加熱する。図1に示すよう
に、この試料(例えば、8mm×8mmの薄板)1の表
面に樹脂(例えば、接着面の形状が2mm×2mm)2
をモールドし、試験片3を作製した。この試験片3を、
180℃で6時間加熱して樹脂2を硬化させた。樹脂2
が硬化した試験片3に、図1のようなせん断方向の力を
加え、試料1と樹脂2とを剥離させる。このときの剥離
荷重を測定して、樹脂密着性の良否を評価した。次に、
樹脂硬化処理後に温度85℃・湿度85%に保持した恒
温恒湿槽内に72時間置き、水分を吸収させた試験片3
についても同様に剥離試験を行った。得られた結果を表
2に示す。
ップ接着工程・ワイヤボンディング工程での加熱を模擬
するために、各試料を酸化雰囲気中で170℃で2時
間、さらに250℃で1分間加熱する。図1に示すよう
に、この試料(例えば、8mm×8mmの薄板)1の表
面に樹脂(例えば、接着面の形状が2mm×2mm)2
をモールドし、試験片3を作製した。この試験片3を、
180℃で6時間加熱して樹脂2を硬化させた。樹脂2
が硬化した試験片3に、図1のようなせん断方向の力を
加え、試料1と樹脂2とを剥離させる。このときの剥離
荷重を測定して、樹脂密着性の良否を評価した。次に、
樹脂硬化処理後に温度85℃・湿度85%に保持した恒
温恒湿槽内に72時間置き、水分を吸収させた試験片3
についても同様に剥離試験を行った。得られた結果を表
2に示す。
【0033】
【表2】
【0034】表2に示すように、剪断剥離強度は、吸湿
処理前および吸湿処理後のどちらにおいても、酸化皮膜
の形成処理を行うことによって無処理材の約3倍に、亜
鉛拡散処理を行うことによって無処理材の約2倍に、亜
鉛拡散と酸化皮膜形成処理を合わせて行うことによって
無処理材の約4〜5倍になっており、本発明の銅系材料
は、樹脂との密着性に大変優れており、母材と樹脂とが
剥離しにくいということがわかる。
処理前および吸湿処理後のどちらにおいても、酸化皮膜
の形成処理を行うことによって無処理材の約3倍に、亜
鉛拡散処理を行うことによって無処理材の約2倍に、亜
鉛拡散と酸化皮膜形成処理を合わせて行うことによって
無処理材の約4〜5倍になっており、本発明の銅系材料
は、樹脂との密着性に大変優れており、母材と樹脂とが
剥離しにくいということがわかる。
【0035】本発明の銅系材料をリードフレーム材に用
いた場合、封止樹脂との密着性を向上し剥離を防止する
ことができる。剥離が起こらなければ、樹脂への水分吸
収がある程度多くてもパッケージクラックの発生を抑え
ることができる。このため、本発明の銅系材料をリード
フレーム材に適用することにより、従来必要とされてき
た防湿梱包等の防湿対策を省くことができる。
いた場合、封止樹脂との密着性を向上し剥離を防止する
ことができる。剥離が起こらなければ、樹脂への水分吸
収がある程度多くてもパッケージクラックの発生を抑え
ることができる。このため、本発明の銅系材料をリード
フレーム材に適用することにより、従来必要とされてき
た防湿梱包等の防湿対策を省くことができる。
【0036】上述した酸化膜形成処理、および亜鉛拡散
浸透処理を銅または銅合金からなる母材に用いた本発明
の銅系材料をリードフレームに用いた場合、リードフレ
ームと封止材である樹脂との密着性を高める点で効果が
ある。しかし、本発明の銅系材料は、封止樹脂との密着
性の向上に限らず、各種接着剤や塗料との密着性を向上
させると共に剥離を防止する上で同様の効果を持つ。例
えば、リチウムイオン電池の電極材には、カーボンのぺ
ーストを表面に塗布した銅箔等が用いられるが、上述の
酸化膜形成処理、および亜鉛拡散浸透処理を施した銅箔
を用いることで、銅箔とぺーストとの密着性を改善し、
剥離を防ぐ効果を得ることができる。また、プリント基
板やフレキシブルプリント回路の導体となる銅箔におい
ても、基板やべースフィルムとの接着力を向上させるこ
とができるため、信頼性向上の効果が得られる。
浸透処理を銅または銅合金からなる母材に用いた本発明
の銅系材料をリードフレームに用いた場合、リードフレ
ームと封止材である樹脂との密着性を高める点で効果が
ある。しかし、本発明の銅系材料は、封止樹脂との密着
性の向上に限らず、各種接着剤や塗料との密着性を向上
させると共に剥離を防止する上で同様の効果を持つ。例
えば、リチウムイオン電池の電極材には、カーボンのぺ
ーストを表面に塗布した銅箔等が用いられるが、上述の
酸化膜形成処理、および亜鉛拡散浸透処理を施した銅箔
を用いることで、銅箔とぺーストとの密着性を改善し、
剥離を防ぐ効果を得ることができる。また、プリント基
板やフレキシブルプリント回路の導体となる銅箔におい
ても、基板やべースフィルムとの接着力を向上させるこ
とができるため、信頼性向上の効果が得られる。
【0037】
【発明の効果】以上要するに本発明によれば、次のよう
な優れた効果を発揮する。
な優れた効果を発揮する。
【0038】(1) 本発明の銅系材料をリードフレー
ム材に適用した場合、リードフレームと封止樹脂との密
着性を、従来に比べ大幅に改善することができ、リード
フレームと封止樹脂との剥離を防ぐことができる。
ム材に適用した場合、リードフレームと封止樹脂との密
着性を、従来に比べ大幅に改善することができ、リード
フレームと封止樹脂との剥離を防ぐことができる。
【0039】(2) リードフレームと封止樹脂との剥
離を防ぐことができることにより、パッケージクラック
発生の防止や耐湿信頼性の向上に大きな効果がある。
離を防ぐことができることにより、パッケージクラック
発生の防止や耐湿信頼性の向上に大きな効果がある。
【0040】(3) リードフレームと封止樹脂との剥
離を防ぐことができることにより、プラスチックパッケ
ージを防湿梱包して保管する必然性がなくなる。
離を防ぐことができることにより、プラスチックパッケ
ージを防湿梱包して保管する必然性がなくなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の銅系材料を用いて作製した試料と樹脂
との密着性試験を示す図である。
との密着性試験を示す図である。
Claims (3)
- 【請求項1】 銅または銅合金からなる母材を、過マン
ガン酸カリウムが0.5〜5.0%、かつ、水酸化ナト
リウムが0.5〜5.0%含まれると共に、液温が80
〜100℃の浴中に10分以下浸漬し、上記母材の表面
に薄い酸化皮膜を形成したことを特徴とする電子機器用
銅系材料。 - 【請求項2】 銅または銅合金からなる母材の表面に、
亜鉛または亜鉛を主成分とする拡散浸透層を形成したこ
とを特徴とする電子機器用銅系材料。 - 【請求項3】 銅または銅合金からなる母材の表面に、
亜鉛または亜鉛を主成分とする拡散浸透層を形成した
後、その母材を過マンガン酸カリウムが0.5〜5.0
%、かつ、水酸化ナトリウムが0.5〜5.0%含まれ
ると共に、液温が80〜100℃の浴中に10分以下浸
漬し、上記拡散浸透層が形成された母材の表面に薄い酸
化皮膜を形成したことを特徴とする電子機器用銅系材
料。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1417296A JPH09209168A (ja) | 1996-01-30 | 1996-01-30 | 樹脂密着性に優れた電子機器用銅系材料 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1417296A JPH09209168A (ja) | 1996-01-30 | 1996-01-30 | 樹脂密着性に優れた電子機器用銅系材料 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09209168A true JPH09209168A (ja) | 1997-08-12 |
Family
ID=11853733
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1417296A Pending JPH09209168A (ja) | 1996-01-30 | 1996-01-30 | 樹脂密着性に優れた電子機器用銅系材料 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09209168A (ja) |
Cited By (2)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008300492A (ja) * | 2007-05-30 | 2008-12-11 | Rohm Co Ltd | 半導体装置 |
| WO2011027583A1 (ja) * | 2009-09-03 | 2011-03-10 | 国立大学法人東北大学 | 電子装置用配線基板、その製造方法及びタッチパネル |
-
1996
- 1996-01-30 JP JP1417296A patent/JPH09209168A/ja active Pending
Cited By (4)
| Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
|---|---|---|---|---|
| JP2008300492A (ja) * | 2007-05-30 | 2008-12-11 | Rohm Co Ltd | 半導体装置 |
| WO2011027583A1 (ja) * | 2009-09-03 | 2011-03-10 | 国立大学法人東北大学 | 電子装置用配線基板、その製造方法及びタッチパネル |
| JP2011054010A (ja) * | 2009-09-03 | 2011-03-17 | Tohoku Univ | 電子装置用配線基板、その製造方法及びタッチパネル |
| KR20120083547A (ko) * | 2009-09-03 | 2012-07-25 | 지오마텍 가부시키가이샤 | 전자 장치용 배선 기판, 그 제조 방법 및 터치패널 |
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