JPH0921143A - 旋回装置 - Google Patents

旋回装置

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JPH0921143A
JPH0921143A JP19110195A JP19110195A JPH0921143A JP H0921143 A JPH0921143 A JP H0921143A JP 19110195 A JP19110195 A JP 19110195A JP 19110195 A JP19110195 A JP 19110195A JP H0921143 A JPH0921143 A JP H0921143A
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pinion
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猛 栗原
Nobuo Uzawa
信夫 鵜沢
Shinobu Yamamoto
忍 山本
Yuji Igawa
裕二 井川
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    • E02—HYDRAULIC ENGINEERING; FOUNDATIONS; SOIL SHIFTING
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    • E02F9/00—Component parts of dredgers or soil-shifting machines, not restricted to one of the kinds covered by groups E02F3/00 - E02F7/00
    • E02F9/08—Superstructures; Supports for superstructures
    • E02F9/10—Supports for movable superstructures mounted on travelling or walking gears or on other superstructures
    • E02F9/12—Slewing or traversing gears
    • E02F9/121—Turntables, i.e. structure rotatable about 360°

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ハウジング内で減速機構等を潤滑する潤滑油
と、ピニオンと旋回輪との噛合部を潤滑するグリースと
が混合するのを防止する。 【解決手段】 下側軸受43を構成する外輪43Aと内
輪43Bとの間に形成された隙間43E内に、高分子材
44を充填してこれを閉塞する構成とする。これによ
り、旋回装置の作動時において、ピニオン26と内輪3
3の内歯33Aとの噛合部から下側軸受43に向けてグ
リースGが噴出しても、このグリースGは高分子材44
に遮られてオイルシール42側への流出が阻止される。
従って、ハウジング本体41内に充填された潤滑油Lと
グリースGとが混合するのを確実に防止できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば油圧ショベ
ル,油圧クレーン等の建設機械に設けられ、該建設機械
の下部走行体上で上部旋回体を旋回させるのに用いて好
適な旋回装置に関する。
【0002】
【従来の技術】油圧ショベル,油圧クレーン等の建設機
械は、通常、路面を走行するための下部走行体と作業装
置等が設けられた上部旋回体とから大略構成され、該上
部旋回体は下部走行体との間に設けられた旋回装置を作
動させることにより、下部走行体上で旋回動作を行うよ
うになっている。
【0003】そこで、図13ないし図15に、この種の
従来技術による旋回装置を油圧ショベルに用いた場合を
例に挙げて述べる。
【0004】図中、1は下部走行体、2は該下部走行体
1上に旋回可能に搭載された上部旋回体を示し、該上部
旋回体2は、旋回フレーム3を有し、該旋回フレーム3
上には機械室4,運転室5,カウンタウエイト6等が設
けられている。7は旋回フレーム3に俯仰動可能に取付
けられた作業装置を示し、該作業装置により土砂の掘削
作業等を行うようになっている。
【0005】8は旋回フレーム3上に設けられた旋回装
置を示し、該旋回装置8には図14に示すように、外部
から圧油が供給されることにより出力軸9Aを回転駆動
する回転源としての油圧モータ9が設けられ、該旋回装
置8は油圧モータ9の回転を下部走行体1に伝達し、旋
回フレーム3等を下部走行体1に対して旋回させるもの
である。
【0006】10は旋回装置8の本体を構成するハウジ
ングを示し、該ハウジング10は、上端側に小径フラン
ジ部11Aが形成されると共に下端側に大径フランジ部
11Bが形成され、大径フランジ部11Bが旋回フレー
ム3に固着されたハウジング本体11と、ハウジング本
体11の小径フランジ部11A上に設けられ、内周側に
内歯車12Aが形成されたリングギヤ12と、リングギ
ヤ12の上側に設けられ、上端側に油圧モータ9が取付
けられたカバー13とから構成されている。ここで、ハ
ウジング本体11は、その上部内周側に後述の上側軸受
27が取付けられる取付段部11Cが形成され、下部内
周側に下側軸受29が取付けられる取付段部11Dが形
成されている。
【0007】14はカバー13の下側に位置してハウジ
ング10内に配設され、リングギヤ12と共に減速機構
を構成する減速歯車機構を示し、該減速歯車機構14
は、後述する1段目の遊星歯車機構15と2段目の遊星
歯車機構20とからなり、該各遊星歯車機構15,20
によって2段減速を行うようになっている。
【0008】15は1段目の遊星歯車機構で、該遊星歯
車機構15は、油圧モータ9の出力軸9Aにスプライン
結合された太陽歯車16と、該太陽歯車16とリングギ
ヤ12の内歯車12Aとに噛合し、太陽歯車16の周囲
を自転しつつ公転する複数の遊星歯車17,17,…
(1個のみ図示)と、該各遊星歯車17をピン18を介
して回転自在に支持し、該各遊星歯車17の公転を後述
する太陽歯車21に伝達するキャリア19とから構成さ
れている。
【0009】20は1段目の遊星歯車機構15の下側に
位置する2段目の遊星歯車機構で、該遊星歯車機構20
は、前記キャリア19の内歯車に噛合する太陽歯車21
と、該太陽歯車21とリングギヤ12の内歯車12Aと
に噛合し、太陽歯車21の周囲を自転しつつ公転する複
数の遊星歯車22,22,…(1個のみ図示)と、該各
遊星歯車22をピン23を介して回転自在に支持し、該
各遊星歯車22の公転を後述するピニオンシャフト25
に伝達するキャリア24とから構成されている。
【0010】25はハウジング本体11内に上側軸受2
7および下側軸受29を介して回転可能に支持された出
力軸としてのピニオンシャフトを示し、該ピニオンシャ
フト25は上側が小径部25Aとなり、下側が大径部2
5Bとなる段付円柱状に形成されている。また、ピニオ
ンシャフト25の上端側外周にはスプライン25Cが形
成され、該スプライン25Cはキャリア24とスプライ
ン結合している。
【0011】26はピニオンシャフト25の下端側に設
けられたピニオンを示し、該ピニオン26はハウジング
本体11内から旋回フレーム3の下面側に突出し、後述
の旋回輪32を構成する内輪33の内歯33Aと噛合す
るようになっている。
【0012】27はハウジング本体11とピニオンシャ
フト25の小径部25Aとの間に設けられた上側軸受を
示し、該上側軸受27は、ハウジング本体11の取付段
部11Cに嵌合した外輪と、ピニオンシャフト25の小
径部25Aに嵌合した内輪と、該内輪と外輪との間に配
設された複数の円筒ころとからなる自動調心ころ軸受が
用いられている。
【0013】28は遊星歯車機構20のキャリア24と
上側軸受27との間に位置してピニオンシャフト25の
小径部25Aに嵌合した環状の抜止めリングで、該抜止
めリング28は、ピニオンシャフト25の軸方向におけ
る上側軸受27の位置決めを行うものである。
【0014】29は上側軸受27の下側に位置してハウ
ジング本体11とピニオンシャフト25の大径部25B
との間に設けられた下側軸受を示し、該下側軸受29
は、ハウジング本体11の取付段部11Dに嵌合した外
輪と、ピニオンシャフト25の大径部25Bに嵌合した
内輪と、該内輪と外輪との間に配設された複数の円筒こ
ろと、該各円筒ころを転動可能に保持する保持器(図示
せず)とからなる自動調心ころ軸受が用いられている。
【0015】30はピニオン26と下側軸受29との間
に位置してハウジング本体11の下端側に設けられた段
付き円筒状のリテーナを示し、該リテーナ30は、ハウ
ジング本体11の下端面にボルト締めされ、取付段部1
1Dとの間で下側軸受29の外輪を支持している。
【0016】31はリテーナ30の内周側に固着された
ゴム等の樹脂材料からなる環状のオイルシールで、該オ
イルシール31の内周縁部(リップ部)は、適度な弾性
をもってピニオンシャフト25に液密に摺接している。
そして、オイルシール31は、上述の各遊星歯車機構1
5,20を構成する各歯車等を潤滑するための潤滑油L
をハウジング本体11内に封止し、後述するグリースG
から隔絶するようになっている。
【0017】32は旋回フレーム3の下面側に設けられ
た旋回輪で、該旋回輪32は、下部走行体1の中央部に
設けられた丸胴1A上に配設された内輪33と、旋回フ
レーム3の下面側に固着された外輪34と、該外輪34
と内輪33との間に配設され、外輪34と内輪33とを
円滑に相対回転(旋回)させる多数の鋼球35(1個の
み図示)とから構成され、内輪33の内歯33Aには上
述のピニオン26が噛合している。
【0018】従って、油圧モータ9のトルクは減速歯車
機構14を介してピニオンシャフト25,ピニオン26
に伝達され、該ピニオン26は内歯33Aと噛合した状
態で内輪33の内周に沿って自転しつつ公転する。そし
て、この公転力がハウジング10等を介して旋回フレー
ム3に伝達されることにより、旋回フレーム3が旋回輪
32を介して下部走行体1上で旋回動作を行う。
【0019】36は旋回輪32の内周側に設けられたグ
リースバスを示し、該グリースバス36は丸胴1Aの内
周面に全周に亘って凹環状に配設されている。そして、
該グリースバス36内にはゲル状のグリースGが充填さ
れ、このグリースGによりピニオン26と内輪33の内
歯33Aとの噛合部が常時潤滑されるようになってい
る。
【0020】従来技術による旋回装置8は上述の如き構
成を有するもので、油圧モータ9に外部から圧油が供給
されると出力軸9Aが回転し、この回転は1段目の遊星
歯車機構15の太陽歯車16から各遊星歯車17に伝え
られ、該各遊星歯車17はリングギヤ12の内周を自転
しつつ公転し、この公転はキャリア19を介して2段目
の遊星歯車機構20の太陽歯車21に伝達される。そし
て、太陽歯車21の回転により各遊星歯車22がリング
ギア12の内周を自転しつつ公転し、この公転がキャリ
ア24からスプライン25Cを介してピニオンシャフト
25に伝わる。このように、油圧モータ9の回転は遊星
歯車機構15,20からなる減速歯車機構14で2段減
速され、高トルクの回転となってピニオンシャフト25
に伝達される。
【0021】そして、ピニオンシャフト25が回転する
と、ピニオン26は内歯33Aと噛合することにより旋
回輪32の内周を自転しつつ公転し、この公転がピニオ
ンシャフト25からハウジング本体11を介して旋回フ
レーム3に伝達され、上部旋回体2は下部走行体1上で
旋回動作を行う。
【0022】ここで、上述の如き旋回装置8の動作時に
おいては、通常、ハウジング本体11内に充填された潤
滑油Lにより、各遊星歯車機構15,20を構成する各
歯車等に対する潤滑が行われ、グリースバス36内に保
持されたグリースGにより、ピニオン26と内輪33の
内歯33Aとの噛合部に対する潤滑が行われるようにな
っている。
【0023】
【発明が解決しようとする課題】ところで、ピニオン2
6と内輪33の内歯33Aとの噛合部は、構造上、下側
軸受29の略真下に位置し、当該噛合部の上端とオイル
シール31のリップ部とがきわめて近接した構成となっ
ている。一方、ピニオン26と内輪33の内歯33Aの
各歯溝内には、グリースバス36内のグリースGが充満
しているから、ピニオン26と内輪33の内歯33Aと
の噛合によるポンプ作用によって、図15中に矢印Aで
示すように当該噛合部から高圧のグリースGがオイルシ
ール31側に押出されるように噴出する。
【0024】このため、オイルシール31のリップ部が
グリースGの噴出圧力によって変形または破損し、ピニ
オンシャフト25との間に隙間が生じると、噴出したグ
リースGが当該隙間から下側軸受29に向けて流出し、
さらに、下側軸受29の内輪と外輪との間の隙間を通じ
てハウジング11内に侵入することにより、グリースG
とハウジング11内に充填された潤滑油Lとが混合し、
潤滑油Lの性状が早期に劣化してしまう。この結果、潤
滑油Lによって潤滑される遊星歯車機構15,20等の
耐久性が損なわれ、旋回装置8の安定した作動を長期に
亘って補償できなくなるという問題がある。
【0025】本発明は、上述の如き従来技術の問題に鑑
みてなされたもので、ハウジング内で減速機構等を潤滑
する潤滑油と、ピニオンと旋回輪との噛合部を潤滑する
グリースとが混合するのを確実に防止できる旋回装置を
提供することを目的とする。
【0026】
【課題を解決するための手段】上述した課題を解決する
ために本発明は、下端側が上部旋回体に取付けられ、上
端側に回転源が設けられたハウジングと、該ハウジング
内に設けられ、前記回転源の回転を減速する1段または
複数段の減速機構と、前記ハウジング内から下向きに突
出し、該減速機構によって減速された回転を出力する出
力軸と、該出力軸の下端側に設けられ、下部走行体に対
して上部旋回体を旋回可能に支持する旋回輪と噛合する
ピニオンと、前記ハウジング内で前記出力軸を回転可能
に支持するため上,下に離間して前記ハウジングと出力
軸との間に設けられた上側軸受,下側軸受とからなる旋
回装置に適用される。
【0027】そして、請求項1の発明が採用する構成の
特徴は、前記上側軸受と下側軸受との間には前記ハウジ
ング内で前記減速機構を潤滑する潤滑油を前記ピニオン
と旋回輪との噛合部を潤滑するグリースから隔絶するオ
イルシールを設け、前記下側軸受の内部には前記ピニオ
ンと旋回輪との噛合部から押出されたグリースが該オイ
ルシールに向けて流出するのを防止する防壁部材を設け
たことにある。
【0028】また、請求項2の発明は、前記下側軸受
は、前記ハウジングに嵌合する外輪と、前記出力軸に嵌
合する内輪と、該内輪と前記外輪との間に形成された隙
間内を転動する転動体とを備え、前記防壁部材は前記隙
間内に充填した高分子材から構成したことにある。
【0029】さらに、請求項3の発明は、前記高分子材
は樹脂材料に前記転動体に供給される潤滑剤を含浸する
ことにより形成したことにある。
【0030】さらにまた、請求項4の発明は、前記高分
子材と前記転動体との間には、前記グリースを保持する
グリース保持空間を形成したことにある。
【0031】
【作用】請求項1の構成によれば、回転源の回転が減速
機構を介して出力軸に伝達されると、出力軸の下端側に
設けたピニオンが旋回輪に噛合し、該旋回輪を回転させ
ることにより、下部旋回体に対して上部旋回体が旋回動
作を行う。このとき、ピニオンと旋回輪との噛合部を潤
滑するグリースは、該ピニオンと旋回輪との噛合により
下側軸受に向かって噴出するが、ハウジング内で減速機
構等に対する潤滑を行う潤滑油は、上側軸受と下側軸受
との間に設けられたオイルシールによりハウジング内に
封止され、かつ、下側軸受に向けて噴出したグリース
は、該下側軸受の内部に設けられた防壁部材によってオ
イルシール側への流出が阻止されるから、ハウジング内
の潤滑油とグリースとが混合してしまうのを確実に防止
することができる上に、噴出したグリースによりオイル
シールが破損または変形してしまうのを防止できる。
【0032】そして、請求項2の構成によれば、ピニオ
ンと旋回輪との噛合によって下側軸受に向かって噴出し
たグリースは、下側軸受の外輪と内輪との間に形成され
た隙間内に充填した高分子材に遮られることにより、オ
イルシール側への流出が阻止される。
【0033】また、請求項3の構成によれば、高分子材
に含浸された潤滑剤によって転動体に対する潤滑が行わ
れるから、下側軸受に対する潤滑を適正に行うことがで
きる。
【0034】さらに、請求項4の構成によれば、ピニオ
ンと旋回輪との噛合によって下側軸受に向かって噴出し
たグリースは、下側軸受の隙間内に充填した高分子材に
よって遮られるが、このとき、グリースの一部は高分子
材と転動体との間に形成されたグリース保持空間内に保
持されて下側軸受に対する潤滑を行うから、当該グリー
スと高分子材に含浸された潤滑剤とによって、下側軸受
に対する潤滑を促進することができる。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例を図1ない
し図12に基づいて説明する。なお、本実施例では上述
した従来技術と同一の構成要素には同一の符号を付し、
その説明を省略する。
【0036】まず、図1ないし図6は本発明の第1の実
施例を示している。
【0037】図中、41は従来技術によるハウジング1
0を構成するハウジング本体11に代えて本実施例に適
用されるハウジング本体を示し、該ハウジング本体41
は従来技術で述べたハウジング本体11とほぼ同様に、
上端側に形成された小径フランジ部41Aと、下端側に
形成された大径フランジ部41Bと、上部内周側に設け
られ上側軸受27が取付けられる取付段部41Cと、下
部内周側に設けられ後述する下側軸受43が取付けられ
る取付段部41Dとを備えているものの、各取付段部4
1Cと41Dとの間に、後述のオイルシール42が取付
けられるシール取付部41Eが形成されている点で従来
技術とは異なっている。
【0038】42は上側軸受27と下側軸受43との間
に位置してハウジング本体41のシール取付部41Eに
取付けられたオイルシールで、該オイルシール42は、
ゴム等の樹脂材料により環状に形成され、その内周縁部
(リップ部)が適度な弾性をもってピニオンシャフト2
5に液密に摺接することにより、遊星歯車機構15,2
0を構成する各歯車等を潤滑する潤滑油Lをハウジング
本体41内に封止している。
【0039】43は上側軸受27の下側に位置してハウ
ジング本体41とピニオンシャフト25の大径部25B
との間に設けられた下側軸受を示し、該下側軸受43は
従来後術による下側軸受29とほぼ同様に、ハウジング
本体41の取付段部41Dに嵌合した外輪43Aと、ピ
ニオンシャフト25の大径部25Bに嵌合した内輪43
Bと、外輪43Aと内輪43Bとの間に配設された複数
の転動体としての円筒ころ43C,43C,…と、該各
円筒ころ43Cを転動可能に保持する保持器43Dとか
らなる自動調心ころ軸受として構成されているものの、
外輪43Aと内輪43Bとの間に形成された隙間43E
内に、防壁部材としての高分子材44が充填されている
点で従来技術とは異なっている。
【0040】ここで、下側軸受43の隙間43E内に高
分子材44を充填する方法について、図4ないし図6を
参照して以下に説明する。
【0041】まず、図4に示すように、外輪43A,内
輪43B,各円筒ころ43C,保持器43Dからなる下
側軸受43を用意する。
【0042】次に、図5に示すように、下側軸受43の
軸方向両端に一対の押板45,46を嵌合させ、該各押
板45,46をそれぞれの中心部に挿通したボルト47
によって固定することにより、外輪43Aと内輪43B
との間に形成された環状の隙間43Eを液密に閉塞す
る。ここで、押板45における下側軸受43の隙間43
Eに対応する1箇所にはニップル45Aが立設され、該
ニップル45Aの中心部には該隙間43Eに連通する透
孔45Bが穿設されている。
【0043】そして、ニップル45Aに注入ノズル48
を接続し、高分子材44の原料となる液状の高分子材料
Pを、注入ノズル48を介して加圧しつつ隙間43E内
に充填する。
【0044】ここで、上述の高分子材料Pは、例えばポ
リアミド,ポリエチレン,フッ素樹脂等の樹脂材料とグ
リース等の潤滑剤とを主成分とし、加熱および冷却処理
を施すことにより、内部に潤滑剤を含浸した状態で硬化
するようになっている。
【0045】次に、隙間43E内に高分子材料Pが充填
された下側軸受43に対して加熱および冷却処理を施
し、高分子材料Pを硬化させることにより、図6に示す
如くの高分子材44が充填された下側軸受43を得るこ
とができる。
【0046】このようにして、高分子材44が充填され
た下側軸受43は、ピニオン26の真上に位置してハウ
ジング本体41とピニオンシャフト25との間に設けら
れ、上側軸受27と共にピニオンシャフト25を回転可
能に支持する。
【0047】本実施例は上述の如き構成を有するもの
で、その基本的動作については従来技術によるものと格
別差異はない。
【0048】然るに、本実施例によれば、旋回装置の作
動時において、グリースバス36内のグリースGが、ピ
ニオン26と内輪33の内歯33Aとの噛合部から押出
され、図2中に矢印Aで示すように下側軸受43に向け
て噴出しても、ハウジング本体41内に充填された潤滑
油Lは、上側軸受27と下側軸受43との間に設けたオ
イルシール42によってハウジング本体41内に封止さ
れ、かつ、下側軸受43に向けて噴出したグリースG
は、下側軸受43の隙間43E内に充填した高分子材4
4によって、オイルシール42側への流出が阻止され
る。従って、噴出したグリースGがハウジング本体41
内に侵入するのを確実に防止できる上に、噴出したグリ
ースGによりオイルシール42が破損または変形してし
まうのを防止できる。
【0049】この結果、ハウジング本体41内に充填さ
れた潤滑油Lの性状が早期に劣化してしまうのを防止で
き、該潤滑油Lによって潤滑されるハウジング本体41
内の各遊星歯車機構15,20、および上側軸受27等
の円滑な作動を長期に亘って補償することができる。
【0050】一方、下側軸受43においては、高分子材
44内に含浸された潤滑剤が、下側軸受43の回転に伴
う遠心力および発熱によって各円筒ころ43Cの転動面
に徐々に供給され、下側軸受43が適正に潤滑されるこ
とにより、その円滑な作動を長期に亘って補償すること
ができる。
【0051】さらに、本実施例によれば、その隙間43
E内に高分子材44が充填された下側軸受43を用いる
ことにより、従来技術による旋回装置8の如き、ハウジ
ング本体11の下方に突設され、下側軸受29とピニオ
ン26との間でオイルシール31を支持するリテーナ3
0を不要にできるから、ピニオンシャフト25の大径部
25Bの軸方向寸法を、リテーナ30の分だけ短縮化す
ることができる。この結果、旋回装置全体の小型化を図
ることができる上に、ピニオン26と内輪33の内歯3
3Aとの噛合によってピニオンシャフト25に作用する
径方向荷重(噛合い反力)を減少させることができ、下
側軸受43の寿命を延ばすことができる。
【0052】また、ハウジング本体41に設けたシール
取付部41Eにオイルシール42を取付ることにより、
従来技術によるリテーナ30を不要としたから、部品点
数や組立工数の削減による製造コストの低減にも寄与す
ることができる。
【0053】次に、図7ないし図12は本発明の第2の
実施例を示している。なお、本実施例では、上述した第
1の実施例と同一の構成要素には同一の符号を付し、そ
の説明を省略する。
【0054】図中、51は本実施例による防壁部材とし
ての高分子材を示し、該高分子材51は、第1の実施例
による高分子材44とほぼ同様に、下側軸受43の隙間
43E内に充填されてこれを閉塞することにより、ピニ
オン26と内輪33の内歯33Aとの噛合部から噴出し
たグリースGが、下側軸受43を介してオイルシール4
2側に流出するのを防止できる構成となっている。しか
し、本実施例による高分子材51は、各円筒ころ43C
との間に、噴出したグリースGの一部を保持し、該各円
筒ころ43Cに対する潤滑を助成するための複数のグリ
ース保持空間52,52,…が形成されている。
【0055】ここで、下側軸受43に各グリース保持空
間52を有した高分子材51を充填する方法について、
図9ないし図12を参照して以下に説明する。
【0056】まず、図9に示すように、容器53内に溶
融した液状のワックス54を貯留し、このワックス54
内に下側軸受43全体を浸した後、下側軸受43を引き
上げて冷却する。
【0057】これにより、下側軸受43の各円筒ころ4
3C,保持器43D,隙間43Eの表面部分には、図1
0に示すように、付着した液状のワックス54が固化し
てなるワックス被膜55が形成される。
【0058】次に、図11に示すように、下側軸受43
の軸方向両端に一対の押板45,46を嵌合させて固定
し,隙間43Eを液密に閉塞した状態で、押板45のニ
ップル45Aに接続された注入ノズル48を介して、高
分子材51の原料となる液状の高分子材料Pを加圧しつ
つ隙間43E内に充填する。
【0059】そして、隙間43E内に高分子材料Pが充
填された下側軸受43に対して加熱処理を施すことによ
り、高分子材料Pを硬化させると共にワックス被膜55
を溶融させて除去する。これにより、図12に示すよう
に、各円筒ころ43C,保持器43D,隙間43Eの表
面部分にワックス被膜55の厚みに対応するグリース保
持空間52,52,…が形成される。そして、この下側
軸受43を冷却することにより、複数のグリース保持空
間52を有する高分子材51が充填された下側軸受43
が製造される。
【0060】本実施例は上述の如き構成を有するもの
で、その基本的動作については第1の実施例によるもの
と格別差異はない。
【0061】然るに本実施例によれば、旋回装置の作動
時において、ピニオン26と内輪33の内歯33Aとの
噛合部から噴出したグリースGの一部が、高分子材51
に形成された各グリース保持空間52内に保持される。
そして、各グリース保持空間52内に保持されたグリー
スGは、高分子材51内に含浸された潤滑剤と協働して
同各円筒ころ43Cの転動面等を潤滑するから、下側軸
受43に対する潤滑を一層効果的に行うことができる。
【0062】しかも、各グリース保持空間52内に一旦
保持されたグリースGは、その粘性の高さによって各グ
リース保持空間52内に確実に保持されるから、例えば
長時間に亘って旋回装置を停止させた場合でも、各円筒
ころ43Cの周囲から離脱することがない。このため、
旋回装置の始動時等において下側軸受43が比較的低温
の状態にあり、高分子材51内に含浸された潤滑剤が各
円筒ころ43Cに供給されない場合でも、各グリース保
持空間52内に保持されたグリースGによって、各円筒
ころ43Cの転動面等を適正に潤滑することができる。
【0063】なお、前記各実施例では、高分子材44,
51を下側軸受43の隙間43E内に充填した場合を例
に挙げて説明したが、本発明はこれに限るものではな
く、例えば高分子材を下側軸受43とは別個に形成し、
この高分子材を下側軸受43に嵌合させて隙間43Eを
閉塞するように構成してもよい。
【0064】また、前記各実施例では、下側軸受43と
して自動調心ころ軸受を適用した場合を例に挙げたが、
本発明はこれに限るものではなく、例えば円すいころ軸
受,アンギュラ玉軸受等の他の軸受を適用してもよい。
【0065】さらに、前記各実施例では、2段減速の減
速歯車機構14を有する旋回装置を例に挙げたが、本発
明はこれに限らず、1段減速または3段以上の多段減速
の減速歯車機構を有する旋回装置に用いてもよい。
【0066】さらにまた、前記各実施例では、旋回装置
を油圧ショベルに用いた場合を例に挙げたが、例えば油
圧クレーン等の他の建設機械の旋回装置としても用いる
ことができる。
【0067】
【発明の効果】以上詳述した如く請求項1の発明によれ
ば、ハウジング内に設けられた減速機構等を潤滑する潤
滑油とグリースとを隔絶するオイルシールを、上側軸受
と下側軸受との間に設け、かつ、下側軸受の内部には、
ピニオンと旋回輪との噛合部から下側軸受に向けて噴出
するグリースを遮る防壁部材を設ける構成としたから、
噴出したグリースが、下側軸受からオイルシールに向け
て流出することにより、ハウジング内に侵入して潤滑油
と混合するのを確実に防止できる。従って、ハウジング
内に充填された潤滑油の性状が早期に劣化してしまうの
を防止でき、該潤滑油によって潤滑される減速機構等の
円滑な作動を長期に亘って補償することができる。しか
も、グリースの噴出圧力が直接的にオイルシールに作用
することがないから、オイルシールが変形または破損す
るのを確実に防止でき、ハウジング内に充填された潤滑
油の漏洩等を防止できる。
【0068】また、請求項2の発明によれば、下側軸受
を構成する外輪と内輪との間に形成された隙間内に高分
子材を充填して防壁部材とすることにより、下側軸受と
ピニオンとの間にオイルシールを設ける必要がなくな
り、出力軸の軸方向寸法をオイルシールおよび該オイル
シールを支持する部材の分だけ短縮化することができ
る。この結果、旋回装置全体の小型化を図ることができ
る上に、ピニオンと旋回輪との噛合によって出力軸に作
用する径方向荷重(噛合い反力)を減少させることがで
き、下側軸受の寿命を延ばすことができる。
【0069】さらに、請求項3の発明によれば、高分子
材に含浸された潤滑剤によって転動体に対する潤滑が行
われるから、下側軸受に対する潤滑を適正に行うことが
できる。
【0070】さらに、請求項4の構成によれば、高分子
材と転動体との間にグリース保持空間を形成することに
より、ピニオンと旋回輪との噛合部から噴出したグリー
スの一部をグリース保持空間内に保持することができる
から、保持されたグリースと高分子材に含浸された潤滑
剤とによって下側軸受に対する潤滑を促進することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施例による旋回装置を示す縦
断面図である。
【図2】図1中の下側軸受等を拡大して示す一部破断の
縦断面図である。
【図3】図2中の矢示III −III 方向からみた断面図で
ある。
【図4】図2中の下側軸受に高分子材を充填する方法に
おいて、高分子材が充填される下側軸受の構成を示す縦
断面図である。
【図5】図4中の下側軸受に高分子材料を充填している
状態を示す縦断面図である。
【図6】高分子材が充填された下側軸受を示す縦断面図
である。
【図7】本発明の第2の実施例による下側軸受等を示す
図2と同様位置の縦断面図である。
【図8】図7中の矢示VIII−VIII方向からみた断面図で
ある。
【図9】図7中の下側軸受に高分子材を充填する方法に
おいて、下側軸受を液状のワックス内に浸した状態を示
す縦断面図である。
【図10】下側軸受にワックス被膜が形成された状態を
示す拡大縦断面図である。
【図11】図10の下側軸受に高分子材料を充填してい
る状態を示す拡大縦断面図である。
【図12】グリース保持空間を有する高分子材が充填さ
れた下側軸受を示す拡大縦断面図である。
【図13】従来技術による旋回装置が適用された油圧シ
ョベルを示す外観図である。
【図14】従来技術による旋回装置を示す縦断面図であ
る。
【図15】図14中の下側軸受等を示す図2と同様位置
の縦断面図である。
【符号の説明】
10 ハウジング 14 減速歯車機構(減速機構) 25 ピニオンシャフト(出力軸) 26 ピニオン 27 上側軸受 32 旋回輪 41 ハウジング本体 42 オイルシール 43 下側軸受 43A 外輪 43B 内輪 43C 円筒ころ(転動体) 43E 隙間 44,51 高分子材(防壁部材) 52 グリース保持空間
フロントページの続き (72)発明者 井川 裕二 茨城県土浦市神立町650番地 日立建機株 式会社土浦工場内

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 下端側が上部旋回体に取付けられ、上端
    側に回転源が設けられたハウジングと、該ハウジング内
    に設けられ、前記回転源の回転を減速する1段または複
    数段の減速機構と、前記ハウジング内から下向きに突出
    し、該減速機構によって減速された回転を出力する出力
    軸と、該出力軸の下端側に設けられ、下部走行体に対し
    て上部旋回体を旋回可能に支持する旋回輪と噛合するピ
    ニオンと、前記ハウジング内で前記出力軸を回転可能に
    支持するため上,下に離間して前記ハウジングと出力軸
    との間に設けられた上側軸受,下側軸受とからなる旋回
    装置において、 前記上側軸受と下側軸受との間には前記ハウジング内で
    前記減速機構を潤滑する潤滑油を前記ピニオンと旋回輪
    との噛合部を潤滑するグリースから隔絶するオイルシー
    ルを設け、前記下側軸受の内部には前記ピニオンと旋回
    輪との噛合部から押出されたグリースが該オイルシール
    に向けて流出するのを防止する防壁部材を設けたことを
    特徴とする旋回装置。
  2. 【請求項2】 前記下側軸受は、前記ハウジングに嵌合
    する外輪と、前記出力軸に嵌合する内輪と、該内輪と前
    記外輪との間に形成された隙間内を転動する転動体とを
    備え、前記防壁部材は前記隙間内に充填した高分子材か
    ら構成してなる請求項1に記載の旋回装置。
  3. 【請求項3】 前記高分子材は樹脂材料に前記転動体に
    供給される潤滑剤を含浸することにより形成してなる請
    求項2に記載の旋回装置。
  4. 【請求項4】 前記高分子材と前記転動体との間には、
    前記グリースを保持するグリース保持空間を形成してな
    る請求項2または3に記載の旋回装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008039161A (ja) * 2006-08-10 2008-02-21 Sumitomo Heavy Ind Ltd 減速機
KR101429619B1 (ko) * 2014-04-21 2014-08-13 부커셰링코리아(주) 유체클러치에 의한 동력전달장치를 구비한 도로청소차
JP2022517515A (ja) * 2019-01-18 2022-03-09 アクティエボラゲット・エスコーエッフ 高精度ギヤボックス
CN114857175A (zh) * 2022-05-11 2022-08-05 徐州罗特艾德回转支承有限公司 轴承用保持架结构及保持架的安装方法、拆卸方法

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CN114857175A (zh) * 2022-05-11 2022-08-05 徐州罗特艾德回转支承有限公司 轴承用保持架结构及保持架的安装方法、拆卸方法

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