JPH09212852A - 磁気記録媒体 - Google Patents
磁気記録媒体Info
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- JPH09212852A JPH09212852A JP1597096A JP1597096A JPH09212852A JP H09212852 A JPH09212852 A JP H09212852A JP 1597096 A JP1597096 A JP 1597096A JP 1597096 A JP1597096 A JP 1597096A JP H09212852 A JPH09212852 A JP H09212852A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 金属磁性薄膜型の磁気記録媒体において、摺
動耐久性及び耐環境性を改善する。 【解決手段】 金属磁性薄膜22上に、防錆剤層23と
CVD法によって成膜されたカーボン保護膜24をこの
順に形成する。
動耐久性及び耐環境性を改善する。 【解決手段】 金属磁性薄膜22上に、防錆剤層23と
CVD法によって成膜されたカーボン保護膜24をこの
順に形成する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金属薄膜型の磁気
記録媒体に関し、特に耐環境性の改善に関する。
記録媒体に関し、特に耐環境性の改善に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、磁気記録媒体としては、酸化
物磁性粉末あるいは合金磁性粉末等の粉末磁性材料を塩
化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポリエステル樹脂、
ウレタン樹脂等の有機バインダー中に分散せしめた磁性
塗料を、非磁性支持体上に塗布、乾燥することで磁性層
が形成される、いわゆる塗布型の磁気記録媒体が広く使
用されている。
物磁性粉末あるいは合金磁性粉末等の粉末磁性材料を塩
化ビニル−酢酸ビニル系共重合体、ポリエステル樹脂、
ウレタン樹脂等の有機バインダー中に分散せしめた磁性
塗料を、非磁性支持体上に塗布、乾燥することで磁性層
が形成される、いわゆる塗布型の磁気記録媒体が広く使
用されている。
【0003】一方、高密度磁気記録への要求の高まりと
ともに、Co−Ni合金、Co−Cr合金、Co−O等
の金属磁性材料を、メッキや真空薄膜形成手段(真空蒸
着法やスパッタリング法、イオンプレーティング法等)
によってポリエステルフィルムやポリアミド、ポリイミ
ドフィルム等の非磁性支持体上に直接被着することで磁
性層が形成される、いわゆる金属磁性薄膜型の磁気記録
媒体が提案され注目を集めている。
ともに、Co−Ni合金、Co−Cr合金、Co−O等
の金属磁性材料を、メッキや真空薄膜形成手段(真空蒸
着法やスパッタリング法、イオンプレーティング法等)
によってポリエステルフィルムやポリアミド、ポリイミ
ドフィルム等の非磁性支持体上に直接被着することで磁
性層が形成される、いわゆる金属磁性薄膜型の磁気記録
媒体が提案され注目を集めている。
【0004】この金属磁性薄膜型の磁気記録媒体は、抗
磁力や角形比等に優れるとともに、磁性層の厚みを極め
て薄くできるため、記録減磁や再生時の厚み損失が著し
く小さく、短波長での電磁変換特性に優れる。また、そ
ればかりでなく、磁性層中に非磁性材であるバインダー
を混入する必要がないため、磁性材料の充填密度を高め
ることができること等、数々の利点を有している。この
金属磁性薄膜型の磁気記録媒体は、このような磁気特性
的な優位さ故に高密度磁気記録用の媒体として主流にな
ると考えられる。
磁力や角形比等に優れるとともに、磁性層の厚みを極め
て薄くできるため、記録減磁や再生時の厚み損失が著し
く小さく、短波長での電磁変換特性に優れる。また、そ
ればかりでなく、磁性層中に非磁性材であるバインダー
を混入する必要がないため、磁性材料の充填密度を高め
ることができること等、数々の利点を有している。この
金属磁性薄膜型の磁気記録媒体は、このような磁気特性
的な優位さ故に高密度磁気記録用の媒体として主流にな
ると考えられる。
【0005】特に、金属磁性材料を斜め方向から蒸着す
ることで磁性層が形成される、斜法蒸着タイプの磁気記
録媒体は、電磁変換特性に優れ、大きな出力が得られる
ことから既に実用化されている。
ることで磁性層が形成される、斜法蒸着タイプの磁気記
録媒体は、電磁変換特性に優れ、大きな出力が得られる
ことから既に実用化されている。
【0006】ところで、このような金属磁性薄膜型の磁
気記録媒体では、さらなる高密度化の流れからヘッドと
の間のスペーシング損失をより小さくする必要が出てき
ており、このため磁性層表面は平滑化される方向にあ
る。しかし、磁性層表面が平滑化されると、ヘッドに対
する接触面積が増大することから、ヘッド−媒体間の摩
擦力が増大し、媒体に生ずる剪断応力が大きくなる。そ
こで、摺動耐久性を付与する目的で、磁性層表面に保護
膜を形成する技術の検討がされている。
気記録媒体では、さらなる高密度化の流れからヘッドと
の間のスペーシング損失をより小さくする必要が出てき
ており、このため磁性層表面は平滑化される方向にあ
る。しかし、磁性層表面が平滑化されると、ヘッドに対
する接触面積が増大することから、ヘッド−媒体間の摩
擦力が増大し、媒体に生ずる剪断応力が大きくなる。そ
こで、摺動耐久性を付与する目的で、磁性層表面に保護
膜を形成する技術の検討がされている。
【0007】保護膜としては、カーボン膜、石英(Si
O2)膜、ジルコニア(ZrO2)膜等が検討されてお
り、なかでもダイヤモンド構造を有する硬質カーボン膜
(DLC膜)は、摺動耐久性に非常に優れ、今後、保護
膜の主流になるものと考えられる。
O2)膜、ジルコニア(ZrO2)膜等が検討されてお
り、なかでもダイヤモンド構造を有する硬質カーボン膜
(DLC膜)は、摺動耐久性に非常に優れ、今後、保護
膜の主流になるものと考えられる。
【0008】なお、このDLC膜は、スパッタリング法
あるいはCVD法によって形成されるが、スパッタリン
グ法は膜形成速度が比較的遅いことから、工業的にはC
VD法を用いる方が有利である。
あるいはCVD法によって形成されるが、スパッタリン
グ法は膜形成速度が比較的遅いことから、工業的にはC
VD法を用いる方が有利である。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】このようにカーボン保
護膜を設けると、磁気記録媒体の摺動耐久性は著しく向
上する。しかし、金属磁性薄膜型の磁気記録媒体では、
磁性層となる金属磁性薄膜が水分や腐食性のガスによっ
て腐食し易いことから、金属磁性薄膜をこのような腐食
因子から保護することも必要である。このような点から
見たときに、カーボン保護膜だけでは、このような腐食
因子から金属磁性薄膜を十分に保護することができな
い。
護膜を設けると、磁気記録媒体の摺動耐久性は著しく向
上する。しかし、金属磁性薄膜型の磁気記録媒体では、
磁性層となる金属磁性薄膜が水分や腐食性のガスによっ
て腐食し易いことから、金属磁性薄膜をこのような腐食
因子から保護することも必要である。このような点から
見たときに、カーボン保護膜だけでは、このような腐食
因子から金属磁性薄膜を十分に保護することができな
い。
【0010】例えば、金属磁性薄膜上にカーボン保護膜
が形成された磁気記録媒体を、高温多湿環境下あるいは
SO2ガス等の腐食性ガス雰囲気中で放置すると、金属
磁性薄膜の酸化や硫化等が進行する。その結果、磁気特
性が劣化し、最悪の場合には記録再生を行うことができ
なくなる。
が形成された磁気記録媒体を、高温多湿環境下あるいは
SO2ガス等の腐食性ガス雰囲気中で放置すると、金属
磁性薄膜の酸化や硫化等が進行する。その結果、磁気特
性が劣化し、最悪の場合には記録再生を行うことができ
なくなる。
【0011】そこで、本発明はこのような従来の実情に
鑑みて提案されたものであり、摺動耐久性を有するとと
もに、耐環境性に優れた磁気記録媒体を提供することを
目的とする。
鑑みて提案されたものであり、摺動耐久性を有するとと
もに、耐環境性に優れた磁気記録媒体を提供することを
目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明の磁気記録媒体は、非磁性支持体上に、金
属磁性薄膜、防錆剤層及びカーボン保護膜がこの順に形
成されてなることを特徴とするものである。
めに、本発明の磁気記録媒体は、非磁性支持体上に、金
属磁性薄膜、防錆剤層及びカーボン保護膜がこの順に形
成されてなることを特徴とするものである。
【0013】このような構成の磁気記録媒体では、防錆
剤層によって金属磁性薄膜の腐食が防止され、カーボン
保護膜によって磁気ヘッドに対する摺動耐久性が付与さ
れる。したがって、良好な耐環境性、走行耐久性が得ら
れる。
剤層によって金属磁性薄膜の腐食が防止され、カーボン
保護膜によって磁気ヘッドに対する摺動耐久性が付与さ
れる。したがって、良好な耐環境性、走行耐久性が得ら
れる。
【0014】
【発明の実施の形態】本発明に係る磁気記録媒体の実施
の形態を説明する。
の形態を説明する。
【0015】この実施の形態の磁気記録媒体は、図1に
示すように、非磁性支持体21上に金属磁性薄膜22が
形成され、この金属磁性薄膜22上に防錆剤層23、カ
ーボン保護膜24が形成されて構成されている。
示すように、非磁性支持体21上に金属磁性薄膜22が
形成され、この金属磁性薄膜22上に防錆剤層23、カ
ーボン保護膜24が形成されて構成されている。
【0016】上記非磁性支持体21としては、例えば、
ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル類、ポリ
エチレン,ポリプロピレン等のポリオレフィン類、セル
ローストリアセテート,セルロースダイアセテート,セ
ルロースブチレート等のセルロース誘導体、ポリ塩化ビ
ニル,ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂、ポリカー
ボネート、ポリイミド、ポリアミド等の高分子材料の
他、アルミニウム合金,チタン合金等の軽金属、アルミ
ナガラス等のセラミック等が挙げられる。非磁性支持体
にアルミニウム合金板やガラス板等の剛性を有する基板
を使用した場合には、基板表面にアルマイト処理等の酸
化被膜やNi−P被膜等を形成してその表面を硬くする
ようにしてもよい。
ポリエチレンテレフタレート等のポリエステル類、ポリ
エチレン,ポリプロピレン等のポリオレフィン類、セル
ローストリアセテート,セルロースダイアセテート,セ
ルロースブチレート等のセルロース誘導体、ポリ塩化ビ
ニル,ポリ塩化ビニリデン等のビニル系樹脂、ポリカー
ボネート、ポリイミド、ポリアミド等の高分子材料の
他、アルミニウム合金,チタン合金等の軽金属、アルミ
ナガラス等のセラミック等が挙げられる。非磁性支持体
にアルミニウム合金板やガラス板等の剛性を有する基板
を使用した場合には、基板表面にアルマイト処理等の酸
化被膜やNi−P被膜等を形成してその表面を硬くする
ようにしてもよい。
【0017】上記金属磁性薄膜22は、強磁性金属材料
をメッキや真空薄膜形成手段によって非磁性支持体上に
被着することで形成される。
をメッキや真空薄膜形成手段によって非磁性支持体上に
被着することで形成される。
【0018】強磁性金属材料としては、金属磁性薄膜型
の磁気記録媒体で通常用いられているものがいずれも使
用可能であり、具体的にはFe,Co,Ni等の強磁性
金属、Fe−Co、Co−Ni、Fe−Co−Ni、F
e−Cu、Co−Cu、Co−Au、Co−Pt、Mn
−Bi、Mn−Al、Fe−Cr、Co−Cr、Ni−
Cr、Fe−Co−Cr、Co−Ni−Cr、Fe−C
o−Ni−Cr等の強磁性合金が挙げられる。金属磁性
薄膜としては、これら強磁性金属材料の単層膜であって
もよいし多層膜であってもよい。さらには、非磁性支持
体と金属磁性薄膜の間、多層膜の場合には各層間に、付
着力の向上、並びに抗磁力の制御等の目的で、下地層ま
たは中間層を設けるようにしても良い。
の磁気記録媒体で通常用いられているものがいずれも使
用可能であり、具体的にはFe,Co,Ni等の強磁性
金属、Fe−Co、Co−Ni、Fe−Co−Ni、F
e−Cu、Co−Cu、Co−Au、Co−Pt、Mn
−Bi、Mn−Al、Fe−Cr、Co−Cr、Ni−
Cr、Fe−Co−Cr、Co−Ni−Cr、Fe−C
o−Ni−Cr等の強磁性合金が挙げられる。金属磁性
薄膜としては、これら強磁性金属材料の単層膜であって
もよいし多層膜であってもよい。さらには、非磁性支持
体と金属磁性薄膜の間、多層膜の場合には各層間に、付
着力の向上、並びに抗磁力の制御等の目的で、下地層ま
たは中間層を設けるようにしても良い。
【0019】強磁性金属材料を被着形成するための真空
薄膜形成手段としては、真空下で強磁性金属材料を加熱
蒸発させ、非磁性支持体上に沈着させる真空蒸着法や、
強磁性金属材料の蒸発を放電中で行うイオンプレーティ
ング法、アルゴンを主成分とする雰囲気中でグロー放電
を起こし生じたアルゴンイオンでターゲット表面の原子
を叩き出すスパッタ法等、いわゆるPVD技術が挙げら
れる。
薄膜形成手段としては、真空下で強磁性金属材料を加熱
蒸発させ、非磁性支持体上に沈着させる真空蒸着法や、
強磁性金属材料の蒸発を放電中で行うイオンプレーティ
ング法、アルゴンを主成分とする雰囲気中でグロー放電
を起こし生じたアルゴンイオンでターゲット表面の原子
を叩き出すスパッタ法等、いわゆるPVD技術が挙げら
れる。
【0020】上記防錆剤層23は、金属磁性薄膜の腐食
を防止するために設けられる。防錆剤としては、フェノ
ール類、ナフトール類、キノン類、含窒素複素環化合
物、含酸素複素環化合物、含硫黄複素環化合物等が用い
られ、具体的にはナフタレンジオール、ベンゾトリアゾ
ール、ジメルカプトジアゾールのナトリウム塩等が挙げ
られる。
を防止するために設けられる。防錆剤としては、フェノ
ール類、ナフトール類、キノン類、含窒素複素環化合
物、含酸素複素環化合物、含硫黄複素環化合物等が用い
られ、具体的にはナフタレンジオール、ベンゾトリアゾ
ール、ジメルカプトジアゾールのナトリウム塩等が挙げ
られる。
【0021】この防錆剤層23を形成するには、例え
ば、適当な溶媒に防錆剤を溶解させて調製した防錆剤溶
液を、金属磁性薄膜上に塗布すれば良い。防錆剤の塗布
量は、0.5〜500mg/m2が適当である。防錆剤
の塗布量が少な過ぎるとその効果が不足し、金属磁性薄
膜の腐食を十分に防止することができない。また、防錆
剤の塗布量が多過ぎると、この上に形成するカーボン保
護膜の付着性が損なわれる。
ば、適当な溶媒に防錆剤を溶解させて調製した防錆剤溶
液を、金属磁性薄膜上に塗布すれば良い。防錆剤の塗布
量は、0.5〜500mg/m2が適当である。防錆剤
の塗布量が少な過ぎるとその効果が不足し、金属磁性薄
膜の腐食を十分に防止することができない。また、防錆
剤の塗布量が多過ぎると、この上に形成するカーボン保
護膜の付着性が損なわれる。
【0022】上記カーボン保護膜24は、媒体に摺動耐
久性を付与するために設けられるもので、CVD法によ
って形成される。
久性を付与するために設けられるもので、CVD法によ
って形成される。
【0023】CVD法は、電場や磁場を用いて発生させ
たプラズマのエネルギーを利用して原料となる気体に分
解、合成等の化学反応をおこさせ、この化学反応物を支
持体上に沈着させることで薄膜を形成する薄膜形成技術
である。このCVD法によって形成されるカーボン膜
は、ダイヤモンド構造を有する硬質カーボン膜、いわゆ
るダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜であり、硬
度が高く、優れた摺動耐久性が得られる。
たプラズマのエネルギーを利用して原料となる気体に分
解、合成等の化学反応をおこさせ、この化学反応物を支
持体上に沈着させることで薄膜を形成する薄膜形成技術
である。このCVD法によって形成されるカーボン膜
は、ダイヤモンド構造を有する硬質カーボン膜、いわゆ
るダイヤモンドライクカーボン(DLC)膜であり、硬
度が高く、優れた摺動耐久性が得られる。
【0024】なお、カーボンには、グラファイト構造を
有するもの、ダイヤモンド構造を有するもの等が知られ
ており、ラマン分光スペクトルを測定すると、それぞれ
に由来するピークが観測される。ここで言うダイヤモン
ドライクカーボン膜とは、少なくともその一部がダイヤ
モンド構造を有するもので、ラマン分光スペクトルにお
いて前記ダイヤモンド構造に由来するピークが観測され
るものである。通常は、グラファイト構造に由来するピ
ークとともに、前記ダイヤモンド構造に由来するピーク
が現れる。
有するもの、ダイヤモンド構造を有するもの等が知られ
ており、ラマン分光スペクトルを測定すると、それぞれ
に由来するピークが観測される。ここで言うダイヤモン
ドライクカーボン膜とは、少なくともその一部がダイヤ
モンド構造を有するもので、ラマン分光スペクトルにお
いて前記ダイヤモンド構造に由来するピークが観測され
るものである。通常は、グラファイト構造に由来するピ
ークとともに、前記ダイヤモンド構造に由来するピーク
が現れる。
【0025】このようにこの実施の形態の磁気記録媒体
では、金属磁性薄膜22上に、防錆剤層23が形成さ
れ、この防錆剤層23上にCVD法によって形成された
カーボン保護膜24が設けられることで、耐環境性、摺
動耐久性が付与される。なお、媒体の耐環境性を改善す
るには、このように防錆剤層23がカーボン保護膜24
よりも金属磁性薄膜22側に形成されていることが重要
である。この順番を逆にして、カーボン保護膜上に防錆
剤層を形成した場合には、カーボン保護膜は材質が緻密
であるため、防錆剤が浸透し難く、防錆剤を当該保護膜
の下側にある金属磁性薄膜に有効に作用させることがで
きない。
では、金属磁性薄膜22上に、防錆剤層23が形成さ
れ、この防錆剤層23上にCVD法によって形成された
カーボン保護膜24が設けられることで、耐環境性、摺
動耐久性が付与される。なお、媒体の耐環境性を改善す
るには、このように防錆剤層23がカーボン保護膜24
よりも金属磁性薄膜22側に形成されていることが重要
である。この順番を逆にして、カーボン保護膜上に防錆
剤層を形成した場合には、カーボン保護膜は材質が緻密
であるため、防錆剤が浸透し難く、防錆剤を当該保護膜
の下側にある金属磁性薄膜に有効に作用させることがで
きない。
【0026】以上が磁気記録媒体の基本的な構成である
が、この磁気記録媒体には、磁気記録媒体で通常採用さ
れているような付加的な構成をもたせるようにしても差
し支えない。例えば必要に応じて非磁性支持体21の金
属磁性薄膜22が形成された側とは反対側の面にバック
コート層を形成しても良い。また、非磁性支持体21と
金属磁性薄膜22の間に下塗層を形成したり、カーボン
保護膜24上に潤滑剤等よりなる層を設けるようにして
も構わない。この場合、バックコート層の材料や潤滑剤
としては、この種の磁気記録媒体で用いられているもの
がいずれも使用可能である。
が、この磁気記録媒体には、磁気記録媒体で通常採用さ
れているような付加的な構成をもたせるようにしても差
し支えない。例えば必要に応じて非磁性支持体21の金
属磁性薄膜22が形成された側とは反対側の面にバック
コート層を形成しても良い。また、非磁性支持体21と
金属磁性薄膜22の間に下塗層を形成したり、カーボン
保護膜24上に潤滑剤等よりなる層を設けるようにして
も構わない。この場合、バックコート層の材料や潤滑剤
としては、この種の磁気記録媒体で用いられているもの
がいずれも使用可能である。
【0027】また、磁気記録媒体の形態は、テープ状、
ディスク状等、いかなる形態であってもよいが、特にケ
ースに内蔵されるディスク状媒体と異なり、外に露出す
る機会の多いテープ状媒体とした場合には耐環境性が厳
しく要求され、このような形態をとることの効果が顕著
に発揮される。
ディスク状等、いかなる形態であってもよいが、特にケ
ースに内蔵されるディスク状媒体と異なり、外に露出す
る機会の多いテープ状媒体とした場合には耐環境性が厳
しく要求され、このような形態をとることの効果が顕著
に発揮される。
【0028】
【実施例】以下、本発明の具体的な実施例について説明
する。
する。
【0029】実施例1 まず、10μm厚のポリエチレンテレフタレート(PE
T)製支持体上に、蒸着法によって、Co−Ni合金を
蒸着源とし、成膜雰囲気中に酸素ガスを導入しながら金
属磁性薄膜を形成した。蒸着条件を以下に示す。
T)製支持体上に、蒸着法によって、Co−Ni合金を
蒸着源とし、成膜雰囲気中に酸素ガスを導入しながら金
属磁性薄膜を形成した。蒸着条件を以下に示す。
【0030】蒸着条件 支持体:10μm厚PETフィルム 金属磁性薄膜:膜厚200nmのCo80Ni20単層膜
(部分酸化) 入射角:45〜90° 導入ガス:酸素ガス 蒸着時真空度:2×10-2Pa 次に、この金属磁性薄膜上に、ナフタレンジオールをエ
チルアルコールに溶解することで調製した防錆剤溶液を
塗布することで防錆剤層を形成した。なお、防錆剤の塗
布量は、10mg/m2である。
(部分酸化) 入射角:45〜90° 導入ガス:酸素ガス 蒸着時真空度:2×10-2Pa 次に、この金属磁性薄膜上に、ナフタレンジオールをエ
チルアルコールに溶解することで調製した防錆剤溶液を
塗布することで防錆剤層を形成した。なお、防錆剤の塗
布量は、10mg/m2である。
【0031】そして、この防錆剤層の上にCVD法によ
ってカーボン保護膜(DLC膜)を形成することで磁気
テープを作製した。なお、カーボン保護膜の形成に用い
たCVD装置を図2に示す。
ってカーボン保護膜(DLC膜)を形成することで磁気
テープを作製した。なお、カーボン保護膜の形成に用い
たCVD装置を図2に示す。
【0032】このCVD装置は、頭部に設けられた真空
排気系10によって内部が高真空状態となされた真空室
11内に、図中の反時計回り方向に定速回転する送りロ
ール3と、図中の反時計回り方向に定速回転する巻取り
ロール4とが設けられ、これら送りロール3から巻取り
ロール4に、金属磁性薄膜が形成された非磁性支持体1
が順次走行するようになされている。
排気系10によって内部が高真空状態となされた真空室
11内に、図中の反時計回り方向に定速回転する送りロ
ール3と、図中の反時計回り方向に定速回転する巻取り
ロール4とが設けられ、これら送りロール3から巻取り
ロール4に、金属磁性薄膜が形成された非磁性支持体1
が順次走行するようになされている。
【0033】これら送りロール3から巻取りロール4側
に上記非磁性支持体1が走行する中途部には、上記各ロ
ール3,4の径よりも大径となされた支持ロール(対向
電極)9が設けられている。この支持ロール9は、上記
非磁性支持体1を図中下方に引き出すように設けられ、
図中の時計回り方向に定速回転する構成とされる。尚、
上記送りロール3,巻取りロール4及び支持ロール9
は、それぞれ非磁性支持体1の幅と略同じ長さからなる
円筒状をなすものである。
に上記非磁性支持体1が走行する中途部には、上記各ロ
ール3,4の径よりも大径となされた支持ロール(対向
電極)9が設けられている。この支持ロール9は、上記
非磁性支持体1を図中下方に引き出すように設けられ、
図中の時計回り方向に定速回転する構成とされる。尚、
上記送りロール3,巻取りロール4及び支持ロール9
は、それぞれ非磁性支持体1の幅と略同じ長さからなる
円筒状をなすものである。
【0034】したがって、上記非磁性支持体1は、送り
ロール3から順次送り出され、さらに上記支持ロール9
の周面を通過し、巻取りロール4に巻き取られていくよ
うになされている。なお、上記送りロール3と上記支持
ロール9との間及び該支持ロール9と上記巻取りロール
4との間にはそれぞれ回転支持体2が配設され、上記送
りロール3から支持ロール9及び該支持ロール9から巻
取りロール4に亘って走行する非磁性支持体1に所定の
テンションをかけ、該非磁性支持体1が円滑に走行する
ようになされている。
ロール3から順次送り出され、さらに上記支持ロール9
の周面を通過し、巻取りロール4に巻き取られていくよ
うになされている。なお、上記送りロール3と上記支持
ロール9との間及び該支持ロール9と上記巻取りロール
4との間にはそれぞれ回転支持体2が配設され、上記送
りロール3から支持ロール9及び該支持ロール9から巻
取りロール4に亘って走行する非磁性支持体1に所定の
テンションをかけ、該非磁性支持体1が円滑に走行する
ようになされている。
【0035】また、上記真空室11内には、上記支持ロ
ール9の下方にパイレックスガラス,プラスチック等よ
りなる反応管5が設けられている。この反応管5は、一
方の端部8が真空室11の底部を貫通しており、この端
部8から原料ガスが当該反応管内に導入されるようにな
っている。また、この反応管5内の中途部には金メッシ
ュ等よりなる加速電極6が取り付けられている。この加
速電極には、外部の直流電源7より+500V〜+20
00Vの電位が印加されるようになっており、この加速
電極6と支持ロール9との間にグロー放電が生じる。反
応管5内に導入された原料ガスは、この生じたグロー放
電によって分解し、非磁性支持体1上に被着されること
になる。
ール9の下方にパイレックスガラス,プラスチック等よ
りなる反応管5が設けられている。この反応管5は、一
方の端部8が真空室11の底部を貫通しており、この端
部8から原料ガスが当該反応管内に導入されるようにな
っている。また、この反応管5内の中途部には金メッシ
ュ等よりなる加速電極6が取り付けられている。この加
速電極には、外部の直流電源7より+500V〜+20
00Vの電位が印加されるようになっており、この加速
電極6と支持ロール9との間にグロー放電が生じる。反
応管5内に導入された原料ガスは、この生じたグロー放
電によって分解し、非磁性支持体1上に被着されること
になる。
【0036】本実施例で採用したCVD条件を以下に示
す。
す。
【0037】CVD条件 原料ガス:トルエン プラズマ発光部体積:2000cm3 反応圧力:10Pa 導入ガス流量:17CCM 導入電力:直流2.0kV DLC膜厚:8nm実施例2 防錆剤として、ベンゾトリアゾールを用いること以外は
実施例1と同様にして磁気テープを作製した。
実施例1と同様にして磁気テープを作製した。
【0038】実施例3 防錆剤として、ジソディウムジメルカプトジアゾールを
用いること以外は実施例1と同様にして磁気テープを作
製した。
用いること以外は実施例1と同様にして磁気テープを作
製した。
【0039】比較例1 防錆剤層を形成せず、金属磁性薄膜上に直接カーボン保
護膜を形成したこと以外は実施例1と同様にして磁気テ
ープを作製した。
護膜を形成したこと以外は実施例1と同様にして磁気テ
ープを作製した。
【0040】以上のようにして作製された各種磁気テー
プについて耐環境性を調べた。
プについて耐環境性を調べた。
【0041】耐環境性は、温度30℃相対湿度70%に
維持された恒温槽内に、0.5ppmの濃度となるよう
にSO2ガスを導入し、この雰囲気中に、磁気テープを
3日間放置したときの特性劣化(飽和磁化の変化量ΔM
s)を調べることで評価した。なお、飽和磁化の変化量
ΔMsは次式によって求めた。
維持された恒温槽内に、0.5ppmの濃度となるよう
にSO2ガスを導入し、この雰囲気中に、磁気テープを
3日間放置したときの特性劣化(飽和磁化の変化量ΔM
s)を調べることで評価した。なお、飽和磁化の変化量
ΔMsは次式によって求めた。
【0042】 ΔMs(%)=(Ms´−Ms)×100/Ms Ms:放置前の飽和磁化 Ms´:放置後の飽和磁化 ΔMs:飽和磁化の変化量 各磁気テープの飽和磁化の変化量ΔMsを表1に示す。
【0043】
【表1】
【0044】表1に示すように、防錆剤層を形成してい
ない比較例1の磁気テープは、腐食性雰囲気中に放置す
ることによって、飽和磁化が−38%も変化する。
ない比較例1の磁気テープは、腐食性雰囲気中に放置す
ることによって、飽和磁化が−38%も変化する。
【0045】これに対して、防錆剤層を形成した実施例
1〜実施例3の磁気テープでは、腐食性雰囲気中に放置
しても、ほとんど飽和磁化が変化せず、放置前の磁気特
性が維持される。
1〜実施例3の磁気テープでは、腐食性雰囲気中に放置
しても、ほとんど飽和磁化が変化せず、放置前の磁気特
性が維持される。
【0046】このことから、金属磁性薄膜とカーボン保
護膜の間に防錆剤層を形成することは、磁気テープの耐
環境性を改善する上で有効であることがわかった。
護膜の間に防錆剤層を形成することは、磁気テープの耐
環境性を改善する上で有効であることがわかった。
【0047】
【発明の効果】以上の説明からも明らかなように、本発
明の磁気記録媒体は、非磁性支持体上に、金属磁性薄
膜、防錆剤層及びCVD法によって形成されたカーボン
保護膜がこの順に形成されているので、摺動耐久性を有
するとともに優れた耐環境性が得られる。したがって、
特に長期間保存される用途の媒体、例えばデータストリ
ーマーやビデオライブラリ等として好適である。
明の磁気記録媒体は、非磁性支持体上に、金属磁性薄
膜、防錆剤層及びCVD法によって形成されたカーボン
保護膜がこの順に形成されているので、摺動耐久性を有
するとともに優れた耐環境性が得られる。したがって、
特に長期間保存される用途の媒体、例えばデータストリ
ーマーやビデオライブラリ等として好適である。
【図1】本発明を適用した磁気記録媒体の1構成例を示
す断面図である。
す断面図である。
【図2】カーボン保護膜を形成するためのCVD装置を
示す模式図である。
示す模式図である。
21 非磁性支持体 22 金属磁性薄膜 23 防錆剤層 24 カーボン保護膜
Claims (2)
- 【請求項1】 非磁性支持体上に、金属磁性薄膜、防錆
剤層及びCVD法によって形成されたカーボン保護膜が
この順に形成されてなることを特徴とする磁気記録媒
体。 - 【請求項2】 防錆剤層は金属磁性薄膜上に防錆剤を塗
布することで形成され、この防錆剤の塗布量が0.5〜
500mg/m2であることを特徴とする請求項1記載
の磁気記録媒体。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1597096A JPH09212852A (ja) | 1996-01-31 | 1996-01-31 | 磁気記録媒体 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP1597096A JPH09212852A (ja) | 1996-01-31 | 1996-01-31 | 磁気記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH09212852A true JPH09212852A (ja) | 1997-08-15 |
Family
ID=11903577
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP1597096A Withdrawn JPH09212852A (ja) | 1996-01-31 | 1996-01-31 | 磁気記録媒体 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH09212852A (ja) |
-
1996
- 1996-01-31 JP JP1597096A patent/JPH09212852A/ja not_active Withdrawn
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Legal Events
| Date | Code | Title | Description |
|---|---|---|---|
| A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20030401 |