JPH09214105A - 銅貼り積層板 - Google Patents

銅貼り積層板

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JPH09214105A
JPH09214105A JP3553096A JP3553096A JPH09214105A JP H09214105 A JPH09214105 A JP H09214105A JP 3553096 A JP3553096 A JP 3553096A JP 3553096 A JP3553096 A JP 3553096A JP H09214105 A JPH09214105 A JP H09214105A
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良 桜井
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清美 笹木
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 銅箔と耐熱性を有する絶縁性有機基板と
をエチレン、酢酸ビニル並びにマレイン酸及び/又は無
水マレイン酸の共重合体を主成分とする熱硬化性接着剤
により接合してなることを特徴とする銅貼り積層板。 【効果】 本発明の銅貼り積層板は、銅箔と基板とが強
固に高信頼性を持って接合されたものであり、また簡単
にしかも高精度に製造し得るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電気・電子分野、
特にカメラ、電卓、VTR、OA機器等においてフレキ
シブルプリント回路基板やIC実装用フィルムキャリア
などとして用いられる銅貼り積層板に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】これま
で、フレキシブルプリント回路基板やIC実装用フィル
ムキャリア等の銅貼り積層板は、銅箔と有機基板との接
着にエポキシ系接着剤を用いたものが広く使用されてい
る。しかし、エポキシ系接着剤は、下記のような種々の
欠点を有している。 主剤と硬化剤を一定の比率で混合する必要があり、調
製に手間がかかる。 上記2液の混合時に泡を巻き込み、そのため脱泡しな
ければならない。 一旦調製した接着剤は、ポットライフが短く、長期保
管ができない。 硬化のために150℃を超える高温と長時間の加圧が
必要である。 液状であるため、接着層の均一な厚み制御が難しい。 硬化時の加圧により接着剤が積層体の周辺からはみ出
し垂れる。 硬化後の接着層の弾性率が高く(硬く)、柔軟性に欠
ける。 エポキシ系接着剤は、有機基板、特に現在主流として
用いられているポリイミドやポリエステルフィルムとの
接着力が低く、この対策として有機基板の表面にコロナ
処理やプラズマ処理等の表面処理を施さなければならな
い。
【0003】このため、エポキシ系接着剤を用いた従来
のフレキシブルプリント回路基板やIC実装用フィルム
キャリア等に用いられる銅貼り積層板は、作製に手間と
費用がかかり、更に現在高密度実装が要求されているな
かで、これに対応するための十分な可撓性を有していな
いという問題を有する。
【0004】本発明は、上記従来技術の欠点を解決した
もので、ポリイミド、ポリエステルフィルム等の基板を
接着性よく、しかも操作性よく銅箔に接合でき、信頼性
の高い銅貼り積層板を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段及び発明の実施の形態】本
発明者らは、上記目的を達成するため、鋭意検討を行っ
た結果、銅箔と耐熱性を有する絶縁性有機基板とを接合
する接着剤として、エチレン、酢酸ビニル並びにマレイ
ン酸及び/又は無水マレイン酸の共重合体を主成分とす
る熱硬化性接着剤を用いることにより、銅箔と有機基板
とが強固に接着すると共に、その接合方法も簡易であ
り、かつ高信頼性に優れた銅貼り積層板が得られること
を知見した。
【0006】即ち、本発明は、(1)銅箔と耐熱性を有
する絶縁性有機基板とをエチレン、酢酸ビニル並びにマ
レイン酸及び/又は無水マレイン酸の共重合体を主成分
とする熱硬化性接着剤により接合してなることを特徴と
する銅貼り積層板、(2)熱硬化性接着剤が、上記共重
合体100重量部に対し、有機過酸化物を0.1〜10
重量部、シランカップリング剤を0.01〜5重量部、
エポキシ基含有化合物を0.1〜20重量部添加してな
ることを特徴とする(1)記載の銅貼り積層板、(3)
熱硬化性接着剤が、上記共重合体100重量部に対し、
アクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化合
物及びアリル基含有化合物のうち少なくとも1つを0.
1〜50重量部添加してなることを特徴とする(1)又
は(2)記載の銅貼り積層板、(4)熱硬化性接着剤
が、上記共重合体100重量部に対し、炭化水素樹脂を
1〜200重量部添加してなることを特徴とする(1)
乃至(3)のいずれか1項記載の銅貼り積層板、及び、
(5)上記共重合体の酢酸ビニル単位の含有率が10〜
50重量%、マレイン酸及び/又は無水マレイン酸単位
の含有率が0.01〜10重量%であることを特徴とす
る(1)乃至(4)のいずれか1項記載の銅貼り積層板
を提供する。
【0007】本発明による銅貼り積層板に用いられる接
着剤は、フィルム状で提供することができるため、広い
面積の銅箔と耐熱性を有する絶縁性有機基板とを容易か
つ精度良く、しかも端部からの接着剤のはみ出しが一切
なく貼り合わせが可能である。また銅箔と有機基板との
貼り合わせは、100〜130℃の比較的低温で可能で
あり、更に本発明による接着剤には自着性(表面タッ
ク)があり、このため銅箔と有機基板とを圧着ロール等
の簡便な方法で接合し、積層体を形成すれば、本接着剤
特有の自着力により積層体にズレや剥離がなく、加熱硬
化まで自由にハンドリングができるという特長を有して
いる。更に、前記積層体の加熱一体化のためには特に加
圧の必要はなく、通常の加熱オーブンや連続加熱炉等で
加熱硬化が可能である。また、本発明の銅貼り積層板に
用いられる接着剤は、上記共重合体を主成分としている
ため、エポキシ系接着剤に比べ、硬化後の弾性率が低
く、可撓性に富むので、昨今の液晶機器やOA機器等に
用いられる回路基板の高密度実装に十分対応が可能であ
る。
【0008】以下、本発明につき更に詳しく説明する。
本発明の銅貼り積層板は、銅箔と耐熱性を有する絶縁性
有機基板とをエチレン、酢酸ビニル並びにマレイン酸及
び/又は無水マレイン酸の共重合体を主成分とする熱硬
化性接着剤で接合したものである。
【0009】ここで、本発明の銅貼り積層板に用いられ
る銅箔は、従来公知の電解銅箔、圧延銅箔を用いること
ができる。
【0010】また、本発明に用いられる耐熱性を有する
絶縁性有機基板としては、ガラス転移温度が50℃以上
の有機材料が好ましく、このような有機材料としては、
ポリエチレンテレフタレート、ポリシクロヘキシレンテ
レフタレート、ポリエチレンナフタレート等のポリエス
テル系樹脂、ナイロン46、変性ナイロン6T、ナイロ
ンMXD6、ポリフタルアミド等のポリアミド系樹脂、
ポリフェニレンスルフィド、ポリチオエーテルサルフォ
ン等のケトン系樹脂、ポリサルフォン、ポリエーテルサ
ルフォン等のサルフォン系樹脂の他に、ポリエーテルニ
トリル、ポリアリレート、ポリエーテルイミド、ポリイ
ミド、ポリアミドイミド、ポリカーボネート、ポリメチ
ルメタクリレート、トリアセチルセルロース、ポリスチ
レン、ポリビニルクロライド等の有機樹脂を主成分とす
る有機材料を用いることができる。特にこの中で、ポリ
イミド、ポリエーテルサルフォン、ポリアリレート、ポ
リエチレンテレフタレートのフィルムが、耐熱性や屈曲
性の点で好適に用いられる。また、ガラス繊維とエポキ
シ系接着剤との複合物を使用することもできる。
【0011】一方、本発明の銅貼り積層板に用いられる
接着剤層の主成分であるエチレン、酢酸ビニル並びにマ
レイン酸及び/又は無水マレイン酸の共重合体は、熱硬
化時の反応性や硬化後の可撓性、耐久性の点から酢酸ビ
ニル含有率が10〜50重量%であることが好ましく、
更に好ましくは15〜45重量%である。また、マレイ
ン酸、無水マレイン酸単位の含有率は0.01〜10重
量%、特に0.05〜5重量%であることが好ましく、
この含有率が10重量%を超えると加工性が低下する場
合がある。
【0012】本発明の銅貼り積層板に用いられる接着剤
層の硬化のために添加される有機過酸化物としては、7
0℃以上の温度で分解してラジカルを発生するものであ
ればいずれも使用可能であるが、半減期10時間の分解
温度が50℃以上のものが好ましく、接着剤の調製条
件、製膜温度、硬化(貼り合わせ)条件、接着剤の貯蔵
安定性等を考慮して選択される。
【0013】使用可能な過酸化物としては、例えば2,
5−ジメチルヘキサン−2,5−ジハイドロキシパーオ
キサイド;2,5−ジメチル−2,5−ジ(t−ブチル
パーオキシ)ヘキシン−3;ジ−t−ブチルパーオキサ
イド;t−ブチルクミルパーオキサイド;2,5−ジメ
チル−2,5−ジ(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン;
ジクミルパーオキサイド;α,α´−ビス(t−ブチル
パーオキシイソプロピル)ベンゼン;n−ブチル−4,
4−ビス−(t−ブチルパーオキシ)バレレート;2,
2−ビス(t−ブチルパーオキシ)ブタン;1,1−ビ
ス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン;1,1−
ビス(t−ブチルパーオキシ)−3,3,5−トリメチ
ルシクロヘキサン;t−ブチルパーオキシベンゾエー
ト;ベンゾイルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシ
アセテート;1,1−ビス(t−ブチルパーオキシ)−
3,3,5−トリメチルシクロヘキサン;1,1−ビス
(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン;メチルエチ
ルケトンパーオキサイド;t−ブチルハイドロパーオキ
サイド;p−メンタンハイドロパーオキサイド;ヒドロ
キシヘプチルパーオキサイド;クロルヘキサノンパーオ
キサイド;オクタノイルパーオキサイド;デカノイルパ
ーオキサイド;ラウロイルパーオキサイド;クミルパー
オキシオクトエート;サクシニックアシッドパーオキサ
イド;アセチルパーオキサイド;t−ブチルパーオキシ
(2−エチルヘキサノエート);m−トルオイルパーオ
キサイド;ベンゾイルパーオキサイド;t−ブチルパー
オキシイソブチレート;2,4−ジクロロベンゾイルパ
ーオキサイドなどが挙げられる。
【0014】有機過酸化物としては、これらのうちの1
種を単独で又は2種以上を混合して用いることができ、
その添加量は、上記共重合体100重量部に対し0.1
〜10重量部で十分である。
【0015】また、本発明の接着剤には、接着促進剤と
してシランカップリング剤を添加することができる。こ
のシランカップリング剤としてはビニルトリエトキシシ
ラン、ビニルトリス(β−メトキシエトキシ)シラン、
γ−メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、ビニ
ルトリアセトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルト
リメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリエト
キシシラン、β−(3,4−エポキシシクロヘキシル)
エチルトリメトキシシラン、γ−クロロプロピルメトキ
シシラン、ビニルトリクロロシラン、γ−メルカプトプ
ロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエ
トキシシラン、N−β(アミノエチル)−γ−アミノプ
ロピルトリメトキシシランなどがあり、これらの1種を
単独で又は2種以上を混合して用いることができる。こ
れらシランカップリング剤の添加量は、上記共重合体1
00重量部に対し通常0.01〜5重量部で十分であ
る。
【0016】更に、本発明の接着剤には、同様に接着性
を向上させる目的でエポキシ基含有化合物を添加するこ
とができる。エポキシ基含有化合物としては、トリグリ
シジルトリス(2−ヒドロキシエチル)イソシアヌレー
ト;ネオペンチルグリコールジグリシジルエーテル;
1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル;アク
リルグリシジルエーテル;2−エチルヘキシルグリシジ
ルエーテル;フェニルグリシジルエーテル;フェノール
グリシジルエーテル;p−t−ブチルフェニルグリシジ
ルエーテル;アジピン酸ジグリシジルエステル;o−フ
タル酸ジグリシジルエステル;グリシジルメタクリレー
ト;ブチルグリシジルエーテル等が挙げられる。また、
エポキシ基を含有した分子量が数百から数千のオリゴマ
ーや重量平均分子量が数千から数十万のポリマーを添加
することによっても同様の効果が得られる。これらエポ
キシ基含有化合物の添加量は上記共重合体100重量部
に対し0.1〜20重量部で十分で、上記エポキシ基含
有化合物の少なくとも1種を単独で又は混合して添加す
ることができる。
【0017】また、本発明の銅貼り積層板に用いられる
接着剤層の諸物性(接着性、機械的強度、耐熱性、耐湿
熱性、耐候性など)を更に向上させる或いは接着剤の硬
化を促進する目的で、アクリロキシ基、メタクリロキシ
基又はアリル基含有化合物を添加することができる。
【0018】この目的に供せられる化合物としては、ア
クリル酸或いはメタアクリル酸誘導体、例えばそのエス
テルやアミドが最も一般的である。この場合、エステル
残基としては、メチル、エチル、ドデシル、ステアリ
ル、ラウリルのようなアルキル基の他に、シクロヘキシ
ル基、テトラヒドロフルフリル基、アミノエチル基、2
−ヒドロエチル基、3−ヒドロキシプロピル基、3−ク
ロロ−2−ヒドロキシプロピル基などが挙げられる。ま
た、アクリル酸又はメタクリル酸とエチレングリコー
ル、トリエチレングリコール、ポリエチレングリコー
ル、グリセリン、トリメチロールプロパン、ペンタエリ
スリトール等の多官能アルコールとのエステルも同様に
用いられる。アミドとしては、アクリルアミドが代表的
である。また、アリル基含有化合物としては、トリアリ
ルシアヌレート、トリアリルイソシアヌレート、フタル
酸ジアリル、イソフタル酸ジアリル、マレイン酸ジアリ
ル等が挙げられ、これらの1種又は2種以上の混合物
が、上記共重合体100重量部に対し0.1〜50重量
部、好ましくは0.5〜20重量部添加して用いられ
る。0.1重量部未満であると耐熱性、機械的強度向上
という改良効果を低下させることがあり、50重量部を
超えると接着剤の調製時の作業性や製膜性を低下させる
ことがある。
【0019】なおまた、本発明の接着剤には、加工性や
貼り合わせ等の加工性向上の目的で炭化水素樹脂を添加
することができる。この場合、添加される炭化水素樹脂
は天然樹脂系、合成樹脂系のいずれでも差支えない。天
然樹脂系ではロジン、ロジン誘導体、テルペン系樹脂が
好適に用いられる。ロジンではガム系樹脂、トール油系
樹脂、ウッド系樹脂を用いることができる。ロジン誘導
体としてはロジンをそれぞれ水素化、不均一化、重合、
エステル化、金属塩化したものを用いることができる。
テルペン系樹脂ではα−ピネン、β−ピネンなどのテル
ペン系樹脂のほか、テルペンフェノール樹脂を用いるこ
とができる。また、その他の天然樹脂としてダンマル、
コーバル、シェラックを用いても差支えない。一方、合
成樹脂系では石油系樹脂、フェノール系樹脂、キシレン
系樹脂が好適に用いられる。石油系樹脂では脂肪族系石
油樹脂、芳香族系石油樹脂、脂環族系石油樹脂、共重合
系石油樹脂、水素化石油樹脂、純モノマー系石油樹脂、
クマロンインデン樹脂を用いることができる。フェノー
ル系樹脂ではアルキルフェノール樹脂、変性フェノール
樹脂を用いることができる。キシレン系樹脂ではキシレ
ン樹脂、変性キシレン樹脂を用いることができる。
【0020】上記炭化水素樹脂の添加量は適宜選択され
るが、上記共重合体100重量部に対して1〜200重
量部が好ましく、より好ましくは5〜150重量部であ
る。
【0021】更に、本発明においてはその目的を損わな
い範囲内で、前記以外の接着促進剤、老化防止剤(重合
禁止剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤など)、難燃剤、そ
の他無機又は有機の充填剤等を添加してもよい。特に、
銅貼り積層板としての要求特性の一つに難燃性が挙げら
れており、無機系、ハロゲン系、リン系の従来公知の難
燃剤を有効量添加することができる。無機系難燃剤とし
ては、水酸化アルミニウム、三酸化アンチモン、五酸化
アンチモン、スルファミン酸グアニジン、リン酸グアニ
ジン、リン酸グアニール尿素、水酸化マグネシウム、ハ
ロゲン系難燃剤としては、塩素化パラフィン、テトラブ
ロモビスフェノールA、デカブロモジフェニルオキサイ
ド、ヘキサブロモシクロドデカン、オクタブロモジフェ
ニルエーテル、1,2−ビス(トリブロモフェノキシ)
エタン、エチレンビステトラブロモフタルイミド、ペン
タブロモベンジルポリアクリレート、トリス(2,3−
ジブロモプロピル−1)イソシアヌレート、リン系難燃
剤としては、トリフェニルホスフェート、レオフォスト
リアリルホスフェート、オクチルクレジルジフェニルホ
スフェート、トリクレジルホスフェートなどが挙げられ
る。
【0022】本発明の熱硬化性接着剤は、上記共重合体
と上述の添加剤とを均一に混合し、押出機、ロール等で
混練した後、カレンダー、ロール、Tダイ押出、インフ
レーション等の製膜法により所定の形状に製膜して用い
ることができる。なお、製膜に際してはブロッキング防
止、偏光フィルム或いは保護フィルムとの圧着時の脱気
を容易にするため、エンボス加工を施してもよい。ま
た、上記共重合体と上述の添加剤とを基板に何ら影響を
及ぼさない溶媒に均一に溶解させ、溶液タイプの接着剤
として用いることもでき、基板の表面に均一に塗布し、
仮圧着した後、加熱して接着硬化させることができる。
【0023】本発明の熱硬化性接着剤の硬化条件として
は、用いる有機過酸化物の種類に依存するが、70〜1
70℃、特に70〜150℃で2〜60分、特に5〜3
0分とすることが好ましい。この場合、硬化は好ましく
は0.01〜50kgf/cm2、特に0.1〜20k
gf/cm2の加圧下で行うことが推奨される。
【0024】本発明における銅貼り積層板の製造方法を
以下に例示するが、必ずしもこれらの方法に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成し得る方法であれば
いずれの方法を用いてもよい。
【0025】まず、本発明における熱硬化性接着剤の調
製方法は、主成分である上記共重合体100重量部に対
し、有機過酸化物を0.1〜10重量部、シランカップ
リング剤を0.01〜10重量部、エポキシ基含有化合
物を0.1〜20重量部秤量し、目的に応じて更にこれ
にアクリロキシ基含有化合物、メタクリロキシ基含有化
合物及びアリル基含有化合物のうち少なくとも1種類を
0.1〜50重量部添加し、また目的を損わない範囲
で、前記以外の接着促進剤、老化防止剤(重合禁止剤、
酸化防止剤、紫外線吸収剤など)、難燃剤、その他無機
又は有機の充填剤等を秤量し、これらの各構成成分を良
溶媒に均一に混合溶解、分散させる。次に、この溶液を
耐熱性を有する有機基板上に、フローコート法、ロール
コート法、グラビアロール法、マイヤバー法、リップダ
イコート法等によりドライ厚みが1〜100μmの範囲
で膜厚精度が±3μmとなるように塗工する。この積層
体の銅箔への貼り合わせ方法としては、上記塗工直後、
即ち加熱炉を積層体が出た直後に銅箔を圧着ロール等で
連続的にラミネートしてもよいし、ラミネートした後、
更に赤外線ヒーター、誘導加熱、熱ロール等を用いて加
熱を行い、インラインで接着剤層の硬化を行ってもよ
い。また、銅箔をインラインで貼り合わせず、耐熱性を
有する有機基板と熱硬化性接着剤との積層体を一旦巻き
取り、オフラインで加熱プレス、真空袋、真空ラミネー
ター等を用いて銅箔との貼り合わせを行ってもよい。本
発明の熱硬化性接着剤は、目的に応じて有機基板の片面
或いは両面に塗工してもよく、銅箔と多層に貼り合わせ
てもよい。本発明の銅貼り積層板に用いられる熱硬化性
接着剤は、上記共重合体を主成分としており、加熱時の
溶融粘度が5000cps以上であるため、従来のエポ
キシ系接着剤のように硬化時に積層板の端部より接着剤
の低分子成分がはみ出し垂れるようなことが全くなく、
また予め所定の厚みに精度良く有機基板上に形成させる
ことができるため、信頼性の高い銅貼り積層板を提供す
ることが可能である。
【0026】
【実施例】以下、実施例及び比較例を示し、本発明を具
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
【0027】〔実施例、比較例〕表1に示す配合No.
A〜Cの各成分を秤量し、これを40℃のトルエン中で
それぞれ均一に混合溶解し、溶質濃度20%のトルエン
溶液を調製した。この溶液を、25μmの厚みのポリイ
ミドフィルム上にリバースロールコーターを用いて塗布
し、ドライ厚みで20±1μmの膜厚精度の熱硬化性接
着剤層を有する積層体を作製した。この積層体に35μ
mの厚みの圧延銅箔を130℃に設定した熱ロールラミ
ネーターを用い、硬化一体化して、本発明の銅貼り積層
板を得た。これに対し、比較例として、エピコート82
8(油化シェルエポキシ社製)100重量部に対し、グ
リシジルメタクリレート10重量部、ジシアンジアミド
0.5重量部を添加し、均一に混合した接着剤組成物を
作製し、実施例と同様の構成及び同様の方法で銅貼り積
層板を得た。本発明による銅貼り積層板及び比較例の銅
貼り積層板について、信頼性試験を実施した。その結果
を表2に示す。
【0028】信頼性試験の評価項目としては、耐熱耐久
性(85℃×1000時間)、湿熱耐久性(60℃、9
0%RH×1000時間)、冷熱サイクル耐久試験(−
30℃×6時間→70℃×6時間の50サイクル)、屈
曲疲労試験(屈曲度:10mmR、屈曲回数:10万
回)の4種類について実施した。判定基準としては、試
験終了後、接着剥離や反り、ズレ等の外観変化の有無を
目視により観察し、何らかの異常が認められた場合は
×、異常が全くない場合は○と判定した。
【0029】
【表1】
【0030】
【表2】
【0031】各配合A〜Cにおいて、エチレン−酢酸ビ
ニル−無水マレイン酸共重合体として上記〜のもの
を用いたいずれの信頼性試験においても、本発明による
積層板に外観異常は認められず、信頼性に優れる積層板
を提供できることが確認された。特に10万回という過
酷な屈曲疲労試験では、試験初期において比較例の銅貼
り積層板はエポキシ系の接着剤層に細かいひび割れとポ
リイミドフィルム界面での接着剥がれが観察され、本発
明による銅貼り積層板との差は歴然としていた。
【0032】
【発明の効果】本発明の銅貼り積層板は、銅箔と基板と
が強固に高信頼性を持って接合されたものであり、また
簡単にしかも高精度に製造し得るものである。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 森村 泰大 東京都小平市小川東町3−1−1 株式会 社ブリヂストン技術センター内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 銅箔と耐熱性を有する絶縁性有機基板と
    をエチレン、酢酸ビニル並びにマレイン酸及び/又は無
    水マレイン酸の共重合体を主成分とする熱硬化性接着剤
    により接合してなることを特徴とする銅貼り積層板。
  2. 【請求項2】 熱硬化性接着剤が、上記共重合体100
    重量部に対し、有機過酸化物を0.1〜10重量部、シ
    ランカップリング剤を0.01〜5重量部、エポキシ基
    含有化合物を0.1〜20重量部添加してなることを特
    徴とする請求項1記載の銅貼り積層板。
  3. 【請求項3】 熱硬化性接着剤が、上記共重合体100
    重量部に対し、アクリロキシ基含有化合物、メタクリロ
    キシ基含有化合物及びアリル基含有化合物のうち少なく
    とも1つを0.1〜50重量部添加してなることを特徴
    とする請求項1又は2記載の銅貼り積層板。
  4. 【請求項4】 熱硬化性接着剤が、上記共重合体100
    重量部に対し、炭化水素樹脂を1〜200重量部添加し
    てなることを特徴とする請求項1乃至3のいずれか1項
    記載の銅貼り積層板。
  5. 【請求項5】 上記共重合体の酢酸ビニル単位の含有率
    が10〜50重量%、マレイン酸及び/又は無水マレイ
    ン酸単位の含有率が0.01〜10重量%であることを
    特徴とする請求項1乃至4のいずれか1項記載の銅貼り
    積層板。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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