JPH0922175A - 粉体供給用容器と該粉体供給用容器の製造方法及び粉体供給方法 - Google Patents

粉体供給用容器と該粉体供給用容器の製造方法及び粉体供給方法

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JPH0922175A
JPH0922175A JP7173404A JP17340495A JPH0922175A JP H0922175 A JPH0922175 A JP H0922175A JP 7173404 A JP7173404 A JP 7173404A JP 17340495 A JP17340495 A JP 17340495A JP H0922175 A JPH0922175 A JP H0922175A
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敏明 佐々木
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定之 須釜
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 本発明は、粉体供給用容器がいかなる構造で
も、粉体供給用容器内の粉体を効率良く供給できる新規
な構造の粉体供給用容器を提供することである。又、粉
体供給用容器内における粉体収納効率を向上させ、振動
用のデッドスペースを減少できる粉体供給用容器を提供
することでもある。更に、従来の粉体供給用容器の長期
放置における問題を解決できる粉体供給用容器を提供す
ることも目的とする。 【構成】 粉体排出用の粉体導出口と角部とを有する粉
体供給用容器であって、粉体を収納する収納領域に相当
する樹脂からなる外殻内面及び角部とに密着可能な面部
及び角部を具備し粉体と接する内包体を有し、該内包体
の該面部は、粉体を上記粉体排出用導出口から供給する
際の粉体供給に伴って変形或は変位可能な樹脂薄膜であ
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、粉体を収容する粉体供
給用容器とその製造方法及び粉体の供給方法に関し、特
に補給用の粉体現像剤を収納して、これを現像装置に補
給する現像剤収納容器とその製造方法及び現像剤供給方
法に関する。
【0002】
【従来の技術】一般的に各種粉体を収納する容器として
は、単なるビニール袋やプラスチック容器が使用されて
おり、その場合ビニール袋が破れたり穴があいたりして
粉体を外部にもらしてしまう問題に対して保護ケースを
用いる場合もある。
【0003】例えば、砂や微細な石等の粉体を収納する
容器で、比較的少ない収納量とする場合は袋等の容器か
らの排出に関しての問題ないものの、比較的多量の収納
を必要とする大型容器内にあっては「ブリッジ」と呼ば
れる粉体のかたまりが形成され易く、そのため粉体排出
時に粉体が供給されない不都合が発生する。
【0004】特に、粉体として知られ電子写真技術に用
いられている現像剤(トナー等)を収納する容器に関し
て、この「ブリッジ」の形成が容器にもたらされる問題
の一つである。
【0005】本願出願人は、この現像剤を収納する容器
として大型容器でもブリッジを簡単に壊し、重力を利用
して一気に供給を行えるトナーボトルを提案し実用化し
ている。このトナーボトルは、長手方向に関して垂直な
方向である周囲に複数の隔壁による複数の内面リブを複
数組、間隔をおいて有することで、トナーの移動用空間
域(デッドスペース)を利用してブリッジを手動による
数回の振動で壊すものである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記の如き粉体収納容
器は、マニュアル通りにユーザーが手動による振動を与
えれば大半の粉体を簡単に供給することが可能である
が、容器自体が大型であるため、ユーザーがマニュアル
通りの振動を与えずに供給を行う場合が見られる。この
場合ユーザーは、粉体を容器内に残したまま容器を捨て
てしまうので環境上問題がある。
【0007】加えて、主として容器内での粉体の移動を
振動によってもたらすためには、大型容器内に空間(粉
体の存在しない領域)を比較的多く必要とするため、粉
体の収納効率が悪くなる問題もある。
【0008】又、粉体収納容器を樹脂の比較的剛性のあ
る構造に形成した場合、樹脂自体の水蒸気透過性から、
粉体に湿度をもたらしてしまうような環境下に長期的に
放置されると、この容器に振動による振動によるブリッ
ジ破壊構造をとっても容易に供給できないブリッジが発
生することも見られた。
【0009】本発明の第1の目的は、粉体供給用容器が
いかなる構造でも、粉体供給用容器内の粉体を効率良く
供給できる新規な構造の粉体供給用容器を提供すること
である。
【0010】又、本発明の第2の目的は、粉体供給用容
器内における粉体収納効率を向上させ、振動用のデッド
スペースを減少できる粉体供給用容器を提供することで
ある。
【0011】更に、本発明の第3の目的は、従来の粉体
供給用容器の長期放置における問題を解決できる粉体供
給用容器を提供することにある。
【0012】尚、本発明の他の目的は、以下の説明から
理解できるものすべてである。
【0013】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ための手段として、本発明は、粉体排出用の粉体導出口
部と角部とを有する粉体供給用容器であって、粉体を収
納する収納領域に相当する樹脂からなる外殻内面及び角
部とに密着可能な面部及び角部を具備し粉体と接する内
包体を有し、該内包体の該面部は、粉体を上記粉体排出
用導出口から供給する際の粉体供給に伴って変形或は変
位可能な樹脂薄膜である粉体供給用容器を提案する。
【0014】又、粉体供給用容器の壁を形成するための
樹脂からなる2つのパリソンを、粉体供給用容器外形の
凹部を有する型により挟持し、内部にエアーを入れて前
記パリソンを膨張させて、該粉体供給用容器の内壁とな
る内包体の面部及び角部が該容器の外壁となる外殻内面
及び角部に密着可能なように粉体収納容器の外殻と内包
体を成形し、前記内包体により形成された収容部に粉体
を充填して、前記外殻に外気に連通可能な大気連通部を
設けることを特徴とする粉体供給用容器の製造方法につ
いて提案する。
【0015】更に、粉体を内部に収納し粉体の導出口を
有する粉体供給用容器による粉体供給方法であって、前
記粉体供給用容器は、樹脂からなる外殻及び内包体とを
有し、外殻の面部と密着可能な内包体の一部が粉体の供
給に伴って外殻から離間する方向に変形することで前記
粉体供給用容器内部の粉体を排出することを特徴とする
粉体供給方法について提案する。
【0016】(本発明の概念説明)本発明による粉体供
給用容器による粉体供給時の動作についての概念を図6
を用いて説明をする。ここで粉体供給用容器からの粉体
供給の過程を図6(a)、図6(b)、図6(c)の順
に示す。
【0017】詳細は後述するが、本願発明の粉体供給用
容器は2重構造になっており、外殻(外壁)に比べ内包
体(内壁)は薄い構造となっており変形容易となってい
る。尚、粉体供給前の状態として容器内には前述した
「ブリッジ」が形成されているものとする。
【0018】まず粉体供給用容器の粉体導出口107を
重力方向下向きにして容器を現像装置に装着する。
【0019】そして図6(a)において導出口部のシャ
ッター402(図4参照)を開口することにより容器内
の粉体が一気に排出し始める。この際、容器内部に流入
する空気はわずかであるため内包体103の内部圧力が
一時的に低下し外殻102に密着状態となっている内包
体103の一部が外殻から離間する方向に変形しはじめ
る。{図6(b)参照}
【0020】この内包体103の変形によって、容器内
に形成されていた「ブリッジ」と呼ばれる粉体のかたま
りに力が加わることで「ブリッジ」が破壊される。
【0021】内包体103が変形する際、面部111の
最も広い部分(面の中央部近傍)が最も早く変形し始め
る。また、内包体103の角部にあたる部位110は内
包体103全体が変形して粉体の供給を妨げることのな
いように、角部110の肉厚を厚くする等の手段により
容器内部の圧力変化に対しても変形せず、多少変位する
程度となるように構成されている。
【0022】そして図6(c)のように粉体の排出に伴
って内包体の一部が徐々に変形することで「ブリッジ」
を確実にくずすことができ、結果的に粉体を細かくほぐ
し、粉体の排出に追従して内包体が変形するので容器内
部の粉体を効率良く供給することが可能である。
【0023】
【実施例】以下に、本発明の実施例の詳細を図面に基づ
いて説明する。なお、各図において同一の符号をつけた
ものは同様の機能を有するものとする。
【0024】(第1実施例)図1は、本実施例の現像剤
容器の構造の概略図であり、(a)は側面図及び断面
図、(b)は底面図を示している。
【0025】ブロー成形により現像剤容器内包体と外殻
を同時に一工程で成形された容器の一実施例として以下
説明する。
【0026】図1に示される現像剤容器100におい
て、102は現像剤容器の外殻であり、103は現像剤
容器の内包体である。ここで、現像剤容器の外殻102
と現像剤容器100の内包体103とは密着しているが
非接着状態にある。
【0027】なお、成形上の温度等の設定により、初期
状態において外殻の内面に内包体の外面が着いていて
も、例えば、内部の粉体の消費に伴う圧力変動により容
易に剥離することが可能な状態であれば良い。
【0028】そして、107は容器内部から外部への粉
体導出口である。
【0029】また、104は内包体103の溶着部であ
る。この溶着部はダイレクトブロー成形時に内包体10
3が外殻102に圧着され、外殻102に係合する形と
なり内包体103を支持する支持部として兼用される。
【0030】従って、現像剤容器100の内包体103
の中に収容された粉体が外部に導出されて、現像剤容器
内部圧力変化により、内包体が変形もしくは変位した時
には、キャップ105により支持される粉体導出口10
7の周囲と支持部104により内包体103により形成
される粉体収容部が支えられることになる。これによ
り、粉体導出時の現像剤容器内包体103が内部で局所
的に座屈するなどの粉体の流出を妨げるような不規則な
変形を規制し、安定した粉体導出を達成することが可能
となる。
【0031】なお、内包体103が外殻102に対して
非常に薄い場合には、溶着部104は収容部内部の圧力
変化に伴って外殻102から外れることがあるが、この
場合には、外殻102に沿った内包体103の隅に形成
されている角部110(成形当初から屈曲している屈曲
部)がその形状により変形を規制する補助的な支持部と
なる。
【0032】106は、内包体103が内部の粉体の消
費に伴って体積が減少し変形した場合に、内包体103
と外殻102の間へ空気を導入するための取り入れ口と
なる外気導入口である。この外気導入口106により内
包体103と外殻102との間に形成される空間に空気
を導入することができ、内包体103の変形が容易とな
るのでスムーズな粉体導出が可能となる。本実施例で
は、熱膨張率の異なる材料により外殻102と内包体1
03を作ることにより、成形後の冷却時に生じる熱膨張
率の違いによる応力の発生等を利用して、前述したよう
に内包体103を外殻102から剥離させて隙間106
を形成している。
【0033】この熱膨張率の違いを用いた大気連通用開
口のかわりに、内包体103と外殻102との接着性の
低い材質を選択する事で溶着部104部分に外力を加え
る事で外殻102の底部から内包体103を剥離させ
て、この剥離した部分を空気取り入れ口106としても
良い。
【0034】また、単純な開口として外殻102に貫通
穴を設けても良いが、内包体と外殻が近接しているため
容易に切削することはできないので、製造の容易さと内
包体の損傷を防止する点からも本実施例の構成が望まし
い。
【0035】さらに本実施例では、現像剤容器側面に形
成されている複数の突起108は、容器長手方向と交叉
する方向に複数曲面状に形成されている。
【0036】現像剤は、現像剤容器内にて長期保存され
ているため、保存中に固まってしまう場合がある。この
ため現像装置に現像剤を補給する際は補給前に十分に現
像剤をほぐす必要がある。この突起108は現像剤を効
率良くほぐすためのものであり、補給前に現像剤容器を
容器長手方向に複数回振ることにより容器内の現像剤を
十分にほぐすことができる。この突起108は、容器表
面積の10〜50%の面積に設けられ、突起の高さは突
起高さ方向の容器内壁間距離の0. 5〜20%の高さを
有しているのが好ましい。
【0037】以下に、本実施例の製造方法について詳細
に説明する。
【0038】本発明で提供される現像剤容器は、成形樹
脂材料からなる二重構造を採用し、筐体を形成する外殻
を厚くして強度を持たせ、一方で、内部容器となる内包
体を薄くすることにより柔らかくし、内部に収容された
粉体の体積変動に追従可能としている。それぞれの壁に
用いられる材質としては、内包体を耐粉体性を持つもの
とし、外殻を耐衝撃性等を持つものとすることが望まし
い。
【0039】本実施例においては、現像剤容器を製造す
る方法としてブローイングエアーを用いるブロー成形を
採用した。これは、現像剤容器を構成する壁を延伸して
いない樹脂で構成するためであり、これにより粉体収容
部を構成する現像剤容器内包体をどの方向に対してもほ
ぼ均一な負荷に耐えられるようにしている。
【0040】従って、粉体収納容器内包体により収容さ
れた粉体がどの方向に揺動しても、負荷集中による内包
体の損傷はなく確実に現像剤容器内包体は粉体を保持す
ることができ、総合的な現像剤容器の耐久性を向上させ
ている。
【0041】このブロー成形方法としては、インジェク
ションブローを用いる方法、ダイレクトブローを用いる
方法などがある。
【0042】以下、各方法による現像剤容器製造工程に
ついて説明する。
【0043】インジェクションブロー成形を用いて現像
剤容器を製造する場合には、以下の工程を行う。まず、
予め成形したパリソンで外側のタンク外殻を準備する。
そして、その中に中側の壁となるパリソンを加熱してか
ら挿入し、ブロー成形を行い、中と外の現像剤容器構成
筐体を溶着する。それとともに、内部に粉体を充填し
て、さらに外殻と内包体との間を外気に連通させて完成
となる。
【0044】この場合には外側の材質と内側の材質はそ
れぞれがそれ自身で溶着、接着ができるものであればど
の様な組み合わせでも可能である。成形においては、中
側に入るパリソンの温度管理が重要となる。また、この
方法の場合には、製造方法上通常は開口部が一つとな
り、また、この開口部において、内包体と外殻の固定が
なされる。
【0045】そして、ダイレクトブロー成形を用いる方
法は以下の工程からなる。まず、インジェクションノズ
ルを多層ノズルとして、中側の樹脂と外側の樹脂を型内
に同時に射出して同時に成形する。この後、内部に粉体
を注入し、封止することになる。
【0046】ここで、樹脂の供給は中側の樹脂と外側の
樹脂が接触していてもよく、また全部が接触していなく
ても良い、また樹脂の一部が接触する様な構造でも良
い。なお、この場合には、中側の樹脂と外側の樹脂の接
触する面は樹脂どうしが接着しない材質をそれぞれ選択
する。
【0047】また、粉体に対する接粉性や形状により同
系統の材質が必要となる場合には、中側の材質あるいは
外側の材質を多層構成として接触面に異種材料が位置す
るように樹脂を供給する。
【0048】なお、中側の樹脂の供給は全周均一である
事が理想であるが、部分的に薄くして内部圧力の変動に
追従し易くしても良い。部分的に薄くする方法は、現像
剤容器の内部の構造により選択するが、型内に供給する
樹脂の供給方向に添った構成とする。
【0049】成形の両端は必ず中側の樹脂と外側の樹脂
が一体になっており、中側の現像剤容器は外側の現像剤
容器に支えられ、かつ、現像剤容器内圧力変動に追従し
て形状が変化できる構造とする。
【0050】従来のブロー成形品とは異なり、中側と外
側で接着性の無い樹脂を選択する事で、容易に、接着し
ていない2重容器構造を形成できる。この内包体と外殻
との圧着状態からの剥離は、現像剤容器内包体で構成さ
れる内部空間の減圧または外部からの力の付与により行
われる。
【0051】また、内包体と外殻を構成する成形樹脂
に、熱膨張率(収縮率)の異なる材料を用いることでブ
ロー成形後、成形物の温度が下がることにより自動的に
剥離させて、さらに工程数を減少させることができる。
【0052】なお、同様にブロー成型時にパリソンを型
によって挟んだ部分に成形後外力をかけて内包体と外殻
を剥離させ、その隙間を空気に連通させることにより大
気連通口として用いても良い。
【0053】中側の樹脂と外側の樹脂を初めから接触さ
せないで型内に供給する場合には、型内で外側の樹脂を
吸引し、その後中側と外側の樹脂の間に空気を送り込ん
でからインジェクションブローを行う。この場合には樹
脂は同材質でも製造可能なため、材質の選択範囲が広く
取れる。
【0054】本実施例においては、上述した各ブロー成
形方法のいずれも用いることができるが、ここでは、ダ
イレクトブロー成形方法による加工について、より詳細
に説明する。
【0055】図2(a)〜(d)のそれぞれは、本実施
例の現像剤容器製造工程を示す図、図3は粉体容器製造
手順を示すフローチャートである。
【0056】図2において、201は内包体樹脂を供給
する主アキュムレータ、202は内包体樹脂を押し出す
主押出機、203は外殻樹脂を供給する副アキュムレー
タ、204は外殻樹脂を押し出す副押出機である。これ
らにより供給される内包体樹脂および外殻樹脂はリング
205を介してダイ206に供給され、これらが一体と
なったパリソン207が形成される。該パリソン207
は、図2(b)〜図2(d)に示すようにパリソン20
7を挟み込む金型208および上部よりエアを注入する
エアノズル209により成形加工される。
【0057】現像剤容器製造手順について、図3及び図
4を参照して説明する。
【0058】図3に示した第1の方法は以下の工程をた
どる。最初に、内側樹脂および外側樹脂の供給が行われ
(ステップS301,S302)、パリソン207が押
し出される(ステップS303)。次に、パリソン20
7に対して、これを挟むように配置された金型208が
図2(b)に示す状態から図2(c)に示す状態となる
ように移動してパリソン207を挟み込む(ステップS
304)。続いて、図3(c)に示すようにエアノズル
209よりエアの注入がなされて金型208に合った形
状にブロー成形される(ステップS305)。
【0059】この後、粉体導出口107(図1参照)を
形成し、この粉体導出口107を介して真空引きを行い
(ステップS306)、内部を減圧状態とする。このと
き、内包体103は外殻102から完全に剥離させるこ
とができ、非接着状態となる。
【0060】そして、粉体を注入し(ステップS30
7)、キャップ部材を取り付けて現像剤容器を完成させ
る(ステップS308)。
【0061】なお、上記のブロー成形では、パリソン2
07は粘性がある状態で加工されるため、内包体樹脂、
外殻樹脂ともに配向性を持たないものとなものとなる。
【0062】また、ブロー成形前の内包体樹脂、外殻樹
脂の厚さをt,Tとすると、ブロー成形後の厚さt1,
T1は厚さt,Tよりも薄く加工される。外殻樹脂およ
び内包体樹脂の厚さにおける関係は、本発明の趣旨から
T>tとなり、T1>t1となるように形成している。
【0063】そして、外殻の材質をポリフェニレンオキ
シドと耐衝撃性ポリスチレンのブレンド品であるノリル
(GE社登録商品)樹脂とし、内包体の樹脂をノリルよ
りも弾性率の低いポリプロピレン樹脂として成形した。
【0064】現像剤容器内包体は、接粉性、粉体容器成
形性を考慮して、ノリル樹脂よりも弾性率の低いポリエ
チレン樹脂を用いて成形しても良い。
【0065】次にこの現像剤容器を用いた現像装置への
粉体補給方法について説明する。
【0066】まず、補給前に現像剤容器内の現像剤を十
分にほぐすために現像剤容器を容器長手方向に複数回よ
く振って現像剤を拡散させる。この際前述の突起108
により、容器内全体にわたって存在する現像剤の部分的
凝集を除去でき導出口部で排出される際の現像剤の大き
な凝集を防止できる。
【0067】図4においてキャップ105は現像剤容器
100の導出口107を密閉するためのキャップで、4
01はキャップ105の外枠、402は回転可能なシャ
ッター、403は外枠401に固定されるシャッターで
ありシャッター402と403を各開口404、405
が重ならないように外枠401にはめ込んで用いる。使
用時現像装置の現像剤ホッパー(図5の504参照)に
このキャップをセットしてシャッター402を回転させ
てシャッター402、403の開口部を一致させて現像
剤を排出させる。
【0068】図5において504は前述の現像剤ホッパ
ー、503はホッパー504の粉体補給部に設けられた
比較的大きなメッシュを有し現像剤を分散して通過させ
るためのものである。このようにシャッターを開いて現
像剤を排出させる際において、排出初期時には現像剤が
一気に落下するため内包袋内の圧力が低下する。内包袋
103は外殻102から剥離されているため圧力の低下
に伴って内包体は収縮する。このように現像剤の消費に
追従して内包体も徐々に収縮していく。内包体は現像剤
容器底部104で外殻と溶着され固定されているので内
包体の収縮が安定して行われ現像剤もスムーズに排出さ
れる。
【0069】このように本実施例においては、内包体と
外殻の一部とが溶着され固定されることで内包体の変形
を規制する場合について述べたが、内包体の角部が、肉
厚を厚くする等の方法である程度の強度を持ち粉体供給
の際の容器内の圧力変動、振動等により変形しない内包
体であれば、必ずしも内包体と外殻とが固定されている
必要はなく、この角部により内包体の変形が規制され安
定した粉体の供給が行える。
【0070】このように現像剤の排出に伴って徐々に内
包体が収縮していくことにより現像剤を一度に最後まで
スムーズに排出することが可能であり容易に現像剤の補
給を行うことができる。また、粉体補給前にユーザーが
粉体収納容器を振り忘れた場合や、振りが十分でなく容
器内の「ブリッジ」が形成されていた場合においても、
粉体の排出に伴う内包体の変形、変位により、この「ブ
リッジ」を容易にくずることが可能であり安定した粉体
供給が可能である。
【0071】また粉体供給用容器の形状は本実施例に限
ったものではなく、他のあらゆる形状においても同様の
効果を示す。
【0072】尚、本実施例においては特に現像剤を収納
する現像剤容器について述べたが、特に現像剤に限られ
るものではなく、他の各種粉体でも良いが特に本実施例
のように、粉体が微細で容器も大型で収納量が多い場合
には特に有効である。
【0073】また本実施例においては外殻及び内包体を
樹脂により形成した場合について述べたが本発明はこれ
に限定されるものでなく、外殻は内包体を保護可能なよ
うにある程度の硬度を備えていればよい。例えばダンボ
ール等の厚紙等により形成しても良い。
【0074】(その他の実施例)前述した実施例におい
て、成形樹脂としてポリプロピレン樹脂、ポリエチレン
樹脂、ノリル樹脂を用いることを提案した。ここで、ノ
リル樹脂はほとんど結晶構造を持たない非晶質であり、
ポリプロピレン樹脂やポリエチレン樹脂は結晶性を有す
る。
【0075】結晶性を有する樹脂は一般に熱収縮率が小
さく、非晶質の樹脂は一般に熱収縮率が大きい。他の非
晶質のものとして、プラスチックではポリスチレン、ポ
リカーボネート、ポリ塩化ビニルなどが挙げられる。ま
た、結晶性のものとしては、結晶化に所定の環境下にお
いて、ある割合で結晶部分を形成するもので、ポリアセ
タール、ポリアミドなどが挙げられる。
【0076】そして、結晶性プラスチックは、ガラス転
移温度(Tg:分子がミクロブラウン運動を開始し、性
状がガラス状からゴム状に移行する温度)と比較的明確
な融点が存在する。一方、非晶質プラスチックの場合
は、ガラス転移温度は存在するが明確な融点は示さな
い。プラスチックは、このガラス転移温度や融点におい
て機械的強度、比容積、比熱、熱膨張係数等が急変する
ため、この性質を利用した材料の組み合わせを選択する
ことで、内側と外側の樹脂の剥離性を向上させることが
できる。
【0077】一例として、外側に非晶質であるノリル樹
脂を用い、内側に結晶性樹脂であるポリプロピレン樹脂
を用いることで、外側に機械的強度を有するもの、内側
に熱収縮の大きく柔らかいものが選択できる。
【0078】また、ポリマー分子がC−C結合及びC−
H結合のみからなる炭化水素構造の場合には無極性ポリ
マーと呼ばれる。それに対してO、S、N、ハロゲンな
どの極性原子を多く含むものを極性ポリマーと呼ぶが極
性ポリマーは分子内凝縮力が大きくなり、樹脂に結合力
が大きくなる。
【0079】この性質を利用して無極性どうしの樹脂、
無極性樹脂と極性樹脂の組み合わせをすることで樹脂の
剥離性を向上させることが可能となる。
【0080】以上説明した各実施例においては、外殻お
よび内包体を単層のものとして説明したが、耐衝撃性を
高くするために、これらを異なる材質の多層構造として
もよい。特に、外殻を多層構造とすることにより、運搬
時や取付時等に破損が生じることを防ぐことができる。
【0081】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によればい
かなる外形形状の粉体供給用容器においても粉体供給用
容器内の粉体を効率良く供給できる。
【0082】また、粉体供給用容器内におけるデッドス
ペースを減少させることができ、粉体の収納効率をあげ
ることが可能である。
【0083】さらに、粉体供給用容器を長期保存した後
においても粉体を効率良く供給することが可能となっ
た。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例にかかわる2層構造を有する粉
体容器の模式的概略図であり、(a)は側面(断面)
図、(b)は底面図である。
【図2】(a)〜(d)のそれぞれは、本発明の実施例
の粉体容器製造工程を示す図である。
【図3】本発明の粉体容器製造手順を示すフローチャー
トである。
【図4】本発明の粉体容器に用いるキャップを解体して
示した斜視図である。
【図5】本発明の粉体容器を現像装置に補給する際の斜
視図である。
【図6】(a)〜(c)のそれぞれは本発明の粉体供給
時の供給手順を示す図である。
【符号の説明】
102 外殻 103 内包体 104 溶着部 105 キャップ 106 外気連通部 110 角部 111 面部 201 主アキュムレータ 202 主押出機 203 副アキュムレータ 204 副押出機 205 リング 206 ダイ 207 パリソン 208 金型 209 エアノズル S301〜S311 ステップ 401 外枠 402 シャッター 403 シャッター 503 メッシュ 504 ホッパー
フロントページの続き (72)発明者 岡田 英生 東京都大田区下丸子3丁目30番2号キヤノ ン株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 粉体排出用の粉体導出口と角部とを有す
    る粉体供給用容器であって、粉体を収納する収納領域に
    相当する樹脂からなる外殻内面及び角部とに密着可能な
    面部及び角部を具備し粉体と接する内包体を有し、該内
    包体の該面部は、粉体を上記粉体排出用導出口から供給
    する際の粉体供給に伴って変形或は変位可能な樹脂薄膜
    であることを特徴とする粉体供給用容器。
  2. 【請求項2】 上記外殻は、外気に連通可能な大気連通
    部を有し、上記外殻と上記内包体の間に粉体を収納しな
    い空間部が形成されていることを特徴とする請求項1に
    記載の粉体供給用容器。
  3. 【請求項3】 前記内包体を形成する樹脂と、前記外殻
    を形成する樹脂とは熱収縮率が異なることを特徴とする
    請求項1または請求項2に記載の粉体供給用容器。
  4. 【請求項4】 前記内包体を形成する樹脂と前記外殻を
    形成する樹脂は、結晶性樹脂と非晶質樹脂との組み合わ
    せであることを特徴とする請求項1または請求項2に記
    載の粉体供給用容器。
  5. 【請求項5】 前記内包体と外殻を構成する樹脂の少な
    くとも一方は無極性であることを特徴とする請求項1ま
    たは請求項2に記載の粉体供給用容器。
  6. 【請求項6】 前記外殻は複数箇所に前記内包体の変形
    を規制する内包体支持部を有することを特徴とする請求
    項1または請求項2に記載の粉体供給用容器。
  7. 【請求項7】 前記外殻には粉体収納容器の長手方向と
    交叉する方向の曲面状突起が互いに独立して複数有する
    特徴とする請求項1または請求項2に記載の粉体供給用
    容器。
  8. 【請求項8】 粉体を収容するための粉体供給用容器の
    製造方法において、前記粉体供給用容器の壁を形成する
    ための樹脂からなる2つのパリソンを、粉体供給用容器
    外形の凹部を有する型により挟持し、 内部にエアーを入れて前記パリソンを膨張させて、該粉
    体供給用容器の内壁となる内包体の面部及び角部が該容
    器の外壁となる外殻内面及び角部に密着可能なように粉
    体収納容器の外殻と内包体を成形し、 前記内包体により形成された収容部に粉体を充填して、 前記外殻に外気に連通可能な大気連通部を設けることを
    特徴とする粉体供給用容器の製造方法。
  9. 【請求項9】 粉体を内部に収納し粉体の導出口を有す
    る粉体供給用容器による粉体供給方法であって、 前記粉体供給用容器は、外殻及び内包体とを有し、 外殻の面部と角部とに密着可能な内包体の一部が粉体の
    供給に伴って外殻から離間する方向に変形することで前
    記粉体供給用容器内部の粉体を排出することを特徴とす
    る粉体供給方法。
  10. 【請求項10】 上記外殻は、外気に連通可能な大気連
    通部を有し、該大気連通部を外気に連通状態とした上で
    上記外殻と上記内包体の間に粉体を収納しない空間部を
    形成しつつ粉体を供給することを特徴とする請求項9に
    記載の粉体供給方法。
  11. 【請求項11】 上記外殻及び内包体は樹脂により形成
    されることを特徴とする請求項9に記載の粉体供給方
    法。
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